JPH11206261A - 水生動物の連続孵化装置 - Google Patents

水生動物の連続孵化装置

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JPH11206261A
JPH11206261A JP10029115A JP2911598A JPH11206261A JP H11206261 A JPH11206261 A JP H11206261A JP 10029115 A JP10029115 A JP 10029115A JP 2911598 A JP2911598 A JP 2911598A JP H11206261 A JPH11206261 A JP H11206261A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水生動物の孵化装置において、卵を連続的に
孵化させることができるようにして、卵を効率的に孵化
できるとともに孵化容器の内部汚れを低減でき、メンテ
ナンス作業を軽減可能とする。 【解決手段】 連続孵化装置10の内部には上部開口1
1aを備えた孵化室11と、側部開口12aを備えた分
離室12とが構成される。孵化室11と分離室12とは
最下部の連通部13にて相互に連通している。孵化室1
1の上部には仕切板14が取り付けられ、その内側に供
給室15が形成される。孵化室11の下部には角筒状の
エアリフト筒16があり、孵化室11の傾斜壁11cの
下端部に接続されている。エアリフト筒16の下側開口
は容器底部に形成されたエア導入口17に対向し、エア
導入口17からはエアが導入される。分離室12には連
通部13から斜めに立ち上がる傾斜壁12bが形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水生動物の連続孵化
装置に係り、特に、ブラインシュリンプなどの小型の水
生動物を孵化させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型の海水魚、淡水魚などの観賞
魚用の餌として用いられるブラインシュリンプは、卵か
ら孵化させて餌として与えられる場合がある。ブライン
シュリンプを孵化させるには、例えば、下部にエア導入
口を設けた孵化槽を用意し、この孵化槽にブラインシュ
リンプと海水を入れて、エアポンプなどによってエア導
入口から気泡を吹き出させるようにして孵化槽の内部を
強制的に撹拌し、孵化槽の水温を20〜28℃程度に保
ち、孵化を待つ。
【0003】ブラインシュリンプの卵は、孵化槽内の海
水を強く撹拌しないと孵化率が極端に低下し、しかも、
かなり長時間撹拌しつづけないと孵化しない。通常、2
5℃前後の温度で24時間程度の時間は必要となる。た
だし、24時間経過しても孵化しない卵も数多く存在す
る。
【0004】ブラインシュリンプの孵化作業は、通常、
以下のようにして行われる。まず、一般に市販されてい
る乾燥卵を海水又は3%程度の薄い塩水を入れた孵化槽
内に入れる。乾燥卵は当初海水よりも軽いために孵化槽
内の水面近傍に浮いているが、次第に吸水して重くな
り、沈み始める。このとき、孵化槽下部のエア導入口か
らエアを導入し、気泡によって孵化槽内の海水を強く撹
拌する。この撹拌を24時間程度継続すると次第にブラ
インシュリンプが孵化し始める。ブラインシュリンプが
ある程度孵化するとエアを止め、海水を静止させる。す
ると、孵化後の卵の殻は水面上に浮き、未孵化卵は孵化
槽の下部に沈殿する。孵化したブラインシュリンプは、
孵化槽に光が当たっている場合には光の強い場所に集ま
るが、光の強い場所が特にない場合には未孵化卵の上に
集まる。
【0005】このような状態で、孵化槽からブラインシ
ュリンプをスポイトなどを用いて吸い出し、魚の餌とし
て与える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ブラインシュリンプの孵化方法においては、以下のよう
な問題点がある。
【0007】上述のように孵化槽にて海水を撹拌し続け
るとブラインシュリンプの孵化にかかる時間は平均24
時間前後であるが、卵の中には早めに孵化してしまうも
のもあるとともに24時間経っても孵化しない卵もあ
る。このため、早めに孵化したブラインシュリンプは撹
拌によって死亡してしまう場合があり、さらに、24時
間経っても孵化しない卵は撹拌の停止によって新鮮な海
水の供給がなくなり、孵化できなくなるので、いずれに
しも、高い効率で孵化させることができない。
【0008】また、上記のように撹拌によって死亡する
ブラインシュリンプや傷んだ卵によって海水の水質が悪
化するので、上記孵化作業を1回或いは2回行った後に
は、海水の入れ替えをする必要があり、これが孵化作業
を煩雑にしている。しかも、同様の理由により孵化槽の
内部に汚れが付きやすくなるので、孵化槽の清掃も欠か
せない。
【0009】そこで、本発明は上記問題点を解決するも
