JPH11198136A - ゴムの乾燥方法および乾燥装置 - Google Patents
ゴムの乾燥方法および乾燥装置Info
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- JPH11198136A JPH11198136A JP10013223A JP1322398A JPH11198136A JP H11198136 A JPH11198136 A JP H11198136A JP 10013223 A JP10013223 A JP 10013223A JP 1322398 A JP1322398 A JP 1322398A JP H11198136 A JPH11198136 A JP H11198136A
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Abstract
燥させることができる効率的なゴムの乾燥方法と乾燥装
置を提供すること。 【解決手段】 界面活性剤添加手段80によりゴムに界
面活性剤を添加した後、押出型乾燥機6でゴムを乾燥す
る。界面活性剤として用いられる界面活性剤は、ゴムの
種類などに応じて最適なものが選択される。たとえばゴ
ムがSBRまたはBRである場合には、界面活性剤とし
て用いられる界面活性剤は、アニオン性界面活性剤であ
るポリカルボン酸ナトリウムとカチオン性界面活性剤で
あるセチルトリメチルアンモニウムクロライドとの混合
物であることが好ましい。界面活性剤の添加量は、ゴム
の種類や界面活性剤の種類などにより変化するが、ゴム
に対して、好ましくは1〜60ppmである。
Description
乾燥装置に係り、さらに詳しくは、ゴムを劣化させるこ
となく、しかも十分に乾燥させることができるゴムの乾
燥方法と乾燥装置に関する。
されたゴムを含むスラリーは、水分を多量に含んでい
る。ゴムを製品として出荷するためには、これを脱水し
て乾燥する必要がある。
りダイスから押し出して乾燥を行う押出型乾燥機により
行っている。しかしながら、このような押出型乾燥機を
用いて、低温乾燥しなければならないゴム(たとえばブ
タジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(S
BR)など)を乾燥させる場合には、押出型乾燥機内部
の温度が下がりすぎると言う課題を有していた。押出型
乾燥機内部の温度が下がりすぎると、発熱不足でゴムが
うどん状になり、乾燥が不十分となる。
ゴムの粘性発熱と、乾燥機のバレルジャケットによる加
温により、ゴムの温度を上昇させている。バレルジャケ
ットによる加温設定温度を高く設定することで、乾燥機
内部の温度低下を防止することも可能であるが、この設
定温度を高くすると、ゴムがタール化して劣化してしま
うと言う課題を有する。ジャケットによる外部からの加
熱では、ゴムの温度を均一に維持することが困難であ
り、部分的にゴムが過熱されるためと考えられる。ま
た、乾燥機内部のゴムの加熱を、ジャケットによる外部
加熱に大きく依存することは、省エネルギーの観点から
も好ましくない。
燥では、ゴムが内部から発熱して、押出機の出口付近に
おいて、ゴムの種類などに応じた所定の温度に設定され
ることが好ましい。
重合工程で得られたゴムをスチームストリッピングして
クラム状に折出させるために、界面活性剤を用いる旨の
技術が開示してあるが、脱水されたゴムに界面活性剤を
積極的に添加するものではなく、ゴムの乾燥時の発熱に
寄与するものではなかった。
実状に鑑みてなされ、ゴムを劣化させることなく、しか
も十分に乾燥させることができる効率的なゴムの乾燥方
法と乾燥装置を提供することを目的とする。
に、本発明に係るゴムの乾燥方法は、脱水されたゴムに
界面活性剤を添加した後、押出型乾燥手段でゴムを乾燥
することを特徴とする。
クリュで押し出し、ゴムの乾燥を行う押出型乾燥手段
と、前記押出型乾燥手段へゴムを供給する前に、ゴムに
界面活性剤を添加する界面活性剤添加手段と、を有す
る。
ゴムの種類は、特に限定されないが、たとえばスチレン
−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−イソプレン
ブロックポリマー(SIS)、スチレン−ブタジエンブ
ロックポリマー(SBS)、ニトリルブタジエンゴム
(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系
