JPH11190252A - シリンダヘッドの冷却構造 - Google Patents

シリンダヘッドの冷却構造

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JPH11190252A
JPH11190252A JP35709197A JP35709197A JPH11190252A JP H11190252 A JPH11190252 A JP H11190252A JP 35709197 A JP35709197 A JP 35709197A JP 35709197 A JP35709197 A JP 35709197A JP H11190252 A JPH11190252 A JP H11190252A
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JP
Japan
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fluid refrigerant
cylinder head
cooling
jacket
combustion surface
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JP35709197A
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English (en)
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Junro Iga
淳郎 伊賀
Ryoichi Kuroda
良一 黒田
Masahiro Saito
昌弘 斎藤
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関のシリンダヘッドは高出力化に伴っ
て、より一層、各部の、特に燃焼面の冷却効果を向上
し、高温応力の弊害を防止する必要がある。従来の冷却
水ジャケットでは、燃焼面に対峙する面が十分に冷却さ
れていなかった。 【解決手段】 排気弁間ジャケット7内には、燃焼面冷
却面7aに流体冷媒を衝突させるためのパイプ19、被
覆部材20、デフレクタ21等の燃焼面冷却手段を設け
る。また、排気弁間冷却用流路6は、出口部に湾曲部
6’aを有する排気弁間冷却用流路6’や、燃焼面冷却
面7aに向かう傾斜状の排気弁間冷却用流路6”とす
る。また、流体冷媒導入路1・2に螺旋溝23aを内装
する管部材23を内嵌したり、流体冷媒横導入路2の内
部にフィン部2aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダヘッドの
高出力化に対応して高熱応力を回避すべく、燃焼面や弁
ガイド部等のシリンダヘッド内部の各部の冷却効果を向
上させるための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷却水等の流体冷媒にて冷却
される内燃機関(例えばディーゼル機関)のシリンダヘ
ッド内には冷却水等流体冷媒の流路或いはジャケット
を、鋳物加工にて、給排気弁や給排気ポート、燃料噴射
弁(ディーゼル機関の場合)の周囲を包むように、或い
はシリンダブロックへの取付面である底面、またその底
面のうちでも、燃焼室に臨む面である燃焼面に対峙する
ように一体形成している。この中で、給気弁間及び給気
ポートの周囲、また、特に高温となる排気弁及び排気ポ
ートの周囲に流体冷媒ジャケットを設け、このジャケッ
トにて燃焼面を冷却すべく、該ジャケットを燃焼面と平
行状に対峙するように形成していた。
【0003】また、シリンダヘッド内には、シリンダブ
ロック内より導入する流体冷媒を、前記の弁間に形成す
る燃焼面冷却を兼ねる流体冷媒ジャケットまで流通する
流体冷媒の流通経路を形成している。この一つの実施例
として、4バルブOHV型ディーゼルエンジンの冷却構
造を図1乃至図7にて説明する。図1はシリンダブロッ
クCHの底面図、図2は同じく平面断面図、図3は同じ
く燃料噴射弁や動弁機構等を取り付けた状態の平面図、
図4は同じく弁腕カバーを取り付けた状態の平面図、図
5は同じく給気弁構造を示す側面断面図、図6は同じく
排気弁構造を示す側面断面図、図7は図1におけるX−
X線断面図である。
【0004】まず、シリンダヘッドCHの底面(シリン
ダブロックへの取付面)のうち、図2の如く、シリンダ
ブロックに内嵌されるシリンダボア内の燃焼室に臨む部
分を燃焼面Aとしている。即ち、シリンダーライナー固
定用のボルト孔16・16・・・・にて囲まれる部分で
ある。また、該シリンダヘッドCHの底面には、該底面
を介して取りつけるシリンダブロック内より流体冷媒を
導入するため、流体冷媒の導入口を開口し、該シリンダ
ヘッド内において、該導入口より該燃焼面Aに対して略
垂直状の流体冷媒縦導入路1を形成しており、該流体冷
媒縦導入路1より、給気弁ガイド孔8と排気弁ガイド孔
10との間を通過して燃料噴射弁嵌入孔3に連通する、
燃焼面Aに略平行な流体冷媒横導入路2を形成してお
り、該燃料噴射弁嵌入孔3より、給気弁ガイド孔8・8
(給気分岐ポート9a・9a)間に形成した流体冷媒ジ
ャケットである給気弁間ジャケット5に燃焼面Aと平行
状の給気弁間冷却用流路4を、また排気弁ガイド孔10
・10(排気分岐ポート11a・11a)間に形成した
流体冷媒ジャケットである排気弁間ジャケット7に燃焼
面Aと略平行状の排気弁間冷却用流路6を連通させてい
る。そして該給気弁間ジャケット5及び排気弁間ジャケ
ット7は、図7の如く、該燃焼面Aを冷却できるよう
に、該燃焼面Aに略平行状に対峙する燃焼面冷却面5a
・7aを有している。また、給気よりも排気が高温膨張
しているため、多くの流体冷媒を必要とするので、図7
の如く、排気弁間冷却用流路6は給気弁間冷却用流路4
に比して口径が大きくなっている。なお、排気弁間冷却
用流路6の穿設に当たっては、図2のように、シリンダ
ヘッドCH側面より錐孔17を穿孔して、排気弁間ジャ
ケット7と燃料噴射弁嵌入孔3との間の肉厚部に排気弁
間冷却用流路6を穿設しており、その外側開口部にはキ
ャップ18を施している。
【0005】また、流体冷媒ジャケットとして、平面視
で燃焼面Aの範囲内にて形成される前記の給気弁間ジャ
ケット5及び排気弁間ジャケット7以外にも、図2図示
の如く、燃焼面Aの範囲外において、給気ポート9を包
むように給気合流ポート側ジャケット12を、排気合流
ポート11を包むように排気ポート側ジャケット13を
形成しており、各流体冷媒ジャケット12・13に対し
ては、従来、シリンダブロックより直接に流体冷媒を導
入すべく、図2や図6の如く、シリンダヘッドCHの底
面に導入口を開口する給気ポート冷却用流路14・排気
