JPH11193293A - リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体 - Google Patents

リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体

Info

Publication number
JPH11193293A
JPH11193293A JP3893498A JP3893498A JPH11193293A JP H11193293 A JPH11193293 A JP H11193293A JP 3893498 A JP3893498 A JP 3893498A JP 3893498 A JP3893498 A JP 3893498A JP H11193293 A JPH11193293 A JP H11193293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxalic acid
iron phosphate
amine
complex
fepo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3893498A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru So
衛 相
Kyoji Odan
恭二 大段
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP3893498A priority Critical patent/JPH11193293A/ja
Publication of JPH11193293A publication Critical patent/JPH11193293A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、疎水性のリン酸塩を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、FePO4 ・x(H2
O)2 ・y(COOH)2 なる一般式で表されるリン酸
鉄−シュウ酸複合化合物とアミンを反応させて得られる
リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体(式中、xは0〜4
の整数を表し、yは1〜4の整数を表す)によって解決
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な結晶性層状リ
ン酸塩に関する。結晶性層状リン酸塩は、触媒作用、イ
オン交換作用、ガス吸着作用、防錆作用などを有し、更
に機能性顔料としても有用である。
【0002】
【従来の技術】結晶性層状リン酸塩としては、例えば、
リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸セリウム、
トリポリリン酸アルミニウムが知られている。これらは
触媒作用、イオン交換作用、ガス吸着作用、防錆作用な
どを有し、更に機能性顔料としても有用なものである
が、いずれも親水性である。このため、例えば、樹脂に
添加して塗料などを調製したときに樹脂への分散性が低
下するという問題が生じてくる。この場合、シランカッ
プリングなどのコーティング法によって疎水性をもたせ
ることが行われているが充分ではない。また、ガス吸着
作用ならびに触媒作用についても、前記の結晶性層状リ
ン酸塩は充分ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、公知の
結晶性層状リン酸塩は親水性であるために樹脂などへの
分散性が悪く、応用範囲が制限されている。また、ガス
吸着作用ならびに触媒作用についても充分ではない。こ
のような事情に鑑み、本発明は、疎水性の結晶性層状リ
ン酸塩を提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、FeP
4 ・x(H2 O)2 ・y(COOH)2 なる一般式で
表されるリン酸鉄−シュウ酸複合化合物とアミンを反応
させて得られるリン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体(式
中、xは0〜4の整数を表し、yは1〜4の整数を表
す)によって解決される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で使用される、FePO4
・x(H2 O)2 ・y(COOH)2 なる一般式で表さ
れるリン酸鉄−シュウ酸複合化合物(式中、xは0〜4
の整数を表し、yは1〜4の整数を表す)は結晶性層状
化合物としての物性及び性質と有するもので、元素分
析、FT−IRスペクトル、熱分析(TG−DTA)、
X線回折スペクトル、酸化還元滴定などによって確認さ
れる。
【0006】このようなリン酸鉄−シュウ酸複合化合物
としては、例えば、図1に示すFT−IRスペクトル、
図2に示すX線回折スペクトル、図3に示すTG−DT
A図を有する、FePO4 ・(H2 O)2 ・(COO
H)2 なる式で表される化合物が好適に挙げられる。そ
の他に、FePO4 ・(COOH)2 なる式で表される
化合物、FePO4 ・4(H2 O)2 ・4(COOH)
2 なる式で表される化合物も挙げることができる。Fe
PO4 ・(COOH)2 のFT−IRスペクトル、X線
回折スペクトル、TG−DTA図をそれぞれ図16〜1
7に、FePO4・4(H2 O)2 ・4(COOH)2
のFT−IRスペクトル、TG−DTA図、X線回折ス
