JPH1119885A - 頭部と軸部をもつ物品を取り扱うための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 頭部と軸部をもつねじや釘などの物品を簡単
な操作で確実に取り扱うことができる装置。 【解決手段】 頭部21と軸部22をもつ,ねじや釘などの
物品20を取り扱うための装置であって、物品20を収容す
るための室2をもつハンドピース１を備える。上記室2の
内側からハンドピース1の引渡し側3へ案内穴14,17が延
び、この案内穴は、物品20の外形に適合した断面を有
し、かつ室2に隣接する引渡し部分19に対して曲がって
いる端部分18を引渡し側の端部に有する。物品20は、例
えば水平線に対して装置を傾斜させることによって室20
から引渡し側3へ輸送でき、端部分18の引渡し部分19に
対して曲がっている部分によって、物品20の引渡しを阻
止する引渡し遮断が生ぜしめられる。ハンドピース1の
過剰傾斜によって、夫々の物品は個々に次々と案内穴1
4,17から引渡し側3の端部分18を経て引き出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ねじや釘などの頭
部と軸部をもつ物品を、この物品を収容する室をもつハ
ンドピースによって取り扱うための装置に関し、上記室
の内側からハンドピースの引渡し側へ案内穴が延び、こ
の案内穴は、物品の外形に適合した断面をもつととも
に、引渡し側の端部に上記室と隣接する引渡し部分に対
して曲げられた端部分を備えている。

【０００２】

【従来の技術】この種の装置は、米国特許第3,101,477
号で知られている。頭部と軸部をもつ画鋲を取り扱うた
めのこの装置において、ハンドピースは、画鋲を収容す
るための室をもつように企図されている。上記室の内側
からハンドピースの引渡し側へ案内穴が延びており、こ
の案内穴は、画鋲の外形に適合した断面を有し、引渡し
側の端部に上記室と隣接する引渡し部分に対して曲げら
れた端部分を備えている。引渡し部分は、一端が、丸み
づけ部を介して上記室に移行する一方、他端の丸みを付
けた移行領域が、真直ぐに延びる端部分に繋がる。種類
に応じた装置は、ボタン状に形成されたスライダを更に
有し、このスライダは、引渡し部分の案内穴に沿って丸
みを付けた移行部分を通って端部分の方向にスライドで
きるようになっている。このスライダは、画鋲を上記室
から端部分へ輸送するのに役立つ。しかし、種類に応じ
た上記装置は、個々の画鋲を引渡すために、スライダと
引渡し部分の合流領域に製作に比較的費用のかかる供給
スリット配置とを必要とする。

【０００３】米国特許第2,431,831号で、頭部と軸部を
もつ釘を取り扱うための装置が知られており、この装置
は、支持部材に固定されて内部に釘を装填しうる貯蔵室
を有する。この貯蔵室には、２つの側部によって区切ら
れた案内穴が繋がっており、この案内穴は、貯蔵室の底
部と一直線に揃った引渡し部分と、Ｓ字状に曲がった移
行部分を介して上記引渡し部分と連通する端部分とを備
えている。そして、貯蔵室と引渡し部分と端部分とは、
水平線に対して略同一に傾けて配置され、Ｓ字状の移行
部分は、その中間部が引渡し部分と端部分に対して鉛直
線の方向に大きく傾けられている。端部分の引渡し側端
には、釘を取り出すための機構が設けられている。しか
し、この装置は、個々の物品を端部分の引渡し側端から
直接引渡すようには適合させられていない。

【０００４】米国特許第2,775,766号で、頭部と軸部を
もつ釘を取り扱うための装置が知られており、この装置
は、釘軸部の厚さだけ互いに隔たって互いに平行に延び
る幾つかのパイプ部分を有する。このパイプ部分は、こ
の装置の引渡し側の端部に傾斜面を備えている。パイプ
部分の間に釘が挿入できて、釘軸部がパイプ部分の間の
狭い案内路を通って延び、釘頭部がパイプ部分の間の拡
がった領域に配置される。装置を水平線に対して傾ける
ことにより、釘が、パイプ部分の間を釘の引渡し端の方
向にスライドして、そこに設けられた傾斜面を通って横
部材によって軸部の領域で引き留められ,傾けられて、
手で取り出せるようになっている。

