JPH11214837A - パルスヒート式接合装置およびその制御方法 - Google Patents

パルスヒート式接合装置およびその制御方法

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JPH11214837A
JPH11214837A JP2253598A JP2253598A JPH11214837A JP H11214837 A JPH11214837 A JP H11214837A JP 2253598 A JP2253598 A JP 2253598A JP 2253598 A JP2253598 A JP 2253598A JP H11214837 A JPH11214837 A JP H11214837A
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heater
temperature
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heater temperature
abnormality
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JP2253598A
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Masaaki Okuda
正明 奥田
Kenichi Ishii
賢一 石井
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Nippon Avionics Co Ltd
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Nippon Avionics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒータチップのヒータ温度を検出してこのヒ
ータ温度を予め設定した温度プロファイルに追従させる
ようにヒータ電流を制御するパルスヒート式接合装置の
制御方法において、温度センサの異常などによるヒータ
温度の上昇中におけるヒータの加熱を確実に防止する。 【課題達成手段】 ヒータ温度を複数のヒータ温度検出
手段により検出し、検出したこれら複数のヒータ温度を
比較することによりヒータ温度検出手段の異常発生の有
無を判定し、異常有りと判定した時に警告を発生する。
ここに異常を検出した時に警告を出力するだけでなく直
ちにヒータ電流を遮断するのが望ましい。異常の発生は
複数のヒータ温度検出手段のうちの2つが検出したヒー
タ温度の差が設定範囲外となったことから判定すること
ができる。ヒータ温度の差に代えて、ヒータ温度の時間
に対する微分値、積分値の差や比を用いたり、ヒータ温
度の差の微分値や積分値などを用いて判定してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、接合部に押圧し
たヒータチップにパルス電流を供給することにより、接
合部を局部的に加熱して接合するパルスヒート式接合装
置とその制御方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、厚膜プリント配線板、薄膜プ
リント配線板等のリード線を熱圧着したり、プリント配
線板へICリード等をリフローソルダリングする際に用
いる接合装置として、パルスヒート方式のものが知られ
ている。
【0003】この方式は、モリブデン(MO)等の高抵
抗材料で作られたヒータチップを接合部に押圧し、この
状態でこのヒータチップにパルス状の大電流を流すこと
によりジュール熱を発生させ、この熱で接合部を局部的
に加熱し溶融させ、接合するものである。例えばリフロ
ーソルダリングの場合には一対の接合部材間に挟んだ半
田を溶融させ、その後パルス電流を止め接合部が冷えて
半田の凝固温度以下になるのを待ってからヒータチップ
を接合部から離す。
【0004】従ってこの方式の接合装置では、接合部に
対してヒータチップを押圧または離隔させるための昇降
駆動手段を持ったヘッド部と、ヒータチップの加熱時間
に対応して変化するパルス電流を供給するパルスヒート
電源とを備える。この場合にパルスヒート電源は、ヒー
タチップの温度すなわちヒータ温度をフィードバック
し、このヒータ温度が予め設定した時間・温度制御特性
(温度プロファイルという)となるようにヒータ電流を
制御する。
【0005】すなわち温度プロファイルにより求めた目