ペクトルをそれぞれ図18〜20に示す。
【0007】FePO4 ・x(H2 O)2 ・y(COO
H)2 なる一般式で表されるリン酸鉄−シュウ酸複合化
合物は、FePO4 ・2H2 Oなる式で表されるリン酸
鉄とシュウ酸を水存在下に100℃以下、好ましくは2
0〜100℃、更に好ましくは30〜100℃で反応さ
せることによって製造される。反応圧は常圧であること
が好ましいが、特に制限されるものではない。この製造
方法としては、例えば、FePO4 ・2H2 Oなる式で
表されるリン酸鉄をシュウ酸水溶液中にて加熱攪拌する
方法が好適に挙げられる。生成したFePO4 ・x(H
2 O)2 ・y(COOH)2 は分離ならびに洗浄され、
次いで70〜200℃で乾燥される。
【0008】前記のFePO4 ・2H2 Oなる式で表さ
れるリン酸鉄として、具体的にはリン酸第二鉄二水塩
(FePO4 ・2H2 O)が使用されるが、FePO4
・x(H2 O)2 ・y(COOH)2 なるリン酸鉄−シ
ュウ酸複合化合物を生成させる反応系で、FePO4
2H2 Oを形成できる化合物も使用することができる。
このような化合物としては、例えば、トリディマイト型
や石英型のリン酸鉄、あるいはピロリン酸鉄を水存在下
で加熱したものが挙げられる。
【0009】前記のシュウ酸としては、無水シュウ酸又
は含水シュウ酸が使用される。これらはFePO4 ・2
2 Oに対して0.8〜10倍モル、更には1〜7倍モ
ル使用されることが好ましい。このとき、FePO4
2H2 Oに対するシュウ酸の割合を調整することによっ
て、x、yの異なるものを得ることができる。例えば、
x=y=1のものを得るにはシュウ酸はFePO4 ・2
2 Oに対して0.8〜3倍モル、更には1〜2倍モル
使用されることが好ましく、x=y=4のものを得るに
はシュウ酸はFePO4 ・2H2 Oに対して4〜10倍
モル、更には4〜7倍モル使用されることが好ましい。
また、前記の乾燥温度を100℃以上、更には130℃
以上にすると結晶水が飛散してxが0ないしは0に近い
ものが得られる。なお、シュウ酸は前記のように水溶液
として使用されることが好ましく、シュウ酸水溶液中の
シュウ酸の濃度は0.5〜50重量%、更には5〜30
重量%であることが好ましい。
【0010】本発明で使用されるアミンとしては、脂肪
族アミン、芳香脂肪族アミン、芳香族アミンが挙げられ
るが、中でも炭素数4以上のこれらアミン類が好適に挙
げられる。これらアミン類の中では、炭素数4〜16の
脂肪族アミン、炭素数7〜10の芳香脂肪族アミン、炭
素数6〜10の芳香族アミンが更に好ましい。
【0011】脂肪族アミンとしては、例えば、n−ブチ
ルアミン、t−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n
−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン等の炭素数4〜16の脂肪族一級アミン、ジ
エチルアミン、ジn−プロピルアミン、ジイソプロピル
アミン、ジn−ブチルアミン、ジイソブチルアミン等の
炭素数4〜16の脂肪族二級アミン、トリエチルアミ
ン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン等
の炭素数4〜16の脂肪族三級アミンが具体的に挙げら
れる。
【0012】芳香脂肪族アミンとしては、例えば、ベン
ジルアミン、フェネチルアミン等の炭素数7〜10の芳
香脂肪族アミンが具体的に挙げられる。また、芳香族ア
ミンとしては、例えば、アニリン、N−メチルアニリ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N,N,3,5−テト
ラメチルアニリン、アミノフェノール、p−アニシジ
ン、ナフチルアミン、メタキシレンジアミン等の炭素数
6〜10の芳香族アミンが具体的に挙げられる。
【0013】FePO4 ・x(H2 O)2 ・y(COO
H)2 なる一般式で表されるリン酸鉄−シュウ酸複合化
合物とアミンとの反応は、例えば、リン酸鉄−シュウ酸
複合化合物をアミンの水溶液に添加して攪拌する方法
(アミンが水溶性の場合)、リン酸鉄−シュウ酸複合化
合物をアミン類の有機溶媒溶液に添加して攪拌する方法
(アミンが水に難溶性の場合)、リン酸鉄−シュウ酸複
合化合物をアミンの溶液に添加して攪拌する方法(アミ
ンが液体の場合)、リン酸鉄−シュウ酸複合化合物をガ
ス状のアミンと接触させる方法(アミンがガス状の場
合)によって行うことができる。この反応において、反
応温度は常温から90℃、更には30〜80℃程度であ
ることが好ましく、反応圧は常圧でも加圧でもよく、例
えば、常圧から5kg/cm2 、更には常圧から3kg
/cm2 程度であればよい。
【0014】前記の反応を液相で行う場合、アミンは、
該リン酸鉄−シュウ酸複合化合物に対して1〜5倍モ
ル、更には1.5〜3倍モル使用されることが好まし
い。このとき、その水溶液や有機溶媒溶液(例えば、ベ
ンゼン溶液、トルエン溶液)におけるアミンの濃度は特
に限定されるものでない。なお、攪拌は5時間程度であ
れば充分であり、アミンが水に難溶性の場合は、前記の
リン酸鉄−シュウ酸複合化合物を予め乾燥しておくこと
が好ましい。また、前記の反応を気相で行う場合、ガス
状のアミンは、例えば、該リン酸鉄−シュウ酸複合化合
物5gに対して、30〜90℃の温度で、5〜100m
l/minの流速で30分〜10時間程度供給されるこ
とが好ましい。反応終了後、生成物は常法により分離さ
