JPH11196048A - サテライト型全二重赤外線lanシステム - Google Patents

サテライト型全二重赤外線lanシステム

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JPH11196048A
JPH11196048A JP9360907A JP36090797A JPH11196048A JP H11196048 A JPH11196048 A JP H11196048A JP 9360907 A JP9360907 A JP 9360907A JP 36090797 A JP36090797 A JP 36090797A JP H11196048 A JPH11196048 A JP H11196048A
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秀樹 松本
Nobuaki Odaka
伸朗 小高
Sei Miura
聖 三浦
Kenji Arita
謙志 有田
Masahiro Hirayama
正博 平山
Hidekazu Nakada
英一 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CSMA/CD方式の衝突信号の伝送を可能に
し、CSMA/CD方式に親和性がありスループットの
高い赤外線全二重通信LANシステムを実現可能とす
る。 【解決手段】赤外線を利用して室内集中制御局2の制御
局赤外線発受光部9、10と複数の室内端末1に接続さ
れたそれぞれの端末赤外線発受光部5、6との間で送受
信を行なうサテライト型全二重赤外線LANシステムで
あって、制御局赤外線発受光部の制御局送信赤外線波長
と端末赤外線発受光部の端末送信赤外線波長とは互いに
異なるものである(図5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサテライト型全二重
赤外線LANシステムに係わり、特に、特に室内に集中
制御局を配し、端末はこの集中制御局と全二重で赤外線
通信することによってネットワーク接続するサテライト
型全二重赤外線LANシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、赤外線を使ったデータ伝送シス
テムには、送信機と受信機の位置関係及びその利用する
光が直接光であるか反射光であるかにより図10に示す
6種類の形態が考えられる。同図に示すように、基本的
に室内で利用される赤外線空間伝送システムには、直接
光を利用し見通しパスを必要とするLOS(Line of Sigh
t)タイプおよび反射光を利用し見通しパスを必要とし
ない Non-LOS(Non-Line of Sight)タイプに分類でき
る。更にそれぞれにおいて発信機の光放射ビームの広が
り具合及び受信機の視野角などにより、送信機と受信機
間の光軸合わせに対する厳密度の度合いが変わり、Dire
cted(直接光)タイプ、 Nondirected(反射光)タイ
プ、Hybrid(両者の中間)タイプに分類される。 Direc
tedタイプ、NondirectedタイプとLine of Sightタイ
プ、 Non-Line of Sightタイプの組み合わせた場合にお
ける特性を表1に示す。
【0003】
【表1】
【0004】赤外線LANでは、n:n通信を必要と
し、しかも送信機の消費電力を抑える目的から、サテラ
イト型システムが案出されている。これは、端末間は天
井に取付けた天井取付け制御局を介して通信をするもの
であり、端末側送受信機は天井取付け制御局とLOSでDir
ected通信をし、天井取付け制御局は或るエリア内の任
意の場所より通信することが求められることよりLOSでN
ondirected通信を行うシステムである。このシステム
は、端末側送受信機の消費電力を軽減でき、赤外線LA
Nに適したシステムと言える。
【0005】一方、LANの方式として世界で最も利用
されているのが、CSMA/CD(Carrier Sense Mult
iple Access with Collision Detection)方式であり、
その動作原理は次のとおりである。 ネットワークに接続されている端末はネットワーク上
に情報が伝送されていないかどうか確認する(CSM
A)。
【0006】ある端末に送信したい情報がある場合、
情報に相手のアドレスと自分のアドレスをつけてパケッ