標温度とフィードバックしたヒータ温度との差を小さく
するように、ヒータ電流(交流)を位相制御し、目標温
度の変化にヒータ温度を追従させるものである。そして
その後この設定温度による過熱を一定時間継続するもの
である。
【0006】この場合に、加熱開始から一定時間内のヒ
ータ温度上昇を監視して、一定時間内にこのヒータ温度
が半田溶融温度より高い設定温度かこれより僅かに低い
温度以上になっていれば適切であると判定する制御方法
が従来より用いられている。しかしこの方式では、加熱
開始からヒータ温度の上昇を確認するまでの時間(ライ
ズタイム)が長くなる。このため温度センサの剥がれや
断線あるいは劣化などがあると、この時間(ライズタイ
ム)内にヒータ温度が急上昇して、ヒータチップが過熱
されるおそれが大きくなる。
【0007】ところでここに用いる温度センサとして
は、通常ヒータチップに貼った熱電対が用いられるが、
この熱電対は経時的な熱ストレスなどにより断線するこ
とがあり、この場合には、温度検出が不能となり、従っ
てヒータチップの温度が設定温度範囲の上限温度を超え
ても、これを検出できなくなってしまう。そこで、この
ような場合には、断線した熱電対の抵抗値が無限大とな
るので、これに基づいてブザーなどによって警告音を発
生するようにしている。
【0008】また熱電対はその耐用期間の経過に伴って
温度検出が不正確になったり、熱電対がヒータチップか
ら剥がれかけたり切れかけたりすることがある。このよ
うな原因により、ヒータ温度が実際のヒータ温度より低
く検出される場合には前記のように熱電対が断線した場
合と同様にヒータ電流が過大になって、ヒータチップが
異常に高温になることがあり得る。このような場合に
は、熱電対が断線していないので前記の抵抗値の変化に
よる断線検知機能は働かず、熱電対による温度検出結果
に基づく通常の温度制御が行われることになる。
【0009】この結果、ヒータチップへの電流供給が続
行され、ヒータチップの温度が600°Cよりもさらに
高くなり、つまり設定温度範囲の上限温度550°Cよ
りもかなり高くなる。このようなヒータ温度の異常な上
昇があると、ワーク(ICなど)を熱により破壊した
り、プリント基板を変形させたりする原因となるため極
力防止しなければならない。
【0010】このため前記のようにライズタイムを監視
する方式では、予め設定した温度立ち上がり制限時間
(ライズタイム)内に熱電対帰還温度が設定温度へ到達
しなかった場合には、自動的に加熱電流を止めてワーク
などを保護することが行われている。
【0011】また特開平9−64118号公報には、ヒ
ータチップの温度とヒータチップの両端子部間の電圧と
の関係に着目し、熱電対が断線する直前の異常状態にあ
ることをこのヒータチップ端子間電圧から検出すること
が示されている。すなわち、ヒータチップ端子間抵抗は
ヒータチップ温度により変化するから、この端子間電圧
が適切なヒータ温度に対応する電圧範囲外か否かを判定
するものである。この判定の結果ヒータチップ端子間電
圧から求めたヒータチップの実際の温度が設定温度範囲
の上限温度よりも高くなったにも拘わらず、熱電対によ
る検出温度が設定温度範囲の上限温度よりも低い場合に
は、異常信号を発生し熱電対が断線する直前の異常状態
にあることを警告するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前者のライズタイムを
監視する方式においては、熱電対が剥がれかけた場合に
温度立ち上がり制御時間(ライズタイム、通常的0.1
5s)経過時のヒータチップの温度が600〜800°
Cに達してヒータチップが赤熱することがあり得る。こ
れは熱電対の接続が正常であればヒータチップの温度が
設定温度に近づくにつれて加熱電流(ヒータ電流)が絞
られてヒータチップの温度上昇が緩慢となるが、熱電対
の接続が異常で設定温度よりも低い(通常40〜100
°C)場合には何ら電流制限がなされないためである。
このため、プリント板などのワークを焼損することにな
り、特にワークがスーパーコンピュータや宇宙用の高密
度超高多層プリント板の場合には経済的に多大な損失を
破ることになる。
【0013】また、ヒータチップの温度の上昇はワーク
の吸熱と給電量により影響を受けるので、ヒータ電流を
ワークに適合した大きさに設定することが必要である。
ヒータ電流の設定が小さすぎるとヒータ温度の上昇速度
が遅くなって設定した温度プロファイルに従った加熱が
できなくなる。反対にヒータ電流の設定が大きすぎると
ヒータ温度の上昇が急速になる。このように、ワークに
