JPH11190560A - 冷凍サイクル装置および冷凍サイクル装置のレトロフィット方法 - Google Patents

冷凍サイクル装置および冷凍サイクル装置のレトロフィット方法

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JPH11190560A
JPH11190560A JP9359371A JP35937197A JPH11190560A JP H11190560 A JPH11190560 A JP H11190560A JP 9359371 A JP9359371 A JP 9359371A JP 35937197 A JP35937197 A JP 35937197A JP H11190560 A JPH11190560 A JP H11190560A
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に分離型空調機において、R22をR29
0(プロパン)を主成分とする冷媒にレトロフィットす
る場合の方法を提供する。 【解決手段】 圧縮機1等を収容した室外ユニット7
と、室内熱交換器9等を収容した室内ユニット8と、液
側管路12とガス側管路11からなる接続配管を接続し
た分離型空調機で、冷媒をR22からR290(プロパ
ン)を主成分とするHC冷媒に変更するに際して、絞り
装置5を収容する室外または室内のユニット側と反対に
位置するユニット側の液側管路12の接続口に、固定絞
り部材14を挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、HC冷媒以外の冷
媒、例えば、R22を、冷媒として用いていた冷凍サイ
クル装置を、HC冷媒用にレトロフィットする冷凍サイ
クル装置のレトロフィット方法、および、HC冷媒を用
いた冷凍サイクル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発
器、アキュームレータ等からなる冷凍サイクル装置を用
いた空調機における作動媒体は、オゾン層に対する有害
な影響があるとされる従来のCFC冷媒やHCFC冷媒
から、オゾン層に対する脅威がない代替冷媒とされるH
FC冷媒やHC冷媒に移行されつつある。
【0003】すなわち、空調機用の作動媒体は、HCF
C冷媒のR22(クロロジフルオロメタン、CHClF2、沸
点−40.8℃)から、HFC冷媒のR32、R12
5、R134a等の混合冷媒や、HC冷媒のR290
(プロパン、CH3-CH2-CH3、沸点−42.1℃)、R1
270(プロピレン、CH3-CH=CH2、沸点−47.7℃)
や、R170(エタン、CH3-CH3、沸点−88.8℃)
との混合冷媒へ移行が提案されている。
【0004】しかし、HFC冷媒のR32、R125、
R134a等の混合冷媒は、R22で従来用いてきた鉱
油やアルキルベンゼン油などの圧縮機用潤滑油とHFC
冷媒が相溶性が悪いため、エステル油やエーテル油など
の新規の合成油を採用する必要があり、新規の空調機に
用いることはできても、既設のR22を用いた空調機を
レトロフィトすることは大きな困難を伴う。
【0005】一方、HC冷媒は、オゾン層や地球温暖化
に対する脅威がほとんどなく、R22で従来用いてきた
鉱油やアルキルベンゼン油などの圧縮機用潤滑油とも相
溶性が良い。HC冷媒は、R22には無かった強い可燃
性を持つため、漏洩検知器等の安全装置を別設すること
が望ましいが、既設のR22を用いた空調機をレトロフ
ィトする方法について研究することは、地球環境保護の
観点から大いに意味のあることである。
【0006】また、新規にHC冷媒用の空調機を設計・
製造する場合においては、強い可燃性を有するHC冷媒
を安全かつ効率よく用いる空調機を提供することも、同
様に意味のあることである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】R22に代替できるH
C冷媒としては、沸点が最も近いR290(プロパン)
が考えられるが、単に冷媒をR22からR290に変更
するだけでは、空調機としての機能を十分に果たしえな
い。
【0008】例えば、既設のR22用の冷凍サイクル装
置をレトロフィットする場合には、冷凍サイクル装置中
の絞り装置や圧縮機は溶接等により固定されており、冷
媒を変更する際に、絞り装置や圧縮機も交換したり、溶
接することは困難である。特に絞り装置は、適正な絞り
開度にしておかないと、液冷媒として圧縮機に帰還した
り、過度の過熱が取れて圧縮機に帰還するため吐出温度
が上昇したりして、圧縮機の信頼性に大きな影響を及ぼ
すものとなる。
【0009】また、既設のR22用の冷凍サイクル装置
をレトロフィットする場合、および、R290を主成分
とするHC冷媒を用いる冷凍サイクル装置を新規に設計
