JPH11202021A - 半導体評価装置、半導体評価方法、および半導体評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

半導体評価装置、半導体評価方法、および半導体評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JPH11202021A
JPH11202021A JP10004608A JP460898A JPH11202021A JP H11202021 A JPH11202021 A JP H11202021A JP 10004608 A JP10004608 A JP 10004608A JP 460898 A JP460898 A JP 460898A JP H11202021 A JPH11202021 A JP H11202021A
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Japan
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parameter
effect transistor
resistance
field
calculating
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JP10004608A
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English (en)
Inventor
Hiroto Matsubayashi
弘人 松林
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大規模な評価データの蓄積やトレンド管理な
どに対応できるようにFETなどの半導体素子から小信
号等価回路パラメータを効率よく抽出する。 【解決手段】 高周波測定用プローバを用いて1台の装
置でFETに対しRF測定とDC測定を行い、コールド
モデルを用いてFETの小信号等価回路パラメータを抽
出する。すなわち、RF測定として動作点のSパラメー
タとともにピンチオフ時および順方向バイアス時のSパ
ラメータを測定し(S20、S22、S24)、DC測
定により閾値電圧Vth、n値、内蔵電圧Фbを求め(S
26)、更に、Sパラメータの測定値をZパラメータに
変換して得られる出力インピーダンスからドレイン抵抗
とソース抵抗の和Rd+Rsを求める(S28)。これら
より小信号等価回路パラメータのうち外部パラメータを
求め(S32、S34)、次にそれらを用いて動作点で
の真性パラメータを求める(S34)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界効果トランジ
スタやバイポーラトランジスタなどの半導体素子の電気
的特性を測定し、この測定結果から半導体素子の小信号
等価回路モデルにおけるパラメータを抽出する半導体評
価装置および半導体評価方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】電界効果トランジスタ(以下「FET」
と略記する)などの半導体素子の小信号等価回路モデル
を構成するパラメータ(小信号等価回路パラメータ)に
は、直流パラメータ(DCパラメータ)と高周波パラメ
ータ(RFパラメータ)が含まれており、小信号等価回
路パラメータを求めるには、直流測定(DC測定)と高
周波測定(RF測定)の双方において高精度な測定が必
要とされる。このため、同一の半導体評価装置により、
DC測定とRF測定の双方を行うことは困難であった。
特に、DCパラメータの中には測定精度を確保するため
に測定の際に4端子接続を必要とするものがある反面、
高周波パラメータであるSパラメータの測定をオンウェ
ハで行うためには高周波用のプローブヘッド(以下「R
Fプローブヘッド」という)を使用する必要があり4端
子測定ができないという問題があった。
【0003】したがって、小信号等価回路パラメータを
抽出する際には、従来は、DCパラメータとRFパラメ
ータを別個の装置で測定してそれぞれの測定結果である
パラメータを併合しなければならなかった。このため、
その作業の煩雑さから、従来の半導体測定評価装置で
は、ウェハロット当たりの大規模なデータ蓄積やトレン
ド管理などに対応できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、ウ
ェハロット当たりの大規模なデータ蓄積やトレンド管理
などに対応できるように、FETなどの半導体素子から
小信号等価回路パラメータを効率よく抽出することがで
きる半導体評価装置や半導体評価方法などを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る第1の半導体評価装置は、半導
体素子の電気的特性を示すパラメータの測定を行い、該
測定結果から前記半導体素子の小信号等価回路パラメー
タを抽出する半導体評価装置であって、前記半導体素子
の直流特性を示すパラメータであるDCパラメータを測
定する直流測定手段と、前記半導体素子の高周波特性を
示すパラメータであるRFパラメータを測定する高周波
測定手段と、前記DCパラメータおよび前記RFパラメ
ータから前記小信号等価回路パラメータを算出する演算
手段と、を備えた構成としている。
【0006】本発明に係る第2の半導体評価装置は、上
記第1の半導体評価装置において、前記半導体素子は電
界効果トランジスタであり、前記電界効果トランジスタ
のバイアスを制御するバイアス制御手段を備え、前記電
界効果トランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗の和を
求める抵抗抽出手段を備え、前記バイアス制御手段によ
って前記電界効果トランジスタをピンチオフ状態に設定
してピンチオフ時における前記電界効果トランジスタの
Sパラメータを前記高周波測定手段に測定させ、前記バ
イアス制御手段によって前記電界効果トランジスタを順
方向バイアス状態に設定して順方向バイアス時における
前記電界効果トランジスタのSパラメータを前記高周波
測定手段に測定させ、前記バイアス制御手段によって前
記電界効果トランジスタを所定の動作点に設定して該動
作点における前記電界効果トランジスタのSパラメータ
を前記高周波測定手段に測定させる主制御手段を備え、
前記演算手段は、前記動作点におけるSパラメータ、前
記ピンチオフ時のSパラメータ、前記順方向バイアス時
のSパラメータ、および前記ドレイン抵抗とソース抵抗
の和から、コールドモデルを用いて前記動作点における
前記電界効果トランジスタの小信号等価回路パラメータ
を算出する、ことを特徴としている。
【0007】本発明に係る第3の半導体評価装置は、上
記第2の半導体評価装置において、前記抵抗抽出手段
は、前記バイアス制御手段によって前記電界効果トラン
ジスタを順方向バイアス状態に設定しつつゲート電圧を
各種の値に設定し、ゲート電圧の各種の値に対する前記
電界効果トランジスタのSパラメータを前記高周波測定
手段に測定させる高周波測定制御手段と、高周波測定制
御手段により得られる前記SパラメータをZパラメータ
に変換することによりゲート電圧の各種の値に対する前
記電界効果トランジスタの出力インピーダンスの実部の
値を算出する出力インピーダンス算出手段と、前記ゲー
ト電圧の各種の値と該値に対する前記出力インピーダン
スの実部の値とから成るデータを順方向バイアス状態に
おける前記電界効果トランジスタの出力インピーダンス
の実部のゲート電圧依存性を示すデータとして使用して
回帰分析を行うことにより回帰直線を求める回帰分析手
段と、前記回帰直線から前記電界効果トランジスタのド
レイン抵抗とソース抵抗の和を算出する和抵抗算出手段
と、を備えることを特徴としている。
【0008】本発明に係る第4の半導体評価装置は、上
記第2の半導体評価装置において、前記直流測定手段
は、前記高周波測定手段で使用される高周波測定用プロ
ーブを用いて前記DCパラメータを測定し、前記抵抗抽
出手段は、前記高周波測定用プローブにおける接触抵抗
および寄生抵抗を測定することにより校正データを生成
する校正データ生成手段と、前記バイアス制御手段によ
って前記電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧
を各種の値に設定し、ゲート電圧の各種の値に対する前
記電界効果トランジスタのオン抵抗を前記直流測定手段
に測定させる直流測定制御手段と、直流測定制御手段に
より得られる前記オン抵抗に対し前記校正データにより
校正を行う校正手段と、前記ゲート電圧の各種の値と該
値に対する前記オン抵抗の前記校正後の値とから成るデ
ータを前記オン抵抗のゲート電圧依存性を示すデータと
して使用して回帰分析を行うことにより回帰直線を求め
る回帰分析手段と、前記回帰直線から前記電界効果トラ
ンジスタのドレイン抵抗とソース抵抗の和を算出する和
抵抗算出手段と、を有していることを特徴としている。
【0009】本発明に係る第5の半導体評価装置は、上
記第2の半導体評価装置において、前記主制御手段は、
前記バイアス制御手段によって前記電界効果トランジス
