JPH11220793A - 低音増強回路 - Google Patents
低音増強回路Info
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- JPH11220793A JPH11220793A JP2059298A JP2059298A JPH11220793A JP H11220793 A JPH11220793 A JP H11220793A JP 2059298 A JP2059298 A JP 2059298A JP 2059298 A JP2059298 A JP 2059298A JP H11220793 A JPH11220793 A JP H11220793A
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- channel signal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スピーカの低音域再生限界以下の周波数成分
でも低音感として再生する。 【解決手段】 音声Lチャンネル信号とRチャンネル信
号を加算する加算器1と、加算された信号の内、スピー
カ再生限界以下の低音域成分のみを抽出するLPF2
と、LPF2の後段に周波数を1オクターブ上の周波数
に変換する全波整流器3、及び変換された低音域成分を
増幅する増幅器4を直列に具備し、周波数変換、増幅さ
れた低音域成分を、第2の加算器5で、入力されたLR
信号にそれぞれ加算することで、再生不可能であった低
音を疑似的に再生し、低音増強を図る。
でも低音感として再生する。 【解決手段】 音声Lチャンネル信号とRチャンネル信
号を加算する加算器1と、加算された信号の内、スピー
カ再生限界以下の低音域成分のみを抽出するLPF2
と、LPF2の後段に周波数を1オクターブ上の周波数
に変換する全波整流器3、及び変換された低音域成分を
増幅する増幅器4を直列に具備し、周波数変換、増幅さ
れた低音域成分を、第2の加算器5で、入力されたLR
信号にそれぞれ加算することで、再生不可能であった低
音を疑似的に再生し、低音増強を図る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低音域応答の貧弱
なスピーカを使用した場合に、低音域成分の欠如の補償
を行い、低音感を増強する低音増強回路に関するもので
ある。
なスピーカを使用した場合に、低音域成分の欠如の補償
を行い、低音感を増強する低音増強回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機等に搭載されている
スピーカは、大きさや形状の制約から充分な低音域の成
分が再生できず、BS(衛星放送)やハイビジョン等の
デジタル高性能の音楽ソースが放送されているにもかか
わらず、貧弱な低音再生しか楽しめないという問題を有
していた。
スピーカは、大きさや形状の制約から充分な低音域の成
分が再生できず、BS(衛星放送)やハイビジョン等の
デジタル高性能の音楽ソースが放送されているにもかか
わらず、貧弱な低音再生しか楽しめないという問題を有
していた。
【0003】この欠点を補う為、低音域再生専用のスピ
ーカと増幅器を装備した商品が発売されているが、取り
付け場所を要する、セットの箱鳴り(びびり音)が出る
等、課題も多い。
ーカと増幅器を装備した商品が発売されているが、取り
付け場所を要する、セットの箱鳴り(びびり音)が出る
等、課題も多い。
【0004】これらの課題を解決する低音域成分補償方
法として例えば、図6の構成が提案されている。
法として例えば、図6の構成が提案されている。
【0005】以下図6を参照しながら低音域成分補償方
法の一例について説明する。図6において、符号7は低
音域成分を抽出する低域通過フィルター(以下、LPF
と呼ぶ。)、8は入力信号の振幅を正規化するノーマラ
イザ、9は2次高調波を発生する2nd高調波発生器、
10は3次の高調波を発生する3rd高調波発生器、1
1はn次の高調波を発生するn次高調波発生器、12は
信号を加算する加算器である。
法の一例について説明する。図6において、符号7は低
音域成分を抽出する低域通過フィルター(以下、LPF
と呼ぶ。)、8は入力信号の振幅を正規化するノーマラ
イザ、9は2次高調波を発生する2nd高調波発生器、
10は3次の高調波を発生する3rd高調波発生器、1
1はn次の高調波を発生するn次高調波発生器、12は
信号を加算する加算器である。
【0006】以上のように構成された低音域成分補償方
法について、その動作を説明する。入力された音声信号
