JPH11197414A - 濾過エレメント及び濾過装置 - Google Patents

濾過エレメント及び濾過装置

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JPH11197414A
JPH11197414A JP10006480A JP648098A JPH11197414A JP H11197414 A JPH11197414 A JP H11197414A JP 10006480 A JP10006480 A JP 10006480A JP 648098 A JP648098 A JP 648098A JP H11197414 A JPH11197414 A JP H11197414A
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JP
Japan
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filtration
filter cloth
filtration element
filter
cylindrical
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Application number
JP10006480A
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English (en)
Inventor
Wataru Akagawa
弥 赤川
Kentaro Hirabayashi
健太郎 平林
Seiichi Kazama
誠一 風間
Yoshihiro Shiozawa
義博 塩沢
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濾過操作の継続による濾過エレメントへの濾
過分離懸濁物の蓄積の偏在化並びにその偏在の成長によ
る濾過圧損の増大を抑え、濾過性能並びに寿命を良好に
長く維持することのできる濾過装置を提供する。 【解決手段】 濾過エレメントの中心に濾過エレメント
を固定するための芯棒を使っており、これとエレメント
固定板とエレメント押え板に接続する。芯棒は多孔円筒
体を使用しており、その多孔円筒体は多孔質で一様に分
布しかつノズルに近いほど小さい孔を設けている。この
多孔円筒体の廻りに多孔質の芯管があり、これが濾布と
の境界を仕切っている。濾過処理の必要な原水は、原水
入口管を介して胴容器に導かれ、濾布の外表面から内側
に流れる過程で濾過処理された後、濾過エレメント内を
エレメント固定板方向に流れ、下部容器に集められ、処
理水出口管をへて下流系統に送られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濾布をひだ状に折
り、その折り線方向を中心軸方向と一致させて円筒状に
巻いたものをエレメントとし、このエレメントの外側よ
り中心部に向けて原水を流動させ、ひだ状の濾布にて原
水の濾過を行う濾過装置に係り、特に濾過操作の継続に
よるエレメントの濾過圧損の増加を抑え、さらに逆洗後
の濾過圧損をエレメント新品時近くまで回復させ、エレ
メントの使用時間を長期に渡らせるのに好適な濾過エレ
メント及び濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、原子力発電プラントの復水に存
在する鉄錆を主成分とする懸濁物を分離除去するために
用いられている濾過装置として、従来は、粉末イオン交
換樹脂等の濾過助材をエレメントにプリコ−トし、濾過
助材プリコ−ト層で懸濁物を分離除去するプリコ−ト式
濾過装置が採用されていたが、近年のプラントでは、濾
過助材を使用しない濾布タイプの濾過装置が採用される
ようになってきた。
【0003】後者の濾過装置では、濾布をひだ状に折
り、その折り線方向を中心軸方向と一致させて円筒状に
巻いたものをエレメントとし、このエレメントの外側よ
り中心部に向けて原水を流動させ、ひだ状の濾布にて原
水の濾過を行う。濾過の継続によりその濾布表面が濾過
分離した鉄錆等で覆われ、濾過の圧損が規定値に達する
と、エレメントの内側より水を逆流させる等のいわゆる
逆洗操作を実施し、その表面の濾過分離物を除去し、圧
損の回復を行う。
【0004】この濾過装置は、濾過助剤を使用しないた
め逆洗操作に伴う廃棄物発生量が少ないという特徴を有
している。しかし、上記のような用途において、本濾過
装置は以下の改善すべき点を有していた。
【0005】まず、濾過処理においては、原水のエレメ
ント各部分への負荷が必ずしも均一でなく、部分的に負
