JPH11210970A - ボールロック式コネクタ - Google Patents

ボールロック式コネクタ

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JPH11210970A
JPH11210970A JP10026348A JP2634898A JPH11210970A JP H11210970 A JPH11210970 A JP H11210970A JP 10026348 A JP10026348 A JP 10026348A JP 2634898 A JP2634898 A JP 2634898A JP H11210970 A JPH11210970 A JP H11210970A
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slider
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spring ring
hard
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Kunihiro Kamiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソケットとプラグを互いに結合又は分離する
作業を容易に行うことができ、結合状態を確実に保持す
ることができるボールロック式コネクタを提供する。 【解決手段】 ソケット1とプラグ2が分離している時
には、スライダ4はスプリングリング5と第一の係止溝
15との係合によって硬球3に対する非拘束位置に保持
されているので、ソケット1の内周にプラグ2を挿入す
ることができる。プラグ2が所定の深さまで挿入された
ら、スライダ4を硬球3に対する拘束位置へ移動させる
と、硬球3は内周側へ押し込まれて嵌合溝24と嵌合し
た状態に拘束されるので、ソケット1とプラグ2が硬球
3を介して連結される。スライダ4を前記拘束位置へ移
動させるのに伴って、その内周に保持されたスプリング
リング5が滑り面16上を滑動しながら拡径されて第二
の係止溝17へ自らの弾性により縮径して係合し、この
スプリングリング5は、外力によって拡径させない限り
第二の係止溝17から外れることはないため、振動や衝
撃が入力されても、スライダ4は前記拘束位置に確実に
保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空圧機器、
油圧機器、あるいは水圧機器等の配管又は流路の接続に
用いられるボールロック式コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のボールロック式コネクタの典型
的な従来例としては、図6に例示するように、一方の配
管又は流路の端部に取り付けられるソケット100と、
他方の配管又は流路の端部に取り付けられて前記ソケッ
ト100に挿入可能なプラグ110と、前記ソケット1
00の外周に軸方向移動自在に配置されると共にコイル
スプリング130で前記ソケット100のプラグ受入部
101の先端101a側へ付勢されたスライダ120と
を備え、前記ソケット100とその内周に挿入されたプ
ラグ110が、複数の硬球140を介して互いに連結さ
れる構造のものがある。
【0003】硬球140は、ソケット100に円周方向
所定間隔で開設されたテーパ状の複数の硬球収容孔10
2の各々に配置され、この硬球収容孔102からソケッ
ト100の内周側へ球面の一部が突出して、前記プラグ
110の挿入筒部111の外周面に形成された環状の嵌
合溝112と嵌合可能となっている。スライダ120
は、コイルスプリング130を圧縮する方向(プラグ受
入部101の先端101aと反対側)へ変位させた時に
前記硬球収容孔102の外側に硬球140の逃げ空間を
形成する大径内周面121と、前記コイルスプリング1
30による付勢方向へストップリング150との干渉に
よる移動規制位置まで変位することによって前記硬球1
40を前記嵌合溝112との嵌合状態に拘束する小径内
周面122とを有する。また、ソケット100とその内
周に挿入されたプラグ110の挿入筒部111との間は
Oリング等のパッキン160でシールされる。
【0004】すなわちこのボールロック式コネクタは、
