JPH11183178A - マイクロ振動体 - Google Patents

マイクロ振動体

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JPH11183178A
JPH11183178A JP9363559A JP36355997A JPH11183178A JP H11183178 A JPH11183178 A JP H11183178A JP 9363559 A JP9363559 A JP 9363559A JP 36355997 A JP36355997 A JP 36355997A JP H11183178 A JPH11183178 A JP H11183178A
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JP
Japan
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bias
electrode
resonance frequency
excitation
electrodes
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Application number
JP9363559A
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English (en)
Inventor
Kenji Hori
憲治 堀
Shinji Kobayashi
真司 小林
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置の設計に制約を受けることなく励振の共
振周波数を自在に微調整できるマイクロ振動体を提供す
る。 【解決手段】 重り振動部1を梁8によって両側から支
持し、駆動電極2に印加されるAC励振電圧により重り
振動部1を基板10に対して励振駆動させる。重り振動
部1には移動側電極6A,6Bを設け、各電極6A,6
Bに対向して固定電極5A,5Bを設け、固定電極5
A,5BにACバイアスを印加する。このACバイアス
の位相を調整することによってマイクロ振動体の励振の
共振周波数を調整するAC位相調整手段を設け、AC位
相調整手段によってACバイアスの位相を調整すること
により、移動側電極6A,6Bと固定電極5A,5Bと
の間の静電引力を自在に調整し、マイクロ振動体の共振
周波数の増減を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの手振れ補
正用等の加速度センサ、振動型ジャイロセンサ(角速度
センサ)、共振子等に用いられるマイクロ振動体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図7の(a)には、マイクロ振動体とし
ての従来の振動型ジャイロセンサの一例が斜視図により
示されており、同図の(b)にはその平面図が模式的に
示されている。同図において、基板10には重り振動部
1が配置されており、重り振動部1はその両側から梁8
に支持されてアンカー13によって基板10に取り付け
られている。重り振動部1には櫛歯電極9A,9Bが設
けられており、櫛歯電極9Bと間隔を介して櫛歯状の駆
動電極2が基板10に固定されて設けられており、櫛歯
電極9Aと間隔を介して櫛歯状のモニタ電極3が基板1
0に固定されて設けられている。駆動電極2は重り振動
部1を基板10に対して励振駆動させる電極であり、同
図の振動型ジャイロセンサは、駆動電極2に印加される
AC励振電圧によって重り振動部1を励振振動させる方
式のマイクロ振動体である。
【0003】また、重り振動部1には、重り振動部1の
中央側に櫛歯状の移動電極11A,11Bが設けられて
おり、これらの移動電極11A,11Bと間隔を介し
て、基板10に固定された櫛歯状の固定電極12A,1
2Bが設けられている。このセンサにおいて、重り振動
部1が前記駆動電極2によって図のX方向に励振駆動さ
せられてZ軸を中心として回転し、これら回転軸方向お
よび励振方向の2方向に直交するY方向にコリオリ力が
発生する。移動電極11A,11Bと固定電極12A,