ポート冷却用流路15をそれぞれ連通させている。該流
体冷媒流路14・15は、図6の如く(排気ポート冷却
用流路15のみ開示しているが、給気ポート冷却用流路
14も同様である。)、各流体冷媒ジャケット12・1
3とシリンダヘッドCHの底面との間にて、該底面に対
し略垂直状に介設されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年ますますの高出力
化の傾向により、燃焼面や排気弁周りの冷却効果はより
一層求められる。高出力化に比例してこれらの部分燃焼
時の温度も高くなり、シリンダヘッド内のその他の部分
との間での温度差による応力(高温応力)傾向がますま
す高くなるからである。高温応力は、シリンダヘッド内
の各部品の損傷、流体冷媒(冷却水)や潤滑油の漏れ、
動弁や弁座の摩擦、また、燃焼面でシリンダブロックと
の隙間を生じることによるガスの吹き抜け等の弊害をも
たらすことから、これをできるだけ抑制すべく、前記の
シリンダヘッド内の燃焼面等の部分を十分冷却するのが
課題である。
【0007】この中で、前記のように形成したシリンダ
ヘッド内の流体冷媒ジャケットと流体冷媒流路の構成に
おいて、図7の如く、流体冷媒ジャケット5・7の燃焼
面冷却面5a・7aは、流体冷媒流路4・6よりも低く
なっている。言い換えれば、該流体冷媒流路4・6と燃
焼面Aとの間の各距離が、該燃焼面冷却面5a・7aと
燃焼面Aとの間の各距離に比して長くなっているのだ
が、これは、該流体冷媒流路4・6の形成部分が燃料噴
射弁嵌入孔3の周囲であり、この周囲部分は、肉厚を十
分にとらなければ燃料噴射弁嵌入孔3内に嵌入した燃料
噴射弁の固定に支障が生じるからである。一方、該流体
冷媒ジャケット5・7に関しては、燃焼面Aの冷却効果
を向上すべく、該燃焼面冷却面5a・7aを該燃焼面A
に近接させているわけである。
【0008】ところが、燃焼面Aとの間の距離がこのよ
うに異なることにより、該流体冷媒流路4・6から該流
体冷媒ジャケット5・7内に流入する流体冷媒は、本流
部が燃焼面Aとは平行状に流動し、該流体冷媒ジャケッ
ト5・7の出口へと流出していく。従って、該流体冷媒
ジャケット5・7内の燃焼面冷却面5a・7aに対して
は、流体冷媒が表面を通過するのみで衝突する量が少な
く、従って、各流体冷媒ジャケット5・7内に導入され
る流体冷媒量から見れば、燃焼面冷却面5a・7aに十
分な冷却効果が現れず、燃焼面Aの冷却効果も十分でな
かった。前記の近年の高出力化により、燃焼面Aについ
ては一層の冷却効果が求められるが、従来のシリンダヘ
ッドの冷却構造によっては、求められるこのような効果
には至れないという問題を生じるようになった。即ち、
高出力化により、特に排気分岐ポート11a・11a、
排気合流ポート11内を流動する排気が高温化し、特に
排気弁間ジャケット7の燃焼面冷却面7aの冷却が、従
来のような構造では追いつかなくなり、燃焼面Aが高温
化して前記の高温応力の弊害を生じるおそれが出てくる
ようになったのである。
【0009】また、給排気合流ポート9・11の周囲に
形成した各流体冷媒ジャケット12・13に対し、シリ
ンダヘッドCHの底面に略垂直状の流体冷媒流路14・
15を介設していた図2及び図6図示の構造において
は、直接的にシリンダブロックからの流体冷媒を導入す
るので、一見、各流体冷媒ジャケット12・13内を十
分に冷却し、燃焼面A及び各ポート9・11の冷却効果
を上げそうであるが、実は、例えば排気ポート冷却用流
路15より排気ポート側ジャケット13内に噴出される
流体冷媒が直接的に図6のB部分に衝突し、該B部分の
みが冷却されて、該排気ポート側ジャケット13内の他
の部分には十分に導入された流体冷媒の低温が伝導せ
ず、また、給気ポート冷却用流路14と給気ポート側ジ
ャケット12との間にも同様の事態が生じており、従っ
て、給排気合流ポート9・11を全体的に冷却できず、
また、シリンダヘッドCHの底面の冷却効果もあまり上
がっていなかった。
【0010】また、特に排気弁間ジャケット7におい
て、前記の排気合流ポート11内の冷却効果を高めるに
は、該排気合流ポート11及び排気分岐ポート11a・
11aの周囲を包むように形成した排気弁間ジャケット
7内の流体冷媒の流速を早めたり流量を増やしたりする
ことが考えられるが、従来の排気弁間ジャケット7の構
造では高出力化に対応できるだけの冷却効果を得るには
流速や流量が不足するという問題もある。
【0011】更に、排気弁ガイド部(前記の排気弁ガイ
ド孔10)も特に高温となる部分であり、この周囲の流
体冷媒ジャケット(前記の排気弁間ジャケット7或いは
排気ポート側ジャケット15の一部となっている。)に
直接的にシリンダブロックからの低温流体冷媒を導入す
る構造が求められるが、従来はシリンダヘッド内にこの
ような構造はなかった。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の如き課題を解決す
べく、本発明は次のような手段を用いる。まず、第一
に、内燃機関のシリンダヘッド内にて、該シリンダヘッ
ドの燃焼面に対峙する燃焼面冷却面を有する流体冷媒ジ
ャケットを形成するとともに、該流体冷媒ジャケットに
流体冷媒を供給するための該燃焼面と略平行の流体冷媒
流路を形成した構造において、該流体冷媒流路から供給
される流体の一部または全部を該流体冷媒ジャケットの
該燃焼面冷却面に対して略垂直に衝突させる燃焼面冷却
手段を該流体冷媒ジャケット内に設ける。
【0013】第二に、第一に述べたシリンダヘッドの冷
却構造において、前記燃焼面冷却手段を、前記流体冷媒
流路から連通して前記流体冷媒ジャケット内を貫通する
パイプとし、該パイプに、前記燃焼面冷却面に対向する
孔を穿設する。
【0014】第三に、第一に述べたシリンダヘッドの冷
却構造において、前記燃焼面冷却手段を、前記燃焼面冷
却面を覆う被覆部材とし、該被覆部材の内部に前記流体
冷媒流路の開口部を配置するとともに、該被覆部材内か
ら該流体冷媒ジャケット内への流体冷媒の出口を開口す
る。
【0015】第四に、第一に述べたシリンダヘッドの冷
却構造において、前記燃焼面冷却手段を、前記流体冷媒
流路から連通して前記流体冷媒ジャケット内に設けたデ
フレクタとし、その出口を前記燃焼面冷却面に対向させ
る。
【0016】第五に、第一に述べたシリンダヘッドの冷
却構造において、前記燃焼面冷却手段を、前記燃焼面冷
却面と略垂直状に前記流体冷媒ジャケットの燃焼面冷却
面より突出した流路制御板とする。
【0017】第六に、第五に述べたシリンダヘッドの冷
却構造において、前記流路制御板を前記シリンダヘッド
と一体形成する。
【0018】第七に、第五に述べたシリンダヘッドの冷
却構造において、前記流路制御板を前記シリンダヘッド