のであり、その課題は、上記のような水生動物の孵化装
置において、卵を連続的に孵化させることができるよう
にすることにより、卵を効率的に孵化させることができ
るとともに孵化容器の内部の汚れを低減することがで
き、メンテナンス作業を軽減することのできる新規の水
生動物の連続孵化装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、水生動物の卵が導入される孵
化室と、連通部を介して前記孵化室に接続された分離室
と、前記孵化室の内部に水流を発生させる水流発生手段
とを備えた水生動物の連続孵化装置である。
【0011】この手段によれば、孵化室と分離室とに水
や塩水を入れて、水生動物の卵を孵化室に導入し、水流
発生手段によって孵化室内に水流を発生させることによ
って卵を撹拌させ、孵化させる。このとき、卵から孵化
した水生動物の一部は、水流により撹拌されている悪環
境の孵化室内から徐々に分離室内に入り込むため、孵化
室内の撹拌を続けても、一旦孵化した水生動物が死亡す
ることは少なくなる。特に、水生動物の指向性に応じて
孵化室と分離室との環境を変え、水生動物にとって分離
室の方を水流以外の状況においてより好環境に構成する
ことによって、孵化した水生動物をより効率的に分離室
へと導くことができる。したがって、孵化室において孵
化した水生動物を順次に分離室へと導きながら、連続的
に孵化室において孵化させることができるので、水流に
よる孵化室の内部の撹拌を停止する必要がなく、孵化作
業を効率的かつ容易に行うことができるようになる。ま
た、孵化室から分離室へと未孵化卵が移動しても外部に
出ることがないため、分離室から孵化した水生動物のみ
を容易に取り出すことができる。
【0012】なお、水流発生手段としては後述するエア
リフト効果を利用したものの他に、孵化室内に配置され
た撹拌子や水中ポンプ、孵化室に対して接続された外部
ポンプ、孵化室に対して接続された外部槽に配置された
撹拌子など、結果的に孵化室内に水流を発生させること
のできるものであれば如何なるものでもよい。
【0013】また、孵化室よりも分離室を水生動物にと
って好環境にするとは、たとえば、水生動物が光に向か
って集まる性質がある場合には分離室を孵化室よりも明
るくしたり、分離室の水面に光を照射したりすればよ
く、また、水生動物が高い水温を好む場合には、ヒータ
などを用いて分離室の水温を孵化室の水温よりも高く維
持すればよい。さらに、分離室に餌を蒔いたり、分離室
の水質(pH、酸素濃度、二酸化炭素濃度、硬度)など
を水生動物にとって孵化室よりも好条件に保持してもよ
い。
【0014】ここで、前記孵化室の下部には気体導入部
が設けられ、該気体導入部から導入された気体の上昇に
より前記水流が発生するように構成されていることが好
ましい。
【0015】次に、水生動物の卵が導入される孵化室
と、連通部を介して前記孵化室に連通された分離室とを
備え、前記孵化室の下部に気体導入部を設けた水生動物
の連続孵化装置である。この手段においては、孵化室と
分離室とに水や塩水を入れて気体導入部から空気その他
の気体を導入すると、孵化室内を気泡が上昇し、これに
伴って上昇水流が発生するので、孵化室内は撹拌され
る。
【0016】また、前記連通部は前記分離室の最下部に
接続されていることが好ましい。この手段によれば、孵
化室から分離室内に孵化した水生動物とともに未孵化卵
が入り込んだ場合、孵化した水生動物は自力で泳げるた
め分離室内に留まったり、或いはさらに分離室に開口部
が設けられている場合には外部へと出ていくが、未孵化
卵は連通部から離れて水流が弱まると分離室内において
沈降していくため、分離室の最下部に接続された連通部
へと向けて移動し、孵化室或いは連通部の近傍に未孵化
卵が戻る。特に、気体導入部を孵化室の下部に設けてい
る場合には、気体の導入によるエアリフト効果により発
生した水流によって連通部の近傍に戻った未孵化卵は再
び孵化室内に吸い込まれる。この場合には、連通部を孵
化室の最下部に接続することにより、未孵化卵の孵化室
への還流をさらに促進させることができる。いずれにし
ても、孵化室や連通部の近傍に戻った未孵化卵には水流
が当たりやすくなるため、一旦分離室に入り込んだ未孵
化卵に対しても撹拌作用を維持し続けることができるの
で、卵の孵化率を高めることができる。
【0017】さらに、前記孵化室の壁材は遮光材で構成
されているとともに、前記分離室の壁材の少なくとも一
部は透光材で構成され或いは前記壁材の一部に開口部が
設けられていることが好ましい。この手段によれば、孵
化室の内部には壁材により遮光されるので外光が入射し
にくく、透光材で構成された壁材部分或いは開口部を持
つ分離室には外光が入射するので、孵化した水生動物が
光に向かう性質を備えている場合にはより効率的に分離
室へと導くことができる。なお、この場合に、分離室に
開口部を設けて分離室の外側にさらに水槽内部や別の飼
育室などを設けた場合には、分離室の壁材についても全
