JPH11215669A - ガス絶縁母線及びガス絶縁開閉装置 - Google Patents

ガス絶縁母線及びガス絶縁開閉装置

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JPH11215669A
JPH11215669A JP10010119A JP1011998A JPH11215669A JP H11215669 A JPH11215669 A JP H11215669A JP 10010119 A JP10010119 A JP 10010119A JP 1011998 A JP1011998 A JP 1011998A JP H11215669 A JPH11215669 A JP H11215669A
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JP
Japan
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gas
ground
conductive
mesh
tank
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Application number
JP10010119A
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English (en)
Inventor
Yukinobu Imamura
幸信 今村
Yoshiya Higuchi
佳也 樋口
Makoto Koizumi
眞 小泉
Kazuyuki Hatsuta
万幸樹 八田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、通電導体の誘導磁場に起因し
て接地メッシュに流れる誘導電流を低減して基礎コンク
リートの温度上昇を抑えることができるガス絶縁母線及
びガス絶縁開閉装置を提供することにある。 【解決手段】左側の導電性タンク1の接地線6bは右側
の導電性タンク1の下側の接地メッシュ5の左端に接続
され、右側の導電性タンク1の接地線6cは左側の導電
性タンク1の下側の接地メッシュ5の右端に接続されて
いる。接地メッシュ5a,5b,5c,5dは、それぞ
れ少なくとも1箇所(図1では1箇所)の交差部を有
し、複数(図1では2個)のループを形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス絶縁開閉装置に
係り、特に、ガス絶縁母線の接地メッシュに発生する誘
導電流を軽減したガス絶縁母線及びこれを用いたガス絶
縁開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の増大と電力設備の小型
化の要請から、送電系統の基幹では絶縁性能の高いSF
6 ガスを封入した導電性タンク内に通電導体や電気装置
を収納したガス絶縁機器を多用する傾向がある。ガス絶
縁開閉機器の基本構成要素にはガス絶縁母線(GIB)
があり、ガス絶縁母線ではSF6 ガスを封入した導電性
タンクに、通電導体が絶縁スペーサを介して支持されて
いる。
【0003】ガス絶縁開閉機器は開閉サージや雷サージ
によって大きな電流がタンクに発生する。このタンクに
発生する電流に対して、タンクを一点または多点接地し
て地面に放電して短絡などの事故を防止している。一点
接地は電気的に接続されている複数のタンクの一箇所を
接地する方式で、多点接地は電気的に接続されている複
数のタンクの二箇所以上を接地する方式である。近年の
大容量のガス絶縁開閉機器では、サージによってタンク
に発生する電流の影響を極力抑えるために多点接地が主
流となっている。
【0004】しかしながら、多点接地方式では、タン
ク,接地線及び接地メッシュによって閉回路が形成さ
れ、通電導体に電流が流れることにより発生する磁場が
前記閉回路に鎖交して接地線及び接地メッシュに大きな
誘導電流が流れる。
【0005】このため、従来の相分離形ガス絶縁開閉装
置では、三相のタンクを相間短絡導体で接続して三相短
絡回路を形成し、タンクに大きな誘導電流を生じさせる