とは別部材とする。
【0019】第八に、内燃機関のシリンダヘッド内に
て、該シリンダヘッドの燃焼面に対峙する燃焼面冷却面
を有する流体冷媒ジャケットを形成するとともに、該流
体冷媒ジャケットに連通する流体冷媒流路を形成した構
造において、該流体冷媒流路の該流体冷媒ジャケットへ
の開口部の燃焼面側部分を、該流体冷媒ジャケットの燃
焼面冷却面に連接するように構成する。
【0020】第九に、第八に述べたシリンダヘッドの冷
却構造において、前記流体冷媒流路を、前記燃焼面と略
平行のものとし、前記流体冷媒ジャケットへの開口部の
燃焼面側部分のみを、該流体冷媒ジャケットの燃焼面冷
却面に連接するよう湾曲形状とする。
【0021】第十に、第八に述べたシリンダヘッドの冷
却構造において、前記流体冷媒流路を、前記燃焼面に向
かって傾斜する錐孔とする。
【0022】第十一に、内燃機関のシリンダヘッド内に
て、シリンダブロック内の流体冷媒導入路より連通する
該シリンダヘッドの燃焼面と略平行の流体冷媒導入路を
形成した構造において、該流体冷媒導入路の内面に熱交
換用フィン状部を構成する。
【0023】第十二に、第十一に述べたシリンダヘッド
の冷却構造において、前記熱交換用フィン部を、前記流
体冷媒導入路内に嵌入配設した管部材の内面に形成す
る。
【0024】第十三に、第十一に述べたシリンダヘッド
の冷却構造において、前記熱交換用フィン部を、前記流
体冷媒導入路の内面に一体形成する。
【0025】第十四に、一気筒につき複数の給気弁及び
排気弁を有する内燃機関のシリンダヘッド内にて、給気
弁と給気弁の両給気ポート間、または排気弁と排気弁の
両排気ポート間に、流体冷媒ジャケットを形成した構造
において、該流体冷媒ジャケットの流体冷媒流動面積を
狭くするよう、該流体冷媒ジャケットを挟む両給気ポー
ト間または両排気ポート間に狭小部を形成する。
【0026】第十五に、内燃機関のシリンダヘッド内に
て、該シリンダヘッドの底面に対峙する流体冷媒ジャケ
ットを形成するとともに、該底面に流体冷媒の導入口を
開口し、該導入口より該流体冷媒ジャケットに流体冷媒
を導入する流体冷媒流路を形成した構造において、該流
体冷媒流路は、該導入口に対して該底面に略垂直状に連
通し、該流体冷媒ジャケットに対して該底面に略平行状
に連通するよう曲折形状とする。
【0027】第十六に、内燃機関のシリンダヘッド内に
て、給気弁ガイド部または排気弁ガイド部のまわりに流
体冷媒ジャケットを形成するとともに、該シリンダヘッ
ドの燃焼面に開口する流体冷媒の導入口より該流体冷媒
ジャケットに連通するデフレクタを内設する。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付の図面
に基づいて説明する。図8はシリンダヘッドCHの図1
におけるX−X線断面図であって、排気弁間ジャケット
7内に本発明に係る燃焼面冷却手段であるパイプ19を
設けた場合の図、図9は同じく被覆部材20を設けた場
合の図、図10は同じくデフレクタ21を設けた場合の
図、図11は排気弁間ジャケット7内の燃焼面冷却面7
aに流路制御板7bを突設した場合のシリンダヘッドC
Hの平面断面図、図12は図11におけるY−Y線断面
図、図13は排気弁間ジャケット7内の燃焼面冷却面7
aに流路制御板22を突設した場合のシリンダヘッドC
Hの平面断面図、図14は図13におけるY−Y線断面
図、図15はシリンダヘッドCHの図1におけるX−X
線断面図であって出口部分に湾曲部6’aを有する排気
弁間冷却用流路6’を設けた場合の図、図16は傾斜状
の排気弁間冷却用流路6”を設けた場合のシリンダヘッ
ドCHの側面断面図、図17は流体冷媒導入路1・2に
螺旋溝23aを内装する管部材23を内嵌した場合のシ
リンダヘッドCHの側面断面図、図18は流体冷媒横導
入路2内にフィン部2aを形成した場合のシリンダヘッ
ドCHの側面断面図、図19は排気弁間ジャケット7に
狭小部7cを形成すべく排気分岐ポート11a・11a
を変形した場合のシリンダヘッドCHの底面図、図20
は排気ポート側ジャケット13にベンド状の流体冷媒流
路15・15aを連接した場合のシリンダヘッドCHの
平面断面図、図21は図20中のZ−Z線断面図、図2
2は流体冷媒流路15より排気弁ガイド孔8周りの排気
弁間ジャケット7にデフレクタ23を延設した場合のシ
リンダヘッドCHの平面断面図、図23は図22中の
Z’─Z’線断面図である。
【0029】本発明の実施の形態として、4バルブOH
V型ディーゼルエンジンの一シリンダヘッドCHを採り
上げる。シリンダヘッドCHの内部構造は、前記の従来
技術で説明したものと基本的に同一である。即ち、図1
乃至図7の如く、一シリンダヘッドCHの底面には燃焼
室に臨む部分(平面視でボルト孔16・16・・・にて
囲まれる部分)燃焼面Aを形成し、平面視において該燃
焼面Aの略中央部分に燃料噴射弁嵌入孔3を形成して、
その周囲に給気弁ガイド孔8・8、給気分岐ポート9a
・9a、給気合流ポート9、排気ガイド孔10・10、
排気分岐ポート11a・11a、及び排気合流ポート1
1を形成しており、更に、流体冷媒ジャケットとして、
平面視燃焼面A内においては、燃焼面Aに対峙する燃焼
面冷却面7a・9aを有する給気弁間ジャケット7と排
気弁間ジャケット9を、燃焼面A外においては給気ポー
ト側ジャケット12と排気ポート側ジャケット13を形
成し、流体冷媒流路として、シリンダヘッドCHの底面
より燃料噴射弁嵌入孔3に流体冷媒縦導入路1・流体冷
媒横導入路2を、燃料噴射弁嵌入孔3より給気弁間ジャ
ケット5に給気弁間冷却用流路4を、燃料噴射弁嵌入孔
3より排気弁間ジャケット7に排気弁間冷却用流路6
を、シリンダヘッドCHの底面より給気ポート側ジャケ
ット12に給気ポート冷却用流路14を、シリンダヘッ
ドCHの底面より排気ポート側ジャケット13に排気ポ
ート冷却用流路15を形成している。
【0030】ここで、該シリンダヘッドCHに付設する
燃料噴射弁や動弁機構等の構成について、図2乃至図6
より説明しておく。まず、シリンダヘッドCHは図示さ
れないシリンダブロックの上面に取りつけられ、ボルト
孔16・16・・・に螺入する取付ボルト24・24・
・・にてシリンダブロックに締結される。この取付ボル
ト24・24・・・・にて締結される面の内部に燃焼室
が形成され、これに臨むシリンダヘッドCHの底面が燃
焼面Aとなるのである。該燃料噴射弁嵌入孔3内には、
図3の如く燃料噴射弁25を嵌入固定し、各給気弁ガイ
ド孔8及び各排気弁ガイド孔10にそれぞれ給気弁26
及び排気弁27の各弁軸部分を摺動自在に嵌入する。シ
リンダヘッドCHの上面にはボルト28・28を介して
弁腕支持台29を立設し、該弁腕支持台29の各側に各
々給気弁腕30・排気弁腕31を枢支して、図5及び図
