JPH11215189A - ネットワークシステム並びに情報伝送方法及び装置 - Google Patents

ネットワークシステム並びに情報伝送方法及び装置

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JPH11215189A
JPH11215189A JP10013002A JP1300298A JPH11215189A JP H11215189 A JPH11215189 A JP H11215189A JP 10013002 A JP10013002 A JP 10013002A JP 1300298 A JP1300298 A JP 1300298A JP H11215189 A JPH11215189 A JP H11215189A
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time
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JP10013002A
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English (en)
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Hideki Hara
英樹 原
Akihiko Kimura
明彦 木村
Hiroshi Kawashima
浩 川島
Masashi Endo
政士 遠藤
Shinji Hayashi
伸二 林
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 等時性(isochronous )を必要とするデータ
を効率的に確実に転送する。 【解決手段】 ネットワークシステムは、共通の絶対時
間をそれぞれ有する複数のノードがリング型に接続され
てなるリング型ネットワークシステムであって、等時性
を必要とするデータのパケットがノードAからノードF
までノード毎に転送される際に、ノードA以外のノード
がパケットの発行を抑制することにより、ノードAから
発行されたパケットを優先的に転送する優先期間を、一
定時間にわたって周期的に確保するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リング型に接続さ
れたノードからなるネットワークに情報信号を伝送する
ネットワークシステム並びに情報伝送方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】オフィス、工場、倉庫、大学キャンパス
等の限定された広がりを持った地域において、コンピュ
ータに関わりをもつ装置の間でデータや画像を相互に通
信するには、ローカルエリアネットワーク(Lacal Area
Network;LAN)が用いられる。具体的な接続装置例とし
ては、コンピュータ、プリンタ、端末機器、ハードディ
スク、監視/制御機器等がある。これらの接続装置を論
理的には以下ではノード(node)という。LANの適用
例としては、電子メール、遠隔データベース及びグラフ
ィック処理システム等がある。このLANの物理的な網
配線形態(ネットワークトポロジー)としては、バス
型、スター型、リング型がある。
【0003】リングトポロジー(ring topology )と
は、一般的にはネットワーク接続での形態・形状のこと
であり、各ノード間の信号をリング(ring: 輪)状につ
なげた場合を言う。上述のように、ノードとは、ネット
ワーク上での送受信ステーション、すなわち、コンピュ
ータ端末やそれに準ずる装置である。
【0004】リングトポロジーの具体例として、簡単な
例を図39に示す。ここで、もし、ノードAとノードC
で通信等による信号、または、パケットデータのやり取
りがある場合、ノードAから発信された信号、または、
パケットデータは、ノードBを経由してノードCに、そ
して、ノードCから発信された信号、または、パケット
データは、ノードDを経由してノードAで受信されるこ
とになる。
【0005】各ノードには入力と出力があり、入力から
入った信号、または、パケットデータはノード内で処理
されてから出力されたり、処理されずにそのまま出力さ
れたりする。ネットワークにおけるこの形態(トポロジ
ー)の例としては、標準規格の『Token Ring/IEEE 802.
5』や『Fibre Channel』、『Scalable Coherent Interf
ace /IEEE 1596-1992』などがある。
【0006】次に等時性(Isochronous)に関して説明
する。
【0007】等時性とは、図40中の(A)〜(C)及
び図41中の(A)〜(C)に示すように、ある一定時
間内にある一定量のデータ転送が行なわれ、その転送が
定期的(周期的)に確実に完了されるとき、等時性(Is
ochronous )があると言う。
【0008】すなわち、図40中の(A)においては、
平均的にデータが転送されている。図40中の(B)に
おいては、例えば、バス占有権やバンド幅などのリソー
スが優先的に(容易に)すぐ確保でき、極めて短い時間
でデータ転送ができている。図40中の(C)において
は、上記リソースを占有してデータ転送をする期間が途
切れている。このデータ転送中における期間の途切れの
理由としては、例えば、データ転送元でデータを準備し
きれなかった場合、データ転送先でデータを取り込み切
れなかった場、上記リソースの取り合いになって、時々
しか占有できなかった場合 などが考えられる。
【0009】一方、図41中の(A)においては、一定
時間T内に一定量Dのデータ転送が完了している。図4
1中の(A)では、一定時間内に一定量のデータ転送ぎ
りぎり間に合っている。すなわち、図41中の(A)に
あっては、定められた時間内の全体を通してデータ転送
が続いたとしても、等時性(Isochronous )が保たれて
いる。
【0010】さらに、図41中の(B)においては、上
記リソースを占有し、データ転送を開始してから転送の
バンド幅が 次第に拡大している。図41中の(C)に
おいては、上記リソースを占有し、データ転送を開始し
てから、転送のバンド幅が大きくなったり、小さくなっ
たり、一連のデータ転送中に動的に変化している。
【0011】このように、ある一定時間内に一定量のデ
ータを確実に転送できるとき、等時性(Isochronous)
が保証されている、または、確保されている、と言う。
この一定時間とは、図40中の(A)〜(C)及び図4
1中の(A)〜(C)における周期T(秒)に対応して
いる。
【0012】ここで、一定時間(T)内に送りたいデー
タ量をD(バイト)とすると、Dは時間t(秒)に関す
る積分であらわされる。すなわち、次の式のようにな
る。
【0013】
【数1】
【0014】続いて、リングトポロジーにおける各ノー
ド間でデータのやりとり、すなわち通信が行われるとき
のパケットの流れ方を説明する。
【0015】まず、図39に示したリングトポロジーに
おけるノード内の概念的なブロック図を以下の図42に
示す。
【0016】ノード101の入力部からノード101に
入力したパケット111は、パケット判定用記憶領域部
105に記憶される。そして、このパケット記憶判定領
域部105にて自ノード101に対するパケットであれ
ば入力パケット用記憶領域部103に送られて記憶さ
れ、自ノード101に対するパケット出なければMUX
(multiplex;多重化)部106で多重化されて出力部か
ら外部に出力される。図42中には、この出力部からネ
ットワークに送出されたパケット112が示されてい
る。
【0017】入力パケット用記憶領域部103は入力さ
れたパケットを一時的に記憶する。ノード処理部102
は、他の処理系とのインターフェースを行っている。こ
のノード処理部102は、入力パケット用記憶領域部1
03に記憶されたパケットを読み出して所定の処理を行
い、処理に応じて出力パケット用記憶領域部104に書
き込む。
【0018】出力パケット用記憶領域部104は書き込
まれたパケットを一時的に記憶する。この出力パケット
用記憶領域部104に記憶されたパケットは、MUX部
106にて多重化され、出力部を介してノード101か
ら外部のネットワークに送出される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の手法
のように、パケットのやり取りを各ノードそれぞれがパ
ケット発行を必要としたときに、そのパケットを自由
に、換言すると無秩序に発行することによって、次に述
べるような問題が生じる。
【0020】図43に示すように、ノードの101入力
部から入って来たパケット111の一部であるヘッダ部
がパケット判定用記憶領域105部に入ってパケットの
振り分け判断が行われる前に、出力パケット用記憶領域
部104からパケット112が送出され始めているとい
う状態になっている。
【0021】そして、図44に示すように、ひとたびパ
ケット112が送出され始めると、MUX部106で
は、そのパケット112を出力部を通してノード101
の外部に送り出されなければならないので、入力部から
入って来たパケット111は、そのパケット全体が一旦
パケット判定用記憶領域部105に蓄積されることにな
る。
【0022】したがって、パケット判定用記憶領域部1
05の大きさとしては、最低でも、そのリング型ネット
ワーク上でやり取りされる最大パケットサイズが必要と
なるのである。
【0023】このように従来の手法では、ノード101
の入力部から入力されるパケットを、パケット判定用記
憶領域部105に一旦蓄積してからMUX部106を介
して出力していた。このために、ノード101内にパケ
ットが留まることになり、パケットがノードに入力して
から出力するまでに時間差を要していた。
【0024】もし、パケット111がノード101の入
力部からパケット判定用記憶領域部105に入って来る
時にパケット112が存在しなければ、パケット111
は、そのヘッダ部がパケット判定用記憶領域部105に
入ってきてすぐに判定され、MUX部106を経由して
ノード外に出力されることになる。
【0025】パケット111のヘッダ部のみがパケット
判定用記憶領域部105に入ってからすぐにMUX部に
送り出されるのと、パケット全体が同記憶領域部105
に入ってしまってからMUX部105に送り出されるの
とでは、前者の場合がパケットが最速でそのノードを通
過するのに対して、後者の場合はノード内にパケットが
留まることになり、その時間差は大きい。
【0026】例えば、リングトポロジーによるリング型
ネットワークの構成が可能なSCI(Scalable Coheren
tInterface/IEEE 1596)では、データを含んだパケット
において、ヘッダ部のパケット発行先のノードID(タ
ーゲットID)部分1に対して、その他の部分は最大で
39に、最小でも15になり、ヘッダ部をみてすぐに判
断し、そのパケットを先に送り出せるのと送り出せない
のとでは非常に大きな時間差が生じる。
【0027】一方、従来のリングトポロジーにおけるノ
ードでは、絶対時刻を表したグローバルタイマを備えて
いなかったり、備えていたとしても本発明のような用途
には使用されていない。また、各ノードが一定期間に渡
り、リング型ネットワークのバンド幅、すなわち帯域を
優先的に使用できるような機構も設けられていないの
で、等時性(Isochronous )の保証は極めて困難であっ
た。さらに、従来では、本発明に見られる伝送経路にお
