JPH1196531A - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JPH1196531A
JPH1196531A JP25546797A JP25546797A JPH1196531A JP H1196531 A JPH1196531 A JP H1196531A JP 25546797 A JP25546797 A JP 25546797A JP 25546797 A JP25546797 A JP 25546797A JP H1196531 A JPH1196531 A JP H1196531A
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JP
Japan
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resin film
magnetic head
film
polyimide resin
thin
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Withdrawn
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JP25546797A
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English (en)
Inventor
Shigeru Shoji
茂 庄司
Katsumi Ito
勝実 伊藤
Hiroyuki Yoneda
博之 米田
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工時に生じる加工残査や飛散物質が膜面に
再付着することを防止できるようにする。 【解決手段】 セラミック基板10の表面にウェハープ
ロセスにより複数の薄膜磁気ヘッド素子11を多数成膜
して膜面12を形成して磁気ヘッドウェハー10aとす
る。ついで、この磁気ヘッドウェハー10aの表面にポ
リイミド樹脂膜13を形成する。磁気ヘッドウェハー1
0aを1列毎の素子列15となるように切断し、所定の
研削、研磨を施した後、研磨面が上・下面となるように
して、所定の間隔を隔てて配置する。この研磨面に感光
性樹脂を貼着するとともに、フォトマスクを配置した
後、露光、現像して所定のレール形状のマスクパターン
を形成する。この後、各素子列15の表面にイオンを照
射して所定形状のレールパターンを形成した後、溶剤に
浸漬してポリイミド樹脂膜13を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気ディスク装
置等に用いられる薄膜磁気ヘッドの製造方法に係わり、
特に、所定形状のレールパターンをプラズマエッチング
により形成して浮上面とする浮上型薄膜磁気ヘッドの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッドはスライダと呼ばれるセ
ラミックブロックの後部端面上に薄膜磁気ヘッド素子が
形成されているとともに、スライダの磁気記録媒体との
対向面、即ち、ABS面(Air Bearing Surface)には
所定形状のレールパターンが形成されている。このた
め、磁気記録媒体が回転することにより、スライダはレ
ール前端部のテーパ部から流入する高速空気流によっ
て、上昇力が付与されて磁気記録媒体の表面上から0.
1μm程度の隙間を保って浮上し、ヘッド先端部が直接
磁気記録媒体と接触しないようになっている。
【0003】通常、この種のスライダは、アルチック
(Al23−TiC)などからなるセラミック基板上に
多数の薄膜磁気ヘッド素子を形成し、つづいてその基板
をカッティングして棒状体(ロー)とし、所定の研磨加
工を施した後、このローを加工することによって図11
(b)に示すように、そのABS面(Air Bearing Surf
ace)に所定形状のレール75を形成したスライダー7
6が得られる。
【0004】図8〜図11は上記したスライダの製造工
程の1例を示す図であり、これらの図8〜図11を用い
てスライダ製造の各工程を具体的に説明する。なお、図
8はロースライシング工程を示す図であり、図9は図8
のA部の拡大図であり、図10フォトリソグフィー工程
およびプラズマエッチング工程を示す図であり、図11
はプラズマエッチング後のローを切断してスライダとす
る工程を示す図である。
【0005】図8(a)に示すように、アルチック(A
