JPH11218614A - 導光体及びその形成方法 - Google Patents
導光体及びその形成方法Info
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- JPH11218614A JPH11218614A JP10030351A JP3035198A JPH11218614A JP H11218614 A JPH11218614 A JP H11218614A JP 10030351 A JP10030351 A JP 10030351A JP 3035198 A JP3035198 A JP 3035198A JP H11218614 A JPH11218614 A JP H11218614A
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- optical fiber
- fiber rod
- pressure
- cross
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- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 多数の光ファイバの集合により角柱状とされ
た光ファイバロッドの断面形状をより一層方形に近くす
るとともに光ファイバロッドの長さ方向において同じと
なるようにする。 【解決手段】 市販の光ファイバロッド1は、多数の光
ファイバを束にして断面ほぼ長方形状のロッド状とした
ものである。この市販の光ファイバロッド1の断面形状
は光ファイバロッド1の長さ方向において不均一であ
り、また断面の四隅は比較的大きな円弧となっている。
そこで、ほぼL字状の2つの金型11、21を用い、市
販の光ファイバロッド1をその断面のX方向から所定の
圧力で加圧し且つY方向から所定の高圧力と所定の低圧
力とで交互に加圧するとともに、所定の温度で加熱する
と、断面形状がより一層方形に近く且つ長さ方向におい
て同じである光ファイバロッドが得られる。
た光ファイバロッドの断面形状をより一層方形に近くす
るとともに光ファイバロッドの長さ方向において同じと
なるようにする。 【解決手段】 市販の光ファイバロッド1は、多数の光
ファイバを束にして断面ほぼ長方形状のロッド状とした
ものである。この市販の光ファイバロッド1の断面形状
は光ファイバロッド1の長さ方向において不均一であ
り、また断面の四隅は比較的大きな円弧となっている。
そこで、ほぼL字状の2つの金型11、21を用い、市
販の光ファイバロッド1をその断面のX方向から所定の
圧力で加圧し且つY方向から所定の高圧力と所定の低圧
力とで交互に加圧するとともに、所定の温度で加熱する
と、断面形状がより一層方形に近く且つ長さ方向におい
て同じである光ファイバロッドが得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ファイバを用
いた導光体及びその形成方法に関する。
いた導光体及びその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを用いた導光体には、多数の
光ファイバの集合により角柱状とされた光ファイバロッ
ドをその断面(長さ方向に対して垂直な断面)の縦方向
及び横方向にそれぞれ所定の本数ずつ接合して断面方形
状の光ファイバブロックとしたものが考えられている。
光ファイバの集合により角柱状とされた光ファイバロッ
ドをその断面(長さ方向に対して垂直な断面)の縦方向
及び横方向にそれぞれ所定の本数ずつ接合して断面方形
状の光ファイバブロックとしたものが考えられている。
【0003】次に、このような導光体の具体的な構造に
ついてその形成方法と併せ説明するに、ここでは一般に
市販されている光ファイバロッドを用いて形成する場合
について説明する。図10に示すように、一般に市販さ
れている光ファイバロッド1は、図示しない特殊な金型
を用いた押出成形により、多数の例えば数千本のコア2
を形成するとともに各コア2にクラッド3を被覆し、且
つ、各コア2を集合するとともにクラッド3によって相
互に接合することにより、所定の断面形状の光ファイバ
ロッドを形成し、次いで加熱しながら長さ方向に引き延
ばすことにより、断面ほぼ長方形状の長尺な光ファイバ
ロッドとされたものである。この場合、コア2は高屈折
率のアクリル系樹脂からなり、クラッド3は低屈折率の
フッ素系樹脂からなっている。そして、この光ファイバ
ロッド1はロール(図示せず)に巻かれ、この状態で市
販されている。
ついてその形成方法と併せ説明するに、ここでは一般に
市販されている光ファイバロッドを用いて形成する場合
について説明する。図10に示すように、一般に市販さ
れている光ファイバロッド1は、図示しない特殊な金型
を用いた押出成形により、多数の例えば数千本のコア2
を形成するとともに各コア2にクラッド3を被覆し、且
つ、各コア2を集合するとともにクラッド3によって相
互に接合することにより、所定の断面形状の光ファイバ
ロッドを形成し、次いで加熱しながら長さ方向に引き延
ばすことにより、断面ほぼ長方形状の長尺な光ファイバ
ロッドとされたものである。この場合、コア2は高屈折
率のアクリル系樹脂からなり、クラッド3は低屈折率の
フッ素系樹脂からなっている。そして、この光ファイバ
ロッド1はロール(図示せず)に巻かれ、この状態で市
販されている。
【0004】さて、市販の光ファイバロッド1を用いて
断面方形状の光ファイバブロックを形成する場合には、
まず、光ファイバロッド1を所定の長さに切断する。次
に、図示していないが、所定の長さに切断された所定数
の光ファイバロッド1を凹状の金型内に密接させて並列
するとともに積層し、次いで押型により光ファイバロッ
ド1を押しつぶさない程度の圧力で加圧するとともに、
クラッド3の軟化点以上で融点以下の温度で加熱する
と、金型内に所定数の光ファイバロッド1が軟化したク
ラッド3によって相互に接合されて充満される。これに
より、図11に示すような断面方形状の光ファイバブロ
ック4が得られる。この場合、クラッド3の融点以下の
