JPH11207228A - 接着剤塗布装置 - Google Patents

接着剤塗布装置

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Publication number
JPH11207228A
JPH11207228A JP1149098A JP1149098A JPH11207228A JP H11207228 A JPH11207228 A JP H11207228A JP 1149098 A JP1149098 A JP 1149098A JP 1149098 A JP1149098 A JP 1149098A JP H11207228 A JPH11207228 A JP H11207228A
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JP
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pressure
valve
adhesive
container
air supply
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JP1149098A
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Yoshihiko Miyagawa
吉彦 宮川
Atsushi Shindo
淳 進藤
Naoki Takeshima
直樹 竹島
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】容器の周辺に複雑で高価な検出装置を用いず
に、より正確に容器内の残量を把握する手段を備える接
着剤塗布装置を提供する。 【解決手段】ディスペンサ5にパイプ10とチューブ1
4を接続し、チューブ14の他方にバルブ19を接続す
る。バルブ19の他方にチューブ15を接続し、チュー
ブ15の他方に圧力レギュレータ18を接続する。圧力
レギュレータ18の他方にチューブ16と圧力空気源1
7を接続する。チューブ14を分岐して圧力センサ25
とチューブ15を分岐して圧力センサ26を接続する。
バルブ19を開き、チューブ15から14に圧力空気を
供給し、ディスペンサ5から接着剤を吐出し、次いでバ
ルブ19を閉じてヂューブ14側を大気開放ポートに切
換える。バルブ19を開き、圧力センサ25が大気圧を
検出するまでの時間から接着剤残量を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品等を基板
上に固定するために基板面に接着剤を塗布する接着剤塗
布装置に関し、なかでもデイスペンサの接着剤収容容器
に収容される接着剤の残量を検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、本出願人の出願に係る特開平3−
165100号において、基板を一定位置に位置決め
し、該基板の上側においてX−Yテーブルで移動自在に
支持された移動ヘッドを設け、該移動ヘッドに対して昇
降自在かつ回転自在に配設された複数個のデイスペンサ
を備え、選択されたデイスペンサを下降し基板に接着剤
を塗布する接着剤塗布装置が開示されている。デイスペ
ンサの容器内に収容した接着剤の残量を検出する手段と
して、特開昭62−294464号には磁性体を容器内
の粘性流体に浮かべ容器外の一個所にセンサーを設けた
開示がある、特開昭63−296863号には容器外の
複数個所にセンサーを設けた開示がある、特開平2−6
8989号には容器外にラインセンサーを設けた開示が
ある、そうして、特開平4−188888号には容器内
の一方の口から接着剤の残量により容積が変わる空間に
エアーを加えて他方のノズルから吐出すること、加えた
エアーが所定圧力に達するまでの所要時間により残量を
