JPH11191209A - 薄膜磁気ヘッドスライダの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドスライダの製造方法

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JPH11191209A
JPH11191209A JP29099098A JP29099098A JPH11191209A JP H11191209 A JPH11191209 A JP H11191209A JP 29099098 A JP29099098 A JP 29099098A JP 29099098 A JP29099098 A JP 29099098A JP H11191209 A JPH11191209 A JP H11191209A
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Shigeru Shoji
茂 庄司
Masahiro Sugiura
正浩 杉浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマエッチングによりスライダの周辺部
の糸面部および角部の面取り加工を行って、磁気記録媒
体を傷つけないスライダを得る。 【解決手段】 薄膜磁気ヘッド素子11aを多数形成し
たウェハーを1列毎の素子列(ロー)15に切断する。
この切断したロー15の切断面にフォトリソグラフィー
工程によりマスクパターンを形成した後、マスクパター
ンの形成面に対して所定の角度でイオンビームを照射し
て所定の堀込量だけ研削してレールパターン16を形成
する。この後、ロー15を各スライダ毎に区画するため
の溝17を形成した後、各スライダの周辺部16aの糸
面部および角部をプラズマエッチングにより面取り加工
を行い、丸み部を形成する。ついで、素子列の溝17に
沿って各スライダ毎に切断してスライダを作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気ディスク装
置等に用いられる薄膜磁気ヘッドに係わり、特に、磁気
記録媒体と対向する面側に所定形状のレールパターンを
形成して浮上面としたスライダの空気流出端部側に薄膜
磁気ヘッド素子を備えた薄膜磁気ヘッドスライダの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッドはスライダと呼ばれるセ
ラミックブロックの後端部面上に薄膜磁気ヘッド素子が
形成されているとともに、スライダの磁気記録媒体との
対向面、即ち、空気ベアリング面(Air Bearing Surfac
e:以下ABSという)には所定形状のレールパターン
が形成されている。このため、磁気記録媒体(メディ
ア)が回転することにより、スライダはレール前端部の
テーパ部から流入する高速空気流によって、上昇力が付
与されて磁気記録媒体の表面上から0.1μm程度の隙
間を保って浮上し、ヘッド先端部が直接磁気記録媒体と
接触しないようになっている。このような薄膜磁気ヘッ
ドは一般的に浮上型磁気ヘッドといわれている。
【0003】このような浮上型磁気ヘッドのスライダの
ABSは、浮上量を一定にするため、複雑な形状のレー
ルパターンが形成されている。通常、この種のスライダ
は、アルチック(Al23−TiC)などからなるセラ
ミック基板上に多数の薄膜磁気ヘッド素子を形成し、つ
づいてその基板をカッティングして棒状の素子列(以
下、ローという)とし、所定の研磨加工を施した後、こ
のローを加工することによって、そのABSに所定形状
のレールパターンを形成したスライダーが得られる。
【0004】図11〜図14は上記したスライダの製造
工程の1例を示す図であり、これらの図11〜図14を
用いてスライダ製造の各工程を具体的に説明する。な
お、図11はロースライシング工程を示す図であり、図
12はフォトリソグフィー工程を示す図であり、図13
はプラズマエッチング工程を示す図であり、図14はプ
ラズマエッチング後のローを切断してスライダとする工
程を示す図である。
【0005】図11(a)に示すように、アルチック
(Al23−TiC)などからなるセラミック基板50
の表面にウェハープロセスにより複数の薄膜磁気ヘッド
素子51,51,・・・を縦方向および横方向に多数形
成して磁気ヘッドウェハー50aとする。ついで、図1
1(b)に示すように、この磁気ヘッドウェハー50a
を1列毎の棒状のロー55,55・・・に切断する。こ
の後、切断面を研磨して所定のスロートハイト(薄膜磁
気ヘッド素子のポール部の長さ)を目標値まで加工した
後、スロートハイト加工により残留した応力を研磨によ
り除去する。この後、図11(c)に示すように、切断
面(研磨面)が上、下面となるようにして、基板60の
上に各ロー55,55・・・を所定の間隔を隔てて配置
する。
【0006】ついで、図12(a)に示すように、基板
60上に配置された各ロー55,55・・・の切断面上
にレジストあるいはドライフィルムなどの感光性樹脂膜
70を貼着させる。この後、これらの上部に所定形状の
レールパターンを形成したフォトマスクを配置し、紫外
線などの光線をフォトマスク上に照射して、感光性樹脂
膜70を露光する。ついで、感光性樹脂膜70を所定の
レール形状のマスクパターンに感光した各ロー55を現