23−TiC)などからなるセラミック基板70の表
面にウェハープロセスにより複数の薄膜磁気ヘッド素子
71,71,・・・を縦方向および横方向に多数形成し
て磁気ヘッドウェハー70aとする。なお、この薄膜磁
気ヘッド素子71は、図9(なお、図9は図8(c)の
A部を拡大して示す図である)に示すように、薄膜磁気
ヘッド素子71aとパッド(端子部)71bよりなり、
これらの薄膜磁気ヘッド素子71aとパッド(端子部)
71bとが形成された層(主としてアルミナ(Al
23)よりなる)は薄膜磁気ヘッド素子層72(以下、
膜面72という)となり、パッド(端子部)71bは膜
面72より突出して形成される。
【0006】ついで、図8(b)に示すように、この磁
気ヘッドウェハー70aを1列毎の素子列(ロー)7
3,73・・・に切断する。この後、切断面を研削・研
磨して所定のスロートハイト(薄膜磁気ヘッド素子71
aのポール部の長さ)を目標値まで加工した後、スロー
トハイト加工により残留した応力を背面研磨により除去
する。この後、図8(c)に示すように、切断面(研磨
面)が上面となるようにして、即ち、膜面72が側面
(図9参照)となるようにして、基板80の上に各素子
列(ロー)73,73・・・を所定の間隔を隔てて配置
する。
【0007】ついで、図10(a)に示すように、基板
80上に配置された各素子列(ロー)73,73・・・
の切断面上にレジストあるいはドライフィルムなどの感
光性樹脂膜90を被着させる。この後、これらの上部に
所定形状のレールパターンを形成したフォトマスクを配
置し、紫外線などの光線をフォトマスク上に照射して、
感光性樹脂膜90を露光する。ついで、感光性樹脂膜9
0を所定のレール形状のマスクパターンに感光した各素
子列73を現像液(例えば、炭酸ナトリウム(Na2
3)水溶液)に浸漬し、感光された部分以外の部分の
感光性樹脂膜90を現像液に溶解させて除去する。する
と、図10(b)に示すように、切断面上に所定のマス
クパターン91,91・・・が形成された各素子列73
が得られる。
【0008】ついで、図10(c)に示すように、切断
面上に所定のマスクパターン91,91・・・が残存し
た各素子列73上にアルゴンイオンAr+を照射してプ
ラズマエッチング(イオンミリング)を行う。このイオ
ンミリングにより、マスクパターン91,91・・・が
残存した部分以外の切断面は溝状にエッチングされ、マ
スクパターン91,91・・・が残存した部分はレール
パターンが形成された素子列73となる。この素子列7
3を洗浄液で洗浄してマスクパターン91,91・・・
を除去すると、図11(a)に示すように、所定形状の
レールパターン75を備えたABS面(Air Bearing Su
rface)を形成した素子列73aが得られる。この素子
列73aを各薄膜磁気ヘッド素子毎に切断すると、図1
1(b)に示すようなレールパターン75が形成された
スライダー76が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにしてスライダ76を製造すると、ロー73の切
断時には基板70を構成するアルチック(Al23−T
iC)材の研削粉が、スロートハイト研削・研磨時には
ラップ砥粒や潤滑剤が、背面研磨時にはラップ砥粒や潤
滑剤が、プラズマエッチング加工時には飛散したリスパ
ッタ材(主としてロー73を載置する基板80の有機物
やパッド71bを構成する金属(金等))がそれぞれ膜
面72に付着し、膜面72が汚れてこの種の薄膜磁気ヘ
ッドの品質が低下したり、あるいは加工歩留まりが低下
するという問題を生じた。
【0010】また、これらの物質は洗浄により完全に取
り除くことは難しい。このため、この再付着物質が後の
組み立て工程において脱落したり、あるいは製品出荷時
に剥離、脱落することがある。再付着物質の多くはAB
S面との境界に付着するため、再付着物質が剥離した
り、脱落すると、磁気記録媒体が回転駆動した際に磁気
記録媒体上に付着し、正確な記録(書込)や再生(読
込)ができない恐れを生じた。
【0011】一方、パッド(端子部)71bは膜面72
より突出して形成されるとともに金等形成されている。
このため、プラズマエッチングにより照射されるアルゴ
ンイオンAr+により、パッド71bの端面が一部削ら
れて、削られたパッド71bの構成材(金等)はパッド
71bに再付着し、著しい場合は隣接するパッド71b
同士が繋がるという事態も生じる。最悪の場合は、殆ど
