JPH11188013A - 生体信号送信装置 - Google Patents

生体信号送信装置

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JPH11188013A
JPH11188013A JP9359932A JP35993297A JPH11188013A JP H11188013 A JPH11188013 A JP H11188013A JP 9359932 A JP9359932 A JP 9359932A JP 35993297 A JP35993297 A JP 35993297A JP H11188013 A JPH11188013 A JP H11188013A
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Fumiyuki Matsumura
文幸 松村
Tetsushi Sekiguchi
哲志 関口
Hiroshi Sakata
博史 坂田
Hidehiro Hosaka
栄弘 保坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体表面に装着された電極が検出する生体信
号を、小型の送信機により安定して良好な感度で受信機
に放出できるようにする。 【解決手段】 生体信号を放出するループアンテナ3を
2分割し、一方のループアンテナ3aを電極4が装着さ
れた支持体2上に配置し、他方のループアンテナ3bを
送信機5内に配置し、ループアンテナ3a、3bの両端
をそれぞれコネクタ12、13で接続して1個のループ
アンテナ3を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体信号をアンテ
ナを介して送信機から受信機に送信する医用テレメータ
の生体信号送信装置に係り、特にアンテナを2分割して
構成した生体信号送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被検者に装着された電極で検出された生
体信号を、診断のためにアンテナを介して近傍のコンピ
ュータ診断装置などに無線送信するシステムは公知とな
っている。このようなシステムに用いられる送信装置と
しては従来から種々の提案がなされている。
【0003】実開昭60−97103号公報に記載され
た提案は図29に示すように、胸ベルト101に取り付
けられた2個の電極102、103と、手首に装着され
た送信機本体104とは、それぞれ電極導線105、1
06によって接続されている。また送信機本体104か
らはアンテナ線107が電極導線105、106と並行
して密着配列され、端部は胸ベルト101内に埋め込ま
れている。ここで電極導線105、106およびアンテ
ナ線107は互に絶縁されており、アンテナ線107の
端部も体表面に接しないように電気的に絶縁されてい
る。
【0004】本提案によれば、アンテナ線107が電極
導線105、106に密着して配置されているので、何
ら運動をさまたげることなく、アンテナ線107を1m
以上とすることができ、発振器の効率を向上し小型化を
図り携帯性を向上させることができる。
【0005】実開昭62−202804号公報に記載さ
れた提案は図30に示すように、一対の電極201、2
02をそれぞれユニットケース203、204内に配備
し、ユニットケース203、204の底面を開口してそ
れぞれ電極201、202を露出させ、電極201、2
02にアンテナ線205の両端を接続している。ユニッ
トケース203、204は接続ケーブル206により連
結されており、アンテナ線205は接続ケーブル206
内に挿通されている。
【0006】本提案によれば、一対のユニットケース2
03、204内にそれぞれ配備された電極201、20
2を生体の心拍数検出部位に装着し、アンテナ線205
から信号を送信するようにしたので、着脱しやすく、し
かも胸への圧迫感や違和感もなく装着することができ
る。
【0007】実開昭63−32501号公報に記載され
た提案は図31に示すように、一対の電極301、30
2と、電極301、302で検出された心電位信号を処
理するための電気回路とを有する送信機本体303と、
処理して得られる信号を電波として受信機へ向けて送出
するためのアンテナ304とを備えており、アンテナ3
04を撥水性を有する繊維で被覆して身体表面に添わせ
るようにしている。
【0008】本提案によれば、アンテナ304が撥水性
を有する繊維で被覆され、身体表面に添わせられるよう
にして送信機本体303に接続されているので、装着時
に衣服が局所的に盛り上ることがなく、しかも電極30
1、302が被着箇所から脱落するおそれもない。この
結果使い心地がよい上に、十分に強い電波を受信機へ送
ることができる。