・製造する場合、どちらの場合においても、冷媒として
用いるR290は強い可燃性を有するので、使用する冷
媒の量をできるだけ少なくすることによって、危険性を
低減し、かつ効率の良い運転を行える冷凍サイクル装置
とすることは大きな課題である。
【0010】本発明は、このような課題を考慮し、特に
分離型空調機において、冷媒として用いるR290の量
をできるだけ少なくすることによって、危険性を低減
し、かつ効率の良い運転を行える、R290を主成分と
するHC冷媒を用いる冷凍サイクル装置を提供すること
を目的とするものである。また、既設のR22用等の冷
凍サイクル装置を、容易に前記R290を主成分とする
HC冷媒を用いる冷凍サイクル装置にレトロフィットす
る冷凍サイクル装置のレトロフィット方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の本発明は、圧縮機および室外熱交換
器を有する室外ユニットと、室内熱交換器を有する室内
ユニットと、前記室外ユニットと前記室内ユニットを接
続する液側管路およびガス側管路と、前記室外ユニット
または前記室内ユニットに含まれる絞り装置と、前記室
外ユニットまたは前記室内ユニットのいずれかのうち、
前記絞り装置を含んでないほうの前記液側管路との接続
口付近に設置された、固定絞り部材とを備え、冷媒をR
290(プロパン)を主成分とするHC冷媒とすること
を特徴とする冷凍サイクル装置である。
【0012】請求項2の本発明は、前記液側管路内、も
しくは、前記室外ユニットまたは前記室内ユニットのい
ずれかと前記液側管路との接続口付近に、ドライヤを備
えることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装
置である。すなわち、接続配管の開口時に空気中の水分
が冷凍サイクル装置中に混入し、R290(プロパン)
等のHC冷媒は、少量の水分と反応してクラスレート
(包接化合物またはハイドレードともいう)による氷結
現象を生成する恐れがあるため、ドライヤを備えるもの
である。
【0013】請求項3の本発明は、前記HC冷媒は、R
290(プロパン)、またはR290にR1270(プ
ロピレン)および/またはR170(エタン)を混合し
た冷媒であることを特徴とする請求項1または2に記載
の冷凍サイクル装置である。
【0014】請求項4の本発明は、冷暖房切替用の四方
弁を備え、前記固定絞り部材は、前記HC冷媒の流れの
方向の一方のみに対して機能する1つのオリフィス部、
または、前記HC冷媒の流れの方向によって、いずれか
一方のみが機能する2つのオリフィス部を有することを
特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍サイク
ル装置である。
【0015】請求項5の本発明は、圧縮機および室外熱
交換器を有する室外ユニットと、室内熱交換器を有する
室内ユニットと、前記室外ユニットと前記室内ユニット
を接続する液側管路およびガス側管路と、前記室外ユニ
ットまたは前記室内ユニットに含まれる絞り装置とを備
える冷凍サイクル装置に対して、冷媒を前記HC冷媒に
変更するとともに、前記固定絞り部材、または、前記固
定絞り部材および前記ドライヤを設置することによっ
て、請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍サイクル装置
にすることを特徴とする冷凍サイクル装置のレトロフィ
ット方法である。
【0016】本発明の冷凍サイクル装置および冷凍サイ
クル装置のレトロフィット方法は、同一の冷凍サイクル
装置におけるR22(クロロジフルオロメタン)とR2
90(プロパン)の特性の違いから発明されたものであ
る。すなわち、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器等
を同一とした冷凍サイクル装置において、R22とR2
90の特性を比較すると、最大効率を実現する最適冷媒
量は、R290はR22の約半分の冷媒量ですみ、かつ
R290で適正な絞り開度を実現するためには、R22
で適正な絞り開度よりも絞りぎみにする必要がある。こ
れは、R290の密度がR22のそれに比べて約半分で
あり、同一容積の装置では充填量も約半分になること
と、R290の蒸発潜熱がR22のそれに比べて2倍位
大きく、同等能力を実現するために循環量が約半分でよ
いことに大きく起因しており、R290以外のHC冷媒
を混合しても、同様の傾向となる。
【0017】従って、R22用に設計された家庭用の分
離型空調機の絞り装置は、キャピラリーチューブや膨張
弁で構成され、室外ユニットに配置される場合が多い
が、これをR290を主成分とするHC冷媒に変更する
際には、室内ユニット側の液側管路の接続口に固定絞り
部材を挿入すれば、全体としてR290で適正な絞り開
