JPH1121525A - 電子デバイス用封止フィルム - Google Patents
電子デバイス用封止フィルムInfo
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- JPH1121525A JPH1121525A JP19651097A JP19651097A JPH1121525A JP H1121525 A JPH1121525 A JP H1121525A JP 19651097 A JP19651097 A JP 19651097A JP 19651097 A JP19651097 A JP 19651097A JP H1121525 A JPH1121525 A JP H1121525A
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Abstract
8以下の基材フィルムの少なくとも一面に、エチレン−
酢酸ビニル共重合体を主成分とする熱及び/又は光硬化
性接着剤層を設けたことを特徴とする電子デバイス用封
止フィルム。 【効果】 本発明の電子デバイス用封止フィルムは、電
子デバイス封止時の作業性が良好である上、電子デバイ
スを確実にしかも良好に封止することができる。
Description
子、太陽電池素子(結晶、多結晶、アモルファス等)、
タッチパネル、各種電極(ITO、銅電極、錫電極、半
田電極等)、ICドライバ等の電子デバイスを封止、保
護するために用いられる電子デバイス用封止フィルムに
関する。
上記電子デバイスを封止、保護する場合は、光透過性を
有する基材フィルムと接着剤とを別々に用意し、基材フ
ィルムに接着剤を塗布した後、これを電子デバイスと一
体化することが行われていた。
基材フィルムに対する接着剤の塗布工程を有し、作業性
が劣り、生産性の点で問題があった。
で、電子デバイスに対する封止作業が簡単化され、かつ
電子デバイスに密着よくしかもピンホール等の封止上の
欠陥なく電子デバイスを封止、保護することができる電
子デバイス用封止フィルムを提供することを目的とす
る。
発明は、上記目的を達成するため、下記の電子デバイス
用封止フィルムを提供する。 (1)光線透過率が50%以上、屈折率が1.8以下の
基材フィルムの少なくとも一面に、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体を主成分とする熱及び/又は光硬化性接着剤
層を設けたことを特徴とする電子デバイス用封止フィル
ム。 (2)接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、有
機過酸化物を0.1〜10重量部添加してなる(1)記
載のフィルム。 (3)接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、光
増感剤を0.1〜10重量部添加してなる(1)記載の
フィルム。 (4)接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、光
増感剤を0.1〜10重量部と有機過酸化物を0.1〜
10重量部添加してなる(1)記載のフィルム。 (5)接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、シ
ランカップリング剤を0.01〜5重量部添加してなる
(1)乃至(4)のいずれか1項記載のフィルム。 (6)接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、ア
クリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物
及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つを0.1
〜50重量部添加してなることを特徴とする(1)乃至
(5)のいずれか1項記載のフィルム。 (7)接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、炭
化水素樹脂を1〜200重量部添加してなることを特徴
とする(1)乃至(6)のいずれか1項記載のフィル
ム。 (8)エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有
率が10〜50重量%であることを特徴とする(1)乃
至(7)のいずれか1項記載のフィルム。 (9)接着剤層の表面に平均粗さが50μm以下の凹凸
が形成されていることを特徴とする(1)乃至(8)の
いずれか1項記載のフィルム。
れば、下記の利点を有する。 基材フィルムに硬化性接着剤層を設け一体化すること
ができるため、電子デバイスの封止の際、部材点数が減
り、生産性が向上する。 基材フィルムと一体化が可能なので、打ち抜き作業が
1回で済む。また、打ち抜きカット性が大幅に向上す
る。 液状封止剤と比較し、ピンホール等の封止上の欠陥が
全くない。また、フィルム状でハンドリングも極めて容
易である。 熱ロールラミネーター、真空ラミネーター、真空袋、
熱プレス、加熱オーブン、オートークレーブ等、連続式
あるいはバッチ式の広範囲の封止方法が目的に応じて選
択できる。
ルム状とすることができるので、基材フィルムと容易か
つ高精度で貼り合わせることができ、また本発明で用い
る接着剤は自着性(表面タック)を有するので、電子デ
バイスとの貼り合わせも容易であり、室温〜80℃程度
の比較的低温で貼り合わせが可能である。更に、上記の
ようにこの接着剤は自着性を有するので、貼り合わせ後
にズレや剥離がなく、硬化までに自由にハンドリングが
できる。また、上記接着剤はその硬化後の弾性率が低
く、可撓性に富むため、電子デバイスの保護作用に優れ
たものである。
本発明の電子デバイス用封止フィルムは、光透過性を有
する基材フィルムの一面に、エチレン−酢酸ビニル共重
合体を主成分とする熱及び/又は光によって硬化する硬
化性接着剤層を形成したものである。
率が50%以上、特に70%以上のものが好ましい。光
線透過率が低いと、デバイスとしての効率が低下し、特
に光を取り入れるデバイス、例えば発電、光によるセン
サー、電気伝導度の変化を利用するデバイスなどの効率
が低下するおそれがある。更に、光の利用効率の点から
屈折率が1.8以下、特に1.3〜1.65であること
が好ましい。
kg/cm2以上、特に0.5kg/cm2以上であるも
のが好ましく、ヤング率が小さすぎると少しの力で伸び
縮みが起こり、変形が生じて、封止性が低下するおそれ
がある。
通常1〜1000μmの範囲である。この場合、基材フ
ィルムの光線透過率が50%以上、特に70%以上とな
るように厚みを選定することが好ましい。
チレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系
樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロンMX
D6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォン等の
ケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォ
ン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニトリ
ル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリメチル
メタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリスチレ
ン、ポリビニルクロライド等のほか、ポリテトラフルオ
ロエチレン、テトラフルオロエチレン−フルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン
−エチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、
ポリビニリデンフルオライド、ポリビニルフルオライド
等のフッ素含有樹脂などの有機樹脂を主成分とする有機
フィルムを用いることができる。また、場合によって
は、耐候性を向上させる目的で、これらの樹脂中に紫外
線吸収剤を練り込んだり、あるいは樹脂フィルム表面に
コーティングを施して使用してもよい。特にこの中で、
ポリイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレー
ト、ポリエチレンテレフタレートが、耐熱性や屈曲性の
点で好適に用いられる。
ムに用いられる接着剤層の主成分であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体は、硬化時の反応性、硬化後の可撓性や
耐久性の点から酢酸ビニル含有率が10〜50重量%で
あることが好ましく、更に好ましくは15〜45重量%
である。
酸化物又は光増感剤を用いることができるが、硬化性接
着剤が熱硬化性接着剤である場合には、通常、有機過酸
化物が用いられ、硬化性接着剤が光硬化性接着剤である
場合には、通常、光増感剤が用いられる。
る有機過酸化物としては、70℃以上の温度で分解して
ラジカルを発生するものであればいずれも使用可能であ
るが、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが
好ましく、接着剤の調製条件、製膜温度、硬化(貼り合
わせ)条件、接着剤の貯蔵安定性等を考慮して選択され
る。
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロキシパーオ
キサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3;ジ−t−ブチルパーオキサ
イド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;
ジクミルパーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,
4−ビス−(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,
2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
アセテート;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチ
ルケトンパーオキサイド;t−ブチルハイドロパーオキ
サイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;ヒドロ
キシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオ
キサイド;オクタノイルパーオキサイド;デカノイルパ
ーオキサイド;ラウロイルパーオキサイド;クミルパー
オキシオクトエート;サクシニックアシッドパーオキサ
イド;アセチルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
(2−エチルヘキサノエート);m−トルオイルパーオ
キサイド;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパー
オキシイソブチレート;2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイドなどが挙げられる。
種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ、
その添加量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重
量部に対し0.1〜10重量部で十分である。
光増感剤を添加することができる。光増感剤としてはラ
ジカル光重合開始剤が好適に用いられる。
型開始剤としては、ベンゾフェノン、オルソベンゾイル
安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェ
ニルサルファイド、イソプロピルチオキサントン、ジエ
チルチオキサントン、エチル−4−(ジエチルアミノ)
−ベンゾエート等が用いられる。ラジカル光重合開始剤
のうち分子内開裂型開始剤としては、ベンゾインエーテ
ル、ベンジルジメチルケタールなど、α−ヒドロキシア
ルキルフェノン型として、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニルグリオ
キシレート、ジエトキシアセトフェノンなどが使用でき
る。更に、α−アミノアルキルフェノン型として、2−
メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モ
リフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチル
アミノ−1−(4−モリフォリノフェニル)−ブタノン
−1などが、またアシルフォスフィンオキサイドなどが
用いられる。
も1種を単独で又は2種以上を混合して、前記共重合体
100重量部に対し0.1〜10重量部添加して用いら
れる。
と有機過酸化物とを併用してもよく、これによって光硬
化と共に熱硬化を併用することができる。
してシランカップリング剤を添加することができる。こ
のシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキ
シシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらシランカップリング剤の添加量は、エチレン−酢酸
ビニル共重合体100重量部に対し通常0.01〜5重
量部で十分である。
及び硬化を促進する目的でエポキシ基含有化合物を添加
することができる。エポキシ基含有化合物としては、ト
リグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル;1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;
アクリルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリ
シジルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノ
ールグリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリ
シジルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o
−フタル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリ
レート;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。ま
た、エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリ
ゴマーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを
添加することによっても同様の効果が得られる。これら
エポキシ基含有化合物の添加量はエチレン−酢酸ビニル
共重合体100重量部に対し0.1〜20重量部で十分
で、上記エポキシ基含有化合物の少なくとも1種を単独
で又は混合して添加することができる。
性、機械的強度、耐熱性、耐湿熱性、耐候性など)を更
に向上させる或いは接着剤の硬化を促進する目的で、ア
クリロキシ基、メタクリロキシ基又はアリル基含有化合
物を添加することができる。
クリル酸或いはメタアクリル酸誘導体、例えばそのエス
テルやアミドが最も一般的である。この場合、エステル
残基としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリ
ル、ラウリルのようなアルキル基の他に、シクロヘキシ
ル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2
−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。ま
た、アクリル酸又はメタクリル酸とエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に
用いられる。アミドとしては、アクリルアミドが代表的
である。また、アリル基含有化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物
が、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対し
0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部用
いられる。0.1重量部未満であると耐熱性、機械的強
度向上という改良効果を低下させることがあり、50重
量部を超えると接着剤の調製時の作業性や製膜性を低下
させることがある。
貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差支えない。天
然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が
好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系
樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導
体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、
エステル化、金属塩化したものを用いることができる。
テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネンなどのテル
ペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂を用いるこ
とができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、
コーバル、シェラックを用いても差支えない。一方、合
成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン
系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石
油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合
系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、
クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノー
ル系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール
樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレ
ン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
るが、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対
して1〜200重量部が好ましく、より好ましくは5〜
150重量部である。
い範囲内で、前記以外の接着促進剤、老化防止剤(重合
禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、その他無機
又は有機の充填剤等を添加してもよい。また、無機系、
ハロゲン系、リン系の従来公知の難燃剤を有効量添加す
ることができる。無機系難燃剤としては、水酸化アルミ
ニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、スルフ
ァミン酸グアニジン、リン酸グアニジン、リン酸グアニ
ール尿素、水酸化マグネシウム、ハロゲン系難燃剤とし
ては、塩素化パラフィン、テトラブロモビスフェノール
A、デカブロモジフェニルオキサイド、ヘキサブロモシ
クロドデカン、オクタブロモジフェニルエーテル、1,
2−ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、エチレンビ
ステトラブロモフタルイミド、ペンタブロモベンジルポ
リアクリレート、トリス(2,3−ジブロモプロピル−
1)イソシアヌレート、リン系難燃剤としては、トリフ
ェニルホスフェート、レオフォストリアリルホスフェー
ト、オクチルクレジルジフェニルホスフェート、トリク
レジルホスフェートなどが挙げられる。
添加剤とを均一に混合し、押出機、ロール等で混練した
後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフレーショ
ン等の製膜法により所定の形状に製膜して用いることが
できる。なお、製膜に際してはブロッキング防止、基材
フィルムとの圧着時の脱気を容易にするため、エンボス
加工を施してもよい。エンボス加工の方法としては公知
の手法が採用でき、例えばエンボスロールでの型付け、
離型性を有するエンボスフィルムでの転写法が好適に採
用される。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体と上述
の添加剤とを基材フィルムに何ら影響を及ぼさない溶媒
に均一に溶解させ、溶液タイプの接着剤として用いるこ
ともでき、フィルムの表面に均一に塗布し、仮圧着した
後、加熱して接着硬化させることができる。
剤層の表面(電子デバイスと貼り合わせるべき表面)に
平均粗さ(Ra)が50μm以下、より好ましくは0.
