JPH11181418A - 蛍光膜の形成方法 - Google Patents

蛍光膜の形成方法

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JPH11181418A
JPH11181418A JP9357093A JP35709397A JPH11181418A JP H11181418 A JPH11181418 A JP H11181418A JP 9357093 A JP9357093 A JP 9357093A JP 35709397 A JP35709397 A JP 35709397A JP H11181418 A JPH11181418 A JP H11181418A
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JP
Japan
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phosphor
fluorescent film
film
baking
oxygen concentration
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Application number
JP9357093A
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English (en)
Inventor
Norio Miura
典夫 三浦
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Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベーキングによる発光輝度の低下を抑制し、
優れた発光特性を有し、PDP、FED等のFPDに適
した酸化物系蛍光体の蛍光膜を形成する方法を提供しよ
うとするものである。 【解決手段】 有機溶剤中に蛍光体及びバインダー樹脂
を添加した蛍光体ペースト組成物を基板上に塗布した
後、大気中の酸素濃度より低い酸素濃度、例えば1〜1
5体積%の雰囲気中でベーキングすることを特徴とする
蛍光膜の形成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてプラズマ
ディスプレイ(PDP)やフィールドエッミッションデ
ィスプレイ(FED)等のフラットパネルディスプレイ
(FPD)用の蛍光膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PDP、FED等のFPD用蛍光膜の作
成は、蛍光体粉末、樹脂及び溶剤等からなる蛍光体ペー
ストをガラス等の透明な基板上の所定の位置に塗布して
蛍光体塗布膜を形成した後、空気中、500℃前後の温
度でベーキングして蛍光体塗布膜中の有機物成分を除去
することによって行われている。
【0003】上記の蛍光膜の形成方法では、ベーキング
工程で蛍光体が熱劣化するため、その蛍光膜を有するデ
ィスプレイでは、蛍光体の発光特性が充分に発揮され
ず、充分な発光輝度が得られないという問題があり、そ
の改善が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解消し、ベーキングによる発光輝度の低下を抑制し、
優れた発光特性を有し、PDP、FED等のFPDに適
した酸化物系蛍光体の蛍光膜を形成する方法を提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
採用することにより、上記の課題の解決に成功した。 (1) 有機溶剤中に蛍光体及びバインダー樹脂を添加した
蛍光体ペースト組成物を基板上に塗布した後、大気中の
酸素濃度より低い酸素濃度雰囲気中でベーキングするこ
とを特徴とする蛍光膜の形成方法。 (2) 前記ベーキング雰囲気の酸素濃度を1〜15容積%
の範囲に調整することを特徴とする前記(1) 記載の蛍光
膜の形成方法。 (3) 前記蛍光体が、アルミン酸塩蛍光体であることを特
徴とする前記(1) 又は(2) 記載の蛍光膜の形成方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、有機溶剤中に蛍光体及
びバインダー樹脂を配合した蛍光体ペースト組成物を基
板上に塗布した後、大気中の酸素濃度より低い酸素濃度
雰囲気中でベーキングすることにより、ベーキングによ
る発光輝度の低下を抑制し、優れた発光特性を有し、P
DP、FED等のFPDに適した酸化物系蛍光体の蛍光
膜を形成することに成功した。
【0007】本発明を、PDP用の蛍光膜の形成方法を
例にして説明すると、まず、ガラス等の透明な基板上の
所定の位置に電極を設け、さらにその全面を誘電体で覆
い、その中間部に、例えばフリットガラス入りのペース
トをスクリーン印刷等により塗り重ねて一定の高さ及び
間隔をもったストライプ状セル障壁(リブ)を形成し、
その各リブの内面に蛍光体ペーストを塗布する。このと
きに用いる蛍光体ペーストは(Gd,Y)BO3 :Eu
(赤色)、BaMgAl1423:Eu(青色)、Zn2
SiO4 :Mn(緑色)等の、真空紫外線で励起すると
高効率に発光するPDP用蛍光体と、PVA、エチルセ
ルロース、アクリル樹脂等からなるビヒクルをアルコー
ル、ブチルカルビトール、テルピネオール等の溶剤に溶
解し、樹脂溶液に混合、分散させて調製する。
【0008】蛍光体ペーストの塗布は、例えばスクリー
ン印刷法等により、上記各リブ内に塗布して蛍光体塗布
膜を形成し、これを乾燥する。次に、得られた蛍光体塗
布膜を炉内の雰囲気調整が可能な電気炉等の焼成処理装
置に基板ごと挿入し、炉内部に不活性ガスを通気しなが
ら炉を昇温し、加熱してベーキングを行う。ここで用い
る不活性ガスは、経済性、取り扱い性等の点から主に窒
素ガスが好適に用いられるが、窒素ガスの外にアルゴン
ガスや炭酸ガス等を通気しても良い。
【0009】この時、不活性ガスを通気する理由は、蛍
光体塗布膜をベーキングする際の、焼成雰囲気中の酸素
分圧を大気中のそれよりも低くするためであり、したが