ゴム、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−
ジエンターポリマーゴム(EPDM)、アクリルゴム、
クロロスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴムなどの
オレフィン系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムなど
を例示することができる。
ては、乾燥処理すべきゴムの種類などに応じて選択され
るが、アニオン性、カチオン性界面活性剤、非イオン性
界面活性剤が用いられる。
脂肪酸塩類(RCOOM)、高級アルコール硫酸エステ
ル塩類(ROSO3 M)、液体脂肪油硫酸エステル塩類
[R(OSO3 M)COOR]、脂肪族アミンおよび脂
肪族アマイドの硫酸塩(RCONHR’CH2 CH3 O
SO3 M)、脂肪族アルコール燐酸エステル塩類[RO
P(OM)2 ]、二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸
塩類[ROCOCH2−CH(SO3 M)COCO
R’]、脂肪酸アミドスルホン酸塩類(RCONR’C
H2 CH2 SO3 M)、アルキルアリールスルホン酸塩
(R−Ph−SO3M)等が挙げられる。また、これら
は遊離酸の形で用いてもよい。上記式中のMは、ナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属;アンモニウムなど
を表わす。
分子型のアニオン性界面活性剤を用いることができ、例
えば、ポリカルボン酸およびその塩類;スルホン酸基含
有高分子およびその塩類;カルボキシメチルセルロー
ス、アルギン酸ソーダ、ロジン石鹸等のその他のアニオ
ン性高分子;を挙げることができる。ポリカルボン酸お
よびその塩類としては、例えば、(メタ)アクリル酸の
重合体およびその塩類;無水マレイン酸、マレイン酸、
フマール酸、イタコン酸などの不飽和二塩基酸の重合
物、または他のモノマーとの共重合体など、またはその
塩類などが挙げられる。スルホン酸基含有高分子として
は、例えば、リグニンスルホン酸、ナフタリン(または
アルキルナフタリン)スルホン酸のホルマリン縮合物、
ベンゼン(またはアルキルベンゼン)スルホン酸のホル
マリン縮合物、クレオソート油のスルホン化物のホルマ
リン縮合物等の芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物、
ビニルスルホン酸の重合物などが挙げられる。
高級アルコール硫酸エステル類、ポリカルボン酸類およ
びそれらの塩類などが好ましい。
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。
性界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩類[N
(R1 R2 R3 )・X];ラウリルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムク
ロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、
ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドなどの第
4級アンモニウム塩類;アルキルピリジニウム塩類;ポ
リオキシエチレンアルキルアミン塩;イミダゾリン誘導
体等が用いられ、これらの中でも、第4級アンモニウム
塩類が好ましい。また、ポリビニルピリジン系ポリソー
プ、アクリル酸エステル系カチオン活性剤、ポリアクリ
ルアミド系カチオン活性剤などのカチオン性高分子も用
いることができる。これらのカチオン性界面活性剤は、
それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用い
ることができる。
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレンオキサイドグ
リセリン脂肪酸エステル、ポリエチレンオキサイド高級
アルコールエーテル、ポリエチレンオキサイドアルキル
フェノールエーテル、ポリエチレンオキサイドとポリプ
ロピレンオキサイドとのブロックポリマーなどが挙げら
れる。こられの非イオン性界面活性剤は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