はLPF7で低音域成分のみを抽出し、振幅情報を一定
とするための正規化処理するノーマライザ8を通して、
高調波を発生させる2nd高調波発生器9と3rd高調
波発生器10および順次高調波を発生させるn次高調波
発生器11とに入力される。
法について、その動作を説明する。入力された音声信号
はLPF7で低音域成分のみを抽出し、振幅情報を一定
とするための正規化処理するノーマライザ8を通して、
高調波を発生させる2nd高調波発生器9と3rd高調
波発生器10および順次高調波を発生させるn次高調波
発生器11とに入力される。
【0007】高調波成分は、以下の数学的処理を行うこ
とにより発生できる。すなわち、原音をcosθとする
と、2次高調波は原音を2乗することにより、 cos2θ=2・cos2θ-1 として得られ、同様に、3次、4次高調波は原音を3
乗、4乗することにより、 cos3θ=4・cos3θ-3・cosθ cos4θ=8・cos4θ-8・cos2θ+1 が得られ、以下n次の高調波まで同様に処理して発生さ
せ、適当なレベルの係数をつけ、入力された原音と加算
器12で混合され、最終出力となる。
とにより発生できる。すなわち、原音をcosθとする
と、2次高調波は原音を2乗することにより、 cos2θ=2・cos2θ-1 として得られ、同様に、3次、4次高調波は原音を3
乗、4乗することにより、 cos3θ=4・cos3θ-3・cosθ cos4θ=8・cos4θ-8・cos2θ+1 が得られ、以下n次の高調波まで同様に処理して発生さ
せ、適当なレベルの係数をつけ、入力された原音と加算
器12で混合され、最終出力となる。
【0008】つまり、テレビジョン受像機などに使用さ
れているスピーカは、図7(a)に示すごとく、低音域
の再生が貧弱であり、充分な低音域が再生されない。
れているスピーカは、図7(a)に示すごとく、低音域
の再生が貧弱であり、充分な低音域が再生されない。
【0009】これを解消する手段として人間の聴覚の音
響心理的効果を利用した低音域再生方法である。即ち、
図7(b)に示す低音域成分の2次、3次等の高調波を
発生させ、スピーカの再生帯域内に複合音として出力す
ることで、あたかも低音域が再生されているかのごとく
聴こえる。
響心理的効果を利用した低音域再生方法である。即ち、
図7(b)に示す低音域成分の2次、3次等の高調波を
発生させ、スピーカの再生帯域内に複合音として出力す
ることで、あたかも低音域が再生されているかのごとく
聴こえる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成では実現回路規模が大きくなり、アナログ回路で
の実現は、非常に困難である。また、デジタルシグナル
プロセッサ(DSP)を使用すれば簡単に実現できる
が、処理の為のプログラムサイズが非常に大きくなる
上、コストも大幅に上がる。
の構成では実現回路規模が大きくなり、アナログ回路で
の実現は、非常に困難である。また、デジタルシグナル
プロセッサ(DSP)を使用すれば簡単に実現できる
が、処理の為のプログラムサイズが非常に大きくなる
上、コストも大幅に上がる。
【0011】また、音楽的に考えると違和感を生じる事
になる。例えば、55Hzのラの音を入力した場合、2
次高調波は110Hzのラの音となり、3次高調波は1
65Hzのミに近い音となる。これらが2次、3次の合
成和音として再生されて不協和音となり、原音の音程に
忠実と言えない課題を有していた。
になる。例えば、55Hzのラの音を入力した場合、2
次高調波は110Hzのラの音となり、3次高調波は1
65Hzのミに近い音となる。これらが2次、3次の合
成和音として再生されて不協和音となり、原音の音程に
忠実と言えない課題を有していた。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の低音増強回路は、スピーカ再生限界以下の低
音域成分を、簡単な全波整流器を使用して、1オクター
ブ上の周波数に変換することで、再生不可能であった低
音域成分をスピーカ再生帯域内で再生することで、低音
域を疑似的に増強することができる。
に本発明の低音増強回路は、スピーカ再生限界以下の低
音域成分を、簡単な全波整流器を使用して、1オクター
ブ上の周波数に変換することで、再生不可能であった低
音域成分をスピーカ再生帯域内で再生することで、低音
域を疑似的に増強することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、入力された音声信号の内、スピーカ再生限界以下の
低音域成分のみを抽出し、周波数をオクターブ上に変換
