JPH11197938A - サイドトリミングにおけるトリム面診断装置 - Google Patents

サイドトリミングにおけるトリム面診断装置

Info

Publication number
JPH11197938A
JPH11197938A JP10017793A JP1779398A JPH11197938A JP H11197938 A JPH11197938 A JP H11197938A JP 10017793 A JP10017793 A JP 10017793A JP 1779398 A JP1779398 A JP 1779398A JP H11197938 A JPH11197938 A JP H11197938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
displacement
trim
trimming
trim surface
steel strip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10017793A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeaki Oki
重明 沖
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP10017793A priority Critical patent/JPH11197938A/ja
Publication of JPH11197938A publication Critical patent/JPH11197938A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Shearing Machines (AREA)
  • Accessories And Tools For Shearing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリミング条件やサイドトリマの回転刃の変
位に起因するトリム面不良発生を迅速に検出する。 【解決手段】 サイドトリマの上下回転刃の側面および
周面の変位量を変位検出器11a、11b、12a、1
2bにより検出し、検出した上下回転刃4Lt、4L
b、4Rt、4Rbの側面および周面の実測変位量と、
予め設定した上下回転刃4Lt、4Lb、4Rt、4R
bの側面および周面の変位量のしきい値とをトリム面品
質判定部15で比較し、トリム面不良発生の有無を判定
することにより、トリム面不良発生の場合、迅速にライ
ンを減速あるいは停止でき、トリム面不良の発生を最小
限に抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼帯のサイドトリ
ミング装置(以下サイドトリマという)において、良好
なトリム面の品質を確保するためのトリム面診断装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】鋼帯の各種処理ラインにおいては、圧延
時に発生する鋼帯端面の耳割れ部削除または所定の板幅
に処理するため、図10に示すとおり、鋼帯1の両端部
をサイドトリマの上下の回転刃81、82によって切り
揃えている。
【0003】この鋼帯のサイドトリミングの際には、回
転刃の刃欠け、回転刃の摩耗、鋼帯の蛇行およびキャン
バ(反り返り)等により、サイドトリミング中にトリム
外れおよび片切れによってトリム不良が発生する。回転
刃の刃欠けによるトリム面不良部は、図11に示すとお
り、鋼帯1の端部に所定間隔で刃欠け部に起因する剪断
残り部83が発生する。また、トリム外れによるトリム
面不良は、図12に示すとおり、鋼帯1の端部にトリミ
ングされないトリム外れ部分84が残存する。
【0004】また、図13に示すとおり、トリミング条
件、すなわち、上下の回転刃81、82のクリアランス
85とラップ86の設定値が適正でない場合にも、トリ
ム不良が発生する。トリミング後のトリム面は、図14
に示すとおり、上から順にダレ87、剪断面88、破断
