JPH11199586A - 縮合型イミダゾピリジン誘導体、その製造法及び剤 - Google Patents

縮合型イミダゾピリジン誘導体、その製造法及び剤

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JPH11199586A
JPH11199586A JP30074898A JP30074898A JPH11199586A JP H11199586 A JPH11199586 A JP H11199586A JP 30074898 A JP30074898 A JP 30074898A JP 30074898 A JP30074898 A JP 30074898A JP H11199586 A JPH11199586 A JP H11199586A
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Japan
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thia
diazaacenaphthylene
alkyl
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Withdrawn
Application number
JP30074898A
Other languages
English (en)
Inventor
Muneo Takatani
宗男 高谷
Yasuo Sugiyama
泰雄 杉山
Tetsuji Kawamoto
哲治 川本
Koji Adachi
幸司 安立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低密度リポタンパク受容体増加作用、血中脂質
低下作用及び血糖低下作用などを有する新規縮合型イミ
ダゾピリジン誘導体を提供する。 【解決手段】下式 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬として優れた
性質を有する新規な縮合型イミダゾピリジン誘導体、そ
の製造法、及びこれを含有する剤に関する。
【0002】
【従来の技術】高コレステロール血症が、高血圧、喫煙
とともに心筋梗塞、狭心症、脳梗塞等の動脈硬化性疾患
の三大危険因子であることは、数多くの疫学調査によっ
て明らかにされている。従って、血中コレステロール値
の適切なコントロールは、虚血性心疾患をはじめとする
動脈硬化性疾患の予防又は治療に極めて重要である。血
中コレステロール値を低下させる薬剤としては、コレス
チラミン(Cholestyramine)、コレスチポール(Colest
ipol)等の胆汁酸を捕捉してその吸収を阻害するもの
(例えば米国特許第4027009号に開示)、メリナ
ミド(Melinamide)(フランス特許第1476569号
に開示)等のアシルコエンザイムAコレステロールアシ
ル転移酵素(ACAT)を阻害してコレステロールの腸
管吸収を抑制するもの、さらに最近では3―ヒドロキシ
−3―メチルグルタリルコエンザイムA(HMG―Co
A)還元酵素を阻害するロバスタチン(Lovastatin)
(米国特許第4231938号に開示)、シンバスタチ
ン(Simvastatin)(米国特許第4231938号に開
示)、(米国特許第4444784号に開示)、プラバ
スタチン(Pravastatin)(米国特許第4346227
号に開示)等のコレステロールの生合成を抑制する薬剤
が注目されている。しかし、HMG−CoA還元酵素を
阻害するとコレステロールの生合成以外に、ユビキノ
ン、ドリコールやヘムAのような、その他の生体に必要
な成分の生合成も阻害されるため、それらに起因する副
作用が懸念される等十分に満足できる薬剤ではない。
【0003】一方、肝低密度リポタンパク質(LDL)
受容体は、コレステロール恒常性に主要な役割を果たし
ている。LDLの形態で循環しているコレステロール
は、非常に特異的なLDL受容体により血漿から除去さ
れ、受容体仲介細胞内取込みにより細胞内に取込まれ
る。細胞内に取込まれると、LDL粒子はリソソームで
分解され、それによりコレステロールが遊離され、遊離
コレステロールの細胞内濃度を高める。増加した遊離コ
レステロール濃度は肝細胞に信号を送ってコレステロー
ル生合成経路中のキー酵素の遺伝子の転写速度を低下さ
せ、新規コレステロール合成の低下を生ずる。また、L
DL受容体 mRNA及びタンパク質は細胞内に増加した
コレステロールによリダウンレギュレートされ、増加し
たLDLコレステロールを血漿から除去する肝臓の能力
が低下する。従って、LDL受容体を独立にアップレギ
ュレートする機構は血漿コレステロール濃度を―層大き
く低下させると予想され、LDL受容体をアップレギュ
レートするような薬剤は、新たな血中脂質低下剤となり
得る可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】低密度リポタンパク
(LDL)受容体増加作用等に基づく新しいタイプの血
中脂質低下剤等の医薬の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、下記の特
異な置換基を有する新規縮合型イミダゾピリジン誘導体
を初めて合成し、それが優れたLDL受容体増加作用、
血中脂質低下作用を有し、さらに血糖低下作用及び糖尿
病合併症改善作用等を有し医薬品として有用であること
を見いだして、本研究を完成するに至った。すなわち本
発明は(1)式(I)
【化9】 (2)R1が低級アルコキシ基又は低級アルキルチオ基
で置換されていてもよい低級アルキル基で、R2が水素
原子である前記(1)記載の化合物、(3)R1がメチ
ル基、メチルチオメチル基又はメトキシメチル基である
前記(2)記載の化合物、(4)R1が水素原子で、R2
がハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基
である前記(1)記載の化合物、(5)R2がトリフル
オロメチル基である前記(4)記載の化合物、(6)Z
0が分子量1000以下の基である前記(1)記載の化
合物、
【0006】(7)式
【化10】 Zは−CO−、−COO−、−CON(R3)−、−SO2
N(R3)−又は−S(O)m−(mは0、1又は2を示す)
を示し、R3、R4、R4a及びR5はそれぞれ水素原子又
は置換されていてもよい炭化水素基を示し、R3とA、
4とA、R4とB、R4とR5又はR4とRは環を形成す
るために結合していてもよく、Rは置換されていてもよ
い炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基を示
し、Q環、R1及びR2は前記(1)記載と同意義を示
す。〕で表わされる化合物又はその塩である前記(1)
記載の化合物、(8)式
【化11】 3、R4、R4a及びR5はそれぞれ水素原子又は置換さ
れていてもよい炭化水素基を示すか、あるいはR3
A、R4とA、R4とB、R4とR5又はR4とRは環を形
成するために結合していてもよく、Rは置換されていて
もよい炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基を
示し、Q環、R1及びR2は前記(1)記載と同意義を示
す。〕で表わされる化合物又はその塩である前記(1)
記載の化合物、
【0007】(9)Q環が無置換のピリジン環であり、
Xが結合手又は酸素原子であり、
【化12】 3及びR4がそれぞれ水素原子、C1-15アルキル基、C
3-8シクロアルキル基、C2-18アルケニル基、C7-16
ラルキル基又はC6-14アリール基であり、RがC6-14
リール基である前記(8)記載の化合物、(10)式
【化13】 3、R4a及びR5はそれぞれ水素原子又は置換されてい
てもよい炭化水素基を示すか、あるいはR3とA1は環を
形成するために結合していてもよく、Rは置換されてい
てもよい炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基
を示し、Q環、R1及びR2は前記(1)記載と同意義を
示す。〕で表わされる化合物又はその塩である前記
(1)記載の化合物、(11)Q環が無置換のピリジン
環であり、R3が水素原子、C1-15アルキル基、C3-8
クロアルキル基、C2-18アルケニル基、C7-16アラルキ
ル基又はC6-14アリール基であり、A1が(i)結合手、
(ii)水酸基、オキソ基及びフェニル基から選ばれる1
ないし3個の置換基を有していてもよいC1-15アルキレ
ン基、(iii)C2-16アルケニレン基又は(iv)フェニ
レン基であり、Bが(i)水酸基、オキソ基及びフェニ
ル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していても
よいC1-15アルキレン基、(ii)C2-16アルケニレン基
又は(iii)フェニレン基であり、Q1環が式
【化14】 〔式中、A2はN又はCHを示す。〕で表わされる基で
あり、Xが結合手、酸素原子、硫黄原子、又は−CON
(R5)−であり、R5が水素原子又はC1-15アルキルであ
る前記(10)記載の化合物、
【0008】(12)式
【化15】 3、R4a及びR5はそれぞれ水素原子又は置換されてい
てもよい炭化水素基を示し、Rは置換されていてもよい
炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基を示し、
1及びG2のうち一方はN、他方はCH、C(CN)又は
Nを示し、Ga環は置換基を有していてもよく、gは
0,1又は2を示し、Q環、R1及びR2は前記(1)記
載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩であ
る前記(1)記載の化合物、(13)Q環が、ニトロ
基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルバモイル基、モノ−
又はジ−C1-4アルキル−カルバモイル基、カルボキシ
ル基、C1-4アルコキシ−カルボニル基、スルホ基、ハ
ロゲン原子、C1-4アルコキシ基、フェノキシ基、ナフ
トキシ基、ベンジルオキシ基、ハロゲノフェノキシ基、
1-4アルキルチオ基、メルカプト基、フェニルチオ
基、ピリジルチオ基、C1-4アルキルスルフィニル基、
フェニルスルフィニル基、C1-4アルキルスルホニル
基、フェニルスルホニル基、アミノ基、C1-3アシルア
ミノ基、モノ−又はジ−C1-4アルキルアミノ基、C1-4
アルキル基及びC1-4ハロゲノアルキル基から選ばれる
1ないし3個の置換基を有していてもよいピリジン環で
ある前記(12)記載の化合物、(14)A1が結合手
又は−CON(R4a)−、−CO−又は−N(R4a)−(R
4aは前記(10)記載と同意義を示す)を介していても
よいC1-15アルキレン基又はC2-16アルケニレン基であ
る前記(12)記載の化合物、(15)BがC1-15アル
キレン基又はC2-16アルケニレン基である前記(12)
記載の化合物、(16)Xが結合手、酸素原子、硫黄原
子、−CONH−又は−CO−である前記(10)記載
の化合物、(17)R3が水素原子、C1-15アルキル
基、C3-8シクロアルキル基、C2-18アルケニル基、C
7-16アラルキル基又はC6-14アリール基である前記(1
2)記載の化合物、
【0009】(18)Rが(1)C1-15アルキル基、C
3-8シクロアルキル基又はC2-18アルケニル基であっ
て、これらの基は、(i)ニトロ基、(ii)ヒドロキシ基、
(iii)シアノ基、(iv)カルバモイル基、(v)モノ−又はジ
−C1-4アルキル−カルバモイル基、(vi)カルボキシル
基、(vii)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(viii)スル
ホ基、(ix)ハロゲン原子、(x)C1-4アルコキシ基、(xi)
フェノキシ基、(xii)ハロゲノフェノキシ基、(xiii)C
1-4アルキルチオ基、(xiv)メルカプト基、(xv)フェニル
チオ基、(xvi)ピリジルチオ基、(xvii)C1-4アルキルス
ルフィニル基、(xviii)C1-4アルキルスルホニル基、(x
ix)アミノ基、(xx)C1-3アルカノイルアミノ基、(xxi)
モノ−又はジ−C1-4アルキルアミノ基、(xxii)4ない
し6員環状アミノ基、(xxiii)C1-3アルカノイル基、(x
xiv)ベンゾイル基及び(xxv)5ないし10員複素環基か
ら選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよい、
(2)(i)ハロゲン原子、(ii)C1-4アルキル基、(iii)C
2-6アルケニル基、(iv)C1-3アルカノイル基、(v)C1-4
アルコキシ基、(vi)ニトロ基、(vii)シアノ基、(viii)
ヒドロキシ基、(ix)C1-4アルコキシ−カルボニル基、
(x)カルバモイル基、(xi)モノ−又はジ−C1-4アルキル
−カルボニル基及び(xii)モノ−又はジ−C2-4アルケニ
ル−カルボニル基から選ばれる1ないし4個の置換基を
有していてもよいC7-16アラルキル基、(3)(i)ハロゲ
ン原子、(ii)C1-4アルキル基、(iii)C1-4ハロゲノア
ルキル基、(iv)C1-4ハロゲノアルコキシ基、(v)C1-4
アルコキシ基、(vi)C1-4アルキルチオ基、(vii)ヒドロ
キシ基、(viii)カルボキシル基、(ix)シアノ基、(x)ニ
トロ基、(xi)アミノ基、(xii)モノ−又はジ−C1-4アル
キルアミノ基、(xiii)ホルミル基、(xiv)メルカプト
基、(xv)C1-4アルキル−カルボニル基、(xvi)C1-4
ルコキシ−カルボニル基、(xvii)スルホ基、(xviii)C
1-4アルキルスルホニル基、(xix)カルバモイル基、(xx)
モノ−又はジ−C1-4アルキル−カルバモイル基、(xxi)
オキソ基及び(xxii)チオキソ基から選ばれる1ないし4
個の置換基を有していてもよいC6-14アリール基、又は
(4)環を構成する原子として、酸素、硫黄及び窒素から
選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5又は6員単
環式複素環基又は環を構成する原子として、酸素、硫黄
及び窒素から選ばれる1ないし6個のヘテロ原子を含む
2環式縮合複素環基であって、これらの基は、(i)ハロ
ゲン原子、(ii)C1-4アルキル基、(iii)C1-4ハロゲノ
アルキル基、(iv)C1-4ハロゲノアルコキシ基、(v)C
1-4アルコキシ基、(vi)C1-4アルキルチオ基、(vii)ヒ
ドロキシ基、(viii)カルボキシル基、(ix)シアノ基、
(x)ニトロ基、(xi)アミノ基、(xii)モノ−又はジ−C
1-4アルキルアミノ基、(xiii)ホルミル基、(xiv)メルカ
プト基、(xv)C1-4アルキル−カルボニル基、(xvi)C
1-4アルコキシ−カルボニル基、(xvii)スルホ基、(xvii
i)C1-4アルキルスルホニル基、(xix)カルバモイル基、
(xx)モノ−又はジ−C1-4アルキル−カルバモイル基、
(xxi)オキソ基及び(xxii)チオキソ基から選ばれる1な
いし4個の置換基を有していてもよい前記(12)記載
の化合物、
【0010】(19)Ga環がオキソ基及びC1-6アルキ
ル基から選ばれる1又は2個の置換基を有していてもよ
い環である前記(12)記載の化合物、(20)Rがハ
ロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-4アルキル基、C1-4
ロゲノアルキル基、C1-4アルコキシ基及びC1-4ハロゲ
ノアルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有
していてもよいフェニル基である前記(12)記載の化
合物、(21)Q環が無置換のピリジン環、R3が水素
原子、A1が結合手、G1がCH、G2がN、Ga環が無置
換の環、gが1、BがC1-6アルキレン基、Xが結合手
又は酸素原子、Rがシアノ基で置換されていてもよいフ
ェニル基である前記(12)記載の化合物、(22)式
(II)
【化16】 〔式中の記号は前記(8)記載と同意義を示す。〕で表
わされる化合物又はその塩と、式 R3−NH−A−N(R4)−B−X−R 〔式中の記号は前記(8)記載と同意義を示す。〕で表
わされる化合物又はその塩とを縮合反応に付すことを特
徴とする前記(8)記載の化合物の製造法、
【0011】(23)前記(1)記載の化合物を含有し
てなる医薬、(24)低密度リポタンパク受容体増加剤
である前記(23)記載の医薬、(25)血中脂質低下
剤である前記(23)記載の医薬、(26)動脈硬化予
防・治療剤である前記(23)記載の医薬、(27)血
糖低下剤である前記(23)記載の医薬、(28)糖尿
病合併症予防・治療剤である前記(23)記載の医薬等
に関する。
【0012】本明細書中で用いられる用語「ハロゲン原
子」とは、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を示
す。本明細書中で用いられる用語「置換されていてもよ
い炭化水素基」の「炭化水素基」とは、例えばアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基等を示
す。該「アルキル基」としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、トリデ
シル、テトラデシル、ペンタデシル等の「直鎖状又は分
枝状のC1-15アルキル基」及び、例えばシクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、シクロオクチル等の「C3-8シクロア
ルキル基」等が用いられる。該「直鎖状又は分枝状のC
1-15アルキル基」及び「C3-8シクロアルキル基」が有
していてもよい置換基としては、例えば(i)ニトロ
基、(ii)ヒドロキシ基、(iii)シアノ基、(iv)カ
ルバモイル基、(v)モノ−又はジ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル基(例えば、N−メチルカルバモイル、N−
エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、
N,N−ジエチルカルバモイル等)、(vi)カルボキシ
ル基、(vii)C1-6アルコキシ−カルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、イソプロポキシカルボニル等)、(vi
ii)スルホ基、(ix)ハロゲン原子(例えば、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素等)、(x)C1-6アルコキシ基(例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ等)、(xi)フェノキシ基、(xii)ハロゲノフェノ
キシ基(例えば、o−,m−又はp−クロロフェノキ
シ、o−,m−又はp−ブロモフェノキシ等)、(xii
i)C1-6アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチル
チオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチ
ルチオ等)、(xiv)メルカプト基、(xv)フェニルチ
オ基、(xvi)ピリジルチオ基、(xvii)C1-4アルキル
スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチル
スルフィニル等)、(xviii)C1-4アルキルスルホニル
基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル
等)、(xix)アミノ基、(xx)C1-3アルカノイルアミ
ノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ
等)、(xxi)モノ−又はジ−C1-4アルキルアミノ基
(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ等)、(xxii)4ないし6員環状ア
ミノ基(例えば、1−アゼチジニル、1−ピロリジニ
ル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、1−ピ
ペラジニル等)、(xxiii)C1-3アルカノイル基(例え
ば、ホルミル、アセチル等)、(xxiv)ベンゾイル基及
び(xxv)5ないし10員複素環基(例えば、2−又は
3−チエニル、2−又は3−フリル、3−,4−又は5
−ピラゾリル、2−,4−又は5−チアゾリル、3−,
4−又は5−イソチアゾリル、2−,4−又は5−オキ
サゾリル、1,2,3−又は1,2,4−トリアゾリル、1
H−又は2H−テトラゾリル、2−,3−又は4−ピリ
ジル、2−,4−又は5−ピリミジル、3−又は4−ピ
リダジニル、キノリル、イソキノリルインドリル等)等
が用いられる。該「アルキル基」は、置換可能な位置
に、これらの置換基を1ないし5個(好ましくは1ない
し3個)有していてもよい。
【0013】該「アルキル基」の好ましいものとして
は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル等の直鎖状又は分枝状の低級
(C1-6)アルキル基が挙げられ、該「C1-6アルキル
基」が有していてもよい置換基としては、例えば前記の
ようなハロゲン原子、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキ
ルチオ基、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル基、カルボキシル基、カルバモイル基、モノ−又はジ
−C1-6アルキル−カルバモイル基、ピリジルチオ基等
の置換基が1ないし3個用いられる。該「アルケニル
基」としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニ
ル、3−ブテニル、3−オクテニル、9−オクタデセニ
ル等の「C2-18アルケニル基」等が用いられる。該「ア
ルケニル基」が有していてもよい置換基としては、前記
「アルキル基」が有していてもよい置換基と同様の置換
基が1ないし3個用いられる。該「アルケニル基」の好
ましいものとしては、例えばビニル、アリル、2−ブテ
ニル、3−ブテニル等のC2-6アルケニル基等が挙げら
れる。該「C2-6アルケニル基」が有していていてもよ
い置換基としては、例えば前記「C1-6アルキル基」が
有していてもよい置換基と同様の置換基が1ないし3個
用いられる。
【0014】該「アラルキル基」としては、例えばC
7-16アラルキル基等が用いられ、具体的には、例えばベ
ンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、4−フェ
ニルブチル等のフェニル−C1-6アルキル基及び、例え
ば(1−ナフチル)メチル、2−(1−ナフチル)エチ
ル、2−(2−ナフチル)エチル等のナフチル−C1-6
アルキル基等が挙げられる。該「アラルキル基」が有し
ていてもよい置換基としては、例えば(i)ハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(ii)
1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル等)、(iii)C2-6アルケニ
ル基(例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ブ
テニル等)、(iv)C1-3アルカノイル基(例えば、ホ
ルミル、アセチル等)、(v)C1-4アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ
等)、(vi)ニトロ基、(vii)シアノ基、(viii)ヒ
ドロキシ基、(ix)C1-4アルコキシ−カルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル
等)、(x)カルバモイル基、(xi)モノ−又はジ−C
1-4アルキル−カルバモイル基(例えば、N−メチルカ
ルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチ
ルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル等)、
(xii)モノ−又はジ−C2-4アルケニル−カルバモイル
基(例えば、N−ビニルカルバモイル等)等が挙げら
れ、該「アラルキル基」は置換可能な位置に、これらの
置換基を1ないし4個(好ましくは1ないし3個)有し
ていてもよい。
【0015】該「アリール基」としては、例えばフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナントリル、ア
ントリル(anthryl)等の芳香族単環式、2環式又は3
環式のC6-14アリール基等が用いられる。好ましくは、
フェニル基等が汎用される。該「アリール基」が有して
いてもよい置換基としては、例えば(i)ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(ii)C
1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル等)、(iii)C1-4ハロゲノアル
キル基(例えば、トリフルオロメチル、2,2,2−ト
リフルオロエチル、トリクロロメチル等)、(iv)C
1-4ハロゲノアルコキシ基(例えば、トリフルオロメト
キシ、トリクロロメトキシ、2,2,2−トリフルオロ
エトキシ等)、(v)C1-4アルコキシ基(例えば、メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ等)、
(vi)C1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エ
チルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ等)(vii)ヒドロキシ基、(viii)カルボキシル
基、(ix)シアノ基、(x)ニトロ基、(xi)アミノ
基、(xii)モノ−又はジ−C1-4アルキルアミノ基(例
えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノ等)、(xiii)ホルミル基、(xiv)メ
ルカプト基、(xv)C1-6アルキル−カルボニル基(例
えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ヘキサノイ
ル等)、(xvi)C1-4アルコキシ−カルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、イソプロポキシカルボニル等)、(xv
ii)スルホ基、(xviii)C1-4アルキルスルホニル基
(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、
(xix)カルバモイル基、(xx)モノ−又はジ−C1-4
ルキル−カルバモイル基(例えば、N−メチルカルバモ
イル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカル
バモイル、N,N−ジエチルカルバモイル等)、(xxi)
オキソ基、(xxii)チオキソ基等が挙げられ、該「アリ
ール基」は置換可能な位置に、これらの置換基を1ない
し4個、好ましくは1又は2個有していてもよい。オキ
ソ基を有するアリール基としては、例えばベンゾキノニ
ル、ナフトキノリル、アンスラキノニル等が挙げられ
る。
【0016】本明細書中で用いられる用語「アシル基」
としては、例えばカルボン酸から導かれるアシル基等が
用いられ、例えばアルコキシ−カルボニル基、アルキル
−カルバモイル基、アルカノイル基等が用いられる。該
「アルコキシ−カルボニル基」としては、例えばメトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボ
ニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニ
ル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボ
ニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオ
キシカルボニル、tert−ペンチルオキシカルボニル等の
1-6アルコキシ−カルボニル基が用いられる。該「ア
ルキル−カルバモイル基」としては、例えばN−メチル
カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピル
カルバモイル、N−ブチルカルバモイル等のモノ−C
1-6−N−アルキルカルバモイル基及び、例えばN,N−
ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイ
ル、N,N−ジプロピルカルバモイル、N,N−ジブチル
カルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイル等
のジ−C1-6−N,N−ジアルキル−カルバモイル基及び
ジアルキル部が一緒になって形成される4ないし6員環
状カルバモイル基(例えば、1−アゼチジニルカルボニ
ル、モルホリノカルボニル、1−ピロリジニルカルボニ
ル、1−ピペリジノカルボニル、1−ピペラジニルカル
ボニル、1−ピペラジニルカルボニル等)が用いられ
る。該「アルカノイル基」としては、例えばホルミル
基、C1-9アルキル−カルボニル基(例えば、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル等)等の
1-10アルカノイル基が用いられる。該「アシル基」
は、さらに前記「アルキル基」が有していてもよい置換
基を1ないし3個有していてもよい。
【0017】本明細書中で用いられる用語「置換されて
いてもよい2価の炭化水素基」の「2価の炭化水素基」
とは、例えば炭素数が1ないし15のアルキレン基(例
えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オク
タメチレン等)、2ないし16のアルケニレン基(例え
ば、ビニレン、プロペニレン、1−ブテニレン、2−ブ
テニレン、1−ペンテニレン、2−ペンテニレン、3−
ペンテニレン等)、2ないし16のアルキニレン基(例
えば、エチニレン、プロピニレン、1−ブチニレン、2
−ブチニレン、1−ペンチニレン、2−ペンチニレン、
3−ペンチニレン等)等の2価の鎖状炭化水素基、フェ
ニレン基あるいはそれらの組み合わせたもの等が挙げら
れ、中でも例えばC1-15アルキレン基(例えば、メチレ
ン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン
等)、C2-16アルケニレン基(例えば、ビニレン、プロ
ペニレン、1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−ペン
テニレン、2−ペンテニレン、3−ペンテニレン等)等
が汎用される。また、該「2価の炭化水素基」は、この
末端あるいは間に−CO−、−CON(R4a)−、−N
(R4a)−(R4aは水素原子又は置換されていてもよい
炭化水素基)を含んでいてもよい。該「2価の鎖状炭化
水素基」が有していてもよい置換基としては、例えば置
換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい
アラルキル基、置換されていてもよいアリール基、ヒド
ロキシ基、オキソ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げ
られ、なかでも、置換されていてもよいアルキル基が好
ましい。該「置換されていてもよいアルキル基」の「ア
ルキル基」、該「置換されていてもよいアラルキル基」
の「アラルキル基」、該「置換されていてもよいアリー
ル基」の「アリール基」は、それぞれ前記と同様のもの
等が用いられる。該「2価の鎖状炭化水素基」の置換基
としての「アルキル」、「アラルキル」及び「アリー
ル」の置換基としては、前記「置換されていてもよい炭
化水素基」の「置換基」で述べたような置換基等が用い
られ、置換基の数は1ないし4個である。
【0018】該「フェニレン基」は置換基を有していて
もよく、その置換基として例えば(i)ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(ii)C
1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル等)、(iii)C1-4アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ等)、(iv)C1-4アルキルチオ基(例えば、メ
チルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ等)、(v)ヒドロキシ基、(vi)カルボキシル基、
(vii)シアノ基、(viii)ニトロ基、(ix)アミノ
基、(x)モノ−又はジ−C1-4アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノ等)、(xi)ホルミル基、(xii)メルカ
プト基、(xiii)C1-4アルキル−カルボニル基(例え
ば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等)、(xiv)
1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
等)、(xv)スルホ基、(xvi)C1-4アルキルスルホニ
ル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、
プロピルスルホニル等)、(xvii)カルバモイル基及び
(xviii)モノ−又はジ−C1-4アルキル−カルバモイル
基(例えば、N−メチルカルバモイル、N−エチルカル
バモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエ
チルカルバモイル等)等から選ばれる1ないし4個が用
いられる。
【0019】本明細書中で用いられる用語「置換されて
いてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例えば
酸素、硫黄及び窒素等から選ばれたヘテロ原子を1ない
し4個含む5又は6員単環式複素環基あるいは酸素、硫
黄及び窒素等から選ばれたヘテロ原子を1ないし6個含
む2環式複素環基等が用いられる。該「複素環基」のう
ち、単環式複素環基としては、環系を構成する原子(環
原子)として、酸素、硫黄及び窒素から選ばれるヘテロ
原子を1ないし4個含む5又は6員単環式芳香族複素環
基、又は飽和あるいは不飽和の単環式非芳香族複素環基
を意味し、例えばチエニル基(例えば、2−チエニル、
3−チエニル等)、フリル基(例えば、2−フリル、3
−フリル等)、ピラニル基、2H−ピロリル基、ピロリ
ル基(例えば、2−ピロリル、3−ピロリル等)、イミ
ダゾリル基(例えば、2−イミダゾリル、4−イミダゾ
リル等)、ピラゾリル基(例えば、3−ピラゾリル、4
−ピラゾリル等)、イソチアゾリル基(例えば、3−イ
ソチアゾリル、4−イソチアゾリル等)、イソオキサゾ
リル基(例えば、3−イソオキサゾリル、4−イソオキ
サゾリル等)、ピリジル基(例えば、2−ピリジル、3
−ピリジル、4−ピリジル等)、ピラジニル基、ピリミ
ジニル基(例えば、2−ピリミジニル、4−ピリミジニ
ル等)、ピリダジニル基(例えば、3−ピリダジニル、
4−ピリダジニル等)等が用いられる。このような単環
式複素環基は飽和又は部分的に飽和されていてもよく、
該飽和又は部分飽和単環式複素環基として、例えばピロ
リジニル基(例えば、2−ピロリジニル、3−ピロリジ
ニル等)、ピロリニル基(例えば、2−ピロリン−3−
イル等)、イミダゾニル基(例えば、2−イミダゾリン
−4−イル等)、ピペリジル基(例えば、2−ピペリジ
ル、3−ピペリジル等)、ピペラジニル基(例えば、2
−ピペラジニル等)、モルホリニル基(例えば、3−モ
ルホリニル等)等が用いられる。
【0020】該「複素環基」のうち、2環式複素環基と
しては、環系を構成する原子(環原子)として、酸素、
硫黄及び窒素から選ばれるヘテロ原子を1ないし6個含
む2環式芳香族複素環基、又は飽和あるいは不飽和の2
環式非芳香族複素環基の縮合環基を意味し、例えばベン
ゾジオキサニル基(例えば、1,4−ベンゾジオキサン
−2−イル等)、イソベンゾフラニル基(例えば、1−
ベンゾフラニル等)、クロメニル基(例えば、2H−ク
ロメン−3−イル等)、ベンゾチエニル基(例えば、2
−ベンゾチエニル等)、インドリジニル基(例えば、2
−インドリジニル、3−インドリジニル等)、イソイン
ドリル基(例えば、1−イソインドリル等)、3H−イ
ンドリル基(例えば、3H−インドール−2−イル
等)、インドリル基(例えば、2−インドリル等)、1
H−インダゾリル基(例えば、1H−インダゾール−3
−イル等)、プリニル(例えば、8−プリニル等)、イ
ソキノリル基(例えば、1−イソキノリル、3−イソキ
ノリル等)、キノリル基(例えば、2−キノリル、3−
キノリル等)、フタラジル基(例えば、1−フタラジル
等)、ナフチリジニル基(例えば、1,8−ナフチリジ
ン−2−イル等)、キノキサリニル基(例えば、2−キ
ノキサリニル等)、キナゾリニル基(例えば、2−キナ
ゾリニル等)、シンノリニル基(例えば、3−シンノリ
ニル等)等が用いられる。このような2環式複素環基は
部分的に飽和されていてもよく、該部分飽和2環式複素
環としては、例えばイソクロマニル基(例えば、3−イ
ソクロマニル等)、インドリニル基(例えば、2−イン
ドリニル等)、イソインドリニル基(例えば、1−イソ
インドリニル等)、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
キノリル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキ
ノリル基等が用いられる。該「複素環基」が有していて
もよい置換基としては、例えば前記「置換されていても
よい炭化水素基」としての「アリール基」が有していて
もよい置換基と同様のものが用いられ、置換基の数は1
ないし4個(好ましくは1ないし3個)である。
【0021】本明細書中で用いられる用語「置換されて
いてもよい水酸基」の置換基としては、例えばそれぞれ
置換基を有していてもよい(i)C1-6アルキル基(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、tert−ブチル等)、(ii)フェニル基、(iii)C
7-10アラルキル基(例えば、ベンジル等)、(iv)ホル
ミル基、(v)C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、
メチルカルボニル、エチルカルボニル等)、(vi)フェ
ニルオキシカルボニル基(例えば、ベンズオキシカルボ
ニル等)、(vii)C7-10アラルキルオキシ−カルボニ
ル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)、(vii
i)ピラニル基、(ix)フラニル基、(x)シリル基等が
用いられる。これらが有していてもよい置換基として
は、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル等)、フェニル基、C
7-10アラルキル基(例えば、ベンジル等)、ニトロ基等
が用いられ、置換基の数は1ないし4個程度である。
【0022】上記式中、Q環は置換されていてもよいピ
リジン環を示す。Q環の「置換基」としては、例えば
(i)ニトロ基、(ii)ヒドロキシ基、(iii)シアノ
基、(iv)カルバモイル基、(v)モノ−又はジ−C1-4
アルキル−カルバモイル基(例えば、N−メチルカルバ
モイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカ
ルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル等)、(v
i)カルボキシル基、(vii)C1-4アルコキシ−カルボ
ニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニ
ル等)、(viii)スルホ基、(ix)ハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(x)C1-4アル
コキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
イソプロポキシ等)、(xi)フェノキシ基、ナフトキシ
基、ベンジルオキシ基、(xii)ハロゲノフェノキシ基
(例えば、o−,m−又はp−クロロフェノキシ、o
−,m−又はp−ブロモフェノキシ等)、(xiii)C
1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチ
オ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチル
チオ等)、(xiv)メルカプト基、(xv)フェニルチオ
基、(xvi)ピリジルチオ基、(xvii)C1-4アルキルス
ルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルス
ルフィニル等)、フェニルスルフィニル基、(xviii)
1-4アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニ
ル、エチルスルホニル等)、フェニルスルホニル基、
(xix)アミノ基、(xx)C1-3アシルアミノ基(例え
ば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ等)、(xx
i)モノ−又はジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メ
チルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ等)、(xxii)C1-4アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル等)、(xxiii)
1-4ハロゲノアルキル基(例えば、トリフルオロメチ
ル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチ
ル等)等が用いられる。Q環は、これらの置換基を置換
可能な位置に1ないし3個有していてもよいが、無置換
の場合が好ましい。上記式中、R1及びR2は一つは水素
原子を、他の一つは置換されていてもよい低級アルキル
基を示す。R1又はR2で示される「置換されていてもよ
い低級アルキル基」における「低級アルキル基」として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペン
チル、ヘキシル等のC1-6アルキル基等が挙げられ、中
でもメチル基等が好ましい。
【0023】低級アルキル基の置換基としては、前記し
た「置換されていてもよい炭化水素基」における「アル
キル基」が有していてもよい置換基と同様のもの等が挙
げられ、中でもハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等、好ましくはフッ素等)、低級(C1-6
アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキ
シルオキシ等、好ましくはメトキシ等)、低級
(C1-6)アルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチル
チオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、
イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、
ペンチルチオ、ヘキシルチオ等、好ましくはメチルチオ
等)、ヒドロキシ基、低級(C1-6)アルコキシ−カル
ボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニ
ルカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカ
ルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等)、カルボキシ
ル基、カルバモイル基、モノ−又はジ−低級(C1-6
アルコキシ−カルバモイル基(例えばメトキシカルバモ
イル、エトキシカルバモイル、プロポキシカルバモイ
ル、イソプロポキシカルバモイル、ブトキシカルバモイ
ル、イソブトキシカルバモイル、sec-ブトキシカルバモ
イル、tert-ブトキシカルバモイル、ペンチルオキシカ
ルバモイル、ヘキシルオキシカルバモイル等)、ピリジ
ルチオ等から選ばれる1ないし3個が挙げられ、中でも
低級(C1-6)アルコキシ基、低級(C1-6)アルキルチ
オ基等が好ましい。
【0024】さらにR1及びR2としては、(1)R1
低級アルコキシ基又は低級アルキルチオ基で置換されて
いてもよい低級アルキル基(好ましくはメチル基、メチ
ルチオメチル基又はメトキシメチル基等)で、R2が水
素原子である場合、(2)R1が水素原子で、R2がハロ
ゲンで置換されていてもよい低級アルキル基(好ましく
はトリフルオロメチル基等)である場合が好ましい。上
記式中、Y0は結合手又は置換されていてもよい2価の
炭化水素基を示す。Y0で示される「置換されていても
よい2価の炭化水素基」としては、前記した「置換され
ていてもよい2価の炭化水素基」と同様のものが挙げら
れる。Y0としては、
【化17】 上記式中、Z0は酸素原子、窒素原子、−CO−、−C
S−、−SO2N(R3)−(R3は水素原子又は置換され
ていてもよい炭化水素基)又はS(O)n(nは0、1又
は2を示す。)を介していてもよい塩基性基を示す。
【0025】Z0で示される「塩基性基」としては、例
えば(i)置換されていてもよいアミノ基及び/又は
環系を構成する原子(環原子)として、窒素、酸素及
び硫黄から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む複
素環基を1ないし10個(好ましくは1ないし5個)末
端あるいは鎖中に有する炭化水素基等の分子量1000
以下(好ましくは分子量300以下)の基、(ii)
【化18】 (式中、各記号は前記と同意義を示す。)等が用いられ
る。該「置換されていてもよいアミノ基」としては、例
えばN−モノ置換アミノ基又はN,N−ジ置換アミノ基
が用いられる。該「N−モノ置換アミノ基」とは、置換
基1個を有するアミノ基を意味し、該置換基の例として
は、例えば前記のようなアルキル基(特に、C1-15アル
キル基、C3-8シクロアルキル基等)、アリール基(特
に、C6-14アリール基等)、複素環基(特に、5又は6
員単環式芳香族複素環等)、アラルキル基(特に、C
7-16アラルキル基等)等が挙げられる。該「N,N−ジ
置換アミノ基」とは、置換基2個を有するアミノ基を意
味し、該置換基の一方の例としては、前記「N−モノ置
換アミノ基」における置換基と同様のものが挙げられ、
他方の例としては、例えば前記のようなアルキル基(特
に、C1-15アルキル基、C3-8シクロアルキル基等)、
アリール基(特に、C6-14アリール基等)、アラルキル
基(特に、C7-16アラルキル基等)等が挙げられる。ま
た2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノ基
を形成する場合もあり、この様な環状アミノ基の例とし
ては、例えば1−アゼチジニル基、1−ピロリジニル
基、ピペリジノ基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、
1−ピペラジニル基及び4位に前記のようなアルキル基
(特に、C1-15アルキル基、C3-8シクロアルキル基
等)、アリール基(例えば、C6-14アリ−ル基等)、ア
ラルキル基(例えば、C7-16アラルキル基等)等を有す
る1−ピペラジニル基等が挙げられる。
【0026】該「環系を構成する原子(環原子)とし
て、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1な
いし4個のヘテロ原子を含む複素環基」としては、例え
ば(i)イミダゾリル基、2H−ピロリル基、ピロリル
基、ピラゾリル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、
ピロリジニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル
基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピリジル基、
ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピペリジニル基、ピ
ラジニル基、チオモルホリニル基又はモルホリニル基等
の5又は6員環複素環基及び(ii)インドリジニル基、
イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル
基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリ
ジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル
基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニ
ル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カル
バゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フ
ェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリ
ニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノ
キサジニル基、インドリニル基又はイソインドリニル基
等の2環性又は3環性縮合複素環基等が用いられる。該
「環系を構成する原子(環原子)として、窒素原子、酸
素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ
原子を含む複素環基を1ないし10個(好ましくは1な
いし5個)末端あるいは鎖中に有する炭化水素基」の
「炭化水素基」としては、例えば前記「置換されていて
もよい炭化水素基」と同様のものが用いられる。該「塩
基性基」は直接Y0と結合するか、あるいは酸素(−O
−)、窒素(−N(R3)−)、カルボニル(−CO
−)、チオカルボニル(−CS−)、−S(O)n−(n
は0、1又は2を示す)やそれらの組み合わせである−
CO−N(R3)−、−CS−N(R3)−、−S(O)n−N
(R3)−、−COO−、−CS−O−〔式中、R3は水素
原子又は置換されていてもよい炭化水素基を示す〕等を
介してY0と結合していてもよい。上記式中、R3は水素
原子又は置換されていてもよい炭化水素基を示す。R3
としての「置換されていてもよい炭化水素基」の「炭化
水素基」及び「置換基」としては前記「置換されていて
もよい炭化水素基」で述べたようなものが用いられる。
3としては例えば水素原子等が好ましい。
【0027】本明細書中で用いられる用語「置換されて
いてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、ア
ラルキルもしくはアリール」の「アルキル」、「シクロ
アルキル」、「アルケニル」、「アラルキル」及び「ア
リール」並びにそれぞれの「置換基」としてはそれぞれ
前記「置換されていてもよい炭化水素基」に関して述べ
たような基等が用いられる。上記式中、Zは−CO−、
−COO−、−CON(R3)−、−SO2N(R3)−又は
−S(O)m−(mは0、1又は2を示す)を示す。ここ
でR3としては前記したものと同様のものが挙げられ
る。Zとしては、例えば−CON(R3)−等が好まし
く、中でも−CONH−等が好ましい。上記式中、A及
びBはそれぞれ置換されていてもよい2価の炭化水素基
を示し、それぞれ−CON(R4a)−、−CO−又は−N
(R4a)−を介していてもよい。R4aは水素原子又は置換
されていてもよい炭化水素基を示す。A又はBで示され
る「置換されていてもよい2価の炭化水素基」としては
前記したものと同様のものが挙げられる。R4aで示され
る「置換されていてもよい炭化水素基」としては前記し
たものと同様のものが挙げられる。A、BとしてはC
1-10アルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、
ヘプタメチレン、オクタメチレン等)あるいはC2-8
ルケニレン基(例えば、ビニレン、プロペニレン等)が
好ましい。上記式中、Xは結合手、酸素原子、硫黄原
子、−N(R5)CO−、−CON(R5)−、−CO−又は
−N(R5)−を示す。R6は水素原子又は置換されていて
もよい炭化水素基を示す。ここで、R5で示される「置
換されていてもよい炭化水素基」としては前記したもの
と同様のものが挙げられる。Xとしては、結合手、酸素
原子、硫黄原子等が好ましく、中でも結合手又は酸素原
子が好ましく、特に結合手が好ましい。上記式中、Rは
置換されていてもよい炭化水素基又は置換されていても
よい複素環基を示す。
【0028】Rで示される「置換されていてもよい炭化
水素基」又は「置換されていてもよい複素環基」として
は前記したものと同様のものが挙げられる。Rとしては
置換されていてもよいC6-14アリール基、置換されてい
てもよいC7-16アラルキル基又は置換されていてもよ
く、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテ
ロ原子を1ないし6個含む2環式芳香族複素環基又は飽
和あるいは不飽和の2環式非芳香族複素環基が好まし
く、中でも置換されていてもよいC6-14アリール基(好
ましくはフェニル基等)等が好ましい。該「C6-14アリ
ール基」、「2環式芳香族複素環基」及び「飽和あるい
は不飽和の2環式非芳香族複素環基」が有していてもよ
い置換基としては、それぞれ前記「置換されていてもよ
い炭化水素基」の「炭化水素基」としてのアリールの
「置換基」で述べたような基等が用いられ、このような
置換基は置換可能な位置に1ないし5個置換していても
よい。該「C7-16アラルキル基」の置換基としては、前
記「置換されていてもよい炭化水素基」の「炭化水素
基」としてのアラルキルの「置換基」で述べたような基
等が用いられ、このような置換基は置換可能な位置に1
ないし4個置換していてもよい。Rとしてはとりわけシ
アノ基で置換されていてもよいフェニル基等が好まし
い。上記式中、R4は水素原子又は置換されていてもよ
い炭化水素基を示す。
【0029】R4で示される「置換されていてもよい炭
化水素基」としては前記したものと同様のものが挙げら
れる。R4とAが結合して形成する環としては、例えば
置換されていてもよい窒素原子を1ないし4個含有する
複素環基Q1等が用いられる。R4とBが結合して形成す
る環としては、例えば置換されていてもよい窒素原子を
1ないし4個含有する複素環基Q2等が用いられる。R3
とAが結合して形成する環としては、例えば置換されて
いてもよい窒素原子を1ないし4個含有する複素環基Q
3等が用いられる。R4とR5が結合して形成する環とし
ては、例えば置換されていてもよい窒素原子を1ないし
4個含有する複素環基Q4等が用いられる。R4とRが結
合して形成する環としては、例えば置換されていてもよ
い窒素原子を1ないし4個含有する複素環基Q5等が用
いられる。
【0030】Q1環としては、例えば
【化19】 のようなもの等が用いられる。Q2環としては、例えば
【化20】 のようなもの等が用いられる。
【0031】
【化21】 のようなもの等が用いられる。Q5環としては、例えば
【化22】 のようなもの等が用いられる。Q1環、Q2環、Q3環、
4環及びQ5環が有していてもよい「置換基」としては
それぞれ前記「置換されていてもよい複素環基」の「置
換基」に関して述べたような基等が用いられる。置換基
の数は1ないし4個である。R4としてはC1-10アルキ
ル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル等)又はR4とA、R4とB、あるいはR3とR4が隣接
する窒素原子と一緒に環を形成しているのが好ましく、
形成する環としてはピロリジン、ピペリジン、ピペラジ
ン等が好ましい。
【0032】本明細書中で用いられる「保護されていて
もよいカルボキシル基」の保護基としては、例えば置換
基を有していてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−
ブチル等)、フェニル基、トリチル基、シリル基等が用
いられる。置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フ
ッ素、、塩素、臭素、ヨウ素等)、ホルミル基、C1-6
アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオ
ニル、ブチリル等)、ニトロ基等が用いられ、置換基の
数は1ないし3個程度である。本明細書中で用いられる
「保護されていてもよいヒドロキシメチル基」の保護基
としては、例えば置換基を有していてもよいC1-6アル
キル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、tert−ブチル等)、フェニル基、C7-10
アラルキル基(例えば、ベンジル)、ホルミル基、C
1-6アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル、プロ
ピオニル、ブチリル等)、フェニルオキシカルボニル基
(例えば、ベンズオキシカルボニル等)、C7-10アラル
キルオキシ−カルボニル基(例えば、ベンジルオキシカ
ルボニル等)、ピラニル基、フラニル基、シリル基等が
用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-6
ルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル等)、フェニル基、C7-10アラルキル基(例え
ば、ベンジル等)、ニトロ基等が用いられ、置換基の数
は1ないし4個程度である。
【0033】本明細書中で用いられる「保護されていて
もよいアルデヒド基」としては、例えば、CHO、ジ−
1-6アルキルアセタール(例えば、ジメチルアセター
ル、ジエチルアセタール)及び1,3−ジオキソレンア
セタールのようなアセタールがあげられる。
【化23】 5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン骨格の3位と
4位間の結合は二重結合が好ましい。
【0034】式(I)で表わされる本発明の化合物とし
ては、例えば式(I')
【化24】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物又はその塩が好ましい。また、例えば式(I'a)
【化25】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物又はその塩も好ましく、中でもQ環が無置換のピリ
ジン環であり、Xが結合手又は酸素原子であり、
【化26】 3及びR4がそれぞれ水素原子、C1-15アルキル基、C
3-8シクロアルキル基、C2-18アルケニル基、C7-16
ラルキル基又はC6-14アリール基であり、RがC6-14
リール基である場合が好ましい。
【0035】また、例えば式(I'b)
【化27】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物又はその塩も好ましい。ここでA1は結合手又は置
換されていてもよい2価の炭化水素基を示し、A1で示
される「置換されていてもよい2価の炭化水素基」とし
ては前記したものと同様のものが挙げられる。中でもQ
環が無置換のピリジン環であり、R3が水素原子、C
1-15アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C2-18アル
ケニル基、C7-16アラルキル基又はC6-14アリール基で
あり、A1が(i)結合手、(ii)水酸基、オキソ基及び
フェニル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有して
いてもよいC1-15アルキレン基、(iii)C2-16アルケ
ニレン基又は(iv)フェニレン基であり、Bが(i)水
酸基、オキソ基及びフェニル基から選ばれる1ないし3
個の置換基を有していてもよいC1-15アルキレン基、
(ii)C2-16アルケニレン基又は(iii)フェニレン基
であり、Q1環が式
【化28】 〔式中、A2はN又はCHを示す。〕で表わされる基で
あり、Xが結合手、酸素原子、硫黄原子、又は−CON
(R5)−であり、R5が水素原子又はC1-15アルキルであ
る場合が好ましい。
【0036】本発明の化合物としては、式(I'c)
【化29】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物又はその塩が特に好ましい。上記式中、G1及びG2
うち一方はN、他方はCH、C(CN)又はNを示す。G1
及びG2としては、G1がCHで、G2がNである場合等
が好ましい。上記式中、Ga環は置換基を有していても
よい。Ga環が有していてもよい「置換基」としては、
前記したQ1環が有していてもよい「置換基」と同様の
ものが挙げられる。Ga環としては無置換の場合が好ま
しい。上記式(I'c)においてQ環としては、ニトロ
基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルバモイル基、モノ−
又はジ−C1-4アルキル−カルバモイル基、カルボキシ
ル基、C1-4アルコキシ−カルボニル基、スルホ基、ハ
ロゲン原子、C1-4アルコキシ基、フェノキシ基、ナフ
トキシ基、ベンジルオキシ基、ハロゲノフェノキシ基、
1-4アルキルチオ基、メルカプト基、フェニルチオ
基、ピリジルチオ基、C1-4アルキルスルフィニル基、
フェニルスルフィニル基、C1-4アルキルスルホニル
基、フェニルスルホニル基、アミノ基、C1-3アシルア
ミノ基、モノ−又はジ−C1-4アルキルアミノ基、C1-4
アルキル基及びC1-4ハロゲノアルキル基から選ばれる
1ないし3個の置換基を有していてもよいピリジン環が
好ましい。
【0037】上記式(I'c)においてA1としては結合手
又は−CON(R4a)−、−CO−又は−N(R4a)−(R
4aは請求項10記載と同意義を示す)を介していてもよ
いC1-15アルキレン基又はC2-16アルケニレン基が好ま
しい。上記式(I'c)においてBとしてはC1-15アルキ
レン基又はC2-16アルケニレン基が好ましい。上記式
(I'c)においてXとしては結合手、酸素原子、硫黄原
子、−CONH−又は−CO−が好ましい。上記式(I'
c)においてR3としては水素原子、C1-15アルキル基、
3-8シクロアルキル基、C2-18アルケニル基、C7-16
アラルキル基又はC6-14アリール基が好ましい。上記式
(I'c)においてRとしては(1)C1-15アルキル基、C
3-8シクロアルキル基又はC2-18アルケニル基〔これら
の基は、(i)ニトロ基、(ii)ヒドロキシ基、(iii)シアノ
基、(iv)カルバモイル基、(v)モノ−又はジ−C1-4アル
キル−カルバモイル基、(vi)カルボキシル基、(vii)C
1-4アルコキシ−カルボニル基、(viii)スルホ基、(ix)
ハロゲン原子、(x)C1-4アルコキシ基、(xi)フェノキシ
基、(xii)ハロゲノフェノキシ基、(xiii)C1-4アルキル
チオ基、(xiv)メルカプト基、(xv)フェニルチオ基、(xv
i)ピリジルチオ基、(xvii)C1-4アルキルスルフィニル
基、(xviii)C1-4アルキルスルホニル基、(xix)アミノ
基、(xx)C1-3アルカノイルアミノ基、(xxi)モノ−又は
ジ−C1-4アルキルアミノ基、(xxii)4ないし6員環状
アミノ基、(xxiii)C1-3アルカノイル基、(xxiv)ベンゾ
イル基及び(xxv)5ないし10員複素環基から選ばれる
1ないし5個の置換基を有していてもよい〕、
【0038】(2)C7-16アラルキル基〔この基は、(i)
ハロゲン原子、(ii)C1-4アルキル基、(iii)C2-6アル
ケニル基、(iv)C1-3アルカノイル基、(v)C1-4アルコ
キシ基、(vi)ニトロ基、(vii)シアノ基、(viii)ヒドロ
キシ基、(ix)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(x)カル
バモイル基、(xi)モノ−又はジ−C1-4アルキル−カル
ボニル基及び(xii)モノ−又はジ−C2-4アルケニル−カ
ルボニル基から選ばれる1ないし4個の置換基を有して
いてもよい〕、(3)C6-14アリール基〔この基は、(i)
ハロゲン原子、(ii)C1-4アルキル基、(iii)C1-4ハロ
ゲノアルキル基、(iv)C1-4ハロゲノアルコキシ基、(v)
1-4アルコキシ基、(vi)C1-4アルキルチオ基、(vii)
ヒドロキシ基、(viii)カルボキシル基、(ix)シアノ基、
(x)ニトロ基、(xi)アミノ基、(xii)モノ−又はジ−C
1-4アルキルアミノ基、(xiii)ホルミル基、(xiv)メルカ
プト基、(xv)C1-4アルキル−カルボニル基、(xvi)C
1-4アルコキシ−カルボニル基、(xvii)スルホ基、(xvii
i)C1-4アルキルスルホニル基、(xix)カルバモイル基、
(xx)モノ−又はジ−C1-4アルキル−カルバモイル基、
(xxi)オキソ基及び(xxii)チオキソ基から選ばれる1な
いし4個の置換基を有していてもよい〕、又は(4)5又
は6員単環式複素環基(環系を構成する原子として、酸
素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれる1ないし4
個のヘテロ原子を含む)又は2環式縮合複素環基(環系
を構成する原子として、酸素原子、硫黄原子及び窒素原
子から選ばれる1ないし6個のヘテロ原子を含む)〔こ
れらの基は、(i)ハロゲン原子、(ii)C1-4アルキル基、
(iii)C1-4ハロゲノアルキル基、(iv)C1-4ハロゲノア
ルコキシ基、(v)C1-4アルコキシ基、(vi)C1-4アルキ
ルチオ基、(vii)ヒドロキシ基、(viii)カルボキシル
基、(ix)シアノ基、(x)ニトロ基、(xi)アミノ基、(xii)
モノ−又はジ−C1-4アルキルアミノ基、(xiii)ホルミ
ル基、(xiv)メルカプト基、(xv)C1-4アルキル−カルボ
ニル基、(xvi)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(xvii)
スルホ基、(xviii)C1-4アルキルスルホニル基、(xix)
カルバモイル基、(xx)モノ−又はジ−C1-4アルキル−
カルバモイル基、(xxi)オキソ基及び(xxii)チオキソ基
から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよ
い〕が好ましい。上記式(I'c)においてGa環としては
オキソ基及びC1-6アルキル基から選ばれる1又は2個
の置換基を有していてもよい環が好ましい。上記式(I'
c)においてRとしてはハロゲン原子、ヒドロキシ基、
1-4アルキル基、C1-4ハロゲノアルキル基、C1-4
ルコキシ基及びC1-4ハロゲノアルコキシ基から選ばれ
る1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル基
が好ましい。
【0039】前記式(I'c)中、Q環が無置換のピリジ
ン環、R1及びR3がともに水素原子、G1がCH、G2
N、gが1、Rが置換されていてもよい炭化水素基又は
置換されていてもよい複素環基(前記と同意義)、その
他の記号は前記と同意義である場合が好ましい。さら
に、このとき、例えばGa環が無置換の環、A1が結合手
又はC1-6アルキレン基(例えば、メチレン、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ペンタメチレン等);より
好ましくはA1が結合手、BがC1-6アルキレン基(例え
ば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペン
タメチレン等)、Xが結合手である場合が特に好まし
い。前記式(I'c)中、Q環が無置換のピリジン環、R1
及びR3がともに水素原子、A1が結合手、G1がCH、
2がN、BがC1-6アルキレン基(例えば、メチレン、
エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンタメチレン
等)、Xが結合手、Rが置換されていてもよいフェニル
基(フェニル基の置換基は、前記炭化水素基のアリール
基が有していてもよい置換基と同様のもの)である場合
が好ましい。さらにこのとき、Ga環が無置換の環、R
がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)、ヒドロキシ基、C1-4アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等)、C
1-4ハロゲノアルキル基(例えば、トリフルオロメチ
ル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチ
ル等)、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ等)及びC1-4ハロ
ゲノアルコキシ基(例えば、トリフルオロメトキシ、ト
リクロロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ
等)等から選ばれた1ないし3個の置換基で置換された
フェニル基である場合が特に好ましい。上記式(I'c)
において、Q環が無置換のピリジン環、R3が水素原
子、A1が結合手、G1がCH、G2がN、Ga環が無置換
の環、gが1、BがC1-6アルキレン基、Xが結合手又
は酸素原子、Rがシアノ基で置換されていてもよいフェ
ニル基である場合が最も好ましい。
【0040】本発明化合物(I)の塩としては、とりわ
け生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。このよう
な塩としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、
臭化水素酸、硫酸等)あるいは有機酸(例えば、酢酸、
ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク
酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等)との塩等が挙
げられれる。さらに本発明の化合物(I)がカルボン酸
等の酸性基を有している場合、化合物(I)は、例えば
無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金
属、又はアンモニア等)あるいは有機塩基(例えば、ト
リエチルアミン等のトリ−C1-3アルキルアミン等)と
生理学的に許容される塩を形成していてもよい。また、
本件目的化合物(I)の原料化合物も、前記と同様の塩
が用いられるが、反応に支障のない限り特に限定されな
い。化合物(I)は、分子内に二重結合を有することも
あるが、Z又はEの2種類の立体異性体が存在する場
合、それら各々又はそれらの混合物のいずれも本発明に
含まれる。化合物(I)は、オキソ基に関して、そのエ
ノ−ル型及びケト型の各々又はそれらの混合物のいずれ
も本発明に含まれる。化合物(I)は、分子内に不斉炭
素を有することもあるが、R配位又はS配位の2種類の
立体異性体が存在する場合、それら各々又はそれらの混
合物のいずれも本発明に含まれる。
【0041】本発明の化合物(I)又はその塩の具体例
を以下に示す。N−[1−(3−フェニルプロパン−1
−イル)ピペリジン−4−イル]−2−メチル−5−チ
ア−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミ
ド又はその塩、N−(1−フェニルメチルピペリジン−
4−イル)−2−メチル−5−チア−1,8b−ジアザア
セナフチレン−4−カルボキサミド又はその塩、N−
[1−(2−フェニルエタン−1−イル)ピペリジン−
4−イル]−2−メチル−5−チア−1,8b−ジアザア
セナフチレン−4−カルボキサミド又はその塩、N−
[1−(4−フェニルブタン−1−イル)ピペリジン−
4−イル]−2−メチル−5−チア−1,8b−ジアザア
セナフチレン−4−カルボキサミド又はその塩、N−
[1−(3−フェニルプロパン−1−イル)ピペリジン
−4−イルメチル]−2−メチル−5−チア−1,8b−
ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミド又はその
塩、N−[4−(4−フェニルメチルピペリジン−1−
イル)ブタン−1−イル]−2−メチル−5−チア−1,
8b−ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミド又は
その塩、N−[3−(4−フェニルピペリジン−1−イ
ル)プロパン−1−イル]−2−メチル−5−チア−1,
8b−ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミド又は
その塩、N−[4−(4−フェニルピペリジン−1−イ
ル)ブタン−1−イル]−2−メチル−5−チア−1,8
b−ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミド又はそ
の塩、N−[3−(4−シアノ−4−フェニルピペリジ
ン−1−イル)プロパン−1−イル]−2−メチル−5
−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カルボキ
サミド又はその塩、
【0042】N−[4−(4−シアノ−4−フェニルピ
ペリジン−1−イル)ブタン−1−イル]−2−メチル
−5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カル
ボキサミド又はその塩、N−[3−(4−フェニルピペ
ラジン−1−イル)プロパン−1−イル]−2−メチル
−5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カル
ボキサミド又はその塩、N−[4−(4−フェニルメチ
ルピペラジン−1−イル)ブタン−1−イル]−2−メ
チル−5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−
カルボキサミド又はその塩、N−[1−(4−シアノフ
ェニルメチル)ピペリジン−4−イル]−2−メチル−
5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カルボ
キサミド又はその塩、N−[1−[3−(2−シアノフ
ェニル)プロパン−1−イル]ピペリジン−4−イル]
−2−メチル−5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレ
ン−4−カルボキサミド又はその塩、N−[1−[3−
(3−シアノフェニル)プロパン−1−イル]ピペリジ
ン−4−イル]−2−メチル−5−チア−1,8b−ジア
ザアセナフチレン−4−カルボキサミド又はその塩、N
−[1−[3−(4−シアノフェニル)プロパン−1−
イル]ピペリジン−4−イル]−2−メチル−5−チア
−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミド
又はその塩、N−[1−[3−(2−シアノフェニルオ
キシ)プロパン−1−イル]ピペリジン−4−イル]−
2−メチル−5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン
−4−カルボキサミド又はその塩、N−[1−[3−
(3−シアノフェニルオキシ)プロパン−1−イル]ピ
ペリジン−4−イル]−2−メチル−5−チア−1,8b
−ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミド又はその
塩、
【0043】N−[1−[3−(4−シアノフェニルオ
キシ)プロパン−1−イル]ピペリジン−4−イル]−
2−メチル−5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン
−4−カルボキサミド又はその塩、N−[1−(3−フ
ェニルプロパン−1−イル)ピペリジン−4−イル]−
2−メトキシメチル−5−チア−1,8b−ジアザアセナ
フチレン−4−カルボキサミド又はその塩、N−[1−
[3−(4−シアノフェニル)プロパン−1−イル]ピ
ペリジン−4−イル]−2−メトキシメチル−5−チア
−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミド
又はその塩、N−[1−[3−(4−シアノフェニルオ
キシ)プロパン−1−イル]ピペリジン−4−イル]−
2−メトキシメチル−5−チア−1,8b−ジアザアセナ
フチレン−4−カルボキサミド又はその塩、N−[4−
(4−フェニルピぺリジン−1−イル)ブタン−1−イ
ル]−2−メトキシメチル−5−チア−1,8b−ジアザ
アセナフチレン−4−カルボキサミド又はその塩、N−
[1−(3−フェニルプロパン−1−イル)ピぺリジン
−4−イルメチル]−3−トリフルオロメチル−5−チ
ア−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カルボキサミ
ド又はその塩、N−[4−(4−フェニルピぺリジン−
1−イル)ブタン−1−イル]−3−トリフルオロメチ
ル−5−チア−1,8b−ジアザアセナフチレン−4−カ
ルボキサミド又はその塩、N−[1−(3−フェニルプ
ロパン−1−イル)ピぺリジン−4−イル]−3−トリ
フルオロメチル−5−チア−1,8b−ジアザアセナフチ
レン−4−カルボキサミド又はその塩等。
【0044】本発明の化合物(I)は、例えば以下に示す
方法、それに準ずる方法等により合成することができ
る。
【化30】 〔式中、E1はハロゲン原子(例えば塩素等)又はR2
O−O−(R2は前記と同意義を示す)を示し、その他
の記号は前記と同意義を示す。〕
【0045】本発明の化合物(I')は、例えば以下に
示す方法等により合成することができる。 (A)法:
【化31】 〔式中、Eはハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素
等)、メタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニ
ルオキシ等のような脱離基を示し、その他の記号は前記
と同意義を示す。〕
【0046】(B)法:Z=CON(R3)
【化32】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 (C)法:Z=CON(R
【化33】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0047】(D)法:Z=CON(R
【化34】 〔式中、Ea及Ebはともに反応して脱離する基であり、
例えば一方が水素原子のとき、他方はハロゲン原子
(例、塩素、臭素、ヨウ素等)、メタンスルホニルオキ
シ、p−トルエンスルホニルオキシを示し、その他の記
号は前記と同意義を示す。〕 (E)法:Z=CON(R
【化35】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 (F)法:Z=COO
【化36】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 化合物(I)の合成において、化合物(II')とR2−CO
−E1との反応は、化合物(II')1当量に対して化合物
2−CO−E1を1ないし大過剰、好ましくは1〜10
当量使用する。この際、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ
ウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン、ジメ
チルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オ
クタン(DABCO)等の有機塩基を1ないし10当量
用いてもよい。反応温度は−30から+100℃、好ま
しくは+25ないし80℃で行うことができる。この際
使用される溶媒としては、例えばハロゲン化炭化水素
(例、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン
等)、エーテル類(例、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン等)、エステル類(例、酢酸メチル、酢酸エチ
ル等)、非プロトン性極性溶媒(例、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル
等)等が挙げられる。反応時間は、通常10分間ないし
24時間、好ましくは1ないし6時間である。
【0048】閉環反応は、アシル体を無溶媒で100な
いし150℃に加熱することにより進行する。あるいは
無機塩類(例、水素化ナトリウム、リチウムジイソプロ
ピルアミド、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等)あ
るいは有機塩基(例、4−N,N−ジメチルアミノピリ
ジン、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリ
ン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等)
を1ないし10当量用いて行うこともできる。反応温度
は0ないし150℃で行うことができる。この際使用さ
れる溶媒としては、例えばハロゲン化水素類(例、塩化
メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等)、エーテ
ル類(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等)、エステル類(例、酢酸メチル、酢酸エチル等)、
非プロトン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等)等が
挙げられる。反応時間は、通常10分間ないし24時
間、好ましくは1時間ないし6時間である。二重結合の
還元は、還元剤を1当量ないし大過剰、好ましくは2〜
10当量使用する。還元剤としては、水素化ジイソブチ
ルアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素
化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム等の
金属水素錯化合物やジボラン等が挙げられる。この際用
いる溶媒は、還元剤の種類により適宜選択することがで
き、例えばアルコール類(例、メタノールやエタノール
等)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジエチルエーテル等)、ハロゲン化炭化水素(例、
塩化メチレン、クロロホルム等)、非プロトン性極性溶
媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド等)等が挙げられる。反応時間は0.5ないし
72時間、好ましくは1ないし24時間である。反応は
−80から+100℃、好ましくは−80から+30℃
で行うことができる。
【0049】化合物(I')の合成において、A法におけ
る化合物(V)と化合物(IV)の反応は、化合物(V)に
対して化合物(IV)を1当量ないし大過剰(1〜10当
量)使用する。また水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシ
クロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン等の塩基性化合物を
1ないし10当量用いてもよい。反応は−20から+2
00℃で行うことができる。この際使用される溶媒とし
ては、例えば水、低級アルコール類(例、メタノール、
エタノール、プロパノール等)、ケトン類(例、アセト
ン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(例、テトラ
ヒドロフラン等)、非プロトン性極性溶媒(例、N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)等
が挙げられる。また該反応は、反応促進剤としてヨウ化
ナトリウムを1当量ないし大過剰(1〜10当量)加え
てもよい。反応時間は、通常10分間ないし24時間、
好ましくは0.5ないし6時間である。
【0050】B法における化合物(II)と化合物(VI)の脱
水縮合反応は、 通常のアミド結合形成反応によって行う
のが有利である。本アミド結合形成反応は、アミド形成
試薬を単独で用いて反応を有利に進めることができる。
このようなアミド形成試薬としては、例えば1−エトキ
シカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリ
ン、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−シクロヘキ
シル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミド
メソ−p−トルエンスルホネート、N,N'−カルボニル