れて乾燥される。乾燥は真空乾燥によることが好まし
く、過剰のアミンや水を効率よく除去できる。
【0015】FePO4 ・x(H2 O)2 ・y(COO
H)2 なる一般式で表されるリン酸鉄−シュウ酸複合化
合物とアミンを反応させて得られる物質は、例えば、ア
ミンとしてジイソプロピルアミンを用い、リン酸鉄−シ
ュウ酸複合化合物としてFePO4 ・(H2 O)2
(COOH)2 を用いた場合、図5に示すX線回折スペ
クトル(2θが低回折角に移動する)、図6に示すFT
−IRスペクトルを有するものであり、該リン酸鉄−シ
ュウ酸複合化合物の層間にアミンがインターカレートし
た物質(リン酸鉄−シュウ酸−ジイソプロピルアミン複
合体)であると同定される。更に、元素分析やTG−D
TA図(図7)の結果も併せて考慮すると、この物質は
該リン酸鉄−シュウ酸複合化合物中のシュウ酸部分がア
ミンと複合体を形成している物質であると推定される。
このリン酸鉄−シュウ酸−ジイソプロピルアミン複合体
は、FePO4 ・(H2 O)2 ・〔COOH・(i−C
3 7 2 NH〕2 なる式で表すことができる。
【0016】即ち、本発明の新規な結晶性層状リン酸塩
は、FePO4 ・x(H2 O)2 ・y(COOH)2
る一般式で表されるリン酸鉄−シュウ酸複合化合物とア
ミンを反応させて得られる物質(リン酸鉄−シュウ酸−
アミン複合体)である。そして、このものは該リン酸鉄
−シュウ酸複合化合物の層間にアミンがインターカレー
トした物質(リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体)と同
定される。また、このものは該リン酸鉄−シュウ酸複合
化合物中のシュウ酸部分がアミンと複合体を形成してい
る物質であると推定され、例えば、FePO4 ・x(H
2O)2 ・y(COOH)2 ・2yZなる一般式で表す
ことができる。但し、xは0〜4の整数を表し、yは1
〜4の整数を表し、Zは前記アミンを表す。
【0017】本発明のリン酸鉄−シュウ酸−アミン複合
体は、後述するように、疎水性を有するので、樹脂、繊
維、紙などに配合した場合、それらとの相溶性がよくな
って分散性が改善されるようになる。その結果、高濃度
の充填が可能になると共に均一分散が可能になる。
【0018】また、本発明のリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体は、後述するように、ホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド等のアルデヒド類を吸着するので、吸着剤
(有害物質吸着剤:例えば、アルデヒド吸着剤)として
使用することができる。吸着剤として使用する場合、吸
着物質はガス状のものであっても液状のものであっても
差し支えない。本発明のリン酸鉄−シュウ酸−アミン複
合体を含有する吸着剤は単独でも使用でき、また活性炭
等の他の吸着剤と任意の割合で併用することもできる。
【0019】また、本発明のリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体は、後述するように、無酸素下、300℃以上
で熱処理すると分解してもとのアミンを再生するので、
各種の反応原料、触媒、高分子の改質剤、硬化剤として
使用されるアミンを熱安定性を向上させて高温で使用す
ることが可能になる。
【0020】また、本発明のリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体は、後述するように、芳香環をもつアミンを用
いて製造すると、前記の結晶性層状のリン酸鉄−シュウ
酸複合化合物がアミンとの結合により層間隔が広くなっ
て15〜30Åの面間隔になって、リン酸鉄−シュウ酸
−アミン複合体の層(面間隔)を制御することが可能に
なる。
【0021】なお、本発明のリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体は、前記のリン酸鉄−シュウ酸複合化合物の層
間にアミンがインターカレートしているために着色する
が、アミンの種類により一般に着色やその程度が異な
る。即ち、第一級アミン(ジアミンを除く)を用いた場
合には褐色に近い色調を有し、第二級アミン(ジアミン
を除く)を用いた場合には黄色を呈し、ジアミンを用い
た場合には赤褐色を呈することが多い。
【0022】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、以下の操作は特に記載しない限り常圧下で
行った。
【0023】参考例1 〔FePO4 ・(H2 O)2 ・(COOH)2 の製造〕
蒸留水200mLに、リン酸第二鉄(FePO4 ・2H
2 O)44.56gとシュウ酸〔(COOH)2 〕3
7.56gを加え、攪拌しながら、70℃の水浴上で6
時間加熱した。引き続き、反応液を水浴上で加熱して水
分を蒸発させた後、残渣を110℃で5時間乾燥した。
乾燥物をメタノールで充分洗浄して過剰のシュウ酸を除
去した後、70℃で乾燥した。
【0024】得られた化合物は、淡白色から淡黄白色を
呈し、元素分析(炭素:8.7重量%、水素:2.3重
量%、灰分:57重量%)、FT−IRスペクトル(図
1:1600〜1700cm-1の吸収がカルボニル基に
相当し、3400〜3500cm-1の吸収が水酸基に相
当する)、X線回折スペクトル(図2)、熱分析(TG
−DTA)(図3:重量減少5重量%及び37重量%が
それぞれ水及びシュウ酸の重量減少に相当する)、酸化
還元滴定(XPS分析より2価のFeが認められたが、