し、再生不可能であった低音域成分をスピーカ再生帯域
内で再生することで、低音域を疑似的に増強を実現しう
るものである。
は、入力された音声信号の内、スピーカ再生限界以下の
低音域成分のみを抽出し、周波数をオクターブ上に変換
し、再生不可能であった低音域成分をスピーカ再生帯域
内で再生することで、低音域を疑似的に増強を実現しう
るものである。
【0014】つぎに、本発明の請求項2に記載された低
音増強回路は、入力された音声左チャンネル信号と音声
右チャンネル信号を加算する第1の加算器と、加算され
た信号の内、スピーカ再生限界以下の低音域成分のみを
抽出する低域通過フィルターと、1オクターブ上の周波
数に変換する全波整流器及び、前記全波整流器より生成
された信号を増幅する増幅器を直列に具備し、1オクタ
ーブ上の周波数に変換し増幅された低音域成分を、入力
された音声左チャンネル信号と音声右チャンネル信号に
それぞれ加算する第2の加算器から構成し、低音増強を
実現しうるものである。
音増強回路は、入力された音声左チャンネル信号と音声
右チャンネル信号を加算する第1の加算器と、加算され
た信号の内、スピーカ再生限界以下の低音域成分のみを
抽出する低域通過フィルターと、1オクターブ上の周波
数に変換する全波整流器及び、前記全波整流器より生成
された信号を増幅する増幅器を直列に具備し、1オクタ
ーブ上の周波数に変換し増幅された低音域成分を、入力
された音声左チャンネル信号と音声右チャンネル信号に
それぞれ加算する第2の加算器から構成し、低音増強を
実現しうるものである。
【0015】つぎに、本発明の請求項3に記載された低
音増強回路は、入力された音声左チャンネル信号と音声
右チャンネル信号と、周波数変換された信号を加算する
第1の加算器と、加算された信号の内、スピーカ再生限
界以下の低音域成分のみを抽出する低域通過フィルター
と、1オクターブ上の周波数に変換する全波整流器及
び、前記全波整流器より生成された信号を増幅する増幅
器を直列に具備し、1オクターブ上の周波数に変換し増
幅された低音域成分を、入力された音声左チャンネル信
号と音声右チャンネル信号にそれぞれ加算する第2の加
算器と、前記増幅器出力を入力とし、レベル調整するレ
ベル調整器と、前記レベル調整器出力を、前記第1の加
算器入力とする回路から構成し、1オクターブ変換され
増幅された信号を、更に、ループで回すことにより、2
オクターブ、4オクターブ上の周波数に変換し、1オク
ターブ周波数変換してもスピーカ再生帯域に届かなかっ
た低音域成分までも再生することで、効果を更に増強し
た低音増強を実現しうるものである。
音増強回路は、入力された音声左チャンネル信号と音声
右チャンネル信号と、周波数変換された信号を加算する
第1の加算器と、加算された信号の内、スピーカ再生限
界以下の低音域成分のみを抽出する低域通過フィルター
と、1オクターブ上の周波数に変換する全波整流器及
び、前記全波整流器より生成された信号を増幅する増幅
器を直列に具備し、1オクターブ上の周波数に変換し増
幅された低音域成分を、入力された音声左チャンネル信
号と音声右チャンネル信号にそれぞれ加算する第2の加
算器と、前記増幅器出力を入力とし、レベル調整するレ
ベル調整器と、前記レベル調整器出力を、前記第1の加
算器入力とする回路から構成し、1オクターブ変換され
増幅された信号を、更に、ループで回すことにより、2
オクターブ、4オクターブ上の周波数に変換し、1オク
ターブ周波数変換してもスピーカ再生帯域に届かなかっ
た低音域成分までも再生することで、効果を更に増強し
た低音増強を実現しうるものである。
【0016】以下本発明の実施の形態について、図1か
ら図5を用いて説明する。 (実施の形態1)以下に、本発明の請求項1及び請求項
2に記載された発明の実施の形態について、図1、図
2、図3を用いて説明する。
ら図5を用いて説明する。 (実施の形態1)以下に、本発明の請求項1及び請求項
2に記載された発明の実施の形態について、図1、図
2、図3を用いて説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施例における低音増
強回路のブロック構成図を示す。図1において、符号1
は入力された音声の左チャンネル信号と右チャンネル信
号を加算する加算器、2は低音域のみを抽出するLP
F、3は偶数次高調波を発生し周波数変換する全波整流
器、4は信号増幅を行う増幅器、5は入力された音声の
左チャンネル信号と右チャンネル信号と、増幅された2
次高調波を加算する加算器である。
強回路のブロック構成図を示す。図1において、符号1
は入力された音声の左チャンネル信号と右チャンネル信
