JPH11182992A - 冷凍装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒循環動作の異常発生時に、デフロスト運
転による庫内温度の異常上昇を回避する。 【解決手段】 圧縮機（31）と凝縮器（32）と減圧機構
（34）と蒸発器（35）とが順に接続されて冷媒が循環す
る冷凍回路（20）を設けている。冷却運転の所定時間ご
とに電気ヒータ（11）を加熱して蒸発器（35）の除霜を
行うためのデフロスト運転を行う。冷媒循環動作の異常
発生時、この異常状態が解消するまでの間、デフロスト
運転を強制的に禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関す
る。特に、冷媒循環動作に異常が発生した際のデフロス
ト運転制御に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、冷凍装置には、特開平７−１
９６２０号公報に開示されているように、圧縮機と凝縮
器と膨張弁と蒸発器とが冷媒配管によって順に接続され
てなる冷凍回路を備えているものがある。更に、上記凝
縮器は凝縮器ファンを、蒸発器は蒸発器ファンをそれぞ
れ備え、該蒸発器及び蒸発器ファンが、冷凍庫又は冷蔵
庫などの庫内に設置されている。

【０００３】そして、上記圧縮機から吐出したガス冷媒
は、凝縮器で外気と熱交換を行って凝縮し、その後、膨
張弁で減圧し、蒸発器で庫内空気と熱交換を行って蒸発
する。これにより、庫内空気を所定温度にまで冷却す
る。

【０００４】また、この種の冷凍回路では、所定時間毎
に、例えば、６時間毎に蒸発器の除霜を行うためにデフ
ロスト運転を行うようにしている。このデフロスト運転
は、例えば、圧縮機の運転を停止して冷却運転を休止す
ると同時に、蒸発器に設けられた電気ヒータを加熱駆動
して行っている。

【０００５】更に、この種の冷凍装置では、冷凍回路内
の圧力異常（高圧または低圧の異常）や圧縮機の吐出管
温度の異常が生じた際には運転を一旦停止する。その
後、運転を再開（再起動）させることで、庫内の温度環
境をできる限り良好に維持し、貯蔵物の保護を図ってい
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な冷凍装置は、上記異常が生じて運転の停止と再起動が
繰り返されている状況であっても、それに拘わりなく、
所定時間毎にデフロスト運転が行われる。従って、冷凍
能力が殆ど得られない異常発生状態であっても定期的に
デフロスト運転が行われることになる。

【０００７】このため、蒸発器周辺の温度が著しく高く
なり、庫内温度が上昇してしまう。その結果、庫内の貯
蔵物の保存状態が悪化してしまうといった課題があっ
た。

【０００８】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
で、冷媒循環動作の異常発生時に、デフロスト運転によ
る庫内温度の異常上昇を回避することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】−発明の概要− 本発明は、冷媒循環動作の異常発生時にはデフロスト運
転を禁止するようにした。これにより、庫内温度の異常
上昇を回避させたものである。

【００１０】−解決手段− 具体的に、図１に示すように、本発明が講じた第１の解
決手段は、圧縮機（31）と凝縮器（32）と減圧機構（3
4）と蒸発器（35）とが順に接続されて冷媒が循環する
冷凍回路（20）と、所定時間毎に蒸発器（35）で除霜を
行うためのデフロスト運転を行うデフロスト運転手段
（61）と、冷凍回路（20）における冷媒の循環動作に異
常が生じたことを検知する異常検知手段（62）と、該異
常検知手段（62）からの異常発生信号を受信可能であ
り、冷媒の循環動作に異常が生じた際、冷媒循環動作を
一旦停止した後に、冷媒循環動作を再起動させる再起動
手段（63）とを備えた冷凍装置を前提としている。この
冷凍装置に対し、上記異常検知手段（62）からの異常検
知信号が受信可能であり、冷媒の循環動作に異常が生じ
ている間、デフロスト運転手段（61）によるデフロスト
運転を強制的に禁止するデフロスト禁止手段（64）を備
えさせた構成としている。