酸化還元滴定より2価のFeの割合が全Feの0.2〜
0.3%であった)より、FePO4 ・(H2 O)2
(COOH)2 なる式で表されるリン酸鉄−シュウ酸複
合化合物(層状化合物)であった。その分解点はTG−
DTAより約306℃であった。なお、熱分解質量分析
(TG−MS)より、この化合物の分解で発生するガス
は全て炭酸ガスであった。
【0025】実施例1 〔リン酸鉄−シュウ酸−ジイソプロピルアミン複合体の
製造〕参考例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化合
物5.5gをジイソプロピルアミン4.04gと水1m
Lの溶液に加え、超音波攪拌機を用いて50℃で5時間
攪拌した。得られたスラリーは淡黄緑色から黄色を呈し
ていた。攪拌終了後、濾過、トルエン洗浄、真空乾燥
(50℃)を行って、生成物を得た。
【0026】該生成物は、黄色を呈し、FT−IRスペ
クトル(図4:1600〜1700cm-1の吸収がカル
ボニル基に相当し、3400〜3500cm-1の吸収が
水酸基に相当する)、X線回折スペクトル(図5)よ
り、前記のリン酸鉄−シュウ酸複合化合物の層間にジイ
ソプロピルアミンがインターカレートしたリン酸鉄−シ
ュウ酸−ジイソプロピルアミン複合体であった。更に、
元素分析(炭素:33重量%、窒素:5.5重量%、水
素:6.8重量%、灰分:31重量%)及びTG−DT
A(図6:重量減少61.1重量%が水、シュウ酸及び
ジイソプロピルアミンの重量減少に相当する)の結果も
考慮すると、この物質は、FePO4 ・(H2 O)2
〔COOH・(i−C3 7 2 NH〕2 なる式に一致
するものであった。なお、TG−DTAよりこの物質の
分解点は約292℃であった。 また、この物質を無酸
素下で分解すると、熱分解質量分析(TG−MS)より
ジイソプロピルアミンの発生が確認された。この結果、
沸点84℃のジイソプロピルアミンを200℃以上の温
度に保持させることが可能になった。
【0027】実施例2 〔リン酸鉄−シュウ酸−t−ブチルアミン複合体の製
造〕参考例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化合物
5.5gをt−ブチルアミン2.92gと水1mLの溶
液に加え、超音波攪拌機を用いて50℃で6時間攪拌し
た。攪拌終了後、濾過、トルエン洗浄、真空乾燥(50
℃)を行って、生成物を得た。
【0028】該生成物は、黄褐色を呈し、FT−IRス
ペクトル(図7)、X線回折スペクトル(図8)より、
前記のリン酸鉄−シュウ酸複合化合物の層間にt−ブチ
ルアミンがインターカレートしたリン酸鉄−シュウ酸−
t−ブチルアミン複合体であった。更に、元素分析(炭
素:32重量%、窒素:6.8重量%、水素:7.3重
量%、灰分:33重量%)及びTG−DTA(重量減少
65重量%が水、シュウ酸及びt−ブチルアミンの重量
減少に相当する)の結果も考慮すると、この物質は、F
ePO4 ・(H2 O)2 ・(COOH・t−C4 9
2 2 なる式に一致するものであった。なお、TG−
DTAよりこの物質の分解点は約301℃であった。ま
た、この物質を無酸素下で分解すると、熱分解質量分析
(TG−MS)よりt−ブチルアミンの発生が確認され
た。この結果、沸点46℃のジイソプロピルアミンを2
50℃以上の温度に保持させることが可能になった。
【0029】実施例3 〔リン酸鉄−シュウ酸−ベンジルアミン複合体の製造〕
参考例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化合物〔2
θ=12.14°(d=7.28)〕5.5gをベンジ
ルアミン5gと水1mLの溶液に加え、超音波攪拌機を
用いて50℃で5時間攪拌した。攪拌終了後、濾過、ト
ルエン洗浄、真空乾燥(50℃)を行って、生成物を得
た。
【0030】該生成物は、褐色を呈し、FT−IRスペ
クトル(図9)、X線回折スペクトル〔図10:2θ=
4.56°(d=19.36)に移動〕より、前記のリ
ン酸鉄−シュウ酸複合化合物の層間にベンジルアミンが
インターカレートしたリン酸鉄−シュウ酸−ベンジルア
ミン複合体であった。更に、元素分析(炭素:44重量
%、窒素:6.9重量%、水素:5.1重量%、灰分:
26重量%)及びTG−DTA(重量減少69.3重量
%が水、シュウ酸及びベンジルアミンの重量減少に相当
する)の結果も考慮すると、この物質は、FePO4
(H2 O)2 ・(COOH・C6 5 CH2 NH2 2
なる式に一致するものであった。なお、この物質はX線
回折スペクトルより15〜30Åの面間隔を有し、TG
−DTAより分解点が約297℃であった。また、この
物質を無酸素下で分解すると、熱分解質量分析(TG−
MS)よりベンジルアミンの発生が確認された。この結
果、沸点184℃のベンジルアミンを250℃以上の温
度に保持させることが可能になった。
【0031】実施例4 〔リン酸鉄−シュウ酸−アニリン複合体の製造〕参考例
1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化合物〔2θ=1
2.14°(d=7.28)〕5.5gをアニリン5g
と水1mLの溶液に加え、超音波攪拌機を用いて50℃
で5時間攪拌した。攪拌終了後、濾過、トルエン洗浄、
真空乾燥(50℃)を行って、生成物を得た。
【0032】該生成物は、褐色を呈し、FT−IRスペ
クトル(図11)、X線回折スペクトル〔図12:2θ
=4.74°(d=18.62)に移動〕より、前記の
リン酸鉄−シュウ酸複合化合物の層間にアニリンがイン