ことで通電導体から発生する漏洩磁場を弱めて、前記閉
回路に誘導される電流を低減する方法が用いられてい
る。ここで、相分離形ガス絶縁開閉装置とは、三相交流
を通電する各相の通電導体を三つの独立したタンク内に
収納した構成のものをいう。しかしながら、この方法
は、三相のタンクがほぼ同一形状で平行に設置される場
合でなければ使用できないという問題があった。
【0006】この問題に対処するための第1の従来技術
としては、特開昭57−36506 号公報に、一組の電気的に
接続された複数の接地線を一箇所に集め、前記接地線を
互いに電気的に接触しないように近接して地中の接地メ
ッシュに接続することにより、通電導体の電流による漏
洩磁束の貫通量を減少させ、接地線に流れる誘導電流を
抑える技術が記載されている。
【0007】第2の従来技術としては、特開昭57−3650
9 号公報に、タンクの一端から他端付近の接地メッシュ
まで接地線を接続し、他端からは一端付近の接地メッシ
ュまで接地線を接続することにより、接地線に発生する
誘導電圧と、タンク及び接地メッシュに発生する誘導電
圧とを反対向きにして、接地線に流れる誘導電流を抑え
る技術が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術には以下のような問題がある。第1の従来技術では、
タンクの複数の位置から接地線を一箇所に集めるため、
接地線の引き回しが煩雑になる。また、接地メッシュま
での接地線の長さが長くなるためにインピーダンスが高
くなり、サージ電流を確実に接地メッシュに流すことが
できない可能性がある。
【0009】また、第2の従来技術では、通電導体によ
る漏洩磁場は通電導体から離れるに従い減少するため、
接地線に流れる誘導電流を完全に抑制することはできな
い。また、第1の従来技術と同様に、接地メッシュまで
の接地線が長いためにインピーダンスが高くなり、サー
ジ電流を確実に接地メッシュに流すことができない可能
性がある。
【0010】さらに、ガス絶縁開閉装置では多数のガス
絶縁機器が電気所に設置されるため、電気所の広範囲に
わたって基礎コンクリート中に接地メッシュが敷設され
ている。接地メッシュは導線による格子で構成されてい
るため、ガス絶縁機器からの漏洩磁場によって、接地メ
ッシュの各格子で形成される閉回路には、誘導電流が発
生する。近年の送電容量の増大によって、ガス絶縁機器
からの漏洩磁場は強くなる傾向があるため、接地メッシ
ュに流れる誘導電流が増大することになり、基礎コンク
リートの温度が上昇し、破損するなどの影響が懸念され
ている。
【0011】本発明の目的は、通電導体の誘導磁場に起
因して接地メッシュに流れる誘導電流を低減して基礎コ
ンクリートの温度上昇を抑えることができるガス絶縁母
線及びガス絶縁開閉装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明は、内部に絶縁ガスと通電導体を収納した
導電性タンクと、前記導電性タンクの下側の基礎コンク
リート中に前記導電性タンクに対応させて埋設された接
地メッシュと、前記導電性タンクと前記接地メッシュと
の間を電気的に接続する接地線とを備えたガス絶縁母線
において、複数の前記導電性タンクが絶縁スペーサを挟
んで接続されており、前記絶縁スペーサを挟んだ一方の
導電性タンクの絶縁スペーサ側端部と他方の導電性タン
クに対応する接地メッシュの絶縁スペーサ側端部とが第
1の接地線で接続され、前記他方の導電性タンクの絶縁
スペーサ側端部と前記一方の導電性タンクに対応する接
地メッシュの絶縁スペーサ側端部とが第2の接地線で接
続されている。
【0013】第2の発明は、内部に絶縁ガスと通電導体
を収納した導電性タンクと、前記導電性タンクの下側の
基礎コンクリート中に埋設された接地メッシュと、前記
導電性タンクと前記接地メッシュとの間を電気的に接続
する接地線とを備えたガス絶縁母線において、前記接地
メッシュは少なくとも1つの閉回路を備え、前記閉回路
は少なくとも1箇所の電気的に絶縁された交差部を有す
ることにより複数のループを形成している。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガス絶縁開閉装置
