JPH11198300A - 化粧板 - Google Patents
化粧板Info
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- JPH11198300A JPH11198300A JP1473298A JP1473298A JPH11198300A JP H11198300 A JPH11198300 A JP H11198300A JP 1473298 A JP1473298 A JP 1473298A JP 1473298 A JP1473298 A JP 1473298A JP H11198300 A JPH11198300 A JP H11198300A
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- JP
- Japan
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- resin
- sheet
- layer
- decorative
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 意匠性が高く且つ耐候性に優れた化粧板を提
供する。 【解決手段】 紙基材乃至はプラスチックシートからな
るシート状基材1の片面にプライマー層2を介して絵柄
層3を設けてなる化粧シート4を基板5に貼り、次い
で、その化粧シート4上に熱溶融させたフッ素系樹脂を
主体とした樹脂により表面層6を設け、さらに部分的或
いは全体的に微細凹凸柄7を設ける。フッ素系樹脂を主
体とした樹脂により表面層6を設けたので、耐汚染性、
耐薬品性、非粘着性が優れているのはもちろん、シート
状基材にプラスチックシート乃至は紙を用いたことによ
り、シート状基材にデザインや図柄等の印刷を行うこと
で広範な意匠性を提供できる。
供する。 【解決手段】 紙基材乃至はプラスチックシートからな
るシート状基材1の片面にプライマー層2を介して絵柄
層3を設けてなる化粧シート4を基板5に貼り、次い
で、その化粧シート4上に熱溶融させたフッ素系樹脂を
主体とした樹脂により表面層6を設け、さらに部分的或
いは全体的に微細凹凸柄7を設ける。フッ素系樹脂を主
体とした樹脂により表面層6を設けたので、耐汚染性、
耐薬品性、非粘着性が優れているのはもちろん、シート
状基材にプラスチックシート乃至は紙を用いたことによ
り、シート状基材にデザインや図柄等の印刷を行うこと
で広範な意匠性を提供できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内装用壁材、ドア
材、その他家具材等の表面材、厨房機器、家電機器等に
使用される化粧板に関するものである。
材、その他家具材等の表面材、厨房機器、家電機器等に
使用される化粧板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の化粧板に用いられる通常
の化粧シートとして、チタン紙系の紙基材(薄葉紙)の
上に木目柄等の適宜な絵柄層を施し、その上にクリアト
ップコート層を設けたもの、或いは塩化ビニル等の合成
樹脂ペーストを塗工した上にクリアトップコート層を設
けたものなどが用いられている。また、その他に、例え
ば塩化ビニル樹脂を主体としたプラスチックシート上
に、木目柄等の適宜な絵柄層を施し、その上に塩化ビニ
ル樹脂を主体としたトップシートをラミネートし、さら
にクリアトップコート層を設けた化粧シートも知られて
いる。
の化粧シートとして、チタン紙系の紙基材(薄葉紙)の
上に木目柄等の適宜な絵柄層を施し、その上にクリアト
ップコート層を設けたもの、或いは塩化ビニル等の合成
樹脂ペーストを塗工した上にクリアトップコート層を設
けたものなどが用いられている。また、その他に、例え
ば塩化ビニル樹脂を主体としたプラスチックシート上
に、木目柄等の適宜な絵柄層を施し、その上に塩化ビニ
ル樹脂を主体としたトップシートをラミネートし、さら
にクリアトップコート層を設けた化粧シートも知られて
いる。
【0003】一方、耐汚染性化粧シートとして、例えば
塩化ビニル樹脂を主体としたプラスチックシートの上に
木目柄等の適宜な絵柄層を設け、この絵柄層上にフッ素
系樹脂を主体としたフィルム、例えばエチレン−テトラ