て遮光材で構成し、水槽内部や飼育室を明るくすること
によって孵化した水生動物を分離室を介して外部へと導
くことができる。
【0018】さらに、前記孵化室の下部には、前記気体
導入部の上方に、前記気体導入部から上昇する気泡を上
方へ案内するように構成された筒状案内部が設けられて
いることが望ましい。この手段によれば、気体導入部か
ら出て孵化室の内部を上昇する気泡の上昇範囲を、筒状
案内部により案内することにより制限することができる
ので、下降水流との間に発生する乱流や渦などの発生を
抑制し、整然と水流を上方へ導くことができるととも
に、水流自体を強くすることができ、しかも、水流の範
囲及び強さを筒状案内部の形状、例えば、筒状案内部の
内部断面積や案内方向の長さなどによって調整すること
ができる。
【0019】上記請求項4においては、前記分離室の下
部には前記連通部に向けて傾斜した内面部が設けられて
いることが望ましい。この手段によれば、分離室内に入
り込んだ未孵化卵が沈降したとき、傾斜内面部によって
連通部のより近傍へと導かれるため、未孵化卵が分離室
内に留まる可能性を減らし、スムーズに孵化室若しくは
連通部の近傍へと戻すことができる。
【0020】なお、上記各手段において、前記分離室
は、前記孵化室の壁面の外側に画成されていることが好
ましい。分離室が孵化室の外側に画成されていることに
より、全体をコンパクトに構成することができるととも
に、孵化室よりも分離室に外光が入射し易くなるため、
光に向けて集まる水生動物の場合には孵化した水生動物
をより効率的に分離室へと導くことができるので、未孵
化卵と水生動物との分離を促進することができる。
【0021】また、上記各手段において、前記孵化室か
ら前記分離室へと水流を導く第1の連通部と、前記分離
室から前記孵化室へと水流を導く第2の連通部とを有す
ることが好ましい。第1の連通部と第2の連通部とを設
けたことによって孵化室と分離室との間の循環水流を形
成することができ、連通部における乱流や渦の発生を防
止することができ、孵化した水生動物を分離室へよりス
ムーズに導くことができる。この場合にはさらに、第2
の連通部を分離室の最下部に接続することが上記理由に
より望ましく、この場合にはさらに、分離室の下部に第
2の連通部に向けて傾斜した傾斜内面部を設けることが
より効果的である。
【0022】さらに、上記各手段においては、前記分離
室の水面部近傍に前記水流を和らげるための仕切板を設
けることが望ましい。この仕切板によって分離室の水面
部近傍に水流の和らげられた領域が構成されるので、こ
こに水生動物の乾燥卵を入れた場合、充分に吸水するま
で水流に巻き込まれることなくこの領域内に留めること
ができる。このようにすると、乾燥卵が吸水する前に水
流に巻き込まれて分離室へと入り込み、分離室内の水面
近傍に浮いた状態になることを防止若しくは低減するこ
とができる。この仕切板には、吸水した卵を仕切板の外
側に移動させるために、開口部が形成され若しくは他の
壁面などとの間に間隙部が設けられていることが好まし
い。
【0023】そして、上記本発明としては、例えば、上
記分離室に開口部を設け、この開口部の外側にさらに水
生動物の生息できる環境を設けてもよく、例えば、分離
室の開口部に接続された飼育室を設けたり、或いは、孵
化室及び分離室を構成する容器全体を水槽内に収容し、
分離室の開口が水槽内に開かれているように構成するこ
ともできる。また、上記本発明としては、孵化室を構成
する容器を水槽内に収容し、当該容器の一部に開口を設
けて上記連通部とし、水槽内を分離室とする構成であっ
てもよく、逆に、水槽全体を孵化室とし、水槽内に分離
室となる容器を収容して、当該容器の一部に開口を設け
て上記連通部としてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る水生動物の連続孵化装置の実施形態について説明
する。図1は本実施形態の連続孵化装置を水槽内に取り
付けた状態を示す縦断面図、図2は連続孵化装置の全体
形状を示す斜視図である。本実施形態の連続孵化装置
は、海水魚や淡水魚用の餌として用いられるブラインシ
ュリンプを孵化させるためのものであるが、乾燥卵の状
態で市販されているタマミジンコなどにも適用でき、さ
らに給餌用としてではなく、一般の観賞魚やエビ、蟹な
どの他の水生動物の孵化にも用いることができるもので
ある。
【0025】本実施形態の連続孵化装置10は、合成樹
脂製の薄いプラスチック板によって構成された一体の孵
化容器であり、平面略正方形の角柱形状に形成されてい
る。本実施形態の内部には、上部開口11aを備えた孵
化室11と、連続孵化装置10の側面部に側部開口12
aを備えた分離室12とが構成されている。孵化室11
と分離室12とは、両者の最下部に設けられた連通部1
3にて相互に連通している。なお、本実施形態において
は、連通部13といっても、孵化室11の下部に形成さ
れた後述するエアリフト筒16の壁面と容器の底面との
