JPH11183045A - 冷鉄源の溶解方法および溶解設備 - Google Patents

冷鉄源の溶解方法および溶解設備

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JPH11183045A
JPH11183045A JP36477697A JP36477697A JPH11183045A JP H11183045 A JPH11183045 A JP H11183045A JP 36477697 A JP36477697 A JP 36477697A JP 36477697 A JP36477697 A JP 36477697A JP H11183045 A JPH11183045 A JP H11183045A
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gas
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秀昭 水上
Toshimichi Maki
敏道 牧
Yasuhiro Sato
靖浩 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶解室への冷鉄源の搬送供給のための装置を
特に必要とせず、次チャージの冷鉄源の予熱も可能であ
り、極めて高効率な冷鉄源の溶解が可能であり、しかも
大がかりな設備を必要とせずに有害成分の発生を防止す
ることができる冷鉄源の溶解方法および溶解設備を提供
すること。 【解決手段】 鉄スクラップ3を溶解する溶解炉1と、そ
の上方に直結する予熱シャフト2と、溶解炉1内で鉄スク
ラップ3を溶解するアーク電極6と、スクラップ3が溶解
炉1と予熱シャフト2に連続して存在する状態を保つよう
に予熱シャフト2へスクラップ3を供給するバケット4
と、溶解炉1に酸素およびスクラップ3を供給するランス
12a,12bと、予熱シャフト2に連結され、COガスの残存
分を酸素含有ガスにより後燃焼させる後燃焼室17と、後
燃焼室17から排出された排ガスを冷却する冷却部21とを
具備し、後燃焼室17から排出される排ガス温度を所定温
度以上にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄スクラップ、直
接還元鉄等の冷鉄源をアークにより溶解する冷鉄源の溶
解方法および溶解設備に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、資源および環境問題から、発生量
の多い鉄鋼スクラップをアーク炉を用いて溶解するプロ
セスが増加している。このようなアーク炉では、スクラ
ップ溶解に多くの電力を消費するため、溶解中に炉から
発生する排ガスでスクラップを予熱しながら溶解し、必
要とする電力を極力少なくする方法が提案されている。
【0003】例えば、(1)アーク炉に水平予熱体を連
結し、アーク炉からの排ガスを予熱体に導入してスクラ
ップを予熱し、この予熱されたスクラップを連続的にア
ーク炉に供給するもの、および、(2)アーク炉からの
排ガスによってシャフト予熱帯で予熱されたスクラップ
を、2段に設けたプッシャーによりアーク炉に連続的に
供給するものがある(普通鋼電気炉業のストラテジー、
P77およびP80;日本鉄鋼協会、平成6年11月1
4日発行)。
【0004】また、(3)アーク炉の直上にスクラップ
予熱チャンバーを2室設け、アーク炉から発生する排ガ
スでチャンバー内のスクラップを予熱し、フィンガーと
呼ばれるストッパーを開放することによりスクラップを
アーク炉に供給するタイプのものも知られている(エレ
クトロヒート、No.82,1995,P56)。
【0005】さらに、(4)アーク炉に回転キルンとシ
ャフトタイプの予熱帯を連結し、スクラップをプッシャ
ーによりシャフトからキルンに供給し、さらにキルンに
よりアーク炉に連続的に供給するものもある(特開平6
−122234号公報)。
【0006】さらにまた、(5)アーク炉の炉蓋の一部
にシャフト状の予熱帯を直結し、1チャージ分のスクラ
ップをアーク炉内およびシャフト内に供給しておいて、
スクラップを溶解するもの(特公平6−46145号公
報)、および、(6)シャフト状のアーク炉で、シャフ
ト内の1チャージ分のスクラップが排ガスにより予熱さ
れながら、炉の側壁から挿入された電極により溶解され
るものが知られている。
【0007】以上のような排ガスによりスクラップを予
熱するタイプのアーク炉において、低いものでは、およ
そ250〜270kWh/tの電力原単位が目標とされ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーク
炉から発生する排ガスによりスクラップを予熱する上記
(1)〜(6)の設備は、以下に示すような欠点があ
る。
【0009】(1)〜(4)の設備では、スクラップを
アーク炉内に供給するために、振動コンベア、プッシャ
ー、キルンまたはフィンガーというスクラップ搬送供給
のための装置が必要であり、このため、アーク炉からの
排ガスでスクラップを予熱する際の予熱温度に限界があ
る。すなわち、高温に予熱しようとして炉内に添加する
酸素量を増加させ、排ガスの熱量を増やす時に、上記装
置の熱変形等によるハード上のトラブルが避けられな
い。また、高温に予熱しようとする時に、局部的に融着
するようになってスクラップを搬送供給できなくなる問
題があり、予熱温度に限界がある。
【0010】これに対して、(5)および(6)の設備
では、スクラップがアーク炉内、または、アーク炉およ
びアーク炉に直結したシャフト内に予め装入するため、
上述したスクラップ搬送供給のための装置を必要とせ
ず、したがって上述のような問題も生じない。しかしな
がら、これらの設備では、1チャージ毎にアーク炉内お
よびシャフト内のスクラップをすべて溶解し、炉内およ
びシャフト内にスクラップが残らない状態で炉内溶鋼を
出鋼するため、次チャージのスクラップの予熱ができな
いことにより排ガスの有効利用という点では十分とはい
えない。
【0011】一方、これらの技術においては、未燃焼ガ
ス、原料に付着している油分などに起因して、排ガス中
にダイオキシンに代表される芳香族塩素化合物等の有害
物質が含まれることがあり、また、これと同時に白煙や
悪臭などが発生し、作業環境上問題となっている。この
ような有害物質の発生を防止する技術として、例えば、
特開平6−117780号公報に開示されたものがあ
る。これは、排ガスを有害成分が分解あるいは燃焼する
高温域までバーナーで加熱する燃焼混合装置と、有害成
分が分解あるいは燃焼する時間まで加熱ガスを高温度に
保つための保持室と、そこで高温にされた加熱ガスを急
冷するガスクーラーとを備えた設備である。しかし、こ
の技術では排ガスを処理するために、バーナーで加熱す
る燃焼装置および保持装置が必要であり、設備的に大が
かりなものとなってしまう。
【0012】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであって、溶解室への冷鉄源の搬送供給のための装置
を特に必要とせず、また、次チャージの冷鉄源の予熱も
可能であり、従来の排ガスを利用して冷鉄源を予熱する
溶解設備では達成できない極めて高効率な冷鉄源の溶解
が可能であり、しかも大がかりな設備を必要とせずに有
害成分の発生を防止することができる冷鉄源の溶解方法
および溶解設備を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する技術として、先に、溶解室と、その上方に直
結する予熱シャフトとを有するアーク溶解設備を用いて
冷鉄源を溶解する方法であって、冷鉄源が溶解室と予熱
シャフトに連続して存在する状態を保つように予熱シャ
フトへ冷鉄源を連続的または断続的に供給しながら、溶
解室内の冷鉄源を、アーク加熱およびコークス等の補助
熱源と酸素ガスとを溶解室内に供給することにより溶解
し、溶解室に所定量の溶鋼が溜まった時点で溶解室およ
び予熱シャフトに冷鉄源が存在する状態で溶鋼を出鋼す
ることを特徴とする冷鉄源の溶解方法を提案した。この
方法によれば、予熱シャフトから溶解室への冷鉄源の搬
送供給のための設備を特に必要とせず、また、次チャー
ジの冷鉄源の予熱も可能であり、従来の排ガスを利用す
るスクラップ予熱溶解炉および溶解方法では達成できな
かった高効率の冷鉄源の溶解を達成することができる。
【0014】この方法では、さらに溶解室にコークスな
どの補助熱源を添加し、所定量以上の酸素ガスを吹き込
んでCOガスを発生させ、その際の排ガスによって予熱
することにより一層効率良く溶解室内および予熱シャフ
ト内の冷鉄源を予熱することができる。この場合に、溶
解室で酸素を吹き込むことによるコークス等の補助熱源
との反応によって発生したCOガスを溶解室内および予
熱シャフト内で効率良く燃焼させる必要があるが、溶解
室内で発生するCOガスは、酸素がなければ未燃焼のま
ま予熱シャフト外へ放出される。しかしながら、このよ
うな状態は排ガスの有効利用という点では十分とはいえ
ない。
【0015】これに対し、確実に排ガス中の未燃焼分を
燃焼させ、効率良く冷鉄源に排ガスの熱を着熱させるに
は、例えば、CとOとの反応によって生成したCOガス
が溶解室内の冷鉄源層内に入る位置で、またはシャフト
