JPH11186862A - レベル制御方式 - Google Patents

レベル制御方式

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JPH11186862A
JPH11186862A JP35459397A JP35459397A JPH11186862A JP H11186862 A JPH11186862 A JP H11186862A JP 35459397 A JP35459397 A JP 35459397A JP 35459397 A JP35459397 A JP 35459397A JP H11186862 A JPH11186862 A JP H11186862A
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JP
Japan
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level
level control
value
control circuit
circuit system
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Application number
JP35459397A
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English (en)
Inventor
Atsushi Inahashi
敦 稲橋
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NEC Saitama Ltd
Original Assignee
NEC Saitama Ltd
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Publication date
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  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レベル保持及び利得保持に必要な主として高
周波無線装置の増幅器部分に適用される、安定度の良い
レベル制御方式を提供する。 【解決手段】 高周波無線装置の送信部分や増幅器部分
等において使用される自動レベル制御回路方式で、高周
波数信号の広範囲な出力レベルにおけるレベル制御方式
において、送信データを作成するDSP部16と、高周
波数信号である変調波を作成する変調器1と、変調波を
増幅する多段増幅器3,3’,5と、分配則に準じた分
配率で高周波数信号を分配する第1および第2の分配器
2,6と、高周波数信号の通過損失を外部からの直流電
圧により可変させる可変減衰器4とを備え、送信機等の
出力するレベルが高い場合には自動レベル制御回路方式
で、送信機等の出力するレベルが低い場合には自動利得
制御回路方式で制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波無線装置の
送信部分や増幅器部分等において使用される自動レベル
制御回路方式で、高周波数信号の広範囲な出力レベルに
おけるレベル制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】上述したレベル制御方式の従来例とし
て、特開平8−316756号公報に記載の送信出力制
御方式がある。この方式は、高周波数信号の増幅後の出
力信号を自動レベル制御回路(ALC)により制御する
送信出力制御方式において、電力低減制御信号を受ける
と、高周波信号を増幅する全段増幅器の電源を断にする
とともに出力信号が電力低減信号に対応するレベルにな
るように設定する低減出力設定手段を備え、これによ
り、出力信号レベルのダイナミックレンジが大きく、ま
た可変減衰器を使用してレベル制御を行う必要がないの
で、回路構成が簡単になり、電力消費を減少することが
できるというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例では、
レベル制御回路(ALC回路)方式であれば、出力する
信号レベルが高い場合はダイオード等によるレベル検出
値のフイードバックによってレベル保持ができるが、出
力するレベルの振幅が、ダイオードのON電圧を下回っ
ている場合のレベル検出ができず、広い範囲でのALC
回路が形成できなかった。また、自動利得制御回路(A
