JPH11206019A - 電力系統安定化機器の制御装置及び制御方法並びに電力系統安定化機器制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

電力系統安定化機器の制御装置及び制御方法並びに電力系統安定化機器制御プログラムを記録した記録媒体

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JPH11206019A
JPH11206019A JP10020156A JP2015698A JPH11206019A JP H11206019 A JPH11206019 A JP H11206019A JP 10020156 A JP10020156 A JP 10020156A JP 2015698 A JP2015698 A JP 2015698A JP H11206019 A JPH11206019 A JP H11206019A
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JP
Japan
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control
power system
constant
power
input signal
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JP10020156A
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Inventor
Koji Toba
廣次 鳥羽
Kenichi Tanomura
顕一 田能村
Yoichi Kamimura
洋市 上村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力系統の構成が変化したり電力系統に様々
な故障が発生したりした場合でも電力系統の電力動揺を
速やかに抑制できる電力系統安定化機器の制御装置を提
供することである。 【解決手段】 制御装置3は、電力系統1から電力動揺
の抑制に効果のある電気的または機械的諸量(例えば、
送電線有効電力や発電機角速度など)を1種類以上検出
し、制御装置3の制御手段31に入力する。制御手段3
1は電力系統の構成毎または電力系統の故障の発生点や
故障種類(電力動揺の状態)毎に電力系統安定化機器2
の制御量を出力する。制御切換手段32では電力系統の
構成が変化または電力系統に故障が発生したことを遮断
器投入/開放情報あるいは電気的または機械的諸量から
把握し、その状況に対応した制御に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電力系統の送電線
または母線に接続される電力系統安定化機器の制御装置
及び制御方法並びに電力系統安定化機器制御プログラム
を記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電力系統の運用においては安定
な電力供給を行うために、送電線あるいは母線電力系統
安定化機器が設置されている。電力系統安定化機器とし
ては、可変容量直列コンデンサ、無効電力補償装置、位
相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相器、超電導
エネルギー貯蔵装置などが使用されている。これらの電
力系統安定化機器の制御は、予想される全ての系統構成
や故障に対して、電力系統を安定に運用できる制御定数
を選択して行われる。
【0003】図34に従来の電力系統安定化機器2の制
御装置3を示す。電力系統1には電力系統の安定化を図
るための電力系統安定化機器2が設けられている。制御
装置3は電力系統1からの各種情報に基づき電力系統安
定化機器2の制御量を算出するものであり、その算出結
果を電力系統安定化機器2に送出する。
【0004】従来の電力系統安定化機器の制御装置3に
おいては、入力信号検出手段4にて、ある決まった電力
系統1の電気的または機械的諸量を検出し、その入力信
号と固定の制御定数を用いた制御系5の出力(制御量)
により電力系統安定化機器2を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の電力
系統安定化機器の制御装置では、予想される全ての系統
構成や故障に対して、電力系統を安定に運用できる固定
の制御定数を用いるので、電力系統1を安定に制御する
ことはできるが、各々の系統構成や故障に対しては必ず
しも十分な制御効果が得られない場合がある。また、系
統状態や特性などが相反する構成がある場合にも固定の
制御定数では対応できない。
【0006】本発明の目的は、電力系統の構成が変化し
たり電力系統に様々な故障が発生した場合でも電力系統
の電力動揺を速やかに抑制できる電力系統安定化機器の
制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
電力系統安定化機器の制御装置は、電力系統の送電線ま
たは母線に接続される電力系統安定化機器の制御装置に
おいて、電力系統の構成毎または電力系統に発生する故
障の発生点や故障種類毎に対して電力系統を安定化する
ための制御量を電力系統安定化機器に出力する制御手段
と、時々刻々変化する電力系統内の遮断器投入/開放情
報または電気的・機械的諸量を用いて電力系統構成の変
化または電力系統内に発生した故障状態を把握し電力系
統安定化機器の制御を切り換える制御切換手段とを備え
たことを特徴とする。
【0008】請求項1の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置では、制御装置は、電力系統から電力動揺
の抑制に効果のある電気的または機械的諸量(例えば、
送電線有効電力や発電機角速度など)を1種類以上検出
し制御装置の制御手段に入力する。制御手段は電力系統
の構成毎または電力系統の故障の発生点や故障種類(電
力動揺の状態)毎に電力系統安定化機器の制御量を出力
する。制御切換手段では電力系統の構成が変化または電
力系統に故障が発生したことを遮断器投入/開放情報あ
るいは電気的または機械的諸量から把握し、その状況に
対応した制御に切り換える。
【0009】請求項2の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御方法は、電力系統の送電線または母線に接続さ
れる電力系統安定化機器の制御方法において、電力系統
の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
種類毎に対して制御定数を算出し、時々刻々変化する電
力系統内の遮断器投入/開放情報または電気的・機械的
諸量を入力し、入力した遮断器投入/開放情報または電
気的・機械的諸量に基づいて電力系統の構成の変化また
は電力系統内に発生した故障状態を把握し、電力系統の
構成の変化または故障状態が発生しているか否かを判定
し、電力系統の構成の変化または故障状態が発生してい
るときは適切な制御定数に切り換えて電力系統を安定化
するための制御量を算出するようにしたことを特徴とす
る。
【0010】請求項2の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御方法では、まず電力系統の構成毎または電力系
統の故障の発生点や故障種類(電力動揺の状態)毎に複
数台の制御系情報あるいは複数の制御定数を設定し、電
力系統の遮断器投入/開放情報または電気的・機械的諸
量を検出し、検出した遮断器状態あるいは電力系統諸量
から現在の電力系統の状態を把握する。把握した電力系
統状態から制御を切り換えるかどうかを判断し、切り換
えると判断された場合は制御の切り換えを行う。そし
て、切り換えられた制御系または制御定数を用いて電力
系統安定化機器への制御量を出力する。
【0011】請求項3の発明に係わる電力系統安定化機
器制御プログラムを記録した記録媒体は、電力系統の構
成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障種類
毎に対して制御定数を算出する処理、時々刻々変化する
電力系統内の遮断器投入/開放情報または電気的・機械
的諸量を入力する処理、入力した遮断器投入/開放情報
または電気的・機械的諸量に基づいて電力系統の構成の
変化または電力系統内に発生した故障状態を把握する処
理、電力系統の構成の変化または故障状態が発生してい
るか否かを判定する処理、電力系統の構成の変化または
故障状態が発生しているときは適切な制御定数に切り換
えて電力系統を安定化するための制御量を算出する処
理、をコンピュータに実行させるための電力系統安定化
機器制御プログラムを記録している。
【0012】請求項3の発明に係わる電力系統安定化機
器制御プログラムを記録した記録媒体では、記録媒体に
記録された電力系統安定化機器制御プログラムを計算機
により動作させることで、計算機では制御定数の算出と
制御切換の判断、あるいは系統構成の把握と制御切換の
判断を行い、制御の切換動作を行う。計算機で行われる
制御の切換動作に従って制御系の制御は切り替わり、制
御系から出力された制御量により電力系統安定化機器が
制御される。
【0013】請求項4の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続さ
れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
の構成毎に設けられ電力系統を安定化するための複数の
制御系と、複数の制御系の制御入力要素に全て同一また
はそれぞれが異なる入力信号を選択するための力信号切
換手段と、電力系統内の遮断器の投入/開放情報から電
力系統の構成を把握し制御系を切り換えるための判断を
する制御切換判定手段と、電力系統の構成の変化に応じ
て制御系を自動で切り換える制御系切換手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0014】請求項4の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置では、電力系統から電力動揺の抑制に効果
のある電気的または機械的諸量(例えば、送電線有効電
力など)を1種類以上検出し入力信号切換手段に入力す
る。複数台の制御系は電力系統の構成毎に対して用意さ
れているものである。入力信号切換手段は各々の制御系
に対して適切な制御入力要素を与える。制御切換判定手
段は電力系統から遮断器の投入/開放情報を検出して電
力系統の構成を把握し、適切な制御系5の切換を判断し
て制御系切換手段へ判断結果を伝達する。制御系切換手
段は制御切換判定手段から伝達された判断に従い、自動
的に制御系を切り換える。
【0015】請求項5の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続さ
れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
種類毎それぞれに対して電力系統を安定化するための複
数の制御系と、複数の制御系の制御入力要素に全て同一
またはそれぞれが異なる入力信号を選択するための入力
信号切換手段と、電力系統安定化機器の設置母線または
電力系統内の任意の母線の電気的諸量あるいは電力系統
安定化機器の設置送電線または電力系統内の任意の送電
線の電気的諸量から制御系を切り換えるための判断をす
る制御切換判定手段と、電力系統の構成の変化または電
力系統に発生する故障の発生点や故障種類に応じて制御
系を自動で切り換える制御系切換手段とを備えたことを
特徴とする。
【0016】請求項5の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置では、制御切換判定手段 は電力系統安定
化機器設置点の母線または電力系統内の任意の母線の電
気的諸量(母線有効電力、母線無効電力、母線皮相電
力、母線電圧、母線周波数のいずれか1つ)、あるいは
電力系統安定化機器の設置送電線または電力系統内の任
意の送電線の電気的諸量(送電線有効電力、送電線無効
電力、送電線皮相電力、送電線電流のいずれか1つ)を
検出して、それらの状態から適切な制御系への切換を判
断し、制御系切換手段へ判断結果を伝達する。制御系切
換手段は制御切換判定手段から伝達された判断に従い、
自動的に制御系を切り換える。
【0017】請求項6の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続さ
れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
種類毎それぞれに対して電力系統を安定化するための複
数の制御系と、複数の制御系の制御入力要素に全て同一
またはそれぞれが異なる入力信号を選択するための入力
信号切換手段と、電力系統内発電機の電気的または機械
的諸量から制御系を切り換えるための判断をする制御系
切換判定手段と、電力系統の構成の変化または電力系統
に発生する故障の発生点や故障種類に応じて、制御系を
自動で切り換える制御系切換手段とを備えたことを特徴
とする。
【0018】請求項6の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置では、制御切換判定手段は電力系統内の発
電機の電気的または機械的諸量(発電機有効電力、発電
機無効電力、発電機端子電圧、発電機電流、発電機角速
度偏差、発電機内部位相角のいずれか1つ)を検出し
て、それらの状態から適切な制御系への切換を判断し、
制御系切換手段へ判断結果を伝達する。制御系切換手段
は制御切換判定手段から伝達された判断に従い、自動的
に制御系を切り換える。
【0019】請求項7の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続さ
れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
の構成毎に対して電力系統を安定化できる複数の制御定
数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手段と、
1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量を入力
信号として扱える制御系と、複数の制御系の制御入力要
素に全て同一またはそれぞれが異なる入力信号を選択す
るための入力信号切換手段と、電力系統内の遮断器の投
入/開放情報から電力系統の構成を把握し制御定数と制
御入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切換
判定手段と、電力系統の構成の変化に応じて制御定数と
制御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段と
からなるローカル処理手段を有し、このローカル処理手
段により全ての処理を電力系統安定化機器設置点で行う
ようにしたことを特徴とする。
【0020】請求項7の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置では、電力系統から電力動揺の抑制に効果
のある電気的または機械的諸量(例えば、送電線有効電
力など)を複数種検出し、入力信号切換手段に入力す
る。制御定数算出手段は想定した電力系統の構成毎に対
して電力系統を安定化できる制御定数を電気的または機
械的諸量を用いて算出し、算出した複数の制御定数とそ
れに対応した制御入力信号要素の識別データと想定電力
系統毎の遮断器情報を保持する。制御定数算出手段で保
持された複数の制御定数とそれに対応した制御入力信号
要素識別データは制御定数切換手段へ渡される。定数切
換判定手段は電力系統から遮断器の投入/開放情報を検
出して電力系統の構成を把握し、制御定数と制御入力信
号要素の切換を行うかを判断して制御定数切換手段へ判
断結果を伝達する。制御定数切換手段では定数切換判定
手段からの判断に従い、保持しているデータから制御定
数と制御入力信号要素を自動的に選択して、制御定数を
制御系へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手
段へ送る。ローカル処理手段により電力系統安定化機器
の制御装置の全ての処理は電力系統安定化機器設置点で
行われる。
【0021】請求項8の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続さ
れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数の
制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手
段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量
を入力信号として扱える制御系と、電力系統安定化機器
の設置母線または電力系統内の任意の母線の電気的諸量
あるいは電力系統安定化機器の設置送電線または電力系
統内の任意の送電線の電気的諸量から制御定数と制御入
力信号要素を切り換えるための判断をする定数切換判定
手段と、電力系統の構成の変化または電力系統に発生す
る故障の発生点や故障種類に応じて制御定数と制御入力
信号要素を自動で選択する制御定数切換手段とからなる
ローカル処理手段を有し、このローカル処理手段により
全ての処理を電力系統安定化機器設置点で行うようにし
たことを特徴とする。
【0022】請求項8の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置では、制御定数算出手段は電力系統の構成
毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障種類
(電力動揺の状態)に対して電力系統を安定化できる制
御定数を電力系統の電気的または機械的諸量を用いて算
出し、算出した複数の制御定数とそれに対応した制御入
力信号要素の識別データを保持する。制御定数算出手段
で保持された複数の制御定数とそれに対応した制御入力
信号要素識別データは制御定数切換手段へ渡される。定
数切換判定手段は電力系統安定化機器設置点の母線また
は電力系統内の任意の母線の電気的諸量(母線有効電
力、母線無効電力、母線皮相電力、母線電圧、母線周波
数のいずれか1つ)、あるいは電力系統安定化機器の設
置送電線または電力系統内の任意の送電線の電気的諸量
(送電線有効電力、送電線無効電力、送電線皮相電力、
送電線電流のいずれか1つ)を検出して、それらの状態
から制御定数の切り換えを行うかを判断し制御定数切換
手段へ判断結果を伝達する。制御定数切換手段では制御
定数切換手段からの判断に従い、保持しているデータか
ら制御定数と制御入力信号要素を自動的に選択して制御
定数を制御系へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号
切換手段へ送る。
【0023】請求項9の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続さ
れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
純数毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数の
制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手
段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量
を入力信号として扱える制御系と、電力系統内発電機の
電気的または機械的諸量から制御定数と制御入力信号要
素を切り換えるための判断をする定数切換判定手段と、
電力系統の構成の変化または電力系統に発生する故障の
発生点や故障種類に応じて制御定数と制御入力信号を自
動で選択する制御定数切換手段と、からなるローカル処
理手段を有し、このローカル処理手段により全ての処理
を電力系統安定化機器設置点で行うようにしたことを特
徴とする。
【0024】請求項9の発明に係わる電力系統安定化機
器の制御装置では、制御定数算出手段で保持された複数
の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素識別デー
タは制御定数切換手段へ渡される。定数切換判定手段は
電力系統内の発電機の電気的または機械的諸量(発電機
有効電力、発電機無効電力、発電機端子電圧、発電機電
流、発電機角速度偏差、発電機内部位相角のいずれか1
つ)を検出して、それらの状態から制御定数と制御入力
信号要素の切り換えを行うかを判断し、制御定数切換手
段へ判断結果を伝達する。制御定数切換手段では制御定
数切換手段からの判断に従い、保持しているデータから
制御定数と制御入力信号要素を自動的に選択して制御定
数を制御系へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切
換手段へ送る。
【0025】請求項10の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続