温度で加熱するのは、融点よりも高い温度で加熱する
と、クラッド3が熱損傷しやすく、光損失の原因となる
ので、これを回避するためである。なお、図10では、
光ファイバロッド1の本数を5×5本として図示してい
るが、これは図示の便宜上であり、実際には、形成すべ
き光ファイバブロック4の断面形状(長方形あるいは正
方形)及び断面サイズに応じて決まるものである。
断面方形状の光ファイバブロックを形成する場合には、
まず、光ファイバロッド1を所定の長さに切断する。次
に、図示していないが、所定の長さに切断された所定数
の光ファイバロッド1を凹状の金型内に密接させて並列
するとともに積層し、次いで押型により光ファイバロッ
ド1を押しつぶさない程度の圧力で加圧するとともに、
クラッド3の軟化点以上で融点以下の温度で加熱する
と、金型内に所定数の光ファイバロッド1が軟化したク
ラッド3によって相互に接合されて充満される。これに
より、図11に示すような断面方形状の光ファイバブロ
ック4が得られる。この場合、クラッド3の融点以下の
温度で加熱するのは、融点よりも高い温度で加熱する
と、クラッド3が熱損傷しやすく、光損失の原因となる
ので、これを回避するためである。なお、図10では、
光ファイバロッド1の本数を5×5本として図示してい
るが、これは図示の便宜上であり、実際には、形成すべ
き光ファイバブロック4の断面形状(長方形あるいは正
方形)及び断面サイズに応じて決まるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示
す市販の光ファイバロッド1では、断面形状が長さ方向
において不均一であり、また断面の四隅が曲率半径50
0μm以上の比較的大きな円弧となっている。このた
め、図11に示す光ファイバブロック4の状態では、図
12(この図では、光ファイバロッド1の本数を3×3
本として図示している。)に示すように、隣接する4つ
の光ファイバロッド1間の隙間5を軟化したクラッド3
によって十分に埋めることができず、光ファイバロッド
1の長さ方向に隙間5が連続的にあるいは断続的に残っ
てしまう。この結果、この光ファイバブロック4では、
一方の端面から入射された光が連続的に形成された隙間
5に対応する部分で乱反射して光損失が生じ、断続的に
形成された隙間5に対応する部分で遮光され、光伝達が
悪いという問題がある。この発明の課題は、角柱状の光
ファイバロッドの断面形状を方形に近くするとともに光
ファイバロッドの長さ方向において同じとなるようにす
ることである。
す市販の光ファイバロッド1では、断面形状が長さ方向
において不均一であり、また断面の四隅が曲率半径50
0μm以上の比較的大きな円弧となっている。このた
め、図11に示す光ファイバブロック4の状態では、図
12(この図では、光ファイバロッド1の本数を3×3
本として図示している。)に示すように、隣接する4つ
の光ファイバロッド1間の隙間5を軟化したクラッド3
によって十分に埋めることができず、光ファイバロッド
1の長さ方向に隙間5が連続的にあるいは断続的に残っ
てしまう。この結果、この光ファイバブロック4では、
一方の端面から入射された光が連続的に形成された隙間
5に対応する部分で乱反射して光損失が生じ、断続的に
形成された隙間5に対応する部分で遮光され、光伝達が
悪いという問題がある。この発明の課題は、角柱状の光
ファイバロッドの断面形状を方形に近くするとともに光
ファイバロッドの長さ方向において同じとなるようにす
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る導光体は、多数のコアが集合され且つ各コアがクラッ
ドにより被覆されているとともに相互に接合されている
ことにより角柱状とされた光ファイバロッドの断面形状
を長さ方向において同じとし、且つ、同断面の四隅の曲
率半径を50μm以下としたものである。請求項2記載
の発明に係る導光体の形成方法は、多数のコアが集合さ
れ且つ各コアがクラッドにより被覆されているとともに
相互に接合されてなる光ファイバロッドを、その断面の
所定の一方向から所定の圧力で加圧し且つ前記一方向に
対して垂直な方向から所定の高圧力と所定の低圧力とで
交互に加圧するとともに、前記クラッドの軟化点以上で
融点以下の温度で加熱することにより、断面形状が方形
に近く且つ長さ方向において同じである光ファイバロッ
ドを形成するようにしたものである。この発明によれ
ば、当初の光ファイバロッドがただ単に多数のコアを集
合し且つ各コアをクラッドによって被覆するとともに相
互に接合したものであっても、その断面の所定の一方向
及びこの一方向に対して垂直な方向から加圧加熱するこ
とにより、断面形状が方形に近く且つ長さ方向において
同じである光ファイバロッドを得ることができる。この
場合、所定の一方向に対して垂直な方向から所定の高圧
力と所定の低圧力とで交互に加圧しているので、形成さ
れた光ファイバロッドの断面の四隅の曲率半径を50μ
m以下とかなり小さくすることができる。
る導光体は、多数のコアが集合され且つ各コアがクラッ
ドにより被覆されているとともに相互に接合されている
ことにより角柱状とされた光ファイバロッドの断面形状
を長さ方向において同じとし、且つ、同断面の四隅の曲
率半径を50μm以下としたものである。請求項2記載
の発明に係る導光体の形成方法は、多数のコアが集合さ
れ且つ各コアがクラッドにより被覆されているとともに
相互に接合されてなる光ファイバロッドを、その断面の
所定の一方向から所定の圧力で加圧し且つ前記一方向に
対して垂直な方向から所定の高圧力と所定の低圧力とで
交互に加圧するとともに、前記クラッドの軟化点以上で
融点以下の温度で加熱することにより、断面形状が方形
に近く且つ長さ方向において同じである光ファイバロッ
ドを形成するようにしたものである。この発明によれ
ば、当初の光ファイバロッドがただ単に多数のコアを集
合し且つ各コアをクラッドによって被覆するとともに相
互に接合したものであっても、その断面の所定の一方向
及びこの一方向に対して垂直な方向から加圧加熱するこ