ジイミダゾール、ジフェニルリン酸アミド、シアノリン
酸ジエチル、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド・塩酸塩等が用いられる。アミ
ド形成試薬の使用量は、化合物(II)1当量に対し通常
1当量ないし3当量である。また本アミド結合形成反応
は、例えば2,4,5−トリクロロフェノール、ペンタク
ロロフェノール、ペンタフルオロフェノール、2−ニト
ロフェノール、4−ニトロフェノール等のフェノール
類、例えばN−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロ
キシベンズトリアゾール、N−ヒドロキシピペリジン、
N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ
ジイミド等のN−ヒドロキシ化合物と例えばジシクロヘ
キシルカルボジイミド等を添加して、化合物(II)を縮
合させ活性なエステル体に変換した後、化合物(VI)と
反応させても有利に進めることができる。フェノール類
又はN−ヒドロキシ化合物の使用量は化合物(II)1当
量に対し通常1当量ないし3当量である。ジシクロヘキ
シルカルボジイミドの使用量は化合物(II)1当量に対
し通常1当量ないし3当量である。また本アミド結合形
成反応は、化合物(II)を、例えばクロロ炭酸エチル、 ク
ロロ炭酸イソブチル、 クロロ炭酸ベンジル等の酸塩化物
と反応させ混合酸無水物に変換した後、 化合物(VI)と
反応させることによっても有利に進めることができる。
また、オキザリルクロリド、塩化チオニル等の酸塩化物
と反応させ、酸クロライドに変換した後、化合物(VI)
と反応させることによっても反応を有利に進めることが
できる。酸塩化物の使用量は化合物(II)1当量に対し
通常1当量ないし3当量である。本アミド及びエステル
結合形成反応は、化合物(II)1当量に対し化合物(V
I)を通常1当量ないし3当量反応させるのがよい。ま
た本反応は、必要に応じて有機塩基、例えば三級アミン
類(例、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルピリジ
ン、N−メチルピペリジン等)等を添加して、反応を促
進させることができる。このような反応促進剤の使用量
は化合物(II)1当量に対し通常1当量ないし大過剰
(好ましくは1当量ないし10当量)である。反応は通
常−30℃ないし+50℃の温度範囲で行われる。本反
応は、無溶媒下でも溶媒の存在下でも行うことができ
る。使用される溶媒は、反応に支障のない限り特に限定
されず、例えばエーテル、トルエン、ベンゼン、クロロ
ホルム、塩化メチレン、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等が用いられる。反応時間は通常10分間ないし48
時間、好ましくは1時間ないし24時間である。
【0051】C法における化合物(VII)と化合物(VII
I)との反応は、例えばA法における化合物(V)と化合
物(IV)の反応条件と同様な条件下に行うことができ
る。D法における化合物(IX)と化合物(X)との反応
は、例えばA法における化合物(V)と化合物(IV)の
反応条件と同様な条件下に行うことができる。E法にお
ける化合物(XI)と化合物(XII)との反応は、例えば
A法における化合物(V)と化合物(IV)の反応条件と
同様な条件下に行うことができる。F法における化合物
(II)と化合物(XIII)との脱水縮合反応は、例えばB
法における化合物(II)と化合物(VI)の反応条件と同
様な条件下に行うことができる。化合物(II')は、例
えば以下に示す方法等により合成することができる。
【化37】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 化合物(XIV)とE−CH2−R0との反応は、例えばA
法における化合物(V)と化合物(IV)の反応条件と同
様な条件下に行うことができる。化合物(V)は、例え
ば以下に示す方法等により合成することができる。
【0052】i)Z=CON(R3)の場合
【化38】 〔式中、Pは水素又はアミノ基の保護基を示し、その他
の記号は前記と同意義を示す。〕 化合物(II)と化合物(XV)との反応は、例えばB法に
おける化合物(II)と化合物(VI)の反応条件と同様の
条件下に行うことができる。Pがアミノ基の保護基の場
合は、縮合反応のあとに保護基を除去することにより化
合物(V')を合成することができる。アミノ基の保護基
の除去は、自体すべて公知の反応であり、それらの条件
に準じて行うことができる。
【0053】ii)ZがCO、 −S(O)n−(n=0,1,
2)、 −SO2N(R3)−;Yが
【化39】 〔式中、R6はC1-6アルキル(例、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル等)、C6-14アリ−ル(例、フェ
ニル等)又はC7-16アラルキル(例、ベンジル等)を示
し、R7は前記「保護されていてもよいカルボキシル
基」の「保護基」と同意義を示し、その他の記号は前記
と同意義を示す。〕 化合物(V")の還元反応では、化合物(V")に対して還
元剤を1当量ないし大過剰、好ましくは2〜10当量使
用する。還元剤としては、水素化ジイソブチルアルミニ
ウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化アルミニウムリチウム等の金属水素錯
化合物やジボラン等が挙げられる。この際用いる溶媒
は、還元剤の種類により適宜選択することができ、例え
ばアルコール類(例、メタノールやエタノール等)、エ
ーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエ
チルエーテル等)、ハロゲン化炭化水素(例、塩化メチ
レン、クロロホルム等)、非プロトン性極性溶媒(例、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等)等が挙げられる。反応時間は0.5ないし72時
間、好ましくは1ないし24時間である。反応は−80
から+100℃好ましくは−80から+30℃で行うこ
とができる。得られたアルコール体のアルデヒド体への
酸化反応は、例えばアルコール体1当量に対して酸化剤
を1ないし20当量使用する。かかる酸化剤としては、
活性二酸化マンガン、クロロクロム酸ピリジニウム(P
CC)、二クロム酸ピリジニウム(PDC)、ジメチル
スルホキシド−酸無水物(無水酢酸、無水トリフルオロ
酢酸等)、ジメチルスルホキシド−塩化チオニル、ジメ
チルスルホキシド−塩化スルフリル、ジメチルスルホキ
シド−塩化オキサリル、ジメチルスルホキシド−塩素、
及び酸(リン酸、トリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸等)
存在化のジメチルスルホキシド−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド(DCC)等が挙げられる。この際用いられ
る溶媒は、酸化剤の種類によって適宜選択することがで
き、例えばエーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、ジエチルエーテル等)、ハロゲン化炭化水素
(例、塩化メチレン、クロロホルム等)、ケトン類
(例、アセトン、メチルエチルケトン等)、非プロトン
性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等)等が挙げられる。反応時間は0.
5ないし48時間、好ましくは1ないし24時間であ
る。反応は酸化剤の種類によって適宜選択し、−80か
ら+100℃好ましくは−70から+30℃で行うこと
ができる。
【0054】得られたアルデヒド体と化合物(XVI)と
の反応は、一般に溶媒中で行うのが有利である。使用さ
れる溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム
等のハロゲン化炭化水素類、例えばテトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類、例
えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、例えば
メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール
類、例えばN,N−ジメチルホルムアミド等のアミド
類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等
の非プロトン性極性溶媒、及びこれらの混合溶媒、その
他反応に悪影響を及ぼさない溶媒等が用いられる。化合
物(XVI)はアルデヒド体1当量に対し通常1当量ない
し3当量反応させるのがよい。また、水素化ナトリウム
等の塩基性化合物を1ないし10当量、好ましくは1な
いし2当量反応させるのがよい。反応は通常0℃ないし
溶媒の沸点程度、好ましくは0ないし+80℃の温度範
囲で行われる。反応時間は、通常0.5ないし24時間
程度、好ましくは0.5ないし10時間である。化合物
(II)は、例えば以下に示す方法等により合成すること
ができる。
【化40】 〔式中、R7はカルボキシル基の保護基を示し、その他
の記号は前記と同意義を示す。〕
【0055】化合物(III)は、化合物(II)と同様に
して製造することができる。化合物(III)、(III-a)
において、R′が保護されていてもよいCH2OH基又
は保護されていてもよいCHO基である化合物は、R′
がカルボキシル基である化合物を、例えば自体公知の還
元反応に付することによって製造することができる。化
合物(XVII)の加水分解は、化合物(XVII)を酸又は塩
基で処理することにより行うことができる。即ち、化合
物(XVII)を酸(例、塩酸、硝酸、硫酸、臭化水素酸、
ヨウ素酸等)又は塩基(例、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウム等)の水又
は低級アルコール(例、メタノール、エタノール、プロ
パノール等)溶液中、0ないし+100℃、好ましくは
+10ないし50℃で、0.5ないし50時間好ましく
は1ないし5時間反応させることによって、行うことが
できる。酸又は塩基の強さとしては、1ないし10規定
がよく、好ましくは2ないし5規定である。化合物(VI
I)は、例えば以下に示す方法等により合成することが
できる。
【化41】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0056】化合物(II)と化合物(XVIII)との反応
は、例えばB法における化合物(II)と化合物(VI)の
反応条件と同様の条件下に行うことができる。水酸基の
Eへの変換は、例えばEがハロゲン原子の場合は、アル
コール体1当量に対して三塩化リン、オキシ塩化リン、
五塩化リン等のリンハロゲン化物、赤リンとハロゲンあ
るいは塩化チオニル等のハロゲン化剤1ないし10当
量、好ましくは2ないし5当量を反応させることにより
行われる。Eがトルエンスルホニルオキシ基又はメタン
スルホニルオキシ基である場合には、アルコール体1当
量に対してトルエンスルホニルクロリド又はメタンスル
ホニルクロリドを1ないし10当量、好ましくは2ない
し5当量を反応させることにより行われる。この際、炭
酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、4−
N,N−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、
ピリジン、ジメチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン(DABCO)等の有機塩基を、
1ないし10当量用いてもよい。この際使用される溶媒
としては、例えばハロゲン化炭化水素類(例、塩化メチ
レン、クロロホルム、ジクロロエタン等)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、エ
ステル類(例、酢酸メチル、酢酸エチル等)、非プロト
ン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、アセトニトリル等)等が挙げられ
る。反応は0ないし+100℃、好ましくは0から+5
0℃で行うことができる。反応時間は通常10分間ない
し100時間、好ましくは3ないし24時間である。化
合物(IX)は、例えば以下に示す方法等により合成する
ことができる。
【化42】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0057】化合物(II)から化合物(IX)への変換反
応は、例えば化合物(II)から化合物(VII)への変換
反応と同様の条件下に行うことができる。化合物(XI)
は、例えば以下に示す方法等により合成することができ
る。
【化43】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 化合物(II)から化合物(XI)への変換反応は、例えば
化合物(II)から化合物(V')への変換反応の反応条件
と同様の条件下に行うことができる。化合物(XVII)の
合成は、例えば以下に示す方法等により合成することが
できる。
【0058】i)Yが結合手で、R2が水素原子の場合
【化44】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 化合物(XXI)の化合物(XVII)への変換は、化合物(X
XI)1当量に対してホルミル化剤を1ないし50当量、
好ましくは1ないし10当量使用する。かかるホルミル
化剤としてはN,N−ジメチルホルムアミド−オキシ塩
化リン(Vilsmier試薬)等が挙げられる。この場合、閉
環反応はホルミル化の条件下進行させることができる。
この際用いる溶媒としては、例えばエーテル類(例、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル
等)、ハロゲン化炭化水素(例、塩化メチレン、クロロ
ホルム等)、炭化水素類(例、ヘキサン、ペンタン、ベ
ンゼン、トルエン等)、非プロトン性極性溶媒(例、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等)等が挙げられる。反応時間は0.5ないし48時
間、好ましくは1ないし24時間である。反応は−20
から+150℃好ましくは+80から120℃で行うこ
とができる。また、化合物(XXI)のホルミル化反応
は、例えば化合物(XXI)1当量に対して水素化ナトリ
ウム、水素化カリウム、リチウムジイソプロピルアミド
等の塩基を1当量ないし3当量反応させた後、ホルムア
ミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
メチルホルムアニリド等)あるいはギ酸エステル類
(例、ギ酸メチル、ギ酸エチル等)を1当量ないし10
当量好ましくは2ないし5当量反応させて行うこともで
きる。該ホルミル化の溶媒としては、例えばエーテル類
(例、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエー
テル等)、炭化水素類(例、ヘキサン、ペンタン、ベン
ゼン、トルエン等)、非プロトン性極性溶媒(例、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)
等が挙げられる。反応時間は0.5ないし48時間、好
ましくは1ないし24時間である。反応は−100から
+50℃(好ましくは−80ないし+30℃)で行うこ
とができる。この場合、得られるホルミル体をさらに1
ないし大過剰、好ましくは1ないし50当量の酢酸等の
酸で、0ないし+150℃好ましくは+80ないし13
0℃で、1ないし24時間、好ましくは10ないし20
時間処理することにより閉環反応を進行させ、化合物
(XVII)を得ることができる。この際用いる溶媒として
は、例えばカルボン酸類(例、酢酸、ギ酸等)、エーテ
ル類(例、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチル
エーテル等)、炭化水素類(例、ヘキサン、ペンタン、
ベンゼン、トルエン等)、非プロトン性極性溶媒(例、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等)等が挙げられる。
【0059】ii)Yが結合手で、R2が置換されていて
もよい炭化水素基の場合
【化45】 (式中の記号は前記と同意義を示す) 化合物(XXI)と化合物R2CO−E1との反応は、化合
物(XXI)1当量に対して化合物R2−CO−E1を1な
いし大過剰好ましくは1〜10当量使用する。この際、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、トリ
エチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、1,4−
ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)等
の有機塩基を1ないし10当量用いてもよい。反応は−
30から+100℃好ましくは+25ないし80℃で行
うことができる。この際使用される溶媒としては、例え
ばハロゲン化炭化水素(例、塩化メチレン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等)、エーテル類(例、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等)、エステル類(例、酢
酸メチル、酢酸エチル等)、非プロトン性極性溶媒
(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、アセトニトリル等)等が挙げられる。反応時間
は、通常10分間ないし24時間、好ましくは1ないし
6時間である。閉環反応は、アシル体を無溶媒で+10
0ないし150℃に加熱することにより進行する。ある
いは無機塩類(例、水素化ナトリウム、リチウムジイソ
プロピルアミド、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム
等)あるいは有機塩基(例、4−N,N−ジメチルアミ
ノピリジン、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルア
ニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
等)を1ないし10当量用いて行うこともできる。反応
は0ないし+150℃で行うことができる。この際使用
される溶媒としては、例えばハロゲン化水素類(例、塩
化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等)、エー
テル類(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等)、エステル類(例、酢酸メチル、酢酸エチル等)、
非プロトン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等)、有
機酸無水物(無水酢酸等)等が挙げられる。反応時間
は、通常10分間ないし24時間、好ましくは1時間な
いし6時間である。
【0060】iii)Yが
【化46】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 化合物(V")の還元反応では、化合物(V")に対して還
元剤を1当量ないし大過剰、好ましくは2〜10当量使
用する。還元剤としては、水素化ジイソブチルアルミニ
ウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化アルミニウムリチウム等の金属水素錯
化合物やジボラン等が挙げられる。この際用いる溶媒
は、還元剤の種類により適宜選択することができ、例え
ばアルコール類(例、メタノールやエタノール等)、エ
ーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエ
チルエーテル等)、ハロゲン化炭化水素(例、塩化メチ
レン、クロロホルム等)、非プロトン性極性溶媒(例、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等)等が挙げられる。反応時間は0.5ないし72時
間、好ましくは1ないし24時間である。反応は−80
から+100℃好ましくは−80から+30℃で行うこ
とができる。得られたアルコール体のアルデヒド体への
酸化反応は、例えばアルコール体1当量に対して酸化剤
を1ないし20当量使用する。かかる酸化剤としては、
活性二酸化マンガン、クロロクロム酸ピリジニウム(P
CC)、二クロム酸ピリジニウム(PDC)、ジメチル
スルホキシド−酸無水物(例、無水酢酸、無水トリフル
オロ酢酸等)、ジメチルスルホキシド−塩化チオニル、
ジメチルスルホキシド−塩化スルフリル、ジメチルスル
ホキシド−塩化オキサリル、ジメチルスルホキシド−塩
素、及び酸(例、リン酸、トリフルオロ酢酸、ジクロロ
酢酸等)存在化のジメチルスルホキシド−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)等が挙げられる。この際
用いられる溶媒は、酸化剤の種類によって適宜選択する
ことができ、例えばエーテル類(例、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジエチルエーテル等)、ハロゲン化炭
化水素(例、塩化メチレン、クロロホルム等)、ケトン
類(例、アセトン、メチルエチルケトン等)、非プロト
ン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等)等が挙げられる。反応時間は
0.5ないし48時間、好ましくは1ないし24時間で
ある。反応温度は酸化剤の種類によって適宜選択し、−
80から+100℃、好ましくは−70から+30℃で
ある。
【0061】得られたアルデヒド体とホスホネートイリ
ドやアルキリデンホスホランのようなウイティッヒ試薬
との反応は、一般に溶媒中で行うのが有利である。使用
される溶媒としては、例えばハロゲン化炭化水素類
(例、塩化メチレン、クロロホルム等)、エーテル類
(例、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキ
サン等)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン
等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール、プ
ロパノール等)、アミド類(例、N,N−ジメチルホル
ムアミド等)、非プロトン性極性溶媒(例、ジメチルス
ルホキシド等のスルホキシド類等)及びこれらの混合溶
媒、その他反応に悪影響を及ぼさない溶媒等が用いられ
る。ウイティッヒ試薬はアルデヒド体1当量に対し通常
1当量ないし3当量反応させるのがよい。反応は通常0
℃ないし溶媒の沸点程度、好ましくは0ないし80℃の
温度範囲で行われる。反応時間は、通常1ないし24時
間程度、好ましくは0.5ないし10時間である。化合
物(XXI)は、例えば以下に示す方法等により合成する
ことができる。
【化47】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 化合物(XIV)とE−CH2COOR7との反応は、例え
ばA法における化合物(V)と化合物(IV)の反応条件
と同様な条件下に行うことができる。
【0062】本発明の目的化合物(I)又はその塩の有
用な製造中間体である化合物(III-a)又はその塩は、
例えば以下に記載される方法等を用いて製造することが
できる。
【化48】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 前記反応において、化合物(XXI−a)又はその塩に対し
て、ヘキサメチレンテトラミンを1ないし大過剰、好ま
しくは1ないし10当量使用する。このとき使用する酸
は、例えば無機酸(例、塩酸、硫酸、ほう酸等)、有機
酸(例、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、メタンスルホ
ン酸等)であり、好ましくは酢酸、ほう酸等を使用す
る。該酸の使用量は、例えば1ないし大過剰、好ましく
は1ないし50当量である。このときの反応温度は、約
0℃ないし200℃で、好ましくは約50℃ないし15
0℃である。このとき使用される溶媒としては、例えば
ハロゲン化炭化水素(例、塩化メチレン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等)、エーテル類(例、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等)、エステル類(例、酢
酸メチル、酢酸エチル等)、プロトン性溶媒(例、メタ
ノール、エタノール等)、非プロトン性極性溶媒(例、
アセトニトリル等)等が挙げられる。この際、水が含ま
れていてもよい。好ましくは、酸と溶媒を兼ねた酢酸を
使用する。反応時間は、通常10分ないし24時間、好
ましくは1ないし15時間である。
【0063】
【化49】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 前記反応において、化合物(XIV−a)又はその塩に対し
て、ヘキサメチレンテトラミンを1ないし大過剰、好ま
しくは1ないし10当量使用する。このとき使用する酸
は、例えば無機酸(例、塩酸、硫酸、ほう酸等)、有機
酸(例、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、メタンスルホ
ン酸等)であり、好ましくは酢酸、ほう酸等を使用す
る。該酸の使用量は、例えば1ないし大過剰、好ましく
は1ないし50当量である。このときの反応温度は、約
0℃ないし200℃で、好ましくは約50℃ないし15
0℃である。このとき使用される溶媒としては、例えば
ハロゲン化炭化水素(例、塩化メチレン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等)、エーテル類(例、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等)、エステル類(例、酢
酸メチル、酢酸エチル等)、プロトン性溶媒(例、メタ
ノール、エタノール等)、非プロトン性極性溶媒(例、
アセトニトリル等)等が挙げられる。この際、水が含ま
れていてもよい。好ましくは、酸と溶媒を兼ねた酢酸を
使用する。反応時間は、通常10分ないし24時間、好
ましくは1ないし15時間である。さらに、化合物(XI
V−b)又はその塩に対して、一般式:HS−CH2−Y
−R′又はその塩(式中の記号は前記と同意義を示す。
好ましくはチオグリコール酸エチルエステル等)を、1
ないし大過剰、好ましくは1ないし10当量使用する。
このとき使用する塩基としては、例えば無機塩基(例、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、有機塩基(例、ト
リエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミン、1,8−
ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等)、
アルコラート類(例えば、ナトリウムメチラート、ナト
リウムエチラート、tert−ブトキシカリウム等)、
有機金属試薬(例、n−ブチルリチウム等)、水素化ナ
トリウム、ナトリウムアミド等が挙げられる。該塩基の
使用量は、1ないし大過剰、好ましくは1ないし5当量
使用する。反応温度は、約0℃ないし200℃、好まし
くは約25℃ないし100℃である。使用する溶媒とし
ては、例えばハロゲン化炭化水素(例、塩化メチレン、
クロロホルム、ジクロロエタン等)、エーテル類(例、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、エステル
類(例、酢酸メチル、酢酸エチル等)、プロトン性溶媒
(例、酢酸、メタノール、エタノール等)、非プロトン
性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等)等が挙げら
れる。反応時間は、通常10分ないし24時間、好まし
くは1ないし10時間である。化合物(XXI−a)又はそ
の塩は、前記化合物(XXI)又はその塩の製造法等と同
様にして製造することができる。化合物(XIV−a)又は
その塩は、自体公知の方法あるいは前記化合物(XIV)又
はその塩の製造法等と同様にして製造することができ
る。
【0064】本発明の製造中間体(A)又はその塩は、
例えば以下に記載される方法等を用いて製造することが
できる。
【化50】 〔式中、R10は水素原子、置換されていてもよい水酸
基、置換されていてもよい炭化水素基又はアシル基;H
alはハロゲン原子;R11は置換されていてもよいアルキ
ル基;その他の記号は前記と同意義を示す。〕 R10は前記R1と同意義を示す。R11はCOOR15(R
15は低級アルキル基を示す。)で置換されていてもよい
1-6アルキル基等が好ましい。
【0065】化合物(A)又はその塩を合成するための
前記反応においては、化合物(C)又はその塩に対し
て、一般式:HS−R11(R11は前記と同意義を示
す。)で表わされる化合物(好ましくはチオグリコール
酸エチルエステル等)を1ないし過剰に、好ましくは1
ないし5当量使用する。本反応は、塩基存在下又は非存
在下で行い、好ましくは塩基存在下で行う。このとき使
用する塩基としては、例えば無機塩基(例、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム等)、有機塩基(例、トリエチルア
ミン、ピリジン、ジメチルアミン、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]−7−ウンデセン等)、アルコラート
類(例、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラー
ト、tert−ブトキシカリウム等)、有機金属試薬(例、
n−ブチルリチウム等)、水素化ナトリウム、ナトリウ
ムアミド等が挙げられる。該「塩基」の使用量は、1な
いし過剰量、好ましくは1ないし5当量使用する。反応
温度は0℃ないし100℃、好ましくは0℃ないし50
℃である。本反応において使用する溶媒としては、例え
ばハロゲン化炭化水素(例、塩化メチレン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等)、エーテル類(例、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等)、エステル類(例、酢
酸メチル、酢酸エチル等)、非プロトン性極性溶媒
(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、アセトニトリル、アセトン、トルエン等)等が
挙げられる。反応時間は、通常10分ないし24時間、
好ましくは1ないし10時間である。なお、本反応にお
いて、反応収率の点から、Halはフッ素が好ましい。
【0066】化合物(C)又はその塩は、化合物(E)
又はその塩と化合物(H)又はその塩とを反応させるこ
とにより、例えば以下のような製造法によって製造する
ことができる。
【化51】 〔式中、R12は水素原子又はアミノ基の保護基;その他
の記号は前記と同意義を示す。〕 化合物(C)又はその塩の合成のための前記反応におい
ては、化合物(E)又はその塩に対して、式:
【化52】 で表されるα−ケト誘導体(式中の記号は前記と同意義
を示す)、好ましくはクロロアセトアルデヒド等を1な
いし大過剰、好ましくは1ないし5当量使用する。反応
温度は0℃ないし150℃、好ましくは25℃ないし8
0℃である。使用する溶媒としては、例えば、プロトン
性溶媒(例、水、メタノール、エタノール、n−ブタノ
ール等)、非プロトン性極性溶媒(例、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、アセトン等)等が挙げられる。反応時間は、通常1
0分ないし10時間、好ましくは1ないし4時間であ
る。
【0067】化合物(A)又はその塩は、化合物(D)
又はその塩と化合物(H)又はその塩とを反応させるこ
とにより、以下のような製造法によって製造することが
できる。
【化53】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 前記反応においては、化合物(D)又はその塩に対し
て、式:
【化54】 で表されるα−ケト誘導体(式中の記号は前記と同意義
を示す。)を1ないし大過剰、好ましくは1ないし5当
量使用する。反応温度は0℃ないし150℃、好ましく
は25℃ないし80℃である。使用する溶媒としては、
例えば、プロトン性溶媒(例、水、メタノール、エタノ
ール、n−ブタノール等)、非プロトン性極性溶媒
(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、アセトニトリル、アセトン等)等が挙げられ
る。反応時間は、通常10分ないし10時間、好ましく
は1ないし4時間である。化合物(D)又はその塩は下
記反応により、化合物(F)又はその塩 から製造するこ
とができる。
【化55】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0068】本反応においては、化合物(F)又はその
塩に対して、化合物:R12NH2(R12は前記と同意義
を示す。)を1ないし大過剰、好ましくは1ない10当
量使用する。R12NH2としては好ましくはアンモニ
ア、ホルムアミド等である。使用する溶媒としては、無
溶媒又はプロトン性溶媒(例、水、メタノール、エタノ
ール、n−ブタノール等)、非プロトン性極性溶媒
(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、アセトニトリル、アセトン等)等である。反応
温度は0ないし250℃、好ましくは100ないし18
0℃で行う。反応容器内の圧力は常圧から50kgcm
-2、好ましくは常圧から20kgcm-2である。反応時
間は10分ないし24時間、好ましくは1ないし8時間
である。化合物(D)又はその塩は、化合物(E)又は
その塩と化合物:R11−SH(R11は前記と同意義を示
す。)とを反応させることによって、例えば下記製造法
によって製造することができる。
【化56】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0069】本反応においては、化合物(E)又はその
塩に対して、化合物:R11−SH(R11は前記と同意義
を示す。)、好ましくはチオグリコール酸エチルエステ
ル等を1ないし過剰に、好ましくは1ないし5当量使用
する。反応は塩基存在下又は非存在下で行い、好ましく
は塩基存在下で行う。このとき使用する塩基としては、
例えば無機塩基(例、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
等)、有機塩基(例、トリエチルアミン、ピリジン、ジ
メチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−
7−ウンデセン等)、アルコラート類(例、ナトリウム
メチラート、ナトリウムエチラート、tert−ブトキシカ
リウム等)、有機金属試薬(例、n−ブチルリチウム
等)、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド等が挙げら
れる。該「塩基」の使用量は、1ないし過剰量、好まし
くは1ないし5当量使用する。反応温度は0℃ないし1
00℃、好ましくは30℃ないし80℃である。使用す
る溶媒としては、例えばハロゲン化炭化水素(例、塩化
メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等)、エーテ
ル類(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等)、エステル類(例、酢酸メチル、酢酸エチル等)、
非プロトン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセト
ン、トルエン等)等が挙げられる。反応時間は、通常1
0分ないし24時間、好ましくは1ないし10時間であ
る。化合物(E)及び(F)あるいはこれらの塩は、下
記の化合物(G)から次のような反応により製造するこ
とができる。
【化57】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0070】本反応においては、化合物(G)又はその
塩に対して、化合物:R12NH2(R12は前記と同意義
を示す。好ましくはアンモニア、ホルムアミド等)を1
ないし大過剰、好ましくは1ないし10当量使用する。
使用する溶媒としては、無溶媒又はプロトン性溶媒
(例、水、メタノール、エタノール、n−ブタノール
等)、非プロトン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、
アセトン等)等である。反応温度は0ないし250℃、
好ましくは100ないし150℃で行う。反応容器内の
圧力は常圧から50kgcm-2、好ましくは常圧から2
0kgcm-2である。反応時間は10分ないし24時
間、好ましくは1ないし8時間である。
【化58】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0071】本反応においては、化合物(G)又はその
塩に対して、化合物:R11−SH(R11は前記と同意義
を示す。)、好ましくはチオグリコール酸エチルエステ
ル等を1ないし過剰に、好ましくは1ないし2当量使用
する。反応は塩基存在下又は非存在下で行い、好ましく
は塩基存在下で行う。このとき使用する塩基としては、
例えば無機塩基(例、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
等)、有機塩基(例、トリエチルアミン、ピリジン、ジ
メチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−
7−ウンデセン等)、アルコラート類(例、ナトリウム
メチラート、ナトリウムエチラート、tert−ブトキシカ
リウム等)、有機金属試薬(例、n−ブチルリチウム
等)、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド等が挙げら
れる。該「塩基」の使用量は、1ないし過剰量、好まし
くは1ないし2当量使用する。反応温度は0℃ないし1
00℃、好ましくは0℃ないし50℃である。使用する
溶媒としては、例えばハロゲン化炭化水素(例、塩化メ
チレン、クロロホルム、ジクロロエタン等)、エーテル
類(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、
エステル類(例、酢酸メチル、酢酸エチル等)、非プロ
トン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン、ト
ルエン等)等が挙げられる。反応時間は、通常10分な
いし24時間、好ましくは1ないし10時間である。前
記のようにして得られた化合物(A)又はその塩のう
ち、R11がR14すなわちアルキル基である化合物(A−
2)又はその塩は、脱アルキル化反応により、化合物
(B)又はその塩に導くことができる。
【化59】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0072】本反応においては、化合物(A)又はその
塩に対して、塩基を1ないし大過剰に使用する。このと
き使用する塩基としては、例えば無機塩基(例、炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム等)、有機塩基(例、トリエチ
ルアミン、ピリジン、ジメチルアミン、1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等)、アルコラ
ート類(例、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラ
ート、tert−ブトキシカリウム等)、有機金属試薬
(例、n−ブチルリチウム等)、水素化ナトリウム、ナ
トリウムアミド等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリ
ウム、n−ブチルリチウム、tert−ブトキシカリウム、
ナトリウムアミド等である。反応温度は50℃ないし2
00℃、好ましくは100℃ないし180℃である。使
用する溶媒としては、例えばハロゲン化炭化水素(例、
クロロホルム、ジクロロエタン等)、エーテル類(例、
テトラヒドロフラン等)、エステル類(例、酢酸エチル
等)、非プロトン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、
トルエン、キシレン等)が挙げられる。反応時間は、通
常10分ないし10時間、好ましくは1ないし3時間で
ある。
【0073】化合物(B)又はその塩は、例えば以下に
示す方法等により化合物(A)又はその塩に含まれる化
合物(A−1)に変換することができる。
【化60】 〔式中、R15は例えば、メチル、エチル、プロピル等の
ような低級アルキル基を示し、他の記号は前記と同意義
を示す。化合物(B)又はその塩と化合物(J):Hal
−CH2COOR15又はその塩との反応は、化合物
(B)又はその塩に対して化合物(J)又はその塩を1
当量ないし大過剰(1ないし10当量)使用する。また
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウ
ム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン等の塩基性化合物を1ないし10当量用
いてもよい。反応は−20ないし200℃で行うことが
できる。この際使用される溶媒としては、例えば水、低
級アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパ
ノール等)、ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケ
トン等)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン等)、
非プロトン性極性溶媒(例、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。また
該反応は、反応促進剤としてヨウ化ナトリウムを1当量
ないし大過剰(1ないし10当量)加えてもよい。反応
時間は、通常10分間ないし24時間、好ましくは0.