間に形成されている開口に過ぎない。ただし、連通部と
しては孵化室11と分離室12とを結ぶ通水路(管状
路)を設けてもよい。
【0026】孵化室11の上部には、開口部である通水
口14aを備えた仕切板14が孵化室の壁面との間の間
隙からなる間隙部である通水部11bを残すようにして
取り付けられ、仕切板14の内側に供給室15が形成さ
れている。孵化室11の下部には、上記連通部13に向
けて上下に伸びる角筒状のエアリフト筒16が固定され
ている。このエアリフト筒16は孵化室11の2つの側
面に対して傾斜して接続された傾斜壁11cの下端部に
接続されることにより支持されている。エアリフト筒1
6の下側開口は容器底部に形成されたエア導入口17に
僅かな間隔をもって対向している。エアリフト筒16の
図示左側の壁面と、孵化室11の外壁との間にも間隔が
形成されることにより通水路18が構成されている。
【0027】分離室12は、連通部13から斜めに立ち
上がる傾斜壁12bと、この傾斜壁12bの上端部に接
続されほぼ垂直に立設する垂直壁12cとからなる外側
の壁部分と、上記傾斜壁11c及びその下端に接続され
たエアリフト筒16の筒壁とからなる内側の壁部分との
間に形成されている。垂直壁12cの上端部には側部開
口12aの開口面積を調整するための透光性を有する調
整板19が着脱可能に取り付けられている。調整板19
の透光性は孵化したブラインシュリンプを外光によって
外部へと誘うためのものである。
【0028】上記のような構造の装置においては、図2
に示すように、孵化室11を画成するプラスチック板な
どの素材で構成される壁材がエアリフト筒16も含めて
遮光性を有する黒色に形成されている。ただし、遮光性
を備えていればいかなる色調、例えば白色でもよく、ま
た、その遮光性が壁材の素材自体によりもたらされるも
のでも或いは塗装によってもたらされるものでもよい。
また、分離室12の外側の壁材(上記傾斜壁12b及び
垂直壁12c)もまた遮光性のある黒色のプラスチック
板によって形成されている。そして、図示しないが、孵
化作業中においては孵化室11の上部開口11aは遮光
性の蓋板によって覆われるようになっている。
【0029】上記連続孵化装置10の底面部には、上記
エア導入口17に接続されたエアチューブ9が取り付け
られている。このエアチューブ9は、図示しない公知の
エアポンプに接続され、このエアポンプから送り出され
るエアをエア導入口17から装置内部に導入するように
なっている。この場合、装置底面部に気体導入口を形成
するのではなく、孵化室の内部にエアチューブ9を導入
して、エアチューブ9の先端部を孵化室の下部まで伸ば
した状態にしてもよく、結果的に孵化室の下部に気体導
入部が構成されていればよい。このとき、本実施形態で
はエアチューブ9の先端部はエアリフト筒16の下側開
口に臨むように配置されることが望ましい。
【0030】なお、本実施形態の連続孵化装置10は、
水槽1の側壁1aの内面に吸着盤、両面テープ、磁石又
は磁性体(この場合には水槽外面部に磁性体又は磁石を
配置する必要がある。)などの取付部材2を介して着脱
可能に取り付けられる。このとき、水槽1内の水位は、
ちょうど、孵化室11の上部の仕切板14の上部に水面
がくるように調節される。
【0031】以上のような構造を備えた本実施形態で
は、上記エアチューブ9を介してエアを供給すると、エ
ア導入口17から気泡が発生して上記エアリフト筒16
の内部を通過した後、孵化室11内を上昇し、やがて、
上部開口11aのある水面上にて消える。このとき、気
泡の上昇に伴ってエアリフト筒16内及び孵化室11内
に上昇水流が発生する。この上昇水流はやがて孵化室1
1内の他の部分にて下降水流に転じ、エアリフト筒16
の外側に形成された通水路18を通過してエアリフト筒
16の下側開口の下方まで、すなわち連通部13の近傍
にまで戻る。なお、このとき、孵化室11内の上昇水流
の影響により分離室12の一部にも連通部13から分離
室12内へ、逆に分離室12内から連通部13へと進む
弱い水流が発生する。
【0032】この状態で、仕切板14の内側に形成され
た供給室15内にブラインシュリンプの乾燥卵を投入す
ると、当初、乾燥卵は供給室15内の水面上に浮かんで
いるが、やがて吸水して重くなり、水中へと沈んでい
く。水中へ沈んだ卵は通水口14a及び通水部11bか
ら孵化室11内へと入り、上述のエアリフト筒16内か
ら上昇してくる気泡及び上昇水流によって撹拌される。
孵化室11内においては、エアリフト効果によってエア
リフト筒16から上方へ進み、孵化室11の上部から再
び下方へと戻ってエアリフト筒16の下側に戻る循環水
流が形成されることから、未孵化卵の少なくとも一部も
また、循環水流によって孵化室11内を上下に循環す
る。
【0033】このとき、卵の一部は連通部13を通過し
て分離室12内へと進むものもあるが、吸水した卵は水
よりも比重が大きいので、分離室12の側部開口12a
に近づくに従って水流が弱くなることにより、殆どの卵
