JPH111854A - 靴下用丸編み機の改良された編み針 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単で、実施が比較的容易で、安全に使用で
き、効率的に操作でき、かつ比較的低コストな構造を有
する靴下用丸編み機の改良された編み針を提供する。 【解決手段】 靴下用丸編み機において踵部を編むため
に作動要素と協働する改良された編み針において、従来
からある第１の選択ヒール部（４）と、短靴下またはス
トッキングの踵部または爪先部を作るために選択される
第２のヒール部（７）を有する弾性延長部材（６）とを
備え、それぞれの作動要素（１１，１２，１３，１４）
は、異なった高さに配置されたシリンダの２つの対応す
る環状帯状部（２，３）に沿って互いに独立して配置さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は靴下用丸編み機にお
いて踵部を編むために作動要素と協働する改良された編
み針に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の靴下用丸編み機においても短靴下
またはストッキングの踵部および爪先部を作ることがで
き、このために編み機は、編出し（cast on）および編
止め（cast off）ができなければならない。このこと
は、編物を作る際に、シリンダによって規定される動作
方向への最初のかがり落とし（first drop）のための２
つの編止めカム（casting-off cams）にてヒール部の低
い編み針のみが往復する往復動作システム（alternatin
g motion system）により実現されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術において編
み針は、短靴下またはストッキングの踵部および爪先部
を作ること、および編目（knitting stitches）を作る
ことの両方のために作動する選択ヒール部を有してい
る。踵部および爪先部を作るためにシリンダの往復動作
により編み針のヒール部を作動させる三角カム（triang
les）、ピンまたは対向カムが取り付けられたシリンダ
の領域には、模様編（pattern stitches）を作るための
編み針選択要素のためのスペースがない。

【０００４】実際に、踵部および爪先部を編むための編
み針を選択するためのシリンダの広範な領域では、他の
編物操作のための選択を行うことができない。

【０００５】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、本発明の主要な目的は、従来の編み針の上
述した欠点を除去することにあり、すなわち靴下用丸編
み機において踵部を編むために作動要素と協働する改良
された編み針であって、踵部および爪先部を作るために
ピン、三角カムおよび対向カムが取り付けられたシリン
ダの領域において他の編物操作のための選択を行うこと
ができる靴下用丸編み機の改良された編み針を提供する
ことにある。

【０００６】このような目的の範囲内で本発明はさら
に、簡単で、実施が比較的容易で、安全に使用でき、効
率的に操作でき、かつ比較的低コストな構造を提供する
ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明は、靴下用丸編み機において踵部を編む
ために作動要素と協働する改良された編み針において、
従来からある第１の選択ヒール部と、短靴下またはスト
ッキングの踵部または爪先部を作るために選択される第
２のヒール部を有する弾性延長部材とを備え、それぞれ
の作動要素は、シリンダの異なった高さに配置された２
つの対応する環状帯状部に沿って互いに独立して配置さ
れていることを特徴とする靴下用丸編み機の改良された
編み針を提供する。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。本発明のさらなる特徴およ
び利点は、本発明による靴下用丸編み機において踵部を
編むために作動要素と協働する改良された編み針につい
ての好ましく、かつ排他的ではない実施の形態について
の以下の詳細な説明により明らかになるであろう。なお
本発明の実施の形態は、添付図面において限定的でない
一例として示されている。

【０００９】図１乃至図４において、符号１は改良され
た編み針の全体を示し、符号２および３は本発明による
靴下用丸編み機において踵部を編むための対応する作動
要素を示す。

【００１０】図１に示された編み針１は、従来からある
第１の選択ヒール部４を有しており、この下方には、シ
リンダ内を案内するために編み針に並んで配置されたタ
ブ５と、弾性延長部材６とが設けられている。

【００１１】延長部材６はその下方部分に、短靴下また
はストッキングの踵部および爪先部を作るために選択さ
れる第２のヒール部７と、補助編み針（sub-needle）を
支持するための先端部８と、好ましくはヒール部７の上
方および下方にある２つの台形状の切欠き９および１０
とを有している。

【００１２】２つのヒール部４および７を作動させる要
素は、シリンダの異なった高さに配置された２つの対応
する環状帯状部２，３に沿って互いに独立して配置され
ている。帯状部２には、靴下本体の編物を作るためのカ
ム１１および対向カム１２が設けられ、帯状部３には、
爪先部および踵部を作るためにヒール部７を作動させる
カム１３、対向カム１４、三角カム１５およびピン１６
が設けられている。

【００１３】図２は両方の回転方向を選択することがで
きる靴下用丸編み機を示し、符号１７は編止めの高さ
（cast-off level）を示している。

【００１４】図３は両方の回転方向を選択することがで
きない靴下用丸編み機を示し、符号１８で示された位置
にピッカーが設けられている。符号１９は編止めの高さ
を示し、符号２０はこの編止めの高さよりも高い位置に
ある。

【００１５】図４に示された編み針では、第１および第
２のヒール部の位置が入れ替わっている。実際には、編
み針１において、従来からある第１の選択ヒール部４が
その下方部分にあり、その第１の選択ヒール部４の上方
に、第２のヒール部７を支持するように弾性延長部材６
が設けられている。従って、それぞれの作動要素の位置
は、図示はされていないが、その上下が入れ替わってい
なければならない。

【００１６】改良された編み針の作用は明らかである。
空間的に離れた帯状部に配置された作動要素によってヒ
ール部を作動させるので、靴下本体の編み方と、爪先部
および踵部の編み方との選択は互いに完全に独立してな
される。

【００１７】このように本発明によれば、上述した目的
が達成される。

【００１８】本発明については多数の修正および変形が
可能であり、これら全てのものは本発明の範囲に含まれ
る。細部の全ては、他の技術的な均等物に置き換えられ
てもよい。実際に、用いられる材料、形状および寸法
は、従属された請求項の保護範囲を放棄しない範囲の条
件に従うようにすることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単で、実施が比較的容易で、安全に使用でき、効率的に
操作でき、かつ比較的低コストな構造を有する靴下用丸
編み機の改良された編み針を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による靴下用丸編み機において踵部を編
むための改良された編み針の側面図。

【図２】編み針の作動要素の概略展開図。

【図３】図２に示すものの変形例としての別の編み針の
作動要素の概略展開図。

【図４】図１に示す編み針の変形例の側面図。

【符号の説明】

１ 編み針 ２，３ 環状帯状部 ４ 第１の選択ヒール部 ６ 弾性延長部材 ７ 第２のヒール部 １１，１２，１３，１４ 作動要素

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】靴下用丸編み機において踵部を編むために
   作動要素と協働する改良された編み針において、 第１の選択ヒール部と、 短靴下またはストッキングの踵部または爪先部を作るた
   めに選択される第２のヒール部を有する弾性延長部材と
   を備え、 前記第１の選択ヒール部および前記第２のヒール部のそ
   れぞれの作動要素は、シリンダの異なった高さに配置さ
   れた２つの対応する環状帯状部に沿って互いに独立して
   配置されていることを特徴とする靴下用丸編み機の改良
   された編み針。
2. 【請求項２】前記第２のヒール部が設けられた前記弾性
   延長部材は、前記第１の選択ヒール部の下方に突出して
   いることを特徴とする請求項１記載の靴下用丸編み機の
   改良された編み針。
3. 【請求項３】前記第２のヒール部が設けられた前記弾性
   延長部材は、前記第１の選択ヒール部の上方に突出して
   いることを特徴とする請求項１記載の靴下用丸編み機の
   改良された編み針。