像液に浸漬し、感光された部分以外の部分の感光性樹脂
膜55を現像液に溶解させて除去する。すると、図12
(b)に示すように、切断面上に所定のマスクパターン
70a,70a・・・が形成された各ロー55が得られ
る。
【0007】ついで、図13に示すように、切断面上に
所定のマスクパターン70a,70a・・・が形成され
た各ロー55をプラズマエッチング装置80の回転軸8
1に取り付けられた回転板82上に取り付け、プラズマ
イオンガン83よりアルゴンイオンAr+を照射(照射
角度θ=30〜60度)してプラズマエッチング(イオ
ンミリング)を行う。プラズマイオンガン83よりアル
ゴンイオンAr+を照射すると、アルゴンイオンAr
+は、プラズマイオンガン83の前に設けられたシャワ
ーヘッドあるいはグリッド85を介して供給され、ほぼ
X軸方向に向いている。一方、回転板82はX軸に対し
てθだけ傾斜させて配置されている。このX軸と回転板
82とのなす角度を照射角度(θ)とすると、アルゴン
イオンAr +は照射角度(θ)だけ傾いて照射される。
【0008】なお、プラズマエッチング装置80には装
置内を真空にするために図示しない真空ポンプに接続さ
れる接続管84が配設されている。このイオンミリング
により、マスクパターン70a,70a・・・が形成さ
れた部分以外の切断面は溝状にエッチングされ、マスク
パターン70a,70a・・・が形成された部分はレー
ルパターンが形成されたロー55となる。このロー55
を洗浄液で洗浄してマスクパターン70a,70a・・
・を除去すると、図14(a)に示すように、所定形状
のレールパターン57を備えたABSが形成されたロー
55aが得られる。このロー55aを各薄膜磁気ヘッド
素子毎に切断すると、図14(b)に示すようなレール
パターン57が形成されたスライダー58が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにプラズ
マエッチング加工を行うと、図15(b)(なお、図1
5(a)はプラズマエッチング加工前のローの状態を示
す図であり、図15(b)はプラズマエッチング加工中
のローの状態を示す図である)に示すように、マスクパ
ターン70aのマスク側面71側にアルゴンイオンAr
+の照射により飛散した物質Xが再付着する。この再付
着を防止するために、イオンミリングの角度(アルゴン
イオンAr+の照射角度θ)を30〜60度にして行
う。しかしながら、この角度でイオンミリングを行う
と、図15(b)に示すように、ABSの周辺の角部Y
およびマスクパターン70aの角部Zは直角に保持され
ることとなる。
【0010】ABSの周辺の角部Yが直角に保持される
と、この角部Yが磁気記録媒体に接触して磁気記録媒体
の接触面を傷つけたり、あるいは磁気記録媒体に接触し
てこの角部Yが破損し、破片が磁気記録媒体上に飛散す
るという問題を生じる。このため、この角部Yをとるた
めの面取り加工(糸面取り、角取り)が必要になる。こ
の面取り加工(糸面取り、角取り)は一般的には機械加
工により行われる。例えば、図16(a)に示すよう
に、ホルダー81の取付面にスライダ58をロジン系ワ
ックスなどの接着剤で接着する。このホルダー81に取
り付けられたスライダ58のABS(研削面)の周辺の
角部を回転砥石80に押し当てて、ABS(研削面)の
周辺の角部を機械的に研磨(糸面取り、角取り)する。
【0011】また、図16(b)に示すように、基台9
0上に多数のスライダ58を並べて固着し、これらの各
スライダ58のABS上にラッピングテープ91を配置
する。ついで、ラッピングテープ91の上に硬質ゴムな
どからなる弾性体92を押し当て、ラッピングテープ9
1を各スライダ58のABSにスクイーズして、ABS
(研削面)の周辺の角部を機械的に研磨(糸面取り、角
取り)する。
【0012】しかしながら、図16(a)に示すような
回転砥石80により面取り加工(糸面取り、角取り)を
行うと、ABSの周辺の角部あるいは糸面部に欠けを生
じて、この欠けが磁気記録媒体に接触して磁気記録媒体
の接触面を傷つけたり、あるいは破片が磁気記録媒体上
に飛散するという問題を生じる。また、スライダ1個ず
つを面取り加工(糸面取り、角取り)するため、効率が
悪く、生産性が悪いという問題を生じる。
【0013】また、図16(b)に示すようなラッピン
グテープ91によりスクイーズすると、スクイーズが連
続的に行えるため、効率的で生産性が良い反面、同時に
ABS(研削面)も僅かながら研磨されため、レールパ
ターンに変形を来して浮上特性にバラツキを生じるとい
う問題を生じる。そこで、この発明は上記問題点に鑑み
てなされたものであって、機械加工を行うことなく、プ
ラズマエッチングによりABS(研削面)の周辺の角部
および糸面部の面取り加工を行って、磁気記録媒体を傷
つけないスライダを得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は、磁気記録媒体と対向する面側に所定形状のレ
ールパターンを形成して浮上面としたスライダの空気流
出端部側に薄膜磁気ヘッド素子を備えた薄膜磁気ヘッド
スライダの製造方法であって、上記課題を解決するため
に、本発明の薄膜磁気ヘッドスライダの製造方法は、薄
膜磁気ヘッド素子をその表面の縦方向および横方向に多
