JPH11205817A - 広視野画像作成・表示システム - Google Patents

広視野画像作成・表示システム

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JPH11205817A
JPH11205817A JP10004958A JP495898A JPH11205817A JP H11205817 A JPH11205817 A JP H11205817A JP 10004958 A JP10004958 A JP 10004958A JP 495898 A JP495898 A JP 495898A JP H11205817 A JPH11205817 A JP H11205817A
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Japan
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images
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Application number
JP10004958A
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English (en)
Inventor
Masaki Emoto
正喜 江本
Shojiro Osada
昌次郎 長田
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Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各撮像装置で得られた広視野画像を伝送する
際、伝送効率の低下を防止しながら、観察者に画像の切
出しを行なわせて、観察者の希望する視線の画像を見
せ、双方向伝送と同等な効果を得る。 【解決手段】 複数の撮像装置2によって各被写体を撮
影して複数の広視野画像を生成しながら、複数画像多重
装置3によって前記各広視野画像を所定の合成方法、例
えば複数の広視野画像を横方向、縦方向に密に並べるな
どの合成方法で複数の広視野画像を多重化して1枚の合
成画像を生成し、これを複数画像分配装置4に伝送し
て、各広視野画像に分解させ、各広視野画像を各表示装
置5にそれぞれ供給するとともに、各表示装置5によっ
て前記広視野画像の画像全体または一部を切り出し、各
観察者の希望する視線の画像を見せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数枚の画像を多
重化して伝送する画像作成・表示システムに係わり、特
に魚眼レンズのような短焦点レンズを使用して得られた
複数枚の広視野画像を1枚の画像に多重化し、これを直
接伝送したり、記憶して間接的に渡したりする広視野画
像作成・表示システムに関する。
【0002】[発明の概要]本発明は、魚眼レンズなど
のような短焦点レンズを用いて撮影された複数の広視野
画像を伝送する広視野画像作成・表示システムにおい
て、撮影された複数の画像を、これらの画像と同じ解像
度またはこれらの画像よりも高い解像度を持つ1枚の画
像に再構築して、複数枚の画像を多重化することによ
り、1枚の画像を伝送するだけで、広視野画像の特徴を
活かした、双方向伝送と同等な効果を得るようにしたも
のである。
【0003】
【従来の技術】テレビジョンカメラ装置によって撮影さ
れた画像を伝送して、受信装置などで再生する場合、通
常、1台のテレビジョンカメラ装置で得られた画像を1
系統の伝送装置を使用して、受信装置に導き、画像を再
生させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
画像伝送システムでは、1系統の伝送装置を使用して、
複数の画像を伝送する場合、例えば立体画像を得るのに
必要な視差を持つ左右2枚の画像などを伝送する場合に
は、タイムコード機能や編集機などを使用して、左右画
像の同期をとりながら、右眼用の画像と、左眼用の画像
とを順次、伝送しなければならなず、その分だけ編集に
手間がかかってしまうとともに、システム自体が複雑な
ものになってしまうという問題があった。
【0005】また、近年、観察者側からの要望に応じた
画像を送信することも検討されているが、従来の画像作
成・表示システムでは、原則として、1系統の伝送装置
で1つの画像しか伝送することができないことから、観
察者が複数、存在するとき、各観察者の希望する撮影方
向の画像、または立体画像を表示するのに必要な視差を
持つ2枚の画像、全方向の画像などを伝送することがで
きないという問題があった。
【0006】そこで、このような問題を解決する方法と
して、魚眼レンズなどの短焦点レンズを装着した撮像装
置で被写体を撮影し、これによって得られた画像を受信
装置側に伝送することにより、観察者側で見たい方向の
画像を切り出させることが検討されているが、このよう
な魚眼レンズを使用して被写体を撮影した場合、円形の
画像になってしまい、これを1系統の伝送装置を使用し
て受信装置などに伝送すると、画像中に未使用領域が発
生し、伝送効率が低下してしまうという問題があった。
【0007】本発明は上記の事情に鑑み、請求項1で
は、魚眼レンズによって得られた画像を伝送する際、未
使用領域が発生しないようにして、伝送効率が低下しな
いようにすることができるとともに、観察者に画像の切
出しを行なわせて、観察者の希望する視線の画像を見せ
ることができ、これによって双方向伝送と同等な効果を
得ることができる広視野画像作成・表示システムを提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、請求項1では、複数の撮影装置によって
得られた各広視野画像をそれぞれ重ならないように多重
化して1枚の合成画像を作成する複数画像多重装置と、
この複数画像多重装置で作成された合成画像を入力し、
この合成画像に多重化されている複数の広視野画像を抽
出し、各広視野画像から指定された部分または全体を切
り出して表示装置上に表示させる複数画像分配装置とを
備えたことを特徴としている。
【0009】請求項2では、複数の視点から被写体を撮
影して、視差を持つ複数の広視野画像を生成する複数の
撮影装置と、各撮影装置によって得られた視差を持つ各
広視野画像をそれぞれ重ならないように多重化して1枚
の合成画像を作成する複数画像多重装置と、この複数画
像多重装置で作成された合成画像を入力し、この合成画
像に多重化されている複数の広視野画像を抽出し、各広