【0009】特開平9−108194号公報に記載され
た提案は図32に示すように、被検者の前胸壁に装着さ
れる基部シート401をL字形に形成し、縦長部分40
1aを胸骨ラインに沿わせ、剣状突起近辺に位置したコ
ーナ部401bから横長部分401cを心臓側に向わせ
る。この基部シート401の裏面には前胸壁に粘着させ
る粘着層が形成されており、コーナ部401b近傍に第
1の電極402、縦長部分401aの上端部近傍に第2
の電極403、横長部分401cの側端部近傍に第3の
電極404がそれぞれ取り付けられている。さらに第2
の電極403の斜め下方および第3の電極404の上方
位置に、それぞれ第4の電極405および第5の電極4
06が取り付けられている。
【0010】上記のように配列された5個の電極のうち
電極402、403間でα誘導が検出され、電極40
3、404間でβ誘導が検出される。また電極405お
よび406により、α、β誘導だけでは感度の弱い高位
方向の側壁と前後壁の虚血に対するγ誘導が検出され
る。これらの各電極に誘導された心電図信号は基部シー
ト401に取り付けられた回路ユニット407により増
幅および変調され、縦長部分401aに沿って取り付け
られたアンテナ408から受信機側に送信される。
【0011】本提案によれば、電極402乃至406、
回路ユニット407およびアンテナ408が基部シート
401上に一体化して取り付けられているので、被検者
への装着が容易となり活動が制約されない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した各従来例では
波長の1/4の電気長を利用したモノポールアンテナを
アンテナとしている。例えば送信周波数を300MHz
とすると、波長は1mでアンテナの長さは25cmとな
る。このモノポールアンテナをなるべく人体の影響を受
けないように配置するためには、人体の表面に対して垂
直の方向にし、人体から離れた方向にすればよい。しか
しアンテナの長さは例えば25cmと長いため、送信機
を人体に装着したときに動作の邪魔になるという問題が
あった。逆に動作が容易になるように人体の表面に沿っ
て配置すると、前述した通り信号が人体の影響を受け
る。
【0013】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
もので、生体の表面に装着された電極が検出する生体信
号を、安定して良好な感度で受信機側に放出することが
でき、生体へ容易に装着することのできる小型の生体信
号送信装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の本発明は、生体信号を検出する
電極と、該電極を支持し生体面に装着される支持体と、
前記電極が検出した電気信号を処理する電気回路を有す
る送信機と、前記電気回路で処理された電気信号を受信
機に向けて放出するアンテナとを備える生体信号送信装
置において、前記アンテナを2分割し、一方の部分を前
記支持体に配置し、他方の部分を前記送信機内に配置
し、前記送信機を前記支持体に装着するとともに、分割
された前記アンテナを接続して1個のアンテナを構成し
たことを特徴とする。
【0015】請求項2に記載の生体信号送信装置は、前
記アンテナは、ループアンテナであることを特徴とす
る。
【0016】請求項3に記載の生体信号送信装置は、前
記アンテナは、平行に対向配置された放射板と地板とを
有するマイクロストリップアンテナ(以下MSAと称す
る)であり、前記地板を前記支持体に配置し、前記放射
板を前記送信機内に配置したことを特徴とする。
【0017】請求項1に記載の本発明においては、アン
テナを2分割して一方の部分を支持体に、他方の部分を
送信機内にそれぞれ配置したので、アンテナの全部を送
信機内に設ける場合に比べて送信機を小型にすることが
できる。
【0018】請求項2に記載の本発明においては、アン
テナとしてループアンテナを用いる場合、アンテナの開
口面積が大きくなり、アンテナの利得を向上させること
ができる。さらに本装置を生体面に装着し、生体信号を
検出する状態に配置されると、開口面が生体表面に直交
した状態で生体近傍に密着固定されるため、アンテナの
利得が安定する。
【0019】請求項3に記載の本発明においては、アン
テナとしてMSAを用いる場合、MSAのすべてを送信
機内に設ける場合に比べて放射板と地板との間の距離を
長くとることをも可能であり、帯域の広いアンテナを構
成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の生体信号送信装置
の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明
の第1の実施の形態の構成例を示すブロック図、図2は
