JPH11195255A - 光学的情報再生装置 - Google Patents

光学的情報再生装置

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JPH11195255A
JPH11195255A JP9361097A JP36109797A JPH11195255A JP H11195255 A JPH11195255 A JP H11195255A JP 9361097 A JP9361097 A JP 9361097A JP 36109797 A JP36109797 A JP 36109797A JP H11195255 A JPH11195255 A JP H11195255A
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JP
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light spot
recorded
signal
recording
timing
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JP9361097A
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Inventor
Takaaki Ashinuma
孝昭 芦沼
Tsutomu Shiratori
力 白鳥
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁壁を移動させて情報を再生する方法では、
再生信号のエッジが記録マークの位置、キュリー温度の
バラツキ、媒体温度の変動などによって変化し、再生信
号のジッターとなる。 【解決手段】 加熱用光スポットを記録媒体に記録され
ているピットに同期してパルス点灯させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気光学効果を利
用して記録媒体から情報を再生する情報再生装置、特に
記録媒体の磁性層の磁壁を移動させることによって情報
を再生する光学的情報再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクの線記録密度は、再生
光学系のレーザ波長や対物レンズの開口数に大きく依存
し、再生光学系のレーザ波長λと対物レンズの開口数N
Aが決まるとビームウェストの径が決まるため、信号再
生時の空間周波数は2NA/λ程度が検出可能な限界で
ある。従って、従来の光ディスクで高密度化を実現する
ためには、再生光学系のレーザ波長を短くし、対物レン
ズの開口数NAを大きくする必要があるが、レーザ波長
やNAの改善にも限度がある。このため、記録媒体の構
成や読み取り方法を工夫することによって、記録密度を
改善する技術が開発されている。
【0003】本出願人においても光の回折限界以下のピ
ット長で記録された信号を再生することが可能な情報再
生方法を特開平6−290496号公報で提案してい
る。同公報の情報再生方法を図23を参照して簡単に説
明する。まず、図23(a)は記録媒体の断面図であ
る。この媒体の磁性層は、第1の磁性層2011、第2
の磁性層2012、第3の磁性層2013が順次積層さ
れた構成からなっている。各層中の矢印は原子スピンの
向きを表し、スピン向きが相互に逆向きの領域の境界部
には磁壁2014が形成されている。また、図23
(a)にこの記録層の記録信号を示している。
【0004】図23(b)は記録媒体に形成される温度
分布を示すグラフである。この温度分布は、再生用に照
射されている光ビーム自身によって媒体上に誘起される
ものでもよいが、望ましくは別の加熱手段を併用して、
再生用の光ビームのスポットの手前側から温度を上昇さ
せ、スポットの後方に温度のピークが来るような温度分
布を形成するのがよい。位置xs においては、媒体温度
が第2の磁性層のキュリー温度近傍の温度Ts になって
いる。ここで、図23(a)に示すように、磁壁201
4が記録媒体の位置xs にあると、媒体温度が第2の磁
性層のキュリー温度近傍の温度Ts まで上昇し、第1の
磁性層と第3の磁性層との間の交換結合が切断される。
この結果、第1の磁性層中の磁壁2014は矢印201
5で示すように、より温度が高く磁壁エネルギー密度の
小さな領域へと“瞬間的”に移動する。
【0005】再生用の光ビームのスポットの下を磁壁2
014が通過すると、スポット内の第1の磁性層の原子
スピンは全て一方向に揃う。そして、媒体の移動に伴っ
て磁壁2014が位置xs に来る度に、スポットの下を
磁壁が瞬間的に移動し、スポット内の原子スピンの向き
が反転して全て一方向に揃う。この結果、図23(a)
に示す様に再生信号振幅は記録されている磁壁の間隔
(即ち記録マーク長)によらず、常に一定かつ最大の振
幅になり、光学的な回折限界に起因した波形干渉等の問
題から完全に解放されるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の磁壁を移動
させることによって情報を再生する方法では、磁壁の移
動するタイミングは磁壁2014と第2の磁性層のキュ
リー温度近傍の温度Tsの等温線との関係で決定され
る。そのため、再生信号のエッジのタイミングは、記録
マークの記録されている位置、第2の磁性層のキュリー
温度のバラツキ、あるいは媒体温度によって変動する。
しかしながら、このような変動は再生信号のジッターの
原因となり、データを再生する際にウインドウマージン
が少なくなってエラーレートが悪化するという問題があ
った。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、再生
信号のジッターを低減し、より再生信号の品質を向上す
ることが可能な光学的情報再生装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、少なく
とも第1、第2、第3の磁性層が順次積層された記録媒
体に対し、再生用光スポットを相対的に移動させながら