6の如く、該給気弁腕30及び該排気弁腕31の各一端
にそれぞれ二つの給気弁26・26、排気弁27・27
の上端を取りつけ、各他端よりプッシュロッド32・3
3を下方に延設し、シリンダブロック内のカムにタペッ
トを介して押接している。このように取りつけた燃料噴
射弁25や動弁機構は、図4のようにシリンダヘッドC
Hの上面に取りつけた弁腕カバー34にて覆われる。
【0031】以上のように、図1乃至図7図示のものと
同一の流体冷媒ジャケット及び流体冷媒流路を有する4
バルブ型シリンダヘッドCHの内部構造において、特に
高温となる排気弁ガイド孔10・10及び排気分岐ポー
ト11a・11aの間及びその周囲に形成する排気弁間
ジャケット7に様々な燃焼面冷却手段を設ける構成につ
いて、図8乃至図14より説明する。以下の実施例にお
いて使用した燃焼面冷却手段は、給気弁間ジャケット5
に対しても適用可能であり、給気弁間ジャケット5にお
いても冷却効果の向上が望まれる時は適用すればよい。
【0032】図8の実施例では、シリンダヘッドCHの
外側面よりパイプ19を嵌入し、その内端を、排気弁間
ジャケット7に対する排気弁間冷却用流路6の開口部に
連通して、該パイプ19が該排気弁間ジャケット7を貫
通するようにする。該パイプ19の排気弁間ジャケット
7内の貫通部分においては、該燃焼面冷却面7aに対峙
する部分に単数または複数の孔19aを設ける。パイプ
19は鋼管等、耐熱性や耐蝕性のある管材が望ましい。
なお、該パイプ19の配設に当たっては、前記の錐孔1
6を利用して、パイプ19を嵌入するものである。ま
た、鋳造前の段階でシリンダヘッドCH内にパイプ19
を所定位置に配設しておいて鋳込み加工としてもよい。
また、パイプ19の外端部には、シリンダヘッドCHの
外側より、流体冷媒の回収用の別のパイプを連結し、他
部分の冷却に使用することが考えられる。
【0033】このような構成において、排気弁間冷却用
流路6からパイプ19内に流入する流体冷媒は、排気弁
間ジャケット7内に対しては、孔19aより噴出し、ま
ず燃焼面冷却面7aに衝突してから排気弁間ジャケット
7内に充填されていき、排気弁ガイド孔10・10や排
気分岐ポート11a・11a、排気合流ポート11の冷
却に供される。従って、燃焼面冷却面7aには略垂直方
向に、かつ排気弁間冷却用流路6から直接的に比較的低
温な流体冷媒が衝突するので、該燃焼面冷却面7aが十
分に冷却されて、燃焼面Aの冷却効果を向上させるので
ある。
【0034】次の図9図示の燃焼面冷却手段について説
明する。該排気弁間ジャケット7内において、燃焼面冷
却面7aと、燃料噴射弁嵌入孔3周囲の壁部分とを覆う
ように、被覆部材20を配設する。該被覆部材20内に
おいて、該排気弁間冷却用流路6の出口が開口している
ものであり、かつ該被覆部材20に出口20aを設け
て、該被覆部材20内の流体冷媒を、該被覆部材20外
側の排気弁間ジャケット7内に流出可能としている。該
被覆部材20は、鋳物材や鋼板等が考えられ、耐熱性や
耐蝕性のあるものが望ましい。配設加工方法としては、
鋳造前に所定位置に配設しておいて鋳込み加工すること
が考えられる。
【0035】このような構成において、排気弁間冷却用
流路6から被覆部材11内に流入した流体冷媒は、ま
ず、被覆部材20にて案内されて燃焼面冷却面7aに衝
突するものであり、更に出口20aより流出した流体冷
媒が排気弁間ジャケット7内に充填されていき、排気弁
ガイド孔10・10や排気ポート11a・11a・11
の冷却に供される。従って、燃焼面冷却面7aには略垂
直方向に、かつ排気弁間冷却用流路6から直接的に比較
的低温な流体冷媒が衝突するので、該燃焼面冷却面7a
が十分に冷却されて、燃焼面Aの冷却効果を向上させる
のである。
【0036】更に、図10図示の燃焼面冷却手段につい
て説明する。該排気弁間ジャケット7内において、該排
気弁間冷却用流路6の出口よりデフレクタ21を配管し
て、その出口21aを燃焼面冷却面7aに向けている。
デフレクタ21は耐熱性や耐蝕性のある素材より構成
し、配管方法としては、鋳造前に所定位置に配設してお
いて鋳込み加工することが考えられる。
【0037】このような構成において、排気弁間冷却用
流路6からデフレクタ21内に流入した流体冷媒は、ま
ず、出口21aより流出して燃焼面冷却面7aに衝突す
るものであり、それから排気弁間ジャケット7内に充填
されていき、排気弁ガイド孔10・10や排気ポート1
1a・11a・11の冷却に供される。従って、燃焼面
冷却面7aには略垂直方向に、かつ排気弁間冷却用流路
6から直接的に比較的低温な流体冷媒が衝突するので、
該燃焼面冷却面7aが十分に冷却されて、燃焼面Aの冷
却効果を向上させるのである。
【0038】次に、燃焼面冷却手段として、燃焼面冷却
面より突出する流路制御板を構成する実施例を図11乃
至図14より説明する。図11及び図12においては、
該排気弁間冷却用流路6の出口に対峙するように、該排
気弁間ジャケット7の燃焼面冷却面7aより、燃焼面冷
却面7aの一部を突出して形成した流路制御板7bを開
示している。流路制御板7bは、燃焼面冷却面7aと燃
焼面Aとの間のシリンダヘッドCHの底部肉厚部と一体
である。これはあたかも該底部肉厚部にフィンを設けた
のと同じであって、該底部肉厚部から燃焼面Aへの熱伝
導性を向上させているのである。該流路制御板7bに、
該排気弁間冷却用流路6の出口から流出した流体冷媒が
直接的に略垂直状に衝突することで、まず該流路制御板
7bが冷却され、これと一体の該底部肉厚部に冷却効果
が波及し、燃焼面Aを十分に冷却するのである。
【0039】また、図13及び図14においては、シリ
ンダヘッドCHの素材とは別部材の流路制御板22を、
前記と同様に該排気弁間冷却用流路6の出口に対峙する
ように、該排気弁間ジャケット7の燃焼面冷却面7aよ
り突出するようにして配設した構成を開示している。流
路制御板22は燃焼面冷却面7aに連接されていて、燃
焼面冷却面7a、前記底部肉厚部、そして燃焼面Aへの
熱伝導性を向上させるものであり、排気弁間冷却用流路
6の出口からの流体冷媒が直接的かつ略垂直状に衝突す
ることで冷却され、その冷却効果を燃焼面Aまで十分に
波及させるのである。ここで、シリンダヘッドCHと別
部材とした流路制御板22は、例えば熱伝導性の高いア
ルミニウム等より構成し、このように該シリンダヘッド
CHの素材よりも熱伝導性のよい素材とすることで、燃
焼面冷却面7a、該底部肉厚部、及び燃焼面Aへの熱伝
導性を一層向上させることができる。
【0040】以上のような流路制御板7bまたは22の
構成により、燃焼面冷却面7aにおける図12及び図1
4図示のC部分の熱伝導性は、該流路制御板7bまたは
22を設けない場合の熱伝導性に比べて、例えば約1.