隣接するパッド71b同士が再付着により電気的に繋が
るという事態となった。そこで、この発明は上記問題点
に鑑みてなされたものであって、加工時に生じる加工残
査や飛散物質が膜面に再付着することを防止できるよう
にすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は、磁気記録媒体と対向する面側に所定形状のレ
ールパターンを形成して浮上面としたスライダの後部端
面上に薄膜磁気ヘッド素子を備えた薄膜磁気ヘッドの製
造方法であって、上記課題を解決するために、薄膜磁気
ヘッド素子をその表面の縦方向および横方向に多数形成
したウェハーの同薄膜磁気ヘッド素子が形成された表面
にポリイミド樹脂膜を形成する樹脂膜形成工程と、ポリ
イミド樹脂膜が形成されたウェハーを1列毎の素子列に
切断する切断工程と、切断工程により切断された各素子
列の切断面を所定量だけ研削・研磨する研削・研磨工程
と、研削・研磨工程により研削・研磨された各素子列の
研削・研磨面を上面とするとともにポリイミド樹脂膜の
形成面が側面となるように所定の間隔を隔てて相隣接し
て基板上に配置する配置工程と、配置された各素子列の
表面に感光性樹脂膜を被着するとともにこの感光性樹脂
膜の上にフォトマスクを配置した後、露光、現像して各
素子列の表面に所定形状のマスクパターンを形成するフ
ォトリソグラフィー工程と、フォトリソグラフィー工程
により所定形状のマスクパターンを形成した各素子列の
表面にイオンを照射して所定形状のレールパターンを形
成するプラズマエッチング工程と、プラズマエッチング
工程により所定形状のレールパターンが形成された素子
列を洗浄液で洗浄してポリイミド樹脂膜を除去する除去
工程とを備えことを特徴とする。
【0013】このように、薄膜磁気ヘッド素子が形成さ
れた表面(膜面)にポリイミド樹脂膜を形成したウェハ
ーを1列毎の素子列に切断後、この切断面を研削・研磨
するようにしている。このため、各素子列の切断時に基
板を構成するセラミック材(例えば、アルチック(Al
23−TiC))の研削粉が膜面に付着することが防止
できるようになるとともに、研削・研磨時にラップ砥粒
や潤滑剤が膜面に付着することが防止できるようにな
る。また、研削・研磨面にプラズマエッチング加工を施
しても、薄膜磁気ヘッド素子の形成面(膜面)はポリイ
ミド樹脂膜で保護されているため、各素子列上にアルゴ
ンイオンAr+を照射してプラズマエッチングを行って
も、アルゴンイオンAr+が照射された面より飛散した
物質が膜面に再付着することはない。
【0014】このため、後の組み立て工程において再付
着物質が脱落したり、あるいは製品出荷時に再付着物質
が剥離、脱落するというような事態を防止でき、磁気記
録媒体が回転駆動した際に磁気記録媒体上に付着するこ
ともないため、正確に記録(書込)や再生(読込)を行
うことができるようになる。また、膜面より突出して形
成されるパッド(端子部)もポリイミド樹脂で保護され
ているため、プラズマエッチングによりパッドの端面が
一部削られるということも防止でき、隣接するパッド同
士が再付着により電気的に繋がるという事態も生じるこ
とがない。
【0015】そして、ポリイミド樹脂は耐熱性および耐
プラズマ性が良好な物質であるので、プラズマエッチン
グにより変質することはなく、また、ポリイミド樹脂は
N−メチル−2−ピロリドン等の洗浄液に容易に溶解す
る物質であるため、膜面にポリイミド樹脂が残存するこ
とはない。このため、膜面に汚れが残存することはな
い。さらに、ポリイミド樹脂膜の除去を感光性樹脂を洗
浄する際に洗浄液により同時に除去されるようにする
と、特別な工程を付加することなくポリイミド樹脂を除
去することができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の薄膜磁気ヘッド
の製造方法の実施形態を図1〜図7を参照しながら説明
する。なお、図1は薄膜磁気ヘッド素子の形成後のウエ
ハー上にポリイミド樹脂膜を形成する工程を示す図であ
り、図2は多数の薄膜磁気ヘッド素子列を1列毎に切断
する切断工程を示す図であり、図3は切断面の両面研磨
工程を示す図であり、図4は片面研磨工程を示す図であ
り、図5はフォトリソグラフィー工程を示す図であり、
図6はプラズマエッチング工程を示す図である。図7は
プラズマエッチング工程における要部を示す図である。
【0017】1.素子列(ロー)切断工程 図1(a),(b)に示すように、アルチック(Al2
3−TiC)などからなるセラミック基板10の表面