応じて最適なものが選択される。
ムが劣化しやすいかどうかによって決めることができ
る。
する好ましい界面活性剤としては、アニオン性界面活性
剤とカチオン界面活性剤の混合物である。アニオン性界
面活性剤とカチオン界面活性剤の混合物としては、例え
ば、ポリカルボン酸類およびそれらの塩類の少なくとも
1種とセチルトリメチルアンモニウムクロライドの混合
物が好ましい。
えば、SBRやBR等である。
て使用する界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤
が好ましい。アニオン性界面活性剤としては、例えば、
ポリカルボン酸類およびそれらの塩類の少なくとも1種
を用いることが好ましい。
えば、IR、SIS、SBS等が挙げられる。
活性剤の種類等により変化するが、添加後の界面活性剤
の量が、ゴムに対して、通常、1〜100ppm、好ま
しくは20〜80ppm、より好ましくは20〜60p
pmになるように添加する。
度は、ゴムの種類および界面活性剤の種類などに依存す
るが、通常、+100℃〜+220℃程度である。これ
らの温度は、押出型乾燥機から掃出されるゴムの含水率
が、4重量%以下となるように、且つゴムがタール化し
ないように決定される。例えば、熱によって劣化しやす
いゴムに対しては、吐出口の温度は+100℃〜+18
0℃程度であり、熱によって劣化しにくいゴムに対して
は、吐出口の温度は+150℃〜+220℃程度であ
る。
定されないが、たとえば40〜70kg/cm2 であ
る。スクリュの回転速度も特に限定されないが、たとえ
ば150〜400rpm程度である。
燥手段の前工程に配置される脱水手段をさらに有するこ
とが好ましい。脱水手段では、ゴムの含水率を8〜12
重量%程度に脱水可能であることが好ましい。脱水され
たゴムは、次に押出型乾燥手段により乾燥される。脱水
手段には、重合後にクラム状にされたゴムのスラリーが
供給され、その含水率は、約50重量%程度である。な
お、含水率は、水を含むゴムを100重量%としたとき
の水の重量%として計算される。
が装着してあり、ダイスの孔形状が十字形であることが
好ましい。ダイスの孔形状を十字形などの所定形状にす
ることで、ダイスから吐出するクラム状ゴムをポーラス
なものとすることができ、芯が残らず、均一に乾燥した
ものが得られる。
にゴムの含水率を減らしたい場合は、押出型乾燥手段に
続いてバンド式乾燥手段で乾燥しても良い。
とオリエンタが装着してあり、オリエンタから吐出され
たゴムが、分散部材に衝突してバンド式乾燥手段の多孔
バンドの上に、均一に散らばるようになっていることが
好ましい。オリエンタは、ダイスの先に付けられるノズ
ルのようなものである。このオリエンタにより、ダイス
から弾き出されるクラム状ゴムを分散部材方向に向かわ
せることができる。
陣笠状(あるいは円錐状)の部材であることが好まし
い。この陣笠状の部材の軸心と、オリエンタの軸心との
交差角度は、特に限定されないが、5〜30度程度が好
ましい。オリエンタから吐出されたクラム状ゴムが、陣
笠状の部材に衝突して、バンド式乾燥手段の多孔バンド
の上に、均一に散らばるようにするためである。オリエ
ンタと陣笠状部材との距離(オリエンタから吐出された
ゴムが陣笠部材に衝突するまでの距離)は、500〜1
500mm程度が好ましい。バンド式乾燥手段の多孔バ
ンドの上に均一にクラム状ゴムが散らばり、堆積するこ
とが重要である。これが不均一になると、バンド上に堆
積するクラム状ゴムの厚みが不均一となり、乾燥が不均
一になる。なぜなら、バンド上で、部分的にゴムが堆積
していない部分が存在すると、そこから乾燥用空気が逃
げて、乾燥を良好に行えない。また、バンド上にゴムが
厚すぎて堆積すると、乾燥用空気が通過せず、乾燥が不
十分となる。このような観点からは、バンド上に堆積す
るクラム状ゴムの厚みは、6〜8cm程度になるように
設定することが好ましい。このような厚みとなるよう
に、センサを付けて、バンドの送り速度などを制御する
ようにしても良い。
ドの下から吹き上げられる乾燥用空気の温度は、特に限
定されないが、60〜110°C程度が好ましい。この
温度が低すぎると、乾燥が十分でなくなる傾向にあり、
高すぎると、ゴムが劣化することから好ましくない。こ
の乾燥用空気は、多少の水分が含まれていることが好ま
しい。乾燥用空気の湿度は、空気1kgに対して、水