ける各ノード間のパケット到達時間の差を考慮に入れて
いる手法、装置等はない。
【0028】このような関連において、従来のリングト
ポロジーにおいては、ノードにおいて時間差を生じるた
めに、帯域を確保してネットワーク上の等時性を保証す
ることは困難であった。
【0029】本発明は、上述の実情に鑑みてなされるも
のであって、リングトポロジー上において等時性を実現
することにより、効率の良いデータ転送を実現するよう
な情報伝送装置及び方法並びにシステムを提供すること
を目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係るネットワークシステムは、他のノー
ドに宛てて情報信号のパケットを発行し、当該ノードが
接続するノードの一つから情報信号のパケットを与えら
れ、上記情報信号のパケットの宛先に応じて当該ノード
が接続するノードの一つに転送し、自己宛の情報信号の
パケットを受け取る複数のノードをリング型に接続して
なるネットワークシステムにおいて、各ノードは、それ
ぞれ共通の絶対時間をそれぞれ有し、情報信号のパケッ
トを発行するパケット発行ノードからの情報信号のパケ
ットを優先的に転送する優先期間を上記絶対時間に基づ
いて設けるものである。
【0031】また、本発明に係る情報伝送方法は、共通
の絶対時間をそれぞれ有する複数のノードをリング型に
接続してなるリング型ネットワークを用いる情報伝送方
法において、上記複数のノードの内の一つノードである
パケット発行ノードが、上記複数のノードの内の他のノ
ードであるパケット宛先ノードに宛てて情報信号のパケ
ットを発行するパケット発行工程と、上記パケット発行
工程にて発行された情報信号のパケットを、上記パケッ
ト発行工程にて発行された情報信号のパケットを優先的
に転送する優先期間に、上記リング型ネットワークを介
して上記パケット発行ノードから上記パケット宛先ノー
ドまでノード毎に転送するパケット転送工程と、上記パ
ケット転送工程にて転送された情報信号のパケットを上
記宛先パケットが受け取るパケット受け取り工程とを有
するものである。
【0032】さらに、本発明に係る情報伝送装置は、複
数個のノードがリング型に接続されてなるリング型ネッ
トワークのノードに用いられる情報伝送装置であって、
上記リング型ネットワークに共通の絶対時間を計時する
計時手段と、他のノードに宛てて情報信号を発行するパ
ケット発行手段と、当該ノードが接続するノードの一つ
から情報信号のパケットを与えられ、情報信号のパケッ
トを発行したパケット発行ノードから発行された情報信
号を優先的に転送する優先期間に、上記情報信号のパケ
ットの宛先に応じて当該ノードが接続するノードの一つ
に転送するパケット転送手段と、自己宛の情報信号のパ
ケットを受け取るパケット受け取り手段とを有する。
【0033】そして、本発明に係るネットワークシステ
ムは、他のノードに宛てて情報信号のパケットを発行
し、接続するノードから情報信号のパケットを与えら
れ、上記情報信号のパケットの宛先に応じて接続するノ
ードに転送し、自己宛の情報信号のパケットを受け取る
複数のノードをリング型に接続してなるネットワークシ
ステムにおいて、各ノードは、共通の絶対時間をそれぞ
れ有し、上記複数のノードの内の一つのノードであるパ
ケット発行ノードが、上記複数のノードの内の他のノー
ドであるパケット宛先ノードに宛てて、絶対情報を書き
込んだ情報信号のパケットを発行し、当該ノードが接続
するノードの一つから情報信号のパケットを与えられる
と上記情報信号のパケットに書き込まれた絶対時間と自
己の有する絶対時間との差を取ることにより上記ノード
からの遅延時間を検出し、情報信号のパケットに自己の
有する絶対時間を書き込んで更新してを宛先ノードに応
じて当該ノードに接続するノードの一つに転送するもの
である。
【0034】さらにまた、本発明に係る情報伝送方法
は、共通の絶対時間をそれぞれ有する複数のノードをリ
ング型に接続してなるリング型ネットワークを用いる情
報伝送方法において、上記複数のノードの内の一つのノ
ードであるパケット発行ノードが、上記複数のノードの
内の他のノードであるパケット宛先ノードに宛てて、絶
対情報を書き込んだ情報信号のパケットを発行するパケ
ット発行工程と、上記パケット発行工程にて発行された
情報信号のパケットを、当該ノードが接続するノードの
一つから与えられ、上記情報信号のパケットに書き込ま
れた絶対時間と自己の有する絶対時間との差を取ること
により、上記ノードからの遅延時間を検出する遅延時間
検出工程と、上記遅延時間検出工程からの情報信号のパ
ケットに自己の有する絶対時間を書き込んで更新する絶
対時間更新工程と、上記絶対時間更新工程からの情報信
号のパケットをその宛先ノードに応じて当該ノードに接
続するノードの一つに転送するパケット転送工程と、上
記絶対時間更新工程からの情報信号のパケットの宛先ノ
ードが自己の場合には、当該情報信号のパケットを受け
取るパケット受け取り工程とを有するものである。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るネットワーク
システム並びに情報伝送方法及び装置について、図面を
参照して詳細に説明する。
【0036】本発明の第1の実施の形態は、共通の絶対
時間をそれぞれ有する複数のノードがリング型に接続さ
れたリングトポロジーのネットワークにおいて、単一の
ノードだけに情報信号のパケットを発行する優先期間で
ある時間帯を与え、その時間帯には他のノードは自身の
パケット発行を抑制するものである。
【0037】ここでのパケット発行が最優先される時間
帯は、各ノード内の絶対時間を有する計時手段であるグ
ローバルタイマを参照することにより設定・実行するこ
とができる。優先的にパケットの発行が可能となるノー
ドは等時性の必要なデータ転送を行う予定のノードであ
る。
【0038】ここで、等時性(Isochronous )とは、あ
る一定時間内にある一定量のデータ転送が行われ、その
転送が定期的(周期的)に確実に完了されることをい
う。
【0039】情報伝送方法の具体例として、図1に示す
ようなノード構成を例に取って説明する。
【0040】図1では、ノードA,ノードB,ノード
C,ノードD,ノードE,ノードF,ノードG,ノード
Hの8個のノードからなるリングトポロジーのリング型
ネットワークが構成されている。
【0041】今、各ノードA〜Hでは、等時性を必要と
しないデータ転送が随時行なわれており、ノードAのみ
がノードFに対して等時性を必要とするデータ転送を行
なおうとしている場合を考える。
【0042】この場合に、転送元であるノードAの発行
するパケットが、その転送経路中で余計な時間を費やす
ことなく最短時間で転送先であるノードFに到達するこ
とを確保するために、図2に示す具体例のようにノード
Aだけが優先的にパケット発行できる時間帯を周期的に
設けることによって、等時性を必要とするデータ転送を
可能にする。なお、この時間帯の設定は、単位時間Tに
ついて周期的となっている。以下でも同様である。
【0043】ここで、単位時間Tは、等時性を保つため
の周期的な期間を示しており、等時性とは単位時間Tご
とに毎回必ずある決まった一定量のデータを転送しなけ
ればならないということである。すなわち、ここでは、
等時性を必要とするノードAからノードFへのデータ転
送が単位時間Tごとに保証されなければならないという
ことである。
【0044】図2中の網掛けで示した時間tの部分が、
等時性を必要とするデータ転送のためにノードAが優先
的にパケットの発行を行なう時間帯であり、この時間帯
には、他のノードはパケットの発行を抑制して、発行を
行なわない時間帯である。
【0045】ノードAが優先してパケット発行可能な時
間帯は、単位時間T当たりに転送したいデータ量によっ
て変わってくる。データ量が多いとその時間帯は長く必
要となり、データ量が少ないとその時間帯は短くてす
む。もちろん、等時性を必要とするデータ転送が不要な
場合は、この時間帯も不要となる。また、この時間帯は
周期的な単位時間T内で、その一定時間を定めればよ
く、連続的な時間帯ではなくても、不連続な時間帯とし
て設定しても同じである。ただし、単位時間T内のノー
ドAが優先してパケット発行を行なえる図2中の網掛け
部分以外の部分の時間帯は、すべてのノードが自由にパ
ケット発行を行なうことのできる時間帯である。ここの
例では、ノードA〜Hが等時性を必要としないデータの
転送を行なう時間として定義される。
【0046】時間帯の設定の他の具体例として、図3に
示す例においては、ノードAだけが優先してパケットを
発行可能な時間帯は、図2に示した連続な時間帯tに比
して、時間帯t1,時間帯t2,時間帯t3からなる不
連続な3個の時間帯に分かれている。
【0047】この場合に、時間帯t1,時間帯t2,時
間帯t3の合計時間は、上記図2に示した連続的な時間
帯tの時間と同じでなければならない。すなわち、関係
式t1+t2+t3=tを満たす必要がある。
【0048】これまでの説明においては、等時性を必要
とするデータ転送がノードAからノードFに対してのみ
であったが、このデータ転送が複数の組合わせについて
ある具体例について説明する。
【0049】この場合には、上記の場合と同様に等時性
を必要とするデータ転送を行なうノードごとにパケット
発行可能な時間帯を設ける。その様子を図4〜6に示
す。
【0050】すなわち、図4では、ノードAからノード
B,ノードC,ノードD,ノードE,ノードF,ノード
G,ノードHまでの8個のノードからリングトポロジー
のリング型ネットワークが構成されている。
【0051】今、各ノードA〜Hでは、等時性を必要と
しないデータ転送が随時行なわれいるが、ノードAがノ
ードGに対して、ノードHがノードCに対して、それぞ
れ等時性を必要とするデータ転送を行なう場合を考え
る。
【0052】この場合に、転送元であるノードA、およ
び、ノードHの発行するパケットが、その転送中で余計
な時間を費やすことなく最短時間で転送先であるノード
G、および、ノードCにそれぞれ到達することを確保す
るために、図5に示すようなノードA、および、ノード
Hのそれぞれが優先的にパケット発行可能な時間帯を周
期的に設けることによって、等時性を必要とするデータ
転送を可能にする。
【0053】図5中の濃く網掛けした部分が、等時性を
必要とするデータ転送のためにノードAが優先的にパケ
ットの発行を行なう時間帯であり、この時間帯には、他
のノードB〜Hはパケットの発行を抑制して、発行を行
なわない時間帯となる。
【0054】同様に薄く網掛けした部分が、ノードHが
優先的にパケットの発行を行なう時間帯であり、他のノ
ードA〜Gはパケットの発行を抑制して、発行を行なわ
ない時間帯となる。
【0055】網掛け以外の部分の時間帯は、すべてのノ
ードが自由にパケット発行を行なう。すなわち、等時性
を必要としないデータ転送を行なうことのできる時間帯
である。
【0056】この例では、ノードAとHのみが優先的な
パケット発行可能な時間帯を割り当てられているが、さ
らに複数のノードに対して割り当てることも可能であ
る。
【0057】ここでの例を図6において、さらに具体的
に時間軸を使って説明する。すなわち、図6中において
は、単位時間Tについて、時間t=1000〜1100
の期間が第1周期、時間t=1100〜1200の期間
が第2周期、時間t=1200〜1300の期間が第3
周期である。
【0058】上記第1周期においては、時間t=103
0〜1045の期間がノードAだけが優先してパケット