とにより、断面形状が方形に近く且つ長さ方向において
同じである光ファイバロッドを得ることができる。この
場合、所定の一方向に対して垂直な方向から所定の高圧
力と所定の低圧力とで交互に加圧しているので、形成さ
れた光ファイバロッドの断面の四隅の曲率半径を50μ
m以下とかなり小さくすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一実施形態にお
ける導光体形成(整形)装置の要部の一部を断面した概
略構成図を示したものである。この導光体形成装置は下
金型11及び上金型21を備えている。下金型11は、
鉄や銅等の金属あるいは合金によってほぼL字状に形成
され、つまり下板部11aの左端上部に側壁11bが設
けられた構造となっている。下板部11aに形成された
貫通孔12内には板状のヒータ13が設けられている。
また、図示していないが、下金型11の所定の箇所に
は、下金型11の温度を検出するための温度センサが設
けられている。ヒータ13及び温度センサは温度コント
ローラ14に接続されている。下金型11は固定されて
配置されている。
ける導光体形成(整形)装置の要部の一部を断面した概
略構成図を示したものである。この導光体形成装置は下
金型11及び上金型21を備えている。下金型11は、
鉄や銅等の金属あるいは合金によってほぼL字状に形成
され、つまり下板部11aの左端上部に側壁11bが設
けられた構造となっている。下板部11aに形成された
貫通孔12内には板状のヒータ13が設けられている。
また、図示していないが、下金型11の所定の箇所に
は、下金型11の温度を検出するための温度センサが設
けられている。ヒータ13及び温度センサは温度コント
ローラ14に接続されている。下金型11は固定されて
配置されている。
【0008】上金型21は、鉄や銅等の金属あるいは合
金によってほぼL字状に形成され、つまり上板部21a
の右端下部に側壁21bが設けられた構造となってい
る。上板部21aに形成された貫通孔22内には板状の
ヒータ23が設けられている。また、図示していない
が、上金型21の所定の箇所には、上金型21の温度を
検出するための温度センサが設けられている。ヒータ2
3及び温度センサは温度コントローラ24に接続されて
いる。上金型21は、下金型11の右上方向に配置さ
れ、左右方向(X方向、両金型11、21の当て止め方
向)及び上下方向(Y方向、両金型11、21の当て止
め方向に対して垂直な方向)に移動可能となっている。
そして、上金型21の側壁21bの右側には、上金型2
1を左右方向に移動させるためのエアシリンダやオイル
シリンダ等からなるX方向加圧器25が設けられてい
る。また、上金型21の上板部21aの上側には、上金
型21を上下方向に移動させるためのエアシリンダやオ
イルシリンダ等からなるY方向加圧器26が設けられて
いる。Y方向加圧器26は加圧コントローラ27に接続
されている。なお、両金型11、21のほぼL字状の内
面は機械的あるいは化学的研磨方法により鏡面処理され
ている。これは、後述のように形成する光ファイバロッ
ドの表面に傷を付けないようにするためである。
金によってほぼL字状に形成され、つまり上板部21a
の右端下部に側壁21bが設けられた構造となってい
る。上板部21aに形成された貫通孔22内には板状の
ヒータ23が設けられている。また、図示していない
が、上金型21の所定の箇所には、上金型21の温度を
検出するための温度センサが設けられている。ヒータ2
3及び温度センサは温度コントローラ24に接続されて
いる。上金型21は、下金型11の右上方向に配置さ
れ、左右方向(X方向、両金型11、21の当て止め方
向)及び上下方向(Y方向、両金型11、21の当て止
め方向に対して垂直な方向)に移動可能となっている。
そして、上金型21の側壁21bの右側には、上金型2
1を左右方向に移動させるためのエアシリンダやオイル
シリンダ等からなるX方向加圧器25が設けられてい
る。また、上金型21の上板部21aの上側には、上金
型21を上下方向に移動させるためのエアシリンダやオ
イルシリンダ等からなるY方向加圧器26が設けられて
いる。Y方向加圧器26は加圧コントローラ27に接続
されている。なお、両金型11、21のほぼL字状の内
面は機械的あるいは化学的研磨方法により鏡面処理され
ている。これは、後述のように形成する光ファイバロッ
ドの表面に傷を付けないようにするためである。
【0009】次に、この導光体形成装置を用いて図10
に示す市販の光ファイバロッド1を整形して新たな光フ
ァイバロッドを形成する場合について、図2〜図5を参
照して説明する。この場合、図10に示す市販の光ファ
イバロッド1は、直径数十μmの光ファイバ3を3千〜
4千本程度集合するとともにクラッド3によって相互に
接合することにより断面ほぼ長方形状のロッド状とした
ものであり、その断面形状は四隅が曲率半径500μm
以上の比較的大きな円弧となっているとともに、左右辺
及び上下辺が外側に向かってやや膨らんだ形状となって
いる。また、同断面形状は光ファイバロッド1の長さ方
向において不均一となっている。そして、一例として、
同断面の長軸方向(X方向)の最大長さは10〜10.
5mm程度となっており、短軸方向(Y方向)の最大長
さは1.71〜1.79mm程度となっている。なお、
この断面サイズは上記数値より大きくても小さくてもか
まわない。
に示す市販の光ファイバロッド1を整形して新たな光フ
ァイバロッドを形成する場合について、図2〜図5を参
照して説明する。この場合、図10に示す市販の光ファ
イバロッド1は、直径数十μmの光ファイバ3を3千〜
4千本程度集合するとともにクラッド3によって相互に
接合することにより断面ほぼ長方形状のロッド状とした
ものであり、その断面形状は四隅が曲率半径500μm
以上の比較的大きな円弧となっているとともに、左右辺
及び上下辺が外側に向かってやや膨らんだ形状となって
いる。また、同断面形状は光ファイバロッド1の長さ方
向において不均一となっている。そして、一例として、
同断面の長軸方向(X方向)の最大長さは10〜10.