GC回路)方式においては、任意の増幅器間の利得補正
はできるが、その部分以外のシステム利得の変動には対
処できず、トータルとしての安定度が劣化する結果とな
っていた。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記問題を解決
すべく、レベル保持及び利得保持に必要な主として高周
波無線装置の増幅器部分に適用される、安定度の良いレ
ベル制御方式を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、高周波数信号の広範囲な出力レベルを送信する送信
部分および高周波数信号を増幅する増幅器部分を備えた
高周波無線装置のレベル制御方式において、送信データ
を作成するデジタルシグナルプロセッサ部と、デジタル
シグナルプロセッサ部により作成された送信データを入
力して、高周波数信号である変調波を作成する変調器
と、変調器によって得られた変調波を増幅する多段増幅
器と、多段増幅器の上位,下位にそれぞれ設けられ、分
配則に準じた分配率で高周波数信号を分配する第1およ
び第2の分配器と、第1および第2の分配器のそれぞれ
が分配した一方の信号を、増幅則に準じた利得によって
増幅する第1および第2の増幅器と、第1および第2の
増幅器にそれぞれ接続された第1および第2の検波器
と、第1および第2の検波器の差電圧を抽出する差動器
と、多段増幅器の間に設けられ、高周波数信号の通過損
失を外部からの直流電圧により可変させる可変減衰器と
を備え、送信部分の出力するレベルが高い場合には自動
レベル制御回路方式で、送信部分の出力するレベルが低
い場合には自動利得制御回路方式で制御を行うことを特
徴とする。
【0006】また、多段増幅器が、高周波数信号を所望
のレベルに増幅するだけの利得を有する段数のみ有する
のが好ましい。
【0007】さらに、第1および第2の分配器のそれぞ
れが、分配した他方の信号をアンテナなどの終端装置に
出力するのが好ましい。
【0008】またさらに、第1および第2の検波器に入
力されたレベルが、第1および第2の分配器により分配
された一方の信号の出力レベルに一定比で対応するレベ
ルであるのが好ましい。
【0009】また、第1および第2の検波器が、同等の
特性を有し、同じレベルに対して同じ直流電圧値を出力
する検波器であるのが好ましい。
【0010】さらに、第2の検波器の側の絶対レベルを
検出する検出器を備えるのが好ましい。
【0011】またさらに、検出器が、絶対レベルが高い
ときは低い電圧に、絶対レベルが低いときは高い電圧に
変換する機能を有するのが好ましい。
【0012】また、差動器の値を、検出器の出力値で重
みづけする変換器を備えるのが好ましい。
【0013】さらに、変換器の変換値を、デジタルシグ
ナルプロセッサ部に報知し、デジタルシグナルプロセッ
サ部が変換値から多段増幅器の利得誤差を推定し、オフ
セットする値を可変減衰器に出力するのが好ましい。
【0014】またさらに、デジタルシグナルプロセッサ
部から可変減衰器における信号の急激な変動を防ぐため
の積分器を備えるのが好ましい。
【0015】また、積分器が、直列抵抗器と並列コンデ
ンサとからなる低域ろ波器であるのが好ましい。
【0016】さらに、デジタルシグナルプロセッサ部
が、変調波形データから計算された出力レベルに対応す
る検波値が記憶されたメモリを有し、検波値と変換値と
を比較しずれている場合に、可変減衰器に補正する信号
を出力するのが好ましい。
【0017】またさらに、自動レベル制御回路方式と自
動利得制御回路方式との移行時の補正カーブが、あらか
じめ任意に決めておいた電力範囲内のあるステップ毎に
オフセットが完了するように演算を行うのが好ましい。
【0018】また、自動レベル制御回路方式の基準値
を、ベースバンド波形の生成の段階の計算値から得るの
が好ましい。
【0019】さらに、自動利得制御回路方式の差動検出
値に、検出範囲外の利得の変動を加えて補正するのが好
ましい。
【0020】またさらに、自動レベル制御回路方式およ
び自動利得制御回路方式を併用し、広いダイナミックレ
ンジを得るのが好ましい。
【0021】また、自動レベル制御回路方式および自動
利得制御回路方式の過渡期に、補正値を加えて制御の連
続性を得るのが好ましい。
【0022】さらに、自動レベル制御回路方式および自
動利得制御回路方式の過渡期の誤差値を検出し、以降の
自動利得制御回路方式の動作に補正を加えるのが好まし
い。
