JPH11218307A - 灯油燃料燃焼装置 - Google Patents
灯油燃料燃焼装置Info
- Publication number
- JPH11218307A JPH11218307A JP2119098A JP2119098A JPH11218307A JP H11218307 A JPH11218307 A JP H11218307A JP 2119098 A JP2119098 A JP 2119098A JP 2119098 A JP2119098 A JP 2119098A JP H11218307 A JPH11218307 A JP H11218307A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- burner
- ceramic
- combustion
- kerosene fuel
- kerosene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Spray-Type Burners (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 多孔質のセラミックからなるバーナを使用し
て灯油を燃焼させる場合に、逆火やバーナの溶融を生じ
ることなく、広い燃焼量の範囲で安定して燃焼できる灯
油燃焼装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 バーナ5をセラミック粒子の多孔質焼結
体で形成し、この焼結体を10mm未満に薄くするよう
に構成したものである。また、セラミック粒子をセラミ
ックのハニカム構造体に充填して、薄型のセラミック焼
結体を構成したものである。
て灯油を燃焼させる場合に、逆火やバーナの溶融を生じ
ることなく、広い燃焼量の範囲で安定して燃焼できる灯
油燃焼装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 バーナ5をセラミック粒子の多孔質焼結
体で形成し、この焼結体を10mm未満に薄くするよう
に構成したものである。また、セラミック粒子をセラミ
ックのハニカム構造体に充填して、薄型のセラミック焼
結体を構成したものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気と灯油燃料とを
予混合して燃焼させる燃焼装置、特にセラミックをバー
ナ材料に利用した灯油燃料燃焼装置に関するものであ
る。
予混合して燃焼させる燃焼装置、特にセラミックをバー
ナ材料に利用した灯油燃料燃焼装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、空気と都市ガスなどの気体燃料と
を混合した混合気を燃焼させるセラミックバーナとして
は、図7のような耐熱セラミックプレート101に多数
の小孔102(直径1mm程度)を設置したシュバンク
バーナが用いられていた。このバーナではノズル103
から噴出する気体燃料により燃焼に必要な空気を空気取
入口104から吸引し、混合管105で十分混合した
後、ケース106に取り付けられた数枚のセラミックプ
レート101の小孔102から混合気を流出して燃焼さ
せる。
を混合した混合気を燃焼させるセラミックバーナとして
は、図7のような耐熱セラミックプレート101に多数
の小孔102(直径1mm程度)を設置したシュバンク
バーナが用いられていた。このバーナではノズル103
から噴出する気体燃料により燃焼に必要な空気を空気取
入口104から吸引し、混合管105で十分混合した
後、ケース106に取り付けられた数枚のセラミックプ
レート101の小孔102から混合気を流出して燃焼さ
せる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、シュバンク
バーナは燃焼量が少なくなると、セラミックの表面温度
が下がり、火炎が著しく冷却されるため一酸化炭素(C
O)の発生が多くなる。逆に、燃焼量が多くなると、セ
ラミックの温度が上がり、燃焼反応が各小孔の内部で生
じるようになり、逆火(flash back)に至
る。そのため、シュバンクバーナに許容される燃焼量の
変化幅が狭いという短所があった。
バーナは燃焼量が少なくなると、セラミックの表面温度
が下がり、火炎が著しく冷却されるため一酸化炭素(C
O)の発生が多くなる。逆に、燃焼量が多くなると、セ
