JPH11206884A - ファジー理論制御を用いた人工呼吸器の自動ウィニングシステムおよび自動ウィニングプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

ファジー理論制御を用いた人工呼吸器の自動ウィニングシステムおよび自動ウィニングプログラムを記録した記録媒体

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JPH11206884A
JPH11206884A JP10009441A JP944198A JPH11206884A JP H11206884 A JPH11206884 A JP H11206884A JP 10009441 A JP10009441 A JP 10009441A JP 944198 A JP944198 A JP 944198A JP H11206884 A JPH11206884 A JP H11206884A
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Tadashi Nemoto
正 根本
Yoshihiko Shimizu
慶彦 清水
Masaichi Matsunobu
政一 松延
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TAPIKKU KK
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    • A61M16/021Devices for influencing the respiratory system of patients by gas treatment, e.g. mouth-to-mouth respiration; Tracheal tubes operated by electrical means
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工呼吸器の使用から解放するウィニング
(乳離れ)操作を、経験とか勘に頼ることなく合理的か
つ効果的に、実行できるようにすること。 【解決手段】 ファジー理論に基づいて予め作成し、コ
ンピュータ(制御モジュールB4、B5、B6)に記憶
させておいたファジーセットおよびファジールールによ
り、少なくとも心拍数(HR)、呼吸回数、更に酸素飽
和度(Sp02)および/または一回換気量の測定値(A
1〜A12)から、それぞれのCond(条件)パラメ
ータ、およびTrend(傾向)パラメータを算出し、
前記パラメータの全体的な制御図形の重心に相当するC
ontrol(制御)パラメータを導出させ、これによ
り人工呼吸器を制御させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工呼吸器を自動
ウィニング制御するためのシステムに関するものであ
り、更に具体的に言えば、ファジー理論制御を用いて人
工呼吸器を自動ウィニングシステム化する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】病院の集中治療室などで管理される患者
の多くは、呼吸障害などを伴っていることから人工呼吸
器を装着して、その呼吸が管理され治療されることが多
い。このような場合の人工呼吸器装着の最終的な目的
は、人工呼吸器の使用から解放されて「ウィニング」を
得ることである。ここで「ウィニング=Weaning(乳離
れ)」とは、患者が自分自身で呼吸することが出来るよ
うになって、機械の手助け、補助を受ける必要がなくな
り、機械を外すことが出来るようになることを指す。
【0003】一般に、人工呼吸器の使用により患者の状
態が改善してきて、ウィニングの開始を試みようと言う
ことは、調節呼吸の状態(患者の呼吸が人工呼吸器で完
全に代行されている状態)から補助呼吸の状態に移行さ
せよう、と言うことを意味する。後者の補助呼吸法に
は、患者の呼吸における吸気努力を補助するプレッシャ
ーサポート(PS)法と、呼吸の一部を機械で行う間歇
的強制呼吸(一般的にはSIMV)法とが行われてい
る。
【0004】つまり、前述の「ウィニング」の意義を更
に具体的に示せば、調節呼吸から前述のPS法、SIM
V法、または一種のトライアル−アンド−エラーである
ON−OFF法などを用いて、患者の呼吸を徐々に自発
呼吸へ移行させ、機械から離脱させることを意味する。
【0005】現在のところ、ウィニングの標準的方法と
いうものは存在しない。PS法、SIMV法、またはO
N−OFF法によるウィニングを行う場合に、どのよう
な段階、過程を踏んで補助の程度を下げて行くかは、患
者の病態および医師の技術、経験など個人的なバイアス
がかかって行われているのが現状である。このため結果
的には、ウィニングにおいて踏むべき段階、過程の一般
的な理論式を作ることは極めて困難であるため、全ての
医師が受け入れうる理論は現在のところ存在していな
い。
【0006】しかし、ウィニングを自動化したいと言う
願望は存在し、その幾つかの試案が報告されている。例
えば、それらの例が、1992年 East, TDet al (発
表 Chest,101: 697-710 '92)、および1994年 Linto
n D.M et al(発表 Chest,100:1096-1099 '94)などの論
文に見られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】とは言っても、これら
の論文に開示されている自動化手法は、従来の呼吸生理
学的理論をそのまま制御アルゴリズムに適用しているに
過ぎず、複雑であるばかりでなく実際には、臨床医が経
験または勘に頼ってウィニングを実行した場合の実績を
越える程には、うまく行っていない(作動していない)
のが、厳しい現状である。しかも現実的には、手作業に
よる経験と勘、そして情熱に頼ったウィニングの成否
は、各医師の技量にかかっているのが現状であるので、
このような現状を打破して問題解決することが急務であ
る。
【0008】ところで、日常、呼吸不全患者を診察して