5倍となる。
【0041】次に、同じく流体冷媒ジャケットの燃焼面
冷却面を冷却させることを通じて燃焼面Aを冷却する構
造として、流体冷媒流路を改良する構造を図15及び図
16より説明する。なお、図15及び図16において、
排気弁間ジャケット7の燃焼面冷却面7aを冷却させる
ことを通じて燃焼面Aを冷却すべく、排気弁冷却用流路
6を改良する構造が開示されているが、給気弁冷却用流
路4に以下の改良構成を適用して、給気弁間ジャケット
5の燃焼面冷却面5aを冷却することも考えられる。
【0042】基本的な考え方として、排気弁間冷却用流
路6の出口端における燃焼面側部分を排気弁間ジャケッ
ト7の燃焼面冷却面7aに連接させれば、該排気弁間冷
却用流路6内を流れる流体冷媒を該燃焼面冷却面7a上
に案内できるのであるが、該排気弁間冷却用流路6の入
口部は従来技術でも説明したように、燃料噴射弁嵌入孔
3の周囲の壁部分と燃焼面Aとの間の肉厚を十分に取る
ために、燃焼面Aとの間の距離をある程度長くとらなけ
ればならないので、該入口部を燃焼面A側に寄せること
はできない。従って、図7図示の燃焼面Aと平行な排気
弁間冷却用流路6をそのまま平行状に燃焼面Aに寄せて
構成するということはできない。そこで図15及び図1
6図示のような排気弁間冷却用流路6’・6”が考え出
されたわけである。
【0043】まず、図15図示の排気弁間冷却用流路
6’は、基本的には図7図示の、燃焼面Aに略水平で、
定径の排気弁間冷却用流路6と同様であり、入口部と燃
焼面Aとの間の距離が十分に保たれているが、出口部分
に改良点が見られる。即ち、排気弁間ジャケット7に開
口する出口付近の燃焼面側部分に燃焼面Aに向けて湾曲
した湾曲部分6’aを形成し、その出口端を該排気弁間
ジャケット7の燃焼面冷却面7aに連接している。これ
により、排気弁間冷却用流路6’内を流動する流体冷媒
は、その燃焼面A寄り側の流れが出口付近で該傾斜部分
6’aを介して燃焼面冷却面7aに案内され、該燃焼面
冷却面7aに十分な低温流体冷媒を接触させ、これを通
じて燃焼面Aを冷却するのである。
【0044】そして、図16図示の排気弁間冷却用流路
6”は、定径の錐孔を傾斜状に穿設して形成したものと
なっており、燃料噴射弁嵌入孔3に開口する入口は図2
図示の排気弁間冷却用流路6と同一の位置にする一方
で、その出口端の燃焼面側部分が排気弁間ジャケット7
の燃焼面冷却面7aに連接されている。こうして、排気
弁間冷却用流路6”内を流動する流体冷媒は、その燃焼
面A寄り側の流れが出口付近で燃焼面冷却面7aに案内
され、該燃焼面冷却面7aに十分な低温流体冷媒を接触
させ、これを通じて燃焼面Aを冷却するのである。
【0045】これらのうち、排気弁間冷却用流路6”の
実施例の場合には、図16図示の燃焼面冷却面7aのD
部分の熱伝導性が、従来の排気弁間冷却用流路6を形成
していた場合の同一位置の熱伝導性を1とすると、例え
ば約2倍となる。このような高い熱伝導性を有すること
により、燃焼面冷却面7aの冷却効果が十分に燃焼面A
に波及し、燃焼面Aに十分な冷却効果をもたらすのであ
る。
【0046】次に、図1及び図2図示の流体冷媒横導入
路2を改良して、弁間や燃焼面Aの冷却効果を高める構
成について、図17及び図18より説明する。基本的に
は該流体冷媒横導入路2の内面をフィン状にして熱交換
性を向上させるのであるが、このうち図17図示の実施
例では、螺旋溝23aを内周面に形成したL字曲折状の
管部材23を、流体冷媒導入用縦流路1・流体冷媒導入
用横流路2にわたって内嵌配管している。この配管加工
方法は、鋳造前に配管しておく鋳込み加工としており、
管部材の材料は金属材等、耐熱性及び耐蝕性のあるもの
ならよい。
【0047】一方、図18図示の実施例では、シリンダ
ヘッドCHと一体形成する流体冷媒導入用横流路2の内
周面そのものにフィン部2a・2a・・・を一体形成し
ている。即ち、鋳型によりフィン部2a・2a・・・の
形を取り、鋳造によってこれらを形成するものである。
【0048】図17または図18のような構成により、
流体冷媒導入用小流路2の周囲のシリンダヘッドCHの
肉厚部の冷却効果が高まり、燃焼面A等にその冷却効果
が波及する。前記の排気弁間ジャケット7内の燃焼面冷
却手段や排気弁間冷却用流路6の改良構成等と合わせる
と、一層の冷却効果が見られる。
【0049】次に、排気弁間ジャケット7の変形により
流体冷媒の流速を早め、熱伝導性を向上させる実施例を
図19より説明する。排気弁間ジャケット7を挟む両側
の排気分岐ポート11a・11aを、図19のように排
気弁間ジャケット7に向けて張り出して、排気分岐ポー
ト11a・11a間の通路、即ち排気弁間ジャケット7
内の流体冷媒通路を狭めて狭小部7cを形成する。これ
により、排気弁間ジャケット7の狭小部7cを通過する
際に流体冷媒の流速が早まり、排気弁間ジャケット7内
面の熱伝導性が向上して、燃焼面Aの冷却効果、更に、
排気弁間ジャケット7に接する排気分岐ポート11a・
11aや排気合流ポート11、そして排気弁ガイド孔1
0・10の冷却効果も向上する。
【0050】次に、排気ポート側ジャケット13にシリ
ンダブロックからの流体冷媒を直接的に導入する実施例
について、図20及び図21より説明する。前記の従来
技術でも説明したように、図6の如く、シリンダヘッド
CHの底面に対して略垂直状の排気ポート冷却用流路1
5を排気ポート側ジャケット13に直接接続した構造が
従来より採用されているが、従来の構造の不具合を解消
すべく、図21の如く略L字に曲折したベンド状にし、
該流路の後半部を、シリンダヘッドCHの底面に略平行
な曲折部15aとし、一方、排気ポート側ジャケット1
3には、曲折部15aへの接続面として、該シリンダヘ
ッドCHの底面に垂直な接続面13aを形成し、該接続
面13aに、該底面と平行状の曲折部15aを接続し
て、排気ポート側ジャケット13内に流体冷媒がシリン
ダヘッドCHと平行状に導入されるようにする。これに
より、該排気ポート冷却用流路15・15aからの流体
冷媒が、排気ポート側ジャケット13内において、一か
所に集中せず、全体に行き渡る。また、給気ポート冷却
用流路14においても、図20図示の如く同様に曲折し
て給気ポート冷却用流路14の後半部をシリンダヘッド
CHの底面に略平行な曲折部14aとし、給気ポート側
ジャケット12には、シリンダヘッドCHの底面に略垂
直な接続面12aを形成し、給気ポート冷却用流路14
・14aを介して、給気ポート側ジャケット12内に、
流体冷媒をシリンダヘッドCHの底面に略平行状に導入
するようにしている。
【0051】こうして、前記の従来技術で説明した図8
中におけるB部分の熱伝導性を1とすれば、図20及び
図21の実施例の場合の排気ポート側ジャケット13の
B部分の熱伝導性は、例えば約0.3である。一見すれ
ば、前者が後者に比べて熱伝導性が高く冷却効果が高い
ように見えるが、前者の場合、B部分一か所に熱伝導が