【０００５】ドイツ実用新案公開公報第9303687号で、
急速四角頭ボルトのための取扱補助具が知られており、
この取扱補助具は、指で押し開くことができる保持部材
を有する。この保持部材は、互いに平行に延びる２つの
磁石片をもち、この磁石片が磁性の急速四角頭ボルトを
吸着できる。磁性片の間にＴ字状の溝が延びており、連
結金具によって急速四角頭ボルトが固定されるマガジン
を上記溝に押し込むことができる。上記保持部材は、保
持されるべき物品の軸部を挿入しうる凹部を引渡し側の
端部に有する。

【０００６】ドイツ実用新案公開公報第3930999号で、
好ましくはロボットに固定されるべき装置に固定手段を
打ち込むための供給装置が知られており、この供給装置
では、チェーン機構を介して案内穴に運び入れられる固
定手段が、チェーン機構の反転ローラの回りを回って引
渡し側へ輸送される。引渡し側には、例えばねじ込み工
具が設けられている。

【０００７】ドイツ実用新案公開公報第9412333号で、
ペンチの形態のねじホルダが知られており、このねじホ
ルダのクランプには、釘やねじを収容するフライス加工
された刻み溝が設けられている。取り扱われるべき物品
を確実に保持するため、上記クランプを圧縮する圧縮ば
ねが設けられている。

【０００８】ねじや釘などの頭部と軸部を有する特に比
較的小さい物品を取り扱うための従来の更なる装置は、
例えばピンセットとして実施され、物品は、その軸部ま
たは頭部の領域でピンセットの尖端によって掴むことが
でき、外科の分野で手術中に骨用のねじを差し出すため
に用いられるように、例えば多数の格子状に配置された
ねじ収容穴の１つに嵌め込むことができる。確かに、こ
の装置によって頭部と軸部をもつ物品を基本的には取り
扱うことができる。しかし、ねじ収容部分のねじ収容穴
に例えば特に小さい物品を装入することは、非常に長時
間を要し、手による集中した巧みな作業手法を必要とす
る。このことは、手術室で起こり得る何時間もの活動に
鑑みれば、より制約された形でのみ可能である。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、頭部と軸部
をもつ物品を困難な状況下でも簡単な操作で、確実に取
り扱うことができる冒頭で述べた種類の装置を提供する
という課題に基礎を置いている。

【００１０】

【発明の構成、作用、効果】上記課題は、本発明の第１
のタイプの装置において次のように解決される。即ち、
第１のタイプの装置は、端部分が、少なくとも上記引渡
し部分に隣接する領域において、この引渡し部分に対し
て鋭角に方向づけられるとともに、室から上記端部分に
隣接する引渡し部分の前方の領域への物品の供給方向と
は逆、つまり上記引渡し部分の方向に傾いて延びてい
る。

【００１１】第１のタイプの装置において、端部分が引
渡し部分に向かって鋭角に方向づけられ、引渡し部分の
方向に傾いて延びていることによって、例えばハンドピ
ースを水平線に対して制御せずに傾けた際などに、物品
の滑り出しを阻止する引渡しの遮断が生ぜしめられる。
物品の引渡しは、物品を曲がり部の回りを回って導くと
いう制御された取り扱いの後に初めて生じる。

【００１２】上記課題は、本発明の第２のタイプの装置
において次のように解決される。即ち、第２のタイプの
装置は、上記端部分が、少なくとも上記引渡し部分に隣
接する領域において、この引渡し部分に対して直角に方
向づけられるとともに、上記引渡し部分と端部分の間の
移行領域において、頭部嵌合手段として、上記端部分の
延長部分内に延びる盲突起および／または上記引渡し部
分に隣接する外方膨出部が備えられている。

