JPH11213875A - Ac型プラズマディスプレイパネル用保護膜材料及びその製造方法と、ac型プラズマディスプレイパネル - Google Patents

Ac型プラズマディスプレイパネル用保護膜材料及びその製造方法と、ac型プラズマディスプレイパネル

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JPH11213875A
JPH11213875A JP10017012A JP1701298A JPH11213875A JP H11213875 A JPH11213875 A JP H11213875A JP 10017012 A JP10017012 A JP 10017012A JP 1701298 A JP1701298 A JP 1701298A JP H11213875 A JPH11213875 A JP H11213875A
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Takao Sawada
隆夫 沢田
Keiji Watabe
勁二 渡部
Keiji Fukuyama
敬二 福山
Junichiro Hoshizaki
潤一郎 星崎
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Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 AC型PDPの保護膜(MgO膜)の膜質改
善により、放電特性に起因するPDPの表示性能の改善
を図る。 【解決手段】 AC型PDPの前面基板上に形成される
誘電体層上を全面的に被覆する保護膜としてのMgO膜
は、次の通りに生成される。即ち、電融法により単結晶
又は多結晶として生成されるMgOペレットを、まず、
真空中又は大気中において1400゜C以上の温度下で
熱処理を施す。その後、MgOペレットを蒸着源とし
て、少なくとも上記誘電体層に200゜C以上の温度を
与えた状態且つ酸素雰囲気中で、電子ビーム蒸着法によ
りMgO膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AC型のプラズマ
ディスプレイパネルに関するものであり、特にAC型の
プラズマディスプレイパネルの放電特性に起因する表示
性能、例えば、放電開始の遅延、書き込み動作不良等を
改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】放電発光現象をディスプレイに利用する
プラズマディスプレイパネルは、その金属電極の構造か
ら、放電空間に金属電極が露出している直流(DC)型
と、金属電極が誘電体で覆われている交流(AC)型と
に大別される。ここでは、AC型のプラズマディスプレ
イパネル(以下、「PDP」と称す)PDPの基本的な
構造について説明する。
【0003】AC型PDPにおいては、前面パネル(表
示側)と背面パネルとが所定の距離を保って対峙してい
る。そして、前面パネルをなすガラス基板の背面パネル
側の表面上には、平行なX電極,Y電極から成る一対の
電極がストライプ状に形成されている。そして、一対の
電極及びガラス基板の上記表面を全面的に覆うように、
誘電体層が形成されている。更に、誘電体層の表面を全
面的に覆うように、酸化マグネシウム(以下、MgOで
表す)からなる保護膜(以下、MgO膜と称す)が形成
される。このように前面パネルは、ガラス基板、誘電体
層、保護膜及び一対の電極(X,Y電極)を備える。
【0004】一方、背面パネルの前面パネル側の表面上
には、あたかもX,Y電極と直交するような位置関係と
なるように、アドレス電極(W電極)がストライプ状に
形成されており、当該アドレス電極と背面パネルをなす
ガラス基板の前面パネル側の表面とを全面的に覆うよう
に、誘電体層から成る下地層が形成される。更に、一対
の電極(X,Y電極)とアドレス電極との交差部分に対
応する発光セルの内、隣接する発光セル間の発光色を分
離するストライプ状の隔壁が下地層の表面上に形成され
ており、放電により発生する紫外線を所望の色に変換す
るための蛍光体層が、隔壁の対面する側壁面と下地層の
表面を覆うように形成される。このように背面パネル
は、(背面の)ガラス基板、アドレス電極、下地層、隔
壁及び蛍光体層からなる構成要素を備える。
【0005】前面パネルと背面パネルとは、隔壁の頂部
が前面パネルの保護膜に当接するように、また平行に配
置され、両パネルの周辺部において、低融点ガラス等の
シール材により封着されている。これら前面パネル、背
面パネル及びシール材により形成されるPDPの放電空
間には、放電ガスとして例えばキセノンとネオンとの混
合ガスが封入されている。
【0006】次に、上述のような構造を有するAC型P
DPの表示動作について説明する。
【0007】まず最初に、PDP全面のX,Y電極間
に放電電圧パルスを印加することにより、放電空間内に
