JPH11188075A - サリチル酸グリコールを配合した貼付剤 - Google Patents

サリチル酸グリコールを配合した貼付剤

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JPH11188075A
JPH11188075A JP9358878A JP35887897A JPH11188075A JP H11188075 A JPH11188075 A JP H11188075A JP 9358878 A JP9358878 A JP 9358878A JP 35887897 A JP35887897 A JP 35887897A JP H11188075 A JPH11188075 A JP H11188075A
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JP
Japan
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plaster
sacciform
support
salicylic acid
patch
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Application number
JP9358878A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Otsuki
智宏 大槻
Yoshiko Yoshino
佳子 吉野
Yoko Tomizawa
陽子 富澤
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期保存してもサリチル酸グリコールが膏体
中に安定に存在するサリチル酸グリコールを配合した高
含水の貼付剤を提供する。 【解決手段】 サリチル酸グリコールおよび水を配合し
た膏体、および膏体と接触する部分の素材がポリプロピ
レンである支持体からなる貼付剤を、最内層の素材がポ
リオレフィン、ポリアクリロニトリルおよび変性PET
から選ばれる1種または2種以上である包材に封入した
ことを特徴とする貼付剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサリチル酸グリコー
ルを含有する貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に炎症を治療するためには患部の
冷却が有効である。そのため、炎症の治療には冷感タイ
プの貼付剤が使用されることが多い。ここで、冷感タイ
プの貼付剤は、物理的な冷却を強くするため基剤中に水
分を多く配合する必要がある。
【0003】一方、サリチル酸グリコール(サリチル酸
エチレングリコール)は、抗炎症剤の主薬として外用剤
に広く使用されている。このサリチル酸グリコールは、
水にほとんど溶けないうえ、揮発性を有し、かつ、他の
成分に吸着しやすいという性質を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、基剤に
水分を含有するサリチル酸グリコール配合貼付剤を検討
したところ、サリチル酸グリコールが支持体に吸着され
てしまい、サリチル酸グリコールの支持体に吸着された
分を含めた見かけ上の含有量は余り変化をしないのに関
わらず、膏体に残存するサリチル酸グリコールの量は経
時的に低下することを見出した。
【0005】そのため、冷感タイプをはじめとする基剤
中に水を多く含む貼付剤では、サリチル酸グリコールを
膏体中の残存量を低下させずに保存させることは困難で
あった。
【0006】本発明は、長期保存してもサリチル酸グリ
コールが膏体中に安定に存在する、サリチル酸グリコー
ルを配合した高含水の貼付剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成すべく鋭意検討を行った結果、サリチル酸グリ
コールを含有する高含水膏体をポリプロピレン製の支持
体に塗工した貼付剤を、最内層がある種のフィルムであ
る容器中で保存すれば、膏体中のサリチル酸グリコール
の残存量の低下を防止できる事を見出し、本発明を完成
した。
【0008】すなわち本発明は、サリチル酸グリコール
および水を配合した膏体、および膏体と接触する部分の
素材がポリプロピレンである支持体からなる貼付剤を、
最内層の素材がポリオレフィン、ポリアクリロニトリル
および変性PETから選ばれる1種または2種以上であ
る包材に封入したことを特徴とする貼付剤である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のサリチル酸グリコールの
配合量は薬効発現および製剤設計の容易さの点から膏体
中の0.5〜2重量%が好ましい。
【0010】本発明における膏体中の水分量は40〜8
5重量%が好ましい。40重量%未満であれば、本発明
によらなくてもサリチル酸グリコールを安定に配合する
ことができ、85重量%を越えて配合すると製剤設計が
困難になるからである。
【0011】本発明における支持体の素材は、サリチル
酸グリコールの安定性の点からポリプロピレンである必
要がある。ここで、支持体の素材としてポリオレフィン
を用いた支持体であればサリチル酸グリコールの安定性
の点では使用可能と考えられるので、使用感などの点で
ポリプロピレンの他に支持体として好適なポリオレフィ
ンがあれば使用することも可能である。
【0012】一般的に貼付剤の支持体の素材としては、
薬物が吸着しにくく、薬物の安定性を確保しやすいとい
う特徴から、ポリエチレンテレフタレート(PET)も
使用されることが多い。しかし、本発明では従来一般的
に知られている性質とは逆に、PET製の支持体を使用
するとサリチル酸グリコールが支持体に吸着されてしま
い、膏体中での安定性が十分でない。