得られた経験から分かったことは、患者の状態がウィニ
ングに耐えられるものと人工呼吸器装着開始後初期に判
断できた患者は殆どウィニング可能であったことと、呼
吸モードはそれほど関係ないということと、実際ウィニ
ングできるか否かはどれだけきめ細かく患者を観察して
いたかによること、である。
【0009】つまり、医師が漠然とでも、この患者はウ
ィニングできるなと判断できたら、後は患者のベッドサ
イドに四六時中べったりと付いていて患者とコミュニケ
ートし、人工呼吸器の設定を少しづつ、ある時は大胆に
変更していけば患者のウィニングは可能であることに気
付いた。
【0010】そして、この時の医師の人工呼吸器設定変
更の判断根拠は、全体的なバイタルサイン(生命徴候)
や肺の酸素化能であり、決して呼吸生理学的な理論を用
いてはいないと考えられる。もしも、このような判断が
正しいのなら、ウィニングは理論でなく、ただのプロセ
スと言うことになる。本発明はウィニングに対しての理
論ではなく、このプロセスを上手に効果的に実行するた
めの、必要最小限度のプロセスを見極めてその秘訣を探
り、コンピュータを使って人工呼吸器を効果的に自動制
御することが、本発明の狙いとするところである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来強いニー
ズが存在したにも拘わらず実現していなかった、人工呼
吸器におけるウィニング過程の自動化を効果的に進める
ため、ファジー理論を導入することによりその実現を図
る。
【0012】ファジー理論の概要は、人間が主観的に捉
え言葉または符号で表現している概念を、その情報量に
応じて、大雑把、大局的に定量化し、コンピュータで扱
うことを意図した概念である。また、ファジー制御と
は、ファジー理論を用いて従来人間が行ってきた制御に
関する活動をアルゴリズム化する手法である。この手法
により、熟練者と同様な制御活動をコンピュータで実現
しようとするものである。以下に、この考え方を例示す
る。
【0013】(ファジー理論)一般的に、ある連続した
数値をいくつかのカテゴリーに分ける場合に、その境界
はある一つの数値で与えられていてその数値は、その系
の中ではフレキシビリティは認められない。例えば温度
を定義する場合に、仮に10度未満を低い(寒い)、1
0度以上25度未満を丁度よい、25度以上を高い(暑
い)と定義した場合、9.9度は寒いのに、そこから
0.1度上昇しただけでいきなり丁度良いとなるので
は、人間の感覚とは食い違うことになる。この食い違い
は、境界が1つの数値で与えられ、フレキシビリティが
ないために生じている。ファジー理論は、その境界にフ
レキシビリティを与えることで、人間の感覚を如何に数
学的に取り扱うかを目的とした理論である。
【0014】この問題をファジー的に扱うとすれば、
「寒い」に関して言えば、今、議論のないくらい皆が寒
いと思う状態の寒さの度合いを例えば1.0とし、もう
誰もが寒くないと思う状態を寒さ0とする。この状態は
温度で表され、例えば5度以下を1.0、そして15度
以上を寒さ0とし、その間の温度は寒さ1.0から0ま
での間の連続的に下降する数値で表わす。この数値の定
義する線分は、直線でも例えば放物線でも構わないが、
一般的には直線が多いようである。同様に丁度良い、暑
いに関しても定義する。
【0015】こうすると、先の9.9度から10度に上
昇する場合は、「寒い」の指数が一寸減少し、「丁度良
い」の指数が少し上昇するという誠に感覚的にわかり易
い変化の仕方を示すことになる。温度という全体集合の
中の、寒い、暑いなどの部分集合(グループ)に対する
帰属度として、この寒い、暑いなどの指数を、メンバー
シップ値と言い、「寒いのメンバーシップ値は0.7
1」などという具合に表現する。
【0016】ファジー理論はこのメンバーシップ値(パ
ラメータ)を決定するための数表であるファジーセット
と、各パラメータ相互の関係を定義するファジールール
から成る。このファジーセットとファジールールはファ
ジー理論の工学応用の根幹をなすものであり、プログラ
ム作成者の技量がもっとも反映される部分である。次
に、このプログラムで用いられるファジーに関して、個
々のパラメータ絡みで具体的な例を示して説明する。
【0017】
【実施例】(ファジー制御ウィニングシステムを持つ人
工呼吸器の考え方の概要)ウィニングを進めるにあたっ
て「適切な呼吸状態は安定した身体状況に反映される」
というコンセプトを中心に制御を考える。なぜそのよう
なコンセプトを中心に置くのかというと、従来は患者の
呼吸状態の評価として、血液ガスデータとか気道内圧と
かの個々の呼吸パラメータの良悪をその中心として考え
ていたが、臨床医が判断するときは実際には、全身のバ
イタルサイン(生命徴候)全体を中心に考えて行ってい
るという現状を踏まえてのことである。
【0018】ここで、全身のバイタルサイン(生命徴
候)とは、生体反応的な合図を指す。本発明の第1実施
例においては、様々なバイタルサインのうち、特に心拍
数(HR)、一回換気量(TV)、呼吸回数(f)、酸
素飽和度(SpO2)の4項目に着目し、これらのデータ
を選んでファジー化して、ファジー化されたデータを、
ファジールールに従って、Condition(条件)
というパラメータ(以下、このパラメータをCondと
略記する)を計算する。しかし、これらの4項目に限定
すべき必要はなく、他のバイタルサインを取捨選択して
用いることも可能である。またこれに併せて、HR、T
V、f、SpO2 の変化傾向(トレンド)データであ
る、dHR、dTV、df、dSpO2 をファジー化
し、同様にTrend(傾向)と言うパラメータを計算
する。前記と同様に、他の項目の変化傾向を求めてもよ
い。
【0019】得られたこれらの2つのパラメータを、人
工呼吸器の制御決定を行うファジールール、およびファ
ジーセットに従ってもう一度ファジー化し、Contr
olという最終的なパラメータを計算する。このCon
trolは現在の患者の全身状態、およびその変化の総
括的な「好い−悪い」関係を示す。即ちバイタルサイン
全体をファジー理論に基づき評価し、数値化したもので
ある。
