JPH1119751A - 精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法 - Google Patents

精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法

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JPH1119751A
JPH1119751A JP17818497A JP17818497A JPH1119751A JP H1119751 A JPH1119751 A JP H1119751A JP 17818497 A JP17818497 A JP 17818497A JP 17818497 A JP17818497 A JP 17818497A JP H1119751 A JPH1119751 A JP H1119751A
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JP
Japan
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evaporation
preventing
wax
casting mold
precision casting
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Application number
JP17818497A
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English (en)
Inventor
Koji Yoshida
田 浩 二 吉
Shinpei Kato
藤 新 平 加
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精密鋳造鋳型の造型作業に全く支障をきたす
ことなく精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防
止を簡便にしてしかも効率よく行う。 【解決手段】 洗浄液剤容器1に収容した精密鋳造鋳型
造型用ワックス洗浄液剤2の蒸発を防止するに際して、
前記ワックス洗浄液剤2の上面に洗浄液剤蒸発防止用液
体層3をより好ましくは3〜25mmの層厚さで形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密鋳造鋳型を造
型する過程で使用されるワックスツリーを洗浄するのに
用いられるワックス洗浄液剤において、その蒸発をなる
べく簡便にしてしかも効果的に防止するのに好適な精密
鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】精密鋳造鋳型を造型するに際しては、鋳
物製品と同じ形状をなすワックス模型を製作したのち、
複数のワックス模型をワックス製幹杆に融接してツリー
形状とし、このワックスツリーを洗浄液剤容器に収容し
たワックス洗浄液剤に浸漬して洗浄したあと、スラリー
容器に収容した耐火物スラリー中に浸漬して耐火物スラ
リーを付着させ、次いで、スラリーが乾燥しないうちに
スラリー付着したワックスツリーの表面に耐火物粒をま
ぶして付着させたのち乾燥し、このようなスラリー付着
と耐火物をまぶすサンディングと乾燥の工程を必要回数
繰り返すことによって、ワックス模型の表面に所要厚さ
の耐火物被覆を形成し、その後、ワックスを溶融流出さ
せることによって、内部に鋳物製品を複数ツリー状に連
結した形状と同じ形状の鋳造空間が形成された精密鋳造
鋳型とするようにしていた(例えば、改訂4版 金属便
覧 昭和57年12月20日発行 社団法人 日本金属
学会編 第1513頁〜第1516頁)。
【0003】そして、ワックスツリーを洗浄するに際し
ては、ワックスツリー表面の脱脂と、後のスラリー付着
の際におけるスラリー付着性を高めるためのエッチング
とが行われるように調製したワックス洗浄液剤を使用し
ていた。そして、この場合のワックス洗浄液剤として
は、上記のように、脱脂およびエッチングを同時に行う
ことができるものとするために、四塩化炭素や代替フロ
ン等の通常比較的蒸気圧の高い密度の大きな液剤を使用
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の精
密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤としては、比較的蒸
気圧の高い密度の大きな液剤を使用しているため、蒸発
による消耗が大きく、このような蒸発による消耗を少な
くするために洗浄液剤容器に蓋を付けることも考えられ
るが、このようにした場合には、前述した洗浄→スラリ
ー付着→サンディング→乾燥の工程を自動的に行う際の
邪魔になることがあるという問題点があったことから、
精密鋳造鋳型造型作業を自動化して行う場合の支障にな
らずしかも簡便かつ容易にしてワックス洗浄液剤の蒸発
を防止できるようにすることが課題としてあった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたものであって、精密鋳造鋳型造型用ワッ
クス洗浄液剤の蒸発防止を精密鋳造鋳型造型作業の支障
にならないようして簡便にそしてまた効率良く行うこと
ができるようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる精密鋳造
鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法は、請求項
1に記載しているように、洗浄液剤容器に収容した精密
鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発を防止するに際
して、前記ワックス洗浄液剤の上面に洗浄液剤蒸発防止
用液体層を形成するようにしたことを特徴としている。
【0007】そして、本発明に係わる精密鋳造鋳型造型
用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法の実施態様において
は、請求項2に記載しているように、精密鋳造鋳型造型
用ワックス洗浄液剤は、脱脂および/またはエッチング
剤の機能を有するものとしたことを特徴としている。
【0008】同じく、本発明に係わる精密鋳造鋳型造型
用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法の実施態様において
は、請求項3に記載しているように、洗浄液剤蒸発防止
用液体層の厚さは3〜25mmであるようにしたことを
特徴としている。
【0009】同じく、本発明に係わる精密鋳造鋳型造型
用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法の実施態様において
は、請求項4に記載しているように、洗浄液剤蒸発防止
用液体層を形成する洗浄液剤蒸発防止用液体の蒸発速度
に対応して前記洗浄液剤蒸発防止用液体を定量補給する
ようにしたことを特徴としている。
【0010】同じく、本発明に係わる精密鋳造鋳型造型
用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法の実施態様において
は、請求項5に記載しているように、洗浄液剤蒸発防止
用液体は水からなるものとしたことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用】本発明に係わる精密鋳造鋳型造型用ワッ
クス洗浄液剤の蒸発防止方法では、上述した構成とした
から、精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の上面に形
成した洗浄液剤蒸発防止用液体層によって、精密鋳造鋳
型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発が簡便にしてしかも効
果的に防止されることとなる。
【0012】そして、精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄
液剤は、脱脂の機能を有するものとすることによって、
ワックスツリー表面に付着している油成分が除去される
こととなり、また、エッチング剤の機能を有するものと
することにより、ワックスツリーの表面が粗面化される
こととなって、その後のスラリー付着が良好に行われる
こととなる。
【0013】そして、精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄
液剤の蒸発を効果的に防止できるようにするためには、
洗浄液剤蒸発防止用液体層の厚さは3mm以上とするこ
とが好ましいが、あまり厚すぎても蒸発防止機能の向上
にはほとんど変化がないので、25mm以下とすること
が好ましい。
【0014】そしてさらに、洗浄液剤蒸発防止用液体層
を形成する洗浄液剤蒸発防止用液体においても蒸発損失
を生じることとなるので、この洗浄液剤蒸発防止用液体
の蒸発速度に対応させて、洗浄液剤蒸発防止用液体を定
量送液ポンプなどによって定量補給するようになすこと
も場合によっては好ましく、洗浄液剤蒸発防止用液体層
の厚さがより好ましくは3〜25mmの範囲内に維持さ
れるようにすることが望ましい。
【0015】そして、精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄
液剤が四塩化炭素や代替フロンなどのごとく、比重が水
よりも大でかつ水に溶けにくい液剤である場合には、洗
浄液剤蒸発防止用液体層を形成する洗浄液剤蒸発防止用
液体として水を用いることができ、水が蒸発損失する場
合にはこの際の蒸発速度に対応して定量送液ポンプなど
により水を定量補給するようになすことも必要に応じて
望ましい。
【0016】
【実施例】以下に、本発明に係わる精密鋳造鋳型造型用
ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法の実施例について説明
するが、本発明はこのような実施例のみに限定されない
ものである。
【0017】(実施例1)図1は本発明による精密鋳造
鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法の実施例を
示すものであって、洗浄液剤容器1は、その容量が30
lのものであって、内部には精密鋳造鋳型造型用ワッ
クス洗浄液剤2が収容してあり、この精密鋳造鋳型造型
用ワックス洗浄液剤2の上面には、洗浄液剤蒸発防止用
液体層(水層)3が約15mmの層厚さで形成してあ
る。また、この洗浄液剤蒸発防止用液体層(水層)3
は、温度を22℃,湿度を55%にコントロールした精
密鋳造鋳型造型工場において、その蒸発速度が1時間に
つき約30ccであったので、定量送液ポンプを用いて
1時間に約30ccの送給割合で水を追加補充すること
によって、洗浄液剤蒸発防止用液体層(水層)3の層厚
さが約15mmに維持されるようにした。
【0018】そして、上記した実施例の場合と、比較の
ために、図2に示すように、同じ容量の洗浄液剤容器1
1の中に精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤12を収
容しているものの本発明のごとく精密鋳造鋳型造型用ワ
ックス洗浄液剤12の上に洗浄液剤蒸発防止用液体層
(3)を形成していない従来例の場合とについて、精密
鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤2,12のそれぞれの
蒸発量について調べたところ、次表に示す結果であっ
た。
【0019】
【表1】
【0020】表1に示した結果より明らかであるよう
に、本発明法によれば、従来法に比較して、精密鋳造鋳
型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発(損失)量がかなり少
なくなっていることが認められた。
【0021】
【発明の効果】本発明による精密鋳造鋳型造型用ワック
ス洗浄液剤の蒸発防止方法では、洗浄液剤容器に収容し
た精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発を防止す
るに際して、前記ワックス洗浄液剤の上面に洗浄液剤蒸
発防止用液体層を形成するようにしたから、精密鋳造鋳
型造型作業の支障には全くならないようにしながらも、
精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止を簡便
にしてしかも効率良く行うことができるようになるとい
う著しく優れた効果がもたられる。
【0022】そして、請求項2に記載しているように、
精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤は、脱脂および/
またはエッチング剤の機能を有するものとすることによ
って、精密鋳造鋳型造型用ワックスツリーの表面の油成
分を良好に除去することが可能であると同時に、精密鋳
造鋳型造型用ワックスツリーの表面を粗面化することに
よって、その後の耐火物スラリーの付着性を良好なもの
とすることが可能であるという著しく優れた効果がもた
られる。
【0023】そしてまた、請求項3に記載しているよう
に、洗浄液剤蒸発防止用液体層の厚さは3〜25mmで
あるものとすることによって、精密鋳造鋳型造型作業に
支障を全くきたすことなく、精密鋳造鋳型造型用ワック
ス洗浄液剤の蒸発防止を良好に行うことが可能であると
いう著しく優れた効果がもたられる。
【0024】さらにまた、請求項4に記載しているよう
に、洗浄液剤蒸発防止用液体層を形成する洗浄液剤蒸発
防止用液体の蒸発速度に対応して前記洗浄液剤蒸発防止
用液体を定量補給するようになすことによって、精密鋳
造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止を自動的に長
日数にわたって維持することが可能であるという著しく
優れた効果がもたられる。
【0025】さらにまた、請求項5に記載しているよう
に、洗浄液剤蒸発防止用液体は水からなるものとするこ
とによって、非常な低コストのもとで精密鋳造鋳型造型
用ワックス洗浄液剤の蒸発防止を実行することが可能で
あるという著しく優れた効果がもたられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す精密鋳造鋳型造型用
ワックス洗浄液剤入り洗浄液剤容器の断面説明図であ
る。
【図2】 従来例を示す精密鋳造鋳型造型用ワックス洗
浄液剤入り洗浄液剤容器の断面説明図である。
【符号の説明】
1 洗浄液剤容器 2 精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤 3 洗浄液剤蒸発防止用液体層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄液剤容器に収容した精密鋳造鋳型造
    型用ワックス洗浄液剤の蒸発を防止するに際して、前記
    ワックス洗浄液剤の上面に洗浄液剤蒸発防止用液体層を
    形成することを特徴とする精密鋳造鋳型造型用ワックス
    洗浄液剤の蒸発防止方法。
  2. 【請求項2】 精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤
    は、脱脂および/またはエッチング剤の機能を有する請
    求項1に記載の精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の
    蒸発防止方法。
  3. 【請求項3】 洗浄液剤蒸発防止用液体層の厚さは3〜
    25mmである請求項1または2に記載の精密鋳造鋳型
    造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法。
  4. 【請求項4】 洗浄液剤蒸発防止用液体層を形成する洗
    浄液剤蒸発防止用液体の蒸発速度に対応して前記洗浄液
    剤蒸発防止用液体を定量補給する請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の
    蒸発防止方法。
  5. 【請求項5】 洗浄液剤蒸発防止用液体は水からなる請
    求項1ないし4のいずれかに記載の精密鋳造鋳型造型用
    ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法。
JP17818497A 1997-07-03 1997-07-03 精密鋳造鋳型造型用ワックス洗浄液剤の蒸発防止方法 Pending JPH1119751A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009058231A (ja) * 2007-08-29 2009-03-19 Shimadzu Corp 液中試料の分析方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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