JPH11218066A - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

蓄圧式燃料噴射装置

Info

Publication number
JPH11218066A
JPH11218066A JP10022355A JP2235598A JPH11218066A JP H11218066 A JPH11218066 A JP H11218066A JP 10022355 A JP10022355 A JP 10022355A JP 2235598 A JP2235598 A JP 2235598A JP H11218066 A JPH11218066 A JP H11218066A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
common rail
fuel
accumulator
fuel injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10022355A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Yamamoto
崇 山本
Yuzuru Ikeda
譲 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10022355A priority Critical patent/JPH11218066A/ja
Publication of JPH11218066A publication Critical patent/JPH11218066A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄圧室を複数有する蓄圧式燃料噴射装置にお
いて、エネルギ損失の低減と燃料ポンプの負荷低減を図
る。 【解決手段】 第1コモンレール4aと第2コモンレー
ル4bとをリリーフ弁5と三方弁6を介して接続し、第
1コモンレール4aには、燃料噴射弁2を接続するとと
もに、燃料供給ポンプ3を接続する。三方弁6の1つの
ポートを燃料タンク8に接続する。第1コモンレール4
aと第2コモンレール4bに圧力センサ7a,7bを設
置し、ECU9によって両コモンレール4a,4b内の
燃料圧力の大小を判定する。ディーゼルエンジン1の運
転状態と、両コモンレール4a,4b内の燃料圧力の大
小関係に基づいて、リリーフ弁5の開閉と三方弁6の流
路切替を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄圧室を複数備え
た蓄圧式燃料噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジン等の内燃機関
においては、燃料供給ポンプから送給される燃料を一
旦、蓄圧室に蓄え、この蓄圧室から燃料噴射弁を介して
燃焼室に燃料を供給する、いわゆる蓄圧式燃料噴射装置
が多く採用されている。ここで蓄圧室は一般にコモンレ
ールとも称されており、以下の説明でもコモンレールと
いうこともある。
【0003】従来の蓄圧式燃料噴射装置は、コモンレー
ルを1つだけ備えて構成されているのが一般的であっ
た。コモンレールの容量は、エンジン始動時の昇圧性
と、燃料噴射による圧力降下吸収性との兼ね合いから決
定される。つまり、エンジン始動時にコモンレールの圧
力(CR圧力という)を昇圧し易くするためには(即
ち、昇圧性を良くするためには)、コモンレールの容量
が小さい方がよく、一方、燃焼噴射弁から燃料を噴射し
ている時にCR圧力を降下し難くするためには(即ち、
圧力降下吸収性を良くするためには)、コモンレールの
容量が大きい方がよく、これら相反する要求に応えられ
るように、その兼ね合い点でコモンレールの容量を決定
していた。
【0004】しかしながら、1つのコモンレールで賄う
にはその容量の設定にも限界があり、エンジン始動時に
CR圧力を目標圧力まで昇圧させるには、コモンレール
の容量の大きさに応じた時間がかかるため、その間はエ
ンジンを始動することができず、エンジンの始動性とい
う点で満足することができなかった。
【0005】また、CR圧力はエンジンの運転状態に応
じて変化させる必要があり、例えば、加速時にはCR圧
力を高くし、減速時にはCR圧力を低くしている。従
来、CR圧力を低下させるには、燃料を燃焼室に噴射す
ることによって行っているが、この方法では、CR圧力
が目標圧力に低下するまでに時間がかかり、その間、燃
焼室に高い圧力で燃料が噴射されるため、高噴射率噴射
となって、騒音が大きくなったり、NOxの発生量が多
くなるなどの問題が生じる。
【0006】この問題の解決策として、コモンレールに
リリーフ弁を設け、リリーフ弁を開けて燃料をコモンレ
ールから燃料タンクに戻すことによりCR圧力を素早く
低下させる技術が開発されているが、これでは、CR圧