の入り口の冷鉄源層内において、すなわちなるべく溶解
室に近い位置で、一度に、酸素または空気を導入して、
排ガス中の未燃分を燃焼させる方法が考えられる。
【0016】しかしながら、この方法では、燃焼によっ
て、酸素または空気を導入した部分が局所的に高温にな
り、溶解設備の破損等を招く。また、この方法では、予
熱シャフト上部でガス温度が低下し、そのために予熱シ
ャフト上部でスクラップが蒸し焼き状態となり、やは
り、スクラップに付着して予熱シャフト内に混入した油
分や塩化ビニール系の混入物の不完全燃焼によって、ダ
イオキシンに代表される芳香族塩素化合物等の有害物質
が発生すると同時に、白煙と悪臭が発生するという問題
が生じる。
【0017】上述したように、この問題の解決には特開
平6−117780号公報に開示された技術を適用する
ことが考えられるが、設備が大がかりとなるという問題
を生じる。
【0018】本発明者らは、本発明者らが提案した上記
技術を前提として、溶解室内で発生するCOガス等の未
燃焼ガスを効率良く燃焼させ、かつ大がかりな設備を用
いずに有害物質の発生を抑制すべく鋭意検討を重ねた結
果、溶解室で発生した排ガスの予熱シャフトを通過した
後に残存する未燃焼分を系外に排出することなく酸素含
有ガスを供給して後燃焼させ、排ガス温度を所定温度以
上にすることにより、大がかりな設備がなくとも有害物
質の発生、および白煙、悪臭の発生を防止することがで
きることを見出した。本発明は、本発明者らのこのよう
な知見に基づいてなされたものであり、以下の(1)〜
(10)を提供するものである。
【0019】(1) 溶解室と、その上方に直結する予
熱シャフトとを有するアーク溶解設備を用いて冷鉄源を
溶解する方法であって、冷鉄源が溶解室と予熱シャフト
に連続して存在する状態を保つように予熱シャフトへ冷
鉄源を連続的または断続的に供給しながら、溶解室内の
冷鉄源を、アーク加熱ならびにコークス等の補助熱源と
酸素ガスとを溶解室内に供給することによって溶解し、
溶解室に所定量の溶鋼が溜まった時点で溶解室および予
熱シャフトに冷鉄源が存在する状態で溶鋼を出鋼するに
あたり、溶解室で発生した未燃焼ガスの予熱シャフトを
通過した後の残存分を系外に排出することなく酸素含有
ガスを供給して後燃焼させ、排ガス温度を所定温度以上
にし、その後連続して排ガスを急冷することを特徴とす
る冷鉄源の溶解方法。
【0020】(2) (1)の発明において、溶解室内
の湯面位置から予熱シャフト上部の冷鉄源の上端位置ま
での範囲において複数段にガス導入口を設け、これらガ
ス導入口から冷鉄源装入部分に酸素含有ガスを供給して
溶解室から発生する未燃焼ガスの一部を燃焼させること
を特徴とする冷鉄源の溶解方法。
【0021】(3) (1)または(2)の発明におい
て、前記排ガスを冷却部で急冷後、排ガスに吸着剤を供
給することを特徴とすることを特徴とする冷鉄源の溶解
方法。
【0022】(4) (1)ないし(3)のいずれかの
発明において、前記後燃焼後の排ガス温度が750℃以
上であることを特徴とする冷鉄源の溶解方法。
【0023】(5) (1)ないし(4)のいずれかの
発明において、前記酸素含有ガスの全供給量は、その中
の酸素濃度と流量から計算される供給酸素量Qinが、溶
解室内に吹き込む酸素量Q(Nm3/min)に対し、
以下の(A)式に示す関係になるようにすることを特徴
とする冷鉄源の溶解方法。 0.55Q≦Qin≦0.9Q ……(A)
【0024】(6) (1)ないし(5)のいずれかの
発明において、前記溶解室内に吹き込む酸素量が25N
3/t以上であることを特徴とする冷鉄源の溶解方
法。
【0025】(7) (1)ないし(6)のいずれかの
発明において、溶解中および出鋼時に、溶解室および予
熱シャフトに1チャージ分の50%以上の冷鉄源が残存
していることを特徴とする冷鉄源の溶解方法。
【0026】(8) 冷鉄源を溶解するための溶解室
と、その上方に直結し、冷鉄源を予熱する予熱シャフト
と、溶解室内で冷鉄源を溶解するためのアーク電極と、
冷鉄源が溶解室と予熱シャフトに連続して存在する状態
を保つように予熱シャフトへ冷鉄源を連続的または断続
的に供給する冷鉄源供給手段と、前記溶解室にコークス
等の補助熱源を供給する補助熱源供給手段と、前記溶解
室に酸素を供給する酸素供給手段と、前記予熱シャフト
に連結され、溶解室で発生した未燃焼ガスの予熱シャフ
トを通過した後の残存分を酸素含有ガスを供給すること
により後燃焼させる後燃焼室と、後燃焼室から排出され
た排ガスを冷却する冷却部とを具備し、前記後燃焼室か
ら排出される排ガスの温度を所定温度以上にすることを
特徴とする冷鉄源の溶解設備。