【００１３】端部分を引渡し部分に対して直角に方向づ
けるとともに、盲突起および／または外方膨出部を設け
ることによって、物品の頭部は、移行領域において引渡
し部分から端部分へ嵌合状態で滑り込み、その結果、意
図しない後続の物品の後滑りも阻止され、意図しない物
品の紛失も防止される。制御された引渡し動作があって
初めて、前方の物品が端部分から引き出され、これによ
って今や後続の物品が盲突起および／または外方膨出部
に滑り込む。

【００１４】物品を収容するための室をもつハンドピー
スを備えることによって、物品は、物品の外形に適合
し,かつ曲げられた端部分をもつ案内穴を経て引渡し側
へ輸送されることができ、簡単な掴みによる確実な取り
扱いが次のようにして達成される。即ち、１つには特定
数の物品が室に装填でき、物品が、例えば水平線に対し
て傾けることによって、曲げられた端部分まで一列に並
んだ状態で案内穴の引渡し部分へ輸送できるようにする
のである。一列に並んだ物品は、ハンドピースを傾ける
ことによって、曲がり部によって形成される引渡し遮断
部の回りを回って個々に次々と導かれ、その結果、簡単
な手の握りで制御できる例えば物品をねじ収容部材のね
じ収容穴に装入するためなどの引渡しが生ぜしめられ
る。

【００１５】合目的的な更なる実施形態では、ハンドピ
ースの引渡し側が尖端状に形成されて、例えば狭い間隔
をおいて隣接するねじ収容穴などの空間的に比較的狭い
状況下でも物品が挿入できるようになっている。効果的
に作用する出口遮断を生ぜしめるために、引渡し部分と
端部分をそれらの出合い領域で互いに鋭角に方向づける
ことが目的に適っている。端部分からの制御された引渡
しは、引渡し部分の方向に曲げて形成された端部分のお
陰で、ハンドピースを走り去るように動かすことによっ
て容易化される。

【００１６】引渡し部分と端部分の間の鋭角な移行領域
に、端部分の延長部分内で延びる盲突起および／または
端部分の外方膨出部を設けることが目的に適っており、
これら盲突起や外方膨出部に物品の頭部が嵌合状態で滑
り込んで、その結果、意図しない後続の物品の後滑りも
阻止され、意図しない物品の紛失も防止される。制御さ
れた引渡し動作があって初めて、前方の物品が端部分か
ら導き出され、これによって今や後続の物品が盲突起お
よび／または外方膨出部に滑り込む。

【００１７】物品の引渡し部分から端部分への輸送は、
曲げられた移行部分を設けることによって、引渡し遮断
としての曲がり部の作用に悪影響を及ぼすことなく容易
化される。

【００１８】頭部領域の外形は同じだが,種々の長さお
よび／または直径の軸部をもつ物品をハンドピースで取
り扱えるようにするには、軸部を収容する案内穴の部分
が、ハンドピースの室と反対側の面に向かって開いてい
ることが目的に適っている。

【００１９】物品を案内穴に確実に挿入するためには、
鋭角に形成された上記室の底に案内穴が接続しているの
が目的に適っている。室の案内穴の引渡し部分の合流領
域で、物品が挟まれて動けなくされないために、案内穴
を室への合流領域で拡がるように形成することが目的に
適っている。

【００２０】室と端部分との間の引渡し部分の容積を上
回る数個の物品を室にしまい込まなければならない場
合、室を閉鎖しうる蓋を設けるのが目的に適っている。
本発明の更なる合目的的な形態および利点は、従属請求
項に定義されている。

【００２１】上記ハンドピースの製造は、ハンドピース
を互いに継ぎ合わせうる２つのハンドピース部分から組
み立てることによって基本的に容易化される。本発明に
よる装置の本質的な利点は、例えば移植組織ねじなどの
取り扱われるべき物品が、補充の際に包装から装填室に
直接供給されるという点に特に存する。例えば手やピン
セットなど如何なる外部接触も必要でない。これによっ
て、取り扱われるべき物品の汚染や表面損傷の虞れが排
除される。本発明による装置では、取り扱われるべき物
品の表面損傷の原因になりうる如何なる可動の装置部分
もない。