図1の生体装着部の構成を示す縦断面図、図3は図2の
分解斜視図、図4は図1の生体装着部および送信機の外
観斜視図、図5は図1の送信機の構成を示す縦断面図、
図6は図5の分解斜視図、図7は図5のコネクタ部の構
成を示す拡大縦断面図である。
【0021】図1において、生体装着部1は絶縁材で平
板状に形成された支持体2上に、円環状のループアンテ
ナ3を2分割した一方の部分3aおよび電極4が一体的
に取り付けられてなっている。また送信機5には増幅部
6、変調部7、電源部8および送信部9から構成される
電気回路10と、分割されたループアンテナ3の他方の
部分3bとが配置されている。そして電極4と増幅部6
とはコネクタ11を介して、電気的に接続されている。
また、ループアンテナ3の一方の部分3aの一端はコネ
クタ12を介して他方の部分3bの一端に、一方の部分
3aの他端はコネクタ13を介して送信部9の一方の出
力端子に、それぞれ電気的に接続されている。さらにル
ープアンテナ3の他方の部分3bの他端は、送信部9の
他方の出力端子に電気的に接続されている。符号14は
生体の他の部分に装着される電極であり、コネクタ15
を介して増幅部6に接続されている。
【0022】増幅部6、変調部7および送信部9にはそ
れぞれ電源部8から電力が供給される。支持体2を被検
者の生体表面に装着したとき、電極4が検出した生体信
号は増幅部6で増幅され、変調部7で変調され、送信部
9からループアンテナ3に送られる。そしてこの生体信
号はループアンテナ3から図示しない受信機に無線送信
される。
【0023】図2および図3において、支持体2は絶縁
材料で円板状に形成されている。導電材で帯状に形成さ
れたループアンテナ3は2分割され、一方のループアン
テナ3aは支持体2の図中下面に沿って装着されてお
り、ループアンテナ3aの両端にはそれぞれカシメ具1
6a、16bが挿通されている。カシメ具16a、16
bはループアンテナ3aを下面から貫通し、さらに支持
体2を貫通して上方に突出している。カシメ具16a、
16bの突出端にはそれぞれループアンテナ用のフォッ
ク17a、17bがカシメにより固定されている。
【0024】電極4は支持体2のループアンテナ3aが
装着されていない中心部において、支持体2を下面から
上方に貫通して突出しており、突出端には心電導出用の
フォック18が装着固定されている。また電極4の下端
面には導電性の含水性ゲル19が塗布されている。支持
体2の下面全面にはループアンテナ3aを被覆する絶縁
シート20が接着されており、電極4は絶縁シート20
の中心に形成された孔部20aを介して下面に露出して
いる。また絶縁シート20の下面には粘着材21が塗布
されている。支持体2の上面も絶縁シート22で被覆さ
れており、フォック17a、17b、18は絶縁シート
22を貫通して上方に突出している。
【0025】上記のように構成された生体装着部1に
は、図4に示すように送信機5が装着固定される。送信
機5は図5および図6に示すように上蓋23と下蓋24
とがそれぞれの端面を介して接着されてなっており、内
部に電気回路10が実装された基板25が収納されてい
る。下蓋24にはフォック17a、17b、18に対向
する位置に、それぞれ内側に向ってくぼんだ凹部24
a、24b、24cが形成されており、凹部24a、2
4b、24cの外側下面からそれぞれフォックメス26
a、26b、26cが嵌合されている。また基板25の
凹部24a、24b、24cに対向する位置には、それ
ぞれランド27a、27b、27cが形成されている。
さらにランド27a、27b、27cにはそれぞれカシ
メ具28a、28b、28cが挿通され、フォックメス
26a、26b、26cはそれぞれカシメ具28a、2
8b、28cにより凹部24a、24b、24c内に固
定される。この状態を図7に示す。
【0026】送信機5を生体装着部1に取り付けるとき
は、まず送信機5の下蓋24の凹部24a,24b,2
4c内に固定されたフォックメス26a,26b,26
cにそれぞれフォック17a、17b、18を嵌合す
る。
【0027】上記のように構成された生体信号送信装置
を生体表面に装着するときは、生体装着部1を被検者の
生体の表面に粘着剤21を介して接着する。そして電極
4および電極14が検出した生体信号はそれぞれフォッ
ク18およびコネクタ15を介して送信機5に送られ、
送信機5内の電気回路10で処理された生体信号はフォ
ック17a、17bを介して2部分3a、3bが一体に
連結されてなるループアンテナ3に送られ、図示しない
受信機に無線送信される。
【0028】次に図1乃至図8に示す第1の実施の形態
の各部分の具体的な構造および材料を詳細に説明する。
支持体2は、例えば数10μm乃至数mmの厚さである
程度の剛性を有し、生体信号送信装置全体を保持するも
