JPH11202795A - 映像表示装置 - Google Patents

映像表示装置

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JPH11202795A
JPH11202795A JP1497098A JP1497098A JPH11202795A JP H11202795 A JPH11202795 A JP H11202795A JP 1497098 A JP1497098 A JP 1497098A JP 1497098 A JP1497098 A JP 1497098A JP H11202795 A JPH11202795 A JP H11202795A
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Toshiki Ishino
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装着時に支持点に発生するモーメントを減少
させて重量感を感じさせないようにする。 【解決手段】 LCD14を駆動する駆動回路基板17
が、固定部材13に取り付けた各部材を含むユニットの
重心位置よりも額パッド21に近い位置に、かつ観察者
Sが映像を観察する光軸に略垂直になるように配置され
ているので、駆動回路基板17を水平に配置した場合と
比較してユニット全体の重量モーメントを小さくするこ
とが可能となり、観察者Sは重量感や不安定感を強く感
じなくて済み、快適な装着感が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、観察者の頭部又は
顔面に装着して映像を表示する映像表示装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、装置本体を頭部又は顔面に装
着して映像及び音声を楽しみ、高い没入感を得る頭部装
着型の映像表示装置が知られている。
【0003】図5は従来の頭部装着型映像表示装置の斜
視図を示し、映像表示装置は観察者に映像を表示する表
示部本体1と、観察者の頭部に装着し固定する装着部2
とから構成されている。装着部2には、観察者の頭部に
押圧して観察者に対して装着部2がずり落ちないように
する額パッド3、及び観察者の後頭部にフィットし表示
部本体1が不用意に動かないように固定する後頭部パッ
ド4が付設されている。表示部本体1と装着部2はヒン
ジ5により接続されており、表示部本体1はヒンジ5の
軸によって観察者に対して回動可能に取り付けられ、跳
ね上げることができるようになっている。
【0004】図6は表示部本体1の光軸に対して垂直な
断面図を示し、観察者Sが覗く位置に第1のハーフミラ
ー6と凹面鏡である第2のハーフミラー7とが配置され
て、接眼光学系が構成されている。第1のハーフミラー
の入射方向には、二次元映像を表示する表示手段である
LCD(液晶表示素子)8、このLCD8を照明するバ
ックライト9、LCD8及びバックライト9を駆動する
電気回路基板10が配置されている。ここで、2枚のハ
ーフミラー6、7の必要な光路長を得るために、表示部
本体1全体として前後方向に或る程度の厚みが必要とな
るので、この必要な厚み空間を生かして、電気回路基板
10は接眼光学系の上部又は下部に光軸に対して平行に
配置されている。
【0005】ここで、表示部本体1の重量をM0、表示部
本体1の重心位置をG0、表示部本体1を支持する額パッ
ド3の観察者Sに触れる部分と表示部本体1の重心位置
G0との距離をL0とすると、額パッド3に加わる表示部本
体1の重量モーメントI0は、次式のように表される。 I0=M0×L0(Kg・m)
【0006】額パッド3及び後頭部パッド4は、この表
示部本体1の重量モーメントI0を支持して、表示部本体
1が観察者Sに対してずり落ちたり不用意に動かないよ
うに設定されている。
【0007】図7は観察者Sが映像表示装置を装着した
ときの側面図を示し、映像表示装置は額パッド4及び後
頭部パッド5を使用して観察者Sの頭部に装着され、観
察者Sの眼前に表示部本体1が配置される。表示部本体
1において、LCD8上に表示された映像は、第1のハ
ーフミラー6により第2のハーフミラー7の方向に反射
され、この映像は第2のハーフミラー7により拡大され
て、再び第1のハーフミラー6を透過した後に観察者S
に至り、観察者Sは拡大映像を眼前の中空上に浮かんで
いるように観察することができ、高い没入感を得ること
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、前後方向に或る程度の厚みがあるため
に、ユニット全体の重心が距離的に観察者Sの顔面から
離れてしまい、支持点である額パッド3に生ずる重量モ
ーメントIOが大きくなり、観察者Sは重量感を強く感じ
て快適な装着感が得られないという問題点がある。更
に、観察者Sは装着時に表示部本体1がずり落ちたり不
安定になったりしないように、重量モーメントI0に対抗
した後頭部パッド4の押圧力を必要とするので、観察者
Sは頭を強く締め付けられるように感じ、不快感が生じ
かつ頭痛を起こす虞れがある。
【0009】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
装着時に重心位置のバランスを調整して重量感を感じさ
せない映像表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る映像表示装置は、映像を表示する表示素