【００２２】

【発明の実施の形態】添付の図面を参照しつつ、本発明
の好ましい実施の形態について次に説明する。

【００２３】図１ ハンドピース１は、装填室２の領域で室として長手方向
に直方体状に形造られ、ハンドピース尖端３の領域で引
渡し側として先細に形成されている。装填室２は、ここ
では開け放しに形成されている。ハンドピース１の側面
には、掴み枠縁４が設けられ、この掴み枠縁は、凹凸を
呈する表面をもち、例えば特定の大きさのねじを取り扱
うためのハンドピース１の適用領域を使用者に示すため
に目的に適って彩色される。ハンドピース１は、互いに
同一平面上で継ぎ合わせうるハンドピース部分５からな
る。

【００２４】図２ 更に形成されたハンドピース１には、装填室２を閉鎖す
るための好ましくは透明のはね開きの蓋６が設けられて
いる。このハンドピース１の実施の形態は、取扱いの間
に装填室に装入された物品のうちの数個がこの装填室に
留まるような適用例において特に目的に適っている。な
ぜなら、はね開きの蓋６は、閉鎖位置において装填室２
内に残っている物品が転がり出るのを阻止するからであ
る。

【００２５】図３ ここに図示したハンドピース部分５は、両方のハンドピ
ース部分５を揃えて結合するための装置７を有する。こ
の装置７は、例えばぴったりと正確に揃えるために揃え
穴に嵌合する突出部と対向する内周ねじ部をもつ固定穴
によって、分解可能なねじ締めに仕上げられている。

【００２６】装填室２を形成するために、ハンドピース
部分５内の対向して配置された内側面８に装填室穴が設
けられ、この装填室穴は、例えば内側面８と平行に揃え
られた平行壁部分９と、平行壁部分９と内側面８の間に
延びる傾斜壁部分１０とによって区切られて、装填室２
が、底部内縁１１と側部内縁１２において先細に形成さ
れている。

【００２７】上記先細の角度は、装填室２に装入された
頭部と軸部をもつ物品が、概ね水平の底部内縁１１によ
る方向づけの際に、重力の作用によって装填室底１３に
置かれるに至るように形成されている。先細の角度は、
例えば略60°〜120°、好ましくは略80°〜100°であ
る。

【００２８】さらに、各ハンドピース部分５内には、装
填室２からハンドピース尖端３へ延びる案内穴の頭部案
内溝１４が設けられ、この頭部案内溝も、装填室２の底
１３に沿って延びるとともに、装填室２の底部内縁１１
が、装填室底１３の領域で頭部案内溝１４に向かって開
くように配置されている。頭部案内溝１４は、装填室２
への合流領域１５の断面において、物品の頭部が入るの
を容易化するための導入丸みつけによって拡大されてい
る。

【００２９】各ハンドピース部分５は、装填室２に隣接
する頭部案内溝１４の側に、ハンドピース部分５の装填
室２と反対側の外面まで延びる案内穴の軸部案内穴１７
を有し、この軸部案内穴は、頭部案内溝１４に隣接して
いる。軸部案内穴１７は、頭部案内溝１４に沿ってハン
ドピース尖端３まで延びるとともに、内側面８から頭部
案内溝１４の深さに比べてより少ない幅だけ後退してい
る。

【００３０】頭部案内溝１４は、ハンドピース尖端３の
領域において曲げられた端部分１８を有し、この端部分
は、この箇所で装填室２と端部分１８の間に延びる引渡
し部分１９に対して鋭角に方向づけられて、これにより
端部分１８と引渡し部分１９が、両者の継目部において
引渡し遮断を構成するように形成されており、この引渡
し遮断は、頭部案内溝１４と軸部案内穴１７で形成され
る案内穴から物品が自動的に抜け出すのを阻止する。

