JPH11218174A - 回転慣性力緩衝器 - Google Patents
回転慣性力緩衝器Info
- Publication number
- JPH11218174A JPH11218174A JP3410998A JP3410998A JPH11218174A JP H11218174 A JPH11218174 A JP H11218174A JP 3410998 A JP3410998 A JP 3410998A JP 3410998 A JP3410998 A JP 3410998A JP H11218174 A JPH11218174 A JP H11218174A
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- JP
- Japan
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- coil spring
- torsion coil
- shank
- cylindrical
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐久性に優れ、かつ組立てが容易な回転慣性
力緩衝器を提供する。 【解決手段】 円筒状筒体31の内部に捩じりコイルバ
ネ32が収納され、その第1係合部32aが、円筒状筒
体31の底部に穿設した係合穴33に挿通係合される。
捩じりコイルバネ32の第2係合部32bは、捩じりコ
イルバネ32の中心を通る位置に位置決めされる。円筒
状筒体31に、軸受体34が位置決め嵌挿される。軸受
体34には、その中心線に沿って挿通されたシャンク3
5が回転自在に枢支される。シャンク35の軸受体34
から下方に突出する軸部にスリット35aが形成され、
該スリット35aが捩じりコイルバネ32の第2係合部
32bに係合する。
力緩衝器を提供する。 【解決手段】 円筒状筒体31の内部に捩じりコイルバ
ネ32が収納され、その第1係合部32aが、円筒状筒
体31の底部に穿設した係合穴33に挿通係合される。
捩じりコイルバネ32の第2係合部32bは、捩じりコ
イルバネ32の中心を通る位置に位置決めされる。円筒
状筒体31に、軸受体34が位置決め嵌挿される。軸受
体34には、その中心線に沿って挿通されたシャンク3
5が回転自在に枢支される。シャンク35の軸受体34
から下方に突出する軸部にスリット35aが形成され、
該スリット35aが捩じりコイルバネ32の第2係合部
32bに係合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トルクテスター
を使用する際に生ずる回転工具の回転慣性力を緩衝除去
し、正味の回転トルクだけを測定するのに好適な回転慣
性力緩衝器に関するものである。
を使用する際に生ずる回転工具の回転慣性力を緩衝除去
し、正味の回転トルクだけを測定するのに好適な回転慣
性力緩衝器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種工業製品の大量組立ライン等におい
て、ビスやナット等の締付け作業における時間短縮や労
働者の負担軽減を計るために、エアードライバーあるい
は電動ドライバー等の回転工具が、好適に使用されてい
る。これらの回転工具は、組立製品や取付け部品の破損
を防止するために、常に一定の力で締付けが行なわれる
よう調整する必要がある。すなわちこの調整とは、予め
設定した回転工具の基準トルク値と、回転工具を回転さ
せた際に生ずる回転トルクとをトルク計により比較し、
該回転トルクが前記基準トルク値内に納まるよう調整す
る作業をいう。
て、ビスやナット等の締付け作業における時間短縮や労
働者の負担軽減を計るために、エアードライバーあるい
は電動ドライバー等の回転工具が、好適に使用されてい
る。これらの回転工具は、組立製品や取付け部品の破損
を防止するために、常に一定の力で締付けが行なわれる
よう調整する必要がある。すなわちこの調整とは、予め
設定した回転工具の基準トルク値と、回転工具を回転さ
せた際に生ずる回転トルクとをトルク計により比較し、
該回転トルクが前記基準トルク値内に納まるよう調整す
る作業をいう。
【0003】この回転トルクの測定に際しては、従来よ
り図7に示すような、トルクテスターが一般的に使用さ
れている。そして本発明は、このトルクテスターに装着
して使用されるトルク測定用の回転慣性力緩衝器(以
後、単に「緩衝器」とも称す)に関するものである。そこ
で本発明の理解に資するため、先ずトルクテスターの概
略につき説明する。このトルクテスター10は、矩形状
のケース11からなり、上部パネル面には、測定値をデ
ジタル表示する液晶ディスプレイ部12、被測定物であ
る回転工具の回転出力を受けるための特殊形状をしたソ
ケット13、パワースイッチ14、較正用の零調整ツマ
ミ15その他リセットボタンスイッチ16等が配設され
ている。また前記ケース11内には、トルク検出バー、
歪み計および測定値を表示するための電気回路(何れも
図示せず)が収納されている。
り図7に示すような、トルクテスターが一般的に使用さ
れている。そして本発明は、このトルクテスターに装着
して使用されるトルク測定用の回転慣性力緩衝器(以
後、単に「緩衝器」とも称す)に関するものである。そこ
で本発明の理解に資するため、先ずトルクテスターの概
略につき説明する。このトルクテスター10は、矩形状
のケース11からなり、上部パネル面には、測定値をデ
ジタル表示する液晶ディスプレイ部12、被測定物であ
る回転工具の回転出力を受けるための特殊形状をしたソ
ケット13、パワースイッチ14、較正用の零調整ツマ
ミ15その他リセットボタンスイッチ16等が配設され
ている。また前記ケース11内には、トルク検出バー、
歪み計および測定値を表示するための電気回路(何れも
図示せず)が収納されている。
【0004】このトルクテスター10を使用して、回動
工具等の回転トルクを測定する場合には、図8に示す構
成に係る回転慣性力緩衝器17が使用されている。この
回転慣性力緩衝器17は、回転工具の出力軸から得られ