【0023】またさらに、自動レベル制御回路方式およ
び自動利得制御回路方式の過渡期の誤差値を検出し、レ
ベルが過渡期を通過する毎に補正値を更新するのが好ま
しい。
【0024】また、自動利得制御回路方式における検出
利得誤差を、レベルに応じてオフセットして、レベルに
関係なくレベル差と電圧値とが一次的な関係を保持させ
るのが好ましい。
【0025】本発明では、特に、送信機から出力する高
周波数信号のレベルが高い場合は、検波器によりそのレ
ベルを検波し監視する。デジタルシグナルプロセッサ
(DSP)部は、本来出力しているべき波形データと変
調器の変換利得を加味した絶対レベルとの差分を検出
し、レベルを補正する信号を可変減衰器(ATT)に出
力して出力の安定を得る。
【0026】一方、送信機から出力する高周波数信号の
レベルが低い場合は、まず増幅器の入出力レベルを検出
し、その差分つまりは検波器と検波器の値との差分を検
出する。その差分の情報を基に適度の重みづけを加えて
ATTを制御することによって送信機全体のレベル誤差
を吸収し安定度を得る。ここで高周波数信号のレベルが
低い場合は、比でしか利得補正を行っていないため絶対
値誤差が生ずる。このため、送信機から出力する高周波
数信号のレベルが中領域に達する時点で、上記両者の検
波の誤差をDSPにより検出し、重みづけに加える。こ
のことによって、高周波数信号のレベルが低い場合の絶
対値レベルを保証するとともにALCの連続性を得るこ
とができる。且つ、広範囲で安定であるALC方式を実
現することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について、
図面を参照して詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明のレベル制御方式の実施例
の構成を示すブロック図である。この実施例は、ベース
バンド信号を無線周波数に変換する高周波無線送信機に
適用した例である。DSP(DSP部)16により作成
された送信データを変調器(MOD)1に入力し、変調
波を得ると共に多段増幅器で増幅する。
【0029】変調データは、例えばデジタル位相変調の
ためにフォーマットされた信号で、通常そのインパルス
波形をD/A変換して変調器1に送出する。図1では、
このD/Aコンバータは図示していない。また変調方式
によっては、同相成分(I)と直交成分(Q)とに分け
て信号成分を出力する場合があるが、本実施例において
は省略して考える。変調器1は、この信号を受けて変調
された高周波数信号に変換する機能を有する。高周波信
号は分配器(H)2に入力し、後述する分配則に準じた
分配率で高周波信号を分配する。増幅器(AMP)3,
3’,5は、高周波数信号を所望のレベルに増幅するだ
けの利得を有する段数のみ必要で、通常1段以上設けら
れている。本実施例では3段の例で説明する。可変減衰
器(ATT)4は、外部からの直流電圧を受けて、入力
する高周波数信号の通過損失を可変させる機能を有す
る。例としてNEC・マイクロ波デバイスデータブック
1992年度版の510〜513頁に記載のPINダイ
オード減衰器等を使って構成することができる。増幅器
5を通過した高周波数信号は、分配器(H)6によって
後述する分配則に準じた分配率で高周波信号を分配し、
その一方をアンテナ等の終端装置に出力する。分配器2
により分配されたもう一方の信号は、後述する増幅則に
準じた利得を有する増幅器7により増幅され、検波器
(DET)9に入力する。また、分配器6により分配さ
れたもう一方の信号は、後述する増幅則に準じた利得を
有する増幅器8により増幅され検波器(DET)10に
入力する。双方とも検波器に入力するレベルは、分配器
6により分配されたもう一方に出力する出力レベルに一
定比で対応するレベルとなる構成であることが分かる。
また、双方の検波器9,10は、同等の特性を有してお
り、同じ入力レベルに対して同じ直流電圧値を出力する
検波器であることが好ましい。
【0030】ここで、無線送信機自体が安定した状態に
あるときの、前述した分配器2および分配器6,増幅器
7および増幅器8の関係を、下記に準じた法則で設定し
ておく。
【0031】検波器9に入力するレベル=検波器10に
入力するレベルすなわち、分配器2の入力端〜検波器9
までの利得=分配器2の入力〜検波器10までの利得こ
こで、差動器(DIFF)13は、検波器9と検波器1
0との差電圧を抽出する。一般に、オペアンプの差動増
幅器を用いて構成することができる。ここで検波器10