荷の大きい部分が生じ、その部分の濾布の表面の濾過分
離物の蓄積が他の部分に比べ大きくなるという現象があ
った。また、逆先操作においては、特にひだ状に折った
濾布の谷部にたまった濾過分離物の排出が必ずしも完全
に実施されず、一部の部分については排出されずに残る
という現象があった。
【0006】これらの結果、濾過分離物が一部分に偏在
するとともに、それらが逆洗でも有効に除去されないた
めに、濾過圧損が増大し、また逆洗においても圧損の回
復が充分でなく、ひいては濾過装置の運転継続時間が短
くなるという不都合を生じた。
【0007】図10は、本濾過装置の濾過器廻りの概略
構成を示すものである。濾過エレメント16は、胴容器
3と下部容器4にはさまれたエレメント固定板11とエ
レメント押え板10の間に複数本立ち上げられている。
図11は、濾過エレメント16の構造を示すものであ
り、長さ方向に対しての断面図である。
【0008】また、図12は、図11に示す濾過エレメ
ント16のB−B方向断面を示すものである。濾過エレ
メント16は、濾布17と、濾布17との境界を仕切る
円筒状芯管20と、上部端部を閉鎖するシール部材23
と、下部端部を通水可能としたノズル部材18と、濾過
エレメント16の中心に配設された濾過エレメント16
の固定用の芯棒19で構成される。芯棒19は、その両
端において、それぞれエレメント固定板11及びエレメ
ント押え板10に接続固定され、濾過エレメント16を
所定の位置に固定する。なお、芯棒19はL型鋼を使用
している。
【0009】図10に示す通り、濾過処理が必要な原水
は、原水入口管21を介して胴容器3に導かれ、濾過エ
レメント16のひだ状に折り込んだ濾布17の外表面か
ら内側に流れ込む過程で濾過処理された後、濾過エレメ
ント16内をエレメント固定板11方向に流れ、下部容
器4に集められ、処理水出口管22をへて下流系統に送
られる。この濾過で分離された懸濁物は濾布17の表面
に捕捉蓄積され、これにより濾布17の表面が濾過分離
物で徐々に覆われて塞がれ、これに従い濾過抵抗が増加
し、濾過エレメント16の濾過圧損が増大する。
【0010】この濾過圧損が規定量に達すると濾過エレ
メント16の逆洗を行う。この逆洗では、空気タンク9
から、空気弁7、空気管6を介して供給される高圧空気
により下部容器4内に保有する濾過水を圧送し芯棒19
の下方向より導入され芯管20と芯棒19の間を通り、
濾過エレメント16の内側から外側に流すことにより濾
布17の外表面上の濾過分離物を除去するようにしてい
る。さらにこの後、下部容器4に補給水ライン5から補
給水を充填し、同じく高圧空気による圧送を行い逆洗を
繰り返す。
【0011】ここで、通常、本形式の濾過装置ではプリ
コート型の濾過装置のプリコートエレメントに比べ濾過
面積が大きいため、濾過エレメント16内の濾布17の
原水の通過に対する濾過圧損並びに原水の通過流速の増
大に伴う濾過圧損の増大は小さい。例えば、胴容器3内
の原水の偏流により濾過エレメント16の濾布17の一
部分に局所的に原水の負荷が大きくなった場合、すなわ
ち、この部分の濾布17に対する原水の通過流速が他の
部分に比べ大きくなった場合、その当該一部分の濾過圧
損と他の部分の濾過圧損の差が顕著に現れない。
【0012】また、プリコート型の濾過装置ではプリコ
ートエレメントの一部分に原水の負荷が局所的に増大し
た場合、当該部分のプリコート層への原水中の懸濁物の
負荷が増し、このプリコートの体積濾過作用によりプリ
コート層中に懸濁物が浸透し、この部分のプリコート層
を圧密化させる結果として当該部分の濾過圧損を増大さ
せる。一方、本従来技術の濾過装置では濾過エレメント
16の濾布17の表面で懸濁物が濾過される表面濾過作
用が主体であり、また、鉄錆等の懸濁物は濾布17上に
分離堆積しても、それによる濾過圧損の増大はプリコー
ト式濾過装置ほど大きくなかった。
【0013】このように、例えばプリコート型の濾過装
置であれば、そのエレメントの一部分に原水中の懸濁物
の負荷が大きくなっても、その部分の濾過圧損が増大す
ることによりその部分のエレメントの通過流速が減少
し、結果として、原水中の懸濁物の負荷がエレメント全
体にわたって均一化されるようになる。一方、本従来技
術の濾過装置では、局所的な原水中の懸濁物の負荷の大
きい部分の濾過圧損の増大が顕著でないため、その部分
の濾過エレメント16通過流速の減少も顕著に現れな
く、原水の負荷が濾過エレメント16全体にわたって均
一化される傾向も小さかった。この結果、濾過分離され
た懸濁物の濾過エレメント16上への蓄積も不均一にな
り、局部的に蓄積量が大きくなる部分が生じた。