0.003〜0.020kgの範囲の湿度であることが
好ましい。湿度が低すぎると、ゴム表面のみ過乾燥とな
る傾向にあり、湿度が高すぎると、乾燥し難くなる傾向
にある。乾燥用空気の供給量は、特に限定されないが、
バンド式乾燥手段の1m2 当たり20〜30m3 /分程
度であることが好ましい。
されたゴムの含水率は、約50重量%である。このゴム
は、次に脱水手段などで脱水される。その結果、ゴムの
含水率は、約8〜12重量%となる。このゴムが押出型
乾燥手段内に供給され、内部でスクリュにより送り込ま
れることにより、水を含むゴムは、水蒸気圧以上に圧縮
される。
供給する前に、前述した界面活性剤が添加される。その
結果、ゴムは、スクリュにより送り込まれることにより
発熱し、押出型乾燥手段のダイスから放出されるときに
最高温度(出口温度)となる。この出口温度が、ゴムの
種類などに応じた適切な温度となるように、界面活性剤
の種類および添加量を選択する。水を含むゴムは、ダイ
スから大気中に放出されるときに、膨張および破裂し、
水分は蒸気となり、ゴムは、ポーラスなクラム状ゴムと
なる。また、本発明では、界面活性剤による発熱効果に
よりゴムを加熱することができるので、バレルジャケッ
トによる外部加熱などの外部加熱の負荷を軽減すること
ができる。
択すると、ゴムが発熱しすぎて、ダイスから放出される
前のゴムは、タール化し、不良品となるおそれがある。
形態に基づき説明する。
燥装置の全体構成図である。
の乾燥装置2は、脱水手段としての脱水機4と、押出型
乾燥手段としての押出乾燥機6とを有する。そして、本
実施形態では、脱水機4で脱水された後のゴムには、界
面活性剤添加手段80から界面活性剤が添加され、この
界面活性剤が添加されたゴムが、押出型乾燥機6のホッ
パから供給されるようになっている。
応じて最適なものが選択される。界面活性剤の種類の選
択は、熱によってゴムが劣化しやすいかどうかによって
決めることができる。
する好ましい界面活性剤としては、アニオン性界面活性
剤とカチオン界面活性剤の混合物である。アニオン性界
面活性剤とカチオン界面活性剤の混合物としては、例え
ば、ポリカルボン酸類およびそれらの塩類の少なくとも
1種とセチルトリメチルアンモニウムクロライドの混合
物が好ましい。
えば、SBRやBR等である。
て使用する界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤
が好ましい。アニオン性界面活性剤としては、例えば、
ポリカルボン酸類およびそれらの塩類の少なくとも1種
を用いることが好ましい。
えば、IR、SIS、SBS等が挙げられる。
活性剤の種類等により変化するが、添加量の界面活性剤
の量が、ゴムに対して、通常、1〜100ppm、好ま
しくは20〜80ppm、より好ましくは20〜60p
pmにあんるように添加する。
度は、ゴムの種類および界面活性剤の種類などに依存す
るが、通常、+100℃〜+220℃程度である。これ
らの温度は、押出型乾燥機から掃出されるゴムの含水率
が、4重量%以下となるように、且つゴムがタール化し
ないように決定される。例えば、熱によって劣化しやす
いゴムに対しては、吐出口の温度は+100℃〜+18
0℃程度であり、熱によって劣化しにくいゴムに対して
は、吐出口の温度は+150℃〜+220℃程度であ
る。
が、水分を含むゴムスラリーをスクリュで軸方向に送り
込みながら、水分をバレル外部に絞り出すタイプの脱水
機などが用いられる。
ムは、振動スクリーンで水分が除去された後、脱水機4
へと供給される。スクリーンで分離された水分は、温水
として戻される。
脱水機4へ供給される前のゴムの含水率は、約50重量
%程度である。脱水機4では、水分を約8〜12重量%
程度まで乾燥させることができる。脱水機4で脱水され
たゴムは、押出型乾燥機6のホッパ部へと供給される。
ホールがあり、ゴムに含まれる水の一部は、ここから排
出されるが、その他の水分は、ゴムと共にバレル35内
部をスクリュ36によりダイ部38の出口まで搬送さ
れ、途中で排出されることはない。ダイ部38には、ダ
イス(図示省略)とオリエンタ42とが対になって配置
してある。ダイスおよびオリエンタ42の配置数は、特
に限定されないが、本実施形態では、約5対前後であ
る。ダイ部38までスクリュ36により送り込まれたゴ
ムは、ダイスの孔を通して、オリエンタから吐出され
る。バレル35の途中およびダイ部38には、ダイス以