力を昇圧させるために使われたエネルギが無駄になり、
燃費の悪化を招くことになる。
【0007】そこで、特開平8−68368号公報に開
示されているように、コモンレールを2つに分割して、
一方を圧力保持用のコモンレール、他方を圧力制御用の
コモンレールとして機能を分散させた蓄圧式燃料噴射装
置が開発されている。
【0008】この公報に開示された蓄圧式燃料噴射装置
では、圧力保持用コモンレールと圧力制御用コモンレー
ルは開閉弁で接続されており、燃料は燃料供給ポンプか
ら圧力保持用コモンレールに供給され、圧力制御用コモ
ンレールから燃料噴射弁を介して燃焼室に燃料が噴射さ
れる。圧力センサは圧力制御用コモンレールにだけ設置
されており、この圧力センサの検出値をモニターしなが
ら圧力制御用コモンレールの圧力を制御している。
【0009】燃料噴射弁の噴射圧力は圧力制御用コモン
レールの圧力に委ねられ、圧力制御用コモンレールの圧
力を低下させるには、前記開閉弁を閉ざすことにより圧
力制御用コモンレールを圧力保持用コモンレールから分
離し、そして、燃料制御用コモンレールの燃料を燃料噴
射弁から噴射するか、若しくは、圧力制御用コモンレー
ルに減圧弁(リリーフ弁)を設け、この減圧弁から圧力
制御用コモンレールの燃料を逃がすことにより行ってい
る。
【0010】また、圧力制御用コモンレールの圧力を高
めるには、前記開閉弁を開いて、圧力保持用コモンレー
ルの圧力を圧力制御用コモンレールに付加することによ
り行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報記載の2つのコモンレールを備えた蓄圧式燃料噴射装
置においては、エンジンの始動時には、圧力保持用コモ
ンレールと圧力制御用コモンレールとを接続する前記開
閉弁を開いた状態で燃料供給ポンプによる燃料の送給を
行わないと、圧力制御用コモンレールの圧力を昇圧する
ことができず、したがって、エンジン始動時について考
えると、圧力保持用コモンレールと圧力制御用コモンレ
ールの両者の容量を合算した容量のコモンレールを1つ
備えた蓄圧式燃料噴射装置と等価であり、エンジン始動
時のCR圧力の昇圧性、ひいてはエンジンの始動性とい
う点で満足できなかった。
【0012】また、エンジンが定常運転状態に入った
後、圧力制御用コモンレールの圧力を昇圧するような運
転条件になった時には、前述したように開閉弁を開いて
圧力保持用コモンレールの燃料圧力を圧力制御用コモン
レールの燃料圧力に付加することにより圧力制御用コモ
ンレールの圧力を昇圧するが、このようにしても圧力が
目標圧力に達しない場合には、燃料供給ポンプから圧力
保持用コモンレールに送油される燃料の補給によって、
圧力制御用コモンレールの圧力を昇圧している。しかし
ながら、このような構成では、燃料供給ポンプと圧力制
御用コモンレールとの間に圧力保持用コモンレールと開
閉弁が介在していることにより、燃料供給ポンプからの
燃料補給に対して圧力制御用コモンレールの圧力上昇の
応答性が悪く、そのため制御性も悪いという欠点があ
る。
【0013】また、この蓄圧式燃料噴射装置では、圧力
保持用コモンレールに圧力センサが設置されていないの
で、前記開閉弁を閉ざしているときの圧力保持用コモン
レールの圧力を検出することができず、圧力保持用コモ
ンレールを所定の圧力に保持することができない。
【0014】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、蓄圧式燃料噴射装置の蓄圧室を所望する目標圧
力に迅速に変えることができるようにし、燃料供給ポン
プの負荷の低減、エネルギ損失の低減、ひいては内燃機
関の燃費向上を図ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。本発明に係る蓄圧
式燃料噴射装置は、少なくとも2つの蓄圧室を有し、一
方の蓄圧室に燃料噴射弁を接続するとともに燃料供給ポ
ンプを接続し、この一方の蓄圧室と他方の蓄圧室とを、
両蓄圧室間の燃料の流通を切り替える切替手段を介して
接続し、前記両蓄圧室の燃料圧力の大小関係を判定する
圧力判定手段を設け、内燃機関の運転状態と前記圧力判
定手段の判定結果に基づいて前記切替手段を切り替える
切替制御手段を設けたことを特徴とする。
【0016】本発明の蓄圧式燃料噴射装置においては、
内燃機関の始動時には切替制御手段が両蓄圧室の連通を
遮断すべく切替手段を切り替え制御し、内燃機関の減速
時であって前記一方の蓄圧室の燃料圧力が前記他方の蓄
圧室の燃料圧力よりも大きい場合、及び、内燃機関の加
速時であって前記一方の蓄圧室の燃料圧力が前記他方の
蓄圧室の燃料圧力よりも小さい場合には、切替制御手段
が両蓄圧室を連通させるべく切替手段を切り替え制御す
るのが好ましい。
【0017】このようにすると、内燃機関の始動時に
は、燃料噴射弁に連なる前記一方の蓄圧室だけに燃料供