発行可能な時間帯であり、時間t=1065〜1075
の期間がノードHだけがパケット発行可能な時間帯であ
る。
【0059】上記第2周期においては、時間t=113
0〜1145の期間がノードAだけが優先してパケット
発行可能な時間帯であり、時間t=1165〜1275
の期間がノードHだけがパケット発行可能な時間帯であ
る。
【0060】上記第3周期においては、時間t=121
0〜1245の期間がノードAだけが優先してパケット
発行可能な時間帯であり、時間t=1265〜1275
の期間がノードHだけがパケット発行可能な時間帯であ
る。
【0061】そして、第1周期、第2周期、第3周期に
おける網掛けがない時間は全てのノードがパケットを発
行可能な時間である。
【0062】以下では、上述のようにノードA、およ
び、ノードHを優先する時間帯を設定した場合のデータ
の転送について、時間を追って説明する。ここでは、第
6図中の第1の周期である単位時間T内の時間t=10
00〜1100での各ノードの挙動を説明する。
【0063】図6に示した時間軸における、時間t=1
000〜1030の期間は、図7に示すように、どのノ
ードに対しても、優先的なパケット発行の時間帯として
割り当てられていないので、すべてのノードが自由にデ
ータ転送を行なう時間帯である。
【0064】この時間帯には、ノードA〜Hのすべてが
等時性を必要としないデータ転送を行い、その時の状況
に応じて自ノードからのパケット発行を行ったり、他ノ
ードからのパケットを通過させたりする。ここで転動が
行われるデータは、等時性を必要としないデータであ
る。
【0065】図6に示した時間軸における、時間t=1
030〜1045の期間は、図8に示すように、ノード
Aが優先的にパケット発行を行なうことのできる時間帯
であり、ノードAは等時性を必要とするデータの転送を
行なう。
【0066】その他のノードB〜Hはパケット発行を抑
制し、ノードAの発行したパケットを先へと送り出すた
めに中継をするだけである。すなわち、ノードAだけが
等時性を必要とするデータ転送を行い、その他のノード
B〜Hはそのデータを中継するだけである。
【0067】図中の周回する矢印の根元に対応する網掛
けをされたノードAはパケットを発行したノードを、周
回する矢印の先端に対応する網掛けをされたノードGは
パケットの位置を示している。以下でも同様である。
【0068】図6に示した時間軸における、時間t=1
045〜1065の期間は、図9に示すように、どのノ
ードに対しても、優先的なパケット発行の時間帯として
割り当てられていないので、すべてのノードが自由にデ
ータ転送を行なう時間帯である。
【0069】この時間帯に転送が行なわれるデータは、
等時性を必要としないデータである。すなわち、ノード
A〜Hのすべてが等時性を必要としないデータ転送を行
い、その時の状況に応じて自ノードからのパケット発行
を行ったり、他ノードのパケットを通過させたりする。
【0070】図6に示した時間軸における、時間t=1
065〜1075の期間は、図10に示すように、ノー
ドHが優先的にパケット発行を行なうことのできる時間
帯であり。
【0071】この時間帯には、ノードHは等時性を必要
とするデータの転送を行なう。その他のノードA〜Gは
パケット発行を抑制し、ノードHの発行したパケットを
先へと送り出すために中継をするだけである。
【0072】図6に示した時間軸における、時間t=1
075〜1100の期間は、図11に示すように、どの
ノードに対しても優先的なパケット発行の時間帯として
割り当てられていないので、すべてのノードが自由にデ
ータ転送を行なう時間帯である。
【0073】この時間帯に転送が行なわれるデータは、
等時性を必要としないデータである。すなわち、ノード
A〜Hのすべてが等時性を必要としないデータ転送を行
い、その時の状況に応じて自ノードからのパケット発行
を行ったり、他ノードのパケットを通過させたりする。
【0074】ここで、図6に示した時間軸においては、
時間周期Tについて周期的であるので、第2の周期であ
る時間t=1100〜1200、および、第3の周期で
ある時間t=1200〜1300での各ノードの挙動
は、時間t=1100〜1130、および、時間t=1
200〜1230におけるデータ転送の様子は図7と、
時間t=1130〜1145、および、時間t=123
0〜1245におけるデータ転送の様子は図8と、時間
t=1145〜1165、および、時間t=1245〜
1265におけるデータ転送の様子は図9と、時間t=
1165〜1175、および、時間t=1265〜12
75におけるデータ転送の様子は図10と、時間t=1
175〜1200、および、時間t=1275〜130
0におけるデータ転送の様子は図11とそれぞれ全く同
じである。
【0075】続いて、情報伝送装置について説明する。
この情報伝送装置は、複数個のノードがリング型に接続
されてなるリングトポロジーのネットワークのノードに
用いられるものである。
【0076】情報伝送装置は、図12に示すように、ネ
ットワークのノードとして利用され、入力されるパケッ
トが自ノード1あてであるか否かを判定するためのパケ
ット判定用記憶領域部5と、他の処理系とインターフェ
ースを行うと共にパケットに対して処理を行うノード処
理部2と、このノード処理部2について入力するパケッ
ト及び出力するパケットをそれぞれ一時的に記憶する入
力パケット用記憶領域部3及び出力パケット用記憶領域
部4と、上記パケット判定用記憶領域部5及び上記出力
パケット用記憶領域部4からのパケットについて多重化
を行って出力するMUX部6とを有している。
【0077】ノード1である情報伝送装置に入力するパ
ケット11は、ノード1の入力部からパケット判定用記
憶領域部5に送られる。パケット判定用記憶領域部5
は、入力部からノード1に入ってきたパケットを一時的
に蓄積しておき、自身のノード(自ノード)1へのパケ
ットなのか否かを判断する。
【0078】パケット判定用記憶領域部5にて自ノード
1に対するパケットであると判定されると、当該パケッ
トは入力パケット用記憶領域部3へと導かれる。一方、
自ノード1に対するものでなければ、さらにリング型ネ
ットワークを介して先のノードへと転送するために、マ
ルチプレクス(multiplex; MUX)部6でマルチプレクス
(multiplex )、すなわち多重化又はセレクトされた後
に出力部から外部に出て行く。
【0079】パケット判定用記憶領域部5では、入力さ
れたパケットのヘッダ部の中に組み込まれているパケッ
ト発行先の識別子であるターゲットIDをみることによ
り、自ノードへのパケットなのか、他ノードへのパケッ
トなのかを即座に判断する。
【0080】したがって、入力パケットのヘッダ部がパ
ケット判定用記憶領域部105に入って来た時点で、当
該パケットが自ノード宛か他ノード宛かを判定すること
ができ、すぐに、入力パケット用記憶領域部3、あるい
は、MUX部6へバイパスされる。
【0081】ここで、パケットのデータ構造の一般的な
例は、図13に示すように、パケットのステータスや制
御情報などを持つパケットの種類を示す部分23、発行
元であるノードの識別子である発行元ノードID24、
発行先対象となるノードの識別子である発行先ノードI
D25、および、データそのものであるデータ部分21
から構成される。発行先ノードID125はターゲット
IDと、発行元ID124はソースIDと称される。
【0082】上述のように、パケットが入力パケット用
記憶領域部3へ導かれるべきか、あるいは、MUX部6
へ導かれるべきかのパケットの振り分けは、できるだけ
短時間で行なわれるしくみになっている。
【0083】入力パケット用記憶領域部3は、自ノード
1に対するパケットを自ノード1の中心的な処理部であ
るノード処理部102に送り込むために用いられる一時
記憶領域である。
【0084】ノード処理部2は、入力パケット用記憶領
域部3の先にあり、ノード1を包括するリング型ネット
ワークと他の処理系とをインタフェースする部分であ
る。ノード処理部2における処理としては、例えば、バ
ス幅やバスの信号レベル、バスプロトコル(規約)とい
ったバスの変換等があげられる。
【0085】また、ノード処理部2は、遅延時間検出回
路8及び絶対時間更新回路9を有している。これら遅延
時間検出回路8及び絶対時間更新回路9については後に
説明する。
【0086】出力パケット用記憶領域部4は、他の処理
系からバス変換等が行われ、ノード処理部2を経由して
送られてきたパケットを出力の前段で一時的に蓄積する
ための部分である。この出力パケット用記憶領域部4
は、入力パケット用記憶領域部3が自ノード入力用の一
時的な記憶領域であるのに対して、自ノード出力用の一
時的な記憶領域である。
【0087】パケット判定用記憶領域部5、入力パケッ
ト用記憶領域部3、出力パケット用記憶領域部4の具体
例としては、FIFO(First In First Out)メモリや
キュー(Queue:待ち行列)などがあげられる。
【0088】通常のネットワークシステムとしては、そ
の上を流れるパケットをできる限り罪や化に通過させる
ことが要求される。このため、リング型のネットワーク
においては、それぞれのノードに到着したパケットを早
期に解析し、自ノード1宛のパケットでないことを確認
すると、即座に下流ノードに送出するように機構してい
る。
【0089】また、パケット判定用記憶領域部5、入力
パケット用記憶領域部3、出力パケット記憶領域4部の
大きさは、最低でも、そのリング型ネットワーク上でや
り取りされる最大パケットサイズを必要とする。
【0090】情報伝送装置は、共通の絶対時間を保持す
るグローバルタイマ7を有している。ノード1である情
報伝送装置は、グローバルタイマからの絶対時間に基づ
いて、パケットを優先的に転送するために自らはパケッ
トを発行しない優先期間である時間帯を設定する。
【0091】続いて、情報伝送方法の一連の工程を、図
14に示すフローチャートを参照して説明する。
【0092】この伝送方法は、共通の絶対時間をそれぞ
れ有する複数のノードをリング型に接続するリングトポ
ロジーのネットワークを用いるものである。
【0093】最初のステップS11においては、上記複
数のノードの内の一つノードであるパケット発行ノード
が、上記複数のノードの内の他のノードであるパケット
宛先ノードに宛てて情報信号のパケットを発行する。そ
して、次のステップS12に進む。
【0094】ステップS12においてはステップS11
にて発行された情報信号のパケットを、ステップS11
にて発行された情報信号のパケットを優先的に転送する
優先期間に、上記リング型ネットワークを介して上記パ
ケット発行ノードから上記パケット宛先ノードまでノー
ド毎に転送する。そして、ステップS13に進む。
【0095】ステップS13においては、ステップS1
2にて転送された情報信号のパケットを上記宛先パケッ
トが受け取るパケット受け取り、情報伝送方法の一連の
工程を終了する。
【0096】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。
【0097】この第2の実施の形態は、絶対時刻に基づ
いて、等時性を必要とするデータ転送を行なうノードに
割り当てる優先的なパケット発行可能な時間帯に対し
て、パケットの伝達時間を考慮に入れて、各ノードが絶
対時間のいつからいつまでパケット発行を抑制すればよ
いのかを表わす時間帯を設定するものである。
【0098】具体例として、図15に示すようなノード