01〜50μm、更に好ましくは0.1〜20μmの凹
凸を形成することが好ましく、これによりデバイスとの
接着面において空気が抜け易く、デバイス表面の複雑な
凹凸を埋めることが可能である。
m、特に5〜500μmとすることが好ましい。1μm
より薄いと封止性が劣り、デバイスの凹凸を埋めきれな
い場合が生じる。一方、1000μmより厚いとデバイ
ス全体の厚みが増し、デバイスの収納、アッセンブリー
等に問題が生じるおそれがあり、更に光線透過に影響を
与えるおそれもある。
過酸化物を使用して熱硬化する場合は、用いる有機過酸
化物の種類に依存するが、70〜170℃、特に70〜
150℃で2〜60分、特に5〜30分とすることが好
ましい。この場合、硬化は好ましくは0.01〜50k
gf/cm2、特に0.1〜20kgf/cm2の加圧下
で行うことが推奨される。
光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用
でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルラン
プ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハ
ロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光
等が挙げられる。照射時間は、ランプの種類、光源の強
さによって一概には決められないが、数十秒〜数十分程
度である。
0〜120℃に加温し、これに紫外線を照射してもよ
い。
ムの製造方法を以下に例示するが、必ずしもこれらの方
法に限定されるものではなく、本発明の目的を達成し得
る方法であればいずれの方法を用いてもよい。
は、前記共重合体に上述した所用の成分を所用量添加
し、また目的を損わない範囲で、前記以外の接着促進
剤、老化防止剤(重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤など)、難燃剤、その他無機又は有機の充填剤等を秤
量し、これらの各構成成分を良溶媒に均一に混合溶解、
分散させる。次に、この溶液を基材フィルム上に、フロ
ーコート法、ロールコート法、グラビアロール法、マイ
ヤバー法、リップダイコート法等によりドライ厚みが1
〜100μmの範囲で膜厚精度が±3μmとなるように
塗工する。この塗工した接着剤層に、シリコーンやフッ
素系の離型剤を処理した離型性フィルムを積層して巻き
取ってもよく、また回路等との積層一体化時の脱気のた
めに接着剤層の表面にエンボス加工を施しながら巻き取
ってもよい。
合わせ法としては、上記接着剤の塗工直後、即ち加熱炉
を封止フィルムが出た直後に電子デバイスを圧着ロール
等で連続的にラミネートしてもよいし、ラミネート後、
更に赤外線ヒーター、誘導加熱、熱ロール等を用いて加
熱を行い、インラインで接着剤層の硬化を行ってもよ
い。また、電子デバイスをインラインで貼り合わせず、
基材フィルムと接着剤との積層体(封止フィルム)を一
旦巻き取り、オフラインで加熱プレス、真空袋、真空ラ
ミネーター等を用いて電子デバイスとの貼り合わせを行
ってもよい。本発明の接着剤は、目的に応じて基材フィ
ルムの片面或いは両面に塗工してもよく、酸等や水蒸気
のバリヤー性などを考慮して同種又は異種の基材フィル
ムと多層に貼り合わせてもよい。
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分としている
ので、加熱時の溶融粘度が5000cps以上であり、
予め所定の厚みに精度良く基材フィルム上に形成させる
ことができるため、信頼性の高い封止フィルムを提供す
ることが可能である。
素子、太陽電池素子(結晶、多結晶、アモルファス
等)、タッチパネル、各種電極(ITO、銅電極、錫電
極、半田電極等)、ICドライバ等の封止、保護に好適
に用いられるが、適用される電子デバイス用はこれに限
られるものではない。
は、電子デバイス封止時の作業性が良好である上、電子
デバイスを確実にしかも良好に封止することができる。
