JPH11180725A - 光ファイバ母材製造方法 - Google Patents
光ファイバ母材製造方法Info
- Publication number
- JPH11180725A JPH11180725A JP35535697A JP35535697A JPH11180725A JP H11180725 A JPH11180725 A JP H11180725A JP 35535697 A JP35535697 A JP 35535697A JP 35535697 A JP35535697 A JP 35535697A JP H11180725 A JPH11180725 A JP H11180725A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical fiber
- fiber preform
- soot body
- starting rod
- refractive index
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/012—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
- C03B37/014—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
- C03B37/01413—Reactant delivery systems
- C03B37/0142—Reactant deposition burners
- C03B37/01426—Plasma deposition burners or torches
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2201/00—Type of glass produced
- C03B2201/06—Doped silica-based glasses
- C03B2201/08—Doped silica-based glasses doped with boron or fluorine or other refractive index decreasing dopant
- C03B2201/12—Doped silica-based glasses doped with boron or fluorine or other refractive index decreasing dopant doped with fluorine
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2201/00—Type of glass produced
- C03B2201/06—Doped silica-based glasses
- C03B2201/30—Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi
- C03B2201/31—Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi doped with germanium
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い生産性で容易に光ファイバ母材を製造す
ることができる光ファイバ母材製造方法を提供する。 【解決手段】 純粋石英ガラスまたはF元素が添加され
た石英ガラスからなる出発ロッドは、真空チャンバ内に
入れられ、加熱されて吸着水が除去され、排気された真
空チャンバ内において低温プラズマ状態で合成された無
水のSiO2 およびGeO2 の微粒子すなわちスス体が
外周面上に堆積され、外周面上のスス体が脱水・焼結さ
れ、その後ジャケット付けが行われて、光ファイバ母材
となる。
ることができる光ファイバ母材製造方法を提供する。 【解決手段】 純粋石英ガラスまたはF元素が添加され
た石英ガラスからなる出発ロッドは、真空チャンバ内に
入れられ、加熱されて吸着水が除去され、排気された真
空チャンバ内において低温プラズマ状態で合成された無
水のSiO2 およびGeO2 の微粒子すなわちスス体が
外周面上に堆積され、外周面上のスス体が脱水・焼結さ
れ、その後ジャケット付けが行われて、光ファイバ母材
となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ母材の
製造方法に関し、特に、SiO2 およびGeO2を含む
高屈折率部分を形成する技術に関するものである。
製造方法に関し、特に、SiO2 およびGeO2を含む
高屈折率部分を形成する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、光伝送システムにおいて
不可欠の構成要素であり、そのうち、リング型の屈折率
プロファイルを有する光ファイバは、波長1.55μm
付近で波長分散を零にし得る分散シフト光ファイバとし
て知られている。このリング型屈折率プロファイルは、
光ファイバの光軸に垂直な方向について屈折率分布を見
たときに、中央部の低屈折率の第1コア領域の周囲に高
屈折率のリング形状の第2コア領域を有し、更にその第
2コア領域の周囲に低屈折率の領域を有するものであ
る。このような屈折率プロファイルは、石英を主成分と