数形成したウェハーを1列毎の素子列(ロー)に切断し
て形成したローの切断面に感光性樹脂膜を貼着するとと
もにこの感光性樹脂膜の上にフォトマスクを配置した
後、露光、現像してローの切断面に所定形状のマスクパ
ターンを形成するフォトリソグラフィー工程と、マスク
パターンの形成面に対して所定の角度でイオンビームを
照射してマスクパターンの形成面を所定の堀込量だけ研
削して各スライダのレールパターンを形成する第1プラ
ズマエッチング工程と、この第1プラズマエッチング工
程によりレールパターンが形成された面にローを各スラ
イダ毎に区画するための溝を形成する溝入れ工程と、こ
の溝入れ工程により溝が形成された各スライダの周辺部
の糸面部および角部をプラズマエッチングにより面取り
加工を行う第2プラズマエッチング工程と、この第2プ
ラズマエッチング工程に面取り加工された素子列の溝に
沿って各スライダ毎に切断するスライダ切断工程とを備
えたことを特徴とする。
【0015】このように、第1プラズマエッチング工程
により形成されたローのレールパターンの形成面に溝入
れ工程により各スライダ毎に区画するための溝を形成し
た後、面取り工程により、各スライダの周辺部の糸面部
および角部をプラズマエッチングにより面取り加工を行
った後、各スライダ毎に切断すると、各スライダの周辺
部の糸面部および角部が面取りされる。このため、各ス
ライダの糸面部および角部は丸みが形成されるようにな
るので、スライダの角部が磁気記録媒体に接触すること
が防止できるようになり、磁気記録媒体(メディア)の
接触面を傷つけたり、あるいは破片が磁気記録媒体上に
飛散することも防止できるようになる。
【0016】また、面取り工程に先立って、溝入れ工程
により溝が形成されたローの表面に感光性樹脂膜を貼着
するとともにこの感光性樹脂膜の上にフォトマスクを配
置した後、露光、現像してローのスライダの周辺部以外
の表面にマスクパターンを形成する第2フォトリソグラ
フィー工程を備えるようにすると、第2プラズマエッチ
ング工程により、容易にスライダの周辺部の糸面部およ
び角部の面取り加工を行うことができるようになる。
【0017】そして、第1プラズマエッチング工程にお
いて、イオンビームをマスクパターンの形成面(ローの
表面)に対して30〜60度の照射角度で照射すると、
レールパターンの研削面はローの表面に対して直角にな
るように研削されるようになる。しかしながら、面取り
工程において、スライダのレールパターンの形成面に対
して第1の角度でイオンビームを照射してスライダの糸
面部および角部を所定の角度だけ研削する研削工程を備
えるようにすると、スライダの糸面部および角部が所定
の角度だけ研削されて、糸面部および角部が面取りされ
て丸みが形成されるようになる。このため、スライダの
角部が磁気記録媒体に接触することが防止できるように
なり、磁気記録媒体(メディア)の接触面を傷つけた
り、あるいは破片が磁気記録媒体上に飛散することも防
止できるようになる。
【0018】また、スライダのレールパターンの形成面
に対して第2の角度でイオンビームを照射して研削工程
により研削された残査の付着物質を除去する除去工程
と、スライダのレールパターンの形成面に対して第3の
角度でイオンビームを照射して糸面部および角部をクリ
ーニングするクリーニング工程とを備えるようにする
と、新たに残査の除去工程およびクリーニング工程を設
けることなくプラズマエッチングにより容易に研削残差
を取り除くことができるようになり、この種のスライダ
を新たな工程および製造装置を付加することなく、容易
に製造できるようになる。
【0019】さらに、上述の第1の角度をレールパター
ンの形成面に対して5〜20度の角度にすると、スライ
ダの周辺部の角部および糸面部の研削量が最大となるた
め、スライダの周辺部の角部および糸面部が最適に研削
できるようになる。また、第2の角度をレールパターン
の形成面に対して75〜85度の角度にすると、再付着
物質の減少量が大きいため、研削工程において付着した
残差を短時間で除去することが可能となる。また、第3
の角度をレールパターンの形成面に対して30〜60度
の角度にすると、スライダ周辺部の角部、糸面部の研削
量および研削物質の付着量が最小になるため、第2の角
度で研削しても残った残査をほぼ完全に取り除くことが
でき、研削面全面のクリーニングを施すことが可能とな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の薄膜磁気ヘッド
の製造方法の実施形態を図1〜図10を参照しながら説
明する。なお、図1は薄膜磁気ヘッド素子の形成工程か
らウエハー切断工程までの一連の工程を示す図であり、
図2はフォトリソグラフィー工程を示す図であり、図3
はプラズマエッチング工程を示す図であり、図4はプラ
ズマエッチング工程によりレールパターンが形成された
素子列を示す図であり、図5は素子列を各スライダ毎に
溝入れ加工を行う工程を示す図である。また、図6は溝
入れ加工後の素子列に第2のフォトリソグラフィー工程
により保護膜を形成した状態を示す図であり、図7はア
ルゴンイオンAr+の照射角度と面取り加工量との関係
を示す図であり、図8はアルゴンイオンAr+の照射角
度と再付着物質の減少速度の関係を示す図であり、図9
はアルゴンイオンAr+の照射角度と再付着物質の付着