面89、かえり90で構成されている。
【0005】一般にトリム面の品質は、上下の回転刃の
クリアランス85およびラップ86と密接な関係があ
り、クリアランスが小さいほど、またラップが大きいほ
ど、剪断面88が大きくなり、破断面89は小さくな
る。また、逆にクリアランスが大きいと、かえり90や
ダレ87が大きくなる。通常、サイドトリマによるトリ
ミングにおける剪断面88と破断面89の比率は、約
1:2となるようにクリアランス85とラップ86を設
定するのが適切である。クリアランスが過小の場合は、
図15に示すようなトリム面不良が発生し、クリアラン
スが過大の場合は、図16に示すようなトリム面不良が
発生する。
【0006】さらに、サイドトリマには、例えば、図1
7に示すように上部の回転刃81が傾斜したような変位
が発生し、剪断中に回転刃81の変位に起因してクリア
ランス、ラップが変動した場合にも、トリム面不良が発
生する。サイドトリマの回転刃に変位が存在した状態で
トリミングを行なうと、図18に示す回転刃のクリアラ
ンス、ラップが変動していない場合に比較し、図19に
示すとおり、トリム面の剪断面88、破断面89の比率
が長手方向に異なる波打ち現象が発生する。
【0007】上記したような鋼帯のトリム面不良部は、
冷間圧延すると図20に示すような耳割れが発生し、耳
割れが大きい場合、圧延時に鋼帯が破断し、圧延ロール
の損傷を招くばかりでなく、復旧のために長時間ライン
停止をしなければならず、大きな生産阻害となる。ま
た、鋼帯の破断までに至らなかった耳割れであっても、
昨今、品質面の要求が厳格となっており、製品として不
合格となることから、再度トリミングしなければなら
ず、その分歩留が低減することとなる。
【0008】したがって、回転刃が刃欠けしたり、回転
刃の摩耗が確認された場合は、発見次第鋼帯処理ライン
を停止し、回転刃の交換等の処置を行なう必要がある。
また、鋼帯の蛇行等を防止する方法としては、一般にサ
イドトリマの直前にセンサーを設置し、このセンサーの
鋼帯端部検出信号によってサイドガイドを調整してお
り、センサーおよびサイドガイド等の点検をする必要が
ある。また、トリミング条件が適正でない場合は、トリ
ミング条件の適正化を行ない、サイドトリマの回転刃の
変位が確認された場合は、定期修理等長時間のライン停
止可能なタイミングで分解整備を行なう必要がある。
【0009】トリム面不良を確認する手段としては、後
工程で通板する前にオペレータがトリム面の目視検査を
実施しているが、一定間隔をおいての検査であるため、
トリム面不良が発生してから実際にトリム面不良が発見
されるまでにかなりの時間が経過してしまい、この期間
に通過した鋼帯すべてにトリム面不良が発生するため、
大量の不合格品が製造されるという問題がある。また、
オペレータの目視によるトリム面の検査では、ライン停
止が必要であり、操業能率が低下するという問題があ
る。さらに、目視検査では、大きなトリム面不良は把握
できても、実際に問題となるレベルの微小なトリム面不
良を把握できないといった問題がある。
【0010】したがって、トリム面不良発生の早期発見
は、鋼帯処理ラインにおける大きな課題となっている。
トリム面不良の原因の1つである回転刃の刃欠け検出方
法としては、回転刃を軸支するチョックに取付けた振動
計の出力を、前記回転刃の各回転角度毎にN(ただしN
は自然数)回転の周期にわたって平均することによっ
て、前記回転刃の1回転の周期に対応する周波数成分を
抽出し、この抽出された周波数成分のレベルを所定のし
きい値と比較することにより、前記回転刃の刃欠けの有
無を検出する方法(特開平8−90009号公報)が提
案されている。
【0011】また、トリム外れ、片切れを検出する方法
または装置としては、発生した切断屑を案内する切断屑
ガイドと、前記切断屑ガイドの両側に設けられた照射光
源および該照射光源からの照射光を受光するイメージセ
ンサと、前記イメージセンサからの信号を処理する信号
処理装置とを有してなる装置(特公昭62−53284
号公報)、発生した切断屑の誘導路上にコイル状の検出
器を設けると共に、前記切断屑の有無による前記コイル