【0020】ただし、このControlというパラメ
ータを用いて人工呼吸器のモードを変更するための最終
段階の制御方法そのものに関しては、Controlを
直接各モードの設定変更に当てはめるのではなく、一般
のステップ・バイ・ステップのアルゴリズムを用いる。
このモードの設定変更という最終段階では、ファジー理
論は用いていない。更に本発明ではSIMV、PS、F
iO2 の変更は行うが、必ずしもON−OFFによるウ
ィニングは行わない。アラームにより、または医師の判
断により、ON−OFF制御を外すことを選択し得るよ
うに、スィッチ切替え可能にしてもよい。上述のよう
に、Controlパラメータが、PS法、SIMV法
に関して適用する制御法(アルゴリズム)の主要部の概
要を、図4に示した。
【0021】(本発明の自動ウィニングシステム全体の
概要)本発明の自動ウィニングシステムの全体像を図1
のブロック図で、そのシステム中のハードウエア関連部
分の概要を図2のブロック図で示す。図1において、A
は本発明のファジー制御の対象となる人工呼吸器に対す
る駆動部分を、Bは本発明によるコントロール部分を示
す。
【0022】ガスミキサA1は、患者に予定濃度の酸素
を供給するために、酸素O2 と空気airを混合するた
めのものである。
【0023】酸素O2 センサA2は、ガスミキサA1で
混合した吸入ガスが実際に予定された酸素濃度となって
いるかどうかを確認する装置である。これはまた酸素濃
度が設定された一定の値を保つように酸素濃度コントロ
ーラB1に対するフィードバック機能を有している。
【0024】ガスアキュムレータA3は、実際に患者が
吸入するガスを一度蓄え、ガス供給を安定化させるため
の一種のタンクとして働く。患者に供給されるガスはこ
こで駆動圧を得る。
【0025】バクテリアフィルタA4は、患者に供給す
るガスからバクテリアを取り除くのに用いる。
【0026】流量センサA5は、流量コントロール弁A
6と連動して、患者に供給するガスが実際に予定された
量となることを保証している。この装置は流量弁コント
ローラB2に対してフィードバック機能を有し、供給過
剰の場合は流量弁コントローラB2を通じ流量コントロ
ール弁A6を現行の流量に応じて閉め、供給不足の際に
は弁を開ける。
【0027】加湿器A7は、患者に供給するガスを適度
に加湿する。
【0028】気道内圧計A8は、患者の自発呼吸を感知
するほか、呼吸制御モジュールB4で設定された呼吸モ
ードに従い、呼気弁コントローラB3が正常に呼気弁A
9をコントロールしているかどうかを判断するための情
報を供給する。更に最高、平均気道内圧は患者の気道損
傷を予防する上で重要であるため、これらを監視するの
に用いられ、また人工呼吸器回路からの空気漏れを感知
するのにも用いられる。
【0029】呼気弁A9は、患者が吸気にあるときは閉
じ、呼気の状態にあるときは開く。それにより人工呼吸
器が確実に患者にガス供給し、更に患者の呼気を妨げな
いことを保証している。
【0030】流量センサA10は、患者の一回換気量T
Vを測定する。この後、患者呼気は大気に解放される。
ここでの情報は呼気弁コントローラB3と連動し、患者
の呼吸回数、一回換気量が設定された値を満たしている
ことを保証している。ここでの情報は更にプログラム内
で用いられるバイタルサインとしても利用される。
【0031】呼気弁A9はまた、患者にPEEP(posi
tive End-expiratory Pressure ;呼気終末陽圧換気;人
工呼吸器装着中の患者の呼気相に陽圧をかけて、呼吸状
態を改善するテクニック)またはCPAP(Continuous
positive airway pressure; 持続的気道内陽圧法;気
道内挿管患者で自発呼吸をしている者に対し、気道内を
常に陽圧に保つことで呼吸状態を改善するテクニック)
を適用する際にも用いられる。呼吸モード制御モジュー
ルB4で設定された呼気終末圧は呼気弁コントローラB
3を介して呼気弁A9に作用し患者呼気終末に圧を加え
る。またこの圧は常時気道内圧計A8で監視され、呼気
コントローラB3に対してフィードバック機能を与えて
いる。
【0032】酸素飽和度Sp02 センサA11、および
心拍数HRセンサA12は、従来の通常の人工呼吸器に
は装備されておらず、本発明の実施精度を向上させるた
めに特に装備されたものである。
【0033】酸素コントローラB1、流量弁コントロー
ラB2、吸気弁コントローラB3は、従来の人工呼吸器
にも標準装備されているものである。
【0034】呼吸モード制御モジュールB4は、入力制
御パネルB7が指定した呼吸モードまたはファジーウィ
ニング制御モジュールB6により指定された呼吸モード
を選択し、調節するために用いられる。本発明であるフ
ァジーウィニング制御モジュールB6から与えられた人
工呼吸器設定条件は、B4内にある人工呼吸器設定のた
めの情報処理手段(CPU)に入力され、実際に人工呼
吸器をコントロールする。
【0035】したがってファジーウィニング制御モジュ
ールB6はA1からA12の全ての情報が入力されるこ
とになる。その情報に基づき異常が起きた場合はアラー
ム機構B9を通じて警報を出す。呼吸制御モジュールB
4で行われている人工呼吸器に要求されるコントロール
状況および実際に人工呼吸器が作動している状況を示す
気道内圧計A8および流量センサA10の情報はファジ
ーウィニング制御モジュールB6のモニタB8を通じて
視覚化され、医師の監視を容易にしている。
【0036】図2において参照番号21で示すブロック
は、HR、TV、f、SpO2 を測定するセンサ部分、
例えばセンサプローブとそのデジタル変換装置(図1の
A2、A5、A8、A10、A11、A12に相当す
る)より成る。
【0037】同参照番号22で示すブロックは、情報処
理部分(制御用のコンピュータ部分)であって図1のB
4、B5、B6に相当し、ファジーアルゴリズムプログ
ラム、人工呼吸器設定プログラムを稼働させるためのC
PU、メモリー等から成る。
【0038】参照番号23で示すブロックは、状態表示
モニタ部分であって図1のB8に相当し、ダイレクトな