子及び該表示素子上に形成された映像を観察者の眼球に
導く観察光学系を有し観察者に前記表示素子上の映像を
表示する映像表示部本体と、前記表示素子を駆動する駆
動回路基板とを有する映像表示装置において、前記駆動
回路基板を観察者が映像を観察する光軸に対し略垂直方
向に配置したことを特徴とする。
【0011】また、本発明に係る映像表示装置は、映像
を表示する表示素子及び該表示素子を照明する照明手段
及び前記表示素子上に形成された映像を観察者の眼球に
導く観察光学系を接続し観察者に前記表示素子上の映像
を表示する映像表示部本体と、前記表示素子を駆動する
表示駆動回路基板と、前記照明手段を駆動する照明駆動
回路基板とを有する映像表示装置において、前記表示駆
動回路基板を観察者が映像を観察する光軸に対し略垂直
方向に配置したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明を図1〜図3に図示の実施
例に基づいて詳細に説明する。図1は第1の実施例の映
像表示装置の断面図、図2は表示部本体の構成部材の分
解斜視図を示し、頭部装着部の構成は図5に示す従来例
とほぼ同様である。表示部本体11において、接眼光学
系はプリズム12から形成され、プリズム12は固定部
材13に保持されている。二次元映像を表示する液晶表
示素子であるLCD14、及びこのLCD14を照明す
るバックライト15がLCDホルダ16に一体的に保持
され、LCDホルダ16はLCD14及びバックライト
15がプリズム12の上方位置にくるように、固定部材
13に固定されている。固定部材13のプリズム12を
取り付けた位置よりも上側に、LCD14及びバックラ
イト15を駆動する駆動回路基板17が光軸に対して略
垂直方向に取り付けられており、これらの全ての部材は
前後の外装部材18、19により被覆されている。
【0013】表示部本体11はヒンジ20を介して回動
可能に額パッド21に連結されている。そして、固定部
材13に取り付けられたプリズム12、LCD14、バ
ックライト15、LCDホルダ16までを含めた部材を
ユニット化したときの重心位置G1よりも、額パッド21
に近い位置に駆動回路基板17の重心位置G2が存在する
ようにされている。
【0014】上述の構成により、LCD14に表示され
た映像はバックライト15により照明され、プリズム1
2により拡大されて観察者Sに観察される。各部材を含
むユニットの重量をM1とし、重心位置G1と額パッド21
までの距離をL1とすると、額パッド21に加わる重量モ
ーメントI1は次式で表される。 I1=M1×L1 (Kg・m)
【0015】駆動回路基板17の重心位置G2は、重心位
置G1よりも額パッド21に近い位置にあるので、表示部
本体1を構成する全ての部材、プリズム12、固定部材
13、LCD14、バックライト15、LCDホルダ1
6、駆動回路基板17による重心位置Gは、重心位置G1
よりも額パッド21に近くなり、重心位置G及びG1から
それぞれ額パッド21までの距離L、L1はL<L1の関係
となる。
【0016】このように、駆動回路基板17を表示部本
体1の他の部材よりも、額パッド21に近い位置に略垂
直方向に配置することにより、水平に配置した場合と比
較してユニット全体の重量モーメントI1を小さくするこ
とが可能となり、観察者Sは重量感や不安定感を強く感
じなくて済み、快適な装着感を実現することができる。
また、重量モーメントI1が小さいために、後頭部パッド
4の締め付け力も小さくて済み、観察者Sに対して頭痛
等を起す虞れも軽減される。
【0017】更に、プリズム12を使用した光学系の場
合には、表示部本体1の前後方向の厚さを薄くできると
いう利点があり、駆動回路基板17を観察者Sが映像を
観察する光軸に略垂直に配置することによって、表示部
本体1の前後方向への厚さの増加を最小限に押さえるこ
とが可能となり、デザイン上軽快感を出すことができ
る。
【0018】図3は第2の実施例の断面図を示し、第1
の実施例と同一の部材については同じ番号を付してい
る。駆動回路基板17には、LCD14及びバックライ
ト15を駆動するためのIC、抵抗、コンデンサ等の電
気部品23が実装されている。これらの電気部品23の
中には、ICのように電流が流れていると発熱して相当
高温になる部品も含まれている。駆動回路基板17は観
察者Sの観察光軸に対して垂直方向に観察者Sの額に沿
うように配置されているので、駆動回路基板17上に実
装されている電気部品23の中で、熱を発生する部品は
観察者S側と反対側の面に実装するようにされている。
更に、駆動回路基板17と表示部本体11の間に、断熱
材24を充填するようにしてもよい。
【0019】このような構成により、駆動回路基板17
の近傍部分が高温になると、観察者Sは額の部分を熱く
感じて不快感が増してしまう虞れがあるが、発熱部を観
察者Sと反対側に配置することにより、観察者Sが額に
感ずる温度を低下させることが可能となる。また、駆動
回路基板17は1枚の眼幅以上に極力大きい寸法とする
ことにより、発熱部品の配置を分散させて放熱効果を上
げることができる。更に、断熱材24によって観察者S
に伝導する熱量を軽減させることができ、不快感を感ず
ることなく映像を観察することが可能となる。
【0020】図4は第3の実施例の断面図を示し、第1
及び第2の実施例と同一の部材については同じ番号を付
している。駆動回路基板17上に実装されている電気部
品23の中で、熱を発生する部品は銅やアルミニウム等
