JPH11187663A - スイッチング電源 - Google Patents

スイッチング電源

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JPH11187663A
JPH11187663A JP35117397A JP35117397A JPH11187663A JP H11187663 A JPH11187663 A JP H11187663A JP 35117397 A JP35117397 A JP 35117397A JP 35117397 A JP35117397 A JP 35117397A JP H11187663 A JPH11187663 A JP H11187663A
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JP
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semiconductor switch
circuit
diode
switch element
rectifying
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JP35117397A
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Inventor
Kazunari Suzuki
一成 鈴木
Fumiaki Nakao
文昭 中尾
Katsuo Yamada
克夫 山田
Tetsuya Suzuki
徹也 鈴木
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Original Assignee
FDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を減らし、かつ損失を少なくして小
型軽量低価格化を図る。 【解決手段】 交流を入力とする第1の整流平滑回路の
出力の低圧側に第1ダイオードD1のアノードが接続さ
れるとともにそのカソードが第1半導体スイッチ素子Q
1及び一次巻線の一端の接続点に接続され、かつ第2半
導体スイッチ素子Q2及び一次巻線の他端の接続点に第
2ダイオードD2のアノードが接続されるとともにその
カソードが第1整流平滑回路の出力の高圧側に接続さ
れ、第1,2半導体スイッチ素子Q1,Q2をスイッチ
ングして絶縁トランスTの2次巻線からの高周波電圧を
第2整流平滑回路で整流平滑して直流出力を得るスイッ
チング電源において、チョークコイルL0を絶縁トラン
スTの一次側のみに配設し、一次巻線と、第1半導体ス
イッチ素子Q1あるいは第2半導体スイッチ素子Q2の
いずれか一方との間にチョークコイルL0を介挿した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
に関し、特に部品点数を減らすことで小型・軽量・低価
格化が図れるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスイッチング電源についてよく知
られた2石フォワードコンバータを図10に示す。2石
フォワードコンバータは、1石のコンバータと比較して
耐圧の低い安価な半導体スイッチ素子を使用することが
できる。図10に示すように、第1の整流平滑回路が交
流入力を整流平滑する。この回路としては慣用のものが
適宜用いられる。この回路からの出力電圧は、高周波リ
プル除去用のコンデンサC1を経て、絶縁トランスTお
よび第1,2の半導体スイッチ素子Q1,Q2からなる
直列回路に印加される。この直列回路は、絶縁トランス
Tの一次巻線Lpの一端(巻始め)に第1の半導体スイ
ッチ素子Q1が接続されるとともに、その他端(巻終
り)に第2の半導体スイッチ素子Q2が接続されたもの
である。これら半導体スイッチ素子は、自己転流機能を
有するMOS形FETで構成される。
【0003】第1の整流平滑回路の出力の低圧側には第
1のダイオードD1のアノードが接続されるとともに、
そのカソードが、第1の半導体スイッチ素子Q1と絶縁
トランスTの一次巻線Lpとの接続点に接続されてい
る。また、第2の半導体スイッチ素子Q2および一次巻
線Lpの他端の接続点には第2のダイオードD2のアノ
ードが接続されるとともに、そのカソードが、第1の整
流平滑回路の出力の高圧側に接続されている。