12Bの組は、このコリオリ力を、移動電極11A,1
1Bと固定電極12A,12Bとの間の静電容量の変化
に対応させて検出する検出電極として機能するものであ
る。
【0004】なお、前記モニタ電極3は、駆動電極2に
よる重り振動部1の駆動をモニタするものであり、同図
には図示されていないが、角速度センサには、これらモ
ニタ信号や前記検出信号、駆動信号の信号処理を行う信
号処理回路部が設けられている。この信号処理回路部1
7によって、前記検出信号は増幅されて出力され、それ
により、Z軸回りの回転角速度の大きさ等が検出され
る。
【0005】このような振動型ジャイロセンサ(角速度
センサ)において、励振の共振周波数と前記コリオリ力
による検出方向の共振周波数は一般に数10HZの差で
設計されるが、製造時の寸法ばらつきにより変化するた
め、例えば、梁8をレーザトリミングすることにより寸
法を変えること等により共振周波数の調整を行ってい
る。
【0006】また、マイクロ振動体の別の例として、図
7における、前記検出電極を除いて形成される共振子が
ある。この共振子の励振の共振周波数の調整のし方とし
て、文献“TRANSDUCERS'95 EUROSENSORS IX”のP43
8〜P441に記載されている“CAPACITANCE BASED TU
NABLE MICROMECHANICAL RESONATORS”には、共振子に励
振の共振周波数を調整するための調整電極を設け、この
調整電極にDCバイアスを印加することによって共振子
の励振の共振周波数を調整する方法が示されている。な
お、前記調整電極は、例えば、図8に示すように、重り
振動部1に設けた移動側電極6と、この移動側電極6と
対向して設けられる固定電極5との組によって形成され
る。
【0007】この文献に記載されている方法によると、
例えば、共振子の製造時に、わざと励振の共振周波数を
小さく製造し、調整電極を例えば図8の(a)の形態の
櫛歯電極により形成し、この調整電極にDCバイアスを
印加することによって励振の共振周波数を大きくする方
向に調整する。すなわち、櫛歯電極にDCバイアスを印
加することにより、励振駆動する重り振動部1にブレー
キ力を加え、励振駆動のばね定数を大きくすることによ
り共振周波数を大きくする。
【0008】また、その逆に、共振子の製造時に、わざ
と励振の共振周波数を大きく製造し、調整電極を図8の
(b)の形態の櫛歯電極により形成し、この調整電極に
DCバイアスを印加することによって励振の共振周波数
を小さくする方向に調整する。すなわち、櫛歯電極にD
Cバイアスを印加することにより励振駆動する重り振動
部1に加速力を加え、励振駆動のばね定数を小さくする
ことにより共振周波数を小さくする。
【0009】さらに、調整電極として図8の(a)と
(b)の形態の櫛歯電極を両方作っておき、共振子の励
振の共振周波数が所望の共振周波数より大きめだったと
きには、同図の(b)の調整電極にDCバイアスを印加
し、その逆に、共振周波数が所望の共振周波数よりも小
さめだったときには、同図の(a)の調整電極にDCバ
イアスを印加する方法も前記文献には記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記共
振周波数の調整には、それぞれ以下のような問題があ
る。例えば、重り振動部1を支持する梁8をレーザトリ
ミングする方法においては、梁8をレーザトリミングに
より細くするしかないため、共振周波数を高い方から低
い方へ調整することはできるが、その逆の調整はできな
いといった問題があった。
【0011】また、図8に示したような櫛歯状の調整電
極にDCバイアスを印加する方法においては、重り振動
部1を励振駆動させるAC電源に加えて、DCバイアス
印加用のDC電源を必要とするために装置が大型化して
しまうという問題があり、さらに、図8の(a)又は
(b)の何れか一方の調整電極を形成する場合には、共
振周波数を大きくする方向か小さくする方向か何れか一
方のみの調整しか行えないために、共振子の製造時に制
約がある。また、図8の(a),(b)の両方の調整電
極を作っておけば、共振子の励振の共振周波数に対応さ
せて同図の(a),(b)の何れか一方側の調整電極に