放電を発生させる。かかる放電により、MgO膜の放電
空間側の表面上であって、各々の電極が対面する部分
に、各々の電極に印加された極性と反対の極性を有する
電荷を蓄積する(壁電荷形成過程、または、プライミン
グ過程)。
【0008】その後、X,Y電極間に上記とは反対
の極性の電圧を印加することにより、放電空間内にもう
一度放電を発生させる。かかる放電により上記におい
て生じた壁電荷が取り去られ、PDPの全面に亘ってM
gO膜には壁電荷が存在しないことになる(において
形成された壁電荷の消去、または消去過程)。
【0009】次に、X電極に順次に所定の電圧を印加
することで走査していき、電圧印加状態にあるX電極
と、当該X電極に属する発光セルの内で表示したい発光
セルに対応するアドレス電極(W電極)との間に所定の
電圧を印加することにより、当該発光セルに対応するM
gO膜の放電空間側の表面上であってX電極と対面する
部分に、当該発光セルを表示させる準備としての壁電荷
を蓄積する(書き込み放電過程)。
【0010】続いて、PDP全面のX,Y電極間に維
持放電パルス電圧を印加することにより画像表示を行
う。但し、この際の維持放電パルス電圧の電圧値は上記
における放電電圧パルスの電圧値よりも低く設定され
ているので、上記における壁電荷が形成されていない
発光セルにおいては放電が起こらず、上記における書
き込み放電を行った発光セルのみが発光して画像表示が
行われる(表示放電)。
【0011】また、階調表示については、階調数に応
じて、そのパルス数が異なる数種の維持放電パルス群を
時系列的に組み合わせることにより、8段階程度の表示
階調を実現している(サブフィールド階調法)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】さて、MgO膜は、上
述のように、(a)前面基板上に形成される誘電体層及
び一対の電極(X,Y電極)がプラズマに直接さらされ
て、イオン衝撃によるダメージを受けないようにするた
めの保護膜として機能するほかに、(b)X、Y電極間
又はX,W電極間に放電電圧を印加したときに、ガス放
電のための二次電子を放出する機能(二次電子放出効
果)や、(c)壁電荷を蓄積することにより、MgO膜
がない場合よりも低い電圧で電子を放出する機能、即ち
放電電圧を低下させる機能を有する。
【0013】そこで、以下では、特に、MgO膜を上述
の(b)及び(c)の機能を有する膜として捉え、Mg
O膜の膜質と放電特性との関係、ひいてはMgO膜の膜
質と放電特性に起因する表示性能との関係について考察
してみる。
【0014】AC型PDPにおける或る一つの発光セル
に注目した場合、当該発光セルに隣接する周囲の発光セ
ルが放電状態にあるときは、当該発光セルについては二
次電子が放出されやすい、放電されやすい状態になって
いる。このため、MgO膜の二次電子放出効率の差はそ
れほど問題にならず、当該発光セルのMgO膜の二次電
子放出効果が少々低下している場合であっても、注目し
た発光セルにおける放電の開始に大きな支障がない。
【0015】他方、当該発光セルの周囲の発光セルが発
光していない状態を考えると、上述の壁電荷形成過程及
びその消去過程に関しては印加される電圧が高いため
に、かかる状態においても問題なく行われるのである
が、かかる状態であって、当該発光セルにおけるMgO
膜の二次電子放出効率が低下している場合においては、
それに続く書き込み放電過程において、当該発光セル
ではMgO膜の二次電子放出効率に対応する放電(書き
込み放電)の遅れが生じたり、極端な場合には、書き
込みパルスの電圧印加時間内に放電を開始することがで
きない、すなわち、書き込み動作が不完全となるという
事態が発生してしまう。この場合、壁電荷が残留するの
で、常に不点灯状態とはならないまでも、点灯、不点灯
状態がランダムな時間間隔で発生するため、ちらつきと
して観察されてしまう。
【0016】また、上述の考察では、空間的(平面的)
に隣接する発光セルの発光状態について考えたが、次に
時間的な発光状態について考えてみる。例えば、階調表
示は、上述したようにそのパルス数が異なる数種の維持
放電パルス群を時系列的に組み合わせることにより、す
なわち、時間的にとびとびの発光状態を作り出すことで
実現している(サブフィールド階調法)。このような場
合についても、個々の時間区間(個々の維持放電パルス
群の有する時間幅)ごとについて考えれば、上述の空間
的(平面的)な発光状態と同様の考察が適用できる。つ
まり、高階調(明るい)表示の場合はMgO膜の二次電
子放出効率の少々の低下は所望の発光セルの発光に支障
を来さないが、低階調(暗い)表示の場合では、MgO
膜の二次電子放出効率の低下は発光させたい発光セルに
おいて、やはり上述およびと同様の問題を生じせし
めるのである。
【0017】さて、上述の考察では、或る1つの発光セ
ル及びその周囲の発光セルについて考えたが、以下では