フロロエチレン共重合体を積層したものが知られてい
る。そして、このタイプの化粧シートは木質基材や金属
基材にラミネートして使用に供されている。
塩化ビニル樹脂を主体としたプラスチックシートの上に
木目柄等の適宜な絵柄層を設け、この絵柄層上にフッ素
系樹脂を主体としたフィルム、例えばエチレン−テトラ
フロロエチレン共重合体を積層したものが知られてい
る。そして、このタイプの化粧シートは木質基材や金属
基材にラミネートして使用に供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来の化
粧シートは、チタン紙等の紙基材(薄葉紙)乃至は塩化
ビニル樹脂を主体としたプラスチックシートなどのシー
ト状基材上に容易に加飾できることから、木目柄などの
適宜な絵柄層や抽象柄などのデザインや図柄を自由に選
択できるが、シート状基材の材質によっては異なったラ
ミネート条件を設定しなければならず、しかも表面に微
細凹凸を部分的に設けるための条件との兼ね合いにより
そのラミネート条件の設定が困難であった。
粧シートは、チタン紙等の紙基材(薄葉紙)乃至は塩化
ビニル樹脂を主体としたプラスチックシートなどのシー
ト状基材上に容易に加飾できることから、木目柄などの
適宜な絵柄層や抽象柄などのデザインや図柄を自由に選
択できるが、シート状基材の材質によっては異なったラ
ミネート条件を設定しなければならず、しかも表面に微
細凹凸を部分的に設けるための条件との兼ね合いにより
そのラミネート条件の設定が困難であった。
【0005】また、耐汚染性については、通常の化粧シ
ートにおいて、例えば塩化ビニル樹脂を主体としたトッ
プシートをラミネートし、この上にクリアトップコート
層を施した場合は、クリアトップコート層のために表面
の耐汚染性はある程度の効果は認められはするものの、
油性インキや石油系溶剤等で表面を汚染させると拭き取
りにより汚れを落とすことが不可能となるように、表面
の耐汚染性はまだ不完全であった。その上、全面にクリ
アーコートすることにより、表面に形成した微細凹凸形
状のマット感等の意匠性が損なわれてしまっていた。
ートにおいて、例えば塩化ビニル樹脂を主体としたトッ
プシートをラミネートし、この上にクリアトップコート
層を施した場合は、クリアトップコート層のために表面
の耐汚染性はある程度の効果は認められはするものの、
油性インキや石油系溶剤等で表面を汚染させると拭き取
りにより汚れを落とすことが不可能となるように、表面
の耐汚染性はまだ不完全であった。その上、全面にクリ
アーコートすることにより、表面に形成した微細凹凸形
状のマット感等の意匠性が損なわれてしまっていた。
【0006】また、上記した従来の耐汚染性化粧シート
は、例えば塩化ビニル樹脂のような熱可塑性樹脂を主体
としたシートを用いているために、使用する部位によっ
ては耐熱性が不足する場合があった。例えばレンジフー
ドや天板等の厨房機器部品を始めとする火気周りの商品
である。そこで、このような用途向けとして、着色塗料
を鋼板に塗装してフッ素系樹脂フィルムを貼着したフッ
素系樹脂塗装鋼板が市販されている。しかし、フッ素系
樹脂塗装鋼板は、塗装ということで自由にデザインを表
現することができず意匠性に劣っており、例えば塗料の
中に真鍮やアルミニウム粉末等の金属粉を分散すること
で異なった意匠を表現することができはするが、印刷柄
と同調させるような高い意匠性を表現することができな
い。また、フッ素系樹脂塗装鋼板は、塗膜の構造からし
て加工適性が悪く、3次元に成形した際に、割れや剥離
を生じてしまう。
は、例えば塩化ビニル樹脂のような熱可塑性樹脂を主体
としたシートを用いているために、使用する部位によっ
ては耐熱性が不足する場合があった。例えばレンジフー
ドや天板等の厨房機器部品を始めとする火気周りの商品
である。そこで、このような用途向けとして、着色塗料
を鋼板に塗装してフッ素系樹脂フィルムを貼着したフッ
素系樹脂塗装鋼板が市販されている。しかし、フッ素系
樹脂塗装鋼板は、塗装ということで自由にデザインを表
現することができず意匠性に劣っており、例えば塗料の
中に真鍮やアルミニウム粉末等の金属粉を分散すること
で異なった意匠を表現することができはするが、印刷柄
と同調させるような高い意匠性を表現することができな
