JPH11211191A - 空調制御システム - Google Patents

空調制御システム

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JPH11211191A
JPH11211191A JP10019582A JP1958298A JPH11211191A JP H11211191 A JPH11211191 A JP H11211191A JP 10019582 A JP10019582 A JP 10019582A JP 1958298 A JP1958298 A JP 1958298A JP H11211191 A JPH11211191 A JP H11211191A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブ開度−給気温度特性の非線形性を適切
に補正する。 【解決手段】 PIDコントローラ5は、オペレータが
設定した給気温度設定値rと温度センサによって測定さ
れた給気温度PVとに基づいて制御出力である操作量M
V’を演算する。操作量補正演算装置6は、バルブ開度
−給気温度特性を近似した指数関数に基づく自然対数式
MV=−40×ln(1−0.01×MV’)により、
操作量MV’から補正操作量MVを算出する。これによ
り、バルブの流量特性の非線形性に起因するバルブ開度
−給気温度特性の飽和特性を相殺する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調機の熱交換器
に流す温水又は冷水の流量を調節する調節弁の開度を制
御して空調制御エリアへの吹出給気温度を決定する空調
制御システム、あるいは調節弁の制御と共に、送風機の
送風能力を制御して空調制御エリアへの給気吹出量を決
定する空調制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】空調給気温度制御は、室内に供給する空
気(以下、給気と呼ぶ)の温度を調整する温度制御技術
である。空調給気温度制御を行う空調制御システムは、
熱交換器という空気を加熱又は冷却することのできる装
置と、この熱交換機に対して室内の空気と外気とを混合
した空気を適当な風量で送り込み、熱交換機で加熱又は
冷却された空気を空調の対象となる室内に送り込むため
の送風機を備えている。このように、空調制御システム
では、加熱又は冷却された給気を室内に送り込むが、こ
のとき給気の温度を調整することで、室内の温度調整を
実現している。
【0003】最も代表的な熱交換器の構成としては、熱
源装置という水を温水あるいは冷水に加工する装置と、
熱交換器内の配管部分(コイル)と、熱源装置からの温
水又は冷水をコイルに流し込むポンプとを有するものが
ある。つまり、ポンプによって温水又は冷水を配管部分
に流し込むと同時に、上記送風機によって混合気を配管
部分に流し込む。これにより、配管部分に温水が流れて
いる場合は空気が加熱され、冷水が流れている場合は空
気が冷却されるという熱交換が行われ、加熱又は冷却さ
れた給気を室内に供給するようになっている。このと
き、室内に供給される給気の温度は所望の温度に調整す
る必要があるが、上記のように構成された熱交換器で
は、温水あるいは冷水が配管に流れる流量をバルブの開
度により調整して、所望の温度の給気を得る。このバル
ブの開度の調整方法としては、PID制御のような基本
的なフィードバック制御手法が用いられる。
【0004】空調給気温度制御においてPID制御を適
切に行うためには、その制御特性に関わる比例ゲイン,
積分時間,微分時間という3つのパラメータ(PIDパ
ラメータ)を適切な値に調整しなければならない。これ
らを適当に調整する場合、積分時間と微分時間は、温度
センサの時定数など比較的一定に維持される特性に依存
して決定できるので、適切な値に設定するのは比較的容
易である。一方、比例ゲインは、バルブ開度の変化量に
対して給気温度がどの程度変化するかという特性(プロ
セスゲイン特性)に依存して決定しなければならない。
この特性に影響を与える要因としては、温水あるいは冷
水の温度、熱交換器に送り込まれる空気の温度、送風機
によって熱交換器を通過する空気の量、すなわち風量、
バルブの開度に対応して流れる水の量の特性(流量特
性)などがある。
【0005】上記要因のうち、温水あるいは冷水の温度
は、前述の熱源装置によって制御されているので、一般
には大きく変動することはない。また、熱交換器に送り
込まれる空気は、室内から空気を戻す場合が多く、この
戻りの空気(以下、還気と呼ぶ)の温度は本来、空調の
対象なので比較的一定の値に維持される。ゆえに、これ
らはプロセスゲイン特性を変動させる要因ではあるが、
実際の空調給気温度制御では大きな問題にはならない。
【0006】一方、VAV(Variable Air Volume )方