【0004】絶縁トランスTの2次巻線Lsには第2の
整流平滑回路が配設されている。この回路の構成はよく
知られたものである。絶縁トランスTの二次巻線Ls間
には突き合わせた一組のダイオードD3,D4が接続さ
れる。一方が整流用ダイオードD3であり、他方が転流
用ダイオードD4である。転流用ダイオードD4の端子
間にはチョークコイルL0および平滑コンデンサC2の
直列回路が接続される。
【0005】第1,2の半導体スイッチ素子Q1,Q2
を交流電源より充分に高い周波数でスイッチングするこ
とにより、絶縁トランスTの2次巻線Lsから得られる
出力は、ダイオードD3,D4で整流されるとともにチ
ョークコイルL0とコンデンサC2で平滑され、平滑コ
ンデンサC2の端子間から所定電圧の直流出力が得られ
る。半導体スイッチ素子Q1,Q2は同期してオンオフ
駆動され、同時にオンおよびオフする。このとき、転流
用ダイオードD4は、半導体スイッチ素子Q1,Q2の
オフ期間中に導通し、チョークコイルL0に蓄積された
エネルギーを出力させる。
【0006】また半導体スイッチ素子Q1,Q2がオフ
の時では、絶縁トランスTおよびチョークコイルL0の
励磁電流が第1,2ダイオードD1,D2を介した次の
回路ルートを通る。
【0007】<回路ルート>第1ダイオードD1のアノ
ード→第1ダイオードD1のカソード→チョークコイル
L0→絶縁トランスTの巻極側→絶縁トランスTの巻き
終わり側→第2ダイオードD2のアノード→第2ダイオ
ードD2のカソード→コンデンサC1→第1ダイオード
D1のアノードこのように第1,2ダイオードD1,D
2を介して絶縁トランスTおよびチョークコイルL0の
リセットを行うことで、半導体スイッチ素子Q1,Q2
に多大な電圧が発生して破損してしてしまうことを防止
する。
【0008】このような半導体スイッチ素子Q1,Q2
のオンオフ駆動は、図示しないPWM回路を含む周知の
制御回路でもって他励式で行われる。この制御回路は直
流出力を監視しながら所望の一定電圧に制御する。この
ほか、オンオフ駆動として自励式も考えられる。
【0009】次に、サージ電圧を抑制する機能について
説明する。絶縁トランスTのリーケージインダクタンス
に蓄積されたエネルギーの放出によってサージ電圧が生
じ、これが半導体スイッチ素子Q1,Q2を構成するM
OS形FETのドレインおよびソース間に加わる。この
サージ電圧は、半導体スイッチ素子Q1,Q2の破損や
ノイズ発生の原因となる。このためできるだけ抑制する
ことが要求される。
【0010】この抑制を実現するものとして、図10に
示すように、よく知られたRCD形のスナバ回路とも呼
ばれるサージアブソーバ回路10a,10bを各半導体
スイッチ素子Q1,Q2の端子間に並列接続している。
一方のRCD形サージアブソーバ回路10aについて説
明すると、絶縁トランスTの一次巻線Lpの巻始めに電
圧吸収用コンデンサC3が接続され、このコンデンサC
3には放電用抵抗R1および短絡用ダイオードD5の並
列回路が直列接続されている。
【0011】このRCD形サージアブソーバ回路10a
では、半導体スイッチ素子Q1がターンオフした瞬間、
電圧吸収用コンデンサC3および短絡用ダイオードD5
に電流を流すことで、半導体スイッチ素子Q1に加わる
サージ電圧を抑制している。他方のRCD形サージアブ
ソーバ回路10bについてもサージアブソーバ回路10
aと同様の構成および動作である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところでスイッチング
電源というものは、もともと携帯型の情報機器などに組
み込まれたりするなど、何らかの電気機器を動作させる
電力を供給するためにあくまで補助的な役割を担うもの
である。したがって、小型・軽量・低価格化といった厳
しい条件を満たさなければならない。
【0013】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、部品点数を減ら
し、かつ損失を少なくすることで小型・軽量・低価格化
を図ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】目的を達成するため、本
発明のスイッチング電源にあっては、交流を入力とする
第1の整流平滑回路の出力端子間に絶縁トランスおよび
第1,2の半導体スイッチ素子からなる直列回路が接続
され、この直列回路は、前記絶縁トランスの一次巻線の
