JPH11185642A - プラズマディスプレイパネル用障壁及びその製造法 - Google Patents
プラズマディスプレイパネル用障壁及びその製造法Info
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- JPH11185642A JPH11185642A JP9354256A JP35425697A JPH11185642A JP H11185642 A JPH11185642 A JP H11185642A JP 9354256 A JP9354256 A JP 9354256A JP 35425697 A JP35425697 A JP 35425697A JP H11185642 A JPH11185642 A JP H11185642A
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- layer
- pattern
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 上下層の剥がれが無く、最大限にRGB色調
を発揮できるプラズマディスプレイパネル用障壁及び上
下層の接着面積が大きく、障壁焼成時に剥がれが無く、
白色層を犠牲にすること無く黒色層の厚みを増加するこ
とが可能で、最大限にRGB色調を発揮できて、障壁の
高さ調整も容易で、微細で高い寸法精度を実現できるプ
ラズマディスプレイパネルの障壁の製造法を提供する。 【解決手段】 上下2層から構成されるプラズマディス
プレイパネル用障壁において、下層が窪みを有し、上層
を前記下層の窪みの上に形成してなるプラズマディスプ
レイパネル用障壁及び基板上に感光性樹脂組成物の層を
形成し、この感光性樹脂組成物層をパターン状に露光、
現像して樹脂パターンを形成し、この樹脂パターンと樹
脂パターンの間に下層形成用障壁材料を埋込み、次いで
上層形成用障壁材料を埋込んだ後、樹脂パターンを除去
して前記2種の障壁材料から構成されたパターンを形成
し、このパターンを焼成することを特徴とするプラズマ
ディスプレイパネル用障壁の製造法。
を発揮できるプラズマディスプレイパネル用障壁及び上
下層の接着面積が大きく、障壁焼成時に剥がれが無く、
白色層を犠牲にすること無く黒色層の厚みを増加するこ
とが可能で、最大限にRGB色調を発揮できて、障壁の
高さ調整も容易で、微細で高い寸法精度を実現できるプ
ラズマディスプレイパネルの障壁の製造法を提供する。 【解決手段】 上下2層から構成されるプラズマディス
プレイパネル用障壁において、下層が窪みを有し、上層
を前記下層の窪みの上に形成してなるプラズマディスプ
レイパネル用障壁及び基板上に感光性樹脂組成物の層を
形成し、この感光性樹脂組成物層をパターン状に露光、
現像して樹脂パターンを形成し、この樹脂パターンと樹
脂パターンの間に下層形成用障壁材料を埋込み、次いで
上層形成用障壁材料を埋込んだ後、樹脂パターンを除去
して前記2種の障壁材料から構成されたパターンを形成
し、このパターンを焼成することを特徴とするプラズマ
ディスプレイパネル用障壁の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンピューター
端末や璧掛けテレビ、券売機において文字情報や映像情
報の表示装置として使用されるプラズマディスプレイパ
ネル(以下、PDPと略す)の障壁(バリアーリブ)及
びその製造法に関する。
端末や璧掛けテレビ、券売機において文字情報や映像情
報の表示装置として使用されるプラズマディスプレイパ
ネル(以下、PDPと略す)の障壁(バリアーリブ)及
びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】PDPは透明電極が形成される前面板
と、データ電極や絶縁膜が形成される背面板の二枚の絶
縁板(以下ガラス板と略す)の内側に障壁、蛍光体が形
成された構造よりなる。この障壁は直行する透明電極群
とデータ電極群との間に一定空間を保持したセル構造を
形成し、さらにNe、Xe等の稀ガスが封入され、この
透明電極とデータ電極の交差部が印加電圧により放電、
蛍光体が発光する画素が形成され画像を表示する。図1
にAC型PDPの概略の構成図を示した。図1におい
て、1は基板、2は透明電極、3はデータ電極、4は障
壁、5は蛍光体、6は誘電体層及び7は保護膜を示す。
この障壁は、セル間での誤放電を防止し一定の放電区間
を得るための機能を有している。
と、データ電極や絶縁膜が形成される背面板の二枚の絶
縁板(以下ガラス板と略す)の内側に障壁、蛍光体が形
成された構造よりなる。この障壁は直行する透明電極群
とデータ電極群との間に一定空間を保持したセル構造を
形成し、さらにNe、Xe等の稀ガスが封入され、この
透明電極とデータ電極の交差部が印加電圧により放電、
蛍光体が発光する画素が形成され画像を表示する。図1
にAC型PDPの概略の構成図を示した。図1におい
て、1は基板、2は透明電極、3はデータ電極、4は障
壁、5は蛍光体、6は誘電体層及び7は保護膜を示す。
この障壁は、セル間での誤放電を防止し一定の放電区間
を得るための機能を有している。
【0003】従来の障壁は黒色または白色の1層構造で
あったが、蛍光体の発光を最大限に利用でき、また画素
のコントラストを向上させるなど障壁の役割を十分発揮
できるようにするため白黒2層構造の障壁が検討されて
いる。例えば、特開平5−266791号公報では、放
電による蛍光体の発光を確実に区分し、画素のコントラ
ストを向上させる作用と蛍光体の発光を最大限に利用す
るために白色、黒色の2層構造の障壁が提挙されてお
り、背面板側が白色で前面板側が黒色である。すなわ
ち、下層の白色は蛍光体の発光が裏側へ漏れるのを防止
し、前面に反射させる役割を有し、上層の黒色は各画素
の発光をより明確に区分する、いわゆるブラウン管テレ
ビ等で使用されているブラックマトリックスの役割を有
している。
あったが、蛍光体の発光を最大限に利用でき、また画素
のコントラストを向上させるなど障壁の役割を十分発揮
できるようにするため白黒2層構造の障壁が検討されて
いる。例えば、特開平5−266791号公報では、放
電による蛍光体の発光を確実に区分し、画素のコントラ