視野画像から指定された部分または全体を切り出して指
定された視点からの画像を表示装置上に表示させる複数
画像分配装置とを備えたことを特徴としている。
【0010】請求項3では、撮影点の前方を撮影して、
前方広視野画像を生成する前方撮像装置と、前記撮影点
の後方を撮影して、後方広視野画像を生成する後方撮像
装置と、この後方撮影装置によって得られた後方広視野
画像、および前記前方撮影装置によって得られた前方広
視野画像をそれぞれ重ならないように多重化して1枚の
合成画像を作成する複数画像多重装置と、この複数画像
多重装置で作成された合成画像を入力し、この合成画像
に含まれている前方広視野画像、および後方広視野画像
を抽出し、これら前方広視野画像、および後方広視野画
像から指定された部分を切り出して指定された視線方向
の画像を表示装置上に表示させる複数画像分配装置とを
備えたことを特徴としている。
【0011】請求項4では、各撮影点の前方を撮影し
て、前方広視野画像を生成する複数の前方撮像装置と、
前記各撮影点の後方を撮影して、後方広視野画像を生成
する複数の後方撮像装置と、各後方撮影装置によって得
られた複数の後方広視野画像、および前記各前方撮影装
置によって得られた複数の前方広視野画像に基づき、複
数の視差を持つ複数の立体角4πステラジアンの画像を
作成し、各立体角4πステラジアンの画像を多重化して
1枚の合成画像を作成し、これを伝送する複数画像多重
装置と、この複数画像多重装置から伝送された合成画像
に含まれている各視差毎の前方広視野画像、後方広視野
画像を抽出した後、これら各前方広視野画像、各後方広
視野画像から、指定された部分を切り出し、表示装置上
に、指定された視線方向の画像を表示させる複数画像分
配装置とを備えたことを特徴としている。
【0012】請求項5では、複数のHDTV用撮影装置
によって得られた各HDTV用広視野画像の水平位相を
調整して各HDTV用広視野画像を重ならないように多
重して1枚の合成画像を作成する複数画像多重装置と、
この複数画像多重装置で作成された合成画像を入力し、
この合成画像に含まれている複数のHDTV用広視野画
像を抽出し、各HDTV用広視野画像から指定された部
分または全体を切り出して表示装置上に表示させる複数
画像分配装置とを備えたことを特徴としている。複数の
撮影装置によって得られた各広視野画像を表示装置側に
伝送して、表示装置上に表示させる広視野画像作成・表
示システムにおいて、各撮影装置によって得られた各広
視野画像をシフトして、各広視野画像が重ならないよう
にしながら、多重化して1枚の合成画像を作成し、これ
を無線信号形式または有線信号形式で伝送する複数画像
多重装置と、この複数画像多重装置から伝送された合成
画像に多重化されている複数の広視野画像を抽出した
後、各広視野画像から、指定された部分、または全体を
切り出し、表示装置上に表示させる複数画像分配装置と
を備えたことを特徴としている。
【0013】上記の構成により、請求項1では、複数画
像多重装置によって、各撮影装置で得られた各広視野画
像をシフトして、各広視野画像が重ならないようにしな
がら、多重化して1枚の合成画像を作成し、これを無線
信号形式または有線信号形式で伝送等する一方、複数画
像分配装置では、前記複数画像多重装置から供給された
合成画像に多重化されている複数の広視野画像を抽出し
た後、各広視野画像から、指定された部分、または全体
を切り出し、表示装置上に表示させる。これにより、魚
眼レンズによって得られた画像を伝送する際、未使用領
域が発生しないようにして、伝送効率が低下しないよう
にするとともに、観察者に画像の切出しを行なわせて、
観察者の希望する視線の画像を見せ、これによって双方
向伝送と同等な効果を得る。
【0014】請求項2では、複数の撮影装置によって、
複数の視点から被写体を撮影して、視差を持つ複数の広
視野画像を生成しながら、複数画像多重装置によって、
前記各撮影装置で得られた視差を持つ各広視野画像をシ
フトして、各広視野画像が重ならないようにしながら、
多重化して1枚の合成画像を作成し、これを無線信号形
式または有線信号形式で伝送等する一方、複数画像分配
装置では、前記複数画像多重装置から供給された合成画
像に多重化されている複数の広視野画像を抽出した後、
各広視野画像から、指定された部分、または全体を切り
出し、表示装置上に、指定された視点からの画像を表示
させる。これにより、タイムコード機能や編集機などを
使用することなく、1系統の伝送装置のみで、複数の視
差を持つ画像を伝送して、観察者側に立体画像を見せ
る。
【0015】また、請求項3では、前方撮像装置によっ
て、撮影点の前方を撮影して、前方広視野画像を生成す
るとともに、後方撮像装置によって、前記撮影点の後方
を撮影して、後方広視野画像を生成しながら、複数画像
多重装置によって、前記後方撮影装置で得られた後方広
視野画像、前記前方撮影装置で得られた前方広視野画像
をシフトして、これら前方広視野画像、後方広視野画像
が重ならないようにしながら、多重化して1枚の合成画
像を作成し、これを無線信号形式または有線信号形式で
伝送等する一方、複数画像分配装置では、前記複数画像
多重装置から供給された合成画像に含まれている前方広
視野画像、後方広視野画像を抽出した後、これら前方広
視野画像、後方広視野画像から、指定された部分を切り
出し、表示装置上に、指定された視線方向の画像を表示
させる。これにより、タイムコード機能や編集機などを
使用することなく、1系統の伝送装置のみで、最大立体
角4πステラジアンの画像を伝送して、観察者側に全方
向を見回すような画像を見せる。
【0016】また、請求項4では、複数の前方撮像装置
によって、各撮影点の前方を撮影して、前方広視野画像
を生成しながら、複数の後方撮像装置によって、前記各
撮影点の後方を撮影して、後方広視野画像を生成すると
ともに、複数画像多重装置によって、各後方撮影装置で
得られた複数の後方広視野画像、前記各前方撮影装置で
得られた複数の前方広視野画像に基づき、複数の視差を
持つ複数の立体角4πステラジアンの画像を作成した
後、各立体角4πステラジアンの画像を多重化して1枚
の合成画像を作成し、これを無線信号形式または有線信
号形式で伝送等する一方、複数画像分配装置では、前記
複数画像多重装置から供給された合成画像に含まれてい
る各視差毎の前方広視野画像、後方広視野画像を抽出し
た後、これら各前方広視野画像、各後方広視野画像か
ら、指定された部分を切り出し、表示装置上に、指定さ
れた視線方向の画像を表示させる。これにより、タイム
コード機能や編集機などを使用することなく、1系統の