の第1実施例を図1〜図4を用いて説明する。図3は第
1実施例のガス絶縁開閉装置の側面図、図4は図3の上
面図、図1は第1実施例のガス絶縁母線の概略構成図、
図2は図1の接地メッシュの交差部の拡大図である。ガ
ス絶縁開閉装置は、変電所や開閉所での電力系統の開閉
に使用される。
【0015】図3及び図4に示すように、ガス絶縁開閉
装置は、ガス絶縁母線11及び12,遮断器13,断路
器19などの構成機器の通電部を導電性タンク内に配置
し、導電性タンク内に絶縁性能の優れたSF6 ガスなど
を満たして構成されている。遮断器13は、電力系統に
生じた地絡箇所又は短絡箇所を即座に系統から切り離
し、機器の破壊や損傷を防ぐために使用される。断路器
19は、回路の接続変更や点検修理の際に電源からの切
り離しを確実に行うために使用される。
【0016】ガス絶縁母線11及び12はガス絶縁開閉
装置の基本構成要素であり、導電性タンク内に絶縁材で
形成されたスペーサで通電導体を支持し、不燃性ガスと
共に密閉した構造を持つ。ガス絶縁母線12は、ブッシ
ング10及びケーブル10aを介して外部の送電線など
と接続される。ガス絶縁開閉装置内では、各機器はガス
絶縁母線11及び12によって接続されている。
【0017】ガス絶縁母線には、主に各相を別々の導電
性タンク内に密封した相分離形のガス絶縁母線12と、
三相を同じ導電性タンク内に密封した三相一括形のガス
絶縁母線11が用いられる。各導電性タンクは、これを
支持する金属製の台座18又はタンクに直接接続された
接地線6によって、基礎コンクリート中に埋設された接
地メッシュ5に多点接地されている。
【0018】図1に示すように、ガス絶縁母線は、導電
性タンク1,通電導体2,絶縁スペーサ4及び導電性タ
ンク1内に密閉されたSF6 ガス(図示せず)などから
構成される。導電性タンク1はアルミ材で形成され、2
つの導電性タンク1が絶縁スペーサ4を挟んでフランジ
3により接続されている。絶縁スペーサ4はエポキシ樹
脂で形成されており、円錐状又は円板状の形状をしてい
る。通電導体2はアルミ材で形成され、絶縁スペーサ4
によって支持されて、導電性タンク1内に3〜5気圧程
度の不燃性ガス(絶縁ガス)であるSF6 ガスと共に密
閉収納される。導電性タンク1の端部からは、接地線6
a,6b,6c,6dが図示されていないコンクリート
中に埋設された接地メッシュ5に接続されている。図1
において左側に位置する導電性タンク1の右端に接続さ
れた接地線6bと、右側に位置する導電性タンク1の左
端に接続された接地線6cとは、互いに交差している。
即ち、左側の導電性タンク1の接地線6bは右側の導電
性タンク1の下側の接地メッシュ5の左端に接続され、
右側の導電性タンク1の接地線6cは左側の導電性タン
ク1の下側の接地メッシュ5の右端に接続されている。
2つの接地線6bと6cの交差部分は、電気的に絶縁さ
れている。
【0019】左側の導電性タンク1の下側には、閉回路
を構成する2つの接地メッシュ5a及び5bが存在す
る。右側の導電性タンク1の下側には、閉回路を構成す
る2つの接地メッシュ5c及び5dが存在する。接地メ
ッシュ5a,5b,5c,5dは、それぞれ少なくとも
1箇所(図1では1箇所)の交差部を有し、複数(図1
では2個)のループを形成している。図2の交差部分の
拡大図に示すように、各接地メッシュ5a,5b,5
c,5dの交差部分も、互いに電気的には絶縁されてい
る。
【0020】次に、本実施例の作用を図5〜図8を用い
て説明する。図5は図1の概略縦断面図である。通電導
体2に矢印7の方向(右方向)に交流電流を流すと、導
電性タンク1の外部には漏洩磁束8が発生する。この漏
洩磁束8の影響により、導電性タンク1,接地線6a〜
6d,接地メッシュ5には、それぞれ矢印で示す方向に
誘導電流が発生する。
【0021】図5の絶縁スペーサ4を挟む両側の導電性
タンク1の接地線が交差する部分では、図6の接地線の
交差部分の拡大図に示すように、交差位置を境に接地線
6cに誘導される誘導電流9aと9cが打ち消し合い、