【0014】次に、逆洗操作上の改善すべき点について
論じる。まず、本従来技術の濾過装置では、濾過エレメ
ント16の濾布17の内側から外側に水を流して逆洗す
るが、この逆洗の水の流れが速いために濾過処理時に比
べエレメントの内側の芯管20とその芯棒19での圧損
の影響が大きく、濾過エレメント16の上部まで水流が
到達せず濾過エレメント16の下部容器4に近い方すな
わち濾過エレメント16の下部側の空気管9に近い方に
逆洗の水の流れが集中し、圧損の高い部分には逆洗用の
水の流速が小さくなり、逆洗の効率も低下した。したが
って、濾過エレメント16の濾布17に分離した懸濁物
に不均一がある場合、特に、その蓄積の大きい部分の逆
洗の水の流速が低下し、この部分に蓄積した懸濁物の除
去が効率よく行われず、残留してしまった。
【0015】以上より、従来技術の濾過装置では、濾過
運転と逆洗操作を繰り返す毎に、濾過エレメント16上
の濾過分離物の偏在化が益々助長され、時間の経過とと
もに濾過分離物が固着圧密化し、有効濾過面積を低下さ
せ、ひいては、濾過の圧損を徐々に増加させ、濾過性能
の低下並びに濾過エレメント16の使用可能期間すなわ
ち寿命の低下を生じていた。尚、この種の装置として関
連するものには、例えば本出願人の先願に係る特願平9
−38894等が挙げられる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、濾布
タイプの従来技術には、濾過エレメントの濾過性能の低
下並びに寿命の低下の問題があった。濾過運転において
は、原水中の懸濁物が濾過エレメントに均一に負荷され
ず、局所的に濾過分離物の蓄積が多くなること、また、
逆洗操作においては上記局所的に多く負荷された懸濁物
が効率良く除去できないこと、さらに濾過運転、逆洗操
作の繰り返しによりこれら偏在する濾過分離物の蓄積量
が成長、増大すること、これらの結果、濾過性能が低下
し寿命が短かった。
【0017】本発明は、濾過エレメントへの懸濁物負荷
とその蓄積の偏在化並びにその偏在の成長を防止し、濾
過性能並びに寿命を良好に長く維持することを目的とし
ている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の濾過エレメントは、濾布をひだ
状に折り、その折り線方向を中心軸方向と一致させて円
筒状に巻いた円筒状濾布と、該円筒状濾布の内側に配設
された多孔質の円筒状芯管と、該円筒状芯管の一方の端
部を閉鎖するシール部材と、他方の端部を通水可能とし
たノズル部材と、該シール部材及びノズル部材を貫通し
て上下方向に延び前記円筒状芯管の内側に配設された固
定用の芯棒と、により濾過エレメントを構成し、該濾過
エレメントの外側より中心部に向けて原水を流動させ、
前記円筒状濾布により原水の濾過を行うようにした濾過
エレメントにおいて、前記固定用の芯棒を、孔の分布が
略一様である多孔円筒体で構成すると共に、その孔の大
きさを、前記ノズル部材に近い方では遠い方に比べて小
さくして、前記濾過エレメントの上下方向で異ならせる
ことを特徴としている。
【0019】上記目的を達成するために、本発明の請求
項2の濾過エレメントは、濾布をひだ状に折り、その折
り線方向を中心軸方向と一致させて円筒状に巻いた円筒
状濾布と、該円筒状濾布の内側に配設された多孔質の円
筒状芯管と、該円筒状芯管の一方の端部を閉鎖するキャ
ップ部材と、他方の端部を通水可能としたノズル部材
と、により濾過エレメントを構成し、該濾過エレメント
の外側より中心部に向けて原水を流動させ、前記円筒状
濾布により原水の濾過を行うようにした濾過エレメント
において、前記円筒状芯管を、孔の分布が略一様である
多孔円筒体で構成すると共に、その孔の大きさを、前記
ノズル部材に近い方では遠い方に比べて小さくして、前
記濾過エレメントの上下方向で異ならせることを特徴と
している。
【0020】上記目的を達成するために、本発明の請求
項3の濾過装置は、容器、該容器内に配置した隔離板、
該隔離板に装着した複数の濾過エレメント、前記容器内
に被浄化流体を供給する入口管、被浄化流体を前記濾過
エレメントの外側より中心部に向けて流動させて浄化
し、浄化した流体を容器から流出させる出口管、及び前
記濾過エレメントに懸濁物が堆積して濾過エレメントの
差圧が増加すると懸濁物を逆洗により洗浄する逆洗手段
を有する濾過装置において、前記濾過エレメントとし
て、請求項1または請求項2に記載の濾過エレメントを
用い、該濾過エレメントの孔の大きさが小さい方を逆洗
時における逆洗水の流れ込み側に近い方に位置させたこ
とを特徴としている。
【0021】