における絶対レベルを検出器15によって検出する。こ
こで、検出器15は、絶対レベルが高い時は低い電圧
に、また絶対レベルが低いときは高い電圧に変換する機
能を有する。一般に、オペアンプの反転増幅器を用いて
構成できる。変換器14は、差動器13の値を検出器1
5の出力値で重みづけする。これにより、変調器1の出
力する高周波信号のレベルによらず差成分(比)を一定
電圧という形で抽出することができる。変換器14の出
力は、A/D変換されDSP16に報知されるが、この
A/Dコンバータは、図1中には示していない。DSP
16は、検出された変換値から増幅器3,3’,5の利
得誤差を推定し、オフセットする値を可変減衰器4に出
力する。可変減衰器4への信号はD/A変換して出力さ
れるが、図1中にはこのD/Aコンバータは図示してい
ない。信号は急激な変動の伝達を防ぐため、積分器
(τ)12を介して供給される。積分器12は、直列抵
抗器と並列コンデンサとからなるLPF構成で実現する
ことができる。また、分配器6の出力は検波器(DE
T)11にも供給され、分配器6を通過する高周波信号
のレベルが大きいとき検波器11の出力が有効となる。
検波値はD/A変換をされDSP16に報知されるが、
図1中にはこのA/Dコンバータは示していない。メモ
リ17は、変調波形データから計算された出力レベルに
対応する検波値が記憶されてあり、得られた検波値と比
較しずれている場合、補正する信号を可変減衰器4に出
力する。回路の構成上、増幅器7,8及び検波器9,1
0,11は、外部環境(特に温度環境)に対し安定動作
していることが必要である。
【0032】次に、本発明の実施例の動作について、詳
細に説明する。
【0033】まず、図1に示す送信機の出力するレベル
が大きい場合について説明する。DSP16は現在出力
しようとしている波形データを認識しているため、変調
器1の変換利得を加味した出力レベルは、計算値にて求
めることができる。
【0034】図2は、出力波形の包絡線と電圧実効値と
の関係を示す図である。この波形は、実際に生成しよう
としている波形を示す。波形包絡線を描いているが、レ
ベル自体は実効値(V)を求めることで推定される。電
力値は、以下の式で求めることができる。
【0035】電力値P=(Vの2乗)/R(Rは任意の
値) この時点では、電力値はある比でしか特定できないが、
変調器の変換利得を鑑みることで決定される。この計算
電力値と実際のレベルとの相関は、あらかじめ分配器6
と検波器11のデータとを取得することにより検証で
き、その値をメモリ17に蓄えておく。下記にその例を
メモリーテーブルとして示す。
【0036】
【表1】
【0034】図2は、出力波形の包絡線と電圧実効値と
の関係を示す図である。この波形は、実際に生成しよう
としている波形を示す。波形包絡線を描いているが、レ
ベル自体は実効値(V)を求めることで推定される。電
力値は、以下の式で求めることができる。
【0035】電力値P=(Vの2乗)/R(Rは任意の
値) この時点では、電力値はある比でしか特定できないが、
変調器の変換利得を鑑みることで決定される。この計算
電力値と実際のレベルとの相関は、あらかじめ分配器6
と検波器11のデータとを取得することにより検証で
き、その値をメモリ17に蓄えておく。下記にその例を
メモリーテーブルとして示す。
【0036】
【表1】
【0037】以上のようにして、送信機の出力している
レベルが正しいか判断できる。例えば、計算値に対応す
る検波値が実際の検波値と一致している場合は、増幅器
は安定した動作をしていると判断できる。異なっている
場合は、差分の電力を計算し補正動作を行う。メモリ1
7には、増幅器が安定動作しているときの基準値と、信
号レベルの可変幅に対応する電圧値とがメモリされてい
る。電圧値は、使用する可変減衰器の特性値をあらかじ
め入力しておく。下記にその例をメモリーテーブルとし
て示す。
【0038】
【表2】
【0039】例えば、本来+8dBmを出力しようとし
ているときに、検波器11の検出値が+5.7Vであっ
たとき、可変減衰器制御電圧は、基準値である+4.0
Vから+2.5Vにするように補正することで送信機の
安定した動作を保持できる。
【0040】次に、図1に示す送信機の出力するレベル
が小さい場合について説明する。レベルが小さいためダ
イオード直流検波等の手段をもって電力を検波する検波
器11は、十分な入力レベルが得られず、レベルに対応
する検波電圧を出力できなくなる。DSP16は、この