検出することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の塗布装置におい
て、容器内の接着剤の残量を把握する手段としては、予
め1回分の塗布量を計測あるいは算出して決めておき、
容器内に収容した容量から最大塗布回数を設定し、途中
の残量は塗布回数から推測する手段が知られる、この手
段は特に付加する検出機器を要しないが、塗布圧力の設
定値が変更されたり不安定な場合や塗布ノズルの内径を
選択して使用する場合は1回分の塗布量の誤差が累積す
る欠点がある。そこで、容器内の接着剤の液面を直接検
出する手段が考慮されるが、接着剤の材質によって検出
自体に困難があり、磁性体等を液面に浮かべ容器外の一
個所あるいは複数個所に該磁性等のセンサーを設ける構
成がある、いずれも専用の検出装置を用い複雑で高価に
なる欠点がある。他に、容器内の一方の口から接着剤の
残量により容積が変わる空間にエアーを加えて他方のノ
ズルから接着剤が吐出する構成は周知であり、該構成に
おいて加えたエアーが所定圧力に達するまでの所要時間
により残量を検出する手段が開示されている、しかし、
狭い空間に急激にエアーを加えることは検出する圧力の
変化と所要時間が常に同じ関係にならず、空間の容積や
エアーの圧力によって経過が異なることがあり、正確に
容器内の残量を把握する手段としては安定性に欠けるき
らいがある。
【0004】本発明の目的は、容器内の一方の口から接
着剤の残量により容積が変わる空間にエアーを加えて他
方のノズルから接着剤が吐出する構成において、磁性体
等を液面に浮かべることなく、容器外にセンサー等を設
け複雑で高価になることもなく、容器内の空間に加えら
れたエアーの圧力を検出し利用するが、加えたエアーが
所定圧力に達するまでの所要時間により残量を検出する
手段ではなく、より正確に容器内の残量を把握する手段
を備える接着剤塗布装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の発明は、接着剤を収容す
る容器と、該容器の下端に接着剤吐出用ノズルと、該容
器の上部に圧力空気供給用口を備え、前記吐出用ノズル
と前記圧力空気供給用口のみが前記容器内部から外部に
開口するデイスペンサを構成し、前記圧力空気供給口に
接続するバルブと、前記バルブと前記圧力空気供給口と
前記容器が共有する空間の圧力空気を測定する圧力セン
サを備え、前記バルブが圧力空気源側と前記圧力空気供
給口を接続あるいは遮断し、かつ前記遮断とともに前記
圧力空気供給口を大気開放ポートに切り換える空圧回路
を構成し、前記圧力センサで前記バルブと前記圧力空気
供給口と前記容器が共有する空間の圧力空気の圧力を検
出し、前記バルブで前記圧力空気源側と前記圧力空気供
給口を接続すると、前記容器に圧力空気を供給し前記吐
出用ノズルから前記接着剤を吐出し、前記バルブで前記
圧力空気源側と前記圧力空気供給口を遮断すると、前記
圧力空気供給口を大気開放ポートに切り換えて前記容器
内の圧力空気を放出し、前記バルブで前記圧力空気供給
口を大気開放ポートに切り換えてから前記圧力センサで
検出する圧力があらかじめ定めた値に下降するまでの時
間を計測し、前記時間の計測から前記デイスペンサの容
器が収容する接着剤の残量を推定することを特徴とする
接着剤塗布装置としている。
【0006】請求項2に記載の発明は、前記バルブが前
記圧力空気供給口を大気開放ポートに切り換える電磁弁
であり、前記圧力空気供給口を大気開放ポートに切り換
える前記バルブに通電してから、前記圧力センサで検出
する圧力があらかじめ定めた値に下降するまでの時間を
計測する請求項1記載の接着剤塗布装置としている。
【0007】請求項3に記載の発明は、前記バルブで前
記圧力空気供給口を大気開放ポートに切り換えてから前
記圧力センサで検出する圧力が大気圧に下降するまでの
時間を計測し、前記時間の計測から前記デイスペンサの
容器が収容する接着剤の残量を推定する請求項1または