【作用】濾過エレメントの上下端部及び中心を貫通する
芯棒が、円筒状の多孔板であり、さらに孔の孔径は濾過
エレメント上下方向で異なる構造とした。又、濾過エレ
メントを孔径が小さい方を出口管側に向けて装着するこ
ととした。このようにしたことにより、濾過エレメント
への濾過分離物負荷とその蓄積の偏在化並びにその偏在
の成長を防止する。
【0022】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉以下、本発明の実施
例1を図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明
の実施例による濾過エレメント16の全体構成を一部断
面図で示すものである。図2は、図1に示す濾過エレメ
ント16のA−A方向断面を示すものである。原水を濾
過エレメント16で濾過処理する機能は変わることはな
い。また、本濾過エレメント16を、胴容器3と下部容
器4にはさまれたエレメント固定板11に取り付けて使
用することも従来技術と同様である。
【0023】特徴的なこととして、従来技術における芯
棒に代わるものとして、多孔質の円筒状芯管2の内側に
中心軸を一致させて多孔円筒体1が配設されており、多
孔円筒体1は一様の分布で多孔質の穴があいており、さ
らに濾過エレメント16の下部のノズル部材18側、す
なわち原水が集水される側および逆洗水が供給される側
の孔は小さくなっていることである。
【0024】本多孔円筒体1は、その孔の大きさの違い
が濾布17を通過した処理水に対して流動抵抗の違いと
して作用する。孔径は、その流動抵抗が濾布のそれと同
等以上に大きいものであれば良く、例えば、メッシュの
異なるウェッジワイヤ等が考えられる。
【0025】濾布17により濾過された処理水は、図1
0に示す通り多孔円筒体1の外側より中心部へ通過し、
下部容器4、出口管22側に排出される。例えば、原水
の濾過処理において、濾布17への原水の負荷が均一で
なく局部的に負荷が大きくなるような場合、すなわちそ
の局部の原水の負荷速度が大きくなるような場合、その
部分の濾布17と多孔円筒体1の外側より内側を合計し
た水の通水圧損がその周囲等他の部分の濾布17と多孔
円筒体1の外側より内側を合計した水の通水圧損より大
きくなるように作用して、その部分の原水の通水流速を
下げる様に作用して、結果として、濾布17への原水の
負荷が均一になる様に作用する。
【0026】また、本濾過エレメント16の逆洗操作時
には、逆洗用の水が下方端のノズル部材18から多孔円
筒体1の内側より外側を通過して、さらに芯管2を通し
て濾布17の内側に供給されるが、この場合、逆洗用水
の多孔円筒体1の孔の大きい方が小さい方より抵抗が小
さくなる為、従来、濾過エレメント16の上部での濾布
17を通過する流速すなわち逆洗による懸濁物を落とす
力を保つことができ、逆洗用水の濾布17の内側から外
側への流動を濾布17の各部分で均一にするように作用
する。
【0027】又、孔径は下記式,により導かれ決定
する。図3に下記記号の説明を示す。
【0028】 H0 −H1 =[{Q0/( πd02 /4)}2 /α2・2g] −[{Q1/( πd12 /4)}2 / α2・2g] =[{( Q0/d02)2 −( Q1/d12)2}/{(π/4)2・ α2・2g}] ここで、各段の流量が等しいことからQ0 =Q1 とし、
以下の式と等価になる。
【0029】 =λ×( l/D) ×( Vx2/2g) ‥‥‥ Vx ={ N・ Q0 /( πD2 /4)}×{ 1−( X/N)} ‥‥‥ H0 ,H1 :圧損 (Kg/m2) α:流量係数 Q0 ,Q1 :流量 (m3/h) λ:摩擦係数 d0 ,d1 :孔径 (m) D:管の内径 (m) Vx :管内平均流速 (m/s) X:孔と孔の間の段数 N:孔の最大数(N>1) l:段の孔と孔の中心の長さ (m) 図4にこの濾過装置の性能の例を示す。本図は、この装
置の通水と逆洗を繰り返したときの運転時間と濾過差圧
の関係を示すものである。横軸はその運転時間を表し、
縦軸は入口管21と出口管22の内包流体の圧力差すな
わち濾過差圧を表す。曲線イは本発明の通水による結果
であり、曲線ロは従来通水を行った結果である。それぞ
れの曲線に示されるように運転時間の経過に伴い、濾過
差圧が徐々に増大している。これは濾過エレメント16
の表面に不純物が蓄積され濾過エレメント16の濾過抵
抗が増大するためである。
【0030】ハ点及びハ’で濾過処理を停止し、逆洗を
行い低下した差圧がニ点及びニ’である。ニ点を結んだ
破線が逆洗による差圧の回復を示す。本発明の逆洗によ