タを複数の動作点のそれぞれに順次設定し、設定した各
動作点における前記電界効果トランジスタのSパラメー
タを前記高周波測定手段に測定させ、前記演算手段は、
前記各動作点におけるSパラメータ、前記ピンチオフ時
のSパラメータ、前記順方向バイアス時のSパラメー
タ、および前記ドレイン抵抗とソース抵抗の和とから、
前記各動作点における前記電界効果トランジスタの小信
号等価回路パラメータを算出する、ことを特徴としてい
る。
【0010】本発明に係る第6の半導体評価装置は、上
記第1の半導体評価装置において、前記直流測定手段
は、前記高周波測定手段で使用される高周波測定用プロ
ーブを用いて前記DCパラメータを測定し、前記高周波
測定用プローブにおける接触抵抗および寄生抵抗を測定
することにより校正データを生成する校正データ生成手
段と、前記直流測定手段で測定された前記DCパラメー
タに対し前記校正データにより校正を行う校正手段とを
備えることを特徴としている。
【0011】本発明に係る第1の半導体評価方法は、半
導体素子の電気的特性を示すパラメータの測定を行い、
該測定結果から前記半導体素子の小信号等価回路パラメ
ータを抽出する半導体評価方法であって、前記半導体素
子の直流特性を示すパラメータであるDCパラメータを
測定するステップと、前記半導体素子の高周波特性を示
すパラメータであるRFパラメータを測定するステップ
と、前記DCパラメータおよび前記RFパラメータから
前記小信号等価回路パラメータを算出するステップと、
を有する構成としている。
【0012】本発明に係る第2の半導体評価方法は、上
記第1の半導体評価方法において、前記半導体素子は電
界効果トランジスタであり、前記電界効果トランジスタ
のドレイン抵抗とソース抵抗の和を求めるステップと、
前記電界効果トランジスタをピンチオフ状態に設定して
ピンチオフ時における前記電界効果トランジスタのSパ
ラメータを測定するステップと、前記電界効果トランジ
スタを順方向バイアス状態に設定して順方向バイアス時
における前記電界効果トランジスタのSパラメータを測
定するステップと、前記電界効果トランジスタを所定の
動作点に設定して該動作点における前記電界効果トラン
ジスタのSパラメータを測定するステップと、前記動作
点におけるSパラメータ、前記ピンチオフ時のSパラメ
ータ、前記順方向バイアス時のSパラメータ、および前
記ドレイン抵抗とソース抵抗の和から、前記動作点にお
ける前記電界効果トランジスタの小信号等価回路パラメ
ータを算出するステップと、を有することを特徴として
いる。
【0013】本発明に係る第3の半導体評価方法は、上
記第2の半導体評価方法において、前記電界効果トラン
ジスタを複数の動作点のそれぞれに順次設定し、設定し
た各動作点における前記電界効果トランジスタのSパラ
メータを測定するステップと、前記各動作点におけるS
パラメータ、前記ピンチオフ時のSパラメータ、前記順
方向バイアス時のSパラメータ、および前記ドレイン抵
抗とソース抵抗の和とから、前記各動作点における前記
電界効果トランジスタの小信号等価回路パラメータを算
出するステップと、を有することを特徴としている。
【0014】本発明に係る第1の抵抗算出方法は、電界
効果トランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗との和を
求める抵抗算出方法であって、前記電界効果トランジス
タを順方向バイアス状態に設定しつつゲート電圧の各種
の値に対する前記電界効果トランジスタのSパラメータ
を測定するステップと、前記SパラメータをZパラメー
タに変換することにより、前記ゲート電圧の各種の値に
対する前記電界効果トランジスタの出力インピーダンス
の実部の値を算出するステップと、前記ゲート電圧の各
種の値と該値に対する前記出力インピーダンスの実部の
値とから成るデータを順方向バイアス状態における前記
電界効果トランジスタの出力インピーダンスの実部のゲ
ート電圧依存性を示すデータとして使用して回帰分析を
行うことにより回帰直線を求めるステップと、前記回帰
直線から前記電界効果トランジスタのドレイン抵抗とソ
ース抵抗の和を算出するステップと、を有する構成とし
ている。
【0015】本発明に係る第2の抵抗算出方法は、電界
効果トランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗との和を
求める抵抗算出方法であって、高周波測定用プローブに
おける接触抵抗および寄生抵抗を測定することにより校
正データを作成するステップと、前記高周波測定用プロ
ーブを用いた直流測定により、前記電界効果トランジス
タのゲート電圧の各種の値に対する前記電界効果トラン
ジスタのオン抵抗を測定するステップと、前記直流測定
で得られたオン抵抗の値を前記校正データにより校正を
行うステップと、前記ゲート電圧の各種の値と該値に対
する前記オン抵抗の前記校正後の値とから成るデータを
前記オン抵抗のゲート電圧依存性を示すデータとして使
用して回帰分析を行うことにより回帰直線を求めるステ
ップと、前記回帰直線から前記電界効果トランジスタの
ドレイン抵抗とソース抵抗の和を算出するステップと、
を有する構成としている。
【0016】本発明に係る、第1の半導体評価プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
半導体素子の電気的特性を示すパラメータを測定手段に
測定させ、該測定結果から前記半導体素子の小信号等価
回路パラメータを抽出するための半導体評価プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっ
て、前記半導体素子の直流特性を示すパラメータである
DCパラメータを前記測定手段に測定させる機能と、前
記半導体素子の高周波特性を示すパラメータであるRF
パラメータを前記測定手段に測定させる機能と、前記D
Cパラメータおよび前記RFパラメータから前記小信号
等価回路パラメータを算出する機能と、を実現させるた
めのプログラムを記録したことを特徴としている。
【0017】本発明に係る、第2の半導体評価プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
上記第1の半導体評価プログラムを記録した記録媒体に
おいて、前記半導体素子は電界効果トランジスタであ
り、前記半導体評価プログラムは、前記電界効果トラン
ジスタのバイアスを制御する機能と、前記電界効果トラ
ンジスタのドレイン抵抗とソース抵抗の和を求める機能
と、前記バイアスを制御する機能により前記電界効果ト
ランジスタをピンチオフ状態に設定してピンチオフ時に
おける前記電界効果トランジスタのSパラメータを前記
測定手段に測定させる機能と、前記バイアスを制御する
機能により前記電界効果トランジスタを順方向バイアス
状態に設定して順方向バイアス時における前記電界効果
トランジスタのSパラメータを前記測定手段に測定させ
る機能と、前記バイアスを制御する機能により前記電界
効果トランジスタを所定の動作点に設定して該動作点に
おける前記電界効果トランジスタのSパラメータを前記
測定手段に測定させる機能と、前記動作点におけるSパ
ラメータ、前記ピンチオフ時のSパラメータ、前記順方
向バイアス時のSパラメータ、および前記ドレイン抵抗
とソース抵抗の和から、前記動作点における前記電界効
果トランジスタの小信号等価回路パラメータを算出する
機能と、を実現させることを特徴としている。
【0018】本発明に係る、第3の半導体評価プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
上記第2の半導体評価プログラムを記録した記録媒体に
おいて、前記半導体評価プログラムは、前記バイアスを
制御する機能により前記電界効果トランジスタを複数の
動作点のそれぞれに順次設定し、設定した各動作点にお
ける前記電界効果トランジスタのSパラメータを前記測
定手段に測定させる機能と、前記各動作点におけるSパ
ラメータ、前記ピンチオフ時のSパラメータ、前記順方
向バイアス時のSパラメータ、および前記ドレイン抵抗
とソース抵抗の和とから、前記各動作点における前記電
界効果トランジスタの小信号等価回路パラメータを算出
する機能と、を実現させることを特徴としている。
【0019】本発明に係る、第1の抵抗算出プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、電
界効果トランジスタの電気的特性を示すパラメータを測
定手段に測定させ、該測定結果から前記電界効果トラン
ジスタのドレイン抵抗とソース抵抗との和を求めるため
の抵抗算出プログラムを記録したコンピュータ読み取り
可能な記録媒体であって、前記電界効果トランジスタの
バイアスを制御する機能と、前記バイアスを制御して前
記電界効果トランジスタを順方向バイアス状態に設定し
つつゲート電圧の各種の値に対する前記電界効果トラン
ジスタのSパラメータを前記測定手段に測定させる機能
と、前記SパラメータをZパラメータに変換することに
より、前記ゲート電圧の各種の値に対する前記電界効果
トランジスタの出力インピーダンスの実部の値を算出す
る機能と、前記ゲート電圧の各種の値と該値に対する前