して、第1コア領域にF元素を添加し、第2コア領域に
GeO2 を添加することにより実現される。
不可欠の構成要素であり、そのうち、リング型の屈折率
プロファイルを有する光ファイバは、波長1.55μm
付近で波長分散を零にし得る分散シフト光ファイバとし
て知られている。このリング型屈折率プロファイルは、
光ファイバの光軸に垂直な方向について屈折率分布を見
たときに、中央部の低屈折率の第1コア領域の周囲に高
屈折率のリング形状の第2コア領域を有し、更にその第
2コア領域の周囲に低屈折率の領域を有するものであ
る。このような屈折率プロファイルは、石英を主成分と
して、第1コア領域にF元素を添加し、第2コア領域に
GeO2 を添加することにより実現される。
【0003】従来、このようなリング型屈折率プロファ
イルを有する光ファイバを製造するには、主にMCVD
(Modified Chemical Vapor Deposition)法により光フ
ァイバ母材を製造し、この光ファイバ母材を線引して光
ファイバを製造していた(例えば、P.Nouchi, et al.,
22nd European Conference on Optical Communication
- ECOC'96 (1996) MoB.3.2を参照)。その他の光ファイ
バ母材製造方法としてはVAD(Vapor Phase Axial De
position)法やOVD(Outside Vapor Deposition)法
が知られている。
イルを有する光ファイバを製造するには、主にMCVD
(Modified Chemical Vapor Deposition)法により光フ
ァイバ母材を製造し、この光ファイバ母材を線引して光
ファイバを製造していた(例えば、P.Nouchi, et al.,
22nd European Conference on Optical Communication
- ECOC'96 (1996) MoB.3.2を参照)。その他の光ファイ
バ母材製造方法としてはVAD(Vapor Phase Axial De
position)法やOVD(Outside Vapor Deposition)法
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MCV
D法では、合成速度が1g/分以下であり生産性が非常
に低い。また、VAD法やOVD法では、第2コア領域
となるべきリング形状部分の中の第1コア領域となるべ
き部分に、選択的にF元素を添加するのが困難であり、
また、F元素が添加された第1コア領域となるべき部分
の外側に第2コア領域となるべき部分としてGeO2-S
iO2 のスス体を形成すると、第1コア領域となるべき
部分にOH基が多量に混入することから、第1コア領域
となるべき部分と第2コア領域となるべき部分とを一括
して合成することが非常に困難である。
D法では、合成速度が1g/分以下であり生産性が非常
に低い。また、VAD法やOVD法では、第2コア領域
となるべきリング形状部分の中の第1コア領域となるべ
き部分に、選択的にF元素を添加するのが困難であり、
また、F元素が添加された第1コア領域となるべき部分
の外側に第2コア領域となるべき部分としてGeO2-S
iO2 のスス体を形成すると、第1コア領域となるべき
部分にOH基が多量に混入することから、第1コア領域
となるべき部分と第2コア領域となるべき部分とを一括
して合成することが非常に困難である。
【0005】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、高い生産性で容易に光ファイバ母材を
製造することができる光ファイバ母材製造方法を提供す
ることを目的とする。
れたものであり、高い生産性で容易に光ファイバ母材を
製造することができる光ファイバ母材製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ファイバ
母材製造方法は、SiO2 およびGeO2 を含むスス体
を真空中でプラズマ状態で出発ロッドの外周面上に形成
するスス体形成工程と、スス体を脱水し焼結する脱水焼
結工程と、を備えることを特徴とする。この光ファイバ
母材製造方法によれば、スス体形成工程において、Si
O2 およびGeO2 を含むスス体が真空中でプラズマ状
態で出発ロッドの外周面上に形成され、脱水焼結工程に
おいて、そのスス体が脱水され焼結される。
母材製造方法は、SiO2 およびGeO2 を含むスス体
を真空中でプラズマ状態で出発ロッドの外周面上に形成
するスス体形成工程と、スス体を脱水し焼結する脱水焼
結工程と、を備えることを特徴とする。この光ファイバ
母材製造方法によれば、スス体形成工程において、Si
O2 およびGeO2 を含むスス体が真空中でプラズマ状
態で出発ロッドの外周面上に形成され、脱水焼結工程に
おいて、そのスス体が脱水され焼結される。
【0007】また、本発明に係る光ファイバ母材製造方
法は、出発ロッドが純粋石英ガラスまたはF元素が0.
1wt%以上2wt%以下添加された石英ガラスである
ことを特徴とする。この場合には、低屈折率の出発ロッ
ド部分の周囲に高屈折率の領域が形成されるので、リン
グ型屈折率プロファイル等を有する光ファイバを製造す
るのに好適な光ファイバ母材が得られる。
法は、出発ロッドが純粋石英ガラスまたはF元素が0.