ストを向上させる作用と蛍光体の発光を最大限に利用す
るために白色、黒色の2層構造の障壁が提挙されてお
り、背面板側が白色で前面板側が黒色である。すなわ
ち、下層の白色は蛍光体の発光が裏側へ漏れるのを防止
し、前面に反射させる役割を有し、上層の黒色は各画素
の発光をより明確に区分する、いわゆるブラウン管テレ
ビ等で使用されているブラックマトリックスの役割を有
している。
【0004】しかし、これらの白黒2層構造の障壁は、
下層白色層と上層黒色層の境界は直線状か、上に凸の曲
線状になっている。例えば、サンドブラスト法による障
壁では、境界は直線状で(図2)、スクリーン印刷によ
る障壁材料の重ね塗り方法では境界が上に凸の曲線状
(図3)となっている。
下層白色層と上層黒色層の境界は直線状か、上に凸の曲
線状になっている。例えば、サンドブラスト法による障
壁では、境界は直線状で(図2)、スクリーン印刷によ
る障壁材料の重ね塗り方法では境界が上に凸の曲線状
(図3)となっている。
【0005】しかしながら、白黒2層構造障壁の下層白
色層と上層黒色層の境界が直線状の場合は、次のような
問題がある。 下層と上層の接着面積が小さく、障壁焼成時の収縮
で剥がれる部分がある。 2層構造障壁を全面に形成した背面板では、部分的
に障壁の高さのバラツキが発生した場合に上層の黒色層
を均一厚さに形成することができず、部分的に研磨で除
去されてしまう部分(黒色層の欠落欠陥)が発生する
(図4)。 の研磨による黒色層の欠落欠陥を防ぐために、あ
るいは上層の黒色層の色調を増すために黒色層を厚くし
ようとしても、黒色層を厚くすると下層の白色層の割合
が減少するために、蛍光体の発光した光の反射効率が低
下してしまうため限界がある(図5)。 また、白黒2層構造障壁の下層白色層と上層黒色層の境
界が上に凸の曲線の場合は、上記のの接着面積に関し
ては問題は無いものの、との問題を有している(図
6)。
色層と上層黒色層の境界が直線状の場合は、次のような
問題がある。 下層と上層の接着面積が小さく、障壁焼成時の収縮
で剥がれる部分がある。 2層構造障壁を全面に形成した背面板では、部分的
に障壁の高さのバラツキが発生した場合に上層の黒色層
を均一厚さに形成することができず、部分的に研磨で除
去されてしまう部分(黒色層の欠落欠陥)が発生する
(図4)。 の研磨による黒色層の欠落欠陥を防ぐために、あ
るいは上層の黒色層の色調を増すために黒色層を厚くし
ようとしても、黒色層を厚くすると下層の白色層の割合
が減少するために、蛍光体の発光した光の反射効率が低
下してしまうため限界がある(図5)。 また、白黒2層構造障壁の下層白色層と上層黒色層の境
界が上に凸の曲線の場合は、上記のの接着面積に関し
ては問題は無いものの、との問題を有している(図
6)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1及び2記載の
発明は、上下層の剥がれが無く、最大限にRGB色調を
発揮できるプラズマディスプレイパネル用障壁を提供す
る。請求項3記載の発明は、上下層の接着面積が大き
く、障壁焼成時に剥がれが無く、白色層を犠牲にするこ
と無く黒色層の厚みを増加することが可能で、最大限に
RGB色調を発揮できて、障壁の高さ調整も容易で、微
細で高い寸法精度を実現できるプラズマディスプレイパ
ネルの障壁の製造法を提供するものである。
発明は、上下層の剥がれが無く、最大限にRGB色調を
発揮できるプラズマディスプレイパネル用障壁を提供す
る。請求項3記載の発明は、上下層の接着面積が大き
く、障壁焼成時に剥がれが無く、白色層を犠牲にするこ
と無く黒色層の厚みを増加することが可能で、最大限に
RGB色調を発揮できて、障壁の高さ調整も容易で、微
細で高い寸法精度を実現できるプラズマディスプレイパ
ネルの障壁の製造法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上下2層から
構成されるプラズマディスプレイパネル用障壁におい
て、下層が窪みを有し、上層を前記下層の窪みの上に形
成してなるプラズマディスプレイパネル用障壁に関す
る。また、本発明は、窪みの最大深さは15μm以上
で、かつ障壁高さの95%以下の範囲にある前記プラズ
マディスプレイパネル用障壁に関する。また、本発明
は、基板上に感光性樹脂組成物の層を形成し、この感光
性樹脂組成物層をパターン状に露光、現像して樹脂パタ
ーンを形成し、この樹脂パターンと樹脂パターンの間に
下層形成用障壁材料を埋込み、次いで上層形成用障壁材
料を埋込んだ後、樹脂パターンを除去して、前記2種の
障壁材料から構成されたパターンを形成し、このパター
ンを焼成することを特徴とするプラズマディスプレイパ
ネル用障壁の製造法に関する。
構成されるプラズマディスプレイパネル用障壁におい
て、下層が窪みを有し、上層を前記下層の窪みの上に形
成してなるプラズマディスプレイパネル用障壁に関す
る。また、本発明は、窪みの最大深さは15μm以上
で、かつ障壁高さの95%以下の範囲にある前記プラズ
マディスプレイパネル用障壁に関する。また、本発明
は、基板上に感光性樹脂組成物の層を形成し、この感光
性樹脂組成物層をパターン状に露光、現像して樹脂パタ
ーンを形成し、この樹脂パターンと樹脂パターンの間に
下層形成用障壁材料を埋込み、次いで上層形成用障壁材
料を埋込んだ後、樹脂パターンを除去して、前記2種の
障壁材料から構成されたパターンを形成し、このパター
ンを焼成することを特徴とするプラズマディスプレイパ
ネル用障壁の製造法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のプラズマディスプレイパ
ネル用障壁は、上下2層から構成されるが、2層構造と
して各層に機能を分担させることにより、蛍光体の発光
を最大限に利用でき、また画素のコントラストを向上さ
せるなど障壁の役割を充分発揮することができる。例え
ば、下層を白色、上層を黒色の2層構造とすれば、白色
の下層は蛍光体の発光が裏側へ漏れるのを防止し、前面
に反射させる機能を果たし、黒色の上層は各画素の発光
をより明確に区分する、いわゆるブラックマトリックス
的な機能を果たす。本発明のプラズマディスプレイパネ
