JPH11224837A - 処理装置の汚染管理システム - Google Patents

処理装置の汚染管理システム

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JPH11224837A
JPH11224837A JP2368598A JP2368598A JPH11224837A JP H11224837 A JPH11224837 A JP H11224837A JP 2368598 A JP2368598 A JP 2368598A JP 2368598 A JP2368598 A JP 2368598A JP H11224837 A JPH11224837 A JP H11224837A
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JP
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dust
contamination
yield
processing
generation
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JP2368598A
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Kengo Nakamura
謙五 中村
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塵による汚染をリアルタイムで自動的に解析す
ることが可能な処理装置の汚染管理システムを提供する 【解決手段】各処理装置10の排気ラインの発塵数、各
処理装置10内で処理された半導体ウェハ上の塵の数、
及び各処理装置10内で処理された製品ワークの歩留ま
り、及び各工程の作業実績が収集され、装置汚染管理用
データベース15に登録される。発塵特徴化部19は、
処理装置10の発塵数の推移状況と発塵形態登録テーブ
ル24を比較し、発塵形態を求めて装置汚染管理用デー
タベース15に登録する。装置汚染管理パラメータ導出
部18は、粒子検査相関及び歩留まり相関が登録された
相関解析結果登録テーブル23、ロット別発塵テーブル
22及び発塵形態別要約テーブル21を形成する。装置
汚染管理部17は、各テーブル20,21,22を照合
して、処理装置10の汚染状況を判定して装置汚染管理
端末16に通知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置等を製
造するための処理装置において塵による汚染をリアルタ
イムで解析することが可能な処理装置の汚染管理システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置、特に半導体集積回路の製造
工程の大部分は、真空中あるいは低圧下で行われてい
る。回路の集積度が高くなり、かつ製造プロセスが微細
化されるに伴い、微粒子(例えば0.1μm程度の塵)
であっても、これが真空の処理装置内に発生すると、製
造歩留まりに大きな影響を与える。このため、この処理
装置内の塵による汚染を管理することは、半導体集積回
路の製造において極めて重要な管理項目である。
【0003】この様な処理装置内の塵による汚染を管理
するには、まず、この汚染の程度を測定する必要あり、
この測定のために、例えば粒子検査装置を用いた測定方
法が採用されている。この測定方法は、定期的に、半導
体ウェハを処理装置内に導入して、この半導体ウェハに
対する処理を擬似的に行った後、この半導体ウェハを処
理装置から回収し、この半導体ウェハ上に付着した塵の
数を粒子検査装置によって測定し、これによって該処理
装置内の汚染の程度を把握すると言うものである。例え
ば、半導体ウェハ上の塵の数が管理基準値を越えていた
場合には、処理装置内が汚染されていると判断して、こ
の処理装置のクリーニングを行う。
【0004】また、他には、系内粒子測定装置(パーテ
ィクルモニター)を処理装置内のプロセスガスを排気す
るための排気ラインに設置し、この系内粒子測定装置に
よって該排気ラインの塵の数を検出すると言う測定方法
がある。これによって、排気ラインの塵の数をリアルタ
イムで把握することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記粒
子検査装置を用いた測定方法の場合は、処理装置内で半
導体ウェハに対する処理を擬似的に行うので、このとき
には半導体集積回路の製造を停止する必要がある。ま
た、一回の測定に長時間を費やすので、刻々と変化する
処理装置内の汚染の程度をリアルタイムで把握すること
はできない。
【0006】また、上記系内粒子測定装置を用いた測定
方法の場合は、処理装置の排気ラインの塵の数をリアル
タイムで把握することができるものの、この排気ライン
の状況が処理装置内の状況とは異なるので、この排気ラ
インの塵の数から処理装置内の塵の数を一義的に導くこ
とはできない。このため、排気ラインの塵の数と処理装
置内の塵の数との相関解析を行ったり、該系内粒子測定
装置による測定結果を解析して、処理装置内の汚染に結
びつく情報を抽出する必要があった。
【0007】更に、この系内粒子測定装置を用いる場合
は、上記粒子検査装置による測定を併用し、該系内粒子
測定装置による測定結果と該粒子検査装置による測定結
果を比較して相関性を求める必要があった。また、両者
の測定結果の比較により、高い相関性が得られなけれ
ば、該系内粒子測定装置による測定結果と歩留まり間の
相関性を求めることもあった。
【0008】従って、系内粒子測定装置を採用しても、
大変に多くかつ複雑な解析を行う必要があり、この様な
解析を人手に頼っていたので、多大な時間を費やしてし
まうと言う問題があった。
【0009】この様に粒子検査装置を用いる場合は、処
理装置内の汚染の程度をリアルタイムで把握することは
できなかった。また、系内粒子測定装置を用いる場合
は、処理装置の排気ラインの塵の数をリアルタイムで把
握することができても、この系内粒子測定装置による測