図6に示す接続状態とするには、まずスライダ120を
コイルスプリング130の圧縮方向に変位させてから、
ソケット100の内周にプラグ110の挿入筒部111
を挿入する。このようにすれば、図7に示すように、前
記挿入筒部111の挿入過程で各硬球収容孔102内の
硬球140がスライダ120の大径内周面121側へ押
しのけられるので、これによって前記挿入筒部111の
挿入が許容される。そして前記挿入筒部111が所定の
深さまで挿入されると、嵌合溝112が硬球収容孔10
2と径方向に対応する位置に達するので、スライダ12
0をコイルスプリング130の付勢力によってストップ
リング150との干渉位置まで変位させれば、各硬球収
容孔102内の硬球140が前記スライダ120の小径
内周面122によって内周側へ押し込まれ、その球面の
一部が前記嵌合溝112と嵌合し、ソケット100とプ
ラグ110が互いに連結状態に保持される。
【0005】また、逆にソケット100とプラグ110
を図6に示す連結状態から互いに分離する場合も、スラ
イダ120をコイルスプリング130の圧縮方向に変位
させて硬球140の拘束状態を解除すれば、ソケット1
00からプラグ110を容易に引き抜くことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、ソケット100とプラグ110を互いに連結又は分
離する際には、スライダ120の大径内周面121が硬
球収容孔102の外側に位置するように、予めこのスラ
イダ120を、ソケット100を持った手の指先でコイ
ルスプリング130の付勢力に抗して変位させ、その変
位状態を保持しながら、別の手に持ったプラグ110を
ソケット100に挿入又はソケット100から引き抜く
必要がある。しかし、前記コイルスプリング130は、
当該コネクタの落下や振動等によって硬球140に対す
る拘束を解除する方向へ不用意に移動することがないよ
うに、ある程度バネ定数を高く設定してあるため、片手
の手指の力でスライダ120をコイルスプリング130
の付勢力に抗して所定位置まで変位させることは容易で
なかった。しかも、このような変位状態を保持しながら
の連結作業は作業性が悪いので、確実な連結状態となら
ずに使用中に内圧によって外れてしまう危険性や、圧力
流体の漏れを発生する虞があった。
【0007】また図6に示す連結状態において、内燃機
関からの振動等、外部から伝達される振動の周波数が、
スライダ120の質量及びコイルスプリング130のバ
ネ定数による固有振動数と一致することによってスライ
ダ120がその可動方向に共振動作したり、あるいは落
下等による衝撃力によってスライダ120がコイルスプ
リング130の圧縮方向へ大きく変位すると、これによ
って硬球140の拘束が解除されてプラグ110がソケ
ット100から抜けてしまうことがある。このようなこ
とを防止するにはコイルスプリング130のバネ定数を
高くすることが有効であるが、この場合は、先に説明し
たようにソケット100とプラグ110の連結作業や分
離作業に際して、片手の手指の力でスライダ120をコ
イルスプリング130の圧縮方向に変位させることがで
きなってしまう。
【0008】なお、上述のような問題を解決するため、
例えば図6に示す連結状態においてスライダ120の不
用意な変位を防止するための拘束手段を備えたものや、
あるいはソケット100にプラグ110を挿入する過程
で、スライダ120が上述した所定の動作を自動的に行
うようにしたものも開発されているが、構造が複雑なた
め、高価であった。
【0009】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、ソケット
とプラグを互いに連結又は分離する際の作業性を向上さ
せ、しかも接続状態を確実に保持することができる、簡
素な構造のボールロック式コネクタを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係るボールロック式コネクタは、径方向に貫通
した複数の硬球収容孔が円周方向所定間隔で開設された
筒状のソケットと、前記硬球収容孔内に前記ソケットの
径方向に対して移動自在に収容された硬球と、前記ソケ
ットの内周にその軸方向一端から挿入可能であって外周
面に前記ソケットへの所定の挿入深さの時に前記硬球の