【００３１】図４ 継ぎ合わせられたハンドピース部分５からなる装填室２
をもつハンドピース１が示されている。装填室底１３
に、頭部案内溝１４から軸部案内穴１７への移行部に形
成された肩部によって、取り扱われるべき物品の頭部の
ための載置面が作られる一方、軸部案内穴１７は、物品
の軸部を入り込ませる。

【００３２】図５ 図から、軸部案内穴１７が、装填室２からハンドピース
尖端３まで頭部案内溝１４の全長に亘って延びているこ
とが分かる。

【００３３】図６ 図から、ハンドピース部分５の頭部案内溝１４と軸部案
内穴１７とが、どのように案内穴として一体化されてい
るのかが分かり、この案内穴の断面は、取り扱われるべ
き物品の外形に適合している。

【００３４】図７ この実施の形態では、ハンドピース１内にねじ２０が存
在する。ねじ頭部２１は、頭部案内溝１４と軸部案内穴
１７の間に形成された肩部に接して載る一方、ねじ軸部
２２は、軸部案内穴１７内に入り込んでいる。ねじ２０
は、僅かなクリアランスで所定の断面をもつ案内穴を通
って導かれ、この断面は、ねじ２０の外形に適合してい
る。この案内穴は、頭部案内溝１４と軸部案内穴１７と
で構成される。

【００３５】図８ 引渡し部分１９と,装填室２から端部分１８に隣接する
引渡し部分１９の前方の領域への物品の供給方向とは
逆、つまり上記引渡し部分１９の方向に曲がって延びる
頭部案内溝１４の端部分１８との間の移行領域であっ
て、この端部分１８の延長部分に、盲突起２３が形成さ
れており、この盲突起は、概ね引渡し部分１９と直角に
方向づけられている。端部分１８は、引渡し部分１９に
隣接する領域において外方膨出部２４によって拡大され
ている。さらに、端部分１８と頭部案内溝１４の引渡し
部分１９の間に、移行凹部２５が設けられ、この移行凹
部の深さは、軸部案内穴１７の深さに合致するのが好ま
しい。

【００３６】図９ ハンドピース尖端３の載置側２６は、頭部案内溝１４の
端部分１８の経路に対応して、端部分１８とハンドピー
ス１の前方の外面２７との間の載置側２６の領域に、残
部材料厚さが概ね不変であるように形成されている。

【００３７】図１０ 端部分１８と引渡し部分１９の間にある頭部案内溝１４
は、概ね不変の断面と内側面８とを有し、この内側面
も、端部分１８と引渡し部分１９の間の中間領域におい
て面的に相前後している。端部分１８と頭部案内溝１４
の引渡し部分１９との間の移行領域２８は、この変形例
でも端部分１８が曲がるように丸く形成されている。

【００３８】図１１ ここでは、端部分１８が真直ぐに形成されている。

【００３９】図１２ この変形例では、端部分１８と引渡し部分１９は、互い
に直角に方向づけられ、端部分１８は真直ぐに形成され
ている。図８の造形に合致して、引渡し部分１９に隣接
する盲突起２３が、端部分１８に隣接して形成されてい
る。ハンドピース部分５の両内側面８は、頭部案内溝１
４に隣接するまで互いに平面で当接し合って、盲突起２
３と反対側に逸れる頭部案内溝１４の内壁は、片側が曲
がった移行領域２８を形成している。

【００４０】図１３ ここに示すハンドピース部分５の変形例では、装填室底
１３への装填室２の深さは、図３の実施の形態における
よりも小さい。合流領域１５とハンドピース尖端３との
間の頭部案内溝１４は、導入される物品が挟まれて動か
なくなるのを防ぐべく、装填室２に繋がる引渡し部分１
９の領域で曲がっている。