伝送装置のみで、視差を持つ最大立体角4πステラジア
ンの画像を伝送して、観察者側に複数の視点から全方向
を見回すような立体画像を見せる。
【0017】また、請求項5では、複数画像多重装置に
よって、各HDTV用撮影装置で得られた各HDTV用
広視野画像の水平位相を調整して各HDTV用広視野画
像が重ならないようにしながら、多重化して1枚の合成
画像を作成し、これを無線信号形式または有線信号形式
で伝送等する一方、複数画像分配装置では、前記複数画
像多重装置から供給された合成画像に含まれている複数
のHDTV用広視野画像を抽出した後、各HDTV用広
視野画像から、指定された部分または全体を切り出し、
表示装置上に表示させる。これにより、タイムコード機
能や編集機などを使用することなく、1系統の伝送装置
のみで、視差を持つ高解像度画像を伝送して、観察者側
に、希望する方向の高解像度立体画像を見せる。
【0018】
【発明の実施の形態】《第1の実施の形態の説明》図1
は本発明による広視野画像作成・表示システムが適用さ
れた画像伝送システムの第1、第2の実施の形態を示す
ブロック図である。
【0019】この図に示す広視野画像伝送システム1A
は、各被写体を撮影する複数の撮像装置2と、各撮像装
置2から出力される各広視野画像を多重化して1枚の合
成画像にする複数画像多重装置3と、この複数画像多重
装置3から出力された合成画像に含まれている複数の広
視野画像を抽出する複数画像分配装置4と、この複数画
像分配装置4によって分配された各広視野画像を画像処
理して、観察者の希望する画像を表示する複数の表示装
置5とを備えており、複数の撮像装置2によって各被写
体を撮影して複数の広視野画像を生成しながら、複数画
像多重装置3によって前記各広視野画像を所定の合成方
法、例えば複数の広視野画像を横方向、縦方向に密に並
べるなどの合成方法で複数の広視野画像を多重化して未
使用領域が少ない1枚の合成画像を生成し、これを複数
画像分配装置4に伝送して、各広視野画像に分解させ、
各広視野画像を各表示装置5にそれぞれ分配するととも
に、各表示装置5によって前記広視野画像の画像全体ま
たは一部を切り出させることにより、各観察者の希望す
る視線の画像を見せ、双方向伝送と同様な使用感を与え
る。
【0020】各撮像装置2は、それぞれ円形のイメージ
サークルを持つ魚眼レンズ6と、この魚眼レンズ6を使
用して被写体を撮影する撮像装置本体7とを備えてい
る。
【0021】複数画像多重装置3は、図2に示すよう
に、各撮像装置2から出力される各広視野画像を取り込
んで、予め設定されているシフト量だけ、水平方向、垂
直方向にシフトして、横方向、縦方向に並べ直す複数の
位相シフト部8と、各位相シフト部8から出力される各
広視野画像を取り込むとともに、ワイプ合成方法によっ
て、各広視野画像と同じ解像度または各広視野画像より
も高い解像度の画像に、前記各広視野画像を多重化し
て、1枚の合成画像を生成するワイプ合成部9と、この
ワイプ合成部9によって得られた合成画像を記憶媒体2
4、例えば着脱自在な光磁気ディスクなどに記憶させ
て、複数画像分配装置4に渡す方法または伝送線11を
介して伝送する方法、無線回線を介して伝送する方法な
どのいずれかを使用して、前記合成画像を複数画像分配
装置4に供給する画像伝送部10とを備えている。
【0022】複数画像分配装置4は、図3に示すよう
に、伝送線11または無線回線を介して複数画像多重装
置3から伝送された合成画像を取り込む処理または複数
画像多重装置3側で合成画像が記憶された記憶媒体(例
えば、光磁気ディスクなど)を読み出す方法などで、合
成画像を取り込む画像入力部12と、この画像入力部1
2から出力される合成画像を取り込んで複数の信号系統
に分配する分配部13と、この分配部13から出力され
る各合成画像を予め設定されている位相量だけ、水平方
向、垂直方向に位相調整して、それぞれ異なる部分の画
像、例えば各広視野画像をそれぞれ切り出す複数の位相
調整/切り出し部14とを備えている。
【0023】各表示装置5は、図4に示すような投射型
の表示装置15または図5に示すような通常の表示装置
16などによって構成されている。
【0024】この場合、図4に示す表示装置15は、複
数画像分配装置4から供給された広視野画像をそのまま
の座標系で光画像に変換する画像投射器17と、この画
像投射器17の出射面側に設けられ、画像投射器17か
ら出射される光画像を出射面側に導くリレーレンズ系1
8と、このリレーレンズ系18の出射面側に配置され、
リレーレンズ系18から出射される光画像を投射する魚
眼レンズ19と、この魚眼レンズ19によって投射され
た光像が結像されるドームスクリーン20とを備えてい
る。
【0025】また、図5に示す表示装置16は、ジョイ
スティックなどを有し、観察者によって前記ジョイステ
ィックが操作されて、観察したい部分などが設定されて
いるとき、カメラのパニング、ティルト、ズームに相当
する制御信号を生成する制御器21と、複数画像分配装
置4から供給された広視野画像を取り込んで記憶し、制
御器21から出力される制御信号に応じて、その一部を
切り出し、アドレス変換などの手法または出力の信号形
態に応じたテクスチャーマッピングなどの手法によって
魚眼レンズ系の座標を、一般レンズ系の座標に座標を変
換する座標変換器22と、ブラウン管、LCD表示器な
どを使用した通常の表示器23とを備えている。
【0026】次にこの実施の形態の作用を説明する。
【0027】各撮像装置2では、魚眼レンズ6によって
撮像方向にある被写体が撮影され、これによって得られ
た複数の広視野画像が撮像装置本体7から複数画像多重
装置3に供給される。
【0028】複数画像多重装置3では、各撮像装置2か
ら出力される各広視野画像を入力し、入力された複数の
広視野画像は、ワイプ合成を行なうための前処理として
位相シフト部8によって水平、垂直の各位相がシフトさ
れた後に、ワイプ合成部9で合成される。このようにし
て、複数の広視野画像が横方向、および縦方向に密に並
べられ、各広視野画像と同じ解像度または各広視野画像
よりも高い解像度の画像に多重化して、1枚の合成画像
が生成される。生成された合成画像は画像伝送部10か
ら伝送線11を介して伝送する方法や、無線回線を使用
する方法、あるいは記憶媒体24を介在する方法により
複数画像分配装置4に供給される。
【0029】複数画像分配装置4は、伝送線11(また
は無線回線、記憶媒体24)を介して複数画像多重装置
3から伝送された合成画像を取り込んで複数の信号系統
に分配した後、予め設定されている位相量だけ、水平方