接地線6bに誘導される誘導電流9bと9dが打ち消し
合う。このようにして、接地線と接地メッシュに流れる
誘導電流は本交差部分で打ち消し合うため、通電導体2
への通電により接地線及び接地メッシュに発生する誘導
電流を大幅に低減できる。
【0022】従って、接地線及び接地メッシュの温度上
昇を抑制して、基礎コンクリートの温度上昇を抑えるこ
とができる。また、本実施例では、長さの短い接地線に
よりガス絶縁開閉装置(ガス絶縁母線)の導電性タンク
を多点接地できるため、導電性タンクにサージ電流が発
生した場合でも、サージ電流を確実に接地メッシュに流
すことができ、機器の信頼性を向上できる。
【0023】次に、接地メッシュ5a及び5bに流れる
誘導電流について説明する。図7は図1の概略横断面図
である。通電導体2に7の方向(紙面の下側から上側に
向かう方向)に電流を流すと、漏洩磁束8が発生する。
この漏洩磁束8が、図示されていないコンクリート中に
設置される接地メッシュ5に鎖交する。図8は図1を真
上から見た誘導電流の説明図である。通電導体2に矢印
7の方向に電流を流すことで発生する漏洩磁束8の影響
により、接地メッシュ5aには誘導電流13a及び13
bが、接地メッシュ5bには誘導電流13c及び13d
が、それぞれ発生する。
【0024】接地メッシュ5aは二つのループを備えて
いるため、2つの誘導電流13aと13bは接地メッシ
ュ5aの交差点で互いに打ち消し合う。同様に、接地メ
ッシュ5bは二つのループを備えているため、2つの誘
導電流13cと13dは接地メッシュ5bの交差点で互
いに打ち消し合う。接地メッシュ5c及び5dでも、同
様な効果が得られる。この結果、漏洩磁束8により接地
メッシュに誘導される誘導電流を大幅に低減できる。従
って、接地メッシュの温度上昇を抑制して、基礎コンク
リートの温度上昇を抑えることができる。
【0025】次に、本発明のガス絶縁母線の第2実施例
を図9及び図10を用いて説明する。図9は第2実施例
の概略上面図、図10は図9の概略横断面図である。本
実施例は、相分離形のガス絶縁母線に適用した例であ
り、三相交流の各相毎に1本のガス絶縁母線が対応して
おり、3本のガス絶縁母線が一対で使用される。
【0026】各相共に、図9で上下方向に並べられた2
つの導電性タンク1が絶縁スペーサ4を挟んでフランジ
3により接続されている。また、各相共に、図1と同様
に、導電性タンク1の端部から接地線6a,6b,6
c,6dが接地メッシュ5に接続されている。本実施例
でも、図9の上方に位置する導電性タンク1の下端に接
続された接地線6bと、下方に位置する導電性タンク1
の上端に接続された接地線6cとは、互いに交差してい
る。即ち、上方の導電性タンク1の接地線6bは下方の
導電性タンク1の下側の接地メッシュ5に接続され、下
方の導電性タンク1の接地線6cは上方の導電性タンク
1の下側の接地メッシュ5に接続されている。2つの接
地線6bと6cの交差部分は、電気的に絶縁されてい
る。
【0027】また、各相共に、上方の導電性タンク1の
下側の接地メッシュ5a及び5bを有し、下方の導電性
タンク1の下側の接地メッシュ5c及び5dを有する。
接地メッシュ5a,5b,5c,5dは、それぞれ3回
自分自身と交差し、4個のループを持つような閉回路を
形成している。各接地メッシュ5a,5b,5c,5d
の交差部分は、互いに電気的に絶縁されている。
【0028】また、各相の導電性タンク1は、図9に示
すように、両端近傍を相間短絡板14によって接続され
ている。こうして3個の導電性タンク1で三相短絡回路
を形成することにより、相間短絡板14を介して導電性
タンク1に誘導電流を発生させ、通電導体2による漏洩
磁束8を低減できる。
【0029】一方、図10に示すように、各相のガス絶
縁母線から発生する漏洩磁束8は、自相だけでなく他相
(隣接するガス絶縁母線)の下側に位置する接地メッシ
ュとも鎖交して、誘導電流を発生させる。図10では、
通電導体2に紙面の下側から上側に向かう方向に電流を
流した場合における漏洩磁束8の向きを表示している。
これに対して、2つの接地線6bと6cを交差させるこ
とにより、自相だけでなく他相からの漏洩磁束8による