厚さの関係を示す図であり、図10はスライダの周辺部
の糸面部および角部を面取り加工した後に各スライダ毎
に切断した状態を示す図である。
【0021】1.ロー切断工程 図1(a)に示すように、アルチック(Al23−Ti
C)などからなるセラミック基板10の表面にウェハー
プロセスにより複数の薄膜磁気ヘッド素子11,11・
・・を縦方向および横方向に多数成膜して薄膜磁気ヘッ
ド素子層(主としてアルミナ(Al23)よりなる)1
2(図4参照)を形成して磁気ヘッドウェハー10aと
する。なお、薄膜磁気ヘッド素子11は、図4に示すよ
うに、薄膜磁気ヘッド素子11aおよびパッド(端子
部)11bからなる。ついで、図1(b)に示すよう
に、磁気ヘッドウェハー10aに形成された各薄膜磁気
ヘッド素子11,11・・・が1列の素子列となるよう
に、図示しない切断ブレードを回転させて切断して、ロ
ー15,15・・・を形成する。
【0022】ついで、図示しないラップ盤の上下の定盤
間に各ロー15をABSおよび背面が定盤に対して上下
方向になるようにして挟み込み、定盤と各ロー15との
間に砥粒を入れ、定盤間を押し付けるとともに摺り合わ
せて各ロー15の各ABSおよび背面を両面ラッピング
加工を行う。この両面ラッピング加工により、高い平行
度と反りの少ないロー15が得られる。また、ロー15
の各ABSおよび背面の極薄い層(例えば3μm)には
両面ラッピング処理で生じた圧縮応力が残留する。この
両面ラッピング加工においては、例えば研磨砥粒として
0.5μmのダイヤモンド砥粒あるいは1.5μmのグ
リーンシリコンカーバイド砥粒等を用いることができ
る。
【0023】両面ラッピング加工を行ったロー15を図
示しないワークホルダー(治具)に背面が接着面(即
ち、ABSが下面となる)となるようにロジン系ワック
スなどの接着剤で接着した後、接着されたロー15のA
BSが下面となるようにしてワークホルダーをラップ盤
の上に載置する。そして、ダイヤモンド0.5μmなど
からなる研磨砥粒をラップ盤上に吹き付けながらラップ
盤を回転させてロー15のABSを研磨(ラッピング)
して、スロートハイト(薄膜磁気ヘッド素子11aのポ
ール部の長さ)を目標値まで加工する。
【0024】ついで、ロー15をワークホルダー(治
具)から取り外した後、今度はロー15のABSが接着
面(即ち、背面が下面となる)となるようにワークホル
ダー(治具)に接着し、上述したABSの研磨(ラッピ
ング)と同様にして背面を研磨(ラッピング)する。こ
のようにしてABSをラッピングした後、背面をラッピ
ングすることにより、ABSと背面の残留応力がほぼバ
ランスしたロー15が得られるようになる。ついで、図
1(c)に示すように、切断面が上下面となるようにし
て、即ち、膜面12が側面となるようにして、各ロー1
5を所定の間隔(後のスライダ周辺の面取り加工の加工
量の5倍以上、例えば25μm以上)だけ隔てて基板2
0上に配置する。
【0025】2.第1フォトリソグラフィー工程 ついで、図2(a)に示すように、基板20上の各ロー
15,15・・・の切断面(ABS)上にミリング用レ
ジストフィルムあるいはドライフィルムなどの感光性樹
脂膜30を貼着する。この感光性樹脂膜30は、紫外線
が当たることにより現像液(例えば、炭酸ナトリウム
(Na2CO3)水溶液)に浸漬しても溶け難いネガ型の
感光性樹脂により形成されている。なお、感光性樹脂は
紫外線が当たることにより現像液に浸漬すると溶け易く
なるポジ型の感光性樹脂を用いても良い。
【0026】ついで、ABS上に感光性樹脂膜30が貼
着された各ロー15,15・・・のABSに、図示しな
い所定のレール形状のパターンが形成されたフォトマス
クを載置し、このフォトマスクの上部に配置した図示し
ない紫外線ランプよりフォトマスク上に紫外線を照射す
る。フォトマスク上に紫外線を照射すると、所定のレー
ル形状のパターンが形成されたフォトマスクを通過した
紫外線は感光性樹脂膜30を所定のレール形状のパター
ンに感光する。感光性樹脂膜30の紫外線により感光し
た部分は硬化し、後の現像工程において現像液(例え
ば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶液)に浸漬して
も溶けにくくなる。
【0027】ついで、感光性樹脂膜30を所定のレール
形状のパターンに感光した各ロー15,15・・・を現
像液(例えば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶液)
に浸漬すると、感光性樹脂膜30の感光された部分以外
の部分の感光性樹脂膜30は現像液(例えば、炭酸ナト
リウム(Na2CO3)水溶液)に溶解されて除去され
る。これにより、各ロー15,15・・・のABSに
は、図2(b)に示すように、所定のレール形状のマス
クパターン30aが形成されることとなる。
【0028】3.第1プラズマエッチング工程 ついで、図3に示すように、所定のレール形状のマスク
パターン30aが形成された各ロー15,15・・・を
プラズマエッチング装置40の回転軸41に取り付けら
れた回転板42上に取り付け、プラズマイオンガン43
よりアルゴンイオンAr+を照射してプラズマエッチン
グ(イオンミリング)を行う。プラズマイオンガン43