ラミックの温度が上がり、燃焼反応が各小孔の内部で生
じるようになり、逆火(flash back)に至
る。そのため、シュバンクバーナに許容される燃焼量の
変化幅が狭いという短所があった。
【0004】この対策、特に燃焼量の多い場合に逆火を
防止するために、特開昭60−80015号公報のよう
に、セラミックプレート(バーナ)に流路が屈曲した炎
孔を設けた多孔質のセラミックからなるガスバーナの例
がある。このバーナで都市ガスなどの気体燃料を燃焼さ
せると、逆火を生じることなく、また、CO特性も向上
するため、燃焼量の変化幅が広くなる。
防止するために、特開昭60−80015号公報のよう
に、セラミックプレート(バーナ)に流路が屈曲した炎
孔を設けた多孔質のセラミックからなるガスバーナの例
がある。このバーナで都市ガスなどの気体燃料を燃焼さ
せると、逆火を生じることなく、また、CO特性も向上
するため、燃焼量の変化幅が広くなる。
【0005】しかしながら、このような流路が屈曲した
炎孔を設けたバーナで灯油の気化蒸気と空気との混合気
を燃焼させると、灯油はガス燃料に比較して燃焼速度が
速いため、着火後しばらくすると火炎が炎孔内部へと移
動する。特に、このバーナ厚さが厚い場合には、混合気
がバーナを通過する間に熱を受けて高温となるため燃焼
速度の上昇が大きくなり、火炎が炎孔内部へと移動する
傾向はより顕著になる。その場合には、バーナ内部のセ
ラミック温度分布は、図8に示すようになり、バーナ内
部に最高温度部(図中A)が形成される。このような温
度分布では、高温部からの放射熱量が、この高温部前後
にある多孔質セラミックにより遮断され、火炎近傍部は
更に高温になる。その結果、バーナが溶解したり、また
場合によっては火炎が停止せずに入口側へと移動して逆
火が生じることもある。したがって、灯油を燃焼させる
場合には、都市ガスなどのガス燃料用バーナをそのまま
使用できないという問題点があった。
炎孔を設けたバーナで灯油の気化蒸気と空気との混合気
を燃焼させると、灯油はガス燃料に比較して燃焼速度が
速いため、着火後しばらくすると火炎が炎孔内部へと移
動する。特に、このバーナ厚さが厚い場合には、混合気
がバーナを通過する間に熱を受けて高温となるため燃焼
速度の上昇が大きくなり、火炎が炎孔内部へと移動する
傾向はより顕著になる。その場合には、バーナ内部のセ
ラミック温度分布は、図8に示すようになり、バーナ内
部に最高温度部(図中A)が形成される。このような温
度分布では、高温部からの放射熱量が、この高温部前後
にある多孔質セラミックにより遮断され、火炎近傍部は
更に高温になる。その結果、バーナが溶解したり、また
場合によっては火炎が停止せずに入口側へと移動して逆
火が生じることもある。したがって、灯油を燃焼させる
場合には、都市ガスなどのガス燃料用バーナをそのまま
使用できないという問題点があった。
【0006】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、多孔質状セラミックを使用したバー
ナで灯油を燃焼させる場合に、逆火やバーナの溶融を生
じることなく、広い燃焼量の範囲で安定して燃焼できる
灯油燃焼装置を得ることを目的とする。
になされたもので、多孔質状セラミックを使用したバー
ナで灯油を燃焼させる場合に、逆火やバーナの溶融を生
じることなく、広い燃焼量の範囲で安定して燃焼できる
灯油燃焼装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第1の灯
油燃料燃焼装置は、灯油燃料の気化蒸気と空気との混合
気を燃焼させるバーナをセラミック粒子の焼結体で構成
し、この焼結体の厚さを10mm未満にしたものであ
る。
油燃料燃焼装置は、灯油燃料の気化蒸気と空気との混合
気を燃焼させるバーナをセラミック粒子の焼結体で構成
し、この焼結体の厚さを10mm未満にしたものであ
る。
【0008】この発明に係る第2の灯油燃料燃焼装置
は、前記第1の灯油燃料燃焼装置において、焼結体の厚
さが1〜5mmであるものである。
は、前記第1の灯油燃料燃焼装置において、焼結体の厚
さが1〜5mmであるものである。
【0009】この発明に係る第3の灯油燃料燃焼装置
は、前記第1または第2の灯油燃料燃焼装置において、
セラミック粒子の平均粒径が焼結体の厚さの0.5倍以
下であるものである。
は、前記第1または第2の灯油燃料燃焼装置において、