向、垂直方向に位相調整して、それぞれ異なる広視野画
像を取り出し、各広視野画像を各表示装置5にそれぞれ
供給する。
【0030】各表示装置5は、複数画像分配装置4から
供給された広視野画像を取り込んで、観察者の希望する
画像、例えば撮像装置2の魚眼レンズ6を通して見える
被写体の全画像またはこの全画像から希望する部分の画
像を切り出した画像を表示する。この場合、複数画像分
配装置4から供給される広視野画像として、例えば1つ
の撮像装置2によって得られた広視野画像を、ドームス
クリーン20の中心点からドームスクリーン20の内側
にそのままの座標で投影し、撮像装置2の魚眼レンズ6
で撮影された画像をそのままの形式で観察者に見せる。
また、複数画像分配装置4から供給される広視野画像と
して、例えば1つの撮像装置によって得られた広視野画
像のうち、観察者によって指定された部分(広視野画像
の全体またはその一部)を切り出した後、一般レンズ系
の座標に座標変換し、表示器23の表示画面上に表示
し、観察者に希望する視線方向の被写体画像を見せる。
【0031】このように、この第1の実施の形態では、
複数の撮像装置2によって各被写体を撮影して複数の広
視野画像を生成しながら、複数画像多重装置3によって
前記各広視野画像を所定の合成方法、例えば複数の広視
野画像を横方向、縦方向に密に並べるなどの合成方法で
複数の広視野画像を多重化して1枚の合成画像を生成
し、これを複数画像分配装置4に伝送して、各広視野画
像に分解させ、広視野画像を各表示装置5にそれぞれ供
給するとともに、各表示装置5によって前記広視野画像
の画像全体または一部を切り出し、各観察者の希望する
視線の画像を見せるようにしているので、各撮像装置2
の魚眼レンズ6によって得られた広視野画像を伝送する
際、未使用領域が発生しないようにして、伝送効率が低
下しないようにすることができるとともに、観察者に画
像の切出しを行なわせて、観察者の希望する視線の画像
を見せることができ、これによって双方向伝送と同等な
効果を得ることができる。
【0032】この際、制御器21から出力される制御信
号に応じて、座標変換装置22の画像切出し位置を切り
替えることにより、カメラのパニング、ティルト、ズー
ムを仮想的に実現して、回りを見回すような画像を見せ
ることができる。また、複数画像分配装置4を調整し
て、1つの表示装置5に対し、複数の広視野画像を供給
し、観察者の指定した視線に応じて、各広視野画像のい
ずれかを選択させ、その全体またはその一部を見せるこ
とにより、視線方向が異なる画像を観察させることがで
きる。
【0033】また、この第1の実施の形態では、図4に
示す表示装置15を使用したとき、ドームスクリーン2
0の内面に、撮像装置2の魚眼レンズ6を通して見える
被写体の全画像を投影して、これを観察者に見せるよう
にしているが、魚眼レンズ19に代えて、正射影に近い
レンズを使用し、透過型ドームスクリーン20の外面に
光像を投影し、リアプロジェクション形式で観察者に画
像を見せるようにしても良い。
【0034】《第2の実施の形態の説明》次に、本発明
による広視野画像作成・表示システムの第2の実施の形
態を説明する。なお、基本的なシステム構成は、図1と
同様であるため、図1に基づいて説明する。
【0035】第2の実施の形態における広視野画像伝送
システムが第1の実施の形態における広視野画像伝送シ
ステム1Aと異なる点は、各撮像装置2によって水平方
向、垂直方向に異なる視線で、1つの被写体を撮影して
複数の視差を持つ広視野画像を作成するとともに、複数
画像多重装置3によって前記各広視野画像を1つの合成
画像に多重化して、伝送線11(または、無線回線や、
記憶媒体24など)を介し、複数画像分配装置4に伝送
し、各表示装置5に複数の視線を持つ複数の広視野画像
のいずれか1つ以上の全体像または部分像を表示するよ
うにしたことである。
【0036】これにより、1つの表示装置5または複数
の表示装置5に、水平方向または垂直方向に視差を持つ
各広視野画像の2つ以上を表示して、観察者に、被写体
の立体画像、多眼立体画像などを見せることができる。
【0037】このように、この第2の実施の形態では、
各撮像装置2によって水平方向、垂直方向に異なる視線
で、1つの被写体を撮影させて複数の視差を持つ広視野
画像を作成させ、各広視野画像を1つの合成画像に多重
化させて、各表示装置5に水平方向または垂直方向に視
差を持つ各広視野画像の2つ以上を表示させ、観察者
に、被写体の立体画像、多眼立体画像などを見せるよう
にしているので、タイムコード機能や編集機などを使用
することなく、1系統の伝送装置のみで、複数の視差を
持つ画像を伝送して、観察者側に希望する視線方向の立
体画像、多眼立体画像などを見せることができる。
【0038】《第3の実施の形態の説明》図6は本発明
による広視野画像伝送システムの第3、第4の実施の形
態を示すブロック図である。なお、この図において、図
1の各部と同じ部分には、同じ符号が付してある。
【0039】この図に示す広視野画像伝送システム1B
が図1に示す広視野画像伝送システム1Aと異なる点
は、複数の撮影点を設け、各撮影点毎に、前方を撮影す
る前方撮像装置25と、後方を撮影する後方撮像装置2
6とを配置し、これら前方撮像装置25で得られた前方
広視野画像と、後方撮像装置26で得られた後方広視野
画像とを複数画像多重装置3によって各撮影点毎に、対
にして1つの合成画像に多重化させるとともに、伝送線
11(または、無線回線、記憶媒体24など)を介し、
複数画像分配装置4に伝送させ、各表示装置5に各撮影
点毎の前方広視野画像と、後方広視野画像とによって構
成される4πステラジアンの画像のうち、全方位から希
望する視線方向を選択させ、回りを見回すような画像を
見せるようにしたことである。
【0040】この際、魚眼レンズ6のような短焦点レン
ズを装着した各前方撮像装置25と、魚眼レンズ6のよ
うな短焦点レンズを装着した各後方撮像装置26とが有
限な大きさを持ち、これらを一点で重ね合わせることが
できないことから、各魚眼レンズ6の画角を180度以
下にすると、前方撮像装置25で得られた前方広視野画
像と、後方撮像装置26で得られた後方広視野画像とが
不連続になってしまう。このため、各前方撮像装置25
に装着されている各魚眼レンズ6の画角と、各後方撮像
装置26に装着されている魚眼レンズ6の画角とを18
0度以上にして、各撮影点毎に得られる前方広視野画像
の周辺端と、後方広視野画像の周辺端とが少し重なるよ
うにして、不連続点ができないようにする。
【0041】そして、複数画像分配装置4によって、合