外の吐出口はないので、ダイ部38でのゴムの圧力は、
数十kg/cm2 となる。
ュ36の回転によるゴムの粘性発熱と、バレルジャケッ
トによる加温により、ゴムの温度を上昇させている。ゴ
ムの温度調節は、バレルジャケットの内部に流す加熱流
体の温度制御により行う。ダイ部38での温度(出口温
度)は、ゴムの種類および界面活性剤添加手段80から
添加される界面活性剤の種類などに依存するが、たとえ
ばBRの場合には、一般に100〜180°Cとなるよ
うに、SBR、IR、SISの場合には、一般に150
〜220°Cとなるように制御される。なお、これらの
温度は、押出型乾燥機から吐出されるゴムの含水率が4
重量%以下となるように、且つゴムがタール化しないよ
うに決定される。
っており、ダイ部38の圧力は常にゴム中の水の水蒸気
圧より高い。ダイ部中のゴムと水がダイスから放出され
ると、水分は蒸気となり、ゴムはポーラスな状態でダイ
スから弾き出される。
ンレスなどの金属で構成してあり、押出型乾燥機のバレ
ル内に連通する吐出孔を有する。また、ダイスの外周に
は、雄ネジが形成してある。ダイスの雄ネジは、オリエ
ンタ42の雌ネジに螺合するようになっている。本実施
形態では、ダイスに形成された吐出孔の形状は、十字形
であり、十字の孔幅が約2mm、孔高さが約8mmであ
る。
方向付け用通路を有し、ダイスの吐出孔から吐出された
クラム状ゴムの飛び出し方向を方向付けるようになって
いる。
側に装着してあるオリエンタ42の前方には、分散部材
としての陣笠部材52が配置してある。陣笠部材52
は、本実施形態では、円錐形状であり、円錐の底面の直
径が約450mmであり、円錐の高さが約600mmで
ある。この陣笠部材52は、その軸線が、押出型乾燥機
の軸線と略平行な水平軸に対して、θ=約5〜30度の
角度で傾斜して配置してある。オリエンタ42と陣笠状
部材52との距離(オリエンタ52から吐出されたゴム
が陣笠部材52に衝突するまでの距離)は、500〜1
500mm程度が好ましい。オリエンタ42から吐出さ
れたクラム状ゴムは、陣笠部材52の周面に衝突して、
バンドドライヤー8の多孔バンド54へと向かい、その
上に、均一に分散して堆積するようになっている。
により搬送方向Aに移動させられる多孔バンド54を有
する。多孔バンド54は、たとえば開口率が30〜40
%程度に孔が形成されたステンレス製板材で構成してあ
る。孔の大きさは、バンド54の上に堆積されるゴム5
8が落下しない程度の大きさである。バンド54の下方
には、図示省略してあるノズルが配置してあり、そのノ
ズルから乾燥用空気を、ゴム58が堆積されたバンド5
4の裏面から吹き付けるようになっている。
0°C程度である。乾燥用空気の湿度は、本実施形態で
は、空気1kgに対して、水0.005kgの湿度であ
る。乾燥用空気の供給量は、本実施形態では、バンドド
ライヤーの1m2 当たり20〜30m3 /分程度であ
る。
4の上には、クラム状のゴム58が、厚みt=6〜8c
mで堆積されるように、図示省略してあるセンサにより
厚みtを検知し、バンド54の移動速度などを制御する
ようになっている。バンド54上で、部分的にゴム58
の薄い層が存在すると、そこから乾燥用空気が逃げて、
乾燥を良好に行えない。また、バンド54上にゴム58
が厚すぎて堆積すると、乾燥用空気が通過せず、乾燥が
不十分となる。
58が堆積されたバンド54と、陣笠部材52と、オリ
エンタ42とを、ハウジング56で覆うように構成して
あり、ハウジング56の内部の温度を一定とし、バンド
ドライヤー8での乾燥効率を向上させている。
8は、バンド54の面から剥離され、粉砕され、計量部
へと排出される。乾燥後のゴムは、計量部で計量された
後、成形され、外観検査が成された後、包装され出荷さ
れる。
給されるゴムの含水率は、約50重量%である。このゴ
ムは、脱水機4で脱水され、ゴムの含水率は、約8〜1
2重量%となる。このゴムが押出型乾燥機6内に供給さ
れ、内部でスクリュ36により送り込まれることによ
り、水を含むゴムは、水蒸気圧以上に圧縮される。ま
た、発熱剤添加手段80により、所定量の発熱剤が連続
的に添加されるようになっている。このため、水を含む
ゴムは、図1に示すダイ部38において、高温高圧の状
態となり、ダイスの吐出孔から大気中に放出されるとき
に、膨張および破裂し、水分は蒸気となり、ゴムは、ポ
ーラスなクラム状ゴムとなる。本実施形態では、ダイス