る回転トルクの中から、出力軸の高速回転中に蓄積され
る回転慣性力だけを緩衝除去(吸収除去)し、正味の回転
トルクのみを得られるようにしたものである。すなわち
この緩衝器17は、所要高さ寸法で中空の円筒状筒体1
8と、この円筒状筒体18の垂直中心線に沿って配設さ
れるシャンク19および該円筒状筒体18の内部に配設
されるうず巻バネ20とから主に構成されている。
工具等の回転トルクを測定する場合には、図8に示す構
成に係る回転慣性力緩衝器17が使用されている。この
回転慣性力緩衝器17は、回転工具の出力軸から得られ
る回転トルクの中から、出力軸の高速回転中に蓄積され
る回転慣性力だけを緩衝除去(吸収除去)し、正味の回転
トルクのみを得られるようにしたものである。すなわち
この緩衝器17は、所要高さ寸法で中空の円筒状筒体1
8と、この円筒状筒体18の垂直中心線に沿って配設さ
れるシャンク19および該円筒状筒体18の内部に配設
されるうず巻バネ20とから主に構成されている。
【0005】前記シャンク19は、図に示すように、前
記円筒状筒体18の上端部を閉成する蓋21と、該円筒
状筒体18の底面に突設した角形段部18a内の軸受
(図示せず)とによって回転自在に軸支されている。また
シャンク19の上端部近傍には、例えば電動ドライバー
等の回転工具の出力軸先端に設けてあるチャックと嵌合
し得るよう、軸心に対して直角方向にピン19aが配設
されている。
記円筒状筒体18の上端部を閉成する蓋21と、該円筒
状筒体18の底面に突設した角形段部18a内の軸受
(図示せず)とによって回転自在に軸支されている。また
シャンク19の上端部近傍には、例えば電動ドライバー
等の回転工具の出力軸先端に設けてあるチャックと嵌合
し得るよう、軸心に対して直角方向にピン19aが配設
されている。
【0006】前記回転慣性力緩衝器17には、図に示す
ように、前記円筒状筒体18の内部にうず巻バネ20が
横方向に配設されている。すなわち該うず巻バネ20
は、その外周端部を円筒状筒体18の内側面の略中央部
に固着されると共に、該うず巻バネ20の収束端部は、
前記シャンク19に接続されており、その他の部分は非
接触となっている。
ように、前記円筒状筒体18の内部にうず巻バネ20が
横方向に配設されている。すなわち該うず巻バネ20
は、その外周端部を円筒状筒体18の内側面の略中央部
に固着されると共に、該うず巻バネ20の収束端部は、
前記シャンク19に接続されており、その他の部分は非
接触となっている。
【0007】この緩衝器17を使用する場合には、前記
シャンク19にピン19aを介して回転工具の出力軸を
係合させると共に、前記円筒状筒体18の底面に突設し
た角形段部18aを、トルクテスター10のソケット1
3に嵌合させる。そして電動ドライバー等の回転工具を
回転させると、該工具の出力は緩衝器17を経て前記ソ
ケット13に伝達され、その測定値がディスプレイ部1
2にデジタル表示される。この数値は、前記シャンク1
9の回転に伴ってうず巻バネ20が巻回される変形によ
って回転慣性力が緩衝除去されたものであり、正味の回
転トルクとして示される。
シャンク19にピン19aを介して回転工具の出力軸を
係合させると共に、前記円筒状筒体18の底面に突設し
た角形段部18aを、トルクテスター10のソケット1
3に嵌合させる。そして電動ドライバー等の回転工具を
回転させると、該工具の出力は緩衝器17を経て前記ソ
ケット13に伝達され、その測定値がディスプレイ部1
2にデジタル表示される。この数値は、前記シャンク1
9の回転に伴ってうず巻バネ20が巻回される変形によ
って回転慣性力が緩衝除去されたものであり、正味の回
転トルクとして示される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、回転
工具から発生する回転慣性力を緩衝除去する手段とし
て、従来の緩衝器17では、帯材からなるうず巻バネ2
0を使用している。そして、該うず巻バネ20は、その
外端部および収束端部が何れも略90°折曲げられた状
態で、対応の円筒状筒体18およびシャンク19に接続
されている。このため、回転工具のトルク測定を繰り返
す都度に大きな負荷が加わる外端部および収束端部で
は、その折曲げ個所が変形したり破断され易く、耐久性
に劣る難点があった。
工具から発生する回転慣性力を緩衝除去する手段とし
て、従来の緩衝器17では、帯材からなるうず巻バネ2
0を使用している。そして、該うず巻バネ20は、その
外端部および収束端部が何れも略90°折曲げられた状
態で、対応の円筒状筒体18およびシャンク19に接続
されている。このため、回転工具のトルク測定を繰り返
す都度に大きな負荷が加わる外端部および収束端部で
は、その折曲げ個所が変形したり破断され易く、耐久性
に劣る難点があった。
【0009】また、前記うず巻バネ20の組付けに際し
て、その外端部を円筒状筒体18の内壁面に固着する作
業や、前記角形段部18a内の軸受に回転自在に軸支さ
れているシャンク19に対して収束端部を接続する作業
が煩雑で時間の掛かる作業となっていた。そして、一度
組立てた緩衝器17からうず巻バネ20を取外す作業は
困難であるため、回転トルクが大きく異なる複数種の回
転工具を測定する場合には、各工具に応じた弾力を有す
るうず巻バネ20が組付けられている緩衝器17を用い
ているのが実状である。すなわち、測定範囲の異なる多
数の緩衝器17を用意する必要があり、コストが嵩む問
題が指摘される。
て、その外端部を円筒状筒体18の内壁面に固着する作
業や、前記角形段部18a内の軸受に回転自在に軸支さ
れているシャンク19に対して収束端部を接続する作業
が煩雑で時間の掛かる作業となっていた。そして、一度
組立てた緩衝器17からうず巻バネ20を取外す作業は
困難であるため、回転トルクが大きく異なる複数種の回
転工具を測定する場合には、各工具に応じた弾力を有す
るうず巻バネ20が組付けられている緩衝器17を用い
ているのが実状である。すなわち、測定範囲の異なる多
数の緩衝器17を用意する必要があり、コストが嵩む問
題が指摘される。
【0010】
