JPH11211828A - 魚群探知機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】高周波数及び低周波数の超音波を水中に発射す
ることにより、一方の周波数の超音波で水中の状態を表
示し、他方の周波数の超音波で湖底等を表示し、第２の
深度設定回路で深度を自動的に設定するようにした魚群
探知機を提供する。 【解決手段】高周波送信回路１に超音波振動子２が低周
波送信回路３に超音波振動子４の入力端子が、超音波振
動子２に第１の受信回路５が超音波振動子４に第２の受
信回路６の入力端子に、第１、第２の受信回路５、６に
は深度設定回路７、８が、第１、第２の受信回路５、６
の出力端子には、第１、第２のＡ／Ｄ変換器９、１０の
入力端子が、第１、第２のＡ／Ｄ変換器９、１０の出力
端子には、第１、第２のメモリ１１、１２が、第１、第
２のメモリ１１、１２に制御装置１３が、制御装置１３
の一方の出力端子に表示装置１４が制御装置１３の他方
の端子には、湖底検出回路１５の入力端子がそれぞれ接
続される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、高周波数及び低周波数
の超音波を水中に発射することにより、一方の周波数の
超音波で水中の状態を表示し、他方の周波数の超音波で
湖底等を表示し、第２の深度設定回路で深度を自動的に
設定するようにした魚群探知機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、スポーツフィッシングとして盛ん
になっているブラックバス釣りにおいては、ブラックバ
スが硬質の湖底に生息していることが多いので、湖底の
硬軟等の判別が重要な情報となるが、従来の単周波魚群
探知機や２周波並画式魚群探知機では、水中情報、すな
わち水面から湖底までの情報の表示に重きが置かれてい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、超音波を湖
底に向けて発射した場合、軟質の湖底では、超音波の反
射が小さいので、余程感度を良くしても、超音波の第２
及び第３反射波を表示することは難しいが、硬質の湖底
に向けて超音波を発射した場合には、超音波の反射波が
大きいので、第２及び第３反射波を表示することができ
る。

【０００４】しかしながら、従来の２周波並画式魚群探
知機で超音波の第２及び第３反射波を表示して湖底の状
況を詳しく知りたい場合があったとしても、湖底からの
第２反射及び第３反射波まで見るために深度レンジを深
くすると、水面から湖底までの画像が圧縮され、水中の
状態や魚の映像が見にくくなり、又、画面をシフトして
第２及び第３反射波を中心にして表示すると、水中や魚
の映像が画面からはみだしてしまい、従って、水中の状
態及び湖底の状態を同時に見ることができないという欠
点があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、高周波送信回
路と低周波送信回路にそれぞれ接続された超音波振動子
に高周波信号及び低周波信号を印加し、該超音波振動子
からそれぞれ高周波超音波及び低周波超音波を水中に発
射して、前記超音波振動子で受信した水中からの高周波
反射エコー及び低周波反射エコーを深度範囲を設定でき
る深度設定回路をそれぞれ接続した第１、第２の受信回
路で受信し、該第１、第２の受信回路でそれぞれ増幅し
た高周波反射エコー信号及び低周波反射エコー信号を第
１、第２のＡ／Ｄ変換器でそれぞれ高周波デシタルエコ
ー信号及び低周波デジタルエコー信号に変換し、該高周
波デジタルエコー信号及び低周波デジタルエコー信号を
それぞれ第１、第２のメモリで記憶し、制御装置で前記
第１又は第２のメモリのいずれかに記憶されている高周
波デジタルエコー信号又は低周波デジタルエコー信号の
いずれかを読み出して、湖底検出回路で第１反射波の湖
底デジタルエコー信号を検出し、該湖底デジタルエコー
信号から２次（３次）演算回路で２次（３次）反射エコ
ー信号を検出できる倍数信号を演算して前記第２の深度
設定回路に入力することにより、前記第２の深度設定回
路によって前記第２の受信回路で受信される深度を自動
的に設定し、前記超音波振動子からの反射エコー信号か
ら設定された深度範囲のデジタルエコー信号を前記第２
のメモリに記憶し、前記制御装置で前記第１、第２のメ
モリに記憶された高周波デジタルエコー信号及び低周波
デジタルエコーをそれぞれ読み出して表示装置の１つの
画面を２つに分割し表示することにより、一方の周波数
のデジタルエコー信号で水中の状態を表示し、他方の周
波数のデジタルエコー信号で湖底の状態を表示するもの
である。