PDP全面の発光セルについて同様に考えてみる。
【0018】PDPにおいて表示率が高い、例えばカラ
ーPDPにおける白色表示の場合、又は階調の高い表示
の場合は、ある特定の発光させたい発光セルの周囲の発
光セルが発光状態にある確率が高いので、当該発光セル
は非常に発光しやすい状態にあり、上述したようにMg
O膜の二次電子放出効率の良否はそれほど問題にならな
い。この傾向は、表示率と階調とが共に高い場合に顕著
である。これに対して、表示率が低い場合、例えばカラ
ーPDPにおける単色表示、又は階調の低い表示の場合
は、ある特定の発光させたい発光セルの周囲の発光セル
は空間的(平面的)に又は時間的に放電状態にある確率
が低いので、上述およびのような放電の遅れ、書き
込み動作不良といった事態を招く。この傾向は、表示率
と階調とが共に低い場合に顕著である。
【0019】更に、PDPの高精細化・高階調化に伴
い、印加電圧パルスの印加時間が短縮される場合につい
て、図4を用いて、上記問題点およびを更に考察す
ることにする。
【0020】図4は、或る書き込みパルスと、当該書き
込みパルスの印加により書き込み放電が発生した全ての
発光セルについて観測した、発光強度の時間依存特性を
表した図である。放電の遅れ、即ち発光の遅れが無い場
合には、図4(a)に示すように、書き込みパルス印加
開始に対応してほぼ一斉に放電が開始されるため、非常
に鋭いピークを有する発光強度特性が得られる。これに
対して、各発光セルに二次電子放出効率に応じた放電遅
れがある場合には、書き込みパルスの印加開始に対応し
て各発光セルがバラバラに(異時的に)放電を開始する
ため、図4(b)に示すように、放電遅れが無い場合に
比べて、発光強度特性のピークが低く、且つその幅が広
くなっている。しかも、当該書き込みパルス印加時間内
に全ての発光セルが一斉に放電を開始するわけではない
ため、当該書き込みパルスの印加終了時点でもなお書き
込みが完了しない発光セルが残ることになる。なお、図
4(b)中の破線により示した箇所は、図示された書き
込みパルスの期間よりも長く当該書き込みパルスが印加
された場合の発光強度の一例であり、換言すれば、当該
書き込みパルスの印加中に本来書き込み放電すべき発光
セルが放電できない、すなわち、書き込み動作がより不
完全となることを表している。この場合、放電の遅れを
PDP全面における発光セルの発光として観察する場
合、画面表示のちらつきとして観察されるのである。
【0021】従って、図4(b)に示す場合、即ちMg
O膜の二次電子放出効率が低下している場合には、PD
Pの高精細化・高階調化に伴い、書き込みパルスの印加
時間が短縮されることとなり、上記問題点およびは
より深刻なものとなる。
【0022】従って、上記問題点およびを解決し
て、表示率が低い場合又は低い階調表示の場合において
も、正常な表示が実現されるPDPを提供することが望
まれる。
【0023】この発明は、かかる懸案事項を克服すべく
なされたものであり、MgO膜の二次電子放出効率の向
上を図って、表示率が低い場合又は低い階調表示の場合
においても、正常な表示を可能としうるPDPを実現す
ること、及びそのための好適なMgO膜の原材料を提供
することを、目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の発
明に係るAC型プラズマディスプレイパネル用保護膜材
料は、AC型プラズマディスプレイパネルの前面パネル
に含まれる誘電体層の表面上に形成される保護膜を構成
する単結晶又は多結晶の材料であって、結晶成長後、前
記保護膜の形成前に所定の雰囲気中で所定の熱処理が施
されていることを特徴とする。
【0025】(2)請求項2記載の発明に係るAC型プ
ラズマディスプレイパネル用保護膜材料において、請求
項1における前記所定の熱処理として、1400゜C以
上の温度での熱処理としたことを特徴とする。
【0026】(3)請求項3記載の発明に係るAC型プ
ラズマディスプレイパネル用保護膜材料は、請求項1又
は2における前記所定の雰囲気中として、10-3Tor
rより高真空中又は酸素を含む雰囲気中としたことを特
徴とする。
【0027】(4)請求項4記載の発明に係るAC型プ
ラズマディスプレイパネルは、請求項1乃至3のいずれ
かに記載の前記AC型プラズマディスプレイパネル用保
護膜材料を蒸着源として用いて、少なくとも前記誘電体
層に200゜C以上の温度を与えた状態で、且つ、酸素
雰囲気中という条件下で、電子ビーム蒸着法により前記
誘電体層の前記表面上に形成される前記保護膜を備える
ことを特徴とする。
【0028】(5)請求項5記載の発明に係るAC型プ
ラズマディスプレイパネル用保護膜材料の製造方法は、
電融法により製造された単結晶又は多結晶の保護膜材料
を用いてAC型プラズマディスプレイパネル用保護膜材
料を製造するに際し、電子ビーム蒸着前に、10-3To
rrより高真空中又は酸素を含む雰囲気中で、且つ、1