DCバイアスを印加することにより共振周波数の調整を
行うことができるが、このようにする場合には、調整電
極を2種類設ける必要があるために、装置構成が複雑に
なり、装置がますます大型化してしまうといった問題が
あった。
【0012】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的は、装置製造時における共振周
波数の設定に制約を受けることなく共振周波数の微調整
が可能な小型のマイクロ振動体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成をもって課題を解決するた
めの手段としている。すなわち、本発明は、基板に配置
された重り振動部と、該重り振動部を両側から支持する
梁と、重り振動部を基板に対して励振駆動させる駆動電
極とを有し、該駆動電極に印加されるAC励振電圧によ
って前記重り振動部を励振駆動させる方式のマイクロ振
動体において、前記重り振動部には移動側電極が設けら
れ、該移動側電極と対向して固定電極が設けられ、該固
定電極と移動側電極の一方側にACバイアスを加えるA
Cバイアス印加部を備え、該ACバイアスの位相を調整
することによってマイクロ振動体の励振の共振周波数を
調整するAC位相調整手段が設けられている構成をもっ
て課題を解決するための手段としている。
【0014】また、マイクロ振動体は共振子の振動体で
あること、マイクロ振動体は角速度センサの振動体であ
ることも本発明の特徴的な構成とされている。
【0015】上記構成の本発明において、重り振動部
は、駆動電極に印加されるAC励振電圧によって励振駆
動するが、この重り振動部に設けられた移動側電極と、
移動側電極と対向して設けられた固定電極の一方側にA
CバイアスがACバイアス印加部によって加えられる。
このACバイアスの印加に際し、AC位相調整手段によ
って、ACバイアスの位相が調整されて、マイクロ振動
体の励振の共振周波数が調整される。
【0016】以上のように、本発明においては、AC位
相調整手段を設けて、前記移動側電極と固定電極の一方
側に加えるACバイアスの位相を励振の共振周波数に対
して自在に調整できるために、この調整によって共振周
波数を大きくする方向にも小さくする方向にもできる
し、その大きさも自在に調整できるために、マイクロ振
動体の製造時に共振周波数設定の制約を受けることな
く、共振周波数の微調整が可能となる。また、前記移動
側電極と固定電極の一方側に加える電圧はACバイアス
であるため、重り振動部を励振駆動させる電源とACバ
イアス印加のための電源を別々に設ける必要もない。
【0017】以上のことから、マイクロ振動体製造時の
共振周波数設定に制約を受けることなく共振周波数の微
調整が可能で、小型の装置とすることができるために、
上記課題が解決される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明におい
て、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重
複説明は省略する。図1には、本発明に係るマイクロ振
動体の第1実施形態例としての共振子の要部構成が示さ
れており、図2には、その回路構成がブロック図により
示されている。図1に示すように、この共振子は、図7
に示した角速度センサと同様に、基板10に配置された
重り振動部1と、重り振動部1を両側から支持する梁8
と、駆動電極2と、モニタ電極3とを有しており、本実
施形態例の共振子も、駆動電極2に印加されるAC励振
電圧によって重り振動部1をX方向に励振駆動させる方
式のマイクロ振動体である。なお、本実施形態例におい
ては、重り振動部1には櫛歯状の移動側電極6A,6B
が設けられ、この移動側電極6A,6Bと間隔を介して
固定電極5A,5Bが設けられている。
【0019】図2に示すように、本実施形態例の回路
は、AC電源20、励振駆動部21、ACバイアス印加
部23、AC位相調整手段24、信号処理回路25、フ
ィードバック回路26を有して構成されている。
【0020】励振駆動部21は、AC電源20からのA
C励振電圧(例えば0〜5Vの正弦波の電圧)を駆動電
極2に印加し、それにより、重り振動部1を励振駆動さ