2記載の接着剤塗布装置としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。
【0009】図4乃至図6において、基台1上に立設さ
れたX−Yテーブル2に移動ヘッド3が固定され、該移
動ヘッド3に3個の昇降ブロック4が上下(垂直)方向
に移動自在に取り付けられている。すなわち、各昇降ブ
ロック4は上下方向スライダで摺動自在に移動ヘッド3
に取り付けられ、各昇降ブロック4と移動ヘッド3との
間に配設された選択昇降用エアーシリンダにより昇降さ
れる。
【0010】各昇降ブロック4にはそれぞれ回転ホルダ
が垂直軸を中心として回転可能に取り付けられている。
各回転ホルダは上部に設けられた回転駆動用モータの回
転駆動力を受けて所定角度回転される。各回転ホルダに
は接着剤塗布用デイスペンサ5が着脱自在に取り付けら
れている。接着剤塗布用デイスペンサ5は、図3の如
く、例えば熱硬化性エポキシ樹脂である接着剤を収容す
る容器6と、該容器開口に交換可能なように嵌着されか
つ容器下部に螺着された袋ナット7で保持される接着剤
吐出用のノズル8と、容器6の上部開口を密閉する着脱
自在な上蓋9から構成されている。
【0011】前記容器6は回転ホルダによって垂直方向
に支持され、貫通穴を持つ上蓋9には圧力空気を容器6
内部に供給するためのパイプ10が着脱自在に接続され
ている。該パイプ10はチューブ14を介して圧力空気
源に接続される。容器6内部に収容された接着剤11は
上部に液面12があり、容器6内部に上蓋9と液面12
の間に空間13ができる。液面12は容器6内部にどの
くらいの接着剤11の残量があるかによって上下し、液
面12の上下によって空間13の容積が変わる。
【0012】接着剤11を基板面に対して吐出して塗布
するノズル8の下端は単数あるいは複数のパイプとなっ
ている。実施例として説明すると、各回転ホルダにそれ
ぞれ取り付けられる接着剤塗布用デイスペンサ5は、互
いに異なった形状の吐出口(塗布パターン)のノズル8
を備えるようになっており、例えば各ノズル8の先端が
一直線に配列されるように設定する。
【0013】基板トランスファ20は図6の如く、装置
筐体21にあけられた基板搬入口22よりプリント基板
24を受け入れ、所定位置に位置決め保持し、接着剤塗
布動作を完了したプリント基板24を基板搬出口23よ
り排出する機能を持ち、プリント基板24を移送する構
成である。基板トランスファ20において所定位置で停
止されたプリント基板24は、位置決めピンにより確実
に位置決めされるようになっている。
【0014】基板搬入口22より基板トランスファ20
上に供給されたプリント基板24は所定の停止位置に移
送される、停止したプリント基板24の位置決め穴に上
昇してきた位置決めピンが嵌入してプリント基板24を
位置決め保持する。一方、必要とする塗布パターンに対
応するノズル8を持つ接着剤塗布用デイスペンサ5が1
個だけ選択され、回転駆動用モータによって回転ホルダ
7、すなわちノズル8を所要角度だけ回転させておく。
そして、X−Yテーブル2が作動し、指定されたプリン
ト基板24上の接着剤塗布座標上に選択されたノズル8
を移動させる。選択されたノズル8が指定座標位置に到
達すると、選択昇降用エアーシリンダにより昇降ブロッ
ク4が下降して、選択されたデイスペンサ5のノズル8
下端の接着剤がプリント基板24の面に接して所要量の
接着剤が基板面に塗布される。
【0015】図1において、接着剤塗布用デイスペンサ
5の容器6内部に圧力空気を供給する空圧回路の説明図
が示される、接着剤塗布用デイスペンサ5(以下の記述
では単にデイスペンサ5と称す)の上蓋9には圧力空気
を容器6内部に供給するためのパイプ10が接続されて
いる、該パイプ10にチューブ14が接続され、該チュ
ーブ14の他端はデイスペンサ用バルブ19(以下の記
述では単にバルブ19と称す)に接続される、該バルブ