球面の一部と嵌合可能な嵌合凹部を有する筒状のプラグ
と、前記ソケットの外周に軸方向移動自在に配置され内
周の保持溝に外部から拡径操作可能な状態でスプリング
リングが保持された筒状のスライダとを備え、前記ソケ
ットの外周面に環状の第一の係止溝及びその溝底から前
記硬球収容孔側へ向けて漸次大径となるテーパ状の滑り
面及びこのテーパ状の滑り面より前記硬球収容孔側に位
置する環状の第二の係止溝が形成され、前記スライダ
は、前記スプリングリングが前記第二の係止溝との係合
位置にある時に前記硬球をその球面の一部が前記ソケッ
トの内周へ突出した状態に拘束する位置に係止され、前
記スプリングリングが前記第一の係止溝との係合位置に
ある時に前記拘束を解除する位置に係止される。
【0011】上記構成において、ソケットは一方の配管
又は流路の端部に取り付けられ、プラグは他方の配管又
は流路の端部に取り付けられる。ソケットとプラグが互
いに分離している時には、スライダはスプリングリング
と第一の係止溝との係合によって硬球に対する非拘束位
置に保持されており、硬球収容孔内の硬球はソケットの
径方向に対して移動可能な状態にある。このため、ソケ
ットの内周にプラグを挿入すると、その過程で、硬球収
容孔内の硬球がプラグによってソケットの外径方向へ押
しのけられ、プラグの円滑の挿入が許容される。
【0012】プラグがソケットの内周に所定の深さまで
挿入されると、これによって前記プラグの嵌合凹部が硬
球収容孔内の硬球と嵌合可能な位置に達するので、スラ
イダを硬球に対する非拘束位置から拘束位置へ軸方向移
動させる。すると、硬球収容孔内の硬球は、前記拘束位
置へ移動したスライダによって内周側へ押し込まれ、そ
の球面の一部がソケットの内周へ突出して前記嵌合凹部
と嵌合した状態に拘束される。このためソケットとその
内周に挿入されたプラグが硬球を介して互いに連結さ
れ、一方の配管と他方の配管は前記ソケット及びプラグ
を介して互いに接続状態となる。
【0013】また、上記連結過程においては、スライダ
を硬球に対する非拘束位置から拘束位置へ軸方向移動さ
せるのに伴って、このスライダの内周面の保持溝内に保
持されたスプリングリングが第一の係止溝の溝底からテ
ーパ状の滑り面上を第二の係止溝へ向けて滑動しながら
拡径され、スライダが前記拘束位置に達すると共に前記
スプリングリングが前記第二の係止溝に達し、自らの弾
性により縮径してこの第二の係止溝に嵌り込む。この状
態では、スプリングリングは、外部から拡径操作させな
い限り前記第二の係止溝から外れることはないため、軸
方向の振動変位や衝撃力が入力されても、スライダは前
記拘束位置に確実に保持される。
【0014】また、互いに連結されたソケットとプラグ
を分離する場合は、まずスプリングリングをスライダの
外部から拡径操作する。この場合、前記スプリングリン
グは、その円周方向一端に形成された掛止端部がスライ
ダに開設された掛止孔に掛止され、円周方向他端に形成
された操作端部が前記前記スライダに開設された操作用
長孔に前記スライダの円周方向に対して変位可能に挿通
された構成とし、前記操作端部の操作によって第二の係
止溝より大径に拡径可能とすることができる。そしてこ
のような拡径操作によって、第二の係止溝との係合状態
を解除できるので、スライダを硬球に対する非拘束位置
へ軸方向移動させる。これによって、前記硬球は硬球収
容孔内で移動可能となるため、ソケットの内周からプラ
グを引き抜くことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るボールロッ
ク式コネクタの好ましい一実施形態を示す分解斜視図、
図2乃至図4はこの実施形態における連結又は分離過程
の動作を示す断面図、図5は連結状態の斜視図である。
このボールロック式コネクタにおいて、参照符号1は一
方の配管又は流路の端部(図示省略)に取り付けられる
ソケット、2は前記ソケット1に挿入可能な挿入筒部2
1を有し他方の配管又は流路の接続端部(図示省略)に
取り付けられるプラグ、3は前記ソケット1とその内周
に挿入された前記挿入筒部21とを互いに連結する複数
の硬球、4はソケット1の外周に軸方向移動自在に配置
されたスライダ、5は前記スライダ4を前記ソケット1
の外周における軸方向所定位置に保持するスプリングリ
ング、6は前記ソケット1とその内周に挿入された前記