定結果だけで、処理装置内の汚染の程度を把握すること
はできず、大変に多くかつ複雑な解析を人手に頼ってい
たので、実際の製造ラインの円滑な運用を阻むことがあ
った。
【0010】そこで、本発明の課題は、上記従来の問題
に鑑みなされたもので、塵による汚染をリアルタイムで
自動的に解析することが可能な処理装置の汚染管理シス
テムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の処理装置の汚染管理システムは、製品ワー
クを処理する処理装置内の塵の発生量を測定する測定手
段と、前記測定手段によって測定された塵の発生量の推
移に基づいて、塵の発生形態を求める発生形態導出手段
と、前記測定手段によって測定された塵の発生量に基づ
いて、汚染パラメータを求める汚染パラメータ導出手段
と、前記発生形態導出手段によって求められた塵の発生
形態と前記汚染パラメータ導出手段によって求められた
汚染パラメータを対応付けて登録するデータベースと、
前記データベース内の登録内容に基づいて前記処理装置
内の汚染状況を識別する識別手段とを備えている。
【0012】この様な構成によれば、塵の発生量の推移
に基づき、塵の発生形態を求めてデータベースに登録し
ている。この塵の発生形態は、一時的な塵の数を表すも
のでなく、塵の発生量の様々な推移を表している。ま
た、塵の発生量に基づく汚染パラメータを求め、塵の発
生形態と汚染パラメータを対応付けてデータベースに登
録している。このため、このデータベースの登録内容に
基づいて、処理装置内の汚染状況をより正確に識別する
ことができる。
【0013】1つの実施形態では、前記発生形態導出手
段は、前記処理装置による製品ワークの処理中に前記測
定手段によって測定された塵の発生量と、塵の発生期間
に基づいて塵の発生形態を求めている。
【0014】1つの実施形態では、前記発生形態導出手
段は、前記処理装置による製品ワークの処理前に前記測
定手段によって測定された塵の発生量の推移に基づいて
塵の発生形態を求め、前記処理装置による製品ワークの
処理前の塵の発生形態と該処理中の塵の発生形態を対応
付けて前記データベースに登録している。
【0015】この様に処理装置による製品ワークの処理
前の塵の発生形態と該処理中の塵の発生形態を対応付け
てデータベースに登録しておけば、製品ワークの処理前
と処理中の塵の状況を比較することができるので、処理
装置内の汚染状況をより正確に識別することができる。
【0016】1つの実施形態では、前記汚染パラメータ
導出手段は、前記測定手段によって測定された塵の発生
量に基づいて、前記処理装置による製品ワークの処理中
の塵の合計発生量、発生量偏差、平均発生量及び最大発
生量のうちの少なくとも1つを汚染パラメータとして求
めている。
【0017】1つの実施形態では、前記汚染パラメータ
導出手段は、前記測定手段によって測定された塵の発生
量に基づいて、製品ワークの汚染状況を示す予測粒子検
査値及び製品ワークの予測歩留まりを汚染パラメータと
して求めている。
【0018】この様な製品ワークの汚染状況を示す予測
粒子検査値及び製品ワークの予測歩留まりを求めれば、
これらの予測粒子検査値及び予測歩留まりを参考にし
て、製品ワークの汚染や歩留まりの悪化を未然に防止す
ることができる。
【0019】1つの実施形態では、前記汚染パラメータ
導出手段は、前記処理装置による複数の処理毎に、前記
測定手段によって測定された塵の発生量と実際の粒子検
査値及び歩留まりに基づいて、粒子検査相関関数及び歩
留まり相関関数を求めておき、前記各処理について求め
られた各粒子検査相関関数及び各歩留まり相関関数のう
ちから、前記測定された塵の発生量と実際の粒子検査値
及び歩留まり間で最も高い相関を表す粒子検査相関関数
及び歩留まり相関関数を選択し、これらの粒子検査相関
関数及び歩留まり相関関数に、次の処理のときに前記測
定手段によって測定された塵の発生量を代入することに
よって、予測粒子検査値及び予測歩留まりを求めてい
る。
【0020】あるいは、前記汚染パラメータ導出手段
は、前記処理装置による複数の処理毎に、前記測定手段
によって測定された塵の発生量と実際の粒子検査値及び
歩留まりに基づいて、粒子検査相関関数及び歩留まり相
関関数を求めて、これらの関数を前記発生形態導出手段
によって求められた塵の発生形態と対応付けておき、前
記各処理について求められた各粒子検査相関関数及び各
歩留まり相関関数に対応する塵の各発生形態と、次の処
理のときに前記発生形態導出手段によって求められた塵
の発生形態を照合することによって、各粒子検査相関関
数及び各歩留まり相関関数のうちからそれぞれの相関関
数を選択し、これらの相関関数に、前記次の処理のとき
に前記測定手段によって測定された塵の発生量を代入す
ることによって、予測粒子検査値及び予測歩留まりを求
めている。
【0021】この様に各処理毎に、粒子検査相関関数及
び歩留まり相関関数を求めておき、これらのうちから高
い相関のものを選択すれば、最適の粒子検査相関関数及
び歩留まり相関関数に基づいて予測粒子検査値及び予測
歩留まりを求めることができる。
【0022】1つの実施形態では、前記汚染パラメータ
導出手段は、前記発生形態導出手段によって求められた
塵の発生形態について、合計発生量、発生量偏差、平均
発生量及び最大発生量のうちの少なくとも1つを汚染パ
ラメータとして求めている。
【0023】1つの実施形態では、識別手段は、所定の
基準値を与えられ、この基準値と前記データベース内の
登録内容を比較することにより、前記処理装置内の汚染
状況を識別している。
【0024】1つの実施形態では、識別手段は、識別し
た前記処理装置内の汚染状況を報知している。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して説明する。
【0026】図1は、本発明の処理装置の汚染管理シス
テムの一実施形態を示すブロック図である。この汚染管
理システムは、半導体集積回路の製造プロセスに用いら
れる複数の処理装置10内の汚染の状況を解析するもの
であり、各処理装置10に設けられた複数の系内粒子測