号を加算する加算器、2は低音域のみを抽出するLP
F、3は偶数次高調波を発生し周波数変換する全波整流
器、4は信号増幅を行う増幅器、5は入力された音声の
左チャンネル信号と右チャンネル信号と、増幅された2
次高調波を加算する加算器である。
【0018】以上のように構成された低音増強回路につ
いて、その動作を説明する。図3(a)はテレビジョン
受像機などで使用されているスピーカの特性例であり、
小型スピーカのため、一般に100Hz程度までしか再
生できない。
いて、その動作を説明する。図3(a)はテレビジョン
受像機などで使用されているスピーカの特性例であり、
小型スピーカのため、一般に100Hz程度までしか再
生できない。
【0019】一方、音楽信号は100Hz以下の低音域
のf1信号が音声成分として存在し、迫力のある低音を
提供できる要素を含んでいるが、前述のごとくスピーカ
の特性が貧弱なため、低音域のf1信号が再生されず充
分な低音を楽しめない。
のf1信号が音声成分として存在し、迫力のある低音を
提供できる要素を含んでいるが、前述のごとくスピーカ
の特性が貧弱なため、低音域のf1信号が再生されず充
分な低音を楽しめない。
【0020】このスピーカの低音域再生限界以下のf1
信号を図3(b)に示す。この様な場合に、1オクター
ブ上の音程に周波数変換し、スピーカの再生帯域内で再
生させることにより、低音感を出す回路方式であり、以
下その発生動作を図1を参照して説明する。
信号を図3(b)に示す。この様な場合に、1オクター
ブ上の音程に周波数変換し、スピーカの再生帯域内で再
生させることにより、低音感を出す回路方式であり、以
下その発生動作を図1を参照して説明する。
【0021】図1において、入力された音声の左チャン
ネル信号と右チャンネル信号は加算器1により加算さ
れ、加算された音声信号の内、使用されるスピーカの低
域再生限界以下の周波数成分を抽出するLPF2で、低
音域成分を抽出し、全波整流器3で偶数次の高調波を発
生させる。全波整流器3は入力信号を B=sin(wt) (1) とすると、全波整流器3で処理された出力信号Cはフー
リエ展開すると次の式で示される。
ネル信号と右チャンネル信号は加算器1により加算さ
れ、加算された音声信号の内、使用されるスピーカの低
域再生限界以下の周波数成分を抽出するLPF2で、低
音域成分を抽出し、全波整流器3で偶数次の高調波を発
生させる。全波整流器3は入力信号を B=sin(wt) (1) とすると、全波整流器3で処理された出力信号Cはフー
リエ展開すると次の式で示される。
【0022】 C=(2/π)+(4/π)・{sin(2wt)/3-sin(4wt)/15+sin(6wt)/35・・・} (2) すなわち、偶数次の高調波が出現することになり、しか
も係数でわかるように、80%以上が2次高調波であ
る。つまり、1オクターブの変換となる。
も係数でわかるように、80%以上が2次高調波であ
る。つまり、1オクターブの変換となる。
【0023】つぎに、全波整流した波形を、増幅器4に
より適当なレベルの信号に増幅し、加算器5で入力され
た左チャンネルと右チャンネルの音声信号と加算し、左
チャンネルと右チャンネルの出力信号とする。
より適当なレベルの信号に増幅し、加算器5で入力され
た左チャンネルと右チャンネルの音声信号と加算し、左
チャンネルと右チャンネルの出力信号とする。
【0024】図2は、図1の各部の動作波形を示すもの
であり、2次高調波が発生していることが波形として理
解できる。また、低音域成分は、左チャンネル、右チャ
ンネルに同相で入力されるのが普通で、単純加算で良
い。
であり、2次高調波が発生していることが波形として理
解できる。また、低音域成分は、左チャンネル、右チャ
ンネルに同相で入力されるのが普通で、単純加算で良
い。
【0025】このようにして、2次の高調波を発生さ
せ、図3(b)に示すごとく、使用するスピーカの再生
可能帯域内の信号に変換する。ちなみに、2次だけの高
調波であり、音程が1オクターブ変換されるだけである
ので不協和音とはならない。
せ、図3(b)に示すごとく、使用するスピーカの再生
可能帯域内の信号に変換する。ちなみに、2次だけの高
調波であり、音程が1オクターブ変換されるだけである
ので不協和音とはならない。
【0026】また、実験的には100Hz以下の低音域
成分を1オクターブ上の信号に変換するので、正確な楽
譜を知らない限り低音感とだけしか認識できない。
成分を1オクターブ上の信号に変換するので、正確な楽
譜を知らない限り低音感とだけしか認識できない。
【0027】つまり、全く再生されないよりは充分な効