【0013】支持体は織布、不織布、フィルム、シート
など形態は特に制限はないが、使用感や冷却効果の点か
ら、全方向に伸縮性を有する透気性のある支持体が好ま
しい。
【0014】本発明の貼付剤を保存する包材は、貼付剤
と直接接する最内層がポリオレフィン系フィルム、ポリ
アクリロニトリル系フィルムおよび変性PETから選ば
れる1種または2種以上により形成されている必要があ
る。ポリオレフィンとしては例えばポリエチレン、ポリ
プロピレンなどがあげられる。包材の最内層としてはサ
リチル酸グリコールの安定性の点から、ポリオレフィ
ン、特にポリエチレンを最内層としたものが好ましい。
最内層の厚さは20〜40μmが好ましい。
【0015】また、製剤から水分などが揮散するのを防
ぐため、包材は気密性が高く、水分などが透過しないも
のでなくてはならない。その点から、包材にアルミニウ
ムが蒸着されたフィルム層を設けたものが好ましい。
【0016】したがって、本発明に用いる包材として最
も好ましいものは、アルミニウム蒸着フィルム層を有
し、最内層が20〜40μmの厚さのポリエチレン層で
ある気密性の高い包材ということができる。ここで、
「気密性が高い」というのは、保存状態で製剤中の水分
含量が実質的に低下しない程度の気密性である。
【0017】本発明における貼付剤には、サリチル酸グ
リコールの他に通常使用される成分(水溶性高分子、安
定化剤、保湿剤、界面活性剤、防腐剤、架橋剤、賦形
剤、pH調製剤、溶解補助剤、経皮吸収促進剤など)を
配合することができる。
【0018】本発明の貼付剤には、必要に応じて、消炎
鎮痛剤(イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフ
ェン、フルルビプロフェン、ジクロフェナック、アズレ
ン、アスレンスルホン酸ナトリウム、グリチルレチン
酸、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸トコフェロール
など)、清涼化剤(l−メントール、dl−メントー
ル、ハッカ油、dl−カンフル、チモールなど)、抗ヒ
スタミン剤(マレイン酸クロルフェニラミン、ジフェン
ヒドラミンなど)、ビタミン類(酢酸トコフェロール、
ビオチン、ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンKな
ど)、生薬成分またはその抽出物(ショウキョウ、カン
キョウ、シャクヤク、ニンジン、トウキ、ケイヒ、カミ
ツレ、シコン、アルニカ、セイヨウトチノミ、ダイオ
ウ、オウバク、ユーカリなど)などを配合することがで
きる。
【0019】本発明の貼付剤の製法は特に限定されない
が、上記成分から常法に従って膏体を調製し、これを支
持体上に展延し、その表面を保護フィルムで覆う方法、
あるいは膏体を保護フィルム上に展延し、その表面を支
持体で覆い、膏体を支持体に展延する方法などによって
製造される。
【0020】
【発明の効果】本発明により、高含水の貼付剤基剤中に
サリチル酸グリコールを配合しても、膏体中の残存量を
低下させずに配合する事が可能になった。
【0021】
【実施例】以下に実施例および試験例をあげて本発明を
さらに詳細に説明する。
【0022】実施例 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.02gを溶解
させた精製水70gにポリアクリル酸ナトリウム5gお
よびポリアクリル酸4gを加え、酒石酸1.5g、無水
ケイ酸1.5g、グリセリン5gを加え溶解した。これ
にニッコールTS−10(商品名)0.3g、l-メント
ール0.5g、酢酸トコフェロール1g、ジブチルヒド
ロキシトルエン0.1g、サリチル酸グリコール1g、
水酸化アルミニウム0.5gを加温溶解し、均一に混合
しパップ基剤とした。この基剤を、表1に示した各々の
支持体に展延し、10×14cm2の大きさに切断した
後、最内層に各種フィルムを使用した紙アルミ袋に入
れ、4方シールを行い、パップ剤とした。
【0023】比較例 実施例と同様の処方で、支持体および包材の最内層の材
質を表1に示したものに変更して、同様の方法により貼
付剤を得た。
【0024】試験例 試験方法は上記の製造方法で製造したサンプルを40℃
75%RHの条件に設定した恒温高湿ボックスに3ヶ月
保存したときのサリチル酸グリコールの安定性を測定し
た。結果を表1に示した。
【0025】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サリチル酸グリコールおよび水を配合した
    膏体、および膏体と接触する部分の素材がポリプロピレ
    ンである支持体からなる貼付剤を、最内層の素材がポリ
    オレフィン、ポリアクリロニトリルおよび変性PETか
    ら選ばれる1種または2種以上である包材に封入したこ
    とを特徴とする貼付剤。
  2. 【請求項2】包材の最内層の素材がポリエチレンである
    請求項1記載の貼付剤。
  3. 【請求項3】膏体中の水が、膏体の40〜85重量%の
    配合量である請求項1記載の貼付剤。
  4. 【請求項4】包材の最内層が20〜40μmの厚さであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の貼付剤。
  5. 【請求項5】包材が、アルミニウム蒸着フィルム層を有
    する包材である請求項1〜4のいずれかに記載の貼付
    剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010123103A1 (ja) * 2009-04-24 2010-10-28 久光製薬株式会社 貼付剤入り包装袋、及び貼付剤の保存方法
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