挿入筒部21との間をシールするパッキンである。
【0016】ソケット1はほぼ円筒状であって、その軸
方向一側はプラグ2の挿入筒部21を受け入れるプラグ
受入部11となっており、軸方向他側は接続部12とな
っており、この接続部12の内周には配管との接続手段
である雌螺子溝12aが形成されている。また、前記プ
ラグ受入部11の先端11a側に偏在した位置には、径
方向に貫通した複数の硬球収容孔13が円周方向等間隔
で形成されており、硬球3は、各硬球収容孔13内にソ
ケット1の径方向に対して移動可能に収容されている。
【0017】硬球収容孔13は、図2に示すように、ソ
ケット1の内周側に開口した内端13aの口径が、外周
側に開口した外端13bの口径よりも小さくなるテーパ
状に形成されており、硬球3は、その直径が硬球収容孔
13の外端13bの口径よりも小さく、内端13aの口
径及びソケット1のプラグ受入部11の径方向肉厚より
も大きい。このため、前記硬球3は、硬球収容孔13を
ソケット1の内周へ通り抜けることはできないが、その
球面の一部がソケット1の内周へ突出した状態となる位
置まで内周側へ移動することができる。
【0018】ソケット1のプラグ受入部11の内周面に
は、円周方向に連続したパッキン装着溝14が形成され
ている。このパッキン装着溝14に装着されるパッキン
6としては例えばOリングが用いられ、前記プラグ受入
部11の内周に挿入されるプラグ2の挿入筒部21の外
周面に適当な潰し代をもって密接されるようになってい
る。
【0019】プラグ2は、その挿入筒部21と反対側が
接続部22となっており、その内周には配管との接続手
段である雌螺子溝22aが形成されている。前記挿入筒
部21は、ソケット1のプラグ受入部11の内周面に対
して僅かな隙間をもって挿入されるようになっており、
その基部外周に形成された環状段差部23が、前記プラ
グ受入部11の先端11aと当接することによって前記
プラグ受入部11への挿入深さが所定の深さに規制され
るようになっている。
【0020】プラグ2の挿入筒部21の外周面には、こ
の挿入筒部21を環状段差部23がソケット1のプラグ
受入部11の先端11aとほぼ当接状態となるまで挿入
した時に硬球収容孔13と径方向に対応する位置に、嵌
合凹部として円周方向に連続した嵌合溝24が形成され
ている。この嵌合溝24は、プラグ2の軸心を通る平面
で切断した断面形状が、硬球3の半径とほぼ同一の曲率
半径で湾曲した円弧状を呈し、すなわちソケット1の各
硬球収容孔13の内端13aから突出した硬球3の球面
の一部と嵌合可能となっている。
【0021】スライダ4は、ソケット1よりも軸方向長
さの短い円筒状であって、前記ソケット1の外周面と僅
かな隙間をもって対向される小径内周面41と、前記ソ
ケット1のプラグ受入部11の先端11a側を向いた端
部内周に形成された大径内周面42を有し、その間の段
差部43はテーパ状に形成されている。また、前記小径
内周面41と大径内周面42との段差の大きさは、ほぼ
ソケット1の径方向に対する硬球収容孔13の長さと硬
球3の直径との差より僅かに大きなものとなっている。
【0022】スライダ4の小径内周面41における大径
内周面42と反対側の端部内周には、スプリングリング
5を弾性的に拡径変形可能な状態に収容保持する円周方
向に連続した保持溝44が形成されており、この保持溝
44からはスライダ4の周壁を径方向に貫通した掛止孔
45及び操作用長孔46が開設されている。前記掛止孔
45は、その開口形状が円形であり、前記操作用長孔4
6は、その開口形状がスライダ4の円周方向に細長く延
びる形状を呈するものである。一方、ソケット1の外周
面には、硬球収容孔13の開設位置よりも接続部12側
に、円周方向に連続した第一の係止溝15と、この第一
の係止溝15の溝底から前記硬球収容孔13側へ向けて
漸次大径となるテーパ状の滑り面16と、このテーパ状
の滑り面16より前記硬球収容孔13側に位置し円周方
向に連続した第二の係止溝17が形成されている。
【0023】スプリングリング5は、円周方向へ略C字
状に湾曲形成され径方向に弾性変形可能な本体部分51
と、その互いに近接対向する両端部から外周側へ延在さ
れた掛止端部52及び操作端部53とからなるものであ
って、通常は前記本体部分51はその外周部のみがスラ
イダ4の保持溝44に係合した状態にあり、前記掛止端