トとし、ネットワークに送る。パケットはネットワーク
上のすべての方向に流れる。 端末は、送られてきたパケットが自分宛てのものであ
ればこれを取り入れる。
【0007】2つ以上の端末が同時にアクセスする場
合、パケットが衝突する。この時、衝突信号はネットワ
ーク上の端末に通知され(CD)、送信中の端末は衝突
を検出すると直ちにジャム信号を送出する。ジャム信号
はLAN内の送信中の端末が確実に衝突を認識し、伝送
を中断することを保証する。衝突によって伝送を中断し
た場合は、一定時間待って再度送信を試みる。
【0008】このCSMA/CD方式はチャネル容量の
80〜95%を使用可能な非常に効率の良い伝送方式で
ある。そのため、このCSMA/CDを実現すること
が、高スループット(チャネル使用効率)を実現すると
ともに、既に導入されているイーサネットLANに親和
性のある赤外線LANを構築でさる。そして、この通信
方式を実現するためには、送信中の如何に関わらず衝突
信号の伝送が必要であり、これを赤外線空間伝送で実現
しようとした場合、全二重通信の実現が不可欠である。
【0009】従来、赤外線LANシステムでは、全二重
通信を諦め、電波を利用した無線LANの通信方式に利
用されているCSMA/CA(Carrier Sense Multiple
Access with Collision Avoidance)方式を採用するの
が一般的であった。また、全二重通信を実現するため
に、自分の発光した反射光をキャンセルするキャンセル
方式が採用されたりしたが、十分な効果が得られている
とは言えなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように赤外線空間
伝送において全二重通信を実現するうえで障害となるの
が、自己の発光する光の反射光を受信してしまうことで
ある。本発明はこのような難点に鑑みなされたもので、
他の発信する光と自己の反射光を弁別し、自己の反射光
レベルを受信感度以下に抑圧し、2波長による全二重通
信、しいてはCSMS/CD方式の通信方式を可能にす
るサテライト型全二重赤外線LANシステムを提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のサテライト型全二重赤外線LANシステム
は、赤外線を利用して室内集中制御局の制御局赤外線発
受光部と複数の室内端末に接続されたそれぞれの端末赤
外線発受光部との間で送受信を行なうサテライト型全二
重赤外線LANシステムであって、制御局赤外線発受光
部の制御局送信赤外線波長と端末赤外線発受光部の端末
送信赤外線波長とは互いに異なるものである。
【0012】本発明のサテライト型全二重赤外線LAN
システムは、制御局赤外線発受光部の制御局送信赤外線
波長には短波長、端末赤外線発受光部の端末送信赤外線
波長には長波長を使用するものである。本発明のサテラ
イト型全二重赤外線LANシステムは、制御局赤外線発
受光部および端末赤外線発受光部にはそれぞれ干渉フィ
ルタを配設したものである。
【0013】本発明のサテライト型全二重赤外線LAN
システムは、制御局赤外線発受光部には受信用に長波長
側透過特性の干渉フィルタ、端末赤外線発受光部には受
信用に短波長側透過特性の干渉フィルタを配設したもの
である。本発明のサテライト型全二重赤外線LANシス
テムは、端末赤外線発受光部には送信用に長波長側透過
特性の干渉フィルタを配設したものである。
【0014】本発明のサテライト型全二重赤外線LAN
システムは、制御局赤外線発受光部には受信用にカラー
フィルタを配設したものである。本発明のサテライト型
全二重赤外線LANシステムは、制御局赤外線発受光部
には受光面の法線方向からの受光感度を減少し、受光面
の法線から偏角した方向からの受光感度を増大する指向
特性を有する凹レンズを配設したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のサテライト型全二
重赤外線LANシステムにおける好ましい実施の形態例
を説明する。本発明のサテライト型全二重赤外線LAN
システムは、ネットワーク接続形態にサテライト型を採
用するとともに、室内端末側と室内集中制御局側の発光
部LEDの発光波長を変え、干渉フィルタを利用し自己
の反射光を抑えたものである。このことにより、これま
で不可能であった発光部LEDの2波長による全二重通
信、しいてはCSMS/CD方式の通信方式を可能にす