状の検出器の自己インダクタンスまたは相互インダクタ
ンスの変化からトリミング不良による切断屑引掛かりま
たは片切りを検出するトリミング異常検出手段を設けた
装置(特開平5−285718号公報)が提案されてい
る。
【0012】さらに、サイドトリミング状況監視装置と
しては、鋼帯の移送速度を検出する鋼帯速度検出器と、
サイドトリマの回転刃の回転を検出する回転検出器と、
該回転検出器の検出信号に基づき前記回転刃の周速を算
出する周速演算器と、該周速演算器からの周速算出値と
前記鋼帯速度検出器からの鋼帯速度検出値とに基づきト
リミング不良の有無を判定するトリミング状況判定部と
から構成された装置(特開昭62−173112号公
報)が提案されている。
【0013】さらにまた、サイドトリマのギャップを検
出し、ギャップを調整する方法としては、空剪断時およ
び実剪断時における剪断刃のギャップをそれぞれ変位セ
ンサで計測してその差を求め、該差に応じて剪断刃のギ
ャップを調整する方法(特開昭62−188619号公
報)が提案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平8−900
09号公報に開示の方法は、回転刃の刃欠けを検出する
もので、トリミング条件やサイドトリマの回転刃の変位
に起因するトリム面不良の検出には適用できない。ま
た、特公昭62−53284号公報に開示の装置は、ト
リム外れ、片切れによるトリム面不良の検出に有用であ
るが、トリミング条件やサイドトリマの回転刃の変位に
起因するトリム面不良の検出には適用できない。さら
に、特開平5−285718号公報に開示の装置は、剪
断屑の引掛かりまたは片切れの検出に有用であるが、ト
リミング条件やサイドトリマの回転刃の変位に起因する
トリム面不良の検出には適用できない。さらにまた、特
開昭62−173112号公報に開示の装置は、特開平
5−285718号公報に開示の装置と同様に、剪断屑
の引掛かりまたは片切れの検出に有用であるが、トリミ
ング条件やサイドトリマの回転刃の変位に起因するトリ
ム面不良の検出には適用できない。
【0015】また、特開昭62−188619号公報に
開示の方法は、空剪断時と実剪断時の剪断刃のギャップ
をそれぞれ変位センサで計測し、その誤差に応じて剪断
刃のギャップを調整するもので、剪断刃のギャップ調整
を行なううえで有用であるが、トリム面不良の検出技術
として提案されたものではない。
【0016】なお、トリミング条件設定不良は、予めサ
イドトリマの制御部に材質、板厚に応じたクリアラン
ス、ラップを設定しておき、サイドトリマの調整したア
ーバー軸の移動量の実績を前記制御部に入力し、アーバ
ー軸の移動量からクリアランス、ラップの実績値と設定
値とを比較することによって認識することができる。し
たがって、トリミング条件設定不良が判明した場合は、
直ちにクリアランス、ラップの調整を再度実施すること
によって、トリミング条件設定不良によるトリム不良の
発生防止を図ることができる。しかし、この方法は、ト
リミング条件設定不良に対しては有用であるが、サイド
トリマの回転刃の変位に起因するトリム面不良の検出に
は適用できない。
【0017】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解
消し、サイドトリマの回転刃の変位に起因するトリム面
不良発生を迅速に検出できるサイドトリミングにおける
トリム面診断装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のサイ
ドトリミングにおけるトリム面診断装置は、サイドトリ
マの上下回転刃の側面および周面の変位量を検出する変
位検出器と、該変位検出器で検出した上下回転刃の側面
および周面の実測変位量と、予め定めた上下回転刃の側
面および周端面の変位量のしきい値を比較し、トリム面
不良発生の有無を判定するトリム面品質判定部からなっ
ている。
【0019】このように、サイドトリマの上下回転刃の
側面および周面の変位量を変位検出器で検出し、検出し
た上下回転刃の側面および周面の実測変位量をトリム面