セラミック粒子の平均粒径が焼結体の厚さの0.5倍以
下であるものである。
【0010】この発明に係る第4の灯油燃料燃焼装置
は、前記第1ないし第3のいずれかの灯油燃料燃焼装置
において、セラミック製の補強体に前記セラミック粒子
を充填し、焼結して前記焼結体を形成したものである。
は、前記第1ないし第3のいずれかの灯油燃料燃焼装置
において、セラミック製の補強体に前記セラミック粒子
を充填し、焼結して前記焼結体を形成したものである。
【0011】この発明に係る第5の灯油燃料燃焼装置
は、前記第4の灯油燃料燃焼装置において、補強体と焼
結体の材質を同一にしたものである。
は、前記第4の灯油燃料燃焼装置において、補強体と焼
結体の材質を同一にしたものである。
【0012】この発明に係る第6の灯油燃料燃焼装置
は、前記第4または第5の灯油燃料燃焼装置において、
補強体と焼結体をアルミナ系、シリカ系、アルミナ−シ
リカ系、コージェライト系、ジルコニア系、炭化ケイ素
系、窒化ケイ素系のいずれかの材質で構成したものであ
る。
は、前記第4または第5の灯油燃料燃焼装置において、
補強体と焼結体をアルミナ系、シリカ系、アルミナ−シ
リカ系、コージェライト系、ジルコニア系、炭化ケイ素
系、窒化ケイ素系のいずれかの材質で構成したものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の第1の実施の形態の灯
油燃料燃焼装置を示す構成図である。図において、1は
灯油燃料を気化させるための部屋である気化室、2はそ
の気化室1の側壁に埋設され、その気化室1を加熱する
電熱ヒータである。3は気化室1の上部に嵌合固定され
た絞り部、4はその絞り部3の上部に設けられた整流
板、5は火炎6が形成される多孔質のセラミック粒子焼
結体からなるバーナ、7はバーナ5を取り付けるための
保持部品である。バーナ5は、平均粒子径250μmの
コージェライト粒子を厚さ1mmに焼結したものであ
る。
に基づいて説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の第1の実施の形態の灯
油燃料燃焼装置を示す構成図である。図において、1は
灯油燃料を気化させるための部屋である気化室、2はそ
の気化室1の側壁に埋設され、その気化室1を加熱する
電熱ヒータである。3は気化室1の上部に嵌合固定され
た絞り部、4はその絞り部3の上部に設けられた整流
板、5は火炎6が形成される多孔質のセラミック粒子焼
結体からなるバーナ、7はバーナ5を取り付けるための
保持部品である。バーナ5は、平均粒子径250μmの
コージェライト粒子を厚さ1mmに焼結したものであ
る。
【0014】8は気化室1の側壁に設置されその気化室
1内に開口している空気ノズルであり、この空気ノズル
8は燃焼用送風機(図示せず)に接続されている。9は
空気ノズル8と同軸上に、且つ先端部が空気ノズル先端
から突出するように配置された灯油供給管であり、灯油
タンク(図示せず)の灯油はこの灯油供給管9を介して
灯油ポンプ(図示せず)によって気化室1に供給される
ようになっている。
1内に開口している空気ノズルであり、この空気ノズル
8は燃焼用送風機(図示せず)に接続されている。9は
空気ノズル8と同軸上に、且つ先端部が空気ノズル先端
から突出するように配置された灯油供給管であり、灯油
タンク(図示せず)の灯油はこの灯油供給管9を介して
灯油ポンプ(図示せず)によって気化室1に供給される
ようになっている。
【0015】次に、動作について説明する。電熱ヒータ
2に通電することにより、灯油燃料の気化に必要な温度
(200〜300℃)まで気化室1が予熱される。予熱
完了後、燃焼用送風機から送られた燃焼空気が、空気ノ
ズル8から気化室1に供給される。また、灯油供給管9
からは、所定量の灯油燃料が、気化室1に供給される。
2に通電することにより、灯油燃料の気化に必要な温度
(200〜300℃)まで気化室1が予熱される。予熱
完了後、燃焼用送風機から送られた燃焼空気が、空気ノ
ズル8から気化室1に供給される。また、灯油供給管9
からは、所定量の灯油燃料が、気化室1に供給される。
【0016】供給された灯油燃料は、燃焼空気の流れに
より微粒化され、予熱された気化室1の壁面で気化す
る。気化した灯油燃料は、絞り部3を通過する際に、更
に燃焼空気と予混合されて濃度分布が均一になる。この
後、気化灯油と燃焼空気との予混合気は、整流板4の無
数の穴を通ることで整流されて流速分布が均一になる。
