JPH11216855A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置及び画像形成方法

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JPH11216855A
JPH11216855A JP3805298A JP3805298A JPH11216855A JP H11216855 A JPH11216855 A JP H11216855A JP 3805298 A JP3805298 A JP 3805298A JP 3805298 A JP3805298 A JP 3805298A JP H11216855 A JPH11216855 A JP H11216855A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質画像の記録を可能とする画像形成装置
及び画像形成方法を提供する。 【解決手段】 記録媒体1は送りロール400により矢
印A方向に搬送される。記録媒体1は、始めに前処理部
100を通過し、次に画像形成部200を、そのあと画
像定着部300をそれぞれ通過する。前処理部100
は、記録媒体1に多糖類高分子を含む無色の前処理液2
を付与する。画像形成部200は、前処理液が付与され
た記録媒体1上に、画像情報に基づいて多糖類高分子と
着色剤を含むインク4を付与して画像を形成する。画像
定着部300は、金属塩を含む固化液7を画像に付与す
ることによってインク4を瞬間的に固化し、画像を記録
媒体1に定着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファク
シミリ、複写機等に用いられる画像形成装置及び画像形
成方法に係り、特に高品質画像の記録に好適な画像形成
装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、必要とされ
るプロセス数が少なく、低コスト、小電力で小型化がで
きる画像形成装置として広く普及している。
【0003】しかし、インクジェット記録装置において
は、普通紙に記録する場合や、インク量の多いカラー画
像を印字する場合、あるいは印字速度を高めて印字した
場合に、紙に波打ちが発生したり、にじみ、裏抜けなど
の問題点が生じることがある。これは、紙の繊維に沿っ
て起こる液体の浸透や紙に移行する水分過多などが原因
である。さらには、記録画像の紙への定着力が弱く、耐
水性に劣るという問題もある。逆に、記録スピードが遅
い場合や、インクの粘度が低い場合、あるいはインクの
表面張力が低い場合には、インクの記録媒体への浸透が
進み、インク中の色材も記録紙の中まで浸透してしま
い、画像濃度や彩度が低下するという問題が生ずる。
【0004】そこで、記録媒体上のインク付着部の裏面
をヒーターなどで熱して水を蒸発させることにより、上
記の問題を解決する方法が特開平5−111999号公
報に開示されている。また、インク中の染料を不溶化さ
せる液体で記録媒体を前処理した場所に、インクを重ね
打ちすることにより、記録媒体上でインクを不溶化し、
耐水性を向上させる技術が特開平8−39795号公報
に開示されている。さらに、特開昭56−89595に
は、インクを記録媒体に付着させるのに先立って、記録
媒体表面に水溶性高分子の皮膜を形成させることによ
り、色材の紙中への浸透を防ぎ、色調の鮮明さ等を改善
する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来か
ら各種の提案がなされているが、いずれも十分ではな
い。水分をヒーターで蒸発させる方法は、記録に要する
トータルのエネルギーが大幅に増える上、耐水性が劣る
問題は依然として残る。また、インク中の染料を不溶化
させる液体で記録媒体を前処理する方法は、画像濃度の
低下と耐水性の向上にはある程度の効果はあるものの、
インク中の水分の処理は何もなされないので、インク量
の多いカラー画像を印字する場合、あるいは印字速度を
高めて印字した場合には、紙に水分過多が原因の波打ち
が発生する。さらに、インクを記録媒体に付着させるの
に先立って、記録媒体表面に水溶性高分子の皮膜を形成
させる方法は、記録媒体へのインク付着後の水分の処理
は蒸発乾燥が主となるため、乾燥時間が長くなるという
問題が生ずる。
【0006】従って本発明の目的は、上記の問題を解決
し、高品質画像の記録を可能とする画像形成装置及び画
像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、前処理液を
記録媒体に付与する前処理部と、前処理液の付与された
記録媒体上にインクを付与して画像を形成する画像形成
部と、画像の形成された記録媒体に固化液を付与する画
像定着部とを有する画像形成装置により、達成される。
【0008】ここで前処理液は、多糖類高分子を含むも