【発明の目的】この発明は、従来の技術に内在している
前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案された
ものであって、耐久性に優れ、かつ組立てが容易な回転
慣性力緩衝器を提供することを目的とする。
前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案された
ものであって、耐久性に優れ、かつ組立てが容易な回転
慣性力緩衝器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、初期
の目的を好適に達成するため、本発明に係る回転慣性力
緩衝器は、回転工具の回転トルクを測定する際に使用す
る緩衝器であって、軸方向一方に開放する円筒状筒体
と、前記円筒状筒体に対し、その開口から着脱自在に嵌
挿される軸受体と、前記軸受体に回転自在に枢支され
て、その中心線に沿って延在するシャンクと、前記円筒
状筒体の内部に収納され、一端部を該筒体に係合すると
共に、他端を前記シャンクに係合した捩じりコイルバネ
とから構成したことを特徴とする。
の目的を好適に達成するため、本発明に係る回転慣性力
緩衝器は、回転工具の回転トルクを測定する際に使用す
る緩衝器であって、軸方向一方に開放する円筒状筒体
と、前記円筒状筒体に対し、その開口から着脱自在に嵌
挿される軸受体と、前記軸受体に回転自在に枢支され
て、その中心線に沿って延在するシャンクと、前記円筒
状筒体の内部に収納され、一端部を該筒体に係合すると
共に、他端を前記シャンクに係合した捩じりコイルバネ
とから構成したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る回転慣性力緩
衝器につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照し
ながら詳細に説明する。
衝器につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照し
ながら詳細に説明する。
【0013】
【第1実施例】図1は、第1実施例に係る回転慣性力緩
衝器の分解斜視図であって、該緩衝器30は、上方に開
放する円筒状筒体31の底面に、前述したトルクテスタ
ー10のソケット13に嵌合される角形段部31aが突
設されている。この円筒状筒体31の上部開口31b側
の内壁面に、全周に亘って段部31cが形成され、この
段部31cによって後述する軸受体34が位置決めされ
るようになっている。また円筒状筒体31の内部に捩じ
りコイルバネ32が収納されており、その下側の端部が
軸方向に折曲されて第1係合部32aとされ、この第1
係合部32aが、円筒状筒体31の底部に穿設した係合
穴33に挿通係合されている(図2参照)。捩じりコイル
バネ32の上側の端部は、図1に示すように径方向内側
に折曲されて第2係合部32bとされ、該第2係合部3
2bは捩じりコイルバネ32の中心を通る位置に位置決
めされている。なお、捩じりコイルバネ32は、回転工
具の測定範囲を十分カバーし得るものであれば、巻数あ
るいは材質等に関して何ら限定されるものではない。
衝器の分解斜視図であって、該緩衝器30は、上方に開
放する円筒状筒体31の底面に、前述したトルクテスタ
ー10のソケット13に嵌合される角形段部31aが突
設されている。この円筒状筒体31の上部開口31b側
の内壁面に、全周に亘って段部31cが形成され、この
段部31cによって後述する軸受体34が位置決めされ
るようになっている。また円筒状筒体31の内部に捩じ
りコイルバネ32が収納されており、その下側の端部が
軸方向に折曲されて第1係合部32aとされ、この第1
係合部32aが、円筒状筒体31の底部に穿設した係合
穴33に挿通係合されている(図2参照)。捩じりコイル
バネ32の上側の端部は、図1に示すように径方向内側
に折曲されて第2係合部32bとされ、該第2係合部3
2bは捩じりコイルバネ32の中心を通る位置に位置決
めされている。なお、捩じりコイルバネ32は、回転工
具の測定範囲を十分カバーし得るものであれば、巻数あ
るいは材質等に関して何ら限定されるものではない。
【0014】前記円筒状筒体31には、上部開口31b
から嵌挿されて、前記段部31cに下面を当接した位置
で位置決めされる軸受体34が着脱自在に配設される。
この軸受体34には、その中心線に沿って挿通されたシ
ャンク35が回転自在に枢支されている。シャンク35
の軸受体34から下方に突出する軸部には、その軸心と
交差する位置において下方に開放して軸方向に所定長さ
で延在するスリット35aが形成され、軸受体34が段
部31cで位置決めされた位置で、該スリット35a
が、前記捩じりコイルバネ32の第2係合部32bに係
合するよう構成されている。またシャンク35の軸受体
34から上方に突出している軸端に、例えば電動ドライ
バー等の回転工具に装着した工具(何れも図示せず)が係
合可能なネジの頭状(実施例ではプラスドライバーが係
合する形状)の装着部36が設けられている。
から嵌挿されて、前記段部31cに下面を当接した位置
で位置決めされる軸受体34が着脱自在に配設される。
この軸受体34には、その中心線に沿って挿通されたシ
ャンク35が回転自在に枢支されている。シャンク35
の軸受体34から下方に突出する軸部には、その軸心と
交差する位置において下方に開放して軸方向に所定長さ
で延在するスリット35aが形成され、軸受体34が段
部31cで位置決めされた位置で、該スリット35a
が、前記捩じりコイルバネ32の第2係合部32bに係
合するよう構成されている。またシャンク35の軸受体
34から上方に突出している軸端に、例えば電動ドライ
バー等の回転工具に装着した工具(何れも図示せず)が係
合可能なネジの頭状(実施例ではプラスドライバーが係
合する形状)の装着部36が設けられている。
【0015】
【第1実施例の作用】次に、このように構成した第1実
施例に係る回転慣性力緩衝器の作用につき説明する。
施例に係る回転慣性力緩衝器の作用につき説明する。