予混合気は、バーナ5の上方の点火装置(図示せず)に
より着火され、火炎6を形成する。
より微粒化され、予熱された気化室1の壁面で気化す
る。気化した灯油燃料は、絞り部3を通過する際に、更
に燃焼空気と予混合されて濃度分布が均一になる。この
後、気化灯油と燃焼空気との予混合気は、整流板4の無
数の穴を通ることで整流されて流速分布が均一になる。
予混合気は、バーナ5の上方の点火装置(図示せず)に
より着火され、火炎6を形成する。
【0017】この灯油燃焼装置の定常燃焼時のバーナ5
の内部のセラミック温度分布を図2に示す。バーナ5
(セラミック)の厚さが1mmと薄いために、気化灯油
と燃焼空気の混合気がセラミックを通過する時間は非常
に短く、セラミックからの受熱量も少ないために、混合
気温度の上昇は小さなものである。そして火炎が形成さ
れる出口面近傍のみが高温(図中B)になるが、セラミ
ックから外部へと熱が放射で放出されるため、図8に示
したA部のような高温部は、セラミック内部に生じな
い。また、出口の高温部Bから入口方向へセラミック中
を熱が伝わろうとするが、流入してくる混合気の温度が
比較的低いため、入口部の温度上昇は小さなものであ
り、混合気の温度も低く抑えられたままである。したが
って、混合気温度に影響される燃焼速度の増加も小さな
ものであり、火炎がバーナ5の内部に形成されることが
ない。
の内部のセラミック温度分布を図2に示す。バーナ5
(セラミック)の厚さが1mmと薄いために、気化灯油
と燃焼空気の混合気がセラミックを通過する時間は非常
に短く、セラミックからの受熱量も少ないために、混合
気温度の上昇は小さなものである。そして火炎が形成さ
れる出口面近傍のみが高温(図中B)になるが、セラミ
ックから外部へと熱が放射で放出されるため、図8に示
したA部のような高温部は、セラミック内部に生じな
い。また、出口の高温部Bから入口方向へセラミック中
を熱が伝わろうとするが、流入してくる混合気の温度が
比較的低いため、入口部の温度上昇は小さなものであ
り、混合気の温度も低く抑えられたままである。したが
って、混合気温度に影響される燃焼速度の増加も小さな
ものであり、火炎がバーナ5の内部に形成されることが
ない。
【0018】バーナ5の温度は出口側表面のB部が最も
高く、その値を測定したところ、燃焼負荷(単位面積あ
たりの燃焼量)を740kW/m2、燃焼空気を理論空
気量にした場合に、約1100℃であった。この温度は
コージェライト材料をバーナに使用できる温度であり、
バーナの溶解や破損が生じることはない。また、燃焼負
荷を150kW/m2まで減少した場合にはセラミック
出口側の温度が830℃まで低下するものの、COが増
加することはなく、COと二酸化炭素(CO2)の比C
O/CO2で0.001程度と非常に少ないものであ
る。この結果から、燃焼負荷の変化幅は740〜150
kW/m2、比率で1〜0.2という約5倍の広い変化
幅を実現できた。
高く、その値を測定したところ、燃焼負荷(単位面積あ
たりの燃焼量)を740kW/m2、燃焼空気を理論空
気量にした場合に、約1100℃であった。この温度は
コージェライト材料をバーナに使用できる温度であり、
バーナの溶解や破損が生じることはない。また、燃焼負
荷を150kW/m2まで減少した場合にはセラミック
出口側の温度が830℃まで低下するものの、COが増
加することはなく、COと二酸化炭素(CO2)の比C
O/CO2で0.001程度と非常に少ないものであ
る。この結果から、燃焼負荷の変化幅は740〜150
kW/m2、比率で1〜0.2という約5倍の広い変化
幅を実現できた。
【0019】気化灯油の燃焼は上記例の他にも、厚さを
2、3、5、8、10mmと変えたバーナで行った。そ
の結果、厚さ10mmのバーナで行った場合に逆火とバ
ーナの破損が生じた。したがって、バーナの厚さとして
は10mm未満にする必要があり、望ましくは1〜5m
mにするのが良い。
2、3、5、8、10mmと変えたバーナで行った。そ
の結果、厚さ10mmのバーナで行った場合に逆火とバ
ーナの破損が生じた。したがって、バーナの厚さとして
は10mm未満にする必要があり、望ましくは1〜5m
mにするのが良い。
【0020】また、充填するセラミック粒子の粒子径と
しては、例えば厚さ1mmのバーナの場合、粒子の大き
さを1mmにすると、図3のように厚さ方向に1個の粒
子だけしか充填できないため、その強度は非常に弱くな