成画像から各撮影点毎の画像を切り出す際、各撮影点毎
の前方広視野画像、後方広視野画像の切り出し領域を適
応的に変化させて、前方広視野画像と後方広視野画像と
の接合部分で不連続点ができないように補完しながら、
各撮影点毎の前方広視野画像と、後方広視野画像とによ
って構成される複数の4πステラジアンの画像の対のう
ち、希望する視点と視線方向を選択させて、回りを見回
すような画像を見せる。
【0042】このように、この第3の実施の形態では、
各撮影点毎に前方撮像装置25と、後方撮像装置26と
を配置し、これら前方撮像装置25によって得られた前
方広視野画像と、後方撮像装置26によって得られた後
方広視野画像とを1つの合成画像に多重化して、複数画
像分配装置4に伝送するとともに、この複数画像分配装
置4で各撮影点毎に前方広視野画像と、後方広視野画像
とを切り出して、各表示装置5にそれぞれ供給し、これ
らの各表示装置5に各撮影点毎の前方広視野画像と、後
方広視野画像とによって構成される4πステラジアンの
全方位の画像から希望する視線方向の画像を選択させ
て、回りを見回すような画像を見せるようにしているの
で、タイムコード機能や編集機などを使用することな
く、1系統の伝送装置のみで、最大立体角4πステラジ
アンの画像を伝送して、観察者側に全方向を見回すよう
な画像を見せることができる。
【0043】《第4の実施の形態の説明》次に、本発明
による広視野画像伝送システムの第4の実施の形態を説
明する。なお、基本的なシステム構成は、図6と同様で
あるため、図6に基づいて説明する。
【0044】第4の実施の形態における広視野画像伝送
システムが第3の実施の形態における広視野画像伝送シ
ステム1Bと異なる点は、視差を持つように各撮影点を
配置して、各撮影毎に、前方を撮影する前方撮像装置2
5と、後方を撮影する後方撮像装置26とを配置し、こ
れら前方撮像装置25で得られた前方広視野画像と、後
方撮像装置26で得られた後方広視野画像とを複数画像
多重装置3によって各撮影点毎に、対にして1つの合成
画像に多重化させるとともに、伝送線11(または、無
線回線、記憶媒体24など)を介し、複数画像分配装置
4に伝送させ、各表示装置5に各撮影点毎の前方広視野
画像と、後方広視野画像とによって構成される視差を持
つ4πステラジアンの画像のうち、全方位から希望する
視線方向の画像を選択させて、回りを見回すような立体
画像を見せるようにしたことである。
【0045】また、1つの撮像装置で最大立体角4πス
テラジアンの画像を撮像、または、コンピュータグラフ
ィックスによって生成し、前方撮像装置と後方撮像装置
の対の代わりとしてもよい。
【0046】この際、魚眼レンズ6のような短焦点レン
ズを装着した各前方撮像装置25と、魚眼レンズ6のよ
うな短焦点レンズを装着した各後方撮像装置26とが有
限な大きさを持ち、これらを一点で重ね合わせることが
できないことから、各魚眼レンズ6の画角を180度以
下にすると、前方撮像装置25で得られた前方広視野画
像と、後方撮像装置26で得られた後方広視野画像とが
不連続になってしまう。このため、これら各前方撮像装
置25に装着されている各魚眼レンズ6の画角と、各後
方撮像装置26に装着されている魚眼レンズ6の画角と
を180度以上にして、各撮影点毎に得られる前方広視
野画像の周辺端と、後方広視野画像の周辺端とが少し重
なるようにして、不連続点ができないようにする。
【0047】そして、複数画像分配装置4によって合成
画像から各撮影点毎の画像を切り出す際、各撮影点毎の
前方広視野画像、後方広視野画像の切り出し領域を適応
的に変化させて、前方広視野画像と後方広視野画像との
接合部分で不連続点ができないように、補完しながら、
各撮影点毎の前方広視野画像と、後方広視野画像とによ
って構成される視差を持つ4πステラジアンの画像のう
ち、全方位から希望する撮影点、視線方向の画像を選択
させ、回りを見回すような立体画像を見せる。
【0048】但し、視線を選ぶ手順によっては、左右像
の逆転機構が必要となることから、このような状態にな
ったとき、視差がゼロとなる画像、例えば正中線から横
方向に90度の画像で左右画像の逆転を行なう。
【0049】このように、この第4の実施の形態では、
視差を持つように各撮影点を配置して、各視点毎に、前
方撮像装置25と、後方撮像装置26とを配置し、前方
撮像装置25によって得られた前方広視野画像と、後方
撮像装置26によって得られた後方広視野画像とを1つ
の合成画像に多重化して、複数画像分配装置4に伝送す
るとともに、この複数画像分配装置4で各撮影点毎に前
方広視野画像と、後方広視野画像とを切り出して、各表
示装置5にそれぞれ供給し、各表示装置に各撮影点毎の
前方広視野画像と、後方広視野画像とによって構成され
る視差を持つ4πステラジアンの画像のうち、全方位か
ら希望する撮影点、視線方向の画像を選択させて、回り
を見回すような画像を見せるようにしているので、タイ
ムコード機能や編集機などを使用することなく、1系統
の伝送装置のみで、視差を持つ最大立体角4πステラジ
アンの画像を伝送して、観察者側に複数の視点から全方
向を見回すような立体画像を見せることができる。
【0050】また、この第4の実施の形態では、各前方
撮像装置25、各後方撮像装置26によって各撮影点毎
に、前方広視野画像と、後方広視野画像とを作成して、
これを各表示装置5側に伝送するようにしているが、各
前方撮像装置25、各後方撮像装置26の調整、あるい
は各表示装置5の画像切出しなどが難しい場合には、コ
ンピュータグラフィックスなどによって魚眼レンズで撮
影したものと等価な、視差を持つ複数の立体角4πステ
ラジアンの画像を作成し、各画像を並べて1枚の画像を
再構成し、これを複数画像分配装置4に伝送して、各画
像に対応する領域を同時に切り出させ、上述した再生方
法で希望した視線方向の立体画像や魚眼レンズ系の画像
を見せるようにしても良い。
【0051】このようにしても、視差を持つ複数の立体
角4πステラジアンの画像から希望する視線方向の画像
を選択させて、観察者に、多眼立体視で回りを見回すよ
うな立体画像を見せることができる。
【0052】《第5の実施の形態の説明》図7は本発明
による広視野画像伝送システムの第5の実施の形態を示
すブロック図である。この図に示す広視野画像伝送シス
テム30は、魚眼レンズ31などの短焦点レンズを使用
して右眼用の視点から被写体を撮影する右目用HDTV
(Hi-Definition TeleVision)撮像装置32と、魚眼レ
ンズ33などの短焦点レンズを使用して左眼用の視点か