度が実現できるものである。またR22用に設計された
業務用の分離型空調機の絞り装置は、室内ユニットに配
置される場合が多いが、これをR290を主成分とする
HC冷媒に変更する際には、室外ユニット側の液側管路
の接続口に固定絞り部材を挿入すれば、全体としてR2
90で適正な絞り開度が実現できるものである。ここで
固定絞り部材は、着脱可能なオリフィス型固定絞り部材
とすれば、容易に接続配管に挿入可能である。
【0018】この際、元々R22用に配置された絞り装
置と反対側に挿入される固定絞り部材の間の液側管路
は、R290では液相とガス相の二相状態の冷媒として
循環することになるので、R22に比べて約半分となっ
たR290の冷媒量をさらに減少させるという副次的効
果をもたらす。
【0019】また、液側管路内、もしくは、室外ユニッ
トまたは室内ユニットのいずれかと前記液側管路との接
続口付近に、ドライヤを挿入すれば、接続配管の開口時
に空気中の水分が冷凍サイクル装置中に混入することが
あっても、ドライヤが少量の水分を吸着するので、クラ
スレートによる氷結現象を生成する恐れはなくなる。
【0020】さらにR290(プロパン)のみを用いた
場合は、冷暖房能力が約85〜90%に低下する。イン
バータ駆動の圧縮機を用いる場合には、室内での設定温
度と吹出温度との温度差等によって、運転周波数が自動
的に増加方向に調整され、同一能力時のR290圧力は
R22圧力よりも低いため、安全上の問題もない。周波
数を可変できない圧縮機を用いる場合に、変更されるH
C冷媒として、R290にR1270(プロピレン)や
R170(エタン)を若干量添加して能力を調整する場
合には、R1270では約60重量%まで、R170で
は約5重量%までが適当である。
【0021】一般に、R290(プロパン)等のHC冷
媒は、R22で従来用いてきた鉱油やアルキルベンゼン
油などの圧縮機用潤滑油に対して、同一温度ではR22
よりもよく溶解するが、冷凍サイクル装置を運転時の潤
滑油が滞留する圧縮機中の吐出温度や吐出圧力は、R2
90ではR22よりも低くなり、実質的な潤滑油中の冷
媒の溶解量は大差がないため、冷媒溶解による潤滑油の
粘度低下も同程度かやや大きい程度である。従って、R
22からR290に変更する際には、必ずしも潤滑油を
変更する必要はないが、場合によって対摩耗性向上のた
めの添加剤を注入してもよい。またR22を排出して固
定絞り部材を挿入後に、真空引きしてR290を充填す
ることになるが、この際微量のR22が潤滑油中に溶解
していることがあっても、信頼性には問題がないもので
ある。
【0022】当然のことながら、HC冷媒を用いた新規
の冷凍サイクル装置の場合に、液側管路の接続配管の両
側に絞り装置を設ければ、最大効率を実現する最適冷媒
量がR290ではR22の約半分の冷媒量ですむ効果
と、液側管路では液相とガス相の二相状態の冷媒として
循環する効果が相まって、R290ではR22に比べて
半分以下の冷媒量とすることができ、R290の強い可
燃性に対する危険性を大いに低減することができる。
【0023】基本的に液側管路中の冷媒量を低減するた
めには、冷房運転時は室外ユニット側で絞り、暖房運転
時は室内ユニット側で絞ることが、液側管路中の二相流
の冷媒ホールド量を最も低減できる。従って、例えば室
内外ユニットの両方に配置されたオリフィス型絞り部材
を、一方向性の機構として構成することができる。また
一つの絞り装置で冷房運転時と暖房運転時の最適冷媒量
が異なる場合には、液側管路の接続配管の両側に設ける
絞り装置を工夫することもできる。冷房運転時の冷媒量
の方が暖房運転時の冷媒量よりも多い場合には、室外ユ
ニット側のオリフィス型絞り部材を、冷暖房運転時の両
方ともに抵抗をもって流れるように構成すれば、暖房運
転時は2段絞りとなるため、暖房運転時の最適冷媒量が
若干増加して、冷暖房運転時の両方ともにほぼ同じ最適
冷媒量を実現できる。また暖房運転時の冷媒量の方が冷
房運転時の冷媒量よりも多い場合には、室内ユニット側
のオリフィス型絞り部材を、冷暖房運転時の両方ともに
抵抗をもって流れるように構成すれば、冷房運転時は2
段絞りとなるため、冷房運転時の最適冷媒量が若干増加
して、冷暖房運転時の両方ともにほぼ同じ最適冷媒量を
実現できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0025】(第1の実施の形態)まず、本発明の第1
の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0026】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
る冷凍サイクル装置を用いた分離型空調機の概念図であ
る。本実施の形態における冷凍サイクル装置は、既設の