よりアルゴンイオンAr+を照射すると、アルゴンイオ
ンAr+は、プラズマイオンガン43の前に設けられた
シャワーヘッドあるいはグリッド45を介して供給さ
れ、ほぼX軸方向に向いている。一方、回転板42はX
軸に対してθだけ傾斜させて配置されている。このX軸
と回転板42とのなす角度を照射角度(θ)とすると、
アルゴンイオンAr+は照射角度(θ)だけ傾いて照射
される。なお、プラズマエッチング装置40には装置内
を真空にするために図示しない真空ポンプに接続される
接続管44が配設されている。
【0029】ここで、プラズマエッチング(イオンミリ
ング)は次のようにして行う。まず、図示しない真空ポ
ンプを駆動して接続管44からプラズマエッチング装置
40内に残存する空気を吸引してプラズマエッチング装
置40内を真空にする。このときの真空度は2×10-4
(Torr)とし、加速電圧は600Vとし、減速電圧
は−200Vとし、ビーム電流は1600mA(0.6
mA/cm2)とし、アーク電圧は70Vとする。
【0030】この後、アルゴンイオンAr+の照射角度
を30〜60度になるようにして、即ち、回転軸の角度
θを30〜60度になるようにして、回転板42を回転
させながら、プラズマイオンガン43よりアルゴンイオ
ンAr+を照射する。照射角度を30〜60度にしてロ
ー15のABSにアルゴンイオンAr+を照射すること
により、ABSのマスクパターン30aが形成された部
分以外のABSの部位は溝状に直角にエッチングされ
る。このロー15を洗浄液(例えば、n−メチル−2−
ピロリドンよりなる)で洗浄してマスクパターン30a
を除去すると、図4に示すように、所定のレール形状の
レールパターン16が形成されることとなる。
【0031】4.溝入れ工程 ついで、所定のレール形状のレールパターン16が形成
されたロー15のレールパターン16の形成面に後の工
程において切断されて各スライダとなるように、その切
断代の部分に図示しない研削ブレードを押し当て、研削
ブレードを回転させて切断代に溝入れ加工を行う。この
溝入れ加工により、図5に示すように、ロー15のレー
ルパターン16の形成面に溝17が形成される。このよ
うに、ロー15のレールパターン16の形成面に溝17
を形成すると、後の切断工程において各スライダ毎に切
断しても、レールパターン16の形成面の切断部分に欠
けを生じることが防止できるようになる。
【0032】5.第2フォトリソグラフィ工程 ロー15のレールパターン16の形成面に溝17を形成
した後、各ロー15を所定の間隔だけ隔てて図示しない
基板上に配置する。ここで、各ロー15間の間隔は、面
取り加工量の5倍(例えば、面取り加工量が5μmで有
る場合は25μm)以上にする必要がある。この後、ロ
ー15のレールパターン16の形成面上にミリング用レ
ジストフィルムあるいはドライフィルムなどの感光性樹
脂膜(この感光性樹脂膜は上記フォトリソグラフィ工程
において使用した感光性樹脂膜と同様である)を貼着す
る。
【0033】ついで、感光性樹脂膜が貼着されたロー1
5のレールパターン16の形成面に、図示しないマスク
パターン(なお、このマスクパターンは各スライダの周
辺部以外がカバーされるようになされている)が形成さ
れたフォトマスクを載置し、このフォトマスクの上部に
配置した図示しない紫外線ランプよりフォトマスク上に
紫外線を照射した後、現像液(例えば、炭酸ナトリウム
(Na2CO3)水溶液)に浸漬すると、感光性樹脂膜の
感光された部分以外は現像液に溶解されて除去される。
【0034】これにより、ロー15のレールパターン1
6の形成面には、図6(a)に示すように、各スライダ
の周辺部16aを除いてマスクパターン18が形成され
ることとなる。このようにロー15のレールパターン1
6の形成面にマスクパターン18が形成されると、図6
(b)に示すように、各スライダの周辺部16aを除い
て、後の第2プラズマエッチング工程においてアルゴン
イオンAr+が照射されても、レールパターン16の形
成面が保護されるようになる。
【0035】6.スライダ周辺部の面取り工程(第2プ
ラズマエッチング工程) ついで、ロー15のレールパターン16の形成面にマス
クパターン18を形成した後、図3に示すように、再
度、各ロー15,15・・・をプラズマエッチング装置
40の回転軸41に取り付けられた回転板42上に取り
付け、プラズマイオンガン43よりアルゴンイオンAr
+を照射してプラズマエッチング(第2プラズマエッチ
ング)を行う。この場合のプラズマエッチングの条件
は、上述した第1プラズマエッチング工程と同様に、真
空度は2×10-4(Torr)とし、加速電圧は600
Vとし、減速電圧は−200Vとし、ビーム電流は16
00mA(0.6mA/cm2)とし、アーク電圧は7
0Vとする。
【0036】この第2プラズマエッチングは次のように
して行う。まず、図示しない真空ポンプを駆動して接続
管44からプラズマエッチング装置40内に残存する空
気を吸引してプラズマエッチング装置40内を真空にす
る。この後、アルゴンイオンAr+の照射角度を5〜2
0度になるようにして、即ち、回転軸の角度θを5〜2
0度になるようにして、回転板42を回転させながら、
プラズマイオンガン43よりアルゴンイオンAr+を照
射する。照射角度を5〜20度にしてロー15のABS
