JPH11193856A - ローディングカム装置の保持器 - Google Patents
ローディングカム装置の保持器Info
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- F16C2361/00—Apparatus or articles in engineering in general
- F16C2361/65—Gear shifting, change speed gear, gear box
Abstract
するため隅部の応力が集中するところにも硬度が入るロ
ーディングカム装置の保持器を提供することにある。 【解決手段】トロイダル形無段変速機のローディングカ
ム22側のカム面23と入力ディスク5a側のカム面2
4との間に介在され、前記カム面23,24に転動自在
に保持されたころ25を有するローディングカム装置2
1の保持器26において、保持器本体26aを、カーボ
ン濃度が0.02〜0.2%以下の鉄系の素材にプレス
加工により形成した後、浸炭窒化したことを特徴とす
る。
Description
変速機として使用されるトロイダル形無段変速機に組み
込まれるローデイングカム装置の保持器に関する。
ルキャビティ式トロイダル形無段変速機は図5に示すよ
うに構成されている。すなわち、エンジン等の駆動源に
連結される入力軸1を備えている。入力軸1にはローデ
ィングカム装置2が設けられている。このローディング
カム装置2を介してバリエータ3に動力が伝達されるよ
うになっている。バリエータ3にはローディングカム装
置2と連動して回転する動力伝達軸4が設けられ、この
動力伝達軸4に互いに対向する一対の入力ディスク5
a,5bが設けられ、この一対の入力ディスク5a,5
bの間には動力伝達軸4に対しては遊嵌状態の一対の出
力ディスク6a,6bが同軸的に配置され互いに同期し
て回転するようになっている。
スク6a,6bとの間には傾転自在に転接された複数の
パワーローラ7が設けられている。出力ディスク6a,
6bは動力伝達軸4に対して遊嵌する遊嵌軸8を介して
連結されている。
た回転駆動力が入力ディスク5a,5b、パワーローラ
7及び出力ディスク6a,6bを介して遊嵌軸8に伝達
され、その速度比すなわち出力ディスク6a,6bの回
転速度を入力ディスク5a,5bの回転速度で除した値
がパワーローラ7の傾転角によって決定される。
るときに、速度比が1の中立状態となり、これより各パ
ワーローラ7の出力ディスク6a,6b側が動力伝達軸
4から離れる方向に傾転するとこれに応じて速度比が低
下し、逆に各パワーローラ7の出力ディスク6a,6b
側が動力伝達軸4に接近する方向に傾転するとこれに応
じて速度比が増加する。この遊嵌軸8には第1のギヤ9
が嵌着され、この第1のギヤ9はカウンタ軸10に設け
られた第2のギヤ11と噛合している。
係合し、入力軸1と共に回転するローディングカム12
の片面に円周方向に亘る凹凸として形成された第一のカ
ム面13と、入力ディスク5aの背面に円周方向に亘る
凹凸として形成された第二のカム面14と、保持器15
に転動自在に保持された状態で第一のカム面13と第二
のカム面14との間に挟持された転動体としての複数の
ころ16とを備えている。
で円環状に形成されており、外周部には周方向に等間隔
に例えば4つの凸部18が一体に設けられ、各凸部18
にはころ16を保持するポケット17が設けられてい
る。各ポケット17は矩形状であり、幅公差、長さ公差
はころ16を拘束しないように隙間が望ましい。つま
り、隙間が少ないと拘束するため0.05〜0.5mm
位の隙間が望ましい。また、4つのポケット17の対称
度、位置度、角度公差もカム面との位相を合わせる意味
である程度厳しく管理する必要がある。
グカム装置2の保持器15は,切削加工によって製作
し、ポケット17の部分を高周波焼き入れ処理してい
た。しかしながら、材料の歩留まりが悪く、また切削加
工時間が長くコストアップの原因となっていた。
にコイルを当てるので、セッティングが悪いとコイルタ