HR、TV、f、SpO2 、Paw(気道内圧)、等の
他に、ファジーアルゴリズムが決定した状態とそれに従
った人工呼吸器設定情報を表示する部分である。
【0039】参照番号24で示すブロックは、アラーム
機構部分であって図1のB9記号が付された部分に相当
し、各バイタルサインが、設定されたアラーム条件に達
したときのアラームとウィニングの中止、エマージェン
シーセッティングの開始等に関する情報を制御用コンピ
ュータ部分に送る。
【0040】参照番号25で示すブロックは、人工呼吸
器そのものの部分であって、PS、SIMV等の各ウィ
ニングモードを有するコンピュータ制御型従量/従圧両
用の長期人工呼吸器セットを基本とする構成を有する。
ウィニングの自動化を目的とする入出力機構(端子)を
備えている。
【0041】(プログラムの概要)メインプログラム
は、大まかに、前半のプログラムと後半のプログラムの
2つの部分に分かれる。図3および図8において、前半
のプログラム部分は4つのバイタルサイン(心拍数H
R、一回換気量TV、呼吸回数f、酸素飽和度Sp
2)を連続測定し、ファジー理論を用い、その測定値
とそれぞれの変化値(dHR、dTV、df、dSpO
2)とから、最終的に1つのControlパラメータを
作成する。この値は患者の全身状態をそのバイタルサイ
ン、トレンド(Trend:傾向)から総括的に評価し
たものであって、要するに、患者は今「良い状態にあ
る」のか「悪い状態にある」のかを数値化したものであ
る。
【0042】医師が患者の状態を考える時、医師は個々
のバイタルサインの値をあまり重視せず、全体の感じか
らこの患者は「良い感じだな」とか「こりゃあかんわ」
とかを考える。このプログラム前半の部分は医師の考え
方を体現したものと言え、結果として出て来る数値も
「良い−悪い」関係を数値化したものと言える。その意
味において、非常に医師の考える方法に似たやり方でバ
イタルサインを処理していると言える。
【0043】後半のプログラム部分は、このプログラム
の前半で与えられたパラメータを用い、実際に最終的に
人工呼吸器の設定変更を行う部分である。設定変更は、
酸素濃度、SIMV回数、プレッシャーサポートレベル
について、独立的に行うことができる。この実施例で
は、ファジー理論は用いない。Controlで与えら
れた数値(−50から+50までの値を取り得る)およ
び医師が予め設定した各人工呼吸器の設定値の最大値、
最小値から普通のステップ・バイ・ステップのアルゴリ
ズムで設定変更を行う。
【0044】ここでファジー理論を用いない理由は、フ
ァジールール、ファジーセットの変更はある程度の専門
知識を要し、その変更にはマニュアルなどをじっくり検
討し比較的長時間取り組む必要がある。しかしステップ
・バイ・ステップ方式のアルゴリズムの変更は容易であ
る。更に、もし医師がある特定の患者に対応させるため
などの必要性からControlを用いた設定変更方式
を変える必要が出てきた場合、殆どのプログラム変更は
この最終部分の変更で十分であるため、ここにはどの医
師でも比較的容易にプログラムの書き換えが可能なよう
に、ファジー理論は用いていない。
【0045】このプログラムの一つの特色は設定変更ル
ールが簡単にどの医師にも作成できることにある。本発
明で例示したようなオリジナルの設定変更を、他のもっ
と経験のある医師は、変更したくなるかも知れないが、
このようなとき、設定変更ルールにフレキシビリティが
なかったら困ることになる。誰でも簡単に、マニュアル
片手に設定変更ルールが書き換えられなくては全く役立
たない機械になるからである。
【0046】(アルゴリズム)本発明の主要部は図4に
示すように、心拍数HR、呼吸回数f、酸素飽和度Sp
2 および一回換気量TVに対して、ファジーセットと
ファジールールを適用して、Cond(状態)と呼ばれ
るパラメータを決定することである。このパラメータは
患者の現在の状況のみの状態を代表するパラメータであ
る。同様にして心拍数HR、呼吸回数f、酸素飽和度S
pO2 、一回換気量TVのトレンドデータ、dHR、d
f、dSpO2 からTrend(傾向)というパラメー
タを計算する。これは患者の過去から現在に至るまで
の、バイタルサインの変化の良悪を数値化したものであ
る。
【0047】表1にメンバーシップ値計算のための割付
表の例を示す。表2にCondパラメータとTrend
パラメータとを決定するのに用いた、ファジー化後のメ
ンバーシップ値の例を示し、表3にCond(状態)評
価のためのファジールール例を示している。さて次に、
このCondパラメータとTrendパラメータにファ
ジーセットおよびルール(例えば、組合わせに対する表
4)を適用して、Control(制御)という最終パ
ラメータを計算する。これは患者の現在の状況と、その
変化を総括的に判断し、患者の全体的な状態の良悪を示
す数値である。このControlが上記のプログラム
前半で与えられると言うパラメータである(図8のフロ
ーチャート参照)。
【0048】次に、プログラム後半部分ではこのCon
trolと4つのバイタルサイン(心拍数HR、一回換
気量TV、呼吸回数f、酸素飽和度SpO2)、現在の人
工呼吸器の設定条件、そして前回の設定変更からの経過
時間から、プログラムは3つの設定条件、即ち吸入酸素
濃度、プレッシャーサポート(PS)レベル、SIMV
レベル(回数)のいずれかを変更するのか、しないの
か、するのならどの程度変更するのかを判断する。そし
てその判断に基づき、人工呼吸器を実際に変更する。こ
の実際の人工呼吸器設定変更に関しては、設定変更前に
医師に確認し、同意が得られてから変更するか、または
医師の同意なしに、コンピュータの判断に委せて自動的
に変更するかは、スイッチ一つでどちらにでもできる。
また医師は当然ながら常に自由に人工呼吸器設定を変更
できるようにプログラムは作成されている(図8のフロ
ーチャート参照)。
【0049】(フアジー制御プログラムの概要)本発明
の自動ウィニングシステムを制御するプログラムのハー
ドウエア部分との係わり合いを、フローチャートを参照
して概説する。このプログラムは、全体の流れを示す図
8のメインプログラムの流れと、その流れの中のサブル
ーチンプログラムの流れを示す図9〜図14に大別され
る。サブルーチンプログラムは「フアジー変数決定プロ
グラム」、「呼吸モード制御プログラム」、「PSV変
更プログラム」「SIMV変更プログラム」、「FiO
2 変更プログラム」、「アラーム割込命令プログラム」
から成る。
【0050】(メインプログラム)プログラム全体は、
図1に示すファジーウィニング制御モジュール(B6)
に常駐し、データA1〜A12を統括するデータ制御モ
ジュール(B5)や、人工呼吸器への入力コントロール
パネル(B7)よりの入力を受け、呼吸モード制御モジ
ュール(B4)へ出力し、図10〜図13のサブルーチ
ンプログラムを介して呼吸モードの自動制御を行う。
【0051】これらのデータ情報は、モニタ(B8)へ
常時出力されて、患者の状態やファジー制御プログラム
が決定した患者の状態、人工呼吸器への制御内容が表示
される。また入力データはB5からアラームモジュール
(B9)へ出力され、危険な状態と判断された場合はア
ラームを表示すると共に呼吸モードモジュール(B4)
に割り込み介入し、設定条件を変更する。
【0052】図9のファジ変数決定プログラム、および
図10の呼吸モード制御プログラムは、 制御間隔の設定の変更、 ファジーセットのメンバーシップ関数の変更、 ファジールールブックの変更、 呼吸モード制御アルゴリズムの変更 などが病態により容易に実行できるよう、サブルーチン
プログラムとしてまとめた。
【0053】アラームによる割込命令プログラムは、ウ
ィニング中の患者の状態変化を監視し、その状態が危機
的なものと判断されたときに、ウィニングを速やかに中
止して、患者が危険とならないよう働く。これもサブル
ーチンとしてまとめられている。以上のプログラムにつ
き具体的に示す数値、条件は、いずれも例示であって、
容易に変更可能であり、常にプログラムの変更、改良を
念頭に置いている。このプログラムは、図8〜図13の
フローチャートでその流れを示し、関係する人工呼吸器
のブロック図(図1)と対応させた。
【0054】プログラムは既に述べたように、ファジー
ルールテーブルおよびファジー集合を用いる。用いるパ
ラメータは、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、呼吸回
数f、一回換気量TV、およびdHR、dSpO2 ,d
f、dTVである。まず前者4つのパラメータからCo
ndと呼ばれる1つのパラメータを作り、後者の4つか
らTrendと呼ばれるパラメータを決定する。そして
CondとTrendから最終パラメータContro
lを決定する。
【0055】(Condの決定)まず、心拍数HR、動
脈血の酸素飽和度SpO2 、呼吸回数f、一回換気量T
V、に対するファジー集合を、予め用意されたメンバー
シップ値の表1に従つて(情報処理手段が)図6のよう
に決定したとする(図6は、心拍数HRに対する例であ
る)。
【0056】図6において、今HR=115とすると、
これの与える「正常」に対するメンバーシップ値は、
0.25であり、「高」に対するメンバーシップ値は
0.75となる。同様に表2のようにそのほかのメンバ
ーシップ値がそれぞれの値に対して決定され、情報処理
手段に記憶させておいたとする。
【0057】次にHR、SpO2 、f、TVに関し表3
に示すようなファジールールを、予め用意して情報処理
手段に記憶させておく。
【0058】表3はこのプログラムで用いるCondを
求めるためのファジールールブックからの抜粋である。
与えられた4つのパラメータの値に対する、この抜粋で
あり得るCondは「最良」、「良」、「普通」、「悪
小」、「悪」の5つがある。パラメータの組み合わせは
全部で8通りあり、そのうち1つの組み合わせから得ら
れるCondのメンバーシップ値はそのCondを決定
した4つのパラメータの最小値として与えられる。例え
ば、(HR、SpO2 、f、TV)=(高、低、正常、
正常)=(0.75、0.3、0.8、1.0)から得
られるCondは「悪小」であり、そのメンバーシップ
値は0.75、0.3、0.8、1.0の最小値である
0.3となる。同様に全ての組み合わせに対してメンバ
ーシップ値を求めると表4のようになる。
【0059】取りうるCondに対して最終的に与えら
れるメンバーシップ値の値は表4で与えられた数値の最
大値を取るものとした。例えば、「悪小」は表4、で
は、0.2、0.3の2通りが与えられているが、この
うち最大値の0.3を採用する。ここで与えられたメン
バーシップ値は、(最良、良、普通、悪小、悪)=
(0.25、0.7、0.25、0.3、0.2)のよ
うになる。このようにしてCondが決定された。
【0060】(Trendの決定)Trendも、同様
に予め用意されたメンバーシップ値およびルールブック
に従って、全く同様に決定される。今ここに、Tren
dが下記のように決定されたとする。(改善傾向、普
遍、悪化傾向、崩壊)=(0.2、0.5、0.4、
0.1)
【0061】(Controlの決定)以上の過程は、
図4においては、41においてインプットされた現在の
各バイタルサインとその変化を示すトレンドデータ(4
2に示される)が43のようにファジー化されることを
意味する。この際には44で表されるように各バイタル
サインのデータを変換するためのファジーセットが必要
となる。次いで46のようにCondおよびTrend
決定のためのファジールールテーブルを用い45のよう
に実際にCondとTrendが決定される。
【0062】この場合、決定されたCondとTren
dは、上記の様に各カテゴリー(改善傾向etc.)とその
メンバーシップ値(0.2etc.)で表されるが、この2
つがTrend、Controlを決める際にバイタル
サインを用いたのと同様に、Controlを決定する
際に用いられる。HR=115と同様に、「改善傾向」
=0.2に対して、Control決定のためのファジ
ーセットとファジールールを当てはめて、Contro
lを決定する(47、48)。例えば以下のように決定
される。
【0063】(大増加、増加、横ばい、減少)=(0.