【0027】(9) (8)の発明において、溶解室内
の湯面位置から予熱シャフト上部の冷鉄源の上端位置ま
での範囲において、冷鉄源装入部分に溶解室から発生す
る未燃焼ガスの一部を燃焼させるための酸素含有ガスを
導入する複数段のガス導入口をさらに有することを特徴
とする冷鉄源の溶解設備。
【0028】(10) (8)または(9)の発明にお
いて、前記冷却部で急冷された排ガスに吸着剤を供給す
る吸着剤供給手段をさらに有することを特徴とすること
を冷鉄源の溶解設備。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実
施形態に係るアーク溶解設備を示す断面図である。この
アーク溶解設備は、冷鉄源をアーク溶解するための溶解
炉1と、その上方に直結する予熱シャフト2とを備えて
いる。予熱シャフト2の上端には、後述する排ガス処理
系に連結する排気部2aが設けられている。この溶解炉
1および予熱シャフト2には冷鉄源としての鉄スクラッ
プ3が装入される。
【0030】予熱シャフト2の上方にはスクラップ装入
バケット4が設けられており、このバケット4から予熱
シャフト2内に鉄スクラップ3が装入される。この場合
に、このバケット4からのスクラップ3の装入は、操業
中に、スクラップ3が溶解室1と予熱シャフト2に連続
して存在する状態を保つように予熱シャフト2へスクラ
ップ3を連続的または断続的に供給する。この際のスク
ラップ3の装入は、操業実績に基づいて予め設定された
レシピに基づいて行ってもよいし、予熱シャフト2内の
スクラップ3の量を検出可能なセンサーを設け、このセ
ンサーからの信号に基づいてバケット4によるスクラッ
プ3の投入を適宜の制御手段により制御するようにして
もよい。
【0031】溶解炉1の上部には開閉可能な炉蓋5が設
けられており、その炉蓋5を貫通して溶解炉1の上方か
らその中に垂直にアーク電極6が挿入されている。ま
た、溶解炉1の炉底10のアーク電極6と対向する位置
には、炉底電極11が設けられている。そしてアーク電
極6によって形成されるアーク7により、スクラップ3
が溶解され、溶鋼8となる。溶鋼8の上にはスラグ9が
形成されており、アーク7はこのスラグ9内に形成され
ることとなる。
【0032】また、溶解炉1には2本のランス12a、
12bがその先端を溶鋼湯面に向けて挿入されており、
一方のランス12aからは酸素が供給され、他方のラン
ス12bからは補助熱源としてのコークスがインジェク
ションされる。
【0033】溶解炉1の予熱シャフト2が直結されてい
る側とは異なる部分に設けられた突出部1aの底部には
出鋼口14が形成されており、その側端にはスラグドア
15が設けられている。なお、スラグドア15と同じ周
面に出鋼口が設けられていてもよい。また、突出部1a
には、その上方からバーナー13が挿入されており、出
鋼される溶鋼の温度を上昇させることが可能となってい
る。
【0034】溶解炉1内の湯面位置から予熱シャフト2
のスクラップ上端位置までの範囲において、溶解炉1お
よび予熱シャフト2の側壁には、スクラップ装入部分に
酸素ガス、空気などの酸素含有ガスを供給するための複
数段(図では3段)のガス導入口16が設けられてい
る。このガス導入口16から導入された酸素含有ガスに
より、溶解炉1から発生する未燃焼のCOガスの一部を
燃焼させる。このガス導入口16は、図2に示すよう
に、一つの段につき周方向に複数(図では4つ)設けら
れている。
【0035】このようにガス導入口16を溶解炉1内の
湯面位置から予熱シャフト2のスクラップ上端位置まで
の範囲の任意の位置に複数設けることにより、溶解炉1
から発生したCOガスは溶解炉1内のスクラップ層およ
び予熱シャフト2内のスクラップ層2の任意の複数の位
置で燃焼させて未燃焼のCOガスの一部を燃焼させるる
ことができる。このように、酸素含有ガスを導入して燃
焼させることによりスクラップ3の予熱効率を高めるこ
とができる。また、複数箇所で発生COを燃焼させるの
で、燃焼ガスの温度が高温になって溶解炉1または予熱
シャフトが局部的に高温になる等の不都合が生じない。
【0036】予熱シャフト2の上部の排気部2aには、
後燃焼室17が連結されている。この後燃焼室17には
空気、酸素ガス等の酸素含有ガスが導入されるガス導入
口18が設けられており、導入口18から酸素含有ガス
が導入されることにより、予熱シャフト2を通過した後
に残存する未燃焼のCOガスをほぼ完全に燃焼させ、排
ガス温度を所定温度以上の高温とする。このように排ガ
スを高温にすることにより、その後、後述するように排
ガスを急冷することにより、ダイオキシンに代表される
芳香族塩素化合物等の有害物質の発生、および白煙、悪