果があると共に、トーンコントロールで低域レベルを無
理やり上昇させるより低音増強効果を発揮できる。
果があると共に、トーンコントロールで低域レベルを無
理やり上昇させるより低音増強効果を発揮できる。
【0028】(実施の形態2)つぎに、本発明の請求項
3に記載された発明の実施の形態について、図4、図5
を用いて説明する。
3に記載された発明の実施の形態について、図4、図5
を用いて説明する。
【0029】図4は、本発明の一実施例における低音増
強回路のブロック構成図を示す。図4において、符号1
は入力された音声の左チャンネル信号と右チャンネル信
号と、周波数変換された信号を加算する第1の加算器、
2はスピーカ再生限界以下の低音域成分のみを抽出する
LPF、3は偶数次高調波を発生し周波数変換する全波
整流器、4は信号増幅を行う増幅器、5は入力された音
声の左チャンネル信号と右チャンネル信号と、増幅され
た高調波を加算する加算器、6は周波数変換され増幅さ
れた信号をレベル調整するレベル調整器である。
強回路のブロック構成図を示す。図4において、符号1
は入力された音声の左チャンネル信号と右チャンネル信
号と、周波数変換された信号を加算する第1の加算器、
2はスピーカ再生限界以下の低音域成分のみを抽出する
LPF、3は偶数次高調波を発生し周波数変換する全波
整流器、4は信号増幅を行う増幅器、5は入力された音
声の左チャンネル信号と右チャンネル信号と、増幅され
た高調波を加算する加算器、6は周波数変換され増幅さ
れた信号をレベル調整するレベル調整器である。
【0030】以上のように構成された低音増強回路につ
いて、その動作を説明する。図4において、入力された
音声の左チャンネル信号と右チャンネル信号は加算器1
により加算され、加算された音声信号の内、使用される
スピーカの低域再生限界以下の周波数成分を抽出するL
PF2で、低音域成分のみを抽出し、全波整流器3で偶
数次の高調波を発生させる。全波整流器3は実施の形態
1と同様に、偶数次の高調波を生成させ、しかも係数で
わかるように、80%以上が2次高調波であり、1オク
ターブ変換を意味する。全波整流した波形を、増幅器4
により適当なレベルの信号に増幅し、加算器5で入力さ
れた左チャンネルと右チャンネルの音声信号と加算し、
左チャンネルと右チャンネルの出力信号とすると同時
に、レベル調整器6で、適当なレベルに調整し、加算器
1に入力して、再度全波整流器3に入力させる。1回目
に注入される全波整流器3の入力信号を B=sin(wt) (1) とすると、全波整流器3で処理された出力信号Cはフー
リエ展開すると次の式で示される。すなわち、 C=(2/π)+(4/π)・{sin(2wt)/3-sin(4wt)/15+sin(6wt)/35・・・・} (2) となり、この内、2次の高調波成分がほとんどであるの
で、レベル調整器6の出力を、2次の成分として、 B=sin(2wt) (3) を加算器1に入力すると、2回目の全波整流器3を通過
する。2回目の全波整流器3で処理された出力信号C1
はフーリエ展開すると次の式で示される。
いて、その動作を説明する。図4において、入力された
音声の左チャンネル信号と右チャンネル信号は加算器1
により加算され、加算された音声信号の内、使用される
スピーカの低域再生限界以下の周波数成分を抽出するL
PF2で、低音域成分のみを抽出し、全波整流器3で偶
数次の高調波を発生させる。全波整流器3は実施の形態
1と同様に、偶数次の高調波を生成させ、しかも係数で
わかるように、80%以上が2次高調波であり、1オク
ターブ変換を意味する。全波整流した波形を、増幅器4
により適当なレベルの信号に増幅し、加算器5で入力さ
れた左チャンネルと右チャンネルの音声信号と加算し、
左チャンネルと右チャンネルの出力信号とすると同時
に、レベル調整器6で、適当なレベルに調整し、加算器
1に入力して、再度全波整流器3に入力させる。1回目
に注入される全波整流器3の入力信号を B=sin(wt) (1) とすると、全波整流器3で処理された出力信号Cはフー
リエ展開すると次の式で示される。すなわち、 C=(2/π)+(4/π)・{sin(2wt)/3-sin(4wt)/15+sin(6wt)/35・・・・} (2) となり、この内、2次の高調波成分がほとんどであるの
で、レベル調整器6の出力を、2次の成分として、 B=sin(2wt) (3) を加算器1に入力すると、2回目の全波整流器3を通過
する。2回目の全波整流器3で処理された出力信号C1
はフーリエ展開すると次の式で示される。
【0031】 C1=(2/π)+(4/π)・{sin(4wt)/3-sin(8wt)/15+sin(12wt)/35・・・・}(4) すなわち、更に4次の高調波となり、ループで回すこと