は自然に傾斜壁12bの内面上などに降下し、さらに下
方に導かれてやがて連通部13の近傍に戻る。このよう
に、分離室12内に導入された卵は連通部13から順
次、上昇、下降し、やがて連通部13に戻るという動作
を繰り返す。連通部13の近傍まで降下した卵の一部
は、エアリフト筒16の吸引作用によって再び孵化室1
1内に戻る。
【0034】上記のように孵化室11内における卵の撹
拌を行いつつ、水温を25℃程度に保持すると、多くの
卵が24時間程度で孵化する。早いものは15時間程度
で孵化し始める。水温は20〜28℃程度の範囲でもよ
いが、温度が高いと早めに孵化が始まり、温度が低いと
孵化に時間がかかる。
【0035】このようにして孵化したブラインシュリン
プは、当初は孵化室11内にて撹拌されているが、やが
て水流によって未孵化卵の一部とともに分離室12内に
放出される。分離室12内に入った未孵化卵は上述のよ
うにして孵化室11又は連通部13の近傍に戻るが、ブ
ラインシュリンプはその自力活動によって分離室に留ま
り、さらに側部開口12aに向けて進む。ここで、孵化
室の内部がエアリフト効果による上昇水流によって撹拌
されているため、より静かな分離室の方がブラインシュ
リンプにとって好環境となっているとともに、孵化室1
1及び分離室12の壁面は全て遮光性素材によって構成
され、しかも、遮光性の蓋板によって上部開口が覆われ
ることから、よりストレスが少なくしかも明るい場所を
好むブラインシュリンプは、分離室12の側部開口12
aから差し込む光に誘われて、側部開口12aから水槽
1内に泳ぎ出る。
【0036】以上のように、本実施形態では、孵化室1
1内において水と卵とを撹拌しながら、孵化したブライ
ンシュリンプは分離室12において未孵化卵と分離され
て水槽1内へと出るように構成されているので、乾燥卵
を供給室に入れるだけで次々とブラインシュリンプを孵
化させていくことができ、途中で撹拌を停止する必要も
なく、乾燥卵を供給室15内に追加供給するだけで連続
的に孵化作業を行うことができる。比較的大きな観賞魚
などに餌として与えるためには、ブラインシュリンプを
事前にある程度育成する必要があるが、この場合には、
クロレラなどを水槽1内に入れ、ブラインシュリンプの
餌として与えることができる。ブラインシュリンプは、
上記のクロレラのように外部から与えられた餌も食べる
が、水中にとけ込み或いはとけ込まない栄養分も吸収す
ることから、効率的にブラインシュリンプを孵化させる
ことのできる本実施形態では、上記のような状況で多数
の乾燥卵を供給しても海水若しくは食塩水の水質がすぐ
に悪化することはなく、長時間、メンテナンスなしで連
続的に孵化させ、育成することができる。
【0037】仕切板14は、供給室15に投入された乾
燥卵が吸水する前に撹拌されて分離室12へと導かれる
ことを防止するためのものである。乾燥卵が吸水前に孵
化室11内の撹拌作用に巻き込まれて分離室12内へ移
動すると、吸水前であるために水よりも比重が軽いこと
から、側部開口12aから水槽1内へと出ていってしま
う可能性があるからである。
【0038】上記実施形態では、孵化室11の下部にエ
アリフト筒16を形成しているが、このようなエアリフ
ト筒16を形成しなくても、上述のような基本的作用を
得ることは可能である。例えば、図1に示す角筒状のエ
アリフト筒16の4つの側壁のうち、分離室12との境
界を構成する2枚の側壁(図1における図示右側の壁
面)のみを残して、残りの2枚の側壁(図1における図
示左側の壁面)を取り払ってもよい。ただし、図1に示
すようにエアリフト筒16を形成することによって、気
泡の上昇通路をエアリフト筒16の内側に限定し、上昇
水流の発生領域を限定して水流も強くすることができる
ので、下降水流によって乱されたり、渦が発生したりす
る恐れも少なくなり、効率的に撹拌作用を起こすことが
できるとともに、よどみや乱流をなくし水流を強くする
ことによって壁面に卵が付着する程度を軽減することが
できる。また、エアリフト筒16の断面積や上下方向
(軸線方向、すなわち、気泡を案内する方向)の長さを
調整することにより、水流の強さを調整することができ
る。
【0039】また、上記実施形態は水槽1の内部に配置
するものとして構成されているが、図1の一点鎖線Pに
示すように、分離室12の上部開口12aの外側に、孵
化したブラインシュリンプを収容する収容室を設けた構
造とすれば、水槽を用いることなく孵化装置として単独
で用いることができる。また、このとき、傾斜壁12b
や垂直壁12cを取り払うことによって、図示一点鎖線
Pの内部を全て分離室として構成してもよい。
【0040】上記実施形態では、上述のような孵化室1
1内の撹拌作用、分離室12への孵化後のブラインシュ
リンプの分離作用などを最適化するために、連通部13
の開口面積を調整することが好ましい。このため、たと
えば、エアリフト筒16と外壁部との間に形成された通
水路18の側方(図1における断面図の紙面側の側方)