い。また、フッ素系樹脂塗装鋼板は、塗膜の構造からし
て加工適性が悪く、3次元に成形した際に、割れや剥離
を生じてしまう。
【0007】本発明は、上記のような背景に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、意匠性が高
く且つ耐汚染性に優れた化粧板を提供することにある。
れたものであり、その目的とするところは、意匠性が高
く且つ耐汚染性に優れた化粧板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明の化粧板は、紙基材乃至はプラスチックシ
ートからなるシート状基材の片面に硬化型樹脂インキに
より絵柄層を設けてなる化粧シートを基板に貼り、その
化粧シート上に熱溶融させたフッ素系樹脂を主体とした
樹脂により表面を設け、さらに部分的或いは全体的に微
細凹凸柄を設けたことを特徴とする。
めに、本発明の化粧板は、紙基材乃至はプラスチックシ
ートからなるシート状基材の片面に硬化型樹脂インキに
より絵柄層を設けてなる化粧シートを基板に貼り、その
化粧シート上に熱溶融させたフッ素系樹脂を主体とした
樹脂により表面を設け、さらに部分的或いは全体的に微
細凹凸柄を設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る化粧板の一形
態を示す断面図である。本発明の化粧板の一態様は、図
1に示すように、紙基材乃至はプラスチックシートから
なるシート状基材1の片面にプライマー層2を介して絵
柄層3を設けてなる化粧シート4を基板5に貼り、次い
で、その化粧シート4上に熱溶融させたフッ素樹脂を主
体とした樹脂により表面層6を設け、さらに部分的或い
は全体的に微細凹凸柄7を設けたものである。
態を示す断面図である。本発明の化粧板の一態様は、図
1に示すように、紙基材乃至はプラスチックシートから
なるシート状基材1の片面にプライマー層2を介して絵
柄層3を設けてなる化粧シート4を基板5に貼り、次い
で、その化粧シート4上に熱溶融させたフッ素樹脂を主
体とした樹脂により表面層6を設け、さらに部分的或い
は全体的に微細凹凸柄7を設けたものである。
【0010】紙基材としては、坪量10〜120g/m
2 の薄葉紙(厚さ70〜80μm程度)に樹脂エマルジ
ョンを含浸させたものであって、紙目方向(縦方向)と
直交する横方向への機械的な引張力による伸張率が少な
くとも6%以上(6〜8%程度)、紙目方向(縦方向)
への同様の引張力による伸張率が1%以上(1〜2%程
度)であり、しかも紙幅方向の引張強度は少なくとも3
kgf/cm乃至それ以上の性能を備えていることが望
ましい。
2 の薄葉紙(厚さ70〜80μm程度)に樹脂エマルジ
ョンを含浸させたものであって、紙目方向(縦方向)と
直交する横方向への機械的な引張力による伸張率が少な
くとも6%以上(6〜8%程度)、紙目方向(縦方向)
への同様の引張力による伸張率が1%以上(1〜2%程
度)であり、しかも紙幅方向の引張強度は少なくとも3
kgf/cm乃至それ以上の性能を備えていることが望
ましい。
【0011】紙基材の上に形成される絵柄層は、1層若
しくは2層以上の多層の印刷層からなり、例えば、透明
若しくは半透明、若しくは白、赤色等の適宜な色調の印
刷インキによるベタインキ層と、その上側に形成される
透明若しくは半透明、若しくは白、赤色等の適宜な色調
の印刷インキによる柄インキ層から構成される。
しくは2層以上の多層の印刷層からなり、例えば、透明
若しくは半透明、若しくは白、赤色等の適宜な色調の印
刷インキによるベタインキ層と、その上側に形成される
透明若しくは半透明、若しくは白、赤色等の適宜な色調
の印刷インキによる柄インキ層から構成される。
【0012】ベタインキ層は、紙基材層上に、例えば白
色インキを用いて隠蔽層を兼ねてベタ状に形成され、こ
のベタインキ層上に木目柄の印刷(1色若しくは複数
色)により柄インキ層が形成される。なお、紙基材に酸
化チタンを混抄した薄葉紙を用いた場合は、前記ベタイ
ンキ層を省略し、柄インキ層のみを印刷形成するように
してもよい。
色インキを用いて隠蔽層を兼ねてベタ状に形成され、こ
のベタインキ層上に木目柄の印刷(1色若しくは複数
色)により柄インキ層が形成される。なお、紙基材に酸