前記記録媒体上に加熱用光スポットを照射して光スポッ
トの移動方向に対して勾配を有する温度分布を形成し、
前記温度分布を少なくとも第2の磁性層のキュリー温度
よりも高い温度領域を有する温度分布とすることによっ
て第1の磁性層に形成されている磁壁を移動させ、再生
用光スポットの反射光の偏光面の変化を検出することに
よって記録情報を再生する情報再生装置において、前記
加熱用光スポットを前記記録媒体に記録されている記録
ピットに同期してパルス点灯させる手段を有することを
特徴とする光学的情報再生装置によって達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実
施形態の構成を示すブロック図である。図1において、
1は情報記録媒体であるところの光磁気ディスク(以
下、単にディスクという)であり、ディスク1の記録領
域は半径方向に複数のゾーンに分割されている。ディス
ク1はスピンドルモータ2の駆動によって各ゾーンで線
速度一定となるように回転する。スピンドルモータ2は
CPU34及びDSP31によって制御される。ディス
ク1の構造及びフォーマットについては詳しく後述す
る。
【0010】ディスク1の上面にはディスク面に近接し
て磁気ヘッド3が配置されている。磁気ヘッド3は情報
記録時に磁気ヘッドドライバ17の駆動によって記録信
号に応じて変調された磁界を発生し、ディスク1に印加
する。磁気ヘッドドライバ17はタイミングロジック回
路32からの信号に応じて磁気ヘッド3に駆動電流を供
給する。また、ディスク1の下面には、磁気ヘッド3と
対向して光学ヘッド36が配置されている。光学ヘッド
36内には、2つの半導体レーザ5,13が設けられて
いる。
【0011】一方の半導体レーザ5は、記録、再生、サ
ーボ制御に用いられ、波長は680nmである。半導体
レーザ5はLD(Laser Diod)ドライバ6によって駆動
される。半導体レーザ5から発したレーザ光はコリメー
タレンズ7で平行光束にされた後、ビームスプリッタ
8、ダイクロイックミラー4を透過して対物レンズ9に
入射する。対物レンズ9はアパチャー10で開口を制限
されている。入射光束は対物レンズ9で絞られ、微小光
スポットとしてディスク1に照射される。もう一方の半
導体レーザ13は媒体上に温度勾配を与えるための加熱
用光源として用いられ、波長は830nmである。半導
体レーザ13はLDドライバ14によって駆動される。
【0012】半導体レーザ13から発したレーザ光はコ
リメータレンズ15で平行光束とされた後、ダイクロイ
ックミラー4で反射されて対物レンズ9に導かれる。そ
して対物レンズ9で絞られ、ディスク1上に半導体レー
ザ5の光スポットに近接した位置に加熱用光スポットと
して照射される。このようにしてディスク1に照射され
たレーザ光の一部はディスク面で反射され、対物レンズ
9を通ってダイクロイックミラー4に入射する。ダイク
ロイックミラー4は波長選択特性を持っていて、半導体
レーザ5の波長光は透過し、半導体レーザ13の波長光
は反射する。これによって、半導体レーザ5によるレー
ザ光のみがダイクロイックミラー4を透過し、半導体レ
ーザ13による加熱用ビームの戻り光が再生光学系に洩
れることはない。ダイクロイックミラー4を透過したレ
ーザ光はビームスプリッタ8で反射され、再生光学系に
導かれる。
【0013】再生光学系は1/2波長板17、集光レン
ズ18、偏光ビームスプリッタ19、センサ20から成
っていて、ビームスプリッタ8からの反射光は1/2波
長板17で偏光方向が45度回転させられた後、集光レ
ンズ18を通って偏光ビームスプリッタ19に導かれ
る。偏光ビームスプリッタ19は入射光束を偏光方向が
互いに直交する2つの成分に分割し、この分割された成
分は2つのセンサ20,20で検出される。センサ2
0,20の出力は光電変換アンプ23,24で各々電圧
信号に変換された後、加算器25で加算され、この加算
信号はAGC回路27で振動成分を除去されてプリピッ
ト用2値化回路29に供給される。2値化回路29では
詳しく後述するようにディスク1のサーボ領域のピット
の位置を示す信号を再生し、PLL回路30はこの信号
をもとに基準クロック(サーボクロック)を生成する。
また、このサーボクロックをもとにPLL回路37では
データの記録、再生に用いるデータクロックを生成し、
タイミングロジック回路32はデータクロックを位相調
整することによってサンプリングクロックを生成し、サ
ンプリング/2値化回路33に供給する。
【0014】一方、光電変換アンプ23,24の出力信
号は減算器26で差がとられ、光磁気信号として再生さ
れる。再生された光磁気信号はAGC回路28で振動成
分を除去された後、サンプリング/2値化回路33に供
給される。サンプリング/2値化回路33はサンプリン
グクロックを用いて再生信号をサンプリング、2値化を
行い、得られた信号をODC(Optical Disk Controlle
r)35に供給する。ODC35は外部インターフェース
(I/F)を介してホストコンピュータ(図示せず)に
接続されていて、ホストコンピュータとの(I/F)の
制御を含むデータの制御を行う。ODC35はサンプリ
ング/2値化回路33からの信号に対して復調、エラー
訂正などの処理を行い、得られた再生データをホストコ
ンピュータに転送する。また、ODC35はホストコン
ピュータからの命令や記録データを受信する。
【0015】CPU34は本実施形態による装置の主制
御回路であり、ODC35やDSP(デジタルシグナル
プロセッサ)31を制御する。ODC35は前述のよう
に主にデータの制御などを行い、DSP31はフォーカ
スやトラッキング制御、光学ヘッド36のシーク動作の
制御、あるいはスピンドルモータ2の制御を行う。光電
変換アンプ25,26の出力信号はDSP31に入力さ
れ、DSP31ではその信号を処理してフォーカス、ト
ラッキングエラー信号を生成し、それに基づいてAT/
AFドライバ38を制御する。
【0016】光学ヘッド36内には、対物レンズ9とフ
ォーカス方向とトラッキング方向に駆動するためのフォ
ーカスアクチュエータとトラッキングアクチュエータ