【0016】前記緩衝器30は、前記角形段部31aを
トルクテスター10のソケット13に嵌合した状態で、
前記シャンク35の装着部36に、回転工具に装着した
工具を係合することにより測定準備が完了する。この状
態で回転工具のスイッチを入れ、工具が回転運動を開始
することにより、これと係合している前記シャンク35
も回転を開始する。またこのシャンク35に第2係合部
32bを介して係合した捩じりコイルバネ32は、周方
向に捩じられる。そして回転工具の工具からの回転トル
クと、捩じりコイルバネ32の弾性限界とが釣合った時
点で工具は停止する。この時のトルクテスター10の液
晶ディスプレイ部12に表示される数値が、この回転工
具の回転トルクを示している。この数値は、前記捩じり
コイルバネ32の捩じりによる変形によって回転慣性力
が緩衝除去されたものであり、正味の回転トルクとして
示される。
トルクテスター10のソケット13に嵌合した状態で、
前記シャンク35の装着部36に、回転工具に装着した
工具を係合することにより測定準備が完了する。この状
態で回転工具のスイッチを入れ、工具が回転運動を開始
することにより、これと係合している前記シャンク35
も回転を開始する。またこのシャンク35に第2係合部
32bを介して係合した捩じりコイルバネ32は、周方
向に捩じられる。そして回転工具の工具からの回転トル
クと、捩じりコイルバネ32の弾性限界とが釣合った時
点で工具は停止する。この時のトルクテスター10の液
晶ディスプレイ部12に表示される数値が、この回転工
具の回転トルクを示している。この数値は、前記捩じり
コイルバネ32の捩じりによる変形によって回転慣性力
が緩衝除去されたものであり、正味の回転トルクとして
示される。
【0017】なお、測定が終了した後は、シャンク35
から回転工具を取外せば、捩じりコイルバネ32はその
復帰弾力により逆方向に作動し、該シャンク35も逆回
転して初期状態に戻る。
から回転工具を取外せば、捩じりコイルバネ32はその
復帰弾力により逆方向に作動し、該シャンク35も逆回
転して初期状態に戻る。
【0018】前記緩衝器30では、円筒状筒体31の上
方開口31bから軸受体34を引抜けば、捩じりコイル
バネ32の第2係合部32bからスリット35aが係合
離脱してシャンク35も一体的に引抜かれる。捩じりコ
イルバネ32は、円筒状筒体31の係合孔33に第1係
合部32aが挿通係合されているだけなので、該コイル
バネ32を上方開口31aから引抜けば、該緩衝器30
は分解される。また緩衝器30の組立てに際しては、前
記円筒状筒体31の上方開口31bから、捩じりコイル
バネ32の第1係合部32aを下向きとした状態で挿入
し、該第1係合部32aを筒体底部の係合穴33に挿通
係合させる。次に、シャンク35が枢支されている軸受
体34を、円筒状筒体31の上方開口31bから前記段
部31cに当接するまで嵌挿することで、シャンク35
のスリット35aが、捩じりコイルバネ32の第2係合
部32bに上方から係合して組立てが完了する。
方開口31bから軸受体34を引抜けば、捩じりコイル
バネ32の第2係合部32bからスリット35aが係合
離脱してシャンク35も一体的に引抜かれる。捩じりコ
イルバネ32は、円筒状筒体31の係合孔33に第1係
合部32aが挿通係合されているだけなので、該コイル
バネ32を上方開口31aから引抜けば、該緩衝器30
は分解される。また緩衝器30の組立てに際しては、前
記円筒状筒体31の上方開口31bから、捩じりコイル
バネ32の第1係合部32aを下向きとした状態で挿入
し、該第1係合部32aを筒体底部の係合穴33に挿通
係合させる。次に、シャンク35が枢支されている軸受
体34を、円筒状筒体31の上方開口31bから前記段
部31cに当接するまで嵌挿することで、シャンク35
のスリット35aが、捩じりコイルバネ32の第2係合
部32bに上方から係合して組立てが完了する。
【0019】すなわち、第1実施例の回転慣性力緩衝器
30は、回転工具から発生する回転慣性力の緩衝除去に
捩じりコイルバネ32を使用しているので、回転工具の
トルク測定を繰り返す都度に大きな負荷が加わる第1係
合部32aや第2係合部32bの耐久性を向上させるこ
とができる。しかも、円筒状筒体31に対して軸受体3
4および捩じりコイルバネ32を順次抜外したり挿入す
るだけの簡単な作業で、緩衝器30を極めて簡単に分解
したり組立てることができるので、作業時間を短縮し得
る。従って、弾力が異なる複数種の捩じりコイルバネ3
2を用意しておけば、回転トルクの測定範囲を変更する
場合は、捩じりコイルバネ32のみを交換することで簡
単に対応することができ、緩衝器自体を測定範囲に応じ
て複数種用意する場合に比べてコストを低廉に抑えるこ
とができる。
30は、回転工具から発生する回転慣性力の緩衝除去に
捩じりコイルバネ32を使用しているので、回転工具の
トルク測定を繰り返す都度に大きな負荷が加わる第1係
合部32aや第2係合部32bの耐久性を向上させるこ
とができる。しかも、円筒状筒体31に対して軸受体3
4および捩じりコイルバネ32を順次抜外したり挿入す
るだけの簡単な作業で、緩衝器30を極めて簡単に分解
したり組立てることができるので、作業時間を短縮し得
る。従って、弾力が異なる複数種の捩じりコイルバネ3
2を用意しておけば、回転トルクの測定範囲を変更する
場合は、捩じりコイルバネ32のみを交換することで簡
単に対応することができ、緩衝器自体を測定範囲に応じ
て複数種用意する場合に比べてコストを低廉に抑えるこ
とができる。
【0020】
【第2実施例】図3〜図6は、第2実施例に係る回転慣
性力緩衝器を示すものであって、該緩衝器40の基本構
成は前述した第1実施例と同じであるので、異なる部分
についてのみ説明する。なお、第1実施例と同一部分に
は同じ符号を付して示す。
性力緩衝器を示すものであって、該緩衝器40の基本構
成は前述した第1実施例と同じであるので、異なる部分
についてのみ説明する。なお、第1実施例と同一部分に
は同じ符号を付して示す。
【0021】前記円筒状筒体31の内部には、2つの捩