ッチを起こし、その部分に外力が加わったときに割れを
生じるという不具合がある。
のポケット17だけでなく、内径部も焼き入れする必要
がある。そして、高周波の場合、ポケット17の四隅部
に逃げ部が形成されているため、特に焼きが入りにく
く、側面に大きな面圧を受けながら外側にころ16の遠
心力を受けるので、この四隅部の応力は高くなるので、
ここの焼き入れ硬度が低く、ここから破損する不具合が
発生していた。
もR1mm未満であるのが通常で応力集中しやすい形状
であった。また直線部とのつなぎ部も尖っているのでバ
リがでやすく、組み立てのときにころを拘束してしまう
という問題がある。
もので、その目的とするところは、カーボン濃度が低
く、プレス加工によって容易に製作でき、コストダウン
を図ることができるローディングカム装置の保持器を提
供することにある。
部分的に隙間を形成し、潤滑油が隙間を通って入力ディ
スクのカム面にも流れて潤滑され、潤滑性を向上できる
ローディングカム装置の保持器を提供することにある。
形成し、直線部とのつなぎ部を鈍角に形成することによ
り、応力集中を避けることができ、またプレスでポケッ
トを打ち抜くためにもバリが出にくいローディングカム
装置の保持器を提供することにある。
部分的に隙間を形成する段差部を形成することにより、
接触面積が小さくなり円滑に摺動するローディングカム
装置の保持器を提供することにある。
達成するために、請求項1はトロイダル形無段変速機の
ローディングカム側のカム面と入力ディスク側のカム面
との間に介在され、前記カム面に転動自在に保持された
転動体を有するローディングカム装置の保持器におい
て、保持器本体を、カーボン濃度が0.02〜0.2%
以下の鉄系の素材にプレス加工により形成した後、浸炭
窒化したことを特徴とする。
ーディングカム側のカム面と入力ディスク側のカム面と
の間に介在され、前記カム面に転動自在に保持された転
動体を有するローディングカム装置の保持器において、
前記ローディングカムに嵌合される案内部を有した円環
状の保持器本体と、この保持器本体の外周部に設けられ
前記転動体を保持する複数個のポケットと、前記保持器
本体の外周部に設けられ前記入力ディスク側に突出する
外径側突出部と、前記案内部の内周部に設けられ前記ロ
ーディングカム側に突出するとともに、その突出部を前
記案内部より大径にして段差を形成した内径突出部とを
具備したことを特徴とする。
ーディングカム側のカム面と入力ディスク側のカム面と
の間に介在され、前記カム面に転動自在に保持された転
動体を有するローディングカム装置の保持器において、
円環状の保持器本体と、この保持器本体の外周部に設け
られ前記転動体を保持する複数個のポケットとからな
り、前記ポケットの四隅に円弧状の逃げ部を形成すると
ともに、その逃げ部と前記転動体が入る部位と直線部と
のつなぎ部は90゜より大きく、180゜より小さい鈍
角であることを特徴とする。
ーディングカム側のカム面と入力ディスク側のカム面と
の間に介在され、前記カム面に転動自在に保持された転
動体を有するローディングカム装置の保持器において、
前記ローディングカムのボス部に嵌合される案内部を有
した円環状の保持器本体と、この保持器本体の外周部に
設けられ前記転動体を保持する複数個のポケットと、前
記保持器本体の案内部の内周縁に設けられ前記ローディ
ングカムのボス部との間に部分的に隙間を形成する段差
部とを具備したことを特徴とする。
らかい鉄系の素材であるため、プレス加工が容易に行
え、また全面が浸炭窒化するため隅部の応力が集中する
ところに硬度が入る。
ングカムのボス部との間に部分的に隙間が形成される。
したがって、潤滑油が隙間を通って入力ディスクのカム
面にも流れて潤滑される。
状の逃げ部に形成し、直線部とのつなぎ部を鈍角に形成
することにより、応力集中を避けることができ、またプ
レスでポケットを打ち抜くためにもバリが出にくい。請
求項4によれば、ローディングカムのボス部との間に部
分的に隙間を形成する段差部を形成することにより、接
