JPH11202019A - 電力ケーブルの耐電圧試験方法 - Google Patents
電力ケーブルの耐電圧試験方法Info
- Publication number
- JPH11202019A JPH11202019A JP1495998A JP1495998A JPH11202019A JP H11202019 A JPH11202019 A JP H11202019A JP 1495998 A JP1495998 A JP 1495998A JP 1495998 A JP1495998 A JP 1495998A JP H11202019 A JPH11202019 A JP H11202019A
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- power cable
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型の装置一つで電力ケーブルの絶縁部に確
実に電気トリーを発生・進展させて欠陥部を検知できる
電力ケーブルの耐電圧試験方法を提供する。 【解決手段】 超低周波発生装置１を電力ケーブル２に
接続し、超低周波電圧をケーブル２に一定時間印加す
る。次に、この超低周波電圧が正または負のピークに達
したとき、高圧部４を接地部５に短絡して減衰振動波を
発生させ、この減衰振動波をケーブル２に印加する。超
低周波発生装置一つで超低周波と減衰振動波とを発生
し、欠陥部に電気トリーを確実に発生・進展させて、欠
陥部を検出する。
実に電気トリーを発生・進展させて欠陥部を検知できる
電力ケーブルの耐電圧試験方法を提供する。 【解決手段】 超低周波発生装置１を電力ケーブル２に
接続し、超低周波電圧をケーブル２に一定時間印加す
る。次に、この超低周波電圧が正または負のピークに達
したとき、高圧部４を接地部５に短絡して減衰振動波を
発生させ、この減衰振動波をケーブル２に印加する。超
低周波発生装置一つで超低周波と減衰振動波とを発生
し、欠陥部に電気トリーを確実に発生・進展させて、欠
陥部を検出する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブルにお
ける絶縁体中の欠陥部（異物やボイドなど）を検出する
電力ケーブルの耐電圧試験方法に関するものである。
ける絶縁体中の欠陥部（異物やボイドなど）を検出する
電力ケーブルの耐電圧試験方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】電力ケーブルが現地に布設されると竣工
試験が行われるが、通常、この試験はケーブルに課電し
て絶縁体中の欠陥部に電気トリーを発生・進展させ、絶
縁破壊させることで欠陥部を検出している。課電対象と
しては、直流電圧，商用周波数電圧，超低周波電圧，減
衰振動波と超低周波との併用，直流電圧と減衰振動波と
超低周波の併用などが提案されている。
試験が行われるが、通常、この試験はケーブルに課電し
て絶縁体中の欠陥部に電気トリーを発生・進展させ、絶
縁破壊させることで欠陥部を検出している。課電対象と
しては、直流電圧，商用周波数電圧，超低周波電圧，減
衰振動波と超低周波との併用，直流電圧と減衰振動波と
超低周波の併用などが提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの試験
方法には次のような問題があった。 直流電圧単独の印加による試験では、交流と電界分布
が異なることや極性が反転しないことにより、欠陥部の
検出能力が低い。
方法には次のような問題があった。 直流電圧単独の印加による試験では、交流と電界分布
が異なることや極性が反転しないことにより、欠陥部の
検出能力が低い。
【０００４】商用交流周波数電圧の印加では試験装置
が大型化する。長尺のケーブルでは大電流が流れるた
め、装置容量を大きくする必要があるためである。
が大型化する。長尺のケーブルでは大電流が流れるた
め、装置容量を大きくする必要があるためである。
【０００５】減衰振動波単独では電気トリーを発生さ
せる能力は高いが、絶縁破壊に至る電圧や印加回数が不
明であったり、部分放電の測定が困難であったりするた
め、実用性の点で問題が多い。
せる能力は高いが、絶縁破壊に至る電圧や印加回数が不
明であったり、部分放電の測定が困難であったりするた
め、実用性の点で問題が多い。
【０００６】減衰振動波と超低周波の印加あるいは直
流と減衰振動波と超低周波との印加を行うには複数種の
波形を印加するため、複数の装置を用いなければならな
い。
流と減衰振動波と超低周波との印加を行うには複数種の
波形を印加するため、複数の装置を用いなければならな