部52は前記スライダ4の掛止孔45に挿通されること
により掛止され、前記操作端部53は通常は、前記スラ
イダ4の操作用長孔46における前記掛止孔45側へ偏
在した位置に挿通されている。
【0024】図2及び図3に示すように、スライダ4の
保持溝44に保持されたスプリングリング5が第一の係
止溝15に嵌り込んで係合している場合は、これによっ
てスライダ4は、硬球3に対する非拘束位置に係止さ
れ、大径内周面42がソケット1における硬球収容孔1
3の外側に位置している。そしてこの状態では、各硬球
収容孔13内の硬球3は前記硬球収容孔13の内端13
aから突出しない位置までスライダ4の外周側へ向けて
移動することができる。また図4に示すように、前記ス
プリングリング5が第二の係止溝17に嵌り込んで係合
している場合は、これによってスライダ4は、硬球3に
対する拘束位置に係止され、すなわち小径内周面41が
硬球収容孔13の外周側に位置している。そしてこの状
態では、硬球3は前記小径内周面41によって硬球収容
孔13の外周側から押さえられ、球面の一部が硬球収容
孔13の内端13aから突出した状態に拘束される。
【0025】スライダ4を、図2及び図3に示すように
硬球3に対する非拘束位置から、図4に示すように硬球
3に対する拘束位置へ移動させる場合は、これに伴っ
て、スプリングリング5が第一の係止溝15の溝底から
テーパ状の滑り面16上をその大径側へ向けて滑動しな
がら拡径されて行く。このため、スライダ4が前記拘束
位置に達することによってスプリングリング5が第二の
係止溝17の外周に達した時点で、このスプリングリン
グ5は自らの弾性により縮径して前記第二の係止溝17
内へ弾けるように嵌り込み、スライダ4を前記拘束位置
に係止する。
【0026】またスプリングリング5と第二の係止溝1
7との係合を解除する場合は、スライダ4の操作用長孔
46から突出したスプリングリング5の操作端部53
を、手指で掛止孔45内に掛止された掛止端部52から
引き離す方向(矢印A方向)に変位操作することによっ
て、このスプリングリング5の本体部分51を第二の係
止溝17から浮き上がるように弾性的に拡径変形させな
がら、スライダ4をソケット1の接続部12側へ向けて
移動させる。これによって前記スプリングリング5の本
体部分51がテーパ状の滑り面16上に乗り上がり、あ
とは前記操作端部53から手指を外してもスライダ4を
前記接続部12側へ向けて移動することができる。
【0027】以下、上述の構成を有するボールロック式
コネクタの連結動作及び連結解除動作について説明す
る。
【0028】まず図2に示すように、ソケット1とプラ
グ2が互いに分離した状態では、ソケット1の外周のス
ライダ4が硬球3に対する非拘束位置にあって、各硬球
3が硬球収容孔13内を移動可能となっている。このと
き、スライダ4の保持溝44に保持されたスプリングリ
ング5がソケット1の第一の係止溝15と係合すること
によって、前記非拘束位置よりも接続部12側へのスラ
イダ4の移動が阻止されるので、硬球3が硬球収容孔1
3から抜け落ちることはない。
【0029】ソケット1とプラグ2が互いに分離した状
態から、両者1,2を互いに連結する場合は、まず、プ
ラグ2の挿入筒部21を、ソケット1のプラグ受入部1
1の内周に挿入する。このとき、先に説明したように、
スライダ4は硬球3に対する非拘束位置にあって、各硬
球3が硬球収容孔13内を移動可能となっており、前記
挿入筒部21が前記プラグ受入部11に挿入される過程
で、前記硬球3は図3に示すように外径側へ押しのけら
れるので、前記挿入筒部21の円滑な挿入を許容する。
また、プラグ受入部11の内周面のパッキン装着溝14
に装着されたパッキン6が、挿入される前記挿入筒部2
1の外周面と密接状態になる。
【0030】また、例えば鋼製の配管(鋼管)に接続さ
れたプラグ2を、固定されたソケット1に連結するよう
な場合は、前記鋼管を引き寄せながらプラグ2の挿入筒
部21をソケット1のプラグ受入部11に挿入しなけれ
ばならない。しかし、この実施形態によれば、ソケット
1とプラグ2が互いに分離した状態ではソケット1の外
周のスライダ4は硬球3に対する非拘束位置に保持され
ているため、従来のようにスライダ4を片方の手でコイ
ルスプリングの付勢力に抗して非拘束位置に移動させな