化チタンを混抄した薄葉紙を用いた場合は、前記ベタイ
ンキ層を省略し、柄インキ層のみを印刷形成するように
してもよい。
【0013】印刷インキとしては、紙基材を使用した化
粧シートを基板にラミネートして化粧板とした後、その
化粧板をVカット加工により屈折加工した際にインキ層
が剥離せず、またインキ層に割れやクラックが発生しな
いように、紙基材との接着性が良好であって、化粧シー
ト全体に柔軟性を付与するようなインキの樹脂を選定す
ることが必要である。
粧シートを基板にラミネートして化粧板とした後、その
化粧板をVカット加工により屈折加工した際にインキ層
が剥離せず、またインキ層に割れやクラックが発生しな
いように、紙基材との接着性が良好であって、化粧シー
ト全体に柔軟性を付与するようなインキの樹脂を選定す
ることが必要である。
【0014】印刷インキは、適宜顔料を分散させる樹脂
(ビヒクル)として、ポリオール系樹脂(若しくはポリ
アミン系樹脂、ポリカルボン酸系樹脂)とイソシアネー
トとを紙基材に対する印刷直前に混合して用いるもの
で、ウレタン結合を有するウレタン系(若しくはポリア
ミン系、ポリカルボン酸系)の2液硬化型のものを使用
する。ウレタン系の2液硬化型印刷インキは、水酸基
(−OH)を有するアルキッド樹脂、アクリル樹脂、セ
ルロース系誘導体樹脂、ポリビニルアルコール等のポリ
オール樹脂、アミノ基(−NH2 )を有するポリアミ
ン、カルボキシル基(−COOH)を有するポリカルボ
ン酸等の活性水素をもつ樹脂と、イソシアネート基(−
NCO)を有するポリイソシアネート樹脂とを、印刷直
前に混合して1液として用いるものであり、印刷後にお
いて前記印刷インキは、水酸基(−OH)とイソシアネ
ート基(−NCO)との架橋重合により常温で硬化乾燥
するものである。
(ビヒクル)として、ポリオール系樹脂(若しくはポリ
アミン系樹脂、ポリカルボン酸系樹脂)とイソシアネー
トとを紙基材に対する印刷直前に混合して用いるもの
で、ウレタン結合を有するウレタン系(若しくはポリア
ミン系、ポリカルボン酸系)の2液硬化型のものを使用
する。ウレタン系の2液硬化型印刷インキは、水酸基
(−OH)を有するアルキッド樹脂、アクリル樹脂、セ
ルロース系誘導体樹脂、ポリビニルアルコール等のポリ
オール樹脂、アミノ基(−NH2 )を有するポリアミ
ン、カルボキシル基(−COOH)を有するポリカルボ
ン酸等の活性水素をもつ樹脂と、イソシアネート基(−
NCO)を有するポリイソシアネート樹脂とを、印刷直
前に混合して1液として用いるものであり、印刷後にお
いて前記印刷インキは、水酸基(−OH)とイソシアネ
ート基(−NCO)との架橋重合により常温で硬化乾燥
するものである。
【0015】その他の2液硬化型印刷インキとしては、
水酸基(−OH)を有するアルキッド樹脂、アクリル樹
脂乃至はニトロセルロース、ポリビニルアルコール等の
樹脂をポリ塩化ビニル−ポリ酢酸ビニル共重合体に混合
し、その後にイソシアネート基(−NCO)をもつ、例
えばトリレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネ
ート及びヘキサメチレンジイソシアネートを使用しても
構わない。
水酸基(−OH)を有するアルキッド樹脂、アクリル樹
脂乃至はニトロセルロース、ポリビニルアルコール等の
樹脂をポリ塩化ビニル−ポリ酢酸ビニル共重合体に混合
し、その後にイソシアネート基(−NCO)をもつ、例
えばトリレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネ
ート及びヘキサメチレンジイソシアネートを使用しても
構わない。
【0016】前記の2液硬化型印刷インキにおいて、水
酸基(−OH)を有するアルキッド樹脂、アクリル樹
脂、セルロース系誘導体樹脂、ポリビニルアルコール等
のポリオール樹脂、アミノ基(−NH2 )を有するポリ
アミン、カルボキシル基(−COOH)を有するポリカ
ルボン酸等の活性水素をもつ樹脂と、イソシアネート基
(−NCO)を有するポリイソシアネート樹脂の配合割
合は、前記インキ層に柔軟性を付与するために、例えば
ポリオール樹脂の80〜95重量部に対して、イソシア
ネートを主体とする樹脂5〜20重量部程度に配合する
のが適当であるが、インキ層の柔軟性が得られる範囲で