(図示せず)が設けられ、駆動コイル11はこれらのア
クチュエータの駆動コイルである。AT/AFドライバ
38はDSP31からのフォーカスエラー信号及びトラ
ッキングエラー信号に応じて駆動コイル11を駆動し、
対物レンズ9をフォーカス方向、トラッキング方向に駆
動することによって、回転しているディスク1に半導体
レーザ5,13による光スポットが合焦するように、ま
た、回転しているディスク1のトラックに光スポットが
追従するようにフォーカス制御とトラッキング制御を行
う。
【0017】また、DSP31はCPU34の指令によ
ってリニアモータドライバ22を制御する。光学ヘッド
36はリニアモータ21の駆動によってディスク1の半
径方向に移動し、ディスク1の所望のトラックに移動す
る。更に、DSP31はスピンドルモータ2の回転を制
御し、ディスク1の各ゾーンで線速度が略一定となるよ
うに制御を行う。ここで、タイミングロジック回路32
はPLL回路37のデータクロックやODC35からの
記録信号などをもとに記録、再生用のタイミング信号を
生成する。タイミングロジック回路32はデータの記録
時に磁気ヘッドドライバ17に記録信号を供給し、LD
ドライバ6には半導体レーザ5を一定強度の記録用光ビ
ームに発光させるための信号を供給する。また、タイミ
ングロジック回路32はデータ再生時に前述のようにサ
ンプリング/2値化回路33にデータの再生に必要なサ
ンプリングクロックを供給する。
【0018】図2はディスク1の断面構造を示してい
る。ディスク1としては、特開平6−290496号公
報に記載しているものと同様に3層の磁性層から成って
いる。具体的には、透明基板201上に干渉層である透
電体層202、第1の磁性層(磁壁移動層)203、第
2の磁性層(スイッチング層)204、第3の磁性層
(メモリ層)205、保護層として透電体層206を順
次積層した構成となっている。第1の磁性層203は周
囲温度近傍において第3の磁性層205に比べて相対的
に磁壁抗磁力が小さく、磁壁移動度の大きな磁性層から
成り、第2の磁性層204は第1の磁性層203及び第
3の磁性層205よりもキュリー温度の低い磁性層から
成っている。第3の磁性層205は磁区の保存安定性に
優れた通常の磁気記録層から成っている。
【0019】本実施形態では、透明基板201として、
例えば、ポリカーボネートを用い、その上に透電体層2
02としてSiN層を80nm形成している。また、第
1の磁性層203としてGdFeCo層を30nm、第
2の磁性層204としてDyFe層を10nm、第3の
磁性層205としてTbFeCo層を40nm順次スパ
ッタリングで形成している。最後に、誘電体層206と
してSiN層を80nm形成している。なお、第1〜第
3の磁性層203〜205はトラッキング用案内溝(図
示せず)の段差構造により各情報トラック間で互いに磁
気的に分断されている。
【0020】図3はディスク1の1トラックのフォーマ
ットを示している。ディスク1にはスパイラル状に複数
のトラックが形成されている。ディスク1の1トラック
は図3に示すようにフレーム0から99までの100個
のフレームから構成されている。各フレームは1つのア
ドレスセグメントと13個のデータセグメントから成っ
ている。1トラックは100個のフレームを持っている
ので、各トラックは1300個のデータセグメントから
成っている。アドレスセグメントはサーボ領域、ギャッ
プ領域、アドレス領域、ALPC領域から構成され、全
体で216サーボクロックビット(以下、SCBとい
う)の長さを持っている。また、各データセグメントは
サーボ領域、プリライト領域、データ領域、ポストライ
ト領域から構成され、全体で216SCBの長さを持っ
ている。
【0021】ここで、サーボ領域にはウォブルマークが
形成され、このウォブルマークからサーボクロックが得
られる。サーボクロックはフォーカス及びトラッキング
制御のサンプル信号、あるいはアドレス信号のデコード
などに用いられる。また、サーボクロックの周波数はデ
ィスク1のバンド(ゾーン)ごとに異なり、データクロ
ックも最小記録ピットが各バンドでほぼ一定となるよう
にクロック周波数が設定されている。本実施形態では、
各バンドで線速がほぼ3m/sとなるように設定されて
いる。
【0022】図4はディスク1のゾーンごとのデータク
ロック周波数、サーボクロック周波数及びディスク回転
数を示している。例えば、バンド0ではデータクロック
は28.3280MHz、サーボクロックは3.504
49MHz、ディスク回転数は695rpmである。
【0023】図5はアドレスセグメントの詳細な構成を
示している。アドレスセグメントはサーボ領域、ギャッ
プ領域、アドレス領域、記録パワー調整用のALPC領
域から成っている。アドレス領域は84SCBの長さを
持ち、トラック番号(T1〜T4)、パリティ(T
P)、フレーム番号(F1〜F2)がサーボクロックに
同期して記録されている。このため、アドレス情報はシ
ーク中であってもサーボクロックを用いてデコードする
ことが可能である。また、アドレス領域は各々12SC
Bの長さの7つの単位に分割されており、各々が図5に
示すようにグレイコードによって記録されている。図5
のT4の対応表はグレイコードにおける0〜9、A〜F
とピットの対応を示している。また、ALPC領域は9
8SCBの長さを持ち、最適記録パワーの検出等のテス
トに用いられる。アドレスセグメントのギャップ領域、
ALPC領域における各トラック間にはグルーブ(溝)
が形成されている。
【0024】図6はアドレスセグメントのサーボ領域の
構成を示している。サーボ領域は24ビットから成って
いて、セグメントマーク、サーボ用の2つのウォブルマ
ーク、フォーカス制御のためのサンプリング領域から構
成されている。セグメントマークはエンボスピットで構
成され、トラックの中心に2SCBに担当する長さのピ
ットとして記録され、その位置によってセグメントのタ
イプを表わしている。これによって、セグメントの種
別、セクタ内のセグメントを区別している。ウォブルマ
ークはサーボ領域の先頭から11SCBと16SCB分