される電力系統安定化機器の制御装置において、電力系
統の構成毎に対して、電力系統を安定化できる複数の制
御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手段
と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量を
入力信号として扱える制御系と、電力系統内の遮断器の
投入/開放情報から電力系統の構成を把握し制御定数と
制御入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切
換判定手段と、電力系統の構成の変化に応じて制御定数
と制御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段
と、電力系統安定化機器設置点以外の場所で算出した複
数の制御定数をまとめて電力系統安定化機器設置点へ送
信する定数テーブル送信手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0026】請求項10の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置では、制御定数算出手段で保持された複
数の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素識別デ
ータと想定電力系統毎の遮断器情報は定数テーブル送信
手段へ渡される。定数テーブル送信手段は制御定数算出
手段で保持された複数の制御定数とそれに対応した制御
入力信号要素識別データと想定電力系統毎の遮断器情報
を電力系統安定化機器設置点以外の場所から電力系統安
定化機器設置点へ送信する。定数切換判定手段は電力系
統から遮断器の投入/開放情報を検出して電力系統の構
成を把握し、制御定数と制御入力信号要素の切換を行う
かを判断して制御定数切換手段へ判断結果を伝達する。
制御定数切換手段では定数切換判定手段からの判断に従
い、保持しているデータから制御定数と制御入力信号要
素を自動的に選択して制御定数を制御系へ、制御入力信
号要素切換指令を入力信号切換手段へ送る。
【0027】請求項11の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続
される電力系統安定化機器の制御装置において、電力系
統の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故
障種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数
の制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出
手段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸
量を入力信号として扱える制御系と、電力系統安定化機
器の設置母線または電力系統内の任意の母線の電気的諸
量あるいは電力系統安定化機器の設置送電線または電力
系統内の任意の送電線の電気的諸量から制御定数と制御
入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切換判
定手段と、電力系統の構成の変化または電力系統に発生
する故障の発生点や故障種類に応じて制御定数と制御入
力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段と、電力
系統安定化機器設置点以外の場所で算出した複数の制御
定数をまとめて電力系統安定化機器設置点へ送信する定
数テーブル送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0028】請求項11の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置では、制御定数切換手段は電力系統安定
化機器設置点の母線または電力系統内の任意の母線の電
気的諸量(母線有効電力、母線無効電力、母線皮相電
力、母線電圧、母線周波数のいずれか1つ)、あるいは
電力系統安定化機器の設置送電線または電力系統内の任
意の送電線の電気的諸量(送電線有効電力、送電線無効
電力、送電線皮相電力、送電線電流のいずれか1つ)を
検出して、それらの状態から制御定数と制御入力信号要
素の切り換えを行うかを判断し、制御定数切換手段へ判
断結果を伝達する。制御定数切換手段では制御定数切換
手段からの判断に従い、保持しているデータから制御定
数と制御入力信号要素を自動的に選択して制御定数を制
御系へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手段
へ送る。
【0029】請求項12の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続
される、電力系統安定化機器の制御装置において、電力
系統の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や
故障種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複
数の制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算
出手段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的
諸量を入力信号として扱える制御系と、電力系統内発電
機の電気的または機械的諸量から制御定数と制御入力信
号要素を切り換えるための判断をする定数切換判定手段
と、電力系統の構成の変化または電力系統に発生する故
障の発生点や故障種類に応じて、制御定数と制御入力信
号要素を自動で選択する制御定数切換手段と、電力系統
安定化機器設置点以外の場所で算出した複数の制御定数
をまとめて電力系統安定化機器設置点へ送信する定数テ
ーブル送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0030】請求項12の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置では、制御定数切換手段は電力系統内の
発電機の電気的または機械的諸量(発電機有効電力、発
電機無効電力、発電機端子電圧、発電機電流、発電機角
速度偏差、発電機内部位相角のいずれか1つ)を検出し
て、それらの状態から制御定数と制御入力信号要素の切
り換えを行うかを判断し、制御定数切換手段へ判断結果
を伝達する。制御定数切換手段では制御定数切換手段か
らの判断に従い、保持しているデータから制御定数と制
御入力信号要素を自動的に選択して、制御定数を制御系
へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手段へ送
る。
【0031】請求項13の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続
される電力系統安定化機器の制御装置において、電力系
統の構成毎に対して電力系統を安定化できる複数の制御
定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手段
と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量を
入力信号として扱える制御系と、電力系統内の遮断器の
投入/開放情報から電力系統の構成を把握し制御定数と
制御入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切
換判定手段と、電力系統の構成の変化に応じて制御定数
と制御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段
と、電力系統安定化機器設置点以外の場所で複数の制御
定数を算出しその中から選択された制御定数と制御入力
信号要素を電力系統安定化機器設置点にある制御系およ
び入力信号切換手段へ送信する選択定数送信手段とを備
えたことを特徴とする。
【0032】請求項13の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置では、制御定数算出手段で保持された複
数の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素識別デ
ータと想定電力系統毎の遮断器情報は制御定数切換手段
へ渡される。定数切換判定手段は電力系統から遮断器の
投入/開放情報を検出して電力系統の構成を把握し、制
御定数と制御入力信号要素の切換を行うかを判断して制
御定数切換手段へ判断結果を伝達する。制御定数切換手
段では定数切換判定手段からの判断に従い、保持してい
るデータから制御定数と制御入力信号要素を自動的に選
択し、制御定数と制御入力信号要素を選択定数送信手段
へ渡す。選択定数送信手段は選択された制御定数とそれ
に対応した制御入力信号要素識別データのみを電力系統
安定化機器設置点以外の場所から電力系統安定化機器設
置点に送信し、制御定数を制御系へ、制御入力信号要素
切換指令を入力信号切換手段へ送る。
【0033】請求項14の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続
される電力系統安定化機器の制御装置において、電力系
統の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故
障種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数
の制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出
手段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸
量を入力信号として扱える制御系と、電力系統安定化機
器の設置母線または電力系統内の任意の母線の電気的諸
量あるいは電力系統安定化機器の設置送電線または電力
系統内の任意の送電線の電気的諸量から制御定数と制御
入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切換判
定手段と、電力系統の構成の変化または電力系統に発生
する故障の発生点や故障種類に応じて制御定数と制御入
力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段と、電力
系統安定化機器設置点以外の場所で複数の制御定数を算
出しその中から選択された制御定数と制御入力信号要素
を電力系統安定化機器設置点にある制御系および入力信
号切換手段へ送信する選択定数送信手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0034】請求項14の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置では、制御定数算出手段で保持された複
数の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素識別デ
ータは制御定数切換手段へ渡される。制御定数切換手段
は電力系統安定化機器設置点の母線または電力系統内の
任意の母線の電気的諸量(母線有効電力、母線無効電
力、母線皮相電力、母線電圧、母線周波数のいずれか1
つ)、あるいは電力系統安定化機器の設置送電線または
電力系統内の任意の送電線の電気的諸量(送電線有効電
力、送電線無効電力、送電線皮相電力、送電線電流のい
ずれか1つ)を検出して、それらの状態から制御定数と
制御入力信号要素の切り換えを行うかを判断し、制御定
数切換手段へ判断結果を伝達する。制御定数切換手段で
は制御定数切換手段からの判断に従い、保持しているデ
ータから制御定数と制御入力信号要素を自動的に選択
し、制御定数と制御入力信号要素を選択定数送信手段へ
渡す。
【0035】請求項15の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置は、電力系統の送電線または母線に接続
される電力系統安定化機器の制御装置において、電力系
統の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故
障種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数
の制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出
手段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸
量を入力信号として扱える制御系と、電力系統内発電機
の電気的または機械的諸量から制御定数と制御入力信号
要素を切り換えるための判断をする定数切換判定手段
と、電力系統の構成の変化または電力系統に発生する故
障の発生点や故障種類に応じて制御定数と制御入力信号
竣素を自動で選択する制御定数切換手段と、電力系統安
定化機器設置点以外の場所で複数の制御定数を算出しそ
の中から選択された制御定数と制御入力信号要素を電力
系統安定化機器設置点にある制御系および入力信号切換
手段へ送信する選択定数送信手段とを備えたことを特徴
とする。
【0036】請求項15の発明に係わる電力系統安定化
機器の制御装置では、制御定数算出手段で保持された複
数の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素識別デ
ータは制御定数切換手段へ渡される。定数切換判定手段
は電力系統内の発電機の電気的または機械的諸量(発電
機有効電力、発電機無効電力、発電機端子電圧、発電機
電流、発電機角速度偏差、発電機内部位相角のいずれか
1つ)を検出して、それらの状態から制御定数と制御入
力信号要素の切り換えを行うかを判断し、制御定数切換
手段へ判断結果を伝達する。制御定数切換手段では制御
定数切換手段からの判断に従い、保持しているデータか
ら制御定数と制御入力信号要素を自動的に選択し、制御
定数と制御入力信号要素を選択定数送信手段へ渡す。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図である。図1において、電力系統1には電力系統の
安定化を図るための電力系統安定化機器2が設けられて
いる。制御装置3は電力系統1からの各種情報に基づき
電力系統安定化機器2の制御量を算出するものであり、
制御手段31と制御切換手段32とから構成されてい
る。
【0038】制御装置3は、電力系統1から電力動揺の
抑制に効果のある電気的または機械的諸量(例えば、送
電線有効電力や発電機角速度など)を1種類以上検出
し、制御装置3の制御手段31に入力する。制御手段3
1は電力系統の構成毎または電力系統の故障の発生点や
故障種類(電力動揺の状態)毎に電力系統安定化機器2
の制御量を出力する。制御切換手段32では電力系統の
構成が変化または電力系統に故障が発生したことを遮断
器投入/開放情報あるいは電気的または機械的諸量から
把握し、その状況に対応した制御に切り換える。
【0039】図2は、第1の実施の形態における制御装
置3の詳細ブロック構成図である。図2では、電力系統
1が系統A、系統B、系統Cの3個の電力系統から構成
され、電力系統安定化機器2として可変容量直列コンデ
ンサを用いたものを示している。
【0040】制御装置3の制御手段31は、可変容量直
列コンデンサを通過する電力量Pf(潮流)を検出する
ためのPf検出部31aと、系統Bに位置する発電機G
1の発電機角速度ωを検出するためのω検出部31b
と、電力量Pfと発電機角速度ωとのうちどちらを入力
信号に使用するかを選択する入力信号選択部31cと、
選択された入力信号に従い検出した電力量Pfまたは発
電機角速度ωを制御系の入力信号端子と接続する信号接
続部31dと、制御入力信号の基準値との偏差を出力す
る入力信号基準値部31eと、制御系の伝達関数を構成
する伝達関数部31fとから構成される。
【0041】また、制御装置3の制御切換手段32は、
電力系統1内の任意の母線有効電力Pを検出するP検出
部32aと、電力系統1内の任意の母線電圧Vを検出す
るV検出部32bと、電力系統内の任意の発電機の有効
電力PGを検出するPG検出部32cと、検出した母線
有効電力P、母線電圧V、有効電力PGを用いて電力系
統の安定度計算を行い、幾つかの想定電力系統構成に応
じた制御定数を算出する定数算出部32dと、各想定電
力系統構成条件毎に算出した制御定数と想定電力系統毎
の遮断器情報を保持する定数保持部32eと、遮断器の
投入/開放情報を受け取り入切情報(1または0)で表
現する遮断器情報受取部32fと、遮断器情報から電力
系統構成を識別する系統構成識別部32gと、電力系統
構成を識別するデータを受け取る構成データ受取部32
hと、選択された制御パターンの制御定数を格納する選
択定数格納部32iとから構成される。ここで、制御定
数としては、後述するように、想定電力系統構成識別デ
ータ、制御入力信号識別データ、入力信号基準値、制御
ゲイン、制御定数等である。
【0042】ここで、図2に示した電力系統1は、図3
に示すように電力系統1a、電力系統1b、電力系統1
cの3態様の構成をとる。いま、電力系統1の構成が図
3に示す電力系統1aから電力系統1bへ変わる場合の
制御装置3の動作を説明する。なお、制御手段31にお
ける伝達関数部31fは図4に示すような伝達関数であ
るとする。
【0043】制御切換手段32の定数算出部32dで
は、P検出部32a、V検出部32b、PG検出部32
cから検出した母線有効電力P、母線電圧V、有効電力
PGを用いて想定電力系統別(電力系統1a、電力系統
1b、電力系統1c)に安定度計算を繰り返し、想定電
力系統構成における電力系統の安定化に効果的な可変容
量直列コンデンサの制御定数(制御入力信号識別データ
Sin、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r
3)を決定し、順次、定数保持部32eに保持してい
く。
【0044】定数を決定する場合、まず、現在の系統構
成のP、V、PGを、安定度計算を行う際の初期運転点
の値(定常状態時)とする。次に、現在の系統構成1a
における安定度計算を行う。さまざまな想定故障を発生
させ、制御定数を変えながら安定度計算を繰り返し、い
ずれの想定故障に対しても安定か効果が大きい制御定数
を記憶する。
【0045】次に、現在の系統構成1aから系統構成1
bに変わることを想定したケースで安定度計算を行う。
さまざまな想定故障を発生させ、制御定数を変えながら
安定度計算を繰り返し、いずれの想定故障に対しも安定
化効果が大きい制御定数を記憶する。
【0046】次に、現在の系統構成1aから系統構成1
cに変わることを想定したケースで安定度計算を行う。
さまざまな想定故障を発生させ、制御定数を変えながら
安定度計算を繰り返し、いずれの想定故障に対しても案
手加工かが大きい制御定数を記憶する。以上のようにし
て、電力系統更生後との安定化効果が大きい制御定数が
用意される。
【0047】同時に想定故障毎の遮断器情報も定数保持
部32eに保持していく。保持するデータは表Aのとお
りである。
【0048】
【表1】
【0049】ここで、定数算出と保持は、実際の電力系
統構成の状態が電力系統1bの状態になる以前に行われ
ている作業である。遮断器情報受取部32fでは一定時
間間隔で基幹系統に接続する遮断器の投入/開放情報を
中央給電司令所から受け取る。電力系統構成が電力系統
1aから電力系統1bに変わると、系統構成識別部32
gは中央給電司令所から受け取った遮断器情報と定数保
持部32eの想定電力系統毎の遮断器状態の比較により
電力系統構成の変化を把握し、電力系統1bの構成を表
す系統構成識別データを構成データ受取部32hへ伝達
する。
【0050】構成データ受取部32hに伝達された系統
構成識別データは定数保持部32eへ伝達され、定数保
持部32eは電力系統1bに対する制御定数データ(入
力信号識別データSin、入力信号基準値Sref、制
御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r3)を選択
定数格納部32iへ格納する。格納されたデータのう
ち、入力信号基準値Sref(=1.0)は制御系の入
力信号基準値部31eに入力される。制御ゲインK、制
御定数T1〜T8、r1〜r3は制御系の伝達関数部3
1fに入力されて制御系の定数として設定される。ま
た、入力信号識別データ(=2)は入力信号選択部31
cへ伝達され、信号接続部31dにより制御系の入力信
号端子に発電機G1の発電機角速度ωが接続される。こ
れにより、電力系統1bに変化した電力系統に対する安
定化を効果的に行うことができる。
【0051】なお、以上の説明では、電力系統安定化機
器2として可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電
力補償装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、
調相器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良