400゜C以上の温度下で、前記保護膜材料に対して熱
処理を施す工程を含むことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) (本実施の形態1の着眼点) ここでは、上述の問題点およびを引き起こすMgO
膜の二次電子放出効率の低下の原因について考察を進め
る。というのは、この考察によって、既述した問題点解
決の糸口を見出せるからである。
【0030】まず、注目すべき点は、このような電子放
出機能を有する材料の機能低下は、例えば、CRT(C
athode−Ray Tube)の陰極材料における
熱電子放出効率の低下についても見られるということで
ある。そして、CRTの研究の成果として、熱電子放出
効率の低下は、CRTの陰極材料中に含まれる硫黄やリ
ン等の陰性元素成分に起因することが知られている。C
RTにおけるこの成果に鑑みて、本願発明者らは、かか
る現象がPDPについても同様に生じているのではない
かと、考えるに到った。そこで、この点を究明すべく、
本願発明者らは、詳細な研究を重ねた結果、AC型PD
PのMgO膜中に含まれる特定の不純物、特に硫黄やリ
ン等の陰性元素不純物の多い場合には、MgO膜の二次
電子放出機能が阻害されることを見出した。つまり、硫
黄等の陰性元素の含有率の低いMgO膜を有するPDP
については、上述の問題点およびは生じないという
結果を得たのである。この点は、後述する図2の説明に
より明らかになるであろう。
【0031】さて、MgO膜の形成方法としては、一般
的に電子ビーム蒸着法が多用されているが、これは、
(i)MgO膜の製膜方法の中でかかる製膜方法が最も
速い速度で結晶性の良い(結晶の方位が揃い易い)薄膜
を形成できるという理由と、(ii)かかる製膜方法に
より形成されるMgO膜はAC型PDPにおける放電に
対する諸性能(上述の(a)〜(c))が従来のものよ
り良いという理由とによるものである。また、電子ビー
ム蒸着法におけるAC型PDP用のMgO膜の蒸着源と
して一般的に使用される材料であるMgOは、いわゆる
電融法により生成される高純度の単結晶又は多結晶を、
5mm程度の大きさの粒状に形成したもの(以下、Mg
Oペレットと称す)である。しかしながら、かかるMg
Oペレット中には、図2の(a)に示すように、硫黄や
リン等の陰性元素成分が少なくとも数10ppm以上含
まれていることが、本願発明者らによる実験によって観
測されている。このため、かかる蒸着材料を用いて電子
ビーム蒸着法により製膜されるMgO膜には、蒸着条件
により若干変化するが、蒸着材料とほぼ同程度の硫黄や
リンが含まれてしまうのである。上述のような陰性元素
成分を含有する原因の一つとしては、MgOを得るのに
用いられる現在の電融法では海水を原料としていること
が挙げられるが、この点については、蒸着材料の製造に
おける経済的な理由によりやむを得ないと考えられてい
る。従って、海水を原料とし、電融法によって結晶成長
された陰性元素成分が含有されたままのMgOペレット
を、MgO膜の電子ビーム蒸着源として用いらざるを得
ないのが現状である。つまり、電子ビーム蒸着源によっ
てMgO膜を形成する限り、その原料に陰性元素が含有
されることは回避できないものであり、これらの陰性元
素成分を電子ビーム蒸着前にいかに有効に取り除いてお
くかが、上述の問題点およびを克服するための鍵と
なる。
【0032】そこで、本願発明者らは、上述の問題点
およびを解決するために、硫黄等の陰性元素成分を有
効に取り除くためのAC型PDPの保護膜用蒸着材料の
処理方法について、更に研究を推進した。その結果、電
融法により結晶成長された原料に対して、蒸着前に所定
の熱処理を施せば、上記問題点およびを克服できる
ことを見出した。以下では、この成果について記述す
る。
【0033】(本実施の形態1に係る熱処理方法)以下
に、AC型のPDPに用いられる保護膜材料及びその製
造方法と、該保護膜材料を蒸着源として形成される保護
膜を備えるAC型PDPとについて説明するが、本実施
の形態1では、以下の点に、その特徴ないしは本質があ
る。即ち、図1のフローチャートに示すように、電融法
により結晶成長されるMgOペレットを準備し(工程S
1)、該MgOペレットに所定の温度下で所定の熱処理
を施す(工程S2)。そして、かかる熱処理後のMgO
ペレットを電子ビーム蒸着源として電子ビーム蒸着を行
い、予め準備された、誘電体層が既に形成された前面パ
ネル上にMgO膜を蒸着する(工程S3)。なお、図1
に示すように、工程S1およびS2が含まれる工程を
「蒸着源準備工程」と呼び、誘電体層が既に形成された
前面パネルを準備する工程とMgO膜形成工程とをまと
めて「前面パネルの製造工程」と呼ぶことにする。
【0034】以下、図1に示す各工程S1〜S3に従っ
て、本実施の形態1について詳述する。
【0035】A.電融法による結晶成長工程S1 本工程S1において生成されるMgOペレットは、従来