1wt%以上2wt%以下添加された石英ガラスである
ことを特徴とする。この場合には、低屈折率の出発ロッ
ド部分の周囲に高屈折率の領域が形成されるので、リン
グ型屈折率プロファイル等を有する光ファイバを製造す
るのに好適な光ファイバ母材が得られる。
【0008】また、本発明に係る光ファイバ母材製造方
法は、スス体形成工程の前に少なくとも塩素を含むガス
中で出発ロッドを300℃以上に加熱する加熱工程を更
に備えることを特徴とする。この場合には、出発ロッド
の外周面の吸着水が除去される。
法は、スス体形成工程の前に少なくとも塩素を含むガス
中で出発ロッドを300℃以上に加熱する加熱工程を更
に備えることを特徴とする。この場合には、出発ロッド
の外周面の吸着水が除去される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
【0010】先ず、本実施形態に係る光ファイバ母材製
造方法を実施するのに好適な光ファイバ母材製造装置に
ついて説明する。図1は、光ファイバ母材製造装置の構
成図である。
造方法を実施するのに好適な光ファイバ母材製造装置に
ついて説明する。図1は、光ファイバ母材製造装置の構
成図である。
【0011】この光ファイバ母材製造装置は、例えば円
筒形状の真空チャンバ10の側壁の中央付近にバーナ1
2が取り付けられており、そのバーナ12の吹き出し口
は真空チャンバ10内に向けられている。また、バーナ
12の真空チャンバ10内の部分に高周波コイル14が
巻かれている。この高周波コイル14に接続された高周
波電源16は、この高周波コイル14に例えば13.5
6MHzの高周波電圧を印加する。また、バーナ12の
中心軸に沿って設けられた導入管18は、SiCl4 、
O2 やF2 等のガスを真空チャンバ10内に導入する。
この導入管18の他端には、これらの各ガスを供給する
供給部(図示せず)が接続されている。
筒形状の真空チャンバ10の側壁の中央付近にバーナ1
2が取り付けられており、そのバーナ12の吹き出し口
は真空チャンバ10内に向けられている。また、バーナ
12の真空チャンバ10内の部分に高周波コイル14が
巻かれている。この高周波コイル14に接続された高周
波電源16は、この高周波コイル14に例えば13.5
6MHzの高周波電圧を印加する。また、バーナ12の
中心軸に沿って設けられた導入管18は、SiCl4 、
O2 やF2 等のガスを真空チャンバ10内に導入する。
この導入管18の他端には、これらの各ガスを供給する
供給部(図示せず)が接続されている。
【0012】真空チャンバ10の側壁の他の部分には排
気フード20a,20bおよび20cが設けられてお
り、これら排気フード20a〜20cそれぞれには排気
管22が接続され、その排気管22の他端には真空ポン
プ24が接続されている。すなわち、この真空ポンプ2
4は、真空チャンバ10内を排気するものである。ま
た、真空チャンバ10内の真空度を測定する真空計26
が設けられている。
気フード20a,20bおよび20cが設けられてお
り、これら排気フード20a〜20cそれぞれには排気
管22が接続され、その排気管22の他端には真空ポン
プ24が接続されている。すなわち、この真空ポンプ2
4は、真空チャンバ10内を排気するものである。ま
た、真空チャンバ10内の真空度を測定する真空計26
が設けられている。
【0013】真空チャンバ10の上面および底面それぞ
れの中央に設けられた摺動部28a,28bは、出発ロ
ッド40の両端に結合された円柱形状のダミーロッド4
2a,42bを摺動するとともに、真空シールが施され
ている。回転チャック30a,30bは、ダミーロッド
42a,42bを掴み、ダミーロッド42a,42bと
共に出発ロッド40を中心軸の周りに回転させる。ま
た、回転チャック30a,30bは、出発ロッド40の
中心軸方向にトラバース運動させるトラバース機構(図
示せず)が設けられている。
れの中央に設けられた摺動部28a,28bは、出発ロ
ッド40の両端に結合された円柱形状のダミーロッド4
2a,42bを摺動するとともに、真空シールが施され
ている。回転チャック30a,30bは、ダミーロッド
42a,42bを掴み、ダミーロッド42a,42bと
共に出発ロッド40を中心軸の周りに回転させる。ま
た、回転チャック30a,30bは、出発ロッド40の
中心軸方向にトラバース運動させるトラバース機構(図
示せず)が設けられている。