じりコイルバネ41,42が径方向に離間して同心円状
に収納され、両捩じりコイルバネ41,42によって、
回転工具から発生する回転慣性力を緩衝除去するよう構
成される。すなわち、径方向外側に位置する第1捩じり
コイルバネ41は、その一端に形成した第1係合部41
aが、図4に示す如く、円筒状筒体31の底部に穿設さ
れている第1係合孔43に挿通係合している。また径方
向内側に位置する第2捩じりコイルバネ42は、その一
端に形成した第1係合部42aが、円筒状筒体31の底
部に穿設されている第2係合孔44に挿通係合してい
る。
じりコイルバネ41,42が径方向に離間して同心円状
に収納され、両捩じりコイルバネ41,42によって、
回転工具から発生する回転慣性力を緩衝除去するよう構
成される。すなわち、径方向外側に位置する第1捩じり
コイルバネ41は、その一端に形成した第1係合部41
aが、図4に示す如く、円筒状筒体31の底部に穿設さ
れている第1係合孔43に挿通係合している。また径方
向内側に位置する第2捩じりコイルバネ42は、その一
端に形成した第1係合部42aが、円筒状筒体31の底
部に穿設されている第2係合孔44に挿通係合してい
る。
【0022】前記第1捩じりコイルバネ41および第2
捩じりコイルバネ42の他端は、図4に示すように何れ
も径方向内側に折曲されて第2係合部41b,42bと
され、該第2係合部41b,42bは捩じりコイルバネ
41,42の中心を通る位置に位置決めされている。な
お、図4および図5に示す如く、第1捩じりコイルバネ
41の第2係合部41bに対し、第2捩じりコイルバネ
42の第2係合部42bは干渉しない下方に位置してい
る。また第2捩じりコイルバネ42の第2係合部42b
の開放端は、円筒状筒体31に装着されたシャンク35
の軸心位置よりも外側に位置するよう設定される。
捩じりコイルバネ42の他端は、図4に示すように何れ
も径方向内側に折曲されて第2係合部41b,42bと
され、該第2係合部41b,42bは捩じりコイルバネ
41,42の中心を通る位置に位置決めされている。な
お、図4および図5に示す如く、第1捩じりコイルバネ
41の第2係合部41bに対し、第2捩じりコイルバネ
42の第2係合部42bは干渉しない下方に位置してい
る。また第2捩じりコイルバネ42の第2係合部42b
の開放端は、円筒状筒体31に装着されたシャンク35
の軸心位置よりも外側に位置するよう設定される。
【0023】前記シャンク35における軸受体34の下
方に突出する軸部には、図5に示す如く、その軸心と交
差する位置において下方に開放する係合手段としてのス
リット35aが形成され、該スリット35aが第1捩じ
りコイルバネ41の第2係合部41bに係合するよう構
成される。そして、第1捩じりコイルバネ41の第2係
合部42bにスリット35aを介して係合するシャンク
35が、第1捩じりコイルバネ41に負荷が加わってい
ない初期位置(図6(a))から回転を開始するのに伴っ
て、該第1捩じりコイルバネ41が周方向に捩じられる
ようになっている。
方に突出する軸部には、図5に示す如く、その軸心と交
差する位置において下方に開放する係合手段としてのス
リット35aが形成され、該スリット35aが第1捩じ
りコイルバネ41の第2係合部41bに係合するよう構
成される。そして、第1捩じりコイルバネ41の第2係
合部42bにスリット35aを介して係合するシャンク
35が、第1捩じりコイルバネ41に負荷が加わってい
ない初期位置(図6(a))から回転を開始するのに伴っ
て、該第1捩じりコイルバネ41が周方向に捩じられる
ようになっている。
【0024】またシャンク35の前記軸部における下端
には、スリット35aと平行な係合手段としての係合面
45aを有する係合突起45が所要長さで突設され、該
係合面45aは、前記第2捩じりコイルバネ42におけ
る第2係合部42bの捩じり面46に当接係合可能に構
成されている。この捩じり面46は、図6に示すよう
に、第2捩じりコイルバネ42が時計方向に捩じられる
ことにより弾力が増加する設定において、第2係合部4
2bにおける時計方向の手前側に設定されるものであ
る。そして、前記シャンク35の初期位置では、係合突
起45の係合面45aが第2捩じりコイルバネ42の第
2係合部42bにおける捩じり面46とは反対側の非捩
じり面47側に平行に位置するよう設定されている(図
6(a)参照)。すなわち、シャンク35が初期位置から
時計方向に回転する際には、係合突起45は第2係合部
42bの開放端側を係合することなく回転し(図6
(b))、180°回転した時点で係合突起45の係合面
45aが第2係合部42bの捩り面46に当接係合し
(図6(c))、これよってシャンク35が更に回転するの
に伴って第2捩じりコイルバネ42が周向に捩じられる
よう構成される。
には、スリット35aと平行な係合手段としての係合面
45aを有する係合突起45が所要長さで突設され、該
係合面45aは、前記第2捩じりコイルバネ42におけ
る第2係合部42bの捩じり面46に当接係合可能に構
成されている。この捩じり面46は、図6に示すよう
に、第2捩じりコイルバネ42が時計方向に捩じられる
ことにより弾力が増加する設定において、第2係合部4
2bにおける時計方向の手前側に設定されるものであ
る。そして、前記シャンク35の初期位置では、係合突
起45の係合面45aが第2捩じりコイルバネ42の第
2係合部42bにおける捩じり面46とは反対側の非捩
じり面47側に平行に位置するよう設定されている(図
6(a)参照)。すなわち、シャンク35が初期位置から
時計方向に回転する際には、係合突起45は第2係合部
42bの開放端側を係合することなく回転し(図6
(b))、180°回転した時点で係合突起45の係合面
45aが第2係合部42bの捩り面46に当接係合し
(図6(c))、これよってシャンク35が更に回転するの
に伴って第2捩じりコイルバネ42が周向に捩じられる
よう構成される。
【0025】
【第2実施例の作用】次に、このように構成した第2実
施例に係る回転慣性力緩衝器の作用につき説明する。