構成例を考える。ここで、パラメータTdはリング型ネ
ットワーク上における各ノード間の伝達遅延、すなわ
ち、媒体遅延を示している。
【0099】すなわち、等時性を必要とするノードHか
らノードCまでデータ転送が行われ、また、等時性を必
要とするノードAからノードGまでデータ転送が行われ
ている。
【0100】図15の例におけるノードAとノードB間
に表わされているTd=3は、ノードAからノードBま
でにパケットが届くのにかかる時間を示している。物理
的にノード間の距離が大きく、その間を接続するケーブ
ル等が長いほど、この時間の値は大きくなり、ノード間
接続のケーブル等が短いほど、その値は小さくなる。同
様Tdは、ノードBC間、ノードCD間、ノードDE
間、ノードEF間、ノードFG間、ノードGH間,ノー
ドHA間の各伝達遅延を表わしている。
【0101】ノードAの優先的なパケット発行時間t=
1030〜1045の期間の様子を図16、および、図
17に示す。ここでは、等時性を必要とするノードAか
らノードGにデータ転送をする。
【0102】まず、図16においては、ノードAは、時
間t=1030から時間t=1045までの間、等時性
を必要とするデータ転送を行なうが、ここで、ノードA
が時間t=1030からパケット発行を開始するとき、
伝達遅延を考慮すると、その他のノードはその遅延を考
慮した時間t=1030よりも早い時間に自身のパケッ
ト発行を抑制しなくてはならない。
【0103】例えば、ノードHが時間t=1028でパ
ケット発行を行なってしまうと、ノードHからノードA
への伝達遅延はTd=4であるから、時間t=1032
の時点でノードAに到達してしまい、時間t=1030
〜1045の優先的パケット発行期間内に入ってしま
う。
【0104】その結果、ノードHのパケットの発行が、
ノードAのパケット発行を阻害する可能性が出てくる。
このような状況では、等時性を維持することができなく
なる。したがって、ノードHは、伝送遅延を考慮して、
時間t=1026(1030−4)の時点で自身のパケ
ット発行を抑制しなくてはならないのである。
【0105】ここで、かっこ内には、かっこの前に示し
た絶対時間について、各ノードにおける遅延時間と対応
するように表している。以下でも同様とする。
【0106】同様に考えて、ノードGは、時間t=10
24(1030−4−2)の時点で、ノードFは、時間
t=1021(1030−4−2−3)の時点で、ノー
ドEは、時間t=1019(1030−4−2−3−
2)の時点で、ノードDは、時間t=1018(103
0−4−2−3−2−1)の時点で、ノードCは、時間
t=1015(1030−4−2−3−2−1−3)の
時点で、ノードBは、時間t=1013(1030−4
−2−3−2−1−3−2)の時点で、それぞれ、自身
のパケット発行を抑制する。
【0107】そうすることによって、ノードAがパケッ
トを優先的に発行する時間帯に、他のノードによってそ
れ以前に発行されたパケットがそのノードAの発行した
パケットを阻害することはないのである。
【0108】次に図17において、等時性を必要とする
ノードAからノードGへのデータ転送を行っている。
【0109】ノードAは、時間t=1030から時間t
=1045までの間、等時性を必要とするデータ転送を
行なうが、ここで、ノードAが時間t=1030からパ
ケット発行を開始するとき、伝達遅延を考慮すると、そ
の他のノードはその遅延を考慮して、時間t=1033
よりも遅い時間に自身のパケット発行を抑制すればよ
い。
【0110】例えば、ノードBが時間t=1032でパ
ケット発行を行なったとしても、ノードAからノードB
への伝達遅延はTd=3であるから、時間t=1033
にならないとノードAが発行したパケットはノードBに
は到達せず、したがって、ノードA発行のパケットを阻
害することはないのである。このような状況ならば、等
時性を維持することが可能である。
【0111】したがって、ノードBは、伝送遅延を考慮
して時間t=1033(1030+3)の時点で自身の
パケット発行を抑制し始めればよい。
【0112】同様に考えて、ノードCは、時間t=10
35(1030+3+2)の時点から、ノードDは、時
間t=1038(1030+3+2+3)の時点から、
ノードEは、時間t=1039(1030+3+2+3
+1)の時点から、ノードFは、時間t=1041(1
030+3+2+3+1+2)の時点から、ノードG
は、時間t=1044(1030+3+2+3+1+2
+3)の時点から、ノードHは、時間t=1046(1
030+3+2+3+1+2+3+2)の時点から、そ
れぞれ、自身のパケット発行を抑制し始めればよい。
【0113】そうすることによって、ノードAがパケッ
トを優先的に発行する時間帯に、他のノードによって後
から発行されたパケットがそのノードAの発行したパケ
ットを阻害することはないのである。
【0114】また、図16、および、図17では、図6
に示した時間軸における第1の周期である時間t=10
00〜1100の期間ついてのみ説明したが、第2の周
期である時間t=1100〜1200の期間、および、
第3の周期である時間t=1200〜1300の期間な
どに関しても同様の考え方である。
【0115】次に、図6に示した時間軸におけるノード
Hの優先的なパケット発行時間t=1065〜1075
の期間の様子を図18、および、図19に示す。
【0116】まず、図18では、等時性を必要とするノ
ードHからノードCへのデータ転送を行っている。
【0117】ノードHは、時間t=1065から時間t
=1075までの間、等時性を必要とするデータ転送を
行なうのであるが、ここで、ノードHが時間t=106
5からパケット発行を開始するとき、伝達遅延を考慮す
ると、その他のノードはその遅延を考慮した時間t=1
065よりも早い時間に自身のパケット発行を抑制しな
くてはならない。
【0118】例えば、ノードGが時間t=1064でパ
ケット発行を行なってしまうと、ノードGからノードH
への伝達遅延はTd=2であるから、時間t=1066
の時点でノードHに到達してしまい、時間t=1065
〜1075の優先的パケット発行期間内に入ってしま
い、結果、ノードHのパケット発行を阻害する可能性が
出てくる。このような状況では、等時性を維持すること
ができなくなる。
【0119】したがって、ノードGは、時間t=106
3(1065−2)の時点で自身のパケット発行を抑制
しなくてはならないのである。
【0120】同様に考えて、ノードFは、時間t=10
60(1065−2−3)の時点で、ノードEは、時間
t=1058(1065−2−3−2)の時点で、ノー
ドDは、時間t=1057(1065−2−3−2−
1)の時点で、ノードCは、時間t=1054(106
5−2−3−2−1−3)の時点で、ノードBは、時間
t=1052(1065−2−3−2−1−3−2)の
時点で、ノードAは、時間t=1049(1065−2
−3−2−1−3−2−3)の時点で、それぞれ、自身
のパケット発行を抑制する。
【0121】そうすることによって、ノードHがパケッ
トを優先的に発行する時間帯に、他のノードによって以
前に発行されたパケットがそのノードHの発行したパケ
ットを阻害することはないのである。
【0122】次に図19において、等時性を必要とする
ノードHからノードCへのデータ転送を行っている。
【0123】ノードHは、時間t=1065から時間t
=1075までの間、等時性を必要とするデータ転送を
行なうのであるが、ここで、ノードHが時間t=106
5からパケット発行を開始するとき、伝達遅延を考慮す
ると、その他のノードはその遅延を考慮した時間t=1
069よりも遅い時間に自身のパケット発行を抑制すれ
ばよい。
【0124】例えば、ノードAが時刻t=1067でパ
ケット発行を行なったとしても、ノードHからノードA
への伝達遅延はTd=4であるから、時間t=1069
にならないとノードHが発行したパケットはノードAに
は到達せず、したがって、ノードH発行のパケットを阻
害することはないのである。このような状況ならば、等
時性を維持することが可能である。
【0125】したがって、ノードAは、時間t=106
9(1065+4)の時点で自身のパケット発行を抑制
し始めればよい。
【0126】同様に考えて、ノードBは、時間t=10
72(1065+4+3)の時点から、ノードCは、時
間t=1074(1065+4+3+2)の時点から、
ノードDは、時間t=1077(1065+4+3+2
+3)の時点から、ノードEは、時間t=1078(1
065+4+3+2+3+1)の時点から、ノードF
は、時間t=1080(1065+4+3+2+3+1
+2)の時点から、ノードGは、時間t=1083(1
065+4+3+2+3+1+2+3)の時点から、そ
れぞれ、自身のパケット発行を抑制し始めればよい。
【0127】そうすることによって、ノードHがパケッ
トを優先的に発行する時間帯に、他のノードによって後
から発行されたパケットがそのノードHの発行したパケ
ットを阻害することはないのである。
【0128】また、図18、および、図19では、図6
に示した時間軸における第1の周期である時間t=10
00〜1100の期間についてのみ説明したが、第2の
周期である時間t=1100〜1200の期間、およ
び、第3の周期である時間t=1200〜1300の期
間などに関しても同様の考え方である。
【0129】以上の図16〜図19で説明した内容を図
20にまとめて説明する。
【0130】ここでは、ノードAが時間t=1030〜
1045の間に等時性を必要とするデータ転送を優先的
に行なう時間帯と、ノードHが時間t=1065〜10
75の間に同様のデータ転送を優先的に行なう時間帯の
各ノードにおける様子を表したものである。
【0131】図20における時間t=1000を時間t
=1100に、時間t=1030を時間t=1130
に、時間t=1045を時間t=1145に、時間t=
1065を時間t=1165に、時間t=1075を時
間t=1175に、時間t=1100を時間Mt=12
00に置き換えることによって、時間t=1100〜1
200におけるノードA,H優先の時間帯設定に関する
図に対応する。
【0132】また、時間t=1000を時間t=120
0に、時間t=1030を時間t=1230に、時間t
=1045を時間t=1245に、時間t=1065を
時間t=1265に、時間t=1075を時間t=12
75に、時間t=1100を時間t=1300に置き換
えることによって、時間t=1200〜1300におけ
るノードA,H優先の時間帯設定に関する図に対応す
る。
【0133】時間を表わすパラメータが変わるだけで、
各パケット発行優先時間帯の分布は周期的な繰り返しで
あり、設定を変更しない限り変わることはない。
【0134】上記の図20では、濃い網掛け部分がノー
ドAに割り当てられた優先的にパケット発行可能な時間
帯であり、薄い網掛け部分がノードHに割り当てられた
優先的にパケット発行可能な時間帯である。
【0135】これらの部分では、ノードA、または、ノ
ードH以外のノードは自身のパケット発行を抑制する。
その他の部分では、すべてのノードが制約なく自由にパ
ケット発行を行なう。
【0136】上記の図20で、ノードAの優先的パケッ
ト発行期間は時間t=1030〜1045であり、この
期間に他のノードのパケット発行によって、ノードA発
行のパケットが阻害されないために、例えば、ノードB
は、時間t=1013〜1028の間と時間t=103
3〜1048の間、自身のパケット発行を抑制すること