【００４１】２つのハンドピース部分５をもつハンドピ
ース１は、装填室２と反対側の外面を、概ね水平に方向
づけられた載置面２９上に置いている。ねじ２０を装填
された合成樹脂の袋や箱などの貯蔵容器３０の開かれた
側が、装填室２に向かって突出している。ねじ２０の幾
つかは、既に装填室２の装填室底１３内の底部内縁１１
の傾斜壁部分１０を通って配置され、そのねじ頭部２１
を頭部案内溝１４に載せている。これらのねじ２０の幾
つかのねじ軸部２２は、既に軸部案内穴１７に入り込ん
でいる。

【００４２】図１５ 例えば矢印３１で示すように、装填室２に装填されたね
じ２０は、今や載置面２９に沿う前後動作によって所定
位置にもってこられる。この位置で、総てのねじは、軸
部案内穴１７に入り込む。

【００４３】図１６ ここで、ハンドピース１は、載置面２９に対して傾いた
位置に在る。ねじ２０は、斜面を下る力に導かれて頭部
案内溝１４の引渡し部分１９に入り込む。

【００４４】図１７ 端部分１８と隣接する引渡し部分１９の領域をもつハン
ドピース１の尖端領域３が図示されており、この尖端領
域に、ねじ２０が連続して配置されている。ここで、ハ
ンドピース１は、概ね水平に置かれたねじ収容部材３２
に概ね垂直に配置され、このねじ収容部材は、規則的に
間隔を隔てた数個のねじ収容穴３３を有し、これらのね
じ収容穴にねじ２０のねじ軸部２２が入り込めるように
なっている。端部分１８の方向に向かって最前のねじ２
０は、そのねじ頭部２１を引渡し部分２４から盲突起２
３および端部分１８の外方膨出部２４へ傾斜させる。後
続のねじ２０は、水平線に対して特定の傾きで引渡し部
分１９内に在る。最前のねじ２０は、そのねじ頭部２１
により後続のねじ２０が後を追って進むのを妨害する。
最前のねじ２０のねじ軸部２２は、既にねじ収容部材３
２のねじ収容穴３３の１つに部分的に挿入されている。

【００４５】図１８ この図では、鉛直線に対して過剰に傾いた位置にあるハ
ンドピース１が在る。最前のねじ２０は、引渡し部分１
９から離れる方向の端部分１８の出口領域に嵌まってお
り、この出口領域において、引渡し遮断は、ハンドピー
ス１を手で走り去るように動かすことによって、ねじ軸
部２２がねじ収容穴３３内で固定されている状況下で殆
ど克服される。ねじ２０は、ハンドピース１が鉛直線に
対して過剰に傾くことによって、ねじ頭部２１の大部分
が頭部案内溝１４から殆ど抜け出す。次に続くねじ２０
は、引渡し部分１９と端部分１８の間の移行領域にねじ
頭部がクランプされている。ハンドピース１をねじ収容
穴３３に挿入されたねじ２０のねじ頭部２１から引き離
した後、ハンドピース１を新たに概ね鉛直に方向づける
と、次のねじ２０が、図１７に示す位置に滑り込む。こ
れにより、ねじ収容部材３２は、上記次のねじ２０を装
着できるようになる。

【００４６】図１９ 今や、頭部案内溝１４はねじ２０から解放され、ハンド
ピース１は鉛直線に対して過剰に傾けられる。間違って
挿入された隣接するねじ２０に比べて短いねじ軸部２２
をもつねじ２０のねじ頭部２１は、引渡し部分１９に隣
接する端部分１８の端領域内に配置され、この領域に既
に部分的に入り込む。

【００４７】図２０ ハンドピース１は、ねじ収容部分３２上に概ね直角に方
向づけられ,かつねじ収容部分３２から持ち上げられた
位置に在る。短いねじ軸部２２をもつねじ２０は、ねじ
頭部２１が、外方膨出部２４または端部分１８と頭部案
内溝１４の引渡し部分１９との間の移行領域内の盲突起
２３に入り込んでいる。この配置において、ねじ２０
は、確実に保持されるとともに、ねじ収容部材３２から
取り出すことができ、図１７〜図１９で述べた手法に対
応して他のねじ収容部材３２に正確に装入することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 開放された装填室と引渡し側に形成されたハ
ンドピース尖端をもつ２つのハンドピース部分からなる
ハンドピースを有する本発明の装置の斜視図である。