せるようになっている。なお、本実施形態例では、モニ
タ電極3によってモニタされる重り振動部1の駆動変位
を信号処理回路25によって信号処理することにより、
重り振動部1の励振の共振周波数を検出し、重り振動部
1の励振の共振周波数が一定になるようにフィードバッ
ク回路26により励振駆動部21にフィードバックをか
けている。
【0021】ACバイアス印加部23は、AC電源20
からのACバイアスを固定電極5A,5Bに印加するも
のであり、このACバイアス印加に際し、AC位相調整
手段24からの位相調整信号を受けて固定電極5A,5
BにACバイアスを印加する。AC位相調整手段24
は、ACバイアス印加部23によって固定電極5A,5
Bに印加されるACバイアスの位相を調整することによ
って、マイクロ振動体の励振の共振周波数を調整するも
のであり、この調整に際し、駆動電極2の駆動信号に対
応させてACバイアスの位相を調整するために、信号処
理回路25から信号を取り込んで重り振動部1の励振の
共振周波数を得る。なお、本実施形態例において、AC
位相調整手段24は、ACバイアスの振幅調整機能も有
している。
【0022】AC位相調整手段24によるACバイアス
の位相調整は、例えば以下のようにして行われる。重り
振動部1の駆動のバネ定数Kは、機械的要因によって決
まるバネ定数Kmechと静電的要因によって決まるバネ定
数Kelecの和によって決定されるため、例えば、図4に
示すV1のDCバイアスが固定電極5A,5Bに印加さ
れているときのバネ定数をK0とすると、このときのバ
ネ定数は次式(1)に示すようになる。
【0023】 K0=Kmech + Kelec ・・・・・(1)
【0024】このときの共振周波数を基準値として、バ
ネ定数の増減の調整を行うことにより、共振周波数の調
整を行う。
【0025】本実施形態例において、共振周波数を調整
するための調整電極として機能する移動側電極6A,6
Bと固定電極5A,5Bの組における静電容量の変化率
が最大となるのは、例えば図3に示すように、移動側電
極6Bが同図に示す状態からX方向に変位して、移動側
電極6Bの櫛歯16と固定電極5Bの櫛歯15が対向す
る位置まで移動するストロークX0の1/4のストロー
クとなるX1の位置である。なお、重り振動部1の励振
は、前記ストロークX0の1/2のストロークよりも小
さい範囲で行われる。
【0026】そこで、前記バネ定数K0よりもバネ定数
を増加させたい場合には、X1の位置で印加電圧が最大
となるような、図4の特性線Aに示す位相を有する正弦
波のACバイアスAC1を固定電極5A,5Bに印加す
るようにACバイアスの位相を調整し、逆に、バネ定数
を減少させたい場合は、X1で印加電圧が最小となる、
図4の特性線Bに示すような位相を有する正弦波のAC
バイアスAC2を固定電極5A,5Bに印加するように
ACバイアスの位相を調整する。
【0027】そうすると、移動側電極6A,6Bの移動
(変位)に伴い、図5に示すように、例えば図4の移動
側電極6Bの櫛歯16が固定電極5Bの櫛歯15に近づ
き、固定電極5Bの櫛歯17から離れるにつれ(変位が
0からX1に近づくにつれ)、移動側電極6Bを移動前
の状態(移動側電極6Bの櫛歯16と固定電極5Bの櫛
歯17とが対向する位置)に戻そうとする力(静電引
力)が大きくなるが、その大きさは、固定電極5A,5
BにACバイアスAC1を印加したときは、固定電極5
A,5BにDCバイアスを印加したときに比べて非常に
大きくなる。また、その逆に、固定電極5A,5BにA
CバイアスAC2を印加したときには、前記静電引力
は、固定電極5A,5BにDCバイアスを印加したとき
に比べて小さくなる。
【0028】そのため、ACバイアスAC1を固定電極
5A,5Bに印加したときには、前記ばね定数は大きく
なって、重り振動部1の共振周波数は前記基準値を基準
として大きくなり、その逆に、ACバイアスAC2を固
定電極5A,5Bに印加したときには、前記ばね定数は
小さくなって、重り振動部1の共振周波数は前記基準値
を基準として小さくなる。
【0029】このように、本実施形態例においては、A
Cバイアス印加部23から固定電極5A,5Bに印加さ
れるACバイアスの位相を調整し、重り振動部1の励振