離れた位置に、トラック中心に対して左右に1/4トラ
ックピッチ分ずれた状態で2SCB分のピット長で記録
されている。ウォブルマークはサーボクロック、トラッ
キングエラー信号の生成のために用いられる。
【0025】図7はデータセグメントの詳細な構成を示
している。データセグメントはサーボ領域、プリライト
領域、データ領域、ポストライト領域から成っている。
サーボ領域は図6のアドレスセグメントのサーボ領域の
構成と同様であるが、図8に示すようにセグメントマー
クの位置が異っている。プレライト領域は12データク
ロックビット(DCB)分の長さを持ち、12個のゼロ
パターンが記録されている。データ領域はゾーンごとに
長さが異っていて、最内周のゾーンで784DCBの長
さ、最外周のゾーンで1536DCBの長さを持ってい
る。データ領域にデータを記録する場合は、ゾーンごと
に設定された周波数のクロックに同期して記録される。
ポストライト領域は4DCBの長さから成っていて、4
個のゼロパターンが記録されている。ポストライト領域
はオーバーライト時の消し残りの影響をなくすために用
いられる。また、データセグメントのプリライト領域、
データ領域、ポストライト領域における各トラック間に
は、グルーブ(溝)が形成されている。
【0026】図9はセクタフォーマットを示している。
1つのセクタは複数のフレームから構成され、全体で2
418バイトの長さを持っている。各フレームは1つの
アドレスセグメントといくつかのデータセグメントから
成っているが、1セクタのデータセグメントの数はゾー
ンによって異なり、ゾーンに応じて13から25のデー
タセグメントを持っている。セクタの先頭にはリファレ
ンスデータが記録され、このリファレンスデータは16
バイト4ブロックと2バイトのデータから成っている。
2バイトは0のデータに設定されている。
【0027】リファレンスデータにおける各ブロックは
図10に示すように12バイト分の1T繰り返し信号と
4バイト分の8T繰り返し信号から成っている。1T繰
り返しパターンは詳しく後述するように半導体レーザ1
3による加熱用光スポットの点灯タイミングの調整に用
いられ、8T繰り返しパターンはデータを2値化する際
のしきい値の制御などに用いられる。リファレンスデー
タ領域に続いてセクタデータ領域が設けられている。セ
クタデータ領域は、2048バイトのユーザデータ領
域、40バイトのUD/SIP領域、8バイトのCRC
(Cyclic Redundancy Check) 、256バイトのECC(E
rror Correction code) から構成されている。ECCと
しては最大符号間距離16のロングディスタンスコード
(Long Distance Code)を用いている。
【0028】ECCに続いてバッファ領域が設けられ、
このバッファ領域は0に設定されている。各セクタはセ
クタ番号によって識別され、セクタ番号は先頭セクタを
0として順に付与されている。即ち、先頭トラックのト
ラック番号0のトラックの最初のセクタをセクタ番号0
とし、以下順にセクタ番号1、2、3というようにディ
スク1のすべてのセクタにセクタ番号が付与されてい
る。但し、実際には、図3、図5に示すアドレスセグメ
ントのアドレス領域にセクタ番号は記録されていない。
即ち、アドレス領域には、図5に示すようにトラック番
号とフレーム番号が記録されていて、このトラック番号
とフレーム番号から計算によってセクタ番号が得られ
る。
【0029】図9の2352バイトのセクタデータ領域
にデータを記録する場合は、図11に示すスクランブル
回路によってスクランブルがかけられ、NRZIコード
の形でディスク1に記録される。具体的には、スクラン
ブル回路はレジスタと2つの加算器で構成され、出力デ
ータが0または1に連続しないようにスクランブルがか
けられる。レジスタはセクタごとに初期化される。
【0030】次に、基準クロックの生成方法について説
明する。ディスク1のフォーマットでも説明したが、図
6、図8に示すようにアドレスセグメントとデータセグ
メントのサーボ領域にはセグメントマークとウォブルマ
ークが凹凸の形で記録されている。サーボ領域に光スポ
ットを走査してこれらのマークを再生すると、ディスク
1からの反射光は図1のセンサ20によって検出され、
センサ20の出力信号は電流電圧変換アンプ23,24
で各々電圧信号に変換される。電流電圧変換アンプ2
3,24の出力信号は加算器25で加算され、図12に
1207で示すような再生信号として得られる。再生信
号はAGC回路27で振幅変動分が除去された後、プリ
ピット用2値化回路29に供給される。
【0031】図13はプリピット用2値化回路29の詳
細な構成を示すブロック図、図14はサーボ領域上のマ
ークと2値化回路29の各部の信号を示すタイミング図
である。まず、AGC回路27で振幅一定となったプリ
ピット再生信号1307は、ピーク/ボトムホールド回
路1301及び微分回路1304に供給される。図14
(b)はAGC回路27のプリピット再生信号1307
を示している。ピーク/ボトムホールド回路1301は
再生信号1307のピークのエンベロープ信号とボトム
のエンベロープ信号を生成し、スライスレベル発生器1
302に出力する。スライスレベル発生器1302は図
14(b)に示すようにピークとボトムのエンベロープ
信号の中間値をスライスレベル信号1308としてウイ
ンドコンパレータ1303に出力する。ウインドコンパ
レータ1303はプリビット再生信号1307とスライ
スレベル信号1308を比較し、図14(c)に示すウ
インドウ信号1309をアンド回路1306に出力す
る。
【0032】一方、微分回路1304はプリピット再生
信号1307を微分し、図14(d)に示す微分信号1
310をゼロクロスコンパレータ1305に出力する。
ゼロクロスコンパレータ1305は微分信号のゼロクロ
スを検出し、図14(e)に示すようにゼロクロス位置
で立ち上がる信号1311をアンド回路1306に出力
する。アンド回路1306は図14(c)のウインドコ
ンパレータ1303のウインドウ信号1309と図14
(e)のゼロクロスコンパレータ1305の出力信号1