19の他端にはチューブ15が接続され、該チューブ1
5の一方は圧力レギュレータ18の出口に接続される、
該圧力レギュレータ18の入口にはチューブ16が接続
され、該チューブ16の他方は圧力空気源17に接続さ
れる、該圧力空気源17はエアーコンプレッサあるいは
工場等に配管された圧力空気供給ライン等である、一
方、前記チューブ14で示される空圧回路側の圧力を検
出する圧力センサ25をチューブ14の途中に分岐回路
27を設けて備え、前記チューブ15で示される空圧回
路側の圧力を検出する圧力センサ26をチューブ15の
途中に分岐回路28を設けて備えている。
【0016】圧力センサ25,26は各々分岐回路2
7,28で接続されるチューブ14,15内の圧力空気
の圧力を検出する、すなわち、圧力センサ25はチュー
ブ14内の圧力空気の圧力に応じたアナログ電気信号を
点線で示す信号線29に出力し、圧力センサ26はチュ
ーブ15内の圧力空気の圧力に応じたアナログ電気信号
を点線で示す信号線30に出力する、圧力センサ25,
26における圧力をアナログ電気信号に変換する手段と
しては、例えば、圧力を受けると大きく電気抵抗が変化
する半導体のピエゾ効果を利用する感圧素子が用いられ
る、一般に、アナログ電気信号としては電圧の変化を利
用することが後続する回路の処理のし易さから用いられ
る、信号線29,30は検出制御回路のA/D変換器3
1に接続される、A/D変換器は信号線29,30の各
々のアナログ電気信号を識別し各々に対応するデジタル
信号に変換する、該デジタル信号を受けたCPU32は
所定の手順(プログラム)に基づいた処理を実行して、
デイスペンサ制御回路に出力線33からデイスペンサ補
正値や接着剤11の残量に関する制御電気信号を出力す
る、デイスペンサ補正値は圧力センサ25,26が検出
する圧力に応じてデイスペンサ5の接着剤11の吐出量
を一定に制御するための信号である。
【0017】図2は図1に示す空圧回路のバルブ19
(実施例は電磁弁である)の開閉と圧力センサ25が検
出する圧力変化の関係をモデルとして説明する図であ
る、すなわち、図2上図は横軸に時間tを縦軸に圧力セ
ンサ25が検出するチューブ14側の内部圧力Piを示
し、図2下図は図2上図における横軸の時間tを共用し
バルブ19に対する通電のonとoffを示す。図2上
図の時間tは左から右に等しく経過する、内部圧力Pi
は下の圧力P0から上の圧力Pi1の方向に等しく高く
なる(ここではP0は大気圧である)、図2下図はバル
ブ19に加える電圧を下方は低く上方は高く示す、ここ
では下方が電圧の無い状態で上方がバルブ19の定格電
圧を示す、バルブ19に加える電圧は制御回路がonし
て通電しoffして遮断する。
【0018】圧力空気源から供給される圧力空気はチュ
ーブ16側の圧力がチューブ15側の圧力より充分高い
圧力にしてあり、供給される圧力空気は圧力レギュレー
タ18で圧力Pi1の一定圧力に調整されてチューブ1
5に至る、圧力センサ26が検出しているのが一定圧力
に調整された圧力Pi1である。始めはバルブ19が閉
じておりチューブ15とチューブ14間を遮断し、かつ
チューブ14側を大気開放ポートに切り換えているので
圧力センサ25は大気圧を検出している(大気圧を基準
にするとこのときの内部圧力は0である)、図2上図に
線図35で示すのが圧力センサ25が検出した圧力であ
る、図2下図でバルブの状態という線図34が上方に変
化するところでバルブ19に対して制御回路がonして
通電する、バルブ19はチューブ15とチューブ14間
を接続し、かつチューブ14側を大気開放ポートから遮
断する、チューブ15で圧力Pi1の圧力空気はバルブ
19を通ってチューブ14側に供給され、チューブ14
とパイプ10とデイスペンサ5の空間13に充満する、
その結果、線図35で示す如く圧力センサ25の検出は
始めの圧力P0から圧力Pi1に上昇する、制御回路が