のであって無色のものを用いるのがよい。また、インク
は多糖類高分子と着色剤を含むもの、また固化液は金属
塩を含むものを用いるのがよい。前処理液あるいはイン
クに固化液を付与すると、固化液中の水に溶解された金
属塩が、インク及び前処理液中の水に溶解された多糖類
高分子の中へ拡散しつつ、瞬時に溶媒である水を抱え込
ませる。これによってインク、固化液、前処理液からな
る画像構成物が一体化する形で瞬時に固化し、画像が記
録媒体上に定着される。
【0009】多糖類高分子としては、アルギン酸、アル
ギン酸一価金属塩、カラゲーナン、ペクチンの内どれか
1種類もしくはそれらの組み合わせがあげられる。イン
ク中の多糖類高分子の量は、前処理液、インクと固化液
の構成成分である水を十分に水和できる量であり、かつ
着色剤を記録媒体へ固定するために十分な量であること
が重要で、その濃度は1重量%以上、好ましくは3重量
%以上である。1重量%以下では水和されない水が存在
し、その余剰水は用紙中へ浸透してしまい、かつインク
の記録媒体への定着強度が十分でない。上限は10重量
%で、これ以上では多糖類高分子を含有するインクが固
くなりすぎ、吐出性が悪くなる。
【0010】多糖類高分子の分子量は、10,000以
上好ましくは、50,000以上、1,000,000
以下が適当である。低分子量の場合は皮膜形成能が不足
して前処理液、インクと固化液からなる画像構成物の記
録媒体への定着強度が低い。1,000,000以上で
の場合は、多糖類高分子を含有するインクが固くなりす
ぎ吐出性が悪くなる。
【0011】金属塩の水溶液のpHは、多糖類高分子の
種類によって好ましい値は異なるが、pH6から9の範
囲内にあればよく、好ましくはpH6.5から8.5の
範囲内が適当である。これは、酸性やアルカリの強い液
体が記録媒体である紙と接触することは、紙の耐久性上
好ましくないからである。
【0012】前処理部は、前処理液の薄膜を形成するロ
ールを用いて構成することができる。このときの薄膜の
厚さは0.5〜20μmが適当である。また画像定着部
は、画像の形成された記録媒体に圧力を加えながら固化
液を付与する部材を用いて構成することができる。
【0013】また本発明に係る画像形成方法は、多糖類
高分子と水とを含む前処理液を記録媒体に付与する工程
と、前処理液で処理された記録媒体上に多糖類高分子と
着色剤と水とを含むインクにより画像を形成する工程
と、画像が形成された記録媒体に金属塩と水とを含む固
化液を付与して画像を定着する工程とを有する。固化液
の付与は、画像が形成された記録媒体に圧力を加えなが
ら行うとよい。
【0014】このように本発明では、多糖類高分子と水
とを含む無色の前処理液と、多糖類高分子と着色剤と水
とを含むインクと、金属塩と水とを含む固化液とを備え
たインクセットを用いて、記録媒体上に画像を形成し定
着するのである。
【0015】本発明において重要な点は、前処理液と固
化液を用いることにより、インクの紙への急速な浸透
をさせない、記録媒体上の画像構成物を瞬時に一体化
させて不溶化する、画像構成物の不溶化を低エネルギ
ーで行うようにしたことである。
【0016】これにより本発明は、紙の波打ちやインク
のにじみ、裏ぬけなどが発生せず、また画像濃度や彩度
の低下のない高品質の画像を形成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る画像形成装
置の一実施例を示す概略図である。同図に示すように、
記録媒体1は送りロール400により矢印A方向に搬送
される。そして記録媒体1は、始めに前処理部100を
通過し、次に画像形成部200を、そのあと画像定着部
300をそれぞれ通過する。
【0018】前処理部100は、記録媒体1に無色の前
処理液2を付与する。付与方法としては、ロール上に薄
膜を形成した後、それを記録媒体1に転移する方法、あ
るいは前処理液2をインクジェット法により画像部のみ
あるいは画像部とその近傍に付与する方法などがある。
【0019】図2は、記録媒体1に無色の前処理液2を
付与した状態を示す図である。前処理液2の付与にロー
ルを使用する場合には、ロール上に形成する前処理液2
の薄膜の厚さは、0.5〜20μm、さらに紙しわを発
生させないことを考慮すると1〜5μmが好ましい。前
処理液2が付与されると、図のように、凹凸のある記録
媒体1の表面3が前処理液2で覆われ、その一部は記録
媒体1内に浸透する。特に記録媒体1として紙を使用し
た場合には、後述する前処理液2中の多糖類高分子が紙
の毛細管を塞ぐ形で浸透するため、次工程で付与するイ
ンク中の色材の紙中への浸透を防ぐことができる。
【0020】前処理部100により前処理液が付与され
た記録媒体1は、次に画像形成部200に搬送される。
画像形成部200は、画像情報に基づいて、前処理液が
付与された記録媒体1上にインクを付与して画像を形成
する。
【0021】図3は、画像形成部200により前処理さ