R22用の冷凍サイクル装置に、本発明の冷凍サイクル
装置のレトロフィット方法を用いて、得られたものであ
る。
【0027】図1において、1はインバータ2により駆
動される圧縮機、3は冷暖房サイクルを切替える四方
弁、4は室外熱交換器、5は絞り装置となる膨張弁、6
はアキュムレータであり、これら各構成部品は室外ユニ
ット7に収容されている。室内ユニット8は、室内熱交
換器9を収容し、部屋10に設置されている。室外ユニ
ット7及び室内ユニット8のガス側及び液側は、ガス側
管路11及び液側管路12で接続され、液ライン同士は
膨張弁5が配置された室外ユニット7側から、合成ゼオ
ライト等を充填したドライヤ13、液側管路12と、冷
暖房運転時の両方ともに抵抗をもって流れるように構成
されたオリフィス型固定絞り部材14とにより接続し、
ガスライン同士はガス側管路11で接続して、閉回路を
形成している。閉回路の内部には、R22から変更され
たR290(プロパン)等のHC冷媒を封入して、周知
の冷凍サイクル装置を構成している。潤滑油としては、
R22とHC冷媒の両方に溶解性のあるアルキルベンゼ
ン油が封入されている。
【0028】封入されているHC冷媒については、R2
90(プロパン)だけでもよいが、R290はR22に
比べ能力が若干劣り、圧力も低下するため、これらを調
整するため、R290よりも低沸点のR1270(プロ
ピレン)やR170(エタン)を若干量混合してもよ
い。またHC冷媒に対する不燃化剤を少量添加してもよ
い。
【0029】かかる構成における分離型空調機の動作を
以下に説明する。すなわち、暖房運転時は、図1の実線
に示す如く、HC冷媒は、インバータ2により駆動され
る圧縮機1において圧縮され高温高圧の蒸気となって四
方弁3を通って、ガス側管路11に吐出され、室内ユニ
ット8内の室内熱交換器9に至る。かかるとき室内熱交
換器9は凝縮器として働き、部屋10の空気に熱を与え
ることにより部屋10を暖房し、HC冷媒は凝縮液化す
る。液化したHC冷媒は、固定絞り部材14、液側管路
12、ドライヤ13及び室外ユニット7内の膨張弁5を
通って室外熱交換器4に至る。かかるとき室外熱交換器
4は蒸発器として働き、外気よりの熱を受けて蒸発し、
低圧蒸気となって四方弁3、及びアキュムレータ6を通
って圧縮機1に吸入される。ここで室内ユニット8内の
室内熱交換器9で凝縮液化したHC冷媒は、挿入された
固定絞り部材14により一旦減圧され、膨張弁5でさら
に減圧されるため、膨張弁5の開度がR22用に設定さ
れていたとしても、全体としてHC冷媒で適正な絞り開
度が実現でき、固定絞り部材14から膨張弁5に至る液
側管路12は二相状態の冷媒で満たされるため、HC冷
媒ではR22に比べて半分以下の冷媒量とすることがで
きる。
【0030】次に、冷房運転時は、図1の破線に示す如
く、四方弁3の切替えにより室外熱交換器4は凝縮器、
室内熱交換器9は蒸発器として働き、部屋10の空気か
ら吸熱することにより、部屋10を冷房する。ここで室
外ユニット7内の室外熱交換器4で凝縮液化したHC冷
媒は、膨張弁5で一旦減圧され、固定絞り部材14によ
りさらに減圧されるため、全体としてHC冷媒で適正な
絞り開度が実現でき、膨張弁5から固定絞り部材14に
至る液側管路12は二相状態の冷媒で満たされるため、
HC冷媒ではR22に比べて半分以下の冷媒量とするこ
とができる。
【0031】また固定絞り部材14を液側管路12の一
方に挿入する際に、他方にドライヤ13も挿入したか
ら、液側管路14の開口時に空気中の水分が冷凍サイク
ル装置中に混入することがあっても、HC冷媒への変更
時の真空引きとドライヤ13による水分吸着によって、
クラスレートによる氷結現象を生成する恐れはない。な
お、ドライヤの挿入位置については、図1に記載の位置
に限定されるものではない。
【0032】以上により、本実施の形態における冷凍サ
イクル装置は、冷媒として用いるR290の量をできる
だけ少なくすることによって、危険性を低減し、かつ効
率の良い運転を行うことができる。また、本実施の形態
における冷凍サイクル装置のレトロフィット方法は、既
設のR22用等の冷凍サイクル装置を、容易に前記R2
90を主成分とするHC冷媒を用いる冷凍サイクル装置
にレトロフィットすることができる。
【0033】なお、本発明の冷凍サイクル装置は、本実
施の形態においては、既設のR22用の冷凍サイクル装
置に、本発明の冷凍サイクル装置のレトロフィット方法
を用いて、得られたものであるとして説明したが、新規
に設計・製造したものであっても同様の構成となる。か
かるときに、図1に示した本実施の形態における冷凍サ
イクル装置を用いた分離型空調機において、ドライヤ1
3を室外ユニット7内部、固定絞り部材14を室内ユニ
ット8内部に配置してもよいことはもちろんのことであ
る。