定装置11、複数の粒子検査装置12、複数の歩留まり
検査装置13、製造工程管理ホストコンピュータ14、
装置汚染管理用データベース15、装置汚染管理端末1
6、装置汚染管理部17、装置汚染管理パラメータ導出
部18、発塵特徴化部19、管理基準登録テーブル2
0、発塵形態別要約テーブル21、ロット別発塵テーブ
ル22、相関解析結果登録テーブル23及び発塵形態登
録テーブル24を備えている。
【0027】各系内粒子測定装置11は、各処理装置1
0の排気ラインに設けられ、これらの排気ラインの塵の
数(以下発塵数と称す)をそれぞれ検出する。
【0028】各粒子検査装置12は、処理装置10内で
処理された半導体ウェハ上の塵の数を検出するものであ
る。
【0029】各歩留まり検査装置13は、製造された半
導体集積回路(以下製品ワークと称する)の不良判定に
伴い、製品ワークの歩留まりを検出するものである。
【0030】製造工程管理ホストコンピュータ14は、
製品ワークの製造プロセスを統括的に管理するものであ
り、各工程の作業実績を求める。
【0031】装置汚染管理用データベース15は、各系
内粒子測定装置11によって検出された各処理装置10
の排気ラインの発塵数、各粒子検査装置12によって検
出された半導体ウェハ上の塵の数、及び各歩留まり検査
装置13によって検出された製品ワークの歩留まり、及
び製造工程管理ホストコンピュータ14によって求めら
れた各工程の作業実績を収集し、これらの情報を格納す
る。
【0032】発塵特徴化部19は、装置汚染管理用デー
タベース15から各処理装置10の排気ラインの発塵数
を受け取り、各処理装置10別に、処理装置10の発塵
数の推移状況と発塵形態登録テーブル24内のデータを
比較して、塵の発生形態(以下塵の発生を発塵、塵の発
生形態を発塵形態と称す)を求める。更に、発塵特徴化
部19は、各処理装置10の発塵形態及び装置汚染管理
用データベース15内の情報を整理して、各発塵形態を
含む情報を該装置汚染管理用データベース15に登録す
る。
【0033】装置汚染管理パラメータ導出部18は、発
塵特徴化部19によって整理されて装置汚染管理用デー
タベース15に登録された情報に基づいて各種の汚染パ
ラメータを求め、これらの汚染パラメータ、各発塵形態
及び各工程の作業実績等を関連付け、これによって形成
された情報を装置汚染管理用データベース15に登録す
る。また、装置汚染管理パラメータ導出部18は、各処
理装置10別に、処理装置10によって処理される製品
ワークの各ロットに対応して整理した情報をロット別発
塵テーブル22に登録したり、あるいは処理装置10の
各発塵形態に対応して整理した情報を発塵形態別要約テ
ーブル21に登録する。更に、装置汚染管理パラメータ
導出部18は、各処理装置10別に、処理装置10によ
って行われた各処理に対応して汚染パラメータである粒
子検査相関及び歩留まり相関を求め、これらの粒子検査
相関及び歩留まり相関を相関解析結果登録テーブル23
に登録する。
【0034】装置汚染管理部17は、ロット別発塵テー
ブル22内の登録情報及び発塵形態別要約テーブル21
内の登録情報を管理基準登録テーブル20内のデータと
比較して、各処理装置10別に、処理装置10における
塵の発生状況(以下汚染状況と称す)が管理基準を越え
ているか否かを判定し、この判定結果を装置汚染管理端
末16に通知する。装置汚染管理端末16は、この判定
結果を表示したり、この判定結果に応じてアラームを発
生する。
【0035】この様な構成の汚染管理システムにおいて
は、各処理装置10別に、処理装置10の汚染状況が判
定される。つまり、各処理装置10別に、発塵特徴化部
19によって処理装置10の発塵形態が逐次求められ、
装置汚染管理パラメータ導出部18によって各ロットに
対応する情報や各発塵形態に対応する情報が求められ、
装置汚染管理部17によって処理装置10の汚染状況が
管理基準を越えているか否かが判定され、装置汚染管理
端末16によって該判定結果が報知される。
【0036】次に、発塵特徴化部19、装置汚染管理パ
ラメータ導出部18及び装置汚染管理部17によって行
われるそれぞれの処理を詳しく述べる。
【0037】まず、発塵特徴化部19は、先に述べた様
に各処理装置10別に、処理装置10の発塵数の推移状
況と発塵形態登録テーブル24内のデータを比較して、
発塵形態を求めている。この発塵形態登録テーブル24
は、図2に示す様に構成されたものである。ここには、
各処理装置10別に、複数種類の発塵形態と、これらの
発塵形態を定義するための条件として、「発塵形態始点
識別」、「発塵形態終点識別」、「発塵数基準レベ
ル」、「発塵継続時間」、「最低発塵数」及び「最大発
塵数」が登録されている。これらのうちの「発塵形態始
点識別」、「発塵形態終点識別」及び「発塵数基準レベ
ル」は、実際の発塵継続期間を判定するためのものであ
る。また、「発塵継続時間」、「最低発塵数」及び「最
大発塵数」は、発塵の状況を各発塵形態のいずれかに分
類するために用いられる。
【0038】例えば、「RIE ETCHER」と称する処理装置
10に対応して、「通常発塵」、3種類の「突発発塵」
及び3種類の「増加型」が定義されている。
【0039】通常発塵の場合、発塵形態始点識別及び発
塵形態終点識別においては最大値が発塵数基準レベル1
0以下と定義されているので、系内粒子測定装置11に
よって検出された処理装置10の排気ラインの発塵数が
常に10未満のときに、この通常発塵であると判定され
る。つまり、処理装置10の排気ラインの発塵数が10
以上とならない限り、通常発塵であると判定される。
【0040】また、各突発発塵及び各増加型のいずれの
場合も、発塵形態始点識別及び発塵形態終点識別におい
ては極小値が発塵数基準レベル10以下と定義されてい
る。つまり、処理装置10の排気ラインの発塵数が10
未満の極小値に一旦なってから、この発塵数が10以上
まで上昇し、この後に発塵数が10未満の極小値に下降
するまでの期間を発塵継続期間と定義している。
【0041】更に、突発発塵(低)の場合は、上記発塵