にウェハープロセスにより複数の薄膜磁気ヘッド素子1
1,11・・・を縦方向および横方向に多数成膜して薄
膜磁気ヘッド素子層(主としてアルミナ(Al23)よ
りなる)12を形成して磁気ヘッドウェハー10aとす
る。なお、薄膜磁気ヘッド素子11は、図6(c)に示
すように、薄膜磁気ヘッド素子11aおよびパッド(端
子部)11bからなる。
【0018】ついで、この磁気ヘッドウェハー10aを
図示しないスピンコータ上に載置し、磁気ヘッドウェハ
ー10aの中心部に所定の粘度に調整したポリイミド樹
脂液を滴下し、スピンコータを回転駆動して磁気ヘッド
ウェハー10aの表面に所定の厚み(例えば、10μ
m)のポリイミド樹脂膜13を均一に塗布する。この
後、150〜200℃で30〜60分間加熱して、ポリ
イミド樹脂膜13を硬化状態にする。
【0019】ついで、図2(a)に示すように、この磁
気ヘッドウェハー10aに形成された薄膜磁気ヘッド素
子層12(以下、膜面12という)に縁溝加工を施し、
各薄膜磁気ヘッド素子11,11・・・が1列毎の素子
列となるように溝14を形成する。この縁溝加工によ
り、次工程の切断工程において各素子列(ロー)毎に切
断しても、膜面(主としてアルミナ(Al23)よりな
る)12に欠けが生じるのを防止できる。この後、図2
(b)に示すように、磁気ヘッドウェハー10aに形成
された各溝14,14,14・・・の中心部を図示しな
い切断ブレードを回転させて切断して、素子列(ロー)
15,15・・・を形成する。
【0020】2.研削・研磨工程 ついで、図3に示すようなラップ盤20の上下の定盤2
1,22間に各ロー15をABS面(Air Bearing Surf
ace)および背面が定盤21,22に対して上下方向に
なるようにして挟み込み、定盤21,22と各ロー15
との間に砥粒23を入れ、定盤21,22間を押し付け
るとともに摺り合わせて各ロー15の各ABS面および
背面に対して両面ラッピング加工を行う。この両面ラッ
ピング加工により、高い平行度と反りの少ないロー15
が得られる。また、ロー15の各ABS面および背面の
極薄い層(例えば3μm)には両面ラッピング処理で生
じた圧縮応力が残留する。
【0021】両面ラッピング処理を行ったロー15を図
4に示すようなワークホルダー(治具)30に背面が接
着面(即ち、ABS面が下面となる)となるようにロジ
ン系ワックスなどの接着剤31で接着した後、接着され
たロー15のABS面が下面となるようにしてワークホ
ルダー30をラップ盤32の上に載置する。そして、研
磨砥粒容器33内に収容されたダイヤモンド0.5μm
などからなる研磨砥粒34をポンプ35にてラップ盤3
2上に吹き付けながらラップ盤32を回転させてロー1
5のABS面をラッピングして、スロートハイト(薄膜
磁気ヘッド素子11aのポール部の長さ)を目標値まで
加工する。
【0022】ついで、ロー15をワークホルダー(治
具)30から取り外した後、今度はロー15のABS面
が接着面(即ち、背面が下面となる)となるようにワー
クホルダー(治具)30に接着し、上述したABS面の
研磨ラッピングと同様にして背面を研磨(ラッピング)
する。このようにしてABS面をラッピングした後、背
面をラッピングすることにより、ABS面と背面の残留
応力がほぼバランスしたロー15が得られるようにな
る。このようにして得られたロー15の一例としては、
厚みが0.38mm(B=0.38mm)、幅が1.2
5mm(T=1.25mm)、長さが72mm(L=7
2mm)のものとなる。
【0023】3.フォトリソグラフィー工程 ついで、図5(a)に示すように、研磨面が上・下面と
なるようにして、即ち、薄膜磁気ヘッド素子11aおよ
びパッド(端子部)11bの形成面(即ち、膜面12)
が側面となるようにして、基板40の上に各素子列(ロ
ー)15,15・・・を10〜20μmの間隔を隔てて
配置する。なお、各素子列(ロー)15,15・・・の
両端部には図示しないダミーローを配置する。
【0024】ついで、基板40上の各素子列15,15
・・・のABS面上にミリング用レジストフィルムある
いはドライフィルムなどの感光性樹脂膜50を貼着す
る。この感光性樹脂膜50は、紫外線が当たることによ
り現像液(例えば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶
液)に浸漬しても溶け難いネガ型の感光性樹脂により形
成されている。なお、感光性樹脂は紫外線が当たること