い。
【０００７】従って、本発明の主目的は、比較的小型の
装置一つで確実に絶縁部に電気トリーを発生・進展させ
て欠陥部を検知できる電力ケーブルの耐電圧試験方法を
提供することにある。
装置一つで確実に絶縁部に電気トリーを発生・進展させ
て欠陥部を検知できる電力ケーブルの耐電圧試験方法を
提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は超低周波発生装
置だけで減衰振動波も発生し、超低周波と減衰振動波の
双方の印加によりケーブルの欠陥部に電気トリーを発生
・進展させ、絶縁破壊させて欠陥部を検出することで上
記の目的を達成する。
置だけで減衰振動波も発生し、超低周波と減衰振動波の
双方の印加によりケーブルの欠陥部に電気トリーを発生
・進展させ、絶縁破壊させて欠陥部を検出することで上
記の目的を達成する。
【０００９】すなわち、本発明試験方法は、電力ケーブ
ルに超低周波電圧を一定時間印加し、前記超低周波電圧
が正または負のピークに達したとき、高圧部を接地部に
短絡して減衰振動波を発生させ、この減衰振動波をケー
ブルに印加することを特徴とする。
ルに超低周波電圧を一定時間印加し、前記超低周波電圧
が正または負のピークに達したとき、高圧部を接地部に
短絡して減衰振動波を発生させ、この減衰振動波をケー
ブルに印加することを特徴とする。
【００１０】ここで、超低周波印加時に部分放電測定を
行うことが好ましい。また、超低周波電圧の印加と減衰
振動波の印加を繰り返すことで、電気トリーの発生・進
展を促進し、より確実にケーブル欠陥部の検出を行うこ
とができる。
行うことが好ましい。また、超低周波電圧の印加と減衰
振動波の印加を繰り返すことで、電気トリーの発生・進
展を促進し、より確実にケーブル欠陥部の検出を行うこ
とができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図１は本発明方法に用いる基本回路を示す説明図
である。図示のように、超低周波発生装置１は架橋ポリ
エチレン絶縁ケーブル２に接続されている。ここで、超
低周波発生装置１とケーブル２との中間点を分岐し、保
護抵抗３を介してから超低周波発生装置１につながる高
圧部４を接地部５に接続できるよう構成した。すなわ
ち、高圧部４と接地部５との間にスイッチ６を介在さ
せ、高圧部４を接地部５に短絡した際に減衰振動波を発
生できるように構成した。
する。図１は本発明方法に用いる基本回路を示す説明図
である。図示のように、超低周波発生装置１は架橋ポリ
エチレン絶縁ケーブル２に接続されている。ここで、超
低周波発生装置１とケーブル２との中間点を分岐し、保
護抵抗３を介してから超低周波発生装置１につながる高
圧部４を接地部５に接続できるよう構成した。すなわ
ち、高圧部４と接地部５との間にスイッチ６を介在さ
せ、高圧部４を接地部５に短絡した際に減衰振動波を発
生できるように構成した。
【００１２】ケーブルの耐圧試験を行う場合、まず超低
周波発生装置１から超低周波をケーブル２に所定時間印
加する。印加する超低周波の周波数は１Ｈｚ以下程度と
し、印加時間は例えば１０分程度とする。次に、１〜５
ｋＨｚ程度の減衰振動波をケーブル２に印加する。ここ
では１Ｈｚの超低周波が正または負のピークに達したと
きにスイッチ６を切り替えて高圧部を接地部に短絡さ
せ、１．７ｋＨｚの減衰振動波を発生さる。そのときの
波形図を図２に示す。さらに、上記の課電を一つのサイ
クルとし、同様のスイッチ操作を行って高圧部４と接地
部５との接続・切断を切り替え、超低周波の印加と減衰
振動波の印加とを繰り返す。そして、この試験におい
て、超低周波を印加する際に部分放電を測定し、電気ト
リーの進展に伴う部分放電信号を検知してケーブルの欠
陥部を検出すればよい。従って、一つのサイクルを終え
た後に超低周波を印加しても部分放電がないことを確認
した後は、次のサイクルに移らずに超低周波の印加後に
試験を終了する。
周波発生装置１から超低周波をケーブル２に所定時間印
加する。印加する超低周波の周波数は１Ｈｚ以下程度と
し、印加時間は例えば１０分程度とする。次に、１〜５
ｋＨｚ程度の減衰振動波をケーブル２に印加する。ここ
では１Ｈｚの超低周波が正または負のピークに達したと
きにスイッチ６を切り替えて高圧部を接地部に短絡さ
せ、１．７ｋＨｚの減衰振動波を発生さる。そのときの
波形図を図２に示す。さらに、上記の課電を一つのサイ
クルとし、同様のスイッチ操作を行って高圧部４と接地
部５との接続・切断を切り替え、超低周波の印加と減衰
振動波の印加とを繰り返す。そして、この試験におい
て、超低周波を印加する際に部分放電を測定し、電気ト