のMgOペレットと同様のものである。即ち本MgOペ
レットは、電融法により製造される単結晶または多結晶
の材料を5mm程度の大きさにした粒状のものであり、
保護膜形成の際の電子ビーム蒸着における蒸着源として
使用される。なお、該MgOペレットは海水を原料とし
て得られた材料を原料とする電融法により結晶成長させ
るため、該MgOペレットには既述の問題点を引き起こ
す硫黄等の陰性元素が含まれている。
【0036】B.熱処理工程S2 さて、既述のように、CRTの陰極材料中に硫黄等の陰
性元素が含まれており、かかる元素成分が原因で陰極か
らの熱電子放出効率が低下している場合には、陰極材料
に熱処理を施すことにより、上記陰性元素を除去し、熱
電子放出効率の改善を図るのが一般的である。かかる点
を鑑みてなされた本願発明者らの詳細な研究によれば、
PDPに用いるMgO膜の二次電子放出機能を阻害する
特定の不純物、特に硫黄、リン等の陰性元素不純物を含
有するMgOペレットを真空中又は例えば、空気中のよ
うな酸素を含む雰囲気中で高温に熱することにより、か
かる陰性元素成分がガス化して蒸発することが見出され
た。
【0037】まず、硫黄及びリンの高温における分解反
応について述べるが、かかる分解反応は質量分析機を備
える熱分解生成物分析装置を用いて、電融法により生成
される従来のMgOペレット中における硫黄等の陰性元
素成分の分解(解離)温度を分析することにより確認し
た。その分析結果によると、処理温度を上昇して行き、
1200゜C程度の温度に達すると、MgOペレット中
の硫黄等の分解(解離)が始まり、更に温度を上昇させ
て行くと、1400゜C以上の温度では、MgOペレッ
ト中の上記元素成分の分解がPDPに適用可能な程度ま
で確実に進行することが確認された。この際、MgOペ
レットは真空中において熱処理が施されるため、高温下
におけるMgOペレット中の上記元素成分は、その蒸気
圧の関係により、MgOペレットから分解(解離)する
と考えられる。
【0038】また、上述の分析では質量分析機を用いて
いるために10-6Torr程度の真空度が分析のために
必要であるが、熱処理条件が規定され、MgOペレット
を製造するにあたって上記熱処理工程を実施する場合に
は、10-3Torr程度の真空度であっても上記元素成
分の除去に支障が発生しないことも確認できた。すなわ
ち、上記熱処理工程を行うに際しては、10-3Torr
より高真空中であれば上記元素成分の除去がPDPに適
用可能な程度まで確実に行われることになる。
【0039】さて、上述したような真空中における上述
の分解反応の分析結果を基に、熱処理の簡便性及びその
スループットを更に追求すべく、大気中における熱処理
の可能性についても、本願発明者らは研究を行った。こ
の研究結果を以下に述べる。
【0040】かかる熱処理を行うに際して、図2の最左
欄に示すように、電融法により生成されたMgOの単結
晶より成るMgOペレット(A,B)及び多結晶より成
るMgOペレット(C)の3種類を試料として用いた。
なお、MgOペレット中の硫黄等の成分分析について
は、プラズマ発光分光分析法(以下、「ICP分析法」
と略す)等を用いて、大気中における熱処理後のMgO
ペレット中の硫黄及びリンの含有量を分析した。但し、
硫黄は通常のICP分析装置では分析できないので、紫
外線スペクトル分析法により、その定量分析を行った。
また、上述した真空中における分解反応分析及び大気中
における熱処理において、MgOペレット中の硫黄とリ
ンとはその熱処理に対して同様の傾向を示したこと、及
びその他の陰性元素成分も熱処理に対して同様の傾向を
示すとの知見を得たので、以下の説明では硫黄について
述べることにする。
【0041】まず、各MgOペレットに対し、大気中に
おいて1200゜Cの温度で4時間の熱処理を実施し
た。かかる熱処理により、MgOペレット中の硫黄成分
は図2の(b)に示すようにおおよそ1/2〜1/3程
度まで減少する。しかしながら、なおも10ppm以上
の残量があるので、確実にPDPに適用できるような所
望の二次電子放出効率を得るためには、その程度の除去
ではいまだ不十分である。
【0042】次に、上述したものと同様のMgOペレッ
トを用いて、1400゜Cの温度で4時間の熱処理を実
施した。この場合のMgOペレット中に含まれる硫黄の
分析結果を図2の(c)に示す。なお、かかる熱処理に
おいては、そのスループットを考慮すべく、200g以
上のMgOペレットに対して一度に熱処理を施した。
【0043】また、1500゜Cの温度での上述したも
のと同様のMgOペレットの熱処理に対する硫黄成分の
分析結果を図2の(d)に示す。これらの図2の(c)
および(d)に示した分析結果より、1400゜C以上
の温度において熱処理を行った場合には、MgOペレッ
ト中の硫黄成分を確実に最小限度の量にまで除去するこ
とが可能であり、陰性元素成の含有量が数ppmであれ