り、差圧が効率良く低下し濾過エレメント16の洗浄が
効率良く行われるとともに、ハ点に達する迄の運転時間
も長くなることが示されている。
【0031】〈実施例2〉以下、本発明の実施例2を説
明する。図5は、本発明の実施例による濾過エレメント
16の全体構成を一部断面図で示すものである。図6
は、図5に示す濾過エレメント16のC−C方向断面を
示すものである。原水を濾過エレメント16で濾過処理
する機能は変わることはない。また、本濾過エレメント
16を、胴容器3と下部容器4にはさまれたエレメント
固定板11に取り付けて使用することも従来技術と同様
である。
【0032】特徴的なこととして、実施例1に記載と同
様に多孔円筒体24に多孔質の孔があいており、その孔
の大きさが3種類となっており、さらに孔の大きさは濾
過エレメント16の下部すなわち原水が集水される側お
よび逆洗水が供給される側の孔は原水が供給される側に
向かって小さくなっていることである。孔の大きさを3
種類にする事により2種類の時よりさらに濾過エレメン
ト長さ方向の流動均一性が増す為、汚れ方が均一となっ
て長寿命化が図れる。
【0033】本実施例では、孔の大きさを3種類とした
が、3種類に限定されるものではなくより多種類でも良
い。
【0034】〈実施例3〉以下、本発明の実施例3を説
明する。図7は、本濾過装置の概略構成を示すものであ
る。濾過エレメント26は、胴容器3と蓋容器14には
さまれた管板27にあけられた穴に挿入され吊り下げら
れている。図8は、濾過エレメント26の構造を示すも
のであり、一部を断面で示している。また、図9は、図
8に示す濾過エレメント26のE−E方向断面を示すも
のである。ひだ状に折り込んだ濾布17の上方端をノズ
ル部材28、下方端をキャップ部材29で固定してい
る。濾布17としては、セルロース、各種合成繊維、高
分子等の膜を使用している。
【0035】濾過処理の必要な原水は、原水入口管21
を介して胴容器3に導かれ濾過エレメント26のひだ状
に折り込んだ濾布17の外表面から内側に流れる過程で
濾過処理された後、濾過エレメント26内を管板27方
向に流れ、蓋容器14に集められ、処理水出口管22を
へて下流系統に送られる。この濾過で分離された懸濁物
は濾布17の表面に捕捉蓄積され、これにより濾布17
の表面が分離懸濁物で徐々に覆われて塞がれ、これに従
い濾過抵抗が増大し、濾過エレメント26の濾過圧損が
増大する。この濾過圧損が規定量に達すると濾過エレメ
ント26の逆洗を行う。
【0036】この逆洗では、空気タンク9から、空気弁
7、空気管6より供給される高圧空気により蓋容器14
内に保有する濾過水を圧送し濾過エレメント26の内側
から外側に流すことにより濾布17の外表面上の懸濁物
を除去するようにしている。さらにこの後、蓋容器14
に補給水ライン5から補給水を充填し、同じく高圧空気
による圧送を行い逆洗を繰り返す。
【0037】この時、濾過エレメント26は実施例1記
載の様な芯棒1を必要としない為、その機能を芯管25
に持たせている。その濾過エレメント26全体構成を一
部断面図で図8に、図8のE−E方向断面を図9に示
す。原水を濾過エレメント26で濾過処理する機能は変
わることはない。また、本濾過エレメント26を、胴容
器3と下部容器4にはさまれた管板27に取り付けて使
用することも従来技術と同様である。
【0038】特徴的なこととして、芯管25に多孔質の
孔の大きさが2種類以上に分けて開けられており、さら
に濾過エレメント26の上部のノズル部材側すなわち濾
過水が集水される側であり逆洗水が供給される側に向か
って孔が小さくなっていることである。これにより、吊
り下げ方式でも濾過エレメント上下方向での流動特性が
均一となる為、濾布17の長寿命化が図れる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、濾過装置の濾過エレメ
ントへの懸濁物負荷とその蓄積の偏在化及びその偏在の
成長を防止し、濾過性能を良好に維持し寿命を長くする
ことができ、ひいては濾過エレメントの使用期間の延長
がはかれ、経済性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例の濾過装置の濾過エ
レメントの構造を示す図。
【図2】本発明による第1の実施例の濾過装置の濾過エ
レメントの断面を示す図。
【図3】芯棒の孔径を導き出す図。
【図4】本発明による濾過装置の性能を示す図。
【図5】本発明による第2の実施例の濾過装置の濾過エ
レメントの構造を示す図。
【図6】本発明による第2の実施例の濾過装置の濾過エ
レメントの断面を示す図。