を表わしている。
【0137】続いて、情報伝送装置について説明する。
この第2の実施の形態においては、図12に示した情報
伝送装置1は、内部のグローバルタイマ7にて有する絶
対時間に基づいて、等時性を必要とするデータ転送を行
う各ノードに割り当てる優先的なパケット発行可能な時
間帯に対応して、当該時間帯が他のノードに対応する場
合には、ノード処理部2に関連して自らパケットを発行
しないように制御するものである。また、この時間帯の
設定に当たっては、遅延時間を考慮に入れるものであ
る。
【0138】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。
【0139】この第3の実施の形態においては、上述し
た第1の実施の形態が等時性を必要とするデータ転送を
行なうノードが複数存在した場合にその各ノードに対し
て優先的にパケット発行可能な時間帯を別々の時間帯と
して割り当てるのに対して、等時性を必要とするデータ
転送を行なうノードが複数あった場合、その複数のノー
ド間データ転送の経路が重なり合わなければ、優先的に
パケット発行可能な時間帯を重なり合わせて、すなわち
オーバーラップさせて割り当てるものである。
【0140】リング型ネットワークでの具体例を図21
に示す。この例では、ノードAがノードDに対して、ノ
ードEがノードGに対して、それぞれ等時性を必要とす
るデータ転送を行なう。
【0141】図21を見て分かる通り、これらの2通り
のデータ転送経路は重なり合っていないので、その優先
的パケット発行期間を、以下に示す図22〜図24のよ
うに重ねて設定可能である。
【0142】ここで、ノードAのパケット発行優先期間
の方がノードEのそれよりも長いが、経路が重なり合わ
ないことを考えると、結局のところ、長い期間の分だ
け、ノードA、および、ノードEが優先してパケット発
行を行なえることになる。
【0143】図22では、重ねあわせ方としてパケット
発行優先期間の開始時点を揃えているが、図23で示す
ようにパケット発行優先期間の終了時点を合わせても同
等である。もちろん、開始時点や終了時点を合わせなく
ても、図24に示すように薄い網掛け部分で示したノー
ドEのための短い優先期間が、濃い網掛け部分で示した
長い期間の間に位置すればすべて同等である。
【0144】図23における終了時点を合わせる例につ
いて図25において、さらに具体的な時間軸を使って説
明する。また、図25における単位時間T内の時間t=
2000〜2100での各ノードの挙動を図26〜図2
9に示す。
【0145】図25は、等時性を必要とするデータ転送
を行なわなければならない周期的単位時間T内に、ノー
ドA、および、ノードE専用の優先的パケット発行の時
間帯が設定されている様子を示している。
【0146】すなわち、時間t=2020〜2035、
時間t=2120〜2135、時間t=2220〜22
35という期間がノードAのために、時間t=2020
〜2030、時間t=2120〜2130、時間t=2
220〜2230という期間がノードEのために、それ
ぞれ割り当てられた優先期間である。
【0147】しかしながら、結果として、オーバーラッ
プしている時間を考慮すれば、結局、時間t=2020
〜2035、時間t=2020〜2135、時間t=2
220〜2235の期間がノードAとノードEのための
パケット発行優先期間であることになる。
【0148】図26における時間t=2000〜202
0の期間は、どのノードに対しても優先的なパケット発
行の時間帯として割り当てられていないので、すべての
ノードが自由にデータ転送を行なう時間帯である。ここ
で転送が行なわれるデータは、等時性を必要としないデ
ータである。
【0149】図27における時間t=2020〜203
0の期間は、ノードA、および、ノードEが優先的にパ
ケット発行を行なうことのできる時間帯であり、ノード
A、および、ノードEは等時性を必要とするデータの転
送を行なう。その他のノードB〜D,F〜Hはパケット
発行を抑制し、ノードA、および、ノードEの発行した
パケットを先へと送り出すための中継を行なうだけであ
る。
【0150】ノードAの発行するパケットはノードD
へ、ノードEの発行するパケットはノードGへ転送され
るので、転送経路は重なることがなく、したがって、同
じ時間帯にノードAとノードEが同時にパケット発行を
行なっても、それらのパケットが出くわして阻害し合う
ことはない。
【0151】図28における時間t=2030〜203
5の期間は、ノードAが優先的にパケット発行を行なう
ことのできる時間帯であり、ノードAは等時性を必要と
するデータの転送を行なう。その他のノードB〜Hはパ
ケット発行を抑制し、ノードAの発行したパケットを先
へと送り出すための中継を行なうだけである。
【0152】ノードEのパケット発行優先期間はすでに
終了しているので、他のノードと同様にパケット発行を
抑制して、ノードA発行のパケットの中継を行なう。
【0153】図29における時間t=2035〜210
0の期間は、どのノードに対しても優先的なパケット発
行の時間帯として割り当てられていないので、すべての
ノードが自由にデータ転送を行なう時間帯である。ここ
で転送が行なわれるデータは、等時性を必要としないデ
ータである。
【0154】ここで、図25における時間t=2100
〜2200、および、時間t=2200〜2300での
各ノードの挙動は周期的なので、時間t=2100〜2
120,t=2200〜2220におけるデータ転送の
様子は図26と、時間t=2120〜2130,t=2
220〜2230におけるデータ転送の様子は図27
と、時間t=2130〜2135,t=2230〜22
35におけるデータ転送の様子は図28と、時間t=2
135〜2200,t=2235〜2300におけるデ
ータ転送の様子は図29とそれぞれ全く同じである。
【0155】上述のように、この第3の実施の形態は、
上記第1の実施の形態において、パケット発行をお互い
に行なってもパケットが物理的に出会うことによりバッ
ティングすることのない関係にあるノードが存在するこ
とを加味するものである。
【0156】例えば、最も遠くに配置されたノード同士
の関係で、しかも、それぞれのノード間のデータ転送経
路が重なり合わなければ、お互いのノードが同時刻にパ
ケットを発行したとしても、それらのパケットがあるノ
ード内で出会うようなことはない。
【0157】この第3の実施の形態における情報伝送装
置は、内部のグローバルタイマ7の有する絶対時間に基
づいて、等時性を要する第1のノードからのパケット及
び第2のノードからのパケットが異なった経路にて伝送
される場合には、上記第1のノードからのパケットを優
先的に転送する時間帯と、上記第2のノードからのパケ
ットを優先的に転送する時間帯との少なくとも一部を、
重複させて設定するものである。
【0158】次に、本発明に係る第4の実施の形態につ
いて説明する。
【0159】この第4の実施の形態は、このアプローチ
では、等時性を必要とするデータ転送を行なうノードが
複数存在した場合に、その複数のノード間のデータ転送
経路が重なり合わなければパケット発行優先期間を重な
り合わせて設定する第3の実施の形態に対して、さら
に、パケットの伝達時間を考慮に入れて、各ノードが絶
対時間のいつからいつまでパケット発行を抑制すればよ
いのかを表わす時間帯を設定するというものである。
【0160】情報伝送方法の具体例として、図30に示
すようなノード構成を考える。ここで、パラメータTd
はリングトポロジーのリング型ネットワーク上における
各ノード間の伝達遅延、すなわち、媒体遅延を示してい
る。
【0161】図30での例におけるノードAとノードB
間に表わされているTd=3は、ノードAからノードB
までにパケットが届くのにかかる時間を示している。物
理的にノード間の距離が大きく、その間を接続するケー
ブル等が長いほど、この時間の値は大きくなり、ノード
間接続のケーブル等が短いほど、その値は小さくなる。
同様にノードBC間、ノードCD間、ノードDE間、ノ
ードEF間、ノードGH間、ノードHA間の各伝達遅延
を表わしてる。
【0162】ノードAの優先的なパケット発行時間t=
2020〜2035の期間の様子を図31と図32に示
す。
【0163】まず、図31では、ノードAは、時間t=
2020から時間t=2035までの間、等時性を必要
とするデータ転送を行なうのであるが、ここで、ノード
Aが時間t=2020からパケット発行を開始すると
き、伝達遅延を考慮すると、その他のノードはその遅延
を考慮した時間t=2020よりも早い時間に自身のパ
ケット発行を抑制しなくてはならない。
【0164】例えば、ノードHが時間t=2018でパ
ケット発行を行なってしまうと、ノードHからノードA
への伝達遅延はTd=4であるから、時間t=2022
の時点でノードAに到達してしまい、時間t=2020
〜2035の優先的パケット発行期間内に入ってしま
い、結果、ノードAのパケット発行を阻害する可能性が
出てくる。このような状況では、等時性を維持すること
ができなくなる。
【0165】したがって、ノードHは、伝送遅延を考慮
して、時間t=2016(2020−4)の時点で自身
のパケット発行を抑制しなくてはならないのである。
【0166】同様に考えて、ノードGは、時間t=20
14(2020−4−2)の時点で、ノードFは、時間
t=2011(2020−4−2−3)の時点で、ノー
ドEは、時間t=2009(2020−4−2−3−
2)の時点で、ノードDは、時間t=2008(202
0−4−2−3−2−1)の時点で、ノードCは、時間
t=2005(2020−4−2−3−2−1−3)の
時点で、ノードBは、時間t=2003(2020−4
−2−3−2−1−3−2)の時点で、それぞれ、自身
のパケット発行を抑制する。
【0167】そうすることによって、ノードAがパケッ
トを優先的に発行する時間帯に、他のノードによってそ
れ以前に発行されたパケットがそのノードAの発行した
パケットを阻害することはないのである。
【0168】次に図32では、ノードAは、時間t=2
020から時間t=2035までの間、等時性を必要と
するデータ転送を行なうのであるが、ここで、ノードA
が時間t=2020からパケット発行を開始するとき、
伝達遅延を考慮すると、その他のノードはその遅延を考
慮した時間t=2023よりも遅い時間に自身のパケッ
ト発行を抑制すればよい。
【0169】例えば、ノードBが時間t=2022でパ
ケット発行を行なったとしても、ノードAからノードB
への伝達遅延はTd=3であるから、時間t=2023
にならないとノードAが発行したパケットはノードBに
到達せず、したがって、ノードA発行のパケットを阻害
することはないのである。このような状況ならば、等時
性を維持することが可能である。
【0170】したがって、ノードBは、伝送遅延を考慮
して、時間t=2023(2020+3)の時点で自身
のパケット発行を抑制し始めればよい。同様に考えて、
ノードCは、時間t=2025(2020+3+2)の
時点から、ノードDは、時間t=2028(2020+
3+2+3)の時点から、ノードEは、時間t=202
9(2020+3+2+3+1)の時点から、ノードF
は、時間t=2031(2020+3+2+3+1+
2)の時点から、ノードGは、時間t=2034(20
20+3+2+3+1+2+3)の時点から、ノードH
は、時間t=2036(2020+3+2+3+1+2
+3+2)の時点から、それぞれ、自身のパケット発行
を抑制し始めればよい。