の孔形状を十字形状にしてあるため、ここから吐出され
たゴムは、芯のない均一に乾燥した良好なポーラスなク
ラム状ゴムとなる。十字形状の吐出孔とすることで、ゴ
ムの中心部に含まれる水分も良好に膨張して蒸気となる
ためと考えられる。
出口温度(ダイ部38付近のゴムの温度)を、ゴムに添
加された界面活性剤による発熱効果により、そのゴムに
適した適切な温度に設定することができるので、ゴムが
タール化して劣化することなく、ダイスから吐出され
て、良質のポーラスなクラム状ゴムとなり、ゴムの含水
率は、約4重量%以下に乾燥することができる。また、
本実施形態では、界面活性剤による発熱効果によりゴム
を加熱することができるので、バレルジャケットによる
外部加熱などの外部加熱の負荷を軽減することができ
る。
リエンタ42により吐出方向が調節されて、陣笠部材5
2に衝突する。陣笠部材52の周面に衝突したクラム状
のゴムは、バンドドライヤー8の多孔バンド54の上
に、均一に散らばる。多孔バンド54が移動することに
より、その上に散らばって所定厚みtとなったクラム状
ゴム58は、搬送方向Aに移動し、その途中で、下から
吹き上げられる乾燥用空気に曝される。乾燥用空気は、
バンドの多孔から所定厚みtのクラム状ゴム58を通過
し、ゴムを乾燥させる。バンドドライヤー8での乾燥時
間は、特に限定されないが、本実施形態では、8〜12
分である。このバンドドライヤー8により、ゴム58
は、0.5重量%以下、好ましくは0.4重量%以下に
乾燥させられる。
バンドドライヤー8で乾燥するため、0.5重量%以下
程度に十分に乾燥することができる。バンドドライヤー
8では、ゴム58を搬送しながら、連続的に乾燥するこ
とができるので、ゴムの乾燥処理能力が低下することが
ない。
十字形状にすることで、ダイスから吐出されるゴムの乾
燥をさらに均一なものとすることができる。さらにま
た、押出型乾燥機6の吐出口に、ダイスとオリエンタ4
2を装着し、オリエンタ42から吐出されたゴムが、陣
笠部材52に衝突して多孔バンド54の上に、均一に散
らばるように構成することで、バンドドライヤー8での
乾燥も均一なものとなる。
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
本発明では特に限定されず、十字形状の吐出孔に限ら
ず、円形の吐出孔、三孔形状の吐出孔、スロット形状の
吐出孔であっても良い。
ゴムを十分に乾燥させることができるため、押出型乾燥
機6の後に配置する補助乾燥機としては、特殊なバンド
式乾燥機8に限らず、その他の汎用の乾燥機を用いるこ
とができる。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。これらの例中の部および%は、特に断わりがない限
り重量基準である。
った。
K−6383に準じ、クラムを105℃±5℃で1時間
乾燥したのちデシケーター中で放冷し、乾燥前後の重量
差を含水量とし、(含水量)/(含水量+乾燥後の重合
体)を百分率で算出した。
ア)は、乾燥機のモーター部の電流値を測定した。
kg中、ジブチルエーテル0.47ミリモルと四塩化チ
タン1.4ミリモル、トリイソブチルアルミニウム1.
4ミリモルの存在下でイソプレン1.8kgを重合し、
次いでスチームストリッピングによりポリマー溶液中の
溶剤を蒸発させクラムとしてポリイソプレンを得た。
ヘキサン=30/70(重量比)の混合溶媒10kg
中、テトラメチルエチレンジアミン=3ミリモル、n−
ブチルリチウム=72.5ミリモルの存在下でスチレン
0.87kgを重合した後イソプレン4.93kgを重
合し、次いでジメチルジクロロシランでカップリング反
応して結合スチレン量15%、重量平均分子量200,
000のブロックコポリマーを製造した。次いでスチー
ムストリッピングによりポリマー溶液中の溶剤を蒸発さ
せクラムとしてブロックコポリマーを得た。
換算で6.0トン毎時の投入量で連続的に押し出し脱水
機に投入し、さらに脱水されたポリマーを連続的に押出
型乾燥機に供給する際に、乾燥ポリマーに対して50p
pmのポリカルボン酸主成分のデモールEP(花王
(株)社製)を投入したところ、乾燥機のモーターの負
荷が125A、ダイヤプレートの温度が210℃であ
り、含水率が0.30%のよく乾いたポリイソプレンが
得られた。結果を表1に示す。
マー換算で3.8トン毎時の投入量で連続的に押し出し
脱水機に投入し、さらに脱水されたポリマーを連続的に