ら被写体を撮影する左目用HDTV撮像装置34と、右
眼用HDTV撮像装置32から出力される円形のイメー
ジサークルを持つ右眼用広視野HDTV画像の水平位相
と左眼用HDTV撮像装置34から出力される円形のイ
メージサークルを持つ左眼用広視野HDTV画像の水平
位相とを調整して、これらを互いに逆方向にずらし、重
なる部分が無い状態で、これら右眼用広視野HDTV画
像と左眼用広視野HDTV画像とを1枚の合成画像に再
構成して多重化する複数画像多重装置35と、伝送線3
6を介して、複数画像多重装置35から出力される合成
画像を取込み、右眼用広視野HDTV画像と左眼用広視
野HDTV画像とを抽出する複数画像分配装置37と、
ジョイスティックなどを有し、観察者によって前記ジョ
イスティックが操作されて、観察したい部分などが設定
されているとき、カメラのパニング、ティルト、ズーム
に相当する制御信号を生成する制御装置38とを備えて
いる。
【0053】さらに、この広視野画像伝送システム30
は、複数画像分配装置37から供給された右眼用広視野
HDTV画像と左眼用広視野HDTV画像とを記憶し、
制御装置38から出力される制御信号に応じて、アドレ
ス変換などの手法または出力の信号形態に応じたテクス
チャーマッピングなどの手法によって、記憶している右
眼用広視野HDTV画像と左眼用広視野HDTV画像に
対し、希望する方向、ズーム比などに応じた画面の切出
し処理などを行なうとともに、魚眼レンズ系の座標か
ら、一般レンズ系の座標に座標を変換する座標変換装置
39と、HDTV用ブラウン管、プラズマディスプレイ
などの表示器、この表示器の表示面上に設けられ、この
表示面に表示されている画像に偏光をかける偏光板など
を有し、座標変換装置39から出力される右眼用HDT
V画像に応じた右眼用の偏光画面を表示する右眼用表示
装置40と、HDTV用ブラウン管、プラズマディスプ
レイなどの表示器、この表示器の表示面上に設けられ、
この表示面に表示されている画像に偏光をかける偏光板
などを有し、座標変換装置39から出力される左眼用H
DTV画像に応じた左眼用の偏光画面を表示する左眼用
表示装置41とを備えている。
【0054】そして、右眼用HDTV撮像装置32と、
左眼用HDTV撮像装置34とによって被写体を撮影し
て右眼用広視野HDTV画像と、左眼用広視野HDTV
画像とを生成しながら、複数画像多重装置35によって
右眼用広視野HDTV画像と、左眼用広視野HDTV画
像とを1枚のHDTV画像に多重化して、伝送線36を
介して、複数画像分配装置37に伝送し、右眼用表示装
置40に右眼用HDTV画像を表示させるとともに、左
眼用表示装置41に左眼用HDTV画像を表示させて、
観察者に高精度な立体画像を見せる。
【0055】次に、図7に示すブロック図を参照しなが
ら、この広視野画像伝送システム30の動作について詳
細に説明する。
【0056】まず、右眼用HDTV撮像装置32と、左
眼用HDTV撮像装置34とによって被写体を撮影して
右眼用広視野HDTV画像と、左眼用広視野HDTV画
像とを生成しながら、複数画像多重装置35によって右
眼用広視野HDTV画像のH位相と、左眼用広視野HD
TV画像の水平位相とを調整して、これらを互いに逆方
向にずらし、重なる部分が無いようにして、これら右眼
用広視野HDTV画像と左眼用広視野HDTV画像とを
再構成して1枚の合成画像を生成し、これを複数画像分
配装置37に伝送して、前記合成画像から右眼用広視野
HDTV画像と、左眼用広視野HDTV画像とを抽出さ
せる。
【0057】この際、右眼用HDTV撮像装置32と、
左目用HDTV撮像装置34とによって得られた右眼用
広視野HDTV画像と、左眼用広視野HDTV画像の直
径がHDTV画面の半分以下であれば、複数画像多重装
置35によって、これら右眼用広視野HDTV画像の水
平位相と、左眼用広視野HDTV画像の水平位相とが互
いに逆方向となるように、4分の1だけ水平方向にずら
されて、これら右眼用広視野HDTV画像と、左眼用広
視野HDTV画像とが重ならないようにされた状態で、
HDTV画像に再構成されて、1つの合成画像にされた
後、複数画像分配装置37に伝送され、この複数画像分
配装置37の画像分配処理によって、前記合成画像から
右眼用広視野HDTV画像と、左眼用広視野HDTV画
像とが抽出される。
【0058】次いで、制御装置38から出力される制御
信号に基づき、座標変換装置39によって前記右眼用広
視野HDTV画像と、左眼用広視野HDTV画像に対
し、アドレス変換などの手法または出力の信号形態に応
じたテクスチャーマッピングなどの手法によって、希望
する方向、ズーム比などに応じた画面の切出し処理など
を行なった後、魚眼レンズ系の座標から一般レンズ系の
座標に座標を変換させて、右眼用表示装置40に右眼用
の偏光画面を表示させるとともに、左眼用表示装置41
に左眼用の偏光画面を表示させて、偏光眼鏡などを掛け
た観察者に高精度な立体画像を見せる。または、左右の
画像を相当する眼に見せることができるようなレンチキ
ュラーレンズのような同様な機構で観察者に立体画像を
見せる。
【0059】このように、この第5の実施の形態では、
右眼用HDTV撮像装置32と、左眼用HDTV撮像装
置34とによって被写体を撮影して右眼用広視野HDT
V画像と、左眼用広視野HDTV画像とを生成しなが
ら、複数画像多重装置35によって前記右眼用広視野H
DTV画像と、左眼用広視野HDTV画像とを1枚のH
DTV画像に多重化して、複数画像分配装置37に伝送
し、右眼用表示装置40に右眼用HDTV画像を表示さ
せるとともに、左眼用表示装置41に左眼用HDTV画
像を表示させるようにしているので、タイムコード機能
や編集機などを使用することなく、1系統の伝送装置の
みで、視差を持つ高解像度画像を伝送して、観察者側に
高い解像度の立体画像を見せることができる。
【0060】また、この第5の実施の形態では、伝送線
36を使用して、複数画像多重装置35によって生成さ
れた合成画像を複数画像分配装置37に伝送するように
しているが、複数画像多重装置35によって生成された
合成画像を記憶媒体42、例えば着脱自在な光磁気ディ
スク、ビデオテープなどに記憶させて、複数画像分配装
置37に渡すようにしても良い。
【0061】また、この第5の実施の形態では、右眼用
表示装置40、左眼用表示装置41として、HDTV用
ブラウン管、プラズマディスプレイなどの表示器と、こ
の表示器の表示面上に設けられ、この表示面に表示され
ている画像に偏光をかける偏光板とを持つ表示装置を使
用するようにしているが、従来のTVシステム、例えば