式という給気温度と同時に給気流量を増減調整させる手
法では、風量は頻繁に変動している。また、バルブの流
量特性は、一般に飽和特性という比較的極端な非線形性
を示すことが多い。このバルブの流量特性により、バル
ブ開度と給気温度の関係は、図9(a)のような飽和特
性(非線形性)を示す。したがって、これらはプロセス
ゲイン特性を変動させる大きな要因となり、PIDの比
例ゲインを一定の値に固定することを困難にする。
【0007】従来、バルブの流量特性の非線形性に起因
するバルブ開度−給気温度特性の非線形性に対しては、
操作量補正という手法が用いられてきた。この手法は、
バルブ開度を制御するPIDコントローラの制御出力で
ある操作量をバルブに送る際に、上記非線形性を相殺す
るように操作量を補正して送る手法である。しかし、従
来は、操作量補正が複雑になりすぎないように2本程度
の直線の組み合わせによる補正式が利用されているため
(図9(b))、バルブ開度−給気温度特性の非線形性
に合わせた適切な補正を行うことができず、特に2本の
直線の境界点付近で実際の特性との乖離が大きくなると
共に、一方の直線から他方の直線に移行するときに滑ら
かな補正を行うことができない。
【0008】一方、VAV方式における風量の変動に対
しては、空調制御装置が風量を決定しているので、風量
は既知の量となり、風量に合わせて比例ゲインを変化さ
せるという対応方法が可能である。しかし、この場合、
風量を大きく変動させると比例ゲインも大きく急変動す
るため、比例ゲインの変更前と変更後で制御演算の整合
性が取れなくなり、異常な動作の原因となる。また、風
量変化の影響は上記飽和特性とも関連し、例えば第1の
風量でバルブ開度が第1の範囲にあるときのプロセスゲ
インに対し、第2の風量では上記第1の範囲でプロセス
ゲインが大きくなり、一方、第1の風量でバルブ開度が
第2の範囲にあるときのプロセスゲインに対し、第2の
風量では上記第2の範囲でプロセスゲインが小さくなる
といった現象が発生するため、単純な比例ゲイン補正で
は対応できない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の空
調制御システムでは、バルブの流量特性の非線形性に起
因するバルブ開度−給気温度特性の非線形性を適切に補
正することができないという問題点があった。また、風
量に合わせて空調制御装置の比例ゲインを変更すると、
制御動作に悪影響を与えるという問題点があり、さらに
単純な比例ゲイン補正では風量変化に対応できないとい
う問題点があった。本発明は、上記課題を解決するため
になされたもので、バルブ開度−給気温度特性の非線形
性を適切に補正することができる空調制御システムを提
供することを目的とする。また、制御動作に悪影響を与
えることなく、風量変化に応じてバルブ開度−給気温度
特性の非線形性を適切に補正することができる空調制御
システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載のように、空調制御エリアの空調負荷を除去するよう
に空調機の熱交換器に流す温水又は冷水の流量を調節す
る調節弁の開度を制御して空調制御エリアへの吹出給気
温度を決定する空調制御装置を備えた空調制御システム
において、上記調節弁を制御する空調制御装置の制御出
力を調節弁開度−給気温度特性を近似した曲線近似関数
に基づいて補正する手段を設けたものである。このよう
に、空調制御装置の制御出力を調節弁開度−給気温度特
性を近似した曲線近似関数に基づいて補正することによ
り、調節弁の流量特性の非線形性に起因する調節弁開度
−給気温度特性の非線形性を相殺することができる。
【0011】また、請求項2に記載のように、上記空調
制御装置は、上記調節弁の制御と共に、送風機の送風能
力を制御して空調制御エリアへの給気吹出量を決定する
ものであり、上記曲線近似関数は、上記送風機の送風能
力をパラメータとして持つ関数である。このように、上
記パラメータによって曲線近似関数を決定することによ
り、風量変化に応じた制御出力補正を行うことができ
る。また、請求項3に記載のように、上記曲線近似関数
は、特定の定義域においてある特定の値に漸近的に収束
する曲線を表すものである。
【0012】
【発明の実施の形態】[実施の形態の1]次に、本発明
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態を示す空調制御システムのブ
ロック図である。1aは温水を供給する温水熱源、1b
は冷水を供給する冷水熱源、2aは温水熱源1aから供
給される温水の流量を調節する温水バルブ、2bは冷水
熱源1bから供給される冷水の流量を調節する冷水バル
ブ、3aは温水バルブ1aを通して送られてきた温水に
より空気を加熱する加熱コイル、3bは冷水バルブ1b