【０００６】

【作用】本発明では、高周波数の超音波と低周波数の超
音波をそれぞれ水中に発射し、高周波反射エコー及び低
周波反射エコーをそれぞれの超音波振動子で受信し、こ
れらの超音波振動子からの高周波反射エコー信号及び低
周波反射エコー信号を深度範囲を設定できる第１、第２
の深度設定回路によって深度範囲を設定して第１、第２
の受信回路で深度範囲ごとに受信してそれぞれ増幅し、
第１、第２の受信回路でそれぞれ増幅された高周波反射
エコー信号及び低周波反射エコー信号を第１、第２のＡ
／Ｄ変換器で高周波デジタルエコー信号及び低周波デジ
タルエコー信号に変換して、第１、第２にメモリにそれ
ぞれ記憶させ、制御装置で第１、第２のメモリのいずれ
かに記憶された高周波デジタルエコー信号又は低周波デ
ジタルエコー信号のいずれかを読み出して、湖底検出回
路で湖底デジタルエコー信号を検出し、この湖底デジタ
ルエコー信号によって２次（３次）演算回路で２次（３
次）反射波信号を検出できる倍数信号を演算して前記第
１又は第２の深度設定回路に入力して深度を設定するこ
とにより、設定された深度範囲のデジタルエコー信号を
第１又は第２の受信回路で受信し、第１又は第２のＡ／
Ｄ変換器で高周波又は低周波デジタルエコー信号に変換
して前記第１又は第２のメモリに記憶し、制御装置で第
１、第２のメモリに記憶された高周波デジタルエコー信
号及び低周波デジタルエコー信号を読み出して、１つの
表示装置の表示画面を分割して並画することにより、一
方のデジタルエコー信号を表示した画面では水面から湖
底までの範囲を表示し、他方のデジタルエコー信号を表
示した画面では、超音波の２次及び３次反射波を表示す
ることにより、水中におけるブラックバスの生息と超音
波の２次及び３次反射波の表示による湖底の硬質及び軟
質の状態を同時に表示することができる。

【０００７】

【実施例】図１は、本発明の１実施例の魚群探知機のブ
ロック図で、高周波送信回路１に超音波振動子２が接続
され、低周波送信回路３に超音波振動子４の入力端子が
接続され、超音波振動子２に第１の受信回路５が接続さ
れ、超音波振動子４に第２の受信回路６の入力端子に接
続され、これら第１、第２の受信回路５、６には深度範
囲を設定できる深度設定回路７、８がそれぞれ接続さ
れ、又、第１、第２の受信回路５、６の出力端子には、
第１、第２のＡ／Ｄ変換器９、１０の入力端子が接続さ
れ、さらに、第１、第２のＡ／Ｄ変換器９、１０の出力
端子には、第１、第２のメモリ１１、１２が接続され、
又、第１、第２のメモリ１１、１２に制御装置１３が接
続され、さらに、制御装置１３の一方の出力端子に表示
装置１４が接続され、又、制御装置１３の他方の端子に
は、湖底検出回路１５の入力端子が接続され、湖底検出
回路１５の出力端子は２次（３次）演算回路１６の入力
端子が接続され、２次（３次）演算回路１６の出力端子
は第２の深度設定回路８の入力端子に接続され、又、そ
れぞれの深度設定回路７、８には、個別に感度が設定さ
れる感度設定回路が内蔵されている。

【０００８】このように構成された本実施例の魚群探知
機では、高周波送信回路１から高周波信号が超音波振動
子２に印加され、低周波送信回路３から超音波振動子４
に低周波信号が印加されると、水中及び湖底の反射エコ
ーが超音波振動子２、４でそれぞれ受信され、この超音
波振動子２、４からの反射エコー信号は第１、第２の受
信回路５、６に入力され、第１、第２の受信回路５、６
で受信されて増幅された高周波反射エコー信号及び低周
波反射エコー信号は、Ａ／Ｄ変換器９、１０で高周波デ
ジタルエコー信号及び低周波デジタルエコー信号に変換
されて、それぞれ第１、第２のメモリ１１、１２に記憶
される。