により現像液に浸漬すると溶け易くなるポジ型の感光性
樹脂を用いても良い。
【0025】ついで、ABS面(Air Bearing Surfac
e)上に感光性樹脂膜50が貼着された各素子列15,
15・・・のABS面に所定のレール形状のパターンが
形成されたフォトマスク60を載置し、このフォトマス
ク60の上部に配置した図示しない紫外線ランプよりフ
ォトマスク60上に紫外線を照射する。フォトマスク6
0上に紫外線を照射すると、所定のレール形状のパター
ンが形成されたフォトマスク60を通過した紫外線は感
光性樹脂膜50を所定のレール形状のパターンに感光す
る。感光性樹脂膜50の紫外線により感光した部分50
aは硬化し、後の現像工程において現像液(例えば、炭
酸ナトリウム(Na2CO3)水溶液)に浸漬しても溶け
にくくなる。
【0026】ついで、感光性樹脂膜50を所定のレール
形状のパターンに感光した各素子列15,15・・・を
現像液(例えば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶
液)に浸漬すると、感光性樹脂膜50の感光された部分
50a以外の部分の感光性樹脂膜50は現像液(例え
ば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶液)に溶解され
て除去される。これにより、各素子列15,15・・・
のABS面には、図5(b)に示すように、所定のレー
ル形状のマスクパターンが形成されることとなる。
【0027】4.プラズマエッチング工程 ついで、図6(a)に示すように、所定のレールパター
ンに感光された部分50aが残存した各素子列15,1
5・・・のABS面上にアルゴンイオンAr+を照射し
てイオンミリング(プラズマエッチング)を行う。この
プラズマエッチングにより、ABS面の感光性樹脂膜5
0が残存した部分50a以外のABS面の部位は溝状に
エッチングされて、所定のレール形状のレールパターン
が形成されることとなる。
【0028】プラズマエッチングによりABS面に所定
のレール形状のレールパターンを形成した後、各素子列
15,15・・・を洗浄液(例えば、N−メチル−2−
ピロリドンよりなる)で洗浄して、感光性樹脂膜50お
よびポリイミド樹脂膜13を除去すると、図6(b),
(c)に示すように、各素子列15,15・・・のAB
S面は所定のレール形状のレールパターン16が形成さ
れることとなる。
【0029】このように、膜面12の表面はポリイミド
樹脂膜13により保護されているため、各素子列15上
にアルゴンイオンAr+を照射してプラズマエッチング
を行っても、図7に示すように、アルゴンイオンAr+
が照射された面より飛散した物質Xが膜面12に再付着
することはない。
【0030】5.スライダ作製工程 感光性樹脂膜50およびポリイミド樹脂膜13を除去し
て、ABS面に所定のレール形状のレールパターンを形
成した各素子列15,15・・・を各薄膜磁気ヘッド素
子毎に切断すると、図11(b)に示すようなレールパ
ターンが形成されたスライダーが得られる。
【0031】上述したように、本発明においては、膜面
12の表面にポリイミド樹脂膜13を形成したウェハー
10aを1列毎の素子列15に切断後、この切断面を研
削・研磨するようにしている。このため、各素子列15
の切断時に基板10を構成するアルチック(Al23
TiC)材の研削粉が膜面12に付着することが防止で
きるようになるとともに、研削・研磨時にラップ砥粒や
潤滑剤が膜面12に付着することが防止できるようにな
る。また、研磨面にプラズマエッチング加工を施して
も、膜面12はポリイミド樹脂膜13で保護されている
ため、各素子列15上にアルゴンイオンAr+を照射し
てプラズマエッチングを行っても、アルゴンイオンAr
+が照射された面より飛散した物質が膜面12に再付着
することはない。
【0032】このため、後の組み立て工程において再付
着物質が脱落したり、あるいは製品出荷時に再付着物質
が剥離、脱落するというような事態を防止でき、磁気記
録媒体が回転駆動した際に磁気記録媒体上に付着するこ
ともないため、正確に記録(書込)や再生(読込)を行
うことができるようになる。また、膜面12より突出し
て形成されるパッド(端子部)11bもポリイミド樹脂
膜13で保護されているため、プラズマエッチングによ
りパッド11bの端面が一部削られるということも防止
でき、隣接するパッド11b同士が再付着により電気的
に繋がるという事態も生じることがない。