ターカレートしたリン酸鉄−シュウ酸−アニリン複合体
であった。更に、元素分析(炭素:39重量%、窒素:
6.2重量%、水素:4.6重量%、灰分:34重量
%)及びTG−DTA(重量減少64.5重量%が水、
シュウ酸及びアニリンの重量減少に相当する)の結果も
考慮すると、この物質は、FePO4 ・(H2 O)2
(COOH・C65 NH2 2 なる式に一致するもの
であった。なお、この物質はX線回折スペクトルより1
5〜30Åの面間隔を有し、TG−DTAより分解点が
約295℃であった。また、この物質を無酸素下で分解
すると、熱分解質量分析(TG−MS)よりアニリンの
発生が確認された。この結果、沸点184℃のアニリン
を250℃以上の温度に保持させることが可能になっ
た。
【0033】実施例5 〔リン酸鉄−シュウ酸−ヘキサメチレンジアミン複合体
の製造〕参考例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化
合物〔2θ=12.14°(d=7.28)〕5.5g
をヘキサメチレンジアミン3gと水1mLの溶液に加
え、超音波攪拌機を用いて50℃で5時間攪拌した。攪
拌終了後、濾過、トルエン洗浄、真空乾燥(50℃)を
行って、生成物を得た。
【0034】該生成物は、赤色から赤褐色を呈し、FT
−IRスペクトル(図13)、X線回折スペクトル〔図
14:2θ=4.74°(d=18.62)に移動〕よ
り、前記のリン酸鉄−シュウ酸複合化合物の層間にヘキ
サメチレンジアミンがインターカレートしたリン酸鉄−
シュウ酸−ヘキサメチレンジアミン複合体であった。更
に、元素分析(炭素:25重量%、窒素:7.1重量
%、水素:5.7重量%、灰分:37重量%)及びTG
−DTA(重量減少61.4重量%が水、シュウ酸及び
ヘキサメチレンジアミンの重量減少に相当する)の結果
も考慮すると、この物質は、FePO4 ・(H2 O)2
・〔COOH・NH2 (CH2 6 NH22 なる式に
一致するものであった。なお、TG−DTAよりこの物
質の分解点は約280℃であった。また、この物質を無
酸素下で分解すると、熱分解質量分析(TG−MS)よ
りヘキサメチレンジアミンの発生が確認された。この結
果、沸点205℃のヘキサメチレンジアミンを250℃
以上の温度に保持させることが可能になった。
【0035】実施例6 〔疎水性試験〕50mL容の容器にベンゼンと水をそれ
ぞれ5mL入れ、その中に実施例1で得られたリン酸鉄
−シュウ酸−アミン複合体を20mg加えて、室温下で
2分間強く振とうした。振とう終了後、5分間静置した
ところ、リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体はベンゼン
相に存在することが認められた。また、実施例4及び5
で得られたリン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体について
それぞれ同様に処理したところ、いずれもリン酸鉄−シ
ュウ酸−アミン複合体はベンゼン相に存在していた。こ
の結果、本発明のリン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体は
疎水性の高い物質であることがわかった。なお、参考例
1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化合物を同様に処
理したところ、該リン酸鉄−シュウ酸複合化合物は水相
に存在していた。
【0036】実施例7 〔ガス吸着試験〕3L容の匂い袋に実施例2で得られた
リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体を0.5mg加え、
その中に約500ppmのホルムアルデヒドを含む窒素
ガスを3L入れて、室温下で放置してガス中のホルムア
ルデヒド濃度を経時的に測定してホルムアルデヒドの吸
着率を求めた。その結果、ホルムアルデヒドの吸着率は
5分後で64%、10分後で91%、20分後で100
%であった。また、実施例5で得られたリン酸鉄−シュ
ウ酸−アミン複合体について同様に処理したところ、ホ
ルムアルデヒドの吸着率は5分後で75%、10分後で
95%、20分後で100%であった。これより、本発
明のリン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体はガス吸着性に
優れている物質で、ガス吸着剤として有用であることが
わかった。
【0037】
【発明の効果】本発明により、疎水性の結晶性層状リン
酸塩を提供することができる。その結果、公知の結晶性
層状リン酸塩が親水性であるために樹脂などへの分散性
が悪く、応用範囲が制限されているという問題を解決で
きる。例えば、樹脂、繊維、紙などに配合した場合、そ
れらとの相溶性がよくなって分散性が改善されるように
なる。その結果、高濃度の充填が可能になると共に均一
分散が可能になる。また、本発明のリン酸鉄−シュウ酸
−アミン複合体は、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類
を吸着するので、吸着剤(特にアルデヒド類等の有害物
質の吸着剤)として使用することができる。また、本発
明のリン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体は、無酸素下、
300℃以上で熱処理すると分解してもとのアミンを再
生するので、各種の反応原料、触媒、高分子の改質剤、
硬化剤として使用されるアミンを熱安定性を向上させて