【図２】 閉鎖できる装填室をもつ図１の装置の斜視図
である。

【図３】 装填室とハンドピース尖端の間に延びる案内
穴をもつ図１の装置のハンドピース部分の側面図であ
る。

【図４】 図１の装置の装填室の平面図である。

【図５】 図１のハンドピースの装填室と反対側の面の
平面図である。

【図６】 図４のI−I線に沿う断面図である。

【図７】 図４のII-II線に沿う断面図である。

【図８】 図３のハンドピースのハンドピース尖端領域
の拡大側面図である。

【図９】 図１の装置のハンドピース尖端の拡大斜視図
である。

【図１０】 ハンドピース尖端の更なる変形例の側面図
である。

【図１１】 真直ぐに形成された端部分をもつハンドピ
ース尖端の側面図である。

【図１２】 互いに直角に方向づけられた端部分と引渡
し部分をもつハンドピース尖端の側面図である。

【図１３】 図１の装置に比べて浅い装填室をもつハン
ドピース部分の側面図である。

【図１４】 ねじをねじ収容部材に装入する際の図１の
ハンドピースの取扱いを説明するハンドピース部分の側
面図である。

【図１５】 ねじをねじ収容部材に装入する際の図１の
ハンドピースの取扱いを説明するハンドピース部分の側
面図である。

【図１６】 ねじをねじ収容部材に装入する際の図１の
ハンドピースの取扱いを説明するハンドピース部分の側
面図である。

【図１７】 ねじをねじ収容部材に装入する際の図１の
ハンドピースの取扱いを説明するハンドピース部分の側
面図である。

【図１８】 ねじをねじ収容部材に装入する際の図１の
ハンドピースの取扱いを説明するハンドピース部分の側
面図である。

【図１９】 ねじをねじ収容部材から受け入れる際の図
１のハンドピースの取扱いを説明するハンドピース部分
の側面図である。

【図２０】 ねじをねじ収容部材から受け入れる際の図
１のハンドピースの取扱いを説明するハンドピース部分
の側面図である。

【符号の説明】

１…ハンドピース、２…装填室、３…ハンドピース尖
端、５…ハンドピース部分、６…蓋、８…内側面、９…
平行壁部分、１０…傾斜壁部分、１１…底部内縁、１２
…側部内縁、１３…装填室底、１４…頭部案内溝、１５
…合流領域、１６…導入丸みつけ、１７…軸部案内穴、
１８…端部分、１９…引渡し部分、２０…ねじ、２１…
ねじ頭部、２２…ねじ軸部、２３…盲突起、２４…外方
膨出部、２５…移行凹部、２６…載置側、２７…前部外
面、２８…移行領域、２９…載置面、３０…貯蔵容器、
３２…ねじ収容部材、３３…ねじ収容穴。