【0171】そうすることによって、ノードAがパケッ
トを優先的に発行する時間帯に、他のノードによって後
から発行されたパケットがそのノードAの発行したパケ
ットを阻害することはないのである。
【0172】また、図31、および、図32では、時間
t=2000〜2100の期間である1つの周期的な単
位時間Tについてのみ説明したが、時間t=2100〜
2200の期間、および、時間t=2200〜2300
の期間などの周期的な単位時間Tに関しても同様の考え
方である。
【0173】ノードEの優先的なパケット発行時間t=
2020〜2030の期間の様子を図33と図34に示
す。
【0174】まず、図33では、ノードEは、時間t=
2020から時間t=2030までの間、等時性を必要
とするデータ転送を行なうのであるが、ここで、ノード
Eが時間t=2020からパケット発行を開始すると
き、伝達遅延を考慮すると、その他のノードはその遅延
を考慮した時間t=2020よりも早い時間に自身のパ
ケット発行を抑制しなくてはならない。
【0175】例えば、ノードDが時間t=2019でパ
ケット発行を行なってしまうと、ノードDからノードE
への伝達遅延はTd=1であるから、時間t=2020
の時点でノードEに到達してしまい、時間t=2020
〜2030の優先的パケット発行期間内に入ってしま
い、結果、ノードEのパケット発行を阻害する可能性が
出てくる。このような状況では、等時性を維持すること
ができなくなる。
【0176】したがって、ノードDは、伝送遅延を考慮
して、時間t=2019(2020−1)の時点で自身
のパケット発行を抑制しなくてはならないのである。
【0177】同様に考えて、ノードCは、時間t=20
16(2020−1−3)の時点で、ノードBは、時間
t=2014(2020−1−3−2)の時点で、ノー
ドAは、時間t=2011(2020−1−3−2−
3)の時点で、ノードHは、時間t=2007(202
0−1−3−2−3−4)の時点で、ノードGは、時間
t=2005(2020−1−3−2−3−4−2)の
時点で、ノードFは、時間t=2002(2020−1
−3−2−3−4−2−3)の時点で、それぞれ、自身
のパケット発行を抑制する。
【0178】そうすることによって、ノードEがパケッ
トを優先的に発行する時間帯に、他のノードによってそ
れ以前に発行されたパケットがそのノードEの発行した
パケットを阻害することはないのである。
【0179】次に図34では、ノードEは、時間t=2
020から時間t=2030までの間、等時性を必要と
するデータ転送を行なうのであるが、ここで、ノードE
が時間t=2020からパケット発行を開始するとき、
伝達遅延を考慮すると、その他のノードはその遅延を考
慮した時間t=2022よりも遅い時間に自身のパケッ
ト発行を抑制すればよい。
【0180】例えば、ノードFが時間t=2021でパ
ケット発行を行なったとしても、ノードEからノードF
への伝達遅延はTd=2であるから、時間t=2022
にならないとノードEが発行したパケットはノードFに
は到達せず、したがって、ノードE発行のパケットを阻
害するこをはないのである。このような状況ならば、等
時性を維持することが可能である。
【0181】したがって、ノードFは、伝送遅延を考慮
して、時間t=2022(2020+2)の時点で自身
のパケット発行を抑制し始めればよい。
【0182】同様に考えて、ノードGは、時間t=20
25(2020+2+3)の時点から、ノードHは、時
間t=2027(2020+2+3+2)の時点から、
ノードAは、時間t=2031(2020+2+3+2
+4)の時点から、ノードBは、時間t=2034(2
020+2+3+2+4+3)の時点から、ノードC
は、時間t=2036(2020+2+3+2+4+3
+2)の時点から、ノードDは、時間t=2039(2
020+2+3+2+4+3+2+3)の時点から、そ
れぞれ、自身のパケット発行を抑制し始めればよい。
【0183】そうすることによって、ノードEがパケッ
トを優先的に発行する時間帯に、他のノードによって後
から発行されたパケットがそのノードEの発行したパケ
ットを阻害することはないのである。
【0184】また、図33、および、図34では、時間
t=2000〜2100の期間である1つの周期的な単
位時間Tについてのみ説明したが、時間t=2100〜
2200の期間、および、時間t=2200〜2300
の期間などの周期的な単位時間Tに関しても同様の考え
方である。
【0185】以上の図31、図32、および、図33、
図34で説明した内容を図35にまとめる。
【0186】ここでは、ノードAが時間t=2020〜
2035の間に等時性を必要とするデータ転送を優先的
に行なう時間帯とノードEが時間t=2020〜203
0の間に同様のデータ転送を優先的に行なう時間帯の各
ノードにおける様子を表わしたものである。
【0187】図35における時間t=2000を時間t
=2100に、時間t=2020を時間t=2120
に、時間t=2030を時間t=2130に、時間t=
2035を時間t=2135に、時間t=2100を時
間t=2200に置き換えることによって、時間t=2
100〜2200におけるノードA,E優先の時間帯設
定に関する図に対応する。
【0188】また、時間t=2000を時間t=220
0に、時間t=2020を時間t=2220に、時間t
=2030を時間t=2230に、時間t=2035を
時間t=2235に、時間t=2100を時間t=23
00に置き換えることによって、時間t=2200〜2
300におけるノードA,E優先の時間帯設定に関する
図に対応する。
【0189】時間を表わすパラメータが変わるだけで、
各パケット発行優先時間帯の分布は周期的な繰り返し
で、設定を変更しない限り変わることはない。
【0190】上記の図35では、濃い網掛け部分がノー
ドAに割り当てられた優先的にパケット発行可能な時間
帯であり、薄い網掛け部分がノードEに割り当てられた
優先的にパケット発行可能な時間帯である。これらの部
分では、ノードA、または、ノードE以外のノードは自
身のパケット発行を抑制する。
【0191】さらに、図35において、ノードA、およ
び、ノードEには斜め格子模様の部分が存在するが、こ
れはノードAにとっては、ノードEのためにパケット発
行を抑制する期間に相当し、ノードEにとっては、ノー
ドAのためにパケット発行を抑制する期間に相当してい
るが、ノードAとノードHのデータ転送経路が重なり合
わないため、ノードAにとって、ノードEのためのパケ
ット発行抑制期間は不要となり、そして、ノードEにと
って、ノードAのためのパケット発行抑制期間は不要と
なる。したがって、この部分は無視できることになる。
【0192】さらに、ノードA〜D,HのノードEのた
めのパケット発行抑制期間とノードE〜HのノードAの
ためのパケット発行抑制期間の一部に斜線部分が存在し
ているが、この例の場合のこの期間が不要であり無視で
きることを示している。なぜならば、等時性を必要とす
るデータ転送であるノードAからノードDへのデータ転
送経路とノードEからノードGへのデータ転送経路が全
く重なり合わないためである。
【0193】等時性を必要とするデータ転送期間中は、
ノードAから発行されたパケットが必ずノードDに受け
取られて、それより先のネットワークにつながったノー
ドに対して流れていくことがないからである。
【0194】同様に、ノードEから発行されたパケット
は必ずノードGに受け取られて、それより先のネットワ
ークにつながったノードに対して流れていくこともな
い。したがって、この斜線部分は完全に無視できること
になる。
【0195】その他の部分では、すべてのノードが制約
を受けることなく自由にパケットの発行を行なう。
【0196】以上の考察を全て踏まえると、ここでの例
における各ノードごとのパケット発行抑制期間について
以下のようにまとめることができる。
【0197】 ノードA: パケット優先発行期間t=2020〜2035 パケット抑制期間 t=2011〜2020 ノードB: パケット抑制期間 t=2003〜2038 ノードC: パケット抑制期間 t=2005〜2040 ノードD: パケット抑制期間 t=2008〜2043 ノードE: パケット優先発行期間t=2020〜2030 パケット抑制期間 t=2009〜2020 ノードF: パケット抑制期間 t=2002〜2032 ノードG: パケット抑制期間 t=2005〜2035 ノードH: パケット抑制期間 t=2007〜2031 以上のようなしくみによって、リング型ネットワークに
おける等時性を必要とするデータ転送をより効率的に、
かつ、確実に行なうことが可能となる。
【0198】続いて、第4の実施の形態における情報伝
送装置について説明する。情報伝送装置は、図12に示
したように、グローバルタイマ7を参照してデータ転送
を行うが、等時性を必要とするデータ転送を行うノード
が複数存在した場合には、その複数のノード間のデータ
転送経路が重なり合わなければパケット発行優先期間を
重なり合わせると共に、さらに、パケットの伝送遅延を
考慮に入れて、当該ノードがいつからいつまでパケット
を発行すればよいのかの時間帯を、ノード処理部2との
関連において設定するものである。
【0199】次に、本発明における上記第2及び第4の
実施の形態において考慮に入れた伝達遅延、すなわち、
媒体遅延の計測方法の例に関して説明する。
【0200】計測方法の具体例として図36のようなノ
ード構成を考える。
【0201】まず、仮の代表ノードを決め、そのノード
が絶対時刻を埋め込んだデータをパケットでリング型ネ
ットワーク上に発行して、そのパケットを一周させる。
各ノードでは、流れて来たそのパケット内の絶対時刻デ
ータを読み込んでから、その時点での時刻を書き込むこ
とでパケット内の時刻データを更新して、先のノードへ
とパケットを流す。
【0202】ノードでは、書き込んだ時刻データと読み
込んだ時刻データの差分を取ることによって1つ前(前
段)のノードからの伝達遅延時間を知ることができる。
この値はノード内に保持しておき、他のノードからも参
照できるようにしておく。
【0203】その他のノードに関しても、以上のような
同様の手順を踏むことで、時刻データを埋め込んだパケ
ットがリング型ネットワークを一周した時点で、上記の
図37で示すところのTdの値が全て求まることにな
る。以下にさらに詳しく例を説明する。
【0204】例えば、上記の図37において、仮の代表
ノードをAとすると、ノードAが絶対時刻t=300を
埋め込んだデータをパケットでリング型ネットワーク上
に発行する。そのパケットがノードBに到達するまでの
伝達遅延がTd=3なので、到達した時点で時刻t=3
03となっており、ノードBでは、パケット内の時刻デ
ータ値300を読み込み、その時点での時刻t=303
(300+3)を書き込んで時刻データを更新する。
【0205】ノードBでは、303−300を計算する
ことで、ノードAからノードBまでの伝達遅延Td=3
であることを知ることができる。ノードBから発行され
たパケット内の時刻データ値は303であり、このパケ
ットがノードCに到達したときには、時刻t=305
(300+3+2)となっているので、ノードCでは、
パケット内の時刻データ303を読み込み、その時点で
の時刻t=305を書き込んで時刻データを更新する。
【0206】ノードCでは、305−303を計算する
ことで、ノードBからノードCまでの伝達遅延Td=2
であることを知ることができる。