高温で使用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化
合物のFT−IRスペクトルを示す。
【図2】参考例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化
合物のX線回折スペクトルを示す。
【図3】参考例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸複合化
合物のTG−DTA図を示す。
【図4】実施例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体のFT−IRスペクトルを示す。
【図5】実施例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体のX線回折スペクトルを示す。
【図6】実施例1で得られたリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体のTG−DTA図を示す。
【図7】実施例2で得られたリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体のFT−IRスペクトルを示す。
【図8】実施例2で得られたリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体のX線回折スペクトルを示す。
【図9】実施例3で得られたリン酸鉄−シュウ酸−アミ
ン複合体のFT−IRスペクトルを示す。
【図10】実施例3で得られたリン酸鉄−シュウ酸−ア
ミン複合体のX線回折スペクトルを示す。
【図11】実施例4で得られたリン酸鉄−シュウ酸−ア
ミン複合体のFT−IRスペクトルを示す。
【図12】実施例4で得られたリン酸鉄−シュウ酸−ア
ミン複合体のX線回折スペクトルを示す。
【図13】実施例5で得られたリン酸鉄−シュウ酸−ア
ミン複合体のFT−IRスペクトルを示す。
【図14】実施例5で得られたリン酸鉄−シュウ酸−ア
ミン複合体のX線回折スペクトルを示す。
【図15】FePO4 ・(COOH)2 のFT−IRス
ペクトルを示す。
【図16】FePO4 ・(COOH)2 のX線回折スペ
クトルを示す。
【図17】FePO4 ・(COOH)2 のTG−DTA
図を示す。
【図18】FePO4 ・4(H2 O)2 ・4(COO
H)2 のFT−IRスペクトルを示す。
【図19】FePO4 ・4(H2 O)2 ・4(COO
H)2 のX線回折スペクトルを示す。
【図20】FePO4 ・4(COOH)2 ・4(COO
H)2 のTG−DTA図を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FePO4 ・x(H2 O)2 ・y(CO
    OH)2 なる一般式で表されるリン酸鉄−シュウ酸複合
    化合物とアミンを反応させて得られるリン酸鉄−シュウ
    酸−アミン複合体(式中、xは0〜4の整数を表し、y
    は1〜4の整数を表す)。
  2. 【請求項2】 FePO4 ・x(H2 O)2 ・y(CO
    OH)2 なる一般式で表されるリン酸鉄−シュウ酸複合
    化合物の層間にアミンがインターカレートした請求項1
    記載のリン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体(式中、xは
    0〜4の整数を表し、yは1〜4の整数を表す)。
  3. 【請求項3】 FePO4 ・x(H2 O)2 ・y(CO
    OH・Z)2 なる一般式で表される請求項1記載のリン
    酸鉄−シュウ酸−アミン複合体(式中、xは0〜4の整
    数を表し、yは1〜4の整数を表し、Zはアミン類を表
    す)。
  4. 【請求項4】 アミンが脂肪族アミン、芳香脂肪族アミ
    ン、又は芳香族アミンであることを特徴とする請求項1
    記載のリン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体
  5. 【請求項5】 請求項1記載のリン酸鉄−シュウ酸−ア
    ミン複合体を含有する吸着剤。
JP3893498A 1997-11-07 1998-02-20 リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体 Pending JPH11193293A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3893498A JPH11193293A (ja) 1997-11-07 1998-02-20 リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-305181 1997-11-07
JP30518197 1997-11-07
JP3893498A JPH11193293A (ja) 1997-11-07 1998-02-20 リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11193293A true JPH11193293A (ja) 1999-07-21

Family

ID=26378243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3893498A Pending JPH11193293A (ja) 1997-11-07 1998-02-20 リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11193293A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011152909A3 (en) * 2010-03-09 2012-01-26 Kurion, Inc. Isotope-specific separation and vitrification using ion-specific media