の共振周波数を大きくしたいときにはACバイアスAC
1を、小さくしたいときにはACバイアスAC2を固定
電極5A,5Bに印加することにより、マイクロ振動体
の重り振動部1の励振の共振周波数が調整される。ま
た、各ACバイアスAC1,AC2の振幅を調整するこ
とにより、前記共振周波数の増減の大きさが調整され
る。
【0030】本実施形態例によれば、マイクロ振動体の
励振の共振周波数を調整するための調整電極として設け
られた固定電極5A,5BにACバイアスを加え、この
ACバイアスの位相を調整することにより、移動側電極
6A,6Bと固定電極5A,5B間に働く静電引力を自
在に調整できるために、移動側電極6A,6Bと固定電
極5A,5Bとの間のバネ定数を自在に増減させること
ができる。そのため、常に大きさが一定のDCバイアス
を調整電極に印加する場合と異なり、固定電極5A,5
Bに印加するACバイアスによって、移動側電極6A,
6Bと固定電極5A,5B間に生ずる静電引力を重り振
動部1の励振のブレーキにしたり加速方向に働く力とし
たりすることを、駆動電圧との関係で自在に調整できる
ために、重り振動部1の励振の共振周波数を大きくする
方向にも小さくする方向にも自在に調整することができ
る。
【0031】そして、本実施形態例によれば、以上のよ
うに、固定電極5A,5BにACバイアスを印加し、こ
の印加するACバイアスの位相を調整することによって
マイクロ振動体の励振の共振周波数を大きくすることも
小さくすることも自在にできるために、例えば図8の
(a)に示す形態の調整電極と同図の(b)に示す形態
の調整電極の2種類を設けて共振子を構成するときのよ
うに装置が複雑化したり大型化することもなく、小型で
簡単な構成の装置とすることができる。
【0032】さらに、本実施形態例によれば、駆動電極
2を駆動させるAC電源20を用いて固定電極5A,5
BにACバイアスを印加することができるために、DC
バイアスを調整電極に印加するときのようにAC電源と
DC電源の2種類の電源を装置に設ける必要はなく、装
置の小型化をより一層図ることができる。
【0033】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく様々な実施の態様を採り得る。例えば、上
記実施形態例ではマイクロ振動体は共振子としたが、例
えば図6に示すように、マイクロ振動体は角速度センサ
としてもよい。
【0034】また、上記実施形態例では、ACバイアス
印加部23から固定電極5A,5Bに対して正弦波状の
ACバイアスを印加するようにしたが、ACバイアスは
必ずしも正弦波状である必要はなく、例えば一定周期で
ピークがでるノコギリ波等の周波数信号としてもよい。
また、ACバイアスの位相は必ずしも上記実施形態例で
示したACバイアスAC1,AC2と同様の位相とする
とは限らず、例えば、駆動電圧に対応させる等して適宜
設定されるものである。
【0035】さらに、上記実施形態例では、移動側電極
6A,6Bと固定電極5A,5Bは、移動側電極6A,
6Bの移動がないときに図3に示す状態で対向するよう
に構成したが、移動側電極6A,6Bと固定電極5A,
5Bは、例えば図8の(b)に示すように、移動側電極
6A,6Bの移動がないときに、櫛歯が互い違いに対向
するように構成してもよい。
【0036】さらに、上記実施形態例では、移動側電極
6A,6Bと固定電極5A,5Bのうち、固定電極5
A,5B側にACバイアスを印加してマイクロ振動体の
励振の共振周波数を調整するようにしたが、移動側電極
6A,6B側にACバイアスを印加してマイクロ振動体
の励振の共振周波数を調整するようにしてもよい。
【0037】さらに、上記実施形態例では、移動側電極
6A,6Bと固定電極5A,5Bは櫛歯状の電極とした
が、各電極6A,6B,5A,5Bは必ずしも櫛歯状と
するとは限らず、移動側電極6A,6Bと固定電極5
A,5Bの何れか一方側にACバイアスを印加すること
により、マイクロ振動体の励振の共振周波数を調整でき
るものであればよい。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、駆動電極に印加される
AC励振電圧によって重り振動部を励振駆動させる方式