一端に第1の半導体スイッチ素子が接続されるととも
に、その他端に第2の半導体スイッチ素子が接続されて
おり、前記第1の整流平滑回路の出力の低圧側に第1の
ダイオードのアノードが接続されるとともにそのカソー
ドが前記第1の半導体スイッチ素子および前記一次巻線
の前記一端の接続点に接続され、かつ前記第2の半導体
スイッチ素子および前記一次巻線の前記他端の接続点に
第2のダイオードのアノードが接続されるとともにその
カソードが前記第1の整流平滑回路の出力の高圧側に接
続され、これら第1,2の半導体スイッチ素子をスイッ
チングして前記絶縁トランスの2次巻線から高周波電圧
を得て、整流用ダイオードおよび平滑コンデンサを含む
第2の整流平滑回路で前記高周波電圧を整流平滑して直
流出力を得るスイッチング電源において、チョークコイ
ルを前記絶縁トランスの一次側のみに配設し、前記一次
巻線と、前記第1の半導体スイッチ素子あるいは前記第
2の半導体スイッチ素子のいずれか一方との間に前記チ
ョークコイルを介挿した。
【0015】前記第1,2の半導体スイッチ素子に共振
用コンデンサがそれぞれ並列に接続されていることが望
ましい。
【0016】好ましくは、前記絶縁トランスの一次側に
磁化リセット回路要素として補助巻線を設け、この補助
巻線を前記第1のダイオードあるいは前記第2のダイオ
ードのいずれかに直列に接続する。
【0017】
【発明の実施の形態】=====第1実施例==== スイッチング電源について、図10で示した従来の回路
に改良を加えた第1実施例を図1に示している。その改
良点は、図10の回路におけるチョークコイルL0を絶
縁トランスTの一次側に移動したことである。具体的に
は、図1に示すように、絶縁トランスTの一次巻線Lp
の一端と、第1半導体スイッチ素子Q1のソースとの間
にチョークコイルL0を挿入接続した。このことで、従
来の図10における転流用ダイオードD4の機能をトラ
ンスTの一次側の第1のダイオードD1に持たせた。し
たがって、絶縁トランスTの二次側の転流用ダイオード
をなくすことができた。このような改良点以外の構成お
よび動作については、従来の技術の欄で説明した通りで
あり、当該改良点に係る動作を中心にして説明する。
【0018】図2に示すように、第1,2半導体スイッ
チ素子Q1,Q2のドレインソース間電圧VDS(実線)
と、第1の整流平滑回路からチョークコイルL0に向け
て流れる電流i1 (点線)の時間変化をタイムチャート
に示す。このタイムチャートに応じた回路動作を表す等
価回路を図3〜5に示す。第1,2半導体スイッチ素子
がオン期間中(時刻tが0以上t1 未満)では、絶縁ト
ランスTの2次巻線Lsおよび整流用ダイオードD3を
通じて電流が流れ、直流出力が供給される。絶縁トラン
スTの二次巻線Lsから出力電圧nEsが得られるとと
もに電流i2 が流れる。このときチョークコイルL0に
は、第1の整流平滑回路からチョークコイルL0に向け
て流れる電流i1 が流れるとともに、第1の整流平滑回
路から印加される電圧Eから二次巻線Lsの出力電圧n
Esを引いた電圧が印加され、エネルギーが蓄積され
る。
【0019】第1,2半導体スイッチ素子がオフ期間中
の動作について説明する。図10に示す従来例では、オ
フ期間中に絶縁トランスTの2次巻線には電流は流れず
に、チョークコイルL0に蓄積されたエネルギーによる
電流が転流用ダイオードD4を通じて流れ、直流出力が
供給されていた。すなわち、絶縁トランスTの一次側か
ら二次側への電力供給は行われていない。これに対し、
この実施例ではオフ期間中(時刻tがt1 以上t2
満)、絶縁トランスTがリセットされるまで二次巻線L
sから出力電圧nEsが得られるとともに電流i2 ´が
流れる。このとき、チョークコイルL0には、第1の整
流平滑回路からチョークコイルL0に向けて電流i1 ´
が流れるとともに、第1の整流平滑回路から印加される
電圧−Eから二次巻線Lsの出力電圧nEsを引いた電
圧が印加され、エネルギーが蓄積される。すなわち、チ
ョークコイルL0が励磁されている間、絶縁トランスT
の二次側ではオン期間中と同じ経路で電流が流れてい
る。すなわち、一次側から二次側への電力供給が行われ
ている。
【0020】また、チョークコイルL0が臨界点以上の
連続モードとなる大電流出力の場合では、図2(a)の
時刻tがt2 以上t3 以下のオフ期間中、図4に示すよ