臭の発生を防止することができる。
【0037】このような有害物質の発生を有効に防止す
る観点からは、後燃焼室17から排出される排ガスの温
度をこれらの分解が促進される750℃以上にすること
が好ましく、900℃以上にすることが一層好ましい。
【0038】この場合に、ガス導入口16の位置および
供給する酸素含有ガスの量を調節することにより、後燃
焼室17に供給される未燃焼のCOガス量を制御するこ
とができ、もって後燃焼室17から排出される排ガスの
温度を制御することができる。例えば、溶解炉1内のス
クラップ層で1/3、溶解炉1の直上の予熱シャフト2
下部のスクラップ層で1/3燃焼させ、残りの1/3を
後燃焼室17で燃焼させるように制御することにより排
ガスの温度を750℃以上の高温にすることができる。
【0039】後燃焼室17には、排ガス処理系20が連
結されている。排ガス処理系20はガス冷却塔21を有
しており、これにより前述したように排ガスを急冷する
ことによりダイオキシン等の有害物質の発生を防止する
ことができる。ガス冷却塔21の下流側には、吸着剤供
給部22が設けられており、そこから排ガスに吸着剤を
供給することにより、有害物質をさらに低レベルまで低
減することができる。この場合に、吸着剤としては消石
灰、活性炭、石炭灰等を用いることができ、これらを排
ガスに噴霧することにより供給することができる。さら
に、排ガスはバグフィルター23を経てスタック24に
至り大気に放出される。なお、参照符号25はブロワー
である。
【0040】トータルの酸素含有ガスの供給量(ガス導
入口16から供給される量および後燃焼室17に供給さ
れる量)は、その中の酸素濃度と流量から計算される供
給酸素量Qinが、溶解室内に吹き込む酸素量および後燃
焼に使用する酸素量の合計量Q(Nm3/min)に対
し、以下の(A)式に示す関係になるようにすることが
好ましい。 0.55Q≦Qin≦0.9Q ……(A) これは、Qinが0.9Qを超えると燃焼に関与しない余
剰の酸素が存在するようになり、それに伴う余剰のN2
も増え、発生ガスの温度が低下して後燃焼での排ガスの
温度が上がらない。また0.55Q未満では発生COの
全量を燃焼させることができず、後燃焼室で未燃焼のC
Oが存在するからである。
【0041】このように構成される溶解設備において鉄
スクラップを溶解するに際しては、まず、溶解炉1と予
熱シャフト2に鉄スクラップ3を装入し、鉄スクラップ
3が溶解炉1と予熱シャフト2に連続して存在する状態
とする。
【0042】この状態でアーク電極6によりアーク7を
形成し、鉄スクラップ3を溶解する。この際に、ランス
12aにより酸素を供給し、スクラップの溶解を補助す
る。そして、炉内に溶鋼が溜まってきたら、ランス12
bからスラグ中に補助熱源としてのコークスをインジェ
クションしてスラグフォーミング操業に移行し、電極6
の先端をスラグ9中に埋没させ、アーク7がスラグ9内
に形成されるようにする。この補助熱源としてのコーク
スは酸素と反応してCOとなりスクラップ3の溶解に寄
与する
【0043】このようなスクラップ溶解により発生する
排ガスは、予熱シャフト2を通過すし、その際に排ガス
の熱により、シャフト2内のスクラップ3が予熱され
る。溶解炉1内でスクラップ3が溶解すると、予熱シャ
フト2のスクラップが溶解炉1に供給されるため、予熱
シャフト2内のスクラップ3の上端位置が低下してく
る。この場合に、スクラップ3等が溶解室と予熱シャフ
トに連続して存在する状態を保つように、バケット4か
ら予熱シャフト2へスクラップ3を連続的または断続的
に供給する。これにより、常に一定量以上のスクラップ
が溶解炉1および予熱シャフト2内に存在している状態
が保たれる。この際のスクラップ3の装入は、上述した
ように、操業実績に基づいて予め設定されたレシピに基
づいて行ってもよいし、予熱シャフト2内のスクラップ
3の量を検出可能なセンサーを設け、このセンサーから
の信号に基づいてバケット4によるスクラップ3の投入
を制御するようにしてもよい。
【0044】一方、効率良くスクラップを溶解する観点
から、本発明では、コークス等の補助熱源を使用し、上
述したランス12aから酸素ガスを供給し、ランス12
bから補助熱源としてのコークスをインジェクションす
る。補助熱源として供給されたコークスは酸素と反応し
てCOとなり熱を発生させる。
【0045】このCOガスは、未燃焼状態で溶解炉1か
ら予熱シャフト2を通過する過程で、複数のガス導入口
16から吹き込まれる空気、酸素ガス等の酸素含有ガス
により一部燃焼される。したがって、その際に発生する
熱によりさらにスクラップの予熱効率を高めることがで