集中する分だけ排気ポート側ジャケット13の熱伝導効
率が悪く、それに比べて、後者の図20及び図21図示
の実施例の場合には、B部分の熱伝導性は従来より小さ
くなるものの、その分、排気ポート側ジャケット13の
他の部分の熱伝導性が均等状に高まっている。こうし
て、排気ポート側ジャケット13全体に熱伝導性を向上
させることにより、排気ポート側ジャケット13に接す
る面全体、即ち排気合流ポート11やシリンダヘッドC
Hの底面全体が冷却され、冷却効果を高めるのである。
【0052】図22及び図23は、シリンダブロックか
らの流体冷媒を直接的に排気弁ガイド孔10周囲の流体
冷媒ジャケット7(この部位は排気弁間ジャケット7の
一部であって、排気合流ポート13を包む形状の排気ポ
ート側ジャケット13に連接している。)に導くべく、
排気ポート冷却用流路15よりデフレクタ35を配管し
て、その出口を排気弁ガイド孔10周囲の流体冷媒ジャ
ケット7cに配設している。デフレクタ35は、排気合
流ポート11や排気分岐ポート11aと干渉しないよう
に迂回させている。これにより、排気弁ガイド孔10の
周囲に低温のシリンダブロックからの流体冷媒を直接的
に導入するので、排気弁の冷却効果を高め、排気弁の耐
久性向上に貢献する。また、デフレクタ35に排気ポー
ト11が近接していることで、該排気ポート11その他
の部分の冷却にも貢献する。
【0053】
【発明の効果】本発明は以上のような構造としたことに
より、次のような効果を奏する。まず内燃機関のシリン
ダヘッド内にて、該シリンダヘッドの燃焼面に対峙する
燃焼面冷却面を有する流体冷媒ジャケットを形成すると
ともに、該流体冷媒ジャケットに流体冷媒を供給するた
めの該燃焼面と略平行の流体冷媒流路を形成した構造に
おいて、従来は、流体冷媒流路から流体冷媒ジャケット
の燃焼面冷却面に平行状に流体冷媒が導入され、しかも
燃料噴射弁周囲のシリンダヘッドの肉厚を確保するため
に流体冷媒流路をあまり燃焼面に近づけることができな
いために、実際には流体冷媒ジャケット内の燃焼面冷却
面には殆ど流体冷媒が衝突せず、燃焼面の冷却効果が十
分に得られなかったが、請求項1記載の如く、該流体冷
媒流路から供給される流体の一部または全部を該流体冷
媒ジャケットの燃焼面冷却面に対して略垂直に衝突させ
る燃焼面冷却手段を該流体冷媒ジャケット内に設けるこ
とにより、該流体冷媒ジャケットの燃焼面冷却面が衝突
する流体冷媒にて十分に冷却され、これに隣接する燃焼
面の冷却効果が向上する。従って、内燃機関の高出力化
傾向の昨今において、シリンダヘッドの燃焼面の冷却効
果が高く、高温応力が生じない耐久性の高いシリンダヘ
ッドを供給することができるのである。
【0054】また、請求項1記載の燃焼面冷却手段とし
て、請求項2記載の如き構成のパイプを用いることによ
り、該パイプを、シリンダヘッド鋳造後、外部より嵌入
配管して、或いはシリンダヘッド鋳造前に配管しておい
て鋳込み加工して、容易に燃焼面冷却手段とすることが
でき、前記の請求項1記載の構成による効果が得られ
る。
【0055】また、同じく請求項1記載の燃焼面冷却手
段として、請求項3記載の如き構成のデフレクタを用い
ることにより、該デフレクタは、シリンダヘッド鋳造前
にシリンダヘッド内の所定位置に配管しておいて鋳込み
加工して容易に燃焼面冷却手段を得ることができ、前記
の請求項1記載の構成による効果が得られる。
【0056】また、同じく請求項1記載の燃焼面冷却手
段として、請求項4記載の如き構成の被覆部材を設ける
ことにより、該被覆部材は、シリンダヘッド鋳造前に配
設しておいて鋳込み加工して、容易に燃焼面冷却手段を
得ることができ、前記の請求項1記載の構成による効果
が得られる。
【0057】また、同じく請求項1記載の燃焼面冷却手
段として、請求項5記載の如き流路制御板を構成するこ
とにより、流体冷媒ジャケット内の流体冷媒が該流路制
御板に垂直状に当たって、該流路制御板を十分に冷却す
るものであり、この流路制御板は流体冷媒ジャケットの
燃焼面冷却面に連接しているので、その冷却効果が流体
冷媒ジャケットに波及して、燃焼面冷却面を冷却し、前
記の請求項1記載の構成による効果が得られる。
【0058】また、請求項5記載の流路制御板は、請求
項6記載のように、シリンダヘッドと一体形成すること
で、鋳造等で容易に構成でき、前記の請求項5記載の構
成による効果が得られる。更に、請求項7記載のよう
に、シリンダヘッドとは別部材とすることで、該流路制
御板を、シリンダヘッドの素材よりも熱伝導性の良い素
材のものとして、一層シリンダヘッドの燃焼面冷却面の
熱伝導性を向上し、請求項5記載の構成による効果を一
層高めることができる。
【0059】また、内燃機関のシリンダヘッド内にて、
該シリンダヘッドの燃焼面に対峙する燃焼面冷却面を有
する流体冷媒ジャケットを形成するとともに、該流体冷
媒ジャケットに連通する流体冷媒流路を形成した構造に
おいて、前記のように、該流体冷媒流路は、燃料噴射弁
周囲のシリンダヘッドの肉厚を確保すべく、燃焼面とは
ある程度距離を離して該燃焼面に平行状に形成してお
り、その分、その該流体冷媒ジャケットへの開口部(出
口)が流体冷媒ジャケットの燃焼面冷却面から離れ、前
記の請求項1記載の構成による効果でも述べた不具合が
生じていたが、請求項8記載の如く、該流体冷媒流路の
該流体冷媒ジャケットへの開口部の燃焼面側部分を、該
流体冷媒ジャケットの燃焼面冷却面に連接するように構
成することで、該流体冷媒流路の出口から該流体冷媒ジ
ャケットへと流出する流体冷媒は、直接的に該燃焼面冷
却面上に当たって、燃焼面冷却面の冷却効果を高めるこ
ととなり、これに隣接する燃焼面の冷却効果が向上す
る。従って、内燃機関の高出力化傾向の昨今においてシ
リンダヘッドの燃焼面の冷却効果が高く、高温応力が生
じない耐久性の高いシリンダヘッドを供給することがで
きるのである。
【0060】また、請求項8記載の構成において、前記
流体冷媒流路を、請求項9記載の構成の如く、前記シリ
ンダヘッドの燃焼面と略平行のものとし、前記流体冷媒
ジャケットへの開口部の燃焼面側部分のみを、該流体冷
媒ジャケットの燃焼面冷却面に連接するよう湾曲形状と
することで、シリンダヘッドの鋳造段階で、基本的には
従来のものと同一の流体冷媒流路を形成し、燃料噴射弁
周囲のシリンダヘッドの肉厚を確保しながら、該開口部
の燃焼面部分のみ湾曲するように型を取る等して、容易
に請求項8記載の流体冷媒流路を得られ、前記の請求項
8記載の構成による効果が得られる。
【0061】また、請求項8記載の構成において、前記
流体冷媒流路を、請求項10記載の構成の如く、前記流
体冷媒流路を、前記シリンダヘッドの燃焼面に向かって
傾斜する錐孔とすることで、燃料噴射弁周囲のシリンダ
ヘッドの肉厚は確保しながらシリンダヘッド鋳造後に錐
孔加工して、或いは鋳造前に型を取って、容易に請求項
10記載の流体冷媒流路を得られ、前記の請求項8記載
の構成による効果を得られる。