の熱伝導率の高い金属から成る放熱カバー25により覆
われ、放熱カバー25から延設されたヒートシンク26
が観察者Sより離れた位置に設置されている。また、表
示部本体1にはヒートシンク26に伝導してきた熱を、
外気に触れさせて効果的に逃がすための孔部が設けられ
ている。
【0021】また、駆動回路基板17の中には、バック
ライト15を点灯するときに使用するインバータのよう
な電磁波を発生する電気部品23もあるので、放熱カバ
ー25で覆う部分は電磁波を発生する電気部品23まで
覆うようにされ、この放熱カバー25を接地させるよう
な構造とされている。また、放熱カバー25は銅やアル
ミニウム等の熱伝導率の高い金属を使用すれば、これら
の金属は電気伝導度も高いので電磁波を遮断するのに好
適である。
【0022】このような構造により、観察者Sに対して
電気部品23による発熱が伝達されずに快適な装着感を
提供できる。また、LCD14に流れる映像信号のよう
な微弱信号に影響を与える電磁波を遮断して、映像品位
の低下という悪影響を回避し、人体に対する悪影響を除
去することが可能となる。
【0023】なお、上述した実施例では、駆動回路基板
17にバックライト15のインバータ等の電気部品23
を、LCD14の映像信号用電気部品と共に実装した
が、バックライト15の駆動に関係するインバータ等の
電気部品を駆動回路基板17とは別体の照明駆動用の回
路基板に実装し、この照明駆動用回路基板を表示用の駆
動回路基板17と離間したバックライト15と外装部材
19との間に配置する構成としてもよい。
【0024】このような構成を採ることにより、バック
ライト15のインバータ等の電気部品からのノイズで、
LCD14の映像信号用電気部品に影響を与えることを
有効に防止することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る映像表
示装置は、駆動回路基板を観察者の映像を観察する光軸
に略垂直になるように配置することにより、水平に配置
した場合と比較してユニット全体の重量モーメントを小
さくすることが可能となり、観察者Sは重量感や不安定
感を強く感じなくて済むので、快適な装着感が実現で
き、また後頭部パッドの締め付け力も小さくてよいの
で、観察者Sに対して頭痛等を起す危険性も軽減され
る。
【0026】また、発熱量の高い部品を観察者と反対側
に配置したり、断熱材を配すれば、装着時に観察者に発
熱による熱さを感じさせないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の断面図である。
【図2】分解斜視図である。
【図3】第2の実施例の断面図である。
【図4】第3の実施例の断面図である。
【図5】従来例の斜視図である。
【図6】断面図である。
【図7】装着した状態の側面図である。
【符号の説明】
11 表示部本体 12 プリズム 13 固定部材 14 LCD 15 バックライト 16 LDEホルダ 17 駆動回路基板 20 ヒンジ 21 額パッド 24 断熱材 25 放熱カバー 26 ヒートシンク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像を表示する表示素子及び該表示素子
    上に形成された映像を観察者の眼球に導く観察光学系を
    有し観察者に前記表示素子上の映像を表示する映像表示
    部本体と、前記表示素子を駆動する駆動回路基板とを有
    する映像表示装置において、前記駆動回路基板を観察者
    が映像を観察する光軸に対し略垂直方向に配置したこと
    を特徴とする映像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動回路基板上に実装する部品の内
    の発熱量の高い部品を観察者と反対側の面に配置するよ
    うにした請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動回路基板及び前記映像表示部本
    体の間の空間に断熱材を充填した請求項1に記載の映像
    表示装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動回路基板上に実装する部品の内
    の発熱量の高い部品を金属カバーで覆い、該金属カバー
    の放熱部を前記映像表示部本体の観察者と反対側に設け
    た請求項1に記載の映像表示装置。
  5. 【請求項5】 電磁波を発生する電気部品を前記金属カ
    バーにより覆い、前記金属カバーを接地した請求項4に
    記載の映像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動回路基板は左右の眼幅以上の大
    きさを有する1枚とした請求項1に記載の映像表示装
    置。
  7. 【請求項7】 映像を表示する表示素子及び該表示素子
    を照明する照明手段及び前記表示素子上に形成された映
    像を観察者の眼球に導く観察光学系を接続し観察者に前
    記表示素子上の映像を表示する映像表示部本体と、前記
    表示素子を駆動する表示駆動回路基板と、前記照明手段
    を駆動する照明駆動回路基板とを有する映像表示装置に
    おいて、前記表示駆動回路基板を観察者が映像を観察す
    る光軸に対し略垂直方向に配置したことを特徴とする映
    像表示装置。
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