給ポンプから燃料が供給されるので、この蓄圧室の燃料
圧力を迅速に上昇させることができるだけでなく、燃料
供給ポンプの負荷を小さくできる。また、減速時には、
前記一方の蓄圧室の燃料が前記他方の蓄圧室に流れて前
記一方の蓄圧室の燃料圧力を低下させることができ、加
速時には、前記他方の蓄圧室の燃料が前記一方の蓄圧室
に流れて前記一方の蓄圧室の燃料圧力を上昇させること
ができ、したがって、燃料を燃料タンク等に排出させな
いで済むので、エネルギ損失を極めて低く抑えることが
できる。
【0018】前記蓄圧式燃料噴射装置において、前記切
替手段は、前記一方の蓄圧室と前記他方の蓄圧室とを連
通・遮断する機能と、前記一方の蓄圧室の圧力を前記他
方の蓄圧室以外の低圧部に逃がす機能を備えることがで
きる。このようにすると、内燃機関の減速時に、前記一
方の蓄圧室の燃料圧力が前記他方の蓄圧室の燃料圧力以
下である場合に、前記一方の蓄圧室の燃料を前記低圧部
に逃がすことによって、前記一方の蓄圧室の燃料圧力を
下げることができる。
【0019】前記蓄圧式燃料噴射装置において、前記圧
力判定手段は、各蓄圧室にそれぞれ圧力センサ等の圧力
検出手段を設置し、これら圧力検出手段による検出値の
大小をコンピュータで判定するようにしてもよいし、蓄
圧室間にダイヤフラム等からなる差圧検出手段を設け
て、この差圧検出手段の検出結果から各蓄圧室の燃料圧
力の大小関係を判定するようにしてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る蓄圧式燃料噴
射装置の実施の形態を図1から図7の図面に基いて説明
する。
【0021】<第1の実施の形態>初めに、図1から図
6の図面を参照して本発明に係る蓄圧式燃料噴射装置の
第1の実施の形態を説明する。図1は蓄圧式燃料噴射装
置の構成図であり、内燃機関としてのディーゼルエンジ
ン1は4つの気筒を備え、各気筒の燃焼室に臨む燃料噴
射弁2が気筒毎に設置されている。
【0022】燃料タンク8に貯留されている燃料(軽
油)は、燃料供給ポンプ3によってポンプアップされ第
1コモンレール(一方の蓄圧室)4aに供給される。前
記各燃料噴射弁2はそれぞれ給油パイプ10を介して第
1コモンレール4aに接続されている。
【0023】第1コモンレール4aはリリーフ弁5と三
方弁6を介して第2コモンレール4bに接続されてい
る。詳述すると、三方弁6の第1ポート6aは第1コモ
ンレール4aに接続され、第2ポート6bはリリーフ弁
5の一方のポートに接続され、第3ポート6cはドレイ
ンパイプ11を介して燃料タンク8に接続されており、
リリーフ弁5の他方のポートは第2コモンレール4bに
接続されている。三方弁6は、第1ポート6aを、第2
ポート6bと第3ポート6cのいずれか一方のポートと
選択的に接続する切替弁であり、リリーフ弁5は流量可
変式の開閉弁であって、この実施の形態では、リリーフ
弁5と三方弁6によって切替手段が構成される。
【0024】リリーフ弁5の開閉と三方弁6の切り替え
によって、第1コモンレール4aと第2コモンレール4
bとを繋ぐ流路は次の3つの流路に切り替えられる。 三方弁6がその第1ポート6aと第2ポート6bを
連通させた状態で、リリーフ弁5を開弁状態にすると、
第1コモンレール4aと第2コモンレール4bが連通し
て、両コモンレール内の燃料圧力は平衡する。また、こ
の時、燃料噴射弁2に連通する実質的な蓄圧室の容量が
最大になる。
【0025】 三方弁6がその第1ポート6aと第2
ポート6bを連通させた状態で、リリーフ弁5を閉弁状
態にすると、第1コモンレール4aは、第2コモンレー
ル4bからも燃料タンク8からも遮断される。この時、
燃料噴射弁2に連通する実質的な蓄圧室の容量が最小に
なる。
【0026】 三方弁6がその第1ポート6aと第3
ポート6cを連通させた状態では、リリーフ弁5の開閉
状態に拘わりなく、第1コモンレール4aはドレインパ
イプ11を介して燃料タンク8に連通し、第1コモンレ
ール4a内の燃料が燃料タンク8に流れ、その結果、第
1コモンレール4a内の燃料圧力は低下する。尚、三方
弁6の第2ポート6bが閉ざされているので、第2コモ
ンレール4bは第1コモンレール4aにも燃料タンク8
にも接続されない状態になり、第2コモンレール4b内
の燃料圧力は保持される。
【0027】第1コモンレール4aと第2コモンレール
4bには、第1コモンレール4a内の燃料圧力(以下、
CR4a圧力と略称する)を検出するための圧力センサ
7a、あるいは、第2コモンレール4b内の燃料圧力
(以下、CR4b圧力と略称する)を検出するための圧
力センサ7bが設置されている。
【0028】エンジンコントロール用の電子制御ユニッ
ト(以下、ECUという)9はデジタルコンピュータか
らなり、双方向バスによって相互に接続されたROM
(リードオンメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)、CPU(セントラルプロセッサユニット)、入力
ポート、出力ポートを具備する。このECU9に、燃料
噴射弁2、燃料供給ポンプ3、リリーフ弁5、三方弁
6、圧力センサ7a,7bが電気的に接続されている。
【0029】ECU9は、第1コモンレール4a内の燃
料を所定のタイミングで所定量だけ各気筒の燃焼室に噴
射するように、燃料噴射弁2を制御する。また、ECU
9は、CR4a圧力が所定の圧力となるように、燃料供
給ポンプ3、リリーフ弁5、三方弁6を制御する。
【0030】さらに、ECU9は、圧力センサ7a,7
bの出力値に基づいてCR4a圧力とCR4b圧力の大
小関係を判定する。この実施の形態において、圧力セン
サ7a,7bとECU9は圧力判定手段を構成する。
【0031】次に、この蓄圧式燃料噴射装置の作用を説
明する。初めに、エンジン始動時のコモンレール圧力制
御の手順を、図2のフローチャートと、図3の弁作動及
び蓄圧室内の圧力推移を示す図を参照して説明する。
尚、図2及び図3では、第1コモンレール4aをCR4
aと表示し、第2コモンレール4bをCR4bと表示し
ている。これについては図4及び図5においても同様で
ある。
【0032】ECU9は、エンジン始動指令を受けて、
ステップ101において、三方弁6の第1ポート6aと
第2ポート6bを連通させるように三方弁6の流路を切
り替えるとともに、リリーフ弁5を閉弁し、燃料供給ポ
ンプ3を運転する。すると、燃料タンク8の燃料が燃料
供給ポンプ3にポンプアップされて第1コモンレール4
aに供給される。第1コモンレール4aは、第2コモン
レール4b及び燃料タンク8から遮断されているので、
燃料供給ポンプ3による燃料給油は第1コモンレール4
a内の燃料圧力(CR4a圧力)を素早く昇圧させる
(ステップ102)。
【0033】そして、ECU9は、ステップ103にお
いて、圧力センサ7aで検出したCR4a圧力が最大圧
力値(図3では100%と表示)に達したか否かを判定
し、達していると判定した場合には、燃料噴射弁2の開
閉制御を実行して燃料噴射弁2から各気筒の燃焼室に燃
料を噴射し(ステップ104)、エンジン1を始動す
る。ECU9は、ステップ103でCR4a圧力が最大
圧力値に達していないと判定した場合には、リリーフ弁
5の閉弁状態を維持して、CR4a圧力の昇圧工程(ス
テップ102)を続行する。
【0034】このように、エンジン始動時には、リリー
フ弁5を閉弁することにより第2コモンレール4bを燃
料噴射弁2から遮断し、第1コモンレール4aだけを燃
料噴射弁2と連通させて、実質的なコモンレール容量を
小さくしているので、CR4a圧力を素早く昇圧させる
ことができ、その結果、エンジン1を始動させるまでの
時間を短縮することができる。また、コモンレール容量
が小さいので、燃料供給ポンプ3の負荷も小さくて済
み、エンジン1の燃費が向上する。
【0035】その後、ECU9は、ステップ105にお
いて、エンジン始動後もCR4a圧力が前記最大圧力値
を保持しているか否かを判定する(例えば、最大圧力値
を所定時間維持したか否かを判定する)。
【0036】ECU9は、ステップ105においてCR
4a圧力が最大圧力値を保持していると判定した場合に
は、ステップ106において、リリーフ弁5を徐々に開
弁していく。これによって、第1コモンレール4aから
第2コモンレール4bに燃料が流れ、CR4b圧力も昇
圧される(ステップ107)。
【0037】尚、ECU9は、ステップ105において
CR4a圧力が最大圧力値を保持していないと判定した
場合には、リリーフ弁5の閉弁状態を維持して、CR4
a圧力の昇圧を続行する(ステップ108)。
【0038】以上で、エンジン始動時のコモンレール圧
力の制御は終了し、以後は、定常運転時のコモンレール
圧力制御に移行する。
【0039】次に、定常運転時のコモンレール圧力制御
について図4から図6の図面を参照して説明する。ま
ず、この蓄圧式燃料噴射装置には、エンジン1が定常運
転状態に入った後において、図6のマップに示すよう
に、エンジン1の運転状態に応じて、実質的な蓄圧室容
量を異にする2つの運転領域が予め設定されている。第
1の運転領域は、第1コモンレール4aと第2コモンレ
ール4bを連通することにより蓄圧室の容量を実質的に
大きくして燃料噴射を行う領域(図6において蓄圧室容
量大領域)であり、負荷が大きいエンジン1の運転条件
下を中心とする領域である。第2の運転領域は、第1コ
モンレール4aを第2コモンレール4bから分離して蓄
圧室の容量を実質的に小さくして燃料噴射を行う領域
(図6において蓄圧室容量小領域)であり、負荷が小さ
いエンジン1の運転条件下を中心とする領域である。
【0040】尚、蓄圧室の容量を大きくするということ
は、リリーフ弁5と三方弁6を前記に記載の状態にす
ることによって実現され、蓄圧室の容量を小さくすると