5mm程度となっており、短軸方向(Y方向)の最大長
さは1.71〜1.79mm程度となっている。なお、
この断面サイズは上記数値より大きくても小さくてもか
まわない。
【0010】また、図5はこの導光体形成装置の動作を
説明するために示す図である。この図において、横軸は
時間を示し、左縦軸は金型11、21に加える圧力を示
し、右縦軸は金型温度を示す。この場合、右縦軸の温度
T1は室温を示し、温度T2はクラッド3の軟化点に相当
する金型温度を示し、温度T3は予め設定された処理温
度であってクラッド3の軟化点以上で融点以下に相当す
る金型温度を示し、温度T4はクラッド3の融点に相当
する金型温度を示す。したがって、この4つの温度の関
係は、T1<T2<T3<T4となる。このうち処理温度T
3は、クラッド3がフッ素系樹脂である場合には、クラ
ッド3の温度が100℃程度となるような金型温度であ
ることが好ましい。また、図5において、実線は金型1
1、21の温度特性曲線を示し、一点鎖線はX方向加圧
器25による圧力特性曲線を示し、二点鎖線はY方向加
圧器26による圧力特性曲線を示す。
説明するために示す図である。この図において、横軸は
時間を示し、左縦軸は金型11、21に加える圧力を示
し、右縦軸は金型温度を示す。この場合、右縦軸の温度
T1は室温を示し、温度T2はクラッド3の軟化点に相当
する金型温度を示し、温度T3は予め設定された処理温
度であってクラッド3の軟化点以上で融点以下に相当す
る金型温度を示し、温度T4はクラッド3の融点に相当
する金型温度を示す。したがって、この4つの温度の関
係は、T1<T2<T3<T4となる。このうち処理温度T
3は、クラッド3がフッ素系樹脂である場合には、クラ
ッド3の温度が100℃程度となるような金型温度であ
ることが好ましい。また、図5において、実線は金型1
1、21の温度特性曲線を示し、一点鎖線はX方向加圧
器25による圧力特性曲線を示し、二点鎖線はY方向加
圧器26による圧力特性曲線を示す。
【0011】さて、図10に示す市販の光ファイバロッ
ド1を整形して新たな光ファイバロッドを形成する場合
には、まず、図2に示すように、所定の長さに切断され
た市販の光ファイバロッド1を下金型11の下板部11
aの上面に載置する。次に、図5の時間0の時点におい
て、同図の一点鎖線で示し、且つ、図2に示すように、
X方向加圧器25によって上金型21に圧力Px(70
0〜800g/mm2程度)を加えることにより、上金
型21を左方向に移動させ、その上板部21aの左端面
を下金型11の側壁11bの右面に圧接(当て止め)さ
せるとともに、その側壁21bの左面を下金型11の下
板部11aの右端面に圧接(当て止め)させる。また、
図5の時間0の時点において、両温度コントローラ1
4、24の制御により両ヒータ13、23を発熱させ、
図5の実線で示すように、両金型11、21の温度を室
温T1から上昇させる。
ド1を整形して新たな光ファイバロッドを形成する場合
には、まず、図2に示すように、所定の長さに切断され
た市販の光ファイバロッド1を下金型11の下板部11
aの上面に載置する。次に、図5の時間0の時点におい
て、同図の一点鎖線で示し、且つ、図2に示すように、
X方向加圧器25によって上金型21に圧力Px(70
0〜800g/mm2程度)を加えることにより、上金
型21を左方向に移動させ、その上板部21aの左端面
を下金型11の側壁11bの右面に圧接(当て止め)さ
せるとともに、その側壁21bの左面を下金型11の下
板部11aの右端面に圧接(当て止め)させる。また、
図5の時間0の時点において、両温度コントローラ1
4、24の制御により両ヒータ13、23を発熱させ、
図5の実線で示すように、両金型11、21の温度を室
温T1から上昇させる。
【0012】次に、図5の時間0の時点から数秒経過し
た時間t1の時点において、同図の二点鎖線で示し、且
つ、図3に示すように、加圧コントローラ27の制御に
よりY方向加圧器26によって上金型21に低圧力Py
1(50〜100g/mm2程度)を加えることにより、
上金型21を下方向に移動させて光ファイバロッド1に
軽く圧接させる。これにより、両金型11、21の熱が
光ファイバロッド1に伝えられやすくなる。そして、図
5の時間t2の時点において、同図の実線で示す金型1
1、21の温度が処理温度T3に達すると、これを温度
センサが検出し、両温度コントローラ14、24を介し
て両ヒータ13、23の発熱を、金型11、21の温度
が処理温度T3を維持するように制御する。また、図5
の時間t2の時点において、同図の二点鎖線で示し、且
つ、図4に示すように、上記温度センサの検出結果に基
づいて加圧コントローラ27の制御によりY方向加圧器
26によって上金型21に処理圧力Py2(500〜6
00g/mm2程度)を加えることにより、光ファイバ
ロッド1を処理圧力Py2で加圧する。そして、これ以
後、加圧コントローラ27の制御によりY方向加圧器2
6による加圧を処理圧力Py2と低圧力Py1とに交互に
切り換える。これにより、光ファイバロッド1は、処理
温度T3つまりクラッド3の軟化点以上で融点以下の温
度で加熱されながら、処理圧力Py2と低圧力Py1とで
交互に加圧される。この場合、処理圧力Py2を加えて
いる時間と低圧力Py1を加えている時間とは1:1で
あり、各時間は数秒以上であればよいが、生産性を考慮
すると、各時間はなるべく短い方がよく、例えば5秒程
度としてもよい。また、各時間は必ずしも1:1とする
必要はない。
た時間t1の時点において、同図の二点鎖線で示し、且
つ、図3に示すように、加圧コントローラ27の制御に
よりY方向加圧器26によって上金型21に低圧力Py
1(50〜100g/mm2程度)を加えることにより、
上金型21を下方向に移動させて光ファイバロッド1に
軽く圧接させる。これにより、両金型11、21の熱が
光ファイバロッド1に伝えられやすくなる。そして、図
5の時間t2の時点において、同図の実線で示す金型1
1、21の温度が処理温度T3に達すると、これを温度
センサが検出し、両温度コントローラ14、24を介し
て両ヒータ13、23の発熱を、金型11、21の温度
が処理温度T3を維持するように制御する。また、図5
の時間t2の時点において、同図の二点鎖線で示し、且
つ、図4に示すように、上記温度センサの検出結果に基
づいて加圧コントローラ27の制御によりY方向加圧器
26によって上金型21に処理圧力Py2(500〜6
00g/mm2程度)を加えることにより、光ファイバ
ロッド1を処理圧力Py2で加圧する。そして、これ以
後、加圧コントローラ27の制御によりY方向加圧器2
6による加圧を処理圧力Py2と低圧力Py1とに交互に
切り換える。これにより、光ファイバロッド1は、処理
温度T3つまりクラッド3の軟化点以上で融点以下の温
度で加熱されながら、処理圧力Py2と低圧力Py1とで
交互に加圧される。この場合、処理圧力Py2を加えて
いる時間と低圧力Py1を加えている時間とは1:1で
あり、各時間は数秒以上であればよいが、生産性を考慮
すると、各時間はなるべく短い方がよく、例えば5秒程
度としてもよい。また、各時間は必ずしも1:1とする
必要はない。
【0013】ここで、圧力Px、Py1、Py2の関係等
について説明する。この3つの圧力の関係は、Py1<
Py2<Pxである。具体的には、上述のように、Py1
は50〜100g/mm2程度であり、Py2は500〜
600g/mm2程度であり、Pxは700〜800g
/mm2程度である。このうち処理圧力Py2は、クラッ
ド3がフッ素系樹脂である場合には、500g/mm2
程度であることが好ましい。また、この処理圧力Py2
は、光ファイバロッド1を押しつぶさない程度の値とな
っている。また、圧力Pxを処理圧力Py2よりも大き
くしているのは、図4において上金型21が右方向にず
れないようにすることにより、加圧加熱された光ファイ
バロッド1が両金型11、21の当接部分から食み出さ
ないようにするためである。さらに、圧力Pxを加えた
後に処理圧力Py2を加えているのは、光ファィバロッ
ド1の左右方向(X方向)への広がりを防ぐことによ
り、整形後の新たな光ファィバロッド1の断面の寸法精
度を良くするためである。
について説明する。この3つの圧力の関係は、Py1<
Py2<Pxである。具体的には、上述のように、Py1
は50〜100g/mm2程度であり、Py2は500〜
600g/mm2程度であり、Pxは700〜800g
/mm2程度である。このうち処理圧力Py2は、クラッ
ド3がフッ素系樹脂である場合には、500g/mm2
程度であることが好ましい。また、この処理圧力Py2
は、光ファイバロッド1を押しつぶさない程度の値とな
っている。また、圧力Pxを処理圧力Py2よりも大き
くしているのは、図4において上金型21が右方向にず
れないようにすることにより、加圧加熱された光ファイ
バロッド1が両金型11、21の当接部分から食み出さ
ないようにするためである。さらに、圧力Pxを加えた
後に処理圧力Py2を加えているのは、光ファィバロッ
ド1の左右方向(X方向)への広がりを防ぐことによ
り、整形後の新たな光ファィバロッド1の断面の寸法精
度を良くするためである。
【0014】次に、図5の時間t3の時点において、つ
まり予め設定された処理時間(t2からt3までの時間)
が経過した時点において、両温度コントローラ14、2
4の制御により両ヒータ13、23の発熱を停止し、自
然冷却方法あるいは強制冷却方法により冷却する。ま
た、図5の時間t3の時点において、加圧コントローラ
27の制御によりY方向加圧器26による加圧を低圧力
Py1とする。この場合、図5では、時間t3の時点と処
理圧力Py2の周期の立下がりとを同時点としている
が、同時点とする必要性はない。そして、図5の時間t
4の時点において、同図の実線で示す金型11、21の
温度が室温T1に達すると、これを温度センサが検出
し、この検出結果に基づいてY方向加圧器26による加
圧を解除する。次に、図5の時間t4の時点から数秒経
過した時間t5の時点において、X方向加圧器25によ
る加圧を解除する。かくして、市販の光ファイバロッド
1が整形され、新たな光ファイバロッド1が形成され
る。この場合、金型11、21の温度が室温T1に達し
てから圧力Py1、Pxを解除しているのは、軟化した
クラッド3を十分に固化させてから圧力Py1、Pxを
解除することにより、整形後の新たな光ファィバロッド
1の断面の寸法精度を良くするためである。また、低圧
力Py1を解除した後に圧力Pxを解除しているのは、
光ファィバロッド1の左右方向(X方向)への広がりを
防ぐことにより、整形後の新たな光ファィバロッド1の
断面の寸法精度を良くするためである。
まり予め設定された処理時間(t2からt3までの時間)
が経過した時点において、両温度コントローラ14、2
4の制御により両ヒータ13、23の発熱を停止し、自
然冷却方法あるいは強制冷却方法により冷却する。ま
た、図5の時間t3の時点において、加圧コントローラ
27の制御によりY方向加圧器26による加圧を低圧力
Py1とする。この場合、図5では、時間t3の時点と処
理圧力Py2の周期の立下がりとを同時点としている
が、同時点とする必要性はない。そして、図5の時間t
4の時点において、同図の実線で示す金型11、21の
温度が室温T1に達すると、これを温度センサが検出
し、この検出結果に基づいてY方向加圧器26による加
圧を解除する。次に、図5の時間t4の時点から数秒経
過した時間t5の時点において、X方向加圧器25によ
る加圧を解除する。かくして、市販の光ファイバロッド
1が整形され、新たな光ファイバロッド1が形成され
る。この場合、金型11、21の温度が室温T1に達し
てから圧力Py1、Pxを解除しているのは、軟化した
クラッド3を十分に固化させてから圧力Py1、Pxを
解除することにより、整形後の新たな光ファィバロッド
1の断面の寸法精度を良くするためである。また、低圧
力Py1を解除した後に圧力Pxを解除しているのは、
光ファィバロッド1の左右方向(X方向)への広がりを
防ぐことにより、整形後の新たな光ファィバロッド1の
断面の寸法精度を良くするためである。
【0015】以上のように、この形成方法では、図10
に示す当初の市販の光ファイバロッド1がほぼ角柱状で
あってその断面形状が長さ方向において不均一であると
ともにその断面の四隅が比較的大きな円弧とされたもの
であっても、その断面のX方向及びY方向から加圧加熱
しているので、断面形状がより一層方形に近く且つ長さ
方向において同じとされた新たな光ファイバロッド1を
得ることができる。また、光ファイバロッド1を押しつ
ぶさない程度の圧力で加圧するとともに、クラッド3の
軟化点以上で融点以下の温度で加熱しているので、コア
2が変形しないようにすることができるとともに、クラ
ッド3が熱損傷しないようにすることができる。
に示す当初の市販の光ファイバロッド1がほぼ角柱状で
あってその断面形状が長さ方向において不均一であると
ともにその断面の四隅が比較的大きな円弧とされたもの
であっても、その断面のX方向及びY方向から加圧加熱
しているので、断面形状がより一層方形に近く且つ長さ
方向において同じとされた新たな光ファイバロッド1を
得ることができる。また、光ファイバロッド1を押しつ
ぶさない程度の圧力で加圧するとともに、クラッド3の
軟化点以上で融点以下の温度で加熱しているので、コア
2が変形しないようにすることができるとともに、クラ
ッド3が熱損傷しないようにすることができる。
【0016】ところで、図4の状態における両金型1
1、21によって形成されるキャビティの断面サイズを
図10に示す当初の市販の光ファイバロッド1の断面サ
イズに応じて例えば10×1.8mmとし、図10に示
す当初の市販の光ファイバロッド1の断面のXY方向の
長さの正規分布と新たな光ファイバロッド1の断面のX
Y方向の長さの正規分布とを調べたところ、図6に示す
結果が得られた。この図において、一点鎖線は市販の光
ファイバロッド1の正規分布を示し、実線は新たな光フ
ァイバロッド1の正規分布を示す。この図から明らかな
ように、一点鎖線で示す正規分布は、平均がxで標準偏
差が比較的大きくなっている。これに対し、実線で示す
正規分布は、平均がx/4で標準偏差が比較的小さくな
っている。したがって、新たな光ファイバロッド1の断
面のXY方向の長さのバラツキを当初の市販の光ファイ
バロッド1のほぼ1/4とすることができる。また、Y
方向から高圧力の処理圧力Py2と低圧力Py1とで交互
に加圧しているので、新たな光ファイバロッド1の断面
の四隅の曲率半径を50μm以下と実に従来の1/10
以下とすることができる。
1、21によって形成されるキャビティの断面サイズを
図10に示す当初の市販の光ファイバロッド1の断面サ
イズに応じて例えば10×1.8mmとし、図10に示
す当初の市販の光ファイバロッド1の断面のXY方向の
長さの正規分布と新たな光ファイバロッド1の断面のX
Y方向の長さの正規分布とを調べたところ、図6に示す
結果が得られた。この図において、一点鎖線は市販の光
ファイバロッド1の正規分布を示し、実線は新たな光フ
ァイバロッド1の正規分布を示す。この図から明らかな
ように、一点鎖線で示す正規分布は、平均がxで標準偏
差が比較的大きくなっている。これに対し、実線で示す
正規分布は、平均がx/4で標準偏差が比較的小さくな
っている。したがって、新たな光ファイバロッド1の断
面のXY方向の長さのバラツキを当初の市販の光ファイ
バロッド1のほぼ1/4とすることができる。また、Y
方向から高圧力の処理圧力Py2と低圧力Py1とで交互
に加圧しているので、新たな光ファイバロッド1の断面
の四隅の曲率半径を50μm以下と実に従来の1/10
以下とすることができる。
【0017】そして、新たな光ファイバロッド1を所定
数用いて断面方形状の光ファイバブロックを形成する
と、すなわち、図示していないが、新たな所定数の光フ
ァイバロッド1を凹状の金型内に密接させて並列すると
ともに積層し、次いで押型により光ファイバロッド1を
押しつぶさない程度の圧力で加圧するとともに、クラッ
ド3の軟化点以上で融点以下の温度で加熱すると、図7
に示すような断面方形状の光ファイバブロック31が得
られる。なお、この場合も、図7では、光ファイバロッ
ド1の本数を5×5本として図示しているが、これは図
示の便宜上であり、実際には、形成すべき光ファイバブ
ロック31の断面形状(長方形あるいは正方形)及び断
面サイズに応じて決まるものである。このようにして得
られた光ファイバブロック31では、隣接する4つの光
ファイバロッド1間に隙間が連続的にあるいは断続的に
残存してもかなり小さくすることができ、したがって光
伝達を良くすることができる。
数用いて断面方形状の光ファイバブロックを形成する
と、すなわち、図示していないが、新たな所定数の光フ
ァイバロッド1を凹状の金型内に密接させて並列すると
ともに積層し、次いで押型により光ファイバロッド1を
押しつぶさない程度の圧力で加圧するとともに、クラッ
ド3の軟化点以上で融点以下の温度で加熱すると、図7
に示すような断面方形状の光ファイバブロック31が得
られる。なお、この場合も、図7では、光ファイバロッ
ド1の本数を5×5本として図示しているが、これは図
示の便宜上であり、実際には、形成すべき光ファイバブ
ロック31の断面形状(長方形あるいは正方形)及び断
面サイズに応じて決まるものである。このようにして得
られた光ファイバブロック31では、隣接する4つの光
ファイバロッド1間に隙間が連続的にあるいは断続的に
残存してもかなり小さくすることができ、したがって光
伝達を良くすることができる。
【0018】なお、上記実施形態では、図5の時間t3
の時点において、Y方向加圧器26による処理圧力Py
2と低圧力Py1との交互の加圧を止め、低圧力Py1の
加圧とし、次いで図5の時間t4の時点において、Y方
向加圧器26による低圧力Py1の加圧を解除する場合
について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図5の時間t4の時点まで、処理圧力Py2と低
圧力Py1とで交互に加圧するようにしてもよい。ま
た、図5の時間t3の時点からある程度経過して、同図
の実線で示す金型11、21の温度が温度T2(クラッ
ド3の軟化点に相当する温度)になった時点以降におい
て、Y方向加圧器26による加圧を全く解除するように
してもよい。このようにしても、金型11、21の温度
がクラッド3の軟化点に相当する温度よりも低くなって
からY方向加圧器26による加圧を解除することになる
ので、整形後の新たな光ファイバロッド1の断面の寸法
精度を良くすることができる。そして、この場合も、Y
方向加圧器26による加圧を解除してから数秒後に、X