よって温度の立ち上がりカーブが異なるので温度立ち上
がり制限時間をワークに応じて調整し直さなければなら
ず煩雑であった。
【0014】また後者のヒータチップ端子間電圧を監視
する方式においては、ヒータチップ端子間電圧がヒータ
電流によって変化する一方、このヒータ電流はパルスヒ
ート方式では加熱中に遂次変化するから、実際にはヒー
タ温度を正しく検出することは不可能または極めて困難
である。またこの方式ではヒータ温度を高精度に検出で
きないので、比較する範囲を広く設定して設定範囲に余
裕を設けることが必要である。このため、ヒータチップ
端子間電圧から求めたヒータチップ温度を比較する温度
範囲を、設定温度範囲の上限温度よりも相当高い所定温
度に設定しなければならず、上限温度よりも相当高い温
度までヒータチップが加熱されることになる。このため
ワークに対する影響が皆無とはならない。
【0015】従ってこの発明は、温度センサの異常など
によるヒータ温度の上昇中におけるヒータの加熱を確実
に防止することができるパルスヒート式接合装置の制御
方法を提供することを第1の目的とする。またこの方法
の実施に直接使用するパルスヒート式接合装置を提供す
ることを第2の目的とする。
【0016】
【発明の構成】本発明によれば第1の目的は、接合部に
押圧したヒータチップにヒータ電流を供給することによ
り加熱すると共に、前記ヒータチップのヒータ温度を検
出してこのヒータ温度を予め設定した温度プロファイル
に追従させるように前記ヒータ電流を制御するパルスヒ
ート式接合装置に用いる制御方法において、前記ヒータ
温度を複数のヒータ温度検出手段により検出し、検出し
たこれら複数のヒータ温度を比較することによりヒータ
温度検出手段の異常発生の有無を判定し、異常有りと判
定した時に警告を発生することを特徴とするパルスヒー
ト式接合装置の制御方法、により達成することができ
る。
【0017】ここに異常を検出した時に警告を出力する
だけでなく直ちにヒータ電流を遮断するのが望ましい。
異常の発生は複数のヒータ温度検出手段のうちの2つが
検出したヒータ温度の差が設定範囲外となったことから
判定することができる。ヒータ温度の差に代えて、ヒー
タ温度の時間に対する微分値、積分値の差や比を用いた
り、ヒータ温度の差の微分値や積分値などを用いて判定
してもよい。
【0018】また第2の目的は、接合部に押圧したヒー
タチップにヒータ電流を供給することにより加熱すると
共に、前記ヒータチップのヒータ温度を検出してこのヒ
ータ温度を予め設定した温度プロファイルに追従させる
ように前記ヒータ電流を制御するパルスヒート式接合装
置において、前記ヒータ温度を検出する一対のヒータ温
度検出手段と、前記複数のヒータ温度検出手段が検出し
たヒータ温度を比較することによりヒータ温度検出手段
の異常発生の有無を判定する異常判定手段と、前記異常
判定手段による異常発生判定に基づいて警告を発生する
警告手段とを備えることを特徴とするパルスヒート式接
合装置、により達成される。
【0019】ヒータ温度検出手段はヒータチップに貼っ
た複数の熱電対で形成することができる。2つの熱電体
を用いる場合はヒータチップの先端付近に互いに近接さ
せて略対称に貼るのがよく、例えば表と裏に貼るのが望
ましい。熱電対はヒータチップの片側に互いに近接させ
て並べて取付けてもよい。異常判定手段は検出したヒー
タ温度の差が設定範囲内(例えば差の絶対値が20〜3
0°C以内)か否かを判定するウィンドコンパレータで
構成することができる。
【0020】
【実施態様】図1は本発明の一実施態様を示す図、第2
はその要部の機能を個別部品(ディスクリート部品)を
用いて説明する図、図3は温度プロファイルの説明図で
ある。この実施態様は図1に示すようにマイクロコンピ
ュータによって制御されるが、その要部の機能は個別部
品(ディスクリート部品)で構成した第2のものと同等
である。
【0021】図1、2において符号10は溶接トランス
ユニットであり、溶接トランス12、SCRスタック1
4、SCRドライバ16および位相検出用絶縁トランス
18を有する。交流電源AC(図2)から供給される交
流電流は、溶接トランス12の一次巻線およびSCRス
タック14に流れる。SCRスタック14は逆並列接続
された一対のSCR1、SCR2を持ち、各SCRはS
CRドライバ16から供給されるゲート信号によって所
定の位相で交互に点弧され、交流電流は位相制御され
る。
【0022】20はヒータチップであり、モリブデン
(MO)などの高抵抗材料で略V字状に形成され、その