ばPDPに適用可能である。これにより、当該熱処理条
件下においてはAC型PDPのMgO膜について所望の
二次電子放出効率、ひいては放電特性に起因する所望の
表示性能が得られる。
【0044】なお、大気中においてMgOペレットにこ
のような高熱処理を施した場合、MgOペレット中の硫
黄及びリンは酸化ガスとして分解(解離)されると考え
られる。この点から考察すれば、かかる熱処理は酸素雰
囲気中又は酸素を含む雰囲気中において実施しても、前
述した10-3Torrより高真空中において熱処理を施
す場合と同等の効果を得ることができる。
【0045】以上、説明したように、電融法により結晶
成長されたMgOペレットを、PDPの前面パネル上に
保護膜を蒸着するための蒸着源としてこれを用いる前に
行うべき熱処理工程S2(図1参照)とは、10-3To
rrより高真空中又は酸素を含む雰囲気中において、1
400゜C以上の温度(この範囲内の温度を「所定の温
度」と定義する)下で行う熱処理工程であるということ
ができる。
【0046】従って、上述の工程S1において単に保護
膜材料を蒸着前に熱処理すれば良いというだけで、つま
り、このような非常に簡便な方法により、保護膜材料中
に含有される硫黄等の陰性元素成分を十分に低減するこ
とができるのである。
【0047】なお、上述の熱処理工程S2(図1参照)
は、電融法により結晶成長されたMgOペレットに限ら
れるものではなく、硫黄等の上記陰性元素成分の低減が
必要とされる全てのAC型PDP用保護膜材料に対して
有効な熱処理工程であることは、工程S2の処理内容か
ら明らかである。
【0048】(本実施の形態1に係るPDP) C.前面パネルの製造工程 次に、上述の熱処理後のAC型PDP用保護膜材料を用
いて、前面基板上の誘電体層上に保護膜を形成する工程
について説明する。まず、図1に示す誘電体層付き前面
基板を準備する工程について述べることにする。
【0049】C−1.誘電体層付き前面基板の準備工程 図3は本実施の形態1に係るAC型PDPの画素の基本
単位である1つの発光セル部20を抽出し、その構造を
図示した縦断面図である。図3に示すように、当該PD
Pにおいて、前面パネル21(表示側)と背面パネル2
2とが所定の距離を保って対峙している。前面パネル2
1を構成するガラス基板1の背面パネル22側の表面上
に平行なX電極10,Y電極(図示せず)から成る一対
の電極がストライプ状に形成される。但し、図3におい
ては、その図示する方向の関係より、一対の電極のうち
X電極10のみを図示化している。そして、一対の電極
及びガラス基板1の上記表面を全面的に覆うように誘電
体層2が形成される。
【0050】C−2.電子ビーム蒸着工程S3 次に、本実施の形態1に係るPDPにおける特徴である
MgO膜3の製膜方法について述べる。
【0051】上記MgO膜3は、上記工程S2で得られ
るMgOペレットをその蒸着源として電子ビーム蒸着法
により形成される。この際、従来のPDPにおけるMg
O膜の製膜法と同様に、結晶性の良い(結晶の方位か揃
い易い)MgO膜を短時間に製膜するために、MgO膜
3が形成される前面パネル21のうちで、少なくともガ
ラス基板1上に形成される誘電体層2を200゜C以上
に加熱し、蒸着装置内に酸素ガスを導入するのである
が、この点は、本実施の形態1に係るPDPにおけるM
gO膜3の製膜に関しても好ましい形態である。従っ
て、かかる製膜方法によれば、熱処理が施されていない
従来のMgOペレットを用いて形成されるMgO膜と比
較して、硫黄やリン等の陰性元素成分が非常に低減され
たMgO膜3を、結晶性良く、短時間に形成できる。更
に、誘電体層2の表面を全面的に覆うように、後述する
MgOからなる保護膜3が形成される(以下、「MgO
膜3」とも称す)。このように前面パネル21は、ガラ
ス基板1、誘電体層2、保護膜3及び一対の電極(X電
極10及び図示しないY電極)を備える。
【0052】このように、該MgO膜3は、熱処理が施
されていない従来のMgOペレットを上記工程S2に係
るMgOペレットに変更するだけで、従来からの電子ビ
ーム蒸着装置及び製膜技術をそのまま活用することがで
きる。このため、本工程S3に係るMgO膜は、既存の
設備及び技術を用いてもMgO膜3の二次電子放出効率
が改善できる点で、非常に実用性及び汎用性に富む製造
方法により製膜され、しかも、上述のように、従来のP
DPにおけるMgO膜と比較して、本MgO膜はPDP
の表示性能の飛躍的な改善に寄与しうるMgO膜である
と言うことができる。
【0053】D.AC型PDPの製造工程 次に、上記工程により得られた前面パネル21を用いて
製造されるAC型PDPの製造工程について説明する。
【0054】まず、図3に示すように、背面基板である
ガラス基板9の前面パネル21側の表面上には、あたか
も上面から見たときにX電極10及びY電極と直交する
かのような位置関係にアドレス電極(W電極)8がスト