により、2次、4次、8次など、2のn乗の高調波を発
生させ、図5に示すごとく、1回目のオクターブ変換で
スピーカの再生帯域内に変換できる原信号f1より更に
低い周波数f0を考えた場合、2回目のオクターブ変換
で、4・f0となり、スピーカの再生帯域内の信号に変
換できる。ちなみに、2次、4次など2のn乗の高調波
は、音程がオクターブ変換されるだけであるので不協和
音とはならない。すなわち、30Hzの原信号を仮定す
ると、1回目で、60Hzの信号に変換されるが、10
0Hzまでの再生能力しかないスピーカでは、この音は
再生できないが、2回目のオクターブ変換で、120H
zの音になり、これは、再生可能となる。しかしなが
ら、あまり高いオクターブ変換すると、低音感はなくな
り、中域になるので、低音感は感じられなくなるが、L
PF2が、最大通過周波数を規定しているので、ループ
構成としても、中域までの音は、再生されない。ただ
し、レベル調整器6の設定は、発振しない様に効果と照
らし合わせて慎重に設定しなければならない。この様
に、全波整流器3をループとする事で、入力された左チ
ャンネルと右チャンネルの音声信号と加算し、左チャン
ネルと右チャンネルの出力信号とすると、1オクターブ
周波数変換だけではスピーカの再生帯域に届かなかった
低音域信号でも疑似的に再生できる。
により、2次、4次、8次など、2のn乗の高調波を発
生させ、図5に示すごとく、1回目のオクターブ変換で
スピーカの再生帯域内に変換できる原信号f1より更に
低い周波数f0を考えた場合、2回目のオクターブ変換
で、4・f0となり、スピーカの再生帯域内の信号に変
換できる。ちなみに、2次、4次など2のn乗の高調波
は、音程がオクターブ変換されるだけであるので不協和
音とはならない。すなわち、30Hzの原信号を仮定す
ると、1回目で、60Hzの信号に変換されるが、10
0Hzまでの再生能力しかないスピーカでは、この音は
再生できないが、2回目のオクターブ変換で、120H
zの音になり、これは、再生可能となる。しかしなが
ら、あまり高いオクターブ変換すると、低音感はなくな
り、中域になるので、低音感は感じられなくなるが、L
PF2が、最大通過周波数を規定しているので、ループ
構成としても、中域までの音は、再生されない。ただ
し、レベル調整器6の設定は、発振しない様に効果と照
らし合わせて慎重に設定しなければならない。この様
に、全波整流器3をループとする事で、入力された左チ
ャンネルと右チャンネルの音声信号と加算し、左チャン
ネルと右チャンネルの出力信号とすると、1オクターブ
周波数変換だけではスピーカの再生帯域に届かなかった
低音域信号でも疑似的に再生できる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の低音増強回路
は、スピーカの大きさや形状またはコスト等の制約を受
けず、簡単な回路構成により、使用されているスピーカ
の低音域再生限界より低い低音域成分が入力された場
合、オクターブ周波数変換することにより、スピーカの
再生可能帯域内の音声成分として再生され、従来欠如さ
れていた低音域成分が補償され、より低音感、迫力のあ
る音声再生が可能となる長所を有する。
は、スピーカの大きさや形状またはコスト等の制約を受
けず、簡単な回路構成により、使用されているスピーカ
の低音域再生限界より低い低音域成分が入力された場
合、オクターブ周波数変換することにより、スピーカの
再生可能帯域内の音声成分として再生され、従来欠如さ
れていた低音域成分が補償され、より低音感、迫力のあ
る音声再生が可能となる長所を有する。
【図1】本発明の実施の形態1における低音増強回路の
ブロック構成図
ブロック構成図
【図2】図1の各部の動作を説明する波形図
【図3】図1の基本動作の説明図 (a)スピーカ再生特性と入力低音域原信号を示す関係
図 (b)発生した2次高調波と原信号の関係図
図 (b)発生した2次高調波と原信号の関係図
【図4】本発明の実施の形態2における低音増強回路の
ブロック構成図
ブロック構成図
【図5】図4の基本動作の説明図 (a)スピーカ再生特性と入力低音域原信号を示す関係
図 (b)発生した高調波と原信号の関係図
図 (b)発生した高調波と原信号の関係図
【図6】従来の低音増強回路のブロック構成図
【図7】従来のスピーカ再生特性と入力低音域原信号を
示す関係図
示す関係図
1,5 加算器 2 LPF 3 全波整流器 4 増幅器 6 レベル調整器
Claims (3)
- 【請求項1】 入力された音声信号の内、スピーカ再生