ル用障壁を構成する下層及び上層は障壁材料を焼成する
ことにより形成することができる。そのような障壁材料
は、無機材料及びバインダ樹脂を必須成分とし、他に必
要に応じて、有機溶剤、顔料、シランカップリング剤等
の密着性向上剤、可塑剤、分散剤、レベリング剤等の密
着性向上剤等を含んでなる組成物である。
ネル用障壁は、上下2層から構成されるが、2層構造と
して各層に機能を分担させることにより、蛍光体の発光
を最大限に利用でき、また画素のコントラストを向上さ
せるなど障壁の役割を充分発揮することができる。例え
ば、下層を白色、上層を黒色の2層構造とすれば、白色
の下層は蛍光体の発光が裏側へ漏れるのを防止し、前面
に反射させる機能を果たし、黒色の上層は各画素の発光
をより明確に区分する、いわゆるブラックマトリックス
的な機能を果たす。本発明のプラズマディスプレイパネ
ル用障壁を構成する下層及び上層は障壁材料を焼成する
ことにより形成することができる。そのような障壁材料
は、無機材料及びバインダ樹脂を必須成分とし、他に必
要に応じて、有機溶剤、顔料、シランカップリング剤等
の密着性向上剤、可塑剤、分散剤、レベリング剤等の密
着性向上剤等を含んでなる組成物である。
【0009】この障壁材料に使用される無機材料は、ガ
ラス粉末、アルミナ(Al2O3)、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化バリウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸
化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化カドミウム、酸
化銅、酸化鉄、酸化クロム、酸化マグネシウム、酸化マ
ンガン、酸化ビスマス等の金属酸化物などからなる。ガ
ラス粉末のガラス組成としては、PbO・B2O3・Si
O2、PbO・B2O3、ZnO・B2O3・SiO2等が挙
げられる。これら無機材料の軟化点は、350〜1,0
00℃、粒度は、0.1〜5μmであることが、作業
性、障壁の強度等の点から好ましい。障壁材料に使用さ
れるバインダ樹脂としては、特に制限なく公知の樹脂を
使用しうるが、アクリル系樹脂が熱分解性の良好な点で
好適であり、また、バインダ樹脂は熱や光で2量化や重
合して架橋する性質を有していてもよい。
ラス粉末、アルミナ(Al2O3)、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化バリウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸
化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化カドミウム、酸
化銅、酸化鉄、酸化クロム、酸化マグネシウム、酸化マ
ンガン、酸化ビスマス等の金属酸化物などからなる。ガ
ラス粉末のガラス組成としては、PbO・B2O3・Si
O2、PbO・B2O3、ZnO・B2O3・SiO2等が挙
げられる。これら無機材料の軟化点は、350〜1,0
00℃、粒度は、0.1〜5μmであることが、作業
性、障壁の強度等の点から好ましい。障壁材料に使用さ
れるバインダ樹脂としては、特に制限なく公知の樹脂を
使用しうるが、アクリル系樹脂が熱分解性の良好な点で
好適であり、また、バインダ樹脂は熱や光で2量化や重
合して架橋する性質を有していてもよい。
【0010】バインダ樹脂は、そのTgが0〜50℃
で、重量平均分子量が10,000〜180,000で
あることが好ましい。重量平均分子量が10,000未
満であると、障壁材料の強度が低下する傾向があり、一
方、重量平均分子量が180,000を超えると溶剤に
難溶となる傾向がある。また、Tgが0℃未満である
と、柔軟性が大きすぎて、障壁材料が変形する傾向があ
り、一方、Tgが50℃を超えると柔軟性が低下して障
壁材料の一部(特に角の部分)が欠ける傾向がある。な
お、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を
用いて換算した値である。障壁材料中のバインダ樹脂の
含有量は、無機材料100重量部に対して3〜30重量
部とすることが好ましい。この含有量が3部未満である
と、バインダーとして機能せず、障壁材料が崩れる傾向
がある。また、30重量部を超えると、障壁材料中の有
機物を焼成により熱分解、消失させる工程でその熱分
解、消失前の溶融段階で流動性が過大となり障壁材料の
形状が変形する傾向がある。
で、重量平均分子量が10,000〜180,000で
あることが好ましい。重量平均分子量が10,000未
満であると、障壁材料の強度が低下する傾向があり、一
方、重量平均分子量が180,000を超えると溶剤に
難溶となる傾向がある。また、Tgが0℃未満である
と、柔軟性が大きすぎて、障壁材料が変形する傾向があ
り、一方、Tgが50℃を超えると柔軟性が低下して障
壁材料の一部(特に角の部分)が欠ける傾向がある。な
お、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を
用いて換算した値である。障壁材料中のバインダ樹脂の
含有量は、無機材料100重量部に対して3〜30重量
部とすることが好ましい。この含有量が3部未満である
と、バインダーとして機能せず、障壁材料が崩れる傾向
がある。また、30重量部を超えると、障壁材料中の有
機物を焼成により熱分解、消失させる工程でその熱分
解、消失前の溶融段階で流動性が過大となり障壁材料の
形状が変形する傾向がある。
【0011】障壁材料に必要に応じて使用される有機溶
剤としては、例えば、トルエン、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、γ−ブチルラクトン、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラメチルス
ルホン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、クロロホルム、
塩化メチレン、メチルアルコール、エチルアルコール、
テトラリン、n−ブチルベンゼン、P−シメン、メチル