いうことは、前記に記載の状態にすることによって実
現される。
【0041】この蓄圧式燃料噴射装置では、ECU9
は、基本的には上記2つの領域に基づいてリリーフ弁5
の開閉と三方弁6の切り替えの制御を行うとともに、要
求される燃料圧力となるように燃料供給ポンプ3の吐出
量の制御を行う。
【0042】また、この蓄圧式燃料噴射装置において
は、エンジン1の運転状態に大きな変化があった時には
コモンレール圧力を変化させて運転している。例えば、
加速時等にはコモンレール圧力を高くして運転するよう
に要求圧力増加指令が出され、減速時等にはコモンレー
ル圧力を低くして運転するように要求圧力減少指令が出
される。このような指令が出た場合には、図6に示す蓄
圧室容量の基本的な区分よりも優先して以下の如くコモ
ンレール圧力の制御が行われる。
【0043】この場合のコモンレール圧力制御の手順
を、図4のフローチャートと、図5の弁作動及び蓄圧室
内の圧力推移を示す図を参照して説明する。まず、EC
U9は、ステップ201において、CR4a圧力に対す
る要求圧力減少指令が出ているか否かを判定する。
【0044】ステップ201において要求圧力減少指令
が出ていると判定した場合には、ECU9は、ステップ
202において、圧力センサ7aにより検出されたCR
4a圧力が圧力センサ7bで検出されたCR4b圧力以
下か否かを判定する。
【0045】ステップ202においてCR4a圧力がC
R4b圧力以下であると判定した場合には、ECU9
は、ステップ203において、リリーフ弁5を閉弁する
とともに、三方弁6の第1ポート6aと第3ポート6c
を連通させ第2ポート6bを閉塞するように三方弁6を
切り替え、第1コモンレール4aをドレインパイプ11
を介して燃料タンク8に接続する。その結果、第1コモ
ンレール4a内の燃料が燃料タンク8に排出されるの
で、CR4a圧力は低下する(ステップ204)。これ
により、本制御ルーチンは終了する。
【0046】このように、要求圧力減少指令が出ている
時であって、CR4a圧力がCR4b圧力以下である場
合には、第1コモンレール4a内の燃料を燃料タンク8
に逃がすことによりCR4a圧力を下げるようにしてい
るが、この時には第1コモンレール4aを第2コモンレ
ール4bから遮断しているので、蓄圧室容量の小さいコ
モンレールから燃料を逃がして燃料圧力を低下させるの
と等価となり、燃料圧力を迅速に減少させることができ
る。また、第2コモンレール4b内の燃料は排出されな
いので、CR4b圧力は現状のまま保持される。したが
って、エネルギ損失を極力少なくすることができ、エン
ジン1の燃費向上に貢献する。
【0047】また、ステップ202においてCR4a圧
力がCR4b圧力以下ではないと判定した場合には、換
言すれば、CR4a圧力がCR4b圧力よりも大きいと
判定した場合には、ECU9は、ステップ205におい
て、リリーフ弁5を開弁するとともに、三方弁6の第1
ポート6aと第2ポート6bを連通させ第3ポート6c
を閉塞するように三方弁6を切り替え、第1コモンレー
ル4aと第2コモンレール4bを連通する。その結果、
高圧側の第1コモンレール4aから低圧側の第2コモン
レール4bに燃料圧力が逃げ、CR4a圧力は低下する
(ステップ206)。これにより、本制御ルーチンは終
了する。
【0048】このように、要求圧力減少指令が出ている
時であって、CR4a圧力がCR4b圧力よりも大きい
場合には、第1コモンレール4a内の燃料を第2コモン
レール4bに逃がすことによりCR4a圧力を下げるよ
うにしているので、CR4a圧力を迅速に低下させるこ
とができる。また、燃料が燃料タンク8に排出されるこ
とがないので、エネルギ損失がなく、エンジン1の燃費
向上に貢献する。
【0049】また、ステップ201において要求圧力減
少指令が出ていないと判定した場合には、ECU9は、
ステップ207において、CR4a圧力に対する要求圧
力増加指令が出ているか否かを判定する。
【0050】ステップ207において要求圧力増加指令
が出ていると判定した場合には、ECU9は、ステップ
208において、CR4a圧力がCR4b圧力よりも小
さいか否かを判定する。
【0051】ステップ208においてCR4a圧力がC
R4b圧力よりも小さいと判定した場合には、ECU9
は、ステップ209において、リリーフ弁5を徐々に開
弁するとともに、三方弁6の第1ポート6aと第2ポー
ト6bを連通させ第3ポート6cを閉塞するように三方
弁6を切り替え、第1コモンレール4aと第2コモンレ
ール4bを連通する。その結果、高圧側の第2コモンレ
ール4bから低圧側の第1コモンレール4aに燃料が流
れ、CR4a圧力は高まる(ステップ210)。これに
より、本制御ルーチンは終了する。
【0052】このように、要求圧力増加指令が出ている
時であって、CR4a圧力がCR4b圧力よりも小さい
場合には、第2コモンレール4b内の燃料を第1コモン