る。
【0016】全二重通信を行うためには、送信と受信の
波長を変えて行えばよいのであるが、発光部LEDはレ
ーザーのようにコヒーレンス性がないため、発光波長に
ある広がりがあるほか、個々の発光波長にばらつきがあ
る。また、赤外線LANでは、数Mbpsの高速伝送を
より少ない電力で広範囲な通信を行うことが求められ
る。そのためには、LEDのより良好な周波数応答特性
およびより大きな電気/光変換効率を有することが必要
となり、使用する発光部LEDはその組成から800〜
900nm程度のものに限られる。そのため、この近接
する波長を弁別しなければならず、特性の優れたフィル
タの利用が必要となる。
【0017】良好なフィルタ特性を有する光学フィルタ
としては、薄膜蒸着による干渉フィルタがよく知られて
いる。しかしながら、この干渉フィルタはフィルタ特性
が急峻であるが、光の入射角によりフィルタ特性が図1
のように変化する欠点がある。これはネットワークの基
本であるn:n通信には、非常に不都合である。なぜな
ら、n:n通信では1:1通信と異なり、送信機と受信
機間が常に一定の方向を向いているとは限らず、寧ろあ
らゆる方向から来る光を受信しなければならないからで
ある。
【0018】しかしながら、サテライト型では、その端
末側送受信機は、常に天井取付け制御局と通信するた
め、常に天井取付け制御局方向を向いていることにな
る。すなわち、天井取付け制御局は全方位からの光を受
けることが必要であるが、端末側送受信機は天井取付け
制御局方向を向き、制御局からの光の入射角は、垂直に
入射してくる。そのため、端末側送受信機には干渉フィ
ルタの利用が可能である。
【0019】次に、天井取付け制御局に干渉フィルタを
適用するにあたっての技法について説明する。先ず、天
井取付け制御局から光を送出した時の光パワー分布を調
べることとする。或るサービスエリア内を受信機の最低
受信感度以上の光パワーで満たす必要があり、効果的な
赤外線の放射を実現するには均一な分布とすることが望
まれる。
【0020】図2に示すように、天井取付け制御局の発
光部LEDの配置を以下のように仮定する。光源の放射
する信号光電力の方向分布は一般化Lambertianモデルで
与えられる。このモデルを使い光パワー分布を算出する
と図3のようになる。この図3より、光パワーが比較的
均一に分布し、効果的な放射をしていることが認められ
る。しかしながら、天井取付け制御局の真下とそこから
4m離れたところの単位面積当たりの光パワーとを比較
すると、4m地点での光パワーは真下に比べわずか5.
4%である。更に、この光が反射し、天井取付け制御局
の受信機に入射する光パワーを考えた場合、光パワーは
距離の二乗に反比例し、また有効受光面績は光の入射角
θに対し、cosθの割合(4m地点ではθ=63°、
cos63°=0.454)となることを考慮すると、
反射光を全部受信出来たたとしても、真下に比べ4m地
点からの反射光は約0.5%となる。同様に2m地点の
反射光は真下に比べ約10%である。このことより、反
射光は真下近辺の反射光が支配的で、周辺部からの反射
光はもともと小さく無視できることがわかる。
【0021】ここで、天井取付け制御局(サテライト)
から放射される赤外線パワーの分布モデルは以下のとお
りである。 ・水平方向には、90°間隔で4方向(xプラス方向、
xマイナス方向、yプラス方向、yマイナス方向) ・各LEDは、天井からの見下ろし角45°で床方向を
向け、Ψ=45° また、LEDの仕様を以下のようにする。
【0022】 ・1方向当たりのLED発光パワー:1W×4 ・LED指向半値角:Φ=40° 以上のことより、天井取付け制御局は真下方向から帰っ
てくる反射光を主に抑圧すればよいことになる。本発明
では、天井取付け制御局の発信用発光部LEDに短波長
帯発光部LEDを、受光部に長波長側通過干渉フィルタ
をそれぞれ利用している。そのため、自己の放射光は天
井から床方向に放射され、或るエリア内の各地点より反
射して帰ってくる。それぞれの反射光は、受光部に入射
されるが、干渉フィルタの透過特性(入射角の増大とと
もに短波長側にシフトする)により、透過する光の量が
入射角の増大と共に増加することになる。しかし、先に
述べたように最も影響の大きい真下近辺の反射光を充分
に抑圧することができるため、全体の反射光を受信感度
以下に抑圧可能となる。また、真下から離れたところに
ある端末側送信機は、その送信用発光部LEDに長波長