のである。上記構成例では形状が円板状の場合について
説明したが、例えば図9に示すような角板状や、図10
に示すような鼓状などの他の形状であってもよい。その
材質は、例えば紙や高分子誘電体(塩化ビニール、ポリ
ウレタン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ふっ素
樹脂、ケイ素樹脂、アセチルセルローズ、ポリエステ
ル、レーヨン、ナイロン、ビニロン、エポキシ樹脂、セ
ラミック等)の材料で形成される。
【0029】ループアンテナ3は、例えば厚さ数μm乃
至数mm、周囲長は波長に比べて数10分の1程度で細
長状の導電体膜で形成されている。平面形状は特に限定
されず、例えば図11に示すように幅狭であっても、図
12に示すように幅広であってもよく、本実施の形態に
おいては図1に示すように2分割されている。また材料
としては、例えば金属、カーボン、高分子誘電体、樹脂
に導電性メッキをしたものなどが用いられる。
【0030】電極4はコネクタ11を介して支持体2に
固定され、それ自体が導電体であり、生体電気現象導出
用電極として作用する。構造は例えば図13に示すよう
に、コネクタとしてのフォック18に安定して固定でき
るものであればよい。また材料は導電体であればよく、
特に限定されない。材料としては、例えば高分子導電体
(導電ゴム、含水性樹脂等)、金属(銅、ステンレス、
アルミ等)、カーボン(カーボンファイバー、グラファ
イト、カーボン繊維等)、樹脂に導電性メッキしたもの
(例えば高分子絶縁体または高分子導電体の表面に、
金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、パラジウム、白
金等の導電性金属膜をスパッタリング蒸着、電解メッ
キ、無電解メッキ等の手段により形成させたもの)など
が用いられる。
【0031】含水性ゲル19は、電極4と生体面との間
を電気的に導通するものであり、生体への接着性を有す
るものが望ましい。このようなゲル層を形成する基材と
しては、例えばゼラチン、ポリアクリル酸またはその
塩、カラヤガム、その他各種水溶性または水分散性アク
リル系ポリマー、ポリアクリルアミド、ポリビニールア
ルコール、カルボキシメチルセルローズ、ポリウレタン
など水溶性または水分散性ポリマーなどがあげられる。
【0032】コネクタ11、12、13、15を構成す
る部品としては、前記構成例ではフォックス17、18
を用いているが、これに限定されず、例えばスナップ、
一般用電気的コネクタ、接触型コネクタ等の構造であっ
てもよい。材料としては前述した電極4と同様のものが
用いられる。
【0033】絶縁シート20、22は、人体とループア
ンテナ3とが直接接触しないようにするためのもので、
その材質は絶縁性があればよく特に限定されない。
【0034】粘着材21は、生体装着部1を生体に強固
に固定するためのもので、生体に刺激を与えないものが
望ましい。例えば、両面粘着テープ、アクリル系、ゴム
系、ビニールエーテル系などの絶縁シート20との密着
性にすぐれた公知の粘着材料が使用できる。
【0035】本実施の形態によれば、ループアンテナ3
を2分割して一方の部分3aを生体装着部1の支持体2
の下面に沿って配置し、他方の部分3bを送信機5内に
配置したので、ループアンテナ3の全部を送信機5内に
設ける場合に比べて送信機5を小型にすることができ
る。またループアンテナ3を2分割することにより、ア
ンテナの開口面積が大きくなり、アンテナの利得を向上
させることができる。さらにループアンテナ3は支持体
2を介して生体表面に近傍配置され、しかも、ループア
ンテナ3の開口面が生体表面に対してほぼ直角となって
いるので、公知のループアンテナの特性によりアンテナ
の利得を向上させるとともに安定させることができる。
【0036】上記実施の形態では一方のループアンテナ
3aを支持板2の下面に装着しているが、図8に示すよ
うに支持体2の上面に装着してもよい。ただし前述した
実施の形態の場合に比べてアンテナの開口面積はやや小
さくなる。
【0037】図14乃至図28に本発明の他の実施の形
態の構成例を示す。これらの図において、図1乃至図8
に示す第1の実施の形態の部分と対応する部分には同一
の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0038】図14乃至図16に本発明の第2の実施の
形態の構成例を示す。本実施の形態は電極4の数が2個
の場合であり、各電極4a、4bが検出した生体信号は
図14に示すように、それぞれコネクタ11a、11b
を介して増幅部6に送られる。他の部分の構成および作
用は第1の実施の形態とほぼ同様である。
【0039】図15は図14の生体装着部1の構成例を
示す分解斜視図であり、図16は図14の生体装着部1