れた記録媒体1上にインク4による画像が形成された状
態を示す図である。本図に示すように、インク4は、前
処理液2の存在により記録媒体1中に浸透せずに、印刷
画像のように薄膜状となる。また、前処理液2にインク
4が付与されると、前処理液2中の多糖類高分子と、後
述するインク4中の多糖類高分子が一部絡み合い、一体
化したものとなる。記録媒体1の表面3は前処理液2中
の多糖類高分子でブロックされた形となっている。した
がって、インク4中の多糖類高分子の量を多くして必要
以上にインク粘度を高くし、浸透を遅らせる必要がな
い。これにより、従来型のインクジェット装置や、吐出
力の大きなものとして放電インクジェット装置などを使
用することができる。
【0022】図4は、画像定着部300の構成の概略を
示す図である。画像形成部200により画像が形成され
た記録媒体1は、画像定着部300に搬送される。画像
定着部300は、固化液7を付与することによって前処
理液2やインク4を瞬間的に固化する。画像定着部30
0は、図に示すように、矢印Bの方向に回転する固化液
塗布ロール6と、固化液塗布ロール6上に固化液7を供
給するフェルト8と、固化液7をフェルト8に供給する
図示しない固化液供給装置と、固化液塗布ロール6と同
速度で矢印Cの方向に回転しながら記録媒体1に圧力を
加える圧力ロール5とを有する。圧力ロール5と固化液
塗布ロール6との間に搬送される記録媒体1には、両ロ
ール5、6により圧力が加えられるので、画像構成物が
記録媒体1にしっかりと結合し、画像の定着性が良くな
る。
【0023】図5は、画像が形成された記録媒体1に固
化液7を付与した後の状態を示す図である。固化液7
は、前処理液2とインク4を一体化させる役割を有し、
最終画像にはその存在が認識されない状態にある。その
ため本図には、固化液7は図示されていない。この場合
も、上述した毛細管のブロック効果と、瞬間的な固化に
より、色材の記録媒体1への浸透は発生しない。記録媒
体1に塗布される固化液7の量は、インクが固化するの
に必要最低限でよい。
【0024】固化液塗布ロール6の表面は、金属、スポ
ンジ、ウレタン、ゴム、吸水性樹脂等、水に濡れやすい
あるいは吸水性のある材質が適している。フェルト8も
同様に、吸水性の高いものを選択する。また、画像定着
部300の構成は、上述の固化液塗布ロール6に限定さ
れるものではなく、固化液をスリットから供給する方
法、ミスト状に噴霧する方法、あるいは通常のインクジ
ェット方式を用いて画像部のみ、あるいは画像部とその
近傍に供給する方法も使用できる。
【0025】前処理部100及び画像形成部200によ
り画像の形成された記録媒体1が画像定着部300に到
達すると、記録媒体1と接触した固化液塗布ロール6の
回転により、記録媒体1上のインク4と前処理液2が一
体化した画像構成物に固化液7が塗布され、インクが瞬
時に固化すると同時に、耐水性が与えられる。ここで、
インク4中の色材は記録媒体1の表面に存在したまま、
他の多糖類高分子や水等と共に固化されるので、画像濃
度や彩度の低下のない画像が得られる。これらのメカニ
ズムは上述した通り、固化液中の水に溶解された金属塩
が、インク及び前処理液中の水に溶解された多糖類高分
子中へ拡散しつつ瞬時に溶媒である水を抱え込ませるか
らである。
【0026】多糖類高分子としては、寒天(アガロー
ス)、カラゲーナン、アルギン酸ナトリウム、カードラ
ン、ペクチン、コンニャクマンナン、ジェランガム、カ
ードラン、キサンタンガム、デンプン、ガラクトマンナ
ン、ニトロセルロース、ペクチニン、プロテオグリカ
ン、グリコプロテイン、ベイジェランなどがあるが、こ
れらに限られるものではない。
【0027】金属塩としてはカリウムイオン、セシウム
イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、スト
ロンチウムイオン、バリウムイオン、アルミニウムイオ
ン、鉄イオン、銅イオン、酸化バナジウムイオンなどを
持つ塩が挙げられるが、これらに限られるものではな
い。また、用いる多糖類高分子の種類によって好ましい
金属塩の種類がある。例えばアルギン酸ナトリウムの場
合はカルシウムイオン、バリウムイオン、アルミニウム
イオンなどを持つ多価金属塩が好ましい。また、カラゲ
ーナンの場合はカリウムイオンやセシウムイオンなどを
持つ金属塩が好ましい。
【0028】多糖類高分子の例をさらに詳述すると、ア
ルギン酸、アルギン酸一価塩があげられる。アルギン酸
は褐藻類から抽出される天然の多糖類高分子で、ワカメ
や昆布などに含まれている。主としてアルギン酸はナト
リウム塩として食品、医薬品、化粧品などの各分野で水
溶性の増粘剤として、或いはカルシウムを添加してゼリ
ーとして、或いは酵素の固定化ビーズとしてなど多種多
様に用いられている。アルギン酸ナトリウム塩の構造は
β−1,4−D−マンヌロン酸(M)とα−1,4−L
−グルロン酸(G)の重合体からなるナトリウム塩であ