品質判定部に入力することにより、トリム面品質判定部
で予め定めたしきい値と上下回転刃の側面および周面の
実測変位量を比較し、実測変位量がしきい値を超えると
トリム面不良発生と判定する。判定した結果は、オペレ
ータに対して警報、ライン減速、ライン停止等認識可能
な方法を利用して信号を出力し、トリム面不良発生を防
止することができる。また、判定した結果は、ライン制
御用コンピュータ等に入力することによって、後工程へ
のトリム面不良鋼帯の流出防止を図ることができる。
【0020】また、本発明の請求項2のサイドトリミン
グにおけるトリム面診断装置は、請求項1のトリム面品
質判定部が上下回転刃の側面および周面の変位量のしき
い値を、板厚、材質毎にテーブル化し記憶している。こ
のように、トリム面品質判定部が上下回転刃の側面およ
び周面の変位量のしきい値を、板厚、材質毎にテーブル
化し記憶していることによって、上位のコンピュータか
ら板厚、材質を入力すれば、入力された板厚、材質に該
当する変位量のしきい値を記憶したテーブルから直ちに
読み出すことができ、板厚、材質の変動に迅速に対応す
ることができる。
【0021】さらに、本発明の請求項3のサイドトリミ
ングにおけるトリム面診断装置は、請求項1、2の品質
判定部がトリム面不良発生の判定と鋼帯の搬送速度とに
基づき、トリム面不良部の位置を自動演算する機能を有
している。このように、品質判定部がトリム面不良発生
の判定と鋼帯の搬送速度とに基づき、トリム面不良部の
位置を自動演算する機能を有することによって、トリム
面不良部を特定でき、後工程へのトリム面不良鋼帯の流
出防止を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明でサイドトリマの上下回転
刃の変位量を検出する変位検出器は、サイドトリマが鋼
帯端面の両端を剪断するものであるから、側面変位測定
用として、両側の上下回転刃の側面に各2個、周面変位
測定用として、両側の上下回転刃の周面に各2個の計1
6個を設置するのが望ましい。しかし、変位検出器の数
を最小限に設置するのであれば、上下回転刃の側面、周
面に各1個の計8個を設置するのが望ましい。側面変位
測定用として用いる変位検出器は、剪断位置で、かつ刃
先に近い位置に設置するのが好ましい。変位検出器とし
ては、レーザー変位計、渦電流変位計等非接触方式のも
のを用いる。
【0023】トリム面の良、不良を判定するトリム面品
質判定部には、予め材質、板厚毎のトリム面不良が発生
する上下回転刃の側面、周面の変位量のしきい値が入力
記憶されており、側面、周面の変位量がしきい値を超え
ると、トリム面不良発生と判定し、警報およびライン自
動停止を行なうように設定すればよい。
【0024】トリム面不良の発生する回転刃の側面、周
面の変位量のしきい値は、予め材質、板厚毎に上下回転
刃の側面、周面の変位量とトリム面不良度合いの関係を
調査し、トリム面不良発生有無の限界値をしきい値とし
て設定すればよい。トリム面不良度合いは、トリム面の
剪断面と破断面の比率ならびに冷間圧延時の耳割れ発生
有無により判定すればよい。
【0025】例えば、板厚2.3mm、板幅900mm
の低炭素鋼をトリムした時の上下回転刃周面の変位量
と、トリム面不良度合いの関係を図9に示す。なお、ト
リム面不良度合いは、トリム面の剪断面と破断面の比率
ならびに冷間圧延時の耳割れ発生有無により判定した。
また、品質判定コード1〜4についての定義を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】図9、表1に示すとおり、周面の変位量が
大きいほど、剪断面/破断面比率=1/2が確保でき
ず、また、次工程の冷間圧延により耳割れが発生する傾
向を示している。したがって、板厚2.3mm、板幅9
00mmの低炭素鋼の場合は、品質判定コード2以下、
すなわち、周面変位量が0.06mm以下で耳割れが発
生しないことを確認できた。同様に側面の変位量とトリ
ム面不良度合いの関係を調査したが、周面の変位量調査
結果と同様に側面変位量が0.06mm以下で耳割れが
発生しないことを確認した。以上の結果から、板厚2.