ナフタレン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼ
ン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン、P−メン
タン、ビシクロヘキシル、ジペンテン、デカリン、ソル
ベッソ、テレピン油等が挙げられる。これらは単独で又
は2種類以上を組み合わせて使用される。これらの有機
溶剤のうちでも、高沸点(170〜280℃)で非極性
のものが、塗膜のレベリング性が良好で樹脂パターン中
に浸食せず良好である。有機溶剤を使用する場合の含有
量は、特に制限はないが、障壁材料である組成物の粘度
が20〜200ポイズとなるような量を含有させること
が好ましく、無機材料100重量部に対して10〜10
0重量部である。溶剤の含有量が10重量部未満である
と組成物の粘度が大きすぎて埋め込み性が低下する傾向
があり、100重量部を超えると乾燥後の目滅りが大き
すぎる傾向がある。
剤としては、例えば、トルエン、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、γ−ブチルラクトン、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラメチルス
ルホン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、クロロホルム、
塩化メチレン、メチルアルコール、エチルアルコール、
テトラリン、n−ブチルベンゼン、P−シメン、メチル
ナフタレン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼ
ン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン、P−メン
タン、ビシクロヘキシル、ジペンテン、デカリン、ソル
ベッソ、テレピン油等が挙げられる。これらは単独で又
は2種類以上を組み合わせて使用される。これらの有機
溶剤のうちでも、高沸点(170〜280℃)で非極性
のものが、塗膜のレベリング性が良好で樹脂パターン中
に浸食せず良好である。有機溶剤を使用する場合の含有
量は、特に制限はないが、障壁材料である組成物の粘度
が20〜200ポイズとなるような量を含有させること
が好ましく、無機材料100重量部に対して10〜10
0重量部である。溶剤の含有量が10重量部未満である
と組成物の粘度が大きすぎて埋め込み性が低下する傾向
があり、100重量部を超えると乾燥後の目滅りが大き
すぎる傾向がある。
【0012】顔料は、障壁材料を着色してコントラスト
を向上させる等の目的で必要に応じて使用され、着色す
る色に応じて種々のものを使用でき、例えば、黒色に着
色する場合はCuO−Cr2O3系鉱物、CoO−Fe2
O3−Cr2O3系鉱物等の黒色顔料等を使用でき、白色
に着色する場合はTiO2等の白色顔料を使しうる。顔
料を使用する場合、その使用量は、無機材料100重量
部に対して1〜50重量部程度である。
を向上させる等の目的で必要に応じて使用され、着色す
る色に応じて種々のものを使用でき、例えば、黒色に着
色する場合はCuO−Cr2O3系鉱物、CoO−Fe2
O3−Cr2O3系鉱物等の黒色顔料等を使用でき、白色
に着色する場合はTiO2等の白色顔料を使しうる。顔
料を使用する場合、その使用量は、無機材料100重量
部に対して1〜50重量部程度である。
【0013】また、障壁材料にシランカップリング剤を
含ませることが、基板への接着性の点から好ましい。こ
のようなシランカップリング剤は、特に制限なく、市販
のものを使用できるが、具体的には、信越化学工業(株)
製のKBM602、KBM603、KBE903等のア
ミノシラン、信越化学工業(株)製のKBM502、KB
M503等のメタクリロキシシラン、信越化学工業(株)
製のKBE1003、KBM1003等のビニルシラン
が挙げられる。シランカップリング剤を含ませる場合、
障壁材料中のシランカップリング剤の含有量は、無機材
料100重量部に対して0.1〜5.0重量部とするこ
とが好ましい。0.1重量部未満であると、接着性向上
の効果が小さい傾向があり、5.0部を超えると焼成時
に残澄が残る傾向がある。
含ませることが、基板への接着性の点から好ましい。こ
のようなシランカップリング剤は、特に制限なく、市販
のものを使用できるが、具体的には、信越化学工業(株)
製のKBM602、KBM603、KBE903等のア
ミノシラン、信越化学工業(株)製のKBM502、KB
M503等のメタクリロキシシラン、信越化学工業(株)
製のKBE1003、KBM1003等のビニルシラン
が挙げられる。シランカップリング剤を含ませる場合、
障壁材料中のシランカップリング剤の含有量は、無機材
料100重量部に対して0.1〜5.0重量部とするこ
とが好ましい。0.1重量部未満であると、接着性向上
の効果が小さい傾向があり、5.0部を超えると焼成時
に残澄が残る傾向がある。
【0014】障壁材料は、市販のものも使用でき、例え
ば、白色障壁材料(太陽インキ製造(株)製、TR−09
94、白色)、黒色障壁材料(太陽インキ製造(株)製、
TR−1938、黒色)等が挙げられる。
ば、白色障壁材料(太陽インキ製造(株)製、TR−09
94、白色)、黒色障壁材料(太陽インキ製造(株)製、
TR−1938、黒色)等が挙げられる。
【0015】本発明のプラズマディスプレイパネル用障
壁の構造は、上下2層であり、下層の形状について上部
のほぼ中央に下方に凸の窪みを有し、上層が下層の窪み
の上に形成されていることで、上下層の接着面積は大き
く、焼成時の収縮に対しても剥がれが無く良好である。
このような、本発明の障壁の一例を図7として示した。
なお、窪みの形状は下方に凸であれば、特に制限はな
く、例えば、図8、図9等の形状もとりうる。この障壁
で下層の窪みの最大深さは15μm以上で、かつ障壁高
さの95%以下の範囲にあることが好ましい。最大深さ
が15μm未満であると障壁を形成する際の焼成時に上
下層間で剥がれが起こる傾向があり、また研磨して高さ
のバラツキ修正を行うことが困難となる傾向があり、一
方窪みの最大深さが障壁高さの95%を超えるものは障