5ないし6時間である。
【0074】また、前記各反応において、原料化合物が
置換基としてアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基
を有する場合、これらの基にペプチド化学等で一般的に
用いられるような保護基が導入されたものであってもよ
く、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより
目的化合物を得ることができる。アミノ基の保護基とし
ては、例えばホルミル、C1-6アルキル−カルボニル
(例、メチルカルボニル、エチルカルボニル等)、フェ
ニルカルボニル、C1-6アルキルオキシ−カルボニル
(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、
フェニルオキシカルボニル(例、ベンズオキシカルボニ
ル等)、C7-10アラルキル−カルボニル(例、ベンジル
オキシカルボニル等)、トリチル、フタロイル等が用い
られる。これらはさらに置換基を有していてもよく、例
えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)、C1-6アルキル−カルボニル(例、メチルカルボ
ニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニル等)、ニト
ロ基等が用いられ、置換基の数は1ないし3個程度であ
る。
【0075】カルボキシル基の保護基としては、例えば
1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、tert−ブチル等)、フェニル、トリ
チル、シリル等が用いられる。これらはさらに置換基を
有していてもよく、例えばハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素等)、ホルミル、C1-6アルキル−
カルボニル(例、メチルカルボニル、エチルカルボニ
ル、ブチルカルボニル等)、ニトロ基等が用いられ、置
換基の数は1ないし3個程度である。ヒドロキシ基の保
護基としては、例えばC1-6アルキル(例、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル
等)、フェニル、C7-10アラルキル(例、ベンジル
等)、C1-6アルキル−カルボニル(例、ホルミル、メ
チルカルボニル、エチルカルボニル等)、フェニルオキ
シカルボニル、C7-10アラルキルオキシ−カルボニル
(例、ベンジルオキシカルボニル等)、ピラニル、フラ
ニル、シリル等が用いられる。これらはさらに置換基を
有していてもよく、例えばハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル、フェニル、
7-10アラルキル、ニトロ基等が用いられ、置換基の数
は1ないし4個程度である。
【0076】また、保護基の除去方法としては、それ自
体公知又はそれに準じる方法が用いられるが、例えば
酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラ
ジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テト
ラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム等で
処理する方法が用いられる。以上の方法によって得られ
る化合物(I)は、たとえば再結晶、蒸留、クロマトグ
ラフィー等の通常の分離手段により単離、精製すること
ができる。かくして得られる化合物(I)が遊離体で得
られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる
方法(例えば、中和等)によって塩に変換することがで
き、逆に塩で得られた場合には自体公知の方法あるいは
それに準じる方法により、遊離体又は他の塩に変換する
ことができる。さらに、化合物(I)が光学活性体であ
る場合は、通常の光学分割手段により、S体、R体に分
離することができる。本発明の化合物(I)又はその塩
の製造原料は、塩を形成していてもよく、その塩は反応
が進行する限り特に限定されないが、例えば前記化合物
(I)が形成していてもよい塩等と同様の塩であっても
よい。
【0077】
【作用】本発明の化合物(I)及びその塩は、優れたL
DL受容体増加作用、脂質低下作用及び血糖低下作用を
有し、かつ低毒性である。よって、これらの化合物及び
その塩は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムス
ター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サ
ル、ヒト等)において、例えば動脈硬化性疾患予防治療
薬、高脂血症予防治療薬、糖尿病予防治療薬、糖尿病性
合併症予防治療薬等として安全に用いることができる。
化合物(I)及びその塩は、原末のままでもよいが、通
常製剤用担体、例えば賦形剤(例えば、炭酸カルシウ
ム、カオリン、炭酸水素ナトリウム、乳糖、澱粉類、結
晶セルロース、タルク、グラニュー糖、多孔性物質
等)、結合剤(例えば、デキストリン、ゴム類、アルコ
ール化澱粉、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン
等)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセルロースカ
ルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピ
ドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分ア
ルファー化澱粉等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、澱粉、
安息香酸ナトリウム等)、着色剤(例えば、タール色
素、カラメル、三二酸化鉄、酸化チタン、リボフラビン
類等)、矯味剤(例えば、甘味類、香料等)、安定剤
(例えば、亜硫酸ナトリウム等)及び保存剤(例えば、
パラベン類、ソルビン酸等)等の中から適宜、適量用い
て、常法に従って調製された形で投与される。前記製剤
を含む本発明の予防治療剤は、化合物(I)又はその塩
を疾病を治療及び予防するのに有効な量を適宜含有す
る。化合物(I)又はその塩の本発明製剤中の含有量
は、通常製剤全体の0.1ないし100重量%である。
また本発明で用いられる製剤は、活性成分として化合物
(I)又はその塩以外の他の医薬成分を含有していても
よく、これらの成分は本発明の目的が達成される限り特
に限定されず、適宜適当な配合割合で使用が可能であ
る。剤形の具体例としては、例えば錠剤(糖衣錠、フィ
ルムコーティング錠を含む)、丸剤、カプセル剤、顆粒
剤、細粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、注射
剤、吸入剤、軟膏剤等が用いられる。これらの製剤は常
法(例えば日本薬局方記載の方法等)に従って調製され
る。
【0078】具体的には、錠剤の製造法は、化合物
(I)又はその塩をそのまま、賦形剤、結合剤、崩壊剤
もしくはそのほかの適当な添加剤を加えて均等に混和し
たものを、適当な方法で顆粒とした後、滑沢剤等を加
え、圧縮成型するか又は、化合物(I)又はその塩をそ
のまま、又は賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはそのほか
の適当な添加剤を加えて均等に混和したものを、直接圧
縮成型して製するか、又はあらかじめ製した顆粒にその
まま、もしくは適当な添加剤を加えて均等に混和した
後、圧縮成型しても製造することもできる。また、本剤
は、必要に応じて着色剤、矯味剤等を加えることができ
る。さらに、本剤は、適当なコーティング剤で剤皮を施
すこともできる。注射剤の製造法は、化合物(I)又は
その塩の一定量を、水性溶剤の場合は注射用水、生理食
塩水、リンゲル液等、非水性溶剤の場合は通常植物油等
に溶解、懸濁もしくは乳化して一定量とするか、又は化
合物(I)又はその塩の一定量をとり注射用の容器に密
封して製することができる。経口用製剤担体としては、
例えばデンプン、マンニトール、結晶セルロース、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム等の製剤分野におい
て常用されている物質が用いられる。注射用担体として
は、例えば蒸留水、生理食塩水、グルコース溶液、輸液
剤等が用いられる。その他、製剤一般に用いられる添加
剤を適宜添加剤することもできる。また、本発明の製剤
は、徐放性製剤として用いることもできる。本発明の徐
放性製剤は、例えば水中乾燥法(o/w法、w/o/w
法等)、相分離法、噴霧乾燥法あるいはこれらに準ずる
方法によって製造されたマイクロカプセル(例えばマイ
クロスフェア・マイクロカプセル、マイクロパーティク
ル等)をそのまま、あるいはこのマイクロカプセル又は
球状、針状、ペレット状、フィルム状、クリーム状の医
薬組成物を原料物質として種々の剤型に製剤化し、投与
することができる。該剤型としては、例えば非経口剤
(例えば、筋肉内、皮下、臓器等への注射又は埋め込み
剤;鼻腔、直腸、子宮等への経粘膜剤等)、経口剤(例
えば、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤、懸
濁剤等)等が挙げられる。本発明の徐放性製剤が注射剤
である場合は、マイクロカプセルを分散剤(例えば、T
ween 80,HCO−60等の界面活性剤;カルボ
キシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒアル
ロン酸ナトリウム等の多糖類;硫酸プロタミン、ポリエ
チレングリコール等)、保存剤(例えば、メチルパラベ
ン、プロピルパラベン等)、等張化剤(例えば、塩化ナ
トリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖
等)、局所麻酔剤(例えば、塩酸キシロカイン、クロロ
ブタノール等)等とともに水性懸濁剤とするか、植物油
(例えば、ゴマ油、コーン油等)あるいはこれにリン脂
質(例えば、レシチン等)を混合したもの、又は中鎖脂
肪酸トリグリセリド(例えば、ミグリオール812等)
とともに分散して油性懸濁剤として徐放性注射剤とす
る。本発明の徐放性製剤がマイクロカプセルである場
合、その平均粒子径は、約0.1ないし約300μmで
あり、好ましくは、約1ないし約150μm、さらに好
ましくは約2ないし約100μmである。マイクロカプ
セルを無菌製剤にするには、製造全工程を無菌にする方
法、ガンマ線で滅菌する方法、防腐剤を添加する方法等
が挙げられるが、特に限定されない。
【0079】本発明の製剤は、低毒性で、医薬品として
有用であり、優れたLDL受容体増加作用、脂質低下作
用及び血糖低下作用を有する。それゆえ、本発明の製剤
は、これらの薬理作用に基づく疾患の予防治療薬として
有用である。すなわち、動脈硬化、高脂血症、糖尿病、
糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖
尿病性網膜症、不整脈、末梢血管疾患、血栓症、膵障
害、心筋梗塞後遺症、心弁膜症等の治療又は予防に用い
ることができる。化合物(I)及びその塩はコレステロ
ール及びトリグリセリド低下作用を有している。それら
の生物学的性質を考えると、高脂血症、特に高トリグリ
セリド血症、高リポタンパク血症及び高コレステロール
血症並びにそれから生じるアテロ−ム性動脈硬化血管病
変及びそれらの続発症、例えば、冠動脈疾患、脳虚血、
動脈瘤、脳動脈硬化、末梢動脈硬化症、間欠性跛行、壊
疽等の治療及び予防に特に適している。
【0080】これらの疾患の治療において、化合物
(I)又はその塩は単独で予防及び/又は治療のために
使用されてもよく、またその他の脂質低下薬又はコレス
テロール低下薬と共に使用されてもよく、この場合、こ
れらの化合物は経口製剤として投与されることが好まし
く、また必要により直腸製剤として坐薬の形態で投与さ
れてもよい。この場合組み合わせが可能な成分として
は、例えば、(1)フィブラート類(例えば、クロフィ
ブラート、ベザフィブラート、ジェムフィブロジル、フ
ェノフィブラート等)、ニコチン酸、その誘導体及び類
縁体(例えば、アシピモックス、プロブコール等)、
(2)胆汁酸結合樹脂(例えば、コレスチラミン、コレ
スチポール等)、コレステロール吸収を抑制する化合物
(例えば、シトステロール、ネオマイシン等)、(3)
コレステロール生合成を阻害する化合物(例えば、ロバ
スタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、セリバチ
タチン、アトロバチタチン、フルバチタチン等のHMG
−CoA還元酵素阻害薬)、スクアレンエポキシダーゼ
阻害薬(例えば、NB−598及びその類縁化合物等)
等が挙げられる。更に別の可能な組み合わせ成分は、オ
キシドスクアレン−ラノステロールサイクラーゼ(例え
ば、デカリン誘導体、アザデカリン誘導体、インダン誘
導体等)等である。
【0081】また、化合物(I)又はその塩は血糖低下
作用を示し、肥満型糖尿病ラットにおいて血糖低下作用
を示すことから、インスリン抵抗性を改善する。それら
の生物学的性質を考えると、高血糖症及びそれから生じ
る続発症、例えば、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、
糖尿病性網膜症、糖尿病性血管障害並びにインスリン抵
抗性及びそれから生じる、例えば高血圧症や耐糖能異
常、さらにその続発症、例えば、心臓病、脳虚血、間欠
性跛行、壊疽等の治療及び予防に特に適している。これ
らの疾患の治療において、化合物(I)又はその塩は単
独で予防治療のために使用されてもよく、またその他の
血糖低下薬又は降圧薬と共に使用されてもよく、この場
合、これらの化合物は経口製剤として投与されることが
好ましく、また必要により直腸製剤として坐薬の形態で
投与されてもよい。この場合組み合わせが可能な成分と
しては、例えば、(1)インスリン製剤(例えば、ヒト
インスリン等)、(2)スルホニルウレア剤(例えば、
グリベンクラミド、グリクラジド等)、(3)α−グル
コシダーゼ阻害剤(例えば、ボグリボース、アカルボー
ス等)、(4)インスリン感受性増強剤(例えば、ピオ
グリタゾン、トログリタゾン等)、(5)アルドース還
元酵素阻害剤(例えば、エパルレスタット、トルレスタ
ット等)、グリケーション阻害剤(例えば、アミノグア
ニジン等)等が挙げられる。
【0082】更に降圧剤との組み合わせが可能であり、
例えば、(1)利尿薬(例えば、フロセミド、スピロノ
ラクトン等)、(2)交感神経抑制薬(例えば、アテノ
ロール等)、(3)アンジオテンシンII拮抗薬(例え
ば、ロサルタン、カンデサルタン等)、(4)アンジオ
テンシンI変換酵素阻害薬(例えば、マレイン酸エナラ
プリル、塩酸デラプリル等)、(5)カルシウム拮抗薬
(例えば、ニフェジピン、塩酸マニジピン等)等が挙げ
られる。加えて、化合物(I)又はその塩は、高カイロ
ミクロン血症と関連する疾患、例えば、急性膵炎の予防
治療に適している。膵炎発症の機序については、カイロ
ミクロンによって膵毛細血管に微小塞栓がおこる、ある
いは高カイロミクロン血症のため膵リパーゼによってト
リグリセリドが分解されて生成する遊離脂肪酸が増加し
局所を強く刺激するためにおこるともいわれている。し
たがって、本発明の化合物(I)又はその塩はトリグリ
セリド低下作用を有するので、単独で、又は既知の治療
法と組み合わせて膵炎の予防治療に使用し得る。本疾患
の予防治療のために、化合物(I)又はその塩は経口投
与又は局所投与でき、またそれらは単独であるいは既知
の活性化合物、例えば、アプロチニン、メタンスルホン
酸ガベキサート、メタンスルホン酸ナファモスタート、
シチコリンやウリナスタチン等と組み合わせて使用し得
る。
【0083】化合物(I)又はその塩の更に注目に値す
る適用例として、続発性高脂血症が挙げられる。これに
は、糖尿病、インスリン抵抗性(シンドロームX)、甲
状腺機能低下症、ネフローゼ症候群あるいは慢性腎不全
等が含まれ、これらの疾患によって高脂血症が発症する
が多くの場合、高脂血症がこれらの疾患を増悪させ、い
わゆる悪循環を形成しているといわれている。脂質低下
作用から考えて、化合物(I)又はその塩はこれらの疾
患の治療及び進展予防にも適しており、その際化合物
(I)又はその塩は単独で、又は既知の活性化合物、つ
まり甲状腺機能低下症の治療薬との併用では、乾燥サイ
ロイド、レボチロキシンナトリウム、リオチロニンナト
リウム等と、また腎疾患治療薬との併用では、プレドニ
ゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウムフロ
セミド、ブメタニド、アゾセミド等と組み合わせて、好
ましくは経口投与で使用し得る。
【0084】本発明の化合物(I)又はその塩の更に可
能な用途としては、血栓形成の抑制が挙げられる。血中
トリグリセリド値と血液凝固に関与する第 VII 因子と
は正相関し、ω−3系脂肪酸の摂取によりトリグリセリ
ドが低下すると共に、凝固は抑制されることから、高ト
リグリセリド血症が血栓形成を促進するとも考えられて
いる。また、正脂血症者よりも高脂血症患者のVLDL
が血管内皮細胞からのプラスミノーゲンアクチベータイ
ンヒビター分泌を強く増加させたことから、トリグリセ
リドが線溶能を低下させるとも考えられる。それゆえ、
トリグリセリド低下作用から考えて、化合物(I)又は
その塩は血栓形成の予防及び治療に適している。その際
それらは単独で、又は既知の治療薬、例えばジピリダモ
ール、塩酸ジラゼプ、血栓溶解剤(例えば、ヘパリンナ
トリウム、ウロキナーゼ等)、抗血小板薬(例えば、ア
スピリン、スルフィンピラゾン、塩酸チクロピジン、シ
ロスタゾール等)と組み合わせて、好ましくは経口投与
で使用し得る。本発明の製剤の投与量は、投与経路、症
状、患者の年令あるいは体重等によってもことなるが、
例えば、動脈硬化治療剤、血糖低下剤あるいは糖尿病合
併症治療剤として、成人患者に経口的に投与する場合、
化合物(I)又はその塩として1日当たり0.2〜50m
g/day、好ましくは1.5〜30mg/dayを1
〜数回に分けて投与するのが望ましい。投与経路は経
口、非経口のいずれでもよい。また、本発明の徐放性製
剤の投与量は、投与経路、症状、患者の年令あるいは体
重等の他に、放出の持続時間等によっても種々異なる
が、活性成分である化合物(I)又はその塩の有効濃度
が体内で保持される量であれば特に制限されず、その投
与回数は、1日ないし3日あるいは1週間ないし3カ月
に1回等状況によって適宜選ぶことができる。以下に、
本発明の化合物(I)及びその塩の薬理効果を示す実験
結果について記載する。
【0085】試験例1 :HepG2細胞におけるLDL
−Binding 増加作用 〔試験方法〕J. L. Goldstein らの方法によりATCC
(アメリカン タイプ カルチャーコレクション)から
購入したHepG2細胞をEagle's minimum essential Me
dium[MEM](10%FBS)に分散後、コラーゲン
コートした6穴のプレート(住友ベークライト)に藩種
し、4日間37℃で培養した。細胞を洗浄後、MEM
(10%LPDS)下で標準化合物として25−ヒドロ
キシコレステロール(2.3μM)を使用し、被検化合
物を各々5μM添加して、20時間CO2インキュベー
ター内でインキュベーションした。PBSで洗浄後、
125I−ヒトLDL(4μg/ml)を含むMEM(25mM
HEPES,1%BSA−FAF)を添加した。さら
に非特異的結合能(NSB)には、LDL300μg/ml
を添加し、2時間6℃で結合させた。デキストラン硫酸
で解離させて125Iを測定し、総結合能とした。蛋白定
量は0.5%NaOHで細胞を溶解させて、Lowry 法に従
い測定した。特異的結合能(LDL−Binding 値)は、
総結合能から非特異的結合能を引き、蛋白量で補正した
値を対照群に対する%で表示した。結果を〔表1〕に示
す。
【表1】 〔表1〕の結果より、本発明の化合物(I)又はその塩
は、優れたLDL受容体増加作用を有することがわか
る。したがって、本発明化合物(I)及びその塩は血中
のLDL、VLDLを減少させることから、例えば、動
脈硬化、高脂血症等の循環器疾患に対して有用である。
【0086】試験例2 :ハムスターにおけるコレステ
ロール低下作用 〔試験方法〕 雄性ゴールデンシリアンハムスター(体
重110−130g)は正常食(CE−2,日本クレ
ア)と水を自由に与えて飼育した。体重を測定し、眼底
静脈から採血して、血しょう中の総コレステロール(T
C)及びトリグリセリド(TG)を和光純薬キットを用
い、またHDL−コレステロール(HDL−C)を協和
メデイクスキットを用いて、自動分析機(日立707
0)にて測定し、1群5匹に分けた。0.5%メチルセ
ルロースで懸濁した被検化合物を20mg/kg/dayで1
日1回4日間強制経口投与した。5日目の朝、体重を測
定し、さらに眼底静脈血を採取して、血しょう中の総コ
レステロール、トリグリセリド及びHDL−コレステロ
ールを上記と同様の方法で測定した。なお、非HDL−
コレステロール(non−HDL−C)は総コレステロー
ルからHDL−コレステロールを差し引いて求めた。結
果を〔表2〕に示す。
【0087】
【表2】 〔表2〕より、対照群では経日的に血中総コレステロー
ル(TC)が上昇したが、化合物投与群では血中コレス
テロールの上昇が約15〜30%抑制された。これらの
結果より、本発明化合物(I)及びその塩の投与群では
対照群に比べ〔非HDL−コレステロール値〕が低下し
ている。したがって、本発明化合物(I)及びその塩は
血中のLDL、VLDLを減少させることから、例え
ば、動脈硬化、高脂血症等の循環器疾患に対して有用で
ある。
【0088】
【発明の実施の形態】本発明は、さらに下記の実施例及
び参考例で詳しく説明されるが、本発明はこれらに限定
するものではない。以下の参考例、実施例中の「室温」
は0ないし+30°Cを示し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製する際の溶媒の比率は体積比(vo
l./vol.)であり、その他の定義は、次の意味を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット (doublet) t : トリプレット (triplet) q :カルテット(quartet) quint : クインテット (quintet) m : マルチプレット (multiplet) br : ブロード (broad) Hz : ヘルツ (Herz) CDCl3 : 重クロロホルム CD3OD : 重メタノール DMSO-d6 : 重ジメチルスルホキシド D2O :重水
【0089】
【実施例】参考例1 2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
ン酸の合成 1)5-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン臭化
水素酸塩の合成 2-アミノ-6-クロロピリジン (45.1 g, 351 mmol)、90%
ブロモアセトン(64.1g, 421 mmol)のエタノール溶液
(360 ml)を42時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し
5-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン臭化水素
酸塩(46.6 g,54%)を茶褐色結晶として得、エタノー
ル、酢酸エチルで順次洗浄した。 2)2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カ
ルボン酸エチルの合成 5-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン臭化水素
酸塩(59.8 g, 242 mmol)、チオグリコール酸エチル
(35.1 g, 292 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-
7-ウンデセン(36.9 g, 242 mmol)のN,N-ジメチルホル
ムアミド溶液(120 ml)を80℃で18時間攪拌した。反応
液を氷水に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基
性にした後に酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和
食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮して2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イルチオ
酢酸エチル(72.4 g, N,N-ジメチルホルムアミドを含
む)を茶褐色油状物として得た。 オキシ塩化リン(185 g, 1.21 mol)をN,N-ジメチル
ホルムアミド(250 ml)に氷冷下で滴下後、1時間氷冷
下攪拌した。上記2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-
5-イルチオ酢酸エチル(72.4 g、N,N-ジメチルホルムア
ミドを含む)を反応液に氷冷下で加え、80℃で18時間攪
拌した。反応液を氷水に注ぎ、8規定水酸化ナトリウム
水溶液で塩基性にした後に酢酸エチルで抽出した。抽出
液を水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮して2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセ
ナフチレン-4-カルボン酸エチル(39.5 g, 63%)を紫
色結晶として得、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 6.77 (1H, s), 6.60-6.
40 (2H, m), 5.63 (1H, dd, J=6.4 and 1.6 Hz), 4.23
(2H, q , J=7.0 Hz), 2.13 (3H, s), 1.31 (3H, t, J=
7.0 Hz). 2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イルチオ酢酸
エチル(3.00 g, 12.0 mmol)、ヘキサメチレンテトラミ
ン(3.36 g, 24.0 mmol)の酢酸溶液(30 ml)を24時間
加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液で塩基性にした後に酢酸エチルで抽
出した。抽出液を、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトクラフィー(シリカゲル30 g, ヘキサ
ン/酢酸エチル=1/3)で精製し2-メチル-5-チア-1.8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボン酸エチル(517mg, 17
%)を紫色結晶として得、ヘキサンで洗浄した。 3)2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カル
ボン酸の合成 2規定水酸化ナトリウム水溶液(100 ml, 200 mmol)
を、2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カ
ルボン酸エチル(26.5 g, 102 mmol)のエタノール溶液
(200 ml)に室温下で加え、4時間攪拌した。反応液を
濃塩酸でpH 4に調整後生じた2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボン酸(22.6 g, 96%)を
橙色結晶として得、濾過で集め、水で洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 6.86 (1H, s), 6.70
(1H, dd, J=9.2 and 7.0 Hz), 6.54 (1H, d, J=9.2 H
z), 5.96 (1H, d, J=7.0 Hz), 2.06 (3H, s).
【0090】参考例2 N-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イ
ル)-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (7.97 g, 41.6mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (4.84 g,20.8 mmo
l)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物 (6.37
g, 41.6 mmol)のアセトニトリル懸濁液 (80 ml) に室温
下で加え、1時間室温下で攪拌した。4-アミノ-1-tert-
ブトキシカルボニルピペリジン(5.00 g, 25.0 mmo
l)、トリエチルアミン (2.53 g, 25.0 mmol) のアセト
ニトリル溶液 (50 ml) を反応液に加え室温下で1時間攪
拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水を加えクロロホル
ムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー (シリカゲル200 g, 酢酸
エチル/メタノール=20/1)で精製しN-(1-tert-ブトキ
シカルボニルピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(6.50 g,
75%)を紫色結晶として得、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 6.75-6.60 (3H, m), 6.0
0-5.80 (1H, m), 5.81(1H, dd, J=6.0 and 2.0 Hz), 4.
20-3.80 (3H, m), 3.00-2.60 (4H, m), 2.06(3H, s),
2.00-1.80 (2H, m), 1.45 (9H, s). IR (KBr) : 3237, 2976, 2932, 1682, 1615, 1549, 148
1, 1401, 1366, 1319, 1275, 1236, 1144, 733 cm-1. 2)N-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (20 ml) をN-(1-tert-ブトキシカルボニルピペ
リジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド (6.50 g, 15.7 mmol) に氷
冷下で加え、40分間室温下で攪拌した。エタノールを反
応液に加え生じたN-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5
-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二
塩酸塩(5.27 g, 87%)を橙色結晶として得、濾過で集
めエタノールで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.10-8.80 (2H, m),
7.72 (1H, s), 7.26 (1H, dd, J=9.0 and 7.4 Hz), 6.9
2 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.58 (1H, d, J=7.4 Hz), 4.00-
3.10 (2H, m), 3.10-2.80 (3H, m), 2.24 (3H, s), 2.0
0-1.74 (4H, m). IR (KBr) : 3463, 3198, 2928, 2718, 1628, 1545, 145
1, 1333, 1300, 1262,1231, 1169, 774 cm-1.