のマイクロ振動体において、重り振動部に設けた移動側
電極と、この移動側電極と対向して設けた固定電極の一
方側にACバイアスを加え、ACバイアスの位相を調整
することによってマイクロ振動体の励振の共振周波数を
調整するために、このACバイアスの位相調整によっ
て、前記移動側電極と固定電極間の静電力を自在に調整
して移動側電極と固定電極間のバネ定数を調整し、マイ
クロ振動体の励振の共振周波数を大きくすることも小さ
くすることもできるし、その大きさも自在に調整するこ
とができる。
【0039】そのため、マイクロ振動体の設計時に共振
周波数をわざと大きく設定したりわざと小さく設定した
りする必要はなく、マイクロ振動体製造時に制約を受け
ることなくマイクロ振動体の共振周波数を自在に微調整
することができる。また、マイクロ振動体の共振周波数
を自在に調整できることから、例えばマイクロ振動体の
励振の共振周波数を小さくするための調整電極と大きく
するための調整電極を2種類設け、その何れか一方側に
DCバイアスを印加してマイクロ振動体の励振の共振周
波数調整を行う装置のように、装置構成が複雑化したり
大型化することもなく、しかも、AC電源とDC電源の
2種類の電源を装置に設ける必要もなく、小型で簡単な
装置構成で励振の共振周波数を微調整できる優れたマイ
クロ振動体とすることができる。
【0040】したがって、本発明のマイクロ振動体によ
って共振子や角速度センサを構成すれば、小型で簡単な
装置構成で励振の共振周波数を自在に微調整することが
可能な優れた共振子や角速度センサを形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロ振動体の一実施形態例を
示す構成図である。
【図2】上記実施形態例の回路構成を示すブロック図で
ある。
【図3】図1のAに示す枠内の移動側電極6Bと固定電
極5Bを拡大して示す説明図である。
【図4】上記実施形態例のマイクロ振動体において移動
側電極に印加されるACバイアスの波形をDCバイアス
と比較して示す説明図である。
【図5】上記実施形態例のマイクロ振動体の移動側電極
にACバイアスAC1,AC2を印加したときに生じる
静電力を、移動側電極にDCバイアスを印加したときに
生ずる静電力と比較して示す説明図である。
【図6】本発明に係るマイクロ振動体の他の実施形態例
を示す構成図である。
【図7】従来のマイクロ振動体としての角速度センサの
一例を示す説明図である。
【図8】従来のマイクロ振動体としての共振子に設けら
れる調整電極の構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 重り振動部 2 駆動電極 5,5A,5B 固定電極 6,6A,6B 移動側電極 8 梁 21 励振駆動部 23 ACバイアス印加部 24 ACバイアス位相調整手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に配置された重り振動部と、該重り
    振動部を両側から支持する梁と、重り振動部を基板に対
    して励振駆動させる駆動電極とを有し、該駆動電極に印
    加されるAC励振電圧によって前記重り振動部を励振駆
    動させる方式のマイクロ振動体において、前記重り振動
    部には移動側電極が設けられ、該移動側電極と対向して
    固定電極が設けられ、該固定電極と移動側電極の一方側
    にACバイアスを加えるACバイアス印加部を備え、該
    ACバイアスの位相を調整することによってマイクロ振
    動体の励振の共振周波数を調整するAC位相調整手段が
    設けられていることを特徴とするマイクロ振動体。
  2. 【請求項2】 マイクロ振動体は共振子の振動体である
    ことを特徴とする請求項1記載のマイクロ振動体。
  3. 【請求項3】 マイクロ振動体は角速度センサの振動体
    であることを特徴とする請求項1記載のマイクロ振動
    体。
JP9363559A 1997-12-16 1997-12-16 マイクロ振動体 Pending JPH11183178A (ja)

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