って、ベーキング中の炉内の酸素分圧を経時的に逐次測
定しながら、炉内の酸素分圧がおよそ1〜15容積%と
なるように炉内への不活性ガスの通気量を調節する。
【0010】ベーキング中における炉内(熱処理雰囲
気)の酸素分圧が1容積%より低くなると、蛍光体ペー
スト中のバインダー樹脂の着色度が次第に顕著となっ
て、得られた蛍光膜の発光輝度が著しく低下する。ま
た、熱処理雰囲気中の酸素分圧が15容積%より高くな
ると、蛍光体の熱劣化の防止効果が得られないため、や
はり得られる蛍光膜のベーキングにより発光輝度が低下
するために共に好ましくない。従って、ベーキング時の
熱処理雰囲気としては、雰囲気中の酸素分圧が1〜15
%容積%となるようにコントロールすることが必要であ
る。
【0011】ベーキングは、従来の蛍光膜形成方法と変
わりなく、400〜500℃の温度で0.5〜2時間ベ
ーキングすれば充分である。なお、ベーキング中、不活
性ガスを通気する代わりに、ポンプで空気を吸引しなが
ら焼成して、炉内の酸素分圧を調整してもよい。このよ
うにして、基板の上に蛍光膜を形成した後、その上に維
持電極及びMgO等の誘電体層からなる別の透明基板を
設け、さらに、周辺を封じて内部に不活性ガスを封入す
ることによってPDPを完成する。
【0012】蛍光体の中、青色発光のBaMgAl14
23:Eu蛍光体等のアルミン酸塩蛍光体は特に熱による
劣化が激しく、ベーキング工程を経るとベーキング前に
比べてその発光輝度が大きく低下する。本発明の蛍光膜
の形成方法は、この種のアルミン酸塩蛍光体に対して特
に有効である。
【0013】以上、PDP用蛍光膜を形成する場合を例
にして本発明を説明したが、本発明の蛍光膜形成方法
は、FED用蛍光膜等、有機バインダーと蛍光体とを含
有する蛍光体ペーストを用いて基板上に蛍光膜を形成す
る場合であれば、PDP用蛍光膜作成の場合と同様に適
用することができる。
【0014】
【実施例】(実施例1及び比較例1)PDP用青色発光
蛍光体〔組成(Ba,Eu)MgAl1017〕(化成オ
プトニクス社製、KX501A)30部を、ブチルカル
ビトール及びブチルカルビトールアセテートに溶解した
エチルセルロース樹脂液70部に分散させて、蛍光体ペ
ーストを調製し、該蛍光体ペーストをガラス基板上に、
乾燥膜厚が30μmとなるよう塗布して乾燥し、蛍光体
塗布膜を得た。
【0015】次に、この蛍光体塗布膜中の樹脂成分を除
去するため、炉内の雰囲気を制御可能な電気炉内に入
れ、炉の内部に窒素ガスを通気して酸素濃度を10〜1
1%容積に調整し、炉内の加熱温度を10℃/分の昇温
速度で450℃まで昇温し、1時間保持した後、2℃/
分の降温速度で冷却し、250℃まで窒素ガスを通気
し、それ以降は、通気を停止して加熱処理することによ
り、樹脂分を除去して実施例1の蛍光膜を得た。
【0016】比較のために、実施例1において、加熱処
理工程における窒素ガスの通気を停止して、通常の空気
中で加熱熱処理した以外は、実施例1と同様にしてガラ
ス基板上に比較例1の蛍光膜を形成した。
【0017】このようにして得た実施例1の蛍光膜及び
比較例1の蛍光膜に対し、真空紫外線(VUV)を照射
して発光輝度を測定して比較したところ、実施例1の蛍
光膜の発光輝度は、比較例1の蛍光膜よりも10%高輝
度であった。
【0018】(実施例2及び比較例2)実施例1におい
て、加熱処理工程における窒素ガスの通気量を調節して
酸素濃度を5〜6%容積に制御した以外は、実施例1と
同様にして実施例2の蛍光膜を形成した。
【0019】比較のために、実施例2において、加熱処
理工程における窒素ガスの通気を停止して、通常の空気
中で加熱熱処理した以外は、実施例2と同様にしてガラ
ス基板上に比較例2の蛍光膜を形成した。
【0020】このようにして得た実施例2の蛍光膜及び
比較例2の蛍光膜に対し、真空紫外線(VUV)照射下
での発光輝度を測定して比較したところ、実施例2の蛍
光膜の発光輝度は比較例2の蛍光膜よりも19%高輝度
であった。
【0021】(実施例3)実施例1において、蛍光体ペ
ーストの調製で、バインダー樹脂としてアクリル樹脂を
用いた以外は、実施例1と同様にして実施例3の蛍光膜
を形成した。
【0022】比較のために、実施例3において、加熱処
理工程における窒素ガスの通気を停止して、通常の空気
中で加熱熱処理した以外は、実施例3と同様にしてガラ
ス基板上に比較例3の蛍光膜を形成した。
【0023】このようにして得た実施例3の蛍光膜及び
比較例3の蛍光膜に対し、VUV照射下での発光輝度を
測定して比較したところ、実施例3の蛍光膜の発光輝度
は比較例3の蛍光膜よりも18%高輝度であった。
【0024】
【発明の効果】本発明は、前記の構成を採用することに
より、ベーキング時の蛍光体の熱劣化を抑制し、発光輝
度の低下を著しく低減でき、特に、ベーキングによる熱
劣化の大きい蛍光体を含有する蛍光体ペースト組成物を
用いて蛍光膜を形成する場合には、高輝度の蛍光膜を提
供できるので、工業的利用価値は大である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶剤中に蛍光体及びバインダー樹脂
    を添加した蛍光体ペースト組成物を基板上に塗布した
    後、大気中の酸素濃度より低い酸素濃度雰囲気中でベー
    キングすることを特徴とする蛍光膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記ベーキング雰囲気の酸素濃度を1〜
    15容積%の範囲に調整することを特徴とする請求項1
    記載の蛍光膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記蛍光体がアルミン酸塩蛍光体である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の蛍光膜の形成方
    法。
JP9357093A 1997-12-25 1997-12-25 蛍光膜の形成方法 Pending JPH11181418A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20040218