壁の作成自体が困難となる傾向がある。また、コントラ
スト、視確できる輝度等の点から下層が光反射層で上層
が光吸収層であることが好ましく、光反射層が白色で光
吸収層が黒色であることがより好ましい。
壁の構造は、上下2層であり、下層の形状について上部
のほぼ中央に下方に凸の窪みを有し、上層が下層の窪み
の上に形成されていることで、上下層の接着面積は大き
く、焼成時の収縮に対しても剥がれが無く良好である。
このような、本発明の障壁の一例を図7として示した。
なお、窪みの形状は下方に凸であれば、特に制限はな
く、例えば、図8、図9等の形状もとりうる。この障壁
で下層の窪みの最大深さは15μm以上で、かつ障壁高
さの95%以下の範囲にあることが好ましい。最大深さ
が15μm未満であると障壁を形成する際の焼成時に上
下層間で剥がれが起こる傾向があり、また研磨して高さ
のバラツキ修正を行うことが困難となる傾向があり、一
方窪みの最大深さが障壁高さの95%を超えるものは障
壁の作成自体が困難となる傾向がある。また、コントラ
スト、視確できる輝度等の点から下層が光反射層で上層
が光吸収層であることが好ましく、光反射層が白色で光
吸収層が黒色であることがより好ましい。
【0016】本発明の障壁は、種々の方法で製造できる
が、例えば、基板上に感光性樹脂組成物の層を形成し、
この感光性樹脂組成物の層をパターン状に露光、現像し
て樹脂パターンを形成し、この樹脂パターンと樹脂パタ
ーンの間に下層形成用障壁材料を埋込み、次いで上層形
成用障壁材料を埋込んだ後、樹脂パターンを除去して、
残りの前記2種の障壁材料から構成されたパターンを焼
成することにより製造することができる。
が、例えば、基板上に感光性樹脂組成物の層を形成し、
この感光性樹脂組成物の層をパターン状に露光、現像し
て樹脂パターンを形成し、この樹脂パターンと樹脂パタ
ーンの間に下層形成用障壁材料を埋込み、次いで上層形
成用障壁材料を埋込んだ後、樹脂パターンを除去して、
残りの前記2種の障壁材料から構成されたパターンを焼
成することにより製造することができる。
【0017】本発明で使用される基板は、特に制限はな
く、例えば、厚さ0.5〜5mm程度のセラミック板、プ
ラスチック板、ガラス板等が挙げられる。この基板上に
は、電極、誘電体層、保護層等が設けられていてもよ
い。また、下層の窪み形成方法は種々の方法をとりうる
が、樹脂パターンと樹脂パターンの間に下層用の障壁材
料を埋込み、毛管現象により下方に凸のなめらかな曲線
状の窪みが生じさせることが容易で好ましい。なお、樹
脂パターンと樹脂パターンの間の容積に対して100%
の体積の下層形成用障壁材料を埋め込んでもよいが、下
層の窪みの最大深さを前記した好ましい範囲とする点か
らは、40〜80%の体積の下層形成用障壁材料を埋め
込むことが好ましい。
く、例えば、厚さ0.5〜5mm程度のセラミック板、プ
ラスチック板、ガラス板等が挙げられる。この基板上に
は、電極、誘電体層、保護層等が設けられていてもよ
い。また、下層の窪み形成方法は種々の方法をとりうる
が、樹脂パターンと樹脂パターンの間に下層用の障壁材
料を埋込み、毛管現象により下方に凸のなめらかな曲線
状の窪みが生じさせることが容易で好ましい。なお、樹
脂パターンと樹脂パターンの間の容積に対して100%
の体積の下層形成用障壁材料を埋め込んでもよいが、下
層の窪みの最大深さを前記した好ましい範囲とする点か
らは、40〜80%の体積の下層形成用障壁材料を埋め
込むことが好ましい。
【0018】本発明で使用される感光性樹脂組成物とし
ては、特に制限なく公知のものを使用でき、例えば、ネ
ガ型感光性樹脂組成物、ポジ型感光性樹脂組成物等を挙
げることができる。ポジ型感光性樹脂組成物としては、
例えば、1,2−ナフトキノンジアジド系化合物、o−
ニトロベンジル系化合物等を用いた光可溶性基生成型の
組成物、オニウム塩等を用いた光酸発生・酸分解型の組
成物などが挙げられる。ネガ型感光性樹脂組成物として
は、例えばエチレン性不飽和化合物、カルボキシル基含
有フィルム性付与ポリマー及び光重合開始剤を必須成分
として含有し、他に必要に応じて、有機溶剤、染料又は
顔料、その他添加剤を含んだ光重合型の組成物が挙げら
れる。感光性樹脂組成物の層を基板上に形成するには、
感光性樹脂組成物を直接基板上に塗布、乾燥することに
より行ってもよいが、感光性樹脂組成物の層を可とう性
のある支持体フィルム上に設けた感光性エレメントある
いは感光性フィルムを基板にラミネートすることによっ
ても行える。基板上に形成された感光性樹脂組成物層の
厚さは、特に制限はないが、形成しようとする障壁の寸
法を考慮して15〜250μm程度である。
ては、特に制限なく公知のものを使用でき、例えば、ネ
ガ型感光性樹脂組成物、ポジ型感光性樹脂組成物等を挙
げることができる。ポジ型感光性樹脂組成物としては、
例えば、1,2−ナフトキノンジアジド系化合物、o−
ニトロベンジル系化合物等を用いた光可溶性基生成型の
組成物、オニウム塩等を用いた光酸発生・酸分解型の組
成物などが挙げられる。ネガ型感光性樹脂組成物として
は、例えばエチレン性不飽和化合物、カルボキシル基含
有フィルム性付与ポリマー及び光重合開始剤を必須成分
として含有し、他に必要に応じて、有機溶剤、染料又は
顔料、その他添加剤を含んだ光重合型の組成物が挙げら
れる。感光性樹脂組成物の層を基板上に形成するには、
感光性樹脂組成物を直接基板上に塗布、乾燥することに
より行ってもよいが、感光性樹脂組成物の層を可とう性
のある支持体フィルム上に設けた感光性エレメントある
いは感光性フィルムを基板にラミネートすることによっ
ても行える。基板上に形成された感光性樹脂組成物層の
厚さは、特に制限はないが、形成しようとする障壁の寸
法を考慮して15〜250μm程度である。
【0019】以下に、本発明の障壁の製造法の好ましい
態様を図10を用いて説明する。図10(a)に示され
るように基板1上に形成された感光性樹脂組成物層8は
所定パターンのネガマスク9を通して活性光線(UV)
を照射することによりパターン状に露光され、この後必
要に応じて加熱された後、現像により感光性樹脂組成物
層8を選択的に除去して基板1上に複数の樹脂パターン
10を形成する(図10(b))。現像方法としては、