い。
【0052】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図5は、本発明の第2の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御方法における演算処理内容を示すフ
ローチャートである。
【0053】図5において、処理Aは複数台の制御系情
報あるいは複数の制御定数を設定する制御準備処理、処
理Bは遮断器投入/開放情報また電気的・機械的諸量を
検出する電力系統諸量検出処理、処理Cは現在の電力系
統の構成または電力系統の状態を把握する系統状態把握
処理、処理Dは制御を切り換えるかどうかを判断する制
御切換判断処理、処理Eは制御系あるいは制御定数の切
換を行う制御切換処理、処理Fは電力系統安定化機器へ
の制御量を出力する制御処理である。
【0054】制御準備処理Aでは電力系統の構成毎また
は電力系統の故障の発生点や故障種類(電力動揺の状
態)毎に複数台の制御系情報あるいは複数の制御定数を
設定する。電力系統諸量検出処理Bは電力系統の遮断器
投入/開放情報または電気的・機械的諸量を検出し、系
統状態把握処理Cで検出した遮断器状態あるいは電力系
統諸量から現在の電力系統の状態を把握する。把握した
電力系統状態から制御切換判断処理Dでは制御を切り換
えるかどうかを判断する。切り換えないと判断された場
合は電力系統諸量検出処理Bに戻る。切り換えると判断
された場合は制御切換処理Eで制御の切り換えを行う。
制御処理Fは切り換えられた制御系または制御定数を用
いて、電力系統安定化機器への制御量を出力する。ここ
で、処理A、処理B〜Eはそれぞれ一定時間間隔で行わ
れる。
【0055】次に、図6は本発明の第2の実施の形態に
係わる電力系統安定化機器の制御方法として、可変容量
直列コンデンサを制御する場合の演算処理内容を示すフ
ローチャートである。図6において、制御準備処理A
は、想定系統構成を図3の電力系統1aとしたときの制
御定数を算出する定数算出処理A1、想定系統構成を図
3の電力系統1bとしたときの制御定数を算出する定数
算出処理A2、想定系統構成を図3の電力系統1cとし
たときの制御定数を算出する定数算出処理A3から構成
される。
【0056】電力系統諸量検出処理Bは、電力系統内の
遮断器の投入/開放情報を検出する遮断器情報検出処理
B1、遮断器情報検出処理B1で検出した遮断器の投入
/開放情報を1または0で表現させる遮断器データ処理
B2から構成される。
【0057】系統状態把握処理Cは、遮断器データ処理
B2で処理した遮断器の投入/開放情報から、現在の電
力系統の構成を把握する系統構成把握処理C1から構成
される。制御切換判断処理Dは、想定系統構成の電力系
統1aと現在の系統構成を比較する構成比較処理D1、
想定系統構成の電力系統1bと現在の系統構成を比較す
る構成比較処理D2、想定系統構成の電力系統1cと現
在の系統構成を比較する構成比較処理D3から構成され
る。
【0058】制御切換処理Eは、現在の系統構成が想定
電力系統1aと一致したときに定数算出処理A1で算出
した制御定数データ(制御入力信号識別データSin、
入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数T1
〜T8、r1〜r3)を取り出す定数抽出処理E1、現
在の系統構成が想定電力系統1bと一致したときに定数
算出処理A2で算出した制御定数データ(制御入力信号
識別データSin、入力信号基準値Sref、制御ゲイ
ンK、制御定数T1〜T8、r1〜r3)を取り出す定
数抽出処理E2、現在の系統構成が想定電力系統1cと
一致したときに定数算出処理A3で算出した制御定数デ
ータ(制御入力信号識別データSin、入力信号基準値
Sref、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜
r3)を取り出す定数抽出処理E3、定数抽出処理E1
または定数抽出処理E2または定数抽出処理E3で抽出
した制御定数データ(制御入力信号識別データSin、
入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数T1
〜T8、r1〜r3)を制御系に設定して制御を切り換
える処理を行う定数変更処理E4から構成される。
【0059】制御処理Fは、制御系の入力となる電気的
または機械的詔量の基準値との偏差を取り出す入力偏差
抽出処理F1、制御系に与えられた定数により伝達関数
構成する伝達関数処理F2から構成される。
【0060】電力系統の構成が図3に示す電力系統1a
から電力系統1bへ変わる場合の可変容量直列コンデン
サの制御方法を説明する。定数算出処理A1、定数算出
処理A2、定数算出処理A3により、電力系統1aにお
ける制御系の定数(制御入力信号分識別データSin、
入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数T1
〜T8、r1〜r3)と電力系統1bにおける制御系の
定数(制御入力信号識別データSin、入力信号基準値
Sref、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜
r3)と電力系統1cにおける制御系の定数(制御入力
信号識別データSin、入力信号基準値Sref、制御
ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r3)は、実際
に電力系統の構成が電力系統1aから電力系統1bに変
わる以前に行われている処理である。遮断器情報検出処
理B1で中央給電司令所から基幹系統に接続する遮断器
の投入/開放情報を受け取る。
【0061】次に、遮断器情報検出処理B1 で受け取
った遮断器の投入/開放情報を遮断器データ処理B2で
遮断器の投入状態を1、遮断器の開放状態を0で表現す
る処理を行う。次に、1または0で表された遮断器の投
入/開放状態から現在の電力系統構成を把握する処理を
系統欄成把握処理C1で行う。現在の電力系統の構成を
把握する処理が終了すると、把握した現在の電力系統の
構成を表す遮断器情報は、まず最初に想定電力系統1a
の遮断器の投入/開放パターンと比較する処理を構成比
較処理D1で行われるが、電力系統の構成が電力系統1
aから電力系統1bに変わっているため、構成比較処理
D2へと処理が移る。
【0062】構成比較処理D2により想定電力系統1b
の構成を表す遮断器の投入/開放状態と現在の電力系統
構成を表す遮断器の投入/開放状態の比較が行われる
と、お互いの遮断器の投入/開放パターンは一致するた
め、次に行われる処理は定数抽出処理E2となる。定数
抽出処理E2では電力系統1b用に用意されている制御
定数(制御入力信号識別データSin、入力信号基準値
Sref、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜
r3)を抽出する処理が行われ、定数変更処理E4へと
処理が移る。
【0063】定数変更処理E4では定数抽出処理E2で
抽出した電力系統1b用の制御定数(制御入力信号識別
データSin、入力信号基準値Sref、制御ゲイン
K、制御定数T1〜T8、r1〜r3)を制御系に設定
する指示を行う処理が行われる。定数変更処理E4から
の定数変更指示により、電力系統1b用の制御定数に設
定された制御系で可変容量直列コンデンサの制御が行わ
れることになる。これにより、電力系統1aから電力系
統1bに変化した電力系統に対して電力動揺の抑制を効
果的に行うことができる。
【0064】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0065】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。図7は、本発明の第3の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器制御プログラムを記録した記録媒体を処理
する場合の説明図である。
【0066】図7において、記録媒体Jは記録媒体であ
り、図5に示した第2の実施の形態の処理A〜処理Fか
らなるプログラムを記録している。すなわち、電力系統
の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
種類毎に対して制御定数を算出する処理、時々刻々変化
する電力系統内の遮断器投入/開放情報または電気的・
機械的諸量を入力する処理、入力した遮断器投入/開放
情報または電気的・機械的諸量に基づいて電力系統の構
成の変化または電力系統内に発生した故障状態を把握す
る処理、電力系統の構成の変化または故障状態が発生し
ているか否かを判定する処理、電力系統の構成の変化ま
たは故障状態が発生しているときは適切な制御定数に切
り換えて電力系統を安定化するための制御量を算出する
処理をコンピュータに実行させるための電力系統安定化
機器制御プログラムを記録している。
【0067】また、データ変換手段Kは電力系統から検
出した電気的または機械的諸量を計算機(コンピュー
タ)Iで扱える信号に変換するものであり、データ変換
手段Lは、電力系統から検出した遮断器の投入/開放情
報、または任意の母線あるいは任意の送電線の電気的諸
量、または任意の発電機の電気的または機械的諸量を計
算機Iで扱える信号に変換するものである。
【0068】そして、計算機Iは、記録媒体Jに記録さ
れた電力系統安定化機器制御プログラムを処理し、デー
タ変換手段K、Lからのデータを用いて制御系Hに対し
制御定数の決定し電力系統安定化装置Gを制御する。
【0069】すなわち、データ変換手段Kでは電力系統
から検出した電気的または機械的諸量を計算機で扱える
信号に変換して計算機Iに入力する。データ変換手段J
では検出した遮断器の投入/開放情報あるいは任意の母
線または送電線の電気的諸量あるいは任意の発電機の電
気的または機械的詔量を計算機で扱える信号に変換して
計算機Iに入力する。記録媒体Jに記録された電力系統
安定化機器制御プログラムを計算機Iにより動作させる
ことで、計算機Iでは制御定数の算出と制御切換の判
断、あるいは系統構成の把握と制御切換の判断を行い、
制御の切換動作を行う。計算機Iで行われる制御の切換
動作に従って制御系Hの制御は切り替わり、制御系Hか
ら出力された制御量により電力系統安定化機器Gが制御
される。
【0070】図8は、記録媒体Jとして磁気テープディ
スクJ1を用いた場合の説明図である。データ変換手段
Kでは電力系統から検出した電気的または機械的諸量を
計算機で扱える信号に変換して計算機Iに入力する。デ
ータ変換手段Lでは検出したの遮断器の投入/開放情報
あるいは任意の母線または送電線の電気的諸量あるいは
任意の発電機の電気的または機械的諸量を計算機Iで扱
える信号に変換して計算機Iに入力する。磁気テープデ
ィスクJ1に記録された電力系統安定化機器制御プログ
ラムは計算機Iにインストールされ、計算機Iにより動
作させることで、計算機Iでは制御定数の算出と制御切
換の判断、あるいは系統構成の把握と制御切換の判断を
行い、制御の切換動作を行う。計算機Iで行われる制御
の切換動作に従って制御系Hの制御は切り替わり、制御
系Hから出力された制御量により電力系統安定化機器G
が制御される。これにより、磁気テーブディスクJ1に
記録したプログラムが動作した計算機Iは、電力系統安
定化機器の制御装置として機能することができる。
【0071】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。図9は、本発明の第4の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図である。入力信号切換手段4aは、n台の制御系5
に対し制御入力信号要素を切り換えるものである。ま
た、制御切換判定手段7aは、電力系統内の遮断器の投
入/開放情報から電力系統の構成を把握して制御系5を
切り換える判断を行う。制御系切換手段6bは、制御切
換判定手段7aの判定に基づき制御系5を自動で切り換
える。
【0072】図9において、電力系統1から電力動揺の
抑制に効果のある電気的または機械的諸量(例えば、送
電線有効電力など)を1種類以上検出し、入力信号切換
手段4aに入力する。n台の制御系5は電力系統1の構
成毎に対して用意されているものである。入力信号切換
手段4aは各々の制御系5に対して適切な制御入力要素
を与える。制御切換判定手段7aは電力系統から遮断器
の投入/開放情報を検出して電力系統の構成を把握し、
適切な制御系5への切換を判断して制御系切換手段6b
へ判断結果を伝達する。制御系切換手段6bは制御切換
判定手段7aから伝達された判断に従い、自動的に制御
系を切り換える。
【0073】図10は、図9に示した電力系統安定化機
器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電力
系統安定化機器の制御装置の構成図である。入力信号切
換手段4aは、可変容量直列コンデンサを通過する電力
量Pfを検出する潮流Pf検出部4a1、系統B内の発
電機G1の角速度を検出するω検出部4a2、検出した
電力量Pfと発電機角速度ωを各制御系5の入力信号端
子と接続する信号接続部4a3から構成される。制御系
5は、あらかじめ設定された制御定数を持つn台の制御
系51〜5nにより構成される。
【0074】制御系切換手段6bは、制御切換判定手段
7aから伝達される切換ゲインを受け取る切換ゲイン受
取部6b1、各制御系の出力に0または1.0のゲイン
を乗じることにより制御系5を切り換える制御切換部6
b2から構成される。
【0075】制御切換判定手段7aは、遮断器の投入/
開放情報を受け取り1または0で表現する遮断器情報受
取部7a1、遮断器の投入/開放情報から現状の電力系
統構成を把握する系統構成把握部7a2、系統構成から
各制御系の切換ゲインを設定し出力する切換ゲイン設定
部7a3から構成される。
【0076】例えば、電力系統安定化機器(可変容量直
列コンデンサ)の制御装置3として、図11に示すよう
に3台の制御系を持ち、電力系統の構成が図3に示す電
力系統1aから電力系統1bへ変わる状況とする。制御
系51は、制御入力が電力量Pfで電力系統1aを安定
化できるように設計されているものである。制御系52
は、制御入力が電力量Pfで電力系統1bを安定化でき
るように設計されているものである。制御系53は、制
御入力が発電機角加速度ωで電力系統1cを安定化でき
るように設計されているものである。
【0077】信号接続部4a3はPf検出部4a1の出
力を制御系51と制御系52の入力信号端子に接続し、
ω検出部4a2の出力を制御系53の入力信号端子に接
続する。遮断器情報受取部7a1は中央給電司令所から
電力系統内の基幹系統に接続する遮断器の投入/開放情
報を受け取り1または0で表現し、1または0で表現し
た基幹系統に接続する遮断器の投入/開放情報を系統構
成把握部7a2へ伝達する。
【0078】系統構成把握部7a2は遮断器情報から現
状の系統構成を把握する。把握した遮断器情報は切換ゲ
イン設定部7a3にて電力系統1aを構成するときの遮
断器の投入/開放パターン、電力系統1bを構成すると
きの遮断器の投入/開放パターン、電力系統1cを構成
するときの遮断器の投入/開放パターンと比較して、電
力系統1bと構成が一致する場合は制御系51の切換ゲ
インGc1=0、制御系52の切換ゲインGc2=1.
0、制御系53の切換ゲインGc3=0に設定して制御
系切換手段6bへ伝達する。制御切換部6b2にて、制
御系51の出力に切換ゲインGc1を乗じたもの、制御
系52の出力に切換ゲインGc2を乗じたもの、制御系
53の出力に切換ゲインGc3を乗じたものがそれぞれ
加算され(=制御系52の出力)、可変容量直列コンデ
ンサは制御系52で制御されることになり、電力系統1
bの安定化を効果的に行うことができる。
【0079】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0080】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。図12は本発明の第5の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図である。入力信号切換手段4aは、n台の制御系5
に対し制御入力信号要素を切り換えるものである。ま
た、制御切換判定手段7bは、電力系統安定化機器2の
設置母線または電力系統内の任意の母線の電気的諸量
(母線有効電力、母線無効電力、母線皮相電力、母線電
圧、母線周波数のいずれか1つ)、あるいは電力系統安
定化機器2の設置送電線または電力系統内の任意の送電
線の電気的諸量(送電線有効電力、送電線無効電力、送
電線皮相電力、送電線電流のいずれか1つ)から制御系
5を切り換えるための判断を行う。制御系切換手段6b
は、制御切換判定手段7bの判定に基づき制御系5を自
動で切り換える。
【0081】図12において、制御切換判定手段7bは
電力系統安定化機器設置点の母線または電力系統内の任
意の母線の電気的諸量(母線有効電力、母線無効電力、
母線皮相電力、母線電圧、母線周波数のいずれか1
つ)、あるいは電力系統安定化機器の設置送電線または
電力系統内の任意の送電線の電気的諸量(送電線有効電
力、送電線無効電力、送電線皮相電力、送電線電流のい
ずれか1つ)を検出して、それらの状態から適切な制御
系51〜5nへの切換を判断し、制御系切換手段6cへ
判断結果を伝達する。制御系切換手段6cは制御切換判
定手段7bから伝達された判断に従い、自動的に制御系
51〜5nを切り換える。
【0082】図13は、図12に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。入力信号
切換手段4aは、可変容量直列コンデンサを通過する電
力量(潮流)Pfを検出するPf検出部4a1、系統B
内の発電機G1の角速度を検出するω検出部4a2、検
出した電力量Pfと発電機角速度ωを各制御系5の入力
信号端子と接続する信号接続部4a3から構成される。
制御系5は、あらかじめ設定された制御定数を持つn台
の制御系51〜5nにより構成される。
【0083】制御系切換手段6cは、制御切換判定手段
7bの切換ゲイン設定部7b3から伝達される切換ゲイ
ンを受け取る切換ゲイン受取部6c1と、各制御系51
〜5nの出力に0または1.0のゲインを乗じることに
より制御系5を切り換える制御切換部6c2とから構成
される。また、制御切換判定手段7bは、可変容量直列
コンデンサを通過する電力量(潮流)Pfを検出するP
f検出部7b1、検出した電力量Pfのピーク値を抽出
するピーク値抽出部7b2、定常状態Pfと検出したピ
ーク値とを比較して制御切換ゲインを設定する制御ゲイ
ン設定部7b3から構成される。制御切換判定手段7b
は一定周期で動作する。
【0084】例えば、可変容量直列コンデンサの制御装
置として、図11に示す3台の制御系51、52、53
を持つとする。制御系51は可変容量直列コンデンサを
通過する電力量Pfが定常状態の電力量Pfrefに対
して1〜K1倍の振幅で動揺するような場合に電力系統
を最も効果的に安定化するように設計されていて、制御
系52は電力量Pfが定常状態の電力量Pfrefに対
してK1〜K2倍の振幅で動揺するような場合に電力系
統を最も効果的に安定化するように設計されていて、制
御系53は電力量Pfが定常状態の電力量Pfrefに
対してK2倍以上の振幅で動揺するような場合に電力系
統を最も効果的に安定化するように設計されているとす
る。
【0085】ピーク値抽出部7b2は検出した電力量P
fの動揺の振幅の大きさを抽出して制御ゲイン設定部7
b3へ伝達する。制御ゲイン設定部7b3へは定常状態
における電力量Pfrefの大きさが入力されていて、
検出した電力量Pfのピーク値Pfpと比較する。その
結果、定常状態の電力量Pfrefに対してピーク値P
fpがK1〜K2倍の範囲で振幅で動揺していた場合
は、制御系51の切換ゲインGc1を0、制御系52の
切換ゲインGc2を1.0、制御系53の切換ゲインG
c3を0に設定して制御系切換手段6cの切換ゲイン受
取部6c1へ伝達する。制御切換部6c2にて、制御系
51の出力に切換ゲインGc1を乗じたもの、制御系5
2の出力に切換ゲインGc2を乗じたもの、制御系53
の出力に切換ゲインGc3を乗じたものがそれぞれ加算
される。つまり、制御系52の出力が制御系切換手段6
cの出力となる。これにて、可変容量直列コンデンサは
制御系52で制御されることになり、電力系統を最も効
果的に安定化することができる。
【0086】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などの制御装置として適
用できる。
【0087】次に、本発明の第6の実施の形態を説明す
る。図14は本発明の第6の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図である。入力信号切換手段4aは、n台の制御系5
に対し制御入力信号要素を切り換えるものである。ま
た、制御切換判定手段7cは、電力系統内発電機の電気
的または機械的諸量(発電機有効電力、発電機無効電
力、発電機端子電圧、発電機電流、発電機角速度偏差、