を通して送られてきた冷水により空気を冷却する冷却コ
イル、4は送風機、5は空調制御装置となるPIDコン
トローラ、6はコントローラ5から出力された操作量M
V’を補正する操作量補正演算装置、Air1は室内か
ら空調制御システムに戻す空気(還気)と外気の混合
気、Air2は室内に供給される空気(給気)である。
【0013】この空調制御システムは、混合気Air1
を加熱コイル3aによって加熱するか、又は冷却コイル
3bによって冷却し、給気Air2を送風機4によって
空調制御エリアとなる室内に送り込むものである。PI
Dコントローラ5は、オペレータが設定した給気温度設
定値rと図示しない温度センサによって測定された給気
温度PVとに基づいて制御出力である操作量MV’を演
算し、バルブ2a,2bに出力する。この操作量が各バ
ルブの図示しない変換器に入力され、この変換器がバル
ブを駆動する。このようにして、バルブ2a,2bの開
度、つまり温水、冷水の流量が制御されることにより、
給気温度制御が行われる。
【0014】このような空調制御システムにおいて、本
実施の形態では、PIDコントローラ5とバルブ2a,
2bとの間に操作量補正演算装置6を設け、操作量の補
正を行っている。図2は操作量補正演算装置6のブロッ
ク図、図3は操作量補正演算装置6の動作を説明するた
めのフローチャート図である。
【0015】操作量信号入力部11は、PIDコントロ
ーラ5から出力された操作量MV’を取り込む(図3ス
テップ101)。続いて、操作量補正演算部12は、バ
ルブ開度−給気温度特性を近似した曲線近似関数(本実
施の形態では、指数関数)に基づく次式のような自然対
数式により、操作量MV’から補正操作量MVを算出す
る(ステップ102)。 MV=−40×ln(1−0.01×MV’) ・・・(1)
【0016】式(1)において、操作量MV’、補正操
作量MVは、何れも0〜100(%)の値をとる。そし
て、操作量信号出力部13は、操作量補正演算部12か
ら出力された補正操作量MVをバルブ2a,2bに出力
する(ステップ103)。操作量補正演算装置6は、以
上のような動作をPIDコントローラ5から操作量M
V’が出力される1制御周期ごとに行う。
【0017】次に、式(1)の導出について説明する。
バルブの流量特性の非線形性に起因する図9(a)のよ
うなバルブ開度−給気温度特性の飽和特性(非線形性)
は、物理的には極限値への収束現象であるから、この飽
和特性を次式のような指数関数で近似することは妥当な
近似であり、実験的にも指数関数的な飽和特性が得られ
ている。 PV=Tf+(Tr−Tf)×exp(−0.025×MV) ・・(2)
【0018】これに対し、PIDコントローラ5から出
力される補正操作量MV’と給気温度PVの理想的な関
係は線形特性であり、この特性は次式のように記述でき
る。 PV={(Tf−Tr)/100}×MV’+Tr ・・・(3) なお、式(2)、(3)は暖房又は冷房の何れの場合に
ついても成立する。
【0019】式(2)、(3)において、Trは混合気
Air1の温度、Tfは暖房限界温度又は冷房限界温度
である。混合気Air1の温度Trは、バルブ開度0%
のときの給気温度である。つまり、バルブ開度0%のと
きは全く熱交換が行われないので、このときの給気温度
PVと混合気温度Trは同じ温度となる。暖房限界温
度,冷房限界温度Tfは、バルブ開度最大のときの給気
温度PVであり、飽和特性を指数関数近似した場合はそ
の漸近線の温度に相当する。
【0020】次に、式(2)、(3)より、給気温度P
Vを消去する。 Tf+(Tr−Tf)×exp(−0.025×MV) ={(Tf−Tr)/100}×MV’+Tr ・・・(4) 式(4)を整理すると、次式が得られる。 (Tr−Tf)×exp(−0.025×MV) =−{(Tr−Tf)/100}MV’+Tr−Tf ・・・(5)
【0021】さらに、式(5)を整理すると、次式が得
られる。 exp(−0.025×MV)=−0.01×MV’+1 ・・・(6) したがって、式(6)より、線形なコントローラ5の出
力を非線形対応させる操作量補正式は以下のように求ま
る。 MV=−{1/0.025}×ln(1−0.01×MV’) ・・(7)
【0022】こうして、式(7)より式(1)が得られ
る。PIDコントローラ5から出力される操作量MV’
を式(1)を用いて補正することは、指数関数の逆関数
である自然対数で操作量補正を行うことを意味し(図4
(a))、図9(a)に示す指数関数的な飽和特性を理
論的には完全に線形化できる(図4(b))。以上のよ
うにして、バルブの流量特性の非線形性に起因するバル
ブ開度−給気温度特性の飽和特性を相殺し、操作量M
V’と給気温度PVの関係を線形化できるので、PID
コントローラ5の比例ゲインを一定の値に設定できる。
【0023】[実施の形態の2]上記実施の形態の1で