帯の発光部LEDを利用することから、干渉フィルタの
作用によって光パワーを抑圧することもない。
【0023】更に、本発明では、端末用送受信機の反射
光をより抑圧し、ダイナミックレンジを広げる目的で送
信用発光部LEDに長波長帯透過特性の干渉フィルタを
配している。これは、先に述べたように発光部LEDが
広い波長分布を有したり、使用する発光部LEDの特性
から送受2波長を完全に分離することは困難であるか
ら、干渉フィルタによる弁別効果をより高めるために放
射する波長を制限するものである。
【0024】また、自己反射の抑圧に先に述べた干渉フ
ィルタによる弁別以外に、カラーフィルタによる弁別に
よっても同様の効果を達成できる。カラーフィルタは干
渉フィルタと同程度のフィルタ特性を有しているが、長
波長側透過特性のものしか存在しない。そのため、端末
用送受信機には利用不可能であるが、天井取付け制御局
用フィルタに適用可能である。しかも、カラーフィルタ
は干渉フィルタのように光の入射角によりフィルタ特性
が変化することもない。
【0025】また、一部上述したようにサテライト型赤
外線LANでは、天井取付け制御局が広範囲なエリアか
らの通信を可能とするためには、受信機の指向特性が広
角である必要がある。その実現のために本発明では、天
井取付け制御局の受光部に受光面の法線方向からの受光
感度を減少し、受光面の法線から偏角した方向からの受
光感度を増大する指向特性を有する凹レンズを備え、そ
れぞれの自己の反射光を効果的に抑えるとともに、天井
取付け制御局の指向特性を広角にし、通信エリアの広い
全二重通信を可能にする。また、室内端末側と室内集中
制御局側の発光部LEDの発光波長を変えるとともに、
天井取付け制御局及ぴ端末側送受信機の受信部に干渉フ
ィルタを備えることによって自己反射の抑圧の効果をよ
り確かなものにしている。
【0026】本発明では、このような特性を有する凹レ
ンズを利用することにより、最も反射光の大きいエリア
方向の受信感度を低くし、端末側送受信機からの信号光
を受信し易くするため、感度を高めている。また、シス
テム構築の柔軟性を考えた場合、より反射光を抑圧する
システムが望まれる。そのためには、上述の凹レンズの
使用に加え、天井取付け制御局と端末側送受信機の送信
用発光部LEDの発光に波長の異なる2波長を用い、受
光部でフィルタにより弁別する方法が取られる。先に述
べたように発光部LEDの非コヒーレンス性や干渉フィ
ルタの特性の不十分さなどにより充分な弁別が出来なく
とも、先の凹レンズ効果とあいまって、大きな自己反射
の抑圧効果が得られる。
【0027】
【実施例】以下、本発明のサテライト型全二重赤外線L
ANシステムにおける好ましい実施例を図面にしたがっ
て説明する。図4に本発明の第1の実施例によるサテラ
イト型全二重赤外線LANシステムを示す。赤外線LA
Nでは、室内端末1の消費電力を抑えたり、安全性の観
点から端末側送信機3の発光部5における発光部LED
の発光パワーを極力抑えることが求められる。採用した
サテライト型赤外線LANシステムは、端末側送受信機
3、4を天井取付け制御局2方向に上向けるため、光軸
調整が必要となるが、端末側送信機3から天井取付け制
御局2への伝播損失は65dBと比較的小さく(表
1)、赤外線LANを実現する最も現実的なシステムで
あると言える。
【0028】本発明の実施例の主要諸元を表2に示し、
天井取付け制御局2と端末側送受信機3、4の発受光部
5、6の構造を図4に示す。天井取付け制御局2は制御
局側送受信機7、8を備え、それぞれ発受光部9、10
を有している。
【0029】
【表2】
【0030】天井取付け制御局2は広範囲からの光を受
ける構造となっている。勿論、その受信エリアと兼ね合
いより、受光部10にレンズを取付け集光することも可
能である。受光部10には、自己の反射光を抑圧するた
めに長波長側透過干渉フィルタ12を備えている。発光
部9には短波長側透過干渉フィルタ12aを備えてい
る。
【0031】端末側受光部6には、自己の反射光を抑圧
するために短波長側透過干渉フィルタ13を備えてい
る。端末側受光部6は天井取付け制御局2方向を向き、
干渉フィルタ13面に対し垂直方向からの光を中心に受
光する仕組となっている。更に、端末側受光部6には、
太陽光などの背景光を抑圧するために長波長側透過特性
を有する樹脂製の可視光抑圧フィルタ14を備えてい
る。このため、結果的に光学的バンドパス・フィルタの