の開口部の開口面積を変えるための、図1及び図2にお
いて図示点線で示す側板8を適宜の上下幅に形成して貼
着することができるようになっている。側板8の上下幅
を大きくするほど連通部13の開口面積は小さくなり、
また、側板8を上部に取り付けることによって、連通部
13の開口高さも側板8の上下幅によって制限されるこ
とになるため、分離室12への水流の影響、或いは、卵
やブラインシュリンプの通過容易性を低減することがで
きる。なお、エアリフト筒16の上下位置や長さを変え
ることによっても水流を調節することができる。
【0041】さらに、分離室12の側部開口12aは、
上記調整板19の着脱によってその開口面積(側部開口
の上下幅)を調整することができるようになっている。
この場合、上下幅の異なる複数の調整板19を予め用意
しておけば更に細かな調整も可能である。さらに、調整
板19のように側部開口12aの全周に亘る部材ではな
く、図1及び図2に点線で示すように、上部開口12a
の一部にのみ取り付ける閉鎖板7などの部材を利用して
もよい。
【0042】次に、図3を参照して本発明の異なる実施
形態について説明する。この実施形態は水槽内に入れる
必要のない独立型の連続孵化装置20であり、外壁21
によって上部開口21aを備えた容器が構成される。外
壁21の内部には、下部寄りにおいてやや細い径のエア
リフト管22が配置され、このエアリフト管22の上部
開口を覆って僅かに重なるように、やや太い径の仕切管
23がエアリフト管22の上部を受け入れるように配置
されている。エアリフト管22の下部開口は外壁21と
一体化された容器の底部との間に所定の間隔を有してお
り、また、エアリフト管22の上部外面は仕切管23の
下部内面との間に隙間を備えている。
【0043】これらエアリフト管22及び仕切管23
は、外壁21の一部に接着固定されていてもよく、或い
は、図示しない支持枠や支持部などを介して外壁21に
接続されていてもよい。また、エアリフト管22及び仕
切管23は遮光性素材で形成され、若しくは遮光性塗料
などを塗布することによって、内部に外光が入りにくい
ように構成されることが好ましい。この場合、仕切管2
3のみ遮光性の管壁になっていてもよい。また、孵化作
業時においては、乾燥卵の投入時を除き、仕切管23の
上部開口は遮光板などにより覆われる。
【0044】外壁21の下部には傾斜部21bが形成さ
れ、この傾斜部21bは底面部に接続されている。底面
部の中央部には先の実施形態と同様のエア導入口21c
が形成され、このエア導入口21cには上記と同様のエ
アチューブ9が装着される。エア導入口21cからエア
が導入されると、気泡はエアリフト管22の内部を通過
して水流とともに上昇し、仕切管23の内部へと入る。
仕切管23の内部は孵化室24となっており、ここに乾
燥卵を投入して、エアリフト管22から上昇する気泡及
び水流によって撹拌するようになっている。エアリフト
管22から孵化室24内に上昇した水流は、孵化室24
の下部にある、エアリフト管22と仕切管23との間の
間隙部内を降下し、エアリフト管22及び仕切管23の
外側の分離室25に出る。分離室25に一旦出た水流は
再びエアリフト管22の下部開口に戻り、エアリフト管
22の内部を再び上昇するという、循環水流を構成す
る。
【0045】なお、上記構造においては、エアリフト管
22と容器底部との間の間隙、及び、エアリフト管22
と仕切管23との間の間隙が共に孵化室と分離室との間
を連通させる連通部として機能するように構成されてい
る。
【0046】上記のような状況において、仕切管23の
上部開口から乾燥卵を投入し、当該上部開口を遮光板な
どで覆うと、乾燥卵はしばらくして吸水し、水中へ沈み
ながら、上述の循環水流に沿って上下に循環する。孵化
室24から分離室25へ出た卵は水流と自己の比重によ
って沈降し、傾斜部21bの傾斜した内面によって容器
の底部に戻され、エアリフト管22の内部を上昇してい
く。一方、孵化室24内にて孵化したブラインシュリン
プは、上述のような遮光対策によって孵化室24よりも
分離室25、特に分離室25の水面直下の方が静かで且
つ明るいので、分離室25へと出ると自力で循環水流か
ら外れ、分離室25内の水面に近い部分に集まる。した
がって、孵化室24にて孵化したブラインシュリンプは
孵化室24に留まることなく、ほとんど分離室25の上
部に出てしまう。
【0047】このような構造においても、先に説明した
実施形態と同様に、卵を孵化させながら継続的に撹拌を
おこない、次々と新たな卵を孵化させていくことができ
るという効果が得られる。この場合、装置全体の構成が
比較的簡易になるので、製造が容易になる。
【0048】この実施形態では、エアリフト管22の長
さによって上昇水流の強さを調整することができる。エ
アリフト管22が長くなると一般的に上昇水流は強くな
る。したがって、乾燥卵を孵化室24の水面に直接投入
する場合には、循環流が水面近くまで到達しないように