あれば特に限定はしない。
酸基(−OH)を有するアルキッド樹脂、アクリル樹
脂、セルロース系誘導体樹脂、ポリビニルアルコール等
のポリオール樹脂、アミノ基(−NH2 )を有するポリ
アミン、カルボキシル基(−COOH)を有するポリカ
ルボン酸等の活性水素をもつ樹脂と、イソシアネート基
(−NCO)を有するポリイソシアネート樹脂の配合割
合は、前記インキ層に柔軟性を付与するために、例えば
ポリオール樹脂の80〜95重量部に対して、イソシア
ネートを主体とする樹脂5〜20重量部程度に配合する
のが適当であるが、インキ層の柔軟性が得られる範囲で
あれば特に限定はしない。
【0017】プラスチックシートとしては、塩化ビニ
ル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリオレ
フィン系樹脂を始めとして各種の樹脂からなるシートが
使用できる。そして、プラスチックシートの上に形成さ
れる絵柄層は、1層若しくは2層以上の多層の印刷層か
らなり、例えば透明若しくは半透明、若しくは白、赤色
等の適宜な色調の印刷インキによるベタインキ層と、そ
の上側に形成される透明若しくは半透明、若しくは白、
赤色等の適宜な色調の印刷インキによる柄インキ層から
構成される。
ル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリオレ
フィン系樹脂を始めとして各種の樹脂からなるシートが
使用できる。そして、プラスチックシートの上に形成さ
れる絵柄層は、1層若しくは2層以上の多層の印刷層か
らなり、例えば透明若しくは半透明、若しくは白、赤色
等の適宜な色調の印刷インキによるベタインキ層と、そ
の上側に形成される透明若しくは半透明、若しくは白、
赤色等の適宜な色調の印刷インキによる柄インキ層から
構成される。
【0018】印刷インキは、プラスチックシートに接着
性を有する樹脂であればいずれでも使用できる。例え
ば、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
メタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、メタク
リル酸メチルとメタクリル酸アルキル(但し、アルキル
基の炭素数は2〜6個)の共重合体などのアクリル樹
脂、ポリスチレン、ポリアミド系樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアセタールなどのポリアセタール樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、石油系樹脂、メ
チルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロー
ス、セルロースアセテートブチレート及びニトロセルロ
ースなどのセルロース誘導体が挙げられる。
性を有する樹脂であればいずれでも使用できる。例え
ば、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
メタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、メタク
リル酸メチルとメタクリル酸アルキル(但し、アルキル
基の炭素数は2〜6個)の共重合体などのアクリル樹
脂、ポリスチレン、ポリアミド系樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアセタールなどのポリアセタール樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、石油系樹脂、メ
チルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロー
ス、セルロースアセテートブチレート及びニトロセルロ
ースなどのセルロース誘導体が挙げられる。
【0019】絵柄層を形成する印刷インキは、印刷イン
キに挙げた樹脂系以外に、適宜顔料を分散させる樹脂
(ビヒクル)として、ポリオール系樹脂(若しくはポリ
アミン系樹脂、ポリカルボン酸系樹脂)とイソシアネー
トとをプラスチックシートに対する印刷直前に混合して
用いるもので、ウレタン結合を有するウレタン系(若し