【0014】次に、この光ファイバ母材製造装置の作用
とともに、本実施形態に係る光ファイバ母材製造方法に
ついて説明する。図2は、本実施形態に係る光ファイバ
母材製造方法を説明するフローチャート図である。
とともに、本実施形態に係る光ファイバ母材製造方法に
ついて説明する。図2は、本実施形態に係る光ファイバ
母材製造方法を説明するフローチャート図である。
【0015】最初に、出発ロッド40を用意し、この出
発ロッド40を真空チャンバ10内に入れ、この出発ロ
ッド40の両端をダミーロッド42a,42bに接続す
る。この出発ロッド40は、例えば、その形状が棒形状
であり、純粋石英ガラスまたはF元素が0.1wt%以
上2wt%以下添加された石英ガラスである。また、こ
の出発ロッド40は、表面にH2 またはOHの拡散層が
ないものであり、例えば、電気炉内の不活性ガス中で延
伸加工されたものである。
発ロッド40を真空チャンバ10内に入れ、この出発ロ
ッド40の両端をダミーロッド42a,42bに接続す
る。この出発ロッド40は、例えば、その形状が棒形状
であり、純粋石英ガラスまたはF元素が0.1wt%以
上2wt%以下添加された石英ガラスである。また、こ
の出発ロッド40は、表面にH2 またはOHの拡散層が
ないものであり、例えば、電気炉内の不活性ガス中で延
伸加工されたものである。
【0016】続いて、真空チャンバ10内の温度をバー
ナ12により300℃以上(より好ましくは500℃以
上)に上昇させ、Cl2 ガスを導入管18を介して真空
チャンバ10内に導入する。このようにすることによ
り、出発ロッド40の外周面の吸着水が除去され、OH
基の混入が少なくなる。
ナ12により300℃以上(より好ましくは500℃以
上)に上昇させ、Cl2 ガスを導入管18を介して真空
チャンバ10内に導入する。このようにすることによ
り、出発ロッド40の外周面の吸着水が除去され、OH
基の混入が少なくなる。
【0017】吸着水除去後、Cl2 ガス導入を停止し、
真空ポンプ24を稼動させ、真空チャンバ10内の真空
度を真空計26により測定しながら、排気フード20a
〜20cおよび排気管22を介して真空チャンバ10内
を気圧10-2Torr以下になるまで排気する。
真空ポンプ24を稼動させ、真空チャンバ10内の真空
度を真空計26により測定しながら、排気フード20a
〜20cおよび排気管22を介して真空チャンバ10内
を気圧10-2Torr以下になるまで排気する。
【0018】真空チャンバ10内が所定気圧以下に排気
されると、次にスス体形成工程を行う。すなわち、排気
を継続しながら、回転チャック30a,30bにより出
発ロッド40の回転およびトラバース運動を行い、高周
波電源16により高周波コイル14に高周波電圧を印加
することによりバーナ12の吹き出し口周辺に高周波電
磁界を発生させるとともに、SiCl4 、GeCl4 お
よびO2 の混合ガスを導入管18を介して真空チャンバ
10内に導入してバーナ12により加熱する。このよう
にすることにより、混合ガスが低温プラズマ状態となり
無水のSiO2およびGeO2 の微粒子すなわちスス体
が合成され、このスス体が出発ロッド40の外周面上に
堆積される。なお、スス体の堆積速度は、3g/min
程度である。
されると、次にスス体形成工程を行う。すなわち、排気
を継続しながら、回転チャック30a,30bにより出
発ロッド40の回転およびトラバース運動を行い、高周
波電源16により高周波コイル14に高周波電圧を印加
することによりバーナ12の吹き出し口周辺に高周波電
磁界を発生させるとともに、SiCl4 、GeCl4 お
よびO2 の混合ガスを導入管18を介して真空チャンバ
10内に導入してバーナ12により加熱する。このよう
にすることにより、混合ガスが低温プラズマ状態となり
無水のSiO2およびGeO2 の微粒子すなわちスス体
が合成され、このスス体が出発ロッド40の外周面上に
堆積される。なお、スス体の堆積速度は、3g/min
程度である。
【0019】そして、スス体形成後に脱水焼結工程を行
う。すなわち、混合ガス導入を停止し、替わってCl2
ガスを導入管18を介して真空チャンバ10内に導入
し、出発ロッド40の外周面上のスス体を脱水・焼結す
る。このようにすることにより、高屈折率領域が形成さ
れる。その後、通常のVAD法やOVD法におけるのと
同様のジャケット付けを行う。以上のようにして、所望
の屈折率プロファイルを有する光ファイバ母材が製造さ