記出力インピーダンスの実部の値とから成るデータを順
方向バイアス状態における前記電界効果トランジスタの
出力インピーダンスの実部のゲート電圧依存性を示すデ
ータとして使用して回帰分析を行うことにより回帰直線
を求める機能と、前記回帰直線から前記電界効果トラン
ジスタのドレイン抵抗とソース抵抗の和を算出する機能
と、を実現させるためのプログラムを記録したことを特
徴としている。
【0020】本発明に係る、第2の抵抗算出プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、電
界効果トランジスタの電気的特性を示すパラメータを測
定手段に測定させ、該測定結果から前記電界効果トラン
ジスタのドレイン抵抗とソース抵抗との和を求めるため
の抵抗算出プログラムを記録したコンピュータ読み取り
可能な記録媒体であって、高周波測定用プローブにおけ
る接触抵抗および寄生抵抗を前記測定手段に測定させる
ことにより校正データを作成する機能と、前記高周波測
定用プローブを用いた直流測定により、前記電界効果ト
ランジスタのゲート電圧の各種の値に対する前記電界効
果トランジスタのオン抵抗を前記測定手段に測定させる
機能と、前記直流測定で得られたオン抵抗の値を前記校
正データにより校正を行う機能と、前記ゲート電圧の各
種の値と該値に対する前記オン抵抗の前記校正後の値と
から成るデータを前記オン抵抗のゲート電圧依存性を示
すデータとして使用して回帰分析を行うことにより回帰
直線を求める機能と、前記回帰直線から前記電界効果ト
ランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗の和を算出する
機能と、を実現させるためのプログラムを記録したこと
を特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1. <半導体評価装置の構成>図1は、本発明の実施の形態
1である半導体評価装置の構成を示すブロック図であ
る。この半導体評価装置はGaAsウェハに形成された
各チップのFET100を対象とする。評価対象のFE
T100を装置に電気的に接続するプローバ14の周囲
の回路構成は図2に示す通りである。この半導体評価装
置は、ネットワークアナライザ10と直流電源12とプ
ローバ14とコントローラ16をGPIB(General Pur
pose Interface Bus)18で接続した構成となってい
る。プローバ14は、高周波測定用のプローバであっ
て、ウェハ上の各チップを、順次、この半導体評価装置
に電気的に接続する。直流電源12は、バイアスティー
21内のコイルL1およびバイアスティー22内のコイ
ルL2を介してプローバ14から所定チップのFET1
00に直流電圧E1、E2を印加し(これはFET10
0の動作点(バイアス)を設定することにもなる)、F
ET100のドレイン電流等を測定する。ネットワーク
アナライザ10は、バイアスティー21のコンデンサC
1およびバイアスティー22のコンデンサ22を介して
プローバ14からFET100に高周波信号を印加して
Sパラメータを測定する。コントローラ16は、CP
U、メモリ、外部記憶装置、入力操作装置および表示装
置などから成るコンピュータであって、オペレーティン
グシステムとしてUNIXを使用している。このコント
ローラ16内のメモリに格納された所定のプログラムを
CPUが実行することにより、コントローラ16は、ネ
ットワークアナライザ10、直流電源12およびプロー
バ14を制御してFET100に対し高周波測定(RF
測定)および直流測定(DC測定)を行なうとともに、
ネットワークアナライザ10および直流電源12から測
定値を取り込んでSパラメータおよびDCパラメータを
獲得し、これらを用いてFET100の小信号等価回路
パラメータを算出する。
【0022】<小信号等価回路パラメータの抽出手順の
概略>図3は、この半導体評価装置によるFET100
の小信号等価回路パラメータの抽出手順の概略を示すフ
ローチャートである。FET100の小信号等価回路パ
ラメータを抽出する際には、まず、各測定条件を設定し
(ステップS100)、その後、ネットワークアナライ
ザ10を用いて高周波測定を行い(FET100へのバ
イアス印加は直流電源12により行う)、FET100
のSパラメータを獲得する(ステップS102)。次
に、直流電源12を用いて直流測定を行い、DCパラメ
ータを得る(ステップS104)。ここで、Sパラメー
タの測定(ステップS102)とDCパラメータの測定
(ステップS104)の順序は入れ替わってもよい。
【0023】上記の両測定が終了すると、コントローラ
16は、FET100について得られたSパラメータと
DCパラメータを用いてFET100の小信号等価回路
パラメータを算出する。図4は、FET100の小信号
等価回路を示しており、符号D、S、Gは、それぞれド
レイン、ソース、ゲートを表している。この図4におい
て点線で囲まれた領域200は真性領域であり、この真
性領域200に対応する等価回路パラメータ(以下「真
性パラメータ(Intrinsic Parameter)」という)として
は、ゲート・ソース間容量Cgs、ゲート・ドレイン間容
量Cgd、ドレイン・ソース間容量Cds、チャネル抵抗
(真性領域の抵抗)Ri、相互コンダクタンスGm(直流
に対する値)、相互コンダクタンスgm=Gm・e-jωτ
の周波数特性を示す値τ、ドレイン・ソース間抵抗Rds
がある。真性領域200以外の領域(寄生部分)に対応
する等価回路パラメータ(以下「外部パラメータ(Extri
nsicParameter)」という)としては、ゲート抵抗Rg、
ソース抵抗Rs、ドレイン抵抗Rd、ゲートインダクタン
スLg、ソースインダクタンスLs、ドレインインダクタ
ンスLd、ゲート側寄生容量Cpg、ドレイン側寄生容量
Cpdがある。ステップS106で算出されるこれらの小
信号等価回路パラメータは、コントローラ16内に保存
される(ステップS108)。
【0024】このようにして一つのチップのFET10
0の小信号等価回路パラメータが抽出されると、プロー
バ14を動作させて次のチップのFETを装置に電気的
に接続し、同様の手順(ステップS100〜S108)
で小信号等価回路パラメータの抽出が行われる。
【0025】<コールドモデルを用いた小信号等価回路
パラメータの抽出手順>図5は、図3に示した小信号等
価回路パラメータの抽出手順の詳細を示すフローチャー
トであり、ここではコールドモデル(Cold Model)を用い
てFETの小信号等価回路パラメータを抽出している。
すなわち、ピンチオフ時および順方向バイアス時の2条
件で測定したSパラメータより小信号等価回路モデルに
おける外部パラメータを求め、その外部パラメータを動
作点で測定したSパラメータから取り除いて真性パラメ
ータを求めている。このような抽出手順を図5を参照し
つつ以下に説明する。
【0026】図5に示した抽出手順では、コントローラ
16であるコンピュータの処理の都合から、まず、共有
メモリとメッセージIDの取得(ステップS10)と測
定器のI/Oオープンおよびタイムアウト値の設定(ス
テップS12)を行う。その後、整数パラメータの引き
渡し(ステップS14)、実数パラメータの引き渡し
(ステップS16)および周波数パラメータの引き渡し
(ステップS18)を行う。これらのステップS14〜
S18は測定条件の設定に相当するものである。ここで
引き渡される整数パラメータは、(1)ドレインのピン
番号、(2)ゲートのピン番号、(3)閾値電圧Vthを
計算するときのデータ数、(4)ショットキー特性を表
すn値や内蔵電圧Фbを計算するときのデータ数、
(5)ドレイン抵抗とソース抵抗の和Rd+Rsを計算す
るときのデータ数(回帰データ数)である。また、ここ
で引き渡される実数パラメータは、(1)閾値電圧Vth
を測定するときのドレイン電圧、(2)ピンチオフ時に
Vthに加えるオフセット、(3)ドレイン電流リミッ
ト、(4)ゲート電流リミット、(5)順方向バイアス
時のゲート電流、(6)ゲート電圧の上限、(7)待ち
時間、(8)ゲートの断面積、(9)温度、(10)V
thを測定するときのスタート電圧、ストップ電圧および
ステップ電圧、(11)n、Фbを測定するときのスタ
ート電圧、ストップ電圧、およびステップ電圧、(1
2)Rd+Rsを測定するときのスタート電圧、ストップ
電圧およびステップ電圧、(13)Rd+Rsを測定する
ときの周波数である。
【0027】上記の測定条件が設定されると、コントロ
ーラ16が、直流電源12によってFET100に印加
されるバイアス電圧を制御することにより、FET10
0を所定の動作点、ピンチオフ状態、順方向バイアス状
態に順次設定し、これら3条件におけるSパラメータを
ネットワークアナライザ10により測定する(ステップ
S20、S22、S24)。ここで、ピンチオフ状態に
設定するためのバイアス条件は、ドレイン電圧Vds=
0、ゲート電圧Vgs=Vth+(オフセット値)であり、
このオフセット値をVgs<Vpとなるように設定する
(Vpはピンチオフ電圧)。また、順方向バイアス状態
に設定するためのバイアス条件は、ドレイン電圧Vds=
0、ゲート電流Igs=(所定値)であり、この所定値は