にアルゴンイオンAr+を照射することにより、マスク
パターン18が無い各スライダの周辺部16aの糸面部
および角部が45度の角度で研削されて、所定の面取り
量(この面取り量をブレンド量という)だけ面取りさ
れ、図10(なお、図10は完成したスライダを示す)
に示すように、各スライダの周辺部16aの糸面部およ
び角部は丸み部が形成されることとなる。
【0037】図7はアルゴンイオンAr+の照射角度
(θ)とブレンド量との関係を示す図あり、この図7に
基づいて、照射角度を5〜20度にして面取り加工する
理由について説明する。ブレンド量については、以下の
ように定義する。即ち、図10に示すように、スライダ
のABS面の幅方向(X方向およびY方向)の長さb1
および厚み方向(Z方向)の長さb2の大きい方をブレ
ンド量として表す。なお、図7の〇印は堀込み深さが3
μmの場合を示し、■印は堀込み深さが6μmの場合を
示し、照射角度(θ)が0〜45度の場合はb1を示
し、照射角(θ)が46〜90度の場合はb2を示して
いる。
【0038】図7より明らかなように、アルゴンイオン
Ar+の照射角度(θ)を0〜20度にするとブレンド
量が多いが、20度を超すと急激にブレンド量が減少す
る。また、後述する図9より明らかなように、0〜5度
までは再付着量が格段に多くなるため、5〜20度にす
るとブレンド量が多くかつ再付着量も少なくなる。した
がって、ABSの面取りの照射角度(θ)は5〜20度
にすることが好ましい。より好ましくは、5〜15度が
望ましい。なお、各スライダのABSにはマスクパター
ン18が形成されているので、アルゴンイオンAr+
照射時間を調整することにより、ブレンド量(図10の
長さb1およびb2)を自由に調製することが可能であ
り、例えば、b1およびb2を2〜50μmの範囲で形成
することが好ましい。
【0039】ついで、アルゴンイオンAr+の照射角度
を75〜85度になるようにして、即ち、回転軸の角度
θを75〜85度になるようにして、回転板42を回転
させながら、プラズマイオンガン43よりアルゴンイオ
ンAr+をロー15のABSに照射する。照射角度を7
5〜85度にしてアルゴンイオンAr+を照射すること
により、マスク段差面に付着した再付着物(ABSにア
ルゴンイオンAr+が照射されて飛散した物質)が除去
されるようになる。
【0040】図8はアルゴンイオンAr+の照射角度と
再付着物質の減少速度の関係を示す図であり、この図8
に基づいて、照射角度を75〜85度にしてABSに再
付着した物質を除去する理由について説明する。なお、
図8の〇印は堀込み深さが3μmの場合を示す。図8よ
り明らかなように、アルゴンイオンAr+の照射角度が
75度以上であると、再付着物質の減少速度は大きい
が、75度より小さくなると急激に再付着物質の減少速
度が小さくなる。また、後述する図9より明らかなよう
に、アルゴンイオンAr+の照射角度が85度より大き
くなると、再付着量が急激に大きくなる。したがって、
ABSに再付着した物質を除去するためには、アルゴン
イオンAr+の照射角度を75〜85度にすることが好
ましい。
【0041】ついで、アルゴンイオンAr+の照射角度
を30〜60度になるようにして、即ち、回転軸の角度
θを30〜60度になるようにして、回転板42を回転
させながら、プラズマイオンガン43よりアルゴンイオ
ンAr+をロー15のABSに照射する。照射角度を3
0〜60度にアルゴンイオンAr+を照射することによ
り、短時間でABSの全面に僅かに残存する再付着物が
除去されるようになる。
【0042】図9はアルゴンイオンAr+の照射角度と
再付着物質の付着厚さの関係を示す図であり、この図8
に基づいて、照射角度を30〜60度にしてABSに全
面に僅かに残存する再付着物質を除去する理由について
説明する。なお、図9の〇印は堀込み深さが3μmの場
合を示し、■印は堀込み深さが6μmの場合を示す。図
9より明らかなように、アルゴンイオンAr+の照射角
度を30〜60度にすると、ほとんど再付着物質が付着
しないことが分かる。したがって、ABSの全面に僅か
に残存する再付着物質を除去するためには、アルゴンイ
オンAr+の照射角度を30〜60度、最適には45度
にすることが好ましい。
【0043】7.スライダ作製工程 第2プラズマエッチング工程によりロー15の各スライ
ダの周辺部15aの糸面部および角部の面取りを行った
後、各ロー15,15・・・を洗浄液(例えば、n−メ
チル−2−ピロリドンよりなる)で洗浄して、マスクパ
ターン18を除去すると、そのABSに所定のレール形
状のレールパターン16を備えるとともに、各スライダ
の周辺部16aの糸面部および角部が面取りされて丸み
部が形成されたロー15が得られる。このロー15を溝
17に沿って各スライダ毎に切断すると、図10に示す
ようなレールパターン16が形成されるとともに、その
周辺部16aの糸面部および角部が面取りされて丸み部
が形成されたスライダ19が得られる。
【0044】上述したように、本発明においては、第1
プラズマエッチング工程により形成されたロー15のレ
ールパターン16の形成面に溝入れ工程により各スライ
ダ19毎に区画するための溝17を形成した後、面取り
工程により、各スライダの周辺部16aの糸面部および
角部を第2プラズマエッチング工程により面取り加工を