および送信機5の外観斜視図である。図15において、
導電材で帯板状に形成された左右一対の電極4a、4b
の一端はそれぞれカシメ具31a、31bを介して支持
体2の下面に取り付けられており、支持体2の上面に突
出したカシメ具31a、31bの上端には心電導出用の
フォック18a、18bがカシメにより固定されてい
る。また、電極4a、4bの他端にはそれぞれ導電性の
含水性19a、19bが取り付けられている。
【0040】一方の部分のループアンテナ3aは含水性
ゲル19a、19bの間において、電極4a、4bに平
行に支持体2の下面に装着されており、第1の実施の形
態の場合と同様にカシメ具16a、16bおよびアンテ
ナ用フォック17a、17bを介して支持体2に固定さ
れている。絶縁シート20は含水性ゲル19a、19b
の間で電極4a、4bおよびアンテナ3aを被覆して支
持体2の下面に接着されている。支持体2の上面の絶縁
シート20に対向する位置に絶縁シート22が接着され
ており、フォック17a、17b、18a、18bは絶
縁シート22を貫通して上方に突出している。
【0041】本実施の形態においても、図16に示すよ
うにフォック17a、17b、18a、18bを介して
送信機5が生体装着部1に装着固定され、図1乃至図8
に示す第1の実施の形態と同様の作用、効果を得ること
ができる。
【0042】図17は本発明の第3の実施の形態の構成
例を示す斜視図である。図17において、図3に示す第
1の実施の形態の部分と対応する部分には同一の符号を
付してあり、その説明は適宜省略する。本実施の形態の
特徴はループアンテナ3の一部3aを、シルク印刷など
の薄膜技術により支持体2の下面に一体に形成した点に
ある。図17(a)に示すように、支持体2の中心には
スルーホール2aが形成されており、スルーホール2a
に対して対称の位置にはスルーホール2b,2cが形成
されている。スルーホール2a,2b,2cにはそれぞ
れ導電性材料が充填されている。
【0043】支持体2の表面のスルーホール2a,2
b,2cが開口する部分には、それぞれシルク印刷など
の薄膜技術により、図17(b)に示すような円形の導
電性薄膜41a.,41b,41cが形成されており、
それぞれスルーホール2a,2b,2c内に充填された
導電性材料に電気的に接続されている。支持体2の裏面
のスルーホール2aが開口する部分にも同様に円形の導
電性薄膜42aが形成されており、スルーホール2b,
2cが開口する部分を接続する帯状の導電性薄膜も同時
に形成されている。この帯状の導電性薄膜がループアン
テナ3の一部3aとなる。また円形の導電性薄膜42a
は電極4となる。そして支持体2の表面の導電性薄膜4
1a,41b,41cを送信機5側の回路の所定の位置
に接続することにより、送信装置を構成することができ
る。
【0044】本実施の形態によれば、ループアンテナ3
の一部3aを薄膜技術により支持体と一体に形成したの
で、生産の工程を簡略化することができる。
【0045】図18乃至図23に本発明の第4の実施の
形態の構成例を示す。本実施の形態はアンテナとして平
行に対向配置された地板と放射板とからなるMSAで構
成し、地板を生体装着部1に、放射板を送信機5内にそ
れぞれ配置したものである。図18は本発明の第4の実
施の形態の構成例を示すブロック図、図19は図18の
生体装着部1の構成を示す縦断面図、図20は図19の
縦断面図、図21は図18の生体装着部1および送信機
5の外観斜視図、図22は図18の送信機5の構成を示
す縦断面図、図23は図22の分解斜視図である。
【0046】図18において、地板31は生体装着部1
に配置され放射板32は送信機5内に配置されている。
地板31および放射板32は送信機5の送信部9とそれ
ぞれコネクタ33および給電線34を介して電気的に接
続されている。
【0047】図19および図20において、地板31は
誘電体材料で構成された支持体2の下面に固定されてお
り、カシメ具16は図2および図3に示す第1の実施の
形態の場合と同様に、地板31、支持体2および絶縁シ
ート22を貫通し上方に突出し、その突出端に地板用の
フォック17がカシメにより固定されている。生体装着
部1のその他の部分の構成は第1の実施の形態とほぼ同
様である。
【0048】上記のように構成された生体装着部1に
は、図21に示すように送信機5が装着固定される。送
信機5の構造は図5および図6に示す第1の実施の形態
とほぼ同様であるが、図22および図23に示すように
ループアンテナの他方の部分3bの代りに放射板32が
配置されている。放射板32は下蓋24の上端面と上蓋
23の内面との間に挾持固定されており、給電線34を
介して基板25上の所定の位置の配線と電気的に接続さ
れている。なお凹部24、フォックメス26、ランド2
7およびカシメ具28の数はそれぞれ2個である。