Vgs>Φbとなるように設定される。なお、ピンチオフ
時および順方向バイアス時にはVds=0に設定されるこ
とから、このときの等価回路モデルは「コールドモデル
(Cold Model)」と呼ばれる。
【0028】上記3条件でのSパラメータが測定される
と、次に、直流電源12によって所定の電圧をFET1
00に印加して電流を測定することにより、DCパラメ
ータである閾値電圧Vth、n値および内蔵電圧Φbを求
める(直流測定:ステップS26)。
【0029】前述のように本抽出手順では、ピンチオフ
時および順方向バイアス時のSパラメータから小信号等
価回路パラメータのうちの外部パラメータを求めるが、
このために解くべき方程式における変数の数が式の数よ
りも多い。そこで、その方程式より外部パラメータを算
出できるようにするために、上記の測定とは独立にFE
T100からドレイン抵抗とソース抵抗の和Rd+Rsを
抽出する(ステップS28)。このときのRd+Rsの抽
出手順の詳細については後述する。
【0030】外部パラメータの抽出はコントローラ16
内で行われる。まず、順方向バイアス時のSパラメー
タ、Rd+Rsおよびn値を用いて、抵抗とインダクタン
スに関する外部パラメータ、すなわちソース抵抗Rs、
ドレイン抵抗Rd、ゲート抵抗Rg、ソースインダクタン
スLs、ドレインインダクタンスLdおよびゲートインダ
クタンスLgを算出する(ステップS30)。次に、ピ
ンチオフ時のSパラメータから、容量に関する外部パラ
メータ、すなわちドレイン側寄生容量Cpdおよびゲート
側寄生容量Cpgを算出する(ステップS32)。
【0031】このようにして各外部パラメータが得られ
ると、これらを用いて真性パラメータを抽出する(ステ
ップS34)。ステップS20で得られた動作点でのS
パラメータから上記の外部パラメータを取り除くことに
より、FET100の真性領域200のみについてのS
パラメータを得、このSパラメータから真性パラメータ
を算出する。これにより、真性パラメータとして、ゲー
ト・ソース間容量Cgs、ゲート・ドレイン間容量Cgd、
ドレイン・ソース間容量Cds、チャネル抵抗(真性領域
の抵抗)Ri、相互コンダクタンスGm(直流に対する
値)、相互コンダクタンスgm=Gm・e-jωτの周波数
特性を示す値τ、ドレイン・ソース間抵抗Rds、ゲート
・ドレイン間抵抗Rgdが得られる。
【0032】以上のようにして得られた真性パラメータ
および外部パラメータから成る小信号等価回路パラメー
タは、出力項目としてコントローラ16内において表示
装置に表示された後(ステップS36)、外部記憶装置
に保存される(ステップS38)。この後、測定器のI
/Oクローズや共有メモリの使用権の放棄が行われ(ス
テップS40、S42)、一つのチップのFET100
に対する測定・評価が終了する。
【0033】図6は本実施の形態の半導体評価装置にお
いて上記抽出手順により得られた小信号等価回路パラメ
ータの一例を示すものであり、図6(a)は10GHz
の周波数で抽出した相互コンダクタンスgmの閾値電圧
Vth依存性を示し、図6(b)は10GHzの周波数で
抽出したゲート・ソース間容量Cgsの閾値電圧Vth依存
性を示している。
【0034】<実施の形態1におけるRd+Rsの抽出方
法>図7は、コールドモデルを用いた小信号等価回路パ
ラメータの抽出手順(図5)のステップS28におけ
る、ドレイン抵抗とソース抵抗の和Rd+Rsの抽出方法
を示すフローチャートである。この方法では、各種のゲ
ート電圧Vgsに対するSパラメータの測定値を用いて順
方向バイアス状態におけるFET100の出力インピー
ダンスの実部のゲート電圧Vgs依存性を示すデータを求
め、これらのデータから回帰直線を算出してその回帰直
線からRd+Rsを算出する。以下、このようなRd+Rs
の算出方法の詳細を図7を参照しつつ説明する。
【0035】まず、Rd+Rsの抽出に必要な初期設定を
行う。すなわち、回帰データ数m、Sパラメータの測定
のためのゲート電圧の数(測定データ数)であるNvgs
を設定するとともに、変数iを0に初期化する。
【0036】次に、直流電源12によりFET100を
順方向バイアス状態に設定しつつゲート電圧VgsをNvg
s個の値のうちの一つに設定し(ステップS52)、こ
の状態においてネットワークアナライザ10によりSパ
ラメータを測定する(ステップS54)。続いて、コン
トローラ16において、このSパラメータをZパラメー
タに変換することにより順方向バイアス状態におけるF
ET100の出力インピーダンスZ22の実部を求め
る。その後、変数iに1を加えて(ステップS58)、
変数iがNvgsよりも小さいか否かを判定する(ステッ
プS60)。この結果、変数iがNvgsよりも小さけれ
ばステップS52に戻って、ゲート電圧Vgsを別の値に
設定する。
【0037】以降、変数iがNvgsよりも小さい間、ス
テップS52→S54→S56→S58→S60を繰り
返し実行し、変数iがNvgs以上となるとステップS6
2へ進む。この時点では、Nvgs個のゲート電圧Vgsに
対する出力インピーダンスZ22の実部のデータが得ら
れている。
【0038】ステップS62では変数iを再度0に初期
化し、次のステップS64において、上記のようにして
得られたデータを、順方向バイアス状態におけるFET
100の出力インピーダンスZ22の実部のゲート電圧
Vgs依存性を示すデータとして回帰分析を行う。
【0039】具体的には、ステップS26で得られるD
Cパラメータである閾値電圧Vthおよび内蔵電圧Φbと
ゲート電圧Vgsとから下記の式 x=1/(1−√η) η=(Φb−Vgs)/(Φb−Vth) により得られるxを横軸とし、前記出力インピーダンス
の実部(以下、この実部を符号yで表すことにする)を
縦軸として直線回帰を行うことにより、回帰直線を求め
る。より詳しくは、回帰データ数m(≦Nvgs)と相関
係数rの下限を予め設定しておき、ステップS52〜S
60により得られたNvgs個のデータの中からm個のデ
ータを選択し、選択したm個のデータを用いて例えば最
小2乗法により直線回帰を行って回帰直線を算出する
(ステップS64)。このとき、その回帰直線について
の相関係数rも算出する。次のステップS66では、変
数i=0のときは(すなわち最初にこのステップS66
を実行するときのみ)、変数rmaxに上記相関係数rの
値を設定し、上記回帰直線のy切片(縦軸切片)の値を
Rd+Rsの値として設定する。変数i≠0のときは、す
なわちステップS66の2回目以降の実行時には、上記
相関係数rがrmaxよりも大きいか否か判定し、大きけ
れば、変数rmaxに上記相関係数rの値を設定するとと
もに上記回帰直線のy切片の値をRd+Rsの値として設
定する。その後、変数iに1を加えて(ステップS6
8)、変数iがNvgs−m+1よりも小さいか否か判定
する(ステップS70)。この結果、変数iがNvgs−
m+1よりも小さければ、ステップS64へ戻り、ステ
ップS52〜S60により得られたNvgs個のデータの
中から次のm個のデータ(対応する各Vgsまたは各xの
値を一つだけずらしたm個のデータ)を用いて直線回帰
を行う。
【0040】以降、変数iがNvgs−m+1よりも小さ
い間、ステップS64→S66→S68→S70を繰り
返し実行し、変数iがNvgs−m+1以上となるとステ
ップS72へ進む。これにより、ステップS72に進ん
だ時点では、相関係数rが最大となる回帰直線のy切片
の値がRd+Rsとして設定されており、相関係数rの最
大値がrmaxに設定されている。次のステップS72で
は、このrmaxが0.9以上か否かを判定する。ここで
0.9は相関係数の下限値として選定されたものであ
り、rmaxが0.9よりも小さい場合は、適切な回帰直
線が存在しない(解なし)としてエラー処理を行う(ス
テップS99)。rmaxが0.9以上の場合は、相関係
数が最大となる回帰直線のy切片の値すなわちRd+Rs
として設定されている値を求めるべき値(FET100
のドレイン抵抗とソース抵抗の和)とする。
【0041】ところで従来は、4端子接続によるDC測
定を行うことにより、FETのオン抵抗のゲート電圧依
存性を示すデータを得、このデータを用いて直線回帰を
行うことによりFETのRd+Rsを抽出していた。これ
に対し、本抽出方法(図7)では、順方向バイアス状態
におけるFETの出力インピーダンスの実部Z22をオ
ン抵抗とみなしてRd+Rsを抽出している。図8は、4
端子接続によるDC測定により得られるFETのオン抵
抗Ronと本抽出方法において得られる出力インピーダン
スの実部Z22とを比較したものである。この図8よ
り、両者はよく一致しており、本抽出方法が妥当である
ことがわかる。
【0042】<実施の形態1における効果>以上説明し
たように実施の形態1では、1台の装置で、ネットワー
クアナライザ10および高周波測定用プローバ14等を
用いてRFパラメータとしてのSパラメータを測定する
とともに(ステップS20〜S24、S54)、RF測
定で使用される高周波プローバ14を用いてDC測定も
行っている(ステップS26)。ただしFET100の
ドレイン抵抗とソース抵抗の和Rd+Rsを抽出するため