れる。
う。すなわち、混合ガス導入を停止し、替わってCl2
ガスを導入管18を介して真空チャンバ10内に導入
し、出発ロッド40の外周面上のスス体を脱水・焼結す
る。このようにすることにより、高屈折率領域が形成さ
れる。その後、通常のVAD法やOVD法におけるのと
同様のジャケット付けを行う。以上のようにして、所望
の屈折率プロファイルを有する光ファイバ母材が製造さ
れる。
【0020】次に、1実施例について説明する。F元素
が1.2wt%添加された外径10mmで長さ400m
mの石英ガラスロッドを出発ロッド40として、これを
真空チャンバ10内のダミーロッド42a,42bに接
続して真空チャンバ10内を排気し、この出発ロッド4
0を加熱して外周面上の吸着水を除去した。その後のス
ス体形成工程で、出発ロッド40の外周面上にSiO2
およびGeO2 を含むスス体を真空中でプラズマ状態で
形成した。このときの寸法は、外径が80mmであり、
長さが400mmであった。続く脱水・焼結工程で、出
発ロッド40の外周面上のスス体を脱水・焼結した。こ
のときの寸法は、外径が40mmであり、長さが380
mmであり、高屈折率部分の径が16mmであった。さ
らに、周囲にOVD法またはVAD法でジャケット付け
して、これを光ファイバ母材とした。そして、この光フ
ァイバ母材を線引して、外径125μmの光ファイバを
製造した。
が1.2wt%添加された外径10mmで長さ400m
mの石英ガラスロッドを出発ロッド40として、これを
真空チャンバ10内のダミーロッド42a,42bに接
続して真空チャンバ10内を排気し、この出発ロッド4
0を加熱して外周面上の吸着水を除去した。その後のス
ス体形成工程で、出発ロッド40の外周面上にSiO2
およびGeO2 を含むスス体を真空中でプラズマ状態で
形成した。このときの寸法は、外径が80mmであり、
長さが400mmであった。続く脱水・焼結工程で、出
発ロッド40の外周面上のスス体を脱水・焼結した。こ
のときの寸法は、外径が40mmであり、長さが380
mmであり、高屈折率部分の径が16mmであった。さ
らに、周囲にOVD法またはVAD法でジャケット付け
して、これを光ファイバ母材とした。そして、この光フ
ァイバ母材を線引して、外径125μmの光ファイバを
製造した。
【0021】図3は、上記実施例により製造された光フ
ァイバ母材を線引して得られた光ファイバの屈折率プロ
ファイル図である。
ァイバ母材を線引して得られた光ファイバの屈折率プロ
ファイル図である。
【0022】この図に示す光ファイバは、リング型の屈
折率プロファイルを有するものであり、屈折率n1 の第
1コア領域(外径2a)の周囲に屈折率n2 の第2コア
領域(外径2b)があり、更にその周囲に屈折率n3 の
クラッド領域があり、各屈折率の大小関係がn1 <n3
<n2 である。第1コア領域は、出発ロッドに相当する
領域であり、F元素が添加された石英からなる。第2コ
ア領域およびクラッド領域のうちの光学クラッド領域
(内径2b、外径2c)は、本実施形態に係る光ファイ
バ母材製造方法に依り出発ロッドの外周面に形成された
スス体部分に相当する領域であり、そのうち、第2コア
領域はGeO2 が添加されたSiO2 からなる。また、
クラッド領域のうちの物理クラッド領域(内径2c)
は、ジャケット付けで形成された領域である。
折率プロファイルを有するものであり、屈折率n1 の第
1コア領域(外径2a)の周囲に屈折率n2 の第2コア
領域(外径2b)があり、更にその周囲に屈折率n3 の
クラッド領域があり、各屈折率の大小関係がn1 <n3
<n2 である。第1コア領域は、出発ロッドに相当する
領域であり、F元素が添加された石英からなる。第2コ
ア領域およびクラッド領域のうちの光学クラッド領域
(内径2b、外径2c)は、本実施形態に係る光ファイ
バ母材製造方法に依り出発ロッドの外周面に形成された
スス体部分に相当する領域であり、そのうち、第2コア
領域はGeO2 が添加されたSiO2 からなる。また、
クラッド領域のうちの物理クラッド領域(内径2c)
は、ジャケット付けで形成された領域である。
【0023】なお、代表的な数値例として、2aは5μ
m程度であり、2bは8μm程度であり、2cは35μ
m程度である。また、クラッド領域の屈折率n3 を基準
として、第1コア領域の比屈折率差Δn- は−0.4%
であり、第2コア領域の比屈折率差Δn+ は1.2%で
ある。