onしバルブ19に通電していると圧力センサ25は圧
力Pi1を検出している、図2下図で線図34が下方に
変化するところでバルブ19に対して制御回路がoff
し通電を止めると、バルブ19はチューブ15とチュー
ブ14間を遮断しチューブ14側を大気開放ポートに切
り換える、チューブ14とパイプ10とデイスペンサ5
の空間13に充満した圧力空気は、チューブ14を逆流
しバルブ19の大気開放ポートから大気中に放出され
る、従って、線図35で示す如く圧力センサ25の検出
は圧力Pi1から圧力P0に下降する、バルブ19は通
電が止められてからチューブ14側を大気開放ポートに
切り換えるまでに反応時間tbが経過する、そうして、
チューブ14とパイプ10とデイスペンサ5の空間13
に充満した圧力空気が大気開放ポートから大気中に放出
されるが、圧力センサ25の検出が圧力Pi1から圧力
P0になる放出時間thが経過する。
【0019】ところで前述の如く、デイスペンサ5にお
いて接着剤11を収容する容器6内部に空間13が生じ
る、液面12は容器6内部にどのくらいの接着剤11の
残量があるかによって上下し、該液面12の上下によっ
て空間13の容積が変わる、図2上図及び下図の線図3
5,34の時間の経過に沿って左から右に説明すると、
始めはバルブ19が閉じておりチューブ15とチューブ
14間を遮断し、かつチューブ14側を大気開放ポート
に切り換えている、チューブ14とパイプ10と空間1
3は大気に開放されており、チューブ14側の圧力を検
出する圧力センサ25は圧力P0(つまり大気圧)を検
出している、続いてバルブ19がチューブ15とチュー
ブ14間を接続し、かつチューブ14側を大気開放ポー
トから遮断すると、チューブ15側で圧力Pi1の圧力
空気はバルブ19を通過してチューブ14側に供給され
る、チューブ14側の圧力を検出する圧力センサ25は
圧力空気がチューブ14とパイプ10と空間13に充満
するに従って上昇する、このときにバルブ19を通過す
る圧力空気の必要量は空間13の容積と圧力Pi1によ
って変化する、チューブ14とパイプ10が占める容積
は一定であるが空間13の容積が変わり、圧力Pi1に
より圧力空気の圧縮による必要量が変化する、従って、
圧力Pi1を一定に保つと空間13の容積が変わること
によって圧力空気の必要量は変化する。
【0020】図1に示す空圧回路には圧力レギュレータ
18があり、圧力Pi1を一定に保つので空間13の容
積が変わることによって圧力空気の必要量は変化する、
チューブ15側の圧力空気がバルブ19を通過してチュ
ーブ14側に供給されるが、バルブ19は通過する圧力
空気に対して開口で決まる一定の抵抗を有し、バルブ1
9を通過した圧力空気がチューブ14側に充満して、圧
力センサ25が圧力P0から圧力Pi1に到達する時間
を要することになる、図2上図に示す線図35が圧力P
0から圧力Pi1に上昇する時間である、バルブ19が
チューブ15とチューブ14間を接続し圧力空気が供給
されると接着剤吐出用のノズル8は接着剤を吐出し、ノ
ズル8の先端に吐出された接着剤をデイスペンサ5が下
降してプリント基板24の面に接して塗布する、塗布す
る量は主に接着剤の物性とノズル8の抵抗と圧力Pi1
とバルブ19がチューブ15とチューブ14間を接続し
ている時間により変化する、図2下図に示す線図34が
上方に変化してから下方に変化するまでの時間(バルブ
19に対し制御回路がonしてからoffするまでの時
間)を変更することで塗布する量を変えることができ
る、線図34が下方に変化するところでバルブ19に対
して制御回路がoffし通電を止めるが、バルブ19は
通電が止められてからチューブ14側を大気開放ポート
に切り換えるまでにバルブ反応時間tbを要する、その
後、チューブ14側に充満した圧力空気が大気開放ポー
トから大気中に放出されるが、圧力空気が大気開放ポー
トから大気中に放出される放出経路は一定の抵抗を有