くはリアミン系、ポリカルボン酸系)の2液硬化型のも
のを使用する。このウレタン系の2液硬化型印刷インキ
は、水酸基(−OH)を有するアルキッド樹脂、アクリ
ル樹脂、セルロース系誘導体樹脂、ポリビニルアルコー
ル等のポリオール樹脂、アミノ基(−NH2 )を有する
ポリアミン、カルボキシル基(−COOH)を有するポ
リカルボン酸等の活性水素をもつ樹脂と、イソシアネー
ト基(−NCO)を有するポリイソシアネート樹脂と
を、印刷直前に混合して1液として用いるものであり、
印刷後において前記印刷インキは、水酸基(−OH)と
イソシアネート基(−NCO)との架橋重合により常温
で硬化乾燥するものである。
キに挙げた樹脂系以外に、適宜顔料を分散させる樹脂
(ビヒクル)として、ポリオール系樹脂(若しくはポリ
アミン系樹脂、ポリカルボン酸系樹脂)とイソシアネー
トとをプラスチックシートに対する印刷直前に混合して
用いるもので、ウレタン結合を有するウレタン系(若し
くはリアミン系、ポリカルボン酸系)の2液硬化型のも
のを使用する。このウレタン系の2液硬化型印刷インキ
は、水酸基(−OH)を有するアルキッド樹脂、アクリ
ル樹脂、セルロース系誘導体樹脂、ポリビニルアルコー
ル等のポリオール樹脂、アミノ基(−NH2 )を有する
ポリアミン、カルボキシル基(−COOH)を有するポ
リカルボン酸等の活性水素をもつ樹脂と、イソシアネー
ト基(−NCO)を有するポリイソシアネート樹脂と
を、印刷直前に混合して1液として用いるものであり、
印刷後において前記印刷インキは、水酸基(−OH)と
イソシアネート基(−NCO)との架橋重合により常温
で硬化乾燥するものである。
【0020】絵柄層(木目柄等の)は、例えば、グラビ
ア印刷を始めとする凹版印刷、オフセット印刷を始めと
する平板印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、さらにスクリ
ーン印刷を始めとする孔板印刷等の公知の印刷方法によ
り形成することができる。また、他にも着色だけ行いた
い場合は、例えばロールコーティング、グラビアコーテ
ィング、スプレーコーティング、ディップコーティン
グ、ベタコーティング、スライドコーティング等の公知
のコーティング法を用いることも可能である。
ア印刷を始めとする凹版印刷、オフセット印刷を始めと
する平板印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、さらにスクリ
ーン印刷を始めとする孔板印刷等の公知の印刷方法によ
り形成することができる。また、他にも着色だけ行いた
い場合は、例えばロールコーティング、グラビアコーテ
ィング、スプレーコーティング、ディップコーティン
グ、ベタコーティング、スライドコーティング等の公知
のコーティング法を用いることも可能である。
【0021】基板は、木質系ボードとして、例えば合
板、MDF、パーティクルボード等が挙げられ、また無
機系ボードとして、ガラス、軽カル板、石膏ボード、鋼
板等が挙げられる。比較的耐熱性が要求される例えばキ
ッチンバックパネル等では、軽カル板や石膏ボードがよ
い。
板、MDF、パーティクルボード等が挙げられ、また無
機系ボードとして、ガラス、軽カル板、石膏ボード、鋼
板等が挙げられる。比較的耐熱性が要求される例えばキ
ッチンバックパネル等では、軽カル板や石膏ボードがよ
い。
【0022】フッ素系樹脂としては、エチレン−テトラ
フロロエチレン共重合体乃至はポリテトラフロロエチレ
ンを使用する。そして、このフッ素系樹脂を主体とした
樹脂を融点以上に熱し、図2に示すように、化粧シート
4を貼着した基板5を搬送しながら、フッ素系樹脂を主
体とする樹脂に対して腐食性を有さない鋼材からなるダ
イス11のリップより、熱せられて溶融した樹脂を絵柄
層3の表面にスムージング兼エンボスロール12を介し
て押出し塗工することにより表面層6を形成する。フッ
素系樹脂を主体とする樹脂を融点以上に熱するに際して
は、熱線ヒーターを使用して、例えばこの樹脂がエチレ
ン−テトラフロロエチレン共重合体の場合は、260℃
以上に熱し、剪断速度10〜1000(1/秒)におい
て、見かけの粘度が1000〜10000cpsの範囲
にて押出し塗工を行うとよい。
フロロエチレン共重合体乃至はポリテトラフロロエチレ