方向加圧器25による加圧を解除する。すると、光ファ
イバロッド整形時間を短縮することができ、生産性を向
上することができる。
の時点において、Y方向加圧器26による処理圧力Py
2と低圧力Py1との交互の加圧を止め、低圧力Py1の
加圧とし、次いで図5の時間t4の時点において、Y方
向加圧器26による低圧力Py1の加圧を解除する場合
について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図5の時間t4の時点まで、処理圧力Py2と低
圧力Py1とで交互に加圧するようにしてもよい。ま
た、図5の時間t3の時点からある程度経過して、同図
の実線で示す金型11、21の温度が温度T2(クラッ
ド3の軟化点に相当する温度)になった時点以降におい
て、Y方向加圧器26による加圧を全く解除するように
してもよい。このようにしても、金型11、21の温度
がクラッド3の軟化点に相当する温度よりも低くなって
からY方向加圧器26による加圧を解除することになる
ので、整形後の新たな光ファイバロッド1の断面の寸法
精度を良くすることができる。そして、この場合も、Y
方向加圧器26による加圧を解除してから数秒後に、X
方向加圧器25による加圧を解除する。すると、光ファ
イバロッド整形時間を短縮することができ、生産性を向
上することができる。
【0019】また、上記実施形態では、X方向加圧器2
5による圧力PxをY方向加圧器26による処理圧力P
y2よりも大きくした場合について説明したが、これに
限定されるものではない。例えば、図8に示すように、
X方向加圧器25による圧力PxをY方向加圧器26に
よる処理圧力Py2よりも小さくしてもよい。具体的に
は、Pxは上記実施形態の場合と同じで700〜800
g/mm2程度とし、Py2は800〜900g/mm2
程度とする。ただし、この場合、Y方向加圧器26によ
る処理圧力Py2及び低圧力Py1の加圧周期は上記実施
形態の場合と同じとし、処理圧力Py2を加えている時
間を低圧力Py1を加えている時間よりも適宜に短くす
る。このようにすると、処理圧力Py2を圧力Pxより
も大きくしても、処理圧力Py2を加えている時間が短
くなるので、図4において上金型21が右方向にずれな
いようにすることができ、ひいては加圧加熱された光フ
ァイバロッド1が両金型11、21の当接部分から食み
出さないようにすることができる。しかも、処理圧力P
y2が800〜900g/mm2程度と比較的大きいの
で、整形後の新たな光ファイバロッドの断面形状をより
一層方形に近づけることができ、同断面の四隅の曲率半
径を10μm以下とすることができる。なお、処理圧力
Py2を圧力Pxと同じとしてもよい。
5による圧力PxをY方向加圧器26による処理圧力P
y2よりも大きくした場合について説明したが、これに
限定されるものではない。例えば、図8に示すように、
X方向加圧器25による圧力PxをY方向加圧器26に
よる処理圧力Py2よりも小さくしてもよい。具体的に
は、Pxは上記実施形態の場合と同じで700〜800
g/mm2程度とし、Py2は800〜900g/mm2
程度とする。ただし、この場合、Y方向加圧器26によ
る処理圧力Py2及び低圧力Py1の加圧周期は上記実施
形態の場合と同じとし、処理圧力Py2を加えている時
間を低圧力Py1を加えている時間よりも適宜に短くす
る。このようにすると、処理圧力Py2を圧力Pxより
も大きくしても、処理圧力Py2を加えている時間が短
くなるので、図4において上金型21が右方向にずれな
いようにすることができ、ひいては加圧加熱された光フ
ァイバロッド1が両金型11、21の当接部分から食み
出さないようにすることができる。しかも、処理圧力P
y2が800〜900g/mm2程度と比較的大きいの
で、整形後の新たな光ファイバロッドの断面形状をより
一層方形に近づけることができ、同断面の四隅の曲率半
径を10μm以下とすることができる。なお、処理圧力
Py2を圧力Pxと同じとしてもよい。
【0020】さらに、上記実施形態では、光ファイバロ
ッドを1本ずつ整形する場合について説明したが、例え
ば図9に示すように、下金型41と上金型42とによっ
て複数のキャビティ43が形成されるものを用意し、複
数本の光ファイバロッドを同時に整形するようにしても
よい。この場合、下金型41を固定し、上金型42を左
側から右側に移動させた後に上側から下側に移動させる
と、図9に示す状態となる。このように、複数本の光フ
ァイバロッドを同時に整形すると、生産性を向上するこ
とができる。
ッドを1本ずつ整形する場合について説明したが、例え
ば図9に示すように、下金型41と上金型42とによっ
て複数のキャビティ43が形成されるものを用意し、複
数本の光ファイバロッドを同時に整形するようにしても
よい。この場合、下金型41を固定し、上金型42を左
側から右側に移動させた後に上側から下側に移動させる
と、図9に示す状態となる。このように、複数本の光フ
ァイバロッドを同時に整形すると、生産性を向上するこ
とができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、当初の光ファイバロッドがただ単に多数のコアを集
合し且つ各コアをクラッドによって被覆するとともに相
互に接合したものであっても、その断面の所定の一方向
から所定の圧力で加圧し且つ前記一方向に対して垂直な
方向から所定の高圧力と所定の低圧力とで交互に加圧す
るとともに、所定の温度で加熱することにより、断面形
状が方形に近く且つ長さ方向において同じである光ファ
イバロッドを得ることができる。
ば、当初の光ファイバロッドがただ単に多数のコアを集
合し且つ各コアをクラッドによって被覆するとともに相
互に接合したものであっても、その断面の所定の一方向
から所定の圧力で加圧し且つ前記一方向に対して垂直な
方向から所定の高圧力と所定の低圧力とで交互に加圧す
るとともに、所定の温度で加熱することにより、断面形
状が方形に近く且つ長さ方向において同じである光ファ
イバロッドを得ることができる。
【図1】この発明の一実施形態における導光体形成装置
の要部の一部を断面した概略構成図。
の要部の一部を断面した概略構成図。
【図2】図1に示す導光体形成装置において下金型上に