施例に係る回転慣性力緩衝器の作用につき説明する。
【0026】前記緩衝器40は、前記角形段部31aを
トルクテスター10のソケット13に嵌合した状態で、
前記シャンク35の装着部36に回転工具に装着した工
具を係合することにより測定準備が完了する。このと
き、シャンク35におけるスリット35aに第1捩じり
コイルバネ41の第2係合部41bが係合すると共に、
前記係合突起45の係合面45aは、図6(a)に示す如
く、第2捩じりコイルバネ42における第2係合部42
bに対して非捩じり面47側に位置している。また、第
2捩じりコイルバネ42における第2係合部42bの開
放端は、シャンク35の軸心位置よりも図6(a)におい
て左側に位置し、初期位置から時計方向に回転するシャ
ンク35の係合突起45が、その係合面45aを第2係
合部42bに当接係合することなく回転することを許容
するよう設定される。
トルクテスター10のソケット13に嵌合した状態で、
前記シャンク35の装着部36に回転工具に装着した工
具を係合することにより測定準備が完了する。このと
き、シャンク35におけるスリット35aに第1捩じり
コイルバネ41の第2係合部41bが係合すると共に、
前記係合突起45の係合面45aは、図6(a)に示す如
く、第2捩じりコイルバネ42における第2係合部42
bに対して非捩じり面47側に位置している。また、第
2捩じりコイルバネ42における第2係合部42bの開
放端は、シャンク35の軸心位置よりも図6(a)におい
て左側に位置し、初期位置から時計方向に回転するシャ
ンク35の係合突起45が、その係合面45aを第2係
合部42bに当接係合することなく回転することを許容
するよう設定される。
【0027】この状態で回転工具のスイッチを入れ、図
6において工具が時計方向の回転運動を開始することに
より、これと係合している前記シャンク35も時計方向
の回転を開始する。また、前述した初期位置に臨むシャ
ンク35に第2係合部42bを介して係合している第1
捩じりコイルバネ41は、周内方に捩じられていく(図
6(b)参照)。この場合に、シャンク35が180°回
転するまでの間は、該シャンク35の係合突起45にお
ける係合面45aは第2捩じりコイルバネ42の第2係
合部42bにおける捩じり面46に当接係合しないか
ら、該第2捩じりコイルバネ42は捩じられない。そし
て、シャンク35の回転角度が初期位置から180°と
なった時点で、図6(c)に示す如く、第2捩じりコイル
バネ42の第2係合部42bにおける捩じり面46に、
シャンク35の係合突起45における係合面45aが当
接係合し、それ以降は第2捩じりコイルバネ42も周方
向に捩じられていく。
6において工具が時計方向の回転運動を開始することに
より、これと係合している前記シャンク35も時計方向
の回転を開始する。また、前述した初期位置に臨むシャ
ンク35に第2係合部42bを介して係合している第1
捩じりコイルバネ41は、周内方に捩じられていく(図
6(b)参照)。この場合に、シャンク35が180°回
転するまでの間は、該シャンク35の係合突起45にお
ける係合面45aは第2捩じりコイルバネ42の第2係
合部42bにおける捩じり面46に当接係合しないか
ら、該第2捩じりコイルバネ42は捩じられない。そし
て、シャンク35の回転角度が初期位置から180°と
なった時点で、図6(c)に示す如く、第2捩じりコイル
バネ42の第2係合部42bにおける捩じり面46に、
シャンク35の係合突起45における係合面45aが当
接係合し、それ以降は第2捩じりコイルバネ42も周方
向に捩じられていく。
【0028】そして、第1捩じりコイルバネ41と第2
捩じりコイルバネ42との合成された弾性限界と、回転
工具の工具からの回転トルクとが釣合った時点で工具は
停止する。この時のトルクテスター10の液晶ディスプ
レス部12に表示される数値が、この回転工具の回転ト
ルクを示している。この数値は、前記両捩じりコイルバ
ネ41,42の捩じりによる変形によって回転慣性力が
緩衝除去されたものであり、正味の回転トルクとして示
される。測定が終了した後は、シャンク35から回転工
具を取外せば、両捩じりコイルバネ41,42はその復
帰弾力により逆方向に作動し、該シャンク35も逆回転
して初期状態に戻る。
捩じりコイルバネ42との合成された弾性限界と、回転
工具の工具からの回転トルクとが釣合った時点で工具は
停止する。この時のトルクテスター10の液晶ディスプ
レス部12に表示される数値が、この回転工具の回転ト
ルクを示している。この数値は、前記両捩じりコイルバ
ネ41,42の捩じりによる変形によって回転慣性力が
緩衝除去されたものであり、正味の回転トルクとして示
される。測定が終了した後は、シャンク35から回転工
具を取外せば、両捩じりコイルバネ41,42はその復
帰弾力により逆方向に作動し、該シャンク35も逆回転
して初期状態に戻る。
【0029】前述した第2実施例では、前記シャンク3
5が初期位置から180°まで回転する間は、第1捩じ
りコイルバネ41の弾力により回転工具の回転慣性力を
緩衝除去し、180°以上回転した場合には、第1捩じ
りコイルバネ41および第2捩じりコイルバネ42の弾
力により回転工具の回転慣性力を緩衝除去するよう構成
してある。すなわち、回転トルクの小さな工具の場合
(釣合い位置が180°より小さい場合)は、第1捩じり
コイルバネ41のみで回転慣性力を緩衝除去して正確な
回転トルクを測定することができ、回転トルクの大きな
工具の場合(釣合い位置が180°以上の場合)は、第1
捩じりコイルバネ41と第2捩じりコイルバネ42とに
より回転慣性力を緩衝除去して正確な回転トルクを測定
することができる。これにより、1基の緩衝器40によ
って測定し得る回転トルクの測定範囲を広く設定するこ
とができ、測定範囲の違いによって、その都度捩じりコ
イルバネを取替える必要をなくすことができる。例え
ば、第1捩じりコイルバネ41により、2〜10kgの回
転トルクを測定し、第1捩じりコイルバネ41と第2捩
じりコイルバネ42とを合成したときには10〜30kg
の回転トルクを測定し得るよう設定すれば、1基の緩衝