US9365911B2 (en) 2012-03-26 2016-06-14 Kurion, Inc. Selective regeneration of isotope-specific media resins in systems for separation of radioactive isotopes from liquid waste materials
WO2020158332A1 (ja) * 2019-01-29 2020-08-06 株式会社フジミインコーポレーテッド リン酸チタン粉体、化粧料用白色顔料

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011152909A3 (en) * 2010-03-09 2012-01-26 Kurion, Inc. Isotope-specific separation and vitrification using ion-specific media
EP2556511A4 (en) * 2010-03-09 2015-03-04 Kurion Inc ISOTOPE-SPECIFIC SEPARATION AND VITRIFICATION USING ION-SPECIFIC MEDIA
US9437336B2 (en) 2010-03-09 2016-09-06 Kurion, Inc. Isotope-specific separation and vitrification using ion-specific media
US10020085B2 (en) 2010-03-09 2018-07-10 Kurion, Inc. Isotope-specific separation and vitrification
US9365911B2 (en) 2012-03-26 2016-06-14 Kurion, Inc. Selective regeneration of isotope-specific media resins in systems for separation of radioactive isotopes from liquid waste materials
US9714457B2 (en) 2012-03-26 2017-07-25 Kurion, Inc. Submersible filters for use in separating radioactive isotopes from radioactive waste materials
US10480045B2 (en) 2012-03-26 2019-11-19 Kurion, Inc. Selective regeneration of isotope-specific media resins in systems for separation of radioactive isotopes from liquid waste materials
WO2020158332A1 (ja) * 2019-01-29 2020-08-06 株式会社フジミインコーポレーテッド リン酸チタン粉体、化粧料用白色顔料
CN113365941A (zh) * 2019-01-29 2021-09-07 福吉米株式会社 磷酸钛粉体、化妆品用白色颜料
JPWO2020158332A1 (ja) * 2019-01-29 2021-11-25 株式会社フジミインコーポレーテッド リン酸チタン粉体、化粧料用白色顔料
EP3919440A4 (en) * 2019-01-29 2022-03-23 Fujimi Incorporated TITANIUM PHOSPHATE POWDER AND WHITE PIGMENT FOR COSMETIC PREPARATIONS

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kong et al. L-Proline supported on ionic liquid-modified magnetic nanoparticles as a highly efficient and reusable organocatalyst for direct asymmetric aldol reaction in water
Lili et al. Catalysis by metal–organic frameworks: proline and gold functionalized MOFs for the aldol and three-component coupling reactions
Santos et al. Urea derivatives anchored on silica gel
JPS62185081A (ja) オレフイン化合物のエポキシ化法
IE46121B1 (en) Process for producing n-phosphonomethylglycine salts