うにチョークコイルL0はリセットされており、したが
って、二次巻線Lsからの電流i2 ''はゼロとなり、絶
縁トランスTの二次側への電力供給は停止する。このと
き、チョークコイルL0には、第1の整流平滑回路から
チョークコイルL0に向けて電流i1 ''が流れる。
【0021】チョークコイルL0が臨界点以下の不連続
モードとなる小電流出力の場合でも、図2(b)の時刻
tがt2 以上t3 ´以下およびt3 ´以上t4 以下のオ
フ期間中、図5に示すようにチョークコイルL0はやは
りリセットされており、したがって、二次巻線Lsから
の電流i2 ''および電流i2 ''' はゼロとなり、絶縁ト
ランスTの二次側への電力供給は停止する。このとき時
刻tがt2 以上t3 ´以下のオフ期間中では、チョーク
コイルL0には、第1の整流平滑回路からチョークコイ
ルL0に向けて電流i1 ''が流れる。時刻tがt3 ´以
上t4 以下のオフ期間中ではチョークコイルL0に向け
た電流i1 ''' はゼロとなる。
【0022】=====第2実施例==== 前述した第1実施例を改良した第2実施例を説明する。
その改良点は、図1の回路における二つのRCD形サー
ジアブソーバ回路10a,10bをなくし、図6に示す
ように共振回路としてLC形サージアブソーバ回路20
を一つ設けたことである。具体的には、第1,2半導体
スイッチ素子Q1,Q2の各ドレインソース間に共振用
コンデンサC5,C6をそれぞれ並列に接続した。すな
わちLC形サージアブソーバ回路20は、共振用インダ
クタの機能を兼ねたチョークコイルL0および共振用コ
ンデンサC5,C6で構成される。
【0023】このLC形サージアブソーバ回路20でも
って第1,2半導体スイッチ素子Q1,Q2を共振さ
せ、スイッチング電圧が小さくなったところでターンオ
ンさせる。このことでスイッチング損失の低減やノイズ
抑制および部品点数低減を図った。このような改良点以
外の構成および動作については、実施例1で説明した通
りであり、当該改良点に係る動作を中心にして説明す
る。
【0024】このようなLC形サージアブソーバ回路2
0および半導体スイッチ素子Q1,Q2を中心とした回
路全体の動作について説明する。第1,2半導体スイッ
チ素子Q1,Q2のドレインソース間電圧VDS(実線)
と、第1の整流平滑回路からチョークコイルL0に向け
て流れる電流i1 (点線)の時間変化を図7(a)のタ
イムチャートに示す。同図において、ターンオン時のス
イッチング損失はドレインソース間電圧VDSおよびドレ
イン電流ID の積で表せるため、この電圧でスイッチン
グを行うと損失は減少することになる。この損失減少に
ついて具体的に説明する。図7(a)におけるタイムイ
ンターバルの開始時点におけるターンオン時のタイムチ
ャートを拡大したものを図8(b)に示す。同図では、
各半導体スイッチ素子Q1,Q2のドレインソース間電
圧VDSおよびドレイン電流ID のグラフを重ねている。
【0025】図8(b)について視覚的に分かりやすく
説明すると、この斜線を引いた面積が小さいほどスイッ
チング損失が小さい。前述した図1で示した実施例1の
ターンオン時のタイムチャートを拡大したものを比較例
として図8(a)に示す。このタイムチャートは図10
で示した従来例とも共通したものである。図1に示した
実施例1のものは、図8(a)のようになり、ターンオ
ン時のドレインソース間電圧VDSが1/2Eである。こ
れに対し、図8(b)に示す本実施例2のものは同電圧
DSを半分の1/4Eにできる。このため、ドレインソ
ース間電圧VDSの立ち下がりにおける変化率の大きさに
ついて本第2実施例を第1実施例(従来例)に対して半
減できる。またドレイン電流ID の立ち上がりの変化率
もほぼ半減できる。したがって、この第2実施例にあっ
てはスイッチング損失の低減化が図れる。
【0026】また図6に示す本第2実施例のものは、図
10の従来例や図1の第1実施例における各アブソーバ
回路10a,10bの抵抗およびダイオード分の部品点
数を減らせる。さらにまた、絶縁トランスTのリーケー
ジインダクタンスによるサージ電圧を抑制できること
で、ノイズを抑制できるとともにその制約を受けずに回
路設計を行え、絶縁トランスを安価に作成できる。さら
に、絶縁トランスTのコアの残留磁束がゼロになるため
磁束の最大値を磁束密度の変化量とでき、その巻数を減
らすことができる。