発電機内部位相角のいずれか1つ)から制御系5を切り
換えるための判断を行う。そして、制御系切換手段6d
は制御切換判定手段7cの判定結果に基づき制御系5を
自動で切り換える。
【0088】図14において、制御切換判定手段7cは
電力系統内の発電機の電気的または機械的諸量(発電機
有効電力、発電機無効電力、発電機端子電圧、発電機電
流、発電機角速度偏差、発電機内部位相角のいずれか1
つ)を検出して、それらの状態から適切な制御系51〜
5nへの切換を判断し、制御系切換手段6dへ判断結果
を伝達する。制御系切換手段6dは制御切換判定手段7
cから伝達された判断に従い、自動的に制御系5を切り
換える。
【0089】図15は、図14に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。入力信号
切換手段4aは、可変容量直列コンデンサを通過する電
力量(潮流)Pfを検出するPf検出部4a1、系統B
内の発電機G1の角速度を検出するω検出部4a2、検
出した電力量Pfと発電機角速度ωを各制御系5の入力
信号端子と接続する信号接続部4a3から構成される。
制御系5は、あらかじめ設定された制御定数を持つn台
の制御系51〜5nにより構成される。
【0090】制御系切換手段6dは、制御切換判定手段
7cから伝達される切換ゲインを受け取る切換ゲイン受
取部6d1と、各制御系51〜5nの出力に0または
1.0のゲインを乗じることにより制御系5を切り換え
る制御切換部6d2とから構成される。また、制御切換
判定手段7cは、発電機端子電圧Vtを検出するVt検
出部7c1、検出したVtのピーク値Vtpを抽出する
ピーク値抽出部7c2、定常状態の発電機端子電圧Vt
refと検出したピーク値Vtpとを比較して切換ゲイ
ンを設定する制御ゲイン設定部7c3から構成される。
制御切換判定手段7cは一定周期で動作する。
【0091】例えば、可変容量直列コンデンサの制御装
置として図11に示す3台の制御系51、52、53を
持つとする。制御系51は発電機G1の端子電圧Vtが
定常状態の端子電圧Vtrefに対して1〜K1倍の振
幅で動揺するような場合に電力系統を最も効果的に安定
化するように設計されていて、制御系52は発電機G1
の端子電圧Vtが定常状態の端子電圧Vtrefに対し
てK1〜K2倍の振幅で動揺するような場合に電力系統
を最も効果的に安定化するように設計されていて、制御
系53は発電機G1の端子電圧Vtが定常状態の端子電
圧Vtrefに対してK2倍以上の振幅で動揺するよう
な場合に電力系統を最も効果的に安定化するように設計
されているとする。
【0092】ピーク値抽出部7c2は検出した発電機G
1の端子電圧Vtの動揺の振幅の大きさを抽出して制御
ゲイン設定部7c3へ伝達する。制御ゲイン設定部7c
3へは定常状態における端子電圧Vtrefの大きさが
入力されていて、検出した発電機端子電圧Vtのピーク
値Vtpと比較する。その結果、定常状態の端子電圧V
trefに対してピーク値VtpがK1〜K2倍の範囲
で振幅で動揺していた場合は、制御系51の切換ゲイン
Gc1を0、制御系52の切換ゲインGc2を1.0、
制御系53の切換ゲインGc3を0に設定して制御系切
換手段6dの切換ゲイン受取部6d1へ伝達する。制御
切換部6d2にて、制御系51の出力に切換ゲインGc
1を乗じたもの、制御系52の出力に切換ゲインGc2
を乗じたもの、制御系53の出力に切換ゲインGc3を
乗じたものがそれぞれ加算され(=制御系52の出
力)、可変容量直列コンデンサは制御系52で制御され
ることになり、電力系統を最も効来的に安定化すること
ができる。
【0093】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0094】次に、本発明の第7の実施の形態を説明す
る。図16は本発明の第7の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、全て
の処理を電力系統安定化機器設置点で行うローカル処理
手段12を有しており、このローカル処理手段12は、
入力信号切換手段4b、制御系10、制御定数切換手段
9a、制御定数算出手段8b、定数切換判定手段11a
から構成される。
【0095】制御定数算出手段8bは電力系統の構成の
変化に対する複数の制御定数を算出するものであり、定
数切換判定手段11aは電力系統内の遮断器の投入/開
放情報から電力系統の構成を把握して制御定数と制御入
力信号要素を切り換える判断を行う。そして、制御定数
切換手段9aは制御定数と制御入力信号要素を自動で選
択し、入力信号切換手段4bは選択された制御入力要素
に制御系10の入力信号を切り換える。
【0096】電力系統1から電力動揺の抑制に効果のあ
る電気的または機械的諸量(例えば、送電線有効電力な
ど)を複数種検出し入力信号切換手段4bに入力する。
制御定数算出手段8bは想定した電力系統の構成毎に対
して電力系統を安定化できる制御定数を電気的または機
械的諸量を用いて算出し、算出した複数の制御定数とそ
れに対応した制御入力信号要素の識別データと想定電力
系統毎の遮断器情報を保持する。制御定数算出手段8b
で保持された複数の制御定数とそれに対応した制御入力
信号要素識別データは制御定数切換手段9aへ渡され
る。
【0097】定数切換判定手段11aは電力系統から遮
断器の投入/開放情報を検出して電力系統の構成を把握
し、制御定数と制御入力信号要素の切換を行うかを判断
して制御定数切換手段9aへ判断結果を伝達する。制御
定数切換手段9aでは定数切換判定手段11aからの判
断に従い、保持しているデータから制御定数と制御入力
信号要素を自動的に選択して、制御定数を制御系10
へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手段4b
へ送る。ローカル処理手段12により電力系統安定化機
器の制御装置の全ての処理は電力系統安定化機器設置点
で行われる。
【0098】図17は、図16に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。制御装置
3のローカル処理手段12の入力信号切換手段4bは、
可変容量直列コンデンサを通過する電力量Pfを検出す
るPf検出部4b1と、系統Bに位置する発電機G1の
角速度ωを検出する発電機角速度ω検出部4b2と、電
力量Pfと発電機角速度ωのどちらを入力信号に使用す
るかを選択する入力信号選択部4b3と、選択された入
力信号要素に従い、検出した電力量Pfまたは発電機角
速度ωを制御系10の入力信号端子と接続する信号接続
部4b4とから構成される。制御系10は入力信号基準
値部10aと伝達関数部10bとから構成される。
【0099】制御定数算出手段8bは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8b1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8b2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8b3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機の有効電力PGを用いて電力系統の安定度計
算を行い幾つかの想定電力系統構成に応じた制御定数を
算出する定数算出部8b4と、各想定電力系統構成条件
毎に算出した制御定数(想定電力系統構成識別データ、
制御入力信号識別データSin、入力信号基準値Sre
f、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r3)
と想定電力系統毎の遮断器情報を保持する定数保持部8
b5とから構成される。
【0100】制御定数切換手段9aは、定数切換判定手
段11aで選択された、電力系統構成を識別するデータ
を受け取る構成データ受取部9a1と、選択された制御
パターンの制御定数(入力信号識別データSin、入力
信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数T1〜T
8、r1〜r3)を格納する選択定数格納部9a2とか
ら構成される。
【0101】定数切換判定手段11aは、遮断器の投入
/開放情報を受け取り、1または0で表現する遮断器情
報受取部11a1と、遮断器情報から電力系統構成を識
別する系統構成識別部11a2とから構成される。
【0102】電力系統の構成が図3に示す電力系統1a
から電力系統1bへ変わる場合の可変容量直列コンデン
サの制御装置の動作を説明する。なお、制御系10の伝
達関数部10bを図4に示す。定数算出部8b4では、
P検出部8b1、V検出部8b2、PG検出部8b3か
ら検出した母線有効電力P、母線電圧V、発電機有効電
力PGを用いて想定電力系統構成別(電力系統1a、電
力系統1b、電力系統1c)に安定度計算を繰り返し、
想定電力系統構成における電力系統の安定化に効果的な
可変容量直列コンデンサの制御系定数(制御入力信号識
別データSin、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、
r 1〜r3)を決定し、順次、定数保持部8b5に保
持していく。同時に想定故障毎の遮断器情報も定数保持
部8b5に保持していく。保持するデータは表1のとお
りである。
【0103】
【表2】
【0104】ここで、定数算出と保持は、実際の電力系
統構成構成の状態が電力系統1bの状態になる以前に行
われている作業である。遮断器情報受取部11a1では
一定時間間隔で基幹系統に接続する遮断器の投入/開放
情報を中央給電司令所から受け取る。電力系統構成が電
力系統1aから電力系統1bに変わると、系統構成識別
部11a2は中央給電司令所から受け取った遮断器情報
と定数保持部8b5の想定電力系統毎の遮断器状態の比
較により電力系統構成の変化を把握し、電力系統1bの
構成を表す系統構成識別データを構成データ受取部9a
1へ伝達する。構成データ受取部9a1に伝達された系
統構成識別データは定数保持部8b5へ伝達され、定数
保持部8b5は電力系統1bに対する制御定数データ
(入力信号識別データSin、入力信号基準値Sre
f、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r3)
を選択定数格納部9a2へ格納する。
【0105】格納されたデータのうち、入力信号基準値
Sref(=1.0)は制御系10の入力信号基準値部
10aに入力される。制御ゲインK、制御定数T1〜T
8、r1〜r3は制御系10の伝達関数部10bに入力
されて制御系10の定数として設定される。また、入力
信号識別データ(=2)は入力信号選択部4b3へ伝達
され、信号接続部4b4により制御系の入力信号端子に
発電機G1の角速度ωが接続される。これにより、電力
系統1aから電力系統1bに変化した電力系統に対して
電力動揺の抑制を効果的に行うことができる。
【0106】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0107】次に、本発明の第8の実施の形態を説明す
る。図18は本発明の第8の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、全て
の処理を電力系統安定化機器設置点で行うローカル処理
手段12を有しており、このローカル処理手段12は、
入力信号切換手段4b、制御系10、制御定数切換手段
9b、制御定数算出手段8a、定数切換判定手段11b
から構成される。
【0108】制御定数算出手段8aは電力系統の構成の
変化および故障の発生点と故障の種類に対する複数の制
御定数を算出するものである。制御定数切換手段9bは
制御定数と制御入力信号要素を自動で選択するものであ
る。定数切換判定手段11bは、電力系統安定化機器の
設置母線または電力系統内の任意の母線の電気的諸量
(母線有効電力、母線無効電力、母線皮相電力、母線電
圧、母線周波数のいずれか1つ)、あるいは電力系統安
定化機器の設置送電線または電力系統内の任意の送電線
の電気的諸量(送電線有効電力、送電線無効電力、送電
線皮相電力、送電線電流のいずれか1つ)から制御定数
と制御入力信号要素を切り換えるための判断をするもの
である。
【0109】電力系統1から電力動揺の抑制に効果のあ
る電気的または機械的諸量(例えば、送電線有効電力な
ど)を複数種検出し入力信号切換手段4bに入力する。
制御定数算出手段8aは電力系統の構成毎または電力系
統に発生する故障の発生点や故障種類(電力動揺の状
態)に対して電力系統を安定化できる制御定数を、電力
系統の電気的または機械的諸量を用いて算出し、算出し
た複数の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素の
識別データを保持する。制御定数算出手段8aで保持さ
れた複数の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素
識別データは制御定数切換手段9bへ渡される。
【0110】定数切換判定手段11bは電力系統安定化
機器設置点の母線または電力系統内の任意の母線の電気
的諸量(母線有効電力、母線無効電力、母線皮相電力、
母線電圧、母線周波数のいずれか1つ)、あるいは電力
系統安定化機器の設置送電線または電力系統内の任意の
送電線の電気的諸量(送電線有効電力、送電線無効電
力、送電線皮相電力、送電線電流のいずれか1つ)を検
出して、それらの状態から制御定数の切り換えを行うか
を判断し、制御定数切換手段9bへ判断結果を伝達す
る。制御定数切換手段9bでは定数切換判定手段11b
からの判断に従い、保持しているデータから制御定数と
制御入力信号要素を自動的に選択して、制御定数を制御
系10へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手
段4bへ送る。
【0111】図19は、図18に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。制御装置
3のローカル処理手段12の入力信号切換手段4bは、
可変容量直列コンデンサを通過する電力量Pfを検出す
るPf検出部4b1と、系統Bに位置する発電機G1の
角速度ωを検出する発電機角速度ω検出部4b2と、電
力量Pfと発電機角速度ωのどちらを入力信号に使用す
るかを選択する入力信号選択部4b3と、選択された入
力信号要素に従い、検出した電力量Pfまたは発電機角
速度ωを制御系10の入力信号端子と接続する信号接続
部4b4とから構成される。制御系10は入力信号基準
値部10aと伝達関数部10bとから構成される。
【0112】制御定数算出手段8aは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8a1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8a2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8a3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機有効電力PGを用いて電力系統の安定度計算
を行い、幾つかの想定条件に応じた制御定数を算出する
定数算出部8a4と、各想定条件毎に算出した制御定数
(想定条件識別データ、制御入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を保持する定数保持部8a5
とから構成される。
【0113】制御定数切換手段9bは、定数切換判定手
段11bで出力された系統状態の識別データを受け取る
識別データ受取部9b1と、選択された制御パターンの
制御定数(入力信号識別データSin、制御ゲインK、
制御定数T1〜T8、r1〜r3)を格納する選択定数
格納部9b2とから構成される。
【0114】定数切換判定手段11bは、可変容量直列
コンデンサを通過する電力量Pfを検出するPf検出部
11b1、可変容量直列コンデンサを通過する電力量P
fの動揺振幅の大きさから制御定数の切換を判断する系
統状態識別部11b2とから構成される。
【0115】電力系統の想定条件を表2の様に設定して
いるとき、実際の電力系統が想定条件2の状態に変化し
たときの可変容量直列コンデンサの制御装置の動作を説
明する。ただし、初めの制御系の定数(入力信号要素、
定数)は想定条件1の制御定数を用いている。なお、制
御系の伝達関数部10bを図4に示す。
【0116】
【表3】
【0117】オペレータは、定数算出対象の電力系統構
成(現状の電力系統構成)を表す識別データを定数算出
部8a4へ与える。定数算出部8a4ではオペレータか
ら与えられた電力系統構成と電力系統から検出した任意
の母線有効電力P、任意の母線電圧V、任意の発電機の
有効電力PGを用いて想定条件別に安定度計算を繰り返
し、想定条件別の電力系統の安定化に効果的な可変容量
直列コンデンサの制御系定数を決定し、順次、定数保持
部8a5に保持していく。保持するデータは表3のとお
りである。
【0118】
【表4】
【0119】ここで、制御定数の算出と保持は、実際の
電力系統の状態が想定条件2の状態になる以前に行われ
ている作業である。系統状態識別部11b2では、Pf
検出部11b1より検出した電力系統の可変容量直列コ
ンデンサを通過する電力量Pfが動揺している場合の振
幅の大きさから制御定数の変更判断を行う作業を、制御
定数を算出させる周期よりも短い周期で行っている。系
統状態識別部11b2は、電力系統の状態が想定条件2
の状態と一致すると想定条件2のときの制御定数に切り
換える判断として想定条件2を表す識別データを識別デ
ータ受取部9b1に伝達する。
【0120】識別データは識別データ受取部9b1から
定数保持部8a5へ伝達され、定数保持部8a5は想定
条件2に対する制御定数(入力信号識別データSin、
入力信号基準値Sref、制御ゲインK、T1〜T8、
r1〜r3)を選択定数格納部9b2へ格納する。格納
されたデータのうちSref(=1.0)は制御系の入
力信号基準値部10aへ入力され、K、T1〜T8、r
1〜r 3は制御系の伝達関数部10bに入力されて制
御系の定数として設定される。また、入力信号識別デー
タ(=2)は入力信号選択部4b3へ伝達され、信号接
続部4b4により制御系の入力信号端子に発電機G1の
角速度ωが接続される。これにより、想定条件1相当か
ら想定条件2相当に変化した電力系統に対して電力動揺
の抑制を効果的に行うことができる。
【0121】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0122】次に、本発明の第9の実施の形態を説明す
る。図20は本発明の第9の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、全て
の処理を電力系統安定化機器設置点で行うローカル処理
手段12を有しており、このローカル処理手段12は、
入力信号切換手段4b、制御系10、制御定数切換手段
9c、制御定数算出手段8a、定数切換判定手段11c
から構成される。
【0123】制御定数算出手段8aは電力系統の構成の
変化および故障の発生点と故障の種類に対する複数の制
御定数を算出するものである。制御定数切換手段9cは
制御定数と制御入力信号要素を自動で選択するものであ
る。制御切換判定手段11cは電力系統内発電機の電気
的または機械的諸量(発電機有効電力、発電機無効電
力、発電機端子電圧、発電機電流、発電機角速度偏差、
発電機内部位相角のいずれか1つ)から制御定数と制御
入力信号要素を切り換えるための判断をするものであ
る。
【0124】電力系統1から電力動揺の抑制に効果のあ
る電気的または機械的諸量(例えば、送電線有効電力な
ど)を複数種検出し入力信号切換手段4bに入力する。
制御定数算出手段8aで保持された複数の制御定数とそ
れに対応した制御入力信号要素識別データは制御定数切
換手段9cへ渡される。制御切換判定手段11cは電力
系統内の発電機の電気的または機械的諸量(発電機有効
電力、発電機無効電力、発電機端子電圧、発電機電流、
発電機角速度偏差、発電機内部位相角のいずれか1つ)
を検出して、それらの状態から制御定数と制御入力信号
要素の切り換えを行うかを判断し、制御定数切換手段9
cへ判断結果を伝達する。制御定数切換手段9cでは定
数切換判定手段11cからの判断に従い、保持している
データから制御定数と制御入力信号要素を自動的に選択
して、制御定数を制御系10へ、制御入力信号要素切換
指令を入力信号切換手段4bへ送る。
【0125】図21は、図20に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。制御装置
3のローカル処理手段12の入力信号切換手段4bは、
可変容量直列コンデンサを通過する電力量Pfを検出す
るPf検出部4b1と、系統Bに位置する発電機G1の
角速度ωを検出する発電機角速度ω検出部4b2と、電
力量Pfと発電機角速度ωのどちらを入力信号に使用す
るかを選択する入力信号選択部4b3と、選択された入
力信号要素に従い、検出した電力量Pfまたは発電機角
速度ωを制御系10の入力信号端子と接続する信号接続