レール4aに流すことによりCR4a圧力を上げるよう
にしているので、CR4a圧力を迅速に上昇させること
ができる。また、燃料供給ポンプ3の負荷を小さくする
ことができ、エンジン1の燃費向上に貢献する。
【0053】尚、ステップ209、210を実行して
も、CR4a圧力が必要とする要求圧力に達しない場合
には、燃料供給ポンプ3の運転制御によりCR4a圧力
は昇圧されるようになっている。
【0054】また、ステップ207において要求圧力増
加指令が出ていないと判定した場合、及び、ステップ2
08でCR4a圧力がCR4b圧力よりも小さくないと
判定した場合には、本制御ルーチンを終了する。
【0055】また、この実施の形態では、第1コモンレ
ール4aと第2コモンレール4bに圧力センサ7a,7
bを設置し、これら2つの圧力センサ7a,7bによっ
て検出された燃料圧力に基づいてコモンレール圧力を制
御しているので、圧力補償精度が向上する。
【0056】<第2の実施の形態>次に、本発明に係る
蓄圧式燃料噴射装置の第2の実施の形態について説明す
る。蓄圧式燃料噴射装置の構成については、第2の実施
の形態も第1の実施の形態の場合と全く同じであるので
説明を省略する。
【0057】第2の実施の形態が第1の実施の形態と相
違する点は、定常運転時のコモンレール圧力制御におい
て要求圧力増加指令が出ている時の弁の切り替え制御に
ある。以下、第2の実施の形態における弁切り替え制御
を図7のフローチャートを参照して説明する。
【0058】図7に示す制御ルーチンにおいて、ステッ
プ201からステップ210については、図4に示す第
1の実施の形態の制御ルーチンにおける同番号のステッ
プと同じであるので、その説明は省略する。
【0059】今、エンジン1の運転状態が前記第1の運
転状態(即ち、図6において蓄圧室容量大領域)にあっ
て、第1コモンレール4aと第2コモンレール4bが連
通されているものとし、この時に、要求圧力増加指令が
出されたものとする。
【0060】つまり、図7の制御ルーチンに入る前の時
点では、リリーフ弁5は開弁し、三方弁6は第1ポート
6aと第2ポート6bを連通させており、第1コモンレ
ール4aと第2コモンレール4bが連通しているので、
CR4a圧力とCR4b圧力は等圧になっている。
【0061】そして、この時に要求圧力増加指令が出さ
れて、図7の制御ルーチンを実行すると、ECU9は、
ステップ201において否定判定してステップ207に
進み、ステップ207において肯定判定してステップ2
08に進む。
【0062】CR4a圧力とCR4b圧力は等圧である
ので、ECU9は、ステップ208においてCR4a圧
力がCR4b圧力よりも小さくないと判定し、ステップ
211に進み、三方弁6の第1ポート6aと第2ポート
6bの連通状態を維持しつつ、リリーフ弁5を閉弁し
て、本制御ルーチンを終了する。
【0063】その結果、第1コモンレール4aと第2コ
モンレール4bの連通が遮断され、燃料供給ポンプ3か
ら送給された燃料は第1コモンレール4aだけに供給さ
れるようになるので、CR4a圧力を速やかに昇圧させ
ることができる。この状態は要求圧力増加指令が解除さ
れるまで続行されることとなる。
【0064】そして、要求圧力増加指令が解除される
と、この蓄圧式燃料噴射装置は図6における蓄圧室容量
大領域で運転されるようになり、したがって、リリーフ
弁5が開弁して、第1コモンレール4aと第2コモンレ
ール4bが連通状態になる。
【0065】つまり、この第2の実施の形態によれば、
CR4a圧力とCR4b圧力が等圧の場合に要求圧力増
加指令が出た時には、第1の実施の形態の場合よりも、
CR4a圧力を速く昇圧させることができる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも2つの蓄圧
室を有し、一方の蓄圧室に燃料噴射弁を接続するととも
に燃料供給ポンプを接続し、この一方の蓄圧室と他方の
蓄圧室とを、両蓄圧室間の燃料の流通を切り替える切替
手段を介して接続し、前記両蓄圧室の燃料圧力の大小関
係を判定する圧力判定手段を設け、内燃機関の運転状態
と前記圧力判定手段の判定結果に基づいて前記切替手段
を切り替える切替制御手段を設けたことにより、燃料供
給ポンプの負荷を低減させることができるとともに、エ
ネルギ損失を減少させることができるので、内燃機関の
燃費を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る蓄圧式燃料噴射装置の第1の実
施の形態における概略構成図である。
【図2】 前記蓄圧式燃料噴射装置において、エンジン
始動時におけるコモンレール圧力制御手順を示すフロー
チャートである。
【図3】 前記エンジン始動時の弁作動とコモンレール
圧力の変化を示す図である。
【図4】 前記蓄圧式燃料噴射装置において、エンジン