る。それに対して、粒子の大きさを0.5mmにする
と、図4のように厚さ方向に最低でも2個充填でき、粒
子間の接触部が増加するために接合強度は強くなる。よ
って、粒子径はバーナの厚さの0.5倍以下にすること
が良い。
しては、例えば厚さ1mmのバーナの場合、粒子の大き
さを1mmにすると、図3のように厚さ方向に1個の粒
子だけしか充填できないため、その強度は非常に弱くな
る。それに対して、粒子の大きさを0.5mmにする
と、図4のように厚さ方向に最低でも2個充填でき、粒
子間の接触部が増加するために接合強度は強くなる。よ
って、粒子径はバーナの厚さの0.5倍以下にすること
が良い。
【0021】実施の形態2.この実施の形態は、セラミ
ック製のハニカム(蜂の巣)構造体を補強体とし、この
補強体にセラミック粒子を充填して、焼結したものを使
用した。
ック製のハニカム(蜂の巣)構造体を補強体とし、この
補強体にセラミック粒子を充填して、焼結したものを使
用した。
【0022】補強体を使用した従来例として、特開平8
−28825号公報などのように、セラミック繊維バー
ナに補強体を利用する例が示されているが、補強体とし
て耐熱金属を選択すると、両者の熱膨張率の違いから高
温となった際にセラミック繊維バーナと金属との接合が
剥がれ、強度は向上しない。また、耐熱セラミック、例
えばハニカム構造体を補強体としても、セラミック繊維
を使用する限り内部への充填が困難である。具体的に
は、ハニカムセラミック構造体の各流路(セル)の幅
は、構造体の強度を考慮して1〜5mm程度が一般的に
使用される。この小さなセルにセラミックの繊維を薄く
充填する場合には、繊維の長さをセル幅以下にして、セ
ル内部に繊維の向きを流路と垂直方向にそろえて充填す
る必要がある。その場合、ハニカム構造体の壁(セルの
側壁)とセラミック繊維は点接触で、その接触面積が小
さいため、接合強度は小さなものである。
−28825号公報などのように、セラミック繊維バー
ナに補強体を利用する例が示されているが、補強体とし
て耐熱金属を選択すると、両者の熱膨張率の違いから高
温となった際にセラミック繊維バーナと金属との接合が
剥がれ、強度は向上しない。また、耐熱セラミック、例
えばハニカム構造体を補強体としても、セラミック繊維
を使用する限り内部への充填が困難である。具体的に
は、ハニカムセラミック構造体の各流路(セル)の幅
は、構造体の強度を考慮して1〜5mm程度が一般的に
使用される。この小さなセルにセラミックの繊維を薄く
充填する場合には、繊維の長さをセル幅以下にして、セ
ル内部に繊維の向きを流路と垂直方向にそろえて充填す
る必要がある。その場合、ハニカム構造体の壁(セルの
側壁)とセラミック繊維は点接触で、その接触面積が小
さいため、接合強度は小さなものである。
【0023】よって、ハニカム構造体などの補強体に充
填するセラミックの形状としては、粒子状が好ましい。
充填する厚さは実施の形態1と同様であるが、ハニカム
構造体への充填方法は図5のようにセラミック粒子11
の充填厚さとハニカム構造体12の厚さとを等しくして
も、図6のようにハニカム構造体12の厚さを大きくし
ても良い。ハニカム構造体12の厚さを大きくすると、
燃焼特性に差を生じることなく、バーナの強度が向上す
る。図6(a)および(b)はバーナを裏表逆に使用し
た例である。火炎はセラミック粒子充填部の出口面に形
成されるため、高温の出口面から外部への熱放射を促進
させるには図6(a)の使用例が好ましい。図6(b)
ではハニカム構造体のセル壁が熱放射を若干妨げるよう
になる。
填するセラミックの形状としては、粒子状が好ましい。
充填する厚さは実施の形態1と同様であるが、ハニカム
構造体への充填方法は図5のようにセラミック粒子11
の充填厚さとハニカム構造体12の厚さとを等しくして
も、図6のようにハニカム構造体12の厚さを大きくし
ても良い。ハニカム構造体12の厚さを大きくすると、
燃焼特性に差を生じることなく、バーナの強度が向上す
る。図6(a)および(b)はバーナを裏表逆に使用し
た例である。火炎はセラミック粒子充填部の出口面に形
成されるため、高温の出口面から外部への熱放射を促進
させるには図6(a)の使用例が好ましい。図6(b)
ではハニカム構造体のセル壁が熱放射を若干妨げるよう
になる。
【0024】また、ハニカム構造体などの補強体を利用
する場合、中に充填するセラミック粒子と補強体の材質