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 頭部(２１)と軸部(２２)と堅牢な外形と
   をもつ,ねじや釘などの物品(２０)を取り扱うための装
   置であって、 ａ) ハンドピース(１)と、上記物品(２０)を収容する
   ための底部(１３)をもつ室(２)とを有し、 ｂ) 上記室(２)の内側からハンドピース(１)の引渡し
   側(３)へ案内穴(１４,１７)が延び、この案内穴は、上
   記物品(２０)の外形に適合した断面を有するとともに、
   引渡し側の端部に端部分(１８)を有し、この端部分は、
   上記室(２)に隣接する引渡し部分(１９)に対して曲がっ
   ている装置において、 上記端部分(１８)は、 ｃ) 少なくとも上記引渡し部分(１９)に隣接する領域
   において、この引渡し部分(１９)に対して鋭角に方向づ
   けられるとともに、 ｄ) 上記室(２)から上記端部分(１８)に隣接する引渡
   し部分(１９)の前方の領域への上記物品(２０)の供給方
   向とは逆、つまり上記引渡し部分(１９)の方向に傾いて
   延びていることを特徴とする装置。
2. 【請求項２】 請求項1に記載の装置において、上記端
   部分(１８)は、上記引渡し部分(１９)の方向に曲がって
   延びていることを特徴とする装置。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載の装置におい
   て、 ａ) 上記引渡し部分(１９)と端部分(１８)の間の移行
   領域において、端部分(１８)の延長部分内に延びる盲突
   起(２３)が形成されるとともに、 ｂ) 上記端部分(１８)は、上記引渡し部分(１９)との
   出合い領域において、この引渡し部分(１９)に隣接する
   外方膨出部(２４)を有することを特徴とする装置。
4. 【請求項４】 頭部(２１)と軸部(２２)と堅牢な外形と
   をもつ,ねじや釘などの物品(２０)を取り扱うための装
   置であって、 ａ) ハンドピース(１)と、上記物品(２０)を収容する
   ための底部(１３)をもつ室(２)とを有し、 ｂ) 上記室(２)の内側からハンドピース(１)の引渡し
   側(３)へ案内穴(１４,１７)が延び、この案内穴は、上
   記物品(２０)の外形に適合した断面を有するとともに、
   引渡し側の端部に端部分(１８)を有し、この端部分は、
   上記室(２)に隣接する引渡し部分(１９)に対して曲がっ
   ている装置において、 ｃ) 上記端部分(１８)は、少なくとも上記引渡し部分
   (１９)に隣接する領域において、この引渡し部分(１９)
   に対して直角に方向づけられるとともに、 ｄ) 上記引渡し部分(１９)と端部分(１９)の間の移行
   領域において、頭部嵌合手段として、上記端部分(１８)
   の延長部分内に延びる盲突起(２３)および／または上記
   引渡し部分(１９)に隣接する外方膨出部(２４)が備えら
   れたことを特徴とする装置。
5. 【請求項５】 請求項１乃至４のいずれか１つに記載の
   装置において、 ａ) 上記引渡し部分(１９)と端部分(１９)の間の移行
   領域に、移行凹部(２５)が設けられ、 ｂ） 上記引渡し部分(１９)と端部分(１９)との間に曲
   がった移行部分(２８)が設けられていることを特徴とす
   る装置。
6. 【請求項６】 請求項１乃至５のいずれか１つに記載の
   装置において、 ａ) 上記案内穴(１４,１７)は、上記物品(２０)の軸部
   (２２)を収容する部分(１７)が、上記室(２)と反対側の
   ハンドピース(１)の外面に向かって開き、 ｂ) 上記案内穴(１４,１７)は、上記室(２)の底部(１
   ３)に合流して、上記室(２）の底部(１３)に亘って延び
   ていることを特徴とする装置。
7. 【請求項７】 請求項６に記載の装置において、ａ)
   上記室(２)は、少なくとも上記底部(１３)の領域におい
   て鋭角に形成された壁(９,１０)を有し、 ｂ) 上記案内穴(１４,１７)は、上記室(２)への合流領
   域(１５)において、丸みつけ(１６)を介して断面が拡大
   されていることを特徴とする装置。
8. 【請求項８】 請求項１乃至７のいずれか１つに記載の
   装置において、上記ハンドピース(１)は、互いに継ぎ合
   わせうる２つのハンドピース部分(５)から組み立てら
   れ、上記案内穴は、上記ハンドピース部分(５)に設けら
   れた頭部(２１)を収容するための頭部案内溝(１４)と、
   上記物品(２０)の軸部(２２)を収容するための軸部案内
   穴(１７)とからなることを特徴とする装置。
9. 【請求項９】 請求項１乃至８のいずれか１つに記載の
   装置において、 ａ) 上記ハンドピース(１)は、縦長に形成されるとと
   もに、上記引渡し側(３)が、尖端状に先細になってお
   り、 ｂ) 上記室(２)は、蓋(６)で閉鎖しうるようになって
   いることを特徴とする装置。