【0049】送信機5を生体装着部1に取り付けるとき
は、送信機5の下面のフォックメス26a、26cにそ
れぞれ生体装着部1側のフォック17、18を嵌合す
る。この結果、電極4および地板31はそれぞれ基板2
5の所定の位置の配線と電気的に接続され、地板31と
放射板32とによりMSAが構成される。そして、電極
4が検出した生体信号はフォック18を介して送信機5
に送られた信号と、また送信機5と別体の生体用電極1
4で検出した生体信号をコネクタ15を介して送信機5
に送られた信号とを送信機5内の電気回路10で処理
し、フォック17および給電線34を介してそれぞれ地
板31および放射板32に送り、地板31および放射板
32で構成されるMSAにより、図示しない受信機に無
線送信される。
【0050】図18乃至図23に示す第4の実施の形態
を構成する各部分の構造および材料は、地板31および
放射板32を除き、図1乃至図8に示す第1の実施の形
態の場合と同様である。以下、地板31および放射板3
2の構造および材料を説明する。
【0051】地板31は、基本的には許容される範囲内
で大きな面積を有し、アンテナの発する信号が人体の影
響を受けにくくする構造を有している。材料としては、
例えば、金属、カーボン、高分子導電体、樹脂に導電性
メッキしたものなどが用いられる。地板31の形状もア
ンテナの特性に対応して変化する。
【0052】放射板32は、例えば、厚さ数μm乃至数
mm、周波数により決定される面積を有する導電体膜で
形成される。上記構成例では形状が矩形板状の場合につ
いて説明したが、他の形状であってもよい。材料として
は地板31と同様に、例えば、金属、カーボン、高分子
導電体、樹脂に導電性メッキしたものなどが用いられ
る。
【0053】本実施の形態によれば、地板31と放射板
32とをそれぞれ生体装着部1と送信機5とに分離して
配置したので、送信機5内にMSAをすべて内蔵させる
場合に比べて、送信機5を小型、薄型化することができ
る。また、地板31と放射板32との間の距離が長くな
るので、MSAの特性上アンテナの周波数帯域を広くす
ることができる。さらに地板31と放射板32との間に
誘電体材料で構成された支持体2が介在するため、誘電
体の効果により放電板32を小型化することができる。
【0054】図24乃至図28に本発明の第5の実施の
形態の構成を示す。本実施の形態は第4の実施の形態で
示した電極4の数が2個の場合である。図24は本発明
の第5の実施の形態の構成例を示すブロック図、図25
は図24の生体装着部1の構成を示す分解斜視図、図2
6は図25の生体装着部1および送信機5の外観斜視
図、図27は図25の送信機の構成を示す分解斜視図、
図28は図27の組立縦断面図である。
【0055】図24に示すように、本実施の形態では電
極4が2個あり、各電極4a、4bが検出した生体信号
はそれぞれコネクタ11a、11bを介して増幅部6に
送られる。他の部分の構成および作用は第3の実施の形
態とほぼ同様である。
【0056】生体装着部1における電極4a、4bの配
置は図25に示すように、図15に示す第2の実施の形
態とほぼ同様である。ただ図15に示すループアンテナ
3aの代りに地板31が支持体2の下面に取り付けられ
ており、地板31の電極4a、4bに平行な一辺の中心
に突出部31aが形成されている。突出部31aは電極
4a、4bの対向する一端間に突出しており、突出部3
1a、支持体2および絶縁シート22を貫通してカシメ
具16が挿入され、カシメ具16の突出端にはフォック
17が固定されている。
【0057】本実施の形態においても、図26に示すよ
うにフォック17、18a、18bを介して送信機5が
生体装着部1に装着固定される。送信機5の構成も図2
7および図28に示すように、図22および図23に示
す第3の実施の形態とほぼ同様であるが、凸部24、フ
ォックメス26、ランド27およびカシメ具28はそれ
ぞれ生体装着部1側のフォック17、18a、18bに
対向して3個設けられている。
【0058】本実施の形態においても、図18乃至図2
3に示す第4の実施の形態と同様の作用、効果を得るこ
とができる。なお、部品数を少くするために、放射板3
2は基板25上にプリントパターンで構成することも可
能である。
【0059】また、このMSAを小型にするために、地
板31と放射板32とを特定箇所で短絡するように接続
させるフォックを追加して、公知の方法である逆アンテ
ナ構造とすることにより、放射板32をさらに小さくで
きる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明によれば、生体信号を受信機に向けて放出するア
ンテナを2分割し、それぞれ支持体および送信機内に配
置したので、アンテナの全部を送信機内に設ける場合に