両端が溶接トランス12の二次巻線に接続されている。
このため前記SCRスタック14により位相制御された
電流(一次電流)はこの溶接トランス12でパルス状の
大電流に変えられ、この大電流(二次電流)がヒータチ
ップ20に流れて瞬時にヒータチップ20を加熱する。
このヒータチップ20は図示しない昇降ヘッドに固定さ
れ、その先端(下端)はワークの接合部(図示せず)に
所定圧力で押圧される。
【0023】ヒータチップ20の先端(下端)にはヒー
タ温度検出手段として一対の熱電対TC(TC1、TC
2)が取付けられている。これらの熱電対TC1、TC
2は同一種類のものであり、ヒータチップ20の先端付
近の両面(対称位置)に近接して取付けられている。図
2では図示の都合から2つの熱電対TC1、TC2を離
して示しているが、実際は図1のように正面視で重なっ
ている。
【0024】22は制御ユニットであり、前記熱電対T
Cが検出するヒータ温度Tをフィードバックして、この
検出したヒータ温度Tを図3に示す所定の温度プロファ
イルPに一致させるようにヒータ電流を位相制御するも
のである。この制御ユニット22は図1に示すように、
マイクロコンピュータで構成される。CPU24はバス
26によって、A/D変換器28、カウンタ30、パラ
レルインターフェース(I/O)32、液晶コントロー
ラ34、RS232Cからなる外部通信用インターフェ
ース36、各種のメモリ38,40,42などに接続さ
れている。
【0025】この制御ユニット22の基本動作プログラ
ムは例えばROM40にメモリされ、CPU24はこの
プログラムに従って所定の動作を順次行う。特殊な動作
プログラムあるいは温度プロファイルなどは、例えばフ
ラッシュメモリ38に予め入力され、このフラッシュメ
モリ38をバス26に接続することによりCPU24は
種々の動作が可能になる。
【0026】種々のデータや作動開始・停止などの制御
信号はキースイッチ部44からI/O32を介して手動
入力されたり、他の機器からI/O32を介して入力さ
れる。また他のコンピュータ等から外部信号回線46お
よび外部通信用インターフェース36を介して入出力さ
れる。動作状況などは液晶コントローラ34を介して液
晶パネル48に表示される。
【0027】CPU24は例えば図3に示す温度プロフ
ァイルPに従ってヒータ温度Tを制御するため、ヒータ
電流Iを位相制御する。このためCPU24では最適な
ヒータ電流Iを得るために必要なSCR1、SCR2の
点弧位相を演算する。一方一次電流の位相例えば一次電
流が0となる位相は絶縁トランス18を介して位相検出
部48によって検出される。カウンタ30は、ここで検
出された一次電流が0になる位相から図示しないクロッ
クが出力するクロックパルスをカウント開始し、そのカ
ウント値がSCR1、SCR2の点弧位相に対応する時
に点弧パルス発生部50に信号を送る。
【0028】点弧パルス発生部50は。この信号に基づ
いて点弧パルスを出力する。この点弧パルスはSCRド
ライバ16に送られて増幅され、ゲート信号となって各
SCR1、SCR2のゲートに送られ、SCR1、SC
R2を点弧させる。この結果一次電流が位相制御され、
二次電流であるヒータ電流Iが適切に制御されてヒータ
温度Tが温度プロファイルPに載って変化する。
【0029】前記熱電対TC1、TC2の出力は図2に
示すようにオペアンプ(演算増幅器)からなる増幅器5
2,54で増幅される。これら増幅器52,54は図1
ではA/D変換器28に含まれる。これら増幅器52,
54の出力は比較器、例えばウィンドコンパレータ56
に入力される。このウィンドコンパレータ56は入力信
号の電圧差が一定範囲(例えば−20〜30°C〜+2
0〜30°Cの範囲)からはずれるときに異常信号a
(論理1)を出力し、この範囲内なら正常であるとして
異常信号aを出力しない。このウィンドコンパレータ5
6は異常判定手段として機能するものであり、この機能
はCPU24では動作プログラムによって得られるもの
である。
【0030】この異常信号aは警告手段58に送られて
警告を発生すると共に、制御ユニット22に送られてヒ
ータ電流Iを遮断させる。なお一方の熱電対TC1また
はTC2の出力、は検出したヒータ温度Tとして制御ユ
ニット22にフィードバックされる。ここに警告手段5
8はブザーやランプで形成される。また図2ではコンパ
レータ56が制御ユニット22と別に図示されている
が、図1では両者が一体化されているので、制御ユニッ
ト22内でCPU24が例えばカウンタ30によるクロ
ックパルスの積算を停止させることにより点弧パルスの