NTSC規格の表示装置を使用して、NTSC規格の立
体表示を行なうようにしても良い。
【0062】また、このような表示方法以外の方法、例
えば投射型の表示装置、ヘッドマウントディスプレイ装
置などを使用した表示方法で観察者に投射画像や立体画
像を見せるようにしても良い。
【0063】また、投射型の表示装置を使用し、撮影時
に得られた画像の座標をそのままの状態で表示するとき
には、複数画像分配装置37によって、合成画像から右
眼用広視野HDTV画像、左眼用広視野HDTV画像の
いずれか、例えば左目視野HDTV画像を取り込んで、
そのままの座標系で光画像に変換する画像投射器と、前
記画像投射器の出射面側に設けられ、前記画像投射器か
ら出射される光画像を出射面側に導くリレーレンズ系
と、このリレーレンズ系の出射面側に配置され、前記リ
レーレンズ系から出射される光画像を投射する魚眼レン
ズと、この魚眼レンズによって投射された光像が結像さ
れるドームスクリーンとを備えた投射型表示装置を使用
して、複数画像分配装置37から出力される左眼用広視
野HDTV画像を光画像に変換し、この光像をドームス
クリーンの内側にそのままの座標で投影し、左眼用HD
TV撮像装置34の魚眼レンズ33で撮影された画像を
そのままの形式で観察者に見せる。または、リレーレン
ズ系の出射面側から魚眼レンズを外して、正射影に近い
レンズを取付け、ドームスクリーンの外側に左眼用広視
野HDTV画像の光像を投影して、リアプロジェクショ
ン形式で観察者に被写体の画像を見せる。
【0064】また、投射型の表示装置を使用し、撮影時
に得られた右眼用広視野HDTV画像、左眼用広視野H
DTV画像を立体画像形式で表示するときには、上述し
た投射型表示装置と同様に構成される右眼用投射型表示
装置と、この右眼用投射型表示装置の投射面に配置され
る偏光板と、上述した投射型表示装置と同様に構成され
る左眼用投射型表示装置と、この左眼用投射型表示装置
の投射面に配置される偏光板とを使用して、複数画像分
配装置37から出力される右眼用広視野HDTV画像
と、左眼広視野HDTV画像とをドームスクリーンに投
射して、偏光眼鏡などを掛けた観察者に高精度な立体画
像を見せる。
【0065】また、ヘッドマウントディスプレイ装置な
どを使用した表示方法で観察者に立体画像を見せるとき
には、観察者の頭部にヘッドマウントディスプレイ装置
を装着させて、座標変換装置39から出力される右眼用
HDTV画像を観察者の右眼に見せるとともに、左眼用
HDTV画像に観察者の左眼に見せて、観察者に立体画
像を見せる。また、この際、観察者の頭部に、3次元位
置方向センサなどを装着して、観察者の頭部の動きを検
出し、この検出結果に応じた制御信号を出力させ、これ
を座標変換装置39に供給して、この座標変換装置39
から出力される右眼用HDTV画像、左眼用HDTV画
像を適応的に変化させ、観察者の頭部や眼などが向いて
いる方向に対応した立体画像を見せるようにしても良
い。
【0066】《他の実施の形態の説明》また、上述した
各実施の形態では、アナログ信号形式で画像合成を行な
う複数画像多重装置3、およびアナログ信号形式で画像
分配を行なう複数画像分配装置4を使用するようにして
いるが、デジタル信号形式で画像合成を行なう複数画像
多重装置、およびアナログ信号形式で画像分配を行なう
複数画像分配装置を使用するようにしても良い。
【0067】デジタル信号形式で画像合成を行なう複数
画像多重装置、およびアナログ信号形式で画像分配を行
なう複数画像分配装置としては、上述したアナログ信号
形式と同様な機能を持つものであれば、どのような形式
の装置を使用しても良い。例えば、デジタル信号形式で
画像合成を行なう複数画像多重装置として、図8に示す
ような複数画像多重装置45を使用することもできる。
【0068】この図に示す複数画像多重装置45は、各
撮像装置2(または前方撮像装置25、後方撮像装置2
6)から出力されるアナログ信号形式の広視野画像(ま
たは、前方広視野画像、後方広視野画像)をそれぞれA
/D変換してデジタル信号形式の広視野画像(または、
前方広視野画像、後方広視野画像)を生成する複数のA
/D変換部46と、各A/D変換部46から出力される
デジタル信号形式の広視野画像(または、前方広視野画
像、後方広視野画像)をそれぞれアドレス変換して、横
方向、縦方向に並べて、1枚の合成画像を作成するアド
レス変換/合成部47と、このアドレス変換/合成部4
7によって得られた合成画像を記憶媒体24、例えば着
脱自在な光磁気ディスクなどに記憶させて、複数画像分
配装置4に渡す方法または伝送線11、無線回線などを
介して複数画像分配装置4に伝送する方法などで、前記
合成画像を複数画像分配装置4に供給する画像伝送部4
8とを備えている。
【0069】そして、この複数画像多重装置45では、
各撮像装置2(または前方撮像装置25、後方撮像装置
26)から出力されるアナログ信号形式の各広視野画像
(または、前方広視野画像、後方広視野画像)をデジタ
ル信号形式の各広視野画像(または、前方広視野画像、
後方広視野画像)に変換した後、各広視野画像(また
は、前方広視野画像、後方広視野画像)のアドレスを変
換して、各広視野画像(または、前方広視野画像、後方
広視野画像)と同じ解像度またはこれらの広視野画像よ
りも高い解像度の画像に多重化して1枚の合成画像を生
成し、これを伝送線11や無線回線などを使用する方
法、あるいは記憶媒体24を介在させる方法などにより
複数画像分配装置4に供給し、デジタル信号処理で各表
示系統毎に分配させる。
【0070】このように、デジタル信号形式で各広視野
画像(または、前方広視野画像、後方広視野画像)の伝
送処理を行なっても、上述した第1の実施の形態〜第4
の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、魚
眼レンズによって得られた画像を伝送する際、未使用領
域が発生しないようにして、伝送効率が低下しないよう
にすることができるとともに、観察者に画像の切出しを
行なわせて、観察者の希望する視線の画像を見せること
ができ、これによって双方向伝送と同等な効果を得るこ
とができる。
【0072】また、タイムコード機能や編集機などを使
用することなく、1系統の伝送装置のみで、複数の視差
を持つ画像や、最大立体角4πステラジアンの画像、視
差を持つ最大立体角4πステラジアンの画像、あるいは
視差を持つ高解像度画像を作成して記録したり、伝送し
たりすることができ、これによって観察者側に立体画像
や、全方向を見回すような画像、複数の視点から全方向