は、操作量の補正演算に自然対数式を用いているが、自
然対数という特殊な関数処理が困難なハードウェアで
は、実施の形態の1を適用することができない。そこ
で、操作量補正演算部12における操作量補正演算とし
て、式(1)の代わりに、次式を用いる。
【0024】 MV=394×A4−1004×A3+976×A2−496×A+133 ・・・(8) 式(8)は、A=1−0.01×MV’として、0<M
V’<100の範囲について式(1)を4次関数で近似
したものである。これにより、四則演算だけで演算式を
構成できるので、自然対数という特殊な関数処理が困難
なハードウエア資源においても、操作量補正を実現でき
る。
【0025】[実施の形態の3]図5は本発明の他の実
施の形態を示す空調制御システムのブロック図、図6は
図5の操作量補正演算装置6aのブロック図、図7は操
作量補正演算装置6aの動作を説明するためのフローチ
ャート図である。本実施の形態の空調制御システムは、
風量変更のあるVAV方式の空調給気温度制御に適用す
るためのものであり、図1の空調制御システムにおい
て、一定風量の送風機4の代わりに可変風量の送風機4
aを用い、操作量補正演算装置6の代わりに操作量補正
演算装置6aを用いたものである。
【0026】操作量信号入力部21は、PIDコントロ
ーラ5から出力された操作量MV’を取り込む(図6ス
テップ101)。送風機4aは、PIDコントローラ5
と共に空調制御装置を構成するVAV方式の上位計算機
(不図示)で決定された風量Wにより、そのファン回転
数が制御される。風量信号入力部22は、VAV方式の
上位計算機で決定された風量Wを取り込む(ステップ2
02)。なお、風量Wは、0〜100(%)の値をと
る。
【0027】パラメータ補正演算部23は、バルブ開度
−給気温度特性を近似した指数関数の逆関数である自然
対数式を決定するパラメータPを風量Wから次式のよう
に演算する(ステップ203)。 P=2.6−0.02×W ・・・(9)
【0028】続いて、操作量補正演算部24は、パラメ
ータPによって決定される次式のような自然対数式によ
り、操作量MV’から補正操作量MVを算出する(ステ
ップ204)。 MV=−(40/P)×ln(1−0.01×MV’) ・・(10)
【0029】そして、操作量信号出力部25は、操作量
補正演算部24から出力された補正操作量MVをバルブ
2a,2bに出力する(ステップ205)。操作量補正
演算装置6aは、以上のような動作をPIDコントロー
ラ5から操作量MV’が出力される1制御周期ごとに行
う。
【0030】次に、式(9)、(10)の導出について
説明する。ここで、上述したバルブの流量特性の非線形
性に起因する図9(a)のようなバルブ開度−給気温度
特性の非線形性が風量W=80%で起きるとする。風量
W=100%の場合、バルブ開度−給気温度特性は、図
8(a)に示すように変化する。このときのバルブ開度
−給気温度特性は、次式のような指数関数で近似するこ
とができる。
【0031】 PV=Tf+(Tr−Tf)×exp(−0.015×MV) ・・・(11) また、風量W=50%の場合、バルブ開度−給気温度特
性は、図8(a)に示すように変化する。このときのバ
ルブ開度−給気温度特性は、次式のような指数関数で近
似することができる。 PV=Tf+(Tr−Tf)×exp(−0.04×MV) ・・・(12)
【0032】したがって、パラメータPを式(9)のよ
うに定めると、式(2)、(11)、(12)は、次式
で記述できる。 PV=Tf+(Tr−Tf)×exp(−0.025×P×MV) ・・・(13)
【0033】式(13)より、風量Wを考慮した操作量
補正式はパラメータPを用いて以下のように求まる。 MV=−{1/(0.025×P)}×ln(1−0.01×MV’) ・・・(14) こうして、式(9)、式(10)が得られる。
【0034】図8(a)の例の場合、実際の操作量MV
が51.08%以下では風量W=100%よりも風量W
=80%の方がプロセスゲインが大きくなり(つまり、
バルブ開度−給気温度特性線の傾きが大)、51.08
%以上では風量W=80%よりも風量W=100%の方
がプロセスゲインが大きくなる。このように、風量の影
響はバルブ開度−給気温度特性の飽和特性と関連するの
で、従来の空調制御システムのように、PIDコントロ
ーラの比例ゲインを単純に風量によって変更するだけで
は不十分になる。
【0035】これに対し本実施の形態では、バルブ開度
−給気温度特性を近似する指数関数を風量Wに応じて決
定する(言い換えると、指数関数の逆関数である自然対
数式を風量Wに応じて決定する)ので、風量変化に応じ
た操作量補正を行うことができる。また、PIDコント
ローラ5内の演算には無関係なので、制御動作に悪影響
を与えることなく補正を行うことができる。