3mm、板幅900mmの低炭素鋼の場合は、側面、周
面の変位量が0.06mmをトリム面不良が発生有無の
しきい値とすることができる。
【0028】なお、上記側面、周面の変位量のしきい値
は、側面、周面の変位量の平均値で表示したが、側面、
周面の変位量の平均値でなく、側面、周面の変位量の最
大値をしきい値とすることもできる。この場合は、変位
量の平均値によるしきい値に比較して変位量のしきい値
が大きくなる。
【0029】
【実施例】実施例1 以下に、本発明のサイドトリミングにおけるトリム面診
断装置の詳細を実施の一例を示す図1、図2に基づいて
説明する。図1はサイドトリマの回転刃に変位検出器を
設置し、鋼帯をトリミングしている状態の概略図、図2
はトリム面診断装置の概略処理系統図である。
【0030】図1において、1は鋼帯、2L、2Rは鋼
帯1の長手方向の両端部に配設したサイドトリマであ
る。サイドトリマ2L、2Rは、ハウジング3に丸刃4
Lt、4Lbおよび4Rt、4Rbを先端に着脱自在に
取付けたアーバー軸5Lt、5Lbおよび5Rt、5R
bがそれぞれ独立に回転自在に支承され、丸刃4Lbお
よび4Rbが鋼帯1の下面に転接し、その周縁と丸刃4
Ltおよび4Rtの周縁とが近接し、鋼帯1の移動に伴
って丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4Rbが回転
し、両周縁部によって鋼帯1の側縁部を連続的に剪断す
るよう構成されている。
【0031】各丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4R
bには、周面の変位(ラップの変位)を検出する渦電流
式非接触変位検出器11a、11bと、側面の変位(ク
リアランスの変位)を検出する渦電流式非接触変位検出
器12a、12bがそれぞれ設置され(図1では丸刃4
Ltにのみ表示)、合計で16個設置されている。各渦
電流式非接触変位検出器11a、11bは、各丸刃4L
t、4Lbおよび4Rt、4Rbの周面の変位量を、各
渦電流式非接触変位検出器12a、12bは、各丸刃4
Lt、4Lbおよび4Rt、4Rbの側面の変位量を連
続検出するよう構成されている。
【0032】各渦電流式非接触変位検出器11a、11
bおよび12a、12bで検出された各丸刃4Lt、4
Lbおよび4Rt、4Rbの周面および側面の変位量
は、センサー増幅器13、絶縁増幅器14を介してトリ
ム面の品質判定装置15に入力される。また、同時に品
質判定装置15には、操業データとしてライン速度計1
6からライン速度が、PLG17から鋼帯1の長手方向
のトリミング実施位置が絶縁増幅器14を介して入力さ
れる。品質判定装置15には、材質、板厚毎の予めトリ
ム面不良が発生する条件として、各丸刃4Lt、4Lb
および4Rt、4Rbの周面および側面の変位量のしき
い値がテーブル化して変位量基準18として記憶されて
いる。さらに、品質判定装置15には、図示しないライ
ン制御部から、素材情報19として材質、板厚が入力さ
れる。
【0033】品質判定装置15は、絶縁増幅器14を介
して入力された各丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4
Rbの周面および側面の変位量を、アナログ入力モード
20を、A/D変換21、工学値変換22すると共に、
素材情報19の材質、板厚に基づき変位量基準18から
各丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4Rbの周面およ
び側面の変位量のしきい値を、限界チェック23により
読み出し、各丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4Rb
の周面および側面の実測変位量と各しきい値を変位量チ
ェック24により比較し、各周面および側面の実測変位
量が各しきい値を超えているか否かを警報出力判断25
により判断し、周面および側面の実測変位量がしきい値
を超えていると、トリム面不良発生と判断して警報出力
部26により警報27を発生すると共に、ライン減速・
停止判断部28によりライン減速・停止の有無を判断
し、ライン減速・停止の有の場合は、ライン減速・停止
指示出力29によりライン減速またはライン停止を、図
示しないライン制御部に出力するよう構成されている。
【0034】上記のとおり構成したことによって、材
質、板厚に応じて所定のクリアランス、ラップに調整さ
れたサイドトリマ2L、2Rによって、鋼帯1のサイド
トリミングが開始されると、各渦電流式非接触変位検出
器11a、11bおよび12a、12bで検出された各
丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4Rbの周面および