【0027】=====第3実施例==== 前述した第2実施例を改良した第3実施例を説明する。
その改良点は、絶縁トランスTの一次側に磁化リセット
回路要素として補助巻線Lp´を設けた点である。図9
に示すように、チョークコイルL0および第1半導体ス
イッチ素子Q1の接続点に補助巻線Lp´の一端をダイ
オードD1を介して接続する。すなわち、ダイオードD
1のアノードを補助巻線Lp´の一端に接続し、カソー
ドを前記接続点に接続する。そして、補助巻線Lp´の
他端を第1整流平滑回路の低圧側の前記出力端子に接続
する。このことで、共振電圧の高さそのものは第2実施
例のもの(補助巻線Lp´のないもの)と同程度であり
ながら、補助巻線Lp´に発生する電圧でもって共振電
圧の変化の幅を大きく取れる。したがって、ゼロボルト
スイッチングを実現し、スイッチング損失のゼロ化を図
った。このような改良点以外の構成および動作について
は、第1,2実施例で説明した通りであり、当該改良点
に係る動作を中心にして説明する。
【0028】半導体スイッチ素子Q1,Q2についてド
レインソース間電圧VDSとドレイン電流ID の時間変化
を図7(b)のタイムチャートに示す。同図において、
ターンオン時のスイッチング損失はドレインソース間電
圧VDSおよびドレイン電流ID の積で表せるため、この
電圧でスイッチングを行うと損失はなくなることにな
る。この損失ゼロ化について具体的に説明する。図7
(b)におけるタイムインターバルの開始時点における
ターンオン時のタイムチャートを拡大したものを図8
(c)に示す。同図では、各半導体スイッチ素子Q1,
Q2のドレインソース間電圧VDSおよびドレイン電流I
D のグラフを重ねている。図6に示した第2実施例と比
較して視覚的に分かりやすく説明すると、第2実施例の
ものは図8(b)のようになり、斜線を引いた面積が小
さくスイッチング損失は小さいながらも存在する。これ
に対し、図8(c)に示す本第3実施例のものは、同電
圧をゼロ以下にできる。したがって、この第3実施例に
あっては、スイッチング損失のゼロ化が図れて発熱をな
くせる。このため、さらに高効率化が図れるとともにそ
の分ヒートシンクなどの放熱部材を小さくせしめて小型
軽量低価格化が図れる。
【0029】また他のゼロボルトスイッチング回路で
は、二つの半導体スイッチ素子のオンオフタイミングが
異なるため、そのドライブ回路も二つ必要であったが、
本実施例では二つの半導体スイッチ素子を同時にオンお
よびオフさせるため、ドライブが簡単となりドライブ回
路も一つで済む。さらに他のゼロボルトスイッチング回
路では、共振電圧が大きく耐圧の大きな半導体スイッチ
素子が必要であったが、本実施例では耐圧の小さなもの
で済む。
【0030】=====その他==== 適宜な設計変更が種々可能である。例えば半導体スイッ
チ素子としては、MOS形FETに限らずに他のものが
適用できる。例えばバイポーラ形トランジスタQ1,Q
2も利用できる。このとき、エネルギーを入力側に回生
するため、FETのボデイダイオード代わりに、各トラ
ンジスタQ1,Q2のコレクタおよびエミッタ間にダイ
オードをそれぞれ並列に接続する。詳しくは、各トラン
ジスタのコレクタにダイオードのカソードを接続すると
ともに、エミッタにダイオードのアノードを接続する。
チョークコイルL0の挿入箇所については、各実施例に
おいてトランスTの一次巻線Lpと第2の半導体スイッ
チ素子Q2の間とできる。
【0031】
【発明の効果】絶縁トランスの二次側の転流用ダイオー
ドをなくすことができる。部品点数が減ることで小型・
軽量・低価格化を実現できる。
【0032】また、第1,2半導体スイッチ素子の各端
子間に共振用コンデンサをそれぞれ並列に接続すれば、
各半導体スイッチ素子を共振させることでターンオンす
るスイッチング電圧を小さくすることができる。すなわ
ちスイッチング損失を減少させて高効率化が図れる。ス
イッチング損失の減少により、各半導体スイッチ素子の
発熱量を小さくでき、ヒートシンクなどの放熱部材を小
さくせしめて小型軽量化が図れる。また、絶縁トランス
のリーケージインダクタンスによるサージ電圧を抑制で
きることで、ノイズを抑制できるとともにその制約を受
けずに回路設計が行え、絶縁トランスを安価に作成でき
る。さらに各半導体スイッチ素子の浮遊容量も設計上、
問題とならなくなる。
【0033】さらに、絶縁トランスの一次側に磁化リセ
ット回路要素として補助巻線を設ければ、この補助巻線