311との論理積をとり、図14(f)に示すようにサ
ーボ領域に記録されたセグメントマーク、ウォブルマー
ク(図14(a))の位置を示すインデックパルス信号
1312を出力する。
【0033】インデックスパルス信号1312は基準信
号として図1のPLL回路30に供給される。PLL回
路30においてはインデックスパルス信号1312を基
準パルスとしてデータクロックの基準となるサーボクロ
ックを生成し、PLL回路37、タイミングロジック回
路32に供給する。PLL回路37ではサーボクロック
を基準としてディスク1の回転に同期したデータクロッ
クが生成される。データの記録、再生はデータクロック
を基準として行う。また、タイミングロジック回路32
はデータクロックを位相調整することによってサンプリ
ングクロックを生成し、サンプリング/2値化回路33
はこのサンプリングクロックを用いて再生信号のサンプ
リングを行う。
【0034】次に、本実施形態の具体的な動作について
説明する。まず、情報の記録動作について説明する。情
報の記録は本発明の主題ではないので簡単に説明する。
まずホストコンピュータから記録命令が発行されると、
CPU34はODC35、DSP31などを制御し、光
学ヘッド36を指示されたトラックに移動させる。ま
た、ODC35はホストコンピュータから転送されたデ
ータを処理し、タイミングロジック回路32はLDドラ
イバ6を制御し、磁気ヘッドドライバ17に記録信号を
供給する。これによって、LDドライバ6は半導体レー
ザ5に記録用の駆動電流を供給し、半導体レーザ5から
発したレーザビームをディスク1のトラック上に走査す
る。また、ディスク1上に磁気ヘッド3から記録信号に
応じて変調された磁界を印加し、ディスク1のトラック
上に情報を記録する。情報の記録、再生中はDSP31
は加算器25の出力における2つのウォブルマークのサ
ンプリング信号のレベルに基づいてAT/AFドライバ
38を制御し、光学ヘッド36の光ビームがトラックに
追従するようにトラッキング制御を行う。また、図示し
ないフォーカス用のセンサの出力に基づいてAT/AF
ドライバ38を制御し、フォーカス制御を行う。
【0035】次に、情報の再生動作について説明する。
まず、外部I/Fを通してホストコンピュータから再生
命令が発行されると、CPU34の制御によってDSP
31は、光学ヘッド36が現在位置するアドレスと再生
すべき目的のアドレスの差に基づいてリニアモータドラ
イバ22を制御し、光学ヘッド36を指定されたトラッ
クへ移動させる。光学ヘッド36が目的の位置に到達す
ると、ODC35の制御によってタイミングロジック回
路32からLDドライバ6,14に制御信号が供給さ
れ、半導体レーザ5による一定パワーの再生用光スポッ
ト及び半導体レーザ13による加熱用光スポットをディ
スク1のトラック上に走査する。加熱用光スポットは、
詳しく後述するようにディスク1に記録されている記録
ピットに同期してパルス点灯するように駆動される。
【0036】次に、このようにディスク1のトラック上
に再生用光スポットと加熱用光スポットを走査して情報
を再生する場合の再生原理を図15を参照して説明す
る。まず、図15(a)はディスク1の情報が記録され
た3層の磁性層の磁化の向きを示している。また、図1
5(a)に記録層の記録信号を併せて示している。ディ
スク1は図2で説明したように第1の磁性層203、第
2の磁性層204、第3の磁性層205を積層した構造
から成っている。各層中の矢印は原子スピンの向きを表
わし、スピンの向きが相互に逆向きの領域の境界部には
磁壁1515が形成されている。また、図15(b)は
ディスク1上に形成される温度分布を示している。ま
ず、Aの温度分布は加熱用光スポットによって媒体上に
誘起された温度分布である。即ち、半導体レーザ13に
よる加熱用光スポットを照射すると、媒体上にAで示す
ように再生用光スポットの移動方向に対して勾配を有す
る温度分布が形成される。
【0037】ここで、位置xs において媒体温度は第2
の磁性層204のキュリー温度近傍の温度Ts になって
いる。この場合、x方向に磁壁エネルギー密度の勾配が
あると、位置xs に存在する各磁性層の磁壁に対して磁
壁エネルギー密度の低い方へ移動させるような力が作用
する。第1の磁性層203は磁壁抗磁力が小さく、磁壁
移動度が大きいので、単独でこの力によって容易に磁壁
が移動する。しかし、位置xs より手前(図15では位
置xs より右側)の領域では、まだ媒体温度がTs より
も低く、磁壁抗磁力の大きな第3の磁性層205と交換
結合しているので、第3の磁性層205の磁壁の位置に
対応した位置に第1の磁性層203の磁壁も固定されて
いる。
【0038】図15においては、位置xs の媒体温度が
第2の磁性層204のキュリー温度近傍の温度Ts まで
上昇しているので、第1の磁性層203と第3の磁性層
205との間の交換結合力が切断され、位置xs におけ
る磁壁1515は矢印1516で示すようにより温度が
高く磁壁エネルギー密度の小さな領域、即ち、媒体温度
のピークのある位置へと瞬間的に移動する。また、再生
用光スポットの下を磁壁が通過すると、図15(a)に
示すようにスポット内の第1の磁性層203の原子スピ
ンはすべて一方向に揃う。そして、媒体の移動に伴って
磁壁が位置xsに来る度に再生用光スポットの下を磁壁
が瞬間的に移動し、スポット内の原子スピンの向きが反
転してすべて一方向に揃う。この結果、記録されている
磁壁の間隔(即ち、記録マーク長)によらず、常に一定
かつ最大振幅の再生信号を得ることができる。
【0039】また、図15のBは半導体レーザ13によ
る加熱光スポットを照射しない場合の温度分布、即ち、
半導体レーザ5による再生用光スポットのみを照射した
場合の媒体上の温度分布を表わしている。再生用光スポ
ットのみを照射した場合は、媒体温度は第2の磁性層2
04のキュリー温度近傍の温度Ts まで上昇せず、磁壁
の移動は生じない。本実施形態では、加熱用光スポット
をディスク1に記録されている記録ピットに同期してパ
ルス的に点灯し、図15の温度分布Aを記録ピットに同
期して形成することにより、記録マークの位置の変動、