運転状態が変化した場合におけるコモンレール圧力制御
手順を示すフローチャートである。
【図5】 前記エンジン運転条件が変化した場合におけ
る弁作動とコモンレール圧力の変化を示す図である。
【図6】 前記蓄圧式燃料噴射装置の運転区分を示すマ
ップである。
【図7】 本発明に係る蓄圧式燃料噴射装置の第2の実
施の形態において、エンジン運転状態が変化した場合に
おけるコモンレール圧力制御手順を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン(内燃機関) 2 燃料噴射弁 3 燃料供給ポンプ 4a 第1コモンレール(一方の蓄圧室) 4b 第2コモンレール(他方の蓄圧室) 5 リリーフ弁(切替手段) 6 三方弁(切替手段) 7a 圧力センサ(圧力判定手段) 7b 圧力センサ(圧力判定手段) 8 燃料タンク 9 ECU(切替制御手段) 10 給油パイプ 11 ドレインパイプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの蓄圧室を有し、一方の
    蓄圧室に燃料噴射弁を接続するとともに燃料供給ポンプ
    を接続し、この一方の蓄圧室と他方の蓄圧室とを、両蓄
    圧室間の燃料の流通を切り替える切替手段を介して接続
    し、前記両蓄圧室の燃料圧力の大小関係を判定する圧力
    判定手段を設け、内燃機関の運転状態と前記圧力判定手
    段の判定結果に基づいて前記切替手段を切り替える切替
    制御手段を設けたことを特徴とする蓄圧式燃料噴射装
    置。
  2. 【請求項2】 前記切替手段は、前記一方の蓄圧室と前
    記他方の蓄圧室とを連通・遮断する機能と、前記一方の
    蓄圧室の圧力を前記他方の蓄圧室以外の低圧部に逃がす
    機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の蓄圧式
    燃料噴射装置。
JP10022355A 1998-02-03 1998-02-03 蓄圧式燃料噴射装置 Pending JPH11218066A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10022355A JPH11218066A (ja) 1998-02-03 1998-02-03 蓄圧式燃料噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10022355A JPH11218066A (ja) 1998-02-03 1998-02-03 蓄圧式燃料噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11218066A true JPH11218066A (ja) 1999-08-10

Family

ID=12080347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10022355A Pending JPH11218066A (ja) 1998-02-03 1998-02-03 蓄圧式燃料噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11218066A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004506841A (ja) * 2000-08-14 2004-03-04 スタナディーン コーポレイション 自己調節式ガソリン直接噴射装置
KR20040093557A (ko) * 2003-04-30 2004-11-06 기아자동차주식회사 커먼레일 엔진의 연료 제어 시스템 및 제어 방법
JP2010090735A (ja) * 2008-10-03 2010-04-22 Toyota Motor Corp 燃料噴射制御装置
JP2012506510A (ja) * 2008-10-22 2012-03-15 デルファイ・テクノロジーズ・ホールディング・エス.アー.エール.エル. 内燃エンジン用流体アキュムレータ装置
US8215287B2 (en) 2008-12-03 2012-07-10 Hyundai Motor Company Fuel supply apparatus for engine and injector for the same
KR20180076651A (ko) * 2016-12-28 2018-07-06 주식회사 현대케피코 압력 조절 기능을 갖는 연료레일 시스템

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004506841A (ja) * 2000-08-14 2004-03-04 スタナディーン コーポレイション 自己調節式ガソリン直接噴射装置