【0033】そして、ポリイミド樹脂は耐熱性および耐
プラズマ性が良好な物質であるので、プラズマエッチン
グにより変質することはなく、また、ポリイミド樹脂は
N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒に容易に溶解する
物質であるため、膜面12にポリイミド樹脂膜13が残
存することはない。このため、膜面12に汚れが残存す
ることはない。さらに、ポリイミド樹脂膜13の除去を
感光性樹脂50を洗浄する際に洗浄液により同時に除去
されるようにすると、特別な工程を付加することなくポ
リイミド樹脂膜13を除去することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 薄膜磁気ヘッド素子の形成後のウエハー上に
ポリイミド樹脂膜を形成する工程を示す図である。
【図2】 多数の薄膜磁気ヘッド素子列を1列毎に切断
する切断工程を示す図である。
【図3】 切断面の両面研磨工程を示す図である。
【図4】 片面研磨工程を示す図である。
【図5】 フォトリソグラフィー工程を示す図である。
【図6】 プラズマエッチング工程を示す図である。
【図7】 プラズマエッチング工程における要部を示す
図である。
【図8】 従来のロースライシング工程を示す図であ
る。
【図9】 図8のA部の拡大図である。
【図10】 従来のフォトリソグフィー工程およびプラ
ズマエッチング工程を示す図である。
【図11】 プラズマエッチング後のローを切断してス
ライダとする工程を示す図である。
【符号の説明】
10…セラミック基板、10a…磁気ヘッドウェハー、
11…磁気ヘッド素子、11b…パッド(端子部)、1
2…磁気ヘッド素子の形成面(膜面)、13…ポリイミ
ド樹脂膜、14…溝、15…素子列(ロー)、40…基
板、50…感光性樹脂膜、60…フォトマスク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体と対向する面側に所定形状
    のレールパターンを形成して浮上面としたスライダの後
    部端面上に薄膜磁気ヘッド素子を備えた薄膜磁気ヘッド
    の製造方法であって、 前記薄膜磁気ヘッド素子をその表面の縦方向および横方
    向に多数形成したウェハーの同薄膜磁気ヘッド素子が形
    成された表面にポリイミド樹脂膜を形成する樹脂膜形成
    工程と、 前記ポリイミド樹脂膜が形成されたウェハーを1列毎の
    素子列に切断する切断工程と、 前記切断工程により切断された各素子列の切断面を所定
    量だけ研削・研磨する研削・研磨工程と、 前記研削・研磨工程により研削・研磨された各素子列の
    研削・研磨面を上面とするとともに前記ポリイミド樹脂
    膜の形成面が側面となるように所定の間隔を隔てて相隣
    接して基板上に配置する配置工程と、 前記配置された各素子列の表面に感光性樹脂膜を被着す
    るとともにこの感光性樹脂膜の上にフォトマスクを配置
    した後、露光、現像して前記各素子列の表面に所定形状
    のマスクパターンを形成するフォトリソグラフィー工程
    と、 前記フォトリソグラフィー工程により所定形状のマスク
    パターンを形成した前記各素子列の表面にイオンを照射
    して所定形状のレールパターンを形成するプラズマエッ
    チング工程と、 前記プラズマエッチング工程により所定形状のレールパ
    ターンが形成された前記素子列を洗浄液で洗浄して前記
    ポリイミド樹脂膜を除去する洗浄工程とを備えことを特
    徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記洗浄工程において、前記ポリイミド
    樹脂膜を除去すると同時に前記感光性樹脂膜を除去する
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気
    ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6551438B1 (en) 1999-10-21 2003-04-22 Tdk Corporation Method of manufacturing magnetic head slider, method of fixing row bars, and curing agent

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