ライプ状に形成されており、当該アドレス電極8とガラ
ス基板9の上記表面とを全面的に覆うように、誘電体か
ら成る下地層7が形成される。かかる下地層7は、アド
レス電極8の材料である金属からの金属イオンの拡散を
防止するとともに、蛍光体層5から放射される可視光を
前面パネル21側へ反射させることによりPDPの輝度
を向上させる機能を有する。更に、図3に示すように、
隣接する発光セル20間の発光色を分離するためのスト
ライプ状の隔壁6が下地層7の表面上に形成されてお
り、放電によって生ずる紫外線を所望の色の可視光に変
換するための蛍光体層5が、隔壁6の対面する側壁面と
下地層7の表面を覆うように形成される。このように背
面パネル22は、ガラス基板9、アドレス電極(W電
極)8、下地層7、隔壁6及び蛍光体層5の各々を備え
る。
【0055】その後、前面パネル21と背面パネル22
とは、平行且つ隔壁6の頂上部が前面パネル21の保護
膜3に当接するように配置され、両パネルの周辺部(図
示せず)において、低融点ガラス等のシール材(図示せ
ず)により封着されている。これら、前面パネル21、
背面パネル22及びシール材により形成されるPDPの
放電空間23には、放電ガス4として例えばキセノンと
ネオンとの混合ガスが封入されている。
【0056】なお、かかる構造を備えるPDPの表示動
作は従来の構造を有するAC型PDPと同様であるた
め、その説明を省略する。
【0057】さて、上述の構造を備えるPDPにおける
保護膜(MgO膜)3は、上記工程S2により得られる
MgOペレットから形成されるため、従来のPDPにお
ける保護膜と比較して、硫黄等の陰性元素成分の含有率
が非常に低減されている。従って、本実施の形態1に係
るPDPは、当該熱処理が施されない保護膜材料を用い
て形成される従来のPDPと比較して、当該保護膜3の
二次電子放出効率が改善されるPDPであり、換言すれ
ば、当該PDPは発光セルの放電開始の遅れ、書き込み
動作不良といった放電特性に起因する表示性能の問題点
が改善され、表示率の高低または階調の高低に拘わら
ず、発光セルの確実な放電を実現しうるPDPであると
言うことができる。
【0058】更に、上述の構造を有するPDPは、既述
のように従来のPDPと比較して、印加電圧パルスに対
する放電開始の遅延を改善できるため、今後予想され
る、より高精細化又はより高階調化に伴う印加電圧パル
スの印加時間の短縮にも十分に対応可能なものである。
つまり、当該PDPによれば、印加電圧パルスの印加時
間の短縮化に対しても、放電開始の遅れ、書き込み動作
不良といった放電特性に起因する表示性能の問題点が生
じず、表示率の高低または階調の高低に拘わらず、発光
セルの確実な放電を実現しうるPDPであると言うこと
ができる。
【0059】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、A
C型PDPの前面パネルに含まれる誘電体層の表面上に
形成される保護膜の材料は、かかる保護膜形成用の蒸着
源として用いられる前に、所定の雰囲気中で所定の熱処
理を施されるので、かかる所定の熱処理により保護膜の
材料中に含有される硫黄等の陰性元素成分を簡便且つ有
効に低減することができるという効果を有する。従っ
て、このように硫黄等の陰性元素成分が低減された保護
膜材料を用いて形成される保護膜を備えるPDPは、上
記の所定の熱処理が施されない保護膜材料を用いて形成
される従来のPDPと比較して、当該保護膜の二次電子
放出効率が改善されるという効果、即ち、かかるPDP
は発光セルの放電開始の遅れ、書き込み動作不良といっ
た放電特性に起因する表示性能の問題点が改善され、表
示率の高低または階調の高低に拘わらず、発光セルの確
実な放電が得られるという効果を内包している。
【0060】(2)請求項2に係る発明によれば、請求
項1に係る発明における所定の熱処理は、所定の雰囲気
中で1400゜C以上の温度での熱処理として行われる
ため、かかる所定の熱処理により保護膜の材料中に含有
される硫黄等の陰性元素成分の量を十分に低レベルにま
で簡便にコントロールすることができるという効果を有
する。従って、このように硫黄等の陰性元素成分量が十
分に低減された保護膜材料を用いてPDPの前面パネル
の保護膜を形成すれば、当該PDPは、上記の所定の熱
処理が施されない保護膜材料を用いて形成される従来の
PDPと比較して、当該保護膜の二次電子放出効率がP
DPの実際の使用上で問題とならない程度にまで改善で
きるという効果、即ち発光セルの放電開始の遅れ、書き
込み動作不良といった放電特性に起因する表示性能の問
題点をPDPの実際の使用上で問題とならない程度にま
で減少でき、表示率の高低または階調の高低に拘わら
ず、発光セルの確実な放電を実現できるという効果を内
包している。
【0061】(3)請求項3に係る発明によれば、上記
(2)と同様の効果が得られる。
【0062】(4)請求項4に係る発明によれば、請求