【0091】参考例3 1-(3-アミノプロパン-1-イル)-4-フェニルピペリジン
の合成 1)N-[3-(4-フェニルピペリジン-1-イル)プロパン-1-
イル]フタルイミドの合成 4-フェニルピペリジン(2.50 g, 15.5 mmol)、N-(3-
ブロモプロピル)フタルイミド(4.16 g, 15.5 mmo
l)、トリエチルアミン(2.35 g, 23.3 mmol)のエタノ
ール溶液(20 ml)を、3.5時間加熱還流した。反応液を
水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮して N-[3-(4-フェニルピペリジン-1-イル)プロパ
ン-1-イル]フタルイミド(4.47 g, 83%)を無色結晶と
して得、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.90-7.80 (2H, m), 7.8
0-7.65 (2H, m), 7.35-7.00 (5H, m), 3.79 (2H, t, J=
6.8 Hz), 3.05-2.90 (2H, m), 2.46 (2H, t, J=6.8 H
z), 2.45-2.30 (1H, m), 2.05-1.40 (10H, m). 2)1-(3-アミノプロパン-1-イル)-4-フェニルピペリ
ジンの合成 N-[3-(4-フェニルピペリジン-1-イル)プロパン-1-イ
ル]フタルイミド(4.47g, 12.8 mmol)、ヒドラジン一
水和物(960 mg, 19.2 mmol)のエタノール溶液(20 m
l)を6.5時間加熱還流した。生じた不溶物を濾過で取り
除き、濾液を減圧濃縮した。残渣に1規定水酸化ナトリ
ウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮して、1-(3-アミノプロパン-1-イル)-4-フェ
ニルピペリジン(2.33 g, 83%)を黄色油状物として得
た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.40-7.00 (5H, m), 4.0
0-3.40 (2H, m), 3.20-3.05 (2H, m), 2.97 (2H, t, J=
6.2 Hz), 2.65-2.40 (3H, m), 2.20-2.00 (2H,m), 2.00
-1.60 (6H, m).
【0092】参考例4 1-(3-アミノプロパン-1-イル)-4-シアノ-4-フェニル
ピペリジンの合成 1)N-[3-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)プ
ロパン-1-イル]フタルイミドの合成 4-シアノ-4-フェニルピペリジン塩酸塩(3.00 g, 13.5
mmol)、N-(3-ブロモプロピル)フタルイミド(3.62
g, 13.5 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデ
セン(2.06 g, 13.5 mmol)、トリエチルアミン(2.05
g, 20.3 mmol)のエタノール溶液(15 ml)を、14時間
加熱還流した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル100 g, ヘキサン/酢
酸エチル=2/1)で精製しN-[3-(4-シアノ-4-フェニル
ピペリジン-1-イル)プロパン-1-イル]フタルイミド
(4.61 g, 92%)を黄色油状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.90-7.80 (2H, m), 7.7
5-7.65 (2H, m), 7.40-7.25 (5H, m), 3.81 (2H, t, J=
6.8 Hz), 3.05-2.90 (2H, m), 2.54 (2H, t, J=6.8 H
z), 2.48-2.30 (2H, m), 2.02-1.70 (6H, m). IR (neat) : 2930, 2816, 2234, 1771, 1709, 1497, 14
68, 1397, 1188, 1042, 720 cm-1. 2)1-(3-アミノプロパン-1-イル)-4-シアノ-4-フェニ
ルピペリジンの合成 N-[3-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)プロ
パン-1-イル]フタルイミド(4.61 g, 12.3 mmol)、ヒ
ドラジン一水和物(918 mg, 18.3 mmol)のエタノール
溶液(20 ml)を1.5時間加熱還流した。生じた不溶物を
濾過で取り除き、濾液を減圧濃縮した。残渣に1規定水
酸化ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮して、1-(3-アミノプロパン-1-
イル)-4-シアノ-4-フェニルピペリジン(2.93 g, 98
%)を黄色油状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60-7.25 (5H, m), 3.1
8-2.95 (2H, m), 2.79(2H, t, J=6.8 Hz), 2.60-2.40
(4H, m), 2.20-2.00 (4H, m), 1.80-1.55 (4H,m). IR (neat) : 3059, 2932, 2818, 2234, 1574, 1495, 14
72, 1449, 1379, 1312, 1121, 760, 698 cm-1.
【0093】参考例5 1-(4-アミノブタン-1-イル)-4-シアノ-4-フェニルピ
ペリジンの合成 1)N-[4-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)ブ
タン-1-イル]フタルイミドの合成 4-シアノ-4-フェニルピペリジン塩酸塩(3.00 g, 13.5
mmol)、N-(4-ブロモブチル)フタルイミド(3.80 g,
13.5 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセ
ン(2.06 g, 13.5 mmol)、トリエチルアミン(2.05 g,
20.3 mmol)のエタノール溶液(15 ml)を、18時間加
熱還流した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル100 g, ヘキサン/酢
酸エチル=1/1)で精製しN-[4-(4-シアノ-4-フェニル
ピペリジン-1-イル)ブタン-1-イル]フタルイミド(3.5
5 g, 68%)を無色結晶として得、ヘキサンで洗浄し
た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.90-7.80 (2H, m), 7.8
0-7.65 (2H, m), 7.60-7.25 (5H, m), 3.73 (2H, t, J=
6.8 Hz), 3.10-2.90 (2H, m), 2.60-2.35 (4H,m), 2.20
-2.00 (4H, m), 1.85-1.50 (4H, m). IR (KBr) : 2946, 2814, 2234, 1771, 1713, 1468, 143
9, 1397, 1372, 1046,721cm-1. 2)1-(4-アミノブタン-1-イル)-4-シアノ-4-フェニル
ピペリジンの合成 N-[4-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)ブタ
ン-1-イル]フタルイミド(3.55 g, 9.16 mmol)、ヒド
ラジン一水和物(691 mg, 13.8 mmol)のエタノール溶
液(15 ml)を2時間加熱還流した。生じた不溶物を濾過
で取り除き、濾液を減圧濃縮した。残渣に1規定水酸化
ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。抽
出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮して1-(4-アミノブタン-1-イル)-4-シ
アノ-4-フェニルピペリジン(2.35g, quant.)を無色結
晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60-7.25 (5H, m), 3.1
0-2.95 (2H, m), 2.73(2H, t, J=6.8 Hz), 2.60-2.40
(4H, m), 2.20-2.00 (4H, m), 1.80-1.20 (6H,m). IR (KBr) : 2932, 2234, 1661, 1574, 1495, 1447, 137
9, 1350, 1331, 1308,791, 760, 698 cm-1.
【0094】参考例6 メタンスルホン酸4-シアノフェニルメチルの合成 1)4-シアノフェニルメタノールの合成 ボラン-テトラヒドロフラン錯塩(1.0 M テトラヒドロ
フラン溶液、23.0 ml,23.0 mmol)を、4-シアノベンズ
アルデヒド(3.00 g, 22.9 mmol)のテトラヒドロフラ
ン溶液(50 ml)に氷冷下滴下し、氷冷下1時間攪拌し
た。水(30 ml)、炭酸カリウム(6.0 g)を反応液に加
え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で
洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル50 g, ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し4-シアノ
フェニルメタノール(2.86 g, 94%)を無色結晶として
得、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.65 (2H, d, J=8.4 H
z), 7.48 (2H, d, J=8.4Hz), 4.79 (2H, s), 2.10-1.90
(1H, brs). IR (KBr) : 3343, 2870, 2230, 1609, 1507, 1416, 120
6, 1047, 1019, 816cm-1. 2)メタンスルホン酸4-シアノフェニルメチルの合成 4-シアノフェニルメタノール(1.00 g, 7.51 mmol)、
メタンスルホニルクロリド(1.04 g, 9.04 mmol)、ト
リエチルアミン(911 mg, 9.01 mmol)の酢酸エチル溶
液(15 ml)を室温下4時間攪拌した。反応液を酢酸エチ
ルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮してメタンスルホン酸4-シアノ
フェニルメチル(1.41 g, 89%)を無色結晶として得
た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.72 (2H, d, J=8.2 H
z), 7.54 (2H, d, J=8.2Hz), 5.29 (2H, s), 3.05 (3H,
s).
【0095】参考例7 メタンスルホン酸3-(2-シアノフェニル)プロピルの合
成 1)(E)-3-(2-シアノフェニル)アクリル酸エチルの合
成 60%油性水素化ナトリウム(3.19 g, 79.8 mmol)を2-
シアノベンズアルデヒド(9.96 g, 76.0 mmol)、ホス
ホノ酢酸トリエチル(18.0 g, 80.1 mmol)のN,N-ジメ
チルホルムアミド溶液(80 ml)に0℃で加えた。反応液
を0℃で1時間攪拌後水に注ぎ、(E)-3-(2-シアノフェニ
ル)アクリル酸エチル(12.9 g, 84%)を無色結晶とし
て得、濾過で集め、水、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.97 (1H, d, J=16.2 H
z), 7.78-7.68 (2H, m), 7.68-7.55 (1H, m), 7.54-7.4
2 (1H, m), 6.61(1H, d, J=16.2 Hz), 4.30 (2H, q, J=
7.0 Hz), 1.36 (3H, t, J=7.0 Hz). 2)3-(2-シアノフェニル)プロピオン酸エチルの合成 (E)-3-(2-シアノフェニル)アクリル酸エチル(12.9
g, 64.1 mmol)、10%パラジウム-炭素(4.0 g)のテト
ラヒドロフラン懸濁液(100 ml)を水素雰囲気下、室温
で攪拌した。触媒を濾過で取り除き、濾液を減圧濃縮し
て3-(2-シアノフェニル)プロピオン酸エチル(12.4
g, 95%)を黄色油状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.66-7.47 (2H, m), 7.4
0-7.26 (2H, m), 4.13(2H, q, J=7.0 Hz), 3.19 (2H,
t, J=7.2 Hz), 2.71 (2H, t, J=7.2 Hz), 1.23(3H, t,
J=7.0 Hz). 3)3-(2-シアノフェニル)プロピオン酸の合成 3-(2-シアノフェニル)プロピオン酸エチル(12.4 g,
61.0 mmol)、2規定水酸化ナトリウム水溶液(60 ml, 1
20 mmol)のエタノール溶液(120 ml)を室温下1時間攪
拌した。反応液を6規定塩酸で酸性にし酢酸エチルで抽
出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮して3-(2-シアノフェニル)プ
ロピオン酸(10.2 g, 95%)を淡黄色結晶として得、濾
過で集め、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.70-7.48 (2H, m), 7.4
4-7.28 (2H, m), 3.19(2H, t, J=7.6 Hz), 2.78 (2H,
t, J=7.6 Hz). IR (KBr) : 3041, 2919, 2225, 1708, 1438, 1324, 128
6, 1222, 1210, 933,789, 769 cm-1.
【0096】4)3-(2-シアノフェニル)プロパノール
の合成 ボラン-テトラヒドロフラン錯塩(1.0 M テトラヒドロ
フラン溶液、34.2 ml,34.2 mmol)を3-(2-シアノフェ
ニル)プロピオン酸(5.00 g, 28.5 mmol)のテトラヒ
ドロフラン溶液(50 ml)に氷冷下で滴下し反応液を室
温下16時間攪拌した。水(50 ml)、炭酸カリウム(10
g)を反応液に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮して3-(2-シアノフェニル)プロパノール
を黄色油状物(4.27 g 93%)として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.65-7.45 (2H, m), 7.4
0-7.25(2H, m), 3.72(2H, t, J=6.2 Hz), 2.96 (2H, J=
7.6 Hz), 2.05-1.85 (2H, m). 5)メタンスルホン酸3-(2-シアノフェニル)プロピル
の合成 3-(2-シアノフェニル)プロパノール(4.27 g, 26.5 m
mol)、メタンスルホニルクロリド(3.26 g, 28.4 mmo
l)、トリエチルアミン(2.89 g, 28.5 mmol)の酢酸エ
チル溶液(100 ml)を室温下1時間攪拌した。反応液を
酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル50 g, ヘキサ
ン/酢酸エチル=1/1)で精製しメタンスルホン酸3-(2
-シアノフェニル)プロピル(5.27 g, 83%)を黄色油
状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.70-7.45 (2H, m), 7.4
0-7.30 (2H, m), 4.27(2H, t, J=6.2 Hz), 3.05 (3H,
s), 3.01 (2H, t, J=9.0 Hz), 2.23-2.10 (2H,m).
【0097】参考例8 メタンスルホン酸3-(3-シアノフェニル)プロピルの合
成 1)(E)-3-(3-シアノフェニル)アクリル酸エチルの合
成 60%油性水素化ナトリウム(3.20 g, 80.0 mmol)を3-
シアノベンズアルデヒド(10.0 g, 76.3 mmol)、ホス
ホノ酢酸トリエチル(18.0 g, 80.1 mmol)のN,N-ジメ
チルホルムアミド溶液(80 ml)に0℃で加えた。反応液
を0℃で1時間攪拌後水に注ぎ、(E)-3-(3-シアノフェニ
ル)アクリル酸エチル(14.3 g, 93%)を黄色結晶とし
て得、濾過で集め、水、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.86-7.46 (4H, m), 7.6
5 (1H, d, J=16.0 Hz), 6.49 (1H, d, J=16.0 Hz), 4.2
9 (2H, q, J=7.2 Hz), 1.35 (3H, t, J=7.2 Hz). IR (KBr) : 3406, 3068, 2979, 2910, 2227, 1720, 164
1, 1423, 1311, 1232,1164, 1039, 987, 925, 857, 796
cm-1. 2)3-(3-シアノフェニル)プロピオン酸エチルの合成 (E)-3-(3-シアノフェニル)アクリル酸エチル(14.3
g, 71.1 mmol)、10%パラジウム-炭素(4.0 g)のテト
ラヒドロフラン懸濁液(100 ml)を水素雰囲気下、室温
で攪拌した。触媒を濾過で取り除き、濾液を減圧濃縮し
て3-(3-シアノフェニル)プロピオン酸エチル(13.9
g, 97%)を黄色油状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60-7.30 (3H, m), 7.2
0-7.00 (1H, m), 4.13(2H, q, J=7.2 Hz), 2.99 (2H,
t, J=7.6 Hz), 2.64 (2H, t, J=7.6 Hz), 1.24(3H, t,
J=7.2 Hz). IR (neat) : 2983, 2937, 2229, 1733, 1446, 1374, 11
83, 1158, 1039, 798cm-1. 3)3-(3-シアノフェニル)プロピオン酸の合成 3-(3-シアノフェニル)プロピオン酸エチル(6.72 g,
33.1 mmol)、2規定水酸化ナトリウム水溶液(30.0 ml,
60.0 mmol)のエタノール溶液(60 ml)を室温下1時間
攪拌した。反応液を6規定塩酸で酸性にし酢酸エチルで
抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮して3-(3-シアノフェニル)
プロピオン酸(4.67 g, 81%)を無色結晶として得、濾
過で集め、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60-7.30 (4H, m), 3.0
0 (2H, t, J=7.4 Hz),2.71 (2H, t, J=7.4 Hz).
【0098】4)3-(3-シアノフェニル)プロパノール
の合成 ボラン-テトラヒドロフラン錯塩(1.0 M テトラヒドロ
フラン溶液、38.0 ml,38.0 mmol)を3-(3-シアノフェ
ニル)プロピオン酸(4.10 g, 23.4 mmol)のテトラヒ
ドロフラン溶液(50 ml)に氷冷下で滴下し反応液を室
温下16時間攪拌した。水(50 ml)、炭酸カリウム(10
g)を反応液に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮して3-(3-シアノフェニル)プロパノール
(3.77 g, quant.)を無色油状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60-7.30 (4H, m), 3.6
8 (2H, t, J=6.2 Hz),2.77 (2H, t, J=7.8 Hz), 2.00-
1.80 (2H, m). IR (neat) : 3308, 2940, 2867, 2230, 1599, 1582, 14
83, 1431, 1057, 799cm-1. 5)メタンスルホン酸3-(3-シアノフェニル)プロピル
の合成 3-(3-シアノフェニル)プロパノール(3.77 g, 23.4 m
mol)、メタンスルホニルクロリド(3.21 g, 28.0 mmo
l)、トリエチルアミン(2.79 g, 27.6 mmol)の酢酸エ
チル溶液(50 ml)を室温下1時間攪拌した。反応液を酢
酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル100 g, ヘキサ
ン/酢酸エチル=1/1)で精製しメタンスルホン酸3-(3
-シアノフェニル)プロピル(4.52 g, 81%)を無色油
状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60−7.38
(4H, m), 4.24 (2H, t, J=
6.0 Hz),3.02 (3H, s), 2.8
1 (2H, t, J=7.6 Hz), 2.08
(2H, tt, J=7.6 and 6.0 H
z). IR (neat) : 3031, 2940, 2
230, 1352, 1173, 976, 936
cm−1
【0099】参考例9 2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-
4-カルボン酸エチルの合成 1)5-クロロ-2-クロロメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン
の合成 2-アミノ-6-クロロピリジン(10.0 g, 77.8 mmol)のエ
タノール溶液(100 ml)に、1,3-ジクロロアセトン(1
0.5 g, 82.5 mmol)を加えて70℃で7時間攪拌した。反
応液を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10
0 ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残
渣をエタノール(100 ml)に溶解し、70℃で15時間攪拌
した。反応液を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液(100 ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル=2/1)で精製し5-クロロ-2-クロロメチ
ルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(12.1 g, 77%)を結晶と
して得た。 2)5-クロロ-2-メトキシメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジ
ンの合成 5-クロロ-2-クロロメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(2
0.0 g, 99.5 mmol)、ナトリウムメトキシド(28%メタ
ノール溶液、21.2 g, 110 mmol)のメタノール溶液(20
0 ml)を14時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残
渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食
塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル100 g, ヘキサン/酢酸エチル=1/2)で精製し5
-クロロ-2-メトキシメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(1
6.0 g, 82%)を黄色油状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.78 (1H, s), 7.55 (1
H, d, J=8.4 Hz), 7.16(1H, dd, J=8.4 and 7.4 Hz),
6.88 (1H, d, J=7.4 Hz), 4.68 (2H, s), 3.51(3H, s).
【0100】3)2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザ
アセナフチレン-4-カルボン酸エチルの合成 5-クロロ-2-メトキシメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン
(16.0 g, 81.4 mmol)、チオグリコール酸エチル(11.
7 g, 97.6 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(30
ml)を80℃で14時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基性にした後に酢酸
エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し無
水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮して、2-メトキシ
メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イルチオ酢酸エチ
ル(24.6 g, N,N-ジメチルホルムアミドを含む)を黄色
油状物として得た。オキシ塩化リン(72.0 g, 470 mmo
l)をN,N-ジメチルホルムアミド(100 ml)に氷冷下で
滴下後1時間氷冷下攪拌した。上記2-メトキシメチルイ
ミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イルチオ酢酸エチル(24.6
g, N,N-ジメチルホルムアミドを含む)を反応液に氷冷
下で加え、80℃で20時間攪拌した。反応液を氷水に注
ぎ、8規定水酸化ナトリウム水溶液で塩基性にした後に
酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄
し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル25
0 g, 酢酸エチル/メタノール=5/1)で精製し2-メトキ
シメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
ン酸エチル(8.01 g, 29%)を紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 6.95 (1H, s), 6.65-6.4
5 (2H, m), 5.67 (1H,dd, J=5.8 and 2.2 Hz), 4.35 (2
H, s), 4.23 (2H, q, J=7.2 Hz), 3.41 (3H,s), 1.30
(3H, t, J=7.2 Hz).
【0101】参考例10 N-(ピペリジン-4-イル)-2-メトキシメチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の
合成 1)N-(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イ
ル)-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミドの合成 2規定水酸化ナトリウム水溶液(6.50 ml, 13.0 mmol)
を、2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボン酸エチル(1.84 g, 6.34 mmol)のエタ
ノール溶液(15 ml)に室温下で加え、2時間攪拌した。
反応液を濃塩酸でpH 4に調整後、減圧濃縮し残渣を次の
反応に用いた。N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピル
カルボジイミド塩酸塩(2.43 g, 12.7mmol)を上記残
渣、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(1.94
g, 12.7mmol)のアセトニトリル懸濁液(30 ml)に室温
下で加え、1時間室温下で攪拌した。4-アミノ-1-tert-
ブトキシカルボニルピペリジン(1.73 g, 8.64 mmo
l)、トリエチルアミン(875 mg, 8.65 mmol)のアセト
ニトリル溶液(15 ml)を反応液に加え室温下で1時間攪
拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に水を加えクロロホ
ルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル50g, 酢酸
エチル/メタノール=20/1)で精製しN-(1-tert-ブトキ
シカルボニルピペリジン-4-イル)-2-メトキシメチル-5
-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
(1.65 g, 59%)を紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 6.77 (1H, s), 6.62 (1
H, d, J=5.2 Hz), 6.61(1H, d, J=2.8 Hz), 5.96-5.80
(1H, m), 5.70 (1H, dd, J=5.2 and 2.8 Hz),4.37 (2H,
s), 4.20-3.80 (3H, m), 3.40 (3H, s), 3.00-2.75 (2
H, m), 2.00-1.75 (4H, m), 1.46 (9H, s). IR (KBr) : 3300, 2976, 2932, 1682, 1620, 1549, 148
5, 1427, 1318, 1236,1142, 1096, 733 cm-1. 2)N-(ピペリジン-4-イル)-2-メトキシメチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸
塩の合成 濃塩酸 (4.7 ml) をN-(1-tert-ブトキシカルボニルピ
ペリジン-4-イル)-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド (1.65 g, 3.71
mmol) に氷冷下で加え、20分間室温下で攪拌した。エタ
ノールを反応液に加え、N-(ピペリジン-4-イル)-2-メ
トキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カ
ルボキサミド二塩酸塩(1.25 g, 81%)を橙色結晶とし
て得、濾過で集め、エタノールで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.80 (2H, m),
7.68 (1H, s), 7.18 (1H, dd, J=8.6 and 7.2 Hz), 6.8
5 (1H, d, J=8.6 Hz), 6.49 (1H, d, J=7.2 Hz), 4.42
(2H, s), 4.00-3.40 (1H, m), 3.33 (3H, s), 3.10-2.8
0 (4H, m), 2.00-1.60 (4H, m). IR (KBr) : 3368, 3235, 2938, 2685, 2488, 1643, 153
2, 1445, 1308, 1262,1221, 1090, 777 cm-1.
【0102】参考例11 メタンスルホン酸3-メチルブチルの合成 3-メチルブタノール(5.00 g, 56.7 mmol)、メタンス
ルホニルクロリド(7.15 g, 62.4 mmol)、トリエチル
アミン(6.31 g, 62.4 mmol)の酢酸エチル溶液(100 m
l)を室温下1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈
し、水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮してメタンスルホン酸3-メチルブチル
(9.00 g, 95%)を黄色油状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 4.27 (2H, t, J=6.6 H
z), 3.01 (3H, s), 1.80-1.58 (3H, m), 0.95 (6H, d,
J=6.6 Hz). IR(neat): 2961, 1470, 1352, 1175, 1038, 974, 941,
885, 806 cm-1.
【0103】参考例12 メタンスルホン酸4-メチルペンチルの合成 4-メチルペンタノール(3.00 g, 29.4 mmol)、メタン
スルホニルクロリド(3.70 g, 32.3 mmol)、トリエチ
ルアミン(3.27 g, 32.3 mmol)の酢酸エチル溶液(100
ml)を室温下1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希
釈し、水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮してメタンスルホン酸4-メチルペンチ
ル(5.22 g, 99%)を無色油状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 4.22 (2H, t, J=7.0 H
z), 3.01 (3H, s), 1.85-1.65 (2H, m), 1.65-1.45 (1
H, m), 1.40-1.20 (2H, m), 0.90 (6H, d, J=6.6Hz). IR(neat): 2957, 1470, 1352, 1175, 976, 953, 918 cm
-1.
【0104】参考例13 メタンスルホン酸3-シクロヘキシルプロピルの合成 3-シクロヘキシルプロパノール(5.00 g, 35.2 mmo
l)、メタンスルホニルクロリド(4.44 g, 38.8 mmo
l)、トリエチルアミン(3.91 g, 38.7 mmol)の酢酸エ
チル溶液(100 ml)を室温下1時間攪拌した。反応液を
酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮してメタンスルホン酸
3-シクロヘキシルプロピル(7.75 g, quant.)を無色油
状物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 4.21 (2H, t, J=6.6 H
z), 3.01 (3H, s), 1.90-1.60 (7H, m), 1.40-1.10 (6
H, m), 1.00-0.80 (2H, m). IR(neat): 2924, 2851, 1451, 1354, 1175, 974, 951,
930 cm-1.
【0105】参考例14 メタンスルホン酸2-シクロヘキシルエチルの合成 2-シクロヘキシルエタノール(5.00 g, 39.0 mmol)、
メタンスルホニルクロリド(4.91 g, 42.9 mmol)、ト
リエチルアミン(4.34 g, 42.9 mmol)の酢酸エチル溶
液(100 ml)を室温下1時間攪拌した。反応液を酢酸エ
チルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮してメタンスルホン酸2-シク
ロヘキシルエチル(8.05 g, quant.)を無色油状物とし
て得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 4.27 (2H, t, J=6.6 H
z), 3.00 (3H, s), 1.80-1.60 (7H, m), 1.60-0.80 (6
H, m). IR(neat): 2924, 2851, 1449, 1354, 1173, 953 cm-1.
【0106】実施例1 N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カ
ルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (1.32 g, 6.86mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (800 mg,3.44 mmo
l)、N-ヒドロキシスクシンイミド (792 mg, 6.86 mmo
l) のアセトニトリル懸濁液 (10 ml) に室温下で加え、
3時間室温下で攪拌した。4-アミノ-1-(3-フェニルプロ
パン-1-イル)ピペリジン二塩酸塩 (1.30 g, 4.46 mmo
l)、トリエチルアミン (904 mg, 8.93 mmol) 、1,8-ジ
アザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(1.36 g, 8.96 mmo
l)のアセトニトリル溶液 (5.0 ml) を反応液に加え室
温下で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水を
加えクロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル50 g, 酢酸エチル/メタノール=2/1)で精製しN-[1-
(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イル]-2-
メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキ
サミド(452 mg, 30%)を紫色非晶物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.35-7.15 (5H, m), 6.7
4 (1H, s), 6.65-6.10(2H, m), 5.78 (1H, dd, J=4.8 a
nd 3.2 Hz), 5.65-5.55 (1H, m), 3.95-3.75(1H, m),
2.95-2.80 (2H, m), 2.63 (2H, t, J=7.6 Hz), 2.38 (2
H, t, J=7.2 Hz), 2.18 (3H, s), 2.15-1.40 (8H, m). IR (KBr) : 3253, 2947, 1612, 1550, 1521, 1482, 127
6, 1243, 732 cm-1. 2)N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (0.8 ml) をN-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセ
ナフチレン-4-カルボキサミド (294 mg, 0.680mmol) の
エタノール溶液 (5.0 ml) に室温下で加え、30分室温下
で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN-[1-(3-フェニル
プロパン-1-イル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チ
ア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩
酸塩(322mg, 94%)を橙色非晶物として得た。 m.p. 160-164℃ (decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.05-8.90 (1H, m),
7.70-7.60 (1H, m), 7.40-7.15 (6H, m), 6.95 (1H, d,
J=9.2 Hz), 6.62 (1H, d, J=7.4 Hz), 4.00-3.30 (3H,
m), 3.10-2.80 (2H, m), 2.70-2.55 (2H, m), 2.23 (3
H, s), 2.20-1.70 (8H, m). IR (KBr) : 3230, 2943, 1633, 1535, 1502, 1454, 140
3, 1299, 1264, 782,753 cm-1. 元素分析値: C25H30Cl2N4OS・1.5H2Oとして、 計算値: C, 56.39; H, 6.25; N, 10.52. 実測値: C, 56.27; H, 6.49; N, 10.40.
【0107】実施例2 N-(1-フェニルメチルピペリジン-4-イル)-2-メチル-5
-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二
塩酸塩の合成 1)N-(1-フェニルメチルピペリジン-4-イル)-2-メチ
ル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミ
ドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (1.65 g, 8.61mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (1.00 g,4.31 mmo
l)、N-ヒドロキシスクシンイミド (992 mg, 8.62 mmol)
のアセトニトリル懸濁液 (15 ml) に室温下で加え、2
時間室温下で攪拌した。4-アミノ-1-フェニルメチルピ
ペリジン (1.63 g, 8.57 mmol)、トリエチルアミン (8
75 mg, 8.65 mmol) のアセトニトリル溶液 (20 ml) を
反応液に加え室温下で15時間攪拌した。反応液を減圧濃
縮し残渣に水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル50 g, 酢酸エチル/メタノール=5/1)
で精製しN-(1-フェニルメチルピペリジン-4-イル)-2-
メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキ
サミド(1.18 g, 68%)を赤紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.40-7.20 (5H, m), 6.7
5 (1H, s), 6.70-6.60(2H, m), 5.79 (1H, dd, J=4.6 a
nd 3.4 Hz), 5.60-5.50 (1H, m), 3.95-3.70(1H, m),
3.51 (2H, s). IR (KBr) : 3268, 2924, 1611, 1551, 1483, 1279, 124
2, 733 cm-1. 2)N-(1-フェニルメチルピペリジン-4-イル)-2-メチ
ル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミ
ド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.0 ml) をN-(1-フェニルメチルピペリジン-4
-イル)-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-
4-カルボキサミド (800 mg, 1.98 mmol) のエタノール
溶液 (10 ml) に室温下で加え、1時間室温下で攪拌し
た。反応液を減圧濃縮してN-(1-フェニルメチルピペリ
ジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミド二塩酸塩(869 mg, 92%)を
橙色非晶物として得た。 m.p. 154-158℃ (decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 8.85-8.70 (1H, m),
7.65-7.40 (1H, m), 7.65-7.40 (5H, m), 7.25-7.10 (1
H, m), 6.95-6.80 (1H, m), 6.60-6.40 (1H, m), 4.26
(2H, s), 3.80-3.20 (5H, m), 2.19 (3H, s), 2.00-1.8
0 (4H, m). IR(KBr) : 3223, 2936, 1634, 1582, 1541, 1500, 145
6, 1298, 1265, 1038,945, 702 cm-1. 元素分析値: C23H26N4OSCl2・1.2H2Oとして、 計算値: C, 55.35; H, 5.74; N, 11.23. 実測値: C, 55.30; H, 5.90; N, 10.94.
【0108】実施例3 N-[1-(2-フェニルエタン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-(2-フェニルエタン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミドの合成 フェネチルブロミド (616 mg, 3.09 mmol) をN-(ピペ
リジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩 (1.00 g,2.58 mmo
l)、トリエチルアミン (1.30 g, 12.9 mmol)、1,8-ジ
アザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン (794 mg, 5.22 mmo
l) 、ヨウ化ナトリウム (464 mg, 3.10mmol) のアセト
ニトリル溶液 (25 ml) に加え、窒素雰囲気下24時間加
熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣に水を加え、ク
ロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル20
g, 酢酸エチル/メタノール=4/1)で精製しN-[1-(2-
フェニルエタン-1-イル)ピペリジン-4-イル]-2-メチ
ル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミ
ド(232 mg, 22%)を紫色結晶として得、ヘキサンで洗
浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.34-7.14 (5H, m), 6.7
4 (1H, s), 6.63 (1H,d, J=4.8 Hz), 6.62 (1H, d, J=
3.4 Hz), 5.78 (1H, dd, J=4.8 and 3.4 Hz),5.60 (1H,
d, J=8.2 Hz), 4.00-3.88 (1H, m), 3.02-2.90 (2H,
m), 2.90-2.75(2H, m), 2.65-2.55 (2H, m), 2.18 (3H,
s), 2.30-2.10 (2H, m), 2.05-1.90 (2H, m), 1.70-1.