に高周波プローバによってオン抵抗をDC測定したので
は測定誤差が大きいため、高周波測定により得られるS
パラメータをZパラメータに変換することによりFET
100のRd+Rsを求めている(ステップS28、図
7)。したがって、比較的精度の高い測定値(Sパラメ
ータおよびDCパラメータ)のみを用いて1台の装置で
FET100の小信号等価回路パラメータを得ることが
できる。このため、本実施の形態によれば、別個の装置
で測定されたSパラメータとDCパラメータ(オン抵抗
など)を用いて小信号等価回路パラメータを算出してい
た従来とは異なり、FETの小信号等価回路パラメータ
を効率よく抽出することができる。その結果、ウェハロ
ット当たりの大規模なデータ蓄積やトレンド管理などに
対応できるようになる。
【0043】実施の形態2.次に、本発明の実施の形態
2について説明する。本実施の形態は、実施の形態1と
は、FETのドレイン抵抗とソース抵抗の和Rd+Rsの
抽出方法が異なるのみであり、その他の点は同様であ
る。そこで、以下では、本実施の形態におけるRd+Rs
の抽出方法につき図9のフローチャートを参照しつつ説
明する。
【0044】<実施の形態2におけるRd+Rsの抽出方
法>まず、実施の形態1の場合と同様(図7のステップ
S50)、回帰データ数m、測定データ数Nvgsを設定
するとともに、変数iを0に初期化する。
【0045】次に、直流電源12によりFET100を
順方向バイアス状態に設定しつつゲート電圧VgsをNvg
s個の値のうちの一つに設定し(ステップS82)、こ
の状態において直流電源12の電流測定機能を用いてF
ET100のオン抵抗Ronを測定する。
【0046】FET100のオン抵抗Ronの上記測定で
は高周波測定用のプローバ14を使用する。このため、
4端子接続ができないので、次のステップS84でオン
抵抗Ronの測定値を校正する。すなわち、プローバ14
における接触抵抗および寄生抵抗(バイアスティー2
1、21やケーブルの抵抗を含む)を測定値から除去す
る。このために本実施の形態では、予め、校正データフ
ァイル作成し、これをコントローラ16における外部記
憶装置に保存しておく。校正データファイルを作成する
には、例えば、測定評価の処理(図3や図5に示す処
理)に先立ち、プローバ14におけるRFプローブヘッ
ドを例えば校正用基板におけるショートパターンに接続
して、前記の接触抵抗および寄生抵抗を測定し、その測
定値を外部記憶に格納すればよい。このようにして校正
データファイルが作成されていれば、測定前に、その校
正データファイルから接触抵抗および寄生抵抗の値をメ
モリに格納しておき、これをオン抵抗Ronの測定時に参
照して測定値から除去することができる(ステップS8
6)。
【0047】オン抵抗Ronの測定値の校正後は、変数i
に1を加えて(ステップS88)、変数iがNvgsより
も小さいか否かを判定する(ステップS90)。この結
果、変数iがNvgsよりも小さければステップS82に
戻って、ゲート電圧Vgsを別の値に設定する。
【0048】以降、変数iがNvgsよりも小さい間、ス
テップS82→S84→S86→S88→S90を繰り
返し実行し、変数iがNvgs以上となるとステップS9
2へ進む。この時点では、Nvgs個のゲート電圧Vgsに
対するオン抵抗Ronのデータが得られている。
【0049】ステップS92では変数iが再度0に初期
化し、次のステップS94において、上記のようにして
得られたデータを、FET100のオン抵抗Ronのゲー
ト電圧Vgs依存性を示すデータとして回帰分析を行う。
これ以降の処理(ステップS94〜S112、S19
9)については、出力インピーダンスの代わりにオン抵
抗Ronを用いる点を除き、実施の形態1の場合(図7の
ステップS64〜S72、S99)と同様である。すな
わち、回帰データ数m(≦Nvgs)と相関係数rの下限
を予め設定しておき、ステップS82〜S90により得
られたNvgs個のデータの中からm個のデータを順次選
択し、選択したm個のデータをFET100のオン抵抗
Ronのゲート電圧Vgs依存性を示すデータとして使用
し、ステップS26で得られるDCパラメータである閾
値電圧Vthおよび内蔵電圧Φbとゲート電圧Vgsとから
下記の式 x=1/(1−√η), η=(Φb−Vgs)/(Φb−
Vth) により得られるxを横軸とし、前記オン抵抗Ron(以
下、このオン抵抗Ronを符号yで示す)を縦軸として直
線回帰を行うことにより、回帰直線を繰り返し求める。
そして相関係数rが最大となる回帰直線のy切片の値を
Rd+Rsとして設定し、相関係数の最大値をrmaxに設
定する。rmaxが0.9以上の場合は、Rd+Rsとして
設定された値が求めるべき値であり、rmaxが0.9よ
り小さい場合は、適切な回帰直線が存在しない(解な
し)としてエラー処理を行う(ステップS199)。
【0050】<実施の形態2における効果>本実施の形
態によれば、1台の装置で、RF測定によりSパラメー
タを測定するとともに(ステップS20〜S24)、R
F測定で使用される高周波測定用のプローバ14を用い
て、FET100のオン抵抗Ronの測定を含むDC測定
を行っている。高周波測定用のプローバ14を用いた場
合、4端子接続できないため、オン抵抗Ronの測定値に
含まれる誤差は相対的に大きいが、本実施の形態では、
この誤差の原因となるプローバ14における接触抵抗お
よび寄生抵抗が測定値から除去される(Ronの測定値の
校正:ステップS86)。したがって、比較的精度の高
い測定値(校正後の測定値)のみを用いて1台の装置で
FET100の小信号等価回路パラメータを算出するこ
とができる。このため、本実施の形態によれば、実施の
形態1と同様、FETの小信号等価回路パラメータを、
精度を低下させることなく効率よく抽出することができ
る。その結果、ウェハロット当たりの大規模なデータ蓄
積やトレンド管理などに対応できるようになる。
【0051】実施の形態3.次に、本発明の実施の形態
3である半導体評価装置について説明する。本実施の形
態の半導体評価装置の構成は、実施の形態1と同様であ
って図1および図2に示す通りである。本実施の形態に
おける小信号等価回路パラメータの抽出手順も、コール
ドモデルを用いる点では実施の形態1と同様である。し
かし、実施の形態1では一つの動作点での小信号等価回
路パラメータを抽出していたのに対し(図5参照)、本
実施の形態では、一つの測定評価シーケンスで、異なる
複数の動作点での小信号等価回路パラメータを抽出す
る。以下では、この抽出手順につき図10のフローチャ
ートを参照しつつ説明する。
【0052】まず、測定条件の設定を行う(ステップS
120)。これは図5のステップS14〜S18に相当
する。なお、図5のステップS10、S12、S40、
S42は、コントローラ16であるコンピュータの処理
の都合上必要となる処理にすぎないため、図10のフロ
ーチャートではその記載が省略されている。
【0053】測定条件が設定されると、次に、図5にお
けるステップS26と同様にして、直流測定によりDC
パラメータとして閾値電圧Vth、n値および内蔵電圧Φ
bを得る(ステップS122)。その後、図5のステッ
プS28と同様にして、FET100からドレイン抵抗
とソース抵抗の和Rd+Rsを抽出する。このRd+Rsの
抽出方法としては、高周波測定により各種のゲート電圧
Vgsに対するSパラメータを測定し、それをZパラメー
タに変換して得られるFET100の出力インピーダン
スZ22の実部を用いてRd+Rsを抽出するという方法
(図7参照)を用いることができる。また、直流測定に
より各種のゲート電圧VgsにおけるFET100のオン
抵抗Ronを測定し、その測定値からプローバ14におけ
る接触抵抗や寄生抵抗を除去した校正後のオン抵抗Ron
を用いてRd+Rsを抽出するという方法(図9参照)を
用いてもよい。
【0054】Rd+Rsの抽出後は、図5のステップS2
2、S24と同様にして、ピンチオフ時のSパラメータ
および順方向バイアス時のSパラメータを測定する(ス
テップS126、S128)。なお、ステップS122
およびS124の処理とステップS126およびS12
8の処理とは順序が入れ替わってもよい。
【0055】DCパラメータVth、n、Фbや上記2条
件でのSパラメータが測定されると、図5のS30と同
様にして抵抗とインダクタンスに関する外部パラメータ
を算出し(ステップS130)、次に、図5のステップ
S32と同様にして容量に関する外部パラメータを算出
する(ステップS132)。
【0056】その後、本実施の形態では、予め設定され
た複数の動作点(Vgs,Vds)のそれぞれに直流電源1
2により順次設定し、設定した動作点でのSパラメータ
をネットワークアナライザ10やプローバ14などを用
いて測定し、設定した動作点での真性パラメータを図5
のステップS34と同様にして算出する(ステップS1
34〜S140)。このようにして予め決められた全て
の動作点での真性パラメータが算出されると、得られた
外部パラメータおよび各動作点における真性パラメータ
から成る小信号等価回路パラメータをコントローラ16
内の外部記憶装置に保存する(ステップS142)。こ