磁性層のキュリー温度のバラツキ、あるいは媒体温度の
変動などによる再生信号のジッターを低減している。
【0040】次に、このように加熱用光スポットを記録
ピットに同期してパルス点灯することによって情報を再
生する場合の動作について図16〜図19を参照しなが
ら説明する。まず、図16に示すようにディスク1のト
ラック上に記録ピット1601がデータ記録用のデータ
クロックに同期して記録されているものとする。図16
〜図18はデータクロックに同期して加熱用光スポット
をパルス的に点灯する場合(データクロックの周波数で
パルス点灯)のt=T/2(T:クロック周期)ごとの
第1の磁性層205の磁化の様子を示している。図16
〜図18の白抜き部分は、例えば上向き磁化の記録ピッ
ト、斜線部は下向き磁化の領域を示しているる。また、
図19は図16〜図18のt=0〜t=23における各
部の信号を示している。
【0041】まず、図16のt=0においては再生用光
スポット1603のみを照射し、加熱用光スポットは消
灯している。この状態では、再生光スポット1603の
領域内にピットが存在しているが、ピットはスポット径
に対して小さいので、図19(a)に示すように再生信
号の振幅はピットがない場合に比べてわずかに大きくな
る。この場合、図19において再生信号の振幅は、レベ
ルが0である第1のレベルから最大レベルである第5の
レベルまでの5段階のレベルで表わされ、t=0におけ
る再生信号の振幅は第2のレベルとなる。なお、図19
(a)は図1の減算器26から出力される再生信号であ
る。
【0042】次に、図16のt=1においては加熱用光
スポット1604が点灯し、媒体上に図15(b)のA
の温度分布が形成される。この状態では、第2の磁性層
204のキュリー温度を越える温度Ts の等温線(光ス
ポット1604が照射されている範囲)が記録ピット1
605にかかるため、磁壁1606は温度ピークに向か
って瞬間的に移動し、グルーブを除いた再生用光スポッ
トが照射されている領域にはすべてピットの磁化が現わ
れ、再生信号は図19(a)のように最大の第5のレベ
ルとなる。t=2においては、再び加熱用光スポットが
消灯し、磁壁移動は生じず、再生信号は同19(a)の
ように第1のレベルと同程度となる。t=3において
は、加熱用光スポットが点灯し、磁壁移動が生じるた
め、再生用光スポットの照射されている領域にはすべて
ピットの磁化が現われ、再生信号は最大の第5のレベル
となる。また、t=4においては加熱用光スポットが消
灯し、再生信号レベルはt=2の場合と同様となり、t
=5においては加熱用光スポットは点灯するが、再生用
光スポットの領域はすべて反対方向のピットが現われる
ため、再生信号は最低の第1のレベルとなる。
【0043】以下、このようにデータクロックに同期し
て加熱用光スポットをパルス点灯すると、図16、図1
7、図18に示すt=6〜t=23において図19
(a)に示すような再生信号が得られる。図16〜図1
9のt=0〜23はそれぞれ図19のt=0〜23に対
応している。そして、この再生信号を図19(b)に示
すビットセル(T)に同期したサンプリングクロック、
即ち、前述のようにデータクロックを位相調整したサン
プリングクロックでサンプリングすると、図19(c)
に示すようなサンプリング出力(図1のサンプリング/
2値化回路33の出力)が得られる。即ち、再生信号を
サンプリングクロックでサンプリングすることにより
(矢印のタイミング)、磁壁移動が生じ、再生用光スポ
ットが照射されている領域内にすべてピットの磁化が現
われている状態のレベルのみを抽出し、図19(c)に
示すように図16のトラック上に記録されているピット
1601に相当する2値化信号が得られる。
【0044】次に、加熱用光スポットをパルス点灯させ
る際の点灯タイミングについて説明する。加熱用光スポ
ットの点灯タイミングは最大のジッターマージンを得る
ためには、点灯した瞬間のTs の等温線の位置が磁壁と
磁壁の中央(マーク間)にあるようなタイミングで点灯
するのが好ましい。本実施形態では、このような点灯タ
イミングとするために、各セクタのデータを再生する際
に、先頭のリファレンスデータ領域に記録されているリ
ファレンスデータを用いて点灯タイミングを調整してい
る。
【0045】基本的な点灯タイミングの調整について説
明する。まず、リファレンスデータ領域には図10に示
すように1Tの繰り返しパターンが96DCB×4ブロ
ック分記録されている。ここで、セクタのデータを再生
する際にリファレンスデータを再生し、加熱用光スポッ
トの点灯タイミングを毎ビットセル(T)ごとの点灯と
せず、1ビットセル(2T)おきとする。そして、加熱
用光スポットを1ビットセルおきに点灯し、図10に示
すように点灯タイミングをわずかづつずらしていくと、
再生信号の反転するタイミングYが得られる。このYの
タイミングからT/2ずれたタイミングXが加熱用光ス
ポットを点灯するタイミング、即ち、磁壁と磁壁の中間
のタイミングとなる。
【0046】図20はリファレンスデータ領域を再生用
光スポットと加熱用光スポットで走査し、加熱用光スポ
ットを1ビットセル(2T周期)おきにパルス点灯させ
た場合のトラックの様子を示している。但し、図20
(a)〜(c)と図20(d)〜(f)では点灯タイミ
ングの位相がT/2異なっている。この場合、図20
(a)〜(c)ではいずれも磁壁が移動し、これを再生
してサンプリングすると0または1の再生信号が得られ
る。これに対し、図20(d)〜(e)ではいずれも磁
壁は移動せず、これを再生してサンプリングすると図2
0(a)〜(c)の場合とは反転した再生信号が得られ
る。つまり、図20(a)〜(c)と図20(d)〜
(e)の間で加熱用光スポットの点灯タイミングをずら
していくと、前述のように再生信号のレベルが変化する
タイミングYを得ることができ、そのタイミングYより
もT/2ずれたタイミングXが加熱用光スポットの最適
点灯タイミングとして得られる。
【0047】次に、加熱用光スポットの点灯タイミング
の設定方法について図21、図22を参照して説明す