50 (2H, m). IR (KBr) : 3241, 2930, 2813, 1611, 1551, 1524, 148
3, 1277, 1244, 731cm-1. 2)N-[1-(2-フェニルエタン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (1.5 ml) をN-[1-(2-フェニルエタン-1-イ
ル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド (168 mg, 0.401 m
mol) のエタノール溶液 (4.0 ml) に室温下で加え、1時
間室温下で攪拌した。N-[1-(2-フェニルエタン-1-イ
ル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩(122 mg,
62%)を橙色結晶として得、濾過で集め、エタノール
で洗浄した。 m.p. 261-264℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 8.80-8.65 (1H, m),
7.50-7.20 (6H, m), 7.20-7.10 (1H, m), 6.84 (1H, d,
J=9.4 Hz), 6.45 (1H, d, J=7.2 Hz), 4.00-3.00 (9H,
m), 2.20 (3H, s), 2.05-1.85 (4H, m). IR (KBr) : 3345, 3217, 3019, 1628, 1529, 1503, 145
4, 1402, 1313, 1298,1253, 1144, 949, 760 cm-1.
【0109】実施例4 N-[1-(4-フェニルブタン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-(4-フェニルブタン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミドの合成 1-ヨード-4-フェニルブタン (805 mg, 3.09 mmol) をN-
(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩 (1.00 g, 2.5
8 mmol)、トリエチルアミン (1.30 g, 12.9 mmol)、
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン (794 mg, 5.
22 mmol) のアセトニトリル溶液 (25 ml) に加え、窒素
雰囲気下24時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残
渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル20 g, 酢酸エチル/メタノール=6/1)で精
製しN-[1-(4-フェニルブタン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド(426 mg, 37%)を紫色結晶として
得、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.30-7.10 (5H, m), 6.7
4 (1H, s), 6.62 (1H,d, J=4.8 Hz), 6.61 (1H, d, J=
3.0 Hz), 5.77 (1H, dd, J=4.8 and 3.0 Hz),5.80-5.68
(1H, m), 4.00-3.80 (1H, m), 3.10-2.80 (2H, m), 2.
70-2.58 (2H,m), 2.58-2.38 (2H, m), 2.18 (3H, s),
2.30-2.10 (2H, m), 2.00-1.50 (8H, m). IR (KBr) : 3225, 2936, 1613, 1549, 1483, 1277, 124
2, 772, 733 cm-1. 2)N-[1-(4-フェニルブタン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (3.0 ml) をN-[1-(4-フェニルブタン-1-イ
ル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド (426 mg, 0.954 m
mol) のエタノール溶液 (8.0 ml) に室温下で加え、1時
間室温下で攪拌した。N-[1-(4-フェニルブタン-1-イ
ル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩(321 mg,
65%)を橙色結晶として得、濾過で集め、エタノール
で洗浄した。 m.p. 162-164℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.80 (1H, m),
7.62-7.55 (1H, m), 7.35-7.10 (6H, m), 6.90 (1H, d,
J=9.2 Hz), 6.55 (1H, d, J=7.0 Hz), 4.20-2.80 (5H,
m), 2.61 (2H, t, J=7.2 Hz), 2.22 (3H, s), 2.00-1.
80 (4H, m), 1.80-1.50 (6H, m). IR (KBr) : 3335, 2926, 2625, 1633, 1537, 1504, 143
9, 1329, 1267, 1225,1142, 952, 785 cm-1.
【0110】実施例5 N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ルメチル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレ
ン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4
-イルメチル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミドの合成 2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
ン酸(1.16 g, 5.00 mmol)、N-エチル-N'-3-ジメチルア
ミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(1.92 g,10.0 mmo
l)、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.15 g, 10.0 mmo
l)のアセトニトリル溶液(50 ml)に、トリエチルアミ
ン(1.39 ml, 10.0 mmol)を0℃で加え、1時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残渣をクロロホルムに溶解し
た。この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られ
た残渣と4-アミノメチル-1-(3-フェニルプロパン-1-イ
ル)ピペリジン(1.74 g, 7.50 mmol)のアセトニトリ
ル懸濁液(50 ml)に、トリエチルアミン(1.39 ml, 1
0.0 mmol)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応
液を減圧濃縮し、残渣をクロロホルムに溶解した。この
溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホ
ルム/メタノール=25/1)で精製してN-[1-(3-フェニ
ルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イルメチル]-2-メ
チル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサ
ミド(0.56g, 26%)を赤色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.17-7.30 (5H, m), 6.7
7 (1H, s), 6.61-6.64(2H, m), 5.76-5.84 (2H, m), 3.
22(2H, t, J=6.2 Hz), 2.93 (2H, d, J=11.2Hz), 2.62
(2H, t, J=7.8 Hz), 2.32-2.39 (2H, m), 2.17 (3H,
s), 1.42-1.96(7H, m), 1.22-1.40 (2H, m). IR (KBr) : 2926, 1612, 1273 cm-1. 2)N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4
-イルメチル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ルメチル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレ
ン-4-カルボキサミド(0.56 g, 1.30 mmol)のメタノ−
ル溶液(15 ml)に、濃塩酸(0.30 ml)を加えた。反応
液を減圧濃縮し、得られた残渣をエタノール-アセトン
で再結晶して、N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)
ピペリジン-4-イルメチル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩(0.51
g, 76%)を橙色粉末として得た。 m.p. 205-207℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, D2O) δ: 7.29-7.43 (5H, m), 7.01
(1H, d, J=6.6 Hz), 6.76(1H, d, J=1.0 Hz), 6.68(1H,
d, J=9.0 Hz), 6.20(1H, d, J=7.2 Hz), 3.50-3.60 (2
H, m), 3.04-3.20 (4H, m), 2.80-2.98 (2H, m), 2.72
(2H, t, J=6.8 Hz), 2.09 (3H, s), 1.90-2.11 (3H,
m), 1.36-1.54 (1H, m). 元素分析値: C26H32N4OSCl2・0.5H2Oとして、 計算値: C, 59.08; H, 6.29; N, 10.60. 実測値: C, 58.80; H, 6.41; N, 10.57.
【0111】実施例6 N-[4-(4-フェニルメチルピペリジン-1-イル)ブタン-
1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン
-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[4-(4-フェニルメチルピペリジン-1-イル)ブタ
ン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (1.32 g, 6.89mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (800 mg,3.44 mmo
l)、N-ヒドロキシスクシンイミド (792 mg, 6.89 mmol)
のアセトニトリル懸濁液 (15 ml) に室温下で加え、2
時間室温下で攪拌した。4-フェニルメチル-1-(4-アミ
ノブタン-1-イル)ピペリジン二塩酸塩(2.20 g, 6.89
mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(2.
14 g, 14.0 mmol)、トリエチルアミン(700 mg, 6.92
mmol)のアセトニトリル溶液 (20 ml) を反応液に加え
室温下で15時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水
を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル30 g, 酢酸エチル/メタノール=2/1)で精製しN-
[4-(4-フェニルメチルピペリジン-1-イル)ブタン-1-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド(240 mg, 15%)を赤紫色結晶として得
た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.34-7.06 (5H, m), 7.0
5-6.90 (1H, m), 6.88(1H, s), 6.57 (1H, d, J=5.2 H
z), 6.56 (1H, d, J=3.0 Hz), 5.71 (1H, dd,J=5.2 and
3.0 Hz), 3.80-3.60 (1H, m), 3.40-3.30 (2H, m), 3.
30-3.10 (2H,m), 2.70-2.50 (6H, m), 2.19 (3H, s),
1.90-1.50 (8H, m). IR (KBr) : 3254, 2926, 1613, 1553, 1483, 1473, 733
cm-1. 2)N-[4-(4-フェニルメチルピペリジン-1-イル)ブタ
ン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (1.5 ml) をN-[4-(4-フェニルメチルピペリジ
ン-1-イル)ブタン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド (240 mg, 0.521
mmol) のエタノール溶液 (4.0 ml) に室温下で加え、1
時間室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN-[4-
(4-フェニルメチルピペリジン-1-イル)ブタン-1-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩 (243 mg, 87%)を橙色非晶物
として得た。 m.p. 145-149℃ (decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.05-8.95 (1H, m),
7.64 (1H, s), 7.40-7.10 (6H, m), 6.94 (1H, d, J=8.
8 Hz), 6.61 (1H, d, J=7.6 Hz), 3.80-3.25 (5H, m),
3.25-3.08 (2H, m), 3.08-2.90 (2H, m), 2.90-2.70 (2
H, m), 2.23 (3H, s), 1.80-1.40 (8H, m). IR(KBr) : 3250, 2928, 2583, 1634, 1539, 1456, 129
1, 1049, 790, 750cm-1. 元素分析値: C27H34N4OSCl2・2.5H2Oとして、 計算値: C, 56.05; H, 6.79; N, 9.68. 実測値: C, 56.26; H, 6.88;
N, 9.65.
【0112】実施例7 N-[3-(4-フェニルピペリジン-1-イル)プロパン-1-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[3-(4-フェニルピペリジン-1-イル)プロパン-1
-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-
4-カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (575 mg, 3.00mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (350 mg,1.51 mmo
l)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物 (460 m
g, 3.00 mmol)のアセトニトリル懸濁液 (10 ml) に室温
下で加え、2時間室温下で攪拌した。1-(3-アミノプロ
パン-1-イル)-4-フェニルピペリジン(400 mg, 1.83 m
mol)、トリエチルアミン (182 mg, 1.80 mmol) のアセ
トニトリル溶液 (10 ml) を反応液に加え室温下で2時間
攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水を加えクロロホ
ルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル20 g,酢酸
エチル/メタノール=4/1)で精製しN-[3-(4-フェニル
ピペリジン-1-イル)プロパン-1-イル]-2-メチル-5-チ
ア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(457
mg, 70%)を紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 8.10-8.00 (1H, m), 7.3
5-7.15 (5H, m), 6.80(1H, s), 6.60-6.44 (2H, m), 5.
52 (1H, dd, J=6.2 and 1.4 Hz), 3.50-3.40(2H, m),
3.30-3.15 (2H, m), 2.70-2.55 (3H, m), 2.40-1.90 (6
H, m), 2.10 (3H, s), 1.90-1.70 (2H, m). IR (KBr) : 3243, 2936, 1615, 1557, 1524, 1483, 127
3, 1219, 770, 733cm-1. 2)N-[3-(4-フェニルピペリジン-1-イル)プロパン-1
-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-
4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.0 ml) をN-[3-(4-フェニルピペリジン-1-
イル)プロパン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド (268 mg, 0.620 m
mol) のエタノール溶液 (6.0 ml) に室温下で加え、30
分間室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮し、N-[3-
(4-フェニルピペリジン-1-イル)プロパン-1-イル]-2
-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
キサミド二塩酸塩(311 mg, 99%)を橙色結晶として
得、濾過で集め、アセトニトリルで洗浄した。 m.p. 170-175℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.30-9.05 (1H, m),
7.80-7.60 (1H, m), 7.40-7.20 (6H, m), 6.96 (1H, d,
J=8.8 Hz), 6.64 (1H, d, J=6.8 Hz), 4.00-2.60 (9H,
m), 2.25 (3H, s), 2.20-1.80 (6H, m). IR (KBr) : 3171, 3036, 2938, 1634, 1582, 1541, 149
5, 1437, 1304, 1269,1233, 1171, 974, 791 cm-1. 元素分析値: C25H30N4OSCl2・1.5H2Oとして、 計算値: C, 56.39; H, 6.25; N, 10.52. 実測値: C, 56.17; H, 6.08; N, 10.84.
【0113】実施例8 N-[4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブタン-1-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブタン-1-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (1.65 g, 8.61mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (1.00 g,4.31 mmo
l)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物 (1.32
g, 8.62 mmol)のアセトニトリル懸濁液 (15 ml) に室
温下で加え、2時間室温下で攪拌した。1-(4-アミノブ
タン-1-イル)-4-フェニルピペリジン(1.20 g, 5.16 m
mol)、トリエチルアミン (525 mg, 5.18 mmol) のアセ
トニトリル溶液 (20 ml) を反応液に加え室温下で2時間
攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水を加えクロロホ
ルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル40 g, 酢酸
エチル/メタノール=2/1)で精製しN-[4-(4-フェニル
ピペリジン-1-イル)ブタン-1-イル]-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド (1.29
g, 67%)を紫色非晶物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.40-7.15 (5H, m), 6.7
6 (1H, s), 6.70-6.60(1H, m), 6.60-6.55 (2H, m), 5.
70 (1H, dd, J=4.8 and 3.2 Hz), 3.42-3.22(2H, m),
3.22-3.10 (2H, m), 2.60-2.40 (2H, m), 2.25-2.20 (3
H, m), 2.14 (3H, s), 2.00-1.50 (8H, m). IR (KBr) : 3241, 2932, 1613, 1551, 1483, 1473, 731
cm-1. 2)N-[4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブタン-1-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.4 ml) をN-[4-(4-フェニルピペリジン-1-
イル)ブタン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザ
アセナフチレン-4-カルボキサミド (1.14 g, 2.55 mmo
l) のエタノール溶液 (15 ml) に室温下で加え、30分間
室温下で攪拌した。N-[4-(4-フェニルピペリジン-1-
イル)ブタン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザ
アセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩(730 mg, 5
5%)を橙色結晶として得、濾過で集め、エタノール、
アセトニトリルで洗浄した。 m.p. 170-174℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.25-9.10 (1H, m),
7.79 (1H, s), 7.40-7.15 (6H, m), 6.93 (1H, d, J=9.
2 Hz), 6.60 (1H, d, J=7.8 Hz), 3.80-2.80 (9H, m),
2.26 (3H, s), 2.20-1.65 (6H, m), 1.65-1.45 (2H,
m). IR (KBr) : 3258, 2946, 2587, 1634, 1541, 1507, 144
1, 1292, 1235, 1022,791 cm-1. 元素分析値: C26H32N4OSCl2・2H2Oとして、 計算値: C, 56.21; H, 6.53; N, 10.08. 実測値: C, 55.98; H, 6.29; N, 10.07.
【0114】実施例9 N-[3-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)プロ
パン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[3-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)
プロパン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (1.65 g, 8.61mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (1.00 g,4.31 mmo
l)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物 (1.32
g, 8.62 mmol)のアセトニトリル懸濁液 (30 ml) に室温
下で加え、1時間室温下で攪拌した。1-(3-アミノプロ
パン-1-イル)-4-シアノ-4-フェニルピペリジン(1.26
g, 5.18mmol)、トリエチルアミン (1.14 g, 11.2 mmo
l) のアセトニトリル溶液 (10 ml) を反応液に加え室温
下で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水を加
えクロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
40 g, 酢酸エチル/メタノール=20/1)で精製しN-[3-
(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)プロパン-1
-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-
4-カルボキサミド(1.35 g, 69%)を紫色結晶として
得、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.56-7.30 (6H, m), 6.8
0 (1H, m), 6.64-6.38(2H, m), 6.28 (1H, d, J=6.6 H
z), 3.55-3.38 (2H, m), 2.70-2.40 (4H, m),2.38-2.20
(4H, m), 2.10 (3H, s), 1.90-1.60 (2H, m). IR (KBr) : 3239, 2951, 2928, 2816, 2234, 1615, 154
9, 1522, 1483, 1273,760, 731 cm-1. 2)N-[3-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)
プロパン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセ
ナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (4.0 ml) をN-[3-(4-シアノ-4-フェニルピペ
リジン-1-イル)プロパン-1-イル]-2-メチル-5-チア-
1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド (500 m
g, 1.09 mmol) のエタノール溶液 (10 ml) に室温下で
加え、30分間室温下で攪拌した。N-[3-(4-シアノ-4-
フェニルピペリジン-1-イル)プロパン-1-イル]-2-メ
チル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサ
ミド二塩酸塩(435 mg, 75%)を橙色結晶として得、濾
過で集め、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. 176-179℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.05-8.95 (1H, m),
7.60-7.20 (7H, m), 6.93 (1H, d, J=9.2 Hz), 6.60 (1
H, d, J=7.4 Hz), 3.80-3.10 (8H, m), 2.80-2.55 (2H,
m), 2.55-2.40 (2H, m), 2.23 (3H, m), 2.10-1.90 (2
H, m). IR (KBr) : 3353, 2932, 2242, 1636, 1611, 1582, 153
7, 1499, 1439, 1404,1302, 1225, 1169, 993, 785, 70
0 cm-1. 元素分析値: C26H29N5OSCl2・2H2Oとして、 計算値: C, 55.12; H, 5.87; N, 12.36. 実測値: C, 54.92; H, 5.94; N, 12.06.
【0115】実施例10 N-[4-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)ブタ
ン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[4-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)
ブタン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (1.65 g, 8.61mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (1.00 g,4.31 mmo
l)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物 (1.32
g, 8.62 mmol)のアセトニトリル懸濁液 (30 ml) に室
温下で加え、1時間室温下で攪拌した。1-(4-アミノブ
タン-1-イル)-4-シアノ-4-フェニルピペリジン(1.33
g, 5.17mmol)、トリエチルアミン (1.14 g, 11.2 mmo
l) のアセトニトリル懸濁液 (15ml) を反応液に加え室
温下で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水を
加えクロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル100 g, 酢酸エチル/メタノール=20/1)で精製しN-
[4-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)ブタン
-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレ
ン-4-カルボキサミド(767 mg, 38%)を紫色結晶として
得、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60-7.25 (5H, m), 6.7
3 (1H, s), 6.60 (1H,d, J=3.6 Hz), 6.59 (1H, d, J=
4.4 Hz), 6.16 (1H, brs), 5.74-5.68 (1H, m), 4.50-
4.30 (2H, m), 3.40-3.30 (2H, m), 3.15-3.00 (2H,
m), 2.60-2.40 (4H, m), 2.20-1.80 (6H, m), 2.13 (3
H, s). IR (KBr) : 3235, 2934, 2816, 2236, 1615, 1552, 148
3, 1273, 1219, 910,733 cm-1. 2)N-[4-(4-シアノ-4-フェニルピペリジン-1-イル)
ブタン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (3.0 ml) をN-[4-(4-シアノ-4-フェニルピペ
リジン-1-イル)ブタン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8
b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド (400 mg,
0.848 mmol) のエタノール溶液 (8.0 ml) に室温下で加
え、30分間室温下で攪拌した。N-[4-(4-シアノ-4-フ
ェニルピペリジン-1-イル)ブタン-1-イル]-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
二塩酸塩(335 mg, 73%)を橙色結晶として得、濾過で
集め、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. 178-181℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.85 (1H, m),
7.60-7.40 (5H, m), 7.34-7.22 (2H, m), 6.94 (1H, d,
J=9.2 Hz), 6.61 (1H, d, J=7.6 Hz), 3.80-3.00 (8H,
m), 2.80-2.55 (2H, m), 2.50-2.25 (2H, m), 2.23 (3
H, s), 1.90-1.65 (2H, m), 1.65-1.40 (2H, m). IR (KBr) : 3241, 2932, 2650, 1645, 1628, 1537, 149
9, 1437, 1402, 1327,1291, 1219, 997, 795 cm-1. 元素分析値: C27H31N5OSCl2・2.2H2Oとして、 計算値: C, 55.48; H, 6.10; N, 11.98. 実測値: C, 55.53; H, 5.99; N, 12.25.
【0116】実施例11 N-[3-(4-フェニルピペラジン-1-イル)プロパン-1-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド三塩酸塩の合成 1)N-[3-(4-フェニルピペラジン-1-イル)プロパン-1
-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-
4-カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (1.65 g, 8.61mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (1.00 g,4.31 mmo
l)、N-ヒドロキシスクシンイミド (992 mg, 8.62 mmo
l) のアセトニトリル懸濁液 (15 ml) に室温下で加え、
2時間室温下で攪拌した。1-(3-アミノプロパン-1-イ
ル)-4-フェニルピぺラジン三塩酸塩(2.83 g, 8.61 mm
ol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(3.94
g, 25.9 mmol)、トリエチルアミン (875 mg, 8.65 mm
ol) のアセトニトリル溶液 (20 ml) を反応液に加え室
温下で15時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水を
加えクロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル30 g, 酢酸エチル/メタノール=5/1)で精製しN-[3-
(4-フェニルピペラジン-1-イル)プロパン-1-イル]-2
-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
キサミド(264mg, 14%)を赤紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.40-7.20 (2H, m), 7.0
0-6.80 (3H, m), 6.71(1H, s), 6.60 (1H, d, J=2.0 H
z), 6.20-6.05 (1H, m), 5.72 (1H, dd, J=2.0and 2.0
Hz), 3.40-3.30 (2H, m), 3.30-3.18 (4H, m), 2.68-2.
58 (4H, m), 2.50-2.40 (2H, m), 2.14 (3H, s), 1.80-
1.50 (2H, m). IR (KBr) : 3252, 2934, 2820, 1613, 1601, 1553, 148
8, 1273, 1236, 1150,760, 731 cm-1. 2)N-[3-(4-フェニルピペラジン-1-イル)プロパン-1-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド三塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.0 ml) をN-[3-(4-フェニルピペラジン-1-
イル)プロパン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド (264 mg, 0.609 m
mol) のエタノール溶液 (6.0 ml) に室温下で加え、1時
間室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN-[3-(4-
フェニルピペラジン-1-イル)プロパン-1-イル]-2-メ
チル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサ
ミド三塩酸塩(320 mg, 97%)を橙色非晶物として得
た。 m.p. 173-178℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.20-9.00 (1H, m),
7.73 (1H, s), 7.40-7.20 (3H, m), 7.10-6.80 (4H,
m), 6.64 (1H, d, J=7.6 Hz), 4.20-3.00 (10H, m), 2.
25 (3H, s), 1.90-1.65 (2H, m), 1.65-1.40 (2H, m). IR (KBr) : 3219, 2936, 1632, 1539, 1499, 1437, 129
6, 1024, 961, 882cm-1. 元素分析値: C24H30N5OSCl3・0.5C2H5OH・0.75H2Oとし
て、 計算値: C, 51.82; H, 6.00; N, 12.09. 実測値: C, 51.78; H, 6.17; N, 12.16.
【0117】実施例12 N-[4-(4-フェニルメチルピペラジン-1-イル)ブタン-
1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン
-4-カルボキサミド三塩酸塩の合成 1)N-[4-(4-フェニルメチルピペラジン-1-イル)ブタ
ン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミドの合成 N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
塩酸塩 (1.40 g, 7.30mmol) を2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボン酸 (850 mg,3.66 mmo
l)、N-ヒドロキシスクシンイミド (842 mg, 7.32 mmo
l) のアセトニトリル懸濁液 (10 ml) に室温下で加え、
2時間室温下で攪拌した。1-(4-アミノブタン-1-イル)
-4-フェニルメチルピぺラジン三塩酸塩(1.96 g, 5.49
mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(2.
50 g, 16.4 mmol)、トリエチルアミン(554 mg, 5.47
mmol)のアセトニトリル溶液 (25 ml) を反応液に加え
室温下で24時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に水
を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル40 g, 酢酸エチル/メタノール=1/1)で精製しN-
[4-(4-フェニルメチルピペラジン-1-イル)ブタン-1-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド(342 mg, 20%)を紫色結晶として得
た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.40-7.18 (5H, m), 7.0
5-6.90 (1H, m), 6.88(1H, m), 6.60-6.45 (2H, m), 5.
68 (1H, dd, J=5.2 and 2.2 Hz), 3.80-3.20(6H, m),
2.85-2.20 (8H, m), 2.17 (3H, s), 1.80-1.40 (4H,
m). 2)N-[4-(4-フェニルメチルピペラジン-1-イル)ブタ
ン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド三塩酸塩の合成 濃塩酸 (0.8 ml) をN-[4-(4-フェニルメチルピペラジ
ン-1-イル)ブタン-1-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド (332 mg, 0.719
mmol) のエタノール溶液 (5.0 ml) に室温下で加え、1
時間室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN-[4-
(4-フェニルメチルピペラジン-1-イル)ブタン-1-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド三塩酸塩(315 mg, 77%)を橙色結晶と
して得、アセトニトリルで洗浄した。 m.p. 185-188℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.85 (1H, m),
7.70-7.52 (2H, m), 7.50-7.40 (4H, m), 7.25 (1H, d
d, J=8.8 and 7.4 Hz), 6.91 (1H, d, J=8.8 Hz), 6.57
(1H, d, J=7.4 Hz), 4.40-4.20 (2H, m), 3.80-3.00
(12H, m), 2.22 (3H, s), 1.80-1.40 (4H, m). IR (KBr) : 3250, 2932, 1630, 1541, 1437, 1406, 129
2, 945, 750 cm-1. 元素分析値: C26H34N5OSCl3・3.5H2Oとして、 計算値: C, 49.25; H, 6.52; N, 11.05. 実測値: C, 49.11; H, 6.47; N, 11.30.
【0118】実施例13 N-[1-(4-シアノフェニルメチル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-(4-シアノフェニルメチル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸4-シアノフェニルメチル (588 mg, 2.
78 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸
塩 (900 mg, 2.32 mmol)、トリエチルアミン (1.17 g,
11.6 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセ
ン (713 mg, 4.68 mmol)、ヨウ化ナトリウム (417 mg,
2.78 mmol) のアセトニトリル溶液 (40 ml) に加え、
窒素雰囲気下4時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮
し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル25 g, 酢酸エチル/メタノール=6
/1)で精製しN-[1-(4-シアノフェニルメチル)ピペリ
ジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミド(348 mg, 35%)を紫色非晶
物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.61 (2H, d, J=7.6 H
z), 7.44 (2H, d, J=7.6Hz), 6.75 (1H, s), 6.65-6.60
(2H, m), 5.81-5.73 (1H, m), 5.60-5.50 (1H,m), 4.0
0-3.75 (1H, m), 3.48 (2H, s), 2.82-2.73 (2H, m),
2.23-1.40 (6H,m), 2.17 (3H, s). IR (KBr) : 3245, 2944, 2764, 2228, 1611, 1551, 148
3, 1279, 1242, 772,731 cm-1. 2)N-[1-(4-シアノフェニルメチル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.5 ml) をN-[1-(4-シアノフェニルメチル)
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミド (348 mg, 0.810 mmol)
のエタノール溶液 (6.0 ml) に室温下で加え、1時間室
温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮し、N-[1-(4-シア
ノフェニルメチル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-
チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二
塩酸塩(358 mg, 88%)を橙色結晶として得、濾過で集
め、エタノールで洗浄した。 m.p. 203-207℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 8.85-8.75 (1H, m),
7.95 (2H, d, J=8.2 Hz), 7.84 (2H, d, J=8.2 Hz), 7.
47 (1H, s), 7.30-7.15 (1H, m), 6.89 (1H, d,J=8.4 H
z), 6.53 (1H, d, J=8.2 Hz), 4.40-4.30 (1H, m), 3.8
0-2.80 (6H, m), 2.20 (3H, s), 2.00-1.80 (4H, m). IR (KBr) : 3262, 3009, 2703, 2228, 1634, 1534, 150
1, 1456, 1437, 1300,1260, 1227, 947, 781 cm-1.
【0119】実施例14 N-[1-[3-(2-シアノフェニル)プロパン-1-イル]ピ
ペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセ
ナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-[3-(2-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸3-(2-シアノフェニル)プロピル (72
9 mg, 2.49 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メチ
ル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミ
ド二塩酸塩 (800 mg, 2.07 mmol)、トリエチルアミン
(1.05 g, 10.4mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-
ウンデセン (631 mg, 4.15 mmol)、ヨウ化ナトリウム
(372 mg, 2.48 mmol) のアセトニトリル溶液 (20 ml)
に加え、窒素雰囲気下24時間加熱還流した。反応液を減
圧濃縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル25 g, 酢酸エチル/メタノー
ル=4/1)で精製しN-[1-[3-(2-シアノフェニル)プ
ロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(349 m
g, 37%)を紫色非晶物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.65-7.45 (2H, m), 7.3
6-7.24 (2H, m), 6.73(1H, s), 6.61 (1H, d, J=5.2 H
z), 6.60 (1H, d, J=2.6 Hz), 6.00-5.80 (1H,m), 5.76
(1H, dd, J=5.2 and 2.6 Hz), 4.00-3.75 (1H, m), 3.
00-2.80 (2H,m), 2.44 (2H, t, J=7.2 Hz), 2.30-2.05
(2H, m), 2.17 (3H, s), 2.00-1.80 (4H, m), 1.75-1.4
5 (2H, m). IR (KBr) : 3239, 2948, 2809, 2224, 1615, 1549, 152
4, 1483, 1449, 1277,1242, 1142, 912, 768, 733 c
m-1. 2)N-[1-[3-(2-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.4 ml) をN-[1-[3-(2-シアノフェニル)プ
ロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド (349 m
g, 0.783 mmol) のエタノール溶液 (6.0 ml) に室温下
で加え、1時間室温下で攪拌した。N-[1-[3-(2-シア
ノフェニル)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2
-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
キサミド二塩酸塩(234 mg, 58%)を橙色結晶として
得、濾過で集め、エタノールで洗浄した。 m.p. 210-217℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.85 (1H, m),
7.86-7.40 (5H, m), 7.30-7.18 (1H, m), 6.90 (1H, d,
J=8.8 Hz), 6.55 (1H, d, J=7.4 Hz), 4.00-3.80 (1H,
m), 3.80-3.20 (6H, m), 3.20-2.95 (2H, m), 2.86 (2
H, t, J=7.8 Hz), 2.22 (3H, s), 2.20-1.80 (4H, m). IR (KBr) : 3221, 3058, 2938, 2641, 2222, 1634, 154
9, 1439, 1317, 1267,770 cm-1. 元素分析値: C26H29N5OSCl2・1.5H2Oとして、 計算値: C, 56.01; H, 5.79; N, 12.56. 実測値: C, 56.20; H, 5.49; N, 12.56.
【0120】実施例15 N-[1-[3-(3-シアノフェニル)プロパン-1-イル]ピ
ペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセ
ナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-[3-(3-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸3-(3-シアノフェニル)プロピル (81
6 mg, 2.78 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メチ
ル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミ
ド二塩酸塩 (900 mg, 2.32 mmol)、トリエチルアミン
(1.17 g, 11.6mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-
ウンデセン (702 mg, 4.61 mmol)、ヨウ化ナトリウム
(417 mg, 2.78 mmol) のアセトニトリル溶液 (20 ml)
に加え、窒素雰囲気下2日間加熱還流した。反応液を減
圧濃縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル30 g, 酢酸エチル/メタノー
ル=4/1)で精製しN-[1-[3-(3-シアノフェニル)プ
ロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(1.00
g, 94%)を紫色非晶物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60-7.30 (4H, m), 6.8
0 (1H, s), 6.65-6.55(2H, m), 6.10-5.90 (1H, m), 5.
75 (1H, dd, J=5.6 and 2.6 Hz), 4.05-3.80(1H, m),
3.20-3.00 (2H, m), 2.71 (2H, t, J=7.6 Hz), 2.70-2.