m程度であり、2bは8μm程度であり、2cは35μ
m程度である。また、クラッド領域の屈折率n3 を基準
として、第1コア領域の比屈折率差Δn- は−0.4%
であり、第2コア領域の比屈折率差Δn+ は1.2%で
ある。
【0024】また、この光ファイバの諸特性を評価した
ところ以下のとおりであった。波長1.55μmにおけ
る伝送損失は0.21dB/kmであり、零分散波長は
1580nmであり、波長分散スロープは0.08ps
/nm2 /kmであり、波長1.55μmにおけるモー
ドフィールド径は7.5μmであり、偏波分散は0.0
7ps/km1/2 であり、径20mmにおける曲げ損失
は0.02dB/mであった。また、OH基に起因する
伝送損失は1dB/km以下であり、このことからOH
基の混入率は極めて小さいことが判る。
ところ以下のとおりであった。波長1.55μmにおけ
る伝送損失は0.21dB/kmであり、零分散波長は
1580nmであり、波長分散スロープは0.08ps
/nm2 /kmであり、波長1.55μmにおけるモー
ドフィールド径は7.5μmであり、偏波分散は0.0
7ps/km1/2 であり、径20mmにおける曲げ損失
は0.02dB/mであった。また、OH基に起因する
伝送損失は1dB/km以下であり、このことからOH
基の混入率は極めて小さいことが判る。
【0025】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく種々の変形が可能である。上述したスス体形成
工程および脱水焼結工程を繰り返して行うことにより、
高屈折率領域と低屈折率領域とが複数回繰り返されるよ
うな光ファイバ母材を製造することができ、例えば、2
重リング型や3重リング型の屈折率プロファイルを実現
することができる。
ではなく種々の変形が可能である。上述したスス体形成
工程および脱水焼結工程を繰り返して行うことにより、
高屈折率領域と低屈折率領域とが複数回繰り返されるよ
うな光ファイバ母材を製造することができ、例えば、2
重リング型や3重リング型の屈折率プロファイルを実現
することができる。
【0026】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
よれば、スス体形成工程において、SiO2 およびGe
O2 を含むスス体が真空中でプラズマ状態で出発ロッド
の外周面上に形成され、脱水焼結工程において、そのス
ス体が脱水され焼結される。このようにすることによ
り、従来のMCVD法より高い生産性で容易に光ファイ
バ母材を製造することができ、また、従来の加水分解反
応を用いたVAD法やOVD法に比べてもOH基の混入
率が極めて小さい。
よれば、スス体形成工程において、SiO2 およびGe
O2 を含むスス体が真空中でプラズマ状態で出発ロッド
の外周面上に形成され、脱水焼結工程において、そのス
ス体が脱水され焼結される。このようにすることによ
り、従来のMCVD法より高い生産性で容易に光ファイ
バ母材を製造することができ、また、従来の加水分解反
応を用いたVAD法やOVD法に比べてもOH基の混入
率が極めて小さい。
【0027】また、出発ロッドが純粋石英ガラスまたは
F元素が0.1wt%以上2wt%以下添加された石英
ガラスである場合には、低屈折率の出発ロッド部分の周
囲に高屈折率の領域が形成されるので、リング型屈折率
プロファイル等を有する光ファイバすなわち分散シフト
光ファイバを製造するのに好適な光ファイバ母材が得ら
れる。
F元素が0.1wt%以上2wt%以下添加された石英
ガラスである場合には、低屈折率の出発ロッド部分の周
囲に高屈折率の領域が形成されるので、リング型屈折率
プロファイル等を有する光ファイバすなわち分散シフト
光ファイバを製造するのに好適な光ファイバ母材が得ら
れる。
【0028】また、スス体形成工程の前に少なくとも塩
素を含むガス中で出発ロッドを300℃以上に加熱する
加熱工程を更に備える場合には、出発ロッドの外周面の
吸着水が除去されるので、OH基の混入率が更に小さく
なる。
素を含むガス中で出発ロッドを300℃以上に加熱する
加熱工程を更に備える場合には、出発ロッドの外周面の
吸着水が除去されるので、OH基の混入率が更に小さく
なる。
【図1】光ファイバ母材製造装置の構成図である。
【図2】本実施形態に係る光ファイバ母材製造方法を説
明するフローチャート図である。
明するフローチャート図である。
【図3】本実施形態に係る光ファイバ母材製造方法によ