特に制限されず、ウェット現像、ドライ現像等が挙げら
れる。ウェット現像の場合は、感光性樹脂組成物層8の
材料に対応した現像液を用いる。現像液としては、例え
ば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の弱アルカリ性の
稀薄水溶液が挙げられ、現像方式は、浸濱方式、スプレ
イ方式等が挙げられる。また、現像後に基板上に形成さ
れた樹脂パターン10を、強度、耐溶剤性等の向上の目
的で、加熱及び/又は露光してもよい。
態様を図10を用いて説明する。図10(a)に示され
るように基板1上に形成された感光性樹脂組成物層8は
所定パターンのネガマスク9を通して活性光線(UV)
を照射することによりパターン状に露光され、この後必
要に応じて加熱された後、現像により感光性樹脂組成物
層8を選択的に除去して基板1上に複数の樹脂パターン
10を形成する(図10(b))。現像方法としては、
特に制限されず、ウェット現像、ドライ現像等が挙げら
れる。ウェット現像の場合は、感光性樹脂組成物層8の
材料に対応した現像液を用いる。現像液としては、例え
ば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の弱アルカリ性の
稀薄水溶液が挙げられ、現像方式は、浸濱方式、スプレ
イ方式等が挙げられる。また、現像後に基板上に形成さ
れた樹脂パターン10を、強度、耐溶剤性等の向上の目
的で、加熱及び/又は露光してもよい。
【0020】このようにして形成された基板の複数の樹
脂パターン10の間隙に、スクリーン、スキージ、ロー
ル等を使用して、下層形成用障壁材料4a′を埋め込
み、乾燥(50〜180℃で10〜120分間程度)し
(図10(c))、次いで、上層形成用障壁材料4b′
を埋め込み、乾燥(50〜180℃で10〜120分間
程度)する(図10(d))。次いで、樹脂パターン1
0の上面、間隙の上部にあふれた障壁材料を研磨等によ
り除去する(図10(e))。なお、この研磨等による
除去工程は、必ずしも必要ではないが、この工程により
障壁の高さを調整し、揃えることを容易に行うことがで
きる。例えば、図11に示したように種々の要因で不揃
いが起こっても研磨により一定のリカバリーが可能とな
る。
脂パターン10の間隙に、スクリーン、スキージ、ロー
ル等を使用して、下層形成用障壁材料4a′を埋め込
み、乾燥(50〜180℃で10〜120分間程度)し
(図10(c))、次いで、上層形成用障壁材料4b′
を埋め込み、乾燥(50〜180℃で10〜120分間
程度)する(図10(d))。次いで、樹脂パターン1
0の上面、間隙の上部にあふれた障壁材料を研磨等によ
り除去する(図10(e))。なお、この研磨等による
除去工程は、必ずしも必要ではないが、この工程により
障壁の高さを調整し、揃えることを容易に行うことがで
きる。例えば、図11に示したように種々の要因で不揃
いが起こっても研磨により一定のリカバリーが可能とな
る。
【0021】次いで、樹脂パターンを除去することによ
りパターン状の障壁材料が残る(図10(f))。樹脂
パターンは種々の方法で除去できるが、例えば、剥離液
を用いて行う場合、使用する剥離液としては、水酸化ナ
トリウム又は水酸化カリウムの1〜10重量%程度の水
溶液が挙げられる。剥離方式としては、浸濱方式、スプ
レイ方式のいずれも好適であり、浸漬方式及びスプレイ
方式を併用してもよい。また、レジストパターンを障壁
材料とともに焼成することにより除去することも可能で
ある。樹脂パターンの除去後、基板上に残ったパターン
状の障壁材料から樹脂バインダー等の有機物を除去し、
強度、ガス不透過性等を向上する目的で、パターン状の
障壁材料を焼成する。この焼成の温度と時間は、350
〜580℃、1〜20時間程度である。このようにして
製造された基板上の障壁の厚さ(高さ)は、50〜25
0μm程度であり、その幅は20〜150μm程度であ
る。
りパターン状の障壁材料が残る(図10(f))。樹脂
パターンは種々の方法で除去できるが、例えば、剥離液
を用いて行う場合、使用する剥離液としては、水酸化ナ
トリウム又は水酸化カリウムの1〜10重量%程度の水
溶液が挙げられる。剥離方式としては、浸濱方式、スプ
レイ方式のいずれも好適であり、浸漬方式及びスプレイ
方式を併用してもよい。また、レジストパターンを障壁
材料とともに焼成することにより除去することも可能で
ある。樹脂パターンの除去後、基板上に残ったパターン
状の障壁材料から樹脂バインダー等の有機物を除去し、
強度、ガス不透過性等を向上する目的で、パターン状の
障壁材料を焼成する。この焼成の温度と時間は、350
〜580℃、1〜20時間程度である。このようにして
製造された基板上の障壁の厚さ(高さ)は、50〜25
0μm程度であり、その幅は20〜150μm程度であ
る。
【0022】
【実施例】以下、実施例を示して本発明について具体的
に説明する。 実施例1 予じめ100℃に熱したガラス板上にアルカリ現像型の
感光性樹脂フィルム(感光性樹脂組成物層の膜厚50μ
m)をロール温度130℃の条件でラミネータを使用し
て貼り付けた。これを3回繰り返してガラス板上に15
0μm厚の感光性樹脂フィルム層を形成した。その後、
所定のネガマスクを感光性樹脂組成物層の上に載置して
平行光線型露光機で露光量70mJ/cm2(365nm)で露
光し、未露光部を現像機で濃度1重量%炭酸ナトリウム
水溶液で現像し、ライン/スペース=300μm/10
0μmの樹脂パターンを得た。次いで、樹脂パターンに
紫外線照射機で3000mJ/cm2の照射を行い、その後乾
燥機で160℃で60分間加熱処理を行った。
に説明する。 実施例1 予じめ100℃に熱したガラス板上にアルカリ現像型の
感光性樹脂フィルム(感光性樹脂組成物層の膜厚50μ
m)をロール温度130℃の条件でラミネータを使用し
て貼り付けた。これを3回繰り返してガラス板上に15
0μm厚の感光性樹脂フィルム層を形成した。その後、
所定のネガマスクを感光性樹脂組成物層の上に載置して
平行光線型露光機で露光量70mJ/cm2(365nm)で露
光し、未露光部を現像機で濃度1重量%炭酸ナトリウム
水溶液で現像し、ライン/スペース=300μm/10