側面の変位量は、センサー増幅器13、絶縁増幅器14
を介してトリム面の品質判定装置15に入力される。同
時に品質判定装置15には、操業データとしてライン速
度計16からライン速度が、PLG17から鋼帯1の長
手方向のトリミング実施位置が絶縁増幅器14を介して
入力される。
【0035】品質判定装置15は、絶縁増幅器14を介
して入力された各丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4
Rbの周面および側面の変位量を、アナログ入力モード
20を、A/D変換21、工学値変換22すると共に、
素材情報19の材質、板厚に基づき変位量基準18から
各丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4Rbの周面およ
び側面の変位量のしきい値を、限界チェック23により
読み出し、各丸刃4Lt、4Lbおよび4Rt、4Rb
の周面および側面の実測変位量と各しきい値を変位量チ
ェック24により比較し、各周面および側面の実測変位
量がしきい値を超えているか否かを警報出力判断25に
より判断し、周面および側面の実測変位量がしきい値を
超えていると、トリム面不良発生と判断して警報出力部
26により警報27を発生すると共に、ライン減速・停
止判断部28によりライン減速・停止の有無を判断し、
ライン減速・停止有の場合は、ライン減速・停止指示出
力29によりライン減速またはライン停止を、図示しな
いライン制御部に出力する。
【0036】図示しないライン制御部は、品質判定装置
15からライン減速またはライン停止が入力されると、
直ちに鋼帯1のサイドトリミングのラインを減速または
停止する。したがって、鋼帯1のトリム面不良が発生し
た場合は、直ちにこれが検出されてライン減速またはラ
イン停止の処置を取ることができ、トリム面の不良発生
を最小限に抑制することができ、オペレータの負担を軽
減することができる。
【0037】一方、品質判定装置15は、周面および側
面の実測変位量がしきい値未満と警報出力判断25によ
り判断されると、処理をその時点で中断する。したがっ
て、鋼帯1のサイドトリミングは、そのまま継続される
こととなる。また、品質判定装置15は、周面および側
面の実測変位量がしきい値を超えていると、ライン速度
計16から入力されるライン速度に基づき、トリム面不
良部の位置を演算して出力することによって、後工程へ
のトリム面不良鋼帯の流出防止を図ることができる。
【0038】実施例2 板厚2.3mm、板幅900mmの低炭素鋼を、サイド
トリマのクリアランス0.22mm、ラップ0.5mm
のトリミング条件で、ライン速度を20〜340m/m
inの範囲で変化させてトリミングを実施し、上下回転
刃の周面、側面の変位量とライン速度およびトリム面不
良度合いの関係を調査した。周面の変位量とライン速度
およびトリム面不良度合いの関係を図3に、側面の変位
量とライン速度およびトリム面不良度合いの関係を図4
に示す。トリム面不良度合いは、次工程の冷間圧延時に
耳割れ発生の有無により判定した。なお、図中の○は耳
割れなし、●は耳割れ発生を示す。
【0039】また、回転刃側面の変位量が0.06mm
超のときの回転刃側面の変位量とライン速度の推移と、
回転刃側面の変位量が0.06mm未満のときの回転刃
側面の変位量とライン速度の推移を調査した。その結果
を図5、図6に示す。さらに、回転刃の周面あるいは側
面の変位量が0.06mmを超えると、トリム面不良発
生と判定し、ラインを停止してサイドトリマのハウジン
グを分解したところ、図8に示すとおり、クリアランス
調整用の上刃31のウエッジ32とリテーナ33を結ぶ
ローラウェイ34で割損を発見した。この破損部位の交
換を行なって側面の変位を修正した本発明例の場合と、
従来例の場合のそれぞれについて、次工程の冷間圧延に
おける耳割れ発生率を調査した。その結果を図7に示
す。なお、図8中の35はベアリング、36は下刃を示
す。
【0040】図3、図4に示すとおり、ライン速度が速
いと、変位量が小さくなる傾向が認められる。また、変
位量が小さいほど、次工程の冷間圧延時に耳割れ発生の
度合いが低く、上下回転刃の周面、側面の変位量共に、
0.06mm以下であれば、耳割れが発生しないことが
確認された。この時の剪断面は、波打ちも小さい傾向が
認められた。したがって、板厚2.3mm、板幅900
mmの低炭素鋼のトリミングの場合は、上下回転刃の周
面、側面の変位量のしきい値は、共に0.06mmと決
定することができる。
【0041】図5に示すトリム面不良が発生した時の変
位量は、図6に示すトリム面が良好であった時と比較し