光ファイバロッドを載置して上金型を左方向に加圧した
状態を示す図。
光ファイバロッドを載置して上金型を左方向に加圧した
状態を示す図。
【図3】図2に示す導光体形成装置において上金型を下
方向に低圧力で加圧した状態を示す図。
方向に低圧力で加圧した状態を示す図。
【図4】図3に示す導光体形成装置において上金型を下
方向に処理圧力で加圧した状態を示す図。
方向に処理圧力で加圧した状態を示す図。
【図5】図1に示す導光体形成装置の動作を説明するた
めに示す図。
めに示す図。
【図6】整形前と整形後の各光ファイバロッドの断面の
XY方向の長さの正規分布を示す図。
XY方向の長さの正規分布を示す図。
【図7】整形後の新たな光ファイバロッドによって断面
方形状の光ファイバブロックを形成した状態を示す斜視
図。
方形状の光ファイバブロックを形成した状態を示す斜視
図。
【図8】図1に示す導光体形成装置の動作の他の例を説
明するために示す図。
明するために示す図。
【図9】この発明の他の実施形態における導光体形成装
置の要部の断面図。
置の要部の断面図。
【図10】市販の光ファイバロッドの斜視図。
【図11】図10に示す光ファイバロッドによって断面
方形状の光ファイバブロックを形成した状態を示す斜視
図。
方形状の光ファイバブロックを形成した状態を示す斜視
図。
【図12】従来の問題を説明するために示す図11の状
態における光ファイバブロックの断面図。
態における光ファイバブロックの断面図。
1 光ファイバロッド 11 下金型 13 ヒータ 21 上金型 23 ヒータ 25 X方向加圧器 26 Y方向加圧器
Claims (7)
- 【請求項1】 多数のコアが集合され且つ各コアがクラ
ッドにより被覆されているとともに相互に接合されてい
ることにより角柱状とされた光ファイバロッドの断面形
状が長さ方向において同じであり、且つ、同断面の四隅
の曲率半径が50μm以下となっていることを特徴とす
る導光体。 - 【請求項2】 多数のコアが集合され且つ各コアがクラ
ッドにより被覆されているとともに相互に接合されてな
る光ファイバロッドを、その断面の所定の一方向から所
定の圧力で加圧し且つ前記一方向に対して垂直な方向か
ら所定の高圧力と所定の低圧力とで交互に加圧するとと
もに、前記クラッドの軟化点以上で融点以下の温度で加
熱することにより、断面形状が方形に近く且つ長さ方向
において同じである光ファイバロッドを形成することを
特徴とする導光体の形成方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の発明において、前記光フ
ァイバロッドへの加圧は、2つの金型を用い、且つ、前
記両金型の当て止め方向に対して垂直な方向から所定の
高圧力と所定の低圧力とを交互に加えて行うことを特徴
とする導光体の形成方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の発明において、前記両金
型の当て止め方向からの圧力はそれに対して垂直な方向
からの所定の高圧力よりも大きいことを特徴とする導光
体の形成方法。 - 【請求項5】 請求項3記載の発明において、前記両金
型の当て止め方向からの圧力はそれに対して垂直な方向
からの所定の高圧力と同じかそれよりも小さいことを特
徴とする導光体の形成方法。 - 【請求項6】 請求項4または5記載の発明において、
前記光ファイバロッドへの当初の加圧は前記両金型の当
て止め方向から加圧した後にそれに対して垂直な方向か
ら加圧し、前記光ファイバロッドへの加圧の解除は前記
両金型の当て止め方向に対して垂直な方向からの加圧を
解除した後に前記両金型の当て止め方向からの加圧を解
除することを特徴とする導光体の形成方法。 - 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載の発明に
おいて、前記2つの金型によって複数のキャビティを形
成し、複数本の光ファイバロッドを同時に加圧加熱する
ことを特徴とする導光体の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10030351A JPH11218614A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 導光体及びその形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10030351A JPH11218614A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 導光体及びその形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11218614A true JPH11218614A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12301441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10030351A Pending JPH11218614A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 導光体及びその形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11218614A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012230344A (ja) * | 2011-03-02 | 2012-11-22 | Kuraray Co Ltd | 光ファイバ集合体の製造方法 |
-
1998
- 1998-01-29 JP JP10030351A patent/JPH11218614A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012230344A (ja) * | 2011-03-02 | 2012-11-22 | Kuraray Co Ltd | 光ファイバ集合体の製造方法 |
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