部4b4とから構成される。制御系10は入力信号基準
値部10aと伝達関数部10bとから構成される。
【0126】制御定数切換手段9cは、定数切換判定手
段11cで出力された系統状態の識別データを受け取る
識別データ受取部9c1と、選択された制御パターンの
制御定数(入力信号識別データSin、制御ゲインK、
制御定数T1〜T8、r1〜r3)を格納する選択定数
格納部9c2とから構成される。また、定数切換判定手
段11cは、発電機G1の角速度ωを検出するω検出部
11c1と、発電機G1の角速度ωの動揺振幅の大きさ
から制御定数の切換を判断する系統状態識別部11c2
とから構成される。
【0127】制御定数算出手段8aは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8a1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8a2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8a3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機有効電力PGを用いて電力系統の安定度計算
を行い、幾つかの想定条件に応じた制御定数を算出する
定数算出部8a4と、各想定条件毎に算出した制御定数
(想定条件識別データ、制御入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を保持する定数保持部8a5
とから構成される。
【0128】電力系統の想定条件を表4の様に設定して
いるとき、実際の電力系統が想定条件2の状態に変化し
たときの可変容量直列コンデンサの制御装置の動作を説
明する。ただし、初めの制御系の定数(入力信号要素、
定数)は想定条件1の制御定数を用いている。なお、制
御系の伝達関数部10bを図4に示す。
【0129】
【表5】
【0130】オペレータは、定数算出対象の電力系統構
成(現状の電力系統構成)を表す識別データを定数算出
部8a4へ与える。定数算出部8a4ではオペレータか
ら与えられた電力系統構成と電力系統から検出した任意
の母線有効電力P、任意の母線電圧V、任意の発電機の
有効電力PGを用いて想定条件別に安定度計算を繰り返
し、想定条件別の電力系統の安定化に効果的な可変容量
直列コンデンサの制御系定数を決定し、順次、定数保持
部8a5に保持していく。保持するデータは表5のとお
りである。
【0131】
【表6】
【0132】ここで、制御定数の算出と保持は、実際の
電力系統の状態が想定条件2の状態になる以前に行われ
ている作業である。系統状態識別部11c2では、ω検
出部11c1より検出した発電機G1の角速度ωが動揺
している場合の振幅の大きさから制御定数の変更判断を
行う作業を、制御定数を算出させる周期よりも短い周期
で行っている。系統状態識別部11c2は、電力系統の
状態が想定条件2の状態と一致すると想定条件2のとき
の制御定数に切り換える判断として想定条件2を表す識
別データを識別データ受取部9c1に伝達する。
【0133】識別データは識別データ受取部9c1から
定数保持部8a5へ伝達され、定数保持部8a5は想定
条件2に対する制御定数(入力信号識別データSin、
入力信号基準値Sref、制御ゲインK、T1〜T8、
r1〜r3)を選択定数格納部9c2へ格納する。格納
されたデータのうちSref(=1.0)は制御系の入
力信号基準値部10aへ入力され、K、T1〜T8、r
1〜r3は制御系の伝達関数部10bに入力されて制御
系の定数として設定される。また、入力信号識別データ
(=2)は入力信号選択部4b3へ伝達され、信号接続
部4b4により制御系10の入力信号端子に発電機G1
の角速度ωが接続される。これにより、想定条件2相当
に変化した電力系統に対する安定化を効果的に行うこと
ができる。
【0134】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0135】次に、本発明の第10の実施の形態を説明
する。図22は本発明の第10の実施の形態に係わる電
力系統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合
の構成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、
電力系統安定化機器2の設置点以外の場所15aに設置
される制御定数算出手段8bと、電力系統安定化機器2
の設置点16aに設置される入力信号切換手段4b、制
御系10、制御定数切換手段9e、定数切換判定手段1
1dと、さらに定数テーブル送信手段13とから構成さ
れる。
【0136】電力系統安定化機器2の設置点16aに設
置される入力信号切換手段4bは選択された制御入力要
素に制御系10の入力信号を切り換えるものである。制
御定数切換手段9eは制御定数と制御入力信号要素を自
動で選択するものである。定数切換判定手段11dは電
力系統内の遮断器の投入/開放情報から電力系統の構成
を把握して制御定数と制御入力信号要素を切り換えるた
めの判断を行うものである。また、電力系統安定化機器
2の設置点以外の場所15aに設置される制御定数算出
手段8bは、電力系統の構成の変化に対する複数の制御
定数を算出するものである。そして、定数テーブル送信
手段13は電力系統安定化機器2の設置点以外の場所1
5aで算出した複数の制御定数をまとめて電力系統安定
化機器2の設置点へ送信する送信手段である。
【0137】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15aに設置される制御定数算出手段8bで保持された
複数の制御定数と、それに対応した制御入力信号要素識
別データと、想定電力系統毎の遮断器情報は、定数テー
ブル送信手段13へ渡される。定数テーブル送信手段1
3は制御定数算出手段8bで保持された複数の制御定数
とそれに対応した制御入力信号要素識別データと想定電
力系統毎の遮断器情報を、電力系統安定化機器2の設置
点以外の場所15aから電力系統安定化機器2の設置点
16aへ送信する。
【0138】電力系統安定化機器2の設置点16aの定
数切換判定手段11dは、電力系統から遮断器の投入/
開放情報を検出して電力系統の構成を把握し、制御定数
と制御入力信号要素の切換を行うかを判断して制御定数
切換手段9eへ判断結果を伝達する。制御定数切換手段
9eでは定数切換判定手段11dからの判断に従い、保
持しているデータから制御定数と制御入力信号要素を自
動的に選択して、制御定数を制御系10へ、制御入力信
号要素切換指令を入力信号切換手段4bへ送る。
【0139】図23は、図22に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。
【0140】電力系統安定化機器2の設置点16aにお
ける入力信号切換手段4bは、可変容量直列コンデンサ
を通過する電力量Pfを検出するPf検出部4b1と、
系統Bに位置する発電機G1の角速度ωを検出する発電
機角速度ω検出部4b2と、電力量Pfと発電機角速度
ωのどちらを入力信号に使用するかを選択する入力信号
選択部4b3と、選択された入力信号要素に従い、検出
した電力量Pfまたは発電機角速度ωを制御系10の入
力信号端子と接続する信号接続部4b4とから構成され
る。制御系10は入力信号基準値部10aと伝達関数部
10bとから構成される。
【0141】また、制御定数切換手段9eは、定数切換
判定手段11dで選択された、電力系統構成を識別する
ためのデータを受け取る構成データ受取部9e1と、定
数テーブル送信手段13から受け取った全想定電力系統
構成に対する制御定数を保持する定数保持部9e2と、
選択された制御パターンの制御定数(入力信号識別デー
タSin、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制
御定数T1〜T8、r1〜r3)を格納する選択定数格
納部9e3とから構成される。定数切換判定手段11d
は、遮断器の投入/開放情報を受け取り、1または0で
表現する遮断器情報受取部11d1と、遮断器情報から
電力系統構成を識別する系統構成識別部11d2とから
構成される。
【0142】定数テーブル送信手段13は、制御定数算
出手段8bで保持された全想定条件の制御定数と遮断器
情報を受け取る保持データ受取部13aと、受け取った
全想定条件の保持データを同時に制御定数切換手段9e
へ送信する定数テーブル送信部13bとから構成され
る。
【0143】制御定数算出手段8bは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8b1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8b2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8b3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機有効電力PGを用いて電力系統の安定度計算
を行い、幾つかの想定条件に応じた制御定数を算出する
定数算出部8b4と、各想定条件毎に算出した制御定数
(想定条件識別データ、制御入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を保持する定数保持部8b5
とから構成される。
【0144】いま、電力系統の構成が図3に示す電力系
統1aから電力系統1bへ変わる場合の可変容量直列コ
ンデンサの制御装置の動作を説明する。なお、制御10
系の伝達関数部10bを図4に示す。定数算出部8b4
ではP検出部8b1、V検出部8b2、PG検出部8b
3から検出した母線有効電力P、母線電圧V、発電機有
効電力PGを用いて想定電力系統構成別(電力系統1
a、電力系統1b、電力系統1c)に安定度計算を繰り
返し、想定電力系統構成における電力系統の安定化に効
果的な可変容量値列コンデンサの制御系定数(制御入力
信号識別データSin、制御ゲインK、制御定数T1〜
T8、r1〜r3)を決定し、順次、定数保持部8b5
に保持していく。同時に想定故障毎の遮断器情報も定数
保持部8b5に保持していく。保持するデータは表6の
とおりである。
【0145】
【表7】
【0146】定数保持部8b5で保持した全想定条件の
制御定数と遮断器情報は保持データ受取部13aへ渡さ
れ、テーブル送信部13bにより受け取った全想定条件
の保持データを同時に定数保持部9e2へ信号ケーブル
で送信する。ここで、定数算出と保持および定数の送信
は、実際の電力系統構成構成の状態が電力系統1bの状
態になる以前に行われている作業である。遮断器情報受
取都11d1では一定時間間隔で基幹系統に接続する遮
断器の投入/開放情報を中央給電司令所から受け取る。
【0147】電力系統構成が電力系統1aから電力系統
1bに変わると、系統構成識別部11d2は中央給電司
令所から受け取った遮断器情報と定数保持部9e2の想
定電力系統毎の遮断器状態の比較により電力系統構成の
変化を把握し、電力系統1bの構成を表す系統構成識別
データを機成データ受取部9e1へ伝達する。構成デー
タ受取部9e1に伝達された系統構成識別データは定数
保持部9e2へ伝達され、定数保持部9e2は電力系統
1bに対する制御定数データ(入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を選択定数格納部9e3へ格
納する。
【0148】格納されたデータのうち、入力信号基準値
Sref(=1.0)は制御系の入力信号基準値部10
aに入力される。制御ゲインK、制御定数T1〜T8、
r1〜r3は制御系の伝達関数部10bに入力されて制
御系の定数として設定される。また、入力信号識別デー
タ(=2)は入力信号選択部4b3へ伝達され、信号接
続部4b4により制御系の入力信号端子に発電機G1の
角速度ωが接続される。これにより、電力系統1aから
電力系統1bに変化した電力系統に対して電力動揺の抑
制を効果的に行うことができる。
【0149】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0150】次に、本発明の第11の実施の形態を説明
する。図24は本発明の第11の実施の形態に係わる電
力系統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合
の構成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、
電力系統安定化機器2の設置点以外の場所15aに設置
される制御定数算出手段8aと、電力系統安定化機器2
の設置点16aに設置される入力信号切換手段4b、制
御系10、制御定数切換手段9f、定数切換判定手段1
1eと、さらに定数テーブル送信手段13とから構成さ
れる。
【0151】電力系統安定化機器2の設置点16aに設
置される入力信号切換手段4bは選択された制御入力要
素に制御系10の入力信号を切り換えるものである。制
御定数切換手段9fは、制御定数と制御入力信号要素を
自動で選択するものである。定数切換判定手段11eは
電力系統安定化機器2の設置母線または電力系統内の任
意の母線の電気的諸量(母線有効電力、母線無効電力、
母線皮相電力、母線電圧、母線周波数のいずれか1
つ)、あるいは電力系統安定化機器2の設置送電線また
は電力系統内の任意の送電線の電気的諸量(送電線有効
電力、送電線無効電力、送電線皮相電力、送電線電流の
いずれか1つ)から制御定数と制御入力信号要素を切り
換えるための判断をするものである。また、電力系統安
定化機器2の設置点以外の場所に設置される制御定数算
出手段8aは、電力系統の構成の変化および故障の発生
点と故障の種類に対する複数の制御定数を算出するもの
である。そして、定数テーブル送信手段13は電力系統
安定化機器2の設置点以外の場所15aで算出した複数
の制御定数をまとめて電力系統安定化機器2の設置点へ
送信する送信手段である。
【0152】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15aに設置される制御定数算出手段8aで保持された
複数の制御定数と、それに対応した制御入力信号要素識
別データと、想定電力系統毎の遮断器情報は、定数テー
ブル送信手段13へ渡される。定数テーブル送信手段1
3は制御定数算出手段8aで保持された複数の制御定数
とそれに対応した制御入力信号要素識別データと想定電
力系統毎の遮断器情報を、電力系統安定化機器2の設置
点以外の場所15aから電力系統安定化機器2の設置点
16aへ送信する。
【0153】電力系統安定化機器2の設置点16aに設
置される入力信号切換手段4bは、電力系統1から電力
動揺の抑制に効果のある電気的または機械的諸量(例え
ば、送電線有効電力など)を複数種検出し入力する。定
数切換判定手段11eは電力系統安定化機器設置点の母
線または電力系統内の任意の母線の電気的諸量(母線有
効電力、母線無効電力、母線皮相電力、母線電圧、母線
周波数のいずれか1つ)、あるいは電力系統安定化機器
の設置送電線または電力系統内の任意の送電線の電気的
諸量(送電線有効電力、送電線無効電力、送電線皮相電
力、送電線電流のいずれか1つ)を検出して、それらの
状態から制御定数と制御入力信号要素の切り換えを行う
かを判断し、制御定数切換手段9fへ判断結果を伝達す
る。
【0154】制御定数切換手段9fでは定数切換判定手
段11eからの判断に従い、保持しているデータから制
御定数と制御入力信号要素を自動的に選択して、制御定
数を制御系10へ、制御入力信号要素切換指令を入力信
号切換手段4bへ送る。
【0155】図25は、図24に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。
【0156】電力系統安定化機器2の設置点16aにお
ける入力信号切換手段4bは、可変容量直列コンデンサ
を通過する電力量Pfを検出するPf検出部4b1と、
系統Bに位置する発電機G1の角速度ωを検出する発電
機角速度ω検出部4b2と、電力量Pfと発電機角速度
ωのどちらを入力信号に使用するかを選択する入力信号
選択部4b3と、選択された入力信号要素に従い、検出
した電力量Pfまたは発電機角速度ωを制御系10の入
力信号端子と接続する信号接続部4b4とから構成され
る。制御系10は入力信号基準値部10aと伝達関数部
10bとから構成される。
【0157】制御定数切換手段9fは、定数切換判定手
段11eで出力された系統状態の識別データを受け取る
識別データ受取部9f1、定数テーブル送信手段13か
ら受け取った全想定電力系統構成に対する制御定数を保
持する定数保持部9f2、選択された制御パターンの制
御定数(入力信号識別データSin、制御ゲインK、制
御定数T1〜T8、r1〜r3)を格納する選択定数格
納部9f3から構成される。
【0158】定数切換判定手段11eは、可変容量直列
コンデンサを通過する電力量Pfを検出するPf検出部
11e1、可変容量直列コンデンサを通過する電力量P
fの動揺振幅の大きさから制御定数の切換を判断する系
統状態識別部11e2から構成される。
【0159】定数テーブル送信手段13は、制御定数算
出手段8aで保持された全想定条件の制御定数と遮断器
情報を受け取る保持データ受取部13aと、受け取った
全想定条件の保持データを同時に制御定数切換手段9e
へ送信する定数テーブル送信部13bとから構成され
る。
【0160】制御定数算出手段8aは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8a1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8a2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8a3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機有効電力PGを用いて電力系統の安定度計算
を行い、幾つかの想定条件に応じた制御定数を算出する
定数算出部8a4と、各想定条件毎に算出した制御定数
(想定条件識別データ、制御入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を保持する定数保持部8a5
とから構成される。
【0161】いま、電力系統の想定条件を表7の様に設
定しているとき、実際の電力系統が想定条件2の状態に
変化したときの可変容量直列コンデンサの制御装置の動
作を説明する。ただし、初めの制御系の定数(入力信号
要素、定数)は想定条件1の制御定数を用いている。な
お、制御系の伝達関数部10bを図4に示す。
【0162】
【表8】
【0163】オペレータは、定数算出対象の電力系統構
成(現状の電力系統構成)を表す識別データを定数算出
部8a4へ与える。定数算出部8a4ではオペレータか
ら与えられた電力系統構成と電力系統から検出した任意
の母線有効電力P、任意の母線電圧V、任意の発電機の
有効電力PGを用いて想定条件別に安定度計算を繰り返
し、想定条件別の電力系統の安定化に効果的な可変容量
直列コンデンサの制御系定数を決定し、順次、定数保持
部8a5に保持していく。保持するデータは表8のとお
りである。
【0164】
【表9】
【0165】定数保持部8a5で保持した全想定条件の
制御定数は保持データ受取部13aへ渡され、テーブル
送信部13bにより受け取った全想定条件の保持データ
を同時に定数保持部9f2へ信号ケーブルで送信する。
ここで、制御定数の算出と保持および定数の送信は、実
際の電力系統の状態が想定条件2の状態になる以前に行
われている作業である。系統状態識別部11e2では、
Pf検出部11e1より検出した電力系統の可変容量直
列コンデンサを通過する電力量P fが動揺している場
合の振幅の大きさから制御定数の変更判断を行う作業
を、制御定数を算出させる周期よりも短い周期で行って
いる。系統状態識別部 11e2 は、電力系統の状態が
想定条件2の状態と一致すると想定条件2のときの制御
定数に切り換える判断として想定条件2を表す識別デー
タを識別データ受取部9f1に伝達する。
【0166】識別データは識別データ受取部9f1から
定数保持部9f2へ伝達され、定数保持部9f2は想定
条件2に対する制御定数(入力信号識別データSin、
入力信号基準値Sref、制御ゲインK、T1〜T8、
r1〜r3)を選択定数格納部9f3へ格納する。格納
されたデータのうちSref(=1.0)は制御系の入
力信号基準値部10aへ入力され、K、T1〜T8、r
1〜r3は制御系10の伝達関数部10bに入力されて
制御系の定数として設定される。また、入力信号識別デ
ータ(=2)は入力信号選択部4b3へ伝達され、信号
接続部4b4により制御系の入力信号端子に発電機G1
の角速度ωが接続される。これにより、想定条件1相当
から想定条件2相当に変化した電力系統に対して電力動
揺の抑制を効果的に行うことができる。
【0167】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0168】次に、本発明の第12の実施の形態を説明
する。図26は本発明の第12の実施の形態に係わる電