【0062】また、内燃機関のシリンダヘッド内にて、
シリンダブロック内の流体冷媒導入路より連通する該シ
リンダヘッドの燃焼面と略平行の流体冷媒導入路を形成
した構造において、請求項11記載の如く、該燃焼面冷
却用流体冷媒流路の内面に熱交換用フィン状部を構成す
ることで、該シリンダヘッドにおける該燃焼面冷却用流
体冷媒流路の周囲部分が冷却され、燃焼面の他、その周
囲に配設される動弁や燃料噴射弁等に対する冷却効果を
高めることができて、内燃機関の高出力化傾向の昨今に
おいて、燃焼面やその他動弁部分等の冷却効果が高く、
高温応力が生じない耐久性の高いシリンダヘッドを供給
することができるのである。
【0063】また、請求項11記載の構成において、請
求項12記載のように、前記熱交換用フィン部を、前記
流体冷媒導入路内に嵌入配設した管部材の内面に形成し
たことで、このような構成の管部材を、鋳造前に配管し
て鋳込み加工して、容易に請求項12記載の構成の燃焼
面冷却用流体冷媒流路を得られ、前記の請求項11記載
の構成による効果を得られる。
【0064】また、請求項11記載の構成において、請
求項13記載のように、前記熱交換用フィン部を、前記
流体冷媒導入路の内面に一体形成することで、鋳造時に
型を取って容易に請求項13記載の構成の燃焼面冷却用
流体冷媒流路を得られ、前記請求項11記載の構成によ
る効果を得られる。
【0065】また、一気筒につき複数の給気弁及び排気
弁を有する内燃機関のシリンダヘッド内にて、給気弁と
給気弁の両給気ポート間、または排気弁と排気弁の両排
気ポート間に、流体冷媒ジャケットを形成した構造にお
いて、請求項14記載の如く該流体冷媒ジャケットの流
体冷媒流動面積を狭くするよう、該流体冷媒ジャケット
を挟む両給気ポート間または両排気ポート間に狭小部を
形成することで、該流体冷媒ジャケットを通過する流体
冷媒の流速が早まり、流体冷媒ジャケットの冷却効果を
高め、シリンダヘッドにおける該流体冷媒ジャケットの
周囲の燃焼面や弁部分等の冷却効果が高まり、内燃機関
の高出力化傾向の昨今において、シリンダヘッドの底面
やその他動弁部分等の冷却効果が高く、高温応力が生じ
ない耐久性の高いシリンダヘッドを供給することができ
るのである。
【0066】また、請求項15記載の如く、内燃機関の
シリンダヘッド内にて、該シリンダヘッドの底面に対峙
する流体冷媒ジャケットを形成するとともに、該底面に
流体冷媒の導入口を開口し、該導入口より該流体冷媒ジ
ャケットに流体冷媒を導入する流体冷媒流路を形成した
構造において、該流体冷媒流路は、該導入口に対して該
底面に略垂直状に連通し、該流体冷媒ジャケットに対し
て該底面に略平行状に連通するよう曲折形状とすること
で、シリンダブロックから直接導入した流体冷媒を該流
体冷媒ジャケット内全体に行き渡らせ、該流体冷媒ジャ
ケット全体が均等に冷却され、シリンダヘッドにおける
該流体冷媒ジャケットの周囲の燃焼面や動弁、動弁ポー
トその他の部分を冷却し、内燃機関の高出力化傾向の昨
今において燃焼面やその他動弁部分等の冷却効果が高
く、高温応力が生じない耐久性の高いシリンダヘッドを
供給することができるのである。
【0067】また、請求項16記載の如く、内燃機関の
シリンダヘッド内にて、給気弁ガイド部または排気弁ガ
イド部の周りに流体冷媒ジャケットを形成するととも
に、該シリンダヘッドの燃焼面に開口する流体冷媒の導
入口より該流体冷媒ジャケットに連通するデフレクタを
内設することで、該弁ガイド部分の周りにシリンダブロ
ックから直接に流体冷媒を送り込んで、この部分の冷却
効果を高めるとともに、デフレクタの周囲の動弁部分や
動弁ポート等が冷却され、内燃機関の高出力化傾向の昨
今において燃焼面やその他動弁部分等の冷却効果が高
く、高温応力が生じない耐久性の高いシリンダヘッドを
供給することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダブロックCHの底面図である。
【図2】同じく平面断面図である。
【図3】同じく燃料噴射弁や動弁機構等を取り付けた状
態の平面図である。
【図4】同じく弁腕カバーを取り付けた状態の平面図で
ある。
【図5】同じく給気弁構造を示す側面断面図である。
【図6】同じく排気弁構造を示す側面断面図である。
【図7】図1におけるX−X線断面図である。
【図8】シリンダヘッドCHの図1におけるX−X線断
面図であって、排気弁間ジャケット7内に本発明に係る
燃焼面冷却手段であるパイプ19を設けた場合の図であ
る。
【図9】同じく被覆部材20を設けた場合の図である。
【図10】同じくデフレクタ21を設けた場合の図であ
る。
【図11】排気弁間ジャケット7内の燃焼面冷却面7a
に流路制御板7bを突設した場合のシリンダヘッドCH
の平面断面図である。
【図12】図11におけるY−Y線断面図である。
【図13】排気弁間ジャケット7内の燃焼面冷却面7a
に流路制御板22を突設した場合のシリンダヘッドCH
の平面断面図である。
【図14】図13におけるY−Y線断面図である。
【図15】シリンダヘッドCHの図1におけるX−X線
断面図であって出口部分に湾曲部6’aを有する排気弁
間冷却用流路6’を設けた場合の図である。
【図16】傾斜状の排気弁間冷却用流路6”を設けた場
合のシリンダヘッドCHの側面断面図である。
【図17】流体冷媒導入路1・2に螺旋溝23aを内装
する管部材23を内嵌した場合のシリンダヘッドCHの
側面断面図である。
【図18】流体冷媒横導入路2内にフィン部2aを形成
した場合のシリンダヘッドCHの側面断面図である。
【図19】排気弁間ジャケット7に狭小部7cを形成す
べく排気分岐ポート11a・11aを変形した場合のシ
リンダヘッドCHの底面図である。
【図20】排気ポート側ジャケット13にベンド状の流
体冷媒流路15・15aを連接した場合のシリンダヘッ
ドCHの平面断面図である。
【図21】図20中のZ−Z線断面図である。
【図22】流体冷媒流路15より排気弁ガイド孔8周り
の排気弁間ジャケット7にデフレクタ23を延設した場
合のシリンダヘッドCHの平面断面図である。
【図23】図22中のZ’─Z’線断面図である。
【符号の説明】
CH シリンダヘッド A 燃焼面 1 流体冷媒縦導入路 2 流体冷媒横導入路 2a フィン部 3 燃料噴射弁嵌入孔 4 給気弁間冷却用流路 5 給気弁間ジャケット 5a 燃焼面冷却面 6 排気弁間冷却用流路 6’ 排気弁間冷却用流路 6’a 湾曲部 6” 傾斜状排気弁間冷却用流路 7 排気弁間ジャケット 7a 燃焼面冷却面 7b 流路制御板 7c 狭小部 8 給気弁ガイド孔 9 給気合流ポート 9a 給気分岐ポート 10 排気弁ガイド孔 11 排気合流ポート 11a 排気分岐ポート 12 給気ポート側ジャケット 13 排気ポート側ジャケット 14 給気ポート冷却用流路 15 排気ポート冷却用流路 19 パイプ(燃焼面冷却手段) 19a 孔 20 被覆部材(燃焼面冷却手段) 21 デフレクタ(燃焼面冷却手段) 22 流路制御板 23 管部材 23a 螺旋溝 35 デフレクタ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のシリンダヘッド内にて、該シ