きる。また、複数箇所で発生COを燃焼させるので、燃
焼ガスの温度が高温になって溶解炉1または予熱シャフ
トが局部的に高温になる等の不都合が生じない。
【0046】予熱シャフト2を通過した後に残存する未
燃焼のCOガスは、排気部2aを通って後燃焼室17に
至る。後燃焼室17においては、未燃焼のCOガスをガ
ス導入口18を介してそこに供給される酸素含有ガスに
よりほぼ完全に燃焼させることにより、排ガス温度を所
定温度以上の高温とする。この場合に、ガス導入口16
の位置および供給する酸素含有ガスの量を調節すること
により、後燃焼室17に供給される未燃焼のCOガス量
を制御することができ、もって後燃焼室17から排出さ
れる排ガスの温度を制御することができる。
【0047】このように、後燃焼室17で未燃焼のCO
ガスをほぼ完全に燃焼させてそこから発生する排ガス温
度を所定温度以上の高温にするので。その後、ガス冷却
塔21で排ガスを急冷することにより、ダイオキシンに
代表される芳香族塩素化合物等の有害物質の発生、およ
び白煙、悪臭の発生を防止することができる。
【0048】以上のようにしてスクラップの溶解が進行
し、所定量例えば1チャージ分以上の溶鋼が炉内に溜ま
ったら、溶解炉1および溶解シャフト2内にスクラップ
が連続して存在する状態を保ったまま、溶解炉1を傾動
させて出鋼口14から1チャージ分の溶鋼を取鍋等へ出
鋼する。出鋼に際しては、溶鋼の凝固による出鋼口14
の詰まりを防止するために、バーナー13で溶鋼を加熱
してもよい。
【0049】このようにしてスクラップを溶解する場合
には、予熱シャフト2内にはプッシャーやフィンガー等
のスクラップ搬送供給のための設備を備えていないの
で、これらが設けられている従来の溶解設備よりも使用
する酸素量を増やすことができ、排ガス温度を高めるこ
とができる。したがって、従来の溶解設備よりも高い温
度にスクラップを予熱することが可能になる。
【0050】また、常にスクラップ3が溶解炉1と予熱
シャフト2に連続して存在する状態を保つように予熱シ
ャフト2へスクラップ3を供給し、溶解炉1内で所定量
の溶鋼が形成されてこれを出鋼する際にも、溶解炉1お
よび予熱シャフト2に連続してスクラップが存在するた
め、排ガスによるスクラップ予熱効率が高い。この場合
に、溶解中および出鋼時に1チャージ分の50%以上の
スクラップを溶解炉1および予熱シャフト2に連続して
存在するようにすることによって、予熱効率が極めて高
いものとなる。
【0051】また、コークス等の補助熱源を燃焼させ、
かつスラグフォーミングのための金属酸化に使用する酸
素の供給量は25Nm3/t以上であることが好まし
い。これにより、一層効率良くスクラップを溶解するこ
とができる。さらに好ましくは40Nm3/tである。
【0052】また、このように常にスクラップが存在し
ている状態で溶解を行うと溶鋼温度が1550℃程度と
低いため、溶鋼が出鋼口14に詰まるおそれがあるが、
上述のようにバーナー13で溶鋼を加熱することによ
り、このようなおそれを回避することができる。さら
に、出鋼した溶鋼を十分な温度に上昇させるために、溶
鋼を取鍋に出鋼した後、取鍋内の溶鋼を適宜の加熱手段
により加熱し、所定の温度まで昇温してもよい。この際
の加熱手段としては例えばアーク電極を用いることがで
きる。
【0053】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ることなく種々変形可能である。例えば、上記実施の形
態では、ガス導入口16を溶解炉1内の湯面位置から予
熱シャフト2のスクラップ上端位置までの範囲の任意の
位置に複数設けたが、これらガス導入口16は必ずしも
設けなくともよい。ガス導入口16を設けない場合に
は、未燃焼のCOガスを後燃焼室17で全て燃焼させる
こととなる。また、溶解炉1で発生した未燃焼ガスを後
燃焼室17に導く配管を設け、未燃焼ガスの一部を予熱
シャフト1を通らずに後燃焼室17に供給するようにし
てもよい。
【0054】
【実施例】溶解炉(炉径;7.2m、高さ4m)と予熱
シャフト(5mW×3mD×7mH)とが直結した直流
アーク設備の溶解炉内および予熱シャフト内に、スクラ
ップ150トンを装入し、溶解炉にて28インチの黒鉛
電極により、最大600V、100kAの電源容量でア
ークを形成し、スクラップを溶解した。また炉側壁に設
けた作業口より、水冷ランスを挿入し、そこから950
0Nm3/hrの量で送酸した。
【0055】図3に示すように、溶解炉1の湯面上の側
壁(溶解炉上端から1.5m下方)側面に1段(A)に
4箇所、さらに予熱シャフト2に、シャフト下部500