【0207】以下同様に、ノードDにパケットが到達す
る時刻t=308には、そのパケット内の時刻データ値
は305なので、その差分308−305=3がノード
CからノードDまでの伝達遅延になり、パケット内の時
刻データ値をその時点での時刻t=308に更新する。
【0208】ノードEにパケットが到達する時刻t=3
09には、そのパケット内の時刻データ値は308なの
で、その差分309−308=1がノードDからノード
Eまでの伝達遅延になり、パケット内の時刻データ値を
その時点での時刻t=309に更新する。
【0209】ノードFにパケットが到達する時刻t=3
11には、そのパケット内の時刻データ値は309なの
で、その差分311−309=2がノードEからノード
Fまでの伝達遅延になり、パケット内の時刻データ値を
その時点での時刻t=311に更新する。
【0210】ノードGにパケットが到達する時刻t=3
14には、そのパケット内の時刻データ値は311なの
で、その差分314−311=3がノードFからノード
Gまでの伝達遅延になり、パケット内の時刻データ値を
その時点での時刻t=314に更新する。
【0211】ノードHにパケットが到達する時刻t=3
16には、そのパケット内の時刻データ値は314なの
で、その差分316−314=2がノードGからノード
Hまでの伝達遅延になり、パケット内の時刻データ値を
その時点での時刻t=316に更新する。
【0212】ノードAにパケットが到達する時刻t=3
20には、そのパケット内の時刻データ値は316なの
で、その差分320−316=4がノードHからノード
Aまでの伝達遅延になる。
【0213】ここで、時刻データを埋め込んだパケット
がリング型ネットワーク上を一周して、仮の代表ノード
であるノードAに戻って来たことで、全てのノード間伝
達遅延が測定できたことになる。これらの状況を以下の
図37に示す。
【0214】各ノードが自身と1つ前段のノードとの間
の伝達遅延を知ることができた後は、例えば、仮の代表
ノードであるノードAに対して各ノードが持つ伝達遅延
のデータ値を転送し、ノードAがそれらを集計して、リ
ング型ネットワーク全体の伝達遅延テーブルの作成を行
なう。
【0215】すなわち、ネットワーク全体のノードに対
して、各ノード毎の他のノードに対する伝送遅延を記録
された遅延時間テーブルを作成する。
【0216】そして、ノードAがその他のノードに対し
てその伝達遅延テーブルのデータを転送することによっ
て、リング型ネットワーク上の全てのノードが、ネット
ワークにおける全ての伝達遅延データ値を知ることがで
きる。
【0217】続いて、測定方法に係る一連の工程を、図
38に示すフローチャートを参照して説明する。
【0218】最初のステップS21においては一のノー
ド1が他のノードに宛てて絶対時間を書き込んだ情報信
号のパケットを発行し、ステップS22においてはステ
ップS21にて発行されたパケットに書き込まれた絶対
時間が検出され、ステップS23においては当該ノード
におけるグローバルタイマ7の有する絶対時間との差を
取ることにより遅延時間が検出され、ステップS24に
おいては当該ノードから接続する他のノードにパケット
が転送され、ステップS25においては当該ノードが宛
先の場合にはパケットを受け取り、この一連の工程を終
了する。
【0219】図12に示した情報伝送装置においては、
絶対時間を書き込まれたパケット11は、入力部からパ
ケット判定用記憶領域部5及び入力パケット用記憶領域
部3を介して、ノード処理部2に入力される。上記パケ
ットは、ノード処理部2の遅延時間検出回路8にて絶対
時間を読み出されて、当該絶対時間とこの情報伝送装置
1のグローバルタイマ7の有する絶対時間の差を取るこ
とにより遅延時間を検出される。遅延時間を検出された
パケットは、絶対時間更新回路9にてグローバルタイマ
7の有する絶対時間を書き込まれて絶対時間を更新され
た後に、出力パケット用記憶領域部4及びMUX部6を
介して出力部からネットワークに出力される。図12中
には、出力部から出力されたパケット12が示されてい
る。
【0220】上述のように、本発明に係るネットワーク
システム並びに情報伝送方法及び装置は、リングトポロ
ジーで接続された各ノードがそれぞれ絶対時間を有する
グローバルタイマーを持ち、そのタイマーを利用するこ
とで、各々のノードに対し優先的にパケットを発行する
ことが可能な期間を割り当てて、その期間に優先的にパ
ケットの発行を許可されたノードが、その期間内はネッ
トワークのリングの帯域のバンド幅を優先的に使用する
ことができるようにする。他のノードは、その期間内に
優先的にパケット発行を許可されたノードからのパケッ
ト到達の時間差を考慮し、優先期間内に発行された他ノ
ードからのパケットが到達して来る一定期間内におい
て、自身のパケット発行を抑制するものである。以上の
機構により、リング上におけるノード間通信のための帯
域を確保し、等時性の保証を実現する。
【0221】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るネットワー
クシステムにおいては、効率的で確実なデータ転送が可
能となるので、等時性を要求されるビデオストリームな
どを処理することが可能となる。また、そのようなスト
リームデータ処理を行なうことのできるコンピュータシ
ステム、あるいは、そのようなストリームデータ処理を
活用できる極めて有効なネットワークを構築することが
可能となる。
【0222】また、本発明に係る情報伝送方法において
は、効率的で確実なデータ転送が可能となるので、等時
性を要求されるビデオストリームなどを処理することが
可能となる。また、そのようなストリームデータ処理を
行なうことのできるコンピュータシステム、あるいは、
そのようなストリームデータ処理を活用できる極めて有
効なネットワークを構築することが可能となる。
【0223】上述のように、本発明に係る情報伝送装置
においては、効率的で確実なデータ転送が可能となるの
で、等時性を要求されるビデオストリームなどを処理す
ることが可能となる。また、そのようなストリームデー
タ処理を行なうことのできるコンピュータシステム、あ
るいは、そのようなストリームデータ処理を活用できる
極めて有効なネットワークを構築することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の説明に用いるノー
ド構成例を示す図である。
【図2】ノードA優先の時間帯を示すタイムチャートで
ある。
【図3】ノードA優先の時間帯が不連続な場合を示すタ
イムチャートである。
【図4】ノード構成におけるデータ転送の等時性を説明
する図である。
【図5】ノードA及びノードH優先の時間帯を示すタイ
ムチャートである。
【図6】ノードA及びノードH優先の時間帯を示す場合
の時間的な流れを具体的に示すタイムチャートである。
【図7】時間t=1000〜1030におけるデータ転
送を示す図である。
【図8】時間t=1030〜1045におけるデータ転
送を示す図である。
【図9】時間t=1045〜1065におけるデータ転
送を示す図である。
【図10】時間t=1065〜1075におけるデータ
転送を示す図である。
【図11】時間t=1075〜1100におけるデータ
転送を示す図である。
【図12】情報伝送装置の概念的なブロック図である。
【図13】パケットの構成を示すデータ構造図である。
【図14】情報伝送方法の一連の工程を示すフローチャ
ートである。
【図15】本発明の第2の実施の形態の説明に用いるノ
ード構成例を示す図である。
【図16】時間t=1030〜1045におけるノード
A優先的パケット発行期間の様子を示す図である。
【図17】時間t=1030〜1045におけるノード
A優先的パケット発行期間の様子を示す図である。
【図18】時間t=1065〜1075におけるノード
A優先的パケット発行期間の様子を示す図である。
【図19】時間t=1065〜1075におけるノード
A優先的パケット発行期間の様子を示す図である。
【図20】ノードA及びノードH優先の時間帯を示すタ
イムチャートである。
【図21】本発明の第3の実施の形態の説明に用いるノ
ード構成例を示す図である。
【図22】ノードA及びノードH優先の時間帯を設定す
る第1の例を示す図である。
【図23】ノードA及びノードH優先の時間帯を設定す
る第2の例を示す図である。
【図24】ノードA及びノードH優先の時間帯を設定す
る第3の例を示す図である。
【図25】ノードA及びノードH優先の時間帯を設定し
た場合の時間的な流れを示すタイムチャートである。
【図26】時間t=2000〜2020におけるデータ
転送を示す図である。
【図27】時間t=2020〜2030におけるデータ
転送を示す図である。
【図28】時間t=2030〜2035におけるデータ
転送を示す図である。
【図29】時間t=2035〜2100におけるデータ
転送を示す図である。
【図30】本発明の第4の実施の解体の説明に用いるノ
ード構成例である。
【図31】時間t=2020〜2035におけるノード
Aの優先的パケット発行期間を示す図である。
【図32】時間t=2020〜2035におけるノード
Aの優先的パケット発行期間を示す図である。
【図33】時間t=2020〜2030におけるノード
Eの優先適パケット発行期間を示す図である。
【図34】時間t=2020〜2030におけるノード
Eの優先適パケット発行期間を示す図である。
【図35】ノードA及びノードEn優先の時間帯を設定
した場合の時間的な流れを各ノード毎に示すタイムチャ
ートである。
【図36】伝送遅延の計測方法を説明するノード構成例
である。
【図37】各ノード間伝送遅延の測定例を示す図であ
る。
【図38】測定方法の一連の工程を示すフローチャート
である。
【図39】リングトポロジーの説明に用いる図である。
【図40】等時性についての概念図である。
【図41】図40に続く等時性についての概念図であ
る。
【図42】ノード内の概念的なブロック図である。
【図43】従来手法において生じる問題の第1の説明図
である。
【図44】従来手法において生じる問題の第2の説明図
である。
【符号の説明】
1 ノード、5 パケット判定用記憶領域部、6 マル
チプレクサ、7 グローバルタイマ、11,12 パケ
ット
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 政士 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 林 伸二 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他のノードに宛てて情報信号のパケット
    を発行し、当該ノードが接続するノードの一つから情報
    信号のパケットを与えられ、上記情報信号のパケットの
    宛先に応じて当該ノードが接続するノードの一つに転送
    し、自己宛の情報信号のパケットを受け取る複数のノー
    ドをリング型に接続してなるネットワークシステムにお
    いて、 各ノードは、それぞれ共通の絶対時間をそれぞれ有し、
    情報信号のパケットを発行するパケット発行ノードから
    の情報信号のパケットを優先的に転送する優先期間を上
    記絶対時間に基づいて設けることを特徴とするネットワ
    ークシステム。
  2. 【請求項2】 各ノードは、一定周期毎に割り当てられ
    る一定時間を上記優先期間とすることを特徴とする請求
    項1記載のネットワークシステム。