り製造された光ファイバ母材を線引して得られた光ファ
イバの屈折率プロファイル図である。
り製造された光ファイバ母材を線引して得られた光ファ
イバの屈折率プロファイル図である。
10…真空チャンバ、12…バーナ、14…高周波コイ
ル、16…高周波電源、18…導入管、20a,20
b,20c…排気フード、22…排気管、24…真空ポ
ンプ、26…真空計、28a,28b…摺動部、30
a,30b…回転チャック、40…出発ロッド、42
a,42b…ダミーロッド。
ル、16…高周波電源、18…導入管、20a,20
b,20c…排気フード、22…排気管、24…真空ポ
ンプ、26…真空計、28a,28b…摺動部、30
a,30b…回転チャック、40…出発ロッド、42
a,42b…ダミーロッド。
Claims (3)
- 【請求項1】 SiO2 およびGeO2 を含むスス体を
真空中でプラズマ状態で出発ロッドの外周面上に形成す
るスス体形成工程と、前記スス体を脱水し焼結する脱水
焼結工程と、を備えることを特徴とする光ファイバ母材
製造方法。 - 【請求項2】 前記出発ロッドは、純粋石英ガラスまた
はF元素が0.1wt%以上2wt%以下添加された石
英ガラスであることを特徴とする請求項1記載の光ファ
イバ母材製造方法。 - 【請求項3】 前記スス体形成工程の前に少なくとも塩
素を含むガス中で前記出発ロッドを300℃以上に加熱
する加熱工程を更に備えることを特徴とする請求項1記
載の光ファイバ母材製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35535697A JPH11180725A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 光ファイバ母材製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35535697A JPH11180725A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 光ファイバ母材製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11180725A true JPH11180725A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18443464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35535697A Pending JPH11180725A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 光ファイバ母材製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11180725A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002102729A1 (en) * | 2001-06-14 | 2002-12-27 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Device and method for producing stack of fine glass particles |
JP2007045643A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 光ファイバ用ガラス母材の製造方法 |
WO2013073354A1 (ja) * | 2011-11-14 | 2013-05-23 | 住友電気工業株式会社 | 光ファイバおよび光伝送システム |
CN103443673B (zh) * | 2011-11-14 | 2016-11-30 | 住友电气工业株式会社 | 光纤和光传输系统 |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP35535697A patent/JPH11180725A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002102729A1 (en) * | 2001-06-14 | 2002-12-27 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Device and method for producing stack of fine glass particles |