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
A,Bの各成分を秤量し、これを40℃のトルエン中で
それぞれ均一に混合溶解し、溶質濃度20%のトルエン
溶液を調製した。この溶液を、50μmの厚みのテトラ
フルオロエチレン−エチレン共重合体フィルム上にリバ
ースロールコーターを用いて塗布し、ドライ厚みで20
±1μmの膜厚精度の接着剤層を有する積層体を作製し
た。
厚のアモルファスシリコンをスパッタリングして形成さ
せた模擬デバイスとを、配合Aについては150℃に設
定した熱ロールラミネーターを用い、配合Bについては
100℃に設定した熱ロールラミネーターで脱気圧着
し、冷却前に4kW照射装置により波長365nmの紫
外線を1分間照射し、硬化一体化して、電子デバイス用
封止フィルムを得た。これに対し、比較例として、エピ
コート828(油化シェルエポキシ社製)100重量部
に対し、グリシジルメタクリレート10重量部、ジシア
ンジアミド0.5重量部を添加し、均一に混合した接着
剤層を前記模擬デバイス上に膜厚20μmになるように
塗布し、150℃のオーブン中で15分間加熱し、一体
化した。これらフィルムの各信頼性試験を実施した。そ
の結果を表2に示す。
性(100℃×1000時間)、湿熱耐久性(60℃、
90%RH×1000時間)、冷熱サイクル耐久試験
(−30℃×6時間→70℃×6時間の50サイクル)
の3種類について実施した。判定基準としては、試験終
了後、接着剥離や反り、ズレ、ピンホール等の外観変化
の有無を目視により観察し、何らかの異常が認められた
場合は×、異常が全くない場合は○と判定した。
Claims (9)
- 【請求項1】 光線透過率が50%以上、屈折率が1.
8以下の基材フィルムの少なくとも一面に、エチレン−
酢酸ビニル共重合体を主成分とする熱及び/又は光硬化
性接着剤層を設けたことを特徴とする電子デバイス用封
止フィルム。 - 【請求項2】 接着剤が、上記共重合体100重量部に
対し、有機過酸化物を0.1〜10重量部添加してなる
請求項1記載のフィルム。 - 【請求項3】 接着剤が、上記共重合体100重量部に
対し、光増感剤を0.1〜10重量部添加してなる請求
項1記載のフィルム。 - 【請求項4】 接着剤が、上記共重合体100重量部に
対し、光増感剤を0.1〜10重量部と有機過酸化物を
0.1〜10重量部添加してなる請求項1記載のフィル
ム。 - 【請求項5】 接着剤が、上記共重合体100重量部に
対し、シランカップリング剤を0.01〜5重量部添加
してなる請求項1乃至4のいずれか1項記載のフィル
ム。 - 【請求項6】 接着剤が、上記共重合体100重量部に
対し、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含
有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つ
を0.1〜50重量部添加してなることを特徴とする請
求項1乃至5のいずれか1項記載のフィルム。 - 【請求項7】 接着剤が、上記共重合体100重量部に
対し、炭化水素樹脂を1〜200重量部添加してなるこ
とを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のフ
ィルム。 - 【請求項8】 エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビ
ニル含有率が10〜50重量%であることを特徴とする
請求項1乃至7のいずれか1項記載のフィルム。 - 【請求項9】 接着剤層の表面に平均粗さが50μm以
下の凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1乃
至8のいずれか1項記載のフィルム。
Priority Applications (1)
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