【0036】[実施の形態の4]実施の形態の2の場合
と同様に、実施の形態の3における式(10)を次式の
ように近似することができる。 MV=(394×A4−1004×A3+976×A2−496×A +133 )/P ・・・(15)
【0037】式(15)は、A=1−0.01×MV’
として、0<MV’<100の範囲について式(10)
を4次関数で近似したものである。これにより、四則演
算だけで演算式を構成できるので、自然対数という特殊
な関数処理が困難なハードウエア資源においても、風量
変化に応じた操作量補正を実現できる。
【0038】なお、以上の実施の形態では、空調制御装
置の例として、PIDコントローラを例にとって説明し
たが、これに限るものではなく、他のコントローラを用
いてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1に記載のよう
に、空調制御装置の制御出力を調節弁開度−給気温度特
性を近似した曲線近似関数に基づいて補正することによ
り、調節弁の流量特性の非線形性に起因する調節弁開度
−給気温度特性の非線形性を相殺することができ、この
非線形性を適切に補正することができる。その結果、線
形な空調制御装置を適切に動作させることが可能にな
り、かつ空調制御装置のパラメータ調整を単純化するこ
とができる。
【0040】また、請求項2に記載のように、送風機の
送風能力を示すパラメータによって曲線近似関数を決定
することにより、風量変化に応じた制御出力補正を行う
ことができるので、空調機の送風機の能力によって調節
弁開度−給気温度特性が変化しても、それに対応した最
適な補正を行うことができる。また、空調制御装置内の
演算には無関係に風量変化に対応できるので、制御動作
に悪影響を与えずに済む。
【0041】また、請求項3に記載のように、曲線近似
関数をある特定値に漸近的に収束する曲線を表すものと
することにより、飽和特性を示す調節弁開度−給気温度
特性を容易に近似することができ、この飽和特性を正確
に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態を示す空調制御シ
ステムのブロック図である。
【図2】 図1の操作量補正演算装置のブロック図であ
る。
【図3】 図1の操作量補正演算装置の動作を説明する
ためのフローチャート図である。
【図4】 自然対数式による操作量補正を説明するため
の図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態を示す空調制御シス
テムのブロック図である。
【図6】 図5の操作量補正演算装置のブロック図であ
る。
【図7】 図5の操作量補正演算装置の動作を説明する
ためのフローチャート図である。
【図8】 風量変化に応じた操作量補正を説明するため
の図である。
【図9】 従来の操作量補正を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1a…温水熱源、1b…冷水熱源、2a…温水バルブ、
2b…冷水バルブ、3a…加熱コイル、3b…冷却コイ
ル、4、4a…送風機、5…PIDコントローラ、6、
6a…操作量補正演算装置、11、21…操作量信号入
力部、12、24…操作量補正演算部、13、25…操
作量信号出力部、22…風量信号入力部、23…パラメ
ータ補正演算部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調制御エリアの空調負荷を除去するよ
    うに空調機の熱交換器に流す温水又は冷水の流量を調節
    する調節弁の開度を制御して空調制御エリアへの吹出給
    気温度を決定する空調制御装置を備えた空調制御システ
    ムにおいて、 前記調節弁を制御する空調制御装置の制御出力を調節弁
    開度−給気温度特性を近似した曲線近似関数に基づいて
    補正する手段を設けたことを特徴とする空調制御システ
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空調制御システムにおい
    て、 前記空調制御装置は、前記調節弁の制御と共に、送風機
    の送風能力を制御して空調制御エリアへの給気吹出量を
    決定するものであり、 前記曲線近似関数は、前記送風機の送風能力をパラメー
    タとして持つ関数であることを特徴とする空調制御シス
    テム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の空調制御システム
    において、 前記曲線近似関数は、特定の定義域においてある特定の
    値に漸近的に収束する曲線を表すことを特徴とする空調
    制御システム。
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