がらプラグ2を挿入するといった必要がなく、プラグ2
又は鋼管を両手で持って前記挿入作業を行うことができ
る。
【0031】プラグ2の挿入筒部21を、その基部に形
成された環状段差部23がソケット1のプラグ受入部1
1の先端11aにほぼ当接状態となる深さまで挿入する
と、図4に示すように、前記挿入筒部21の外周面に形
成された嵌合溝24が硬球収容孔13と径方向に対応す
る位置に達する。そこでスライダ4を、片方の手で前記
プラグ受入部11の先端11a側へ向けて軸方向移動さ
せると、硬球収容孔13の外側にはスライダ4の小径内
周面41が移動して来るので、その過程でテーパ状の段
差部43によって各硬球収容孔13内の硬球3が内径方
向へ押し込まれ、その球面の一部が硬球収容孔13の内
端13aから突出して前記嵌合溝24と嵌合する。
【0032】また、先に説明したように、スライダ4を
プラグ受入部11の先端11a側へ向けて軸方向移動さ
せるのに伴って、スプリングリング5が第一の係止溝1
5の溝底からテーパ状の滑り面16上をその大径側へ向
けて滑動しながら拡径され、第二の係止溝17内へ嵌り
込む。そしてこれによって、スライダ4は硬球3に対す
る拘束位置に係止され、すなわち小径内周面41が硬球
収容孔13の外側に位置するように係止されるので、各
硬球収容孔13内の硬球3は、その球面の一部がプラグ
2の挿入筒部21の嵌合溝24と嵌合した状態に拘束さ
れる。したがって、プラグ2は、硬球3を介してソケッ
ト1と連結され、このソケット1を取り付けた一方の配
管と、プラグ2を取り付けた他方の配管が互いに接続さ
れる。
【0033】ここで、第二の係止溝17に弾性的に嵌り
込んでいるスプリングリング5は、外力によって拡径操
作しない限り第二の係止溝17から外れることはない。
このため、振動や衝撃力の入力によって、スライダ4が
図4に示す拘束位置から接続部12側へ移動して、プラ
グ2がソケット1から不用意に抜けてしまうのを確実に
防止することができる。
【0034】また、図4及び図5に示す連結状態から、
ソケット1とプラグ2を分離するには、まずスライダ4
の操作用長孔46におけるスプリングリング5の操作端
部53を、手指で図5の矢印A方向に変位させることに
よって、このスプリングリング5を拡径させて第二の係
止溝17との係合を解除し、スライダ4をソケット1の
接続部12側へ向けて移動させる。スライダ4の移動が
開始されたら、前記操作端部53から手指を放せば、前
記スプリングリング5がテーパ状の滑り面16上をその
小径側へ向けて滑動しながら自らの弾性により縮径し、
第一の係止溝15と係合し、その時点でスライダ4が硬
球3に対する非拘束位置に係止され、すなわち嵌合溝2
4と嵌合した状態に拘束されていた硬球3がその拘束を
解除される。このためプラグ2をソケット1から引き抜
くと、図3に示すように、前記嵌合溝24が硬球収容孔
13の内周側の位置からソケット1のプラグ受入部11
の内周を引き抜き方向へ移動するのに伴い、硬球3がプ
ラグ2の挿入筒部21の外周面上に乗り上がるようにし
て外周側へ押しのけられ、前記プラグ2の円滑な引き抜
きが許容される。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るボールロック式コネクタに
よると、次のような効果を実現することができる。
【0036】まず第一に、ソケットにプラグを挿入する
際、あるいはソケットに挿入されていたプラグを引き抜
く際に、スライダが硬球に対する非拘束位置に保持され
るので、前記挿入あるいは引き抜きを容易に行うことが
できる。しかも、従来のようにスライダを硬球に対する
拘束位置へ向けてスプリングにより常時付勢している場
合と異なり、スライダを硬球に対する非拘束位置へ移動
させる作業や、ソケットとプラグの連結のためにスライ
ダを硬球に対する拘束位置へ移動させる作業を手指で容
易に行うことができるので、作業性を向上させることが
できる。
【0037】また第二に、スライダを硬球に対する拘束
位置あるいは非拘束位置に係止するスプリングリング
は、従来技術においてスライダの抜け止めのために装着
していたストップリングとしての機能を兼備するため、
このようなストップリングが不要となり、部品数を削減
によって構造が簡素でかつ安価なボールロック式コネク
タを提供することができる。