特性を実現していることになる。また、天井取付け制御
局2と同様に、受光部6にレンズを取付け集光すること
も可能である。なお、18は受光部6のフォトダイオー
ドレンズを示す。発光部5には長波長側透過干渉フィル
タ13aを備えている。更に、端末用送信機3の反射光
をより抑圧し、ダイナミックレンジを広げる目的で送信
用発光部5の発光部LEDに長波長帯透過特性の干渉フ
ィルタ13bを配している。これは、先に述べたように
発光部LEDが広い波長分布を有したり、使用する発光
部LEDの特性から送受2波長を完全に分離することは
困難であるから、干渉フィルタによる弁別効果をより高
めるために放射する波長を制限するものである。端末側
受光部6と同様に、端末側発光部5、制御局側発光部
9、制御局側発受光部10にはそれぞれ太陽光などの背
景光を抑圧するために長波長側透過特性を有する樹脂製
の可視光抑圧フィルタ15、16、17を備えている。
【0032】更に、天井取付制御局2と端末側送信機3
のそれぞれの発光部5、発光部9における発光部LED
の発光波長は明確に離れている必要はない。自己の放射
する反射光を受信感度以下に抑えればよいから、何割か
抑制できる程度、たとえば、850nmと890nmと
いった程度の波長の違いでも十分に実現可能である。図
5に本実施例における制御局2及び端末側1の発光部
5、9の発光波長及び干渉フィルタ12、13の透過特
性を示し、干渉フィルタ12、13のカットオフ波長が
制御局発光部9の発光部LEDの発光波長よりに設定し
てある。これは、端末側送受信機3、4の携帯端末のネ
ットワーク接続を想定し、低消費電力化を図るための措
置として干渉フィルタ13により端末側発光部5の発光
部LEDの受光パワーが少なくなるのを防ぐためであ
る。
【0033】図6に本発明の第2の実施例によるサテラ
イト型全二重赤外線LANシステムを示す。赤外線LA
Nでは、室内端末1の消費電力を抑えたり、安全性の観
点から端末側送信機3の発光部4における発光部LED
の発光パワーを極力抑えることが求められる。サテライ
ト型赤外線LANシステムは、端末側受信機4を天井取
付け制御局2の方向に上向けるため、光軸調整が必要と
なるが、端末側送信機3から天井取付側制御局2への伝
播損失が65dBと比較的小さく(表1)、赤外線LA
Nを実現する最も現実的なシステムであると言える。
【0034】本発明の実施例の主要諸元を表2に示し、
天井取付け制御局2と端末1側の受光部の構造を図6に
示す。天井取付け制御局2は広範囲からの光を受ける構
造となっている。勿論、その受信エリアと兼ね合いよ
り、受光部10にレンズを取り付け集光することも可能
である。受光部10は、自己の反射光を抑圧するために
短波長側透過特性のカラーフィルタ20を備えている。
【0035】端末側受光部6は、自己の反射光を抑圧す
るために短波長側透過特性の干渉フィルタ13を備えて
いる。端末側受光部6は天井取付け制御局2の方向を向
き、干渉フィルタ13の面に対し垂直方向からの光を中
心に受光する仕組となっている。更に、太陽光などの背
景光を抑圧するために長波長側透過特性を有する樹脂性
の可視光抑圧フィルタ14を備えている。このため、結
果的に光学的バンドパス・フィルタの特性を実現してい
ることになる。また、天井取付け制御局2と同様に、受
光部6に集光用のレンズを取付けることも可能である。
【0036】更に、天井取付制御局2の発光部9(図
7)と端末側1の送信機4の発光部5における発光部L
EDの発光波長は実施例のように明確に離れている必要
はない。自己の放射する反射光を受信感度以下に抑えれ
ばよいから、何割か抑圧できる程度、たとえば、850
nmと890nmといった程度の波長の違いでも十分に
実現可能である。
【0037】室内集中制御局2及び室内端末側1の発光
部9、5の発光波長及びフィルタ12、13の透過特性
を図5に示す。ここで、フィルタのカットオフ波長が室
内集中制御局2の発光部9における発光部LEDの発光
波長よりに設定してある。これは、室内端末1側はその
アプリケーションとしてモバイル・コンピューティング
が考えられ、携帯端末のネットワーク接続を想定し、低
消費電力化を図る必要から、干渉フィルタ13により端
末側発光部LEDの受光パワーが少なくなるのを防ぐた
めのものである。
【0038】図7に本発明の第3の実施例によるサテラ
イト型全二重赤外線LANシステムを示す。本実施例で