継続期間の定義だけでなく、発塵継続期間が30分未
満、最低発塵数が10、最大発塵数が30となってい
る。つまり、処理装置10の排気ラインの発塵数が10
以上30未満まで上昇し、かつ発塵継続期間が30分未
満であることが定義されている。そして、この条件を満
たすときに、この突発発塵(低)であると判定される。
【0042】また、増加型(低)の場合は、上記発塵継
続期間の定義だけでなく、発塵継続期間が30分以上、
最低発塵数が10、最大発塵数が30となっている。つ
まり、処理装置10の排気ラインの発塵数が10以上3
0未満まで上昇し、かつ発塵継続期間が30分以上であ
ることが定義され、この条件を満たすときに、この増加
型(低)であると判定される。
【0043】図3は、処理装置10の排気ラインの発塵
数の変化を例示するグラフである。このグラフにおい
て、黒い各丸印及び各四角印は、系内粒子測定装置11
による発塵数の測定点を示している。各丸印の方は、極
小値であり、全ての各丸印が発塵期間の始点及び終点と
なり得る。
【0044】ここで、処理装置10の排気ラインの発塵
数が発塵数基準レベル10以下のときには、通常発塵と
判定される。また、各黒丸a1〜a2の期間に、突発発塵
(低)が発生し、更に黒丸a3以降の期間に、増加型
(低)が発生している。
【0045】以上の様な方法によって各処理装置10別
に発塵形態を求めることができる。更に、処理装置10
の発塵形態は、該処理装置10によって処理される各ロ
ット別に、更にロットにおける各製品ワーク別に、ある
いは各処理別に求められる。発塵特徴化部19は、こう
して求められた各発塵形態を装置汚染管理用データベー
ス15内の情報と共に整理して、各発塵形態を含む情報
を該装置汚染管理用データベース15に登録する。この
情報の構成を図4に示す。
【0046】この図4においては、1つの処理装置10
に関する情報を示しており、各ロットを示す「ロット識
別番号」、ロットにおける各製品ワークを示す「製品ワ
ーク識別番号」、この処理装置によって行われる工程を
示す「工程識別番号」及び工程における各処理を示す
「処理ステップ」が登録されている。そして、各処理別
に、それぞれの発塵形態等が登録されている。例えば、
ロット識別番号A001の製品ワーク番号1の工程RIEETCH
においては、「搬送」、「ガス導入」、「RF印加」及び
「搬送」と言う4つの処理と、「全体」が登録されてお
り、それぞれについて、「処理開始時間」、「処理終了
時間」、「発塵数」、「処理前発塵形態」及び「処理中
発塵形態」が登録されている。
【0047】ここで、発塵数は、処理開始時間から処理
終了時間までの間、つまり処理中に測定された処理装置
10の排気ラインの発塵数の総数を示す。また、処理前
発塵形態は、処理の開始直前の発塵形態を示し、処理中
発塵形態は、処理中の発塵形態を示している。例えば、
製品ワーク番号1の工程RIEETCHにおけるガス導入にお
いては、処理開始時間が0:01:25、処理終了時間
が0:03:30、発塵数が35、処理前発塵形態が通
常発塵、処理中発塵形態が突発発塵(中)である。
【0048】この様に発塵特徴化部19は、処理装置1
0の発塵数の推移状況と図2に示す発塵形態登録テーブ
ル24内のデータを比較して、発塵形態を求め、各発塵
形態を含む図4に示す様な情報を装置汚染管理用データ
ベース15に登録する。
【0049】次に、装置汚染管理パラメータ導出部18
は、装置汚染管理用データベース15内の図4に示す情
報を統計的に分析したり、相関解析結果登録テーブル2
3内の粒子検査相関及び歩留まり相関に基づいて予測粒
子検査値及び予測歩留まりを求め、この結果として、図
5に示す様な構成のロット別発塵テーブル22及び図6
に示す様な構成の発塵形態別要約テーブル21を形成す
る。
【0050】図5のロット別発塵テーブル22において
は、1つの処理装置10に関する情報を示しており、こ
の処理装置10を示す「装置識別番号」、及び各ロット
を示す「ロット識別番号」が登録されている。そして、
各ロット別に、この処理装置によって行われる工程を示
す「工程識別番号」、ロットの各製品ワークの数を示す
「累積処理枚数」、「処理開始時間」及び「処理終了時
間」が登録されている。更に、各ロット別に、汚染管理
パラメータとして、「発塵数合計」、「発塵数偏差」、
「平均発塵数」、「最大発塵数」、「予測粒子検査値」
及び「予測歩留まり」が登録されている。この汚染管理
パラメータは、図4に示す情報を統計的に分析したり、
相関解析結果登録テーブル23内の粒子検査相関及び歩
留まり相関に基づいて求められる。
【0051】また、図6の発塵形態別要約テーブル21
においては、1つの処理装置10に関する情報を示して
おり、この処理装置10を示す「装置識別番号」、及び
時間の経過に伴って遷移する各発塵形態が登録されてい
る。そして、各発塵形態別に、「発塵形態開始時間」及
び「発塵形態終了時間」が登録されている。更に、各発
塵形態別に、汚染管理パラメータとして、「発塵数合
計」、「発塵数偏差」、「平均発塵数」及び「最大発塵
数」が登録されている。この汚染管理パラメータは、図
4に示す情報を統計的に分析することによって求められ
る。
【0052】一方、装置汚染管理パラメータ導出部18
は、ロット別発塵テーブル22及び発塵形態別要約テー
ブル21を形成するばかりでなく、粒子検査相関及び歩
留まり相関を求め、この結果として図7に示す様な構成
の相関解析結果登録テーブル23を形成する。
【0053】この図7の相関解析結果登録テーブル23
においては、1つの処理装置10に関する情報を示して
おり、この処理装置10を示す「装置識別番号」、及び
該処理装置10によって行われた各処理を示す「処理ス
テップ」が登録されている。そして、各処理別に、「処
理前発塵形態」、「処理中発塵形態」、「粒子検査相
関」及び「歩留まり相関」が登録されている。
【0054】ここで、粒子検査相関及び歩留まり相関
は、次の様な手順で求められる。まず、粒子検査装置1
2は、処理装置10による各製品ワークの処理過程で、
該処理装置10内で処理された半導体ウェハ(ダミーの