力系統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合
の構成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、
電力系統安定化機器2の設置点以外の場所15aに設置
される制御定数算出手段8aと、電力系統安定化機器2
の設置点16aに設置される入力信号切換手段4b、制
御系10、制御定数切換手段9g、定数切換判定手段1
1fと、さらに定数テーブル送信手段13とから構成さ
れる。
【0169】電力系統安定化機器2の設置点16aに設
置される入力信号切換手段4bは選択された制御入力要
素に制御系10の入力信号を切り換えるものである。制
御定数切換手段9gは制御定数と制御入力信号要素を自
動で選択するものである。定数切換判定手段11fは電
力系統内発電機の電気的または機械的諸量(発電機有効
電力、発電機無効電力、発電機端子電圧、発電機電流、
発電機角速度偏差、発電機内部位相角のいずれか1つ)
から制御定数と制御入力信号要素を切り換えるための判
断をするものである。電力系統安定化機器2の設置点以
外の場所15aに設置される制御定数算出手段8aは、
電力系統の構成の変化および故障の発生点と故障の種類
に対する複数の制御定数を算出するものである。そし
て、定数テーブル送信手段13は電力系統安定化機器2
の設置点以外の場所15aで算出した複数の制御定数を
まとめて電力系統安定化機器2の設置点へ送信する送信
手段である。
【0170】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15aに設置される制御定数算出手段8aで保持された
複数の制御定数と、それに対応した制御入力信号要素識
別データと、想定電力系統毎の遮断器情報は、定数テー
ブル送信手段13へ渡される。定数テーブル送信手段1
3は制御定数算出手段8aで保持された複数の制御定数
とそれに対応した制御入力信号要素識別データと想定電
力系統毎の遮断器情報を、電力系統安定化機器2の設置
点以外の場所15aから電力系統安定化機器2の設置点
16aへ送信する。
【0171】電力系統安定化機器2の設置点16aに設
置される入力信号切換手段4bは、電力系統1から電力
動揺の抑制に効果のある電気的または機械的諸量(例え
ば、送電線有効電力など)を複数種検出し入力する。定
数切換判定手段11fは電力系統内の発電機の電気的ま
たは機械的諸量(発電機有効電力、発電機無効電力、発
電機端子電圧、発電機電流、発電機角速度偏差、発電機
内部位相角のいずれか1つ)を検出して、それらの状態
から制御定数と制御入力信号要素の切り換えを行うかを
判断し、制御定数切換手段9gへ判断結果を伝達する。
制御定数切換手段9gでは定数切換判定手段11fから
の判断に従い、保持しているデータから制御定数と制御
入力信号要素を自動的に選択して、制御定数を制御系1
0へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手段4
bへ送る。
【0172】図27は、図26に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。
【0173】電力系統安定化機器2の設置点16aにお
ける入力信号切換手段4bは、可変容量直列コンデンサ
を通過する電力量Pfを検出するPf検出部4b1と、
系統Bに位置する発電機G1の角速度ωを検出する発電
機角速度ω検出部4b2と、電力量Pfと発電機角速度
ωのどちらを入力信号に使用するかを選択する入力信号
選択部4b3と、選択された入力信号要素に従い、検出
した電力量Pfまたは発電機角速度ωを制御系10の入
力信号端子と接続する信号接続部4b4とから構成され
る。制御系10は入力信号基準値部10aと伝達関数部
10bとから構成される。
【0174】制御定数切換手段9gは、定数切換判定手
段11fで出力された系統状態の識別データを受け取る
識別データ受取部9g1、定数テーブル送信手段13か
ら受け取った全想定電力系続栂成に対する制御定数を保
持する定数保持部9g2、選択された制御パターンの制
御定数(入力信号識別データS in、制御ゲインK、
制御定数T1〜T8、r1〜r3)を格納する選択定数
格納部9g3から構成される。
【0175】定数切換判定手段11fは、発電機G1の
角速度のを検出するω検出部11f1、発電機G1の角
速度ωの動揺振幅の大きさから制御定数の切換を判断す
る系統状態識別部11f2から構成される。
【0176】定数テーブル送信手段13は、制御定数算
出手段8aで保持された全想定条件の制御定数と遮断器
情報を受け取る保持データ受取部13aと、受け取った
全想定条件の保持データを同時に制御定数切換手段9e
へ送信する定数テーブル送信部13bとから構成され
る。
【0177】制御定数算出手段8aは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8a1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8a2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8a3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機有効電力PGを用いて電力系統の安定度計算
を行い、幾つかの想定条件に応じた制御定数を算出する
定数算出部8a4と、各想定条件毎に算出した制御定数
(想定条件識別データ、制御入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を保持する定数保持部8a5
とから構成される。
【0178】いま、電力系統の想定条件を表9の様に設
定しているとき、実際の電力系統が想定条件2の状態に
変化したときの可変容量直列コンデンサの制御装置の動
作を説明する。ただし、初めの制御系の定数(入力信号
要素、定数)は想定条件1の制御定数を用いている。な
お、制御系の伝達関数部10bを図4に示す。
【0179】
【表10】
【0180】オペレータは、定数算出対象の電力系統構
成(現状の電力系統構成)を表す識別データを定数算出
部8a4へ与える。定数算出部8a4ではオペレータか
ら与えられた電力系統構成と電力系統から検出した任意
の母線有効電力P、任意の母線電圧V、任意の発電機の
有効電力PGを用いて想定条件別に安定度計算を繰り返
し、想定条件別の電力系統の安定化に効果的な可変容量
直列コンデンサの制御系定数を決定し、順次、定数保持
部8a5に保持していく。保持するデータは表10のと
おりである。
【0181】
【表11】
【0182】定数保持部8a5で保持した全想定条件の
制御定数は保持データ受取部13aへ渡され、テーブル
送信部13bにより受け取った全想定条件の保持データ
を同時に定数保持部9g2へ信号ケーブルで送信する。
ここで、制御定数の算出と保持および定数の送信は、実
際の電力系統の状態が想定条件2の状態になる以前に行
われている作業である。系統状態識別部11f2では、
ω検出部11f1より検出した発電機G1の角速度ωが
動揺している場合の振幅の大きさから制御定数の変更判
断を行う作業を、制御定数を算出させる周期よりも短い
周期で行っている。
【0183】系統状態識別部11f2は、電力系統の状
態が想定条件2の状態と一致すると想定条件2のときの
制御定数に切り換える判断として想定条件2を表す識別
データを識別データ受取部9g1に伝達する。識別デー
タは識別データ受取部9g1から定数保持部9g2へ伝
達され、定数保持部9g2は想定条件2に対する制御定
数(入力信号識別データSin、入力信号基準値Sre
f、制御ゲインK、T1〜T8、r1〜r3)を選択定
数格納部9g3へ格納する。格納されたデータのうちS
ref(=1.0)は制御系の入力信号基準値部10a
へ入力され、制御ゲインK、T1〜T8、r1〜r3は
制御系10の伝達関数部10bに入力されて制御系の定
数として設定される。また、入力信号識別データ(=
2)は入力信号選択部4b3へ伝達され、信号接続部4
b4により制御系10の入力信号端子に発電機G1の角
速度ωが接続される。これにより、想定条件1相当から
想定条件2相当に変化した電力系統に対して電力動揺の
抑制を効果的に行うことができる。
【0184】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0185】次に、本発明の第13の実施の形態を説明
する。図28は本発明の第13の実施の形態に係わる電
力系統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合
の構成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、
電力系統安定化機器2の設置点以外の場所15bに設置
される制御定数算出手段8b、制御定数切換手段9g、
定数切換判定手段11fと、電力系統安定化機器2の設
置点16bに設置される入力信号切換手段4b、制御系
10と、さらに選択定数送信手段14とから構成され
る。
【0186】電力系統安定化機器2の設置点16bに設
置される入力信号切換手段4bは選択された制御入力要
素に制御系10の入力信号を切り換えるものである。電
力系統安定化機器2の設置点以外の場所15bに設置さ
れる制御定数算出手段8bは電力系統の構成の変化に対
する複数の制御定数を算出するものである。制御定数切
換手段9iは制御定数と制御入力信号要素を自動で選択
するものである。定数切換判定手段11gは電力系統内
の遮断器の投入/開放情報から電力系統の構成を把握し
て制御定数と制御入力信号要素を切り換えるための判断
を行うものである。また、選択定数送信手段14は電力
系統安定化機器2の設置点15b以外の場所で選択され
た制御定数のみを電力系統安定化機器設置点16bへ送
信するものである。
【0187】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15bに設置される制御定数算出手段8bで保持された
複数の制御定数と、それに対応した制御入力信号要素識
別データと、想定電力系統毎の遮断器情報とは、制御定
数切換手段9iへ渡される。定数切換判定手段11gは
電力系統から遮断器の投入/開放情報を検出して電力系
統の構成を把握し、制御定数と制御入力信号要素の切換
を行うかを判断して制御定数切換手段9iへ判断結果を
伝達する。制御定数切換手段9iでは定数切換判定手段
11gからの判断に従い、保持しているデータから制御
定数と制御入力信号要素を自動的に選択し、制御定数と
制御入力信号要素を選択定数送信手段14へ渡す。
【0188】選択定数送信手段14は選択された制御定
数とそれに対応した制御入力信号要素識別データのみを
電力系統安定化機器設置点以外の場所15bから電力系
統安定化機器設置点16bに送信し、制御定数を制御系
10へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手段
4bへ送る。
【0189】図29は、図28に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。
【0190】電力系統安定化機器2の設置点16bにお
ける入力信号切換手段4bは、可変容量直列コンデンサ
を通過する電力量Pfを検出するPf検出部4b1と、
系統Bに位置する発電機G1の角速度ωを検出する発電
機角速度ω検出部4b2と、電力量Pfと発電機角速度
ωのどちらを入力信号に使用するかを選択する入力信号
選択部4b3と、選択された入力信号要素に従い、検出
した電力量Pfまたは発電機角速度ωを制御系10の入
力信号端子と接続する信号接続部4b4とから構成され
る。制御系10は入力信号基準値部10aと伝達関数部
10bとから構成される。
【0191】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15bにおける制御定数切換手段9iは、定数切換判定
手段11gで選択された電力系統構成を識別するデータ
を受け取る構成データ受取部9i1、選択された制御パ
ターンの制御定数(入力信号識別データSin、入力信
号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数T1〜T
8、r1〜r3)を格納する選択定数格納部9i2から
構成される。定数切換判定手段11gは、遮断器の投入
/開放情報を受け取り、1または0で表現する遮断器情
報受取部11g1、遮断器情報から電力系統構成を識別
する系統構成識別部11g2から構成される。
【0192】選択定数送信手段14は、制御定数切換手
段9iから選択された制御定数を受け取る選択定数受取
部14a、受け取った制御定数を制御系10と入力信号
切換手段4bへ送信する選択定数送信部14bから構成
される。
【0193】制御定数算出手段8bは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8b1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8b2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8b3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機有効電力PGを用いて電力系統の安定度計算
を行い、幾つかの想定条件に応じた制御定数を算出する
定数算出部8b4と、各想定条件毎に算出した制御定数
(想定条件識別データ、制御入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を保持する定数保持部8b5
とから構成される。
【0194】いま、電力系統の構成が図3に示す電力系
統1aから電力系統1bへ変わる場合の可変容量直列コ
ンデンサの制御装置の動作を説明する。なお、制御系の
伝達関数部10bを図4に示す。定数算出部8b4では
P検出部8b1、V検出部8b2、PG検出部8b3か
ら検出した母線有効電力P、母線電圧V、発電機有効電
力PGを用いて想定電力系統構成別(電力系統1a、電
力系統1b、電力系統1c)に安定度計算を繰り返し、
想定電力系統構成における電力系統の安定化に効果的な
可変容量直列コンデンサの制御系定数(制御入力信号識
別データSin、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、
r1〜r3)を決定し、順次、定数保持部8b5に保持
していく。同時に想定故障毎の遮断器情報も定数保持部
8b5に保持していく。保持するデータは表11のとお
りである。
【0195】
【表12】
【0196】ここで、定数算出と保持は、実際の電力系
統構成の状態が電力系統1bの状態になる以前に行われ
ている作業である。遮断器情報受取部11g1では一定
時間間隔で基幹系統に接続する遮断器の投入/開放情報
を中央給電司令所から受け取る。電力系統構成が電力系
統1aから電力系統1bに変わると、系統構成識別部1
1g2は中央給電司令所から受け取った遮断器情報と定
数保持部8b5の想定電力系統毎の遮断器状態の比較に
より電力系統構成の変化を把握し、電力系統1bの構成
を表す系統構成識別データを構成データ受取部9i1へ
伝達する。構成データ受取部9i1に伝達された系統構
成識別データは定数保持部8b5へ伝達され、定数保持
部8b5は電力系統1bに対する制御定数データ(入力
信号識別データSin、入力信号基準値Sref、制御
ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r3)を選択定
数格納部9i2へ格納する。格納された制御定数データ
(入力信号識別データSin、入力信号基準値Sre
f、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r3)
は選択定数受取部14aへ伝達される。
【0197】選択定数送信部14bは選択定数受取部1
4aで受け取った制御定数データ(入力信号識別データ
Sin、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御
定数T1〜T8、r1〜r3)のうち、入力信号基準値
Sref(=1.0)は制御系10の入力信号基準値部
10aへ、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜
r3は制御系10の伝達関数部10bへ信号ケーブルで
送信されて制御系10の定数として設定される。また、
入力信号識別データ(=2)は入力信号選択部4b3へ
信号ケーブルで送信され、信号接続部4b4により制御
系10の入力信号端子に発電機G1の角速度ωが接続さ
れる。これにより、電力系統1aから電力系統1bに変
化した電力系統に対して電力動揺の抑制を効果的に行う
ことができる。
【0198】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0199】次に、本発明の第14の実施の形態を説明
する。図30は本発明の第14の実施の形態に係わる電
力系統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合
の構成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、
電力系統安定化機器2の設置点以外の場所15bに設置
される制御定数算出手段8a、制御定数切換手段9j、
定数切換判定手段11hと、電力系統安定化機器2の設
置点16bに設置される入力信号切換手段4b、制御系
10と、さらに選択定数送信手段14とから構成され
る。
【0200】電力系統安定化機器2の設置点16bに設
置される入力信号切換手段4bは選択された制御入力要
素に制御系10の入力信号を切り換えるものである。電
力系統安定化機器2の設置点以外の場所15bに設置さ
れる制御定数算出手段8aは電力系統の構成の変化およ
び故障の発生点と故障の種類に対する複数の制御定数を
算出するものである。制御定数切換手段9jは制御定数
と制御入力信号要素を自動で選択するものである。定数
切換判定手段11hは、電力系統安定化機器の設置母線
または電力系統内の任意の母線の電気的諸量(母線有効
電力、母線無効電力、母線皮相電力、母線電圧、母線周
波数のいずれか1つ)、あるいは電力系統安定化機器の
設置送電線または電力系統内の任意の送電線の電気的諸
量(送電線有効電力、送電線無効電力、送電線皮相電
力、送電線電流のいずれか1つ)から制御定数と制御入
力信号要素を切り換えるための判断をするものである。
また、選択定数送信手段14は電力系統安定化機器2の
設置点15b以外の場所で選択された制御定数のみを電
力系統安定化機器設置点16bへ送信するものである。
【0201】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15bに設置される制御定数算出手段8aで保持された
複数の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素識別
データは、制御定数切換手段9iへ渡される。定数切換
判定手段11hは電力系統安定化機器設置点の母線また
は電力系統内の任意の母線の電気的諸量(母線有効電
力、母線無効電力、母線皮相電力、母線電圧、母線周波
数のいずれか1つ)、あるいは電力系統安定化機器の設
置送電線または電力系統内の任意の送電線の電気的諸量
(送電線有効電力、送電線無効電力、送電線皮相電力、
送電線電流のいずれか1つ)を検出して、それらの状態
から制御定数と制御入力信号要素の切り換えを行うかを
判断し、制御定数切換手段9jへ判断結果を伝達する。
制御定数切換手段9jでは定数切換判定手段11hから
の判断に従い、保持しているデータから制御定数と制御
入力信号要素を自動的に選択し、制御定数と制御入力信
号要素を選択定数送信手段14へ渡す。
【0202】選択定数送信手段14は選択された制御定
数とそれに対応した制御入力信号要素識別データのみを
電力系統安定化機器設置点以外の場所15bから電力系
統安定化機器設置点16bに送信し、制御定数を制御系
10へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手段
4bへ送る。
【0203】図31は、図30に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。
【0204】電力系統安定化機器2の設置点16bにお
ける入力信号切換手段4bは、可変容量直列コンデンサ
を通過する電力量Pfを検出するPf検出部4b1と、
系統Bに位置する発電機G1の角速度ωを検出する発電
機角速度ω検出部4b2と、電力量Pfと発電機角速度
ωのどちらを入力信号に使用するかを選択する入力信号
選択部4b3と、選択された入力信号要素に従い、検出
した電力量Pfまたは発電機角速度ωを制御系10の入
力信号端子と接続する信号接続部4b4とから構成され
る。制御系10は入力信号基準値部10aと伝達関数部
10bとから構成される。
【0205】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15bにおける制御定数切換手段9jは、定数切換判定