【００１１】この特定事項により、冷媒の循環動作に異
常が生じている間は、その異常状態が解消されるまで、
デフロスト禁止手段（64）がデフロスト運転を強制的に
禁止する。このため、冷凍能力が得られていない状況で
デフロスト運転によって蒸発器（35）の周辺の温度が異
常上昇してしまうことがなくなる。

【００１２】第２の解決手段は、上記第１の解決手段に
おいて、蒸発器（35）に電気ヒータ（11）を設ける。ま
た、デフロスト運転手段（61）が、この電気ヒータ（1
1）を駆動してデフロスト運転を行う構成としたもので
ある。

【００１３】この特定事項により、デフロスト運転のた
めの加熱手段として電気ヒータ（11）を採用した場合に
は、冷媒の循環動作に異常が生じているか否かに拘わり
なく、デフロスト運転の際に蒸発器（35）が加熱されて
しまう。つまり、ホットガスバイパスによるデフロスト
運転では、冷媒の循環動作に異常が生じている際にはデ
フロスト能力も得られなくなる可能性がある。しかし、
電気ヒータ（11）を採用したものでは、蒸発器（35）が
確実に加熱されてしまう。本発明は、このような構成に
対してデフロスト運転を禁止するものとしている。つま
り、このデフロスト禁止動作は、電気ヒータ（11）によ
りデフロスト運転を行うもに適用した場合に特に有効で
ある。

【００１４】第３の解決手段は、上記第１の解決手段に
おいて、デフロスト禁止手段（64）が、再起動手段（6
3）による冷媒循環停止と再起動とが所定時間内で複数
回行われたときにデフロスト運転を強制的に禁止するも
のとしている。

【００１５】この特定事項により、冷媒循環停止と再起
動とが所定時間内で複数回行われる状況でデフロスト運
転を強制的に禁止することで、冷媒の循環動作に異常が
生じていることを確実に認識した状態でデフロスト運転
の禁止を行うことになる。

【００１６】第４の解決手段は、上記第１の解決手段に
おいて、異常検知手段（62）が、圧縮機（31）の吐出管
内部圧力を検知する吐出圧力検知手段(BS)、吐出管温度
を検知する吐出管温度検知手段（Th-3）及び圧縮機（3
1）の吸入管内部圧力を検知する吸入圧力検知手段（L
S）からの各検知信号を受信可能とする。この異常検知
手段（62）が、吐出管内部圧力が所定の上限値よりも高
くなったとき、または吐出管温度が所定の上限値よりも
高くなったとき、或いは吸入管内部圧力が所定の下限値
よりも低くなったときに、冷媒の循環動作に異常が生じ
たことを検知するものとしている。

【００１７】この特定事項により、冷媒循環動作の異常
を判定するためのパラメータが具体化される。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。

【００１９】図２に示すように、本実施形態の冷凍装置
（10）は、冷蔵庫に設けられて庫内を冷却するものであ
って、冷凍回路（20）を備えている。

【００２０】上記冷凍回路（20）は、メイン回路（30）
の他、リキッドインジェクション回路（40）と均圧回路
（50）を備えている。上記メイン回路（30）は、圧縮機
（31）と凝縮器（32）と庫内電磁弁（33）と減圧機構で
ある膨張弁（34）と蒸発器（35）とが順に冷媒配管（3
6）によって接続されて冷媒が循環するように構成され
ている。そして、上記圧縮機（31）と凝縮器（32）とが
庫外ユニット（1A）に収納される一方、上記庫内電磁弁
（33）と膨張弁（34）と蒸発器（35）とが庫内ユニット
（1B）に収納されている。

【００２１】上記凝縮器（32）には、凝縮器ファン（F
1）が設けられ、該凝縮器ファン（F1）が駆動して冷媒
と庫外空気とが熱交換するように構成されている。一
方、上記蒸発器（35）には、蒸発器ファン（F2）が設け
られ、該蒸発器ファン（F2）が駆動して冷媒と庫内空気
とが熱交換するように構成され、該庫内空気が蒸発器フ
ァン（F2）によって庫内を循環する。

【００２２】更に、上記蒸発器（35）には、電気ヒータ
（11）が設けられている。該電気ヒータ（11）は、上記
蒸発器（35）が着霜した際に冷媒管等を加熱して除霜す
るためのもので、例えば、冷媒管に沿って設けられてい
る。

【００２３】上記膨張弁（34）は、感温筒（3t）を備え
た感温式自動膨張弁であって、該感温筒（3t）が蒸発器
（35）の冷媒出口側に設けられている。そして、上記膨
張弁（34）は、蒸発器（35）の出口の冷媒過熱度が所定
値になるように開度を調節している。

【００２４】尚、上記庫外ユニット（1A）の冷媒配管
（36）には、庫内ユニット（1B）との間にサービスポー
ト付の閉鎖弁（2v，2v）が設けられている。

【００２５】上記リキッドインジェクション回路（40）
は、インジェクション用電磁弁（41）とキャピラリチュ
ーブ（42）とを備え、一端が凝縮器（32）の冷媒出口側
の冷媒配管（36）に接続され、他端が圧縮機（31）に接
続されている。該リキッドインジェクション回路（40）
は、圧縮機（31）の吐出側冷媒温度が上昇すると、イン
ジェクション用電磁弁（41）を開き、液冷媒を圧縮機
（31）に供給して吐出側冷媒温度を低下させるようにし
ている。

【００２６】上記均圧回路（50）は、均圧用電磁弁（5
1）を備え、一端が圧縮機（31）の吐出側の冷媒配管（3
6）に接続され、他端が圧縮機（31）の吸込側の冷媒配
管（36）に接続されている。そして、上記均圧回路（5
0）は、運転開始時の均圧制御時に、均圧用電磁弁（5
1）を開き、圧縮機（31）の吐出側と吸込側とを連通さ
せるようにしている。

【００２７】上記冷凍回路（20）には、各種のセンサ等
が設けられている。具体的に、上記圧縮機（31）の吐出
側の冷媒配管（36）には、高圧冷媒圧力を検出する高圧
圧力センサ（HS）が、圧縮機（31）の吸込側の冷媒配管
（36）には、低圧冷媒圧力を検出する吸入圧力検知手段
としての低圧圧力センサ（LS）がそれぞれ設けられると
共に、上記圧縮機（31）の吐出側の冷媒配管（36）に
は、高圧冷媒圧力が所定値以上の高圧になるとオフする
吐出圧力検知手段としての高圧圧力開閉器（BS）が設け
られている。また、圧縮機（31）の吐出側には、吐出管
温度を検出する吐出管温度検知手段としての吐出管温度
センサ（Th-3）が設けられている。更に、上記蒸発器
（35）の庫内空気の吸込側には、庫内温度として蒸発器
（35）の吸込空気温度Ｔｓを検出する吸込温度センサ
（Th-1）が設けられると共に、上記蒸発器（35）には、
該蒸発器（35）の管板の温度を検出する蒸発器温度セン
サ（Th-2）が設けられている。

【００２８】上記高圧圧力センサ（HS）、低圧圧力セン
サ（LS）、高圧圧力開閉器（BS）、吐出管温度センサ
（Th-3）、吸込温度センサ（Th-1）及び蒸発器温度セン
サ（Th-2）の各検知信号は、コントローラ（60）に入力
されている。該コントローラ（60）は、図示しないが、
リモコンから操作信号等を受けて冷凍運転を制御するよ
うに構成され、この操作信号及び各検知信号等に基づい
て圧縮機（31）や凝縮器ファン（F1）及び蒸発器ファン
（F2）等を制御する。

【００２９】上記コントローラ（60）には、本発明の特
徴として、デフロスト運転手段（61）と異常検知手段
（62）と再起動手段（63）とデフロスト規制手段（64）
とが設けられている。

【００３０】デフロスト運転手段（61）は所定時間毎
（例えば６時間毎）に蒸発器（35）の除霜を行うための
デフロスト運転を行う。具体的には、上記電気ヒータ
（11）に所定時間だけ通電することで、蒸発器（35）を
加熱して該蒸発器(35)の着霜を融解するようにしてい
る。

【００３１】異常検知手段（62）は、上記高圧圧力開閉
器（BS）、吐出管温度センサ（Th-3）、低圧圧力センサ
（LS）からの各検知信号を受け、これら圧力または温度
に基づいて冷凍回路（20）における冷媒の循環動作に異
常が生じたことを検知する。つまり、吐出管内部圧力が
所定の上限値よりも高くなったとき、または吐出管温度
が所定の上限値よりも高くなったとき、或いは吸入管内
部圧力が所定の下限値よりも低くなったときに、冷媒の
循環動作に異常が生じたことを検知して異常発生信号を
出力するようになっている。

【００３２】再起動手段（63）は、上記異常検知手段
（62）からの異常発生信号を受信可能であり、この異常
発生信号を受信した際、圧縮機（31）を停止して冷媒循
環動作を一旦停止した後に、圧縮機（31）を再度駆動す
ることで、冷媒循環動作を再起動させるようになってい
る。この動作により、庫内の温度環境をできる限り良好
に維持し貯蔵物の保護を図っている。

【００３３】デフロスト禁止手段（64）は、上記異常検
知手段（62）からの異常検知信号が受信可能であり、冷
媒の循環動作に異常が生じている間、デフロスト運転手
段（61）によるデフロスト運転を強制的に禁止するよう
になっている。つまり、異常発生時からこの異常状態が
解消されるまでの間、デフロスト運転を強制的に禁止す
る。

【００３４】−冷凍運転動作− 次に、上述した冷凍装置（10）の運転動作について説明
する。

【００３５】先ず、圧縮機（31）を駆動すると、該圧縮
機（31）から吐出した高圧の冷媒は、凝縮器（32）に流
れ、該凝縮器（32）において、庫外空気と熱交換して凝
縮する。この凝縮した液冷媒は、膨張弁（34）で減圧し
た後に蒸発器（35）に流れ、該蒸発器（35）において、
庫内空気と熱交換して蒸発する。そして、この蒸発した
ガス冷媒は圧縮機（31）に戻り、この動作を繰り返すこ
とになる。

【００３６】上記庫内空気は、蒸発器ファン（F2）の駆
動によって蒸発器（35）に流入して冷媒と熱交換して冷
却され、この冷却された庫内空気が蒸発器（35）より庫
内に吹き出して庫内を循環する。この結果、上記庫内空
気の循環によって庫内が冷却される。

【００３７】また、上述した冷却運転が、例えば、６時
間継続して行われると、デフロスト運転手段（61）によ
るデフロスト運転が行われる。このデフロスト運転で
は、圧縮機（31）の運転を停止すると共に、蒸発器ファ
ン（F2）などの運転を停止して冷却運転を停止する一
方、電気ヒータ（11）に通電することで加熱駆動し、蒸
発器（35）の除霜が行われる。

【００３８】次に、本形態の特徴とする動作である異常
発生時のデフロスト禁止動作について図３のフローチャ
ートに沿って説明する。

【００３９】先ず、ステップST１で異常検知手段（62）
により異常状態が検知されたか否かを判断する。つま
り、上述した吐出冷媒圧力等の検出によって異常状態で
あることが検知されたか否かを判断する。ここでYESの
場合には、ステップST２で予め備えられた異常発生カウ
ンタのカウント値を「１」だけ加算する。その後、ステ
ップST３に移り、上記カウント値が「３」になったか否
かを判定する。このカウント値が「３」に達している場
合には、ステップST４においてデフロスト禁止手段（6
4）による除霜運転禁止動作が行われる。具体的には、
このカウント値は３０分毎にリセットされる。つまり、
３０分以内に異常カウント値が「３」に達することでス
テップST３においてYESに判定されて除霜運転禁止動作
に移る。この除霜運転禁止動作では、冷却運転が６時間
行われてもデフロスト運転を行わない。つまり、電気ヒ
ータ（11）への通電を行うことなしに継続して冷却運転
を行うことになる。

【００４０】上記の除霜運転禁止動作が行われている状
態でステップST５に移り、除霜運転禁止動作が開始され
てから、異常発生が検知されないまま３０分経過したか
否かを判定する。ここでYESに判定されると、ステップS
T６に移って除霜運転禁止動作が解除され、通常の冷却
運転に移る。ステップST５において、除霜運転禁止動作
が開始されてから３０分経過するまでに再び異常発生が
検知された場合には、除霜運転禁止動作が継続して行わ
れる。そして、ステップST６では、除霜運転禁止動作の
解除により、デフロスト運転が６時間毎に行われる運転
状態になり、ステップST１に戻って上記の動作を繰り返
す。

【００４１】尚、例えば図示しない冷蔵庫の操作パネル
には異常警報ランプが備えられている。上記のような異
常発生時には、この異常警報ランプが点灯することで異
常の発生を容易に認識できるようになっている。つま
り、上記の異常には保守を必要とする異常も考えられる
ため、異常警報ランプを点灯することで保守点検を促す
ようにしている。また、この異常警報ランプはステップ
ST５でYESに判定されて場合には消灯する。

【００４２】−実施形態の効果− 以上のように、本実施形態によれば、冷媒循環動作に異
常が生じた場合には、デフロスト運転を禁止している。
このため、上記異常動作によって十分な冷凍能力が得ら
れていない状況でデフロスト運転が行われるといったこ
とはない。つまり、庫内温度が必要以上に上昇して貯蔵
物に悪影響を与えるといったことがなくなる。特に、本
形態のように、電気ヒータ（11）を採用した場合、冷媒
の循環動作に異常が生じているか否かに拘わりなく、デ
フロスト運転の際に蒸発器（35）が加熱されてしまうこ
とになる。吐出ガス冷媒を蒸発器に供給するホットガス
バイパス方式のデフロスト運転では、冷媒の循環動作に
異常が生じている際にはデフロスト能力も得られなくな
る可能性があるため、デフロスト禁止動作を行わなくて
も庫内温度の異常上昇が回避される可能性がある。しか
し、電気ヒータ（11）を採用したものでは、蒸発器（3
5）が確実に加熱されてしまう。このため、本形態のよ
うに冷媒循環動作に異常が生じた場合にデフロスト運転
を禁止という制御動作は、電気ヒータ（11）によりデフ
ロスト運転を行うもに適用した場合に特に有効となって
いる。但し、ホットガスバイパスによるデフロスト運転
を行う構成の冷凍装置に対しても本発明は適用可能であ
る。

【００４３】

【発明の他の実施の形態】本実施形態における冷凍回路
（20）は、１つの膨張弁（34）と１つの蒸発器（35）と
を設けたが、本発明は、第１の蒸発回路部と第２の蒸発
回路部とを設けるようにしてもよい。この第１の蒸発回
路部は、液側比例制御弁と第１の蒸発器（35）とが順に
接続されて成り、第２の蒸発回路部は、感温式膨張弁と
第２の蒸発器（35）とガス側比例制御弁と有する第２の
蒸発回路部とが順に接続されて成り、この第１の蒸発回
路部と第２の蒸発回路部とが互いに並列に接続されてい
る。そして、上記液側比例制御弁及びガス側比例制御弁
は、庫内温度と設定温度との差温に基づく負荷に対応し
て開度が制御される。

【００４４】

【発明の効果】したがって、本発明によれば以下に述べ
るような効果が発揮される。請求項１記載の発明では、
所定時間毎にデフロスト運転を行うように構成された冷
凍装置に対し、冷媒循環動作の異常発生時にデフロスト
運転を禁止するようにした。これにより、冷凍能力が得
られていない状況でデフロスト運転によって蒸発器（3
5）の周辺の温度が異常上昇してしまうことがなくな
る。特に、冷凍庫などに適用される冷凍機として採用し
た場合には、庫内温度が必要以上に上昇して貯蔵物に悪
影響を与えるといったことがなくなり、貯蔵物を保護す
ることができる。

【００４５】請求項２記載の発明では、蒸発器（35）に
電気ヒータ（11）を設け、この電気ヒータ（11）によっ
てデフロスト運転を行う構成とした。つまり、ホットガ
スバイパスによるデフロスト運転では、冷媒の循環動作
に異常が生じている際にはデフロスト能力も得られなく
なる可能性がある。しかし、電気ヒータ（11）を採用し
たものでは、冷媒の循環動作に異常が生じているか否か
に拘わらず蒸発器（35）が確実に加熱されてしまう。本
発明は、このような構成に対してデフロスト運転を禁止
するものとしており、電気ヒータ（11）によりデフロス
ト運転を行うもに適用した場合に特に有効となってい
る。

【００４６】請求項３記載の発明では、冷媒循環停止と
再起動とが所定時間内で複数回行われたときにデフロス
ト運転を強制的に禁止している。このため、冷媒の循環
動作に異常が生じていることを確実に認識した状態でデ
フロスト運転の禁止を行うことになり、誤動作が回避で
きて装置の信頼性の向上を図ることができる。

【００４７】請求項４記載の発明では、冷媒循環動作の
異常判定を行うためのパラメータを具体化した。このた
め装置の実用性の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の実施形態を示す冷凍回路図である。

【図３】本発明の異常発生時の制御動作を示す制御フロ
ー図である。

【符号の説明】

10 冷凍装置 11 電気ヒータ 20 冷凍回路 31 圧縮機 32 凝縮器 34 膨張弁（減圧機構） 35 蒸発器 61 デフロスト運転手段 62 異常検知手段 63 再起動手段 64 デフロスト禁止手段 LS 低圧圧力センサ（吸入圧力検知手段） BS 高圧圧力開閉器（吐出圧力検知手段） Th-3 吐出管温度センサ（吐出管温度検知手
段）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮機（31）と凝縮器（32）と減圧機構
   （34）と蒸発器（35）とが順に接続されて冷媒が循環す
   る冷凍回路（20）と、 所定時間毎に蒸発器（35）で除霜を行うためのデフロス
   ト運転を行うデフロスト運転手段（61）と、 冷凍回路（20）における冷媒の循環動作に異常が生じた
   ことを検知する異常検知手段（62）と、 該異常検知手段（62）からの異常発生信号を受信可能で
   あり、冷媒の循環動作に異常が生じた際、冷媒循環動作
   を一旦停止した後に、冷媒循環動作を再起動させる再起
   動手段（63）とを備えた冷凍装置において、 上記異常検知手段（62）からの異常検知信号を受信可能
   であり、冷媒の循環動作に異常が生じている間、デフロ
   スト運転手段（61）によるデフロスト運転を強制的に禁
   止するデフロスト禁止手段（64）を備えていることを特
   徴とする冷凍装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の冷凍装置において、 蒸発器（35）には電気ヒータ（11）が設けられ、デフロ
   スト運転手段（61）は、この電気ヒータ（11）を駆動し
   てデフロスト運転を行うものであることを特徴とする冷
   凍装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の冷凍装置において、 デフロスト禁止手段（64）は、再起動手段（63）による
   冷媒循環停止動作と再起動とが所定時間内で複数回行わ
   れたときにデフロスト運転を強制的に禁止するものであ
   ることを特徴とする冷凍装置。
4. 【請求項４】 請求項１記載の冷凍装置において、 異常検知手段（62）は、圧縮機（31）の吐出管内部圧力
   を検知する吐出圧力検知手段(BS)、吐出管温度を検知す
   る吐出管温度検知手段（Th-3）及び圧縮機（31）の吸入
   管内部圧力を検知する吸入圧力検知手段（LS）からの各
   検知信号が受信可能であり、吐出管内部圧力が所定の上
   限値よりも高くなったとき、または吐出管温度が所定の
   上限値よりも高くなったとき、或いは吸入管内部圧力が
   所定の下限値よりも低くなったときに、冷媒の循環動作
   に異常が生じたことを検知するものであることを特徴と
   する冷凍装置。