る。図21は加熱用光スポットの点灯タイミングを設定
する回路の一例を示すブロック図、図22はその動作を
示すタイミング図である。まずタイミングロジック回路
32内にはPLL回路37のデータクロック2115を
遅延させるプログラマブルディレイ回路2103、OD
C35からの遅延量設定用クロック2105をカウント
し、そのバイナリ出力によりプログラマブルディレイ回
路2103のディレイ量を制御するカウンタ2104が
設けられている。セクタのデータを再生する場合、ま
ず、カウンタ2104はリファレンスデータ領域の先頭
でリセットされ、その後、ODC35から遅延量設定用
クロック2105がカウンタ2104に供給される。こ
のクロック2105は図22(d)に示すようにリファ
レンスデータ領域の4Tパターンを除いた1Tパターン
部のみで6DCBごとに1クロックの割合で出力され、
リファレンスデータ領域全体では16個のクロックが出
力される。
【0048】カウンタ2104の出力はプログラマブル
ディレイ回路2103の遅延量を制御する端子に接続さ
れ、プログラマブルディレイ回路2103の遅延量はC
PU34からのゾーン情報とカウンタ2104からの制
御データにより入力信号との位相差がPLL回路37の
データクロックの周期Tに対し、1/16T刻みに設定
できるように構成されている。また、プログラマブルデ
ィレイ回路2103は設定値の切り替え時に出力信号に
グリッジが現われない回路構成となっており、ディレイ
量の切り替えに要する時間は入力クロックの1クロック
以内の時間で制定するように構成されている。これによ
って、リファレンスデータ領域においてプログラマブル
ディレイ回路2103の出力はリファレンスデータ領域
の先頭から96DCBの間に1/16T刻みでデータク
ロックの周期Tの間シフトすることになる。
【0049】この信号はタイミングロジック回路32か
らLDドライバ14に供給され、半導体レーザ13によ
る加熱用光スポットの点灯タイミングの位相は、リファ
レンスデータ領域を再生している間に丁度データクロッ
クの1周期分変化する。ここで、1Tパターンで記録さ
れた情報を、加熱用光スポットの点灯タイミングを1ビ
ットセルおきとし、また、加熱用光スポットの点灯タイ
ミングをデータクロックの周期Tの間でシフトさせて再
生すると、図10で説明したように再生信号が変化する
タイミングYが得られる。ここで、本実施形態では、サ
ンプリング/2値化回路33内のサンプリング回路21
09でAGC回路28からの再生信号をサンプリング
し、サンプリングされた値を再生信号の最大値と最小値
の中間レベルにしきい値が設定されたレベルコンパレー
タ2111で判定することにより、前述のように再生信
号が変化するタイミングYを検出している。図22
(e)は再生信号が変化し、レベルコンパレータ211
1の出力が反転したタイミングを示している。
【0050】レベルコンパレータ2111の出力信号は
カウンタ2104のイネーブル端子に出力され、カウン
タ2104の動作を停止させてその時のカウンタ値を保
持する。また、レベルコンパレータ2111の出力信号
はクロック切替スイッチ2117の切替制御端子に出力
され、クロック切替スイッチ2117の接続を切り替え
る。これによって、プログラマブルディレイ回路210
3の出力信号は反転回路2116によって位相が180
度異なるクロック信号として出力される。即ち再生信号
が反転するタイミングYに対し、図10で説明したよう
にT/2に相当する時間ずれたタイミングXで加熱用光
スポットを点灯するデータクロックが得られる。タイミ
ングロジック回路32はこのタイミングを保持し、以降
そのセクタを再生するときは以上のようにPLL回路3
7のデータクロックの位相をシフトさせて点灯タイミン
グが磁壁と磁壁の中間となるように最適点灯タイミング
に設定されたデータクロックをLDドライバ14に供給
し、加熱用光スポットを最適タイミングで点灯させて情
報の再生を行う。また、点灯タイミングの設定はセクタ
ごとに行う。
【0051】なお、以上の実施形態では、各セクタごと
にリファレンンスデータ領域で加熱用光スポットの点灯
タイミングを設定しているが、精度的に問題がなけれ
ば、ディスク1の挿入時あるいは装置の電源投入時に設
定してもよい。また、加熱用光スポットの点灯タイミン
グの調整時に遅延量をデータクロックの1周期の1/1
6としているが、それ以下に分割することによってより
高い精度で点灯タイミングの調整が可能である。更に、
ODC35へのクロックの位相を変えることにより、L
Dドライバ14への信号の位相を変化させているが、こ
れは信号のそのものの位相をプログラマブル遅延回路な
どの位相可変手段を用いて位相を変化させてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
熱用光スポットを記録媒体に記録されているピットに同
期してパルス点灯させているので、媒体上の温度プロフ
ァイルが急峻となり、記録マークの位置の変動、磁性層
のキュリー温度のバラツキ、媒体温度の変動などによら
ず、再生信号のジッターを低減することができ、エラー
レートの悪化を防止することができる。また、媒体上に
記録されたパターンを用いて加熱用光スポットの点灯タ
イミングを最適化することにより、常に最適な条件で磁
壁移動による再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態に用いる光磁気ディスクの断面
図である。
【図3】光磁気ディスクの1トラックのフォーマットを
示す図である。
【図4】光磁気ディスクのゾーンごとのデータクロッ
ク、サーボクロック、ディスク回転数を示す図である。
【図5】アドレスセグメントを詳細に示す図である。
【図6】アドレスセグメントのサーボ領域を示す図であ
る。
【図7】データセグメントを詳細に示す図である。
【図8】データセグメントのサーボ領域を示す図であ
る。
【図9】セクタフォーマットを示す図である。
【図10】リファレンスデータ領域の信号を示す図であ
る。
【図11】データの記録の際に用いるスクランブル回路
を示す図である。