項1に係る発明により保護膜の材料中に含有される硫黄
等の陰性元素成分が低減された保護膜材料を蒸着源とし
て用いて形成される保護膜を備えるため、所定の熱処理
が施されない保護膜材料を用いて形成される保護膜を備
える従来のPDPと比較して、当該保護膜の二次電子放
出効率が改善されたPDPを得ることができる。即ち、
発光セルの放電開始の遅れ、書き込み動作不良といった
放電特性に起因する表示性能の問題点が改善され、表示
率の高低または階調の高低に拘わらず、発光セルの確実
な放電が実現できるPDPを得ることができるという効
果を有する。
【0063】更に、少なくとも前記誘電体に200゜C
以上の温度を与えた状態で、且つ、酸素雰囲気中で、電
子ビーム蒸着法により形成される上記保護膜を備えるの
で、上述の効果に加えて、上述の効果を発揮する保護膜
を、結晶性が良く、しかも短時間に形成することができ
るという効果を有する。
【0064】(5)請求項5に係る発明は、電子ビーム
蒸着前に、10-3Torrより高真空中又は酸素を含む
雰囲気中で、1400゜C以上の温度での熱処理を施す
AC型PDP用保護膜材料の製造方法であるため、当該
熱処理前の保護膜の材料中に含有される硫黄等の陰性元
素成分を非常に低減することができるという効果を有す
る。従って、請求項5に係る発明によれば、上記(2)
と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る、AC型プラズ
マディスプレイパネルの製造工程を示すフローチャート
である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係る、熱処理を実施
する前後のMgOペレット中における硫黄成分の量を示
す図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る、AC型プラズ
マディスプレイパネルの発光セルを示す縦断面図であ
る。
【図4】 印加電圧と放電遅れ発光との関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ガラス基板、2 誘電層、3 保護膜、4 放電ガ
ス、5 蛍光体、6隔壁、7 下地層、8 アドレス電
極、9 ガラス基板、10 X電極、20発光セル、2
1 前面パネル、22 背面パネル、23 放電空間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星崎 潤一郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AC型プラズマディスプレイパネルの前
    面パネルに含まれる誘電体層の表面上に形成される保護
    膜を構成する単結晶又は多結晶の材料であって、 結晶成長後、前記保護膜の形成前に所定の雰囲気中で所
    定の熱処理が施されていることを特徴とする、AC型プ
    ラズマディスプレイパネル用保護膜材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の前記AC型プラズマディ
    スプレイパネル用保護膜材料において、 前記所定の熱処理とは、1400゜C以上の温度での熱
    処理であることを特徴とする、AC型プラズマディスプ
    レイパネル用保護膜材料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の前記AC型プラズ
    マディスプレイパネル用保護膜材料において、 前記所定の雰囲気中とは、10-3Torrより高真空中
    又は酸素を含む雰囲気中であることを特徴とする、AC
    型プラズマディスプレイパネル用保護膜材料。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の前記
    AC型プラズマディスプレイパネル用保護膜材料を蒸着
    源として用いて、 少なくとも前記誘電体層に200゜C以上の温度を与え
    た状態で、且つ、酸素雰囲気中という条件下で、電子ビ
    ーム蒸着法により前記誘電体層の前記表面上に形成され
    る前記保護膜を備えることを特徴とする、AC型プラズ
    マディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 電融法により製造された単結晶又は多結
    晶の保護膜材料を用いてAC型プラズマディスプレイパ
    ネル用保護膜材料を製造するに際し、 電子ビーム蒸着前に、10-3Torrより高真空中又は
    酸素を含む雰囲気中で、且つ、1400゜C以上の温度
    下で、前記保護膜材料に対して熱処理を施す工程を含む
    ことを特徴とする、AC型プラズマディスプレイパネル
    用保護膜材料の製造方法。
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