出力を停止させる。
【0031】次に動作を図3を用いて説明する。熱電対
TC1、TC2が共に正常であれば、両熱電対TC1、
TC2の出力は略同一電圧レベルとなるから、コンパレ
ータ56は異常信号aを出力しない。従って警告は発生
せず温度プロファイルPに沿った加熱、冷却が行われ
る。ここでは150msecのライズタイム内にヒータ
温度Tが設定温度(300〜400°C)より僅かに低
い温度T1に上昇し、その後300〜400°Cの設定
温度に一定時間t1の間保持した後ヒータ電流Iを遮断
して冷却するものとする。
【0032】今一方の熱電対TC1がヒータチップ20
から剥がれたり劣化すると、その出力電圧レベルが実際
のヒータ温度Tよりも低くなる。図3のTC1(不良
時)は、この時の検出ヒータ温度を示す。このため増幅
器52,54の出力の差(絶対値)が増大する。この差
の絶対値が設定範囲(20〜30°C以下)なら正常と
するが、この設定範囲以上になるとコンパレータ56は
異常信号aを出力する。
【0033】このコンパレータ56による異常検出は、
加熱開始後できるだけ速い時点で行われ、例えばライズ
タイム(150msec)の1/3の時点(50mse
c)で行うのがよい。その理由は、加熱開始時のヒータ
電流は大きく、通常SCR1、SCR2が全導通とされ
るため、ライズタイム(150msec)付近までこの
大電流を流し続けるとヒータ温度Tは設定温度よりも著
しく高い温度(約600〜800°C)まで到達し、い
わゆる加熱暴走が生じるおそれがあるからである。
【0034】コンパレータ56が異常信号aを出力する
と、警告手段58は警告を発生する一方、制御ユニット
22はゲート信号の発生を止めてヒータ電流Iを遮断さ
せる。なお熱電対TC1が正常でTC2に異常が発生す
ることもあり得る。この場合も異常信号aが出力される
から警告が発生しヒータ電流が遮断される。
【0035】図4は他の実施態様の機能を説明する図で
ある。この実施態様は接合中に熱電対TC1およびTC
2の一方に異常が発生した時には、前記図2のものと同
様な瞬時中断モードと、正常な方を選択してその接合が
終るまではそのまま処理を続ける処理継続モードとを選
択可能にしたものである。図4で符号60は手動のモー
ド選択スイッチであり、2つのモードを選択可能にし
た。このスイッチ60は常閉接点B1,B2と常開接点
A1とを持ち、常閉接点B1,B2を閉路し常開接点A
1を開路した図4の状態では、前記図2の実施態様と同
じである。すなわち図中56Aで示されるコンパレータ
は、図2のコンパレータ56と同じものである。
【0036】スイッチ60により他のモードを選択する
と常閉接点B1,B2が開路し、常開接点A1が閉路す
る。62で示されるコンパレータは熱電対TC1とTC
2の出力の大小を判定するものである。すなわち異常が
ある熱電対TCの出力は正常な熱電対TCの出力よりも
常に小さいことから、異常がどちらの熱電対TCにある
かを判定する。ここでは、この出力の大小が変化する時
にコンパレータ62の出力が正負逆転することから判定
する。
【0037】64は切換スイッチであり、コンパレータ
62の出力に基づいて常に正常な熱電対TC1またはT
C2の出力をヒータ温度Tとして採用しフィードバック
させるものである。前記モード切換スイッチ60の常開
接点はこの切換スイッチ64が選択したヒータ温度を制
御ユニット22に導くものである。なお図4では図2と
同一部分に同一符号を付したものでその説明は繰り返さ
ない。
【0038】この実施態様において、モード選択スイッ
チ60によって瞬時処理中断モードを選択すれば、前記
図2のものと同様に、一方の熱電対TC1またはTC2
に異常が発生すると警告を発生して、直ちにヒータ電流
を遮断する。また処理継続モードを選択すれば、警告を
発生すると共に直ちに正常な熱電対TC1またはTC2
を選択してその出力をフィードバックさせ、そのまま最
後まで処理を続けさせることができる。このため接合処
理の中断により製品不良が発生するのを防ぐことができ
る。
【0039】図3に示した実施態様では1つの設定温度
に加熱するが、2段階あるいは多段階にに加熱するもの
であってもよいし、他の温度プロファイルに従って加熱
するものであってもよいのは勿論である。またこの発明
は、加熱開始直後のヒータ温度上昇を監視する場合に最
も適するが、これだけでなく、ヒータ温度が設定温度に
維持されている間も監視し続けるようにしてもよい。こ
の場合には、ヒータ温度を設定温度に保っている間に熱