は、天井取付け制御局2の受信部10に受光面26の法
線方向27からの受光感度を減少し、受光面26の法線
から偏角した方向28からの受光感度を増大する指向特
性を有する凹レンズ25を備え、それぞれの自己の反射
光を効果的に抑えるとともに、天井取付け制御局2の指
向特性を広角にし、通信エリアの広い全二重通信を可能
にする。凹レンズ25は図8(a)に示すように受光面
26に向かう出射側に断面において法線の両側に大きな
2個の屈折・反射山部を有し、入射側は外側から法線に
向かって段状、鋸状の形状をもつ小さな多数の屈折・反
射山部を有する。また、室内端末1側と室内集中制御局
2側の発光部9、5における発光部LEDの発光波長を
変えるとともに、天井取付け制御局2及ぴ室内端末側1
の送受信機3、4、7、8の受信部10、6に干渉フィ
ルタ13、13a、12、12aを備えることによって
自己反射の抑圧の効果をより確かなものにしている。
【0039】本発明では、図8(b)に示す特性を有す
る凹レンズを利用することにより、最も反射光の大きい
エリア方向の受信感度を低くし、端末側1の送受信機
3、4からの信号光を受信し易くするため、感度を高め
ている。図8において、レンズのない場合の光の入射角
に対する受信感度は△で示される特性を示し、本発明の
レンズば□で示される特性を示す。図より、凹レンズを
入れることにより入射角0°の場合は、受光感度を約6
0%に低減できる。すなわち、反射光を40%抑えるこ
とが可能となる。更に、凹レンズのない場合は、入射角
が大きくなると受信感度が急激に減少し、端末側送受信
機からの光を急激に受信出来なくなるが、凹レンズを入
れることによりこれを大幅に改善できる。
【0040】また、システム構築の柔軟性を考えた場
合、より反射光を抑圧するシステムが望まれる。そのた
めには、上述レンズの使用に加え、天井取付け制御局2
と端末1側の送信機3、7の発光部LEDの発光を波長
の異なる2波長を用い、受信部で干渉フィルタにより弁
別する方法が取られる。先に述べたように発光部LED
の非コヒーレンス性や干渉フィルタの特性の不十分さな
どにより充分な弁別が出来なくとも、先の凹レンズ効果
とあいまって、大きな自己反射の抑圧効果が得られる。
【0041】こうして図9に示すように本発明のサテラ
イト型全二重赤外線LANシステムによれば、室内の天
井取付け制御局2と室内端末1a、1b間において全二
重で赤外線通信でネットワーク接続することができる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のサテライト型全二重赤外線LANシステムによれば、
これまで不可能とされてきた赤外線全二重通信を実現す
るものであり、ネットワークの通信方式として最も普及
しているCSMA/CD方式の衝突信号の伝送を可能に
し、CSMA/CD方式に親和性がありスループットの
高い赤外線LANシステムを実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるサテライト型全二
重赤外線LANシステムに使用する干渉フィルタにおけ
る光の入射角と透過率の関係を示す図。
【図2】本発明の第1の実施例によるサテライト型全二
重赤外線LANシステムのサテライトとしての天井取付
け制御局が放射する赤外線のパワー分布モデルを示す
図。
【図3】本発明の第1の実施例によるサテライト型全二
重赤外線LANシステムの光パワー分布計算結果を示す
図。
【図4】(a)、(b)は本発明の第1の実施例による
サテライト型全二重赤外線LANシステムの天井取付け
制御局と端末側送受信機の発受光部の構造を示す図。
【図5】本発明の第1の実施例によるサテライト型全二
重赤外線LANシステムの干渉フィルタの特性を示す
図。
【図6】(a)、(b)は本発明の第2の実施例による
サテライト型全二重赤外線LANシステムの天井取付け
制御局と端末側送受信機の発受光部の構造を示す図。
【図7】(a)、(b)は本発明の第3の実施例による
サテライト型全二重赤外線LANシステムの天井取付け
制御局と端末側送受信機の発受光部の構造を示す図。
【図8】(a)は本発明の第3の実施例によるサテライ
ト型全二重赤外線LANシステムの凹レンズの構造を示
す図、(b)は本発明の第3の実施例によるサテライト
型全二重赤外線LANシステムの凹レンズを利用した場
合の相対的受信感度を示す図。
【図9】本発明のサテライト型全二重赤外線LANシス
テムの実施形態例を示す図。