行った後、各スライダ19毎に切断すると、各スライダ
19の周辺部16aの糸面部および角部が面取りされて
丸み部が形成される。このため、スライダ19の角部が
磁気記録媒体に接触することが防止できるようになり、
磁気記録媒体(メディア)の接触面を傷つけたり、ある
いは破片が磁気記録媒体上に飛散することも防止できる
ようになる。
【0045】また、面取り工程に先立って、溝入れ工程
により溝17が形成されたロー15の表面に感光性樹脂
膜を貼着するとともにこの感光性樹脂膜の上にフォトマ
スクを配置した後、露光、現像してロー15のスライダ
の周辺部16a以外の表面にマスクパターン18を形成
する第2フォトリソグラフィー工程を備えるようにする
と、第2プラズマエッチング工程により、容易にスライ
ダ19の周辺部の糸面部および角部の面取り加工を行う
ことができるようになる。
【0046】そして、第1プラズマエッチング工程にお
いて、アルゴンイオンAr+をマスクパターン30aの
形成面に対して30〜60度の照射角度で照射すると、
レールパターン30aの研削面はロー15の表面に対し
て直角になるように研削されるようになる。しかしなが
ら、面取り工程において、スライダ19のレールパター
ン16の形成面に対して第1の角度でアルゴンイオンA
+を照射してスライダの周辺部16aの糸面部および
角部を所定の角度だけ研削する研削工程を備えるように
すると、スライダの糸面部および角部が所定の角度だけ
研削されて、糸面部および角部が面取りされて丸み部1
6bが形成されるようになる。このため、スライダ19
の角部が磁気記録媒体に接触することが防止できるよう
になり、磁気記録媒体(メディア)の接触面を傷つけた
り、あるいは破片が磁気記録媒体上に飛散することも防
止できるようになる。
【0047】また、スライダ19のレールパターン16
の形成面に対して第2の角度でアルゴンイオンAr+
照射して研削工程により研削された残査の付着物質を除
去する除去工程と、スライダ19のレールパターン16
の形成面に対して第3の角度でアルゴンイオンAr+
照射して糸面部および角部をクリーニングするクリーニ
ング工程とを備えるようにすると、新たに残査の除去工
程およびクリーニング工程を設けることなくプラズマエ
ッチングにより容易に研削残差を取り除くことができる
ようになり、この種のスライダ19を新たな工程および
製造装置を付加することなく、容易に製造できるように
なる。
【0048】さらに、第1の角度をレールパターン16
の形成面に対して5〜20度の角度にすると、スライダ
の周辺部の角部および糸面部の研削量が最大(図7参
照)となるため、スライダの周辺部の角部および糸面部
が最適に研削できるようになる。また、第2の角度をレ
ールパターン16の形成面に対して75〜85度の角度
にすると、再付着物質の減少量が大きい(図8参照)た
め、研削工程において付着した残差を短時間で除去する
ことが可能となる。また、第3の角度をレールパターン
16の形成面に対して30〜60度、最適には45度の
角度にすると、スライダ19の周辺部の角部、糸面部の
研削量および研削物質の付着量が最小(図9参照)にな
るため、第2の角度で研削しても残った残査をほぼ完全
に取り除くことができ、研削面全面のクリーニングを施
すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 薄膜磁気ヘッド素子の形成工程からウエハー
切断工程までの一連の工程を示す図である。
【図2】 フォトリソグラフィー工程を示す図である。
【図3】 プラズマエッチング工程を示す図である。
【図4】 プラズマエッチング工程によりレールパター
ンが形成された素子列を示す図である。
【図5】 素子列を各スライダ毎に溝入れ加工を行う工
程を示す図である。
【図6】 溝入れ加工後の素子列に第2のフォトリソグ
ラフィー工程により保護膜を形成した状態を示す図であ
る。
【図7】 アルゴンイオンAr+の照射角度と面取り加
工量との関係を示す図である。
【図8】 アルゴンイオンAr+の照射角度と再付着物
質の減少速度の関係を示す図である。
【図9】 アルゴンイオンAr+の照射角度と再付着物
質の付着厚さの関係を示す図である。
【図10】 スライダの周辺部の糸面部および角部を面
取り加工した後に各スライダ毎に切断した状態を示す図
である。
【図11】 従来の薄膜磁気ヘッド素子の形成工程から
ウエハー切断工程までの一連の工程を示す図である
【図12】 従来のフォトリソグフィー工程を示す図で
ある。
【図13】 従来のプラズマエッチング工程を示す図で
ある。
【図14】 従来のプラズマエッチング後のローを切断
してスライダとする工程を示す図である。
【図15】 従来のプラズマエッチング前とプラズマエ
ッチング中のローの状態を示す図である。
【図16】 従来のABSの周辺角部および糸面部を機
械的に研磨する状態を示す図である。
【符号の説明】
10a…磁気ヘッドウェハー、10…セラミック基板、
11a…薄膜磁気ヘッド素子、11b…パッド(端子
部)、12…薄膜磁気ヘッド素子層(膜面)、15…素
子列(ロー)、16…溝、16a…スライダの周辺部、
16b…丸み部、17…レールパターン、18…マスク
(保護膜)、19…薄膜磁気ヘッドスライダ、20…基
板、30…感光性樹脂膜、30a…マスクパターン、4