JP2007045643A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 光ファイバ用ガラス母材の製造方法 |
WO2013073354A1 (ja) * | 2011-11-14 | 2013-05-23 | 住友電気工業株式会社 | 光ファイバおよび光伝送システム |
CN103443673A (zh) * | 2011-11-14 | 2013-12-11 | 住友电气工业株式会社 | 光纤和光传输系统 |
US8989545B2 (en) | 2011-11-14 | 2015-03-24 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical fiber and optical transmission system |
US9128236B2 (en) | 2011-11-14 | 2015-09-08 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical fiber |
CN103443673B (zh) * | 2011-11-14 | 2016-11-30 | 住友电气工业株式会社 | 光纤和光传输系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1080562A (en) | Method of and apparatus for manufacturing an optical fibre with plasma activated deposition in a tube | |
JPS5945609B2 (ja) | 光フアイバの製造方法 | |
JPH044986B2 (ja) | ||
CN102149648B (zh) | 光纤母材的制造方法 | |
US20040159124A1 (en) | Optical fiber manufacture | |
US20040139765A1 (en) | Method of producing optical fiber preform, and optical fiber preform and optical fiber produced with the method | |
CN111470769A (zh) | 一种稀土掺杂少模光纤的制备方法 | |
RU2236386C2 (ru) | Способ изготовления заготовки оптического волокна | |
JP4879019B2 (ja) | 光ファイバとそのプリフォームを製造する方法 | |
Hünlich et al. | Fiber-preform fabrication using plasma technology: a review | |
CN101066834B (zh) | 一种光纤预制棒的制备方法 | |
JPH11180725A (ja) | 光ファイバ母材製造方法 | |
KR100521958B1 (ko) | 수정화학기상증착법에 있어서 이중토치를 이용한 광섬유모재의 제조 방법 및 장치 | |
JPH0479981B2 (ja) | ||
US20040099013A1 (en) | Optical fibers and methods of fabrication | |
JPH0820574B2 (ja) | 分散シフトフアイバ及びその製造方法 | |
JP4804796B2 (ja) | 光ファイバ用母材の製造方法 | |
JPH04231336A (ja) | 光ファイバ母材の製造方法 | |
JP3343079B2 (ja) | 光ファイバコア部材と光ファイバ母材およびそれらの製造方法 | |
JPS63139028A (ja) | 光フアイバ用ガラス母材の製造方法 | |
JPH0327491B2 (ja) | ||
JPS5910938B2 (ja) | 光伝送用ガラスの製造方法 | |
JPS63248733A (ja) | シングルモ−ド光フアイバ母材の製造法 | |
JPH04260630A (ja) | 光ファイバ用母材の製造方法 | |
JPS5849493B2 (ja) | 光伝送繊維用棒状母材の製造方法 |