製品ワーク)上の塵の数を検出し、この検出結果を装置
汚染管理用データベース15に登録する。装置汚染管理
パラメータ導出部18は、装置汚染管理用データベース
15から該処理装置10内で処理された半導体ウェハ上
の塵の数を読み出すと共に、該処理装置10に関する図
4に示す情報のうちから各処理の発塵数を読み出し、こ
れらの処理毎に、処理の発塵数と半導体ウェハ上の塵の
数間で回帰分析を行って、粒子検査相関を求める。ま
た、全体(全ての各処理)の発塵数と半導体ウェハ上の
塵の数間でも回帰分析を行って、粒子検査相関を求め
る。この粒子検査相関は、処理の発塵数と半導体ウェハ
上の塵の数間の関係を示す相関関数と、相互間の相関の
強さを示す相関係数からなる。
【0055】また、歩留まり検査装置13は、処理装置
10によって処理された各製品ワークの歩留まりを検出
し、この検出結果を装置汚染管理用データベース15に
登録する。装置汚染管理パラメータ導出部18は、装置
汚染管理用データベース15から該処理装置10につい
ての歩留まりを読み出すと共に、該処理装置10に関す
る図4に示す情報のうちから各処理の発塵数を読み出
し、これらの処理毎に、処理の発塵数と歩留まり間で回
帰分析を行って、歩留まり相関を求める。また、全体
(全ての各処理)の発塵数と歩留まり間でも回帰分析を
行って、歩留まり相関を求める。この歩留まり相関は、
処理の発塵数と歩留まり間の関係を示す相関関数と、相
互間の相関の強さを示す相関係数からなる。
【0056】図7から明らかな様に、相関解析結果登録
テーブル23においては、1つの処理ステップに処理前
発塵形態及び処理中発塵形態が対応付けられている。例
えば、1番目の搬送に通常発塵及び通常発塵が対応付け
られている。
【0057】新たな搬送の処理に際し、処理前発塵形態
及び処理中発塵形態が求められた場合、これらの処理前
発塵形態及び処理中発塵形態が図7における1番目の搬
送と同様に共に通常発塵であれば、該新たな搬送の処理
に伴って求められた粒子検査相関及び歩留まり相関を該
1番目の搬送に対応付けて相関解析結果登録テーブル2
3に登録し、この1番目の搬送に対応する粒子検査相関
及び歩留まり相関を更新する。そして、全体に対応する
粒子検査相関及び歩留まり相関をも更新する。
【0058】また、新たな搬送の処理に際し、処理前発
塵形態及び処理中発塵形態として、例えば突発発塵
(低)及び突発発塵(高)と言う全く新たな組み合わせ
が生じた場合は、搬送、突発発塵(低)及び突発発塵
(高)とともに、新たに求められた粒子検査相関及び歩
留まり相関を相関解析結果登録テーブル23に追加登録
する。そして、全体に対応する粒子検査相関及び歩留ま
り相関をも更新する。
【0059】ここで、装置汚染管理パラメータ導出部1
8は、先に述べたロット別発塵テーブル22における予
測粒子検査値及び予測歩留まりを求めるに際し、相関解
析結果登録テーブル23から粒子検査相関及び歩留まり
相関を読み出し、これらを用いる。
【0060】例えば、装置識別番号RIEETCHERの装置に
よって搬送、ガス導入及びRF印加からなる工程が行わ
れた場合、装置汚染管理パラメータ導出部18は、該工
程の搬送の処理のときの処理前発塵形態及び処理中発塵
形態と相関解析結果登録テーブル23内の各搬送に対応
する各処理前発塵形態及び各処理中発塵形態を照合し
て、1つの粒子検査相関及び1つの歩留まり相関を選択
する。つまり、該工程の搬送の処理のときの処理前発塵
形態及び処理中発塵形態が通常発塵及び通常発塵であれ
ば、相関解析結果登録テーブル23内の1番目の搬送に
対応する通常発塵及び通常発塵が一致するので、この搬
送に対応する粒子検査相関及び歩留まり相関が選択され
る。また、該工程の搬送の処理のときの処理前発塵形態
及び処理中発塵形態が相関解析結果登録テーブル23内
の各搬送に対応する各処理前発塵形態及び各処理中発塵
形態のいずれにも一致しなければ、該工程の搬送の処理
については、粒子検査相関及び歩留まり相関を選択しな
い。
【0061】同様に、該工程のガス導入及びRF印加の
いずれの処理のときにも、処理前発塵形態及び処理中発
塵形態と相関解析結果登録テーブル23内の各処理前発
塵形態及び各処理中発塵形態を照合して、粒子検査相関
及び歩留まり相関を選択する。また、全体に対応する粒
子検査相関及び歩留まり相関を選択する。
【0062】こうして少なくとも1つの粒子検査相関及
び1つの歩留まり相関が選択されると、装置汚染管理パ
ラメータ導出部18は、これらの相関に対応する処理の
ときの発塵数を該各相関の相関関数に代入して、予測粒
子検査値及び予測歩留まりを求め、これらをロット別発
塵テーブル22に登録する。また、複数組の粒子検査相
関及び歩留まり相関が選択された場合は、各粒子検査相
関のうちから相関係数のうちの最も大きなもの、つまり
処理の発塵数と半導体ウェハ上の塵の数間の相関が最も
強い粒子検査相関を選択し、この粒子検査相関の相関関
数に対応する処理のときの発塵数を該相関の相関関数に
代入して、予測粒子検査値を求める。同様に、各歩留ま
り相関のうちから相関係数のうちの最も大きなもの、つ
まり処理の発塵数と歩留まり間の相関が最も強い歩留ま
り相関を選択し、この歩留まり相関の相関関数に対応す
る処理のときの発塵数を該相関の相関関数に代入して、
予測歩留まりを求める。
【0063】また、全体に対応する粒子検査相関及び歩
留まり相関の各相関係数が最も大きなものとなり、これ
らの相関が選択される場合は、各処理の発塵数が少なか
ったり、各処理の発塵数の差が小さいことが多く、この
様なときに全体に対応する粒子検査相関及び歩留まり相
関を選択すると、発塵数と粒子検査値及び歩留まりの相
関性の向上を期待することができる。
【0064】この様に装置汚染管理パラメータ導出部1
8は、図4に示す情報を統計的に分析したり、相関解析
結果登録テーブル23内の粒子検査相関及び歩留まり相
関に基づいて予測粒子検査値及び予測歩留まりを求め、
ロット別発塵テーブル22及び発塵形態別要約テーブル
21を形成しつつ、新たな粒子検査相関及び歩留まり相
関を求めて、相関解析結果登録テーブル23の登録内容