電対に異常が発生した時にも、ヒータ加熱の暴走を防ぐ
ことができる。
【0040】
【発明の効果】請求項1の発明は以上のように、ヒータ
温度を複数のヒータ温度検出手段により検出し、これら
の出力を比較することによっていずれかのヒータ温度検
出手段に異常が発生したか否かを判定し、異常有りと判
定すると警告を発するようにしたものであるから、ヒー
タの過熱を確実に防止することができる。例えばこの警
告によりヒータ電流を直ちに遮断して加熱を中止したり
(請求項2)、この警告により異常がある熱電対の出力
を正常な熱電対の出力に切換て接合処理を中断すること
なく最後まで行うことができる。
【0041】ここに2つのヒータ温度検出手段の出力の
差が設定範囲外の時に異常有りと判定することができる
(請求項3)。出力の差に代えて、それぞれの出力の比
や微分値、積分値の差を用いたり、それぞれの出力の微
分値の差や比等を用いてもよい。
【0042】請求項4の発明によれば、この制御方法の
実施に直接使用する接合装置が得られる。ここに異常判
定手段はウィンドコンパレータで構成することができる
(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す図
【図2】その要部の機能を説明する図
【図3】温度プロファイルの一例を示す図
【図4】他の実施態様を説明する図
【符号の説明】
10 溶接トランスユニット 20 ヒータチップ 22 制御ユニット 52、54 増幅器 56、56A 異常判定手段としてのウィンドコンパレ
ータ 58 警告手段 TC1、TC2 熱電対

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合部に押圧したヒータチップにヒータ
    電流を供給することにより加熱すると共に、前記ヒータ
    チップのヒータ温度を検出してこのヒータ温度を予め設
    定した温度プロファイルに追従させるように前記ヒータ
    電流を制御するパルスヒート式接合装置に用いる制御方
    法において、 前記ヒータ温度を複数のヒータ温度検出手段により検出
    し、検出したこれら複数のヒータ温度を比較することに
    よりヒータ温度検出手段の異常発生の有無を判定し、異
    常有りと判定した時に警告を発生することを特徴とする
    パルスヒート式接合装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 ヒータ温度検出手段に異常発生有りと判
    定した時に、警告を出力すると共に、直ちにヒータ電流
    を遮断する請求項1のパルスヒート式接合装置の制御方
    法。
  3. 【請求項3】 2つのヒータ温度検出手段が検出したヒ
    ータ温度の差が設定範囲外の時にいずれかのヒータ温度
    検出手段に異常有りと判定する請求項1または2のパル
    スヒート式接合装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 接合部に押圧したヒータチップにヒータ
    電流を供給することにより加熱すると共に、前記ヒータ
    チップのヒータ温度を検出してこのヒータ温度を予め設
    定した温度プロファイルに追従させるように前記ヒータ
    電流を制御するパルスヒート式接合装置において、 前記ヒータ温度を検出する一対のヒータ温度検出手段
    と、 前記複数のヒータ温度検出手段が検出したヒータ温度を
    比較することによりヒータ温度検出手段の異常発生の有
    無を判定する異常判定手段と、 前記異常判定手段による異常発生判定に基づいて警告を
    発生する警告手段とを備えることを特徴とするパルスヒ
    ート式接合装置。
  5. 【請求項5】 異常判定手段は2つのヒータ温度検出手
    段が検出したヒータ温度の差が設定範囲外の時に異常信
    号を出力するウィンドコンパレータで形成される請求項
    4のパルスヒート式接合装置。
JP2253598A 1998-01-21 1998-01-21 パルスヒート式接合装置およびその制御方法 Pending JPH11214837A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111044163A (zh) * 2019-12-31 2020-04-21 中国电子科技集团公司第四十七研究所 一种具有报警输出功能的温度传感器

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