限界以下の低音域成分のみを抽出し、周波数をオクター
ブ上に変換し、再生不可能であった低音域成分をスピー
カ再生帯域内で再生することで、低音域を疑似的に増強
する効果を得る低音増強回路。 - 【請求項2】 音声左チャンネル信号と音声右チャンネ
ル信号を加算する第1の加算器と、加算された信号の
内、スピーカ再生限界以下の低音域成分のみを抽出する
低域通過フィルターと、1オクターブ上の周波数に変換
する全波整流器及び、前記全波整流器より生成された信
号を増幅する増幅器を直列に具備し、1オクターブ上の
周波数に変換し増幅された低音域成分を、入力された音
声左チャンネル信号と音声右チャンネル信号にそれぞれ
加算する第2の加算器から構成したことを特徴とする低
音増強回路。 - 【請求項3】 音声左チャンネル信号と音声右チャンネ
ル信号と、周波数変換された信号を加算する第1の加算
器と、加算された信号の内、スピーカ再生限界以下の低
音域成分のみを抽出する低域通過フィルターと、1オク
ターブ上の周波数に変換する全波整流器及び、前記全波
整流器より生成された信号を増幅する増幅器を直列に具
備し、1オクターブ上の周波数に変換し増幅された低音
域成分を、入力された音声左チャンネル信号と音声右チ
ャンネル信号にそれぞれ加算する第2の加算器と、前記
増幅器出力を入力とし、レベル調整するレベル調整器
と、前記レベル調整器出力を、前記第1の加算器入力と
する回路から構成したことを特徴とする低音増強回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2059298A JPH11220793A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 低音増強回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2059298A JPH11220793A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 低音増強回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11220793A true JPH11220793A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12031532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2059298A Pending JPH11220793A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 低音増強回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11220793A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006054524A (ja) * | 2004-08-10 | 2006-02-23 | Foster Electric Co Ltd | 音響再生装置 |
JP2010041323A (ja) * | 2008-08-04 | 2010-02-18 | Mitsubishi Electric Corp | 高調波生成装置 |
JP2011151698A (ja) * | 2010-01-25 | 2011-08-04 | Clarion Co Ltd | 音源信号補完装置 |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP2059298A patent/JPH11220793A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006054524A (ja) * | 2004-08-10 | 2006-02-23 | Foster Electric Co Ltd | 音響再生装置 |
JP4494902B2 (ja) * | 2004-08-10 | 2010-06-30 | フォスター電機株式会社 | 音響再生装置 |
JP2010041323A (ja) * | 2008-08-04 | 2010-02-18 | Mitsubishi Electric Corp | 高調波生成装置 |
JP2011151698A (ja) * | 2010-01-25 | 2011-08-04 | Clarion Co Ltd | 音源信号補完装置 |
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