を更新している。
【0065】次に、装置汚染管理部17は、先に述べた
様にロット別発塵テーブル22内の登録情報及び発塵形
態別要約テーブル21内の登録情報と管理基準登録テー
ブル20内のデータを比較し、処理装置10の汚染状況
が管理基準を越えているか否かを判定している。
【0066】この管理基準登録テーブル20は、図8に
示す様に構成されたものであり、各処理装置10別に設
けられている。ここには、処理装置10を示す「装置識
別番号」、「対処方法」、「予測粒子検査値」、「予測
歩留まり」、「発塵形態」、「平均発塵数」及び「最大
発塵数」等が登録されている。
【0067】この管理基準登録テーブル20における予
測粒子検査値及び予測歩留まりは、ロット別発塵テーブ
ル22における予測粒子検査値及び予測歩留まりに対す
るそれぞれの管理基準を定義するものである。ロット別
発塵テーブル22における予測粒子検査値に対しては、
「200カウント連続1ロット」、「300カウント連
続2ロット」と言う2種類の管理基準があり、前者は1
ロットにおいて予測粒子検査値が200以上となること
を示し、後者は連続する2ロットにおいて予測粒子検査
値が300以上となることを示している。また、ロット
別発塵テーブル22における予測歩留まりに対しては、
「60%連続3ロット」、つまり連続する3ロットにお
いて予測歩留まりが60パーセント以上と言う管理基準
がある。
【0068】また、この管理基準登録テーブル20にお
ける発塵形態、平均発塵数及び最大発塵数は、発塵形態
別要約テーブル21における発塵形態、平均発塵数及び
最大発塵数に対するそれぞれの管理基準を定義するもの
である。発塵形態別要約テーブル21における発塵形態
に対しては、「突発発塵(中)」、「突発発塵(高)」
と言う2種類の管理基準がある。また、発塵形態別要約
テーブル21における平均発塵数に対しては、「300
カウント1時間2回」、「50カウント1時間3回」と
言う管理基準があり、前者は平均発塵数が1時間のうち
に30カウントに2回達したことを示し、後者は平均発
塵数が1時間のうちに50カウントに3回達したことを
示している。更に、発塵形態別要約テーブル21におけ
る最大発塵数に対しては、「50カウント1時間3
回」、つまり最大発塵数が1時間のうちに50カウント
に3回達したと言う管理基準がある。
【0069】装置汚染管理部17は、例えばロット別発
塵テーブル22における予測粒子検査値と管理基準登録
テーブル20における予測粒子検査値を比較して、予測
粒子検査値が「200カウント連続1ロット」と言う管
理基準を満たせば、この管理基準に対応する対処方法、
つまり「ダスト測定による確認」を選択し、このダスト
測定による確認を装置汚染管理端末16に通知する。装
置汚染管理端末16は、このダスト測定による確認を表
示したり、アラームを発生する。この様な表示やアラー
ムが発生した場合は、処理装置10によって半導体ウェ
ハを処理して、この半導体ウェハ上の塵の数を粒子検査
装置12によって直ちに検出する。
【0070】また、装置汚染管理部17は、ロット別発
塵テーブル22における予測歩留まりと管理基準登録テ
ーブル20における予測歩留まりを比較して、予測歩留
まりが「60%連続3ロット」と言う管理基準を満たせ
ば、この管理基準に対応する対処方法「ウェットクリー
ニング」を選択し、このウェットクリーニングを装置汚
染管理端末16に通知する。これに応答して装置汚染管
理端末16はウェットクリーニングを報知するので、処
理装置10のウェットクリーニングを直ちに実行する。
【0071】この様なロット別発塵テーブル22内の登
録情報から処理装置10の汚染状況を判定する場合は、
ロット単位で汚染状況が判定されるので、長期的な汚染
の推移を把握するのに特に有効である。
【0072】更に、装置汚染管理部17は、発塵形態別
要約テーブル21における発塵形態と管理基準登録テー
ブル20における発塵形態を比較して、発塵形態が「発
塵形態(中)」と言う管理基準を満たせば、この管理基
準に対応する対処方法「ドライクリーニング」を選択
し、このドライクリーニングを装置汚染管理端末16に
通知する。これに応答して装置汚染管理端末16はドラ
イクリーニングを報知するので、処理装置10のドライ
クリーニングを直ちに実行する。
【0073】この様な発塵形態別要約テーブル21内の
登録内容から処理装置10の汚染状況を判定する場合
は、汚染状況が頻繁に判定されるので、短期的な汚染の
推移を把握するのに特に有効である。
【0074】次に、本実施形態の汚染管理システムによ
る一連の処理を図9のフローチャートに従って整理して
説明する。
【0075】まず、各処理装置10の排気ラインの発塵
数、各処理装置10内で処理された半導体ウェハ上の塵
の数、及び各処理装置10内で処理された製品ワークの
歩留まり、及び各工程の作業実績が収集され、装置汚染
管理用データベース15に登録される(ステップ10
1)。
【0076】発塵特徴化部19は、処理装置10の発塵
数の推移状況と図2の発塵形態登録テーブル24を比較
して、発塵形態を求め、この発塵形態及び装置汚染管理
用データベース15内の情報を整理して、図4の情報を
装置汚染管理用データベース15に登録する(ステップ
102)。
【0077】装置汚染管理パラメータ導出部18は、系
内粒子測定装置11によって検出された発塵数と粒子検
査装置12によって検出された半導体ウェハ上の塵の数
間で回帰分析を行って、粒子検査相関を求める。また、
系内粒子測定装置11によって検出された発塵数と歩留
まり検査装置13によって検出された歩留まり間で回帰
分析を行って、歩留まり相関を求める。そして、装置汚
染管理パラメータ導出部18は、粒子検査相関及び歩留
まり相関が登録された相関解析結果登録テーブル23を
形成する(ステップ103)。
【0078】装置汚染管理パラメータ導出部18は、装
置汚染管理用データベース15内の図4の情報を統計的
に分析したり、相関解析結果登録テーブル23内の粒子
検査相関及び歩留まり相関に基づいて予測粒子検査値及
び予測歩留まりを求め、図5のロット別発塵テーブル2