し、圧力センサ25の検出が圧力Pi1から圧力P0に
なる放出時間thを要する、放出時間thは圧力Pi1
とチューブ14側に充満した圧力空気の量と放出経路が
有する抵抗で変化することになる、しかし、圧力Pi1
は一定に保たれ、放出経路が有する抵抗はバルブ19を
含む空圧回路が変更されない限り一定であり、圧力空気
の量を決めるチューブ14側で容積が変わるのは空間1
3であり、放出時間thの変化は空間13の容積が変わ
ることを反映する、すなわち、空間13の容積を決定す
るデイスペンサ5の容器6内部に接着剤11の残量がど
の程度あるかを反映する。
【0021】図7乃至図12に示す線図は実際に測定し
た記録である、図2にモデルとして説明する図と同様に
図7乃至図12に示す圧力波形が線図35と図7乃至図
12に示すバルブ電圧が線図34と対応する、但し、線
図34が上方に変化する個所に対応するバルブ電圧の上
昇個所が一段高く変化しすぐに約半分に下降している
が、実際のバルブ19は動作の開始時に定格電圧の約2
倍の起動電圧を与えて動作させることが示される、それ
でも、バルブ電圧を与えてから圧力波形が圧力P0から
上昇し始めるまでに若干の時間が経過していることが認
められる。そうして、図7から図12まで空間13の容
積が異なるようにしている、すなわち、容器6内部に空
間13を構成する液面12を生ずる接着剤11の残量
が、図7は100%、図8は80%、図9は60%、図
10は40%、図11は20%、図12は0%、として
いる。
【0022】図7乃至図12に示す線図によると、制御
回路がonしバルブ19にバルブ電圧を通電して圧力セ
ンサ25が圧力Pi1を検出するまでの時間と、制御回
路がoffしバルブ19に対する通電を止めてから圧力
センサ25が圧力P0を検出するまでの時間と、いずれ
もデイスペンサ5の容器6に収容された接着剤11の残
量との相関関係が認められる、この相関関係が一定して
いれば上記いずれかの時間の計測で接着剤11の残量を
安定に検出することが可能になる、制御回路がonしバ
ルブ19にバルブ電圧を通電して圧力センサ25が圧力
Pi1を検出するまでの時間について検討すると、図7
乃至図12に示す圧力波形の線図において上昇過程に不
連続な個所が見当たる、すなわち、個所36,37,3
8,39,40,41で示す部分である、この不連続な
個所の発生は当該発明者の観測によると、圧力Pi1や
空間13の容積やバルブ19を圧力空気が通過する抵抗
の大きさ(バルブ19の開口の大きさ)によって変化す
ることが認められ、時間の計測で容器6に収容された接
着剤11の残量を安定に検出しようとすると妨げにな
る、一方、制御回路がoffしバルブ19に対する通電
を止めてから圧力センサ25が圧力P0を検出するまで
の時間について検討すると、圧力波形の線図において上
昇過程に見当たるような不連続な個所が下降過程には見
当たらない、その結果、時間の計測で容器6に収容され
た接着剤11の残量を安定に検出することに適している
ことが判明した、図7乃至12に示す時間t1,t2,
t3,t4,t5,t6が計測される時間であり、図2
においてモデルとして説明した反応時間tbと放出時間
thを加えた時間に相当する、実験と観測を繰り返して
デイスペンサ5の容器6に収容された接着剤11の残量
との相関関係を検証し、該相関関係を数式化及びデータ
テーブル化してCPU32で演算や比較等の処理を実行
し、デイスペンサ5の容器6に収容された接着剤11の
残量を推定することができる。
【0023】図4乃至図6に実施例を示す接着剤塗布装
置において、基板搬入口22よりプリント基板24を受
け入れ、該プリント基板24を所定位置に位置決め保持
し、選択されたデイスペンサ5をプリント基板24上の
接着剤塗布座標上に位置付け下降するとともに、該デイ
スペンサ5に圧力空気を供給する空圧回路のバルブ19
を動作させてプリント基板24の面に接着剤11を塗布