押出型乾燥機に供給する際に、乾燥ポリマーに対して3
0ppmのポリカルボン酸主成分のデモールEP(花王
(株)社製)を投入したところ、乾燥機のモーターの負
荷が80A、ダイプレートの温度が190℃であり、含
水率が0.05%のよく乾いたブロックコポリマーが得
られた。
マー換算で6.0トン毎時の投入量で連続的に押し出し
脱水機に投入し、さらに脱水されたポリマーを連続的に
押出型乾燥機に供給する際に、乾燥ポリマーに対して3
0ppmのポリカルボン酸主成分のデモールEP(花王
(株)社製)を投入したところ、乾燥機のモーターの負
荷が90A、ダイプレートの温度が170℃であり、含
水率が0.10%のよく乾いたブロックコポリマーが得
られた。
は実施例1と同様に脱水・乾燥をおこなったところ、乾
燥機のモーターの負荷が100A、ダイプレートの温度
が190℃であり、含水率が0.45%のポリイソプレ
ンが得られた。
は実施例2と同様に脱水・乾燥をおこなったところ、乾
燥機のモーターの負荷が70A、ダイプレートの温度が
150℃であり、含水率が0.30%のポリイソプレン
が得られた。
ける乾燥性能に優れることがわかる。それに対して、ポ
リカルボン酸塩を加えない系(比較例1〜2)では、い
ずれのポリマーも乾燥性が劣る。
平均分子量が20.0×104 であり、そのムーニー粘
度(JIS K6300)が50であるSBRを用い
た。このSBRを、図1に示す装置を用いて乾燥させ
た。脱水機4へ供給されたゴムの含水率は、50重量%
であった。
10重量%であった。この10重量%の含水率のゴム
に、界面活性剤添加手段80から、ゴムに対して1.8
ppmの添加量で、ポリカルボン酸主成分のデモールE
P(花王(株)社製品名)とセチルトリメチルアンモニ
ウムクロライドとの、95:5(重量比)の混合物であ
るDU−3(花王株式会社製商品名)を連続的に添加し
た。押出型乾燥機6のゴムの処理速度が3.3トン/時
間であり、DU−3の添加量は、6リットル/時間であ
った。
型乾燥機6で乾燥した。押出型乾燥機6でのスクリュ3
6の回転速度は、303rpmであった。また、その負
荷は、440ボルト、480アンペアであった。また、
ダイ部38でのゴムの圧力は、60kg/cm2 であっ
た。乾燥機6によるゴムの乾燥時間は、11分であっ
た。
観察したところ、タール化などの劣化は観察されず、良
好なポーラスなクラム状ゴムが安定して得られることが
確認された。ダイ部38でのゴムの温度を温度センサに
より検出したところ、下記の表2に示すように、170
°Cであった。また、ダイ部38のダイスから吐出され
たゴムの含水率を、測定したところ、3.00重量%で
あった。この後バンドドライヤーで乾燥させて、含水率
が0.4重量%となった。
加しなかった以外は、前記実施例1と同様にしてゴムを
乾燥させた。
なかったが、押出型乾燥機の出口温度は150〜160
°C程度に低く、ゴムの含水率は、5重量%程度であっ
た。実施例4と同じ条件でバンドドライヤーで乾燥させ
ても、0.57重量%の含水率であった。
ば、ゴムを劣化させることなく、しかも十分に乾燥させ
ることができる効率的なゴムの乾燥方法と乾燥装置を提
供することができる。
置の全体構成図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 脱水されたゴムに界面活性剤を添加した
後、押出型乾燥手段でゴムを乾燥することを特徴とする
ゴムの乾燥方法。 - 【請求項2】 ゴムをスクリュで押し出し、ゴムの乾燥
を行う押出型乾燥手段と、 前記押出型乾燥手段へゴムを供給する前に、ゴムに界面
活性剤を添加する界面活性剤添加手段と、を有するゴム
の乾燥装置。 - 【請求項3】 脱水されたゴムに界面活性剤を添加した
後、押出型乾燥手段に次いで、ゴムを移動可能なバンド
上に載せ、乾燥用空気を吹き付けることによりゴムを乾
燥することを特徴とするゴムの乾燥方法。 - 【請求項4】 前記押出型乾燥手段から押し出されて乾
燥されたゴムを、移動可能な多孔バンド上に載せ、下か
ら乾燥用空気を吹き上げて、さらにゴムを乾燥させるバ
ンド式乾燥手段をさらに有する請求項2に記載のゴムの
乾燥装置。
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1998
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