【図7】濾過装置の構成を示す図。
【図8】本発明による第3の実施例の濾過装置の濾過エ
レメントの構造を示す図。
【図9】本発明による第3の実施例の濾過装置の濾過エ
レメントの断面を示す図。
【図10】濾過装置の構成を示す図。
【図11】従来の濾過装置の濾過エレメントの構造を示
す図。
【図12】従来の濾過装置の濾過エレメントの断面を示
す図。
【符号の説明】
1…多孔円筒体 2…芯管 3…胴容器 4…下部容器 5…補給水ライン 6…空気管 7…空気弁 8…逆洗廃液ラ
イン 9…空気タンク 10…エレメン
ト押え板 11…エレメント固定板 12…芯管 14…蓋容器 16…濾過エレ
メント 17…濾布 18…ノズル部
材 19…芯棒 20…芯管 21…入口管 22…出口管 23…シール部材 24…多孔円筒
体 25…芯管 26…濾過エレ
メント 27…管板 28…ノズル部
材 29…キャップ部材 30…濾過エレ
メント 31…芯管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風間 誠一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 塩沢 義博 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濾布をひだ状に折り、その折り線方向を
    中心軸方向と一致させて円筒状に巻いた円筒状濾布と、
    該円筒状濾布の内側に配設された多孔質の円筒状芯管
    と、該円筒状芯管の一方の端部を閉鎖するシール部材
    と、他方の端部を通水可能としたノズル部材と、該シー
    ル部材及びノズル部材を貫通して上下方向に延び前記円
    筒状芯管の内側に配設された固定用の芯棒と、により濾
    過エレメントを構成し、該濾過エレメントの外側より中
    心部に向けて原水を流動させ、前記円筒状濾布により原
    水の濾過を行うようにした濾過エレメントにおいて、 前記固定用の芯棒を、孔の分布が略一様である多孔円筒
    体で構成すると共に、その孔の大きさを、前記ノズル部
    材に近い方では遠い方に比べて小さくして、前記濾過エ
    レメントの上下方向で異ならせたことを特徴とする濾過
    エレメント。
  2. 【請求項2】 濾布をひだ状に折り、その折り線方向を
    中心軸方向と一致させて円筒状に巻いた円筒状濾布と、
    該円筒状濾布の内側に配設された多孔質の円筒状芯管
    と、該円筒状芯管の一方の端部を閉鎖するキャップ部材
    と、他方の端部を通水可能としたノズル部材と、により
    濾過エレメントを構成し、該濾過エレメントの外側より
    中心部に向けて原水を流動させ、前記円筒状濾布により
    原水の濾過を行うようにした濾過エレメントにおいて、 前記円筒状芯管を、孔の分布が略一様である多孔円筒体
    で構成すると共に、その孔の大きさを、前記ノズル部材
    に近い方では遠い方に比べて小さくして、前記濾過エレ
    メントの上下方向で異ならせたことを特徴とする濾過エ
    レメント。
  3. 【請求項3】 容器、該容器内に配置した隔離板、該隔
    離板に装着した複数の濾過エレメント、前記容器内に被
    浄化流体を供給する入口管、被浄化流体を前記濾過エレ
    メントの外側より中心部に向けて流動させて浄化し、浄
    化した流体を容器から流出させる出口管、及び前記濾過
    エレメントに懸濁物が堆積して濾過エレメントの差圧が
    増加すると懸濁物を逆洗により洗浄する逆洗手段を有す
    る濾過装置において、 前記濾過エレメントとして、請求項1または請求項2に
    記載の濾過エレメントを用い、該濾過エレメントの孔の
    大きさが小さい方を逆洗時における逆洗水の流れ込み側
    に近い方に位置させたことを特徴とする濾過装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006007078A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Kurita Water Ind Ltd 集水管、集水管ユニット及び濾過装置
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KR101454103B1 (ko) * 2013-01-24 2014-10-23 현대중공업 주식회사 선박평형수 처리장치용 필터
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