れにより、一つのチップのFET100に対する測定・
評価が終了する。
【0057】<実施の形態3における効果>以上のよう
に本実施の形態によれば、異なる動作点で、Sパラメー
タの測定と真性パラメータの抽出のみを繰り返すことに
より(ステップS134〜S140)、異なる複数の動
作点での真性パラメータを効率よく抽出することができ
る。このようにして異なる各動作点毎に得られた小信号
等価回路パラメータは、FETを用いた回路設計の最適
化などに有効に利用することができる。
【0058】<半導体評価プログラムなどの提供>以上
において各実施の形態として説明した半導体評価装置の
動作は、コントローラ16内においてメモリに格納され
た所定のプログラム(図3、図5、図10に対応する半
導体評価プログラムや、図7、図9に対応する抵抗算出
プログラム)をCPUが実行することにより実現され
る。すなわち、このようなプログラムに基づきコントロ
ーラ16は、ネットワークアナライザ10や直流電源1
2、プローバ14を制御するとともに、これらにより得
られる測定データを用いてFETの小信号等価回路パラ
メータを算出する。このようなプログラムは、フロッピ
ーディスクや、磁気テープ、CD−ROM(Compact Dis
k−Read Only Memory)などのコンピュータ読み取り可能
な記録媒体に記録されて提供される。
【0059】
【発明の効果】本発明に係る第1の半導体評価装置によ
れば、1台の装置でDC測定とRF測定が行われるとと
もに、それらより得られるDCパラメータとRFパラメ
ータを用いて半導体素子の小信号等価回路パラメータが
算出されるため、小信号等価回路パラメータを効率よく
抽出することができる。その結果、ウェハロット当たり
の大規模なデータ蓄積やトレンド管理などに対応できる
ようになる。
【0060】本発明に係る第2の半導体評価装置によれ
ば、1台の装置でDC測定とRF測定が行われるととも
に、RF測定としてピンチオフ時および順方向バイアス
時のSパラメータと動作点のSパラメータとが測定さ
れ、コールドモデルを用いてその動作点におけるFET
の小信号等価回路パラメータが算出されるため、バイア
ス依存性を充分に考慮した正確な小信号等価回路パラメ
ータを効率よく抽出することができる。
【0061】本発明に係る第3の半導体評価装置によれ
ば、コールドモデルを用いてFETの小信号等価回路パ
ラメータを抽出する際に必要となるドレイン抵抗とソー
ス抵抗の和Rd+Rsを算出するために、Sパラメータの
測定値がZパラメータに変換され、それによって得られ
る順方向バイアス時の出力インピーダンスが用いられ
る。このため、FETのオン抵抗の測定を必要としない
ので、4端子接続による直流測定をしなくとも、高周波
測定用プローブを用いて1台の装置で精度よく小信号等
価回路パラメータを抽出することができる。
【0062】本発明に係る第4の半導体評価装置によれ
ば、コールドモデルを用いてFETの小信号等価回路パ
ラメータを抽出する際に必要となるドレイン抵抗とソー
ス抵抗の和Rd+Rsを算出するために、高周波測定用プ
ローブを用いた直流測定により電界効果トランジスタの
オン抵抗が測定される。この場合、4端子接続ができな
いが、校正手段によりオン抵抗の測定値から高周波測定
用プローブにおける接触抵抗および寄生抵抗が除去され
るため、精度のよいオン抵抗値を得ることができる。し
たがって、高周波測定用プローブを用いて1台の装置で
精度よく小信号等価回路パラメータを抽出することがで
きる。
【0063】本発明に係る第5の半導体評価装置によれ
ば、ピンチオフ時や順方向バイアス時におけるSパラメ
ータの測定は1回だけ行い、各動作点でのSパラメータ
の測定のみを繰り返すことにより、異なる複数の動作点
での電界効果トランジスタの小信号等価回路パラメータ
を効率よく抽出することができる。
【0064】本発明に係る第6の半導体評価装置によれ
ば、高周波測定のみならず直流測定についても高周波測
定用プローブが使用されるが、測定されたDCパラメー
タが校正され、これにより測定値から高周波測定用プロ
ーブにおける接触抵抗および寄生抵抗を除去することが
できる。このため、高周波測定用プローブを用いて1台
の装置で精度よく小信号等価回路パラメータを抽出する
ことができる。
【0065】本発明に係る第1の半導体評価方法によれ
ば、上記第1の半導体評価装置の動作を実現することが
でき、これにより小信号等価回路パラメータを効率よく
抽出することができる。
【0066】本発明に係る第2の半導体評価方法によれ
ば、上記第2の半導体評価装置の動作を実現することが
でき、コールドモデルを用いて動作点におけるFETの
小信号等価回路パラメータが算出されるため、バイアス
依存性を充分に考慮した正確な小信号等価回路パラメー
タを効率よく抽出することができる。
【0067】本発明に係る第3の半導体評価方法によれ
ば、上記第5の半導体評価装置の動作を実現することが
でき、これにより異なる複数の動作点での電界効果トラ
ンジスタの小信号等価回路パラメータを効率よく抽出す
ることができる。
【0068】本発明に係る第1の抵抗算出方法によれ
ば、ドレイン抵抗とソース抵抗の和Rd+Rsを算出する
ために、Sパラメータの測定値がZパラメータに変換さ
れ、それによって得られる順方向バイアス時の出力イン
ピーダンスが用いられる。このため、FETのオン抵抗
の測定を必要とせず、4端子接続による直流測定をしな
くとも、高周波測定用プローブを用いてFETからRd
+Rsを精度よく抽出することができる。
【0069】本発明に係る第2の抵抗算出方法によれ
ば、高周波測定用プローブを用いた直流測定によりFE
Tのオン抵抗が測定された後、オン抵抗の測定値から高
周波測定用プローブにおける接触抵抗および寄生抵抗が
除去されるため、精度のよいオン抵抗値を得ることがで
きる。したがって、4端子測定をしなくとも、高周波測
定用プローブを用いてFETからRd+Rsを精度よく抽
出することができる。
【0070】本発明に係る、第1の半導体評価プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によ
れば、上記第1の半導体評価装置の動作を実現すること
ができ、これにより小信号等価回路パラメータを効率よ
く抽出することができる。
【0071】本発明に係る、第2の半導体評価プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によ
れば、上記第2の半導体評価装置の動作を実現すること
ができ、コールドモデルを用いて動作点におけるFET
の小信号等価回路パラメータが算出されるため、バイア
ス依存性を充分に考慮した正確な小信号等価回路パラメ
ータを効率よく抽出することができる。
【0072】本発明に係る、第3の半導体評価プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によ
れば、上記第5の半導体評価装置の動作を実現すること
ができ、これにより異なる複数の動作点での電界効果ト
ランジスタの小信号等価回路パラメータを効率よく抽出
することができる。
【0073】本発明に係る、第1の抵抗算出プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれ
ば、上記第1の抵抗算出方法によりRd+Rsを算出する
ことができ、これにより、FETのオン抵抗の測定を必
要としないので、4端子接続による直流測定をしなくと
も、高周波測定用プローブを用いてFETからRd+Rs
を精度よく抽出することができる。
【0074】本発明に係る、第2の抵抗算出プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれ
ば、上記第2の抵抗算出方法によりRd+Rsを算出する
ことができ、これにより、4端子測定をしなくとも、高
周波測定用プローブを用いてFETからRd+Rsを精度
よく抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1である半導体評価装置
の構成を示すブロック図。
【図2】 実施の形態1におけるプローバの周囲の回路
構成を示す回路図。
【図3】 実施の形態1におけるFETの小信号等価回
路パラメータの抽出手順を示す概略フローチャート。
【図4】 実施の形態1において対象とするFETの小
信号等価回路を示す回路図。
【図5】 実施の形態1におけるFETの小信号等価回
路パラメータの抽出手順を示す詳細フローチャート。
【図6】 実施の形態1により抽出されたFETの小信
号等価回路パラメータの一例を示す図。
【図7】 実施の形態1において採用されている、ドレ
イン抵抗とソース抵抗の和Rd+Rsの抽出方法を示すフ
ローチャート。
【図8】 4端子接続によるDC測定により得られるF
ETのオン抵抗RonとRd+Rsの前記抽出方法において
得られるFETの出力インピーダンスZ22の実部との
比較を示す図。
【図9】 本発明の実施の形態2において採用されてい
る、ドレイン抵抗とソース抵抗の和Rd+Rsの抽出方法
を示すフローチャート。
【図10】 本発明の実施の形態3におけるFETの小