【図12】サーボ領域におけるマークとその再生信号を
示す図である。
【図13】図1のプリビット用2値化回路29のブロッ
ク図である。
【図14】図13のプリビット用2値化回路29の各部
の信号を示す図である。
【図15】図1の実施形態の磁壁移動による再生動作を
説明するための図である。
【図16】ピットが記録されたトラックを再生用光スポ
ット及び加熱用光スポットをパルス点灯して走査する場
合のt(T/2)ごとの第1の磁性層の様子を示す図で
ある。
【図17】ピットが記録されたトラックを再生用光スポ
ット及び加熱用光スポットをパルス点灯して走査する場
合のt(T/2)ごとの第1の磁性層の様子を示す図で
ある。
【図18】ピットが記録されたトラックを再生用光スポ
ット及び加熱用光スポットをパルス点灯して走査する場
合のt(T/2)ごとの第1の磁性層の様子を示す図で
ある。
【図19】図16〜図18のtごとの再生信号、サンプ
リングクロック、サンプリング出力を示す図である。
【図20】リファレンスデータ領域を再生用光スポット
と加熱用光スポットで走査し、加熱用光スポットの点灯
タイミングをT/2ずらした場合の磁化の様子を比較し
て示す図である。
【図21】加熱用光スポットの点灯タイミングを調整す
る回路の例を示すブロック図である。
【図22】図21の回路の動作を説明するための図であ
る。
【図23】従来の磁壁移動再生の原理を説明するための
図である。
【符号の説明】 1 光磁気ディスク 3 磁気ヘッド 5,13 半導体レーザ 6,14 LDドライバ 9 対物レンズ 20 センサ 21 リニアモータ 23,34 光電変換アンプ 25 加算器 26 減算器 27,28 AGC回路 29 プリビット用2値化回路 30,37 PLL回路 31 DSP 32 タイミングロジック回路 33 サンプリング/2値化回路 34 CPU 35 ODC 38 光学ヘッド

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1、第2、第3の磁性層が
    順次積層された記録媒体に対し、再生用光スポットを相
    対的に移動させながら前記記録媒体上に加熱用光スポッ
    トを照射して光スポットの移動方向に対して勾配を有す
    る温度分布を形成し、前記温度分布を少なくとも第2の
    磁性層のキュリー温度よりも高い温度領域を有する温度
    分布とすることによって第1の磁性層に形成されている
    磁壁を移動させ、再生用光スポットの反射光の偏光面の
    変化を検出することによって記録情報を再生する情報再
    生装置において、前記加熱用光スポットを前記記録媒体
    に記録されている記録ピットに同期してパルス点灯させ
    る手段を有することを特徴とする光学的情報再生装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ピットは、予め記録媒体上に記
    録された情報に同期して記録されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の光学的情報再生装置。
  3. 【請求項3】 前記パルス点灯手段は、前記加熱用光ス
    ポットを前記記録媒体に記録されているピットに同期し
    た情報信号の基準クロック周波数でパルス点灯させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光学的情報再生装置。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体上に記録されている基準信
    号を判断基準として前記加熱用光スポットの点灯タイミ
    ングを磁壁と磁壁の中間位置に設定する手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光学的情報再生装置。
  5. 【請求項5】 前記基準信号は、セクタの先頭のリファ
    レスンデータ領域のリファレンスデータであることを特
    徴とする請求項4に記載の光学的情報再生装置。
  6. 【請求項6】 前記基準信号は、基準クロックの周期T
    に対し、1T信号の繰り返しパターンで記録されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の光学的情報再生装
    置。
  7. 【請求項7】 前記設定手段は、前記加熱用光スポット
    を2Tおきに点灯し、その点灯タイミングをクロック周
    期Tの範囲でずらしながら再生信号のレベルが変化する
    タイミングを検出し、得られたタイミングよりもT/2
    に相当する時間ずれたタイミングを加熱用光スポットの
    点灯タイミングとして設定することを特徴とする請求項
    4に記載の光学的情報再生装置。
  8. 【請求項8】 前記設定手段は、セクタごとに加熱用光
    スポットの点灯タイミングを設定することを特徴とする
    請求項4に記載の光学的情報再生装置。
  9. 【請求項9】 前記設定手段は、前記記録媒体の装置へ
    の装着時または装置の電源投入時に加熱用光スポットの
    点灯タイミングを設定することを特徴とする請求項4に
    記載の光学的情報再生装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001099103A1 (en) * 2000-06-22 2001-12-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical disk recording medium, optical disk device, and master production method
WO2002086882A1 (fr) * 2001-04-19 2002-10-31 Canon Kabushiki Kaisha Support d'enregistrement magneto-optique

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