【0034】また、本発明の冷凍サイクル装置は、本実
施の形態においては、四方弁を備えた冷暖房切替可能な
ものであるとして説明したが、四方弁を省略した冷房専
用または暖房専用のものであってもよい。
【0035】また、本発明の冷凍サイクル装置は、本実
施の形態においては、ドライヤを備えているとして説明
したが、ドライヤを省略すると、クラスレートによる氷
結現象を抑制するという効果はなくなるが、冷媒として
用いるR290の量をできるだけ少なくすることによっ
て、危険性を低減し、かつ効率の良い運転を行える、と
いう効果は同様に得られる。
【0036】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を、図面を参照して説明する。本実施の形
態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、本発明の
固定絞り部材を、第1の実施の形態においては、冷暖房
運転時の両方ともに抵抗をもって流れるように構成され
たオリフィス型固定絞り部材であるとして、それ以上の
限定は行わなかったのに対し、本実施の形態において
は、図2および図3に示す固定絞り部材としたことに関
する点である。したがって、本実施の形態において、第
1の実施の形態と同様の物については、同一符号を付与
し、図1を参照して説明する。また、特に説明のないも
のについては、第1の実施の形態と同じとする。
【0037】図2は、本発明の第2の実施の形態におけ
る固定絞り部材の断面図である。また図3は、本発明の
第2の実施の形態における固定絞り部材の部分斜視図で
ある。
【0038】図2において、固定絞り部材14は、銅管
15中の空間16の両側にオリフィス部19、20をも
った2個の絞り部材17、18を配置したものである。
また絞り部材17、18の空間16側には円盤21、2
2が配置され、絞り部材17、18の周囲は、銅管15
との間に空間溝23、24を構成し、絞り部材17、1
8の空間16と反対側はテーパ状に構成されており、銅
管15中には絞り部材17、18のテーパ部と嵌合する
テーパ状の受け部材25、26が配置されている。ここ
で絞り部材17、18は、冷媒の圧力によって銅管15
中を可動可能であり、図2の実線に示す如く冷媒が循環
するときには、左側の絞り部材17は左側の円盤21で
固定され、冷媒は絞り部材17のオリフィス部19をバ
イパスして、銅管15との間の空間溝23を経由して流
れるので、絞り装置としての機能はなくなる。一方、右
側の絞り部材18は右側に移動して、絞り部材18のテ
ーパ部が受け部材26のテーパ部と嵌合し、空間溝22
は閉止され、冷媒は絞り部材18のオリフィス部20の
みを流れるので、絞り装置としての機能を果たす。図2
の実線と逆方向に冷媒が循環するときには、右側の絞り
部材18は絞り装置としての機能はなくなり、左側の絞
り部材17が絞り装置としての機能を果たす。ここで、
R22からR290等のHC冷媒に変更する際には、絞
り装置を絞りぎみにする必要があるため、2個の絞り部
材17、18のオリフィス部19、20の口径を、冷暖
房運転時の必要な絞り開度に合わせて別個に設定すれば
よいものである。
【0039】図2の固定絞り部材14の構成について
は、多くの変更が可能である。2個の絞り部材17、1
8のオリフィス部19、20の入口側をテーパ状に構成
して、冷媒の流量特性を安定化させてもよい。また2個
のテーパ状の受け部材25、26の出口側にはごみ捕捉
用のストレーナを設けてもよい。さらに図2の固定絞り
部材14は、2個の絞り部材17、18等で構成される
として説明したが、それぞれ別々に構成された絞り部材
を組み合わせて用いてもよいし、一方だけの絞り部材で
もよい。さらに固定絞り部材14は、ろう付け溶接する
形状でも良いが、フレア接続の形状やパッキンを使用す
る形状であれば、ろう付け溶接する工数も削減でき、ま
た配管内に酸化膜が生成することも防止できて信頼性の
面からも望ましい。
【0040】以上により、本実施の形態における冷凍サ
イクル装置は、本実施の形態における固定絞り部材を備
えることによって、第1の実施の形態における冷凍サイ
クル装置に比べて、より効率の良い運転を行うことがで
きる。
【0041】なお、本発明の冷凍サイクル装置は、第1
の実施の形態においては、四方弁を省略した冷房専用ま
たは暖房専用のものであってもよいとして説明したが、
本実施の形態における固定絞り部材を備える場合は、四
方弁を備えた冷暖房切替可能なものに限る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、請求項1の本発明は、冷媒として用いるR290の
量をできるだけ少なくすることによって、危険性を低減
し、かつ効率の良い運転を行える、R290を主成分と
するHC冷媒を用いる冷凍サイクル装置を提供すること