限界点に達する前に検波方式を以下に示す方法に変更す
る。このとき送信機は、増幅器の入力端および出力端に
配置した検波器9および検波器10による検波値の比較
動作による利得の補正に切り替え安定動作を保持する。
このとき検波器に入力するレベルは非常に低いため、そ
れを想定したレベルにまで増幅する増幅器7,8を有し
ている。一方、この増幅器は、前述したレベルが大きい
ときには増幅器が飽和してしまい、出力レベルの変動を
検波器に伝えることができなくなる。この場合は、前述
したレベルの大きな場合における方式で動作することに
なる。また、送信機が安定している場合、検波器9の出
力と検波器10の出力とが同じになるよう設定されてい
るため、差動器13と変換器14とを経由した検出値は
0になる。この情報値と可変減衰器4の制御電圧とが基
準値(0dB)であることが合致したとき、送信機は安
定した動作をしていると判断できる。
【0041】一方、増幅器の温度特性等が発生した場
合、検波器9と検波器10との間にも差が生じる。この
とき通常であれば、ダイオード直流検波等の手段をもっ
て電力を検波する検波器9および10は三次特性を有し
ているため、同じ差分でもレベルが高いときと低いとき
では検出値に差が生じてしまう。これを補正するために
検波器10の検出値(あるいは検波器9の検出値でも良
い)に応じて差動器13出力に重みづけを行う。検波器
10の値の大きいときはマイナスの重みづけを、小さい
ときにはプラスの重みづけを検出器15によって定義付
け変換器14によって重みづけする。例えば検出器15
は、オペアンプ(演算増幅器)を用いた差動増幅器を用
いて構成することができる。検出器15の原理図を図3
に示す。
【0042】図3は、検出器15の原理を示す概略図で
ある。この図によると、検波値はある任意の基準値より
上の場合は低い電圧に変換され、下の場合は高い電圧に
変換される。
【0043】図4は、変換器14の原理を示す概略図で
ある。変換器14も検出器15と同じく、オペアンプを
用いた差動増幅器によって構成することができる。差動
器13によって得られた値は重みづけ値によって重みづ
けを加えられDSP16に入力する。
【0044】図5は、検波器9と検波器10の出力値と
その間に生ずる利得誤差の関係を示すグラフである。可
変減衰器4の制御電圧が0dB相当で、検波器9の検出
電圧が+4.5V、検波器10の検波電圧が+5.0V
であるとする。重みづけを0と考えた場合、分配器2と
6との間に1dBの誤差があると考えられる。しかしな
がらこの場合、可変減衰器4を−1dB動かしても送信
機全体のレベル補正ができたことにはならない。これは
分配器間以外に変調器1自体の温度特性があるためで、
この部分の検出は非常に困難である。
【0045】そこで本発明では、あらかじめ総合特性を
鑑みた上で変調器1自体の変動量をもオフセットするよ
うに動作させる。これは事前に変調器1の特性と増幅器
の特性との相関をとっておくことで可能となる。下記
に、特性に対する補正値の例を示す。この値は、同様に
メモリ17にメモリしておく必要がある。
【0046】
【表3】
【0047】また、差動電圧が重みづけによって一定化
されているので、変換式によるソフト演算においても実
現可能である。この場合は、例えば下記のように構成す
ることができる。
【0048】補正量(dB)=−(電圧値×2) 図5で示すの範囲は、本実施例に示す送信機が利得補
償のない状態で、ある一定温度内における利得変動を示
した図である。横軸上の点は検波器9における検波
値、横軸上の点は検波器10の検波値を示し、それぞ
れ+4.5V,+5.0Vを検波しており利得変動が1
dBあることを示している(カーブ(a))。仮に利得
変動がない場合、両方の検波値は+4.3Vを示すはず
である。
【0049】この例では、分配器2〜分配器6の変動量
1dBに対して変調器1の変動量が1dBである例で示
してあり、1dB分の変動量が検出され且つオフセット
値(縦軸の値)が表3に合致した値となっていない場
合、補正動作が開始され、−2dB分のオフセットをか
けることを意味する。これを順に追って説明すると、ま
ず、可変減衰器4の制御電圧が0dBであり、且つ、差
動検出出力が(5V−4.5V=)0.5V(この場合
1dB相当と認識する)である(ステップ1)。
【0050】この時点で送信機全体の利得変動は+2d
Bであると認識する。次に、可変減衰器4を−2dBオ
フセットする(ステップ2)。このことによりDSP上