上昇水流の強さを調整することができ、これによって吸
水前の乾燥卵の巻き込みを防止し、分離室25に脱出し
水面上に浮かび上がる乾燥卵を低減することができる。
【0049】また、エアリフト管22と仕切管23との
上下方向の重なり幅を増減することによっても循環水流
の強さを調整することができる。たとえば、仕切管23
の取付高さを下げることにより、エアリフト管22と仕
切管23との上下方向の重なり幅を大きくすると、下降
水流の強さが弱められるから、上昇水流の強さを抑制す
ることができる。
【0050】なお、この実施形態において、エアリフト
管22及び仕切管23を通常の水槽内に配置することに
よって上記分離室を水槽に置き換えて使用することも可
能であり、このような場合にも本発明に包含される。ま
た、この実施形態においては、2ヶ所の連通部によって
整然と流れる循環水流によって効率的にブラインシュリ
ンプを分離室に導くことができるので、エアリフト管2
2及び仕切管23を遮光材で形成する必要は必ずしもな
い。この実施形態では整然と流れる上記循環水流によっ
て未孵化卵の容器壁面への付着量も軽減することができ
るため、メンテナンスもさらに容易になる。
【0051】最後に、図4を参照して、さらに別の実施
形態について説明する。この実施形態の連続孵化装置3
0においては、円筒状のエアリフトパイプ31と、この
エアリフトパイプ31に並立し、下部に円錐状部分を備
えた略円筒状の分離槽32とを備えており、エアリフト
パイプ31と分離槽32とは下部の連通管33によって
連通している。また、エアリフトパイプ31と分離槽3
2の中間高さ位置には、組込管34がエアリフトパイプ
31と分離槽32の双方の内部に導入された状態で密封
接続されている。組込管34はエアリフトパイプ31の
内部で上方に屈曲し、組込管34の上部開口34aはエ
アリフトパイプ31の内部に開いている。また、組込管
34は分離槽32の内部で下方に屈曲し、組込管34の
下部開口34bは分離槽32の内部に開いている。エア
リフトパイプ31の底部にはエア導入口31bが形成さ
れ、このエア導入口31bには、先に説明した各実施形
態と同様に、エアポンプなどの給気手段に接続された図
示しないエアチューブが接続される。
【0052】分離槽32の上部には上部開口32aが形
成されている。また、分離槽32の下部には円錐状の傾
斜部32bが形成され、この傾斜部32bは、連通管3
3に向かって傾斜し、滑らかに接続された内面を備えて
いる。
【0053】この実施形態においては、エア導入口31
bからエアを導入することによってエアリフトパイプ3
1の内部に気泡の上昇とともに上昇する水流が発生し、
その上昇水流は、エアリフトパイプ31の上部から組込
管34の内部へと進入し、組込管34の下部開口34b
から分離槽32内に流入する。そして、分離槽32の下
部から連通管33へと進み、エアリフトパイプ31の下
部へと戻るという、循環水流を形成する。ここで、本実
施形態では、上記の連通管33及び組込管34の内部が
孵化室を構成するエアリフトパイプ31の内部と分離室
を構成する分離槽32の内部とを連通する連通部となっ
ている。
【0054】この状態で、エアリフトパイプ31の上部
開口31aから乾燥卵を投入すると、エアリフトパイプ
31の内部の上昇水流と、組込管34の上部開口34a
へと向かう下降水流とによって乾燥卵は撹拌され、吸水
して比重が大きくなった一部の卵は上記循環水流に巻き
込まれて組込管34から分離槽32へと移動する。吸水
した卵は分離槽32に入って降下し、やがて連通管33
に引き込まれて再びエアリフト管31へと戻って上昇
し、エアリフト管31の上部までくると乱流によって撹
拌される。
【0055】乾燥卵が吸水しないうちに組込管34内に
入って分離槽32内へと導入されると、分離槽32内に
おいて上昇して水面上に浮かび上がってしまうため、組
込管34の上部開口はエアリフト管31の水面よりもあ
る程度下方に配置されることが好ましい。
【0056】上記のようにして撹拌された卵のうちの一
部が孵化し、ブラインシュリンプの幼生が発生した場
合、エアリフトパイプ31、組込管34、分離槽32、
連通管33を順次通過する循環水流によって未孵化卵及
び孵化したブラインシュリンプが循環する。このとき、
未孵化卵はそのまま循環水流に沿って移動していくのに
対し、ブラインシュリンプは分離槽32内において自力
で循環水流から離反して分離槽32内に留まる。特に、
分離槽32の水面に照明などを当てることによって、分
離槽32内の下降水流からブラインシュリンプが離脱
し、水面上に集まってくるため、分離効率を高めること
ができる。また、エアリフトパイプ31の内部を遮光
し、分離槽32、特に、その上部開口32aに対して光
を照射することにより、孵化したブラインシュリンプが
光を求めて自力で分離槽32へ移動する効果を加えるこ
とも可能である。この場合特に、組込管34を透光性素
材によって形成することにより、エアリフトパイプ31
の組込管34の導入部分から外光が入射するので、孵化