する、該デイスペンサ5を上昇して次に選択されたデイ
スペンサ5をプリント基板24上の次の接着剤塗布座標
上に位置付け下降する、という動作を繰り返してプリン
ト基板24に実生産用の接着剤塗布を完了する、前述の
デイスペンサ5の容器6に収容された接着剤11の残量
を推定する一連の検出を同時に行うことも可能である
が、実生産用の接着剤塗布をするときには所定量の接着
剤11がプリント基板24の面に塗布されるように、デ
イスペンサ補正値で制御回路がonしてバルブ19に通
電しoffして通電を止めるまでの時間を変化させてい
る、そのため、前述のデイスペンサ5の容器6に収容さ
れた接着剤11の残量との相関関係を数式化及びデータ
テーブル化した条件と相違することが生じる、そこで、
デイスペンサ5の容器6に収容された接着剤11の残量
を推定する精度を相違しない条件で良好に保つために、
実生産用の接着剤塗布とは別に接着剤の吐出を例えばプ
リント基板24上の差し支えない座標上や外部に相違し
ない条件で行い検出する、デイスペンサ5の容器6に収
容された接着剤11の残量を推定する一連の検出は、実
生産用の接着剤塗布に対して毎回実行する必要はなく例
えばプリント基板24を一枚完了する毎に別に実行(サ
ンプリング)すればよい。
【0024】デイスペンサ5の容器6に収容された接着
剤11の残量を推定する一連の計測は、前述のプリント
基板24を一枚完了する毎に別に実行する他に、予め設
定した所定の実生産用の接着剤塗布回数に到達したとき
に別に実行する、あるいは、予め設定した所定の時間に
到達したときに別に実行する、プリント基板24の入れ
替わりのときに別に実行する等、多様なタイミングで実
行できるよう自由に設定すればよい。
【0025】デイスペンサ5の容器6に収容された接着
剤11の残量を推定する一連の検出を実行するとCPU
32は所定の手順(プログラム)に基づいた処理を実行
するが、接着剤塗布装置が備える警告手段にCPU32
から警告信号を出力して、例えばデイスペンサ5の容器
6に収容された接着剤11の残量が10%以下になった
と判断された場合、接着剤の補充を促す警告を接着剤塗
布装置の表示手段で表示し、操作者が事前に容器6に収
容された接着剤11の不足に気が付くことにより、接着
剤塗布装置が不用意に停止することによる稼働率の低下
を最小限に抑えることができる。
【0026】デイスペンサ5の容器6の容量あるいは形
状等の種類を変更する場合や、空圧回路のバルブ19を
異なえる(バルブ19の開口の大きさが異なる場合)場
合は、それに適合する相関関係を数式化及びデータテー
ブル化してCPU32で演算や比較等の処理を実行でき
るように変更しなければならないが、複数の相関関係を
数式化及びデータテーブル化して用意すればCPU32
に対して選択式による簡単な設定変更で対応できる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の接着剤塗
布装置によれば、デイスペンサの容器やその周辺に専用
の検出装置を必要とせず複雑で高価になることがない、
容器の圧力空気供給口から接着剤の残量により容積が変
わる空間に圧力空気を供給して、吐出用ノズルから接着
剤を吐出するデイスペンサの機能を活用する残量の検出
手段において、供給し加えた圧力空気が所定圧力に達す
るまでの所用時間により残量を検出しようとすると発生
する、上昇過程における不連続な要因による誤差の影響
を受けることのない、加えた圧力空気を大気開放ポート
に放出する下降過程で圧力があらかじめ定めた値に下降
するまでの時間から、デイスペンサの容器が収容する接
着剤の残量を推定するので、複雑で高価にすることなく
正確にデイスペンサ容器内の接着剤残量を把握する手段
が得られ、該手段を備える接着剤塗布装置を提供できる
効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着剤塗布用デイスペンサに圧力空気を供給す