を見回すような立体画像、あるいは希望する方向の高解
像度立体画像を見せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による広視野画像作成・表示システムの
第1、第2の実施の形態である広視野画像伝送システム
の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す複数画像多重装置の詳細な回路構成
を示すブロック図である。
【図3】図1に示す複数画像分配装置の詳細な回路構成
を示すブロック図である。
【図4】図1に示す表示装置のうち、投射映像を表示す
る表示装置の一例を示すブロック図である。
【図5】図1に示す表示装置のうち、通常の表示方法で
映像を表示する表示装置の一例を示すブロック図であ
る。
【図6】本発明による広視野画像作成・表示システムの
第3、第4の実施の形態である広視野画像伝送システム
の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明による広視野画像作成・表示システムの
第5の実施の形態である広視野画像伝送システムの一例
を示すブロック図である。
【図8】本発明による広視野画像伝送システムの他の実
施の形態で使用される複数画像多重装置の一例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1A、1B、30:広視野画像伝送システム(広視野画
像作成・表示システム) 2:撮像装置 3、35、45:複数画像多重装置 4、37:複数画像分配装置 5、15、16:表示装置 6、19、31、33:魚眼レンズ 7:撮像装置本体 8:位相シフト部 9:ワイプ合成部 10:画像伝送部 11:伝送線 12:画像入力部 13:分配部 14:位相調整/切り出し部 17:画像投射器 18:リレーレンズ系 20:ドームスクリーン 21:制御器 22:座標変換器 23:表示器 24、42:記憶媒体 25:前方撮像装置 26:後方撮像装置 32:右目用HDTV撮像装置 34:左目用HDTV撮像装置 36:伝送線 38:制御装置 39:座標変換装置 40:右眼用表示装置 41:左眼用表示装置 46:A/D変換部 47:アドレス変換/合成部 48:画像伝送部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の撮影装置によって得られた各広視
    野画像をそれぞれ重ならないように多重化して1枚の合
    成画像を作成する複数画像多重装置と、 この複数画像多重装置で作成された合成画像を入力し、
    この合成画像に多重化されている複数の広視野画像を抽
    出し、各広視野画像から指定された部分または全体を切
    り出して表示装置上に表示させる複数画像分配装置と、 を備えたことを特徴とする広視野画像作成・表示システ
    ム。
  2. 【請求項2】 複数の視点から被写体を撮影して、視差
    を持つ複数の広視野画像を生成する複数の撮影装置と、 各撮影装置によって得られた視差を持つ各広視野画像を
    それぞれ重ならないように多重化して1枚の合成画像を
    作成する複数画像多重装置と、 この複数画像多重装置で作成された合成画像を入力し、
    この合成画像に多重化されている複数の広視野画像を抽
    出し、各広視野画像から指定された部分または全体を切
    り出して指定された視点からの画像を表示装置上に表示
    させる複数画像分配装置と、 を備えたことを特徴とする広視野画像作成・表示システ
    ム。
  3. 【請求項3】 撮影点の前方を撮影して、前方広視野画
    像を生成する前方撮像装置と、 前記撮影点の後方を撮影して、後方広視野画像を生成す
    る後方撮像装置と、 この後方撮影装置によって得られた後方広視野画像、お
    よび前記前方撮影装置によって得られた前方広視野画像
    をそれぞれ重ならないように多重化して1枚の合成画像
    を作成する複数画像多重装置と、 この複数画像多重装置で作成された合成画像を入力し、
    この合成画像に含まれている前方広視野画像、および後
    方広視野画像を抽出し、これら前方広視野画像、および
    後方広視野画像から指定された部分を切り出して指定さ
    れた視線方向の画像を表示装置上に表示させる複数画像
    分配装置と、 を備えたことを特徴とする広視野画像作成・表示システ
    ム。
  4. 【請求項4】 各撮影点の前方を撮影して、前方広視野
    画像を生成する複数の前方撮像装置と、 前記各撮影点の後方を撮影して、後方広視野画像を生成
    する複数の後方撮像装置と、 各後方撮影装置によって得られた複数の後方広視野画
    像、および前記各前方撮影装置によって得られた複数の
    前方広視野画像に基づき、複数の視差を持つ複数の立体
    角4πステラジアンの画像を作成し、各立体角4πステ
    ラジアンの画像を多重化して1枚の合成画像を作成し、
    これを伝送する複数画像多重装置と、 この複数画像多重装置から伝送された合成画像に含まれ
    ている各視差毎の前方広視野画像、後方広視野画像を抽
    出した後、これら各前方広視野画像、各後方広視野画像
    から、指定された部分を切り出し、表示装置上に、指定
    された視線方向の画像を表示させる複数画像分配装置
    と、 を備えたことを特徴とする広視野画像作成・表示システ
    ム。
  5. 【請求項5】 複数のHDTV用撮影装置によって得ら
    れた各HDTV用広視野画像の水平位相を調整して各H
    DTV用広視野画像を重ならないように多重して1枚の
    合成画像を作成する複数画像多重装置と、 この複数画像多重装置で作成された合成画像を入力し、
    この合成画像に含まれている複数のHDTV用広視野画
    像を抽出し、各HDTV用広視野画像から指定された部
    分または全体を切り出して表示装置上に表示させる複数
    画像分配装置と、 を備えたことを特徴とする広視野画像作成・表示システ
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004514384A (ja) * 2000-11-29 2004-05-13 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 車両の周囲を監視するための方法及び装置

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