のカーブが(b)に変換される。ここでも両検波器の差
分として1dBが検出されるが、既にオフセットが−2
dBかけられている((b)のカーブの起点が縦軸上の
−2dBの位置にあるということ)と認識し、この時点
でレベル制御は収束したと判断する。
【0051】以上説明したように、本発明では、分配器
2と分配器6との間にあらわれた利得変動は、それ以外
の区間の利得変動と相関があることを利用して利得補正
する。仮に、変調器1の特性が逆極性であっても、それ
を想定した論理で回路を構成することにより、送信機自
体の安定度を保持することができる。
【0052】また、図1中の領域18で示した点は、D
SP16によるソフト演算に盛り込むことも可能であ
る。その場合、検波器9と検波器10との値をA/D変
換により取り込む必要があるが、そのためのA/Dコン
バータは図1中には示していない。この場合、制御フロ
ーを上述した形のように構成することで実現が可能であ
る。
【0053】上述した可変減衰器4への補正電圧は、増
幅する無線高周波数信号の変調成分に影響がない様に伝
達させなければならない。積分器12はそのために設け
てあり、構成は直列抵抗と並列コンデンサとを用いた低
域ろ波器の形で簡単に構成することができる。その場合
の時定数は、無線高周波信号に変調された変調周波数成
分に対して十分大きく設定しておくことが必要である。
【0054】以上説明したように、本発明では、高い電
力時には絶対値電力検波による自動レベル制御回路(A
LC)を、低い電力時には相対値電力検波と予測オフセ
ットとを併用した自動利得制御回路(AGC)を構成し
ているが、これら2方式の接合点において不連続点を生
ずる可能性がある。このため、上記2方式の接合点にお
いては、オーバーラップする領域を設けておくことが必
要である。これは、絶対値電力検波が可能になる点にお
いて、相対値電力検波+予測オフセット方式との誤差を
補正する必要があるためである。このため、以下のフロ
ーをソフト演算に盛り込む。このフローは、上記2方式
のオーバーラップ領域に電力がさしかかったときに動作
する。このときの補正量は、次回の同領域にさしかかっ
た場合まで有効としておくことが必要である。基本的に
は、絶対値検波値を最終的な参照値にすることが必要で
ある。以下に補正フローをALC領域からAGC領域に
移行するときと、AGC領域からALC領域に移行する
ときに分けて説明する。 (補正フロー1)ALC領域からAGC領域に移行する
ときは、まず、絶対電力を検波し可変減衰器制御量を特
定し、相対値補正量を計算し可変減衰器制御量を推定す
る。次に、2方式間の誤差量を検出する。次に、予測オ
フセット値に誤差量を加算して、可変減衰器制御電圧を
出力し、以降のAGC動作を行う。
【0055】図6は、ALC−AGC移行時の誤差を補
正するフローを説明したグラフである。このグラフは、
上述した補正フロー1を盛り込んだレベル関係を表すグ
ラフを示す。(a)はALC動作による電力の動きを示
し、(b)はAGC動作による推定値を示す。この補正
がない場合は、(a)のカーブから(b)のカーブに不
連続的に移行してしまう。(c)は本来動いて行くべき
電力の動きを示し、(d)は2方式間の誤差量を示す。
以降予測オフセット値に加算することによって電力値は
(c)のカーブ上を動く。 (補正フロー2)AGC領域からALC領域に移行する
ときは、現在の可変減衰器制御量を認識し、絶対電力値
を検出する。次に、現在の可変減衰器制御量との差分を
検出し、その差分値を予測オフセット値に加算,保持し
ておく。次に、可変減衰器制御量を補正する。このAG
C領域からの移行の場合、可変減衰制御電圧を一気に動
作させても積分器12により変化量が緩やかになるた
め、変調信号への影響は少なくて済む。一方、可変ステ
ップに連続性を期待する場合は、図7の過渡制御補正を
行う。
【0056】図7は、AGC−ALC移行時の誤差を補
正するフローを説明したグラフである。(e)はAGC
制御による電力の動きを示し、(f)はALC制御によ
る真値を示し、(g)は補正カーブの動きを示す。ま
た、(h)は補正カーブの修正区間で入力(出力)電力
に応じて補正値を可変する領域を示す。さらに、(i)
は補正区間中に電力が減少した場合の電力の動きで補正
値を加えた後、図6に示した制御を行う。
【0057】ここで、補正カーブは、あらかじめ任意に
決めておいた電力範囲内のあるステップ毎にオフセット
が完了するように演算を行う。例えば、2方式間の誤差
が2dBあったとする。これを現在出力している電力か