4、0.6、0.3、0.2)こうして決定されたCo
ntrolの値と各バイタルサインは、49においてモ
ニタに出力され、また次のウィニングモードの制御プロ
グラムへと、受け渡される。そして、Controlの
ファジー集合が、図7のように定義されているとする。
【0064】(非ファジー化)このグラフの各パラメー
タをそのメンバーシップ値でカットし、図7のように太
線で囲む。この図形の重心が、最終パラメータCont
rolを非ファジー化した値である。この重心を求める
のが、一連の作業の最終目的である。この場合、◆印が
重心を示し、重心の示す+17%がControlの値
となる。
【0065】(実際の人工呼吸器の設定の変更)今ここ
で求められたControlの値を、更にSpO2 、お
よびその変化値dSpO2 、吸入酸素濃度によりもう一
度計算し直す。再計算した値をXと呼ぶことにする。例
えば、Control>0、かつSpO2 <92、dS
pO2 <0なら、X=Control×1.5という具
合である。今ここでは仮に、X=+25とする。このX
を計算する段階では、ファジー理論は全く用いられてい
ない。プログラムはFiO2 、SIMV、PSレベルの
変更が可能であるが、実際にどれを変更するかは、今現
在のバイタルサイン、前回変更した時からの経過時間、
現在の設定条件などにより左右される。
【0066】さてここまでの事項をまとめたのが図3で
あるが、まず患者のバイタルサインは5秒毎にセンシン
グされ、この5秒毎のバイタルサインの5分間の平均値
が、CondおよびTrendを計算するためにファジ
ー化され、Controlが最終的に与えられる。先ほ
どの例で言えば、重心が示す+17%の値がこのCon
trolの結果である。これが人工呼吸器設定プログラ
ムに受け渡されXを計算する。そして人工呼吸器が実際
に変更されるのであるが、その結果、また患者の状態が
変化するのであり、これがまた5秒毎にセンシングさ
れ、フィードバックされる。
【0067】今ここではこれらの条件からSIMVが変
更され、回数を増やすことになったとする。仮に現行の
SIMVを10回とし、その上限、下限を各々25回、
3回とする。変更後のSIMVは次の式から与えられ
る。new SIMV=(上限値ー現行値)×X%+現
行値=(25−10)×0.25+10=13.75回
/分であるが、実際にSIMVが小数を取ることはな
く、変更は例えば4の倍数を取るなどしてある数字に丸
められるのが普通である。
【0068】ここでは4の倍数を取ることとする。する
と13.75は12に丸められるべきであり、変更後の
SIMV=12となる。以上が実際のパラメータから設
定条件変更までの道筋である。
【0069】今ここでは4の倍数に丸められたが、3の
倍数を取るように設定することも可能であり、その場合
は15回となる。このようにある整数の倍数をSIMV
回数は取るのであるが、何の倍数を取るかは医師が自由
に選択できる。また設定変更を完全に自動化するのが安
全と思われない状態の患者に対しては、医師は設定変更
の許諾確認を医師に求めるようにコンピューターを設定
することも容易である。更に医師は常時、自由に人工呼
吸器設定の変更が可能である。そしてこの設定変更は当
然ながら、コンピューターの判断に優先する。同様にP
SとFiO2 の設定変更も行われる。
【0070】(アラームおよび安全機能)ウィニングを
自動化する際に、最も大事なことは、ウィニングが実際
に出来るということではなく、患者に悪さをしない、安
全であること、にあることは論を待たない。そこで、こ
のプログラムも数々の安全機構を備えている(図14参
照)。まず、アラーム機能に関して言えば、プログラム
ランニング中に、患者は5秒毎にバイタルサインをモニ
タされ、5分毎にファジー化される。この5分毎にファ
ジー化される際の値は5秒毎にモニタされたバイタルサ
インの5分間の平均を用いる。
【0071】ここにおいて患者は、 5秒毎のバイタルサインの値に関するアラーム、 5分毎のバイタルサインの値に関するアラーム、 5分毎のバイタルサインの値のトレンドに関するアラ
ーム、 ファジー化されて出て来たパラメータControl
に関するアラーム、の4つのアラーム機構に監視され
る。特に4番目のタイプのアラームは、これまでに存
在せず、独立して用い、マルティプル・インテリジェン
ト・アラーム機構として様々な分野のモニタアラームと
して用いることが可能と思われる。
【0072】のアラームは、5秒毎にモニタされた患
者バイタルサインの値が予め設定された上限下限を越え
た場合に作動する。のアラームは5分毎に平均された
患者バイタルサインの値が予め設定された上限下限を越
えた場合に働く。こののアラームは、のアラームと
は独立に働き、のアラームが瞬間瞬間の患者状態を監
視するのとは異なり、比較的長時間の状態を監視する。
のアラームは、5分毎に平均された患者バイタルサイ
ンの変化に関するアラームであり、たとえ患者のバイタ
ルサインが、で設定されている上限下限内にあった
としてもその変化が大きく変動した際に働く。例えば、
患者の心拍数が5分の間に70から120に変化した場
合には、たとえ70、および120はアラーム内であっ
たとしても、この心拍数の50の増大を異常と判断し、
アラーム警告する。
【0073】のアラームはこれまでに存在しない全く
新しいタイプのアラームである。患者バイタルサインを
ファジー化した結果、最終的に得られたパラメータ、C
ontrolは患者の全体的な状態の良悪を示すのであ
るから、この数値そのもので、患者状態の良悪が判断で
きる。したがって、この数値そのものを個々のバイタル
サインにとらわれない総合的な患者状態に対する指標と
することができ、アラームとしての機能を付加すること
が可能である。このような形式のアラームは現存してお
らず、このアラーム機構のみを取り出し、他の医療分
野、工学分野などの監視機構に応用することが可能であ
ると思われる。
【0074】このほかのアラームとして、 プログラムスタート時の最初のバイタルサインに関す
るアラーム、 酸素濃度を上げた後の状態変化に関するアラーム、 全ての設定変更後のバイタルサイン変化に関するアラ
ーム、がある。 今、、に関して患者状態が悪くなり、酸素濃度を上
げたと仮定する。当然に、酸素飽和度の上昇が期待され
るが、患者の酸素飽和度上昇は酸素濃度が上昇したため
に生じたのか、全身状態改善による物かの判断が出来な
い。この困難をさけるため、プログラムでは酸素濃度ア
ップ後は一度全てのトレンドデータをキャンセルし、最
初からトレンドデータを取り直すようにしている。
【0075】しかしながら、この時もしも酸素飽和度が
減少したら、絶対に異常であると言える。したがって、
6番目のアラームは、特に酸素飽和度が下がった際に働
くようにしている。また、設定変更は常に患者の状態を
悪化させる原因となるので、設定変更後のバイタルサイ
ン変化に関するアラームも不可欠である。
【0076】次に安全機構は大きく3つに分かれる。 A.ウィニングの中止、エマージェンシーセッティング
の開始。 B.ウィニングの中止、最終の換気設定のまま患者のフ
ォロー。 C.設定変更後のバイタルサイン悪化に対し、ウィニン
グ続行、設定変更前の設定に自動的にバック。
【0077】アラームと安全機構Cが結びつく他は
〜とA、Bはその値により様々に結びついている。も
ちろんとA、Bが結びつくこともあり得る。この結び
つき関係、アラームの設定条件も、比較的簡単に変更可
能である。また、エマージェンシーセッティングも各医
師が自由に設定可能である。
【0078】(レトロスペクティブ・クリニカル・トラ
イアル)クリニカルトライアルを3人の患者に対して施
行した。酸素濃度、プレッシャーサポートではそれぞれ
324回、SIMVでは70回の比較を行った。比較は
本発明者の作ったルール、他の医師が作ったルール、に
沿ったプログラムから与えられた設定条件のサジェッシ
ョンから、実際のそのときの設定条件を差し引きそれを
グラフ化して例示する(図15参照)。
【0079】差がゼロのところ(一致したところ)に非
常に高いピークが認められる。酸素濃度では305回
(94%)、プレッシャーサポートでは248回(76
%)、そしてSIMVでは52回(74%)が本発明者
のルールにしたがって指示された設定条件と医師が行っ
た実際の設定と一致した。15図に、プレッシャーサポ
ートにおける本発明のルールと実際の設定との差異(cm
H2O) を横軸に、回数を縦軸に取って図示する。これは 1.連続的にバイタルサインを測定できない、 2.医師は全く気まぐれに、例えば電話をいきなり掛け
て設定変更を指示する、など、プログラムにとってはど
ちらかと言えば不利な条件であったにも拘らず、達成し
得た一致率である。
【0080】(処理の流れを示すフローチャート)図8
は、本発明のファジー理論制御を用いた人工呼吸器の自
動ウィニングシステムの、メインプログラムの流れを、
図9〜図13は同じくサブルーチンプログラムの流れ
を、それぞれ示すフローチャートである。プログラムの
流れを時系列的に追跡し得る表現である反面、説明が繁
雑化する恐れがあるので、前段までの説明では、発明の
技術的思想を抽象的にコンセプト化し、簡単な例示で表
現したが、実体は同じであることを承知されたい。
【0081】(評価)次に基本コンセプトの評価につい
て説明する。「本当にたった4つの、あれほど単純なバ
イタルサインで設定変更を行ってもいいのか?」という
疑問に関しては、先にこの機械は人工呼吸器の設定変更
を行い、患者をウィニングに導くと述べた。つまりこの
発明は人工呼吸器に関するものであり、ウィニングのそ
のほかの要素、例えば栄養、精神的なケアなどはこの発
明は関与していない。したがってこれらの要素含めてウ
ィニングというのであれば、この疑問は正しい。しかし
設定変更であれば、実際医師はこの4つ以外には殆ど何
も見ることなく、せいぜい動脈血ガス分析あるいは患者
の顔色ぐらいである。
【0082】本発明者がこの4つを選んだ理由は、 1.挿管中の患者に対して、非侵襲的であること、 2.連続モニタが可能なこと、 3.重要性、合理性、解釈に関し説明の必要がないこ
と、 4.どこの施設でも測定可能なこと、 5.経済的に安価なこと、 6.そして重要なこととして、実際にこの4つのみで人
工呼吸器設定変更が可能と判断したこと、
【0083】以上のようにこの第1実施例のプログラム
では心拍数HR、一回換気量TV、呼吸回数f、酸素飽
和度SpO2 の4つのバイタルサインの測定で全ての設
定変更を行った。
【0084】第1実施例における4つのバイタルサイン
から、一回換気量(TV)の測定を省いた場合の第2実
施例のメンバーシップ値の例を表5に、ルールブックの
例を表6に、組み合わせに対するメンバーシップ値の例
を表7に示す。同様に酸素飽和度SpO2 の測定を省い
た第3実施例のそれぞれの例を表8〜10に示す。図8
〜図13に示すフローチャートにおいて、上記の省略に
従って修正すれば実施例1と同様に実施できる。
【0085】次に、このプログラムが医師に優る点につ
いて説明する。医師は給料が高いので24時間働かせる
ことは出来ないが、プログラムは疲れず、文句を言わ
ず、遊ばない。医師よりもより頻回に判断を下してきめ
の細かい設定変更が出来る。だからこのプログラムは、
看護婦に近いかも知れない。このプログラムから期待さ
れる応用分野を挙げる。
【0086】このプログラムは医学の分野では恐らく初
めての自動意志決定プログラムであって、 1.多量変数をファジー理論を用い一つのパラメータに
繰り込む、 2.このパラメータを基に現在の状況から一つのもしく
は複数の意志決定を各々独立に行う、の2点に特徴があ
る。
【0087】多量変数を患者のバイタルサインとし、繰
り込まれた1つのパラメータを患者全身状態の良悪を示
すパラメータ、Controlとすれば、1度に多くの
バイタルサインをモニタし、Controlというパラ
メータに繰り込み、それを用い種々の具体的な動作を行
い、更にそのパラメータを用いアラームをも行うとい
う、今までに無いモニタシステムの作成が可能となる。 1.集中治療室でのモニタ 2.CCUモニタ 3.多くのパラメータの監視が必要な患者(出産時の妊
婦および新生児など)の予後予測
【0088】(本発明の特徴) 1)現在までウィニングは自動化不能と考えられていた
ものを、患者の全身状態からファジー理論により呼吸状
態の良−不良を判断してアルゴリズム化し自動化を図っ
たこと。 2)これによって臨床医の頻回の設定変更の労力を軽減
するとともに、医師の個人的な力量、知識等のバイアス
のかかった設定方法を客観化し、ウィニングに向けての
最適の人工呼吸器設定条件を実行できること。 3)新しい知見の集積が将来あったときアルゴリズムの
変更で機械の能力を容易にグレードアップできること。 4)多量変数であるバイタルサインをファジー理論を用
い、個々のバイタルサインにとらわれない、総括的なモ
ニタシステムを採用したこと。などが挙げられる。
【0089】
【発明の効果】従来は、ウィニングの自動化は不能であ
ると考えられていた常識を打破し、患者の全身状態から
ファジー理論により呼吸状態の良−不良を判断してアル
ゴリズム化する技術的思想を具現化したことにより、自
動化を実現したこと。これによって、臨床医の頻回の設
定変更の労力を軽減するとともに、医師の個人的な力
量、知識等のバイアスのかかった設定方法を客観化し、
ウィニングに向けた最適の人工呼吸器設定条件を患者に
適用できるようになったこと。技術の進歩、または新し
い知見の集積が将来あったとき、例えばアルゴリズム等
のソフトウェアを変更するだけで、人工呼吸器のハード
ウェアの能力を容易にグレードアップ出来ること。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】
【表4】
【0094】
【表5】
【0095】
【表6】
【0096】
【表7】
【0097】
【表8】
【0098】
【表9】
【0099】
【表10】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動ウィニングシステムの全体像を示
すシステム・ブロック図。
【図2】図1のシステム中のハードウエア関連部分をブ
ロックにまとめて示す、相互関連図。