を同一にすると、両者を焼結させた際に接合強度を強く
することができる。
する場合、中に充填するセラミック粒子と補強体の材質
を同一にすると、両者を焼結させた際に接合強度を強く
することができる。
【0025】尚、バーナに用いるセラミック粒子や補強
体の材料としては、アルミナ系、シリカ系、アルミナ−
シリカ系、コージェライト系、ジルコニア系、炭化ケイ
素系、窒化ケイ素系などが利用できる。
体の材料としては、アルミナ系、シリカ系、アルミナ−
シリカ系、コージェライト系、ジルコニア系、炭化ケイ
素系、窒化ケイ素系などが利用できる。
【0026】
【発明の効果】この発明に係る第1および第2の灯油燃
料燃焼装置によれば、灯油燃料の気化蒸気と空気との混
合気を燃焼させるバーナをセラミック粒子の焼結体で構
成し、この焼結体を薄型にしているので、灯油の火炎が
セラミック内部へ形成されることがなく、逆火や焼結体
の熔解が生じないため、燃焼量の変化幅を広くすること
ができる効果がある。
料燃焼装置によれば、灯油燃料の気化蒸気と空気との混
合気を燃焼させるバーナをセラミック粒子の焼結体で構
成し、この焼結体を薄型にしているので、灯油の火炎が
セラミック内部へ形成されることがなく、逆火や焼結体
の熔解が生じないため、燃焼量の変化幅を広くすること
ができる効果がある。
【0027】この発明に係る第3の灯油燃料燃焼装置に
よれば、セラミック粒子を焼結体の厚さ方向に最低でも
2個充填でき、粒子間の接触部が増加するために接合強
度は強くなる効果がある。
よれば、セラミック粒子を焼結体の厚さ方向に最低でも
2個充填でき、粒子間の接触部が増加するために接合強
度は強くなる効果がある。
【0028】この発明に係る第4および第6の灯油燃料
燃焼装置によれば、セラミック製の補強体に、セラミッ
ク粒子を充填し、焼結して焼結体を形成することによっ
て、焼結体の強度を高くすることができる効果がある。
燃焼装置によれば、セラミック製の補強体に、セラミッ
ク粒子を充填し、焼結して焼結体を形成することによっ
て、焼結体の強度を高くすることができる効果がある。
【0029】この発明に係る第5および第6の灯油燃料
燃焼装置によれば、補強体と焼結体の材質を同一にした
ことによって、両者を焼結させる際に接合強度が強くな
る効果がある。
燃焼装置によれば、補強体と焼結体の材質を同一にした
ことによって、両者を焼結させる際に接合強度が強くな
る効果がある。
【図1】 実施の形態1の灯油燃焼装置を示す構成断面
図である。
図である。
【図2】 実施の形態1のバーナ内部の温度分布を示す
説明図である。
説明図である。
【図3】 充填厚さとセラミック粒子径の関係の説明図
である。
である。
【図4】 充填厚さとセラミック粒子径の関係の説明図
である。
である。
【図5】 実施の形態2におけるセラミックハニカム構
造体(補強体)とセラミック粒子の充填の例を示す図で
ある。
造体(補強体)とセラミック粒子の充填の例を示す図で
ある。
【図6】 実施の形態2におけるセラミックハニカム構
造体(補強体)とセラミック粒子の充填の例を示す図で
ある。
造体(補強体)とセラミック粒子の充填の例を示す図で
ある。
【図7】 従来のシュバンクバーナの構造を示す斜視図
である。
である。
【図8】 従来のバーナ内部のセラミック温度分布を示
す説明図である。
す説明図である。
1 気化室、2 電熱ヒータ、3 絞り部、4 整流
板、5 バーナ(焼結体)、6 火炎、7 保持部品、
8 空気ノズル、9 灯油供給管、11 セラミック粒
子、12 ハニカム構造体(補強体)
板、5 バーナ(焼結体)、6 火炎、7 保持部品、
8 空気ノズル、9 灯油供給管、11 セラミック粒
子、12 ハニカム構造体(補強体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椙本 照男 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 灯油燃料の気化蒸気と空気との混合気を
燃焼させるバーナをセラミック粒子の焼結体で構成し、
この焼結体の厚さを10mm未満にしたことを特徴とす
る灯油燃料燃焼装置。 - 【請求項2】 前記焼結体の厚さが1〜5mmであるこ
とを特徴とする請求項1記載の灯油燃料燃焼装置。 - 【請求項3】 前記セラミック粒子の平均粒径が前記焼
結体の厚さの0.5倍以下であることを特徴とする請求