【０００９】ここで、第１のメモリ１１に記憶された高
周波デジタルエコー信号がＣＰＵからなる制御装置１３
で読み出されることにより、この高周波デジタルエコー
信号から湖底検出回路１５で湖底デジタルエコー信号が
検出され、この湖底デジタル信号が２次（３次）演算回
路１６に入力されて２次（３次）反射信号を検出できる
倍数信号を演算し、この倍数信号を第２の深度設定回路
８に入力することにより、第２の深度設定回路８は、第
２の受信回路６で超音波振動子４から入力される低周波
反射エコー信号の湖底反射信号から後の２次又は３次反
射信号を受信できる深度に自動的に設定し、第２の受信
回路６で受信されて増幅された低周波反射エコー信号は
第２のＡ／Ｄ変換器１０で低周波デジタルエコー信号に
変換され、第２のメモリ１２に記憶される。

【００１０】そして、このように第１、第２のメモリ１
１、１２にそれぞれ記憶された高周波デジタルエコー信
号及び低周波デジタルエコー信号は制御装置１３でそれ
ぞれ順次読み出され、図２に示すように、表示装置１４
の画面１７が２つの画面１７ａと１７ｂに分割されて表
示され、この分割された画面１７ａには、第１の深度設
定回路７で設定されるように、水面１８ａから湖底１８
ｂまでの水中の状態が表示され、又、分割された画面１
７ｂには、第２の深度設定回路８で設定されるように、
水面１９ａと１次反射波の湖底１９ｂの他に、第２反射
波による湖底１９ｃ及び第３反射波による湖底１９ｄが
表示され、従って、この湖底１９ｃ及び湖底１９ｄが表
示される所は硬質の湖底で、第３反射波の湖底１９ｄが
表示されずに第２反射波の湖底１９ｃだけが表示される
部分及び第２反射波の湖底も表示されない部分は軟質の
湖底であると見なすことができる。

【００１１】このように、本発明では、高周波送信装置
１及び低周波送信装置３からそれぞれ超音波振動子２、
４に高周波信号及び低周波信号を送信することにより、
超音波振動子２、４によって受信された高周波反射エコ
ー信号及び低周波エコー信号を、第１の受信回路５の深
度設定回路７で通常の水中の深度を設定して受信して、
第１のＡ／Ｄ変換器９で高周波デジタルエコー信号に変
換して第１のメモリ１１に記憶することにより、この高
周波デジタルエコー信号を制御装置１３で読み出して湖
底検出回路１５で湖底デジタルエコー信号を検出し、こ
の２次（３次）反射信号を検出できる倍数信号を演算
し、この倍数信号を第２の深度設定回路８に入力するこ
とにより、第２の深度設定回路８で第２の受信回路６の
受信範囲を２次（３次）デジタルエコー信号が検出でき
るように自動的に設定して、第２のメモリに記憶させ、
第１、第２のメモリ１１、１２にそれぞれ記憶された高
周波デジタルエコー信号及び低周波デジタルエコー信号
を制御装置１３で読み出して、１つの表示装置１４の画
面１７を表示画面１７ａ及び１７ｂに分割して表示する
ようにしたので、高周波信号によって表示画面１７ａに
は通常画像で水中情報を確認することができ、低周波信
号によって表示画面１７ｂに湖底の第２、第３反射エコ
ー信号まで表示することにより、反射エコー信号の分解
能が向上し、より鮮明に湖底の硬軟の状態を表示するこ
とができ、湖底の状態をより明確に判別することができ
る。