接地メッシュ5の誘導電流も低減できる。
【0030】従って、第1実施例と同様に、接地線及び
接地メッシュの温度上昇を抑制して基礎コンクリートの
温度上昇を抑えることができると共に、導電性タンクに
発生したサージ電流を確実に接地メッシュに流すことが
できる。
【0031】更に、各相共に、接地メッシュ5a〜5d
が4個のループを備えているため、各ループに流れる誘
導電流は接地メッシュの交差点で互いに打ち消し合う。
従って、第1実施例と同様に、漏洩磁束8により接地メ
ッシュに誘導される誘導電流を大幅に低減できる。これ
に伴い、接地メッシュの温度上昇を抑制し、基礎コンク
リートの温度上昇を抑えることができる。
【0032】次に、本発明のガス絶縁母線の第3実施例
を図11を用いて説明する。図11は第3実施例の概略
構成図である。本実施例は、三相一括形のガス絶縁母線
に適用した例である。本実施例は、3本の通電導体2が
導電性タンク1内に収納されている以外は、第1実施例
と同じ構成をしている。即ち、本実施例でも、第1実施
例と同様に、接地線6bと6cは交差して接地メッシュ
5に接続されている。また、接地メッシュ5a〜5d
も、第1実施例と同様に、1回自分自身と交差して2個
のループを持つ閉回路を形成している。
【0033】従って、本実施例でも、第1実施例と同様
に、導電性タンクに発生したサージ電流を確実に接地メ
ッシュに流すことができると共に、接地線及び接地メッ
シュの温度上昇を抑制して基礎コンクリートの温度上昇
を抑えることができる。
【0034】次に、本発明のガス絶縁母線の第4実施例
を図12を用いて説明する。図12は第4実施例の概略
構成図である。本実施例は、通電導体2の引き回しの都
合から、三相のうち二相分の通電導体2が導電性タンク
1内に収納されている例であり、その他の構成は第1実
施例と同じである。即ち、本実施例でも、接地線6bと
6cは交差して接地メッシュ5に接続されており、接地
メッシュ5a〜5dは1回自分自身と交差して2個のル
ープを持つ閉回路を形成している。従って、本実施例で
も、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0035】次に、電気所においてガス絶縁母線などの
機器の基礎コンクリート中に敷設される本発明の接地メ
ッシュの第5実施例及び第6実施例を、図13及び図1
4を用いて説明する。図13及び図14は、第5実施例
及び第6実施例の接地メッシュの概略構成図である。電
気所においては、床などの基礎コンクリート中の広い範
囲にわたって接地メッシュが埋設されている。
【0036】第5実施例では、各接地メッシュ15が、
図13の左上から右下に向かう方向に複数のループを形
成するように交差している。接地メッシュ15がこのよ
うな構成を有することにより、例えば図13の紙面の上
側から下側に向かう方向に一様な磁場17が発生した場
合、接地メッシュ15の各ループには誘導電流16が発
生する。各接地メッシュ15の交差部分では誘導電流1
6が互いに打ち消し合うため、接地メッシュ15に流れ
る誘導電流は大幅に低減される。従って、第1実施例と
同様に、接地メッシュの温度上昇を抑制して、基礎コン
クリートの温度上昇を抑えることができる。
【0037】また、第6実施例では、各接地メッシュ1
5が、図14の上下方向に複数のループを形成するよう
に交差している。本実施例でも、一様な磁場17が発生
した場合、各接地メッシュ15の交差部分では誘導電流
16が互いに打ち消し合う。従って、第5実施例と同様
に、接地メッシュ15に流れる誘導電流を大幅に低減し
て、接地メッシュ及び基礎コンクリートの温度上昇を抑
えることができる。
【0038】以上説明したように、各実施例によれば、
ガス絶縁母線などのガス絶縁開閉装置の接地線及び接地
メッシュの温度上昇を抑制して基礎コンクリートの温度
上昇を抑えることができるので、機器の大容量化が可能
となる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、通電導体の誘導磁場に
起因して接地メッシュに流れる誘導電流を低減して基礎