mmの位置から図に示すような間隔で4段(B,C,
D,E)に各4箇所、合計5段に空気を溶解炉1、予熱
シャフト2に吹き込むノズル(ガス導入口)16を設置
し、さらに、予熱シャフト2の排気部2aに連結された
後燃焼室17の上部(F)の位置にノズル(ガス導入
口)18を設置した。各ノズルから空気を表1に示すよ
うに分配して吹き込み、その時の電力原単位と予熱シャ
フト上部での排ガス温度、さらにダイオキシン等の有害
物質の発生状況およびそれに伴う白煙、悪臭の状況を調
査した。
【0056】溶解に際しては、炉内に溶鋼が溜まってき
た時点で120kg/minでコークスをスラグ中にイ
ンジェクションしスラグフォーミング操業に移行し、黒
鉛電極の先端をフォーミングスラグ中に埋没させた。こ
の時の電圧は400Vに設定した。予熱シャフト内のス
クラップが溶解炉内でのスクラップの溶解に伴って下降
したら、予熱シャフト上部からスクラップ装入バケット
からスクラップを供給し、予熱シャフト内のスクラップ
の高さを一定の高さに保持した。
【0057】このように、溶解炉内および予熱シャフト
内に連続してスクラップが存在する状態で溶解を進行さ
せ、溶解炉内に180トンの溶鋼が生成した段階で、6
0トンを炉内に残し、1チャージ分の120トンの溶鋼
を出鋼口から取鍋に出鋼した。出鋼時の溶鋼の温度は1
550℃であった。溶鋼中のC濃度は0.1%であっ
た。出鋼口付近の溶鋼は、酸素−オイルバーナーで加熱
した。
【0058】120トン出鋼後も送酸とコークスインジ
ェクションを行いながらスラグフォーミング操業を行っ
て溶解を継続し、再度溶解炉内の溶鋼量が180トンに
なったら120トン出鋼することを繰り返した。表1の
結果は、この溶解を繰り返した5チャージの平均値を示
している。なお、表1の実施例1〜3は本発明の範囲内
であり、比較例1〜3は本発明の範囲から外れるもので
ある。比較例1〜3は後燃焼を行わないものであり、い
ずれもシャフト出口での排ガス温度が低い。比較例3で
は溶解炉を密閉状態とし、かつ空気の吹き込みを行わな
かった。
【0059】表1の結果から、実施例では、後燃焼室1
7から排出される排ガス温度を900℃以上にすること
ができ、したがって、ダイオキシン等の有害物質の発生
量をほぼ0にすることができ、白煙、悪臭の発生をなく
することができることが確認された。これに対して、シ
ャフト出口での温度が低い比較例はいずれも有害物質が
多く発生し、白煙、悪臭も発生した。
【0060】また、実施例では、スクラップが常に溶解
炉および予熱シャフトに存在し、しかも未燃焼のCOガ
スを二次燃焼させることができることから、スクラップ
の予熱効率が高く、電力原単位を低くすることができる
ことが確認された。これら実施例では、平均してtap
−tap約37分間で120トンの溶鋼が得られ、酸素
量45Nm3/t、コークス原単位36kg/tで電力
原単位140〜150kWh/tが得られ、空気の吹き
込みを行わなかった比較例3と比べ、80kWh/tも
電力原単位が低かった。出鋼した120トンの溶鋼は取
鍋炉(LF)により1620℃に昇温し、連続鋳造によ
り175×175mmのビレットを製造した。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶解室と、その上方に直結する予熱シャフトとを有する
アーク溶解設備を用いてスクラップ等の冷鉄源を溶解す
るので、溶解室への冷鉄源の搬送供給のための装置を特
に必要としない。また、冷鉄源が溶解室と予熱シャフト
に連続して存在する状態を保つように予熱シャフトへ冷
鉄源を供給しながら溶解室内の冷鉄源をアークにより溶
解し、溶解室に所定量の溶鋼が溜まった時点で溶解室お
よび予熱シャフトに冷鉄源が存在する状態で溶鋼を出鋼
するので、次チャージの冷鉄源の予熱も可能であり、極
めて高効率の冷鉄源の溶解を実現することができる。さ
らに、溶解室で発生した未燃焼ガスの予熱シャフトを通
過した後の残存分を系外に排出することなく酸素含有ガ
スを供給して後燃焼させ、排ガス温度を所定温度以上に
し、その後排ガスを急冷するので、未燃焼ガスを設備破
損等がない条件で効率良く燃焼させることができるとと
もに、有害物質の発生、および白煙、悪臭の発生を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るアーク溶解設備を示
す断面図。
【図2】本発明の一実施形態に係るアーク溶解設備を示
す平面図。
【図3】本発明の実施例に適用したアーク溶解設備の一
部分を示す断面図。
【符号の説明】