る。アルギン酸ナトリウムはカルシウムなどの多価金属
塩とキレートを形成し水分を取り込んでゲルとなる。こ
れらが連鎖して高分子になるとGM,MM,GGの比率
によりゲル形成能は著しく異なる。GGクラスタ領域は
分子が曲げられており、そこにカルシウムイオンが入っ
てエッグボックス型の構造が形成され強固な高分子が形
成され固化する。形成されるゲルは、アルギン酸の分子
量の増大とともに皮膜形成能が高まり、水や油に溶解し
ない膜が形成される。分子量は10,000以上、好ま
しくは50,000以上が適している。
【0029】多糖類高分子の例として先に挙げたカラゲ
ーナンは、紅藻類から抽出される海藻多糖類である。カ
ラゲーナンの化学構造は分子量が数十万から数百万の直
鎖状高分子で、D−ガラクトース、3,6−アンヒドロ
−D−ガラクトース、および硫酸基からなっている。硫
酸基の含有量により、κ型、λ型、τ型の3種類があ
る。生成されるゲルの力学的強度が強い点でκ型が好ま
しい。これはカリウムやセシウムなどの1価または多価
のカチオンイオンの存在で瞬時にゲル化する。カラゲー
ナンはらせん構造を分子鎖中に持っている。このらせん
構造の部分がカチオンイオンを介して凝集しゲルを形成
するといわれている。
【0030】これら多糖類高分子ゲルの皮膜形成ゲル化
能を応用して、インクと前処理液が一体になった画像構
成物を記録媒体上で固化させる。固化後は不溶化された
皮膜となるので、耐水性に優れたものとなる。インクは
多糖類高分子と着色剤からなる水溶液である。これに着
色剤の分散剤など一般的によく知られる他の成分を添加
してもよい。さらに、インクが紙に付着後すぐに、固化
液により水を抱え込みながら固化されるので、紙の波打
ちや裏ぬけも防止でき高品質な画像が得られる。
【0031】また、着色剤はよく知られている水溶性染
料、有機顔料等が使用可能であるが、ゲル形成に関与す
る金属イオン種を、画像構成剤中に水溶性染料や顔料の
対イオンとして持つことは好ましくないので、用いる多
糖類高分子種に応じて、ゲル形成に関与しない染料、顔
料を選択する。染料や顔料の溶解、分散状態をさらに安
定化させるため、いわゆる界面活性剤、分散剤、包接化
合物等を添加してもよいが、この場合にもゲル形成に関
与する金属イオン種を画像構成剤中に対イオンとして持
つことは好ましくないので、用いる多糖類高分子種に応
じて、ゲル形成に関与しない添加剤を選択する。
【0032】また、前処理液も多糖類高分子からなる水
溶液である。前処理液にも、防腐剤等の添加剤を加えて
も良いが、この場合にもゲル形成に関与する金属イオン
種を画像構成剤中に対イオンとして持つことは好ましく
ないので、用いる多糖類高分子種に応じて、ゲル形成に
関与しない添加剤を選択する。さらに、使用するインク
の表面張力を前処理液の表面張力より大きくするのがよ
い。これは、画像形成工程でインク滴を記録媒体に付与
する際、インク滴が広がってしまうのを防止するためで
ある。前処理液とインクに使用する多糖類高分子は別種
のものでもよい。この場合には、それぞれのゲル化に必
要とされる金属塩を固化液に含有させておけばよい。
【0033】もし、前処理液として多糖類高分子以外の
水溶性高分子を使用した場合には、上述したようなゲル
化が起こらないので、前処理液を付与した部分の乾燥が
遅くなる。また、前処理液を用いずにインクで直接記録
媒体上に画像を形成する方法でもある程度の効果が得ら
れるが、その場合には紙への浸透を遅くするためにイン
クの粘度をあげる必要があったり、インクの浸透が早い
場合は多少画像品質が落ちる場合がある。
【0034】
【実施例】(実施例1)分子量240,000のアルギ
ン酸ナトリウム(紀文フードケミファ社製)3重量%ノ
ニルフェノールエチレンオキサイド付加物0.5重量%
をイオン交換水に分散して前処理液を調整した。また、
インクとしてスペシャルブラックBayer A−SF
(Bayer社製)1.5重量%、ナトリウムスルホン
酸ホルマリン縮合物0.1重量%をイオン交換水に分散
し、続いて分子量80,000のアルギン酸ナトリウム
(紀文フードケミファ社製)3重量%を添加分散して黒
インクを調整した。次に固化液として塩化カルシウムの
5重量%水溶液(pH7.8)を調整した。この時、イ
ンクの表面張力の方が前処理液の表面張力より大きかっ
た。
【0035】この前処理液を金属ロールを用いて普通紙
FX−J紙、FX−L紙(富士ゼロックス社製)上に3
μmの厚みで均一に供給し、続いて放電インクジェット
方式で前処理液が塗布された記録媒体上に像状にインク
を供給し、図4に示す装置で固化液を紙上に均一に供給
して前処理液とインクを一体となった形で固化させた。
その結果、最終的な出力画像は図5に示すような形で形
成され、にじみや紙の波打ち、裏抜け等のなく、画像濃
度、彩度の低下のない良好なものとなった。
【0036】このように本発明では、記録媒体の波打
ち、インクのにじみや裏抜け等のない高品質の画像を実
現することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、高品質画像の記録を可
能とする画像形成装置及び画像形成方法を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概
略図である。
【図2】記録媒体に前処理液を付与した状態を示す図で
ある。
【図3】記録媒体上にインクによる画像が形成された状
態を示す図である。
【図4】画像定着部の構成の概略を示す図である。
【図5】画像が形成された記録媒体に固化液を付与した
状態を示す図である。
【符号の説明】
1 記録媒体 2 前処理液 3 記録媒体表面 4 インク 5 圧力ロール 6 固化液塗布ロール 7 固化液 8 フェルト 100 前処理部 200 画像形成部 300 画像定着部 400 送りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41J 29/00 H

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前処理液を記録媒体に付与する前処理部
    と、前処理液の付与された記録媒体上にインクを付与し
    て画像を形成する画像形成部と、画像の形成された記録
    媒体に固化液を付与する画像定着部とを有することを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記前処理液は、多糖類高分子を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記前処理液は、無色であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記インクは、多糖類高分子と着色剤を
    含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記固化液は、金属塩を含むことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記前処理部は、前処理液の薄膜を形成
    するロールを備えることを特徴とする請求項1記載の画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記薄膜の厚さは、0.5〜20μmで
    あることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記画像定着部は、前記記録媒体に圧力
    を加えながら固化液を付与するための部材を有すること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成
    装置。
  9. 【請求項9】 多糖類高分子と水とを含む前処理液を記
    録媒体に付与する工程と、前記前処理液で処理された記
    録媒体上に多糖類高分子と着色剤と水とを含むインクに
    より画像を形成する工程と、画像が形成された前記記録
    媒体に金属塩と水とを含む固化液を付与して画像を定着
    する工程とを有することを特徴とする画像形成方法。
  10. 【請求項10】 前記前処理液は無色であることを特徴
    とする請求項9記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記固化液を付与する工程は、画像が
    形成された前記記録媒体に圧力を加えながら固化液を付
    与することを特徴とする請求項9又は10記載の画像形
    成方法。
  12. 【請求項12】 多糖類高分子と水とを含む無色の前処
    理液と、多糖類高分子と着色剤と水とを含むインクと、
    金属塩と水とを含む固化液とを備えたことを特徴とする
    インクセット。
  13. 【請求項13】 前記多糖類高分子がアルギン酸、アル
    ギン酸一価金属塩、カラゲーナン、ペクチンの内の1種
    類もしくはそれらの組み合わせであることを特徴とする
    請求項12記載のインクセット。
  14. 【請求項14】 前記多糖類高分子の分子量が10,0
    00以上1,000,000以下であることを特徴とす
    る請求項12記載のインクセット。
  15. 【請求項15】 前記インク又は前記前処理液の多糖類
    高分子の濃度は1重量%から10重量%であることを特
    徴とする請求項12記載のインクセット。
  16. 【請求項16】 前記固化液のpHが6から9の範囲内
    にあることを特徴とする請求項12記載のインクセッ
    ト。
  17. 【請求項17】 前記インクの表面張力は、前記前処理
    液の表面張力より大きいことを特徴とする請求項12記
    載のインクセット。
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