0…プラズマエッチング装置、41…回転軸、42…回
転板、43…プラズマイオンガン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体と対向する面側に所定形状
    のレールパターンを形成して浮上面としたスライダの空
    気流出端部側に薄膜磁気ヘッド素子を備えた薄膜磁気ヘ
    ッドスライダの製造方法であって、 前記薄膜磁気ヘッド素子をその表面の縦方向および横方
    向に多数形成したウェハーを1列毎の素子列に切断して
    形成した素子列の切断面に感光性樹脂膜を貼着するとと
    もにこの感光性樹脂膜の上にフォトマスクを配置した
    後、露光、現像して前記素子列の切断面に所定形状のマ
    スクパターンを形成するフォトリソグラフィー工程と、 前記マスクパターンの形成面に対して所定の角度でイオ
    ンビームを照射して前記マスクパターンの形成面を所定
    の堀込量だけ研削して各スライダのレールパターンを形
    成する第1プラズマエッチング工程と、 前記第1プラズマエッチング工程によりレールパターン
    が形成された面に前記素子列を各スライダ毎に区画する
    ための溝を形成する溝入れ工程と、 前記溝入れ工程により溝が形成された各スライダの周辺
    部の糸面部および角部をプラズマエッチングにより面取
    り加工を行う第2プラズマエッチング工程と、 前記第2プラズマエッチング工程に面取り加工された素
    子列の前記溝に沿って各スライダ毎に切断するスライダ
    切断工程とを備えたことを特徴とする薄膜磁気ヘッドス
    ライダの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記面取り工程に先立って、 前記溝入れ工程により溝が形成された素子列の表面に感
    光性樹脂膜を貼着するとともにこの感光性樹脂膜の上に
    フォトマスクを配置した後、露光、現像して前記素子列
    の前記各スライダの周辺部以外の表面にマスクパターン
    を形成する第2フォトリソグラフィー工程を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドスライダ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1プラズマエッチング工程におけ
    る前記所定の角度は前記マスクパターンの形成面に対し
    て30〜60度の角度であることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の薄膜磁気ヘッドスライダの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記第2プラズマエッチング工程におい
    て、 前記スライダのレールパターンの形成面に対して第1の
    角度でイオンビームを照射して前記スライダの周辺部の
    糸面部および角部を所定の角度だけ研削する研削工程
    と、 前記スライダのレールパターンの形成面に対して第2の
    角度でイオンビームを照射して前記研削工程により研削
    された残査の付着物質を除去する除去工程と、 前記スライダのレールパターンの形成面に対して第3の
    角度でイオンビームを照射して前記スライダの全面をク
    リーニングするクリーニング工程とを備えたことを特徴
    とする請求項1から請求項3のいずかに記載の薄膜磁気
    ヘッドスライダの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の角度は前記レールパターンの
    形成面に対して5〜20度の角度であり、 前記第2の角度は前記レールパターンの形成面に対して
    75〜85度の角度であり、 前記第3の角度は前記レールパターンの形成面に対して
    30〜60度の角度であることを特徴とする請求項4に
    記載の薄膜磁気ヘッドスライダの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ウェハーを1列毎の素子列に切断し
    た後、各素子列の切断面を所定量だけ研削研磨する研削
    研磨工程を備えたことを特徴とする請求項1から請求項
    5のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドスライダの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007257752A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Shinka Jitsugyo Kk スライダの製造方法

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US6452750B1 (en) * 1999-04-30 2002-09-17 Tdk Corporation Slider including a rail having a concave end and method of manufacturing same
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