    リンダヘッドの燃焼面に対峙する燃焼面冷却面を有する
    流体冷媒ジャケットを形成するとともに、該流体冷媒ジ
    ャケットに流体冷媒を供給するための該燃焼面と略平行
    の流体冷媒流路を形成した構造において、該流体冷媒流
    路から供給される流体の一部または全部を該流体冷媒ジ
    ャケットの該燃焼面冷却面に対して略垂直に衝突させる
    燃焼面冷却手段を該流体冷媒ジャケット内に設けたこと
    を特徴とするシリンダヘッドの冷却構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシリンダヘッドの冷却構
    造において、前記燃焼面冷却手段を、前記流体冷媒流路
    から連通して前記流体冷媒ジャケット内を貫通するパイ
    プとし、該パイプに、前記燃焼面冷却面に対向する孔を
    穿設したことを特徴とするシリンダヘッドの冷却構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシリンダヘッドの冷却構
    造において、前記燃焼面冷却手段を、前記燃焼面冷却面
    を覆う被覆部材とし、該被覆部材の内部に前記流体冷媒
    流路の開口部を配置するとともに、該被覆部材内から該
    流体冷媒ジャケット内への流体冷媒の出口を開口したこ
    とを特徴とするシリンダヘッドの冷却構造。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のシリンダヘッドの冷却構
    造において、前記燃焼面冷却手段を、前記流体冷媒流路
    から連通して前記流体冷媒ジャケット内に設けたデフレ
    クタとし、その出口を前記燃焼面冷却面に対向させたこ
    とを特徴とするシリンダヘッドの冷却構造。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のシリンダヘッドの冷却構
    造において、前記燃焼面冷却手段を、前記燃焼面冷却面
    と略垂直状に前記流体冷媒ジャケットの燃焼面冷却面よ
    り突出した流路制御板とすることを特徴とするシリンダ
    ヘッドの冷却構造。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のシリンダヘッドの冷却構
    造において、前記流路制御板を前記シリンダヘッドと一
    体形成したことを特徴とするシリンダヘッドの冷却構
    造。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のシリンダヘッドの冷却構
    造において、前記流路制御板を前記シリンダヘッドとは
    別部材としたことを特徴とするシリンダヘッドの冷却構
    造。
  8. 【請求項8】 内燃機関のシリンダヘッド内にて、該シ
    リンダヘッドの燃焼面に対峙する燃焼面冷却面を有する
    流体冷媒ジャケットを形成するとともに、該流体冷媒ジ
    ャケットに連通する流体冷媒流路を形成した構造におい
    て、該流体冷媒流路の該流体冷媒ジャケットへの開口部
    の燃焼面側部分を、該流体冷媒ジャケットの燃焼面冷却
    面に連接するように構成したことを特徴とするシリンダ
    ヘッドの冷却構造。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のシリンダヘッドの冷却構
    造において、前記流体冷媒流路を、前記燃焼面と略平行
    のものとし、前記流体冷媒ジャケットへの開口部の燃焼
    面側部分のみを、該流体冷媒ジャケットの燃焼面冷却面
    に連接するよう湾曲形状としたことを特徴とするシリン
    ダヘッドの冷却構造。
  10. 【請求項10】 請求項8記載のシリンダヘッドの冷却
    構造において、前記流体冷媒流路を、前記燃焼面に向か
    って傾斜する錐孔としたことを特徴とするシリンダヘッ
    ドの冷却構造。
  11. 【請求項11】 内燃機関のシリンダヘッド内にて、シ
    リンダブロック内の流体冷媒導入路より連通する該シリ
    ンダヘッドの燃焼面と略平行の流体冷媒導入路を形成し
    た構造において、該流体冷媒導入路の内面に熱交換用フ
    ィン状部を構成したことを特徴とするシリンダヘッドの
    冷却構造。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のシリンダヘッドの冷
    却構造において、前記熱交換用フィン部を、前記流体冷
    媒導入路内に嵌入配設した管部材の内面に形成したこと
    を特徴とするシリンダヘッドの冷却構造。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のシリンダヘッドの冷
    却構造において、前記熱交換用フィン部を、前記流体冷
    媒導入路の内面に一体形成したことを特徴とするシリン
    ダヘッドの冷却構造。
  14. 【請求項14】 一気筒につき複数の給気弁及び排気弁
    を有する内燃機関のシリンダヘッド内にて、給気弁と給
    気弁の両給気ポート間、または排気弁と排気弁の両排気
    ポート間に、流体冷媒ジャケットを形成した構造におい
    て、該流体冷媒ジャケットの流体冷媒流動面積を狭くす
    るよう、該流体冷媒ジャケットを挟む両給気ポート間ま
    たは両排気ポート間に狭小部を形成したことを特徴とす
    るシリンダヘッドの冷却構造。
  15. 【請求項15】 内燃機関のシリンダヘッド内にて、該
    シリンダヘッドの底面に対峙する流体冷媒ジャケットを
    形成するとともに、該底面に流体冷媒の導入口を開口
    し、該導入口より該流体冷媒ジャケットに流体冷媒を導
    入する流体冷媒流路を形成した構造において、該流体冷
    媒流路は、該導入口に対して該底面に略垂直状に連通
    し、該流体冷媒ジャケットに対して該底面に略平行状に
    連通するよう曲折形状としたことを特徴とするシリンダ
    ヘッドの冷却構造。
  16. 【請求項16】 内燃機関のシリンダヘッド内にて、給
    気弁ガイド部または排気弁ガイド部のまわりに流体冷媒
    ジャケットを形成するとともに、該シリンダヘッドの燃
    焼面に開口する流体冷媒の導入口より該流体冷媒ジャケ
    ットに連通するデフレクタを内設したことを特徴とする
    シリンダヘッドの冷却構造。
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