コンクリートの温度上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス絶縁母線の第1実施例の概略構成
図。
【図2】図1の接地メッシュの交差部分の拡大図。
【図3】本発明のガス絶縁開閉装置の第1実施例の側面
図。
【図4】図3の上面図。
【図5】図1の概略縦断面図。
【図6】図5の接地線の交差部分の拡大図。
【図7】図1の概略横断面図。
【図8】図1を真上から見た誘導電流の説明図。
【図9】本発明のガス絶縁母線の第2実施例の概略上面
図。
【図10】図9の概略横断面図。
【図11】本発明のガス絶縁母線の第3実施例の概略構
成図。
【図12】本発明のガス絶縁母線の第4実施例の概略構
成図。
【図13】本発明の接地メッシュの第5実施例の概略構
成図。
【図14】本発明の接地メッシュの第6実施例の概略構
成図。
【符号の説明】
1…導電性タンク、2…通電導体、3…フランジ、4…
絶縁スペーサ、5,5a,5b,5c,5d,15…接
地メッシュ、6,6a,6b,6c,6d…接地線、8
…漏洩磁束、10…ブッシング、11,12…ガス絶縁
母線、13…遮断器、14…相間短絡板、17…磁場、
18…台座、19…断路器。
フロントページの続き (72)発明者 八田 万幸樹 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に絶縁ガスと通電導体を収納した導電
    性タンクと、前記導電性タンクの下側の基礎コンクリー
    ト中に前記導電性タンクに対応させて埋設された接地メ
    ッシュと、前記導電性タンクと前記接地メッシュとの間
    を電気的に接続する接地線とを備えたガス絶縁母線にお
    いて、 複数の前記導電性タンクが絶縁スペーサを挟んで接続さ
    れており、前記絶縁スペーサを挟んだ一方の導電性タン
    クの絶縁スペーサ側端部と他方の導電性タンクに対応す
    る接地メッシュの絶縁スペーサ側端部とが第1の接地線
    で接続され、前記他方の導電性タンクの絶縁スペーサ側
    端部と前記一方の導電性タンクに対応する接地メッシュ
    の絶縁スペーサ側端部とが第2の接地線で接続されてい
    ることを特徴とするガス絶縁母線。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記接地メッシュは少
    なくとも1つの閉回路を備え、前記閉回路は少なくとも
    1箇所の電気的に絶縁された交差部を有することにより
    複数のループを形成していることを特徴とするガス絶縁
    母線。
  3. 【請求項3】内部に絶縁ガスと通電導体を収納した導電
    性タンクと、前記導電性タンクの下側の基礎コンクリー
    ト中に埋設された接地メッシュと、前記導電性タンクと
    前記接地メッシュとの間を電気的に接続する接地線とを
    備えたガス絶縁母線において、 前記接地メッシュは少なくとも1つの閉回路を備え、前
    記閉回路は少なくとも1箇所の電気的に絶縁された交差
    部を有することにより複数のループを形成していること
    を特徴とするガス絶縁母線。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の何れかにおいて、三相電
    力の各相が平行に配置された3つの導電性タンク内の各
    通電導体にそれぞれ供給され、前記平行に配置された3
    つの導電性タンクの両端部同士が短絡板により電気的に
    接続されていることを特徴とするガス絶縁母線。
  5. 【請求項5】電力系統への送電を行うガス絶縁母線と、
    前記電力系統に生じた地絡箇所又は短絡箇所を切り離す
    ための遮断器と、接続変更や点検修理の際に対象となる
    回路を電源から切り離すための断路器とを備えたガス絶
    縁開閉装置において、 前記ガス絶縁母線として請求項1乃至4の何れかに記載
    のガス絶縁母線を備えたことを特徴とするガス絶縁開閉
    装置。
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