2及び図6の発塵形態別要約テーブル21を形成する
(各ステップ104,105)。
【0079】装置汚染管理部17は、ロット別発塵テー
ブル22内の登録情報及び発塵形態別要約テーブル21
内の登録情報を管理基準登録テーブル20内のデータと
比較して、処理装置10の汚染状況が管理基準を越えて
いるか否かを判定し、この判定結果を装置汚染管理端末
16に通知する。装置汚染管理端末16は、この判定結
果を報知する(ステップ106)。
【0080】この様に本実施形態では、各処理装置毎
に、発塵数の推移に基づいて発塵形態を求めると共に、
発塵数に基づいて粒子検査相関及び歩留まり相関を求
め、ロット別に、あるいは発塵形態別に、発塵数、発塵
形態及び汚染パラメータ(予測粒子検査値及び予測歩留
まり等からなる)等を対応付けて登録しておき、この登
録内容を監視することにより、長期的及び短期的な処理
装置の汚染の推移を精度良くリアルタイムで把握するこ
とが可能となる。
【0081】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものでなく、多様な変形が可能である。また、半導体
集積回路の製造プロセスに用いられる処理装置の汚染状
況だけでなく、汚染状況が製品ワークの歩留まりに直接
的に反映される処理装置であれば、如何なる種類の処理
装置であっても、本発明は有効である。
【0082】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の処理装置の
汚染管理システムは、製品ワークを処理する処理装置内
の塵の発生量を測定する測定手段と、前記測定手段によ
って測定された塵の発生量の推移に基づいて、塵の発生
形態を求める発生形態導出手段と、前記測定手段によっ
て測定された塵の発生量に基づいて、汚染パラメータを
求める汚染パラメータ導出手段と、前記発生形態導出手
段によって求められた塵の発生形態と前記汚染パラメー
タ導出手段によって求められた汚染パラメータを対応付
けて登録するデータベースと、前記データベース内の登
録内容に基づいて前記処理装置内の汚染状況を識別する
識別手段とを備えている。
【0083】この様な構成によれば、塵の発生量の推移
に基づき、塵の発生形態を求めてデータベースに登録し
ている。この塵の発生形態は、一時的な塵の数を表すも
のでなく、塵の発生量の様々な推移を表している。ま
た、塵の発生量に基づく汚染パラメータを求め、塵の発
生形態と汚染パラメータを対応付けてデータベースに登
録している。このため、このデータベースの登録内容に
基づいて、処理装置内の汚染状況をより正確に識別する
ことができる。
【0084】1つの実施形態によれば、塵の発生形態
は、前記処理装置による製品ワークの処理中に前記測定
手段によって測定された塵の発生量と、塵の発生期間に
基づいて求められる。
【0085】1つの実施形態によれば、製品ワークの処
理前の塵の発生形態と該処理中の塵の発生形態を対応付
けて前記データベースに登録している。
【0086】この様に処理装置による製品ワークの処理
前の塵の発生形態と該処理中の塵の発生形態を対応付け
てデータベースに登録しておけば、製品ワークの処理前
と処理中の塵の状況を比較することができるので、処理
装置内の汚染状況をより正確に識別することができる。
【0087】1つの実施形態によれば、塵の発生量に基
づいて、製品ワークの処理中の塵の合計発生量、発生量
偏差、平均発生量及び最大発生量のうちの少なくとも1
つを汚染パラメータとして求めている。
【0088】1つの実施形態によれば、塵の発生量に基
づいて、製品ワークの汚染状況を示す予測粒子検査値及
び製品ワークの予測歩留まりを汚染パラメータとして求
めている。
【0089】この様な製品ワークの汚染状況を示す予測
粒子検査値及び製品ワークの予測歩留まりを求めれば、
これらの予測粒子検査値及び予測歩留まりを参考にし
て、製品ワークの汚染や歩留まりの悪化を未然に防止す
ることができる。
【0090】1つの実施形態によれば、複数の処理毎
に、塵の発生量と実際の粒子検査値及び歩留まりに基づ
いて、粒子検査相関関数及び歩留まり相関関数を求めて
おき、前記各処理について求められた各粒子検査相関関
数及び各歩留まり相関関数のうちから相関の高いものを
適宜に選択し、これらの相関関数に、次の処理のときの
塵の発生量を代入することによって、予測粒子検査値及
び予測歩留まりを求めている。
【0091】この様に各処理毎に、粒子検査相関関数及
び歩留まり相関関数を求めておき、これらのうちから高
い相関のものを選択すれば、最適の粒子検査相関関数及
び歩留まり相関関数に基づいて予測粒子検査値及び予測
歩留まりを求めることができる。
【0092】1つの実施形態によれば、塵の発生形態に
ついて、合計発生量、発生量偏差、平均発生量及び最大
発生量のうちの少なくとも1つを汚染パラメータとして
求めている。
【0093】1つの実施形態によれば、所定の基準値を
与えられ、この基準値と前記データベース内の登録内容
を比較することにより、処理装置内の汚染状況を識別し
ている。
【0094】1つの実施形態によれば、処理装置内の汚
染状況を報知している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理装置の汚染管理システムの一実施
形態を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムにおける発塵形態登録テーブル
の構成を示す図である。
【図3】図1のシステムにおける処理装置の排気ライン
の発塵数の変化を例示するグラフである。
【図4】図1のシステムにおける装置汚染管理用データ
ベースに登録される情報を示す図である。
【図5】図1のシステムにおけるロット別発塵テーブル
の構成を示す図である。
【図6】図1のシステムにおける発塵形態別要約テーブ
ルの構成を示す図である。
【図7】図1のシステムにおける相関解析結果登録テー
ブルの構成を示す図である。
【図8】図1のシステムにおける管理基準登録テーブル
の構成を示す図である。