リーの進展に伴う部分放電信号を検知してケーブルの欠
陥部を検出すればよい。従って、一つのサイクルを終え
た後に超低周波を印加しても部分放電がないことを確認
した後は、次のサイクルに移らずに超低周波の印加後に
試験を終了する。
【００１３】このように、電気トリーを発生させる能力
の高い減衰振動波と、発生したトリーを容易に進展でき
る超低周波とを印加することで、欠陥部から電気トリー
を発生・進展できる。また、この超低周波と減衰振動波
との印加を繰り返すことでより電気トリーを確実に発生
させ、欠陥部をもれなく検出することができる。特に、
超低周波を印加する際に電気トリーの親展に伴う部分放
電信号を検知するので部分放電が容易に測定できる。従
って、試験電圧も比較的低くでき、装置も小型にでき
る。
の高い減衰振動波と、発生したトリーを容易に進展でき
る超低周波とを印加することで、欠陥部から電気トリー
を発生・進展できる。また、この超低周波と減衰振動波
との印加を繰り返すことでより電気トリーを確実に発生
させ、欠陥部をもれなく検出することができる。特に、
超低周波を印加する際に電気トリーの親展に伴う部分放
電信号を検知するので部分放電が容易に測定できる。従
って、試験電圧も比較的低くでき、装置も小型にでき
る。
【００１４】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、超低周波発生装置を１台用いるだけで超低周波と減
衰振動波の双方を発生し、これを順次ケーブルに印加す
ることで確実に欠陥部の有無を検知することができる。
特に、減衰振動波を印加するため、比較的低電圧で電気
トリーを発生させることができ、課電装置のサイズを小
さく抑えることができる。
ば、超低周波発生装置を１台用いるだけで超低周波と減
衰振動波の双方を発生し、これを順次ケーブルに印加す
ることで確実に欠陥部の有無を検知することができる。
特に、減衰振動波を印加するため、比較的低電圧で電気
トリーを発生させることができ、課電装置のサイズを小
さく抑えることができる。
【００１５】また、超低周波印加時に部分放電測定を行
うことによって電気トリーの発生の有無を確認できる。
うことによって電気トリーの発生の有無を確認できる。
【００１６】さらに、超低周波の印加と減衰振動波の印
加を繰り返すことで電気トリーの発生・進展を促進し、
確実に欠陥部を検出することができる。
加を繰り返すことで電気トリーの発生・進展を促進し、
確実に欠陥部を検出することができる。
【図１】本発明方法の説明図である。
【図２】超低周波とこれに連続する減衰振動波を示す波
形図である。
形図である。
１ 超低周波発生装置 ２ ＣＶケーブル ３ 保護抵抗 ４ 高圧部 ５ 接地部 ６ スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 克己 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の１ 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 加藤 洋一 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の１ 中部電力株式会社電力技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項１】 電力ケーブルに超低周波電圧を一定時間
印加し、 前記超低周波電圧が正または負のピークに達したとき、
高圧部を接地部に短絡して減衰振動波を発生させ、この
減衰振動波をケーブルに印加することを特徴とする電力
ケーブルの耐電圧試験方法。 - 【請求項２】 超低周波印加時に部分放電測定を行うこ
とを特徴とする請求項１記載の電力ケーブルの耐電圧試
験方法。 - 【請求項３】 超低周波電圧の印加と減衰振動波の印加
とを繰り返すことを特徴とする請求項１または２記載の
電力ケーブルの耐電圧試験方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1495998A JPH11202019A (ja) | 1998-01-10 | 1998-01-10 | 電力ケーブルの耐電圧試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1495998A JPH11202019A (ja) | 1998-01-10 | 1998-01-10 | 電力ケーブルの耐電圧試験方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11202019A true JPH11202019A (ja) | 1999-07-30 |