器40により2〜30kgの測定範囲をカバーすることが
できる。なお、第2実施例の緩衝器40においても、円
筒状筒体31に対する捩じりコイルバネ41,42の組
付けおよび取外しは極めて簡単であるので、該バネ4
1,42の交換によって測定範囲の設定を変更すること
は容易である。
5が初期位置から180°まで回転する間は、第1捩じ
りコイルバネ41の弾力により回転工具の回転慣性力を
緩衝除去し、180°以上回転した場合には、第1捩じ
りコイルバネ41および第2捩じりコイルバネ42の弾
力により回転工具の回転慣性力を緩衝除去するよう構成
してある。すなわち、回転トルクの小さな工具の場合
(釣合い位置が180°より小さい場合)は、第1捩じり
コイルバネ41のみで回転慣性力を緩衝除去して正確な
回転トルクを測定することができ、回転トルクの大きな
工具の場合(釣合い位置が180°以上の場合)は、第1
捩じりコイルバネ41と第2捩じりコイルバネ42とに
より回転慣性力を緩衝除去して正確な回転トルクを測定
することができる。これにより、1基の緩衝器40によ
って測定し得る回転トルクの測定範囲を広く設定するこ
とができ、測定範囲の違いによって、その都度捩じりコ
イルバネを取替える必要をなくすことができる。例え
ば、第1捩じりコイルバネ41により、2〜10kgの回
転トルクを測定し、第1捩じりコイルバネ41と第2捩
じりコイルバネ42とを合成したときには10〜30kg
の回転トルクを測定し得るよう設定すれば、1基の緩衝
器40により2〜30kgの測定範囲をカバーすることが
できる。なお、第2実施例の緩衝器40においても、円
筒状筒体31に対する捩じりコイルバネ41,42の組
付けおよび取外しは極めて簡単であるので、該バネ4
1,42の交換によって測定範囲の設定を変更すること
は容易である。
【0030】
【変更例】前記第1および第2実施例において、シャン
クに設けられる工具の装着部に関しては、プラスドライ
バーが係合する形状に限定されるものでなく、マイナス
ドライバーや六角レンチ等の工具が係合されるものであ
ってもよい。また、装着部をシャンクに対して着脱交換
自在に構成し、工具の種類やサイズに合わせて交換する
よう構成することも可能である。更に、装着部は工具が
係合する構成に限定されるものでなく、回転工具の出力
軸に設けられたチャックと嵌合し得る構成のものであれ
ば、例えば従来の技術で開示したシャンク自体にピンを
設けたものであってもよい。
クに設けられる工具の装着部に関しては、プラスドライ
バーが係合する形状に限定されるものでなく、マイナス
ドライバーや六角レンチ等の工具が係合されるものであ
ってもよい。また、装着部をシャンクに対して着脱交換
自在に構成し、工具の種類やサイズに合わせて交換する
よう構成することも可能である。更に、装着部は工具が
係合する構成に限定されるものでなく、回転工具の出力
軸に設けられたチャックと嵌合し得る構成のものであれ
ば、例えば従来の技術で開示したシャンク自体にピンを
設けたものであってもよい。
【0031】前記第2実施例の構成においては、2つの
捩じりコイルバネの弾力の組合わせを各種変えれば、回
転トルクの測定範囲を任意に変更可能である。また、シ
ャンクの係合突起における係合面の角度を変更すること
で、初期位置から第2捩じりコイルバネに係合するまで
の回転角度を変更することができる。なお第2実施例で
は、第1捩じりコイルバネをシャンクのスリットに係合
すると共に、第2捩じりコイルバネを係合面に当接係合
させるようにしたが、両捩じりコイルバネにおける第2
係合部の折曲位置を周方向に180°変位するよう設定
(中心に対して径方向両側から第2係合部が延出する位
置)することで、シャンクに形成した係合面のみで、両
捩じりコイルバネを周方向に捩じることも可能である。
更に、シャンクに角度の異なる複数の係合面を形成すれ
ば、円筒状筒体に3つ以上の捩じりコイルバネを収納し
て、シャンクの回転に伴って各係合面が対応する捩じり
コイルバネの第2係合部に順次当接係合して捩じるよう
構成することができる。
捩じりコイルバネの弾力の組合わせを各種変えれば、回
転トルクの測定範囲を任意に変更可能である。また、シ
ャンクの係合突起における係合面の角度を変更すること
で、初期位置から第2捩じりコイルバネに係合するまで
の回転角度を変更することができる。なお第2実施例で
は、第1捩じりコイルバネをシャンクのスリットに係合
すると共に、第2捩じりコイルバネを係合面に当接係合
させるようにしたが、両捩じりコイルバネにおける第2
係合部の折曲位置を周方向に180°変位するよう設定
(中心に対して径方向両側から第2係合部が延出する位
置)することで、シャンクに形成した係合面のみで、両
捩じりコイルバネを周方向に捩じることも可能である。
更に、シャンクに角度の異なる複数の係合面を形成すれ
ば、円筒状筒体に3つ以上の捩じりコイルバネを収納し
て、シャンクの回転に伴って各係合面が対応する捩じり
コイルバネの第2係合部に順次当接係合して捩じるよう
構成することができる。
【0032】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る回転
慣性力緩衝器によれば、回転工具から発生する回転慣性
力の緩衝除去に捩じりコイルバネを用いるよう構成した
ので、耐久性を向上させることができ、ランニングコス
ト低減し得る。しかも、円筒状筒体に対して捩じりコイ
ルバネおよび軸受体を順次挿入したり抜外すだけの簡単
な作業で、緩衝器を極めて簡単に組立てたり分解するこ
とができるので、その作業時間を短縮し得る。従って、
弾力が異なる複数種の捩じりコイルバネを用意しておけ
ば、回転トルクの測定範囲を変更する場合は、捩じりコ
イルバネのみを交換することで簡単に対応することがで
き、緩衝器自体を複数種用意する場合に比べてコストを
低廉に抑えることができる。
慣性力緩衝器によれば、回転工具から発生する回転慣性
力の緩衝除去に捩じりコイルバネを用いるよう構成した
ので、耐久性を向上させることができ、ランニングコス
ト低減し得る。しかも、円筒状筒体に対して捩じりコイ