手段11hで出力された系統状態の識別データを受け取
る識別データ受取部9j1、選択された制御パターンの
制御定数(入力信号識別データSin、制御ゲインK、
制御定数T1〜T8、r1〜r3)を格納する選択定数
格納部9j2から機成される。
【0206】定数切換判定手段11hは、可変容量直列
コンデンサを通過する電力量Pfを検出するPf検出部
11h1、可変容量直列コンデンサを通過する電力量P
fの動揺振幅の大きさから制御定数の切換を判断する系
統状態識別部11h2から構成される。
【0207】制御定数算出手段8aは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8a1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8a2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8a3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機有効電力PGを用いて電力系統の安定度計算
を行い、幾つかの想定条件に応じた制御定数を算出する
定数算出部8a4と、各想定条件毎に算出した制御定数
(想定条件識別データ、制御入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を保持する定数保持部8b5
とから構成される。
【0208】いま、電力系統の想定条件を表12の様に
設定しているとき、実際の電力系統が想定条件2の状態
に変化したときの可変容量直列コンデンサの制御装置の
動作を説明する。ただし、初めの制御系の定数(入力信
号要素、定数)は想定条件1の制御定数を用いている。
なお、制御系の伝達関数部10bを図4に示す。
【0209】
【表13】
【0210】オペレータは、定数算出対象の電力系統構
成(現状の電力系統構成)を表す識別データを定数算出
部8a4へ与える。定数算出部8a4ではオペレータか
ら与えられた電力系統構成と電力系統から検出した任意
の母線有効電力P、任意の母線電圧V、任意の発電機の
有効電力PGを用いて想定条件別に安定度計算を繰り返
し、想定条件別の電力系統の安定化に効果的な可変容量
直列コンデンサの制御系定数を決定し、順次、定数保持
部8a5に保持していく。保持するデータは表13のと
おりである。
【0211】
【表14】
【0212】ここで、制御定数の算出と保持は、実際の
電力系統の状態が想定条件2の状態になる以前に行われ
ている作業である。系統状態識別部11h2では、Pf
検出部11h1より検出した電力系統の可変容量直列コ
ンデンサを通過する電力量Pfが動揺している場合の振
幅の大きさから制御定数の変更判断を行う作業を、制御
定数を算出させる周期よりも短い周期で行っている。系
統状態識別部11h2は、電力系統の状態が想定条件2
の状態と一致すると想定条件2のときの制御定数に切り
換える判断として想定条件2を表す識別データを識別デ
ータ受取部9j1に伝達する。識別データは識別データ
受取部9j1から定数保持部8a5へ伝達され、定数保
持部8a5は想定条件2に対する制御定数データ(入力
信号識別データSin、入力信号基準値Sref、制御
ゲインK、T1〜T8、r1〜r3)を選択定数格納部
9j2へ格納する。
【0213】格納された制御定数データ(入力信号識別
データSin、入力信号基準値Sref、制御ゲイン
K、T1〜T8、r1〜r3)は選択定数受取部14a
へ伝達される。選択定数送信部14bは選択定数受取部
14aで受け取った制御定数データ(入力信号識別デー
タSin、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、T
1〜T8、r1〜r3)のうち、Sref(=1.0)
は制御系の入力信号基準値部10aへ、制御ゲインK、
制御定数T1〜T8、r1〜r3は制御系の伝達関数部
10bへ信号ケーブルで送信されて制御系の定数として
設定される。また、入力信号識別データ(=2)は入力
信号選択部4b3へ信号ケーブルで送信され、信号接続
部4b4により制御系の入力信号端子に発電機G1の角
速度ωが接続される。これにより、想定条件1相当から
想定条件2相当に変化した電力系統に対して電力動揺の
抑制を効果的に行うことができる。
【0214】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0215】次に、本発明の第15の実施の形態を説明
する。図32は本発明の第15の実施の形態に係わる電
力系統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合
の構成図である。電力系統安定化機器の制御装置3は、
電力系統安定化機器2の設置点以外の場所15bに設置
される制御定数算出手段8a、制御定数切換手段9k、
定数切換判定手段11jと、電力系統安定化機器2の設
置点16bに設置される入力信号切換手段4b、制御系
10と、さらに選択定数送信手段14とから構成され
る。
【0216】電力系統安定化機器2の設置点16bに設
置される入力信号切換手段4bは選択された制御入力要
素に制御系10の入力信号を切り換えるものである。電
力系統安定化機器2の設置点以外の場所15bに設置さ
れる制御定数算出手段8aは電力系統の構成の変化およ
び故障の発生点と故障の種類に対する複数の制御定数を
算出するものである。制御定数切換手段9kは制御定数
と制御入力信号要素を自動で選択するものである。制御
切換判定手段11iは電力系統内発電機の電気的または
機械的諸量(発電機有効電力、発電機無効電力、発電機
端子電圧、発電機電流、発電機角速度偏差、発電機内部
位相角のいずれか1つ)から制御定数と制御入力信号要
素を切り換えるための判断をするものである。また、選
択定数送信手段14は電力系統安定化機器2の設置点1
5b以外の場所で選択された制御定数のみを電力系統安
定化機器設置点16bへ送信するものである。
【0217】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15bに設置される制御定数算出手段8aで保持された
複数の制御定数とそれに対応した制御入力信号要素識別
データは、制御定数切換手段9kへ渡される。定数切換
判定手段11iは電力系統内の発電機の電気的または機
械的諸量(発電機有効電力、発電機無効電力、発電機端
子電圧、発電機電流、発電機角速度偏差、発電機内部位
相角のいずれか1つ)を検出して、それらの状態から制
御定数と制御入力信号要素の切り換えを行うかを判断
し、制御定数切換手段9kへ判断結果を伝達する。制御
定数切換手段9kでは定数切換判定手段11iからの判
断に従い、保持しているデータから制御定数と制御入力
信号要素を自動的に選択し、制御定数と制御入力信号要
素を選択定数送信手段14へ渡す。
【0218】選択定数送信手段14は選択された制御定
数とそれに対応した制御入力信号要素識別データのみを
電力系統安定化機器設置点以外の場所15bから電力系
統安定化機器設置点16bに送信し、制御定数を制御系
10へ、制御入力信号要素切換指令を入力信号切換手段
4bへ送る。
【0219】図33は、図31に示した電力系統安定化
機器2として可変容量直列コンデンサを用いた場合の電
力系統安定化機器の制御装置の構成図である。
【0220】電力系統安定化機器2の設置点16bにお
ける入力信号切換手段4bは、可変容量直列コンデンサ
を通過する電力量Pfを検出するPf検出部4b1と、
系統Bに位置する発電機G1の角速度ωを検出する発電
機角速度ω検出部4b2と、電力量Pfと発電機角速度
ωのどちらを入力信号に使用するかを選択する入力信号
選択部4b3と、選択された入力信号要素に従い、検出
した電力量Pfまたは発電機角速度ωを制御系10の入
力信号端子と接続する信号接続部4b4とから構成され
る。制御系10は入力信号基準値部10aと伝達関数部
10bとから構成される。
【0221】電力系統安定化機器2の設置点以外の場所
15bにおける制御定数切換手段9kは、定数切換判定
手段11iで出力された系統状態の識別データを受け取
る識別データ受取部9k1、選択された制御パターンの
制御定数(入力信号識別データSin、制御ゲインK、
制御定数T1〜T8、r1〜r3)を格納する選択定数
格納部9k2から構成される。
【0222】定数切換判定手段11iは、発電機G1の
角速度のを検出するω検出部11i1、発電機G1の角
速度のの動揺振幅の大きさから制御定数の切換を判断す
る系統状態識別部11i2から構成される。
【0223】制御定数算出手段8aは、電力系統内の任
意の母線有効電力を検出するP検出部8a1と、電力系
統内の任意の母線電圧を検出するV検出部8a2と、電
力系統内の任意の発電機の有効電力PGを検出するPG
検出部8a3と、検出した母線有効電力P,母線電圧
V,発電機有効電力PGを用いて電力系統の安定度計算
を行い、幾つかの想定条件に応じた制御定数を算出する
定数算出部8a4と、各想定条件毎に算出した制御定数
(想定条件識別データ、制御入力信号識別データSi
n、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御定数
T1〜T8、r1〜r3)を保持する定数保持部8b5
とから構成される。
【0224】いま、電力系統の想定条件を表14の様に
設定しているとき、実際の電力系統が想定条件2の状態
に変化したときの可変容量直列コンデンサの制御装置の
動作を説明する。ただし、初めの制御系の定数(入力信
号要素、定数)は想定条件1の制御定数を用いている。
なお、制御系の伝達関数部10bを図4に示す。
【0225】
【表15】
【0226】オペレータは、定数算出対象の電力系統構
成(現状の電力系統構成)を表す識別データを定数算出
部8a4へ与える。定数算出部8a4ではオペレータか
ら与えられた電力系統構成と電力系統から検出した任意
の母線有効電力P、任意の母線電圧V、任意の発電機の
有効電力PGを用いて想定条件別に安定度計算を繰り返
し、想定条件別の電力系統の安定化に効果的な可変容量
直列コンデンサの制御系定数を決定し、順次、定数保持
部8a5に保持していく。保持するデータは表15のと
おりである。
【0227】
【表16】
【0228】ここで、制御定数の算出と保持は、実際の
電力系統の状態が想定条件2の状態になる以前に行われ
ている作業である。系統状態識別部11i2では、ω検
出部11i1より検出した発電機G1の角速度ωが動揺
している場合の振幅の大きさから制御定数の変更判断を
行う作業を、制御定数を算出させる周期よりも短い周期
で行っている。系統状態識別部11i2は、電力系統の
状態が想定条件2の状態と一致すると想定条件2のとき
の制御定数に切り換える判断として想定条件2を表す識
別データを識別データ受取部9k1に伝達する。識別デ
ータは識別データ受取部9k1から定数保持部8a5へ
伝達され、定数保持部8a5は想定条件2に対する制御
定数(入力信号識別データSin、入力信号基準値Sr
ef、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r
3)を選択定数格納部9k2へ格納する。格納された制
御定数データ(入力信号識別データS1n、入力信号基
準値Sref、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r
1〜r3)は選択定数受取部14aへ伝達される。
【0229】選択定数送信部14bは選択定数受取部1
4aで受け取った制御定数データ(入力信号識別データ
Sin、入力信号基準値Sref、制御ゲインK、制御
定数T1〜T8、r1〜r3)のうち、入力信号基準値
Sref(=1.0)は制御系の入力信号基準値部10
aへ、制御ゲインK、制御定数T1〜T8、r1〜r3
は制御系の伝達関数部10bへ信号ケーブルで送信され
て制御系の定数として設定される。
【0230】また、入力信号識別データ(=2)は入力
信号選択部4b3へ信号ケーブルで送信され、信号接続
部4b4により制御系の入力信号端子に発電機G1の角
速度ωが接続される。これにより、想定条件1相当から
想定条件2相当に変化した電力系統に対して電力動揺の
抑制を効果的に行うことができる。
【0231】以上の説明では、電力系統安定化機器2と
して可変容量直列コンデンサを用いたが、無効電力補償
装置、位相調整器、サイリスタ制御制動抵抗器、調相
器、超電導エネルギー貯蓄装置などを用いても良いこと
は言うまでもない。
【0232】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の電力系統安定化機器の制御装置によれば、予想される
全ての系統構成や故障に対して、電力動揺を速やかに抑
制することができる。また、本発明の請求項2の電力系
統安定化機器の制御方法によれば、予想される全ての系
統構成や故障に対して、電力動揺を速やかに抑制するよ
うに電力系統安定化機器を制御することができる。ま
た、本発明の請求項3の電力系統安定化機器制御プログ
ラムを記録した記録媒体によれば、コンピュータに読み
とらせ機能させることにより、電力系統安定化機器の制
御を予想される全ての系統構成や故障に対して電力動揺
を速やかに抑制できる。
【0233】また、本発明の請求項4の電力系統安定化
機器の制御装置によれば、電力系統の遮断器の投入/開
放情報から現在の電力系統の構成を把握し制御系を切り
換えることで、電力系統の構成が変化しても電力系統に
発生した電力動揺を速やかに抑制できる。
【0234】また、本発明の請求項5の電力系統安定化
機器の制御装置によれば、電力系統安定化機器の設置母
線または電力系統内の任意の母線の電気的諸量あるいは
電力系統安定化機器の設置送電線または電力系統内の任
意の送電線の電気的諸量を検出して電力系統に発生した
電力動揺状態を把握し制御系を切り換えることで、予想
される全ての系統構成や故障に対して電力系統に発生し
た電力動揺を速やかに抑制できる。
【0235】また、本発明の請求項6の電力系統安定化
機器の制御装置によれば、電力系統内の発電機の電気的
または機械的諸量を検出して電力系統に発生した電力動
揺状態を把握し制御系を切り換えることで、予想される
全ての系統構成や故障に対して、電力系統に発生した電
力動揺を速やかに抑制できる。
【0236】また、本発明の請求項7の電力系統安定化
機器の制御装置によれば、電力系統の遮断器の投入/開
放情報から現在の電力系統の構成を電力系統安定化機器
の設置点で把握し電力系統安定化機器の設置点で算出し
た制御定数に切り換えることで、電力系統の構成が変化
しても電力系統に発生した電力動揺を速やかに抑制でき
る。
【0237】また、本発明の請求項8の電力系統安定化
機器の制御装置によれば、電力系統安定化機器の設置母
線または電力系統内の任意の母線の電気的諸量あるいは
電力系統安定化機器の設置送電線または電力系統内の任
意の送電線の電気的諸量を検出して電力系統に発生した
電力動揺状態を電力系統安定化機器の設置点で把握し電
力系統安定化機器の設置点で算出した制御定数に切り換
えることで、予想される全ての系統構成や故障に対し
て、電力系統に発生した電力動揺を速やかに抑制でき
る。
【0238】また、本発明の請求項9の電力系統安定化
機器の制御装置によれば、電力系統内の発電機の電気的
または機械的諸量を検出して電力系統に発生した電力動
揺状態を電力系統安定化機器の設置点で把握し電力系統
安定化機器の設置点で算出した制御定数に切り換えるこ
とで、予想される全ての系統構成や故障に対して、電力
系統に発生した電力動揺を速やかに抑制できる。
【0239】また、本発明の請求項10の電力系統安定
化機器の制御装置によれば、電力系統の遮断器の投入/
開放情報から現在の電力系統の構成を電力系統安定化機
器の設置点で把握し、電力系統安定化機器の設置点以外
の場所で算出した制御定数に切り換えることで、電力系
統の構成が変化しても電力系統に発生した電力動揺を速
やかに抑制できる。
【0240】また、本発明の請求項11の電力系統安定
化機器の制御装置によれば、電力系統安定化機器の設置
母線または電力系統内の任意の母線の電気的諸量あるい
は電力系統安定化機器の設置送電線または電力系統内の
任意の送電線の電気的諸量を検出して電力系統に発生し
た電力動揺状態を電力系統安定化機器の設置点で把握
し、電力系統安定化機器の設置点以外の場所で算出した
制御定数に切り換えることで、予想される全ての系統構
成や故障に対して、電力系統に発生した電力動揺を迷や
かに抑制できる。
【0241】また、本発明の請求項12の電力系統安定
化機器の制御装置によれば、電力系統内の発電機の電気
的または機械的諸量を検出して電力系統に発生した電力
動揺状態を電力系統安定化機器の設置点で把握し、電力
系統安定化機器の設置点以外の場所で算出した制御定数
に切り換えることで、予想される全ての系統構成や故障
に対して、電力系統に発生した電力動揺を迷やかに抑制
できる。
【0242】また、本発明の請求項13の電力系統安定
化機器の制御装置によれば、電力系統の遮断器の投入/
開放情報から現在の電力系統の構成を電力系統安定化機
器の設置点以外の場所で把握し、電力系統安定化機器の
設置点以外の場所で算出した制御定数に切り換えること
で、電力系統の構成が変化しても電力系統に発生した電
力動揺を迷やかに抑制できる。
【0243】また、本発明の請求項14の電力系統安定
化機器の制御装置によれば、電力系統安定化機器の設直
母線または電力系統内の任意の母線の電気的諸量あるい
は電力系統安定化機器の設置送電線または電力系統内の
任意の送電線の電気的諸量を検出して電力系統に発生し
た電力動揺状態を電力系統安定化機器の設置点以外の場
所で把握し、電力系統安定化機器の設置点以外の場所で
算出した制御定数に切り換えることで、予想される全て
の系統構成、故障に対して、電力系統に発生した電力動
揺を速やかに抑制できる。
【0244】また、本発明の請求項15の電力系統安定
化機器の制御装置によれば、電力系統内の発電機の電気
的または機械的諸量を検出して電力系統に発生した電力
動揺状態を電力系統安定化機器の設置点以外の場所で把
握し、電力系統安定化機器の設置点以外の場所で算出し
た制御定数に切り換えることで、予想される全ての系統
構成や故障に対して、電力系統に発生した電力動揺を速
やかに抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる電力系統安
定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構成
図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わる電力系統安
定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における電力系統の
構成態様の説明図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係わる電力系統安
定化機器の制御装置の制御手段における伝達関数部の詳
細ブロック構成図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係わる電力系統安
定化機器の制御方法における演算処理内容を示すフロー
チャート。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わる電力系統安
定化機器の制御方法として、可変容量直列コンデンサを
制御する場合の演算処理内容を示すフローチャート。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係わる電力系統安
定化機器制御プログラムを記録した記録媒体を処理する
場合の説明図。
【図8】図7に示した記録媒体として磁気テープディス
クを用いた場合の説明図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係わる電力系統安
定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構成
図。
【図10】図9に示した電力系統安定化機器として可変
容量直列コンデンサを用いた場合の電力系統安定化機器
の制御装置の構成図。
【図11】図10に示した電力系統安定化機器の制御装
置における制御系の一例を示すブロック構成図。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構成
図。
【図13】本発明の第5の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図14】本発明の第6の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構成
図。
【図15】本発明の第6の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図16】本発明の第7の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構成
図。