1……溶解炉 2……予熱シャフト 3……鉄スクラップ 4……スクラップ装入バケット 6……電極 7……アーク 8……溶鋼 9……スラグ 12……ランス 13……バーナー 14……出鋼口 16、18……ガス導入口 17……後燃焼室 20……排ガス処理系 21……ガス冷却塔

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解室と、その上方に直結する予熱シャ
    フトとを有するアーク溶解設備を用いて冷鉄源を溶解す
    る方法であって、冷鉄源が溶解室と予熱シャフトに連続
    して存在する状態を保つように予熱シャフトへ冷鉄源を
    連続的または断続的に供給しながら、溶解室内の冷鉄源
    を、アーク加熱ならびにコークス等の補助熱源と酸素ガ
    スとを溶解室内に供給することによって溶解し、溶解室
    に所定量の溶鋼が溜まった時点で溶解室および予熱シャ
    フトに冷鉄源が存在する状態で溶鋼を出鋼するにあた
    り、溶解室で発生した未燃焼排ガスの予熱シャフトを通
    過した後の残存分を系外に排出することなく酸素含有ガ
    スを供給して後燃焼させ、排ガス温度を所定温度以上に
    し、その後連続して排ガスを急冷することを特徴とする
    冷鉄源の溶解方法。
  2. 【請求項2】 溶解室内の湯面位置から予熱シャフト上
    部の冷鉄源の上端位置までの範囲において複数段にガス
    導入口を設け、これらガス導入口から冷鉄源装入部分に
    酸素含有ガスを供給して溶解室から発生する未燃焼ガス
    の一部を燃焼させることを特徴とする請求項1に記載の
    冷鉄源の溶解方法。
  3. 【請求項3】 前記排ガスを冷却部で急冷後、排ガスに
    吸着剤を供給することを特徴とすることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の冷鉄源の溶解方法。
  4. 【請求項4】 前記後燃焼後の排ガス温度が750℃以
    上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか1項に記載の冷鉄源の溶解方法。
  5. 【請求項5】 前記酸素含有ガスの全吹き込み量は、そ
    の中の酸素濃度と流量から計算される供給酸素量Qin
    が、溶解室内に吹き込む酸素量Q(Nm3/min)に
    対し、以下の(A)式に示す関係になるようにすること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    記載の冷鉄源の溶解方法。 0.55Q≦Qin≦0.9Q ……(A)
  6. 【請求項6】 前記溶解室内に吹き込む酸素量が25N
    3/t以上であることを特徴とする請求項1ないし請
    求項5のいずれか1項に記載の冷鉄源の溶解方法。
  7. 【請求項7】 溶解中および出鋼時に、溶解室および予
    熱シャフトに1チャージ分の50%以上の冷鉄源が残存
    していることを特徴とする請求項1ないし請求項6のい
    ずれか1項に記載の冷鉄源の溶解方法。
  8. 【請求項8】 冷鉄源を溶解するための溶解室と、その
    上方に直結し、冷鉄源を予熱する予熱シャフトと、溶解
    室内で冷鉄源を溶解するためのアーク電極と、冷鉄源が
    溶解室と予熱シャフトに連続して存在する状態を保つよ
    うに予熱シャフトへ冷鉄源を連続的または断続的に供給
    する冷鉄源供給手段と、前記溶解室にコークス等の補助
    熱源を供給する補助熱源供給手段と、前記溶解室に酸素
    を供給する酸素供給手段と、前記予熱シャフトに連結さ
    れ、溶解室で発生した未燃焼ガスの予熱シャフトを通過
    した後の残存分を酸素含有ガスを供給することにより後
    燃焼させる後燃焼室と、後燃焼室から排出された排ガス
    を冷却する冷却部とを具備し、前記後燃焼室から排出さ
    れる排ガスの温度を所定温度以上にすることを特徴とす
    る冷鉄源の溶解設備。
  9. 【請求項9】 溶解室内の湯面位置から予熱シャフト上
    部の冷鉄源の上端位置までの範囲において、冷鉄源装入
    部分に溶解室から発生する未燃焼ガスの一部を燃焼させ
    るための酸素含有ガスを導入する複数段のガス導入口を
    さらに有することを特徴とする請求項8に記載の冷鉄源
    の溶解設備。
  10. 【請求項10】 前記冷却部で急冷された排ガスに吸着
    剤を供給する吸着剤供給手段をさらに有することを特徴
    とすることを請求項8または請求項9に記載の冷鉄源の
    溶解設備。
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