ができる。また、請求項5の本発明は、既設のR22用
等の冷凍サイクル装置を、容易に前記R290を主成分
とするHC冷媒を用いる冷凍サイクル装置にレトロフィ
ットする冷凍サイクル装置のレトロフィット方法を提供
することができる。
【0043】すなわち、本発明の冷凍サイクル装置のレ
トロフィット方法は、分離型空調機で、冷媒をR22か
らR290を主成分とするHC冷媒に変更するに際し
て、絞り装置を収容する室外または室内のユニット側と
反対に位置するユニット側の液側管路の接続口に、固定
絞り部材を挿入するものであり、全体としてHC冷媒で
適正な絞り開度が実現でき、着脱可能なオリフィス型固
定絞り部材とすれば、容易に接続配管に挿入可能であ
り、冷暖房運転時の最適冷媒量の調整が可能となる。こ
の際、R22に比べて約半分となったR290の冷媒量
をさらに減少させるという副次的効果をもたらし、HC
冷媒の強い可燃性に対する危険性を大いに低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における冷凍サイク
ル装置を用いた分離型空調機の概念図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における固定絞り部
材の断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における固定絞り部
材の部分斜視図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 インバータ 3 四方弁 4 室外熱交換器 5 膨張弁 6 アキュムレータ 7 室外ユニット 8 室内ユニット 9 室内熱交換器 10 部屋 11 ガス側管路 12 液側管路 13 ドライヤ 14 固定絞り部材 15 銅管 16 空間 17、18 絞り部材 19、20 オリフィス部 21、22 円盤 23、24 空間溝 25、26 受け部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C09K 5/04 C09K 5/04 (72)発明者 船倉 正三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機および室外熱交換器を有する室外
    ユニットと、室内熱交換器を有する室内ユニットと、前
    記室外ユニットと前記室内ユニットを接続する液側管路
    およびガス側管路と、前記室外ユニットまたは前記室内
    ユニットに含まれる絞り装置と、前記室外ユニットまた
    は前記室内ユニットのいずれかのうち、前記絞り装置を
    含んでないほうの前記液側管路との接続口付近に設置さ
    れた、固定絞り部材とを備え、冷媒をR290(プロパ
    ン)を主成分とするHC冷媒とすることを特徴とする冷
    凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】 前記液側管路内、もしくは、前記室外ユ
    ニットまたは前記室内ユニットのいずれかと前記液側管
    路との接続口付近に、ドライヤを備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 前記HC冷媒は、R290(プロパ
    ン)、またはR290にR1270(プロピレン)およ
    び/またはR170(エタン)を混合した冷媒であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル
    装置。
  4. 【請求項4】 冷暖房切替用の四方弁を備え、前記固定
    絞り部材は、前記HC冷媒の流れの方向の一方のみに対
    して機能する1つのオリフィス部、または、前記HC冷
    媒の流れの方向によって、いずれか一方のみが機能する
    2つのオリフィス部を有することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  5. 【請求項5】 圧縮機および室外熱交換器を有する室外
    ユニットと、室内熱交換器を有する室内ユニットと、前
    記室外ユニットと前記室内ユニットを接続する液側管路
    およびガス側管路と、前記室外ユニットまたは前記室内
    ユニットに含まれる絞り装置とを備える冷凍サイクル装
    置に対して、冷媒を前記HC冷媒に変更するとともに、
    前記固定絞り部材、または、前記固定絞り部材および前
    記ドライヤを設置することによって、請求項1〜4のい
    ずれかに記載の冷凍サイクル装置にすることを特徴とす
    る冷凍サイクル装置のレトロフィット方法。
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