ら+4dB範囲内で収束するようにする例を考える。こ
の場合、総電力値が1dB上がる毎に0.5dBのオフ
セットを行っていくことで補正が完了する。上記補正区
間を完了せずに総出力電力が下降する場合は、今度は同
様のオフセットを逆極性で行うことで動作を完了する。
以上に示すフローでレベル制御に連続性をもたせること
ができる。
【0058】本発明は、上述した実施例における送信機
に限定されるものではなく、増幅器単体や受信AMP
等、温度安定性の悪い増幅器,減衰器,フィルタ類等広
くに適用が可能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
送信機等の出力するレベルが高い場合にはALC制御
を、送信機等の出力するレベルが低い場合にはAGC制
御を行い、両方式の過渡期には補正利得を計算し、可変
減衰器を制御することによって広いダイナミックレンジ
での利得安定性を高い精度で得ることができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】出力波形の包路線と電圧実効値との関係を示す
グラフである。
【図3】検出器の原理を示す概略図である。
【図4】変換器の原理を示す概略図である。
【図5】検波器の出力値とその間に生ずる利得誤差の関
係を示すグラフである。
【図6】ALC−AGC移行時の誤差を補正するフロー
を説明したグラフである。
【図7】AGC−ALC移行時の誤差を補正するフロー
を説明したグラフである。
【符号の説明】
1 変調器 2 分配器 3,3’ 増幅器 4 可変減衰器 5 増幅器 6 分配器 7 第1の増幅器 8 第2の増幅器 9 検波器 10 検波器 11 検波器 12 積分器 13 差動器 14 変換器 15 検出器 16 DSP部 17 メモリ 18 領域

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波数信号の広範囲な出力レベルを送信
    する送信部分および前記高周波数信号を増幅する増幅器
    部分を備えた高周波無線装置のレベル制御方式におい
    て、 送信データを作成するデジタルシグナルプロセッサ部
    と、 前記デジタルシグナルプロセッサ部により作成された送
    信データを入力して、前記高周波数信号である変調波を
    作成する変調器と、 前記変調器によって得られた変調波を増幅する多段増幅
    器と、 前記多段増幅器の上位,下位にそれぞれ設けられ、分配
    則に準じた分配率で前記高周波数信号を分配する第1お
    よび第2の分配器と、 前記第1および第2の分配器のそれぞれが分配した一方
    の信号を、増幅則に準じた利得によって増幅する第1お
    よび第2の増幅器と、 前記第1および第2の増幅器にそれぞれ接続された前記
    第1および第2の検波器と、 前記第1および第2の検波器の差電圧を抽出する差動器
    と、 前記多段増幅器の間に設けられ、前記高周波数信号の通
    過損失を外部からの直流電圧により可変させる可変減衰
    器と、 を備え、前記送信部分の出力するレベルが高い場合には
    自動レベル制御回路方式で、前記送信部分の出力するレ
    ベルが低い場合には自動利得制御回路方式で制御を行う
    ことを特徴とするレベル制御方式。
  2. 【請求項2】前記多段増幅器が、前記高周波数信号を所
    望のレベルに増幅するだけの利得を有する段数のみ有す
    ることを特徴とする、請求項1に記載のレベル制御方
    式。
  3. 【請求項3】前記第1および第2の分配器のそれぞれ
    が、分配した他方の信号をアンテナなどの終端装置に出
    力することを特徴とする、請求項1または2に記載のレ
    ベル制御方式。
  4. 【請求項4】前記第1および第2の検波器に入力された
    レベルが、前記第1および第2の分配器により分配され
    た前記一方の信号の出力レベルに一定比で対応するレベ
    ルであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに
    記載のレベル制御方式。
  5. 【請求項5】前記第1および第2の検波器が、同等の特
    性を有し、同じレベルに対して同じ直流電圧値を出力す
    る検波器であることを特徴とする、請求項1〜4のいず
    れかに記載のレベル制御方式。
  6. 【請求項6】前記第2の検波器の側の絶対レベルを検出