KR20040093557A (ko) * 2003-04-30 2004-11-06 기아자동차주식회사 커먼레일 엔진의 연료 제어 시스템 및 제어 방법
JP2010090735A (ja) * 2008-10-03 2010-04-22 Toyota Motor Corp 燃料噴射制御装置
JP2012506510A (ja) * 2008-10-22 2012-03-15 デルファイ・テクノロジーズ・ホールディング・エス.アー.エール.エル. 内燃エンジン用流体アキュムレータ装置
US8607764B2 (en) 2008-10-22 2013-12-17 Delphi Technologies Holding S.Arl Fluid accumulator arrangement for an internal combustion engine
US8215287B2 (en) 2008-12-03 2012-07-10 Hyundai Motor Company Fuel supply apparatus for engine and injector for the same
KR20180076651A (ko) * 2016-12-28 2018-07-06 주식회사 현대케피코 압력 조절 기능을 갖는 연료레일 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6912983B2 (en) Fuel injection device
JP3713918B2 (ja) エンジンの燃料噴射方法及びその装置
US7082927B2 (en) Method and apparatus for controlling fuel injection in internal combustion engine
EP2096297B1 (en) Fuel supply device for internal combustion engine and control device for the fuel supply device
US6571772B1 (en) Method for starting an internal combustion engine having several cylinder banks and being operated with gasoline direct injection
JP5345692B2 (ja) 内燃エンジン用流体アキュムレータ装置
US6748924B2 (en) Method and system for controlling fuel injection
EP1857661A2 (en) Fuel pump control apparatus for internal combustion engine
EP0896144A2 (en) Fuel injection control apparatus for an accumulator type engine
US6363914B1 (en) Accumulator fuel injection system
JPH11218066A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JPH0868368A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP4281225B2 (ja) 内燃機関の燃料系異常検出装置
JP3635393B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射圧力制御装置
US6148802A (en) Method for operating an internal combustion engine, especially of an automobile
JP4706463B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4135254B2 (ja) 内燃機関用燃料噴射装置
JP4058940B2 (ja) エンジンの燃料供給装置
JP4207160B2 (ja) ガス燃料直噴エンジンのノッキング制御装置
JP2979872B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置における暖機制御方法
JP2000110612A (ja) エンジンの燃料噴射装置
JP3020388B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP4019969B2 (ja) 内燃機関の燃料系制御装置
JP3331240B2 (ja) 過給機付エンジンの制御方法
JP4120624B2 (ja) 内燃機関の燃料供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040720