項1または2記載の灯油燃料燃焼装置。 - 【請求項4】 セラミック製の補強体に、前記セラミッ
ク粒子を充填し、焼結して前記焼結体を形成したことを
特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の灯油燃
料燃焼装置。 - 【請求項5】 前記補強体と前記焼結体の材質を同一に
したことを特徴とする請求項4記載の灯油燃料燃焼装
置。 - 【請求項6】 前記補強体と前記焼結体をアルミナ系、
シリカ系、アルミナ−シリカ系、コージェライト系、ジ
ルコニア系、炭化ケイ素系、窒化ケイ素系のいずれかの
材質で構成したことを特徴とする請求項4または5記載
の灯油燃料燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2119098A JPH11218307A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 灯油燃料燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2119098A JPH11218307A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 灯油燃料燃焼装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11218307A true JPH11218307A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12048047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2119098A Pending JPH11218307A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 灯油燃料燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11218307A (ja) |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP2119098A patent/JPH11218307A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20080124666A1 (en) | Porous burner as well as a method for operating a porous burner | |
KR100850697B1 (ko) | 다공체를 갖는 버너 장치 | |
JP4029179B2 (ja) | 液体燃料の燃焼のためのプロセスおよび器具 | |
US4365952A (en) | Liquid gas burner | |
EP3097365A1 (en) | LOW NOx FIRE TUBE BOILER | |
JPS60213717A (ja) | 輻射面燃焼バーナ | |
CA1303477C (en) | Catalytic combustion device | |
JPH1026315A (ja) | 触媒燃焼器及び触媒燃焼方法 | |
EP1167880A1 (en) | Combustion in a porous wall furnace | |
JPH11218307A (ja) | 灯油燃料燃焼装置 | |
US3324921A (en) | Wick type burner | |
WO2007138962A1 (ja) | 燃焼器 | |
JPH0631300Y2 (ja) | 燃焼装置 | |
JPH0828827A (ja) | 表面燃焼バーナ | |
JPS59153017A (ja) | 触媒燃焼器 | |
JPS6119882B2 (ja) | ||
JPS6119292Y2 (ja) | ||
JP2774968B2 (ja) | バーナ板 | |
JP2855664B2 (ja) | 赤外線ヒータ | |
JPH1122924A (ja) | 触媒燃焼装置 | |
JP2002106812A (ja) | 液体燃料用面状バーナ | |
JP3092321B2 (ja) | 触媒燃焼装置 | |
JP3707265B2 (ja) | 燃焼装置 | |
JPS6314181Y2 (ja) | ||
JPS6323445B2 (ja) |