0μmの樹脂パターンを得た。次いで、樹脂パターンに
紫外線照射機で3000mJ/cm2の照射を行い、その後乾
燥機で160℃で60分間加熱処理を行った。
【0023】次いで、加熱処理された樹脂パターンの全
面に、ペースト状の白色障壁材料(太陽インキ製造(株)
製、TR−0994、白色)を120メッシュのスクリ
ーンを有するスクリーン印刷機によりベタ塗り状態で塗
布した。その後、塗布後のガラス板を減圧装置の付いた
アルミ製の容器中に入れ、10トールに減圧し3分間保
持後常圧に戻す操作を行った。この操作でペースト中の
気泡を除去し、ペーストが確実に樹脂パターンと樹脂パ
ターンの間に埋込まれるようにした。その後、乾燥機で
80℃で30分間乾燥し、表面の溶剤を揮発させた。次
いで、ペースト状の黒色障壁材料(太陽インキ製造(株)
製、TR−1938、黒色)を塗布し、減圧、乾燥の操
作を行い、樹脂パターンと樹脂パターンの間をペースト
で完全に充填した。続いて、乾燥機で160℃で60分
間乾燥した。
面に、ペースト状の白色障壁材料(太陽インキ製造(株)
製、TR−0994、白色)を120メッシュのスクリ
ーンを有するスクリーン印刷機によりベタ塗り状態で塗
布した。その後、塗布後のガラス板を減圧装置の付いた
アルミ製の容器中に入れ、10トールに減圧し3分間保
持後常圧に戻す操作を行った。この操作でペースト中の
気泡を除去し、ペーストが確実に樹脂パターンと樹脂パ
ターンの間に埋込まれるようにした。その後、乾燥機で
80℃で30分間乾燥し、表面の溶剤を揮発させた。次
いで、ペースト状の黒色障壁材料(太陽インキ製造(株)
製、TR−1938、黒色)を塗布し、減圧、乾燥の操
作を行い、樹脂パターンと樹脂パターンの間をペースト
で完全に充填した。続いて、乾燥機で160℃で60分
間乾燥した。
【0024】次いで、ペースト状の黒色障壁材料を水を
流しながらサンドペーパー(♯600)で樹脂パターン
が見えるまで均一に研磨して除去した。研磨後、45℃
の濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液中に10分浸
漬した後直ちに45℃の温水に浸漬して樹脂パターンを
剥離した。その後、水洗して、80℃で30分間乾燥し
て白黒2層構造のパターンを得た。このパターンの寸法
は、上部の幅が100μm、底面の幅が120μm、高
さが150μmであった。最後に、マッフル炉を使用し
空気中で焼成して障壁を得た。焼成条件は、室温から3
50℃まで昇温速度が3℃/分で昇温し、350℃で3
0分間保持、さらに550℃まで昇温速度5℃/分で昇
温し、550℃で30分間保持後、室温まで自然冷却す
るものとした。白黒2層構造障壁の断面形状はほぼ図7
のようであり、上層と下層の境界線が下方に凸の曲線と
なり剥がれもなく、窪みの最大深さが70μmであっ
た。
流しながらサンドペーパー(♯600)で樹脂パターン
が見えるまで均一に研磨して除去した。研磨後、45℃
の濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液中に10分浸
漬した後直ちに45℃の温水に浸漬して樹脂パターンを
剥離した。その後、水洗して、80℃で30分間乾燥し
て白黒2層構造のパターンを得た。このパターンの寸法
は、上部の幅が100μm、底面の幅が120μm、高
さが150μmであった。最後に、マッフル炉を使用し
空気中で焼成して障壁を得た。焼成条件は、室温から3
50℃まで昇温速度が3℃/分で昇温し、350℃で3
0分間保持、さらに550℃まで昇温速度5℃/分で昇
温し、550℃で30分間保持後、室温まで自然冷却す
るものとした。白黒2層構造障壁の断面形状はほぼ図7
のようであり、上層と下層の境界線が下方に凸の曲線と
なり剥がれもなく、窪みの最大深さが70μmであっ
た。
【0025】
【発明の効果】請求項1及び2記載のプラズマディスプ
レイパネル用障壁は、上下層の剥がれが無く、最大限に
RGB色調を発揮できるものである。請求項3記載のプ
ラズマディスプレイパネルの障壁の製造法は、上下層の
接着面積が大きく、障壁焼成時に剥がれが無く、白色層
を犠牲にすること無く黒色層の厚みを増加することが可
能で、最大限にRGB色調を発揮でき、障壁高さ調整も
容易で、高い寸法精度を実現できる。
レイパネル用障壁は、上下層の剥がれが無く、最大限に
RGB色調を発揮できるものである。請求項3記載のプ
ラズマディスプレイパネルの障壁の製造法は、上下層の
接着面積が大きく、障壁焼成時に剥がれが無く、白色層
を犠牲にすること無く黒色層の厚みを増加することが可
能で、最大限にRGB色調を発揮でき、障壁高さ調整も
容易で、高い寸法精度を実現できる。
【図1】AC型PDPの模式図。
【図2】サンドブラスト法により形成された白黒2層構
造障壁の模式図。
造障壁の模式図。
【図3】スクリーン印刷による重ね塗り法により形成さ
れた白黒2層構造障壁の模式図。
れた白黒2層構造障壁の模式図。
【図4】サンドブラスト法により形成された白黒2層構
造障壁の研磨による障壁高さバラツキ調整時の不具合を
示す模式図。
造障壁の研磨による障壁高さバラツキ調整時の不具合を
示す模式図。
【図5】黒色層を増した時の不具合を示す模式図。
【図6】スクリーン印刷法により形成された白黒2層構
造障壁の研磨による障壁高さバラツキ調整時の不具合を
示す模式図。
造障壁の研磨による障壁高さバラツキ調整時の不具合を
示す模式図。
【図7】本発明の障壁の一例の模式図。
【図8】本発明の障壁の一例の模式図。
【図9】本発明の障壁の一例の模式図。
【図10】本発明による障壁の製造を示す模式図。
【図11】本発明における研磨による障壁高さバラツキ
調整による均一化効果を示した模式図。
調整による均一化効果を示した模式図。
1 基板 2 透明電極 3 データ電極 4 障壁 4a 下層 4b 上層 4a′ 下層形成用障壁材料 4b′ 上層形成用障壁材料 5 蛍光体 6 誘電体層 7 保護層 8 感光性樹脂組成物層 9 ネガマスク 10 樹脂パターン
フロントページの続き (72)発明者 藤田 瑛二 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 鈴木 重信 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 五十嵐 由三 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内