【0038】また第三に、スライダを硬球に対する拘束
位置へ向けてスプリングにより常時付勢している場合の
ように、外部からの振動による共振や強い加振力によっ
て、スライダが前記拘束位置から非拘束位置へ不用意に
移動するようなことがなく、このため内燃機関等からの
幅広い周波数の振動を受けるような条件下でも、スライ
ダの移動によってソケットとプラグが不用意に分離して
しまう虞はなく、安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボールロック式コネクタの好まし
い一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】上記実施形態におけるソケットとプラグの分離
状態を示す断面図である。
【図3】上記実施形態におけるソケットへのプラグの挿
入過程又は引き抜き過程を示す断面図である。
【図4】上記実施形態におけるソケットとプラグの連結
状態を示す断面図である。
【図5】上記実施形態におけるソケットとプラグの連結
状態を示す斜視図である。
【図6】従来技術に係るボールロック式コネクタのソケ
ットとプラグの連結状態を示す断面図である。
【図7】上記従来技術におけるソケットとプラグの連結
過程又は分離過程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ソケット 11 プラグ受入部 12 接続部 13 硬球収容孔 14 パッキン装着溝 15 第一の係止溝 16 テーパ状の滑り面 17 第二の係止溝 2 プラグ 21 挿入筒部 22 接続部 23 環状段差部 24 嵌合溝(嵌合凹部) 3 硬球 4 スライダ 41 小径内周面 42 大径内周面 43 段差部分 44 保持溝 45 掛止孔 46 操作用長孔 5 スプリングリング 51 本体部分 52 掛止端部 53 操作端部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径方向に貫通した複数の硬球収容孔(1
    3)が円周方向所定間隔で開設された筒状のソケット
    (1)と、 前記硬球収容孔(13)内に前記ソケット(1)の径方
    向に対して移動自在に収容された硬球(3)と、 前記ソケット(1)の内周にその軸方向一端から挿入可
    能であって外周面に前記ソケット(1)への所定の挿入
    深さの時に前記硬球(3)の球面の一部と嵌合可能な嵌
    合凹部(24)を有する筒状のプラグ(2)と、 前記ソケット(1)の外周に軸方向移動自在に配置され
    内周の保持溝(44)に外部から拡径操作可能な状態で
    スプリングリング(5)が保持された筒状のスライダ
    (4)とを備え、 前記ソケット(1)の外周面に環状の第一の係止溝(1
    5)及びその溝底から前記硬球収容孔(13)側へ向け
    て漸次大径となるテーパ状の滑り面(16)及びこのテ
    ーパ状の滑り面(16)より前記硬球収容孔(13)側
    に位置する環状の第二の係止溝(17)が形成され、 前記スライダ(4)は、前記スプリングリング(5)が
    前記第二の係止溝(17)との係合位置にある時に前記
    硬球(3)をその球面の一部が前記ソケット(1)の内
    周へ突出した状態に拘束する位置に係止され、前記スプ
    リングリング(5)が前記第一の係止溝(15)との係
    合位置にある時に前記拘束を解除する位置に係止される
    ことを特徴とするボールロック式コネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 スプリングリング(5)の円周方向一端に形成された掛
    止端部(52)がスライダ(4)に開設された掛止孔
    (45)に掛止され、 前記スプリングリング(5)の円周方向他端に形成され
    た操作端部(53)が前記前記スライダ(4)に開設さ
    れた操作用長孔(46)に前記スライダ(4)の円周方
    向に対して変位可能に挿通され、 前記スプリングリング(5)は前記操作端部(53)の
    変位操作によって第二の係止溝(17)より大径に拡径
    可能であることを特徴とするボールロック式コネクタ。
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