て変位量が大きく、しかもその振幅が2倍以上となって
いる。また、図7に示すとおり、次の冷間圧延における
耳割れ発生率は、従来例の0.5%から0.1%に低減
することができた。なお、前記サイドトリマの破損部分
は、ハウジング内部にあり、内部を常時監視することは
できないばかりでなく、分解するにもかなりの時間を要
することから、ハウジング内部の機械的ガタツキを発見
する有用な1手段となる。
【0042】
【発明の効果】本発明のサイドトリミングにおけるトリ
ム面診断装置は、サイドトリマの回転刃の変位によるト
リム面不良を、簡単かつ迅速に検出できるので、トリム
面の不良発生を最小限に抑制することができ、オペレー
タの負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サイドトリマの回転刃に変位検出器を設置し、
鋼帯をトリミングしている状態の概略図である。
【図2】トリム面診断装置の概略処理系統図である。
【図3】実施例2における回転刃周面の変位量とライン
速度とトリム面不良度合いの関係を示すグラフである。
【図4】実施例2における回転刃側面の変位量とライン
速度とトリム面不良度合いの関係を示すグラフである。
【図5】実施例2におけるトリム面不良時の回転刃側面
の変位量とライン速度の経時変化の一例を示すグラフで
ある。
【図6】実施例2におけるトリム面良好時の回転刃側面
の変位量とライン速度の経時変化の一例を示すグラフで
ある。
【図7】実施例2における次の冷間圧延における耳割れ
発生率の従来例との対比を示すグラフである。
【図8】サイドトリマのハウジング内部の損傷部位の説
明図である。
【図9】板厚2.3mm、板幅900mmの低炭素鋼板
をトリミングした場合の周面変位量とトリム面不良度合
いの品質判定コードとの関係を示すグラフである。
【図10】サイドトリマによる鋼帯のサイドトリミング
の概略説明図である。
【図11】回転刃の刃欠けにより発生したトリム不良部
の鋼帯の斜視図である。
【図12】トリム外れにより発生したトリム不良部の鋼
帯の斜視図である。
【図13】トリミング条件設定方法の概略説明図であ
る。
【図14】トリム面の断面説明図である。
【図15】クリアランス過小時に発生したトリム不良部
の断面図である。
【図16】クリアランス過大時に発生したトリム不良部
の断面図である。
【図17】サイドトリマの上回転刃が傾斜した場合の概
略説明図である。
【図18】サイドトリマの回転刃が変位していない時の
鋼帯長手方向のトリム面の正面図である。
【図19】サイドトリマの上回転刃が変位した時の鋼帯
長手方向のトリム面の正面図である。
【図20】トリム不良部の鋼帯を冷間圧延した場合に発
生する耳割れ部の斜視図である。
【符号の説明】
1 鋼帯 2L、2R サイドトリマ 3 ハウジング 4Lt、4Lb、4Rt、4Rb 丸刃 5Lt、5Lb、5Rt、5Rb アーバー軸 11a、11b、12a、12b 渦電流式非接触変位
検出器 13 センサー増幅器 14 絶縁増幅器 15 品質判定装置 16 ライン速度計 17 PLG 18 変位量基準 19 素材情報 20 アナログ入力モード 21 A/D変換 22 工学値変換 23 限界チェック 24 変位量チェック 25 警報出力判断 26 警報出力部 27 警報 28 ライン減速・停止判断部 29 ライン減速・停止指示出力 31 上刃 32 ウエッジ 33 リテーナ 34 ローラウェイ 35 ベアリング 36 下刃 81、82 回転刃 83 剪断残り部 84 トリム外れ部分 85 クリアランス 86 ラップ 87 ダレ 88 剪断面 89 破断面 90 かえり

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼帯のサイドトリミング時のトリム面診
    断装置であって、サイドトリミング装置の上下回転刃の
    側面および周面の変位量を検出する変位検出器と、該変
    位検出器で検出した上下回転刃の側面および周面の実測
    変位量と、予め設定した上下回転刃の側面および周面の
    変位量のしきい値とを比較し、トリム面不良発生の有無
    を判定するトリム面品質判定部からなることを特徴とす
    るサイドトリミングにおけるトリム面診断装置。
  2. 【請求項2】 品質判定部が上下回転刃の側面および周
    面の変位量のしきい値を、板厚、材質毎にテーブル化し
    記憶していることを特徴とする請求項1記載のサイドト
    リミングにおけるトリム面診断装置。
  3. 【請求項3】 品質判定部がトリム面不良発生の判定と
    鋼帯の搬送速度とに基づき、トリム面不良部の位置を自
    動演算する機能を有していることを特徴とする請求項1