信号等価回路パラメータの抽出手順を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
10…ネットワークアナライザ、 12…直流電源、1
4…プローバ、 16…コントローラ、 18…GPI
B、 100…電界効果トランジスタ(FET)、 2
00…真性領域、 Rd…ドレイン抵抗、 Rs…ソース
抵抗。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子の電気的特性を示すパラメー
    タの測定を行い、該測定結果から前記半導体素子の小信
    号等価回路パラメータを抽出する半導体評価装置であっ
    て、 前記半導体素子の直流特性を示すパラメータであるDC
    パラメータを測定する直流測定手段と、 前記半導体素子の高周波特性を示すパラメータであるR
    Fパラメータを測定する高周波測定手段と、 前記DCパラメータおよび前記RFパラメータから前記
    小信号等価回路パラメータを算出する演算手段と、を備
    えることを特徴とする半導体評価装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体評価装置におい
    て、 前記半導体素子は電界効果トランジスタであり、 前記電界効果トランジスタのバイアスを制御するバイア
    ス制御手段を備え、 前記電界効果トランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗
    の和を求める抵抗抽出手段を備え、 前記バイアス制御手段によって前記電界効果トランジス
    タをピンチオフ状態に設定してピンチオフ時における前
    記電界効果トランジスタのSパラメータを前記高周波測
    定手段に測定させ、前記バイアス制御手段によって前記
    電界効果トランジスタを順方向バイアス状態に設定して
    順方向バイアス時における前記電界効果トランジスタの
    Sパラメータを前記高周波測定手段に測定させ、前記バ
    イアス制御手段によって前記電界効果トランジスタを所
    定の動作点に設定して該動作点における前記電界効果ト
    ランジスタのSパラメータを前記高周波測定手段に測定
    させる主制御手段を備え、 前記演算手段は、前記動作点におけるSパラメータ、前
    記ピンチオフ時のSパラメータ、前記順方向バイアス時
    のSパラメータ、および前記ドレイン抵抗とソース抵抗
    の和から、コールドモデルを用いて前記動作点における
    前記電界効果トランジスタの小信号等価回路パラメータ
    を算出する、ことを特徴とする半導体評価装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体評価装置におい
    て、 前記抵抗抽出手段は、 前記バイアス制御手段によって前記電界効果トランジス
    タを順方向バイアス状態に設定しつつゲート電圧を各種
    の値に設定し、ゲート電圧の各種の値に対する前記電界
    効果トランジスタのSパラメータを前記高周波測定手段
    に測定させる高周波測定制御手段と、 高周波測定制御手段により得られる前記Sパラメータを
    Zパラメータに変換することによりゲート電圧の各種の
    値に対する前記電界効果トランジスタの出力インピーダ
    ンスの実部の値を算出する出力インピーダンス算出手段
    と、 前記ゲート電圧の各種の値と該値に対する前記出力イン
    ピーダンスの実部の値とから成るデータを順方向バイア
    ス状態における前記電界効果トランジスタの出力インピ
    ーダンスの実部のゲート電圧依存性を示すデータとして
    使用して回帰分析を行うことにより回帰直線を求める回
    帰分析手段と、 前記回帰直線から前記電界効果トランジスタのドレイン
    抵抗とソース抵抗の和を算出する和抵抗算出手段と、 を有していることを特徴とする半導体評価装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の半導体評価装置におい
    て、 前記直流測定手段は、前記高周波測定手段で使用される
    高周波測定用プローブを用いて前記DCパラメータを測
    定し、 前記抵抗抽出手段は、 前記高周波測定用プローブにおける接触抵抗および寄生
    抵抗を測定することにより校正データを生成する校正デ
    ータ生成手段と、 前記バイアス制御手段によって前記電界効果トランジス
    タに印加されるゲート電圧を各種の値に設定し、ゲート
    電圧の各種の値に対する前記電界効果トランジスタのオ
    ン抵抗を前記直流測定手段に測定させる直流測定制御手
    段と、 直流測定制御手段により得られる前記オン抵抗に対し前
    記校正データにより校正を行う校正手段と、 前記ゲート電圧の各種の値と該値に対する前記オン抵抗
    の前記校正後の値とから成るデータを前記オン抵抗のゲ
    ート電圧依存性を示すデータとして使用して回帰分析を
    行うことにより回帰直線を求める回帰分析手段と、 前記回帰直線から前記電界効果トランジスタのドレイン
    抵抗とソース抵抗の和を算出する和抵抗算出手段と、 を有していることを特徴とする半導体評価装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の半導体評価装置におい
    て、 前記主制御手段は、前記バイアス制御手段によって前記
    電界効果トランジスタを複数の動作点のそれぞれに順次
    設定し、設定した各動作点における前記電界効果トラン
    ジスタのSパラメータを前記高周波測定手段に測定さ
    せ、 前記演算手段は、前記各動作点におけるSパラメータ、
    前記ピンチオフ時のSパラメータ、前記順方向バイアス
    時のSパラメータ、および前記ドレイン抵抗とソース抵
    抗の和とから、前記各動作点における前記電界効果トラ
    ンジスタの小信号等価回路パラメータを算出する、こと
    を特徴とする半導体評価装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の半導体評価装置におい
    て、 前記直流測定手段は、前記高周波測定手段で使用される
    高周波測定用プローブを用いて前記DCパラメータを測
    定し、 前記高周波測定用プローブにおける接触抵抗および寄生
    抵抗を測定することにより校正データを生成する校正デ
    ータ生成手段と、 前記直流測定手段で測定された前記DCパラメータに対
    し前記校正データにより校正を行う校正手段と、を備え
    ることを特徴とする半導体評価装置。
  7. 【請求項7】 半導体素子の電気的特性を示すパラメー
    タの測定を行い、該測定結果から前記半導体素子の小信
    号等価回路パラメータを抽出する半導体評価方法であっ
    て、 前記半導体素子の直流特性を示すパラメータであるDC
    パラメータを測定するステップと、 前記半導体素子の高周波特性を示すパラメータであるR
    Fパラメータを測定するステップと、 前記DCパラメータおよび前記RFパラメータから前記
    小信号等価回路パラメータを算出するステップと、を有
    することを特徴とする半導体評価方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の半導体評価方法におい
    て、 前記半導体素子は電界効果トランジスタであり、 前記電界効果トランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗
    の和を求めるステップと、 前記電界効果トランジスタをピンチオフ状態に設定して
    ピンチオフ時における前記電界効果トランジスタのSパ
    ラメータを測定するステップと、 前記電界効果トランジスタを順方向バイアス状態に設定
    して順方向バイアス時における前記電界効果トランジス
    タのSパラメータを測定するステップと、 前記電界効果トランジスタを所定の動作点に設定して該
    動作点における前記電界効果トランジスタのSパラメー
    タを測定するステップと、 前記動作点におけるSパラメータ、前記ピンチオフ時の
    Sパラメータ、前記順方向バイアス時のSパラメータ、
    および前記ドレイン抵抗とソース抵抗の和から、前記動
    作点における前記電界効果トランジスタの小信号等価回
    路パラメータを算出するステップと、を有することを特
    徴とする半導体評価方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の半導体評価装置におい
    て、 前記電界効果トランジスタを複数の動作点のそれぞれに
    順次設定し、設定した各動作点における前記電界効果ト
    ランジスタのSパラメータを測定するステップと、 前記各動作点におけるSパラメータ、前記ピンチオフ時
    のSパラメータ、前記順方向バイアス時のSパラメー
    タ、および前記ドレイン抵抗とソース抵抗の和とから、
    前記各動作点における前記電界効果トランジスタの小信