ルバネおよび軸受体を順次挿入したり抜外すだけの簡単
な作業で、緩衝器を極めて簡単に組立てたり分解するこ
とができるので、その作業時間を短縮し得る。従って、
弾力が異なる複数種の捩じりコイルバネを用意しておけ
ば、回転トルクの測定範囲を変更する場合は、捩じりコ
イルバネのみを交換することで簡単に対応することがで
き、緩衝器自体を複数種用意する場合に比べてコストを
低廉に抑えることができる。
【0033】また、円筒状筒体に複数の捩じりコイルバ
ネを収納することで、1基の緩衝器における回転トルク
の測定範囲を広く設定することができ、対応範囲を広く
し得る利点がある。
ネを収納することで、1基の緩衝器における回転トルク
の測定範囲を広く設定することができ、対応範囲を広く
し得る利点がある。
【図1】本発明の好適な第1実施例に係る回転慣性力緩
衝器の分解斜視図である。
衝器の分解斜視図である。
【図2】第1実施例に係る回転慣性力緩衝器の縦断面図
である。
である。
【図3】本発明の好適な第2実施例に係る回転慣性力緩
衝器を一部断面で示す分解図である。
衝器を一部断面で示す分解図である。
【図4】第2実施例に係る回転慣性力緩衝器の縦断面図
である。
である。
【図5】第2実施例に係る回転慣性力緩衝器の縦断面図
である。
である。
【図6】第2実施例に係る回転慣性力緩衝器の測定状態
を示す横断面図である。
を示す横断面図である。
【図7】トルクテスターを示す外観斜視図である。
【図8】従来の技術に係る回転慣性力緩衝器を一部断面
で示す斜視図である。
で示す斜視図である。
31 円筒状筒体 31b 上部開口 32 捩じりコイルバネ 32a 第1係合部 32b 第2係合部 33 係合孔 34 軸受体 35 シャンク 35a スリット(係合手段) 41 第1捩じりコイルバネ 41a 第1係合部 41b 第2係合部 42 第2捩じりコイルバネ 42a 第1係合部 42b 第2係合部 43 第1係合孔 44 第2係合孔 45a 係合面(係合手段)
Claims (3)
- 【請求項1】 回転工具の回転トルクを測定する際に使
用する緩衝器であって、 軸方向一方に開放する円筒状筒体(31)と、 前記円筒状筒体(31)に対し、その開口(31b)から着脱自
在に嵌挿される軸受体(34)と、 前記軸受体(34)に回転自在に枢支されて、その中心線に
沿って延在するシャンク(35)と、 前記円筒状筒体(31)の内部に収納され、一端部を該筒体
(31)に係合すると共に、他端を前記シャンク(35)に係合
した捩じりコイルバネ(32,41,42)とから構成したことを
特徴とする回転慣性力緩衝器。 - 【請求項2】 前記捩じりコイルバネ(32)の一端におい
て軸方向に折曲形成した第1係合部(32a)を、前記円筒
状筒体(31)の底部に穿設した係合孔(33)に係合すると共
に、他端において径方向内側に折曲されて該コイルバネ
(32)の中心を通る位置に位置決めされる第2係合部(32
b)を、前記シャンク(35)の軸受体(34)から筒体内に延出
する軸部に形成したスリット(35a)に係合するようにし
た請求項1記載の回転慣性力緩衝器。 - 【請求項3】 前記円筒状筒体(31)の内部に、径方向に
離間する複数の捩じりコイルバネ(41,42)が同心円状に
収納され、各捩じりコイルバネ(41,42)の一端において
軸方向に折曲形成した第1係合部(41a,42a)を、前記円
筒状筒体(31)の底部に穿設した対応する係合孔(43,44)
に夫々係合し、該コイルバネ(41,42)の他端において径
方向内側に折曲されて捩じりコイルバネ(41,42)の中心
を通る位置に位置決めされる第2係合部(41b,42b)に対
し、前記シャンク(35)の軸受体(34)から筒体内に延出す
る軸部に形成された係合手段(35a,45a)が、該シャンク
(35)の回転角度に応じて係合するよう構成した請求項1
記載の回転慣性力緩衝器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3410998A JPH11218174A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 回転慣性力緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3410998A JPH11218174A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 回転慣性力緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11218174A true JPH11218174A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12405120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3410998A Pending JPH11218174A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 回転慣性力緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11218174A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103953671A (zh) * | 2014-04-30 | 2014-07-30 | 王丽 | 一种防扭减震器 |
CN110685354A (zh) * | 2019-10-24 | 2020-01-14 | 中国矿业大学 | 一种装配式钢结构扭转自锁柱柱连接节点 |
-
1998
- 1998-01-30 JP JP3410998A patent/JPH11218174A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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