Claims (3)
- 【請求項1】 上下2層から構成されるプラズマディス
プレイパネル用障壁において、下層が窪みを有し、上層
を前記下層の窪みの上に形成してなるプラズマディスプ
レイパネル用障壁。 - 【請求項2】 窪みの最大深さは15μm以上で、かつ
障壁高さの95%以下の範囲にある請求項1記載のプラ
ズマディスプレイパネル用障壁。 - 【請求項3】 基板上に感光性樹脂組成物の層を形成
し、この感光性樹脂組成物層をパターン状に露光、現像
して樹脂パターンを形成し、この樹脂パターンと樹脂パ
ターンの間に下層形成用障壁材料を埋込み、次いで上層
形成用障壁材料を埋込んだ後、樹脂パターンを除去して
前記2種の障壁材料から構成されたパターンを形成し、
このパターンを焼成することを特徴とするプラズマディ
スプレイパネル用障壁の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9354256A JPH11185642A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | プラズマディスプレイパネル用障壁及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9354256A JPH11185642A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | プラズマディスプレイパネル用障壁及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11185642A true JPH11185642A (ja) | 1999-07-09 |
Family
ID=18436325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9354256A Pending JPH11185642A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | プラズマディスプレイパネル用障壁及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11185642A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100715295B1 (ko) * | 2001-08-28 | 2007-05-08 | 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 | 플라즈마 디스플레이 패널 |
WO2008072309A1 (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-19 | Hitachi, Ltd. | プラズマディスプレイパネルおよびそれを用いたプラズマディスプレイ装置 |
US20130045336A1 (en) * | 2004-11-25 | 2013-02-21 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Mold for fabricating barrier rib and method of fabricating two-layered barrier rib using same |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP9354256A patent/JPH11185642A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100715295B1 (ko) * | 2001-08-28 | 2007-05-08 | 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 | 플라즈마 디스플레이 패널 |
US20130045336A1 (en) * | 2004-11-25 | 2013-02-21 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Mold for fabricating barrier rib and method of fabricating two-layered barrier rib using same |
US8846159B2 (en) * | 2004-11-25 | 2014-09-30 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Mold for fabricating barrier rib and method of fabricating two-layered barrier rib using same |
WO2008072309A1 (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-19 | Hitachi, Ltd. | プラズマディスプレイパネルおよびそれを用いたプラズマディスプレイ装置 |
JPWO2008072309A1 (ja) * | 2006-12-12 | 2010-03-25 | 株式会社日立製作所 | プラズマディスプレイパネルおよびそれを用いたプラズマディスプレイ装置 |
US7994717B2 (en) | 2006-12-12 | 2011-08-09 | Hitachi, Ltd. | Plasma display panel and plasma display apparatus using the same |
JP4934680B2 (ja) * | 2006-12-12 | 2012-05-16 | 株式会社日立製作所 | プラズマディスプレイパネルおよびそれを用いたプラズマディスプレイ装置 |
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