ンを使用する。そして、このフッ素系樹脂を主体とした
樹脂を融点以上に熱し、図2に示すように、化粧シート
4を貼着した基板5を搬送しながら、フッ素系樹脂を主
体とする樹脂に対して腐食性を有さない鋼材からなるダ
イス11のリップより、熱せられて溶融した樹脂を絵柄
層3の表面にスムージング兼エンボスロール12を介し
て押出し塗工することにより表面層6を形成する。フッ
素系樹脂を主体とする樹脂を融点以上に熱するに際して
は、熱線ヒーターを使用して、例えばこの樹脂がエチレ
ン−テトラフロロエチレン共重合体の場合は、260℃
以上に熱し、剪断速度10〜1000(1/秒)におい
て、見かけの粘度が1000〜10000cpsの範囲
にて押出し塗工を行うとよい。
【0023】表面層に形成された模様の一例を図3に示
す。この例では梨地等の微細凹凸部21と鏡面などのフ
ラット部22が市松模様状に形成されている。微細凹凸
部21を構成する微細凹凸柄は押出し塗工時に使用する
エンボスロール12により形成されるが、この例のよう
に部分的に設けるようにしてもよいし、或いは全体的に
設けてもよい。
す。この例では梨地等の微細凹凸部21と鏡面などのフ
ラット部22が市松模様状に形成されている。微細凹凸
部21を構成する微細凹凸柄は押出し塗工時に使用する
エンボスロール12により形成されるが、この例のよう
に部分的に設けるようにしてもよいし、或いは全体的に
設けてもよい。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
る。
【0025】(実施例1)坪量30g/m2 の薄葉紙
(厚さ70〜80μm程度)に樹脂エマルジョンを含浸
させて、その薄葉紙の紙目方向(縦方向)と直交する横
方向への機械的な引張力による伸張率が少なくとも6%
以上(6〜8%)、紙目方向(縦方向)への同様の引張
力による伸張率が1%以上(1〜2%)で、しかも紙幅
方向の引張強度は少なくとも3kgf/cmの性能を備
えた紙基材をシート状基材に使用した。そして、この紙
基材に木目模様の柄インキ層を設けて化粧シートとし
た。
(厚さ70〜80μm程度)に樹脂エマルジョンを含浸
させて、その薄葉紙の紙目方向(縦方向)と直交する横
方向への機械的な引張力による伸張率が少なくとも6%
以上(6〜8%)、紙目方向(縦方向)への同様の引張
力による伸張率が1%以上(1〜2%)で、しかも紙幅
方向の引張強度は少なくとも3kgf/cmの性能を備
えた紙基材をシート状基材に使用した。そして、この紙
基材に木目模様の柄インキ層を設けて化粧シートとし
た。
【0026】次に、上記の化粧シートを木質基板(MD
F)に貼り、その後、エチレン−テトラフロロエチレン
共重合体の樹脂を熱線ヒーターにて融点(260℃)以
上に熱し、剪断速度10〜1000(1/秒)におい
て、見かけの粘度が1000〜10000cpsの範囲
にて、前記化粧シート上に腐食性を有さない鋼材のダイ
スのリップより押出し塗工を行い、それと同時にスムー
ジング兼エンボスロールにより表面形状を整えた微細凹
凸柄付きの表面層を形成して耐汚染性を有する化粧板を
得た。
F)に貼り、その後、エチレン−テトラフロロエチレン
共重合体の樹脂を熱線ヒーターにて融点(260℃)以
上に熱し、剪断速度10〜1000(1/秒)におい
て、見かけの粘度が1000〜10000cpsの範囲
にて、前記化粧シート上に腐食性を有さない鋼材のダイ
スのリップより押出し塗工を行い、それと同時にスムー
ジング兼エンボスロールにより表面形状を整えた微細凹
凸柄付きの表面層を形成して耐汚染性を有する化粧板を
得た。
【0027】(実施例2)厚さ25μmのポリエチレン
テレフタレートシートをシート状基材に使用し、その片
面に2液硬化型の半透明白インキによりベタインキ層を
設け、さらにその上に抽象模様柄を2色でグラビア印刷
して化粧シートとした。次に、この化粧シートを石膏ボ
ードに貼り、その後は実施例1と同様にして耐汚染性を
有する化粧板(キッチンバックパネル)を得た。
テレフタレートシートをシート状基材に使用し、その片
面に2液硬化型の半透明白インキによりベタインキ層を
設け、さらにその上に抽象模様柄を2色でグラビア印刷
して化粧シートとした。次に、この化粧シートを石膏ボ
ードに貼り、その後は実施例1と同様にして耐汚染性を