【図3】本発明の主要部分の概念を示すブロック図。
【図4】Control変数決定プログラムの概略図。
【図5】ファジーウィニングアルゴリズムを示す図。
【図6】HRのパラメータに対するファジー集合を示す
図。
【図7】Control値のファジー集合を示す図。
【図8】メインプログラムのフローチャート。
【図9】フアジー変数決定プログラムのフローチャー
ト。
【図10】呼吸モード制御プログラムのフローチャー
ト。
【図11】PSV変更プログラムのフローチャート。
【図12】SIMV変更プログラムのフローチャート。
【図13】FiO2 変更プログラムのフローチャート。
【図14】アラームによる割り込み命令プログラムのフ
ローチャート。
【図15】プレッシャーサポートにおける本発明のルー
ルにしたがって指示された設定条件と、医師が行った実
際の設定との差異を示す図。
【符号の説明】
1 本発明の制御対象である人工呼吸器の駆動部分 2 本発明によるコントロール部分 21 センサ部分 22 コンピュータ部分 23 モニタ部分 24 アラーム部分 25 人工呼吸器部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根本 正 滋賀県大津市富士見台8−20−407 (72)発明者 清水 慶彦 京都府宇治市木幡御蔵山39−676 (72)発明者 松延 政一 滋賀県大津市鶴の里27−25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工呼吸器の動作を、ファジー理論を用
    いて制御する自動ウィニングシステムであつて、 前記人工呼吸器に対して指示すべき呼吸パラメータを得
    るために、少なくとも心拍数(HR)、呼吸回数
    (f)、更に酸素飽和度(SpO2)および/または一回
    換気量(TV)をそれぞれ測定するためのセンサと、 前記各センサの出力をそれぞれデジタル情報に変換して
    入力する手段と、 予め記憶されたファジー化手段を制御して前記デジタル
    情報をそれぞれファジー化すると共に、前記ファジー化
    された情報に基づいて、少なくとも第1のパラメータお
    よび第2のパラメータを導出するための情報処理手段
    と、 前記情報処理手段から得られた第1のパラメータおよび
    前記第2のパラメータに従って第3のパラメータを得
    て、人工呼吸器に対する制御情報として供給する手段
    と、 時間の経過による変化、状態の変化または医師の判断に
    応答して、先に入力した情報に対する修正情報を供給し
    うるフィードバック手段と、 を含んでいることを特徴とする、ファジー理論制御を用
    いた人工呼吸器の自動ウィニングシステム。
  2. 【請求項2】 前記各種の情報、パラメータの内の所望
    のものを、それぞれ視覚的に表示しうる表示手段を更に
    含んでいることを特徴とする、請求項1記載の、ファジ
    ー理論制御を用いた人工呼吸器の自動ウィニングシステ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記情報処理手段が少なくとも、前記第
    1パラメータおよび第2パラメータのその後の変化傾向
    に基づいて、人工呼吸器の制御決定ファジーセットおよ
    びファジールールに従って再ファジー化処理を行うこと
    を特徴とする請求項1または2記載の、ファジー理論制
    御を用いた人工呼吸器の自動ウィニングシステム。
  4. 【請求項4】 前記情報処理手段に予め記憶させておい
    たファジーセットおよびファジールールに基づいて、前
    記センサから得られファジー化された少なくとも心拍数
    (HR)、呼吸回数(f)、更に酸素飽和度(SpO2)
    および/または一回換気量(TV)などの各種データか
    らCond(条件)パラメータを前記情報処理手段に算
    出させ、かつ前記各種データのTrend(傾向)パラ
    メータを算出させ、再度ファジー化することにより前記
    各種データの全体的なパラメータであるControl
    (制御)パラメータを導出し、人工呼吸器に供給するス
    テップを含むことを特徴とする請求項1、2または3記
    載の、ファジー理論制御を用いた人工呼吸器の自動ウィ
    ニングシステム。
  5. 【請求項5】 前記情報処理手段において、前記各種の
    パラメータをその個々の変化にとらわれることなくファ
    ジー理論を用い全体的に評価し数値化することにより、
    患者の状態悪化早期の徴候をつかむようにしたアラーム
    システムを備えたことを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4記載の、ファジー理論制御を用いた人工呼吸器の
    自動ウィニングシステム。
  6. 【請求項6】 人工呼吸器による少なくとも呼気、吸気
    を制御する自動ウィニング・プログラムを記録した記録
    媒体であって、前記プログラムは、前記人工呼吸器に対
    して指示すべき呼吸パラメータを得るために、少なくと
    も心拍数(HR)、呼吸回数(f)、更に酸素飽和度
    (SpO2)および/または一回換気量(TV)をそれぞ
    れセンサにより測定して情報処理手段に送り、前記各セ
    ンサの出力をそれぞれファジー化し、前記ファジー化さ
    れた情報に基づいて前記情報処理手段に少なくとも第1
    のパラメータおよび第2のパラメータを導出させ、前記
    情報処理手段から導出された第1のパラメータおよび前
    記第2のパラメータに従って第3のパラメータを導出し
    て、これを人工呼吸器に対する制御情報として供給し、
    時間の経過による変化、状態の変化または医師の判断に
    応答して、先に入力した情報に対する修正情報としてフ
    ィードバックするステップを含むことを特徴とする、人
    工呼吸器による少なくとも呼気、吸気を制御する自動ウ
    ィニングプログラムを記録した記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記情報処理手段に予め記憶させておい
    たファジーセットおよびファジールールに基づいて、前
    記センサから得られファジー化された少なくとも心拍数
    (HR)、呼吸回数(f)、更に酸素飽和度(SpO2)
    および/または一回換気量(TV)などの各種データか
    らCond(条件)パラメータを前記情報処理手段に算
    出させ、かつ前記各種データのTrend(傾向)パラ
    メータを算出させ、再度ファジー化することにより前記
    各種データの全体的なパラメータであるControl
    (制御)パラメータを導出し、人工呼吸器に供給するス
    テップを含むことを特徴とする請求項5記載の、自動ウ
    ィニングプログラムを記録した記録媒体。
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