Sarvestani et al. Buchwald‐Hartwig amination reaction of aryl halides using heterogeneous catalyst based on Pd nanoparticles decorated on chitosan functionalized graphene oxide
KR101759774B1 (ko) 활성탄에 고정화된 코어-쉘 구조 구리 나노입자의 제조방법 및 이를 촉매로 이용한 칼코게나이드 화합물의 제조방법
Sanaei et al. Pd/MOF‐199: As an efficient heterogeneous catalyst for the Suzukie Miyaura cross‐coupling reaction
Jin et al. Epoxidation of cyclohexene with H2O2 over efficient water‐tolerant heterogeneous catalysts composed of mono‐substituted phosphotungstic acid on co‐functionalized SBA‐15
Sadeghzadeh Bis (4-pyridylamino) triazine-stabilized magnetite KCC-1: a chemoselective, efficient, green and reusable nanocatalyst for the synthesis of N-substituted 1, 4-dihydropyridines
Gong et al. Manganese-phosphomolybdate molecular catalysts for the electron transfer reaction of ferricyanide to ferrocyanide
Bahadorikhalili et al. Ultrasonic promoted synthesis of Ag nanoparticle decorated thiourea-functionalized magnetic hydroxyapatite: A robust inorganic–organic hybrid nanocatalyst for oxidation and reduction reactions
Chen et al. Niobium Peroxide‐Catalyzed Selective Epoxidation of Allylic Alcohols
Askari et al. Heterogenized Phosphinic Acid on UiO-66-NH 2: A Bifunctional Catalyst for the Synthesis of Polyhydroquinolines
Wang et al. Octahedron-based redox molecular sieves M-PKU-1 (M= Cr, Fe): A novel dual-centered solid acid catalyst for heterogeneously catalyzed Strecker reaction
JPH11193293A (ja) リン酸鉄−シュウ酸−アミン複合体
Arghan et al. Cobalt supported on dendronized magnetic nanoparticles: A new highly efficient and recyclable catalyst for the Mizoroki–Heck cross‐coupling reaction
Li et al. Amphiphilic poly (ionic liquid)/Wells–Dawson‐type phosphovanadomolybdate ionic composites as efficient and recyclable catalysts for the direct hydroxylation of benzene with H2O2
Khare et al. Liquid phase solvent-less cyclohexane oxidation catalyzed by covalently anchored transition-metal Schiff base complex on α-titanium phosphate
Bhattacharyya et al. Rapid Suzuki‐Miyaura cross‐coupling reaction catalyzed by zirconium carboxyphosphonate supported mixed valent Pd (0)/Pd (II) catalyst
US6495486B1 (en) Intercalation compound and a vanadium phosphorus mixed oxide and a process for the preparation thereof
Soleimani et al. MgBr2 supported on Fe3O4@ SiO2~ urea nanoparticle: an efficient catalyst for ortho‐formylation of phenols and oxidation of benzylic alcohols
Majewski et al. COOH-functionalisation of silica particles
JPH11226396A (ja) アミン捕捉剤
JP2001106940A (ja) デンドリマーグラフト微粉末の製造方法