有する化粧板(キッチンバックパネル)を得た。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化粧板
は、フッ素系樹脂を主体とした樹脂により表面層を設け
たので、耐汚染性、耐薬品性、非粘着性が優れており、
汚れの付着しやすい部位に使用して表面が汚染しても、
水や洗剤溶液による拭き取りによって容易に汚れを落と
すことができる。
は、フッ素系樹脂を主体とした樹脂により表面層を設け
たので、耐汚染性、耐薬品性、非粘着性が優れており、
汚れの付着しやすい部位に使用して表面が汚染しても、
水や洗剤溶液による拭き取りによって容易に汚れを落と
すことができる。
【0029】また、シート状基材に塩化ビニルを始めと
するプラスチックシート乃至は紙を用いたことにより、
シート状基材に直にデザインや図柄等の印刷を行うこと
で広範な意匠性を提供することができる。
するプラスチックシート乃至は紙を用いたことにより、
シート状基材に直にデザインや図柄等の印刷を行うこと
で広範な意匠性を提供することができる。
【0030】また、プラスチックシート乃至は紙基材の
それぞれのラミネート条件を設定することなく、耐汚染
性のある化粧板が得られ、同時に表面に微細な凹凸形状
による意匠性を付与することができ、さらに、フッ素系
樹脂を主体とした樹脂により製膜時に顔料を添加するこ
とで、絵柄層と絡み合わさった新しい意匠性を得ること
ができる。
それぞれのラミネート条件を設定することなく、耐汚染
性のある化粧板が得られ、同時に表面に微細な凹凸形状
による意匠性を付与することができ、さらに、フッ素系
樹脂を主体とした樹脂により製膜時に顔料を添加するこ
とで、絵柄層と絡み合わさった新しい意匠性を得ること
ができる。
【図1】本発明に係る化粧板の一形態を示す断面図であ
る。
る。
【図2】表面層を積層する様子を示す説明図である。
【図3】表面層に設けた微細凹凸柄のパターン例を示す
説明図である。
説明図である。
1 シート状基材 2 プライマー層 3 絵柄層 4 化粧シート 5 基板 6 表面層 7 微細凹凸柄 11 ダイス 12 スムージング兼エンボスロール 21 微細凹凸部 22 フラット部
Claims (4)
- 【請求項1】 紙基材乃至はプラスチックシートからな
るシート状基材の片面に硬化型樹脂インキにより絵柄層
を設けてなる化粧シートを基板に貼り、その化粧シート
上に熱溶融させたフッ素系樹脂を主体とした樹脂により
表面層を設け、さらに部分的或いは全体的に微細凹凸柄
を設けたことを特徴とする化粧板。 - 【請求項2】 フッ素系樹脂が、エチレン−テトラフロ
ロエチレン共重合体乃至はポリテトラフロロエチレンで
ある請求項1に記載の化粧板。 - 【請求項3】 基板が木質系ボードである請求項1に記
載の化粧板。 - 【請求項4】 基板が無機系ボードである請求項1に記
載の化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1473298A JPH11198300A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1473298A JPH11198300A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 化粧板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11198300A true JPH11198300A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11869311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1473298A Pending JPH11198300A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11198300A (ja) |
-
1998
- 1998-01-12 JP JP1473298A patent/JPH11198300A/ja active Pending
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