る空圧回路の説明図。
【図2】バルブ19の開閉と圧力センサ25が検出する
圧力変化の関係モデル説明図。
【図3】接着剤塗布用デイスペンサの断面図。
【図4】接着剤塗布装置の一実施例の正面図。
【図5】接着剤塗布装置の一実施例の側面図。
【図6】接着剤塗布装置の一実施例の斜視図。
【図7】バルブ19の開閉と圧力センサ25が検出した
圧力変化の測定記録線図。
【図8】バルブ19の開閉と圧力センサ25が検出した
圧力変化の測定記録線図。
【図9】バルブ19の開閉と圧力センサ25が検出した
圧力変化の測定記録線図。
【図10】バルブ19の開閉と圧力センサ25が検出し
た圧力変化の測定記録線図。
【図11】バルブ19の開閉と圧力センサ25が検出し
た圧力変化の測定記録線図。
【図12】バルブ19の開閉と圧力センサ25が検出し
た圧力変化の測定記録線図。
【符号の説明】
1 基台 2 X−Yテーブル 3 移動ヘッド 4 昇降ブロック 5 接着剤塗布用デイスペンサ 6 容器 8 接着剤吐出用ノズル 9 上蓋 10 パイプ 11 接着剤 12 液面 13 空間 14,15,16 チューブ 17 圧力空気源 18 圧力レギュレータ 19 デイスペンサ用バルブ 24 プリント基板 25,26 圧力センサ 27,28 分岐回路 29,30 信号線 31 A/D変換器 32 CPU 33 出力線 34 バルブ電圧の線図 35 圧力波形の線図 36,37,38,39,40,41 不連続な個所

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接着剤を収容する容器と、該容器の下端に
    接着剤吐出用ノズルと、該容器の上部に圧力空気供給用
    口を備え、前記吐出用ノズルと前記圧力空気供給用口の
    みが前記容器内部から外部に開口するデイスペンサを構
    成し、前記圧力空気供給口に接続するバルブと、前記バ
    ルブと前記圧力空気供給口と前記容器が共有する空間の
    圧力空気を測定する圧力センサを備え、前記バルブが圧
    力空気源側と前記圧力空気供給口を接続あるいは遮断
    し、かつ前記遮断とともに前記圧力空気供給口を大気開
    放ポートに切り換える空圧回路を構成し、前記圧力セン
    サで前記バルブと前記圧力空気供給口と前記容器が共有
    する空間の圧力空気の圧力を検出し、前記バルブで前記
    圧力空気源側と前記圧力空気供給口を接続すると、前記
    容器に圧力空気を供給し前記吐出用ノズルから前記接着
    剤を吐出し、前記バルブで前記圧力空気源側と前記圧力
    空気供給口を遮断すると、前記圧力空気供給口を大気開
    放ポートに切り換えて前記容器内の圧力空気を放出し、
    前記バルブで前記圧力空気供給口を大気開放ポートに切
    り換えてから前記圧力センサで検出する圧力があらかじ
    め定めた値に下降するまでの時間を計測し、前記時間の
    計測から前記デイスペンサの容器が収容する接着剤の残
    量を推定することを特徴とする接着剤塗布装置。
  2. 【請求項2】前記バルブが前記圧力空気供給口を大気開
    放ポートに切り換える電磁弁であり、前記圧力空気供給
    口を大気開放ポートに切り換える前記バルブに通電して
    から、前記圧力センサで検出する圧力があらかじめ定め
    た値に下降するまでの時間を計測する請求項1記載の接
    着剤塗布装置。
  3. 【請求項3】前記バルブで前記圧力空気供給口を大気開
    放ポートに切り換えてから前記圧力センサで検出する圧
    力が大気圧に下降するまでの時間を計測し、前記時間の
    計測から前記デイスペンサの容器が収容する接着剤の残
    量を推定する請求項1または2記載の接着剤塗布装置。
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