比べて送信機を小型にすることができる。
【0061】請求項2に記載の本発明によれば、アンテ
ナとしてループアンテナを用いる場合、アンテナの開口
面積が大きくなり、アンテナの利得を向上させることが
できる。さらに開口面が生体表面に直交した状態で生体
近傍に密着固定されるため、アンテナの利得が安定す
る。
【0062】請求項3に記載の本発明によれば、アンテ
ナとしてMSAを用いる場合、MSAのすべてを送信機
内に設ける場合に比べて放射板と地板との間の距離が長
くなり、帯域の広いアンテナを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体信号送信装置の第1の実施の形態
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の生体装着部の構成を示す縦断面図であ
る。
【図3】図2の分解斜視図である。
【図4】図1の生体装着部および送信機の外観斜視図で
ある。
【図5】図1の送信機の縦断面図である。
【図6】図1の送信機の分解斜視図である。
【図7】図5のコネクタ部の構成を示す拡大縦断面図で
ある。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例の構成を示
す縦断面図である。
【図9】図3の支持体の変形例の形状を示す平面図であ
る。
【図10】図3の支持体の他の変形例の形状を示す平面
図である。
【図11】図3のループアンテナの構成を示す斜視図で
ある。
【図12】図3のループアンテナの変形例の構成を示す
斜視図である。
【図13】図2および図3の電極の取付構造を示す分解
縦断面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロ
ック図である。
【図15】図14の生体装着部の構成を示す分解斜視図
である。
【図16】図14の生体装着部および送信機の外観斜視
図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態の構成を示す斜視
図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態の構成を示すブロ
ック図である。
【図19】図18の生体装着部の構成を示す縦断面図で
ある。
【図20】図19の分解斜視図である。
【図21】図18の生体装着部および送信機の外観斜視
図である。
【図22】図18の送信機の構成を示す縦断面図であ
る。
【図23】図22の分解斜視図である。
【図24】本発明の第5の実施の形態の構成を示すブロ
ック図である。
【図25】図24の生体装着部の構成を示す分解斜視図
である。
【図26】図24の生体装着部および送信機の外観斜視
図である。
【図27】図24の送信機の構成を示す分解斜視図であ
る。
【図28】図24の送信機の構成を示す縦断面図であ
る。
【図29】従来の生体信号送信装置の第1の例の構成を
示す正面図である。
【図30】従来の生体信号送信装置の第2の例の要部の
構成を示す平面図である。
【図31】従来の生体信号送信装置の第3の例の構成を
示す正面図である。
【図32】従来の生体信号送信装置の第4の例の構成を
示す平面図である。
【符号の説明】
2 支持体 3 ループアンテナ 4 電極 5 送信機 10 電気回路 31 地板 32 放射板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保坂 栄弘 東京都新宿区西落合1丁目31番4号 日本 光電工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体信号を検出する電極と、 該電極を支持し生体面に装着される支持体と、 前記電極が検出した電気信号を処理する電気回路を有す
    る送信機と、 前記電気回路で処理された電気信号を受信機に向けて放
    出するアンテナと、 を備える生体信号送信装置において、 前記アンテナを2分割し、一方の部分を前記支持体に配
    置し、他方の部分を前記送信機内に配置し、 前記送信機を前記支持体に装着するとともに、分割され
    た前記アンテナを接続して1個のアンテナを構成したこ
    とを特徴とする生体信号送信装置。
  2. 【請求項2】 前記アンテナは、ループアンテナである
    ことを特徴とする請求項1に記載の生体信号送信装置。
  3. 【請求項3】 前記アンテナは、平行に対向配置された
    放射板と地板とを有するマイクロストリップアンテナで
    あり、前記地板を前記支持体に配置し、前記放射板を前
    記送信機内に配置したことを特徴とする請求項1に記載
    の生体信号送信装置。
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