触面積が小さくなり円滑に摺動する。
図面に基づいて説明する。図1〜図3は第1の実施形態
を示し、ダブルキャビティ式トロイダル形無段変速装置
の基本的構成は従来と同一であり、同一構成部分に同一
番号を付して説明を省略する。
21は入力軸1に係合し、入力軸1と共に回転するロー
ディングカム22の片面に円周方向に亘る凹凸として形
成された第一のカム面23と、入力ディスク5aの背面
に円周方向に亘る凹凸として形成された第二のカム面2
4と、第一のカム面23と第二のカム面24との間に転
動自在に挟持された転動体としての複数のころ25を備
えた保持器26とから構成されている。
してボールベアリング27を介して回転自在に支持され
ており、ボス部28にはその内周部と外周部を連通する
潤滑油ポート29が穿設されている。
うに,金属板で円環状に形成されており、ローディング
カム22のボス部28に嵌合する円形の案内部30が設
けられている。保持器本体26aの外周部には周方向に
等間隔に例えば4つの凸部31が一体に設けられ、各凸
部31にはころ25を保持するポケット32が設けられ
ている。
外周部には前記入力ディスク5a側に突出する外径側突
出部33が設けられ,案内部30の内周部にはローディ
ングカム22側に突出する内径突出部34が凸部31と
対応する位置に設けられている。この内径突出部34は
ボス部28の段差部28aを逃げるように前記案内部3
0より大径に形成することにより内径段差部34aが設
けられている。
外周部に入力ディスク5a側に突出する外径側突出部3
3を設けることにより、保持器26を最も外側(外周)
で支持でき、保持器26の倒れを防止できる。また、内
径突出部34に内径段差部34aを設けることにより、
ボス部28の段差部28aと内径突出部34の内径段差
部34aとの間に潤滑油ポート29と連通する隙間が形
成され、潤滑油が一時的に溜まりやすく、潤滑性を向上
させることができる。
周縁で、内径突出部34の相互間に位置する部分には切
欠により段差部35が設けられており、この段差部35
によってローディングカム22のボス部28との間に部
分的に隙間が形成されている。したがって、潤滑油ポー
ト29から流れてきた潤滑油が隙間を通って入力ディス
ク5aの第二のカム面24にも流れて潤滑される。ま
た、保持器本体26aの案内部30はローディングカム
22のボス部28に対して円滑に摺動しなければカム推
力をロスすることになるが、切欠による段差部35によ
って接触面積が小さくなり円滑に摺動するという効果が
ある。また、保持器本体26aをプレス加工後、切削に
よって仕上げ加工するにしても切削部位が少ないので有
利である。
うに、矩形状で、その四隅にR1mm以上の円弧状の逃
げ部36が形成されている。さらに、逃げ部36ところ
25が入る部位と直線部37とのつなぎ部38は90゜
より大きく、180゜より小さい鈍角に形成されてい
る。また、ポケット32の外側部分の直線部37aはこ
ろ25と同じ長さでできるだけ小さい方が望ましい。
状の逃げ部36に形成し、直線部37とのつなぎ部38
を鈍角に形成することにより、応力集中を避けることが
でき、またプレスでポケット32を打ち抜くためにもバ
リが出にくいという利点がある。
0.02〜0.2%以下のプレス加工に適した柔らかい
鉄系の素材、例えばSCM420,SCr420,S
S,SPHE,SPHC,SAPH等であり、この素材
にプレス加工によって形成され、プレス加工後、浸炭窒
化処理されている。
ことは、通常のSPCCが0.02%以上、一般的な鋼
の下限値0.02%未満の鋼は精練が難しく、コストア
ップとなる。また、上限値の0.2%は柔らかい材料が
プレス加工には適しており、本実施形態の保持器本体2
6aの形状に合わせた上でプレス加工性を考えた場合の
上限値である。したがって、プレス加工が容易に行え、
また従来のように部分的に高周波焼き入れするより全面
に浸炭窒化する方が隅々の応力が集中するところに硬度
が入るという利点がある。なお,保持器本体26aは、
硬質のころ25を保持する関係で、表面硬さがHRC5