槽を構成するエアリフトパイプ31内において孵化した
ブラインシュリンプは組込管34内に自発的に入り込
み、組込管34の下部開口34bから分離槽32内に入
って分離槽32内に留まろうとするので、孵化したブラ
インシュリンプを未孵化卵に対して効果的に分離するこ
とができる。
【0057】なお、この実施形態においても、分離槽3
2の代わりに通常の水槽を用いてもよく、このような場
合についても本発明に包含されるものである。また、本
実施形態全体を水槽内に入れ、分離槽32の上部の側壁
に開口部32c若しくは32dを設けてもよい。この場
合、開口部32c若しくは32dからブラインシュリン
プのみが自ら水槽内に出てくるので、水槽内にて飼育す
る観賞魚などに給餌する手間をかける必要がなくなる。
【0058】以上説明した各実施形態においては、いず
れも容器の下部からエアを導入し、そのエアリフト効果
を利用することによって孵化槽内の卵を撹拌するように
しているが、特に孵化槽内において上下方向の水流を発
生させることができる手段であれば、上記方法に限定さ
れるものではない。たとえば、孵化槽内に水流を発生さ
せるための水中ポンプを配置してもよく、また、容器下
部の水を弱く加熱することによって水の対流を発生させ
る方法であってもよい。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、孵化室に
おいて孵化した水生動物を順次に分離室へと導きなが
ら、孵化した水生動物と未孵化卵とを分離し、連続的に
孵化室において孵化させることができるので、水流によ
る孵化室の内部の撹拌を停止する必要がなく、孵化作業
を効率的かつ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続孵化装置の実施形態を水槽内
に取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図2】同実施形態の全体構成を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る連続孵化装置の異なる実施形態の
構造を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る連続孵化装置のさらに別の実施形
態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10,20,30 連続孵化装置 11,24 孵化室 12,25 分離室 12b 傾斜壁 13 連通部 14 仕切板 15 供給室 16 エアリフト筒 17 エア導入口 18 通水路 19 調整板 21 外壁 21b,32b 傾斜部 22 エアリフト管 23 仕切管 31 エアリフトパイプ 32 分離槽 33 連通管(連通部) 34 組込管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水生動物の卵が導入される孵化室と、連
    通部を介して前記孵化室に接続された分離室と、前記孵
    化室の内部に水流を発生させる水流発生手段とを備えた
    水生動物の連続孵化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記孵化室の下部に
    は気体導入部が設けられ、該気体導入部から導入された
    気体の上昇により前記水流が発生するように構成されて
    いる水生動物の連続孵化装置。
  3. 【請求項3】 水生動物の卵が導入される孵化室と、連
    通部を介して前記孵化室に連通された分離室とを備え、
    前記孵化室の下部に気体導入部を設けた水生動物の連続
    孵化装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項3において、前記連
    通部は前記分離室の最下部に接続されている水生動物の
    連続孵化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項3において、前記孵
    化室の壁材は遮光材で構成されているとともに、前記分
    離室の壁材の少なくとも一部が透光材で構成され或いは
    前記壁材の一部に開口部が設けられている水生動物の連
    続孵化装置。
  6. 【請求項6】 請求項2又は請求項3において、前記孵
    化室の下部には、前記気体導入部の上方に、前記気体導
    入部から上昇する気泡を上方へ案内するように構成され
    た筒状案内部が設けられている水生動物の連続孵化装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項4において、前記分離室の下部に
    は前記連通部に向けて傾斜した内面部が設けられている
    水生動物の連続孵化装置。
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