50 (2H, m), 2.50-2.25 (2H, m), 2.19 (3H, s), 2.20-
1.60 (6H, m ). IR (KBr) : 3262, 2946, 2228, 1613, 1549, 1522, 148
3, 1277, 772, 731cm-1. 2)N-[1-[3-(3-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (6.0 ml) をN-[1-[3-(3-シアノフェニル)プ
ロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド (1.00
g, 2.24 mmol) のエタノール溶液 (15 ml) に室温下で
加え、1時間室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN
-[1-[3-(3-シアノフェニル)プロパン-1-イル]ピペ
リジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩(1.14 g, 98%)
を橙色結晶として得、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. 127-134℃ (decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.85 (1H, m),
7.80-7.40 (4H, m), 7.40-7.20 (2H, m), 6.95 (1H, d,
J=8.6 Hz), 6.63 (1H, d, J=6.6 Hz), 4.20-4.00 (1H,
m), 4.00-3.20 (4H, m), 3.20-2.80 (4H, m), 2.80-2.
60 (2H, m), 2.23 (3H, s), 2.20-1.80 (4H, m). IR (KBr) : 3237, 2934, 2228, 1632, 1535, 1501, 143
7, 1406, 1298, 785cm-1. 元素分析値: C26H29N5OSCl2・3H2Oとして、 計算値: C, 53.42; H, 6.03; N, 11.98. 実測値: C, 53.62; H, 5.88; N, 11.86.
【0121】実施例16 N-[1-[3-(4-シアノフェニル)プロパン-1-イル]ピ
ペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセ
ナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-[3-(4-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸3-(4-シアノフェニル)プロピル (44
4 mg, 1.85 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メチ
ル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミ
ド二塩酸塩 (600 mg, 1.54 mmol)、トリエチルアミン
(773 mg, 11.6mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-
ウンデセン (468 mg, 3.08 mmol)、ヨウ化ナトリウム
(278 mg, 1.85 mmol) のアセトニトリル溶液 (20 ml)
に加え、窒素雰囲気下2日間加熱還流した。反応液を減
圧濃縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル30 g, 酢酸エチル/メタノー
ル=4/1)で精製しN-[1-[3-(4-シアノフェニル)プ
ロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(349 m
g, 37%)を紫色非晶物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.57 (2H, d, J=8.4 H
z), 7.28 (2H, d, J=8.4Hz), 6.73 (1H, s), 6.62 (1H,
d, J=5.0 Hz), 6.62 (1H, d, J=3.2 Hz), 5.77(1H, d
d, J=5.0 and 3.2 Hz), 5.70-5.60 (1H, m), 4.00-3.70
(1H, m), 2.95-2.80 (2H, m), 2.69 (2H, t, J=7.8 H
z), 2.35 (2H, t, J=7.8 Hz), 2.17 (3H,s), 2.20-1.40
(8H, m). IR (KBr) : 3252, 2946, 2226, 1611, 1549, 1483, 127
5, 1242, 772, 731cm-1. 2)N-[1-[3-(4-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (1.2 ml) をN-[1-[3-(4-シアノフェニル)プ
ロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド (170 m
g, 0.372 mmol) のエタノール溶液 (3.0 ml) に室温下
で加え、1時間室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮し
てN-[1-[3-(4-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩(185 mg, 93
%)を橙色非晶物として得た。 m.p. 142-147℃ (decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 8.80-8.60 (1H, m),
7.78 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.47 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.
45-7.38 (1H, m), 7.24-7.10 (1H, m), 6.86 (1H, d, J
=9.2 Hz), 6.54-6.46 (1H, m), 3.60-3.20 (5H, m), 3.
20-2.90 (4H, m), 2.80-2.60 (2H, m), 2.20 (3H, s),
2.20-1.85 (4H, m). IR (KBr) : 3237, 2930, 2226, 1634, 1541, 1503, 143
7, 1298, 1227, 1169,785 cm-1. 元素分析値: C26H29N5OSCl2・1.5H2Oとして、 計算値: C, 56.01; H, 5.79; N, 12.56. 実測値: C, 55.77; H, 5.79; N, 12.28.
【0122】実施例17 N-[1-[3-(2-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-イ
ル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-[3-(2-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-
イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミドの合成 3-(2-シアノフェニルオキシ)プロピルクロリド (486
mg, 2.48 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
二塩酸塩 (800 mg, 2.07 mmol)、トリエチルアミン (1.
05 g, 10.4 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウン
デセン (631 mg, 4.15 mmol)、ヨウ化ナトリウム (372
mg, 2.48 mmol) のアセトニトリル溶液 (20 ml) に加
え、窒素雰囲気下40時間加熱還流した。反応液を減圧濃
縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル25 g, 酢酸エチル/メタノール=4
/1)で精製しN-[1-[3-(2-シアノフェニルオキシ)プ
ロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(595 m
g, 61%)を紫色非晶物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.60-7.48 (2H, m), 7.0
6-6.94 (2H, m), 6.75(1H, s), 6.62 (1H, d, J=5.0 H
z), 6.62 (1H, d, J=3.0 Hz), 5.78 (1H, dd,J=5.0 and
3.0 Hz), 5.76-5.68 (1H, m), 4.15 (2H, t, J=6.2 H
z), 4.00-3.80(1H, m), 3.05-2.90 (2H, m), 2.66 (2H,
t, J=7.0 Hz), 2.45-2.15 (2H, m), 2.18 (3H, s), 2.
20-1.50 (8H, m). IR (KBr) : 3262, 2948, 2228, 1612, 1549, 1483, 145
1, 1289, 912, 735cm-1. 2)N-[1-[3-(2-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-
イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (4.0 ml) をN-[1-[3-(2-シアノフェニルオキ
シ)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
(595 mg, 1.26 mmol) のエタノール溶液 (10 ml) に室
温下で加え、1時間室温下で攪拌した。N-[1-[3-(2-
シアノフェニルオキシ)プロパン-1-イル]ピペリジン-
4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン
-4-カルボキサミド二塩酸塩(476 mg, 69%)を橙色結
晶として得、濾過で集め、エタノールで洗浄した。 m.p. 190-194℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.05-8.80 (1H, m),
7.80-7.55 (3H, m), 7.35-7.20 (2H, m), 7.20-7.05 (1
H, m), 6.92 (1H, d, J=8.8 Hz), 6.57 (1H, d,J=7.4 H
z), 4.25 (2H, t, J=5.6 Hz), 4.00-3.80 (1H, m), 3.8
0-2.80 (6H, m), 2.40-2.20 (2H, m), 2.23 (3H, s),
2.10-1.85 (4H, m). IR (KBr) : 3239, 2934, 2689, 1634, 1597, 1543, 149
7, 1451, 1404, 1294,1262, 787, 764 cm-1. 元素分析値: C26H29N5O2SCl2・2H2Oとして、 計算値: C, 53.61; H, 5.71; N, 12.02. 実測値: C, 53.69; H, 5.59; N, 12.13.
【0123】実施例18 N-[1-[3-(3-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-イ
ル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-[3-(3-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-
イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザ
アセナフチレン-4-カルボキサミドの合成 3-(3-シアノフェニルオキシ)プロピルクロリド (486
mg, 2.48 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
二塩酸塩 (800 mg, 2.07 mmol)、トリエチルアミン
(1.05 g, 10.4 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-
ウンデセン (631 mg, 4.15 mmol)、ヨウ化ナトリウム
(372 mg, 2.48 mmol) のアセトニトリル溶液 (20 ml)
に加え、窒素雰囲気下9時間加熱還流した。反応液を減
圧濃縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル25g, 酢酸エチル/メタノール
=4/1)で精製しN-[1-[3-(3-シアノフェニルオキ
シ)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
(277 mg, 28%)を紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.42-7.06 (4H, m), 6.7
3 (1H, s), 6.62 (1H,d, J=5.2 Hz), 6.62 (1H, d, J=
3.4 Hz), 5.77 (1H, dd, J=5.2 and 3.4 Hz),5.74-5.60
(1H, m), 4.04 (2H, t, J=6.2 Hz), 4.00-3.75 (1H,
m), 2.95-2.80(2H, m), 2.52 (2H, t, J=7.2 Hz), 2.17
(3H, s), 2.22-2.05 (2H, m), 2.05-1.80 (4H, m), 1.
65-1.40 (2H, m). IR (KBr) : 3258, 2949, 2230, 1611, 1551, 1483, 132
9, 1277, 1219, 1146,773, 733 cm-1. 2)N-[1-[3-(3-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-
イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.0 ml) をN-[1-[3-(3-シアノフェニルオキ
シ)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
(277 mg, 0.585 mmol) のエタノール溶液 (6.0 ml) に
室温下で加え、1時間室温下で攪拌した。N-[1-[3-(3
-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-イル]ピペリジン
-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレ
ン-4-カルボキサミド二塩酸塩(260 mg, 81%)を橙色
結晶として得、濾過で集め、エタノールで洗浄した。 m.p. 234-239℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 8.85-8.70 (1H, m),
7.60-7.10 (6H, m), 6.87 (1H, d, J=9.6 Hz), 6.56-6.
46 (1H, m), 4.20-4.05 (2H, m), 3.60-3.00 (7H, m),
2.30-2.10 (2H, m), 2.20 (3H, s), 2.05-1.85 (4H,
m). IR (KBr) : 2938, 2637, 2226, 1642, 1618, 1590, 155
1, 1505, 1402, 1343,1294, 1265, 1159, 920, 799 cm
-1. 元素分析値: C26H29N5O2SCl2・0.5H2Oとして、 計算値: C, 56.21; H, 5.44; N, 12.61. 実測値: C, 56.44; H, 5.43; N, 12.60.
【0124】実施例19 N-[1-[3-(4-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-イ
ル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-[3-(4-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-
イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミドの合成 3-(4-シアノフェニルオキシ)プロピルクロリド (857
mg, 4.38 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
二塩酸塩 (850 mg, 2.19 mmol)、トリエチルアミン
(1.11 g, 11.0 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-
ウンデセン (672 mg, 4.15 mmol)、ヨウ化ナトリウム
(394 mg, 2.63 mmol) のアセトニトリル溶液 (20 ml)
に加え、窒素雰囲気下5時間加熱還流した。反応液を減
圧濃縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル20 g, 酢酸エチル/メタノー
ル=4/1)で精製しN-[1-[3-(4-シアノフェニルオキ
シ)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
(232 mg, 22%)を紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.58 (2H, d, J=8.8 H
z), 6.94 (2H, d, J=8.8Hz), 6.74 (1H, s), 6.64 (1H,
d, J=4.8 Hz), 6.62 (1H, d, J=3.4 Hz), 5.78(1H, d
d, J=4.8 and 3.4 Hz), 5.65-5.55 (1H, m), 4.06 (2H,
t, J=6.4 Hz),3.95-3.75 (1H, m), 2.95-2.80 (2H,
m), 2.52 (2H, t, J=7.2 Hz), 2.17 (3H,s), 2.20-1.60
(6H, m), 1.60-1.40 (2H, m). IR (KBr) : 3206, 2949, 2224, 1607, 1549, 1508, 127
7, 1260, 1173, 733cm-1. 2)N-[1-[3-(4-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-
イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (1.5 ml) をN-[1-[3-(4-シアノフェニルオキ
シ)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メチル-
5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
(232 mg, 0.490 mmol) のエタノール溶液 (4.0 ml) に
室温下で加え、1時間室温下で攪拌した。N-[1-[3-(4
-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-イル]ピペリジン
-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレ
ン-4-カルボキサミド二塩酸塩(227 mg, 84%)を橙色
結晶として得、濾過で集め、エタノールで洗浄した。 m.p. 222-230℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 8.80-8.65 (1H, m),
7.79 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.44-7.34 (1H, m), 7.20-7.
08 (1H, m), 7.11 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.90-6.80 (1H,
m), 6.50-6.40 (1H, m), 4.21-4.10 (2H, m), 3.60-3.
20 (7H, m), 2.30-2.05 (2H, m), 2.18 (3H, s), 2.00-
1.80 (4H, m). IR (KBr) : 3312, 2940, 2224, 1634, 1603, 1545, 150
1, 1298, 1254, 1169,1040, 843, 779 cm-1. 元素分析値: C26H29N5O2SCl2・2.5H2Oとして、 計算値: C, 52.79; H, 5.79; N, 11.84. 実測値: C, 53.02; H, 5.73; N, 11.84.
【0125】実施例20 N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4
-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミドの合成 2規定水酸化ナトリウム水溶液(10 ml, 20.0 mmol)
を、2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボン酸エチル(3.00 g, 10.3 mmol)のエタ
ノール溶液(20 ml)に室温下で加え、4時間攪拌した。
反応液を濃塩酸でpH4に調整後減圧濃縮し残渣を次の反
応に用いた。N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカ
ルボジイミド塩酸塩(3.95 g, 6.86 mmol)を上記残
渣、N-ヒドロキシスクシンイミド(2.37 g, 20.6 mmo
l)のアセトニトリル懸濁液 (40 ml) に室温下で加え、
1時間室温下で攪拌した。4-アミノ-1-(3-フェニルプロ
パン-1-イル)ピペリジン (2.75 g, 12.6 mmol)、トリ
エチルアミン (1.25 g, 12.4 mmol) のアセトニトリル
溶液 (20 ml) を反応液に加え室温下で1時間攪拌した。
反応液を減圧濃縮し残渣に水を加えクロロホルムで抽出
した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル120 g, 酢酸エチル/メ
タノール=3/1)で精製しN-[1-(3-フェニルプロパン-
1-イル)ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チ
ア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(1.9
0 g, 40%)を赤紫色非晶物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.40-7.10 (5H, m), 6.7
9 (1H, s), 6.63 (1H,d, J=4.0 Hz), 6.63 (1H, d, J=
4.0 Hz), 5.78 (1H, dd, J=4.0 and 4.0 Hz),5.72-5.62
(1H, m), 4.39 (2H, s), 3.90-3.70 (1H, m), 3.41 (3
H, s), 3.00-2.80 (2H, m), 2.64 (2H, t, J=7.8 Hz),
2.45-2.35 (2H, m), 2.20-1.75 (6H, m), 1.75-1.40 (2
H, m). IR (KBr) : 3258, 2942, 1715, 1615, 1549, 1485, 128
5, 1244, 1098, 774,733 cm-1. 2)N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4
-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.4 ml) をN-[1-(3-フェニルプロパン-1-イ
ル)ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド (1.24 g,
2.68 mmol) のエタノール溶液 (15 ml) に室温下で加
え、1時間室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN-
[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド二塩酸塩(1.17 g, 79%)を橙
色非晶物として得た。 m.p. 125-130℃ (decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.85 (1H, m),
7.64-7.54 (1H, m), 7.40-7.10 (6H, m), 6.86 (1H, d,
J=8.8 Hz), 6.50 (1H, d, J=8.4 Hz), 4.40 (2H, s),
4.00-3.40 (1H, m), 3.32 (3H, s), 3.10-2.80 (4H,
m), 2.70-2.55 (2H, m), 2.10-1.80 (8H, m). IR(KBr) : 2936, 1632, 1538, 1501, 1453, 1314, 109
4, 756 cm-1. 元素分析値: C26H32N4O2SCl2・1.5H2Oとして、 計算値: C, 55.51; H, 6.27; N, 9.96. 実測値: C, 55.71; H, 6.44; N, 9.86.
【0126】実施例21 N-[1-[3-(4-シアノフェニル)プロパン-1-イル]ピ
ペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[1-[3-(4-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸3-(4-シアノフェニル)プロピル (34
5 mg, 1.44 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メト
キシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カル
ボキサミド二塩酸塩 (500 mg, 1.20 mmol)、トリエチル
アミン (605 mg,6.00 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.
4.0]-7-ウンデセン (366 mg, 2.41 mmol)、ヨウ化ナト
リウム (216 mg, 1.44 mmol) のアセトニトリル溶液 (2
0 ml) に加え、窒素雰囲気下3日間加熱還流した。反応
液を減圧濃縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出
した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル25 g, 酢酸エチル/メ
タノール=4/1)で精製しN-[1-[3-(4-シアノフェニ
ル)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メトキ
シメチル-5-チア-1,8b-シ゛アサ゛アセナフチレン-4-カルボキサミド
(494 mg, 85%)を紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.57 (2H, d, J=8.0 H
z), 7.29 (2H, d, J=8.0Hz), 6.78 (1H, s), 6.62 (1H,
d, J=4.0 Hz), 6.62 (1H, d, J=4.0 Hz), 5.77(1H, d
d, J=4.0 and 4.0 Hz), 5.74-5.64 (1H, m), 4.40 (2H,
s), 4.00-3.70(1H, m), 3.40 (3H, s), 3.00-2.80 (2
H, m), 2.70 (2H, t, J=7.6 Hz), 2.39 (2H, d, J=7.6
Hz), 2.25-2.05 (2H, m), 2.00-1.40 (6H, m). IR (KBr) : 3272, 2934, 2226, 1622, 1549, 1524, 148
5, 1289, 1242, 1098cm-1. 2)N-[1-[3-(4-シアノフェニル)プロパン-1-イル]
ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合
成 濃塩酸 (1.2 ml) をN-[1-[3-(4-シアノフェニル)プ
ロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチ
ル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミ
ド (494 mg, 1.01 mmol) のエタノール溶液 (8.0 ml)
に室温下で加え、2時間室温下で攪拌した。反応液を減
圧濃縮してN-[1-[3-(4-シアノフェニル)プロパン-1
-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸
塩(507 mg, 89%)を橙色非晶物として得た。 m.p. 112-118℃ (decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.88 (1H, m),
7.78 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.66-7.56 (1H, m), 7.47 (2
H, d, J=8.4 Hz), 7.26-7.08 (1H, m), 6.87 (1H, d, J
=8.8 Hz), 6.52 (1H, d, J=7.4 Hz), 4.41 (2H, s), 4.
00-3.40 (3H, m), 3.33 (3H, s), 3.10-2.85 (4H, m),
2.73 (2H, t, J=7.6 Hz), 2.20-1.80 (6H, m). IR(KBr) : 3212, 2940, 2226, 1634, 1535, 1503, 145
3, 1312, 1092, 953,785 cm-1.
【0127】実施例22 N-[1-[3-(4-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-イ
ル]ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の
合成 1)N-[1-[3-(4-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-
イル]ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-
1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミドの合成 3-(4-シアノフェニルオキシ)プロピルクロリド (282
mg, 1.44 mmol) をN-(ピペリジン-4-イル)-2-メトキ
シメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
キサミド二塩酸塩 (500 mg, 1.20 mmol)、トリエチルア
ミン (605 mg,6.00 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.
0]-7-ウンデセン (366 mg, 2.41 mmol)、ヨウ化ナトリ
ウム (216 mg, 1.44 mmol) のアセトニトリル溶液 (20
ml) に加え、窒素雰囲気下3日間加熱還流した。反応液
を減圧濃縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル25 g, 酢酸エチル/メタノ
ール=4/1)で精製しN-[1-[3-(4-シアノフェニルオ
キシ)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メト
キシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カル
ボキサミド(536 mg, 89%)を赤紫色結晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.58 (2H, ddd, J=8.8,
1.8 and 1.8 Hz), 6.94 (2H, ddd, J=8.8, 1.8 and 1.8
Hz), 6.78 (1H, s), 6.63 (1H, d, J=4.4 Hz), 6.62
(1H, d, J=3.8 Hz), 5.78 (1H, dd, J=4.4 and 3.8 H
z), 4.40 (2H, s),4.06 (2H, t, J=6.2 Hz), 4.00-3.75
(1H, m), 3.41 (3H, s), 3.00-2.85 (2H,m), 2.55 (2
H, t, J=7.2 Hz), 2.25-2.05 (2H, m), 2.05-1.90 (4H,
m), 1.70-1.50 (2H, m). IR (KBr) : 3266, 2946, 2224, 1605, 1549, 1508, 148
5, 1302, 1260, 1173,1096, 835, 733 cm-1. 2)N-[1-[3-(4-シアノフェニルオキシ)プロパン-1-
イル]ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-
1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩
の合成濃塩酸 (1.2 ml) をN-[1-[3-(4-シアノフェニ
ルオキシ)プロパン-1-イル]ピペリジン-4-イル]-2-
メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド (530 mg, 1.05 mmol) のエタノール溶
液 (8.0 ml) に室温下で加え、30分間室温下で攪拌し
た。N-[1-[3-(4-シアノフェニルオキシ)プロパン-1
-イル]ピペリジン-4-イル]-2-メトキシメチル-5-チア
-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸
塩を(493 mg, 81%)橙色結晶として得、濾過で集め、
エタノールで洗浄した。 m.p. 170-175℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.90 (1H, m),
7.78 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.70-7.56 (1H, m), 7.30-7.
10 (1H, m), 7.11 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.87 (1H, d, J
=9.4 Hz), 6.52 (1H, d, J=7.2 Hz), 4.41 (2H, s), 4.
17 (2H, t, J=5.6 Hz), 4.00-2.90 (7H, m), 3.30 (3H,
s), 2.40-2.15 (2H, m), 2.10-1.90 (4H, m). IR(KBr) : 3335, 3040, 2220, 1634, 1603, 1505, 129
8, 1264, 1175, 1088,843 cm-1. 元素分析値: C27H31N5O3SCl2・2H2Oとして、 計算値: C, 52.94; H, 5.76; N, 11.43. 実測値: C, 52.90; H, 5.92; N, 11.18.
【0128】実施例23 N-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-イ
ル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-
イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミドの合成 2規定水酸化ナトリウム水溶液(7.0 ml, 14.0 mmol)を、
2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-
4-カルボン酸エチル(2.00 g, 6.89 mmol)のエタノール
溶液(15 ml)に室温下で加え、2時間攪拌した。反応液を
濃塩酸でpH 4に調整後減圧濃縮し残渣を次の反応に用い
た。N-エチル-N'-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイ
ミド塩酸塩 (2.61 g, 13.6mmol) を上記残渣、N-ヒドロ
キシベンゾトリアゾール一水和物 (2.11 g, 13.8mmol)
のアセトニトリル懸濁液 (30 ml) に室温下で加え、1.5
時間室温下で攪拌した。1-(4-アミノブタン-1-イル)-
4-フェニルピペリジン (1.92 g, 8.26 mmol)、トリエ
チルアミン (838 mg, 8.28 mmol) のアセトニトリル溶
液 (15 ml)を反応液に加え室温下で1時間攪拌した。反
応液を減圧濃縮し残渣に水を加えクロロホルムで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル70 g, 酢酸エチル/メタ
ノール=3/1)で精製しN-[4-(4-フェニルピぺリジン-
1-イル)ブタン-1-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(1.20 g,
37%)を紫色非晶物として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.36-7.14 (5H, m), 6.8
3 (1H, s), 6.80-6.66(1H, m), 6.59 (1H, d, J=4.0 H
z), 5.72 (1H, dd, J=4.0 and 4.0 Hz), 4.37(2H, s),
3.39 (3H, s), 3.40-3.20 (2H, m), 3.20-3.05 (2H,
m), 2.65-2.40 (5H, m), 2.25-2.00 (2H, m), 1.95-1.5
0 (6H, m). IR (KBr) : 3241, 2932, 1620, 1551, 1486, 1283, 109
4, 733 cm-1. 2)N-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-
イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸 (2.4 ml) をN-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-
イル)ブタン-1-イル]-2-メトキシメチル-5-チア-1,8b
-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド (1.20 g, 2.
52 mmol) のエタノール溶液 (15 ml) に室温下で加え、
30分間室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN-[4-
(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-イル]-2-
メトキシメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩(1.00 g, 72%)を橙色非晶物
として得た。 m.p. 120-126℃ (decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.24−9.10
(1H, m), 7.82 (1H, s),
7.40−7.18 (6H, m), 6.93
(1H, d, J=8.8 Hz), 6.63
(1H, d, J=7.8 Hz), 4.47
(2H, s), 4.20−3.40 (3H,
m), 3.34 (3H, s), 3.30−2.
90 (6H, m), 2.20−1.85 (4
H, m),1.85−1.65 (2H, m),
1.63−1.40 (2H, m). IR(KBr) : 2948, 1636, 154
2, 1456, 1291, 1092, 762,
704 cm−1. 元素分析値: C2734SCl・H
として、 計算値: C, 57.14; H, 6.39; N, 9.87. 実測値: C, 56.87; H, 6.52; N, 9.56.
【0129】実施例24 N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピぺリジン-4-イ
ルメチル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザ
アセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)(3-トリフルオロアセチルイミダゾ[1,2-a]ピリジ
ン-5-イルチオ)酢酸エチルの合成 (イミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イルチオ)酢酸エチル
(1.18 g)の1,2-ジクロロエタン(15ml)溶液にトリフ
ルオロ酢酸無水物(10.5 g)を加え、12時間加熱還流し
た。放冷後、反応液を濃縮した。残留物にクロロホルム
を加え、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒減圧留去後、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキ
サン=1:1-2:1)で分離精製し、褐色の油状物として目的
物(579 mg,収率34.9%)を得た。1 H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ: 1.15 (3H, t, J=7.2Hz),
3.75 (2H, s), 4.11(2H, q, J=7.2Hz), 7.45 (1H, dd,
J=7.0, 1.6Hz), 7.70 (1H, dd, J=8.8, 7.0Hz), 7.78
(1H, dd, J=8.8, 1.6Hz), 8.62 (1H, q, J=1.6Hz). 2)3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボン酸エチルの合成 (3-トリフルオロアセチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-
5-イルチオ)酢酸エチル(8.34 g)の無水酢酸(50 m
l)溶液を2.5時間加熱還流した。反応液を濃縮後、残留
物に酢酸エチルを加え、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル:ヘキサン=1:2-1:1)で分離精製し、赤紫色の固体
として目的物(7.39 g,収率93.7%)を得た。 m.p. 91-92℃1 H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ: 1.32 (3H, t, J=7.2Hz),
4.26 (2H, q, J=7.2Hz), 5.77 (1H, dd, J=6.6, 1.4H
z), 6.64 (1H, dd, J=9.2, 6.6Hz), 6.73 (1H,dd, J=9.
2, 1.4Hz), 7.20 (1H, q, J=2.6Hz). 元素分析値: C13H9N2O2SF3として、 計算値: C, 49.68; H, 2.89; N, 8.91 実測値: C, 49.55; H, 2.80; N, 8.97
【0130】3)3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボン酸の合成 3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボン酸エチル(4.68 g)のメタノール(14.
9 ml)懸濁液に2規定水酸化ナトリウム水溶液(14.9 m
l)を加え、室温で1.5時間撹拌した。1規定塩酸(29.8
ml)を加え、生じた沈殿を濾取、水、アセトンの順で洗
浄し、橙色固体として目的物(3.91 g,収率91.8%)を
得た。 元素分析値: C11H5N2O2SF3として、 計算値: C, 46.16; H, 1.76; N, 9.79 実測値: C, 45.19; H, 1.77; N, 9.691 H-NMR(200 MHz, DMSO-d6)δ: 6.02 (1H, q, J=2.6H
z), 6.44 (1H,m), 6.68(1H,m), 6.89 (1H, m). 4)N-(ピペリジン-4-イルメチル)-3-トリフルオロメ
チル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサ
ミド・二塩酸塩の合成 3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4−カルボン酸(2.86 g,10ミリモル)とN−ヒド
ロキシスクシンイミド(2.30 g,20ミリモル)のアセト
ニトリル(80 ml)懸濁液に、1-エチル-3-(3-ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(3.83 g,20
ミリモル)を加え、室温で3.5時間撹拌した。この反応
液にトリエチルアミン(2.02 g,20ミリモル)、1-(te
rt-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イルメチルアミ
ン(2.57 g,12ミリモル)を加え、室温で2時間撹拌し
た。反応液を濃縮後、クロロホルムを加え、水、飽和食
塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒留去後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル)で分離精製し、N-[1-(tert-ブト
キシカルボニル)ピペリジン-4-イルメチル]-3-トリフ
ルオロメチル-5-チア−1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド(3.38 g,収率70.0%)を赤褐色固体と
して得た。N-[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリ
ジン-4-イルメチル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(3.098
g,6.42ミリモル)のメタノール(20 ml)溶液に濃塩酸
(10 ml)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒留去後。
残留物にエタノールを加え得られた沈殿を濾取、エタノ
ール、アセトン、ジエチルエーテルの順で洗浄し、橙色
固体として目的物(2.314 g,収率79.2%)を得た。 元素分析値: C17H19N4OSCl2F3・H2Oとして、 計算値: C, 43.14; H, 4.47; N, 11.84 実測値: C, 43.42; H, 4.42; N, 12.001 H-NMR(200 MHz, DMSO-d6)δ: 1.22-1.50 (2H, m),
1.62-1.86 (3H, m), 2.70-3.10 (4H, m), 3.15-3.35 (2
H, m), 6.59 (1H, d, J=7.2Hz), 7.04 (1H, d,J=8.8H
z), 7.21 (1H, dd, J=8.8, 7.2Hz), 7.51 (1H, q, J=2.
0Hz), 8.70-9.16(2H, br), 9.23(1H, brt).
【0131】5) N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)
ピペリジン-4-イルメチル]-3-トリフルオロメチル-5-
チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミドの
合成 N-(ピペリジン-4-イルメチル)-3-トリフルオロメチル
-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
・二塩酸塩(1.36 g,2.99ミリモル)、1-ブロモ-3-フ
ェニルプロパン(892 mg,4.48ミリモル)、トリエチル
アミン(1.22g,12.1ミリモル)のエタノール(50 ml)
混合物を7時間加熱還流した。溶媒留去後、残留物にク
ロロホルムを加え、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒留去後、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1-8:1)
で分離精製し、赤紫色油状物として目的物(766 mg,収
率51.2%)を得た。1 H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ: 1.37-1.84 (3H, m), 1.9
4 (2H,m), 2.15 (2H,m), 2.52 (2H, m), 2.65 (2H, m),
2.87 (2H, m), 3.02-3.24 (4H, m), 5.70 (1H, dd, J=
6.8, 1.2Hz), 6.59 (1H, dd, J=9.2, 6.8Hz), 6.70 (1
H, dd, J=9.2,1.2Hz), 6.88 (1H, br), 7.10 (1H, q, J
=2.2Hz), 7.12-7.33 (5H, m). 6) N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-
4-イルメチル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド・二塩酸塩の合
成 N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ルメチル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザ
アセナフチレン-4-カルボキサミド(766 mg)をメタノ
ール(15 ml)に溶解し、濃塩酸(0.31 ml)を加えた。
溶媒留去後、残留物にエタノール、アセトンを加え、得
られた沈殿を濾取、アセトン、ジエチルエーテルの順で
洗浄し、黄色固体として目的物(679 mg,収率77.3%)
を得た。1 H-NMR(200 MHz, DMSO-d6)δ: 1.40-2.16 (7H, m),
2.63 (2H, m), 2.74-3.27 (6H, m), 3.46 (2H, m), 6.6
6 (1H, d, J=7.2Hz), 7.07 (1H, d, J=8.4Hz),7.15-7.3
6 (6H, m), 7.59 (1H, q, J=2.0Hz), 9.29 (1H, brt).