    号等価回路パラメータを算出するステップと、を有する
    ことを特徴とする半導体評価方法。
  10. 【請求項10】 電界効果トランジスタのドレイン抵抗
    とソース抵抗との和を求める抵抗算出方法であって、 前記電界効果トランジスタを順方向バイアス状態に設定
    しつつゲート電圧の各種の値に対する前記電界効果トラ
    ンジスタのSパラメータを測定するステップと、 前記SパラメータをZパラメータに変換することによ
    り、前記ゲート電圧の各種の値に対する前記電界効果ト
    ランジスタの出力インピーダンスの実部の値を算出する
    ステップと、 前記ゲート電圧の各種の値と該値に対する前記出力イン
    ピーダンスの実部の値とから成るデータを順方向バイア
    ス状態における前記電界効果トランジスタの出力インピ
    ーダンスの実部のゲート電圧依存性を示すデータとして
    使用して回帰分析を行うことにより回帰直線を求めるス
    テップと、 前記回帰直線から前記電界効果トランジスタのドレイン
    抵抗とソース抵抗の和を算出するステップと、を有する
    ことを特徴とする抵抗算出方法。
  11. 【請求項11】 電界効果トランジスタのドレイン抵抗
    とソース抵抗との和を求める抵抗算出方法であって、 高周波測定用プローブにおける接触抵抗および寄生抵抗
    を測定することにより校正データを作成するステップ
    と、 前記高周波測定用プローブを用いた直流測定により、前
    記電界効果トランジスタのゲート電圧の各種の値に対す
    る前記電界効果トランジスタのオン抵抗を測定するステ
    ップと、 前記直流測定で得られたオン抵抗の値を前記校正データ
    により校正を行うステップと、 前記ゲート電圧の各種の値と該値に対する前記オン抵抗
    の前記校正後の値とから成るデータを前記オン抵抗のゲ
    ート電圧依存性を示すデータとして使用して回帰分析を
    行うことにより回帰直線を求めるステップと、 前記回帰直線から前記電界効果トランジスタのドレイン
    抵抗とソース抵抗の和を算出するステップと、を有する
    ことを特徴とする抵抗算出方法。
  12. 【請求項12】 半導体素子の電気的特性を示すパラメ
    ータを測定手段に測定させ、該測定結果から前記半導体
    素子の小信号等価回路パラメータを抽出するための半導
    体評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体であって、 前記半導体素子の直流特性を示すパラメータであるDC
    パラメータを前記測定手段に測定させる機能と、 前記半導体素子の高周波特性を示すパラメータであるR
    Fパラメータを前記測定手段に測定させる機能と、 前記DCパラメータおよび前記RFパラメータから前記
    小信号等価回路パラメータを算出する機能と、を実現さ
    せるための半導体評価プログラムを記録したコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の半導体評価プログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に
    おいて、 前記半導体素子は電界効果トランジスタであり、 前記半導体評価プログラムは、 前記電界効果トランジスタのバイアスを制御する機能
    と、 前記電界効果トランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗
    の和を求める機能と、 前記バイアスを制御する機能により前記電界効果トラン
    ジスタをピンチオフ状態に設定してピンチオフ時におけ
    る前記電界効果トランジスタのSパラメータを前記測定
    手段に測定させる機能と、 前記バイアスを制御する機能により前記電界効果トラン
    ジスタを順方向バイアス状態に設定して順方向バイアス
    時における前記電界効果トランジスタのSパラメータを
    前記測定手段に測定させる機能と、 前記バイアスを制御する機能により前記電界効果トラン
    ジスタを所定の動作点に設定して該動作点における前記
    電界効果トランジスタのSパラメータを前記測定手段に
    測定させる機能と、 前記動作点におけるSパラメータ、前記ピンチオフ時の
    Sパラメータ、前記順方向バイアス時のSパラメータ、
    および前記ドレイン抵抗とソース抵抗の和から、前記動
    作点における前記電界効果トランジスタの小信号等価回
    路パラメータを算出する機能と、 を実現させることを特徴とするコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の半導体評価プログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に
    おいて、 前記半導体評価プログラムは、 前記バイアスを制御する機能により前記電界効果トラン
    ジスタを複数の動作点のそれぞれに順次設定し、設定し
    た各動作点における前記電界効果トランジスタのSパラ
    メータを前記測定手段に測定させる機能と、 前記各動作点におけるSパラメータ、前記ピンチオフ時
    のSパラメータ、前記順方向バイアス時のSパラメー
    タ、および前記ドレイン抵抗とソース抵抗の和とから、
    前記各動作点における前記電界効果トランジスタの小信
    号等価回路パラメータを算出する機能と、 を実現させることを特徴とするコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  15. 【請求項15】 電界効果トランジスタの電気的特性を
    示すパラメータを測定手段に測定させ、該測定結果から
    前記電界効果トランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗
    との和を求めるための抵抗算出プログラムを記録したコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 前記電界効果トランジスタのバイアスを制御する機能
    と、 前記バイアスを制御して前記電界効果トランジスタを順
    方向バイアス状態に設定しつつゲート電圧の各種の値に
    対する前記電界効果トランジスタのSパラメータを前記
    測定手段に測定させる機能と、 前記SパラメータをZパラメータに変換することによ
    り、前記ゲート電圧の各種の値に対する前記電界効果ト
    ランジスタの出力インピーダンスの実部の値を算出する
    機能と、 前記ゲート電圧の各種の値と該値に対する前記出力イン
    ピーダンスの実部の値とから成るデータを順方向バイア
    ス状態における前記電界効果トランジスタの出力インピ
    ーダンスの実部のゲート電圧依存性を示すデータとして
    使用して回帰分析を行うことにより回帰直線を求める機
    能と、 前記回帰直線から前記電界効果トランジスタのドレイン
    抵抗とソース抵抗の和を算出する機能と、 を実現させるための抵抗算出プログラムを記録したコン
    ピュータ読み取り可能な記録媒体。
  16. 【請求項16】 電界効果トランジスタの電気的特性を
    示すパラメータを測定手段に測定させ、該測定結果から
    前記電界効果トランジスタのドレイン抵抗とソース抵抗
    との和を求めるための抵抗算出プログラムを記録したコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 高周波測定用プローブにおける接触抵抗および寄生抵抗
    を前記測定手段に測定させることにより校正データを作
    成する機能と、 前記高周波測定用プローブを用いた直流測定により、前
    記電界効果トランジスタのゲート電圧の各種の値に対す
    る前記電界効果トランジスタのオン抵抗を前記測定手段
    に測定させる機能と、 前記直流測定で得られたオン抵抗の値を前記校正データ
    により校正を行う機能と、 前記ゲート電圧の各種の値と該値に対する前記オン抵抗
    の前記校正後の値とから成るデータを前記オン抵抗のゲ
    ート電圧依存性を示すデータとして使用して回帰分析を
    行うことにより回帰直線を求める機能と、 前記回帰直線から前記電界効果トランジスタのドレイン
    抵抗とソース抵抗の和を算出する機能と、を実現させる
    ための抵抗算出プログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007225594A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Keithley Instruments Inc Rf・パルスバイアスティー
CN108920802A (zh) * 2018-06-25 2018-11-30 Oppo广东移动通信有限公司 电子元件等效直流电阻仿真方法、装置及设备

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