Family
ID=11875527
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1495998A Pending JPH11202019A (ja) | 1998-01-10 | 1998-01-10 | 電力ケーブルの耐電圧試験方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11202019A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103595290A (zh) * | 2013-10-25 | 2014-02-19 | 西安交通大学 | 一种高压振荡波发生器用模块化电子开关 |
| CN103809090A (zh) * | 2014-02-19 | 2014-05-21 | 广西电网公司电力科学研究院 | 基于光学电场传感器的超低频电缆局部放电测试设备 |
| CN106556782A (zh) * | 2016-11-17 | 2017-04-05 | 中国电力科学研究院 | 一种局部放电源位置确定方法及系统 |
| CN109142819A (zh) * | 2018-08-24 | 2019-01-04 | 湖北仪天成电力设备有限公司 | 一种超低频高压发生器 |
| CN110703063A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-01-17 | 国网黑龙江省电力有限公司电力科学研究院 | 超低频和振荡波二合一的无局放电缆性能检测装置 |
| CN111323681A (zh) * | 2020-03-01 | 2020-06-23 | 华中科技大学 | 基于高压工频与低压超低频的电缆绝缘监测方法和系统 |
| CN115877152A (zh) * | 2023-02-27 | 2023-03-31 | 国网江西省电力有限公司电力科学研究院 | 一种用于输电电缆绝缘状态检测的工频谐振系统及方法 |
-
1998
- 1998-01-10 JP JP1495998A patent/JPH11202019A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103595290A (zh) * | 2013-10-25 | 2014-02-19 | 西安交通大学 | 一种高压振荡波发生器用模块化电子开关 |
| CN103595290B (zh) * | 2013-10-25 | 2016-01-20 | 西安交通大学 | 一种高压振荡波发生器用模块化电子开关 |
| CN103809090A (zh) * | 2014-02-19 | 2014-05-21 | 广西电网公司电力科学研究院 | 基于光学电场传感器的超低频电缆局部放电测试设备 |
| CN106556782A (zh) * | 2016-11-17 | 2017-04-05 | 中国电力科学研究院 | 一种局部放电源位置确定方法及系统 |
| CN106556782B (zh) * | 2016-11-17 | 2020-12-18 | 中国电力科学研究院 | 一种局部放电源位置确定方法及系统 |
| CN109142819A (zh) * | 2018-08-24 | 2019-01-04 | 湖北仪天成电力设备有限公司 | 一种超低频高压发生器 |
| CN109142819B (zh) * | 2018-08-24 | 2020-12-11 | 湖北仪天成电力设备有限公司 | 一种超低频高压发生器 |
| CN110703063A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-01-17 | 国网黑龙江省电力有限公司电力科学研究院 | 超低频和振荡波二合一的无局放电缆性能检测装置 |
| CN111323681A (zh) * | 2020-03-01 | 2020-06-23 | 华中科技大学 | 基于高压工频与低压超低频的电缆绝缘监测方法和系统 |
| CN115877152A (zh) * | 2023-02-27 | 2023-03-31 | 国网江西省电力有限公司电力科学研究院 | 一种用于输电电缆绝缘状态检测的工频谐振系统及方法 |
| CN115877152B (zh) * | 2023-02-27 | 2023-07-04 | 国网江西省电力有限公司电力科学研究院 | 一种用于输电电缆绝缘状态检测的工频谐振系统及方法 |
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