    する検出器を備えたことを特徴とする、請求項1〜5の
    いずれかに記載のレベル制御方式。
  7. 【請求項7】前記検出器が、前記絶対レベルが高いとき
    は低い電圧に、前記絶対レベルが低いときは高い電圧に
    変換する機能を有することを特徴とする、請求項6に記
    載のレベル制御方式。
  8. 【請求項8】前記差動器の値を、前記検出器の出力値で
    重みづけする変換器を備えたことを特徴とする、請求項
    7に記載のレベル制御方式。
  9. 【請求項9】前記変換器の変換値を、前記デジタルシグ
    ナルプロセッサ部に報知し、前記デジタルシグナルプロ
    セッサ部が前記変換値から前記多段増幅器の利得誤差を
    推定し、オフセットする値を前記可変減衰器に出力する
    ことを特徴とする、請求項8に記載のレベル制御方式。
  10. 【請求項10】前記デジタルシグナルプロセッサ部から
    前記可変減衰器における信号の急激な変動を防ぐための
    積分器を備えたことを特徴とする、請求項9に記載のレ
    ベル制御方式。
  11. 【請求項11】前記積分器が、直列抵抗器と並列コンデ
    ンサとからなる低域ろ波器であることを特徴とする、請
    求項10に記載のレベル制御方式。
  12. 【請求項12】前記デジタルシグナルプロセッサ部が、
    変調波形データから計算された出力レベルに対応する検
    波値が記憶されたメモリを有し、前記検波値と前記変換
    値とを比較しずれている場合に、前記可変減衰器に補正
    する信号を出力することを特徴とする、請求項11に記
    載のレベル制御方式。
  13. 【請求項13】前記自動レベル制御回路方式と前記自動
    利得制御回路方式との移行時の補正カーブが、あらかじ
    め任意に決めておいた電力範囲内のあるステップ毎にオ
    フセットが完了するように演算を行うことを特徴とす
    る、請求項12に記載のレベル制御方式。
  14. 【請求項14】前記自動レベル制御回路方式の基準値
    を、ベースバンド波形の生成の段階の計算値から得るこ
    とを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載のレ
    ベル制御方式。
  15. 【請求項15】前記自動利得制御回路方式の差動検出値
    に、検出範囲外の利得の変動を加えて補正することを特
    徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載のレベル制
    御方式。
  16. 【請求項16】前記自動レベル制御回路方式および前記
    自動利得制御回路方式を併用し、広いダイナミックレン
    ジを得ることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか
    に記載のレベル制御方式。
  17. 【請求項17】前記自動レベル制御回路方式および前記
    自動利得制御回路方式の過渡期に、補正値を加えて制御
    の連続性を得ることを特徴とする、請求項1〜16のい
    ずれかに記載のレベル制御方式。
  18. 【請求項18】前記自動レベル制御回路方式および前記
    自動利得制御回路方式の過渡期の誤差値を検出し、以降
    の自動利得制御回路方式の動作に補正を加えることを特
    徴とする、請求項17に記載のレベル制御方式。
  19. 【請求項19】前記自動レベル制御回路方式および前記
    自動利得制御回路方式の過渡期の誤差値を検出し、レベ
    ルが過渡期を通過する毎に補正値を更新することを特徴
    とする、請求項17または18に記載のレベル制御方
    式。
  20. 【請求項20】前記自動利得制御回路方式における検出
    利得誤差を、レベルに応じてオフセットして、レベルに
    関係なくレベル差と電圧値とが一次的な関係を保持させ
    ることを特徴とする、請求項17〜19のいずれかに記
    載のレベル制御方式。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100474311B1 (ko) * 2002-12-05 2005-03-10 엘지전자 주식회사 멀티캐리어 송신기의 출력레벨 조정회로 및 방법
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