【図10】従来の光LANシステムの形態を示す図。
【符号の説明】
1・・・・・室内端末 2・・・・・室内集中制御局(天井取付け制御局) 5、6・・・・・端末赤外線発受光部 9、10・・・・・制御局赤外線発受光部 12、12a、13、13a・・・・・干渉フィルタ 20・・・・・カラーフィルタ 25・・・・・凹レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 秀樹 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 小高 伸朗 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 三浦 聖 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 有田 謙志 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 平山 正博 埼玉県大宮市日進町2丁目1864番地10 株 式会社エルテル内 (72)発明者 中田 英一 神奈川県座間市ひばりが丘5丁目5362番地 1 株式会社アイティティキャノン内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】赤外線を利用して室内集中制御局の制御局
    赤外線発受光部と複数の室内端末に接続されたそれぞれ
    の端末赤外線発受光部との間で送受信を行なうサテライ
    ト型全二重赤外線LANシステムであって、 前記制御局赤外線発受光部の制御局送信赤外線波長と前
    記端末赤外線発受光部の端末送信赤外線波長とは互いに
    異なることを特徴とするサテライト型全二重赤外線LA
    Nシステム。
  2. 【請求項2】前記制御局赤外線発受光部の制御局送信赤
    外線波長には短波長、前記端末赤外線発受光部の端末送
    信赤外線波長には長波長を使用することを特徴とする請
    求項1記載のサテライト型全二重赤外線LANシステ
    ム。
  3. 【請求項3】前記制御局赤外線発受光部および前記端末
    赤外線発受光部にはそれぞれ干渉フィルタを配設したこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項2何れか1項記載の
    サテライト型全二重赤外線LANシステム。
  4. 【請求項4】前記制御局赤外線発受光部には受信用に長
    波長側透過特性の干渉フィルタ、前記端末赤外線発受光
    部には受信用に短波長側透過特性の干渉フィルタを配設
    したことを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか1項
    記載のサテライト型全二重赤外線LANシステム。
  5. 【請求項5】前記端末赤外線発受光部には送信用に長波
    長側透過特性の干渉フィルタを配設したことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4何れか1項記載のサテライト型
    全二重赤外線LANシステム。
  6. 【請求項6】前記制御局赤外線発受光部には受信用にカ
    ラーフィルタを配設したことを特徴とする請求項1乃至
    請求項5何れか1項記載のサテライト型全二重赤外線L
    ANシステム。
  7. 【請求項7】前記制御局赤外線発受光部には受光面の法
    線方向からの受光感度を減少し、受光面の法線から偏角
    した方向からの受光感度を増大する指向特性を有する凹
    レンズを配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項
    6何れか1項記載のサテライト型全二重赤外線LANシ
    ステム。
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US8150442B2 (en) 2005-01-18 2012-04-03 Sharp Kabushiki Kaisha Method and apparatus for controlling power of subcarriers in a wireless communication system

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