【図17】本発明の第7の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図18】本発明の第8の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構成
図。
【図19】本発明の第8の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図20】本発明の第9の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構成
図。
【図21】本発明の第9の実施の形態に係わる電力系統
安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図22】本発明の第10の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図。
【図23】本発明の第10の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図24】本発明の第11の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図。
【図25】本発明の第11の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図26】本発明の第12の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図。
【図27】本発明の第12の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図28】本発明の第13の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図。
【図29】本発明の第13の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図30】本発明の第14の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図。
【図31】本発明の第14の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図32】本発明の第15の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置を電力系統に適用した場合の構
成図。
【図33】本発明の第15の実施の形態に係わる電力系
統安定化機器の制御装置の詳細ブロック構成図。
【図34】従来の電力系統安定化機器の制御装置の構成
図。
【符号の説明】
1 電力系統 2 電力系統安定化機器 3 制御装置 4 入力信号検出手段 4a 入力信号切換手段 5、10 制御系 6b 制御系切換手段 7a 制御切換判定手段 8 制御定数算出手段 9 定数切換判定手段 11 定数切換判定手段 12 ローカル処理手段 13 定数テーブル送信手段 14 選択定数送信手段 31 制御手段 32 制御切換手段

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の送電線または母線に接続され
    る電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統の
    構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障種
    類毎に対して電力系統を安定化するための制御量を前記
    電力系統安定化機器に出力する制御手段と、時々刻々変
    化する電力系統内の遮断器投入/開放情報または電気的
    ・機械的諸量を用いて電力系統構成の変化または電力系
    統内に発生した故障状態を把握し前記電力系統安定化機
    器の制御を切り換える制御切換手段とを備えたことを特
    徴とする電力系統安定化機器の制御装置。
  2. 【請求項2】 電力系統の送電線または母線に接続され
    る電力系統安定化機器の制御方法において、電力系統の
    構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障種
    類毎に対して制御定数を算出し、時々刻々変化する電力
    系統内の遮断器投入/開放情報または電気的・機械的諸
    量を入力し、入力した遮断器投入/開放情報または電気
    的・機械的諸量に基づいて電力系統の構成の変化または
    電力系統内に発生した故障状態を把握し、電力系統の構
    成の変化または故障状態が発生しているか否かを判定
    し、電力系統の構成の変化または故障状態が発生してい
    るときは適切な制御定数に切り換えて電力系統を安定化
    するための制御量を算出するようにしたことを特徴とす
    る電力系統安定化機器の制御方法。
  3. 【請求項3】 電力系統の構成毎または電力系統に発生
    する故障の発生点や故障種類毎に対して制御定数を算出
    する処理、時々刻々変化する電力系統内の遮断器投入/
    開放情報または電気的・機械的諸量を入力する処理、入
    力した遮断器投入/開放情報または電気的・機械的諸量
    に基づいて電力系統の構成の変化または電力系統内に発
    生した故障状態を把握する処理、電力系統の構成の変化
    または故障状態が発生しているか否かを判定する処理、
    電力系統の構成の変化または故障状態が発生していると
    きは適切な制御定数に切り換えて電力系統を安定化する
    ための制御量を算出する処理、をコンピュータに実行さ
    せるための電力系統安定化機器制御プログラムを記録し
    た記録媒体。
  4. 【請求項4】 電力系統の送電線または母線に接続され
    る電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統の
    構成毎に設けられ電力系統を安定化するための複数の制
    御系と、複数の制御系の制御入力要素に全て同一または
    それぞれが異なる入力信号を選択するための力信号切換
    手段と、電力系統内の遮断器の投入/開放情報から電力
    系統の構成を把握し前記制御系を切り換えるための判断
    をする制御切換判定手段と、電力系統の構成の変化に応
    じて前記制御系を自動で切り換える制御系切換手段とを
    備えたことを特徴とする電力系統安定化機器の制御装
    置。
  5. 【請求項5】 電力系統の送電線または母線に接続され
    る電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統の
    構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障種
    類毎それぞれに対して電力系統を安定化するための複数
    の制御系と、複数の制御系の制御入力要素に全て同一ま
    たはそれぞれが異なる入力信号を選択するための入力信
    号切換手段と、前記電力系統安定化機器の設置母線また
    は電力系統内の任意の母線の電気的諸量あるいは前記電
    力系統安定化機器の設置送電線または電力系統内の任意
    の送電線の電気的諸量から制御系を切り換えるための判
    断をする制御切換判定手段と、電力系統の構成の変化ま
    たは電力系統に発生する故障の発生点や故障種類に応じ
    て制御系を自動で切り換える制御系切換手段とを備えた
    ことを特徴とする電力系統安定化機器の制御装置。
  6. 【請求項6】 電力系統の送電線または母線に接続され
    る電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統の
    構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障種
    類毎それぞれに対して電力系統を安定化するための複数
    の制御系と、複数の制御系の制御入力要素に全て同一ま
    たはそれぞれが異なる入力信号を選択するための入力信
    号切換手段と、電力系統内発電機の電気的または機械的
    諸量から制御系を切り換えるための判断をする制御系切
    換判定手段と、電力系統の構成の変化または電力系統に
    発生する故障の発生点や故障種類に応じて、制御系を自
    動で切り換える制御系切換手段とを備えたことを特徴と
    する電力系統安定化機器の制御装置。
  7. 【請求項7】 電力系統の送電線または母線に接続され
    る電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統の
    構成毎に対して電力系統を安定化できる複数の制御定数
    の算出およびそれらを保持する制御定数算出手段と、1
    種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量を入力信
    号として扱える制御系と、複数の制御系の制御入力要素
    に全て同一またはそれぞれが異なる入力信号を選択する
    ための入力信号切換手段と、電力系統内の遮断器の投入
    /開放情報から電力系統の構成を把握し制御定数と制御
    入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切換判
    定手段と、電力系統の構成の変化に応じて制御定数と制
    御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段とか
    らなるローカル処理手段を有し、このローカル処理手段
    により全ての処理を電力系統安定化機器設置点で行うよ
    うにしたことを特徴とする電力系統安定化機器の制御装
    置。
  8. 【請求項8】 電力系統の送電線または母線に接続され
    る電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統の
    構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障種
    類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数の制
    御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手段
    と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量を
    入力信号として扱える制御系と、前記電力系統安定化機
    器の設置母線または電力系統内の任意の母線の電気的諸
    量あるいは前記電力系統安定化機器の設置送電線または
    電力系統内の任意の送電線の電気的諸量から制御定数と
    制御入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切
    換判定手段と、電力系統の構成の変化または電力系統に
    発生する故障の発生点や故障種類に応じて制御定数と制
    御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段とか
    らなるローカル処理手段を有し、このローカル処理手段
    により全ての処理を電力系統安定化機器設置点で行うよ
    うにしたことを特徴とする電力系統安定化機器の制御装
    置。
  9. 【請求項9】 電力系統の送電線または母線に接続され
    る電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統の
    構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障純
    数毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数の制
    御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手段
    と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量を
    入力信号として扱える制御系と、電力系統内発電機の電
    気的または機械的諸量から制御定数と制御入力信号要素
    を切り換えるための判断をする定数切換判定手段と、電
    力系統の構成の変化または電力系統に発生する故障の発
    生点や故障種類に応じて制御定数と制御入力信号を自動
    で選択する制御定数切換手段と、からなるローカル処理
    手段を有し、このローカル処理手段により全ての処理を
    電力系統安定化機器設置点で行うようにしたことを特徴
    とする電力系統安定化機器の制御装置。
  10. 【請求項10】 電力系統の送電線または母線に接続さ
    れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
    の構成毎に対して、電力系統を安定化できる複数の制御
    定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手段
    と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量を
    入力信号として扱える制御系と、電力系統内の遮断器の
    投入/開放情報から電力系統の構成を把握し制御定数と
    制御入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切
    換判定手段と、電力系統の構成の変化に応じて制御定数
    と制御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段
    と、電力系統安定化機器設置点以外の場所で算出した複
    数の制御定数をまとめて電力系統安定化機器設置点へ送
    信する定数テーブル送信手段とを備えたことを特徴とす
    る電力系統安定化機器の制御装置。
  11. 【請求項11】 電力系統の送電線または母線に接続さ
    れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
    の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
    種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数の
    制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手
    段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量
    を入力信号として扱える制御系と、前記電力系統安定化
    機器の設置母線または電力系統内の任意の母線の電気的
    諸量あるいは前記電力系統安定化機器の設置送電線また
    は電力系統内の任意の送電線の電気的諸量から制御定数
    と制御入力信号要素を切り換えるための判断をする定数
    切換判定手段と、電力系統の構成の変化または電力系統
    に発生する故障の発生点や故障種類に応じて制御定数と
    制御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段
    と、電力系統安定化機器設置点以外の場所で算出した複
    数の制御定数をまとめて電力系統安定化機器設置点へ送
    信する定数テーブル送信手段とを備えたことを特徴とす
    る電力系統安定化機器の制御装置。
  12. 【請求項12】 電力系統の送電線または母線に接続さ
    れる、電力系統安定化機器の制御装置において、電力系
    統の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故
    障種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数
    の制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出
    手段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸
    量を入力信号として扱える制御系と、電力系統内発電機
    の電気的または機械的諸量から制御定数と制御入力信号
    要素を切り換えるための判断をする定数切換判定手段
    と、電力系統の構成の変化または電力系統に発生する故
    障の発生点や故障種類に応じて、制御定数と制御入力信
    号要素を自動で選択する制御定数切換手段と、電力系統
    安定化機器設置点以外の場所で算出した複数の制御定数
    をまとめて電力系統安定化機器設置点へ送信する定数テ
    ーブル送信手段とを備えたことを特徴とする電力系統安
    定化機器の制御装置。
  13. 【請求項13】 電力系統の送電線または母線に接続さ
    れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
    の構成毎に対して電力系統を安定化できる複数の制御定
    数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手段と、
    1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量を入力
    信号として扱える制御系と、電力系統内の遮断器の投入
    /開放情報から電力系統の構成を把握し制御定数と制御
    入力信号要素を切り換えるための判断をする定数切換判
    定手段と、電力系統の構成の変化に応じて制御定数と制
    御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段と、
    電力系統安定化機器設置点以外の場所で複数の制御定数
    を算出しその中から選択された制御定数と制御入力信号
    要素を電力系統安定化機器設置点にある制御系および入
    力信号切換手段へ送信する選択定数送信手段とを備えた
    ことを特徴とする電力系統安定化機器の制御装置。
  14. 【請求項14】 電力系統の送電線または母線に接続さ
    れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
    の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
    種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数の
    制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手
    段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量
    を入力信号として扱える制御系と、前記電力系統安定化
    機器の設置母線または電力系統内の任意の母線の電気的
    諸量あるいは前記電力系統安定化機器の設置送電線また
    は電力系統内の任意の送電線の電気的諸量から制御定数
    と制御入力信号要素を切り換えるための判断をする定数
    切換判定手段と、電力系統の構成の変化または電力系統
    に発生する故障の発生点や故障種類に応じて制御定数と
    制御入力信号要素を自動で選択する制御定数切換手段
    と、電力系統安定化機器設置点以外の場所で複数の制御
    定数を算出しその中から選択された制御定数と制御入力
    信号要素を電力系統安定化機器設置点にある制御系およ
    び入力信号切換手段へ送信する選択定数送信手段とを備
    えたことを特徴とする電力系統安定化機器の制御装置。
  15. 【請求項15】 電力系統の送電線または母線に接続さ
    れる電力系統安定化機器の制御装置において、電力系統
    の構成毎または電力系統に発生する故障の発生点や故障
    種類毎それぞれに対して電力系統を安定化できる複数の
    制御定数の算出およびそれらを保持する制御定数算出手
    段と、1種類以上の電力系統の電気的または機械的諸量
    を入力信号として扱える制御系と、電力系統内発電機の
    電気的または機械的諸量から制御定数と制御入力信号要
    素を切り換えるための判断をする定数切換判定手段と、
    電力系統の構成の変化または電力系統に発生する故障の
    発生点や故障種類に応じて制御定数と制御入力信号竣素
    を自動で選択する制御定数切換手段と、電力系統安定化
    機器設置点以外の場所で複数の制御定数を算出しその中
    から選択された制御定数と制御入力信号要素を電力系統
    安定化機器設置点にある制御系および入力信号切換手段
    へ送信する選択定数送信手段とを備えたことを特徴とす
    る電力系統安定化機器の制御装置。
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