    および2記載のサイドトリミングにおけるトリム面診断
    装置。
JP10017793A 1998-01-14 1998-01-14 サイドトリミングにおけるトリム面診断装置 Pending JPH11197938A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10017793A JPH11197938A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 サイドトリミングにおけるトリム面診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10017793A JPH11197938A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 サイドトリミングにおけるトリム面診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11197938A true JPH11197938A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11953601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10017793A Pending JPH11197938A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 サイドトリミングにおけるトリム面診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11197938A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007155725A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Top Engineering Co Ltd ホイールの摩耗測定装置及び測定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007155725A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Top Engineering Co Ltd ホイールの摩耗測定装置及び測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0790241B2 (ja) 条鋼の圧延方法
JPH11197938A (ja) サイドトリミングにおけるトリム面診断装置
JPH09174383A (ja) 回転工具の異常検出方法および装置
CN111689137B (zh) 一种冷轧带钢剪切废料运输装置防跑偏的控制装置以及控制方法
JP4800654B2 (ja) 紙のカッター装置
CN110666236B (zh) 一种倍尺飞剪信号处理方法
JP2008105071A (ja) 厚鋼板の切断方法および切断装置
JP3697928B2 (ja) 金属板のクロップ切断方法および装置
JPH0639918Y2 (ja) ウェブ切断装置
JP2002096214A (ja) 丸刃位置調整方法および装置
JP2009202237A (ja) 金属帯のトリミング異常検出方法および装置
JP7447877B2 (ja) トリム屑検出装置およびトリム屑の検出方法
JP3924083B2 (ja) 金属帯のサイドトリミング方法および連続焼鈍設備
US20230415250A1 (en) Mastering of trimming knives position
JP2010137334A (ja) 鋼帯の連続処理設備および連続処理方法
JPH08224635A (ja) ビレット送り装置
KR200192847Y1 (ko) 냉연 코일의 에지 스크랩 유도 및 측면 절단 불량부 감지 장치
KR20200062953A (ko) 칩 가이드장치
JP2540145B2 (ja) 帯状板材のサイドトリミング方法
CN114273427A (zh) 一种圆盘剪堵边故障风险识别方法
JPH0288114A (ja) 鋼帯の耳割れ検出除去方法
CN116765125A (zh) 防止热轧带钢在输出辊道上划伤的装置及方法
JPS62188619A (ja) 剪断設備における剪断性能診断方法
KR20200065561A (ko) 편측 마진량 측정이 가능한 사이드 트리머
JP2020082173A (ja) 圧延機のチャタマーク検出方法及びチャタマーク検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees