JPH11182491A - 耐摩耗性羽根車及びその製造方法 - Google Patents

耐摩耗性羽根車及びその製造方法

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JPH11182491A
JPH11182491A JP36552197A JP36552197A JPH11182491A JP H11182491 A JPH11182491 A JP H11182491A JP 36552197 A JP36552197 A JP 36552197A JP 36552197 A JP36552197 A JP 36552197A JP H11182491 A JPH11182491 A JP H11182491A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補修作業を施すことなく、ピン跡を起点に引
き起こされる摩耗の問題が実質上発生しないようにした
耐摩耗性羽根車を提供する。 【解決手段】 耐摩耗性に富む軟質材料の内部に、主軸
からのトルク伝達用の平板状の芯金4を埋め込んで構成
した耐摩耗性羽根車1において、前記芯金4を成形の際
に保持する押えピンによって形成されるピンの抜き跡5
が羽根車のハブ部2に位置するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば工事現場で
の排水用等に用いられる水中ポンプに好適な、ウレタン
ゴム等からなる耐摩耗性羽根車及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】工事現場では湧水の排水に主に可搬式の
水中ポンプが使用されるが、湧水には、多量の土砂分が
含まれているので、羽根車やポンプケーシングのような
比較的速い流速に曝される部品には摩耗の問題があり、
従来からウレタン等のゴム或いは耐摩耗性の硬質金属が
用いられてきた。
【0003】図4は、従来のウレタンゴム製羽根車の一
例を示す図であり、同図(a)は断面図、同図(b)は
平面図である。同図に示すように、羽根車本体30内に
は、ハブ部31からシュラウド部32内に亘る大径の平
板状の芯金33が設けられている。芯金33には複数の
開口33aが形成され、ゴム材と芯金33との結合を強
固にしている。このように、ウレタンゴムのような可撓
性に富む軟質材料製の羽根車にあっては、主軸からのト
ルク伝達をゴム材のみで行なうことは極めて困難であ
る。このため、トルク伝達部の強度確保や、寸法安定性
の確保のために、羽根車と主軸との係合部から羽根車シ
ュラウド部32の内部に亘る金属製の芯金33が使用さ
れている。
【0004】そして、このように芯金33をゴム等の軟
質材料内に内包して形成するためには、羽根車成形の際
に芯金33を型内に保持する必要がある。この芯金33
の保持を複数の押えピンで上下方向から挟持して行って
いたため、同図に示すように、シュラウド部32の比較
的径の大きな箇所に、ゴム材が成形されずに芯金33が
露出した複数のピンの抜き跡(空孔)34が残ってい
た。なお、このように、シュラウド部32の比較的径の
大きな箇所に複数のピンの抜き跡34が残るのは、芯金
33をこの周縁部側で保持した方が、羽根車の成形時に
芯金33が安定するからである。
【0005】ここに、ポンプ羽根車のように、揚水中に
含まれた砂等が衝突して摩耗を引き起こすいわゆる衝突
摩耗における耐摩耗性は、一般にゴム硬度が高くなると
共に低下すると言われており、ショア硬さ(A)が92
以下の比較的弾性に富むゴム素材が羽根車に使用されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例にあっては、シュラウド部32の比較的径の大きな
高流速部分に複数のピンの抜き跡34が残り、衝突摩耗
による摩耗速度は、一般に流速の2.5乃至4乗に比例
して増加すると言われている。このため、流速の速い部
分で顕著な摩耗が進行するため、図5に示すように、こ
のピンの抜き跡34を起点としてゴム材の摩耗が進展
し、ここに摩耗部35が生じてしまう。即ち、このよう
な羽根車をポンプに取付けて運転すると、シュラウド部
32に残ったピンの抜き跡34で流れが乱れ、揚水中の
砂等がこのピンの抜き跡34に衝突し、このピンの抜き
跡34から摩耗が進行してしまうという問題があった。
【0007】なお、ピンの抜き跡での摩耗の問題を解決
するため、羽根車成形後に補修作業を行なって、手作業
でピンの抜き跡にゴム材を埋めることも一般に行われて
いる。しかしながら、これでは、羽根車の耐摩耗性を向
上させることができるものの、羽根車の製造コストを増
加させると同時に、生産性を低下させてしまうという問
題が生じる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みて為されたもの
で、補修作業を施すことなく、ピンの抜き跡を起点に引
き起こされる摩耗の問題が実質上発生しないようにした
耐摩耗性羽根車及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の耐摩耗性羽根車
は、耐摩耗性に富む軟質材料の内部に、主軸からのトル
ク伝達用の平板状の芯金を埋め込んで構成した耐摩耗性
羽根車において、前記羽根車のハブ部に、前記軟質材料
の成形時に前記芯金を支持したピンの抜き跡を備えたこ
とを特徴とする。
【0010】これにより、周速の遅い羽根車のハブ部に
ピンの抜き跡を残して、摩耗の影響を小さく抑えること
ができる。更に、ハブ部の前面を羽根止めナット及び座
金で、後面をディスタンスピースでそれぞれ覆うことが
できるので、ピンの抜き跡による摩耗の問題を完全に解
消することができる。
【0011】また、本発明は、耐摩耗性に富む軟質材料
の内部に、主軸からのトルク伝達用の平板状の芯金を埋
め込んで構成した耐摩耗性羽根車の製造方法において、
成形すべき羽根車の形状に沿ったキャビティを有する型
の内部に前記芯金を装着し、該芯金の羽根車のハブ部を
成形する予定部分を押えピンを介して狭持して保持し、
前記キャビティ内に羽根車構成材料を充填して硬化させ
ることで前記軟質材料の内部に芯金を埋め込み、前記押
さえピンを抜くことによりピンの抜き跡を前記羽根車の
ハブ部に形成することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、耐摩耗性羽根車の構造を
示す図である。同図に示すように、例えば、耐摩耗性と
耐水性に優れた熱硬化性もしくは熱可塑性ウレタンゴム
等の軟質材料で構成された羽根車本体1の内部には、ハ
ブ部2からシュラウド部3内に亘る大径の平板状の芯金
4が埋め込まれている。この芯金4は、トルク伝達部の
強度及び寸法安定性を確保するためのものであり、この
内部には、複数の開口4aが形成され、ゴム材と芯金4
との結合を強固にしている。
【0013】そして、羽根車の成形の際に前記芯金4を
保持する押えピン9(図2参照)によって形成される、
ゴム材が成形されずに芯金4が露出した複数のピンの抜
き跡5は、前記ハブ部2に位置するように配置されてい
る。これにより、周速の遅い、且つ肉厚の厚い羽根車の
ハブ部2にピンの抜き跡5を残して、摩耗の影響を非常
に小さく抑えることができる。
【0014】図2は、前記羽根車の製造方法を示すもの
で、上型6と下型7で成形すべき羽根車の形状に沿った
キャビティ8を形成し、このキャビティ8の内部に芯金
4を装着し、押えピン9で上下から挟持して保持する。
この時、この押えピン9がキャビティ8のハブ部成形部
に位置するようにする。このように、芯金4をその中心
部側で保持すると、芯金4が不安定となるが、押えピン
9の押圧力を高くすることで、これに対処することがで
きる。
【0015】この状態で、前記キャビティ8内に羽根車
本体1の構成材料を充填して硬化させ、しかる後、型を
開き、更に押さえピン9を抜くことによって、図1に示
す羽根車を成形するのである。これにより、押えピン9
のあった部分は、軟質材が成形されずに芯金4が露出し
た抜き跡が内周側のハブ部2に形成されることになる。
【0016】図3は、図1に示す羽根車を取付けた水中
ポンプを示すもので、モータ部11のロータを支持する
主軸12に、図1に示す芯金4を埋設した羽根車本体1
が取付けられている。羽根車本体1は、例えばゴム製の
ポンプケーシング13内に収容され、ポンプケーシング
13の外側には、ストレーナ14が設けられている。モ
ータ部11を収容するモータハウジング15の一部はポ
ンプ揚液のための流路となっている。
【0017】モータハウジング15の上部には、モータ
カバー16が設けられ、モータカバー16には、吐出部
ホースカップリング18が設けられているとともに、吊
り手19が固定されている。なお、符号20はキャブタ
イヤケーブルである。ポンプは軽量に作られているた
め、吊り手19によって容易に移動させることができ
る。
【0018】ポンプケーシング13とモータケーシング
15との間には中間ケーシング21が、またポンプケー
シング13と中間ケーシング21との間には、例えばゴ
ム製のサイドリング22がそれぞれ設けられている。そ
して、ポンプケーシング13及びストレーナ14は、ボ
ルト24を介して中間ケーシング21に、中間ケーシン
グ21は、ボルト25を介してモータハウジング15に
それぞれ取付けられている。
【0019】ここに、前記ポンプケーシング13及びサ
イドリング22を耐摩耗性に優れたゴムによって製作す
ることにより、ポンプ部の比較的速い流速に曝される部
分を全てゴム製として、工事用水中ポンプに要求される
軽量化と耐摩耗性の向上を図ることができる。
【0020】前記羽根車は、そのボス部2の後面にディ
スタンスピース26を当接させて介装し、ボス部2の前
面に平座金27を当接させ、ばね座金28を介在させた
後、軸ナット29を締付けることにより、主軸12にそ
の軸方向の動きが規制されて取付けられている。これに
より、羽根車を主軸12に取付けた状態では、羽根車の
ピンの抜き跡5がディスタンスピース26及び平座金2
7で覆われて揚水と接しないようになっており、ピンの
抜き跡5による摩耗の問題を完全に解消することができ
る。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、補修作業を施すことなく、成形時に芯金を保持する
ための押えピンによるピンの抜き跡からの摩耗の進行を
抑えることができる。これにより、耐摩耗性羽根車にピ
ンの抜き跡による摩耗を生じることを防止できると同時
に、生産性が高く且つ低コストの軟質材製羽根車を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐摩耗性羽根車の実施の形態を示し、
(a)は断面図、(b)は平面図。
【図2】図1に示す羽根車の製造段階を示す断面図。
【図3】図1に示す羽根車を組み込んだ工事用水中ポン
プの断面図。
【図4】従来のウレタンゴム製羽根車を示し、(a)は
断面図、(b)は平面図。
【図5】図4の羽根車における摩耗の発生の説明に付す
る平面図。
【符号の説明】
1 羽根車本体 2 ハブ部 3 芯金 4 シュラウド部 5 ピンの抜き跡 6 上型 7 下型 8 キャビティ 9 押えピン 11 モータ部 12 主軸 13 ポンプケーシング 14 ストレーナ 15 モータハウジング 16 モータカバー 21 中間ケーシング 22 サイドリング 26 ディスタンスピース 27 平座金 29 軸ナット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐摩耗性に富む軟質材料の内部に、主軸
    からのトルク伝達用の平板状の芯金を埋め込んで構成し
    た耐摩耗性羽根車において、 前記羽根車のハブ部に、前記軟質材料の成形時に前記芯
    金を支持したピンの抜き跡を備えたことを特徴とする耐
    摩耗性羽根車。
  2. 【請求項2】 耐摩耗性に富む軟質材料の内部に、主軸
    からのトルク伝達用の平板状の芯金を埋め込んで構成し
    た耐摩耗性羽根車の製造方法において、 成形すべき羽根車の形状に沿ったキャビティを有する型
    の内部に前記芯金を装着し、該芯金の羽根車のハブ部を
    成形する予定部分を押えピンを介して狭持して保持し、
    前記キャビティ内に羽根車構成材料を充填して硬化させ
    ることで前記軟質材料の内部に芯金を埋め込み、前記押
    さえピンを抜くことによるピンの抜き跡を前記羽根車の
    ハブ部に形成することを特徴とする耐摩耗性羽根車の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014176189A1 (en) * 2013-04-23 2014-10-30 Dresser-Rand Company Impeller internal thermal cooling holes
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