【００１２】なお、上記実施例の説明では、第１のメモ
リ１１に記憶された高周波デジタルエコー信号から湖底
検出回路１５で湖底デジタルエコー信号を検出するよう
にしたが、第２の深度設定回路８で通常の水中の深度を
設定し、第２の受信回路６より超音波振動子４から入力
された低周波超音波エコー信号を増幅して、第２のＡ／
Ｄ変換器１０で低周波デジタルエコー信号に変換して第
２のメモリ１２に記憶し、第２のメモリ１２から制御装
置１３でデジタルエコー信号を読み出して湖底検出回路
１５で湖底デジタルエコー信号を検出し、この湖底デジ
タルエコー信号を２次（３次）演算回路１６に入力して
２次（３次）反射エコー信号を検出できる倍数信号を演
算し、この倍数信号を第１の深度設定回路７に入力する
ことにより、第２の深度設定回路８で自動的に２次（３
次）反射エコー信号を検出できる深度を設定し、第１の
受信回路５で高周波２次（３次）反射エコー信号を検出
して第１のＡ／Ｄ変換器９で高周波デジタルエコー信号
に変換して第１のメモリ１１に記憶し、制御装置１３で
第１、第２のメモリ１１、１２からデジタルエコー信号
を順次読み出して表示装置１４で表示するようにしても
良い。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の魚群探知
機では、高周波超音波及び低周波超音波によるそれぞれ
の反射エコー信号を第１、第２の深度設定回路で深度を
設定することによって、第１、第２の受信回路で受信
し、第１、第２のＡ／Ｄ変換器で高周波デジタルエコー
信号及び低周波デジタルエコー信号に変換して、第１、
第２のメモリに記憶し、第１、第２のメモリに記憶され
た高周波デジタルエコー信号又は低周波デジタルエコー
信号のいずれかから湖底検出回路で湖底デジタルエコー
信号を検出し、この湖底デジタルエコー信号による倍数
信号を第１又は第２の深度設定回路に入力して自動的に
２次（３次）反射エコー信号を検出できる深度を設定
し、第１又は第２の受信回路で２次（３次）反射エコー
信号を検出して第１又は第２のＡ／Ｄ変換器でデジタル
エコー信号に変換して第１又は第２のメモリに記憶し、
第１、第２のメモリに記憶された高周波デジタルエコー
信号及び低周波デジタルエコー信号を制御装置で読み出
して１つの表示装置の表示画面を２つに分割して表示
し、一方の分割画面には通常画像を表示して水中情報を
確認することができ、又、他方の分割画面では、湖底の
第２、第３反射エコー信号まで表示することによって、
低周波超音波による第２、第３反射エコーが表示された
部分が硬質の湖底であることから常に湖底の硬軟の状態
を判別することができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例の魚群探知機のブロック図で
ある。

【図２】図１の表示装置の表示画面を示した図である。

【符号の説明】

１ 高周波送信回路 ２ 超音波振動子 ３ 低周波送信回路 ４ 超音波振動子 ５ 第１の受信回路 ６ 第２の受信回路 ７ 第１の深度設定回路 ８ 第２の深度設定回路 ９ 第１のＡ／Ｄ変換器 １０ 第２のＡ／Ｄ変換器 １１ 第１のメモリ １２ 第２のメモリ １３ 制御装置 １４ 表示装置 １５ 湖底検出回路 １６ ２次（３次）演算回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森屋 健司 愛知県豊橋市大岩町字小山塚20番地 本多 電子株式会社内 (72)発明者 村松 喜和 愛知県豊橋市大岩町字小山塚20番地 本多 電子株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 高周波送信回路と低周波送信回路にそれ
   ぞれ接続された超音波振動子に高周波信号及び低周波信
   号を印加し、該超音波振動子からそれぞれ高周波超音波
   及び低周波超音波を水中に発射して、前記超音波振動子
   で受信した水中からの高周波反射エコー及び低周波反射
   エコーを深度範囲を設定できる深度設定回路をそれぞれ
   接続した第１、第２の受信回路で受信し、該第１、第２
   の受信回路でそれぞれ増幅した高周波反射エコー信号及
   び低周波反射エコー信号を第１、第２のＡ／Ｄ変換器で
   それぞれ高周波デシタルエコー信号及び低周波デジタル
   エコー信号に変換し、該高周波デジタルエコー信号及び
   低周波デジタルエコー信号をそれぞれ第１、第２のメモ
   リで記憶し、制御装置で前記第１又は第２のメモリのい
   ずれかに記憶されている高周波デジタルエコー信号又は
   低周波デジタルエコー信号のいずれかを読み出して、湖
   底検出回路で第１反射波の湖底デジタルエコー信号を検
   出し、該湖底デジタルエコー信号から２次（３次）演算
   回路で２次（３次）反射エコー信号を検出できる倍数信
   号を演算して前記第２の深度設定回路に入力することに
   より、前記第２の深度設定回路によって前記第２の受信
   回路で受信される深度を自動的に設定し、前記超音波振
   動子からの反射エコー信号から設定された深度範囲のデ
   ジタルエコー信号を前記第２のメモリに記憶し、前記制
   御装置で前記第１、第２のメモリに記憶された高周波デ
   ジタルエコー信号及び低周波デジタルエコーをそれぞれ
   読み出して表示装置の１つの画面を２つに分割し表示す
   ることにより、一方の周波数のデジタルエコー信号で水
   中の状態を表示し、他方の周波数のデジタルエコー信号
   で湖底の状態を表示することを特徴とする魚群探知機。
2. 【請求項２】 前記深度設定装置は感度設定装置を内蔵
   していることを特徴とする請求項１記載の魚群探知機。