【図9】図1のシステムにおける処理過程を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
10 処理装置 11 系内粒子測定装置 12 粒子検査装置 13 歩留まり検査装置 14 製造工程管理ホストコンピュータ 15 装置汚染管理用データベース 16 装置汚染管理端末 17 装置汚染管理部 18 装置汚染管理パラメータ導出部 19 発塵特徴化部 20 管理基準登録テーブル 21 発塵形態別要約テーブル 22 ロット別発塵テーブル 23 相関解析結果登録テーブル 24 発塵形態登録テーブル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品ワークを処理する処理装置内の塵の
    発生量を測定する測定手段と、 前記測定手段によって測定された塵の発生量の推移に基
    づいて、塵の発生形態を求める発生形態導出手段と、 前記測定手段によって測定された塵の発生量に基づい
    て、汚染パラメータを求める汚染パラメータ導出手段
    と、 前記発生形態導出手段によって求められた塵の発生形態
    と前記汚染パラメータ導出手段によって求められた汚染
    パラメータを対応付けて登録するデータベースと、 前記データベース内の登録内容に基づいて前記処理装置
    内の汚染状況を識別する識別手段とを備える処理装置の
    汚染管理システム。
  2. 【請求項2】 前記発生形態導出手段は、前記処理装置
    による製品ワークの処理中に前記測定手段によって測定
    された塵の発生量と、塵の発生期間に基づいて塵の発生
    形態を求める請求項1に記載の処理装置の汚染管理シス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記発生形態導出手段は、前記処理装置
    による製品ワークの処理前に前記測定手段によって測定
    された塵の発生量の推移に基づいて塵の発生形態を求
    め、 前記処理装置による製品ワークの処理前の塵の発生形態
    と該処理中の塵の発生形態を対応付けて前記データベー
    スに登録する請求項1に記載の処理装置の汚染管理シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記汚染パラメータ導出手段は、前記測
    定手段によって測定された塵の発生量に基づいて、前記
    処理装置による製品ワークの処理中の塵の合計発生量、
    発生量偏差、平均発生量及び最大発生量のうちの少なく
    とも1つを汚染パラメータとして求める請求項1に記載
    の処理装置の汚染管理システム。
  5. 【請求項5】 前記汚染パラメータ導出手段は、前記測
    定手段によって測定された塵の発生量に基づいて、製品
    ワークの汚染状況を示す予測粒子検査値及び製品ワーク
    の予測歩留まりを汚染パラメータとして求める請求項1
    に記載の処理装置の汚染管理システム。
  6. 【請求項6】 前記汚染パラメータ導出手段は、前記処
    理装置による複数の処理毎に、前記測定手段によって測
    定された塵の発生量と実際の粒子検査値及び歩留まりに
    基づいて、粒子検査相関関数及び歩留まり相関関数を求
    めておき、前記各処理について求められた各粒子検査相
    関関数及び各歩留まり相関関数のうちから、前記測定さ
    れた塵の発生量と実際の粒子検査値及び歩留まり間で最
    も高い相関を表す粒子検査相関関数及び歩留まり相関関
    数を選択し、これらの粒子検査相関関数及び歩留まり相
    関関数に、次の処理のときに前記測定手段によって測定
    された塵の発生量を代入することによって、予測粒子検
    査値及び予測歩留まりを求める請求項5に記載の処理装
    置の汚染管理システム。
  7. 【請求項7】 前記汚染パラメータ導出手段は、前記処
    理装置による複数の処理毎に、前記測定手段によって測
    定された塵の発生量と実際の粒子検査値及び歩留まりに
    基づいて、粒子検査相関関数及び歩留まり相関関数を求
    めて、これらの関数を前記発生形態導出手段によって求
    められた塵の発生形態と対応付けておき、前記各処理に
    ついて求められた各粒子検査相関関数及び各歩留まり相
    関関数に対応する塵の各発生形態と、次の処理のときに
    前記発生形態導出手段によって求められた塵の発生形態
    を照合することによって、各粒子検査相関関数及び各歩
    留まり相関関数のうちからそれぞれの相関関数を選択
    し、これらの相関関数に、前記次の処理のときに前記測
    定手段によって測定された塵の発生量を代入することに
    よって、予測粒子検査値及び予測歩留まりを求める請求
    項5に記載の処理装置の汚染管理システム。
  8. 【請求項8】 前記汚染パラメータ導出手段は、前記発
    生形態導出手段によって求められた塵の発生形態につい
    て、合計発生量、発生量偏差、平均発生量及び最大発生
    量のうちの少なくとも1つを汚染パラメータとして求め
    る請求項1に記載の処理装置の汚染管理システム。
  9. 【請求項9】 識別手段は、所定の基準値を与えられ、
    この基準値と前記データベース内の登録内容を比較する
    ことにより、前記処理装置内の汚染状況を識別する請求
    項1に記載の処理装置の汚染管理システム。
  10. 【請求項10】 識別手段は、識別した前記処理装置内
    の汚染状況を報知する請求項1に記載の処理装置の汚染
    管理システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162576A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Shimizu Corp 評価装置、評価方法及びコンピュータプログラム
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