に発生する電圧でもって共振電圧の変化の幅を大きく取
れる。したがって、ゼロボルトスイッチングを実現し、
スイッチング損失のゼロ化を実現できる。このため、さ
らに高効率化率が図れるとともに小型軽量化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるスイッチング電源の
ブロック回路図である。
【図2】同上ブロック回路図の半導体スイッチ素子の動
作を示すタイムチャートであり、(a)は臨界点以上の
場合を示し、(b)は臨界点以上の場合を示す。
【図3】同上ブロック回路図におけるスイッチオン時お
よびオフ時の等価回路図である。
【図4】同上ブロック回路図の臨界点以上で動作する場
合の等価回路図である。
【図5】同上ブロック回路図の臨界点以下で動作する場
合の等価回路図である。
【図6】本発明の第2実施例によるスイッチング電源の
ブロック回路図である。
【図7】本発明のスイッチング電源の半導体スイッチ素
子の動作を示すタイムチャートであり、(a)は第2実
施例の場合を示し、(b)は第3実施例の場合を示す。
【図8】本発明のスイッチング電源の半導体スイッチ素
子のターンオン時におけるタイムチャートであり、
(a)は第1実施例の場合であり、(b)は第2実施例
の場合であり、(c)は第3実施例の場合である。
【図9】本発明の第3実施例によるスイッチング電源の
ブロック回路図である。
【図10】従来のスイッチング電源のブロック回路図で
ある。
【符号の説明】
C1 高周波リプル除去用コンデンサ C2 平滑コンデンサ C5,C6 共振用コンデンサ Q1,Q2 第1,2の半導体スイッチ素子 D1 第1のダイオード D2 第2のダイオード D3 整流用ダイオード T 絶縁トランス L0 チョークコイル Lp 一次巻線 Ls 二次巻線 Lp´ 補助巻線 10a,10b RCD形サージアブソーバ回路 20 LC形サージアブソーバ回路 VDS ドレインソース間電圧 ID ドレイン電流 nEs 出力電圧(一次側換算)
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 徹也 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流を入力とする第1の整流平滑回路の
    出力端子間に絶縁トランスおよび第1,2の半導体スイ
    ッチ素子からなる直列回路が接続され、この直列回路
    は、前記絶縁トランスの一次巻線の一端に第1の半導体
    スイッチ素子が接続されるとともに、その他端に第2の
    半導体スイッチ素子が接続されており、前記第1の整流
    平滑回路の出力の低圧側に第1のダイオードのアノード
    が接続されるとともにそのカソードが前記第1の半導体
    スイッチ素子および前記一次巻線の前記一端の接続点に
    接続され、かつ前記第2の半導体スイッチ素子および前
    記一次巻線の前記他端の接続点に第2のダイオードのア
    ノードが接続されるとともにそのカソードが前記第1の
    整流平滑回路の出力の高圧側に接続され、これら第1,
    2の半導体スイッチ素子をスイッチングして前記絶縁ト
    ランスの2次巻線から高周波電圧を得て、整流用ダイオ
    ードおよび平滑コンデンサを含む第2の整流平滑回路で
    前記高周波電圧を整流平滑して直流出力を得るスイッチ
    ング電源において、 チョークコイルを前記絶縁トランスの一次側のみに配設
    し、前記一次巻線と、前記第1の半導体スイッチ素子あ
    るいは前記第2の半導体スイッチ素子のいずれか一方と
    の間に前記チョークコイルを介挿したことを特徴とする
    スイッチング電源。
  2. 【請求項2】 前記第1,2の半導体スイッチ素子に共
    振用コンデンサがそれぞれ並列に接続されていることを
    特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
  3. 【請求項3】 前記絶縁トランスの一次側に磁化リセッ
    ト回路要素として補助巻線を設け、この補助巻線を前記
    第1のダイオードあるいは前記第2のダイオードのいず
    れかに直列に接続したことを特徴とする請求項2に記載
    のスイッチング電源。
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