【0132】実施例25 N-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-イル]
-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-イ
ル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミドの合成 3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボン酸(1.00 g, 3.49 mmol)、N-ヒドロキ
シスクシンイミド(0.80 g, 6.95 mmol)のアセトニト
リル溶液(10 ml)に、室温下N-エチル-N'-3-ジメチル
アミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(1.34 g, 6.99 m
mol)を加え2時間攪拌した。反応液に1-(4-アミノブタ
ン-1-イル)-4-フェニルピペリジン二塩酸塩(1.38 g,
4.52 mmol)、トリエチルアミン(2.00 ml, 14.3 mmo
l)のクロロホルム溶液(10 ml)を加え、1時間攪拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残渣に水、少量のエタノール
を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で
洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル/メタノール=2/1)で精製し、酢酸エチルで再結晶し
てN-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-イ
ル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド(675 mg, 39%)を橙色結
晶として得た。 m.p. 145-147℃.1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.24-7.06 (5H, m), 6.6
9-6.51 (2H, m), 5.66(1H, d, J=7.6 Hz), 3.35-3.07
(4H, m), 2.68-2.39 (3H, m), 2.26-1.88 (6H,m), 1.81
-1.56 (4H, m). IR (KBr) : 1664, 1292, 1169, 1126 cm-1. 2)N-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-イ
ル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 N-[4-(4-フェニルピぺリジン-1-イル)ブタン-1-イル]
-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド(594 mg, 1.19 mmol)のエタノ
ール溶液(5.0 ml)に濃塩酸(0.50 ml)を加え、室温
で数分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣にエタノー
ル、ジエチルエーテルを加え、N-[4-(4-フェニルピぺ
リジン-1-イル)ブタン-1-イル]-3-トリフルオロメチル
-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド
二塩酸塩(558 mg, 82%)を黄色結晶として得、濾過で
集め、エタノール、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. 135-138℃.1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 11.00-10.73 (1H, m),
9.25 (1H, t, J=5.4Hz), 7.58 (1H, d, J=1.8 Hz), 7.
40-7.12 (6H, m), 7.06 (1H, d, J=8.8 Hz),6.66 (1H,
d, J=6.8 Hz), 3.64-3.37 (2H, m), 3.34-2.68 (7H,
m), 2.29-1.38(8H, m). IR (KBr) : 1670, 1261, 1180, 1134 cm-1. 元素分析値: C26H29N4OSCl2F3・H2Oとして、 計算値: C, 52.79; H, 5.28; N, 9.47. 実測値: C, 52.83; H, 5.40; N, 9.42.
【0133】実施例26 N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピぺリジン-4-イ
ル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1)N-(1-tert-ブトキシカルボニルピぺリジン-4-イ
ル)-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミドの合成 3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボン酸(3.00 g, 10.5 mmol)、N-ヒドロキ
シスクシンイミド(2.40 g, 20.9 mmol)のアセトニト
リル溶液(20 ml)に、室温下N-エチル-N'-3-ジメチル
アミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(4.02 g, 21.0 m
mol)を加え2.5時間攪拌した。反応液に4-アミノピペリ
ジン-1-カルボン酸-tert-ブチル0.5硫酸水素カリウム塩
(3.38 g,12.6 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-
ウンデセン(3.82 g, 25.1 mmol)、トリエチルアミン
(2.20 ml, 15.8 mmol)のアセトニトリル懸濁液(20 m
l)を加え、1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣
に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食
塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル→酢酸エチル/メタノール=9/1)で精製し、酢
酸エチルで再結晶してN-(1-tert-ブトキシカルボニル
ピぺリジン-4-イル)-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(1.95 g,
40%)を橙色結晶として得た。 m.p. 205-207℃.1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.15-7.12(1H, m), 6.77
-6.60 (2H, m), 6.47(1H, d, J=2.0 Hz), 5.75 (1H, d
d, J=7.0 and 1.0 Hz), 4.15-3.78 (3H, m), 2.98-2.78
(2H, m), 2.03-1.82 (2H, m), 1.46 (9H, s), 1.51-1.
30 (2H, m). IR (KBr) : 1678, 1624, 1552, 1479, 1431, 1365, 130
2, 1176, 1140, 1120,770 cm-1. 2)N-(ピぺリジン-4-イル)-3-トリフルオロメチル-5-
チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二
塩酸塩の合成 N-(1-tert-ブトキシカルボニルピぺリジン-4-イル)-3
-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレ
ン-4-カルボキサミド(1.86 g, 3.97 mmol)のエタノー
ル溶液(15 ml)に室温下濃塩酸(5.0 ml)を加え、1時
間攪拌した。反応液にエタノール(15 ml)を加え、N-
(ピぺリジン-4-イル)-3-トリフルオロメチル-5-チア-
1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩
(1.66 g, 94%)を黄色結晶として得、濾過で集め、エ
タノール、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. >300℃(decom.).1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.38 (1H, d, J=7.4 H
z), 9.39-9.04 (2H, m), 7.60-7.51 (1H, m), 7.23 (1
H, dd, J=9.2 and 7.2 Hz), 7.05 (1H, d, J=8.4 Hz),
6.63 (1H, d, J=6.6 Hz), 3.96-3.73 (1H, m), 3.33-3.
13 (2H, m), 3.08-2.82 (2H, m), 1.99-1.55 (4H, m). IR (KBr) : 1670, 1641, 1539, 1358, 1321, 1259, 117
8, 1130 cm-1.
【0134】3)N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)
ピぺリジン-4-イル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8
b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミドの合成 1-ブロモ-3-フェニルプロパン(0.36 ml, 2.37 mmol)
をN-(ピぺリジン-4-イル)-3-トリフルオロメチル-5-
チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二
塩酸塩 (885 mg, 2.01 mmol)、トリエチルアミン(1.
40 ml, 10.0 mmol)のエタノール溶液 (6.0 ml) に加
え、窒素雰囲気下16時間加熱還流した。反応液を減圧濃
縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル/メタノール=4/1)で精製し、ク
ロロホルム-酢酸エチルで再結晶をしてN-[1-(3-フェニ
ルプロパン-1-イル)ピぺリジン-4-イル]-3-トリフルオ
ロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
キサミド(427 mg, 44%)を赤紫色結晶として得た。 m.p. 160-162℃.1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 7.33-7.10 (6H, m), 6.7
4-6.55 (2H, m), 6.41-6.29 (1H, m), 5.71 (1H, d, J=
5.8 Hz), 3.92-3.68 (1H, m), 2.97-2.84 (2H,m), 2.70
-2.57 (2H, m), 2.47-2.36 (2H, m), 2.24-2.06 (2H,
m), 2.02-1.74(4H, m), 1.69-1.48 (2H, m). IR (KBr) : 1635, 1545, 1298, 1167, 1117 cm-1. 4)N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピぺリジン-4-
イル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセ
ナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 N-[1-(3-フェニルプロパン-1-イル)ピぺリジン-4-イ
ル]-3-トリフルオロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド(373 mg, 0.77 mmol)のエ
タノール溶液(10 ml)に濃塩酸(0.50 ml)を加え、室
温で数分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し残渣に2-プロ
パノール、ジエチルエーテルを加え、N-[1-(3-フェニ
ルプロパン-1-イル)ピぺリジン-4-イル]-3-トリフルオ
ロメチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
キサミド二塩酸塩(298 mg, 69%)を黄色結晶として
得、濾過で集め、2-プロパノール、ジエチルエーテルで
洗浄した。 m.p. 161-167℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 11.02-10.78 (1H, m),
9.55 (0.2H, d, J=7.2 Hz), 9.35 (0.8H, d, J=7.2 H
z), 7.52 (1H, d, J=2.0 Hz), 7.38-7.14 (6H,m), 7.03
(1H, d, J=8.4 Hz), 6.59 (1H, d, J=7.0 Hz), 4.09-
3.97 (0.2H, m),3.89-3.67 (0.8H, m), 3.56-3.30 (2H,
m), 3.25-2.82 (4H, m), 2.71-2.53 (2H, m), 2.21-1.
63 (6H, m). IR (KBr) : 1643, 1356, 1323, 1259, 1186, 1135 c
m-1. 元素分析値: C25H27N4OSCl2F3・0.5H2Oとして、 計算値: C, 52.82; H, 4.96; N, 9.86. 実測値: C, 52.65; H, 4.96; N, 9.89.
【0135】実施例27 N-[1-(3-メチルブタン-1-イル)ピペリジン-4-イル]
-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カル
ボキサミド二塩酸塩の合成 1) N-[1-(3-メチルブタン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸3-メチルブチル(115 mg, 0.692 mmo
l)を、 N-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩
(224 mg, 0.578 mmol)、トリエチルアミン(292 mg,
2.88 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデ
セン(183 mg, 1.20 mmol)、ヨウ化ナトリウム(104 m
g, 0.694mmol)のアセトニトリル溶液(10 ml)に加
え、窒素雰囲気下40時間加熱還流した。反応液を減圧濃
縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(シリカゲル10 g、酢酸エチル/メタノール=2/1)で
精製しN-[1-(3-メチルブタン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド(54.3 mg, 24%)を紫色油状物として
得た。1 H-NMR(200 MHz, CDCl-3) d: 6.73 (1H, s), 6.62 (1H,
d, J=4.8 Hz), 6.61(1H, d, J=2.6 Hz), 5.77 (1H, d
d, J=4.8 and 2.6 Hz), 5.71 (1H, d, J=8.2 Hz), 3.90
-3.70 (1H, m), 3.00-2.80 (2H, m), 2.40-2.20 (4H,
m), 2.17 (3H, s), 2.15-1.85 (3H, m), 1.70-1.30 (4
H, m), 0.90 (6H, d, J=6.2 Hz). IR(neat): 3229, 2953, 2868, 1611, 1551, 1483, 127
7, 1242, 1219, 1144,1101, 976, 770, 733 cm-1. 2)N-[1-(3-メチルブタン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸(0.2 ml)をN-[1-(3-メチルブタン-1-イル)
ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザア
セナフチレン-4-カルボキサミド(54.3 mg, 0.141 mmo
l)のエタノール溶液(2.0 ml)に室温下で加え、30分
室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN-[1-(3-メ
チルブタン-1-イル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-
チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二
塩酸塩(54.3mg, 84%)を橙色結晶として得、濾過で集
め、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. 184-186℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 8.95-8.75 (1H, m),
7.52 (1H, s), 7.30-7.15 (1H, m), 6.95-6.85 (1H,
m), 6.60-6.50 (1H, m), 4.00-2.80 (5H, m), 2.21 (3
H, s), 2.10-1.85 (6H, m), 1.70-1.50 (3H, m), 0.90
(6H, d, J=5.0 Hz).IR(KBr): 3314, 3229, 2957, 2705,
1634, 1582, 1537, 1503, 1435, 1300, 1262, 949, 78
3 cm-1. 元素分析値:C21H30N4OSCl2・2.5H2Oとして 計算値:C, 50.19; H, 7.02; N, 11.15. 実測値:C, 49.92; H, 6.73; N,
11.20.
【0136】実施例28 N-[1-(4-メチルペンタン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩の合成 1) N-[1-(4-メチルペンタン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸4-メチルペンチル(448 mg, 2.49 mmo
l)を、 N-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-チア-1,
8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩
(800 mg, 2.07 mmol)、トリエチルアミン(1.05 g, 1
0.4 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセ
ン(631 mg, 4.15 mmol)、ヨウ化ナトリウム(373 mg,
2.49mmol)のアセトニトリル溶液(40 ml)に加え、窒
素雰囲気下16時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、
残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(シ
リカゲル20 g、酢酸エチル/メタノール=2/1)で精製しN
-[1-(4-メチルペンタン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド(155 mg, 19%)を紫色結晶として得、
ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 6.74 (1H, s), 6.61 (1
H, d, J=5.2 Hz), 6.61(1H, d, J=3.0 Hz), 5.77 (1H,
dd, J=5.2 and 3.0 Hz), 5.80-5.70 (1H, m),4.00-3.75
(1H, m), 3.00-2.80 (2H, m), 2.40-2.25 (1H, m), 2.
17 (3H, s), 2.20-1.90 (6H, m), 1.70-1.40 (4H, m),
1.30-1.10 (2H, m), 0.88 (6H, d, J=6.6 Hz). IR(KBr): 3221, 2951, 1611, 1524, 1483, 1277, 770,
731 cm-1. 元素分析値:C22H30N4OS・0.5H2Oとして 計算値:C, 64.83; H, 7.67; N, 13.75. 実測値:C, 65.11; H, 7.40; N, 13.96. 2)N-[1-(4-メチルペンタン-1-イル)ピペリジン-4-
イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸(1.4 ml)をN-[1-(4-メチルペンタン-1-イ
ル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジア
ザアセナフチレン-4-カルボキサミド(155 mg, 0.389 m
mol)のエタノール溶液(5.0 ml)に室温下で加え、30
分室温下で攪拌した。反応液を減圧濃縮してN-[1-(4-
メチルペンタン-1-イル)ピペリジン-4-イル]-2-メチ
ル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミ
ド二塩酸塩(155 mg, 85%)を橙色結晶として得、濾過
で集め、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. 166-170℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.80 (1H, m),
7.70-7.45 (1H, m), 7.35-7.15 (1H, m), 6.95-6.85 (1
H, m), 6.65-6.50 (1H, m), 4.00-2.90 (5H, m), 2.22
(3H, s), 2.10-1.80 (6H, m), 1.80-1.40 (3H, m), 1.3
0-1.10 (2H, m),0.88 (6H, d, J=6.6 Hz). IR(KBr): 3229, 2957, 2697, 1636, 1535, 1501, 1300,
1229, 1171, 785 cm-1. 元素分析値:C22H32N4OSCl2・1.5H2Oとして 計算値:C, 53.01; H, 7.08; N, 11.24. 実測値:C, 53.11; H, 6.82; N, 11.20.
【0137】実施例29 N-[1-(3-シクロヘキシルプロパン-1-イル)ピペリジ
ン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチ
レン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1) N-[1-(3-シクロヘキシルプロパン-1-イル)ピペ
リジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸3-シクロヘキシルプロピル(549 mg,
2.49 mmol)を、 N-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5
-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二
塩酸塩(800 mg, 2.07 mmol)、トリエチルアミン(1.0
5 g, 10.4 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウ
ンデセン(631 mg, 4.14 mmol)、ヨウ化ナトリウム(3
73 mg, 2.49mmol)のアセトニトリル溶液(40 ml)に加
え、窒素雰囲気下20時間加熱還流した。反応液を減圧濃
縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(シリカゲル20 g、酢酸エチル/メタノール=3/1)で
精製しN-[1-(3-シクロヘキシルプロパン-1-イル)ピ
ペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセ
ナフチレン-4-カルボキサミド(261 mg, 29%)を紫色結
晶として得た。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 6.74 (1H, s), 6.61 (1
H, d, J=5.0 Hz), 6.61(1H, d, J=2.8 Hz), 5.77 (1H,
dd, J=5.0 and 2.8 Hz), 5.76-5.68 (1H, m),4.00-3.70
(1H, m), 3.00-2.80 (2H, m), 2.40-2.30 (2H, m), 2.
30-2.05 (2H,m), 2.17 (3H, s), 2.05-1.85 (2H, m),
1.80-1.40 (5H, m), 1.40-1.10 (8H, m), 1.00-0.80 (4
H, m). IR(KBr): 3252, 2922, 2849, 1611, 1549, 1524, 1483,
1447, 1277, 1242, 731 cm-1. 2) N-[1-(3-シクロヘキシルプロパン-1-イル)ピペ
リジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸(2.1 ml)をN-[1-(3-シクロヘキシルプロパン
-1-イル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-
ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド(248mg, 0.56
5 mmol)のエタノール溶液(8.0 ml)に室温下で加え、
30分室温下で攪拌した。 反応液を減圧濃縮してN-[1-
(3-シクロヘキシルプロパン-1-イル)ピペリジン-4-イ
ル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-
カルボキサミド二塩酸塩(234 mg, 81%)を橙色結晶と
して得、濾過で集め、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. 172-177℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.80 (1H, m),
7.70-7.50 (1H, m), 7.35-7.15 (1H, m), 7.00-6.80 (1
H, m), 6.65-6.50 (1H, m), 4.00-2.80 (5H, m), 2.23
(3H, s), 2.20-1.80 (5H, m), 1.80-1.50 (8H, m), 1.3
5-1.05 (6H, m),1.00-0.70 (2H, m). IR(KBr): 3221, 2922, 2851, 1632, 1535, 1501, 1449,
1325, 1300, 1265, 783 cm-1.
【0138】実施例30 N-[1-(2-シクロヘキシルエタン-1-イル)ピペリジン-
4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4
-カルボキサミド二塩酸塩の合成 1) N-[1-(2-シクロヘキシルエタン-1-イル)ピペリ
ジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミドの合成 メタンスルホン酸2-シクロヘキシルエチル(512 mg, 2.
48 mmol)を、 N-(ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-
チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボキサミド二
塩酸塩(800 mg, 2.07 mmol)、トリエチルアミン(1.0
5 g, 10.4 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウ
ンデセン(631 mg, 4.15 mmol)、ヨウ化ナトリウム(3
73 mg, 2.49mmol)のアセトニトリル溶液(40 ml)に加
え、窒素雰囲気下22時間加熱還流した。反応液を減圧濃
縮し、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(シリカゲル30 g、酢酸エチル/メタノール=3/1)で
精製しN-[1-(2-シクロヘキシルエタン-1-イル)ピペ
リジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナ
フチレン-4-カルボキサミド(278 mg, 32%)を紫色結晶
として得、濾過で集め、ヘキサンで洗浄した。1 H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ: 6.77 (1H, s), 6.61 (1
H, d, J=5.0 Hz), 6.60(1H, d, J=2.8 Hz), 5.91 (1H,
d, J=8.2 Hz), 5.76 (1H, dd, J=5.0 and 2.8Hz), 4.00
-3.75 (1H, m), 3.05-2.90 (2H, m), 2.80-2.55 (2H,
m), 2.45 (2H,t, J=8.0 Hz), 2.30-2.05 (1H, m), 2.17
(3H, s), 2.05-1.90 (2H, m), 1.80-1.55 (6H, m), 1.
55-1.40 (2H, m), 1.40-1.05 (4H, m), 1.05-0.90 (2H,
m). IR(KBr): 3241, 2924, 2851, 1611, 1551, 1483, 1277,
731 cm-1. 元素分析値:C24H32N4OS・1.5H2Oとして 計算値:C, 63.83; H, 7.81; N, 12.41. 実測値:C, 63.87; H, 7.51; N, 12.29. 2) N-[1-(2-シクロヘキシルエタン-1-イル)ピペリ
ジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフ
チレン-4-カルボキサミド二塩酸塩の合成 濃塩酸(2.1 ml)をN-[1-(2-シクロヘキシルエタン-1
-イル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-5-チア-1,8b-ジ
アザアセナフチレン-4-カルボキサミド(252 mg,0.593
mmol)のエタノール溶液(8.0 ml)に室温下で加え、30
分室温下で攪拌した。 反応液を減圧濃縮してN-[1-(2
-シクロヘキシルエタン-1-イル)ピペリジン-4-イル]-
2-メチル-5-チア-1,8b-ジアザアセナフチレン-4-カルボ
キサミド二塩酸塩(281 mg, 95%)を橙色結晶として
得、濾過で集め、ジエチルエーテルで洗浄した。 m.p. 190-194℃(decom.)1 H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00-8.80 (1H, m),
7.65-7.50 (1H, m), 7.40-7.20 (1H, m), 7.00-6.85 (1
H, m), 6.70-6.55 (1H, m), 4.00-2.80 (5H, m), 2.24
(3H, s), 2.20-1.80 (5H, m), 1.80-1.50 (8H, m), 1.4
0-1.05 (4H, m),1.05-0.80 (2H, m). IR(KBr): 3210, 2926, 2851, 1638, 1541, 1501, 1449,
1298, 1227, 990, 951 cm-1.
【0139】
【発明の効果】本発明の化合物(I)又はその塩は、優
れたLDL受容体増加作用、血中脂質低下作用、血糖低
下作用、糖尿病合併症改善作用等を有するので、この化
合物を含有する医薬製剤は、例えば動脈硬化、高脂血
症、糖尿病、糖尿病性合併症等の疾患の安全かつ有用な
予防・治療薬となり得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/54 603 A61K 31/54 603

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】
  2. 【請求項2】R1が低級アルコキシ基又は低級アルキル
    チオ基で置換されていてもよい低級アルキル基で、R2
    が水素原子である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1がメチル基、メチルチオメチル基又は
    メトキシメチル基である請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】R1が水素原子で、R2がハロゲン原子で置
    換されていてもよい低級アルキル基である請求項1記載
    の化合物。
  5. 【請求項5】R2がトリフルオロメチル基である請求項
    4記載の化合物。
  6. 【請求項6】Z0が分子量1000以下の基である請求
    項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】式 【化2】 Zは−CO−、−COO−、−CON(R3)−、−SO2
    N(R3)−又は−S(O)m−(mは0、1又は2を示す)
    を示し、R3、R4、R4a及びR5はそれぞれ水素原子又
    は置換されていてもよい炭化水素基を示し、R3とA、
    4とA、R4とB、R4とR5又はR4とRは環を形成す
    るために結合していてもよく、Rは置換されていてもよ
    い炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基を示
    し、Q環、R1及びR2は請求項1記載と同意義を示
    す。〕で表わされる化合物又はその塩である請求項1記
    載の化合物。
  8. 【請求項8】式 【化3】 3、R4、R4a及びR5はそれぞれ水素原子又は置換さ
    れていてもよい炭化水素基を示すか、あるいはR3
    A、R4とA、R4とB、R4とR5又はR4とRは環を形
    成するために結合していてもよく、Rは置換されていて
    もよい炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基を
    示し、Q環、R1及びR2は請求項1記載と同意義を示
    す。〕で表わされる化合物又はその塩である請求項1記
    載の化合物。
  9. 【請求項9】Q環が無置換のピリジン環であり、Xが結
    合手又は酸素原子であり、 【化4】 3及びR4がそれぞれ水素原子、C1-15アルキル基、C
    3-8シクロアルキル基、C2-18アルケニル基、C7-16
    ラルキル基又はC6-14アリール基であり、RがC6-14
    リール基である請求項8記載の化合物。
  10. 【請求項10】式 【化5】 3、R4a及びR5はそれぞれ水素原子又は置換されてい
    てもよい炭化水素基を示すか、あるいはR3とA1は環を
    形成するために結合していてもよく、Rは置換されてい
    てもよい炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基
    を示し、Q環、R1及びR2は請求項1記載と同意義を示
    す。〕で表わされる化合物又はその塩である請求項1記
    載の化合物。
  11. 【請求項11】Q環が無置換のピリジン環であり、R3
    が水素原子、C1-15アルキル基、C3-8シクロアルキル
    基、C2-18アルケニル基、C7-16アラルキル基又はC
    6-14アリール基であり、A1が(i)結合手、(ii)水酸
    基、オキソ基及びフェニル基から選ばれる1ないし3個
    の置換基を有していてもよいC1-15アルキレン基、(ii
    i)C2-16アルケニレン基又は(iv)フェニレン基であ
    り、Bが(i)水酸基、オキソ基及びフェニル基から選
    ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1-15
    アルキレン基、(ii)C2-16アルケニレン基又は(ii
    i)フェニレン基であり、Q1環が式 【化6】 〔式中、A2はN又はCHを示す。〕で表わされる基で
    あり、Xが結合手、酸素原子、硫黄原子、又は−CON
    (R5)−であり、R5が水素原子又はC1-15アルキル基で
    ある請求項10記載の化合物。
  12. 【請求項12】式 【化7】 3、R4a及びR5はそれぞれ水素原子又は置換されてい
    てもよい炭化水素基を示し、Rは置換されていてもよい
    炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基を示し、
    1及びG2のうち一方はN、他方はCH、C(CN)又は
    Nを示し、Ga環は置換基を有していてもよく、gは
    0,1又は2を示し、Q環、R1及びR2は請求項1記載
    と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩である
    請求項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】Q環が、ニトロ基、ヒドロキシ基、シア
    ノ基、カルバモイル基、モノ−又はジ−C1-4アルキル
    −カルバモイル基、カルボキシル基、C1-4アルコキシ
    −カルボニル基本、スルホ基、ハロゲン原子、C1-4
    ルコキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ベンジルオ
    キシ基、ハロゲノフェノキシ基、C1-4アルキルチオ
    基、メルカプト基、フェニルチオ基、ピリジルチオ基、
    1-4アルキルスルフィニル基、フェニルスルフィニル
    基、C1-4アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル
    基、アミノ基、C1-3アシルアミノ基、モノ−又はジ−
    1-4アルキルアミノ基、C1-4アルキル基及びC1-4
    ロゲノアルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基を
    有していてもよいピリジン環である請求項12記載の化
    合物。
  14. 【請求項14】A1が結合手又は−CON(R4a)−、−
    CO−又は−N(R4a)−(R4aは請求項10記載と同意
    義を示す)を介していてもよいC1-15アルキレン基又は
    2-16アルケニレン基である請求項12記載の化合物。
  15. 【請求項15】BがC1-15アルキレン基又はC2-16アル
    ケニレン基である請求項12記載の化合物。
  16. 【請求項16】Xが結合手、酸素原子、硫黄原子、−C
    ONH−又は−CO−である請求項10記載の化合物。
  17. 【請求項17】R3が水素原子、C1-15アルキル基、C
    3-8シクロアルキル基、C2-18アルケニル基、C7-16
    ラルキル基又はC6-14アリール基である請求項12記載
    の化合物。
  18. 【請求項18】Rが(1)C1-15アルキル基、C3-8シク
    ロアルキル基又はC2-18アルケニル基であって、これら
    の基は、(i)ニトロ基、(ii)ヒドロキシ基、(iii)シアノ
    基、(iv)カルバモイル基、(v)モノ−又はジ−C1-4アル
    キル−カルバモイル基、(vi)カルボキシル基、(vii)C
    1-4アルコキシ−カルボニル基、(viii)スルホ基、(ix)
    ハロゲン原子、(x)C1-4アルコキシ基、(xi)フェノキシ
    基、(xii)ハロゲノフェノキシ基、(xiii)C1-4アルキル
    チオ基、(xiv)メルカプト基、(xv)フェニルチオ基、(xv
    i)ピリジルチオ基、(xvii)C1-4アルキルスルフィニル
    基、(xviii)C1-4アルキルスルホニル基、(xix)アミノ
    基、(xx)C1-3アルカノイルアミノ基、(xxi)モノ−又は
    ジ−C1-4アルキルアミノ基、(xxii)4ないし6員環状
    アミノ基、(xxiii)C1-3アルカノイル基、(xxiv)ベンゾ
    イル基及び(xxv)5ないし10員複素環基から選ばれる
    1ないし5個の置換基を有していてもよい、(2)(i)ハ
    ロゲン原子、(ii)C1-4アルキル基、(iii)C2-6アルケ
    ニル基、(iv)C1-3アルカノイル基、(v)C1-4アルコキ
    シ基、(vi)ニトロ基、(vii)シアノ基、(viii)ヒドロキ
    シ基、(ix)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(x)カルバ
    モイル基、(xi)モノ−又はジ−C1-4アルキル−カルボ
    ニル基及び(xii)モノ−又はジ−C2-4アルケニル−カル
    ボニル基から選ばれる1ないし4個の置換基を有してい
    てもよいC7-16アラルキル基、(3)(i)ハロゲン原子、
    (ii)C1-4アルキル基、(iii)C1-4ハロゲノアルキル
    基、(iv)C1-4ハロゲノアルコキシ基、(v)C1-4アルコ
    キシ基、(vi)C1-4アルキルチオ基、(vii)ヒドロキシ
    基、(viii)カルボキシル基、(ix)シアノ基、(x)ニトロ
    基、(xi)アミノ基、(xii)モノ−又はジ−C1-4アルキル
    アミノ基、(xiii)ホルミル基、(xiv)メルカプト基、(x
    v)C1-4アルキル−カルボニル基、(xvi)C1-4アルコキ
    シ−カルボニル基本、(xvii)スルホ基、(xviii)C1-4
    ルキルスルホニル基、(xix)カルバモイル基、(xx)モノ
    −又はジ−C1-4アルキル−カルバモイル基、(xxi)オキ
    ソ基及び(xxii)チオキソ基から選ばれる1ないし4個の
    置換基を有していてもよいC6-14アリール基、又は(4)
    環を構成する原子として、酸素、硫黄及び窒素から選ば
    れる1ないし4個のヘテロ原子を含む5又は6員単環式
    複素環基又は環を構成する原子として、酸素、硫黄及び
    窒素から選ばれる1ないし6個のヘテロ原子を含む2環
    式縮合複素環基であって、これらの基は、(i)ハロゲン
    原子、(ii)C1-4アルキル基、(iii)C1-4ハロゲノアル
    キル基、(iv)C1-4ハロゲノアルコキシ基、(v)C1-4
    ルコキシ基、(vi)C1-4アルキルチオ基、(vii)ヒドロキ
    シ基、(viii)カルボキシル基、(ix)シアノ基、(x)ニト
    ロ基、(xi)アミノ基、(xii)モノ−又はジ−C1-4アルキ
    ルアミノ基、(xiii)ホルミル基、(xiv)メルカプト基、
    (xv)C1-4アルキル−カルボニル基、(xvi)C1-4アルコ
    キシ−カルボニル基、(xvii)スルホ基、(xviii)C1-4
    ルキルスルホニル基、(xix)カルバモイル基、(xx)モノ
    −又はジ−C1-4アルキル−カルバモイル基、(xxi)オキ
    ソ基及び(xxii)チオキソ基から選ばれる1ないし4個の
    置換基を有していてもよい請求項12記載の化合物。
  19. 【請求項19】Ga環がオキソ基及びC1-6アルキル基か
    ら選ばれる1又は2個の置換基を有していてもよい環で
    ある請求項12記載の化合物。
  20. 【請求項20】Rがハロゲン原子、ヒドロキシ基、C
    1-4アルキル基、C1-4ハロゲノアルキル基、C1-4アル
    コキシ基及びC1-4ハロゲノアルコキシ基から選ばれる
    1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル基で
    ある請求項12記載の化合物。
  21. 【請求項21】Q環が無置換のピリジン環、R3が水素
    原子、A1が結合手、G1がCH、G2がN、Ga環が無置
    換の環、gが1、BがC1-6アルキレン基、Xが結合手
    又は酸素原子、Rがシアノ基で置換されていてもよいフ
    ェニル基である請求項12記載の化合物。
  22. 【請求項22】式(II) 【化8】 〔式中の記号は請求項8記載と同意義を示す。〕で表わ
    される化合物又はその塩と、式 R3−NH−A−N(R4)−B−X−R 〔式中の記号は請求項8記載と同意義を示す。〕で表わ
    される化合物又はその塩とを縮合反応に付すことを特徴
    とする請求項8記載の化合物の製造法。
  23. 【請求項23】請求項1記載の化合物を含有してなる医
    薬。
  24. 【請求項24】低密度リポタンパク受容体増加剤である
    請求項23記載の医薬。
  25. 【請求項25】血中脂質低下剤である請求項23記載の
    医薬。
  26. 【請求項26】動脈硬化予防・治療剤である請求項23
    記載の医薬。
  27. 【請求項27】血糖低下剤である請求項23記載の医
    薬。
  28. 【請求項28】糖尿病合併症予防・治療剤である請求項
    23記載の医薬。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014051492A (ja) * 2007-06-21 2014-03-20 Daiichi Sankyo Co Ltd ジアミン誘導体の製造法

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