5以上で、有効硬化層深さが0.2以上あるのが望まし
い。
2〜0.2%以下のプレス加工に適した柔らかい鉄系の
素材とすることにより、プレス加工によって生産性の向
上を図ることができ、コストダウンを図ることができ
る。
ャビティ式トロイダル形無段変速機について説明した
が、この発明は、シングルキャビティ式トロイダルでも
当然適用できる。
ば、プレス加工に適した柔らかい鉄系の素材であるた
め、プレス加工が容易に行え、また全面が浸炭窒化する
ため隅部の応力が集中するところにも硬度が入るという
効果がある。
ングカムのボス部との間に部分的に隙間が形成される。
したがって、潤滑油が隙間を通って入力ディスクのカム
面にも流れて潤滑されるという効果がある。
状の逃げ部に形成し、直線部とのつなぎ部を鈍角に形成
することにより、応力集中を避けることができ、またプ
レスでポケットを打ち抜くためにもバリが出にくいとい
う利点がある。
ス部との間に部分的に隙間を形成する段差部を形成する
ことにより、接触面積が小さくなり円滑に摺動するとい
う効果がある。
形無段変速機の要部の縦断側面図。
は矢印A方向から見た図、(b)は縦断側面図、(c)
は矢印B方向から見た図。
(b)は縦断側面図。
速機の縦断側面図。
Claims (4)
- 【請求項1】 トロイダル形無段変速機のローディング
カム側のカム面と入力ディスク側のカム面との間に介在
され、前記カム面に転動自在に保持された転動体を有す
るローディングカム装置の保持器において、 保持器本体を、カーボン濃度が0.02〜0.2%以下
の鉄系の素材にプレス加工により形成した後、浸炭窒化
したことを特徴とするローディングカム装置の保持器。 - 【請求項2】 トロイダル形無段変速機のローディング
カム側のカム面と入力ディスク側のカム面との間に介在
され、前記カム面に転動自在に保持された転動体を有す
るローディングカム装置の保持器において、 前記ローディングカムに嵌合される案内部を有した円環
状の保持器本体と、この保持器本体の外周部に設けられ
前記転動体を保持する複数個のポケットと、前記保持器
本体の外周部に設けられ前記入力ディスク側に突出する
外径側突出部と、前記案内部の内周部に設けられ前記ロ
ーディングカム側に突出するとともに、その突出部を前
記案内部より大径にして段差を形成した内径突出部とを
具備したことを特徴とするローディングカム装置の保持
器。 - 【請求項3】 トロイダル形無段変速機のローディング
カム側のカム面と入力ディスク側のカム面との間に介在
され、前記カム面に転動自在に保持された転動体を有す
るローディングカム装置の保持器において、 円環状の保持器本体と、この保持器本体の外周部に設け
られ前記転動体を保持する複数個のポケットとからな
り、前記ポケットの四隅に円弧状の逃げ部を形成すると
ともに、その逃げ部と前記転動体が入る部位と直線部と
のつなぎ部は90゜より大きく、180゜より小さい鈍
角であることを特徴とするローディングカム装置の保持
器。 - 【請求項4】 トロイダル形無段変速機のローディング
カム側のカム面と入力ディスク側のカム面との間に介在
され、前記カム面に転動自在に保持された転動体を有す
るローディングカム装置の保持器において、 前記ローディングカムのボス部に嵌合される案内部を有
した円環状の保持器本体と、この保持器本体の外周部に
設けられ前記転動体を保持する複数個のポケットと、前
記保持器本体の案内部の内周縁に設けられ前記ローディ
ングカムのボス部との間に部分的に隙間を形成する段差
部とを具備したことを特徴とするローディングカム装置
の保持器。
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1998
- 1998-01-06 JP JP00081298A patent/JP3887924B2/ja not_active Expired - Fee Related
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