  3. 【請求項3】 各ノードは、上記一定周期内の上記優先
    期間を上記一定周期内において複数に分割された期間と
    することを特徴とする請求項2記載のネットワークシス
    テム。
  4. 【請求項4】 各ノードは、情報信号のパケットの転送
    のための遅延時間を要し、上記優先期間は上記遅延時間
    を考慮して上記ノード毎に設けられることを特徴とする
    請求項1記載のネットワークシステム。
  5. 【請求項5】 上記リング型ネットワークにおいて、第
    1のパケット発行ノードにて発行された情報信号の第1
    のパケット及び第2のパケット発行ノードにて発行され
    た情報信号の第2のパケットがそれぞれ別の経路を通じ
    てノード毎に転送され、各ノードは、上記第1のパケッ
    ト及び上記第2のパケットが同一のノードに同時刻に位
    置しない範囲で、上記第1のパケット及び上記第2のパ
    ケットに対応する第1の優先期間及び第2の優先期間を
    設定することを特徴とする請求項1記載のネットワーク
    システム。
  6. 【請求項6】 各ノードは、情報信号のパケットの転送
    のための遅延時間を要し、上記優先期間は上記遅延時間
    を考慮して各ノード毎に設けられることを特徴とする請
    求項1記載のネットワークシステム。
  7. 【請求項7】 共通の絶対時間をそれぞれ有する複数の
    ノードをリング型に接続してなるリング型ネットワーク
    を用いる情報伝送方法において、 上記複数のノードの内の一つノードであるパケット発行
    ノードが、上記複数のノードの内の他のノードであるパ
    ケット宛先ノードに宛てて情報信号のパケットを発行す
    るパケット発行工程と、 上記パケット発行工程にて発行された情報信号のパケッ
    トを、上記パケット発行工程にて発行された情報信号の
    パケットを優先的に転送する優先期間に、上記リング型
    ネットワークを介して上記パケット発行ノードから上記
    パケット宛先ノードまでノード毎に転送するパケット転
    送工程と、 上記パケット転送工程にて転送された情報信号のパケッ
    トを上記宛先パケットが受け取るパケット受け取り工程
    とを有することを特徴とする情報伝送方法。
  8. 【請求項8】 上記パケット転送工程において、上記優
    先期間は一定周期毎に割り当てられる一定時間であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の情報伝送方法。
  9. 【請求項9】 上記パケット転送工程において、上記一
    定周期内の上記優先期間は上記一定周期内において複数
    に分割された期間とすることを特徴とする請求項8記載
    の情報伝送方法。
  10. 【請求項10】 上記転送工程において、情報信号のパ
    ケットは各ノード毎に転送のための遅延時間を要し、上
    記優先期間は上記遅延時間を考慮して各ノード毎に設け
    られることを特徴とする請求項7記載の情報伝送方法。
  11. 【請求項11】 上記パケット転送工程は、第1のパケ
    ット発行ノードにて発行された情報信号の第1のパケッ
    ト及び第2のパケット発行ノードにて発行された情報信
    号の第2のパケットがそれぞれ別の経路を通じてノード
    毎に転送され、上記第1のパケット及び上記第2のパケ
    ットが同一のノードに同時刻に位置しない範囲で、上記
    第1のパケット及び上記第2のパケットに対応する第1
    の優先期間及び第2の優先期間を設定することを特徴と
    する請求項7記載の情報伝送方法。
  12. 【請求項12】 上記転送工程において、情報信号のパ
    ケットは各ノード毎に転送のための遅延時間を要し、上
    記優先期間は上記遅延時間を考慮して各ノード毎に設け
    られることを特徴とする請求項7記載の情報伝送方法。
  13. 【請求項13】 複数個のノードがリング型に接続され
    てなるリング型ネットワークのノードに用いられる情報
    伝送装置であって、 上記リング型ネットワークに共通の絶対時間を計時する
    計時手段と、 他のノードに宛てて情報信号を発行するパケット発行手
    段と、 当該ノードが接続するノードの一つから情報信号のパケ
    ットを与えられ、情報信号のパケットを発行したパケッ
    ト発行ノードから発行された情報信号を優先的に転送す
    る優先期間に、上記情報信号のパケットの宛先に応じて
    当該ノードが接続するノードの一つに転送するパケット
    転送手段と、 自己宛の情報信号のパケットを受け取るパケット受け取
    り手段とを有することを特徴とする情報伝送装置。
  14. 【請求項14】 上記パケット転送手段は、一定周期毎
    に割り当てられる一定時間を上記優先期間とすることを
    特徴とする請求項13記載の情報伝送装置。
  15. 【請求項15】 上記パケット転送手段は、上記一定周
    期内の上記優先期間を上記一定周期内で複数に分割され
    た期間とすることを特徴とする請求項14記載の情報伝
    送装置。
  16. 【請求項16】 上記パケット転送手段は、情報信号の
    パケットの転送のための遅延時間を要し、上記優先期間
    は上記遅延時間を考慮して設けられることを特徴とする
    請求項13記載の情報伝送装置。
  17. 【請求項17】 上記リング型ネットワークにおいて、
    第1のパケット発行ノードにて発行された情報信号の第
    1のパケット及び第2のパケット発行ノードにて発行さ
    れた情報信号の第2のパケットがそれぞれ別の経路を通
    じてノード毎に転送され、上記第1のパケット及び上記
    第2のパケットが同一のノードに同時刻に位置しない範
    囲で、上記第1のパケット及び上記第2のパケットに対
    応する第1の優先期間及び第2の優先期間を設定するこ
    とを特徴とする請求項13記載の情報伝送装置。
  18. 【請求項18】 上記パケット転送手段は、情報信号の
    パケットの転送のための遅延時間を要し、上記優先期間
    は上記遅延時間を考慮して設けられることを特徴とする
    請求項17記載の情報伝送装置。
  19. 【請求項19】 他のノードに宛てて情報信号のパケッ
    トを発行し、接続するノードから情報信号のパケットを
    与えられ、上記情報信号のパケットの宛先に応じて接続
    するノードに転送し、自己宛の情報信号のパケットを受
    け取る複数のノードをリング型に接続してなるネットワ
    ークシステムにおいて、 各ノードは、共通の絶対時間をそれぞれ有し、上記複数
    のノードの内の一つのノードであるパケット発行ノード
    が、上記複数のノードの内の他のノードであるパケット
    宛先ノードに宛てて、絶対情報を書き込んだ情報信号の
    パケットを発行し、当該ノードが接続するノードの一つ
    から情報信号のパケットを与えられると上記情報信号の
    パケットに書き込まれた絶対時間と自己の有する絶対時
    間との差を取ることにより上記ノードからの遅延時間を
    検出し、情報信号のパケットに自己の有する絶対時間を
    書き込んで更新してを宛先ノードに応じて当該ノードに
    接続するノードの一つに転送することを特徴とするネッ
    トワークシステム。
  20. 【請求項20】 上記パケット発行ノードである代表ノ
    ードについて、上記複数のノードの内で上記代表ノード
    以外のノードが上記遅延時間を上記代表ノードに宛てて
    それぞれ発行し、上記代表ノードが上記遅延時間発行工
    程から送られた遅延時間を処理して上記リング型ネット
    ワークの各ノードの他のノードに対する遅延時間のテー
    ブルを作成し、上記代表ノードが上記テーブルを上記代
    表ノード以外のノードに宛てて発行することを特徴とす
    る請求項19記載のネットワークシステム。
  21. 【請求項21】 共通の絶対時間をそれぞれ有する複数
    のノードをリング型に接続してなるリング型ネットワー
    クを用いる情報伝送方法において、 上記複数のノードの内の一つのノードであるパケット発
    行ノードが、上記複数のノードの内の他のノードである
    パケット宛先ノードに宛てて、絶対情報を書き込んだ情
    報信号のパケットを発行するパケット発行工程と、 上記パケット発行工程にて発行された情報信号のパケッ
    トを、当該ノードが接続するノードの一つから与えら
    れ、上記情報信号のパケットに書き込まれた絶対時間と
    自己の有する絶対時間との差を取ることにより、上記ノ
    ードからの遅延時間を検出する遅延時間検出工程と、 上記遅延時間検出工程からの情報信号のパケットに自己
    の有する絶対時間を書き込んで更新する絶対時間更新工
    程と、 上記絶対時間更新工程からの情報信号のパケットをその
    宛先ノードに応じて当該ノードに接続するノードの一つ
    に転送するパケット転送工程と、 上記絶対時間更新工程からの情報信号のパケットの宛先
    ノードが自己の場合には、当該情報信号のパケットを受
    け取るパケット受け取り工程とを有することを特徴とす
    る情報伝送方法。
  22. 【請求項22】 上記遅延時間検出工程におけるパケッ
    ト発行ノードである代表ノードについて、上記複数のノ
    ードの内で上記代表ノード以外のノードが上記遅延時間
    検出工程にて検出された遅延時間を上記代表ノードに宛
    ててそれぞれ発行する遅延時間発行工程と、 上記代表ノードが上記遅延時間発行工程から送られた遅
    延時間を処理して上記リング型ネットワークの各ノード
    の他のノードに対する遅延時間のテーブルを作成するテ
    ーブル作成工程と、 上記代表ノードが上記テーブル作成工程にて作成された
    テーブルを上記代表ノード以外のノードに宛てて発行す
    るテーブル発行工程とを有し、 上記パケット転送工程は、上記遅延時間発行工程にて上
    記代表ノード以外のノードから上記代表ノードに宛てて
    それぞれ発行される遅延時間を転送すると共に、上記テ
    ーブル発行工程にて上記代表ノードから上記代表ノード
    以外のノードに宛てて発行されるテーブルを転送し、上
    記パケット受け取り工程は、上記代表ノードが上記遅延
    時間発行工程にて発行された上記遅延時間を受け取ると
    共に、上記代表ノード以外のノードが上記テーブル発行
    工程にて発行された上記テーブルをそれぞれ受け取るこ
    とを特徴とする請求項21記載の情報伝送方法。
JP10013002A 1998-01-26 1998-01-26 ネットワークシステム並びに情報伝送方法及び装置 Abandoned JPH11215189A (ja)

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JP2010217959A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Canon Inc 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
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